JPH094594A - ターボ分子ポンプ - Google Patents

ターボ分子ポンプ

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JPH094594A
JPH094594A JP15190895A JP15190895A JPH094594A JP H094594 A JPH094594 A JP H094594A JP 15190895 A JP15190895 A JP 15190895A JP 15190895 A JP15190895 A JP 15190895A JP H094594 A JPH094594 A JP H094594A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は超高真空用の真空排気装置として用い
られるターボ分子ポンプに関し、小型化を図りつつ大排
気速度を実現することを目的とする。 【構成】遠心方向用回転翼20及び遠心方向用固定翼21
を、夫々ロータ本体17の回転中心軸を中心として異なる
直径を有する複数のブレード27,30 により構成すると共
にこのブレード27,30 径方向に対して開口を有する形状
とし、遠心方向用回転翼20の回転に伴い径方向に排気作
用を奏するよう構成し、かつ、遠心方向用回転翼20と遠
心方向用固定翼21とを組み合わせることにより構成され
る遠心方向排気段35を少なくとも一段以上設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はターボ分子ポンプに係
り、特に超高真空用の真空排気装置として用いられるタ
ーボ分子ポンプに関する。一般にターボ分子ポンプは、
半導体装置の薄膜形成工程等において超高真空環境を生
成するために用いられている。
【0002】また、近年においては超高真空化技術は種
々の方面において用いられるようになってきており、例
えば走査型電子顕微鏡にターボ分子ポンプを配設するこ
とも考えられている。走査型電子顕微鏡のような複雑な
構成を有する装置にターボ分子ポンプを配設する場合、
ターボ分子ポンプには小型化でかつ高い排気速度が要求
される。
【0003】
【従来の技術】超高真空用の真空排気装置としては、扱
いやすさ及び保守の容易さからターボ分子ポンプが用い
られることが多い。特に、上記のように走査型電子顕微
鏡等に組み込まれる小型のターボ分子ポンプでは、50
リットル/秒前後の排気速度を有し、水素に対して10
3 程度の圧縮率を有し、窒素に対しては107 〜109
程度の圧縮率を有するものが多い。
【0004】従来のターボ分子ポンプは、ハウジングに
固定された固定翼と、回転体に配設され回転する回転翼
とを有しており、この固定翼と回転翼は対向するよう配
設された構成とされている。また、固定翼及び回転翼は
共にタービン翼とされており、具体的には固定翼は所定
の翼角でハウジングから回転体に向け延出した形状とさ
れており、また回転翼は所定の翼角で回転体からハウジ
ングに向け延出した形状とされている。
【0005】そして、モータ等により回転体が回転さ
れ、これに伴い回転翼が固定翼と対向した状態で回転す
ることにより排気処理が行われる構成とされていた。こ
の際、排気流が吸引される吸引開口及び排気流が排出さ
れる排気口は、回転翼及び固定翼が配設された位置を挟
んで、回転体の軸方向上部と下部に形成された構成とさ
れていた。即ち、排気流は吸引開口から排気口に向け回
転体の軸方向に沿って流れる構成とされていた。
【0006】一方、小型のターボ分子ポンプでは、圧縮
率を高くとるため、回転翼と固定翼とにより構成される
軸方向排気段と、ネジ溝を形成することにより構成され
るモレキュラドラッグポンプ段をカスケード接続した構
成のものも提供されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来構成の小
型ターボ分子ポンプは、回転翼及び固定翼の翼部分の面
積が小さいために最大で50リットル/秒以上の排気速
度を実現するのは困難である。
【0008】これについて具体的に説明する。最大圧縮
比、単位面積当たりの排気速度効率等のターボ分子ポン
プの性能は、翼の形状をスケーリングしても変わらな
い。例えば、図9(A)に示されるように翼厚さT,翼
間隔L,ブレード厚さtの翼を翼速度vで回転させた時
における最大圧縮比、単位面積当たりの排気速度効率
は、図9(B)に示されるように翼厚さT/n,翼間隔
L/n,ブレード厚さt/n(但し,nは係数)の翼を
翼速度vで回転させた時における最大圧縮比、単位面積
当たりの排気速度効率と等しくなる。従って、翼を非常
に薄く作ることが可能であれば、多数の翼を積層するこ
とにより、高い圧縮比を持つターボ分子ポンプを実現で
きる。
【0009】例えば、翼の直径が3cm、翼の抑角が2
5°である場合、水素に対しては凡そ1.06〜1.10程度の
圧縮比が期待できる。しかし、圧縮比がこのように低い
場合であっても、翼を100段程度カスケード接続する
ことにより、水素に対して104 程度の圧縮比を実現す
る事が可能である。
【0010】しかしながら、従来のターボ分子ポンプの
ように軸方向にタービン翼を積層する方式は、回転翼と
固定翼との間(翼間)のクリアランスの確保が困難であ
る。即ち、従来のターボ分子ポンプではアセンブリの容
易さという観点から翼間のクリアランスは0.5mm程
度必要とされ、当該クリアランスの積み重ねにだけでタ
ーボ分子ポンプの軸方向の厚さは5cm以上になってし
まい、小型化を図ることはできない。尚、技術的には上
記0.5mmより小さなクリアランスの実現は可能であ
るが、アセンブリを現物合わせで行う必要があり、コス
トの観点からは実現不可能である。
【0011】一方、圧縮率の向上を目的とするモレキュ
ラドラッグポンプを併設されたターボ分子ポンプでは、
モレキュラドラッグポンプはロータとステータ間(少な
くとも何れか一方にネジ溝が形成される)のクリアラン
スがポンプ性能に大きく影響を及ぼし、高圧縮率を実現
するには10μm以下のクリアランスであることが望ま
しい。しかるに、従来ではステータに対しロータはボー
ルベアリング等により支承された構成でされていたた
め、クリアランスを100μm以下に減少させることは
困難であり高い圧縮率(例えば、水素に対して103
上の圧縮率)を実現する事は極めて困難であるという問
題点があった。
【0012】更に、モレキュラドラッグポンプを具備す
るターボ分子ポンプであっても、ポンプの背圧は数10
Pa以下にする事が必要であり、補助ポンプとしてロー
タリポンプあるいはダイアフラムポンプが必要とされ、
ターボポンプ自体が非常に小型であるにもかかわらず、
排気系全体としては大型になる。また、ターボポンプと
補助ポンプ間に配管が必要となるため、とりまわしが困
難になるという問題点も生じる。
【0013】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、小型化を図りつつ大排気速度,高圧縮率を実現し
うるターボ分子ポンプを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、下記の手段を講じたことを特徴とするも
のである。請求項1記載の発明では、ハウジングに固定
された固定翼と回転体に配設され回転する回転翼とを有
し、前記回転翼が前記固定翼と対向した状態で回転する
ことにより吸気口から排気口へ向け排気処理を行うター
ボ分子ポンプにおいて、前記固定翼及び回転翼を、夫々
前記回転体の回転中心軸を中心として異なる直径を有す
る複数の翼部により構成すると共に前記翼部を径方向に
対して開口を有する形状とし、前記回転翼の回転に伴い
径方向に排気作用を奏するよう構成し、かつ、前記回転
翼と固定翼とを組み合わせることにより構成される遠心
方向排気段を少なくとも一段以上設けたことを特徴とす
るものである。
【0015】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1のターボ分子ポンプにおいて、前記遠心方向排気段
を前記回転体の軸方向に複数個並列配置してなることを
特徴とするものである。
【0016】また、請求項3記載の発明では、前記請求
項1または2記載のターボ分子ポンプにおいて、前記吸
気口から排気口に至る排気流路の途中位置に、前記排気
流のコンダクタンスを制御するコンダクタンス制御装置
を設けたことを特徴とするものである。
【0017】更に、請求項4記載の発明では、前記遠心
方向排気段よりも排気側に、モレキュラドラッグポンプ
を構成するネジ溝排気段を有し、かつ前記モレキュラド
ラッグポンプの背面が大気に開放された構成を有する請
求項1乃至3のいずれかに記載のターボ分子ポンプにお
いて、前記吸気口側圧力と排気口側圧力との差圧により
前記回転体が軸方向に移動することを規制する第1の動
圧流体軸受けと、前記モレキュラドラッグポンプのネジ
溝形成面と前記ハウジング内周面とが一定間隔離間した
状態で回転するよう前記回転体を軸承する第2の動圧流
体軸受けとを設けたことを特徴とするものである。
【0018】
【作用】上記の手段は下記のように作用する。請求項1
記載の発明によれば、固定翼及び回転翼は共に翼部を径
方向に対して開口を有した形状としたため、排気流の流
れは回転体の径方向の流れとなる(従来構成では、排気
流の流れは回転体の軸方向の流れとされていた)。ま
た、翼部は複数個形成されており、かつこの複数の翼部
は回転体の回転中心軸を中心として異なる直径を有する
構成であるため、翼部は排気流の流れ方向に複数段配設
された構成となる。
【0019】よって、排気流は径方向に複数個形成され
た各翼部に順次圧縮されて径方向に流れるため、全体と
して高い圧縮率を実現することができる。また、所望の
圧縮率を実現するのにm段(mは整数)重ねる必要が合
った場合、従来構成のターボ分子ポンプでは翼部を回転
体の軸方向にm段積み重ねる必要がありターボ分子ポン
プが上記軸方向に大型化してしまう。
【0020】しかるに、本請求項に係るターボ分子ポン
プでは、所望の圧縮率を実現するのに翼部を排気流の流
れ方向にm段並設すればよいため、従来の1段の翼部の
高さ範囲内にm段の翼部を配設することが可能となる。
即ち、従来における複数段の翼部により生成される圧縮
率を1段の遠心方向排気段により実現することが可能と
なり、よってターボ分子ポンプの高圧縮率化及び小型化
を共に実現することができる。
【0021】また、請求項2記載の発明によれば、遠心
方向排気段を前記回転軸の軸方向に複数個並列配置した
ことにより、排気速度の向上を図ることができる。即
ち、周知のようにターボ分子ポンプは翼部の開口面積が
排気速度の上限を決定することとなる。よって、従来の
ターボ分子ポンプのように翼部が回転体の軸方向に開口
した構成では、排気速度を向上させるためには吸引口の
開口面積を大きくする必要が生じ、開口面積を大きくす
るとターボ分子ポンプが大型化してしまう。
【0022】しかるに、本発明の如く翼部が回転体の径
方向に開口した構成において開口面積を大きくするに
は、複数の翼部により構成される遠心方向排気段を回転
軸の軸方向に複数個並列配置すればよい。よって、遠心
方向排気段を前記回転軸の軸方向に複数個並列配置する
ことにより、吸入開口の小径化を図りつつ大排気速度の
ターボ分子ポンプを実現することができる。
【0023】また、請求項3記載の発明によれば、吸気
口から排気口に至る排気流路の途中位置に排気流のコン
ダクタンスを制御するコンダクタンス制御装置を設けた
ことにより、粗排気においてコンダクタンス制御装置を
動作させることにより粗排気における排気効率を向上さ
せることができ、粗排気時間の短縮を図ることができ
る。
【0024】更に、請求項4記載の発明によれば、第1
の動圧流体軸受けは吸気口側圧力と排気口側圧力との差
圧により回転体が軸方向に移動することを規制するた
め、回転体を安定して回転させることができる。また、
第2の動圧流体軸受けは、モレキュラドラッグポンプの
ネジ溝形成面とハウジング内周面とが一定間隔離間した
状態で回転するよう回転体を軸承する。この際、動圧流
体軸受けは、他の軸受け構造に比べてネジ溝形成面とハ
ウジング内周面との離間距離を小さくすることが可能で
あるため、モレキュラドラッグポンプの圧縮性能を向上
させることができる。
【0025】
【実施例】続いて本発明の実施例について図面と共に説
明する。図1は発明の第1実施例であるターボ分子ポン
プ10を示す断面図である。本実施例に係るターボ分子
ポンプ10は、大略するとハウジング11,ロータ本体
17,軸方向用固定翼22及び軸方向用回転翼23,遠
心方向用回転翼20及び遠心方向用固定翼21等により
構成されている。
【0026】ハウジング11は有底筒状の形状を有し、
筒状ハウジング部12とボトムハウジング部13とを接
合することにより構成される。このハウジング11の上
部開口部分は排気される排気気体が吸入される吸入口2
4を形成しており、またボトムハウジング部13の所定
位置には排気気体が排出される排気口25が形成されて
いる。
【0027】また筒状ハウジング部12は、その内部に
軸方向用固定翼22及び遠心方向用固定翼21が固定さ
れている。具体的には、筒状ハウジング部12の吸気口
24が配設された上部には複数段(本実施例の場合には
3段)にわたり軸方向用固定翼22が図中上下方向に並
設された状態で固定されており、その下部に円周方向排
気段35が1段配置されている。
【0028】また、ボトムハウジング部13の中央位置
には円筒状のホルダ部14が立設されており、このホル
ダ部14の内部にはベアリング15を介して回転軸16
が回転自在に軸承されている。更に、ホルダ部14の外
周位置には後述するモータを構成するコイル18が配設
されている。
【0029】回転軸16は有底筒状形状を有したハウジ
ング11の中心位置に立設されるようホルダ14に軸承
されており、またこの回転軸16にはロータ本体17が
固定されている。このロータ本体17も有底筒状形状を
有しており、その底部中央が回転軸16に固定された構
成となっている。従って、回転軸16とロータ本体17
は、ハウジング11内で一体的に回転する。
【0030】ロータ本体17の外周部には、軸方向用回
転翼23及び遠心方向用回転翼20が固定されている。
具体的には、ロータ本体17の吸気口24に近い上部位
置には、複数段(本実施例の場合には3段)にわたり軸
方向用回転翼23が図中上下方向に並設された状態で固
定されており、その下部に遠心方向用回転翼20が1段
配置されている。
【0031】また、ロータ本体17の内周部にはマグネ
ット19が前記したコイル18と対向るすよう配設され
ており、このコイル18とマグネット19は協働してモ
ータを構成し、コイル18に通電されることによりロー
タ本体17(回転軸16)は回転する構成となってい
る。
【0032】上記の軸方向用固定翼22及び軸方向用回
転翼23は、従来のターボ分子ポンプに一般に配設され
ているタービン翼と同一構成とされており、軸方向用固
定翼22は所定の翼角でハウジング11からロータ本体
17に向け延出した形状とされている。また、軸方向用
回転翼23は所定の翼角でロータ本体17からハウジン
グ11に向け延出した形状とされている。
【0033】この軸方向用固定翼22及び軸方向用回転
翼23は回転軸16の軸方向(図中上下方向)に順次交
互に配置された構成とされている。従って、軸方向用固
定翼22と軸方向用回転翼23とは互いに対向した構成
となっており、本実施例では一対の軸方向用固定翼22
と軸方向用回転翼23とにより構成される軸方向排気段
が3段並設された構成となっている。
【0034】上記構成とされた軸方向用固定翼22及び
軸方向用回転翼23は、ロータ本体17が回転しこれに
伴い軸方向用回転翼23が回転すると、吸気口24より
排気気体を吸引し、これを回転軸16の軸方向下方に向
け流れるよう付勢する。続いて、本発明の要部となる遠
心方向用回転翼20及び遠心方向用固定翼21について
説明する。図2は遠心方向用回転翼20を拡大して示し
ており、また図3は遠心方向用固定翼21を拡大して示
している。
【0035】図2に示されるように遠心方向用回転翼2
0は、円盤形状とされた円盤状基部26に複数の翼部2
7(以下、ブレード27という)を立設した構成とされ
ている。この個々のブレード27は夫々環状形状を有
し、図2(B)に示されるように遠心方向用回転翼20
をロータ本体17に取り付けた状態において、各ブレー
ド27は前記回転軸16の回転中心軸を中心として異な
る直径を有するよう構成されている。更に、各ブレード
27は、回転軸16の径方向(遠心方向)に対して開口
を有する形状とされている。尚、28は遠心方向用回転
翼20をロータ本体17に固定するための固定部であ
る。
【0036】一方、図3に示されるように遠心方向用固
定翼21は、上記の遠心方向用回転翼20と同様に、円
盤形状とされた円盤状基部29に複数の翼部30(以
下、ブレード30という)を立設した構成とされてい
る。この個々のブレード30は夫々環状形状を有し、図
3(B)に示されるように遠心方向用固定翼21をハウ
ジング11に取り付けた状態において、各ブレード30
は前記回転軸16の回転中心軸を中心として異なる直径
を有するよう構成され、かつ各ブレード30は回転軸1
6の径方向(遠心方向)に対して開口を有する形状とさ
れている。尚、31は遠心方向用固定翼21をハウジン
グ11に固定するための固定部である。
【0037】上記構成とされた遠心方向用回転翼20及
び遠心方向用固定翼21は、図4に示されるように各ブ
レード27,30が回転軸16の径方向に対向するよう
に組み合わせることにより遠心方向排気段35を構成す
る。この遠心方向排気段35は、各ブレード27,30
が回転軸16の遠心方向に対して開口を有する形状を有
しているため、遠心方向用回転翼20を吸気口24側か
らみてCCW方向(反時計方向)に回転することによ
り、排気気体は径方向外側から径方向内側に排気気体は
排気される(この排気気体の流れを図4に矢印Aで示
す)。
【0038】上記したように、従来構成の軸方向用固定
翼22及び軸方向用回転翼23を用いた場合には排気気
体は回転軸16の軸方向(図1における上下方向)に流
れるのに対し、遠心方向用回転翼20及び遠心方向用固
定翼21を用いた場合には排気気体は回転軸16の遠心
方向(径方向:図1における左右方向)に流れる。
【0039】また、複数の環状形状を構成するブレード
27,30は、回転軸16の回転中心軸を中心として異
なる直径を有するため、複数のブレード27,30は排
気流の流れ方向に複数段配設された構成となる。よっ
て、排気流は径方向に複数形成された各ブレード27,
30に順次圧縮されて径方向に流れるため、全体として
高い圧縮率を実現することができる。
【0040】一方、所望の圧縮率を実現するのに固定翼
と回転翼を複数段(例えば3段)重ねる必要が合った場
合、従来構成の軸方向用固定翼22及び軸方向用回転翼
23を用いた場合には、軸方向用固定翼22及び軸方向
用回転翼23を回転軸16の軸方向に積み重ねる必要が
あり、よってその高さは図1に矢印H1で示す寸法とな
ってしまう。
【0041】しかるに、遠心方向用回転翼20及び遠心
方向用固定翼21を用いた場合には、各ブレード27,
30は回転軸16の径方向に配設されているため、従来
の1段分の高さ範囲内に複数段(図1に示す例では3
段)のブレード27,30を配設することが可能とな
る。即ち、図1に矢印H2で示す高さ寸法を有する遠心
方向排気段35により生成される圧縮率及び排気性能
と、矢印H1で示す高さ寸法を有する軸方向用固定翼2
2及び軸方向用回転翼23が生成する圧縮率及び排気性
能とは略等しくなる。よって、遠心方向用回転翼20及
び遠心方向用固定翼21を用いることにより、ターボ分
子ポンプ10の高圧縮率化と小型化を共に実現すること
ができる。
【0042】ここで、遠心方向用回転翼20,遠心方向
用固定翼21及び遠心方向排気段35の形成性及び組み
立て性に注目する。径方向に関しては、遠心方向用回転
翼20と遠心方向用固定翼21とを高圧縮率を実現でき
る狭クリアランス(例えば、0.1mmのクリアラン
ス)とすることは容易である。また、通常のNCマシン
による機械工作を用いれば、円盤状基部26,29に翼
厚さ1mm、翼長さ2mm程度のブレード27,30を
加工することは特に困難ではない。
【0043】従って、例えば直径60mmの円盤状基部
26,29の外周部から直径30mmの部分までブレー
ド27,30を形成した場合は、軸方向に3〜4mmの
厚さ(円盤状基部26,29の厚さを含む)の範囲内に
15段の圧縮段(ブレード27,30の対)を形成する
事ができる。このように、円盤状基部26,29上に同
心円状のブレード27,30を形成することにより、通
常の機械工作の技術の範囲内で小型でかつ高圧縮率のタ
ーボ分子ポンプ10を実現することができる。
【0044】尚、上記した実施例においては、遠心方向
排気段35を1段形成した構成を示したが、遠心方向排
気段35を複数段形成した構成としてもよい。この構成
とすることにより、更に圧縮率を向上させることができ
る。また、図2及び図3に示した遠心方向用回転翼20
及び遠心方向用固定翼21は、円盤状基部26,29を
挟んでその上下に夫々ブレード27,30を形成した構
成を示したが、図1に示されるような遠心方向排気段3
5を1段のみ形成する構成では、円盤状基部26,29
の一方の面のみにブレード27,30を形成する構成と
してもよい。
【0045】更に、図1に示されるターボ分子ポンプ1
0において、従来も用いられていた軸方向用固定翼22
及び軸方向用回転翼23と、本発明の特徴となる遠心方
向排気段35を併設した構成としたのは、遠心方向排気
段35は薄型のために排気速度効率が悪いため、従来も
用いられていた軸方向用固定翼22及び軸方向用回転翼
23の部分で先ず所定の圧縮率を実現し、続く遠心方向
排気段35においてより高い圧縮率を実現するようにし
たことによる。この構成とすることにより、ターボ分子
ポンプ10の圧縮性能(圧縮率)及び排気性能(排気速
度効率)を落とすことなくターボ分子ポンプ10の薄型
化を実現できる。
【0046】続いて、本発明の第2実施例であるターボ
分子ポンプ40について説明する。図5は本発明の第2
実施例であるターボ分子ポンプ40を示している。尚、
図5において図1乃至図4に示した第1実施例に係るタ
ーボ分子ポンプ10と対応する構成については同一符号
を附してその説明を省略する。
【0047】第2実施例に係るターボ分子ポンプ40
は、前記のように遠心方向用回転翼20と遠心方向用固
定翼21とにより構成される遠心方向排気段35を回転
軸16の軸方向(上下方向)に複数個並列的に配置する
ことにより、排気速度の向上を図ったことを特徴とする
ものである。以下、本実施例の構成とすることにより排
気速度の向上を図ることができる理由について説明す
る。
【0048】周知のように、ターボ分子ポンプは翼部
(ブレード)の開口面積が排気速度の上限を決定する。
よって、従来のターボ分子ポンプのように軸方向用固定
翼22及び軸方向用回転翼23が回転軸16の軸方向に
開口した構成では、排気速度を向上させるためには吸引
口24の開口面積を大きくする必要が生じる。しかる
に、吸引口24の開口面積を大きくすると、必然的にタ
ーボ分子ポンプが大型化してしまう。
【0049】しかるに、本実施例の如くブレード27,
30が回転軸16の径方向に開口した構成では、換言す
れば遠心方向排気段35のハウジング11の内壁と対向
する部分が開口となる構成では、開口面積を大きくする
には遠心方向排気段35を回転軸16の軸方向に複数個
並列配置すればよい。
【0050】よって、遠心方向排気段35を回転軸16
の軸方向(上下方向)に複数個積み重ねるように並列配
置することにより、実質的な開口面積を大きくすること
ができ排気速度を向上させることができる。また、本実
施例に係るターボ分子ポンプ40では、上記説明から明
らかなように吸入口24の大きさと排気速度とは関係し
ないため、遠心方向排気段35を複数個積み重ねるよう
に並列配置しても吸入口24を大きくする必要はない。
よって、本実施例の構成とすることにより小型化かつ大
排気速度のターボ分子ポンプ40を実現することができ
る。
【0051】尚、図5において41及び42は、各遠心
方向排気段35を構成する遠心方向用回転翼20及び遠
心方向用固定翼21をハウジング11及びロータ本体1
7に所定の間隔で固定するためのスペーサである。続い
て本発明の第3実施例であるターボ分子ポンプ50につ
いて説明する。図6は本発明の第3実施例であるターボ
分子ポンプ50を示している。尚、図6において図1乃
至図5に示した第1及び第2実施例に係るターボ分子ポ
ンプ10,40と対応する構成については同一符号を附
してその説明を省略する。
【0052】前記した第2実施例に係るターボ分子ポン
プ40のように、特に小口径で大圧縮率のターボポンプ
を実現しようとした場合、100段以上の非常に多くの
遠心方向排気段35が必要となる。この各遠心方向排気
段35に配設されるブレード27,30は、粗排気時に
おいてはコンダクタンスを低下させる要素として働くた
め、第2実施例に係るターボ分子ポンプ40は従来のタ
ーボ分子ポンプと比較して非常に長い排気時間が必要と
なる。
【0053】そこで、本実施例に係るターボ分子ポンプ
50では、遠心方向排気段35の所定位置にコンダクタ
ンス制御装置51を設け、粗排気時にブレード27,3
0をバイパスして粗排気が行いうるよう構成したことを
特徴とするものである。以下、コンダクタンス制御装置
51の詳細構成について図6に加え図7を用いて説明す
る。
【0054】コンダクタンス制御装置51は、各遠心方
向排気段35のハウジング11側寄りの位置に一対の遠
心方向用固定翼21に挟まれるように配設されている。
このコンダクタンス制御装置51は、大略すると可動体
52,コイルスプリング54,電磁石55,ラビリンス
56,及びバイパス孔57等により構成されている。
【0055】可動体52は磁性体よりなり、上部に位置
する遠心方向用固定翼21に植設された支軸53に上下
方向に移動可能な構成で配設されている。また、上部に
位置する遠心方向用固定翼21と可動体52の上面との
間にはコイルスプリング54が介装されており、このコ
イルスプリング54のバネ力により可動体52は常に下
方に向け付勢された構成となっている。
【0056】また、上部に位置する遠心方向用固定翼2
1の可動体52の上面と対向する位置には電磁石55が
配設されている。この電磁石55は通電されることによ
り磁力を発生し、よって磁性体により形成された可動体
52を吸引する。これにより、可動体52はコイルスプ
リング54のバネ力に抗して上動する構成とされてい
る。
【0057】また、可動体52の下面、及び下部に位置
する遠心方向用固定翼21の可動体52と対向する部位
には凹凸が夫々形成されることによりラビリンス56を
形成している。更に、下部に位置する遠心方向用固定翼
21の可動体52と対向する部位にはバイパス孔57が
形成されている。
【0058】従って、電磁石55に通電されていない場
合には可動体52はコイルスプリング54のバネ力によ
り可動しており、ラビリンス56を形成する各凹凸は係
合してバイパス孔57を通過する排気気体の流量は極め
て少なくなる(コンダクタンスが大きくなる)。
【0059】一方、電磁石55に通電がされると、上記
のように可動体52はコイルスプリング54のバネ力に
抗して上動し、よってバイパス孔57は開弁される。バ
イパス孔57が開弁されることにより、排気気体はバイ
パス孔57を通り次段の遠心方向排気段35に流入す
る。即ち、排気気体は遠心方向排気段35を構成するブ
レード27,30をバイパスして次段の遠心方向排気段
35に流入する。 よって、バイパス孔57が開弁され
た状態ではコンダクタンスは小さな値となるため、粗排
気時においてコンダクタンス制御装置51を動作させバ
イパス孔57を開弁することにより、粗排気時における
排気効率を向上させることができ、粗排気時間の短縮を
図ることができる。
【0060】尚、バイパス孔57が閉弁された状態で
は、上段における遠心方向排気段35内の圧力と下段に
おける遠心方向排気段35内の圧力との圧力差は1桁程
度であり、また各段の排気速度が最低でも100cc/
s以上あるため、バイパス孔57が閉弁状態でも完全に
リークを防ぐ必要は無く、1cc程度のリークは許容で
きる。このため、コンダクタンス制御装置51としては
完全なシールは不要であり、例えばラビリンス56にお
いて上記可動体52の移動によりコンダクタンスを制御
しうる個性であればよい。
【0061】続いて本発明の第4実施例であるターボ分
子ポンプ60について説明する。図8は本発明の第4実
施例であるターボ分子ポンプ60を示している。尚、図
8において図1乃至図7に示した第1乃至第3実施例に
係るターボ分子ポンプ10,40,50と対応する構成
については同一符号を附してその説明を省略する。
【0062】通常ターボ分子ポンプの背圧は10-1〜1
2 Pa程度にする事が必要であり、そのためにロータリ
ポンプ等の補助排気手段を必要とする。このため、ター
ボ分子ポンプの後段に、ターボ分子ポンプと同軸に設け
られたモレキュラグラッグポンプ段で圧縮率を高める構
成とさたれモレキュラドラッグポンプ複合型ターボ分子
ポンプが高圧縮型の真空ポンプとして知られている。し
かるに、このモレキュラドラッグポンプ複合型ターボ分
子ポンプでも背圧を10Pa程度までしか上げることがで
きず、従ってダイアフラムポンプなどの補助排気手段を
必要とし、ターボ分子ポンプが大型化してしまう。
【0063】モレキュラドラッグポンプの性能は、ロー
タとステータ間のクリアランスを10μm以下に極めて
狭くしてネジ溝間のリークを抑えることにより向上する
が、従来のようにボールベアリングによりロータを支持
する構成では、生産性を考慮すると100μmのクリア
ランスが現実的であり、モレキュラドラッグポンプの性
能を活かしきった設計を行う事は困難であった。
【0064】そこで本実施例では、動圧流体軸受けが数
μmのクリアランスを保持できる特性を利用し、モレキ
ュラドラッグポンプ部分のダイナミックシール性能の向
上を実現することによりロータとステータ間のクリアラ
ンスを10μm以下としたことを特徴とするものであ
る。以下、本実施例に係るターボ分子ポンプ60の具体
的構成について説明する。
【0065】本実施例に係るターボ分子ポンプ60は、
ボトムハウジング部13の中央位置に軸体61が立設状
態で固定されており、この軸体61に回転体を構成する
内側ロータ62及び外側ロータ63が軸承された構成と
されている。内側ロータ62と外側ロータ63とは一体
化された構成であり、従って一体的に回転するものであ
る。
【0066】内側ロータ62は有底筒状の形状を有して
おり、上部に形成された小径部分が上記の軸体61に軸
承されると共に下部に形成さたれ大径部分にスラスト磁
気軸受け71の一部が配設されている。また、スラスト
磁気軸受け71の一部は軸体61の下端部にも配設され
ており、このスラスト磁気軸受け71は後述する第1及
び第2のスラストエアベアリングと共に内側ロータ62
及び外側ロータ63のスラスト方向の支持を行う構成と
されている。
【0067】また、内側ロータ62の外周所定位置に
は、ボトムハウジング部13のホルダ部14に配設され
たコイル18と対向するようにマグネット19が配設さ
れており、このコイル18及びマグネット19は協働し
てモータを構成し、このモータにより内側ロータ62及
び外側ロータ63は一体的に回転する。
【0068】一方、外側ロータ63は上記した内側ロー
タ62の外側に配設されており、その上部には複数段の
遠心方向排気段35を軸方向に並設した構成を有するタ
ーボ分子ポンプ部(TMP部)75が配設されている。
また、外側ロータ63の下部外周位置には複数のネジ溝
64が形成されており、モレキュラドラッグポンプ部
(MDP部)74が形成されている。MDP部74はT
MP部75の後段に配設されており、よって本実施例に
係るターボ分子ポンプ部60はモレキュラドラッグポン
プ複合型ターボ分子ポンプを構成する。
【0069】更に、外側ロータ63の下端部には外側に
向け延出する鍔部68が形成されており、この鍔部68
はハウジング11の下端に形成された溝部76内に位置
する構成とされている。続いて、上記構成を有する内側
ロータ62及び外側ロータ63の軸受け構造について説
明する。
【0070】前記した外側ロータ63に形成された鍔部
68の下面とボトムハウジング部13の上面との間には
第1のスラストエアベアリング69が形成されると共
に、鍔部68の上面と溝部76の内壁との間には第2の
スラストエアベアリング70が形成される。この第1の
スラストエアベアリング69及び第2のスラストエアベ
アリング70を設けることにより、内側ロータ62及び
外側ロータ63が回転した状態で内側ロータ62(外側
ロータ63)は鍔部68が溝部76の中央に位置するよ
う浮上する。
【0071】また、内側ロータ62及び外側ロータ63
が回転することにより、MDP部74及びTMP部75
は排気処理を行うため、吸気口24側は真空に近い圧力
となると共に排気ポート66(本実施例では、排気気体
はハウジング11の側部に形成された排気ポート66か
ら排出される)側は大気圧となる。このため、吸気口2
4側の圧力と排気ポート66側の圧力との圧力差により
内側ロータ62及び外側ロータ63は吸気ポート66側
(軸方向下方)に押し出される。
【0072】しかるに、上記のように第1及び第2のス
ラストエアベアリング69,70は協働して第1の動圧
流体軸受けを構成し、内側ロータ62及び外側ロータ6
3をスラスト方向に支持するため、上記圧力差により内
側ロータ62及び外側ロータ63が軸方向に移動するこ
とを規制する。また、前記したスラスト磁気軸受け71
も内側ロータ62及び外側ロータ63をスラスト方向に
支持し、内側ロータ62及び外側ロータ63の軸方向移
動を規制する補助を行う。
【0073】よって、吸気口24側の圧力と排気ポート
66側の圧力との圧力差に拘わらず内側ロータ62及び
外側ロータ63を安定して回転させることが可能とな
る。また、外側ロータ63に形成されたMDP部74を
構成するネジ溝64の形成面と同一面とハウジング11
の内周面は第1のエアベアリングを構成する。また、軸
体61の内側ロータ62と対向する上下位置には、夫々
溝部が形成されることにより第2のエアベアリング72
及び第3のエアベアリング73が形成されている。この
第1乃至第3のエアベアリング65,72,73は、協
働して内側ロータ62及び外側ロータ63をラジアル方
向に支持する第2の動圧流体軸受けとして機能する。
【0074】よって、内側ロータ62及び外側ロータ6
3が回転している状態では、外側ロータ63とハウジン
グ11の内周面との間、及び軸体61と内側ロータ62
の内周面との間は、第1乃至第3のエアベアリング6
5,72,73により10μm以下の極めて狭いクリア
ランスで安定して浮上している。従って、第1のエアベ
アリング65とシール面を共有するMDP部74のクリ
アランスも同じ量に保たれる。その結果、ネジ溝64の
形成位置における排気気体のリークを抑えることができ
MDP部74の圧縮性能が向上し、よって排気ポート6
6を大気圧とした状態における連続排気が可能となる。
【0075】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば下記の効果を
実現することができる。請求項1記載の発明によれば、
排気流は径方向に複数個形成された各翼部に順次圧縮さ
れて径方向に流れるため、全体として高い圧縮率を実現
することができる。また、従来における複数段の翼部に
より生成される圧縮率を1段の遠心方向排気段により実
現することが可能となり、よってターボ分子ポンプの高
圧縮率化及び小型化を共に実現することができる。
【0076】また、請求項2記載の発明によれば、遠心
方向排気段を前記回転軸の軸方向に複数個並列配置した
ことにより、吸入開口の小径化を図りつつ大排気速度の
ターボ分子ポンプを実現することができる。また、請求
項3記載の発明によれば、吸気口から排気口に至る排気
流路の途中位置に排気流のコンダクタンスを制御するコ
ンダクタンス制御装置を設けたことにより、粗排気にお
いてコンダクタンス制御装置を動作させることにより粗
排気における排気効率を向上させることができ、粗排気
時間の短縮を図ることができる。
【0077】更に、請求項4記載の発明によれば、モレ
キュラドラッグポンプの圧縮性能を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるターボ分子ポンプを
示す断面図である。
【図2】本発明に係るターボ分子ポンプに用いる回転翼
を示す図である。
【図3】本発明に係るターボ分子ポンプに用いる固定翼
を示す図である。
【図4】回転翼と固定翼を組み合わせた状態を示す断面
図である。
【図5】本発明の第2実施例であるターボ分子ポンプを
示す断面図である。
【図6】本発明の第3実施例であるターボ分子ポンプを
示す断面図である。
【図7】コンダクタンス制御装置を拡大して示す断面図
である。
【図8】本発明の第4実施例であるターボ分子ポンプを
示す断面図である。
【図9】翼の形状をスケーリングしてもターボ分子ポン
プの性能が変化しないことを説明するための図である。
【符号の説明】
10,40,50,60 ターボ分子ポンプ 11 ハウジング 12 筒状ハウジング 13 ボトムハウジング 14 ホルダ部 15 ベアリング 16 回転軸 17 ロータ本体 18 コイル 19 マグネット 20 遠心方向用回転翼 21 遠心方向用固定翼 22 軸方向用固定翼 23 軸方向用回転翼 24 吸気口 25 排気口 26 円盤状基板 27,30 ブレード 28 固定部 29 円盤状基部 31 固定部 35 遠心方向排気段 41,42 スペーサ 51 コンダクタンス制御装置 52 可動体 53 支軸 54 コイルスプリング 55 電磁石 56 ラビリンス 57 バイパス孔 61 軸体 62 内側ロータ 63 外側ロータ 64 ネジ溝 65 第1のエアベアリング 66 排気ポート 67 エア導入孔 68 鍔部 69 第1のスラストエアベアリング 70 第2のスラストエアベアリング 71 スラスト磁気軸受け 72 第2のエアベアリング 73 第3のエアベアリング 74 MDP部 75 TMP部 76 溝部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに固定された固定翼と回転体
    に配設され回転する回転翼とを有し、前記回転翼が前記
    固定翼と対向した状態で回転することにより吸気口から
    排気口へ向け排気処理を行うターボ分子ポンプにおい
    て、 前記固定翼及び回転翼を、夫々前記回転体の回転中心軸
    を中心として異なる直径を有する複数の翼部により構成
    すると共に前記翼部を径方向に対して開口を有する形状
    とし、前記回転翼の回転に伴い径方向に排気作用を奏す
    るよう構成し、 かつ、前記回転翼と固定翼とを組み合わせることにより
    構成される遠心方向排気段を少なくとも一段以上設けた
    ことを特徴とするターボ分子ポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1のターボ分子ポンプにおいて、 前記遠心方向排気段を前記回転体の軸方向に複数個並列
    配置してなることを特徴とするターボ分子ポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のターボ分子ポン
    プにおいて、 前記吸気口から排気口に至る排気流路の途中位置に、前
    記排気流のコンダクタンスを制御するコンダクタンス制
    御装置を設けたことを特徴とするターボ分子ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記遠心方向排気段よりも排気側に、モ
    レキュラドラッグポンプを構成するネジ溝排気段を有
    し、かつ前記モレキュラドラッグポンプの背面が大気に
    開放された構成を有する請求項1乃至3のいずれかに記
    載のターボ分子ポンプにおいて、 前記吸気口側圧力と排気口側圧力との差圧により前記回
    転体が軸方向に移動することを規制する第1の動圧流体
    軸受けと、 前記モレキュラドラッグポンプのネジ溝形成面と前記ハ
    ウジング内周面とが一定間隔離間した状態で回転するよ
    う前記回転体を軸承する第2の動圧流体軸受けとを設け
    たことを特徴とするターボ分子ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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