JPH0958590A - ウォータジェット推進高速艇の取水口構造 - Google Patents
ウォータジェット推進高速艇の取水口構造Info
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- JPH0958590A JPH0958590A JP23343795A JP23343795A JPH0958590A JP H0958590 A JPH0958590 A JP H0958590A JP 23343795 A JP23343795 A JP 23343795A JP 23343795 A JP23343795 A JP 23343795A JP H0958590 A JPH0958590 A JP H0958590A
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- water jet
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- duct
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 下部ウォータジェットポンプによる低速走航
中においても容易に上部ウォータジェットポンプの迅速
な起動により高速走航を行うことができる構造簡単かつ
低コストのウォータジェット推進高速艇の取水口構造を
提供する。 【解決手段】 船尾に上部ダクト，下部ダクトの後端を
それぞれ開口し、それぞれ後端ノズルから噴射する上部
ウォータジェットダクト，下部ウォータジェットダクト
を具えたウォータジェット推進高速艇において、上記前
部及び後部取水口を囲繞して船底外板下面に突設され前
端が全面的に開口するとともに、内部が水平仕切板１２
Ｎにより上部取水口室，下部取水口室に仕切られ、上記
上部，下部取水口室のそれぞれ後部が上記上部，下部ウ
ォータジェットダクト５−１Ｎ，５−２Ｎのそれぞれ下
端開口に連通する上下２段構造の取水口６−１Ｎ，６−
２Ｎを具えたこと。
中においても容易に上部ウォータジェットポンプの迅速
な起動により高速走航を行うことができる構造簡単かつ
低コストのウォータジェット推進高速艇の取水口構造を
提供する。 【解決手段】 船尾に上部ダクト，下部ダクトの後端を
それぞれ開口し、それぞれ後端ノズルから噴射する上部
ウォータジェットダクト，下部ウォータジェットダクト
を具えたウォータジェット推進高速艇において、上記前
部及び後部取水口を囲繞して船底外板下面に突設され前
端が全面的に開口するとともに、内部が水平仕切板１２
Ｎにより上部取水口室，下部取水口室に仕切られ、上記
上部，下部取水口室のそれぞれ後部が上記上部，下部ウ
ォータジェットダクト５−１Ｎ，５−２Ｎのそれぞれ下
端開口に連通する上下２段構造の取水口６−１Ｎ，６−
２Ｎを具えたこと。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォータジェット
推進高速艇の取水口構造に関する。
推進高速艇の取水口構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】ウォータジェット推進船においては、従
来、図８側面図に示すように、船体０１の後端付近にウ
ォータジェット推進装置０２が配置されている。同推進
装置は、船尾部船底０３に突設された取水口０４から水
を取り入れ、エンジン０５で駆動されるインペラ０６で
これを加速し、吐出口０７から後方へ高速の水流を吐出
させることにより推力を得るシステムである。ところ
で、船舶が大型化し、高推力を必要とする場合には、ウ
ォータジェット推進装置を２機配置することが必要とな
る。その１例を示すと、図９縦断面図に示すように、上
下２段からなるウォータジェット推進装置０６ａ，０６
ｂを備え、その取水口０４ａ，０４ｂが前後１対的に船
底外板に開口している。これは、船舶が大型化及び高出
力型化すると、側壁双胴型船体が採用されることにな
り、この種の船体では、後記するように、左右舷の胴幅
が狭くなる関係上、各胴内部にそれぞれ上下２段からな
るウォータジェット推進装置を搭載せざるを得なくなる
ことによる。
来、図８側面図に示すように、船体０１の後端付近にウ
ォータジェット推進装置０２が配置されている。同推進
装置は、船尾部船底０３に突設された取水口０４から水
を取り入れ、エンジン０５で駆動されるインペラ０６で
これを加速し、吐出口０７から後方へ高速の水流を吐出
させることにより推力を得るシステムである。ところ
で、船舶が大型化し、高推力を必要とする場合には、ウ
ォータジェット推進装置を２機配置することが必要とな
る。その１例を示すと、図９縦断面図に示すように、上
下２段からなるウォータジェット推進装置０６ａ，０６
ｂを備え、その取水口０４ａ，０４ｂが前後１対的に船
底外板に開口している。これは、船舶が大型化及び高出
力型化すると、側壁双胴型船体が採用されることにな
り、この種の船体では、後記するように、左右舷の胴幅
が狭くなる関係上、各胴内部にそれぞれ上下２段からな
るウォータジェット推進装置を搭載せざるを得なくなる
ことによる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このような構成のウォ
ータジェット船では、同図９に示すように、静止時に水
面の上方に位置している上部インペラ０６ａの起動は静
止時に水面下に位置している下部インペラ０６ｂによっ
て航走することにより得られる外部水の動圧か、もしく
は特別なポンプによる呼水が必要である。したがって、
すでに起動している下部インペラ０６ｂで到達可能な船
速の範囲で水面上方に位置している上部インペラ０６ａ
に水が送り込まれる必要がある。しかしながら、同図９
に示した水平配置の取水口の場合は、ダクトに外部水を
送り込みにくいので、すでに起動している下部インペラ
０６ｂにて、かなり高速まで加速しないと、上部インペ
ラ０６ａを起動することができないのである。
ータジェット船では、同図９に示すように、静止時に水
面の上方に位置している上部インペラ０６ａの起動は静
止時に水面下に位置している下部インペラ０６ｂによっ
て航走することにより得られる外部水の動圧か、もしく
は特別なポンプによる呼水が必要である。したがって、
すでに起動している下部インペラ０６ｂで到達可能な船
速の範囲で水面上方に位置している上部インペラ０６ａ
に水が送り込まれる必要がある。しかしながら、同図９
に示した水平配置の取水口の場合は、ダクトに外部水を
送り込みにくいので、すでに起動している下部インペラ
０６ｂにて、かなり高速まで加速しないと、上部インペ
ラ０６ａを起動することができないのである。
【０００４】本発明はこのような事情に鑑みて提案され
たもので、下部ウォータジェットポンプによる低速走航
中においても容易に上部ウォータジェットポンプの迅速
な起動により高速走航を行うことができる構造簡単かつ
低コスト，高性能のウォータジェット推進高速艇の取水
口構造を提供することを目的とする。
たもので、下部ウォータジェットポンプによる低速走航
中においても容易に上部ウォータジェットポンプの迅速
な起動により高速走航を行うことができる構造簡単かつ
低コスト，高性能のウォータジェット推進高速艇の取水
口構造を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項１の発明は、船尾に上部ダクト，下部
ダクトの後端をそれぞれ開口し、それぞれ外部水を導入
し内蔵インペラにより加圧したのちこれをそれぞれ後端
ノズルから噴射する上部ウォータジェットダクト，下部
ウォータジェットダクトを具えたウォータジェット推進
高速艇において、上記上部ダクト，下部ダクトが船底外
板下面に突設され前端が全面的に開口するとともに、内
部が水平仕切板により上部取水口室，下部取水口室に仕
切られ、上記上部，下部取水口室のそれぞれ後部が上記
上部，下部ウォータジェットダクトに連通する上下２段
構造の取水口を具えたことを特徴とする。
るために、請求項１の発明は、船尾に上部ダクト，下部
ダクトの後端をそれぞれ開口し、それぞれ外部水を導入
し内蔵インペラにより加圧したのちこれをそれぞれ後端
ノズルから噴射する上部ウォータジェットダクト，下部
ウォータジェットダクトを具えたウォータジェット推進
高速艇において、上記上部ダクト，下部ダクトが船底外
板下面に突設され前端が全面的に開口するとともに、内
部が水平仕切板により上部取水口室，下部取水口室に仕
切られ、上記上部，下部取水口室のそれぞれ後部が上記
上部，下部ウォータジェットダクトに連通する上下２段
構造の取水口を具えたことを特徴とする。
【０００６】請求項２の発明は、請求項１において、そ
の取水口の内部を上下に仕切る水平仕切板の前端縁の位
置を同取水口の前端開口縁よりも後退した位置に設定し
たことを特徴とする。
の取水口の内部を上下に仕切る水平仕切板の前端縁の位
置を同取水口の前端開口縁よりも後退した位置に設定し
たことを特徴とする。
【０００７】請求項３の発明は、請求項１において、そ
の取水口の内部を上部取水口，下部取水口に仕切る水平
仕切板の前端縁の位置を両取水口室の高さｈ1 ，ｈ2 の
小さい方の１／２以上同両取水口室の前端開口縁よりも
後退した位置に設定したことを特徴とする。
の取水口の内部を上部取水口，下部取水口に仕切る水平
仕切板の前端縁の位置を両取水口室の高さｈ1 ，ｈ2 の
小さい方の１／２以上同両取水口室の前端開口縁よりも
後退した位置に設定したことを特徴とする。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明を側壁型双胴船に適用した
実施形態を図面について説明すると、図１は本発明を図
９に示した独立上下２段ダクト式のウォータジェット船
に適用した第１実施例を示し、同図（Ａ），同図（Ｂ）
はそれぞれその縦断面図，横断面図、図２は図１の取水
口において、外部水が上部，下部ダクトの前端開口から
それぞれ導入される高速走航時の取水口における水流を
示す拡大図、図３，図４はそれぞれ図２において、外部
水が下部取水口から下部ダクトのみへ導入されるとき、
上部取水口から上部ダクトのみへ導入されるときのそれ
ぞれ水流を示す拡大図、図５は内部を仕切板で上部ダク
ト，下部ダクトに仕切った一体型の下半部ダクトに適用
した第２実施例を示す縦断面図、図６，図７はそれぞれ
図５において、下部ダクトのみに，上部ダクトのみに外
部水を導入したときの水流を示す縦断面図である。
実施形態を図面について説明すると、図１は本発明を図
９に示した独立上下２段ダクト式のウォータジェット船
に適用した第１実施例を示し、同図（Ａ），同図（Ｂ）
はそれぞれその縦断面図，横断面図、図２は図１の取水
口において、外部水が上部，下部ダクトの前端開口から
それぞれ導入される高速走航時の取水口における水流を
示す拡大図、図３，図４はそれぞれ図２において、外部
水が下部取水口から下部ダクトのみへ導入されるとき、
上部取水口から上部ダクトのみへ導入されるときのそれ
ぞれ水流を示す拡大図、図５は内部を仕切板で上部ダク
ト，下部ダクトに仕切った一体型の下半部ダクトに適用
した第２実施例を示す縦断面図、図６，図７はそれぞれ
図５において、下部ダクトのみに，上部ダクトのみに外
部水を導入したときの水流を示す縦断面図である。
【０００９】まず、図１〜図２に示す第１実施例は、図
９に示した上部ダクト，下部ダクトのそれぞれ前端の取
水口を上下に重ねて２段構造としており、他の構造は同
図の構造と実質的に同一である。ここで、上部ダクト５
−１Ｎは下部エンジン４−２の出力軸を迂回するように
配設されている。このような上下２段型の取水口構造に
よれば、その取水口が上下２段に配置されているので、
図９に示した従来構造と比べて、低速走航状態でも容易
に上部ダクト内に外部水が侵入し、上部ウォータジェッ
トポンプに到達するので、低速での上部ウォータジェッ
トポンプの起動が可能となる。
９に示した上部ダクト，下部ダクトのそれぞれ前端の取
水口を上下に重ねて２段構造としており、他の構造は同
図の構造と実質的に同一である。ここで、上部ダクト５
−１Ｎは下部エンジン４−２の出力軸を迂回するように
配設されている。このような上下２段型の取水口構造に
よれば、その取水口が上下２段に配置されているので、
図９に示した従来構造と比べて、低速走航状態でも容易
に上部ダクト内に外部水が侵入し、上部ウォータジェッ
トポンプに到達するので、低速での上部ウォータジェッ
トポンプの起動が可能となる。
【００１０】しかしながら、この種の上下２段型の取水
構造においては、図２に示すように、ダクトの下端突出
部を上部ダクト５−１Ｎ，下部ダクト５−２Ｎに仕切る
ための仕切板の上下面１１U ，１１L にてそれぞれキャ
ビテーションが発生しやすくなる。
構造においては、図２に示すように、ダクトの下端突出
部を上部ダクト５−１Ｎ，下部ダクト５−２Ｎに仕切る
ための仕切板の上下面１１U ，１１L にてそれぞれキャ
ビテーションが発生しやすくなる。
【００１１】すなわち、特に、この型式の２段ウォータ
ジェットの場合も、図３，４にそれぞれ示すように、下
部ダクト５−２Ｎのみ、もしくは上部ダクト５−１Ｎの
みを作動させて航走するケースがある。この場合、ダク
ト内の流量が増加するために、仕切板先端１２F 付近の
流れの剥離が厳しくなる。剥離が激しくなると振動及び
騒音を生起し、抵抗損が増加し、取水口の損傷等の不具
合を生ずる。
ジェットの場合も、図３，４にそれぞれ示すように、下
部ダクト５−２Ｎのみ、もしくは上部ダクト５−１Ｎの
みを作動させて航走するケースがある。この場合、ダク
ト内の流量が増加するために、仕切板先端１２F 付近の
流れの剥離が厳しくなる。剥離が激しくなると振動及び
騒音を生起し、抵抗損が増加し、取水口の損傷等の不具
合を生ずる。
【００１２】そこで、このような問題を解決するための
構造として、図５に示す第２実施例が考えられる。この
第２実施例においては、図１に示した２本の個別的上部
ダクト，下部ダクトの代わりに、各ダクトの下半部の各
内蔵インペラの下方からそれぞれ下端開口に至る部分が
一体的に形成され、下部が斜め前下方へ延びて船尾部船
底外板を斜めに貫通突出する下端部が前方へ水平に延
び、全長にわたって長方形大断面を有する後部後傾前部
水平の一本の大断面ダクトの内部中心線に沿って長手方
向に挿通的に固着され、同内部を同一長方形断面を有す
る上半上部ダクト，下半下部ダクトに仕切る縦通仕切板
１２Ｎを具え、同大断面ダクトの水平部に前端が開口す
る上下２段構造の取水口を形成するのである。ダクトの
上半部の構造は第１実施例のそれと同一である。この第
２実施例によれば、上下２段の取水口の仕切板先端位置
１２を取水口前端８よりも少なくとも各取水口高さ（ｈ
1 もしくはｈ2 ）の１／２以上後方の位置にｌ0 配置す
ることにより、流れの剥離を防止できる。すなわち、ｌ
0 ＞ｈ1 ／２もしくはｌ0 ＜ｈ2 ／２とするのである。
このような構造によれば、各取水口高さｈ1 ，ｈ2 のほ
ぼ１／２以上の部分から流水の剥離が減少することが実
験で確認されている。このような取水口を採用すると、
下部，上部の一方のウォータジェットのみが作動してい
る場合の流れは、それぞれ図６，図７に示すようにな
る。このように、仕切板の前端が全体取水口の前端縁の
若干後方位置に位置することにより、図３，４と比較し
て、仕切板前端１２付近の流れが滑らかになり、壁から
の剥離が小さくなり、仕切板１２Ｎの前端付近のキャビ
テーション発生が低減される。
構造として、図５に示す第２実施例が考えられる。この
第２実施例においては、図１に示した２本の個別的上部
ダクト，下部ダクトの代わりに、各ダクトの下半部の各
内蔵インペラの下方からそれぞれ下端開口に至る部分が
一体的に形成され、下部が斜め前下方へ延びて船尾部船
底外板を斜めに貫通突出する下端部が前方へ水平に延
び、全長にわたって長方形大断面を有する後部後傾前部
水平の一本の大断面ダクトの内部中心線に沿って長手方
向に挿通的に固着され、同内部を同一長方形断面を有す
る上半上部ダクト，下半下部ダクトに仕切る縦通仕切板
１２Ｎを具え、同大断面ダクトの水平部に前端が開口す
る上下２段構造の取水口を形成するのである。ダクトの
上半部の構造は第１実施例のそれと同一である。この第
２実施例によれば、上下２段の取水口の仕切板先端位置
１２を取水口前端８よりも少なくとも各取水口高さ（ｈ
1 もしくはｈ2 ）の１／２以上後方の位置にｌ0 配置す
ることにより、流れの剥離を防止できる。すなわち、ｌ
0 ＞ｈ1 ／２もしくはｌ0 ＜ｈ2 ／２とするのである。
このような構造によれば、各取水口高さｈ1 ，ｈ2 のほ
ぼ１／２以上の部分から流水の剥離が減少することが実
験で確認されている。このような取水口を採用すると、
下部，上部の一方のウォータジェットのみが作動してい
る場合の流れは、それぞれ図６，図７に示すようにな
る。このように、仕切板の前端が全体取水口の前端縁の
若干後方位置に位置することにより、図３，４と比較し
て、仕切板前端１２付近の流れが滑らかになり、壁から
の剥離が小さくなり、仕切板１２Ｎの前端付近のキャビ
テーション発生が低減される。
【００１３】このような構成によれば、上下２段のウォ
ータジェット推進装置を備え、その取水口が上下２段に
配置されているので、従来のものに比べ、低速の状態で
も容易に上部ダクト内に外部水を導入し、ウォータジェ
ットポンプに到達するから、低速での上部ウォータジェ
ットの起動が可能となる。また、上下２段の取水口の仕
切板の先端位置を取水口の前端縁の若干後方位置に設定
することにより、同仕切板の前端付近の流れの剥離が少
なくなり、キャビテーションの発生を低減することがで
きる。
ータジェット推進装置を備え、その取水口が上下２段に
配置されているので、従来のものに比べ、低速の状態で
も容易に上部ダクト内に外部水を導入し、ウォータジェ
ットポンプに到達するから、低速での上部ウォータジェ
ットの起動が可能となる。また、上下２段の取水口の仕
切板の先端位置を取水口の前端縁の若干後方位置に設定
することにより、同仕切板の前端付近の流れの剥離が少
なくなり、キャビテーションの発生を低減することがで
きる。
【００１４】
【発明の効果】このような取水口の構造によれば、取水
口を上下２段構造としたことにより、低速走行状態でも
外部水が上部ダクト内に容易に侵入し、上部ウォータジ
ェットポンプに達するので、低速でのウォータジェット
の起動が可能となる。また、仕切板の前端位置をこのよ
うにダクトの取水口の前端縁よりも若干後方位置に設定
したことにより、上部ダクト，下部ダクトの一方のみを
使用した場合の仕切板の前端におけるキャビテーション
の発生を低減して、取水効率を高めるとともに、仕切板
の前端の振動，騒音の発生，抵抗損の増加及び取水口の
損傷等を防止することが可能となる。
口を上下２段構造としたことにより、低速走行状態でも
外部水が上部ダクト内に容易に侵入し、上部ウォータジ
ェットポンプに達するので、低速でのウォータジェット
の起動が可能となる。また、仕切板の前端位置をこのよ
うにダクトの取水口の前端縁よりも若干後方位置に設定
したことにより、上部ダクト，下部ダクトの一方のみを
使用した場合の仕切板の前端におけるキャビテーション
の発生を低減して、取水効率を高めるとともに、仕切板
の前端の振動，騒音の発生，抵抗損の増加及び取水口の
損傷等を防止することが可能となる。
【００１５】要するに請求項１の発明によれば、船尾に
上部ダクト，下部ダクトの後端をそれぞれ開口し、それ
ぞれ外部水を導入し内蔵インペラにより加圧したのちこ
れをそれぞれ後端ノズルから噴射する上部ウォータジェ
ットダクト，下部ウォータジェットダクトを具えたウォ
ータジェット推進高速艇において、上記上部ダクト，下
部ダクトが船底外板下面に突設され前端が全面的に開口
するとともに、内部が水平仕切板により上部取水口室，
下部取水口室に仕切られ、上記上部，下部取水口室のそ
れぞれ後部が上記上部，下部ウォータジェットダクトに
連通する上下２段構造の取水口を具えたことにより、従
来の上下２段式のウォータジェットダクトを具えた高速
艇にも適用することができる下部ウォータジェットポン
プによる低速走航中においても容易に上部ウォータジェ
ットポンプの迅速な起動により高速走航を行うことがで
きる構造簡単かつ低コスト，高性能のウォータジェット
推進高速艇の取水口構造を得るから、本発明は産業上極
めて有益なものである。
上部ダクト，下部ダクトの後端をそれぞれ開口し、それ
ぞれ外部水を導入し内蔵インペラにより加圧したのちこ
れをそれぞれ後端ノズルから噴射する上部ウォータジェ
ットダクト，下部ウォータジェットダクトを具えたウォ
ータジェット推進高速艇において、上記上部ダクト，下
部ダクトが船底外板下面に突設され前端が全面的に開口
するとともに、内部が水平仕切板により上部取水口室，
下部取水口室に仕切られ、上記上部，下部取水口室のそ
れぞれ後部が上記上部，下部ウォータジェットダクトに
連通する上下２段構造の取水口を具えたことにより、従
来の上下２段式のウォータジェットダクトを具えた高速
艇にも適用することができる下部ウォータジェットポン
プによる低速走航中においても容易に上部ウォータジェ
ットポンプの迅速な起動により高速走航を行うことがで
きる構造簡単かつ低コスト，高性能のウォータジェット
推進高速艇の取水口構造を得るから、本発明は産業上極
めて有益なものである。
【００１６】請求項２の発明によれば、請求項１におい
て、その取水口の内部を上下に仕切る水平仕切板の前端
縁の位置を同取水口の前端開口縁よりも後退した位置に
設定したことにより、取水口における仕切板によるキャ
ビテーションの発生を防止する下部ウォータジェットポ
ンプによる低速走航中においても容易に上部ウォータジ
ェットポンプの迅速な起動により高速走航を行うことが
できる構造簡単かつ低コスト，高性能のウォータジェッ
ト推進高速艇の取水口構造を得るから、本発明は産業上
極めて有益なものである。
て、その取水口の内部を上下に仕切る水平仕切板の前端
縁の位置を同取水口の前端開口縁よりも後退した位置に
設定したことにより、取水口における仕切板によるキャ
ビテーションの発生を防止する下部ウォータジェットポ
ンプによる低速走航中においても容易に上部ウォータジ
ェットポンプの迅速な起動により高速走航を行うことが
できる構造簡単かつ低コスト，高性能のウォータジェッ
ト推進高速艇の取水口構造を得るから、本発明は産業上
極めて有益なものである。
【００１７】請求項３の発明によれば、請求項１におい
て、その取水口の内部を上部取水口，下部取水口に仕切
る水平仕切板の前端縁の位置を両取水口室の高さｈ1 ，
ｈ2の小さい方の１／２以上同両取水口室の前端開口縁
よりも後退した位置に設定したことにより、請求項１の
発明による効果のほか請求項２の発明の効果を一層高め
ることができるから、本発明は産業上極めて有益なもの
である。
て、その取水口の内部を上部取水口，下部取水口に仕切
る水平仕切板の前端縁の位置を両取水口室の高さｈ1 ，
ｈ2の小さい方の１／２以上同両取水口室の前端開口縁
よりも後退した位置に設定したことにより、請求項１の
発明による効果のほか請求項２の発明の効果を一層高め
ることができるから、本発明は産業上極めて有益なもの
である。
【図１】本発明を図９に示した個別的上下２段ダクト式
のウォータジェット船に適用した第１実施例を示す縦断
面図である。
のウォータジェット船に適用した第１実施例を示す縦断
面図である。
【図２】図１において、前端取水口からそれぞれ外部水
が上部ダクト，下部ダクトに導入される状態を示す図で
ある。
が上部ダクト，下部ダクトに導入される状態を示す図で
ある。
【図３】図１において、外部水が下部ダクトの前端取水
口からのみ同下部ダクトに導入される状態を示す図であ
る。
口からのみ同下部ダクトに導入される状態を示す図であ
る。
【図４】図１において、外部水が上部ダクトの前端取水
口からのみ同上部ダクトに導入される状態を示す図であ
る。
口からのみ同上部ダクトに導入される状態を示す図であ
る。
【図５】本発明を内部を仕切板で上部，下部ダクトに仕
切った一体的上下部ダクトに適用した第２実施例を示す
縦断面図である。
切った一体的上下部ダクトに適用した第２実施例を示す
縦断面図である。
【図６】図５において、外部水が下部ダクトの前端取水
口からのみ導入される状態を示す図である。
口からのみ導入される状態を示す図である。
【図７】図５において、外部水が上部ダクトの前端取水
口からのみ導入される状態を示す図である。
口からのみ導入される状態を示す図である。
【図８】従来の１段ダクトを具えたウォータジェット推
進船を示す側面図である。
進船を示す側面図である。
【図９】従来の上下２段のウォータジェット推進装置を
備えたウォータジェット推進船を示す側面図である。
備えたウォータジェット推進船を示す側面図である。
１ 水面 １´ 静止水面 ２ 船体 ３−１ 上部インペラ ３−２ 下部インペラ ４−１ 上部エンジン ４−２ 下部エンジン ５−１Ｎ 上部ダクト ５−２Ｎ 下部ダクト ６−１Ｎ 上部取水口 ６−２Ｎ 下部取水口 ８ 船底 １１U 取水口の仕切板の上面 １１L 取水口の仕切板の下面 １２Ｎ 縦通仕切板 １２F 取水口仕切板前端
Claims (3)
- 【請求項１】 船尾に上部ダクト，下部ダクトの後端を
それぞれ開口し、それぞれ外部水を導入し内蔵インペラ
により加圧したのちこれをそれぞれ後端ノズルから噴射
する上部ウォータジェットダクト，下部ウォータジェッ
トダクトを具えたウォータジェット推進高速艇におい
て、上記上部ダクト，下部ダクトが船底外板下面に突設
され前端が全面的に開口するとともに、内部が水平仕切
板により上部取水口室，下部取水口室に仕切られ、上記
上部，下部取水口室のそれぞれ後部が上記上部，下部ウ
ォータジェットダクトに連通する上下２段構造の取水口
を具えたことを特徴とするウォータジェット推進高速艇
の取水口構造。 - 【請求項２】 請求項１において、その取水口の内部を
上下に仕切る水平仕切板の前端縁の位置を同取水口の前
端開口縁よりも後退した位置に設定したことを特徴とす
るウォータジェット推進高速艇の取水口構造。 - 【請求項３】 請求項１において、その取水口の内部を
上部取水口，下部取水口に仕切る水平仕切板の前端縁の
位置を両取水口室の高さｈ1 ，ｈ2 の小さい方の１／２
以上同両取水口室の前端開口縁よりも後退した位置に設
定したことを特徴とするウォータジェット推進高速艇の
取水口構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23343795A JP3439000B2 (ja) | 1995-08-18 | 1995-08-18 | ウォータジェット推進高速艇の取水口構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23343795A JP3439000B2 (ja) | 1995-08-18 | 1995-08-18 | ウォータジェット推進高速艇の取水口構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0958590A true JPH0958590A (ja) | 1997-03-04 |
| JP3439000B2 JP3439000B2 (ja) | 2003-08-18 |
Family
ID=16955033
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23343795A Expired - Fee Related JP3439000B2 (ja) | 1995-08-18 | 1995-08-18 | ウォータジェット推進高速艇の取水口構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3439000B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108891545A (zh) * | 2018-06-22 | 2018-11-27 | 南通安中水务科技有限公司 | 一种水草打捞船及其工作方法 |
| CN115924045A (zh) * | 2022-12-05 | 2023-04-07 | 中国船舶集团有限公司第七〇八研究所 | 一种双拼式喷水推进进流管道结构 |
-
1995
- 1995-08-18 JP JP23343795A patent/JP3439000B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108891545A (zh) * | 2018-06-22 | 2018-11-27 | 南通安中水务科技有限公司 | 一种水草打捞船及其工作方法 |
| CN108891545B (zh) * | 2018-06-22 | 2024-05-03 | 南通安中水务科技有限公司 | 一种水草打捞船及其工作方法 |
| CN115924045A (zh) * | 2022-12-05 | 2023-04-07 | 中国船舶集团有限公司第七〇八研究所 | 一种双拼式喷水推进进流管道结构 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3439000B2 (ja) | 2003-08-18 |
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