JPH0956461A - 棒状化粧料繰出容器 - Google Patents

棒状化粧料繰出容器

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JPH0956461A
JPH0956461A JP21341195A JP21341195A JPH0956461A JP H0956461 A JPH0956461 A JP H0956461A JP 21341195 A JP21341195 A JP 21341195A JP 21341195 A JP21341195 A JP 21341195A JP H0956461 A JPH0956461 A JP H0956461A
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Tsutomu Kobayashi
勉 小林
Chiaki Kamimura
千秋 神村
Tsugio Arai
次男 荒井
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Yoshino Kogyosho Co Ltd
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Yoshino Kogyosho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横断面が非円形の棒状化粧料用の繰出容器を
気密構造にする。 【解決手段】 横断面が楕円形をなす外筒10の内部
に、ホルダ30を上下動可能且つ回動不能に設けるとと
もに、操作部材50を上下動不能且つ回動可能に設け
る。ホルダ30の螺溝35に操作部材50の係合突起を
係合し、操作部材50を回転するとホルダ30が上下動
するようにする。操作部材50のシール筒部52の第1
シール環部21を底蓋14の第1円環壁部21に圧接摺
動させ、シール筒部52の第2シール環部55を外筒1
0の第2シール環部19に圧接摺動させる。蓋筒70の
頂部に固定したシール部材80の大径部82は、蓋筒7
0を嵌着した時に外筒10の外周面と蓋筒70の周壁部
内周面との間に挟装されて、この両者間をシールする。
底蓋14及びシール筒部52にそれぞれ通気孔25、5
9を設け、底蓋14に封緘シート26を貼着して通気孔
25を塞ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は横断面が非円形の棒
状化粧料を収容する繰出容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】横断面が非円形、例えば楕円形をなす棒
状化粧料を収容する棒状化粧料繰出容器には、外筒とそ
の内部を昇降する皿部が棒状化粧料と同様に横断面楕円
形に形成されていて、外筒の下部内側には操作部材が回
動可能に取り付けられ、外筒の下部に設けた窓孔から前
記操作部材を回動操作できるようになっていて、皿部と
操作部材との間に操作部材の回転運動を皿部の直線運動
に変換する変換機構が設けられたものがある。この場
合、外筒に嵌脱自在な蓋筒も横断面が楕円形である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、棒状化粧料
には揮発性成分を含むものがあり、このような棒状化粧
料を収容する繰出容器では気密機構が必要である。しか
しながら、横断面非円形をなす棒状化粧料の場合には、
前述のように外筒、皿部、蓋筒がいずれも横断面非円形
であり、その非円形の摺動部分を気密状態に保持するの
は極めて困難であった。
【0004】一方、棒状化粧料の断面形状に関係のない
別の問題に、棒状化粧料装填時に棒状化粧料に空洞が生
じることがあった。棒状化粧料繰出容器に棒状化粧料を
装填する方法には、繰出容器を組み立てた後に、溶融状
態の棒状化粧料材料を充填する方法がある。この場合
に、棒状化粧料材料を充填した時にその熱で繰出容器内
のある空間の空気が膨張して、これが皿部内に侵入し、
溶融状態の棒状化粧料材料内に気泡を生じさせることが
あった。この気泡が存在したまま棒状化粧料材料が固化
すると、棒状化粧料内に空洞ができるという問題があっ
た。
【0005】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、横断面非円形の棒状化粧料
を収容する繰出容器において、簡単な構造で気密性に優
れ、棒状化粧料内に空洞が生じない棒状化粧料繰出容器
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。本発明は、横断面
非円形の棒状化粧料と横断面が相似形をなし基部側周壁
面に窓孔を備えた外筒と、前記棒状化粧料の基部を内嵌
し前記外筒の内部に配されて外筒に対して軸線方向に移
動可能で周方向に回動不能に取り付けられた皿部と、前
記外筒の窓孔から操作環部を露出させて外筒に周方向へ
回動可能で軸線方向へ移動不能に取り付けられた操作部
材と、前記皿部と操作部材との間に設けられていて操作
部材の回転運動を皿部の直線運動に変換する変換機構
と、前記外筒の先部側に嵌脱自在な蓋筒とを備えた棒状
化粧料繰出容器において、前記外筒は、基部を閉塞する
底壁部と、底壁部から起立して延びる第1円環壁部と、
前記皿部の移動域よりも基部側に設けられ該外筒の内周
面に連なる第2円環壁部とを有し、前記操作部材は、前
記第1円環壁部と第2円環壁部にシール状態に圧接摺動
する第1シール環部と第2シール環部が設けられたシー
ル筒部を有し、前記外筒の底壁部と操作部材のシール筒
部にはシール筒部の内側と外筒の外側とを連通可能にす
る通気孔が設けられ、底壁部の通気孔は閉塞部材によっ
て閉塞されていて、前記変換機構は前記第1円環壁部及
びシール筒部の内側に設けられ、前記蓋筒の頂部内側に
は蓋筒を外筒に嵌着した時に外筒と蓋筒との間をシール
するシール部材が取り付けられていることを特徴とする
棒状化粧料繰出容器である(請求項1に対応)。
【0007】本発明の棒状化粧料繰出容器においては、
外筒の窓孔から露出する操作環部を操作して操作部材を
回転すると、操作部材の回転運動が変換機構によって皿
部の直線運動に変換され、皿部は外筒内を軸線方向に沿
って移動する。
【0008】第1円環壁部と第1シール環部及び第2円
環壁部と第2シール環部によって外筒と操作部材との間
がシールされ、外筒の通気孔は閉塞部材によって閉じら
れており、蓋筒の嵌着時にはシール部材によって外筒と
蓋筒との間がシールされるので、閉蓋時に棒状化粧料は
外筒と操作部材と蓋筒とで囲まれた密閉空間内に格納さ
れることとなる。したがって、棒状化粧料が揮発性成分
を含むものであっても、揮発性成分の揮発を阻止するこ
とができる。
【0009】又、横断面が非円形の摺動部についてはシ
ール構造を施す必要がなく、構造が簡単になる。
【0010】この発明の棒状化粧料繰出容器では、溶融
状態の棒状化粧料材料を充填する際に外筒の底壁部の通
気孔を開放しておく。すると、棒状化粧料材料充填時に
容器内部の空気が加熱されて膨張したとしても、膨張し
た空気はシール筒部の通気孔及び外筒の通気孔を通って
棒状化粧料繰出容器の外に排気され、棒状化粧料内に気
泡が生じるのを防止することができる。棒状化粧料充填
後に外筒の通気孔に閉塞部材を装着してこの通気孔を閉
塞すれば、棒状化粧料繰出容器は密閉容器となり、棒状
化粧料の揮発性成分が揮発して外筒の通気孔から流出す
るのを阻止することができる。
【0011】このような機能面から考えると、閉塞部材
は外筒の外側から装着できるようにするのが好ましい。
閉塞部材としては底壁部の外面に接着されるフィルムで
もよいし、通気孔に嵌合される栓でもよい。
【0012】この発明において横断面非円形とは真円以
外の形状のことであり、例えば、長方形や正方形等の四
角形、あるいは楕円形等である。この発明において、前
記皿部と操作部材との間に設ける変換機構としては螺子
機構を例示することができる。
【0013】この発明において、前記外筒の第1円環壁
部と前記操作部材の第1シール環部の位置関係は、第1
円環壁部を第1シール環部の外側あるいは内側のいずれ
に配しても構わない。外筒の第2円環壁部と操作部材の
第2シール環部についても同様であり、第2円環壁部を
第2シール環部の外側あるいは内側のいずれに配しても
構わない。
【0014】シール部材は蓋筒から脱落しないように取
り付けられていればよく、その取付構造には特に限定は
ない。
【0015】この発明の棒状化粧料繰出容器において
は、シール部材の形状に特に限定はないが、次のように
するとシール性が非常によくなり、具合いがよい。即
ち、シール部材は非嵌着時に蓋筒の内周面から離間して
位置する弾性筒部を備えており、この弾性筒部が嵌着時
に外筒の外周面に圧接し且つ外方に弾性変形せしめられ
て蓋筒の内周面に圧接するようにする(請求項2に対
応)。
【0016】この発明の棒状化粧料繰出容器において、
前記シール部材には前記弾性筒部よりも蓋筒の頂部側に
空気抜き孔を形成することも可能である。(請求項3に
対応)。このようにすると、蓋筒の嵌着時に内部の空気
を排気することができ、蓋筒を確実且つスムーズに嵌着
せしめることができる。
【0017】本発明の棒状化粧料繰出容器における各構
成に材料の限定はないが、その全てをプラスチックで形
成することも可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
1から図5の図面に基いて説明する。 〔構成〕図1は本発明の棒状化粧料繰出容器を正面から
見た縦断面図であり、図2は側面から見た縦断面図であ
り、図3は図2の要部拡大図であり、図4、図5は蓋筒
を取り外した状態の平面図及び正面図である。
【0019】棒状化粧料繰出容器は、外筒10と、ホル
ダ30と、操作部材50と、蓋筒70とを備えている。
外筒10はポリプロピレン製で、横断面が棒状化粧料
(図示せず)と相似形の楕円形をなし、下から順に大径
部11,中径部12,小径部13になっていて上にいく
にしたがって横断面寸法が小さくなっている。
【0020】大径部11の底部には底蓋(底壁部)14
が嵌着固定されている。底蓋14の内面からは円筒状の
第1円環壁部21が上方に起立して延びており、底蓋1
4には第1円環壁部21の内側に位置する部位に通気孔
25が設けられている。尚、この通気孔25は、棒状化
粧料装填後に底蓋14の外面に接合した封緘シート(閉
塞部材)26によって閉塞される。
【0021】大径部11の周壁部には短軸方向に対向す
る部位に一対の窓孔15が開口している。中径部12の
外周面には、長軸方向に対向する部位に一対の縦条の係
合突起16が設けられており、短軸方向に対向する部位
に一対の横長の係合突起17が設けられている。
【0022】外筒10の内周面であって小径部13の基
部からは仕切り壁部18が内方へ水平に延びている。仕
切り壁部18の内端からは円筒状の第2円環壁部19が
下方に延び、第2円環壁部19の途中から環板部22が
内方へ水平に延び、環板部22の内縁が円環状の係合部
23になっていて、環板部22の係合部23近傍から起
立環部24が上方に延びている。
【0023】小径部13の内周面には長軸方向に対向す
る部位に一対の縦条の案内突起20が設けられている。
【0024】操作部材50は外筒10の内部に取り付け
られており、内筒部51と、外筒部(シール筒部)52
と、操作環部53とを備えている。内筒部51はポリア
セタール樹脂製で、中空円筒状をなし、その先端が前記
外筒10の係合部23内側を貫通するとともに、係合部
23に回動可能で且つ上下動不能に係合している。内筒
部51の上部内周面には、後述するホルダ30の螺筒3
2の螺溝35に係合する一対の係合突起54が内向きに
設けられている。
【0025】この内筒部51の外側に外筒部52が嵌着
固定されている。外筒部52は低密度ポリエチレン製
で、有底略円筒状をなし、底筒部57と、底筒部57の
外側に配されて下方に延びる円筒状の第1シール環部5
8と、上方に延びる円筒状の第2シール環部55と、外
方に張り出す環体部56とを備えている。
【0026】第1シール環部58はその全周を外筒10
の第1円環壁部21の内周面に圧接させ、シール状態に
密接摺動するようになっており、第2シール環部55は
その全周を外筒10の第2円環壁部19の内周面に圧接
させ、シール状態に密接摺動するようになっている。こ
れによって、外筒10と操作部材50の外筒部52との
間がシールされることになる。尚、底筒部57には通気
孔59が設けられている。
【0027】環体部56の外側には操作環部53が嵌合
固定されている。操作環部53はポリプロピレン製で、
その外周面の一部を外筒10の窓孔15に挿入して若干
外方に突出させている。操作環部53の外周面には滑り
止め用の縦突条が多数平行に形成されている。
【0028】以上のように、操作部材50は外筒10に
上下方向に移動不能に取り付けられており、窓孔15か
ら露出する操作環部53を操作することによって回動す
ることができるようになっている。
【0029】ホルダ30はポリプロピレン製で、、外筒
10の小径部13内に収納された有底の皿部31と、こ
の皿部31の底面中央から下方に延びる中空筒状の螺筒
32とから構成されている。
【0030】皿部31は横断面を棒状化粧料と相似形の
楕円形に形成されていて、その底部上面からは抜け防止
用の突片37が斜め上方に突き出ている。棒状化粧料は
その基部をこの皿部31内に内嵌させて支持される。皿
部31の外周面には前記外筒10の案内突起20に係合
する縦溝33が設けられている。又、皿部31の上部外
周縁には外筒10の小径部13の内周面にほぼ当接する
鍔34が周設されている。
【0031】一方、螺筒32の外周面には螺溝35が螺
旋状に形成されていて、この螺溝35には前記操作部材
50の係合突起54が係合しており、これによって、操
作部材50を回動するとホルダ30が小径部13内を上
下動し、棒状化粧料を外筒10に対して突没せしめるこ
とができるようになっている。即ち、この実施の形態で
は、ホルダ30の螺溝35と操作部材50の係合突起5
4によって、変換機構が構成されている。
【0032】尚、図1の右半分はホルダ30を最下位に
位置せしめた状態を示し、図1の左半分はホルダ30を
最上位に位置せしめた状態を示している。
【0033】蓋筒70はポリプロピレン製で、横断面を
外筒10と相似形の楕円形に形成されていて、嵌着時に
は下部が外筒10の中径部12に外嵌し、下縁が大径部
11の上縁に突き当たるようになっている。又、蓋筒7
0の内周面下部には、嵌着時に前記外筒10の係合突起
16が係合する縦溝71と、嵌着時に外筒10の係合突
起17が係合する横溝72が設けられている。
【0034】蓋筒70の上部内側には、シール部材80
が嵌合固定されている。シール部材80は低密度ポリエ
チレン製で弾性を有し、横断面が楕円形の有頂筒状をな
し、上部が小径部81、下部が大径部(弾性筒部)82
になっていて、小径部81の上部が蓋筒70に嵌着され
ている。小径部81の下部には空気抜き孔86が設けら
れている。
【0035】大径部82は下方に末広がりな形状をな
し、その内周面の途中には内方に突出する環状の突出部
83が設けられ、外周面の下縁には外方へ突出する環状
のシール突部84が設けられている。
【0036】図3において二点鎖線で示すように、蓋筒
70の非嵌着時において、突出部83の内面はその全周
を外筒10の小径部13の先部外周面よりも若干小さく
形成されており、シール突部84の外周面はその全周を
蓋筒70の周壁部内周面よりも若干小さく形成されてい
る。
【0037】そして、蓋筒70を外筒10に嵌着した時
に、外筒10の小径部13が突出部83を外方に押し広
げながら突出部83の内側に嵌入し、その結果、外径部
82の先部も外方へ押し広げられて、シール突部84の
外周面の全周が蓋筒70の周壁部内周面に圧接するよう
になっている。
【0038】即ち、シール部材80の大径部82は蓋筒
70の嵌着時に外筒10の小径部13と蓋筒70の周壁
部との間に挟装されるとともに弾性変形せしめられるよ
うになっていて、その弾性復元力によって、突出部83
が全周的に外筒10の小径部13の外周面を強く圧接し
てこの間をシールし、シール突部84が全周的に蓋筒7
0の内周面を強く圧接してこの間をシールするようにな
っている。
【0039】前記シール部材80の空気抜き孔86は、
蓋筒70の嵌着操作時にシール部材80内に閉じ込めら
れて加圧された空気を外部に逃がすためのものである。
即ち、シール部材80の内部は空気抜き孔86を介して
蓋筒70とシール部材80との間の空間87に連通して
おり、空間87内の圧力が上昇すると、その圧力によっ
てシール部材80の大径部82の先部が内方に弾性変形
してシール突部84と蓋筒70の周壁部内周面との間に
隙間ができ、この隙間から空気を逃がすのである。空気
が逃げて空間87内の圧力が低下すると、大径部82の
先部が再び広がってシール突部84が蓋筒70の周壁部
内周面に圧接してシールする。
【0040】〔使用時の作用〕上述構成の棒状化粧料繰
出容器においては、外筒10の第1円環壁部21と操作
部材50の第1シール環部58とがシール状態に摺動
し、第2円環壁部19と操作部材50の第2シール環部
55とがシール状態に摺動し、これらシール部よりも内
側に位置する操作部材50内に変換機構を収容し、蓋筒
70の嵌着時に外筒10と蓋筒70との間をシール部材
80の大径部82によってシールし、外筒10の底蓋1
4の通気孔25を封緘シート26で閉塞しているので、
棒状化粧料は外筒10と封緘シート26と操作部材50
とシール部材80と蓋筒70によって囲まれた密閉空間
内に収納されることとなる。したがって、棒状化粧料が
揮発性成分を含むものであっても、揮発性成分の揮発を
阻止することができる。
【0041】そして、摺動部(即ち、第1円環壁部21
と第1シール環部58の摺動部、及び、第2円環壁部1
9と第2シール環部55の摺動部)におけるシール部分
を円環状としたので、構造が簡単で、成形性がよく、し
かもシール性のよいものにすることができる。又、完全
なシール構造にするのが困難な楕円状の摺動部(即ち、
皿部31と外筒10の小径部13との間)については、
シール構造にする必要がなくなる。
【0042】〔棒状化粧料装填時の作用〕又、この棒状
化粧料繰出容器において棒状化粧料を装填する場合に
は、外筒10とホルダ30と操作部材50とを組み立て
た後に、底蓋14に封緘シート26を貼着しないでおい
て、図1において右半分に示すようにホルダ10を最下
位に位置させて、外筒10の上部開口から溶融状態の棒
状化粧料材料を充填して行うことができる。
【0043】この充填時に、溶融状態の棒状化粧料材料
の熱によって、外筒10とホルダ30と操作部材50と
の間に形成される空間の空気が膨張したとしても、膨張
した空気は操作部材50の通気孔59と通り、更に底蓋
14の通気孔25を通って外部に排気される。したがっ
て、膨張した空気が皿部31の上方に抜けることがな
く、棒状化粧料材料内に気泡を生じさせることもない。
その結果、充填固化後の棒状化粧料に空洞が生じること
はない。
【0044】尚、棒状化粧料を固化させた後に、底蓋1
4に封緘シート26を貼着して通気孔25を塞ぐことに
よって、前述のように棒状化粧料を密閉空間内に収納す
ることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
蓋筒を外筒に嵌着した時に、横断面非円形の棒状化粧料
を、外筒と操作部材と蓋筒によって囲まれた密閉空間内
に格納することができ、棒状化粧料から揮発性成分が揮
発するのを確実に防止することができるという優れた効
果が奏される。しかも、非円形の摺動部にはシール構造
を施す必要がないので、構造が簡単である。
【0046】シール部材に弾性筒部を設けた場合には、
シール性が非常によい。シール部材に空気抜き孔を設け
ると、蓋筒の嵌着を確実に且つスムーズに行うことがで
きる。
【0047】更に、操作部材のシール筒部及び外筒の底
壁部にそれぞれ通気孔を設け、これら通気孔によってシ
ール筒部の内側と外筒の外側とを連通可能にしたので、
これら通気孔を開放して溶融状態の棒状化粧料材料を充
填すれば、充填時の熱でシール筒部内の空気が加熱され
て膨張しても、膨張した空気を外部に排気することがで
き、充填固化後の棒状化粧料に空洞部が生じることはな
い。棒状化粧料固化後に底蓋の通気孔を閉塞部材で閉じ
れば、前述のように棒状化粧料を密閉空間内に格納する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における棒状化粧料繰出
容器を正面から見た縦断面図である。
【図2】本発明の実施の一形態における棒状化粧料繰出
容器を側面から見た縦断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】本発明の実施の一形態における棒状化粧料繰出
容器において蓋筒を取り外した状態の平面図である。
【図5】本発明の実施の一形態における棒状化粧料繰出
容器において蓋筒を取り外した状態の正面図である。
【符号の説明】
10 外筒 14 底蓋(底壁部) 15 窓孔 19 第2円環壁部 21 第1円環壁部 25 通気孔 26 封緘シート(閉塞部材) 31 皿部 35 螺溝(変換機構) 50 操作部材 52 外筒部(シール筒部) 53 操作環部 54 係合突起(変換機構) 55 第2シール環部 58 第1シール環部 59 通気孔 70 蓋筒 80 シール部材 82 大径部(弾性筒部) 86 空気抜き孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横断面非円形の棒状化粧料と横断面が相
    似形をなし基部側周壁面に窓孔を備えた外筒と、前記棒
    状化粧料の基部を内嵌し前記外筒の内部に配されて外筒
    に対して軸線方向に移動可能で周方向に回動不能に取り
    付けられた皿部と、前記外筒の窓孔から操作環部を露出
    させて外筒に周方向へ回動可能で軸線方向へ移動不能に
    取り付けられた操作部材と、前記皿部と操作部材との間
    に設けられていて操作部材の回転運動を皿部の直線運動
    に変換する変換機構と、前記外筒の先部側に嵌脱自在な
    蓋筒とを備えた棒状化粧料繰出容器において、 前記外筒は、基部を閉塞する底壁部と、底壁部から起立
    して延びる第1円環壁部と、前記皿部の移動域よりも基
    部側に設けられ該外筒の内周面に連なる第2円環壁部と
    を有し、前記操作部材は、前記第1円環壁部と第2円環
    壁部にシール状態に圧接摺動する第1シール環部と第2
    シール環部が設けられたシール筒部を有し、前記外筒の
    底壁部と操作部材のシール筒部にはシール筒部の内側と
    外筒の外側とを連通可能にする通気孔が設けられ、底壁
    部の通気孔は閉塞部材によって閉塞されていて、前記変
    換機構は前記第1円環壁部及びシール筒部の内側に設け
    られ、前記蓋筒の頂部内側には蓋筒を外筒に嵌着した時
    に外筒と蓋筒との間をシールするシール部材が取り付け
    られていることを特徴とする棒状化粧料繰出容器。
  2. 【請求項2】 前記シール部材は非嵌着時に蓋筒の内周
    面から離間して位置する弾性筒部を備えており、この弾
    性筒部は嵌着時に外筒の外周面に圧接し且つ外方に弾性
    変形せしめられて蓋筒の内周面に圧接するように形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の棒状
    化粧料繰出容器。
  3. 【請求項3】 前記シール部材には前記弾性筒部よりも
    蓋筒の頂部側に空気抜き孔が形成されていることを特徴
    とする請求項1から3のいずれかに記載の棒状化粧料繰
    出容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001520062A (ja) * 1997-10-21 2001-10-30 カラー アクセス,インコーポレイティド ベローズを備えた気密化粧ケース
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