JPH0956015A - 電動運搬車 - Google Patents

電動運搬車

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JPH0956015A
JPH0956015A JP7205639A JP20563995A JPH0956015A JP H0956015 A JPH0956015 A JP H0956015A JP 7205639 A JP7205639 A JP 7205639A JP 20563995 A JP20563995 A JP 20563995A JP H0956015 A JPH0956015 A JP H0956015A
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JP
Japan
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transport vehicle
motor
wheels
speed
loading platform
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Application number
JP7205639A
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English (en)
Inventor
Toshikatsu Ito
敏勝 伊藤
Takayuki Ninomiya
孝行 二宮
Kazuhisa Ishizaki
和久 石崎
Takuji Ujiie
拓司 氏家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、1個の駆動モータを用いる電
動運搬車において、運転性の向上した電動運搬車を提供
するにある。 【構成】運搬物を積載する荷台10の下には、荷台の進
行方向の前側に取り付けられた方向の固定な2個の前輪
50,52と、荷台の進行方向の後側に取り付けられた
方向の自在な2個の後輪54,56が取り付けられてい
る。2個の前輪の内、一方の前輪50には、歯車箱64
を介して直流モータ60が取り付けられている。荷台の
後方には、ハンドル20が取り付けられている。ハンド
ル20からは、バッテリー34とコントローラ200を
収容したバッテリーケースが懸架されている。コントロ
ーラ200は、電源スイッチ40がオンとなった時に、
急激に移動速度が上昇するのを防止するソフトスタート
回路を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動運搬車に係り、特
に、運転性の向上した電動運搬車に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に用いられている手動の運搬車は、
荷物を載置する荷台と、この荷台に結合されているハン
ドルから構成されている。荷台の下には、合計4個の車
輪が取り付けられ、そのうち、2個の前輪は、方向の可
変な自在車輪から構成し、2個の後輪は、方向の固定な
固定車輪としている。荷台に取り付けられたハンドルの
操作により、自在車輪の向きを変えて、運搬車の移動方
向を変えるようにしている。
【0003】しかしながら、かかる手動の運搬車は、手
軽に荷物の運搬に使用できる反面、重量物の運搬には、
適していない。
【0004】そこで、例えば、実開昭62−72264
号公報に記載のように、後輪である2個の固定車輪のそ
れぞれにモータを取り付けた電動式の運搬車も知られて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】小形電動運搬車は、直
流モ−タの回転力を減速歯車で倍力し、駆動輪に伝達し
て重量物運搬のための労力を軽減し、作業効率を向上さ
せるためのものである。今後は、労働人口の高齢化や女
子パ−ト化の増加に伴い、その需要が年々増加して行く
ことが予想される。今後の小形電動運搬車は、操作が簡
単で、使い勝手が良く、且つ、安価なものが要求され
る。一方、小形電動運搬車は、汎用的に使用されること
が多いことから積載物の大きさや重量が一定せず、ま
た、狭い所を出入りする場合が多いため、スピ−ドコン
トロ−ルが容易で、且つ、小回りがきき機器構成が安価
なものが必要とされている。
【0006】しかしながら、後輪である2個の固定車輪
のそれぞれにモータを取り付ける方式のものにあって
は、2個のモータを必要とするため、手動運搬車に比べ
て高価なものとなる。
【0007】そこで、発明者らは、1個のモータにて駆
動可能な電動運搬車について検討を進めた。前輪は、従
来の手動運搬車と同様に自在車輪とし、後輪について
も、従来と同様に方向固定の車輪とした上で、2個の後
輪の片方にのみ駆動用のモータを取り付けたものを試作
し、走行させたところ、運搬車自体がふらつき、直進性
の悪いことが判明した。
【0008】そこで、1個のモータにより、2個の後輪
を同時駆動する方式について試みたところ、直進性はよ
くなったものの、旋回性が悪く、運搬車の旋回回転がで
きないことが判明した。これは、2個の後輪を直結した
ため、2個の後輪間に内外輪差を与えられないので、旋
回回転が不可能であった。
【0009】本発明の目的は、1個の駆動モータを用い
る電動運搬車において、運転性の向上した電動運搬車を
提供するにある。
【0010】さらに、本発明の他の目的は、1個の駆動
モータを用いる電動運搬車において、急発進等が発生し
ても、運転性及び安全性の向上した電動運搬車を提供す
るにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、運搬物を積載する荷台と、この荷台の下
側に取り付けられた車輪と、上記荷台の後方に取り付け
られたハンドルと、上記車輪を駆動する駆動手段とを有
する電動運搬車において、上記車輪は、荷台の進行方向
の前側に取り付けられた方向の固定な2個の前輪と、荷
台の進行方向の後側に取り付けられた方向の自在な2個
の後輪とから構成され、上記駆動手段は、上記2個の前
輪の一方の前輪に取り付けられた1個のモータから構成
するようにしたものである。
【0012】上記電動運搬車において、好ましくは、上
記モータは、複数枚の歯車を介して、上記前輪に駆動力
を減速して伝達するものであり、これらの歯車は、すべ
て平歯車から構成するようにしたものである。
【0013】上記電動運搬車において、好ましくは、上
記モータに電力を供給するバッテリー及び上記モータの
回転数を制御する制御手段は、一体的なケース内に収容
するようにしたものである。
【0014】上記電動運搬車において、好ましくは、上
記ケースは、上記ハンドルの近傍に取り付けられてお
り、操作者がハンドルを握った状態で、操作者の指先の
届く位置に制御に用いる主要なスイッチを配置するよう
にしたものである。
【0015】また、上記目的を達成するために、本発明
は、運搬物を積載する荷台と、この荷台の下側に取り付
けられた車輪と、上記荷台の後方に取り付けられたハン
ドルと、上記車輪を駆動する駆動手段とを有する電動運
搬車において、上記車輪は、荷台の進行方向の前側に取
り付けられた方向の固定な2個の前輪と、荷台の進行方
向の後側に取り付けられた方向の自在な2個の後輪とか
ら構成され、上記駆動手段による駆動を制御する制御手
段を備え、この制御手段は、運搬車の移動速度を設定す
る速度設定手段と、電源スイッチがオンとなった時に、
移動速度零から上記速度設定手段により設定された設定
移動速度まで急激に変動するのを阻止するソフトスター
ト手段とから構成するようにしたものである。
【0016】上記電動運搬車において、好ましくは、上
記ソフトスタート手段は、上記電源スイッチがオンとな
った時の立ち上がり電圧を積分する時定数回路であり、
この時定数回路の出力により、移動速度を上記速度設定
手段により設定された設定移動速度まで徐々に増加させ
るようにしたものである。
【0017】上記電動運搬車において、好ましくは、上
記ソフトスタート手段は、上記電源スイッチがオンとな
った時の立ち上がり電圧によりスタートするタイマー回
路と、このタイマー回路の出力により切り替えるリレー
回路から構成され、移動速度を段階的に切替えて、上記
速度設定手段により設定された設定移動速度まで増加さ
せるようにしたものである。
【0018】
【作用】本発明では、車輪は、荷台の進行方向の前側に
取り付けられた方向の固定な2個の前輪と、荷台の進行
方向の後側に取り付けられた方向の自在な2個の後輪と
から構成され、駆動手段は、上記2個の前輪の一方の前
輪に取り付けられた1個のモータから構成することによ
り、安価でしかも直進性がよく運転性が向上するものと
なる。
【0019】また、モータは、複数枚の歯車を介して、
前輪に駆動力を減速して伝達するものであり、これらの
歯車は、すべて平歯車から構成することにより、安価に
構成し得るとともに、バッテリー上がり時等にも手動で
動作し得るものとなる。
【0020】また、さらに、モータに電力を供給するバ
ッテリー及びモータの回転数を制御する制御手段は、一
体的なケース内に収容することにより、コンパクトに構
成し得るとともに、構成を簡単にし得るものとなる。
【0021】また、ケースは、ハンドルの近傍に取り付
けられており、操作者がハンドルを握った状態で、操作
者の指先の届く位置に制御に用いる主要なスイッチを配
置することにより、操作性も向上し得るものとなる。
【0022】また、本発明では、車輪は、荷台の進行方
向の前側に取り付けられた方向の固定な2個の前輪と、
荷台の進行方向の後側に取り付けられた方向の自在な2
個の後輪とから構成され、駆動手段による駆動を制御す
る制御手段を備え、この制御手段は、運搬車の移動速度
を設定する速度設定手段と、電源スイッチがオンとなっ
た時に、移動速度零から上記速度設定手段により設定さ
れた設定移動速度まで急激に変動するのを阻止するソフ
トスタート手段とから構成することにより、急発進時の
車体変動を防止し得るものとなる。
【0023】また、ソフトスタート手段は、電源スイッ
チがオンとなった時の立ち上がり電圧を積分する時定数
回路であり、この時定数回路の出力により、移動速度を
上記速度設定手段により設定された設定移動速度まで徐
々に増加させるようにすることにより、容易にソフトス
タートを実現し得るものとなる。
【0024】また、さらに、ソフトスタート手段は、電
源スイッチがオンとなった時の立ち上がり電圧によりス
タートするタイマー回路と、このタイマー回路の出力に
より切り替えるリレー回路から構成され、移動速度を段
階的に切替えて、速度設定手段により設定された設定移
動速度まで増加させることにより、ソフトスタートの動
作時間を常に一定とし得るものとなる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図1乃至
図10を用いて説明する。
【0026】図1は、本発明の一実施例による電動運搬
車の前輪側から見た正面図である。
【0027】小形電動運搬車100は、運搬物を積載す
る荷台10と、荷台10の後方部に設けられ、操作者が
把持するハンドル20から構成されている。この小形電
動運搬車100の荷台10への積載物の最大積載重量
は、200Kgである。
【0028】ハンドル20の中段には、左右のポール部
に対して化粧板22が溶接固定されている。ハンドル2
0の中央上方部には、取付ブラケット32により、バッ
テリーケース30が懸架され、取付け支持されている。
バッテリーケース30は、化粧板22にもネジにより固
定されており、バッテリーケース30の横ズレを防止し
ている。バッテリーケース30の中には、小形電動運搬
車100の駆動を制御するためのコントローラ200
と、このコントローラ200及び小形電動運搬車100
の駆動用のモータの電源であるバッテリー34が収納さ
れている。コントローラ200の詳細回路については、
図7を用いて後述する。これらは、バッテリー及びコン
トローラの電気系統は、一体化されているため、コンパ
クトにできるとともに、モータとの配線のみでよいた
め、構成が簡単になる。
【0029】また、バッテリーケース30には、電源ス
イッチ40,速度調整ノブ41,ブレーカー42等の各
種スイッチ類が取り付けられており、これらは、バッテ
リーケース30内に収納されたコントローラ200に接
続されている。これらの各種スイッチ類については、図
4を用いて詳述するが、そのいづれもが、ハンドル20
を操作者が握ったまま、若しくは、僅かにハンドル20
から手を移動するのみで、操作できる位置に設けられて
いる。
【0030】荷台10の下には、2個の前輪50,52
が取り付けられている。前輪50,52は、方向が固定
である。従来から一般の運搬車では、前輪は、方向自在
のものを用いているが、本実施例では、方向固定のもの
としている。また、前輪50,52の後方には、2個の
後輪54,56が取り付けられている。後輪54,56
は、方向自在のものであり、この後輪54,56が回動
することにより、小形電動運搬車100を旋回すること
ができる。これらの前輪50,52及び後輪54,56
の配置については、図2を用いて後述する。前輪50,
52及び後輪54,56により、荷台10を走行可能に
支持している。
【0031】また、2個の前輪50,52の内、一方の
前輪50にのみ直流モータ62及びこの直流モータ62
に結合した歯車箱64から構成される減速倍力装置60
が結合されている。歯車箱64の内部構成については、
図5を用いて後述するが、内部には、複数枚の平歯車が
内蔵されており、直流モータ62の駆動力を減速すると
ともに、倍力して前輪50に伝達し、前輪50を駆動す
る。小形電動運搬車100が前進および後退可能なよう
に、直流モータ62は正転並びに逆転が可能である。
【0032】以上のようにして、駆動源である直流モー
タは、1個とすることにより、直流モータを2個使用す
る場合に比べて、安価に構成できる。
【0033】また、直流モータは、1個であるにも拘ら
ず、前輪を方向固定車輪とし、この前輪に直流モータを
取付、後輪を方向自在車輪とすることにより、直進性も
よく、また、旋回性も優れた運搬車を構成できる。即
ち、前輪が駆動輪であるため、直進性がよくなり、しか
も、2個の方向固定の前輪は、それぞれ独立して構成し
たあるため、内外輪差が生じるので、スムーズに曲がる
ことができる。
【0034】後輪側を方向固定車輪としてこの車輪にモ
ータを取付、前輪を方向自在車輪とした場合には、運搬
車がふらついて直進性は、極めて悪いものであったが、
このようにすることにより、直進性は、大幅に改善され
た。
【0035】図2は、本発明の一実施例による小形電動
運搬車100の底面図である。
【0036】荷台10の進行方向は、矢印A方向であ
り、前輪50,52は、方向が固定である。前輪50,
52の後方には、2個の後輪54,56が取り付けられ
ている。後輪54,56は、方向自在のものであり、そ
れぞれ矢印B方向並びに矢印C方向に回動自在である。
この後輪54,56が回動することにより、小形電動運
搬車100を旋回することができる。
【0037】また、2個の前輪50,52の内、一方の
前輪50にのみ直流モータ62及びこの直流モータ62
に結合した歯車箱64が結合されている。歯車箱64の
内部には、複数枚の平歯車が内蔵されており、直流モー
タ62の駆動力を減速するとともに、倍力して前輪50
に伝達し、前輪50を駆動する。小形電動運搬車100
が前進および後退可能なように、直流モータ62は正転
並びに逆転が可能である。
【0038】荷台10の後方側には、バッテリーケース
30が取り付けられており、このバッテリーケース30
の内部には、前述したように、コントローラ及びバッテ
リーが収納されており、コントローラによって、制御さ
れたバッテリーの電圧が、図示しない電源ケーブルを介
して、直流モータ62に供給されている。
【0039】図3は、本発明の一実施例による電動運搬
車の側面図である。
【0040】荷台10の進行方向は、矢印A方向であ
り、荷台10の下に取り付けられた前輪52及びこの前
輪52の奥に取り付けられたもう1個の前輪は、方向が
固定である。前輪52の後方には、後輪56が取り付け
られている。後輪56の奥には、もう1個の後輪が取り
付けられており、これらの後輪は、方向自在のものであ
る。この後輪が回動することにより、小形電動運搬車1
00を旋回することができる。
【0041】荷台10の後方側には、ハンドル20が取
り付けられており、ハンドル20の上方には、バッテリ
ーケース30が取り付けられている。このバッテリーケ
ース30の内部には、前述したように、コントローラ2
00及びバッテリー34が収納されている。コントロー
ラ200の手前側のバッテリーケース30には、ブレー
カ42及び充電用カプラー43が取り付けられている。
ブレーカ42及び充電用カプラー43の取付位置は、小
形電動運搬車100の進行方向(矢印A方向)の右側面
にあたる。
【0042】図4は、本発明の一実施例による電動運搬
車に用いるバッテリーケースの平面図である。矢印A方
向が、小形電動運搬車の進行方向に該当する。
【0043】バッテリーケース30の上面には、速度調
整ノブ41及び前進・後進切替スイッチ44が設けられ
ている。速度調整ノブ41は、矢印D方向に回動するこ
とにより、小形電動運搬車の移動速度が上昇し、また、
逆方向に回動することにより、移動速度が減速する。前
進・後進切替スイッチ44の内、前進スイッチ44aが
押された状態では、小形電動運搬車は、前進するように
制御され、また、後進スイッチ44bが押されることに
より、小形電動運搬車は、後進するように制御される。
【0044】電源スイッチ40は、このスイッチを押す
ことにより、コントローラの電源が入り、速度調整ノブ
41により設定された設定速度及び前進・後進切替スイ
ッチ44により切替られた前進・後退の別に応じて、小
形電動運搬車が移動を開始する。ブレーカ42の内部に
は、過電流を検出して、オフになるスイッチが内蔵され
ており、例えば、車輪がロックした状態で直流モータに
過電流が流れた場合には、これを検出して、スイッチを
オフすることにより、直流モータの加熱焼損等を防止す
るように構成されている。充電用カプラー43は、外部
電源を接続することにより、バッテリーケースに内蔵さ
れたバッテリーに充電可能である。
【0045】図5は、本発明の一実施例による電動運搬
車の操作の状態を示す斜視図である。
【0046】小形電動運搬車の荷台の後方部に設けられ
た、操作者が把持するハンドル20の中段には、左右の
ポール部に対して化粧板22が溶接固定されている。ハ
ンドル20の中央上方部には、取付ブラケット32によ
り、バッテリーケース30が懸架され、取付け支持され
ている。バッテリーケース30は、化粧板22にもネジ
22a,22bにより固定されており、バッテリーケー
ス30の横ズレを防止している。
【0047】バッテリーケース30の前面左側には、電
源スイッチ40が取り付けられており、操作者が、左手
でハンドル20を握りながら、電源スイッチ40を操作
できる。また、バッテリーケース30の上面右側には、
速度調整ノブ41が取り付けられており、操作者は、右
手でハンドル20を握りながら、速度調整ノブ41を調
整できる。ブレーカー42及び充電カプラー43は、バ
ッテリーケース30の右側面に取付られており、操作者
がハンドル20を握ったままでは、操作できないが、こ
れらは運搬車の操作中に操作することはないので、この
取付位置でも差し支えはない。しかしながら、その位置
は、操作者が、僅かにハンドル20から手を移動するの
みで、操作できる位置となっている。
【0048】図6は、本発明の一実施例による電動運搬
車の駆動輪及び減速倍力装置の要部断面図である。
【0049】減速倍力装置60は、直流モータ62及び
歯車箱64から構成されている。直流モータ62は、歯
車箱64に取り付けられている。歯車箱64の中には、
6枚の平歯車が内蔵されている。直流モータ62の出力
軸62aは、軸受に支承されており、その先端には、歯
車64aが取り付けられている。歯車64aは、歯車6
4bと係合している。歯車64bには、歯車64cが取
り付けられており、歯車64b,64cの軸端は、軸受
により、支承されている。歯車64cは、歯車64dと
係合している。歯車64dには、歯車64eが取り付け
られており、歯車64d,64eの軸端は、軸受によ
り、支承されている。歯車64eは、歯車64fと係合
している。歯車64fの軸端は、軸受により、支承され
ている。この軸は、歯車箱64の出力軸となっており、
前輪50が取り付けられている。
【0050】前輪50は、歯車箱64の出力軸にボルト
で締結されている。歯車箱64には、コ字状の取付板6
6が取り付けられており、前輪50は、取付板66にそ
の回転軸を支承されている。取付板66は、図示しない
荷台にボルトで固定される。
【0051】従って、直流モータ62の回転力は、歯車
64a,64b,64c,64d,64e,65fを介
して、前輪50に伝達される。歯車64aと歯車64f
の間のギア比は、1:30に選ばれており、直流モータ
62には、最高回転数3500rpmで、出力160W
のものを用いた場合、前輪50の回転数は、最高116
pmとなり、その時の小形電動運搬車の最高速度は、
4.6km/時となる。
【0052】ここで、歯車箱内に使用した歯車は、すべ
て平歯車を使用している。1個のモータで2つの車輪を
駆動するような構成の場合には、傘歯車を使用する必要
も生じてくるが、本実施例では、1個の直流モータで1
つの車輪を駆動する方式であり、平歯車を使用可能であ
る。平歯車は、傘歯車に比べて製造が容易であるため、
安価に構成できるとともに、例えば、バッテリーが電圧
が低下して、電動にて駆動が不可能となった場合でも、
ハンドルを持って操作者が手で押すことにより、運搬車
を手動で移動可能とし得るものである。傘歯車を使用し
た場合には、手動での移動はかなり困難なものである。
【0053】図7は、本発明の一実施例による電動運搬
車の制御回路の回路図である。
【0054】図中、1点鎖線で囲まれた回路が、図1に
示したコントローラ200に相当する回路であり、この
コントローラ200には、バッテリー34とブレーカー
42の直列回路,直流モータ62,電源スイッチ40及
び前進・後進切替スイッチ44が接続されている。
【0055】バッテリー34には、ブレーカー42が接
続されている。ブレーカ42の内部には、過電流を検出
して、オフになるスイッチ42aが内蔵されており、例
えば、車輪がロックした状態で直流モータに過電流が流
れた場合には、これを検出して、スイッチ42aを自動
的にオフすることにより、直流モータ34の加熱焼損等
を防止するように構成されている。また、過電流の発生
の原因を取り除いた後は、このスイッチ42aを再投入
することにより、回路を再動作復帰可能としている。
【0056】ブレーカー42には、電源スイッチ40が
接続されており、その電源スイッチ40を操作者が投入
することにより、バッテリー34からの電力をコントロ
ーラ200に供給でき、小形電動運搬車の運転を開始で
きる。また、電源スイッチ40をオフすることにより、
小形電動運搬車の移動を停止する。
【0057】電源スイッチ40の後段には、ダイオード
202が接続されている。図7に示した状態では、バッ
テリー34は、正しい極性でコントローラ200に接続
されているが、逆極性に接続した場合には、ダイオード
202により後段の回路を保護するように構成されてい
る。即ち、ダイオード202は、バッテリー34の逆接
続防止用のダイオードである。
【0058】ダイオード202のカソードは、電源回路
204に接続されている。電源回路204は、並列接続
されたサージ吸収用のダイオード204aと、電源の瞬
断時の回路保護や動作安定化のためのケミカルコンデン
サ204bと、後段に接続されるボルテージレギュレー
タ206の発振防止のためのタンタルコンデンサ204
cから構成されている。電源回路204の出力は、ボル
テージレギュレータ206に接続されている。このボル
テージレギュレータ206により、バッテリー34の1
2Vの直流電圧を、5Vの定電圧に変換する。
【0059】この5Vの定電圧は、パルス発生回路21
0の駆動電源として供給されるとともに、抵抗222,
可変抵抗224及び抵抗226の直列回路からなる分圧
回路により構成される速度設定回路220によって、分
圧される。分圧された抵抗226の両端電圧は、抵抗2
34及びコンデンサ232からなる時定数回路230を
介して、パルス発生回路210の入力端子に供給され
る。この時定数回路230は、急発進動作を防止するソ
フトスタートのためのものであり、その動作について
は、後述する。
【0060】このパルス発生回路210は、入力電圧に
応じて出力するパルスのデユーテイが変化する回路であ
る。速度設定回路220を構成する抵抗の一つである可
変抵抗224の抵抗値を変えることにより、抵抗226
の両端電圧が変化するので、パルス発生回路210が出
力するパルス信号のデユーテイを変えることができる。
可変抵抗224は、図1に示したバッテリーケース30
の上面に取り付けられた速度調整ノブ41と連動してお
り、速度調整ノブ41を回転することにより、可変抵抗
224の抵抗値が変化する。
【0061】パルス発生回路210が出力するパルス信
号は、接続抵抗252を介してトランジスタ254に入
力し、直流モータ62に流れる電流をチョッパ制御す
る。前進・後進切替スイッチ44が、前進側に選択され
ているときは、前進・後進切替スイッチ44は、接点4
4aの方に接続されており、リレー240が導通してい
る。また、この時、リレー242は非導通である。リレ
ー240が導通することにより、接点240aの方に接
続されている。リレー242は非導通であるので、接点
242bの方に接続されている。従って、トランジスタ
254がオンになると、バッテリー34からの電流は、
接点240a,直流モータ62,接点242bと流れ、
図中の矢印X方向に電流が流れ、直流モータ62は正転
する。トランジスタ254には、パルス信号が供給され
ているため、パルス信号がオフの期間には、ダイオード
256を介してフライホイール電流が流れる。
【0062】また、前進・後進切替スイッチ44が、後
進側に選択されているときは、前進・後進切替スイッチ
44は、接点44bの方に接続されており、リレー24
2が導通している。また、この時、リレー240は非導
通である。リレー242が導通することにより、接点2
42aの方に接続されている。リレー240は非導通で
あるので、接点2402bの方に接続されている。従っ
て、トランジスタ254がオンになると、バッテリー3
4からの電流は、接点242a,直流モータ62,接点
240bと流れ、図中の矢印Y方向に電流が流れ、直流
モータ62は逆転する。トランジスタ254には、パル
ス信号が供給されているため、パルス信号がオフの期間
には、ダイオード256を介してフライホイール電流が
流れる。
【0063】次に、速度制御について説明する。速度調
整ノブ41を回転することにより、可変抵抗224の抵
抗値が変化する。抵抗211,可変抵抗224及び抵抗
226により速度設定回路220を構成しているため、
パルス発生回路210の入力電圧INが変化する。パル
ス発生回路210は、入力電圧が変わると出力パルスの
デユーテイが変化するため、直流モータ62への通電時
間が変化して、直流モータ62の回転速度が変化する。
【0064】ここで、可変抵抗224は、その抵抗値が
0kΩから10kΩまで変化するものとすると、この可
変抵抗224の抵抗値と、パルス発生回路210が発生
するパルスのデユーテイの関係は、図8に示すようにな
る。即ち、可変抵抗224の抵抗値が10kΩの時は、
パルス発生回路210が発生するパルスのデユーテイ
は、25%であり、可変抵抗224の抵抗値が0kΩの
時は、パルス発生回路210が発生するパルスのデユー
テイは、100%となるように設定されている。
【0065】図9は、パルス発生回路の出力するパルス
信号によって、直流モータに与えられるパルス状直流電
圧を説明する波形図である。
【0066】可変抵抗224の抵抗値が10kΩと時
は、パルス発生回路210が発生するパルスのデユーテ
イは、25%であるため、図9(a)に示したように、
直流電圧のオン期間が25%のパルス電圧が直流モータ
に供給されるため、小形電動運搬車は、低速走行が可能
となる。また、可変抵抗224の抵抗値が5kΩの時
は、パルス発生回路210が発生するパルスのデユーテ
イは、約60%であり、図9(b)に示したように、直
流電圧のオン期間が60%のパルス電圧が直流モータに
供給されるため、小形電動運搬車は、中速走行が可能と
なる。また、可変抵抗224の抵抗値が0kΩの時は、
パルス発生回路210が発生するパルスのデユーテイ
は、約100%であり、図9(c)に示したように、直
流電圧のオン期間が100%の直流電圧が直流モータに
供給されるため、小形電動運搬車は、高速走行が可能と
なる。
【0067】以上のようにして、図1に示したバッテリ
ーケース30の上面に取り付けられた速度調整ノブ41
を回転することにより、可変抵抗224の抵抗値が変化
して、小形電動運搬車の車速を制御できる。
【0068】次に、抵抗234及びコンデンサ232か
ら構成される時定数回路230の動作について、図10
を用いて説明する。
【0069】図10は、本発明の一実施例による電動運
搬車の電源スイッチが入った場合のパルス発生回路が発
生するパルス信号のデユーテイと車速の変化を表す説明
図である。
【0070】図10において、実線は、時定数回路を用
いない場合であり、破線は、時定数回路を用いた場合で
ある。
【0071】図10(a)において、仮に、速度調整ノ
ブ41が最高速に設定されており、可変抵抗224の抵
抗値が0kΩの状態で、電源スイッチ40がオンがなっ
たものとする。
【0072】通常の運転においては、電源スイッチ40
をオンにする前には、速度調整ノブ41は、最低速に設
定しておいて、電源スイッチ40をオンして、小形電動
運搬車をゆっくりと起動し、徐々に速度調整ノブ41を
回して車速を上げるのが通常であるが、操作者が不慣れ
な場合や、不注意な操作を行うことも起こりえるもので
ある。
【0073】時刻T0に電源スイッチ40がオンされた
とすると、パルス発生回路210が発生するパルス信号
のデユーテイは、100%になる。従って、小形電動運
搬車に積載物がない場合の最高速は4.6km/時であ
るため、瞬時にこの最高速度まで加速することになる。
【0074】かかる場合、前輪駆動でしかも、一方の前
輪のみを駆動する本実施例の方式にあっては、急激に一
つの駆動輪にのみトルクがかかるため、小形電動運搬車
が急激に旋回動作を行い、極めて危険性がある。なお、
後輪の2輪を同時駆動する方式にあっては、直進するた
め、危険性は少ない。
【0075】そこで、抵抗234及びコンデンサ232
からなる時定数回路230を用いることにより、例え
ば、時刻T0に電源スイッチ40がオンされたとする
と、パルス発生回路210の入力電圧は、抵抗234の
抵抗値R及びコンデンサ232の容量Cからなる時定数
で増加するので、パルス発生回路210が発生するパル
ス信号のデユーテイは、図10(a)に破線で示すよう
に徐々に増加することになり、実線のような急激な変化
をすることはなくなる。ここで、抵抗234の抵抗値R
を20kΩとし、コンデンサ232の容量Cを22μF
とすると、電源スイッチ40を時刻T0にオンしてか
ら、パルス発生回路210が発生するパルス信号のデユ
ーテイが100%になる時間T1までの時間(T1−T
0)は、0.5秒である。
【0076】その結果、車速の変化も、図10(b)に
破線で示すように、徐々に変化するものである。ここ
で、車速が最高速4.6km/時になる時間T2までの
時間(T2−T0)は、0.8秒である。この位の時間遅
れを持たせることにより、小形電動運搬車の操作者は、
小形電動運搬車の動作に追従でき、旋回を始めたとして
も、ハンドルを押さえることにより、容易にその回転動
作を停止することができる。
【0077】このようにして、時定数回路230を用い
ることにより、急発進動作を防止でき、ソフトスタート
を行える。
【0078】本実施例によれば、駆動源である直流モー
タは、1個とすることにより、直流モータを2個使用す
る場合に比べて、安価に構成できる。
【0079】また、直流モータは、1個であるにも拘ら
ず、前輪を方向固定車輪とし、この前輪に直流モータを
取付、後輪を方向自在車輪とすることにより、直進性も
よく、また、旋回性も優れた運搬車を構成できる。
【0080】また、1個の直流モータで1つの車輪を駆
動する方式であるため、平歯車を使用でき、したがっ
て、傘歯車に比べて製造が容易であるため、安価に構成
できるとともに、例えば、バッテリーが電圧が低下し
て、電動にて駆動が不可能となった場合でも、ハンドル
を持って操作者が手で押すことにより、運搬車を手動で
移動可能とし得るものである。
【0081】また、時定数回路を用いることにより、急
発進動作を防止でき、急発進により、小形電動運搬車が
駆動前輪側と反対側に急に振られることもなく、ソフト
スタートを行える。
【0082】図11は、本発明の他の実施例による電動
運搬車の制御回路の回路図である。
【0083】図中、1点鎖線で囲まれた回路が、図7に
示したコントローラ200に相当するコントローラ30
0であり、このコントローラ300は特に、ソフトスタ
ートのための回路構成が相違している。
【0084】コントローラ300には、バッテリー34
とブレーカー42の直列回路,直流モータ62,電源ス
イッチ40及び前進・後進切替スイッチ44が接続され
ている。
【0085】バッテリー34には、ブレーカー42が接
続されている。ブレーカ42の内部には、過電流を検出
して、オフになるスイッチ42aが内蔵されており、例
えば、車輪がロックした状態で直流モータに過電流が流
れた場合には、これを検出して、スイッチ42aを自動
的にオフすることにより、直流モータ34の加熱焼損を
防止するように構成されている。また、過電流の発生の
原因を取り除いた後は、このスイッチ42aを再投入す
ることにより、回路を再動作復帰可能としている。
【0086】ブレーカー42には、電源スイッチ40が
接続されており、その電源スイッチ40を操作者が投入
することにより、バッテリー34からの電力をコントロ
ーラ300に供給でき、小形電動運搬車の運転を開始で
きる。また、電源スイッチ40をオフすることにより、
小形電動運搬車の移動を停止する。
【0087】電源スイッチ40の後段には、ダイオード
302が接続されている。ダイオード302は、バッテ
リー34の逆接続防止用のダイオードである。
【0088】ダイオード302のカソードは、電源回路
304に接続されている。電源回路304は、並列接続
されたサージ吸収用のダイオード304aと、電源の瞬
断時の回路保護や動作安定化のためのケミカルコンデン
サ304bと、後段に接続されるボルテージレギュレー
タ306の発振防止のためのタンタルコンデンサ304
cから構成されている。電源回路304の出力は、ボル
テージレギュレータ306に接続されている。このボル
テージレギュレータ306により、バッテリー34の1
2Vの直流電圧を、5Vの定電圧に変換する。
【0089】この5Vの定電圧は、パルス発生回路31
0の駆動電源として供給されるとともに、抵抗322と
可変抵抗324の直列回路からなる分圧回路によって構
成される速度設定回路320によって、分圧される。接
点346a,346bは、ソフトスタート用の切替リレ
ースイッチであるが、この点については、後述する。こ
こでは、接点346bに接続されているものとする。分
圧された可変抵抗324の両端電圧は、パルス発生回路
310の入力端子に供給される。
【0090】パルス発生回路310は、入力電圧に応じ
て出力するパルスのデユーテイが変化する回路である。
速度設定回路320を構成する抵抗の一つである可変抵
抗324の抵抗値を変えることにより、可変抵抗324
の両端電圧が変化するので、パルス発生回路310が出
力するパルス信号のデユーテイを変えることができる。
可変抵抗324は、図1に示したバッテリーケース30
の上面に取り付けられた速度調整ノブ41と連動してお
り、速度調整ノブ41を回転することにより、可変抵抗
324の抵抗値が変化する。
【0091】パルス発生回路310が出力するパルス信
号は、接続抵抗352を介してトランジスタ354に入
力し、直流モータ62に流れる電流をチョッパ制御す
る。前進・後進切替スイッチ44が、前進側に選択され
ているときは、前進・後進切替スイッチ44は、接点4
4aの方に接続されており、リレー340が導通してい
る。また、この時、リレー342は非導通である。リレ
ー340が導通することにより、接点340aの方に接
続されている。リレー342は非導通であるので、接点
342bの方に接続されている。従って、トランジスタ
354がオンになると、バッテリー34からの電流は、
接点340a,直流モータ62,接点342bと流れ、
図中の矢印X方向に電流が流れ、直流モータ62は正転
する。トランジスタ354には、パルス信号が供給され
ているため、パルス信号がオフの期間には、ダイオード
356を介してフライホイール電流が流れる。
【0092】また、前進・後進切替スイッチ44が、後
進側に選択されているときは、前進・後進切替スイッチ
44は、接点44bの方に接続されており、リレー34
2が導通している。また、この時、リレー340は非導
通である。リレー342が導通することにより、接点3
42aの方に接続されている。リレー340は非導通で
あるので、接点340bの方に接続されている。従っ
て、トランジスタ354がオンになると、バッテリー3
4からの電流は、接点342a,直流モータ62,接点
340bと流れ、図中の矢印Y方向に電流が流れ、直流
モータ62は逆転する。トランジスタ354には、パル
ス信号が供給されているため、パルス信号がオフの期間
には、ダイオード356を介してフライホイール電流が
流れる。
【0093】次に、速度制御について説明する。速度調
整ノブ41を回転することにより、可変抵抗324の抵
抗値が変化する。抵抗322及び可変抵抗324により
分圧回路を構成しているため、パルス発生回路310の
入力電圧INが変化する。パルス発生回路310は、入
力電圧が変わると出力パルスのデユーテイが変化するた
め、直流モータ62への通電時間が変化して、直流モー
タ62の回転速度が変化する。
【0094】ここで、可変抵抗324は、その抵抗値が
0kΩから10kΩまで変化するものとすると、この可
変抵抗324の抵抗値と、パルス発生回路310が発生
するパルスのデユーテイの関係は、図8に示したもので
は逆の関係となる。即ち、可変抵抗324の抵抗値が1
0kΩの時は、パルス発生回路310が発生するパルス
のデユーテイは、100%であり、可変抵抗324の抵
抗値が0kΩの時は、パルス発生回路310が発生する
パルスのデユーテイは、25%となるように設定されて
いる。
【0095】可変抵抗324の抵抗値が0kΩと時は、
パルス発生回路310が発生するパルスのデユーテイ
は、25%であるため、直流電圧のオン期間が25%の
パルス電圧が直流モータに供給されるため、小形電動運
搬車は、低速走行が可能となる。また、可変抵抗324
の抵抗値が5kΩの時は、パルス発生回路310が発生
するパルスのデユーテイは、約60%であり、直流電圧
のオン期間が60%のパルス電圧が直流モータに供給さ
れるため、小形電動運搬車は、中速走行が可能となる。
また、可変抵抗324の抵抗値が0kΩの時は、パルス
発生回路310が発生するパルスのデユーテイは、約1
00%であり、直流電圧のオン期間が100%の直流電
圧が直流モータに供給されるため、小形電動運搬車は、
高速走行が可能となる。
【0096】以上のようにして、図1に示したバッテリ
ーケース30の上面に取り付けられた速度調整ノブ41
を回転することにより、可変抵抗324の抵抗値が変化
して、小形電動運搬車の車速を制御できる。
【0097】次に、ソフトスタートについて説明する。
タイマー回路330は、電源スイッチ40がオンになる
と動作するものであり、出力端子OUTからパルス信号
が出力する。このパルス信号は、抵抗342を介して、
トランジスタ344に入力し、リレー346を動作させ
る。リレー346が動作すると、接点346aに接続が
切り替わる。ここで、抵抗332の値は、抵抗340の
値に比べて大きく設定されているため、リレー346が
動作すると、パルス発生回路310の入力電圧INが所
定時間低下し、タイマー回路330の出力がオフになる
と、接点346bの方に切り替わるため、パルス発生回
路310の入力電圧が高くなる。
【0098】この状態について、図12を用いて説明す
る。
【0099】図12(a)に示すように、時刻t0に電
源スイッチ40がオンになったものとする。この時、速
度調整ノブに連動する可変抵抗値は、例えば、7kΩと
なっており、その時のパルス発生回路310が発生する
パルス信号の目標デユーテイが80%とする。抵抗32
2の抵抗値は、2kΩであり、抵抗332の抵抗値は、
7kΩと設定してある。電源スイッチ40がオンとなる
と、タイマー回路330が動作し、接点346a側に切
り替わる。従って、パルス発生回路310の入力電圧が
低下して、パルス信号のデユーテイが図12(b)に示
すように、50%に低下する。時刻t1までは、この状
態が継続し、時刻t1になると、タイマー回路330の
出力がオフとなるため、リレー346が非導通となり、
接点346b側に切り替わる。従って、抵抗値が小さく
なり、パルス発生回路310の入力電圧が高くなり、出
力されるパルス信号のデユーテイは、目標の80%とな
る。
【0100】即ち、時刻t0からt1までは、目標デユー
テイより低くなるため、小形電動運搬車の速度も低速に
押さえられる。ここで、タイマー回路330のタイマー
オン時間は、0.5秒としてあるため、図10(b)の
場合と同様にして、最高速に上がるまでは、0.8秒要
することになる。
【0101】従って、速度調整ノブによる設定速度が高
い状態で、電源スイッチを投入したとしても、急激に小
形電動運搬車が加速することがないので、操作者は、容
易に小形電動運搬車の動きに追従でき、旋回を始めたと
しても、ハンドルを押さえることにより、容易にその回
転動作を停止することができる。
【0102】このようにして、急発進動作を防止でき、
ソフトスタートを行える。
【0103】本実施例によれば、駆動源である直流モー
タは、1個とすることにより、直流モータを2個使用す
る場合に比べて、安価に構成できる。
【0104】また、直流モータは、1個であるにも拘ら
ず、前輪を方向固定車輪とし、この前輪に直流モータを
取付、後輪を方向自在車輪とすることにより、直進性も
よく、また、旋回性も優れた運搬車を構成できる。
【0105】また、1個の直流モータで1つの車輪を駆
動する方式であるため、平歯車を使用でき、したがっ
て、傘歯車に比べて製造が容易であるため、安価に構成
できるとともに、例えば、バッテリーが電圧が低下し
て、電動にて駆動が不可能となった場合でも、ハンドル
を持って操作者が手で押すことにより、運搬車を手動で
移動可能とし得るものである。
【0106】また、切替回路を用いることにより、急発
進動作を防止でき、急発進により、小形電動運搬車が駆
動前輪側と反対側に急に振られることもなく、ソフトス
タートを行える。
【0107】
【発明の効果】本発明によれば、1個の駆動モータを用
いる電動運搬車において、電動運搬車の運転性の向上す
るものである。
【0108】また、本発明によれば、1個の駆動モータ
を用いる電動運搬車において、急発進等が発生しても、
運転性及び安全性の向上するものである。
【0109】また、タイマー回路を使用することによ
り、ソフトスタートの動作時間を常に一定とし得るもの
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電動運搬車の前輪側か
ら見た正面図である。
【図2】本発明の一実施例による電動運搬車の底面図で
ある。
【図3】本発明の一実施例による電動運搬車の側面図で
ある。
【図4】本発明の一実施例による電動運搬車に用いるバ
ッテリケ−スの平面図である。
【図5】本発明の一実施例による電動運搬車の操作状態
を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施例による電動運搬車の駆動輪及
び減速倍力装置の要部断面図である。
【図7】本発明の一実施例による電動運搬車の制御回路
の回路図である。
【図8】本発明の一実施例による電動運搬車の制御回路
における可変抵抗値とパルス発生回路が発生するパルス
のデユーテイの関係を説明する図である。
【図9】本発明の一実施例による電動運搬車における直
流モータに与えられるパルス状直流電圧の波形図であ
る。
【図10】本発明の一実施例による電動運搬車の電源ス
イッチが入った場合のパルス発生回路が発生するパルス
信号のデユーテイと車速の関係を表す説明図である。
【図11】本発明の他の実施例による電動運搬車の制御
回路の回路図である。
【図12】本発明の他の実施例による電動運搬車のソフ
トスタート時の出力デユーテイの説明図である。
【符号の説明】
10…荷台 20…ハンドル 22…化粧板 30…バッテリーケース 34…バッテリー 40…電源スイッチ 41…速度調整ノブ 42…ブレーカー 44…前進・後進切替スイッチ 50,52…前輪 54,56…後輪 60…減速倍力装置 62…直流モータ 64…歯車箱 66…取付板 100…小形電動運搬車 200,300…コントローラ 204,304…電源回路 206,306…ボルテージレギュレータ 210,310…パルス発生回路 220…速度設定回路 224,324…可変抵抗 230…時定数回路 232…コンデンサ 240,242,346…リレー 340…タイマー回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二宮 孝行 茨城県ひたちなか市東石川西古内3085番地 の5 日立カーエレクトロニクス株式会社 内 (72)発明者 石崎 和久 茨城県ひたちなか市東石川西古内3085番地 の5 日立カーエレクトロニクス株式会社 内 (72)発明者 氏家 拓司 茨城県ひたちなか市東石川西古内3085番地 の5 日立カーエレクトロニクス株式会社 内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運搬物を積載する荷台と、 この荷台の下側に取り付けられた車輪と、 上記荷台の後方に取り付けられたハンドルと、 上記車輪を駆動する駆動手段とを有する電動運搬車にお
    いて、 上記車輪は、 荷台の進行方向の前側に取り付けられた方向の固定な2
    個の前輪と、 荷台の進行方向の後側に取り付けられた方向の自在な2
    個の後輪とから構成され、 上記駆動手段は、上記2個の前輪の一方の前輪に取り付
    けられた1個のモータであることを特徴とする電動運搬
    車。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電動運搬車において、 上記モータは、複数枚の歯車を介して、上記前輪に駆動
    力を減速して伝達するものであり、これらの歯車は、す
    べて平歯車から構成されていることを特徴とする電動運
    搬車。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電動運搬車において、 上記モータに電力を供給するバッテリー及び上記モータ
    の回転数を制御する制御手段は、一体的なケース内に収
    容されていることを特徴とする電動運搬車。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電動運搬車において、 上記ケースは、上記ハンドルの近傍に取り付けられてお
    り、操作者がハンドルを握った状態で、操作者の指先の
    届く位置に制御に用いる主要なスイッチを配置したこと
    を特徴とする電動運搬車。
  5. 【請求項5】 運搬物を積載する荷台と、 この荷台の下側に取り付けられた車輪と、 上記荷台の後方に取り付けられたハンドルと、 上記車輪を駆動する駆動手段とを有する電動運搬車にお
    いて、 上記車輪は、 荷台の進行方向の前側に取り付けられた方向の固定な2
    個の前輪と、 荷台の進行方向の後側に取り付けられた方向の自在な2
    個の後輪とから構成され、 上記駆動手段による駆動を制御する制御手段を備え、 この制御手段は、運搬車の移動速度を設定する速度設定
    手段と、電源スイッチがオンとなった時に、移動速度零
    から上記速度設定手段により設定された設定移動速度ま
    で急激に変動するのを阻止するソフトスタート手段とか
    ら構成されたことを特徴とする電動運搬車。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電動運搬車において、 上記ソフトスタート手段は、上記電源スイッチがオンと
    なった時の立ち上がり電圧を積分する時定数回路であ
    り、この時定数回路の出力により、移動速度を上記速度
    設定手段により設定された設定移動速度まで徐々に増加
    させることを特徴とする電動運搬車。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の電動運搬車において、 上記ソフトスタート手段は、上記電源スイッチがオンと
    なった時の立ち上がり電圧によりスタートするタイマー
    回路と、このタイマー回路の出力により切り替えるリレ
    ー回路から構成され、移動速度を段階的に切替えて、上
    記速度設定手段により設定された設定移動速度まで増加
    させることを特徴とする電動運搬車。
JP7205639A 1995-08-11 1995-08-11 電動運搬車 Pending JPH0956015A (ja)

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