JPH09512885A - センタリング部及びフランジを備えた支承ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、歯車変換伝動装置の切換装置のための直線運動可能な切換軸のための支承ユニットであって、保持器内に配置された球列を備えており、球列が一方で、伝動装置ケーシングに定置に配置されたスリーブの内周面に沿って、かつ他方で少なくとも間接的に切換軸に沿って転動する形式のものに関する。本発明に基づき、スリーブ（３）が１つの端部にフランジ（４）を備えており、該フランジを用いてスリーブ（３）が伝動装置ケーシング内を全長にわたって自由に延びるように伝動装置ケーシングに取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】 センタリング部及びフランジを備えた支承ユニット 本発明は、直線運動可能な切換ロッド若しくは切換軸のため、有利には多重の 歯車変換伝動装置の切換装置のための、請求項１の上位概念に記載の形式の支承 ユニットに関する。 前記形式の切換ロッド若しくは切換軸は通常は直接に伝動装置ケーシングの孔 内に支承される。このような支承は、比較的に大きい摩擦に起因する高い切換力 に基づき切換やすさ(Schaltkomfort)に影響を及ぼす。摩擦力を減少させるため に、ＤＥ−Ａ４１３６９８８号明細書により冒頭に述べた形式の支承ユニットを 開示してあり、該支承ユニットは伝動装置ケーシング内に転がり支承された切換 ロッドを成している。公知のこのような支承ユニットは、１つの支承部に対して 軸線方向にずらされて別の支承箇所を必要とする切換軸にとって、例えば別の支 承箇所で操作エレメント、例として連行部材に結合された切換軸にとって適して いない。 本発明の課題は、伝動装置ケーシングの外側で操作エレメントに結合された直 線運動可能な軸のための支承ユニットを提供して、支承ユニットが摩擦を小さく して、切換やすさを高めると同時に、所要スペースを わずかにすることである。 前記課題を解決するために本発明の構成では、スリーブが１つの端部にフラン ジを備えており、該フランジを用いてスリーブが伝動装置ケーシング内を全長に わたって若しくはほぼ全長にわたって自由に延びるように伝動装置ケーシングに 取り付けられている。転がり軸受の調節距離制限部を形成するために、スリーブ がフランジと逆の側の端部に転がり軸受のための一体成形された終端ストッパを 有している。本発明に基づき、このような構造は伝動装置ケーシングにおける切 換ロッド若しくは切換軸の１つの支承部に対して付加的な支承部を可能にし、若 しくはケーシング内の支承部を代替する。この種の支承ユニットは自由な支承部 を形成しており、即ち支承すべき切換軸若しくは切換ロッドが伝動装置ケーシン グ内での直接的な支えなしに支承されている。軸線方向に延びるこのような支承 部は、半径方向のわずかな構成空間しか必要とせず、構成空間の制限された組込 例に有利に適する。 請求項２に基づき、フランジが、伝動装置ケーシングに向いたセンタリング部 を有している。センタリング部と相対する側にスリーブが一体に接続している。 請求項３に記載の本発明の構成により、伝動装置ケーシングに同列に接触する フランジが設けられており、この場合、センタリング部が嵌合ボルト若しくは嵌 合ピンによって形成されており、嵌合ボルト若しくは 嵌合ピンを介してフランジが取り付けられている。 スリーブ内の転がり軸受の終端ストッパを形成するために、スリーブが請求項 ４に基づきフランジと逆の端部に段部を備えていて、切削なしに半径方向内側に 成形されたスリーブ端部を有しており、該スリーブ端部にフランジが外側リング を介して接触している。 請求項５に記載の別の有利な構成では、フランジとスリーブとが一体の１つの 構成部分を成しており、該構成部分が有利には経済的に切削なしに、特に深絞り 品として製造される。選択的に請求項６に基づき、それぞれ個別部分として分離 不能に、例えば溶接若しくはろう付けによって１つの構成部分にまとめられたフ ランジ及びスリーブも用いられる。 請求項７に基づき、位置決めされた転がり軸受を設けてあり、該転がり軸受は 軸をほぼ１８０°の角度にわたって取り囲んでいる。このような支承構造は特に 、段付けされた軸区分のために若しくは、切欠きを有し該切欠き内に例えば連行 部材の係合する軸のために適している。 前述の構成に基づく転がり軸受の正確な位置決めを達成するために、請求項８ 乃至請求項１０に回動防止手段が記載されている。 請求項８に基づき、保持器がピンを備えており、ピンがスリーブの軸線方向溝 内に案内されている。これに対する変化例として請求項９に基づき、転がり軸受 の各転がり部材に対してスリーブ内にそれぞれ１つの縦溝が設けられており、該 縦溝内に転がり部材が位置固定され、ひいては転がり軸受が位置固定されている 。 これに対して選択的に、１つ若しくは２つの転がり部材にとっては回動防止手段 を形成するためにもっぱら１つの縦溝だけを設けることが提案される。請求項１ ０に基づく回動防止手段は転がり軸受の端部に配置された転がり部材によって構 成されており、転がり部材がスリーブの肩部に接触している。 請求項１１に記載の構成により、本発明に基づく支承ユニットが直線運動可能 な切換ロッド若しくは切換軸のためのロック装置と有利に組み合わされる。 本発明の実施例を図面に示して、詳細に説明する。 図１は本発明に基づく支承ユニットの縦断面図、 図２は本発明に基づく支承ユニットのケーシングの詳細図、 図３は図２に対する変化例を示す図、 図４は転がり軸受保持器がケーシング内に回動防止手段を有する本発明に基づ く支承ユニットの端面図、 図５は転がり部材が縦溝内に案内されている支承ユニットの端面図、 図６は回動防止が端部側に配置された転がり部材を介して行われている支承ユ ニットの端面図、 図７は組み込まれた状態の本発明に基づく支承ユニ ットを示す図。 図１を用いて、まず本発明に基づく支承ユニット(Lagereinheit)１の構造が示 してあり、支承ユニット内には軸２が縦方向移動可能に支承されている。支承ユ ニット１はほぼ円筒状に形成されたスリーブ３及びフランジ４を有しており、ス リーブ３内に転がり軸受５が装着されており、転がり軸受の保持器６が半径方向 外側に突出したピン７を有しており、ピンがスリーブ３の軸線方向溝８内に係合 して、回動防止手段(Verdrehsicherung)９を形成している。軸２の軸線方向移動 は同じく転がり軸受５の移動運動を生ぜしめ、このために軸線方向溝８が転がり 軸受５の最大の移動運動距離に適合されている。薄板から切削なしに一体に形成 されてスリーブ３及びフランジ４を含むケーシングは、フランジ４に向いた端部 にスリーブ３の周囲の半分を取り囲む二重部(Doppelung)１０を備えており、二 重部がセンタリング部１１を形成しており、センタリング部を介して支承ユニッ ト１が組み込まれた状態でセンタリングされている。支承ユニット１を伝動装置 ケーシングに固定するために、フランジ４がねじのための孔１２を備えている。 スリーブ３のフランジ４と相対する端部に、スリーブは半径方向内側に向いた段 部２１を備えており、段部が転がり軸受５のための調節距離制限部として用いら れる。このために、スリーブ３の相対する端部につば出し部１３を設けてあり、 つば出し部は孔周囲の半分を取り囲んでいる。軸２は支承ユニット１からフラン ジ４と逆の方向に突出する端部で連行部材に結合されており、連行部材は図１に は示されていない。 図２には図１の変化例として、２つの個別部分から成るケーシングが示してあ る。この場合、同じく切削なしに成形されたスリーブ３ａが、分離不能に、例え ば溶接によってフランジ４ａに結合されている。スリーブ３ａはスリーブ３（図 １）と異なって転がり軸受の調節距離制限部を形成するための半径方向内側に向 いたつば出し部１３を有している。 図３は、伝動装置ケーシング壁に同列に接触するケーシングを示している。こ のために、スリーブ３ｂとフランジ４ｂとが互いに一体的に形成されている。 図４乃至図６はそれぞれ図１に示した支承ユニット１の側面を示しており、こ の場合、回動防止手段が異なっている。 図４には、図１の回動防止手段９が側面で示してある。図５に示す回動防止手 段９ａは縦溝１４を有しており、縦溝は転がり軸受５ａの転がり部材の案内のた めにスリーブ３内に形成されている。転がり軸受５ａは、図４に示す転がり軸受 ５と異なって保持器６ａの端部を介して軸２をほぼ９０°まで取り囲んでいる。 図６に示してあるように、回動防止手段９ｂは別の変化例を成しており、この場 合それぞれ転がり軸受５ｂ の自由端部に配置された転がり部材がスリーブ３の肩部１５に接触している。 図７は支承ユニット１を組み込まれた状態で、即ち伝動装置ケーシング１６の 端面にフランジ結合された状態で示している。図１に縦断面で示す支承ユニット １の構造に相応する支承ユニットの個別部分のほかに、図７は軸２の段付けされ た区分１７を示しており、軸には切換スリーブ１９の操作のための連行部材１８ が形状係合(formschluessig)によって取り付けられている。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年２月１６日 【補正内容】 明細書 センタリング部及びフランジを備えた支承ユニット 本発明は、伝動装置ケーシング内の直線運動可能な切換ロッド若しくは切換軸 のため、有利には多重の歯車変換伝動装置の切換装置のための、請求項１の上位 概念に記載の形式の支承ユニットに関する。 前記形式の支承ユニットは通常は直接に伝動装置ケーシングの孔内に支承され る。このような支承は、比較的に大きい摩擦に起因する高い切換力に基づき切換 やすさ(Schaltkomfort)に影響を及ぼす。摩擦力を減少させるために、ＤＥ−Ａ ４１３６９８８号明細書により冒頭に述べた形式の支承ユニットを開示してあり 、該支承ユニットは伝動装置ケーシング内に転がり支承された切換ロッドを成し ている。公知のこのような支承ユニットは、１つの支承部に対して軸線方向にず らされて別の支承箇所を必要とする切換軸にとって、例えば別の支承箇所で操作 エレメント、例として連行部材に結合された切換軸にとって適していない。 本発明の課題は、伝動装置ケーシングの外側で操作エレメントに結合された軸 のための直線運動可能な軸のための支承ユニットを提供して、支承ユニットが摩 擦を小さくして、切換やすさを高めると同時に、所要スペースをわずかにするこ とである。 前記課題を解決するために本発明の構成では、スリーブが１つの端部にフラン ジを備えており、該フランジを用いてスリーブが伝動装置ケーシング内を全長に わたって若しくはほぼ全長にわたって自由に延びるように伝動装置ケーシングに 取り付けられている。転がり軸受の調節距離制限部を形成するために、スリーブ がフランジと逆の側の端部に転がり軸受のための一体成形された終端ストッパを 有している。本発明に基づき、このような構造は伝動装置ケーシングにおける切 換ロッド若しくは切換軸の１つの支承部に対して付加的な支承部を可能にし、若 しくはケーシング内の支承部を代替する。この種の支承ユニットは自由な支承部 を形成しており、即ち支承すべき切換軸若しくは切換ロッドが伝動装置ケーシン グ内での直接的な支えなしに支承されている。軸線方向に延びるこのような支承 部は、半径方向のわずかな構成空間しか必要とせず、構成空間の制限された組込 例に有利に適する。 請求項２に基づき、フランジが、伝動装置ケーシングに向いたセンタリング部 を有している。センタリング部と相対する側にスリーブが一体に接続している。 請求項３に記載の本発明の構成により、フランジが伝動装置ケーシングに同列 に接触するように構成されている。この場合、センタリングが嵌合ボルト若しく は嵌合ピンを介して行われ、嵌合ボルト若しくは嵌合ピンを介してフランジが取 り付けられている。 請求の範囲 １．伝動装置ケーシング（１６）内の直線運動可能な切換ロッド若しくは切換 軸のため、有利には多重の歯車変換伝動装置の切換装置のための支承ユニットの 配置構造であって、転がり軸受（５）を備えており、転がり軸受が保持器（６） 内に配置された球列を備えており、球列が一方で、伝動装置ケーシング（１６） に定置に配置されたスリーブ（３）の内周面に沿って、かつ他方で少なくとも間 接的に切換ロッド若しくは切換軸に沿って転動する形式のものにおいて、スリー ブ（３，３ａ，３ｂ）が１つの端部にフランジ（４，４ａ，４ｂ）を備えており 、該フランジを用いてスリーブ（３，３ａ，３ｂ）が全長にわたって若しくはほ ぼ全長にわたって自由に延びるように伝動装置ケーシング（１６）に取り付けら れており、かつスリーブ（３，３ａ，３ｂ）がフランジ（４，４ａ，４ｂ）と逆 の側の端部に転がり軸受（５）のための一体成形された終端ストッパを有してい ることを特徴とする、センタリング部及びフランジを備えた支承ユニットの配置 構造。 ２．フランジ（４）が、伝動装置ケーシング（１６）に向いたセンタリング部 （１１）を有しており、フランジ（４）から出発して１つの方向に向かってスリ ーブ（３）が接続している請求項１記載の支承ユニッ トの配置構造。 ３．フランジ（４）が伝動装置ケーシング（１６）に同列に接触するように構 成されている請求項１記載の支承ユニットの配置構造。 ４．スリーブ（３）が軸線方向の終端ストッパとして段部（２１）を有してい る請求項２記載の支承ユニットの配置構造。 ５．フランジ（４ｂ）とスリーブ（３ｂ）とが、切削なしに製作された一体の １つの構成部分を形成している請求項２から４のいずれか１項記載の支承ユニッ ト配置構造。 ６．構成部分、フランジ（４ａ）、及びスリーブ（３ｂ）が溶接若しくはろう 付けによって解離不能にまとめられている請求項２記載の支承ユニットの配置構 造。 ７．転がり軸受（５）が、切換ロッド若しくは切換軸（２）をほぼ１８０°に わたって取り囲む転がり軸受（５）であり、該転がり軸受が回動防止されてスリ ーブ（３）内に装着されている請求項１記載の支承ユニットの配置構造。 ８．転がり軸受（５）が回動防止手段（９）を有しており、このために転がり 軸受（５）の保持器（６）がピン（７）を備えており、ピンがスリーブ（３）の 軸線方向溝（８）内に案内されている請求項７記載の支承ユニットの配置構造。 ９．回動防止手段（９）を形成するために、転がり軸受（５ａ）の球として構 成された転がり部材がスリーブ（３）の少なくとも１つの縦溝（１４）内に案内 されている請求項７記載の支承ユニットの配置構造。 10．回動防止手段（９ｂ）がもっぱら、転がり軸受（５ｂ）の端部に配置され た転がり部材（２０）若しくは保持器（６）によって達成されており、転がり部 材若しくは保持器がスリーブ（３）の肩部（１５）に接触している請求項７記載 の支承ユニットの配置構造。 11．支承ユニット（１）にロック装置を配設してあり、ロック装置が切換ロッ ド若しくは切換軸（２）に結合されている請求項１記載の支承ユニット。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．直線運動可能な切換ロッド若しくは切換軸のため、有利には多重の歯車変 換伝動装置の切換装置のための支承ユニットであって、保持器内に配置された球 列を備えており、球列が一方で、伝動装置ケーシングに定置に配置されたスリー ブの内周面に沿って、かつ他方で少なくとも間接的に切換ロッド若しくは切換軸 に沿って転動する形式のものにおいて、スリーブ（３，３ａ，３ｂ）が１つの端 部にフランジ（４，４ａ，４ｂ）を備えており、該フランジを用いてスリーブ（ ３，３ａ，３ｂ）が全長にわたって若しくはほぼ全長にわたって自由に延びるよ うに伝動装置ケーシング（１６）に取り付けられており、かつスリーブ（３，３ ａ，３ｂ）がフランジ（４）と逆の側の端部に転がり軸受（５）のための一体成 形された終端ストッパを有していることを特徴とする、センタリング部及びフラ ンジを備えた支承ユニット。 ２．フランジ（４）が、伝動装置ケーシング（１６）に向いたセンタリング部 （１１）を有しており、フランジ（４）から出発して１つの方向に向かってスリ ーブ（３）が接続している請求項１記載の支承ユニット。 ３．伝動装置ケーシング（１６）に同列に接触するフランジ（４）が設けられ ている請求項１記載の支承 ユニット。 ４．スリーブ（３）が転がり軸受（５）のための、段部（２１）の形の軸線方 向の終端ストッパを有している請求項２記載の支承ユニット。 ５．フランジ（４ｂ）とスリーブ（３ｂ）とが、切削なしに製作された一体の １つの構成部分を形成している請求項２から４のいずれか１項記載の支承ユニッ ト。 ６．構成部分、フランジ（４ａ）、及びスリーブ（３ｂ）が溶接若しくはろう 付けによって分離不能にまとめられている請求項２記載の支承ユニット。 ７．軸（２）をほぼ１８０°にわたって取り囲む転がり軸受（５）が回動防止 されてスリーブ（３）内に装着されている請求項１記載の支承ユニットの配置構 造。 ８．転がり軸受（５）が回動防止手段（９）を有しており、このために転がり 軸受（５）の保持器（６）がピン（７）を備えており、ピンがスリーブ（３）の 軸線方向溝（８）内に案内されている請求項７記載の支承ユニット。 ９．回動防止手段（９）を形成するために、転がり軸受（５ａ）の球として構 成された転がり部材がスリーブ（３）の少なくとも１つの縦溝（１４）内に案内 されている請求項７記載の支承ユニット。 10．回動防止手段（９ｂ）がもっぱら、転がり軸受 （５ｂ）の端部に配置された転がり部材（２０）若しくは保持器（６）によって 達成されており、転がり部材若しくは保持器がスリーブ（３）の肩部（１５）に 接触している請求項７記載の支承ユニット。 11．支承ユニット（１）にロック装置を配設してあり、ロック装置が軸（２） に結合されている請求項１記載の支承ユニット。