JPH09511446A - 側方暗きょにおける気体逆洗を改善する装置及び方法 - Google Patents

側方暗きょにおける気体逆洗を改善する装置及び方法

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JPH09511446A JP7526307A JP52630795A JPH09511446A JP H09511446 A JPH09511446 A JP H09511446A JP 7526307 A JP7526307 A JP 7526307A JP 52630795 A JP52630795 A JP 52630795A JP H09511446 A JPH09511446 A JP H09511446A
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Abstract

(57)【要約】 側方暗きょ(12)に支持される粒状媒体(14)を気体逆洗する装置(10)と方法が開示されている。側方暗きょ(12)は複数の貫通した分散穴(40)と、分散穴(40)の下方のレベルの排出口(20)まで伸びている少なくとも1つの液体の戻り導管(36)とを含む。本発明は、逆洗気体を分散穴(40)を通して粒状媒体(14)に導き、かつ、分散穴(40)の下方に形成された気体ポケット(50)から分散穴(40)を通る逆洗気体の流れを妨げることなく液体を粒状媒体から液体戻り導管を経て導くことによって暗きょ(12)全体を横切る逆洗気体の均一の分配を与える。

Description

【発明の詳細な説明】 側方暗きょにおける気体逆洗を改善する装置及び方法 発明の背景 1発明の分野 本発明は、気体と液体とを(たとえば、空気と水とを)組み合せた側方タイプ の暗きょ装置を備えるろ過器における気体逆洗、典型的には空気逆洗を改善する 装置及び方法に関する。 2従来技術 水及び廃水を処理するろ過媒体のろ床を有する重力ろ過器のようなろ過器では 、ろ過器からろ過された液体を運ぶための暗きょ、またろ過媒体を逆洗するため 洗浄液体及び気体を周期的に分配するための暗きょをろ過媒体の下方に備えるこ とが周知である。ファラボウ(Farabaugh)への米国特許第4,065,391号明細書に記 載されているような二重の側方(dual lateral)空気及び水暗きょ装置を備えるろ 過器の空気及び水逆洗では、空気と水との組合せの一連の処理において空気だけ の過程を持つことが好ましいことが判明している。空気はろ過媒体の下方に供給 され、ろ過媒体を活発に振動させ、ろ過媒体中のごみを表面に向けて分散させる 。ごみはその後水逆洗中にろ過器からより簡単に除去される。したがって、水の 正味使用量は減少する。新しい又は後から取り付けるろ過器の暗きょ装置を売り 主に注文するとき、重力ろ過器の設計者及び使用者が最初の空気だけの逆洗区分 すなわち逆洗段階を特定することがごく普通になっている。なぜなら、それが全 体の運転費及び装置費を下げることとなるからである。空気又は水に代えて又は これに加えて、気体又は液体もまたろ過器を逆洗するのに使用できる。しかし、 簡単さのために、この明細書を通して気体又は液体に代えて空気及び水を使用す る。 空気だけの逆洗段階では、側方暗きょとろ過媒体とは典型的には処理水内に入 っている。空気が暗きょに吸い上げられ、圧縮された空気は暗きょの上方デッキ すなわち頂壁の下方の水内にポケットを形成する。空気は上方デッキの分散穴を 通って逃げ、ろ過媒体を通って水面まで上昇する。その道筋で空気はろ過媒体か らごみを厳密に分離する。 ろ過器の性能と運転寿命を最大にするために、ろ過媒体を支持する空気及び水 の側方暗きょは次の設計目標に適合することが重要である。 a 側方暗きょ装置の頂壁においてろ過収集物と逆洗空気及び水の分散穴との 接近した間隔を提供すること。 b 関与しないろ過媒体のポケットを避けるため逆洗空気と逆洗水との両方を ろ過媒体の最大の面積及び深さに関与させること。 c 詰りを防ぐため十分に大きな分散穴を提供すること。 前記したファラボウの暗きょは、逆洗水と逆洗空気とを同じ穴に通過させるこ とによって前記目標を達成しているが、これは暗きょの頂壁において水分散のた めに最初に設計されたものである。しかしながら、ファラボウの暗きょにおける 穴の二重使用は、空気だけの逆洗中に「引きずり水の戻り」(drag water retur n)現象の発生に至ることを我々は最近発見した。本発明の発明者にも、また当 業者にも従来未知であった前記現象は、空気だけの逆洗中、特に低い空気流量で は最大の分配可能性を達成するためのファラボウの暗きょの能力を妨げた。前記 現象はまた、前記暗きょが空気を適当に分散できる逆洗空気流量の範囲の下限を 制限する。前記ファラボウの暗きょは、空気の適当な逆洗分配を達成するために 3立方フィート毎分毎平方フート(cfm/ft2)の最少の空気流量を必要とすること が実験で分った。 前記二重使用の特徴によって、ファラボウにおける前記分散穴は、これら分散 穴の全体の断面積が逆洗水と逆洗空気との両方のために適当な水頭損失を与える ことができるように寸法決めされなければならない。断面積を拡大することは貧 弱な空気分配の結果となり、断面積を縮小すなわち減少することは水逆洗中の圧 力降下を高くし過ぎるであろう。特に、どんな暗きょ装置も最適の逆洗水の分配 を達成するため、ある最少の水力水頭損失に基づいて設計されなければならない 。流動化される媒体への適用のために、そのような水頭損失は、一般に、初期の 水流動点における浄ろ過媒体の水頭損失より大きくなければならない。前記流動 化される媒体では媒体全体の流動化が予期される(たとえば、10〜30ガロン毎分 毎平方フート(GPM/ft2))。他方、逆洗水の水頭損失は、適当な逆洗水流れを達 成するのに過度のエネルギを必要とするほど高いものであってはならない。慣用 されている側方暗きょ装置は、分散穴を経ての媒体への通路を含めた暗きょ全体 を通しておよそ20GPM/ft2の逆洗流量で15〜40インチ水柱の最大水頭損失まで最 適の水逆洗性能を与えるであろう。これは、概略的には、現行の多くの側方暗き ょが水逆洗で有効に実施できるであろう最大の慣習的な水頭損失である。より高 い水頭損失はエネルギの過消費となり、水処理過程のための必要動力及びポンプ 寸法を増大させる。普通の液体逆洗流量での前記した一般的な水頭損失の指標は 、側方暗きょの頂壁における全ての分散穴の特定の数量と寸法とを確立する。分 散穴の寸法と間隔とは、設計及び製作要件を簡単にするため暗きょの全ての適用 に同じに維持されることが好ましい。 逆洗空気を分配する分散穴が最適に寸法決めされ、かつ、間隔をおかれた逆洗 水を分配する詰りのない穴と同じであるとき、そのような頂壁の空気を分配する 穴を通しての水頭損失は、空気のより低い密度ゆえに著しく少ない。この少ない 水頭損失は、頂壁の下方に空気ポケットを形成するのに十分であるが、空気及び 水が分散穴に入る前に効果的に分離するように分散穴の前面に十分に深い空気ポ ケットを形成するのを可能にはしない。 高速空気がそのジェット作用によって空気ポケットからいくらかの液体を分散 穴を経て側方暗きょの媒体側へ引き上げ、頂壁の下方の導管すなわち横の部屋に 圧力空隙を創るであろうということを我々は最近発見した。この圧力空隙は、暗 きょの頂壁のいずれの側にも圧力均衡を維持するため均等量の水を分散穴を経て 絶えず下方へ戻させる。そのような「引きずり水の戻り」は、頂壁のいくつかの 分散穴が空気を分配するのを阻止し、別の分散穴が空気だけを間欠的に分配する ようになる。この現象は、本発明の特徴を備え、また備えない透明のパイロット ろ過器での染料試験を使用して確認されている。 空気及び水を組み合せた側方暗きょを開示するいくつかの付加的な米国特許に は、第5,160,614号、第5,156,738号、第5,149,427号、第5,108,627号、第5,087, 362号、第5,068,034号、第5,019,259号、第4,331,542号、第4,214,992号、第4,1 96,079号、第4,064,050号、第3,468,422号、及び第2,710,692号がある。しかし ながら、現時点で我々が知り得た従来技術のいずれも、空気及び水 の両方の分配のための同じ分散穴を利用する暗きょにおいて空気だけの逆洗中の 引きずり水の戻りの間題を扱っていない。 したがって、本発明の目的は、空気及び水の側方暗きよの頂壁において空気だ けの逆洗中のある分散穴の空気遮断を避けることである。別の目的は、暗きょの 上方から下方の加圧された空気ブランケットへ引きずり水の戻りのための邪魔の ない通路を提供することである。さらに別の目的は、側方暗きょのろ過収集性能 や逆洗水の分配性能を妨げることなく、逆洗水と逆洗空気との両方を分配するた めの同じ分散穴を使用するとき、逆洗空気の分配を著しく改善することである。 最後に、本発明の目的は、短い側方長さ及び長い側方長さの両方にわたって1〜 2cfm/ft2のような非常に低い空気だけの流量で逆洗空気分配を改善することで ある。低い空気だけの流量での逆洗は、時には、低い定格の送風装置の使用を可 能にするため好ましく、これによって空気逆洗装置に関連する装置費及び運転費 を削減する。 発明の概要 本発明は、気体及び液体を組み合せた側方暗きょを有するろ過装置に使用する ための、ろ底上に配置されるべき暗きょの分配器であってこの分配器の上方に粒 状媒体を配置した暗きょの分配器を提供する。液体が前記粒状媒体に供給され、 粒状媒体を通って分配器に流れる。前記分配器は中空の内部を画定する複数の外 壁を含む。複数の外壁は頂壁と、この頂壁とろ底との間に伸びる一対の側壁とを 含む。複数の分散穴が頂壁に形成され、前記中空の内部と前記ろ過媒体との間の 流体的連通を与える。本発明は暗きょの分配器内の少なくとも1つの液体の戻り 導管を備える。この戻り導管は、複数の分散穴の下方の前記中空の内部内のレベ ルに導管排出口を備え、前記中空の内部と前記分配器の外部との間の流体的連通 を与える。特に、前記導管排出口は、頂壁の下方に形成された気体ポケットの外 部の液体が気体の逆洗流れを邪魔することなく分配器の内部に戻るように位置す る。 本発明の現行の好ましい実施例は、前記中空の内部を第1の水平の導管と、こ の第1の水平の導管に隣接して位置する少なくとも1つの第2の水平の導管であ って頂壁の各分散穴が第2の水平の導管の一方と連通する少なくとも1つの第2 の水平の導管とに分離する複数の内壁を含む。この実施例では、液体の戻り導管 は頂壁内のトラフであってこのトラフの下方部分に配置された少なくとも1つの オリフィスを第2の水平の導管と連通させるトラフとして形成される。これに代 えて、液体の戻り導管は頂壁から第2の水平の導管の内部へ伸びるチューブとし て形成できる。 別の現行の好ましい実施例は、分配器の側壁の少なくとも1つの上方部分に位 置するオリフィスの形態の液体の戻り導管を含む。下方へ伸びるバッフルが暗き ょの分配器の内部において前記オリフィスに隣接して配置される。前記バッフル は気体ポケットが前記オリフィスと連通するのをさえぎる。 本発明はまた、側方暗きょの上方に配置される粒状媒体を逆洗する方法を提供 する。暗きょは複数の貫通した分散穴を含み、少なくとも1つの液体の戻り導管 が前記分散穴の下方のレベルで暗きょの内部の排出口に伸びている。前記暗きょ 及び粒状媒体は処理液体内に入っている。逆洗方法は、逆洗気体のポケットが分 散穴と液体の戻り導管の排出口との間に形成されるように逆洗気体を暗きょに供 給すること、逆洗気体を分散穴を経て粒状媒体に導くこと、気体ポケットの外部 にある液体を液体の戻り導管を経て液体の戻り導管の排出口に運ぶことを含む。 この方法は、ろ底の全体にわたる分散穴を経ての逆洗気体の均一な分布を与え、 粒状媒体側又は分配器の外部から分配器の内部への液体の戻りによる気体流れの 部分的又は勝手な分配を最少にする。 本発明のなおその上の詳細や利点は、全体を通して類似の符号が類似の要素を 示している添付の図面と関連した次の詳細な説明から明らかとなるであろう。 図面の簡単な説明 図1は、本発明に従う側方暗きょ装置を有するろ過器の概略図である。 図2は、本発明のろ過器の暗きょブロックの第1の好ましい実施例の図3のII −II線に沿って切断した断面図である。 図3は、本発明の第1の実施例に従うろ過器の暗きょブロックの平面図である 。 図4は、図3のIV−IV線沿って切断した断面図である。 図5は、本発明のろ過器の暗きょブロックの第1の実施例のベルエンド(belle nd)を示す、一部を破断した側面図である。 図6は、本発明に従う水計量オリフィスの分離して示す断面図である。 図7は、本発明に従うバッフルを示す、図5のVII−VII線に沿って切断した一 部を破断した断面図である。 図8は、本発明の第2の実施例に従う多孔性プレートを組み込んだろ過器の暗 きょブロックを示す斜視図である。 図9は、本発明の第3の実施例に従うろ過器の暗きょブロックの一部を断面と した斜視図である。 図10は、本発明の第4の実施例に従うろ過器の暗きょブロックの一部を断面 とした斜視図である。 図11は、本発明の第5の実施例に従うろ過器の暗きょブロックの一部を断面 とした斜視図である。 図12は、本発明の第6の実施例に従うろ過器の暗きょブロックの一部を断面 とした斜視図である。 図13は、本発明に従う暗きょの分配器の逆洗水の不均一分配と流量との、従 来の技術と比較したグラフである。 好ましい実施例の詳細な説明 図1は、粒状媒体14のろ床を支持する側方暗きょ12を有する重力ろ過器1 0を示している。前記側方暗きょは、ろ底18を横切る平行な隣り合った列にお いて端と端とをつき合わせて配置される複数のろ過器の暗きょブロック16から なる。重力ろ過器10は、逆洗水の入口22と逆洗空気の入口24とを備えると い20を含む。 重力ろ過器10は逆洗空気だけのモードで概略的に示され、このモードでは処 理水26がろ過器に存在する。粒状媒体14もまた概略的に示されている。粒状 媒体14は、側方暗きょ12の真上に支持砂利層を含むことができ、また含まな いことができる。本発明を適用しうる空気及び水の側方暗きょを有する重力ろ過 器のさらに別の面は、参照することによってここに組み入れられる、ファラボウ への米国特許第4,065,391号明細書に見出しうる。暗きょブロック16は液体す なわち引きずり水の戻り導管を含み、これは図2ないし12に示したいくつかの 特別の暗きょブロックの実施例に関連して以下に説明される。 本発明の第1の実施例は図2ないし7に示してあり、特に、図2は、頂壁28 と、底壁30と、頂壁28と底壁30との間に伸びている一対の相対する側壁3 2とを有するブロック27を示している。複数の内壁34は、ブロック27の中 空の内部を第1の水平の導管36と、第1の導管36の相対する側部に配置され た2つの第2の水平の導管38とに分離している。 頂壁28は複数の分散穴40を含み、これら分散穴40は頂壁の外側面からさ ら穴41状にわずかに凹んでいる。第1の実施例に従う好ましいブロック27は 、典型的には約4フィートの長さであり、頂壁28を横切って均一に間隔をおい た92個の分散穴40を含む。分散穴40は、直径が7/32〜1/4インチであるこ とが好ましいが、これだけに限られるものではない。頂壁28はおよそ9インチ の幅であり、分散穴40は、図3に示すように、暗きょブロック27の線状フー ト当たり23個の頻度で間隔をおかれている。 トラフ42が頂壁28の中央に位置し、複数のオリフィス44がトラフの底壁 45の近くのトラフの各側部に配置されている。オリフィス44は、以下にさら に詳しく説明するように、引きずり水の戻り導管として機能する。この好ましい 実施例では、前記オリフィスは直径が1/4インチであり、6個のオリフィスがト ラフ42の各側部43に配置されている。オリフィス44はブロック27の長手 方向の軸線に沿って中心から中心まで線状に8インチの間隔をおかれている。さ らに、オリフィス44は、相対するトラフの側部43で互いから対称的に対向し ないようにずれて配置されている。 ろ過モードでは、ろ過すべき水は粒状媒体14を通って下方へ流れ、詰りのな い分散穴40とトラフのオリフィス44とに入る。そこから、水は第2の導管3 8へ、その後第1の導管36へ進む。第1の導管36は収集とい20に接続され 、収集とい20は、順次、消費者に分配するためにろ過された液体を浄井戸(図 示せず)に運ぶ。 最高のろ過性能を確保するために、粒状媒体14は規則的に洗浄されなければ ならない。これは、ごみや異物の粒子を粒状媒体から除去するためきれいな水を 側方暗きょ12を経て吸い戻し、粒状媒体を経て上方へ吸い上げることによって 達成される。しばしば、水逆洗のための粒状媒体を準備するために、水につけら れた粒状媒体が空気だけの逆洗によって最初に洗い落とされる。この場合、空気 は、後述するように、側方暗きょ12を経て上方へ吸い上げられる。空気だけの 逆洗はごみや他の不純物を解き放ち、その結果ごみや不純物は引き続く水逆洗段 階によってより簡単に運び去られるであろう。 空気だけの逆洗モードは、典型的には、同時的な水及び空気逆洗又は水だけの 逆洗モードの前に開始される。この時点では、暗きょと上に載っている粒状媒体 との両方が処理水26に入っている。図2は空気だけのモードを示している。加 圧された空気が第1の導管36に吸い上げられ、第1の導管の空気と水との境界 面46が第1の導管に確立される。特に、第1の導管36を画定している内壁3 4のそれぞれが複数の空気計量オリフィス48を含んでいる。空気計量オリフィ ス48の現行の好ましい配列が図2及び図4に最良に示されている。空気だけの 逆洗中、空気は0.5〜5立方フィート毎分毎平方フート(cfm/ft2)の割合で暗きょ に吸い上げられる。特に、空気は空気計量オリフィス48で計量されて第2の導 管38に入り、そこで空気は処理水26の中で泡となり、頂壁28に向けて上昇 する。分散穴40の寸法と間隔とのために、逆洗空気は、気体ブランケットすな わち気体ポケット50が全ての分散穴の真下に形成されるのに十分な分散穴40 を通る水頭損失を被る。分散穴40を経ての空気移動は矢印52で示されている 。典型的には、気体ブランケット50は頂壁28の下方に1/8〜7/8インチの深さ で広がる。この気体ブランケットは第2の導管38内に付加的な空気と水との境 界面54を形成する。 前述のように、高すすぎの水だけの逆洗中暗きょにおける最適な全水頭損失を 維持するために、頂壁の分散穴は、慣習的な水逆洗速度での頂壁28を横切る水 頭損失が暗きょの全水頭損失要件と適当に平衡するように最初に寸法決めされ、 かつ、間隔をおかれなければならない。前記水頭損失の平衡は、水圧の不均一分 配を最少に保つ重要なファクタである。典型的には、側方暗きょは、名目の暗き ょの水頭損失が20ガロン毎分毎平方フート(GPM/ft2)の高い逆洗すすぎ速度にお いて約15〜40インチ水柱と同等になることが必要となるであろう。これは逆洗水 の最高の水頭損失の範囲であり、その損失水頭下では多くの慣用されている側方 暗きょが有効に実施されるであろう。しかしながら、本発明は前記名目の水頭損 失のためのいかなる特定値にも制限されることを意図していない。本発明は、頂 壁の全てのオリフィスが前記ファラボウの暗きょのように、空気及び水の両方の 逆洗に使用するために適当に寸法決めされ、かつ、間隔をおかれる暗きょに適用 できる。 特別の空気流れが開始され、空気と水との強界面54が確立された後、さらに 平衡した大きさの気体ポケットが分散穴40及び頂壁28の下方の第2の導管に 発現した後、ある量の水26が56で示すように、頂壁28を横切って分散穴4 0を通して存在する空気流れによって引きずられ続けるであろうことを我々は見 出した。この残っている「引きずり水」移動は暗きょに静圧力の不平衡を創る。 この不平衡は、そのような引きずり水を暗きょに直ちに戻すことによってそれ自 体を等しくしようとする。我々は前記現象を「引きずり水の戻り」と名づけた。 特別の観察から、空気だけの逆洗操作中、頂壁28の上方から引きずり水が実際 に下方へ戻り、いくつかの分散穴40を逆洗空気が通過するのをでたらめに阻止 することが明らかである。したがって、従来の設計では、暗きょの頂壁28を横 切るいくつかの穴が空気だけを間欠的に通過させ、別の穴が空気を全く通過させ ないであろう。 境界面54を下げるために分散穴40の断面積を減ずるだけでは、満足できる 解答とはならない。特に、前記断面積の減少は、常に、次の3つの問題の1つを もたらすであろう。すなわち、水逆洗中の水頭損失の増加、粒状媒体のろ床 における逆洗流体の有効範囲の減少とデッドスポットの発生(たとえば、空間が 増加し、穴の大きさが同じに保たれる場合)、又は穴の詰り。本発明に従うと 、引きずり水の戻りは、矢印57によって示すように、オリフィス44を通って 第2の導管38内の気体ブランケット50の下方位置に進むことができる。特に 、オリフィス44の排出口が気体ブランケット50の下方にあり、空気と水との 境界面54がオリフィス44と気体ブランケット50との連通をさえぎる。この ように、引きずり水は気体ブランケットによって妨げられることなく第2の導管 38に戻ることができる。0.5cfm/ft2からおよそ5cfm/ft2までの空気の逆洗流量 において排出口が気体ブランケットと直接の流体的連通なしのままであるように 前記分散穴が寸法決めされ、かつ、間隔をおかれ、また前記液体の導管排出口が 配置される。引きずり水が分散穴40を通って下方へ戻るのが少なくなるであろ う。そして、前記現象によって影響を及ぼされる前記分散穴の数量が著しく減少 するか、又は完全になくなる。逆洗空気の分配はそれによって実質的に向上する 。本発明の効果を証明する定量的テストは下記の実験例IないしIIIに記載され ている。 本発明は特に、分散穴が逆洗水と逆洗空気との両方を分配するのに使用される 空気及び水の側方暗きょにおける引きずり水の戻りの問題を解消すべく適合され ている。従来の多くの側方暗きょは逆洗水の分散穴と逆洗空気の分散穴とを別々 にしていたが、それらは、ろ過媒体のろ床の逆洗に対する範囲が本発明によって 与えられるほど大きくはないという欠点をこうむっている。さらに、それらの空 気逆洗の穴が水逆洗中の逆洗能力を実際に与えないような小さな断面積である。 このように、従来の暗きょは、ろ過媒体のろ床にデッドスポットを残しがちであ る。このデッドスポットでは、逆洗水又は逆洗空気又は両者が適当な洗浄のため にろ過媒体及び媒体支持砂利に到達できない。 図5ないし図7を参照すると、バッフル62が暗きょブロック27のベルエン ド64に隣接する第2の導管38内に含まれている。バッフルは下方へ伸びて空 気と水との境界面54の下方の第2の導管38に入っている。バッフル62は頂 壁28の下方の空気の移動を妨げる。この空気の移動は、それを妨げないと、大 きな制御し難い空気ポケットを作る傾向がある。第2のバッフル62はまた、処 理水26内の横揺れ波を防ぐことによって気体ポケット50がオリフィス44と 連通するのをさえぎる助けをする。前記横ゆれ波は空気と水との境界面54をオ リフィス44のレベルの下方へもたらしうる。 トラフのオリフィス44はまた、第2の導管38内に留まっている空気の均一 の抜き取りを促すため空気逆洗の一時中止となるのを助ける。下方へ進んでいる 水57と上方へ逃げている空気52との間の干渉はほとんどない。再び、一時中 止となると、下方への水は主としてトラフのオリフィス44を通って進む。 暗きょブロック27は次の方法で互いに連結される。各ブロックは差込み端部 68とベルエンド64とを有する。これらは図4及び図5に最もよく示されてい る。ベルエンドは、差込み端部の整合溝72に受け入れられる整合隆起70を含 む。整合隆起70と整合溝72とは、通路すなわち導管36,38の適当な分離 を確保するため内壁34の端末に位置する。差込み端部68がベルエンド64に 受け入れられ、複数のタブ74がベルエンド64の窓76に受け入れられるべく 差込み端部68に配置されている。タブ74はスナップ嵌め(snap fit)で窓76 に受け入れられる。Oリング78が連結点での暗きょに漏れが生じないのを確保 するためタブ74に隣接する差込み端部68を取り巻いている。 複数の水計量オリフィス80が内壁34の下方部分に沿って間隔をおかれてい る。これらオリフィスの最適の寸法と間隔とは、外側の寸法で、すなわち、第2 の導管38に対面する内壁34の側部で取った寸法がおおよそ7/8インチの長さ と5/16インチの幅である寸法で4フートのブロックに沿って中心から中心まで6 インチでオリフィスを配置することによって達成されることを我々は見出した。 このように、8個のそのようなオリフィスが暗きょブロック27の好ましい実施 例では各内壁34に配置されている。前記オリフィスの設計が逆洗水の分配を強 めることを我々は見出した。図4に示すように、オリフィス80の長さ方向の寸 法は鉛直面にある。オリフィスの水平方向の寸法の内壁の厚みに対する比は実質 的に減少されている。したがって、オリフィス80は、第1の導管36から第2 の導管38への流れを第1の導管36におけるような同じ方向ではなくむしろ鉛 直に上方へ導くであろう。 水逆洗中、水は第1の導管36に入り、水計量オリフィス80を通って第2の 導管38に進む。第2の導管38における補償流れは、第1の流れとは逆向きで あり、側方暗きょ内の不均一分配を一般に最少にするであろう。不均一分配の別 の制御のために第1の導管36もまた、第1の導管36内の逆洗水の流れを制御 するためバッフル66を嵌めうる。第2の導管38から水は分散穴40を通って 上昇し、粒状媒体14に入る。重要であることには、全ての分散穴40が水逆洗 中使用されている。通常、水は水逆洗中吸い上げられるか、又はヘッドタンクに よって供給され、さらに10〜30GPM/ft2の名目流量に制御される。 したがって、ろ過器の暗きょブロック27の第1の好ましい実施例はまた、図 13に示したグラフ結果で証明されるように、逆洗水分配の改良を提供する。図 13では本発明を組み込んだ側方暗きょにおける不均一分配が従来の側方暗きょ のそれと比較されている。図13に示すように、線58で表示されている暗きょ ブロック27の不均一分配は、線60で示した従来のそれより逆洗水流量の広い 範囲にわたって実質的に良好である。 図13のグラフを構成する実際のデータは表Iに記載されている。表中の付加 的なコラムは本発明によって達成された改良パーセントを示す。 前述の第1の実施例に多孔プレート82を組み入れた本発明の第2の実施例は 、図8に示されている。多孔プレート82は頂壁28を横切って横方向へ配置さ れた複数のリブ84に載っている。リブ84は、個々の流体分配コンパートメン トを画定するため分散穴40とトラフ42とトラフのオリフィス44とを仕切っ ている。リブ84はそのいずれの端部にもランド86を有し、非連続の支持リブ 88がリブ84に直交してリブ84間に配置されている。前記多孔プレートのエ ッジは、起立されたフランジ92のオフセット部90に受け入れられている。か しめ材すなわちシール材(図示せず)のビードが多孔プレート82と暗きょブロ ック27との間の適当なシールを確保するためオフセット部90に配置されうる 。多孔プレートと組み合せられたろ過器の暗きょブロックに関わるその上の詳細 や利点は、ここに参照することによって組み入れられる米国特許第5,149,427号 明細書に見出すことができる。重要なことには、多孔プレート82は分散穴40 及びトラフのオリフィス44から鉛直方向に間隔をおかれている。この鉛直方向 に間隔をおいた関係は、暗きょブロック27から多孔プレート82を通る上方へ の逆洗流体の適当な分配を確保するのに必要である。 本発明の第3の実施例は図9に示されている。ブロック94は頂壁96と、底 壁98と、頂壁96と底壁98との間に伸びている一対の相対する側壁100と を含む。複数の内壁102がブロック94の中空内部を第1の水平の導管104 と第2の水平の導管106とに分離している。第2の水平の導管は第1の水平の 導管104の相対する側部に配置されている。中央に配置され、実質的に鉛直な 支持壁108は底壁98と頂壁96との間に伸びている。支持壁108はブロッ ク94に含まれているが、このブロック94は前述の類似のブロック構造よりわ ずかに大きい。2つの第1の導管104の間を連通する空気及び水用の穴が支持 壁108に設けられている。内壁102は、空気及び水を第2の導管106に分 配する複数の計量オリフィス109を含む。第2の導管106に水を分配するた めの鉛直形状のオリフィスを内壁102の底部に備えることもできる。複数の分 散穴110が頂壁96の全面を横切って均一に間隔をおかれている。分散穴11 0は第2の導管106と上にある粒状媒体14との間を連通する。複数の引きず り水の戻り導管112が頂壁96に配置されている。引きずり水の戻り導管11 2は、頂壁96から第2の導管106へ下方へ向けて伸びている、上方フランジ 116を備え、また備えないチューブ114を含む。各チューブ114は、第2 の導管106内の空気と水との境界面120の下方に位置する排出口118を含 む。引きずり水の戻り導管112は頂壁96を横切って均等に分配されている。 ろ過及び水逆洗中、ブロック94は本発明の前述した第1及び第2の実施例と 同様に機能する。空気逆洗中、空気は第1の導管104に供給され、計量オリフ ィス119で計量されて第2の導管106に入り、その結果、気体ブランケット 122が頂壁96の下方に形成される。特に、空気と水との境界面120は頂壁 96とチューブ114の排出口118との間に位置する。逆洗気体は矢印124 で示すように分散穴110を通って導かれる。粒状媒体14側からの液体が引き ずり水の戻り導管112を通って下方へ、矢印126で示すように気体ブランケ ット122の下方に位置する排出口118に導かる。 本発明の第4の実施例は図10に示されている。ブロック128は頂壁132 に一対のトラフ130を含む。気体ブランケット134が空気だけの逆洗中頂壁 132の下方に形成される。頂壁132は複数の分散穴136を含み、トラフ1 30はトラフの下方部分にトラフのオリフィス138を含む。トラフのオリフィ ス138は、第1、第2及び第3の実施例に関連して説明したように、空気だけ の逆洗中引きずり水の戻り導管として機能する。 空気だけの逆洗中、気体ブランケットは頂壁132とトラフのオリフィス13 8との間に位置する空気と水との境界面140を限定する。逆洗空気は矢印14 2で示すように分散穴136を通って上方へ進み、一方引きずり水は、矢印14 4で示すように空気と水との境界面140の下方に配置されたトラフのオリフィ ス138を通って戻る。 本発明の第5の実施例は図11に示されている。ブロック146は頂壁148 と、底壁150と、側壁152と、内壁154とを含む。この内壁は2つの上方 の第2の導管156と、2つの下方の第1の導管158とを画定する。円筒状の 第1の気体導管160が上方の第2の導管156間に配置されている。中央トラ フ162が頂壁148に配置されている。中央トラフ162はその下方部分にト ラフのオリフィス164を有する。 操作に当たって、空気が第1の気体導管160を経て供給される。そこから空 気は上方の第2の導管156に集まり、頂壁148の下方に気体ブランケット1 66を形成する。気体ブランケットは頂壁148とトラフのオリフィス164と の間に位置する空気と水との境界面168を有する。逆洗空気169は頂壁14 8の分散穴170を通って上方へ進み、一方引きずり水171は空気と水との境 界面168の下方に位置するトラフのオリフィス164を通って戻る。 最後に、本発明の第6の実施例が図12に示されている。ブロック172のそ れぞれは頂壁174と、底壁176と、側壁178と、内壁180とを含む。内 壁は下方の第1の導管182と、上方の第2の導管184とを画定する。第1の 気体導管186が第2の導管184間に配置されている。側壁178は内方へ傾 斜した上方部分188を含む。この傾斜した上方部分188は分散穴170の下 方に配置された複数の水戻りオリフィス190を含む。傾斜した上方部分188 の内側にはバッフル192が配置されている。グラウト層194がブロック17 2間に設けられている。このグラウトのレベルは水戻りオリフィス190の下方 である。複数の分散穴196が頂壁174に配置されている。 操作に当たって、逆洗気体が第1の気体導管186に供給され、計量されて上 方の第2の導管184に入る。気体ブランケット198が頂壁174の下方に形 成され、バッフル192は、気体ブランケットが水戻りオリフィス190と連通 するのをさえぎる。逆洗空気は矢印200で示すように、分散穴196を通って 上方へ進み、一方引きずり水は矢印202で示すように、水戻りオリフィス19 0を通って戻る。 前述した本発明の第1及び第2の実施例の特徴と利点はまた、本発明の第3な いし第6の実施例にも組み込まれている。簡潔さのため、このような詳細は本発 明の全ての実施例に関して論じられていない。図2ないし図8に示した特定の暗 きょブロックの設計と、図10ないし図12に示した特定の暗きょブロックの設 計とは、液体の戻り導管が押し出し製作過程で簡単に組み入れられうる利点を与 える。図9に示した暗きょブロックの設計は、この構造が既存の暗きょブロック に設置しうる個々のチューブ114を製作することによって既存の暗きょ装置に 後から取り付けることを可能にする利点を与える。 本発明の前述した全ての実施例では、図9に示したものを除いて、引きずり水 の戻り導管の排出口はある場合には、第2の導管内の空気と水との境界面の上方 又は下方に位置させることができる。これは、引きずり水の戻り導管の排出口の 上方の処理水の静水頭が、上昇する逆洗空気の圧力にもかかわらず、引きずり水 の戻りの適当な流れを容易にするであろうことによる。 本発明によって解決された問題をさらに理解するため、そして側方の空気及び 水の暗きょに液体の戻り導管を加える効果を証明するため出願人は多くの実験を 行ったが、以下の実験例で説明する。 実験例I 新しい暗きょブロックを開発する過程の間、異なる表面エネルギゾーンが空気 だけの逆洗中8フートの長さの水に入れられた試験用の側方暗きょに作られたの が観察された。これら異なるエネルギゾーンは、低い空気流量においてより明ら かであったし、概して試験用の側方暗きょに沿って同じ場所に生じた。これらエ ネルギゾーンは明らかに、上昇する空気と戻る水との過度の流路によって引き起 こされた。頂壁のオリフィスを通って上方へ動く空気は、頂壁を通ってオリフィ スからいくらかの量の水を運び、多分表面のホットゾーンに帰着する十分な引き ずり力を作るということが仮定された。より軽いゾーンでは、償いをする、すな わち戻る水が下方へ流れて暗きょに入り、あるオリフィスをふさぎ、したがって 自由の空気流れを制限することが考えられた。 先の仮定を証明するため、頂壁の上方から償いをする、すなわち戻る水を暗き ょの内側の水本体に、頂壁のオリフィスを通る空気の動きと干渉することなく運 ぶ手段を開発することが決定された。このようにして、直怪3/8インチの穴が側 方暗きょの長さに沿って12インチの中心間距離で、空気と水との境界面の下方の 第2の導管に側方暗きょの側壁を貫通して開けられた。空気が再び確認試験のた めに側方暗きょに導かれた。そして、異なる表面エネルギゾーンが消滅し、表面 乱れが目に見えて等しくなったことが判明した。空気流れの上方への動きが実際 に水を頂壁まで運び、第2の導管のオリフィスから外へ運び出したこと、外部の 水がこれら損失を補うべく必要とされたこと、オリフィスを塞がせ、その結果異 なる表面乱れすなわちエネルギゾーンを引き起こしたことが結論づけられた。 実験例II 長さ2インチで内径1/4インチの12本のプラスチックチューブが4フートの 試験用暗きょブロックの頂壁を貫通して取り付けられた。暗きょブロックの頂壁 には直怪7/32インチの92個のオリフィスがあった。 最初に、全ての水戻りチューブが密封され、空気が2cfm/ft2の流量で試験用ブ ロックに導かれた。死んでしまったか又は空気だけを間欠的に通過させるオリフ ィスの数量が数えられた。数量を数えることは、3,4,及び5立方フィート毎 分毎平方フートの流量で繰り返された。空気の供給はそれから遮断され、空気の 泡の挙動が観察された。 全ての空気が出た後、密封が6本の水戻りチューブから除かれ、空気が再び側 方暗きょブロックに2,3,4,及び5cfm/ft2の流量で吸い上げられた。最後 に、残り6本の水戻りチューブから密封が除かれ、12本全てが解放され、空気 が同じ流量で導かれた。死んだオリフィス及び間欠的なオリフィスの数量が6本 のチューブと12本のチューブとの両方のために各流量で数えられた。その結果 は表IIに記録されている。 実験例III 試験用の側方暗きょの頂壁の中央部に水戻りトラフが設けられた。直怪1/4イ ンチの水戻り穴がトラフの各側部に6個となるようにトラフの下方部分に配置さ れた。頂壁は直怪7/32インチの92個のオリフィスを備えていた。 最初、トラフの全ての水戻り穴が密封され、空気が実験例IIに示したのと同じ 流量で導かれた。観察結果が記録された。それから6個の水戻り穴から密封が解 放され、試験用の側方暗きょは再び変動する流量にさらされ、観察結果が記録さ れた。最後に、残り6個の水戻り穴から密封が解放され、観察結果が同じ流量で 記録された。観察結果は表IIIに記載されている。 前述した実験例IないしIIIから、阻止されたオリフィスのパーセントは水戻り チューブ又は穴の数量の増加につれて減少していること、阻止されたオリフィス の数量の減少は低い空気流量においてより明らかであることが分る。換言すると 、水戻りチューブ又は穴は、オリフィスを通る空気の均一な分配への多大な改善 に貢献している。しかしながら、水戻り導管の過度の適用は、水および(又は )空気の逆洗分配への有害な影響につながりうることが着目されるべきである。 前述した実験例IIIで論じたように、水戻り穴は実験例IIで論じた水戻りチュー ブより一層効果的であるが、これは穴がチューブより摩擦が低いことによる。 前述した実験例に関連してさらに、空気供給が終ったとき、暗きょブロックに 残存している空気はより均一に解放され、そして水の戻り手段が設けられたとき 、頂壁のオリフィスからより静かに解放されることが分る。戻り水の多くは水戻 りチューブ又は穴を通って暗きょブロックに運ばれる。その結果、より多くのオ リフィスが空気を放出するために解放される。 水戻りチューブからの水の戻りは、空気と水との境界面が空気供給の終了後お よそ30〜40秒、チューブの排出口の下方へ降下したとき、幾分妨げられることが 注目された。トラフおよび穴の配置に関して観察されたそのような問題はなかっ た。 本発明の第3ないし第6の実施例に導かれた図面はその性質から概略的であり 、第1および第2の実施例に関して記載した付加的な詳細がまた、後の実施例に も適用しうることが着目されるべきである。たとえば、前述した詳細な説明を読 んだとき、前記ベルエンドと差込み端部の配置、前記支持リブ、前記分散穴の寸 法と間隔、前記多孔プレートなどは、第1および第2の実施例に関して記載した ように、等しい結果で後の実施例にも適用できる。 要約すると、本発明は、空気と水とが組み合せられた従来の側方暗きょに対し て次のように性能上の改善を提供する。 1 図13に記載したように、水の不均一分配が実質的に減少する。水の不均 一分配の平均の減少は、従来の二重の側方空気及び水の暗きょ装置と比べて42% であった。 2 空気の分配が実質的に改善される。優れた分配が40フートの試験用の側方 暗きょに沿って1〜5scfm/ft2の広い空気流量範囲にわたって観察されている。デ ッドスポットは6インチ水に入れた状態では実質的に減少している。良好な空気 分配が40フートの試験用の側方暗きょのための1/2scfm/ft2の低い流量で観察さ れた。 3 逆洗水ラインを通ってろ過器に入る制御されない空気は、側方暗きょの長 さに沿ってより均一に分離されている。制御されない空気の集中はしたがって減 少している。 4 レベル感度が減少している。40フートの試験用側方暗きょの一方の端部が 他方の端部より1インチ高かったけれども、水の不均一分配への逆効果は観察さ れなかった。また、40フートの側方暗きょの一方の端部が他方の端部より1/2イ ンチ高いとき、空気分配への逆効果は観察されなかった。設置のレベル公差は、 逆効果なしでは±1/4インチに設定することができる。 本発明の現行の最もよいモードと好ましい実施例とがここでは特別に説明され たが、本発明の精神及び範囲から離れることなく変更がなされうることが当業者 に理解されるであろう。たとえば、開示した水戻り導管は、支持砂利及び(又は )多孔媒体の支持プレート付きの種々の公知の側方暗きょブロックの設計におい て組み込むことができる。本発明は、流動化する媒体又は流動化しない媒体と共 に使用する暗きょに適用できる。さらに、引きずり水の戻り導管としてトラフ及 びチューブの組合せを含むことができる。したがって、本発明の範囲は添付の請 求の範囲だけのみで制限されるべきことを意図する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK ,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S K,TJ,TT,UA,UZ,VN (72)発明者 バーグマン、ユージン オー アメリカ合衆国 16033 ペンシルヴァニ ア州 エヴァンズ シティー ヒルクレス ト ドライヴ 307 (72)発明者 シー、リチャード アメリカ合衆国 16063 ペンシルヴァニ ア州 ゼリーノープル ハンティング リ ッジ トレイル 218

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 気体と液体とを組み合せた側方暗きょ装置であってこの暗きょ装置の上方 に配置される粒状媒体を有し、ろ過モードでは液体が前記粒状媒体に供給され、 前記粒状媒体を通って下方へ通過して前記暗きょ装置に入り、気体だけの逆洗モ ードでは逆洗気体が前記暗きょ装置に導かれ、前記粒状媒体を通って上方へ通過 する暗きょ装置においてろ底に配置する暗きょ分配器であって、 中空の内部を定める複数の壁であって頂壁と、この頂壁と前記ろ底上に配 置されるときには前記ろ底との間に伸びる一対の側壁とを含む複数の壁を含み、 前記頂壁が複数の均一に寸法決めされ、共面の詰りのない分散穴であって 前記中空の内部と分配器の外部との間の流体連通を与える分散穴を有し、これら 分散穴の全てが液体だけの逆洗、同時的逆洗及び気体だけの逆洗を選択的に分配 でき、気体だけの逆洗中前記頂壁の下方に気体ポケットを確立するのに十分な水 頭損失を与えるように前記分散穴が寸法決めされ、かつ、間隔をおかれており、 前記分配器における改良は、 前記中空の内部と前記分配器の外部との間の流体連通を与える前記分配器 に設けられた少なくとも1つの液体の戻り導管を備え、この液体の戻り導管は前 記複数の分散穴の下方のレベルで前記中空の内部内にある排出口を含み、この排 出口は、前記気体ポケットの外部にある液体が気体だけの逆洗中上方へ通過する 逆洗気体の流れを著しく妨げることなく前記分配器の内部に戻るように配置され ている、暗きょの分配器。 2 前記液体の戻り導管は前記頂壁に形成されたトラフと、このトラフの下方 部分に配置され、前記中空の内部と連通する少なくとも1つのオリフィスとを含 む、請求項1に記載の暗きょの分配器。 3 前記トラフの前記オリフィスは、前記中空の内部内の前記気体ポケットの 下方に配置されている、請求項2に記載の暗きょの分配器。 4 前記液体の戻り導管は前記中空の内部に伸びているチューブを含む、請求 項1に記載の暗きょの分配器。 5 前記チューブは、前記頂壁から前記中空の内部内の前記気体ポケットの下 方の排出口まで伸びている、請求項4に記載の暗きょの分配器。 6 前記液体の戻り導管は、前記側壁の少なくとも一方の上方部分に配置され 、前記中空の内部と連通する少なくとも1つのオリフィスを含む、請求項1に記 載の暗きょの分配器。 7 さらに、前記液体の戻りオリフィスに隣接して下方へ伸びる内部のバッフ ルを含み、このバッフルは、前記気体ポケットが前記オリフィスと直接の流体連 通するのをさえぎるように配置されている、請求項6に記載の暗きょの分配器。 8 複数の内壁を含み、これら内壁が前記中空の内部を少なくとも1つの第1 の水平の導管と、少なくとも1つの第2の水平の導管であって前記分散穴の少な くとも1つと連通する第2の水平の導管とに分離する、請求項1に記載の暗きょ の分配器。 9 前記液体の戻り導管は、前記頂壁から前記第2の水平の導管内の前記気体 ポケットの下方の排出口まで伸びているチューブを含む、請求項8に記載の暗き ょの分配器。 10 前記液体の戻り導管は、前記頂壁に形成されたトラフと、このトラフの下 方部分に配置され、前記第2の水平の導管と連通する少なくとも1つのオリフィ スとを含む、請求項8に記載の暗きょの分配器。 11 前記液体の戻り導管は、前記側壁の少なくとも一方の上方部分に配置され 、前記中空の内部と連通する少なくとも1つのオリフィスを含む、請求項8に記 載された暗きょの分配器。 12 前記分配器の頂壁に固定された多孔プレートであって前記分散穴及び前記 液体の戻り導管の排出口と鉛直方向に間隔をおいた関係にある多孔プレートを含 む、請求項1に記載の暗きょの分配器。 13 前記気体ポケットが前記全ての分散穴の直下に配置され、かつ、前記気体 ポケットの外部にある前記液体が0.5cfm/ft2からおよそ5cfm/ft2までの気体逆洗 流量での気体逆洗流れを著しく妨げることなく前記分配器の内部へ戻るように、 前記分散穴が寸法決めされ、かつ、間隔をおかれ、前記液体の戻り導管の排出口 が配置されている、請求項1に記載の暗きょの分配器。 14 ろ床を徐々に排出させ、かつ、逆洗するのに使用されるブロックであり、 液体が前記ろ床に供給され、かつ、前記ろ床を通って下方へ流れて暗きょ装置に 入るとき、この暗きょ装置に含まれる前記ブロックであって、 中空の内部を定める複数の壁であって頂壁と、底壁と、前記頂壁と底壁と の間に伸びる一対の側壁とを含む複数の壁を含み、 前記頂壁が複数の均一に寸法決めされ、共面の詰りのない分散穴であって 前記中空の内部と前記ブロックの外部との間の連通を与える分散穴を有し、前記 頂壁の前記分散穴の全てが気体だけの逆洗、気体と液体との同時的逆洗及び液体 だけの逆洗を選択的に分配すべく寸法決めされ、かつ、間隔をおかれ、 前記分散穴は、気体ポケットが気体だけの逆洗中前記頂壁の前記分散穴の それぞれの直下に形成できるように寸法決めされ、かつ、間隔をおかれ、 前記中空の内部と前記ブロックの外部との間の流体連通を与える前記ブロ ックに設けられた少なくとも1つの液体の戻り導管は、前記複数の分散穴の下方 の前記中空の内部内のレベルにある排出口を有し、この排出口は、前記気体ポケ ットの外部にある液体が気体だけの逆洗中気体逆洗を著しく妨げることなく前記 ブロックの内部に戻るように配置されている、ブロック。 15 前記ブロックに設けられた長いトラフを含み、このトラフはこのトラフの 下方部分に前記トラフに沿って間隔をおいた複数の液体戻り導管を備える、請求 項14に記載のブロック。 16 前記ブロックに沿って横方向へ伸びる複数の仕切りを含み、これら仕切り が前記分散穴と前記液体の戻り導管とをコンパートメントに分けている、請求項 14に記載のブロック。 17 前記ブロックの前記頂壁に固定され、前記分散穴及び前記液体の戻り導管 から鉛直方向に間隔をおいた多孔プレートを含む、請求項14に記載のブロック 。 18 前記分散穴は、前記気体ポケットが気体だけの流量では0.5〜5cfm/ft2の オーダとなるように寸法決めされ、かつ、間隔をおかれた、請求項14に記載の ブロック。 19 側方暗きょであってこの暗きょが複数の貫通穴と、この貫通穴の下方のレ ベルで前記暗きょの内部にある排出口まで伸びる少なくとも1つの液体の戻り導 管とを含む暗きょの上方に配置される粒状媒体を逆洗する方法であって、 逆洗気体のポケットが前記貫通穴と前記液体の戻り導管の排出口との間に 形成されるように前記逆洗気体を前記暗きょに供給すること、 前記逆洗気体を前記貫通穴を通して前記粒状媒体に導くこと、 前記気体ポケットの外部にある液体を前記液体の戻り導管を経て前記液体 の戻り導管の排出口に、前記粒状媒体経の前記逆洗気体の流れを著しく妨げるこ となく導くことを含む、逆洗方法。 20 前記気体ポケットが前記液体の戻り導管の排出口と直接の流体連通をする のをさえぎることを含む、請求項19に記載の逆洗方法。
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