JPH09509418A - 受精能を変化させる方法 - Google Patents

受精能を変化させる方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、血中を循環するルトロピン(LH)活性を有する糖蛋白質ホルモンの活性および/またはレベルを減少させることにより受精能を増強する方法に関する。本発明の分子は、LHの生物学的活性を減少させる抗体あるいは他の結合剤である。さらに本発明は、所望する程度まで生物学的活性を減少させることができる、LHおよびヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)を含む蛋白質の特異的部分に対する抗体を工夫するおよび/または選択するための新規な方法に関する。さらに本発明は、受精の刺激および阻害において使用する、および卵巣過敏症を制御する、単一サブユニット性腺刺激ホルモンの調製およびゴナドトロピンの拮抗剤に関する。好適具体例において、本発明は、黄体形成ホルモンに結合する結合剤の診療に効果的な量をほ乳類に投与することからなる、血中循環において黄体形成ホルモン活性を有する糖蛋白質ホルモンの活性を減少させ、その結果濾胞刺激ホルモンの産生を刺激することにより哺乳動物において受精を刺激する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 受精能を変化させる方法 発明の背景 発明の技術分野 本発明は、ルトロピン(LH)活性を有する循環する糖蛋白質ホルモンの活性 および/またはレベルを減少させることによる受精能の増大方法に関するもので ある。本発明の分子は、LHの生物学的活性を減少させる抗体または他の結合剤 である。さらに本発明は、LHおよびヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)を包 含する蛋白の特定部分に対する抗体を開発および/または選択して、その生物学 的活性を所望程度まで減少させることができる新規な方法にも関するものである 。さらに本発明は、LH活性を有するホルモンの活性を減少させ、かつ/または フォリトロピン活性を有するホルモンの活性を増大させる新規な糖蛋白質ホルモ ン作用剤および拮抗剤に関するものである。 背景の説明 発明の背景を説明すると共にその実用に関し一層詳細に説明すべくここに引用 した開示を参考のためここに引用し、便利には以下の文中に数字で示し、それぞ れ添付文献に分類する。 糖蛋白質ホルモン群(1)は、下垂体前葉腺に存在してそこで作成される3種 のα,βヘテロ二量体の糖蛋白質で構成される。これら糖蛋白質ホルモンは黄体 形成ホルモン(ルトロピンもしくはLHとしても知られる)、濾胞刺激ホルモン (フォリトロピンもしくはFSH)および甲状腺刺激ホルモン(チロトロピンも しくはTSHとしても知られる)である。人間からのホルモンはそれそれhLH 、hFSHおよびhTSHとして知られる。ある動物種類において、LHと呼ば れる絨毛性ゴ ナドトロピンもしくはCGに構造上類似した糖蛋白質ホルモンは胎盤により作成 されて循環系に放出される。人間において、この糖蛋白質ホルモンはhCGと呼 ばれる。霊長類において、これら全てのホルモンは著量に尿中に排泄物質として も見られる。下垂体前葉部からのLHおよびFSHの分泌が著しく増大する閉経 期の後、著量のLHおよびFSHが尿中に見られる。閉経期の女性から得られる 尿のゴナドトロピン抽出物はヒト閉経ゴナドトロピン(hMG)と呼ばれる。L H受容体にはLHと同様に作用するがFSH受容体には極く僅かしか相互作用し ないhCGとは異なり、hMGはLHおよびFSHの両受容体に対し相互作用す る。hMGの二重活性はhLH、hFSHおよびその代謝物の尿抽出物における 存在に起因する。妊娠女性および閉経女性から得られる尿はゴナドトロピン活性 の主たる原料であって、重要な産業上の用途を有する。 たとえばFSH、LHおよび幾つかの種において、CGのようなゴナドトロピ ンが繁殖過程にて主たる役割を果たす一方(1〜6)、構造上関連したホルモン (すなわちTSH)は甲状腺機能に重要である(1)。LHおよびFSHの両者 は思春期および正常な繁殖機能につき必須である。適する時点における充分量の FSH、LHもしくはhCGの欠如は不妊症または妊娠停止をもたらす。過剰量 のこれらホルモンは尚早な思春期または生殖腺の過敏症をもたらし得る。男性に おいて、FSHは精子形成の開始および維持に必須である(7、8)。FSHの 免疫中和は精子形成の低下と受精能の喪失とをもたらす。女性において、FSH は排卵に際し女性生殖体の産生をもたらす濾胞の発達に必須である。多卵胞性卵 巣病は女性における不妊症の一般的な原因であって、不完全な濾胞の発達を特徴 とする症状である。受精能は一般にFSHもしくはhMGの投与により回復する ことができる。しばしば受精能は抗エストロゲン(すなわちFSH分泌に対する エストロゲンの陰性フイードバック作用を抑制する化合物)での処理によりFS Hレベルを上昇させて回復することもできる。男性においてはLHが思春期につ き必要とされ、これが存在しないと性的特徴および成人の受精能を獲得すること ができない。LHは主として睾丸におけるアンドロゲンの合成をもたらす。これ らステロイドは精子形成に有利な影響を有し、以上に高レベルのアンドロゲンは 開始された後の精子形成を維持することができる(9)。女性において、LHは 排卵および黄体の形成につき必須である。 さらにLHは濾胞の発達に対しFSHとの相乗作用を有し(4)、濾胞性アンド ロケンの合成を促進することが周知されている。これらアンドロゲンはFSH刺 激されたエストロゲン形成の先駆体として作用する。さらにLHは、特に顆粒膜 細胞がLH受容体を獲得した際の濾胞成熟の後期段階にて、顆粒膜細胞に対する FSHの作用を開始させることもできる。栄養芽細胞により作成されたhCGは 、早期ヒト妊娠に際し黄体からのプロゲストロン分泌の維持につき重要である。 これらホルモンの臨床的活性およびその使用についてはイエンおよびヤッフェに よる文献(2)を含め幾つかの標準的刊行物に広く検討されている。 FSHとLHとの作用における相違およびこれら2種のホルモン間における複 雑な内分泌相互作用は、これらホルモンにより濾胞の発達およびエストラジオー ル合成につき相乗作用を生させる(4)。たとえば正常な卵巣エストロゲン生成 はアンドロゲン生成に対するLHの作用およびアンドロゲンからエストラジオー ルへの変換に対するFSHの作用に起因する。次いで、エストラジオールは下垂 体からのFSH分泌を抑制することができる。正常な月経周期に際し、FSHレ ベルは濾胞が拡大して増加量のエストラジオールを分泌する際に低下する。エス トラジオール量が濾胞期に際し充分量に達すると、これらは下垂体からのLH分 泌の増加を開始させて排卵をもたらしうる。LH/FSH活性の比および血液に おけるホルモンの絶対量が、たとえば月経周期および発情サイクルに際し適正個 数の卵母細胞の排卵など繁殖機能につき重要である。 LHおよびFSHの両者の分泌をステロイドホルモンにより抑制することがで きるが、FSHの分泌は一般にエストロゲンによる陰性フィードバック調整に対 しLHの分泌よりも鋭敏である。実際に、多くの動物種類において高レベルのエ ストロゲンは、特にプロゲステロン量が低くなければLHの分泌を増加させうる 。抗エストロゲン、すなわちFSH分泌に対するエストラジオールの正常な陰性 フィードバック調節を破壊する化合物)を投与すれば、しばしばFSH放出を増 大させると共に生殖体産生をも増大させる。臨床的に、抗エストロゲンは多卵胞 性卵巣病を有する女性における排卵の確立を増大させるべく広く使用される。残 念ながら、FSH分泌に対するエストラジオールのマイナス作用は排卵の時点ま で発生する濾胞の個数の調節につき部分的な原因となるので、正常なエストロゲ ン−FSH陰性フ ィードバックループの破壊は不適正な個数の卵子を流出させうる。FSH分泌の 陰性フィードバック調整を除去することなくFSH分泌を増大させるメカニズム は、受精能を増大させる貴重な用途を有する。 精製されたFSHは、特にある種の内在性LHも存在すれば、女性における濾 胞の発達を刺激することができる。FSH/LHの比は、濾胞の発達が開始され る月経周期の時点で最高となる。しかしながら、両ホルモンが受精能につき必須 である。LHの免疫中和は雄および雌における不妊症をもたらす(10〜12) 。同様に、CG(すなわちLH受容体を介し作用するホルモン)の免疫中和も霊 長類にて受精能を阻止することが示された(13〜16)。LHに対する抗体は 、受精能を刺激することが従来示されていない。 hCGに対するモノクローナル抗体(hCG−mAbと称する)は、in vitro にて受容体に対するhCGの結合を抑制することが示されている(17)。エピ トープの位置に応じ、hCG−mAbはLH受容体に対するhCGの結合を抑制 する異なる能力を有する。B105およびB110は、ホルモンがLH受容体に 結合する際に露出され続けるhCGおよびLHにおけるエピトープを認識するモ ノクローナル抗体の例である。これらモノクローナル抗体とホルモンとの複合体 は、遊離ホルモンよりも低い親和性を有するが、LH受容体に結合する。その結 果、これら抗体はLH受容体に対するホルモンの結合を抑制する。しかしながら 、過剰の抗体の存在下で観察される最大の抑制程度は100%未満であり、LH 受容体に結合しないホルモンとの複合体を形成する抗体よりも低い。充分量のB 105もしくはB110の存在下で、生物学的反応を誘発するのに必要なホルモ ンの量は増加する。すなわち、実際に分析にて全ての遊離hCGもしくはLHを 結合するのに充分な大過剰の抗体でさえ、ホルモン−抗体複合体の濃度が閾値レ ベルを越えれば、いずれのホルモンに対する反応をも防止することができない。 上記したよに、LHの免疫中和は数年前に受精能を妨げることが示された。こ の現象は、これら試験に用いた抗血清がLHの生物学的活性を中和したために生 ずる。しかしながら、適正な抗血清またはB105もしくはB110のような抗 体を使用する場合はLHの生物学的活性が除去されない。寧ろ、これは所定量だ け減少する。このようになると、アンドロゲン合成が減少する。アンドロゲンは エストロゲンの 先駆体であるため、エストロゲン合成も減少する。エストラジオールの低下は、 LH分泌に対するよりもFSH分泌に対し大きい衝撃を与える。FSH分泌が増 大し、これはFSH/LHの比を増大させると共に濾胞の発達を増大させる。雌 において、このFSH/LHの比は濾胞の発達の増加をもたらす。雄において、 このFSH/LHの比はセルトリ細胞機能の増大および精子形成の増加をもたら す。 LHレベルの減少に基づき受精能を増大させる手法は従来使用されていない。 これは1部にはLHに対する抗体が受精能を抑制すると言う多くの報告に起因し 、LH活性を減少させるが中和しない抗体を作成および選択する方法は従来未知 であった。したがって、受精能に対するこの手法は成功を収めないと予想される 。後記するように、受精能を増大させるこの手法は、主としてLHおよびFSH をその下垂体から作成および放出する女性にて、現在の技術に関し幾つかの利点 を有する。LHレベルの減少は下垂体機能に対するエストラジオールとFSHと の間の正常な内分泌フイードバック関係を破壊しないので、現存する技術よりも 卵巣過敏症の誘発の機会はずっと少ない。このことは、高価かつ要求される患者 の監視に関し要求が少ないことを意味する。さらに、受精能を誘発するには1回 のみあるいは多くとも数回の処置しか必要でない。 受精能を増大させる他の新規な方法は、月経周期の濾胞期に際しLH拮抗剤を 用いることである。数年間にわたり、糖蛋白質ホルモンにおけるオリゴ糖鎖がシ グナル伝達を示す能力につき必須であることが知られている(1)。炭水化物残 基を欠損する糖蛋白質ホルモンは、生物学的反応を示す能力を阻害した。これら アナログを使用して受容体に対するLHの結合を阻止することができる。これは 循環LHの能力を減少させることにより受精能を向上させる。脱グリコシル化さ れたゴナドトロピンは短い生物学的半減期を有することが判明しており、その初 期の所定用途には有用でないと判明し、すなわち黄体プロゲステロン合成を減少 させると共に流産させて受精能を抑制することが判明した。グリコシル化シグナ ル(すなわちアミノ酸配列:アスパラギン−X−スレオニンもしくはアスバラギ ン−X−セリン(ここでXはプロリン以外の任意のアミノ酸である))を1部位 から除去すると共にαおよびβ−サブユニットの他の部位にグリコシル化シグナ ルを形成させてホルモンの他の部分まで炭水化物残基を移動させることにより、 充分長い半減期を有する減 少した作用剤活性を有する有用なアナログを設計することができる。さらに、α およびβ−サブユニットが共有結合した単一鎖ゴナドトロピンを作成することに より、循環におけるホルモンの安定性を増大させることもできる。これは、ヘテ ロ二量体 ゴナドトロピンの受容体結合活性および血漿半減期がいずれのサブユ ニットよりも大であるからである。共有結合は循環における2種のサブユニット の結合を防止する。 受精能の刺激が不妊症カップルに受精能を回復させるのに重要であるが、受精 能の抑制はしばしば家族設計の方法として望ましい。さらに、受精能の抑制は家 畜の産業生産にも有用である。何故なら、これは去勢の必要性を排除しあるいは 飼育場で飼育されるウシ群における発情を防止するからである。イヌおよびネコ を含む他の動物における受精能の抑制も、これらを卵巣切除または去勢する代案 として望ましい。ウマにおける受精能の抑制も、特に逆転させうれば去勢ウマに つき好ましい。上記したように、受精能はLHもしくはFSHに対する中和抗体 の投与により抑制することができる。さらに、これら抗体の生成を誘発させるワ クチンを用いて抑制することもできる。妊娠を維持するhCGの作用に基づき、 hCG分泌もしくは活性の低下をもたらす処置も不妊症を生ぜしめると予想され る。女性においては、hLHもしくはhFSHでなくhCGを抑制して受精能を 抑制することが一層望ましい。これは、hLHもしくはhFSHを中和する処置 が卵巣機能の停止をもたらすと共に閉経期に関連する諸問題の開始を促進するか らである。ウシおよび他の家畜動物においては、LHを抑制して思春期を防止し あるいは発情を抑えることが一層重要である。上記したように、絨毛性ゴナドト ロピンに対する適正な抗体は霊長類および女性にて受精能を抑制することができ 、hCGに対する抗体の発生は永年にわたり重要かつ有力な避妊法であると認識 されている(18)。hCGは多数のヒト癌により生成されると共にhCGに対 する抗体はこれら腫瘍を破壊しうるので、免疫処理はさらに癌療法もしくは予防 に対し有益な作用をも有する(19)。 この種のhCGに基づく避妊ワクチンをhCGと他の糖蛋白質ホルモンとの相 違を考慮して案出するため幾つかの試験がなされている(14、18)。残念な がら、ワクチンの開発は全ての糖蛋白質ホルモンの間の構造の相同性により妨げ られている。好適免疫原は高い抗原性を有し、しかもたとえばヒトFSH、LH もしく はTSHのような他の糖蛋白質と交叉反応する抗体を誘発させてはならない。上 記糖蛋白質ホルモン活性の知見に基づきLH、FSHもしくはTSHと相互作用 する抗体を誘発したワクチンは、不妊症および/または甲状腺機能の阻止をもた らすであろう。残念ながら、LHもしくはFSHの中和は正常な月経周期の停止 および女性における受精能に関連したエストロゲン産生の喪失をもたらす。卵巣 機能の停止は、閉経期に伴う骨粗鬆症および他の諸問題の尚早な発生をもたらす と思われる。甲状腺機能の抑制は甲状腺機能低下をもたらす。hCGおよびhL Hの構造における類似性は、特に交叉反応性抗体を発生させない好適な免疫原の 設計を困難にする。hCGβ−サブユニット特異的C−末端に対する抗体を作成 すべく多くの努力がなされている。何故なら、この分子部分はhLHに見られな いからである(1)。しかしながら、この領域は殆ど抗原性はない。免疫原を開 発する努力も用いられ、β−サブユニットから得られるペプチド(14)、β− サブユニットと他の蛋白との結合体(20)、またはhCGβ−サブユニット結 合体を含有するヘテロ二量体、並びにヒツジα−サブユニット(18)も用いら れている。残念ながら、これら免疫原の大部分は殆ど効果的でなく、より良好な 免疫原がこの方法を実用的にすべく必要とされる。 hCGに基づくワクチンを開発する困難性は、糖蛋白質ホルモンの構造を理解 すれば了解することができる。糖蛋白質ホルモンは全て共通のα−サブユニット を有する。α−サブユニットの部分の構成は全てのホルモンにて相違すると共に モノクローナル抗体の選択により識別することができるが(21)、α−サブユ ニットの部分は各糖蛋白質ホルモンにて同じ構成を有する。従って、α−サブユ ニットに対する多くの抗体はLH、FSH、hCGおよびTSHを識別する。抗 −α−サブユニット抗体はしばしばホルモンの活性を阻害できるので(22)、 α−サブユニットに対する反応を誘発した免疫原は望ましくない副作用を有する と思われる。したがって、避妊ワクチンを開発する殆どの対策はhCGのホルモ ン特異性β−サブユニットに向けられる。 hCGのβ−サブユニットはhLHのβ−サブユニットに最も近縁である。完 全hCGβ−サブユニットに向けられる多くの抗体はLH β−サブユニットに も結合する。他のホルモンのβ−サブユニットはhCGのβ−サブユニットとは 相当 に異なるが、全てのβ−サブユニットにおける幾つかの残基は同一であって、少 ないながらある程度の抗−β−サブユニット抗体はこれらホルモンとも交叉反応 する可能性がある。hCG β−サブユニットのカルボキシ末端31アミノ酸( CTP)は、他の糖蛋白質ホルモンにおける残基には無関係である。理論的に、 この領域に対する抗体は他のホルモンとの交叉反応を示すことができない。予想 通り、この領域を免疫原として使用すれば、他の糖蛋白質ホルモンとは交叉反応 しない抗体が発生する。残念ながら、合成CTPペプチドに対し産生される抗体 はhCGに対し高親和性を以て結合しない。これは、部分的にhCGのこの領域 が4個の有力なセリン結合グリコシル化部位を有すると共に高度にグリコシル化 されるという観察に基づく。さらに、このhCGの領域の殆どはLH受容体との 相互作用につき必須でない。したがって、hCGのCTPに向けられる抗体はh CG受容体複合体に結合し、主として非中和性型である。その結果、これらはL H受容体に対するhCGの結合を防止するB101のような抗体と同様なhCG 作用を抑制しない(22)。 さらに、hCG β−サブユニットの他の部分に対する抗体を開発すべく努力 がなされている。広く検討されている1つの領域は、システイン残基38と57 との間に存在する領域である。蛋白質のこの部分は大きいループを形成すること が知られ、研究が示した所ではこのループはステロイド産生を刺激することがで きる(23、24)。したがってこのループに対する抗体は中和性型であると予 想される。実際に、B101(すなわち、このループ内の残基を識別することが 示された抗体(22、25、26))はhCG活性を中和することができる。こ のループ構造を用いることに伴う問題は、産生される抗体がしばしば低い親和性 を有することである。さらにhCGおよびhLHはこの分子領域にて類似する( すなわち、相違する3個のアミノ酸しか存在しない)ので、このループでの免疫 処理はhLHに対する抗体の産生をもたらすと予想される。実際に、B101( すなわち、この分子領域に結合する抗体は)hLHにつき許容しえない高い親和 性を有する。 糖蛋白質ホルモンの三次構造を同定する最近の努力はモノクローナル抗体のパ ネルにおける結合部位の特性化に依存している(26)。hCGの生物学的活性 を抑制しあるいは生物学的活性を部分的にのみ中和する抗体が同定されている。 本発 明の実施例7に要約するように、これらおよび同様な抗体を使用して、後記実施 例6および7に要約する陽性および陰性選択手法を用い、hCGを中和するがh LHを中和しない能力を有する免疫原を開発することができる。これらホルモン は結晶化されておりかつ結晶構造は分子の特定部分に対する高い力価の免疫反応 を与える免疫原の種類を決定するのに貴重であるが、結晶構造を解明する困難性 はこの手法を排除している。すなわち、hCG構造に関する現在の知識状態にて 、最も効果的である免疫原の種類を予測すべく使用できる良好な方法は存在しな い。 受精能を増大させる他の有用な方法はFSH活性のレベルを増大させることで ある。これを達成する1つの方法は少量の長時間作用性フォリオトロピンを投与 することである。これらは、フォリオトロピン活性を有する分子を長い血漿半減 期を有する分子(すなわち免疫グロブリン)に結合させてあるいはフォリオトロ ピン活性を有する単一鎖ゴナドトロピンのアナログを作成して達成することがで きる(第1表および第2表)。単独であるいはLHに対する抗体および/または LH拮抗剤と組合せてこれらホルモンは多卵胞性卵巣病を有する女性にて濾胞の 発達を容易化させる。 図面の簡単な説明 第1図は、LH受容体に対する放射能標識したhLHの結合に対する抗体およ び抗血清の作用を示すグラフである。 第2図は、in vitroにてステロイド産生を誘発するhLHの能力に対する抗体 および抗血清の作用を示すグラフである。 第3図は、in vivoにてステロイド産生を誘発するhLHの能力に対する抗体 および抗血清の作用を示すグラフである。 第4図は、鋳型/排除選択手法で使用できるベクターを示す。 第5図は、LH、hCGもしくはFSHに対する活性免疫処理に使用するため の抗原性が増大した免疫原の種類を示す。 第6図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#1およびプライマー(下線)をコー ドする配列を示す。 第7図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#2およびプライマー(下線)をコー ド する配列を示す。 第8図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#3およびプライマー(下線)をコー ドする配列を示す。 第9図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#4およびプライマー(下線)をコー ドする配列を示す。 第10図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#5およびプラィマー(下線)をコ ードする配列を示す。 第11図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#6およびプライマー(下線)をコ ードする配列を示す。 第12図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#7およびプライマー(下線)をコ ードする配列を示す。 第13図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#8およびプライマー(下線)をコ ードする配列を示す。 第14図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#9およびカセット(下線)をコー ドする配列を示す。 第15図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#10およびカセット(下線)をコ ードする配列を示す。 第16図はオリゴ糖シグナル配列を欠損するα−サブユニットをコードする領 域の調製を示す。 第17図はasn−結合オリゴ糖シグナル配列を欠損するβ−サブユニットを コードする領域の調製を示す。 第18図は単一鎖ゴナドトロピンアナログ#1aをコードする配列を示す。 発明の要点 本発明は、ルトロピン(LH)活性を有する循環する糖蛋白質ホルモンの活性 および/またはレベルを減少させることによる受精能の増大方法に関する。本発 明の分子は、LHの生物学的活性を減少させる抗体または他の結合剤である。さ らに本発明は、生物学的活性を所望する程度まで減少させ得るLHおよびヒト絨 毛性ゴナドトロピン(hCG)を含む蛋白の特定部分に対する抗体を工夫および /または選 択するための新規な方法にも関する。さらに本発明は、受精能の刺激および抑制 においての使用、および卵巣過敏症を制御に対する単一サブユニットゴナドトロ ピンおよびゴナドトロピン拮抗剤の調製に関するものである。 1実施形態において本発明は、循環における黄体形成ホルモン活性を有する糖 蛋白質ホルモンの活性を減少させ、これにより濾胞刺激ホルモンの産生を刺激す ることによる哺乳動物における受精能の刺激方法に関し、この方法は黄体形成ホ ルモンを結合する治療上有効量の結合剤を哺乳動物に投与することからなる。 他の実施形態において本発明は、循環における黄体形成ホルモン活性を有する 糖蛋白質ホルモンの活性を減少させるが排除しないことにより濾胞刺激ホルモン の産生を刺激する哺乳動物における受精能を刺激するためのワクチン接種法に関 し、この方法は: (a) 陽性鋳型として黄体形成ホルモンを結合する結合剤を供給し; (b) 黄体形成ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変異により得られた 黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変位体のライブラリーを供給し; (c) 工程(b)からの黄体形成ホルモンβ−サブユニットの突然変異体を工 程(a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニングし; (d) 工程(c)における陽性鋳型結合剤に結合しない黄体形成ホルモンβ− サブユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を決定し; (f) 黄体形成ホルモンとは相違するが工程(e)にて高親和性で黄体形成ホ ルモン結合剤に結合する黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコード するDNA配列を選択し; (g) 選択された黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体の蛋白質を工 程(f)におけるDNA配列から原核性細胞もしくは真核細胞宿主にて発現させ ; (h) 工程(g)からの治療上有効量の蛋白質を哺乳動物に抗原として投与し て免疫反応を生じさせることにより黄体形成ホルモンに対する抗体を発生させて 、黄体形成ホルモン活性を減少させるが排除せずに濾胞刺激ホルモンの産生を刺 激して哺乳動物における受精能を刺激する 各工程からなる。 さらに他の実施形態において本発明は、循環における絨毛性ゴナドトロピンホ ルモンの活性を有する糖蛋白質ホルモンの活性を減少させることによる雌哺乳動 物における不妊症を誘発させるためのワクチンの設計方法に関し、この方法は: (a) 陽性鋳型として絨毛性ゴナドトロピンホルモンを結合する結合剤を供給 し; (b) 絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニットのランダム突然変異に より得られた絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニット突然変異体のライ ブラリーを供給し;(c) 工程(b)からの絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ −サブユニット突然変異体を工程(a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニング し; (d) 工程(c)における陽性鋳型結合剤に結合しない絨毛性ゴナドトロピン ホルモンβ−サブユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニット突 然変異体をコードするDNA配列を決定し; (f) 絨毛性ゴナドトロピンホルモンとは相違するが絨毛性ゴナドトロピンホ ルモン結合剤に工程(e)にて高親和性で結合する絨毛性ゴナドトロピンβ−サ ブユニット突然変異体をコードするDNA配列を選択し; (h) 選択された絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニット突然変異体 の蛋白質を工程(g)におけるDNA配列から原核細胞もしくは真核細胞宿主に て発現させ; (i) 工程(h)からの治療上有効量の蛋白質を哺乳動物に抗原として投与し て免疫反応を生じさせることにより絨毛性ゴナドトロピンホルモンに対する抗体 を発生させて、絨毛性ゴナドトロピンホルモン活性を減少させることにより雌哺 乳動物における不妊性を誘発させる各工程からる。 さらに他の実施形態において本発明は、循環における濾胞刺激ホルモン活性を 有する糖蛋白質質ホルモンの活性を減少させることによるヒト男性における受精 能を抑制するためのワクチンの設計方法に関するものであり、この方法は: (a) 陽性鋳型として濾胞刺激ホルモンを結合する結合剤を供給し; (b) 濾胞刺激ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変異により得られた 濾 胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体のライブラリーを供給し; (c) 工程(b)からの濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程 (a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニングし; (d) 工程(d)にて陽性鋳型結合剤に結合しない濾胞刺激ホルモンβ−サブ ユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を決定し; (f) 濾胞刺激ホルモンとは相違するが濾胞刺激ホルモン結合剤に工程(e) にて高親和性で結合する濾胞刺激β−サブユニット突然変異体をコードするDN A配列を選択し; (g) 選択された濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体の蛋白質を工 程(f)におけるDNA配列から原核性もしくは真核性宿主にて発現させ; (h) 工程(h)からの治療上有効量の蛋白をヒト男性に抗原として投与する ことにより免疫反応を生じさせて濾胞刺激ホルモンに対する抗体を発生させ、濾 胞刺激ホルモン活性を減少させると共にヒト男性における受精能を抑制する 各工程からなる。 さらに他の実施形態において本発明は、循環における黄体形成ホルモン活性を 有する糖蛋白質ホルモンの活性を減少させることによる非ヒト哺乳動物における 受精能を抑制するためのワクチンの設計方法に関するものであり、この方法は: (a) 陽性鋳型として黄体形成ホルモンを結合する結合剤を供給し; (b) 黄体形成ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変位により得られた 黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体のライブラリーを供給し; (c) 工程(b)からの黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程 (a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニングし; (d) 工程(c)にて陽性鋳型結合剤に結合しない黄体形成ホルモンβ−サブ ユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を決定し; (f) 黄体形成ホルモンとは相違するが工程(e)にて高親和性で黄体形成ホ ル モン結合剤に結合する黄体化β−サブユニット突然変異体をコードするDNA配 列を選択し; (g) 選択された黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体の蛋白質を工 程(f)におけるDNA配列から原核細胞もしくは真核細胞宿主にて発現させ; (h) 工程(g)からの治療上有効量の蛋白質を哺乳動物に抗原として投与し て免疫反応を生じさせることにより黄体形成ホルモンに対する抗体を発生させ、 黄体形成ホルモン活性を減少させると共に非ヒト哺乳動物における受精能を抑制 する各工程からなる。 好適実施形態において、ワクチンの設計方法は: (i) 工程(a)にて陰性鋳型として結合する結合剤をさらに供給し; (j) 工程(c)に先立ち、工程(b)からのホルモンβ−サブユニット突然 変異体を工程(i)からの陰性鋳型結合剤でスクリーニングし; (k) 工程(c)にて、工程(j)からの陰性鋳型結合剤には結合しないホル モンβ−サブユニット突然変異体を工程(a)からの陽性鋳型結合剤でスクリー ニングする各工程をさらに含む。 発明の詳細な説明 本発明は、ルトロピン(LH)活性を有する循環糖蛋白質ホルモンの活性およ び/またはレベルを減少させることによる受精能の増大方法に関するものである 。本発明の分子は、LHの生物学的活性を減少させる抗体または他の結合剤であ る。結合剤は、免疫処理に呼応して投与しあるいは生成させることができる。ル トロピン活性を有する分子は受精能につき必須であるため、その活性の阻止は受 精能を増大させずに低下させると予想される。しかしながら、ルトロピンは一般 に、フォリロピン(FSH)すなわち受精能に重要な役割を果たすホルモンの分 泌を減少さることができるステロイドの産生を増大させることが判明した。その 結果、ルトロピンの活性低下はフォリトロピンのレベルおよび/またはフォリト ロピン/ルトロピンの比率の増加をもたらす。LH活性が排除されずに減少させ られる場合、FSH活性および/またはFSH/LHの比率の増加は人間および 動物における生殖体の産生増加および受精能の上昇をもたらす。本発明はさらに 、LHおよびヒト絨毛 性ゴナドトロピン(hCG)を包含する蛋白質の特定部分に対する抗体を工夫お よび/または選択して生物学的活性を所望する程度まで減少させることができる 新規な方法にも関するものである。選択されたゴナドトロピンの特異的部分に対 する抗体および免疫原、たとえば構造が極めて類似する抗体および免疫原をどの ように開発したかを示す実施例をここに示す。ある種のこれら抗体および免疫原 は受精能を抑制する用途を有し、他の抗体および免疫原は受精能を増大させる用 途を有する。 さらに本発明は、LHおよびFSH受容体に結合しうると共に投与の時点に応 じ受精能増大もしくは受精能抑制の各作用を有する分子の製造に関するものであ る。これらの幾つかは、LH受容体に結合すると共にLHの作用を阻止する分子 である。これらを濾胞期に投与すると、LH活性を抑制することによりアンドロ ゲンおよびエストロゲンの分泌を抑制する。その結果、FSHレベルが上昇する と共に受精能が増大する。これらを月経周期の黄体期に際し排卵後に投与すると 、hCGの活性を抑制して妊娠を停止させる。他の分子はFSH受容体に結合す ると共にFSH活性を有する。これらはFSHの長時間作用性アナログであり、 少量で投与すると濾胞成熟を刺激する。これらはエストロゲン合成を刺激するの で、エストロゲンのレベルが上昇すると共に下垂体FSHレベルの分泌が低下す る。制限量にて投与する限り、これらは卵巣過敏症を誘発しない。さらに、これ らは雄における受精能の刺激に対し直接的作用を有する。さらに、本発明はFS H並びにFSHおよびLHの両者の作用を抑制する能力を有する分子の作成に関 するものである。これら分子は、にしばしばゴナドトロピン療法の結果として生 じる過剰活性卵巣組織を有する女性を処置するの有用である。卵巣の刺激過剰は 極めて致命的であり、これらアナログはFSH受容体に結合しあるいはFSHお よびLH受容体の両者に結合して、さらに卵巣発育を抑制する。 本発明によれば、受動的または能動的な免疫処理を用いてルトロピンの活性を 抑制する新規な方法により、人間および動物における受精能を向上させるための 方法が提供される。従来の研究が示したところでは、LHの作用の阻止は受精能 の抑制をもたらす。ここで、適するLH抗体を使用して受精能を回復もしくは刺 激しうることが示される。この手法は刺激過剰の危険を減少させると共に、より 正常な受精能の調節をより少ない監視にて可能にする。受精能を促進するのに必 要とされる抗 体もしくは抗血清を産生および試験するための幾つかの方法が提供される。 FSH/LHの比率を変化させる他の方法、たとえばFSHを投与しあるいは 抗エストロゲンを与える方法も可能である。しかしながら、抗−LH抗体の使用 に基づくここに記載した手法はこれら他の方法よりも重要な利点を有する。各抗 体につき最大阻害の程度はin vitroでの試験により慎重に決定することができる 。すなわち抗体の投与量とは無関係に、LH活性の抑制を抗体の適当な選択によ り所定レベル以下に防止することができる。たとえばB105は有効hLHレベ ルを約4倍減少させるのに対し、B110は有効hLHレベルを約2倍減少させ る。LHレベルの低下はFSHレベルを上昇させることができる。FSHレベル が上昇すると、これらは濾胞の発達およびエストロゲンの産生をもたらす。これ らレベルが適する濾胞の発達の特徴である生理学的濃度に達すると、これらは多 量のFSHの分泌を阻害する。従って、ここに記載した処理はFSHもしくは抗 エストロゲンを投与して受精能を刺激することに依存する現存の方法において欠 如する自己調節の優れたな特徴を保持する。さらにGnRH(ゴナドトロピン放 出ホルモン)もしくはGnRHアナログを用いる排卵誘発とは異なり、抗−LH 抗体に基づく方法はホルモンもしくはホルモンアナログの脈動注入を必要としな い。この処置は、数日間にわたり1回または多くとも数回の処置という有力な利 点を与える。これは、人間もしくは動物にて排卵の調節に特に重要である。人間 において、この方法はしばしば不適当に高いLHレベルを特徴とする多卵胞性卵 巣病の処置に最も適する。LHレベルが減少するにつれ、FSHレベルが上昇す ると共に濾胞の発達が生ずる。しかしながら濾胞の発達が生ずると、上昇したレ ベルのエストロゲンがさらにFSHの分泌を阻止する。したがって、危険な潜在 的結果を伴う多過ぎる濾胞の発生を促進する傾向が最小化される。 さらに、ここには鋳型およびエクスクルージョン抗体の使用に基づく決定免疫 原を産生させるための方法も提供される。これら抗体の使用は、蛋白の特定ドメ インに対する特異的免疫反応を開発することを可能にする。この方法は、ここに 例示するように受精能を誘発もしくは抑制する際に用途を有する。hCGに対す る抗体は腫瘍成長を抑制しうるので、この方法はhCG分泌性腫瘍の発生もしく は進行を抑制するのに必要とされるワクチンを開発するにも有用である。さらに 、この方法は 特定免疫原を必要とする任意の系にも用途を有する。 hLHもしくは他のLHを結合するという事実以外に、受精能の誘発に対し有 用である抗体の構造に関し特異的なものは何もない。すなわち、LHを結合する 能力を保持する抗体の部分は同様な活性を有すると予想される。これらは、hL HもしくはLHに結合してその生物学的活性を減少させるFab断片、(Fab ′)2断片、単一鎖抗体または任意の分子を包含する。Fab断片は、抗原結合 部位を有すると共にパパイン消化により発生する抗体の一部分である。(Fab ′)2断片は、2個の抗原結合部位を有すると共にペプシン消化により発生する 抗体の一部分である。 好ましくは受精能を増大させる方法は哺乳動物の濾胞期に際し、より好ましく は月経周期の濾胞期に際し実施される。 本発明にて調節すべき糖蛋白質ホルモンは、結合対照物間の反応における反応 体である。結合対照物は、互いに特異的結合親和性を有する蛋白質である。1つ の対照物は抗原およびハプテンよりなる群から選択される結合剤である。好適な 結合剤は抗原である。他の結合相手は抗体および特異的結合性蛋白よりなる群か ら選択される結合剤である。好適結合剤は、抗体である。 抗原は、抗体の産生を誘発すると共に検出可能な方法で誘発抗体と特異的に反 応しうる物質である。抗原は可溶性物質(たとえば毒素および外来蛋白質)また は粒状物質(たとえば細菌もしくは組織細胞)とすることができる。一般に抗原 は高分子量物質、たとえば単一および結合蛋白質および炭水化物である。 抗体は、リンパ組織にて合成を誘発する抗原またはこの抗原に近縁の抗原に対 してのみ相互作用しうる特定アミノ酸配列を有する免疫グロブリン分子である。 免疫グロブリンは2個の軽鎖と2個の重鎖とで構成された蛋白質である。 結合剤はたとえば膜未結合受容体蛋白質もしくは移動性蛋白質のような特異的 結合蛋白質とすることもできる。受容体蛋白質は、たとえば抗体のような細胞に 付着し続ける蛋白質および血清に放出されてその特異的結合親和性を保持する膜 未結合蛋白質を包含する。移動性蛋白質は、生物系における細胞に出入すると共 に表皮層を介して物質を移動させる蛋白質である。 結合剤は天然源からの物質とすることができ、あるいは合成もしくは組換手段 よ り作成された物質とすることもできる。好適実施形態において、結合剤は組換蛋 白質および合成ペプチドよりなる群から選択された抗体である。 本発明の化合物は、哺乳動物(たとえば動物もしくは人間)に対し所望の活性 を与えるのに有効な量にて投与することができる。化合物の活性および所望する 治療効果の程度は変化するので、用いる化合物の投与レベルも変化する。実際の 投与量は、患者の体重および特定患者の個々の過敏性など一般的に認められた因 子によって判定される。すなわち、特定患者(男性)に対する単位投与量は体重 1kg当り約0.1μg程度の低い程度で変化することができ、これは医者が所 望する効果につき測定することができる。測定に好適な最小投与量は体重1kg 当り1μgである。 以下、実施例により本発明をさらに説明するが、これらは本発明の範囲を決し て限定するものでない。実施例および明細書における部数および%は特記しない 限り全て最終組成物の重量による。 実施例 黄体形成ホルモンおよびヒト絨毛性ゴナドトロピンの生物学的活性を減少さ せてその生物学的活性を所望程度まで減少させる結合剤 実施例1 受精能を誘発する抗−LH抗体の使用 ある種の抗−ホルモン抗体はホルモンが受容体に結合しないよう阻害し、また は代謝を増大させてホルモンの生物学的活性を抑制するので、これらは循環にお ける活性ホルモンのレベルを減少させるのに有用である。LHに対する抗体は、 循環における生物学的活性なFSHとLHとの比を増大させることができる。こ れは部分的に、これらがLHの活性を減少させるからである。さらに、LHはエ ストロゲンまで変換しうるステロイド物質の合成を刺激するホルモンであるため (4)、LH活性の低下はエストロゲンの低下を伴う。エストロゲンのレベルの 低下はFSH分泌の抑制を減少させると共にFSHのレベルを上昇させる。その 結果、女性において濾胞の発達が増大する。男性の場合、精子形成が開始される 。必ずしも全ての抗 体が非中和的にLHレベルを減少させる能力を有するとは限らない。LHの作用 を中和する抗体は、制限的(すなわち抗体の全投与量が循環LHの全量より少な い)で投与しなければ受精能を完全に削減する。受精能を向上させるためには非 中和性工程が好適である。何故なら、これらはLHの全量を越えて投与できるか らである。すなわち大部分のLHは抗体に結合しうるが、LH活性は減少するが 中和されない。濾胞の発達につき充分量より多いLHが存在するので、LH活性 における部分的低下は濾胞の発達を阻害しない。さらに、濾胞がその発生を増大 する際に作成されるエストロゲンの増加はFSH分泌の正常なフィードバック調 節に類似して卵巣刺激過剰を防止する。10μg〜10mgの高親和性抗体(す なわちKa>5×107-1)の投与は、多卵胞性卵巣病を有する女性にて受精 能を誘発するのに充分である。適する抗体の同定および特徴化については実施例 2に示す。 実施例2 最良LH抗体の同定および選択 LH活性を抑制する抗体の全てが不妊症の処置に同等に有用であるとは限らな い。たとえば、高過剰濃度の抗体(たとえばhCGおよびLHに結合するB10 1)(ただし低い親和性を有する)は、ホルモンがLH受容体に結合するのを防 止することができる(22)。過剰に存在する場合、受容体に対するLHもしく はhCGの結合を防止する抗体はホルモンの生物学的活性を「中和」する。LH の中和に続いてアンドロゲンおよびエストロゲンのレベルの低下とFSHレベル の上昇とが生じると(LHが受精能に必要とされるため)、受精能に必要とされ る最小レベル以下のLH活性の低下は過剰の抗体が存在する限り受精能を抑制す る。実際に、中和抗体または中和抗体の産生を誘発する抗原は、動物にて受精能 を抑制することが示されている(10)。制限量の中和抗体を投与してLH濃度 を所定レベルまで減少させ、あるいは抗−イデオタイプ抗体を投与することによ り中和抗体の抑制作用を逆転させることができる。しかしながら、個人間の変動 により、ほぼ完全なLH活性の抑制が所望されなければあるいはFSHおよび/ または生殖機能の測定(たとえば血漿ステロイドのレベルの測定)を行わなければ 、所望の作用を得るのにどの程度の量の抗体が必要されるかを判定するのは困難 である。これらは可能である が、これら測定を行う必要性は、LH活性を完全に中和して受精能を開始させる 抗体の使用の魅力を減少させる。さらに、中和性抗体を投与して、FSHレベル が上昇するまでLHの作用を一時的に防止することもできる。次いで過剰の中和 性抗体を、抗−イデオタイプ抗体の投与により抗−LH抗体を中和して受精能を 回復させまたはLHもしくはCGを用いて抗体の作用を解消することにより、ま たはLHの中間周期急増の作用を可能にするために充分減少する量の抗体を用い ることにより除去することができる。しかしながら、この手法は下記するように 非中和抗体の使用よりも複雑である。 好適抗体はLHの活性を抑制するが、循環に存在する全LHを結合するのに充 分な濃度で投与してもその作用を完全には阻害しない。これら抗体は一般に遊離 ホルモン、並びにホルモン−受容体複合体に結合することができる。これらは、 受容体に対するホルモンの親和性を低下させ、結合ホルモンの活性を減少させ、 かつ/またはホルモン除去を増大させることによりホルモン作用を抑制する。こ の種の抗体の例はB105およびB110を包含する。これら抗体はホルモンの 生物学的活性を異なる程度まで減少させ(17)、コロンビア大学、ニューヨー ク、NYまたはUMDNJ−ロバート・ウッド・ジョンソン・メジカル・スクー ル、ピスカタウェイ、NJから購入することができる。他の市販の抗体は518 B7(ジャネット・ローザ博士、カリフォルニア大学、デービス、CAから入手 できる)およびZMCG7(ピアス・ケミカル・カンパニー社、3747ノース ・メリジアン・ロード、ロックフォード、ILから入手できる)を包含する。こ れら抗体とhCGとの複合体は受容体に結合しうるので、抑制の程度は大過剰の 抗体の存在下でも制限される。抑制の程度は、in vivoにて使用する前に簡単なi n vitro分析にて判定することができる。たとえば大過剰のB110はhCGの 活性を僅か約半分だけ減少させるのに対し、大過剰のB105はhCGの活性を 約3/4減少させることが示された。これら各抗体はhLHに結合すると共に、 hLH活性に対し同じ作用を有すると予想される。 hLHに対し作成されたモノクローナル抗体のパネルからの適する抗体の同定 は次のように行うことができる。これら抗体は、hLH、hCG、他の動物のL H、またはLH、hCG断片、部分的もしくは完全に脱グリコシル化されたLH 、もし くは所望する動物のLHに免疫反応を誘発できるhCGアナログをマウスに免疫 接種する標準的方法(22、27〜32)により得ることができる。これら抗体 は人工抗体の選択により得ることもできる(33〜36)。この同じ手法を用い て、ほぼ全ての他の動物からLHに対する抗体を同定することができる。さらに 、同様な特徴を有する抗血清を同定するために使用するこもできる。これら抗血 清はLHもしくはhCGアナログに対応するよう作成することができ、または望 ましくない抗体成分の免疫吸着または除去によって得ることもできる。 所望する抑制特性を有する抗体は、LH受容体に対するLHの結合を阻害する 能力を測定して同定することができる。この種の分析は受容体結合を測定する当 業者により行うことができ、以下の実施例はどのようにhLHに対する抗体を選 択するかを示す。明かに、これは抗体を入手しうる任意のLHの動物種類に適用 することもできる。hLHは囓歯類LH受容体に良好に結合するので、この分析 にはヒトLH受容体を使用する必要もないが、ヒトLH受容体も可能である。簡 単な第1工程は、ラットの卵巣黄体LH受容体に対する放射能標識hLHの結合 に対する抗体の作用を監視することである。放射能標識hLHは、10μgのh LHを500μCiのNa125Iと共に、1.5μgのイオドーケン(ピアス・ケ ミカル・カンパニー社)で被覆された小ガラス管にて4℃で30秒間にわたり温 置して作成することができる。125I−hLHおよび朱反応の125Iをゲル濾過に よって分離する。これら受容体は、PMSGもしくはウマCGとしても知られる 妊娠雌ウマ血清ゴナドトロピン(シグマ・ケミカル・カンパニー社、セントルイ ス、MOから入手)の50IUを23〜26日令である雌スプラグ・ドーリー種 ラットに投与して作成することができる。PMSGは濾胞の発達を刺激する。約 56〜65時間後、動物には25IUのhCG(これもシグマ・ケミカル・カン パニー社から入手)を投与して黄体の形成を生じさせる。高度に黄体化された卵 巣を1週間後に摘出し、40mMのトリス(pH7.4)と5mMのMgCl2 とを含有する緩衝液にてホモゲナイズする。ホモゲナイズ物の粗製核および膜分 画を1000×gにて4℃での20分間にわたるホモケナイズ物の遠心分離によ り回収する。これをトリス−MgCl2緩衝液に懸濁させると共に1000×g で4℃にて20分間にわたり再沈降させることにより1回洗浄する。最終ペレッ ト(「卵巣ホモゲナイズ沈殿物」と称する) を、ホモゲナイズの開始時点で存在する各卵巣当り2mlの容量を用いトリス− MgCl2緩衝液に再懸濁させる。卵巣の1/20にほぼ等しい量(すなわち緩 衝液100μl中に約5mgの物質)の卵巣ホモゲナイズ沈殿物を、約1〜2n gの放射性ヨウ素化されたhLH(すなわち約100,000cpm)と種々異 なる量の抗体(すなわち1 pg〜10μgの範囲もしくはそれ以上)とを含有 するチューブに添加する。放射能標識LHが受容体に結合するのに充分な時間( すなわち37℃にて30〜60分間または室温にて1晩)にわたりチューブを温 置した後、結合受容体および遊離放射能標識を0.9%NaCl溶液で2mlま で反応混合物を希釈すると共に混合物を遠心分離し、次いで上澄液を吸引して分 離させる。ラット卵巣LH受容体に結合した放射能標識hLHの量をγカウンタ ーにおける沈殿物の分析により測定する。第1図に示した阻害の型を観察する。 ある種の抗体は放射能標識hLHの結合を大過剰の未標識hLHもしくはhCG と同程度まで完全に阻害するのに対し、他の抗体は結合を阻害せず、または放射 能標識hLHに対し大過剰のモル濃度で存在する場合にも結合を強化することが できる。これら抗体の両者は、hLH結合を中間レベルまで抑制するような抗体 よりも望ましくない(第1図参照)。すなわち、大抵の有用な抗体は放射能標識 LHの結合を阻害するが、大過剰の未標識LHと同程度ではない。大過剰の未標 識LHと同程度まで放射能標識LHの結合を抑制する抗体も有用であるが、in v ivoで使用する場合にこの抗体がLH活性を阻害し過ぎないことを確認するよう 一層の注意が必要とされる。高過ぎるLH活性がLH上昇で中和されれば、不妊 が生ずる。 LH活性を減少させる所望の能力を有する抗体を同定する他の有用な方法は、 in vitro試験を行い、抗体がステロイド生合成に対するhLHの作用を阻害する かどうかを判定することである。この分析において、雄の囓歯類の睾丸を用いる ことができる。hLHを用いる典型例を第2図に示す。粗製ラット・ライディッ ヒ細胞懸濁液を引用文献(37)に記載されたようにコラゼナーゼを用いて作成 し、これら細胞を変化量のLHおよび試験すべき抗体と共に培養する。37℃に て約2〜4時間の後、チューブにおけるテストステロン含有量を放射性免疫分析 により測定する。増加濃度のhLHをライディッヒ細胞と共に培養すると、これ らはテストステロンの生産増加をもたらし、1〜10pMのhLH濃度がステロ イド産生を最大レベル の約50%上昇させるのに充分となる典型的な投与量反応曲線をもたらす(第2 図、曲線A参照)。ほとんどの有用な抗体は、LH誘発ステロイド生成を抑制す る能力により同定される。種々異なるモノクローナル抗体をホルモンが細胞に添 加される前にLHに添加すれば、あるものはテストステロン生成を刺激するLH の能力を減少させることが判明する。ほとんどの有用な抑制抗体は投与量反応曲 線をより低い感度まで移動させる(第2図、曲線BおよびC参照)。移動の程度 はまず最初に抗体の濃度に依存するが、大過剰の抗体(すなわち使用するhLH の最大量よりも100倍大)はLH誘発テストステロン生成を抑制しない。最も 有用でない抗体は、この抗体が100倍モル過剰で存在する場合にテストステロ ン生成の刺激を抑制する(第2図、曲線D参照)。この種類の分析は、LH受容 体に対する結合を減少させることによりLH活性を阻害する抗体を検出し、さら に結合したLHの活性を阻害する抗体をも検出する。有用な抗体の例は上記B1 05、B110、518B7およびZMCG7を包含する。これらは、女性にて 反復使用する前に下記するように改良する必要がある。 抗体もしくは抗血清が選択されて上記基準(第1図および第2図に示す)を満 たすことが判明した後、これらをin vivoにてLHの作用を阻害する能力につき 試験すべきである。雄ラットに大過剰の抗体(すなわち100μgもしくはそれ 以上)を投与する。20分間の後、何匹かのラットを抗体を含まない溶液のみで 処理し(対照)、他のラットには抗体を使用すべき動物からのものと構造的に類 似しまたは同一であるhLHもしくはLHを投与する。1時間の後、血漿テスト ステロンのレベルをラジオイムノ分析により測定する。典型例を第3図に示す。 ほとんどの有用な抗体もしくは抗血清はhLHの効能を減少させるが、投与する LHの全量を越えて存在する場合は活性を抑制しない。この分析は、受容体に結 合するLHを阻害し、結合するLHの活性を阻害し、かつ/またはLH除去を増 加させることによりホルモン活性を減少させる抗体を検出する。in vivoにおけ る阻害の原因とは無関係に、ほとんどの有用な抗体もしくは、抗血清はこれらが 循環するLHが過剰量で存在する場合には、LHの高レベルの活性を抑制しない 。これは、抗体を投与した後の放射性ヨウ素化hLHを結合する血清の能力を測 定して監視することができる。血清試料(0.01〜1μl)を、0.9%のN aClと1mg/mlのウシ血清アル ブミンと0.02Mの燐酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)とを含有する溶液で 25μlまで希釈する。これに25μLの放射性ヨウ素化されたLH(約1ng を含有する約50nCi)を添加する。得られた溶液を37℃にて30分間培養 する。上記50μlのNaCl−アルブミン溶液中に2μgのIgGを含有する ヤギ−抗マウス免疫グロブリンG(IgG)溶液(カッペル社、オルガノン・テ クニア・コーポレーション、ウエスト・チェスター、PAから入手)を添加し、 得られた溶液を37℃にて90分間または4℃にて1晩培養する。この溶液に、 水で再構成した100μlの1%IgGsorb(ザ・エンザイム・センター・ インコーポレーション、36フランクリン・ストリート、マルデン、MAから入 手)を添加する。この懸濁液を22℃にて30分間混合し、次いで3mlのNa Cl−アルブミン溶液を添加して希釈し、氷冷する。混合物を2000×gにて 4℃で10分間、遠心分離する。上澄液を吸引し、沈降物における放射能をγカ ウンターで測定する。陰性対照としては、活性的もしくは不活的に免疫化してい ない動物の血清を用いる。陽性対照としては、最初に動物に注射された0.1〜 1ngの抗体を使用する。陰性対照からの沈殿物で測定された放射能を陽性対照 における放射能および試験される血清試料の沈降物における放射能から引算する 。陽性対照および血清試料につき得られた数値を比較して、LHを越えて抗体を 含有する血清は陽性対照としての放射性ヨウ素化LHの少なくとも1〜10%を 免疫沈降させることができる。 ヒトにおけるhLHに対する抗体の投与は循環するLHの有効濃度を減少させ る。最大の減少程度は、LHにおける抗体の結合部位の位置に依存する。LH活 性の低下は卵巣ホルモンおよび睾丸ホルモンの分泌を低下させることによりFS Hのフイードバック抑制を減少させる。その結果、FSHレベルが上昇し、受精 能が増大する。他の動物からのLHと交叉反応するhLHに対する抗体、または 他の動物からのLHに結合する能力につき選択されてホルモン活性を減少させる が除去しない抗体は他の動物においても同様な作用を示す。ひとにおいて使用す るのに最も適する抗体は、ヒト免疫グロブリンに類似すると共にそれ自身では抗 原性はなく、またはヒトに注射した場合にのみ、弱抗原性になるようなフレーム および不変領域を有する。適する抗体は、マウスのモノクローナル抗体の「人体 に適用」(すなわち、マウスのフレームおよび不変領域をヒト免疫グロブリンに 見られる同様な配列 で置換する)ことにより調製することができる。これを達成する方法は当業界で 周知されている(38〜40)。適する抗体を作成する他の方法は、たとえばカ ニクイザルのような霊長類の免疫化(41)に続く単一リンパ球の分離およびク ローン化(42)を包含する。これら霊長類における免疫グロブリンはヒト免疫 グロブリンと同様なフレーム領域を有する。これら動物から作成されたモノクロ ーナル抗体は、人間に使用できる抗体の良好な開始点として作用する。 実施例3 所望の抗体を得ると共に選択する代案方法 hLH活性を部分阻害できる多くの抗体は、プラスチック表面または他の表面 に吸着されたhLHもしくは他のLH分子に結合する傾向を有する。したがって 、所望する抗体のスクリーニングはしばしば、プラスチック微小測定板に吸着さ れたhLHもしくは他のLHあるいはLH受容体複合体に結合したLHに結合す る抗体の能力を関して容易化される。プラスチック表面に吸着されたhLHに結 合する抗体のスクリーニングは次のように行うことができる。プラスチック微小 測定板の穴部を、0もしくは1μgのhLHを0.9%NaCl−0.02M燐 酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)中に含有する50μlの溶液で被覆する。こ れは、hLHを微小測定板の表面に吸着させることができる。37℃にて1時間 の後、溶液を除去すると共に200μgのウシ血清アルブミンを含有する200 μlの0.9%NaCl−0.02M燐酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)で3 7℃にて1時間より長く置換する。これは大部分の残留吸着部位を埋める。アル ブミン溶液を排除し、125Iで標識された50,000〜100,000dpm の試験モノクローナル抗体を含有する50mLの0.9%NaCl−0.02M 燐酸ナトリウム緩衝液(oH7.2)で置換する。モノクローナル抗体の標識は 、LHにつき上記したようなイオドーゲンまたは他の酸化剤を用い(22、43 )、10μgの抗体と500μCiのNa 125Iとを使用して行われ、ただし反 応時間を1〜5分間まで延長させる。37℃にて1時間の後、液体を除去し、微 小測定板の表面に付着した放射能をγカウンターで測定する。hLH活性を阻害 するのに有用である高い能力を有する抗体は、hLHで被覆されてないウェルに 対するよりも多量にhLHで被覆され たウェルに結合することが判明した。この分析は他の種類の抗体をも検出し、陽 性抗体の他のスクリーニングについては下記に要約するようにあるいは実施例2 におけるように行われる。 LH−受容体複合体に対する結合は抗体がLH活性の部分的中和に有用である ことを保証しないが、多くの好適抗体はLH−受容体複合体に結合する。したが って、最初にLH−受容体複合体に結合する能力を測定することにより、所望の 抗体につきスクリーニングすることができる。この分析は上記(44)のBio −IRMAと実質的に同じであり、順次にあるいは同時的に行うことができる。 同時的Bio−IRMAにおいては、0.025μCi〜0.1μCiの放射性 ヨウ素化された試験抗体(すなわち上記のように作成)をラット卵巣ホモゲナイ ズ物(すなわち上記のように作成)に添加すると共に0ng、0.01ng、0 .1ng、1.0ng、10ng、100ngおよび1000ngを含む増加量 のLHを添加する。37℃にて1時間の後、ホモケナイズ物の膜部分を1000 ×gでの10〜20分間にわたる遠心分離により沈殿させ、上澄液を吸引すると 共にペレットにおける放射能をγカウンターで測定する。LH受容体複合体に結 合する抗体は、分析ブランク(すなわちLHを添加せず)よりも高いLH濃度の 少なくとも1つと共に培養された膜に対する結合能力の増大により検出される。 順次のBio−IRMAにおいては膜を先ず最初にLHと共に37℃にて1時間 培養し、上記したように遠心分離および吸引により洗浄し、次いで50,000 〜100,000dpmの放射性ヨウ素化された抗体と共に培養する。37℃に てさらに1時間培養した後、結合抗体分画および遊離抗体分画を上記したように 遠心分離および吸引により分離すると共にペレットをγカウンターで計測する。 ほとんどの有用な抗体はLH−受容体複合体に結合する。しかしながら、この手 順は唯一の有用なスクリーニング法であって、抗体の一層決定的な試験は実施例 2に記載したテストストロン産生に基づくようなin vitroの生物学的分析の使用 を含む。 LHを含有する膜表面またはLHとLH受容体との複合体に結合する最も有用 な抗体の特徴は、サルもしくはマウスの免疫化後における設計手順を用いたリン パ球の分離を容易化させることもできる。この手順にて、リンパ球をヒト血清ア ルブミンまたは非特異的結合を防止する他の蛋白質で被覆されたプラスチック表 面に 添加し、その場合これらを1mg/mlのヒト血清アルブミンを0.9%NaC l−0.02M燐酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)中に含有する溶液に37℃ にて1時間より長くさらす。これら膜表面に結合しないリンパ球を、hLHにさ らし、次いで上記したようにヒト血清アルブミンにさらして被覆された膜表面に 添加する。hLHの使用量は、充分な材料がプラスチックに吸着される限り臨界 的でない。これは、20〜50μgのhLH/mlを用いて達成することができ る。しかしながら、それより少量および多量も可能である。LHで被覆された表 面に付着するリンパ球を選択し、骨髄腫細胞と融合させてハイブリドーマを作成 し(30)、エプスタイン・バールもしくは他のウィルスで形質転換させ、ラム ダファージにてクローニングし(36)、あるいは単一細胞をポリラーゼ連鎖反 応クローニングに対して選択する(42)。産生された抗体を実施例2に要約し たようにスクリーニングする。これら手法は、望ましい抗体の比率を増大させる 。 LHを部分阻害できる多くの抗体は、LH受容体に結合したLHへの結合の能 力に基づく方法によっても選択することができる。hLHによるマウスもしくは サルの免疫化に続き、脾細胞および他のリンパ球を分離すると共にLH受容体を 発現する真核細胞単一層に積層する。これら細胞単一層は、当業界で標準的な方 法(48、49)によりラット(45)、ヒト(46)、ブタ(47)または他 のLH受容体cDNAを発現しうる発現ベクターで細胞を遺伝子導入して作成す ることができる。単一層に付着するリンパ球は廃棄する。単一層に付着しないリ ンパ球を、hLHもしくは他のLHを含有するLH受容体を発現する細胞の同様 な単一層に添加する。これらは、100ngのhLHまたは他のLHを単一層に 4℃で1晩添加すると共に結合しなかったホルモンを洗浄除去して作成すること ができる。これら細胞に付着するリンパ球を選択すると共に、骨髄腫細胞と融合 させてハイブリドーマを作成し(30)、エプスタイン・バールもしくは他のウ ィルスで形質転換させ、あるいはポリメラーゼ連鎖反応クローニングを行う(4 2)。生成された抗体を実施例2に要約したようにスクリーニングにかける。こ れら手法は、望ましい抗体の比率をも増大させる。この受容体に基づく手法はL Hで被覆されたプラスチック表面におけるリンパ球のスクリーニングに基づく手 法よりも面倒であるが、有用な抗体の一層高い比率をもたらす。 実施例4 多卵胞性卵巣症候群を処置するための抗体の使用 多卵胞性卵巣症候群(PCO)は不完全な濾胞の発達および女性の正常に排卵 不能を特徴とする。その卵巣は多くの小さい末成熟濾胞を含有するが、臨床的処 置無しには排卵の点までほとんど進行しない。これら女性はしばしば、正常サイ クルの受精可能な女性と対比し増大したアンドロゲンとLH/FSHの高い比と を有する。PCOを有する女性にて排卵を誘発するには2つの主たる方法がある 。これらは濾胞の発達を促進するためのFSHの投与または下垂体後葉部からの FSHの分泌を促進する抗−エストロゲンの投与を包含する。両処置は排卵を誘 発させうるが、これらは多重排卵を誘発する危険もある。何故なら、これらはF SH分泌を調節する正常な陰性エストロゲンのフィードバックループを迂回する からである。その結果、これら薬剤で処置された女性は一般に過敏症、すなわち 処置の致命的副作用を防止すべく慎重に監視される。 FSH分泌における一時的かつ自律性上昇をもたらすLHに対する非中和性抗 体を10μg〜10mg投与すれば、ゴナドトロピンでの処置よりも低い刺激過 剰の危険性にて排卵を誘発する。この作用は抗体が体謝されあるいは循環から除 去されてその効果が投与の1〜2週間以内に喪失するので一時的である。この処 置は、FSH分泌に対するエストラジオールの陰性フィードバック作用が除去さ れないので自律的である。したがって、FSHレベルが上昇すると共に濾胞の発 達を刺激する場合、エストラジオール分泌が上昇してFSH分泌の上昇をさらに 阻害する。 実施例5 排卵誘発の1回もしくは2回の投与処置誘発 1回あるいは二回のみの処方を含むPCOの女性における排卵を誘発するため に使用できる良好な方法は存在しない。この症候群のほとんどの処方はFSH、 FSH+LHまたはhCG、hMG、抗エストロゲン、GnRHまたはこれら薬 剤の各種の組合せによる多重処置を必要とする。ある種の手法はGnRH拮抗剤 をも用いてLHおよびFSHの両者の循環レベルを減少させることにより、排卵 を外来性 ホルモンでの処置にり誘発する。ここに説明した種類の好適抗体を高濃度で1回 投与すれば排卵を誘発することができる。これは抗体を大過剰で安全に投与でき るからであり、抗体は長い血漿半減期を有するので抗体はFSHレベルを数日間 にわたり増大させるのに有効であり続ける。FSH分泌に対するエストラジオー ルの天然フィードバック作用のため、FSH分泌は濾胞の発達により濾胞で産生 されたエストロゲンにより調節される。優性な濾胞が選択されてエストラジオー ルのレベルが増大した時点で、抗体の殆どは循環から除去されている。抗体は、 幾つかの理由の1つもしくはそれ以上により排卵に必要とされるLH上昇の作用 を抑制しない。第1に、LH放出量は排卵に必要な量を越える。第2に、抗体は LHの活性を減少させるに過ぎず、これを中和しない。第3に、LH上昇の時点 で抗体の多くは循環から除去されるであろう。従って、抗体での処方に続き、濾 胞の発達および排卵が生じる。 実施例6 適する抑制性抗血清を誘発する抗原 実施例1に示した適する抗体の投与を用いて受精能を増大させることができる 。しかしながら、これは「不活的」免疫化であるため、抗体のレベルを数日間も しくは数週間以上にわたり高く保つには抗体の反復投与を必要とする。短期間の 上昇(たとえば数日間)で女性における排卵を誘発するのに充分であり、あるい は1周期または数周期にて動物における排卵の回数を増大させるのに充分である 。LHの活性を部分的に阻害することにより受精能をより長期間または数周期に わたり増大させることが望ましければ、LHに対する抗体の活発な生成を引き起 こす免疫反応を誘発させるのが有用である。最も有用な抗体を得るには、ある程 度のLH活性を保持するLHと複合体を生成するB105、B110または他の 抗体により認識されるものと同様なLH分子の一部分に対し反応を誘発できる免 疫原を設計することが必要である。最も適する免疫原はLHβ−サブユニットか ら得られる。何故なら、このサブユニットはLHに対し特異的であるからである 。α−サブユニットはLH、TSHおよびFSHに共通である。その構成はホル モンにて若干相違すると思われ(21)、従ってα−サブユニットに対する有用 な抗体も作成することが できる。しかしながら、α−サブユニットに対する抗体は3種全てのホルモンの 作用を阻害する能力を有する。免疫反応がhFSHに向けられれば、これは受精 能を増大させず、しかも不妊性をもたらし得る。hLHに対し女性を活発に免疫 化して受精能を増大させることが望ましければ、hCGに対する抗体の誘発を抑 制するように注意を払わねばならない。hCGに対する抗体は、受精能を低下さ せる能力を有する(下記参照)。これは一般に、上記の受動的免疫処理に伴う問 題でない。何故なら、LHに対する投与抗体は一般にhCGが受精能につき必要 とされる時点に先立ち循環から除去されるからである。 LH活性を中和しないLHの一部分に対する抗体の生成を誘発できる抗原(す なわち所望の免疫反応)は、LHβ−サブユニットの部分から得られる配列を有 する。しばしば、これはLHがLH受容体に結合した後に露出され続けるβ−サ ブユニットの領域である。最も抗原性のある免疫原になるためには、免疫原は免 疫すべきヒトまたは動物に対し異質である配列を含有しなければならない。LH β−サブユニットの全体を用いて免疫処理すれば、LH活性を完全に抑制する抗 体の産生を得ることができる。高力価の中和性抗体は、不妊症をもたらし、また は例えば尚早な閉経を誘発したり睾丸の寸法もしくは機能の喪失をもたらすよう な他のマイナスの結果を示すかもしれない。免疫原に伴わせるべきLHβ−サブ ユニット残基の最良の選択は、ホルモンがLH受容体に結合する際に露出され続 けるものである。これらはホルモンの74〜77残基に近い部分、すなわちhL HもしくはhCGβ−サブユニットおよびhLH−もしくはhCG−受容体複合 体に結合する抗体により認識されるホルモンの領域を包含する(26、50)。 免疫化において使用してはならないβ−サブユニットの領域は、残基89〜92 および47〜51に近い配列を包含する。これらは、活性を中和する抗体に関す る結合部位の位置である。 最小合成抗原の設計は、LHがLH受容体に結合する際に露出されるhLHβ −サブユニットの残基を包含する。これらの幾種かはPro73−Arg74− Gly75−Val76−Asp77−Pro78−Val79−Val80− Ser81を包含する。これら配列を有する合成ペプチドを大型キャリヤ分子に 結合させると共に当業界で周知された方法(14〜16、51〜53)を用いて 免疫化に使用することができる。産生された非中和抗体はhLHと結合して、そ の生物学的 活性を阻害する。 しばしば、高力価免疫反応を示す小型のペプチド抗原の能力は低い。以下の説 明は、ホルモンがLH受容体に結合する際に露出され続けるhLHの領域に対す る抗体を産生する場合、一層効果的である抗原をどのように作成するかを例示す る。同様な手法を用いて、他の脊椎動物LHを包含する任意の蛋白質につき免疫 原を設計することもできる。最も良好な免疫原は、動物に存在する蛋白質とは実 質的に相違するが免疫反応を所望するエピトープの三次構造を保持するものであ ることが周知されている。適する免疫原は、たとえばi)B105および/また はhLHの作用を部分抑制する他の抗体に結合する能力を保持し、ii)LH活 性を中和する抗体に結合する能力を喪失し、かつiii)抗原性を有する、hL Hβ−サブユニットを改良して作成することができる。さらに、適する免疫原は 、LHβ−サブユニット以外の蛋白質から出発すると共にB105および/また はhLHの作用を部分抑制する他の抗体に結合する能力を獲得するよう改良して 設計することもできる。hLHの作用を部分阻害する抗体を「鋳型」抗体と称し 、これらを用いて所望エピトープの保持を監視しあるいは積極的に選択する。鋳 型抗体の好適例は実施例2に要約したように受精能を増大させるのに有効である ことか判明したものである。「排除」抗体と称する他の抗体を使用して、望まし くないエピトープを含有する抗原アナログに対し選択することもできる。「排除 」抗体の例は、hLHの生物学的活性を完全中和しかつ/またはこれがその受容 体に結合しないよう抑制するものである。鋳型および排除抗体に基づく陽性/陰 性の選択手法を用い抗原を構築するには、「A」および「B」と称する全体的に 異なる2つの手法が存在する。手法「A」においては、LHβ−サブユニットか ら出発し、ランダム突然変異を用いて「鋳型」抗体により識別されるエピトープ 外部の分子領域の置換を行う。産生される新たな分子を発現させ(下記参照)、 その鋳型抗体に結合する能力を監視する。鋳型抗体に結合し続けると共に分子の 他の領域に突然変異を有するものは、分子の他の部分における第2回の突然変異 に用いられる。この過程を、抗体結合部位に含まれるもの(たとえばB105) を除き蛋白質の全領域が改良されるまで継続する。最終アナログは鋳型抗体に結 合するが、排除抗体には結合しない。この方法の変法においては、鋳型抗体に結 合するホルモンキメラから出発する。この種のキ メラは、鋳型抗体に結合しないことあるいはhLHに対する中和性免疫反応を誘 発することが知られた異なる動物種類のLHから出発して作成することができる 。この種の免疫原の例はヒトLHおよびウシLHのβ−サブユニットのキメラで ある。これらは、プロリン47をアルギニン(すなわちこの位置にてヒトLHβ −サブユニットに見られる残基)で置換して改良されたウシLHβ−サブユニッ トを包含する。hLHの残基は、LHの異なる種類の相同性領域につき置換して 、鋳型抗体のための結合部位を形成する。相同性領域は、hLHの配列と他のL Hとをその高度に保存されたシステイン残基(ピアス・アンド・パーソンズ(1 )により示される)の位置により整列させて同定される。 手法「B」においては、糖蛋白質ホルモンβ−サブユニットの構造には関連し ないあるいは極く僅か類似するフレーム分子を使用する。これは、たとえば免疫 グロブリン腕または4個のヘリックス束の蛋白質中の螺旋間に存在するループ構 造を有する任意の蛋白質を包含する。残基65〜85間のhLHの配列は、標準 的な突然変異導入手法によりループの1つにつき置換される。この蛋白質を適す るE.coli発現ベクター(たとえばノバゲン社から入手できるT7ベクター の1種)にて作成する場合、これをhLH受容体複合体に結合するモノクローナ ル抗体に対し結合する能力につき試験することができる。エピトープを形成する 残基の1部のみが発現する蛋白質に存在するので、その親和性は抗体に対するh LHの親和性よりも低い。手法「A」もしくは「B」にて作成された蛋白の選択 性および親和性を向上させるには、細菌発現系またはバクテリオファージ発現系 のいずれかを使用することができる(34、36、55〜58)。いずれの場合 も、突然変異アナログのライブラリーを作成すると共にB105、B110また は実施例2にて有用であると判明した他の同様な鋳型抗体につき最高の親和性を 有する突然変異体を選択する。さらに、実施例2では有用でないと判明した中和 抗体もしくは抗血清を用いて陰性の選択を用いることもできる。これは、ワクチ ンで使用する場合、所望しない抗体を生ずる抗原の能力を最小化させる。 以下の説明はファージ表示に基づく選択法にも適用されるが、ほぼ全ての発現 系に対しライブラリーを作成およびスクリーニングする当業者により容易に適合 させることができる。選択に推奨される1つの系は蛋白質ブロッティングに基づ く系 である(59)。数種の異なるファージ表示系も使用することができる。1つは phGH−M13gIIIに類似するベクター(すなわちpX−M13gIII) を使用する(34)。上記手法「A」を使用する場合、pA−M13gIIIと 称するこの新規なベクターはhLHβ−サブユニットまたはhLH−LHβ−サ ブユニットキメラのいずれかを、phGH−M13gIIIの成長ホルモンをコ ードする配列の位置に有する(第4図)。上記手法「B」を使用する場合、ph GH−M13gIIIの成長ホルモンをコードする配列は残基74に近いhLH β−サブユニットをコードする配列を含む以外は、hLHβ−サブユニットに無 関係な分子をコードする遺伝子で置換してpB−M13gIIIと称する新規な ベクターを得る。「B」配列をコードするベクターの領域をコードする配列は、 カセットまたは他の種類の突然変異を可能にしてランダム配列を導入できる制限 部位をも有する。ランダム配列がpA−M13gIIIもしくはpB−M13g IIIベクターのコード化領域に導入されると共に、これらベクターを用いてE .coliを形質転換させると突然変異種のライブラリーが形成される。これら 突然変異蛋白質は、ヘルパーファージM13KO7をE.coliに添加するこ とにより遺伝子III融合蛋白としてM13ファージミド粒子の表面にて発現す ることができる。これらファージミド粒子は、抗体に対する改良蛋白質「A」も しくは「B」の親和性に比例して抗体に結合する。鋳型抗体に結合するファージ ミド粒子を選択するための1つの便利な方法は固相分析手法を用いることである 。この分析においては、鋳型抗体を用いて文献(22)に記載されたように表面 を被覆し、次いでファージミド粒子を含有する溶液を添加する。表面に結合しな いファージミド粒子を捨てることができる。表面における抗体に結合するような 粒子を低いpH緩衝液(すなわちpH3)の添加により抗体から除去すると共に 、E.coliを再形質転換させるべく使用することができる。陰性選択が望ま しければ、表面における鋳型抗体の代わりに排除抗体を用いることもできる。こ の場合、表面に付着する粒子を捨てる。この過程を数回反復し、次いで「A」お よび「B」蛋白に関する数種の遺伝子のコード化領域をDNA配列決定にかける 。このようにして、鋳型抗体結合につき臨界的である配列を同定することができ る。さらに、排除抗体を使用すれば、望ましくないエピトープに対し選択するこ ともできる。さらに、所望の抗体結合領域の構成に対 し殆どまたは全く作用を示さない分子の他の部分にて置換を同定することもでき る。これら配列によりコードされた分子を使用して動物またはヒトを免疫化する 場合、これらはhLHと交叉反応する抗体の形成を示す。これら抗体は、hLH がその受容体に結合した後に露出されることが知られた分子の部分を識別するの で、これらはhLHの作用を阻害できるが、その生物学的活性を完全には抑制し ない。 ある場合は、鋳型抗体および排除抗体を用いることができない。これらの場合 は、鋳型抗血清および排除抗血清を作成して次の手法により抗体の代わりに使用 することができる。ラットの卵巣黄体は、雌ラットをPMSGおよびhCGによ り上記したように処理して作成される。これら黄体をhLHと共に培養して、膜 におけるLH受容体に対しホルモンが結合することを可能にする。次いで膜を洗 浄して遊離するhLHを除去し、膜を抗血清と共に培養する。膜のLH受容体に 結合したhLHに結合する抗体を、次いで膜の洗浄により抗血清の残部から分離 する。これら抗体は5未満のpHにおける膜の処理により放出される。この処理 は抗体とhLHとの両者を受容体から放出させる。これら抗体をゲル濾過または 他の方法によりhLHから分離し、次いで鋳型として使用することができる。鋳 型抗体が欠失した血清に残留する抗体を排除抗体として使用することができる。 実施例7 hCGを中和する抗体を誘発する抗原の開発 好適な受精抑制の免疫原は、hLHではなくhCGに対する抗体の産生を誘発 すると考えられる。これは、異る抗体を使用して実施例6記載の鋳型/排除方法 を用いることができる。B107およびB109を含む鋳型抗体は、コロンビア 大学から入手できる。これら抗体は、高親和性でhCGに結合し、遊離hCGβ −サブユニットまたはhLHに対し低い親和性を有している。hCGのヘテロ二 量体(例えば、分子の生物学的活性化形態)に対し特異的であり、循環中のhC Gの殆どの他の不活性化形態には結合せず、抗体により中和されるという理由か ら、高親和性(Ka>5×107-1)でそれら抗体により認識され得る免疫原は 、hCGに対する抗体の中和の形成を誘発する。この免疫原に好適に維持される べきβ−サブユニットの蛋白質は、43〜53および91〜92残基を含有する 。さらに、他の有用な 鋳型抗体は、HCZ107およびHCO514であり、ハイブリテック、サン ディエゴ、CAから入手可能である。これら抗体は、hCGおよびその遊離β− サブユニットの両方に高親和性で結合し、ホルモンの活性を中和するが、さらに hLHに対して低い親和性を有している。hCGとのHCZ107の相互作用に 対する重要な残基は、114残基の付近が含まれ、hCGとのHCO514の相 互作用に対する重要な残基は、77残基の付近が含まれる。 実施例8 免疫学的活性の増強 LHまたは絨毛性ゴナドトロピンに対する免疫化の活性化において、1つは部 位−決定自己免疫反応を引き起こすことである。従って、抗原性の高い蛋白質を 用いることが不可欠である。可能な限り外来性の免疫原を作る実施例6記載の鋳 型/排除の手法を用いることにより可能となる。さらに、免疫系を使用して相互 作用し得る機会を増加する多価の蛋白質を作ることが所望される。多価の蛋白質 を作る1つの良好な方法は、C−末端またはN−末端のどちらかに他の分子と多 重螺旋を形成するα−ヘリックスの形成させると考えられる残基を添加すること である。多重螺旋を形成するペプチド配列の設計の法則は、公知のことである( 60,61)。さらに、インフルエンザウイルスのヘマグルチニン蛋白質、ラミ ニン、GCN4または任意の幾つかの他の蛋白質中に見出されているような多重 螺旋を形成することが知られている蛋白質から自然に生じる配列を使用すること もできる。C−末端またはN−末端にコラーゲン見出されているのと類似する3 重ヘリックスの形成を生じさせる残基を添加することもできる。これら3重ヘリ ックスは、抗原の3個またはそれ以上の分子と結合させることを可能にする。免 疫原の抗原性を増加させるための他の方法として、免疫原の末端同士を供役させ ることによるポリ蛋白質の作成を伴うものもまた使用することができる。図5に 概略を示しように、この方法の使用によりユニットの反復の任意の数を有する蛋 白質を設計することは可能である。 LH活性の非−中和阻害を与える好適な抗体は、通常遊離β−サブユニットお よびそのヘテロ二量体とよく相互作用する。従って、これら抗体の形成を誘発す る免 疫原の調製において、遊離β−サブユニットを用いて開始するのが通常便利であ る。これに対し、hCG活性の中和阻害を与える多くの好適な抗体は、遊離β− サブユニットよりα,β−ヘテロ二量体とよく結合する。これら抗体形成の誘発 は、hCGβ−サブユニットの1〜114残基からなるペプチドのC−末端とグ リシンおよびセリンの6回反復単位を構成する柔軟性蛋白質リンカーのN−末端 とを供役させることにより調製する融合蛋白質である免疫原と始めるのがしばし ば有用である。この融合蛋白質のC−末端は、ウシα−サブユニットの1〜96 残基のN−末端と供役させる。これは、hCGにおいて見出されるβ−サブユニ ットの残基の全体的構成を有する単一の蛋白質を提供し、かつ直接免疫化に使用 でき、または実施例6における開始化合物として使用することができる。抗原の 投薬は、当業者に公知の任意の方法において実施することができる。投薬は、注 射、アジュバンド中における注射および抗原のウイルスとの供役を伴うのもであ る。 実施例9 hCG効果の逆転 妊娠を誘発するためにhCGを用いる女性への接種は、次の幾つかの所望する 特徴を有する、1)抗体は受精を生じさせることのみに機能する、2)処方は長 期にわたる(多数の月経周期に対して生じる)および3)女性は、ピルを接種す る必要がなくあるいは着床する。さらに、接種は子宮による胎児の排除を妨げる ことが知られているプロゲスチンを用いることにより可逆性である。プロゲスチ ンには、ジドロゲステロンのような多くのプロゲステロンの化合物が含まれる( 62)。この化合物は、ソルベイ、ファルマシティカル、901 ソーヤ ロー ド、マリエッタ、ジョージア州から商業的に入手可能であり、免疫分析において プロゲステロンと交叉反応しない所望される特徴を有している。従って、ジドロ ゲステロンの処方は、プロゲステロンのレベルの正確な測定を妨げない。hCG に対し活性的に免疫化した女性は、正常な月経周期を有し続け、月経周期の中間 点中、期待される時間に排卵される。受精を伴う本方法において、排卵される時 を知ることが所望される。ところが、月経周期の18日目において排卵されるこ とだけが予想することができる。排卵時において、プロゲステロンは、LHの影 響下において黄体において産生され る。プロゲステロンは、排卵と相関しかつ排卵を監視する方法として知られてい る基礎体温の上昇を引き起こす。LHの上昇を監視する他の方法は、測定排卵検 出キットのうちの1つを用いて尿中のLHを測定することである。20日目以後 、妊娠し始めることが所望される女性は、ジドロゲステロン(1日に3〜6mg を3回)および0.625〜1.25mgのプレマリン(アイルスト リミテッ ド、ニューヨーク、NY)を投与し始める。この投与量は、接種の結果として中 和されなければ、hCGにより引き起こされる黄体のプロゲステロンを模倣する のに充分である。ジドロゲステロンの投与は、6週間生理を阻害し続ける。その ときにジドロゲステロン治療が終了する。血清中のプロゲステロンのレベルが低 ければ、妊娠は起きず、生理が続いて起こり、かつ妊娠においてもう1回試みる ことができる。血清中のプロゲステロンのレベルが高ければ、プロゲステロンの レベルは妊娠およびプロゲステロンの胎盤における産生により高いのである。ジ ドロゲステロンの終了は、妊娠を中絶させないと考えられる。血清中のプロゲス テロンのレベルもまた、標準的ラジオイムノ分析技術を用いて監視することがで きる。 実施例10 FSHを用いた接種による男性の受精能の抑制 FSHの免疫中和は、サルにおいて受精を阻害することが示され、ヒトにおい て受精を阻害することが期待されている(8)。FSHのβ−サブユニットが高 く保存されている特徴により、任意の種において使用するFSHに対し、高い力 価を有する中和抗体の誘発を可能にする高特異性hFSHを開発することは非常 に困難である。hCGに対する抗体の開発に関して記載した方法は、hFSHに 対する抗体の開発に適用することができる。従って、hFSHのβ−サブユニッ トの1〜111残基をhCGのβ−サブユニットの1〜114または1〜117 に置換する分子を用いて開始する。鋳型抗体として、1つはFSG761(ハイ ブリテック)を使用することができる。中和抗体を所望することにより、好適開 始分子はグリシン−セリンリンカーを介してhFSHのβ−サブユニットと供約 するウシα−サブにユニットポリペプチドもまた含有し得る。ヒトにおいてこの ワクチンの使用は受精を妨げることができる。 実施例11 hCGに対する本発明の試験的手法の詳細 1.1つは、モノクローナル抗体の作成またはそれらの購入のいずれかにより中 和抗体を得る。1つは、hCGに対するウサギまたは他の動物の免疫化により中 和抗血清を得る。hLHに対する抗体あるいは抗血清を得ることも有用である。 2.これら抗体あるいは抗血清は、hCGのβ−サブユニットの突然変異体のラ イブラリーのスクリーニングに陽性および陰性鋳型として使用する。これらのラ イブラリーは、hCG分子の特定領域においてhCGのβ−サブユニットのラン ダム突然変異導入により作成することができる。C−末端を欠損したあるいは、 中和しない免疫原に対し選択を無効にする分子の一部に関して異なる配列を有す るhCGβ−サブユニットを使用するのが好適であることに注目する。1つの便 利な方法は、後にも示すファージ表示技術の使用を伴う。しかしながらファージ 表示は、作業する技術に対し必須ではない。 3.突然変異体は、陽性選択抗体に最初に結合させることができる。本実施例、 即ちhCGのワクチンの開発は、LHに構造的に一致する突然変異体を取り除く LHに対する抗体またはLHに対する抗血清に結合することを伴う。 4.陰性選択抗体に結合しない突然変異体は、陽性選択抗体、即ちhCGの免疫 化により作成される抗体に結合させることができる。陽性選択方法中、遊離hC Gβ−サブユニットを、遊離サブユニットに結合する抗体を排除するためおよび 二量体特異的なこれら抗体の選択方法を制限するために添加する。陽性選択抗体 に結合しない突然変異体は、廃棄する。ファージ発現蛋白質の場合には、ファー ジは陽性選択抗体から溶出し、E.coliの感染に使用する。 5.本方法は、hLHに結合し得る潜在的免疫原を削除し、さらにhCG抗体に 対し低親和性を有する免疫原を排除するために数回繰り返す。免疫原をコードす るD NA配列を、配列決定する。hCGとは最も異なるがhCG特異的抗体または抗 血清と高親和性で結合する可能性が残る免疫原は、さらに使用する。 6.必要であれば、潜在的免疫原とhCGとの違いの数を増加させるために2回 の突然変異導入を実施する。目標は、hLHとは異なりかつ可能な限りhCGと は異なるが高力価中和抗体の誘発を可能にするhCGの構造の重要な形態を残す 免疫原を工夫することである。これらは、hLHのβ−サブユニットとはほとん ど異なるC−末端とは別のβ−サブユニットの領域を含む。 7.主要な特異的抗原決定因子を選択すると、免疫原は多価として作られる。こ れを達成する幾つかの方法がある。その1つは、決定因子を自身多価であるまた は多量体形態(例えば、免疫グロブリン)である蛋白質と融合させることである 。もう1つは、残基を多重螺旋形態および会合を促進する蛋白質と融合させるこ とである。可能な点で、それらは免疫反応を誘発することが知られている自然の 蛋白質に由来する。 8.A.受精を妨げることを所望するのであれば、そのままのhCG分子に対し 高い力価を獲得することが必須である。これは、hCGとα−サブユニットに類 似する分子との結合にも必要であるかもしれない。他の哺乳動物の糖蛋白質のα −サブユニットは、開始物資として適合する。 8.B.開始点においても適合する分子は、単一ポリペプチドである所望し得る 特徴を有し、かつヘテロ二量体の特徴を残すものである。この場合において、α −サブユニットに由来する分子の部分においてもまた突然変異させることが望ま しい。 8.C.免疫原は、E.coli、酵母または哺乳動物細胞において発現させる ような任意の便利な方法を用いて製造することができる。免疫原をグリコシル化 する必要はない。免疫原は、ウイルスのコート中に組込むこともできる。 8.D.hCGβ−サブユニットと開始するために必要ではなく、任意の蛋白質 と 開始することができる。所望する蛋白質を選択する鋳型手法を用いることが重要 である。例えば、4個のヘリックスの束を用いて開始し、かつhCGのβ−サブ ユニットの38〜57残基および91〜92残基に隣接する部分のアミノ酸配列 を組込むこともできる。hCG−特異的抗体に対する抗イデオタイプモノクロー ナル抗体を伴う、免疫グロブリンを用いて開始することもできる。 図1は、放射線標識したhLHのLH受容体への結合における抗体および抗血 清の影響を説明するグラフである。図1は、hLHのLH受容体への結合におけ る3種の異なったタイプの抗体または抗血清の影響を説明する。抗体“A”は、 ホルモンの受容体への結合において殆どあるいは全く効果を有していない。in v ivo でその主要潜在的な阻害の影響は、ホルモンの代謝によるものである。抗体 “B”は、ホルモンの受容体への結合を部分的に阻害する能力を有している。従 って、この抗体は、in vivo では阻害するが、LHに関しこの抗体を大過剰量使 用しても、示すように40%未満までその活性を減少させることはできない。L Hの活性を阻害する異なる能力を有する異なる抗体(例えば、B105およびB 110)を製造できることを記す。抗体“B”は、in vivo において最も有用で ある抗体の一般的タイプの例である。高濃度においてhLHの活性を抑制するこ とから、抗体“C”は、中和抗体である。その潜在的LH活性の抑制により、こ の抗体の過剰量は、受精を阻害する。 図2は、in vitro においてステロイド産生を誘導するhLHの活性において 抗体および抗血清の影響を説明するグラフである。図2は、ラット精巣Leyd ig細胞懸濁液からテストステロンの合成(つまりステロイド産生)を誘導するL Hの能力において、3種の抗体の効果を示す。曲線“A”は、抗体の不存在下に おいてのステロイド産生を誘導するhLHの能力を示す。曲線“B”は、hLH 活性を約3倍減少させる得る定量以上の過剰量の抗体存在下においてのステロイ ド産生を誘導するhLHの能力を示す。曲線“C”は、、hLH活性を約20倍 減少させる得る定量以上の過剰量の抗体存在下においてのステロイド産生を誘導 するhLHの能力を示す。曲線“D”は、、hLH活性を中和し得る定量以上の 過剰量の抗体存在下においてのステロイド産生を誘導するhLHの能力を示す。 in vivo において “B“および/または“C”抗体の使用の決定は、LH/FSHとの比率および 所望するLH活性を抑制するその程度に依存する。hLHのレベルが高くかつ最 も減少させる必要がある場合には、抗体“C”を使用するのが好適である。hL H/hFSHの比率が殆ど上昇しない場合には、抗体“B”が好適である。非常 に高い投与量においての抗体“D”の使用は、不妊を生じさせる。多くの有用な 抗体は精巣細胞と同様に卵巣細胞においてhLHまたは他のLHの活性を減少さ せる能力を有することが見出されることが予測される。 図3は、in vivoにおいてステロイド産生を誘導するhLHの能力において抗 体および抗血清の影響を説明するグラフである。図3は、抗体の定量以上の量は 、投与されるhLHの異なる量に先立ち投与される場合に、雄におけるテストス テロンの形成における3種の異なる抗体の効果を示す。説明する全ての実施例に おいて、抗体の量は、モル濃度に基づいてhLHの濃度より非常に多量が投与さ れる。同様な効果は、雌におけるステロイド産生における抗体に対して期待され る。曲線“A”は、抗体不存在下でのステロイド産生におけるhLHの効果を示 す。曲線“B”は、最大40%までのhLH活性を阻害し得る定量以上の量の抗 体の効果を示す。曲線“C”は、最大95%までのhLH活性を阻害し得る定量 以上の量の抗体の効果を示す。曲線“D”は、抗体を中和する定量以上の量の抗 体の効果を示す。 図4は、鋳型/排除選択手法において使用できるベクターを示す。これらベク ターは、バス等(34)の記載のように設計において類似し、ヒト成長ホルモン をコードする配列をhLHのα−サブユニットまたはホー等(63)により記載 されたSOE方法のように当業界において標準であるポリメラーゼ連鎖反応を用 いて作成したhLHのキメラをコードする配列で置換することによって作成され る。hCGおよびbhFSHに対する免疫原の産生のための同様なベクターは、 ヒト成長ホルモンをコードする配列をhCGのβ−サブユニットの1〜114残 基をコードする配列、hFSHのβ−サブユニットの1〜111残基、ウシα− サブユニットをコードする配列の5′に会合するグリシン−セリン−グリシン− セリン−グリシン−セリン−グリシン−セリン−グリシン−セリン−グリシン− セリン−のアミノ酸をコードする配列を5′に会合するhCGのβ−サブユニッ トの1〜11 4残基をコードする配列またはウシα−サブユニットをコードする配列の5′に 会合したグリシン−セリン−グリシン−セリン−グリシン−セリン−グリシン− セリン−グリシン−セリン−グリシン−セリン−のアミノ酸をコードする配列を 5′に会合するhFSHのβ−サブユニットの1〜111残基をコードする配列 で置換することによって作成される。この図において、“lac p”はlacプロモー タを表し、stIIはリーダー配列を表し、“hLHベータ”はヒトLHβ−サブユニ ットのコドン1〜コドン114をコードする配列を表し、“M13geneIII”はstII およびヒトLHβのコドンのように同じ読み枠におけるM13蛋白質の198〜4 10コドンの配列をコードする配列を表す。“Amp耐性”は、β−ラクタマーゼ 酵素をコードするpBR322に由来する遺伝子であり、“322ori”はpBR3 22の複製起点であり、“fl ori”はM13の複製起点である。突然変異は、この ベクターの“hLHベータ”の部分において作成される。さらに、“hLH ベータ” のコドンは本明細書に記載する他の蛋白質のコドンと置換することができる。 図5は、LH、hCGまたはFSHに対する活性的な免疫化に使用される抗原 性を増加させる免疫原のタイプを示す。これらの幾つかは、多重螺旋(パネルA )の形態として知られている7回反復を有する。他は、3重ヘリックス(パネル B)の形態として知られている単一反復を有する。これらは多量体であるために 、抗原性の増強を与える。多量体免疫原の作成の他の方法は、免疫グロブリン( パネルD)のC−末端(パネルC)あるいはN−末端(パネルN)との融合蛋白 質の調製を伴う。ウシα−サブユニット、hCGのβ−サブユニットおよびhF SHの融合蛋白質を構成する単一鎖の免疫原は、ヒトにおいて増強した抗原性を 有する。 挿絵A:2個以上の7回反復のコドンは、コドン114とlhまたはβサブニ ットのアナログの終止コドンとの間のフレーム中に挿入される。7回反復の設計 は、引用文献60に記載のものと類似する。各々の反復は、下記する特徴を有す る“A,B,C,D,E,F,G”のために標識した7アミノ酸を含有する。ア ミノ酸aおよびdは、疎水性アミノ酸、つまりロイシン、イソロイシンまたはバ リンである。アミノ酸EおよびGは、電荷のあるアミノ酸である。アミノ酸Eは 、ホモ二量体を形成するためにアミノ酸Gとは逆の電荷を有する。従って、Eが グルタミン酸であ れば、Gはリジンである。アミノ酸“B,C,F”は、ヘリックスの形成を支持 するほぼ任意のタイプとすることができる。従って、これらは、プロリンまたは グリシンをほとんど含有しない。 挿絵B:6回以上の3アミノ酸反復のコドンは、コドン114とβ−サブユニ ットの間のフレーム中に挿入される。これら3アミノ酸は、グリシン、X、Yの アミノ酸をコードし、XおよびYは3重ヘリックスを形成するコラーゲンの配列 の一部分として知られている任意のアミノ酸である。 挿絵C:IgG重鎖のコドンは、β−サブユニットのコドン1の5′に即座に 挿入される。これらの遺伝子が、ラムダまたはカッパIgG軽鎖と共に発現する 場合には、そのC−末端において2つのβ−サブユニットを含有するIgGの産 生が引き起こされる。 挿絵D:可変および第1不変領域を欠損するIgG重鎖のコドンは、β−サブ ユニットのコドン114と終止コドンとの間のフレーム中に挿入される。 挿絵E:グリシン−セリン−グリシン−セリン−グリシン−セリン−グリシン −セリン−グリシン−セリン−グリシン−セリン−のようなグリシン−セリン反 復配列(つまり、GS反復)のコドンは、β−サブユニットのアナログのコドン 114と終止コドンとの間のフレーム中に挿入される。このアナログの最後のコ ドンは126になる。次に、ウシあるいは他のα−サブユニットのコドン1〜9 6またはヒトのα−サブユニットのコドン1〜96は、ポリ−グリシン−セリン 尾部を含有するβ−サブユニット構成物のコドン126と終止コドンとの間のフ レーム中に挿入される。これは、糖蛋白質ホルモンのヘテロ二量体の構造を運搬 する、単一サブユニットのゴナドトロピンを形成する。 挿絵F:ヒト、ウシ、他の脊椎動物またはそのアナログ配列のα−サブユニッ トのコドンは、遺伝子を調製しかつ発現する標準的組換えDNA技術においてい ずれの当業者に公知の方法を用いて、7回反復(つまり、7回反復#1)中の位 置Eお よびGにおける陽電荷アミノ酸のみを含有する7回反復をコードする遺伝子の最 後のコドンと終止コドンとの間に添加される。この遺伝子が、細菌、酵母、他の 真核細胞または組織中で発現される場合には、アミノ末端に陽電荷7回反復、カ ルボキシ末端にα−サブユニットまたはα−サブユニットのアナログを有する蛋 白質が産生される。位置EおよびGにおける陰電荷アミノ酸をコードする7回反 復(つまり、7回反復#2)のコドンは、β−サブユニットのアナログの最後の コドンと終止コドンとの問に添加される。この遺伝子が、細菌、酵母、他の真核 細胞または組織中で発現される場合には、アミノ末端にβ−サブユニットまたは そのアナログ、カルボキシ末端には陰電荷7回反復を有する蛋白質が産生される 。 挿絵G:これは、挿絵Fに記載の形態を有する蛋白質が混合される場合に形成 されるヘテロ二量体を示す。7回反復#1および7回反復#2の配列は、ヘテロ 二量体の形成の促進およびヘテロ二量体の削減を選択する。 挿絵H:多量体は、α−とβ−サブユニットおよび7回反復の組合せにより挿 絵FおよびGの化合物が混合される場合に形成される。挿絵A〜Hにおいて、“ N-”および“C-”は、蛋白質のアミノ末端およびカルボキシ末端を参照する。 “i”は、数回反復し得る単一の単位を示す。ここに説明する7回反復は同一で あるが、同一の反復の使用は必須ではないことをさらに注目する。ホモ二量体ま たはヘテロ二量体を形成し得る非同一反復を含有する蛋白質は、非常に多数存在 する(60)。 ルトロビンおよび/またはフォリトロビン活性を有する 単一鎖ゴナドトロビン 実施例12 ルトロピン活性を有する単一鎖ゴナドトロビン(図6参照)である アナログ#1の調製およびその使用(表1参照) 表1に列記したアナログ#1をコードする配列は、引用文献(54)に記載の 阻害連結手法を用いて合成できる、あるいはhCGのβ−サブユニットおよびヒ トα−サブユニットをコードする配列を用いて開始することで調製することがで きる。 これらは、ヒト胎盤cDNAライブラリーからクローニングすることができる。 ヒトα−サブユニットに由来する単一ペプチドをコードする配列は削除され、そ の蛋白質をコードする配列はSOE技術を用いて下記するようにしてスプライス される:5′-ATGAAATCGACGGAATCAGACTCGAGCCAAGGATGGAGATGTTCCAGGGGCTGCT-3′ の配列を有するプライマー#1(100ng)および3′-GGGAGCCTGTGGGGCTAGGA GGGGGTTCCTAGGCCATCGCCTGACCATGC-5′の配列を有するプライマー#2(100n g)を鋳型として供給したhCGのβ−サブユニットcDNA(1μg)と混合 し、94℃(30秒),50℃(60秒),72℃(60秒)の25回の温度サ イクルでストラタジーン、ラジョラ、CAから購入のPftポリメラーゼ、デオキ シヌクレオチド三リン酸および引用文献(63)に記載するようにPCR緩衝液 を用いてPCRを実施した。5′-GGATCCGGTAGCGGATCTGGTAGCGCTCCTGATGTGCAGGAT TGCCCA-3′の配列を有するプライマー#3(100ng)および3′-ACGTCATGAA CAATAATAGTGTTTAGAATTCCATGGCCTAGGTAGAGTTCGATTAGGCCT-5′の配列を有するプラ イマー#4(100ng)を鋳型として供給したhCGのα−サブユニットcD NA(1μg)と混合し、94℃(30秒),50℃(60秒),72℃(60 秒)の25回の温度サイクルでストラタジーン、ラジョラ、CAから購入のPft ポリメラーゼ、デオキシヌクレオチド三リン酸および引用文献(63)に記載す るようにPCR緩衝液を用いてPCRを実施した。これら2つのPCR反応は、 クローニングに適合する形態において所望の構成物を与える3回目(最後)のP CR反応に対して中間鋳型として供給する産生物を与える。最後のPCR反応は 、最初の2つのPCR反応の産生物1μgを5′-ATGAAATCGACGGAATCAGACTCGAGCC AAGG-3′の配列を有するプライマー#5および3′-ATTCCATGGCCTAGGTAGAGTTCGAT TAGGCCT-5′の配列を有するプライマー#6と混合し、94℃(30秒),50 ℃(60秒),72℃(60秒)の25回の温度サイクルでストラタジーン、ラ ジョラ、CAから購入のPftポリメラーゼ、デオキシヌクレオチド三リン酸およ び引用文献(63)に記載するようにPCR緩衝液を用いてPCRを実施した。 最終的PCR産生物は、制限酵素XhoIおよびBglIIを用いて消化し、アナログ1 を直接合成するベクターを作成するためにXholおよびBglIIを用いて消化しpSVL (ファルマシア、ピスカタ ウェイ、NJから得た発現ベクター)中に連結した。XhoI部位は再度作成され、 BglIIおよびBamHI部位は削除される。図6にて説明する所望するアミノ酸配列を 有する蛋白質をコードするものが見出されるまで、幾つかの構成物のコードする 領域(例えば、XbaIとKpnIとの間の領域、図6参照)の配列を決定する。これは 、PCRおよび他のDNA操作の結果発生する誤りの可能性を削除するために行 い、所望する配列が得られたことを確信するための標準的予防策である。発現し た蛋白質は、hCGのβ−サブユニット中に見出されるシグナル配列の部分であ りかつ蛋白質合成の際に細胞により取り除かれるMEMFQGLLLLLLLSMGGTWAのアミノ 酸残基を欠損していることが期待され得る。このベクターは、引用文献(64) の記載のようにCOS−7細胞中で発現し、培地中に放出されるこの蛋白質は、 放射線標識したhCGのhCGに対するモノクローナル抗体または抗血清への結 合を阻害する能力が試験される。COS−7細胞により作られた蛋白質は、下記 する1種または2種以上の抗体に対する結合において放射線標識したhCGと競 合する:B101(コロンビア大学から入手),B105(コロンビア大学から 入手),B107(コロンビア大学から入手),B109(コロンビア大学から 入手),A201(コロンビア大学から入手),HCU061(ハイブリテクか ら入手),HCZ107(ハイブリテクから入手),またはHCO514(ハイ ブリテクから入手),ZMCG13(ピアスから入手),ZMCG7(ピアスか ら入手)または518B7(デビスのカルフォルニア大学のジャネット ローザ 博士から入手)。培地中に放出された蛋白質は、キャンベル、ジーン−エマーグ およびモイル(64)に記載されたように、黄体濾胞にある受容体に対する結合 において放射線標識したhCGと競合する。モイル等(37)により記載された のと同様に実施するライディッヒ細胞分析においてテストステロンの形成が刺激 され、および雌の動物において排卵が刺激されかつ雄の動物においてテストステ ロンの形成が刺激されることが期待される。このアナログは、実施例11におい て略述した要点の鋳型手法を用いた避妊用ワクチンにおいて、その使用の良好な 出発点となることがさらに期待される。このアナログは、表1にアナログ#1と して示し、GSGSGSGSのリンカー配列を有する。このリンカーは、発現ベクターを エンドヌクレアーゼ制限酵素ApaIおよびEco47IIIで消化し、短い断片を捨て、合 成2重鎖DNAのカセットを標準 方法によってグリシンまたはセリンのコドンあるいは他のアミノ酸のコドンの任 意の数を含有する所望するアミノ酸コドンとApaI/Eco47III部位中に連結し、所 望する突然変異が作られたことを確かめるためにApaI/Eco47IIIの間を配列決定 し、COS−7細胞中で蛋白質を発現させることによって改良することができる 。これは単一鎖ゴナドトロピン活性を最適化するために為される。この蛋白質は 、単量体として機能するまたは活性ホモ二量体を形成するために結合することが 期待される。さらに、この蛋白質の数コピーは多量体を形成するために結合する ことが期待される。 実施例13 ルトロビン活性を有する単一鎖ゴナドトロビンである アナログ#2の調製およびその使用(図7参照) 表1に列記したアナログ#2をコードする配列は、引用文献(54)に記載の 阻害連結手法を用いて合成できる、あるいはプライマー#1と#7および鋳型と して実施例12および図6に記載する発現構成物を使用してPCRにより調製す ることができる。プライマー#7の配列は、3′-TGGTGGGGAACTGGACACTACTGGGCGC CCCTAGGCCATCG-5′である。最終的PCR産生物は、制限酵素XhoIおよびBglIIを 用いて消化し、XhoIおよびBglIIを用いて実施例12に記載の発現構成物を消化 することで得られるDNAの大きな断片と連結した。図7に示すアミノ酸配列を 有する蛋白質をコードするものが得られていることが見出されるまで、幾つかの 構成物のXbaIとKpnIとの間をコードする領域の配列を決定する。これは、クロー ニングの人為的要因が変化させた領域中に存在していないことの保証となる。発 現した蛋白質は、hCGのβ−サブユニット中に見出されるシグナル配列の部分 でありかつ蛋白質合成の際に細胞により取り除かれるMEMFQGLLLLLLLSMGGTWAのア ミノ酸残基を欠損していることが期待され得る。このベクターは、COS−7細 胞中で発現し、培地中に放出されるこの蛋白質は、放射線標識したhCGのhC Gに対するモノクローナル抗体または抗血清への結合を阻害する能力が試験され る。COS−7細胞により作られた蛋白質は、下記する1種または2種以上の抗 体に対する結合において放射線標識したhCGと 競合する:B101(コロンビア大学から入手),B105(コロンビア大学か ら入手),B107(コロンビア大学から入手),B109(コロンビア大学か ら入手),A201(コロンビア大学から入手),HCU061(ハイブリテク から入手),またはHCO514(ハイブリテクから入手),ZMCG18(ピ アスから入手),ZMCG13(ピアスから入手),ZMCG7(ピアスから入 手)または518B7(デビスのカルフォルニア大学のジャネット ローザ博士 から入手)。培地中に放出された蛋白質は、キャンベル、ジーン−エマーグおよ びモイル(64)に記載されたように、黄体濾胞にある受容体に対する結合にお いて放射線標識したhCGと競合する。モイル等(37)により記載されたのと 同様に実施するライディッヒ細胞分析においてテストステロンの形成が刺激され 、および雌の動物において排卵が刺激されかつ雄の動物においてテストステロン の形成が刺激されることが期待される。このアナログは、実施例11において略 述した鋳型手法を用いた避妊用ワクチンにおいて、その使用の良好な出発点とな ることがさらに期待される。このアナログは、表1にアナログ#2として示し、 GSGSGSGSのリンカー配列を有する。このリンカーは、発現ベクターをエンドヌク レアーゼ制限酵素SstIIおよびEco47IIIで消化し、短い断片を捨て、合成2重鎖 DNAのカセットを標準方法によってグリシンまたはセリンのコドンあるいは他 のアミノ酸のコドンの任意の数を含有する所望するアミノ酸コドンとSstII/Eco4 7III部位中に連結し、所望する突然変異が作られたことを確かめるためにSstII/ Eco47IIIの間を配列決定し、COS−7細胞中で蛋白質を発現させることによっ て改良することができる。これは単一鎖ゴナドトロピン活性を最適化するために 為される。この蛋白質は、単量体として機能するまたは活性ホモ二量体を形成す るために結合することが期待される。さらに、この蛋白質の数コピーは多量体を 形成するために結合することが期待される。 実施例14 フォリトロピン活性を有する単一鎖ゴナドトロピンである アナログ#3の調製および使用、(図8参照) 表1に列記したアナログ#3をコードする配列は、引用文献(54)に記載の 阻害連結手法を用いて合成できる、またはプライマー#1と#7をプライマー# 8と #9に置換しかつhCGのβ−サブユニットのcDNAの代わりに鋳型としてh LHのβ−サブユニットのcDNAを用いたことを除いて実施例13においてア ナログ#2に関して記載する方法において調製することができる。hLHのβ− サブユニットcDNAは、ヒト胎盤cDNAをスクリーニングすることにより得 ることができる。プライマー#8の配列は、5′-ATGAAATCGACGGAATCAGACTCGAGCC AAGGAATGGAGATGCTCCAGGGGCTGCT-3′であり、プライマー#9の配列は、3′-GTGG GGAACTGGACACTGGTGGGGGTTCCTAGGCCATCGCCTAGACCATCG-5′である。最終的PCR 産生物は、制限酵素XhoIおよびBamHIを用いて消化し、実施例12に記載に記載 するように作成した発現ベクターのXhoI/BamHI部位にサブクローニングした。図 8に示すアミノ酸配列を有する蛋白質をコードするものが見出されるまで、幾つ かの構成物のXbaIとBamHIとの間をコードする領域の配列を決定する。発現した 蛋白質は、hLHのβ−サブユニット中に見出されるシグナル配列の部分であり かつ蛋白質合成の際に細胞により取り除かれるMEMLQGLLLLLLLSMGGAWAのアミノ酸 残基を欠損していることが期待される。このベクターは、COS−7細胞中で発 現し、培地中に放出されるこの蛋白質は、放射線標識したhCGのhCGに対す るモノクローナル抗体または抗血清への結合を阻害する能力が試験される。CO S−7細胞により作られた蛋白質は、下記する1種または2種以上の抗体に対す る結合において放射線標識したhCGと競合する:B101(コロンビア大学か ら入手),B105(コロンビア大学から入手),A201(コロンビア大学か ら入手),HCU061(ハイブリテクから入手),ZMCG7(ピアスから入 手)または518B7(デビスのカルフォルニア大学のジャネット ローザ博士 から入手)。培地中に放出された蛋白質は、キャンベル、ジーン−エマーグおよ びモイル(64)に記載されたように、黄体濾胞にある受容体に対する結合にお いて放射線標識したhCGと競合する。モイル等(37)により記載されたのと 同様に実施するライディッヒ細胞分析においてテストステロンの形成が刺激され 、および雌の動物において排卵が刺激されかつ雄の動物においてテストステロン の形成が刺激されることが期待される。このアナログは、前述した鋳型手法を用 いて、受精を促進または阻害するために設計したワクチンにおいて、その使用の 良好な出発点となることがさらに期待される。 このアナログは、表1にアナログ#3として示し、GSGSGSGSのリンカー配列を有 する。このリンカーは、発現ベクターをエンドヌクレアーゼ制限酵素BamHIおよ びEco47IIIで消化し、短い断片を捨て、合成2重鎖DNAのカセットを標準方法 によってグリシンまたはセリンのコドンあるいは他のアミノ酸のコドンの任意の 数を含有する所望するアミノ酸コドンとBamHI/Eco47III部位中に連結し、所望す る突然変異が作られたことを確かめるためにBamHI/Eco47IIIの間を配列決定し、 COS−7細胞中で蛋白質を発現させることによって改良することができる。こ れは単一鎖ゴナドトロピン活性を最適化するために為される。この蛋白質は、単 量体として機能するまたは活性ホモ二量体を形成するために結合することが期待 される。さらに、この蛋白質の数コピーは多量体を形成するために結合すること が期待される。 実施例15 フォリトロピン活性を有する単一鎖ゴナドトロピンである アナログ#4の調製およびその使用(図9参照) 表1に列記したアナログ#4をコードする配列は、引用文献(54)に記載の 阻害連結手法を用いて合成できる、またはプライマー#1と#7をプライマー# 10と#11に置換しかつhCGのβ−サブユニットのcDNAの代わりに鋳型 としてhFSHのβ−サブユニットのcDNAを用いたことを除いて実施例13 においてアナログ#2に関して記載する方法において調製することができる。h FSHのβ−サブユニットcDNAは、ヒト胎盤cDNAをスクリーニングする ことにより得ることができる。プライマー#10の配列は、5′-ATGAAATCGACGGA ATCAGACTCGAGCCAAGGATGAAGACACTCCAGTTTTTCTTCC-3′であり、プライマー#9の 配列は、3′-GACGAGGAAACCACTTTACTTTCTTCCTAGGCCATCGCCTAGACCA-5′である。最 終的のPCR産生物は、制限酵素XhoIおよびBamHIを用いて消化し、実施例12 に記載に記載するように作成した発現ベクターのXhoI/BamHI部位にサブクローニ ングした。図9に示すアミノ酸配列を有する蛋白質をコードするものが見出され るまで、幾つかの構成物のXbaIとBamHIとの間をコードする領域の配列を決定す る。発現した蛋白質は、hFSH のβ−サブユニット中に見出されるシグナル配列の部分でありかつ蛋白質合成の 際に細胞により取り除かれるMKTLQFFFLFCCWKAICCのアミノ酸残基を欠損している ことが期待される。このベクターは、COS−7細胞中で発現し、COS−7細 胞により作られる蛋白質は、下記する1種または2種以上の抗体に対する結合に おいて放射線標識したhCGと競合する:ZMFSI(ピアスから入手),A2 01(コロンビア大学から入手),HCU061(ハイブリテクから入手),F SG761(ハイブリテクから入手),FSR093.3(ハイブリテクから入 手),FSH107(ハイブリテクから入手),FSB061(ハイブリテクか ら入手),FSM210(ハイブリテクから入手)およびFSM268(ハイブ リテクから入手)。培地中に放出された蛋白質は、キャンベル、ジーン−エマー グおよびモイル(64)に記載されたように、ウシ精巣の受容体に対する結合に おいてhFSHと競合する。スカフ等(65)により記載されたのと同様に実施 する顆粒膜細胞分析においてエストラジオールの形成が刺激され、哺乳動物の雌 および雄において濾胞の発達および精子形成が刺激されることが期待される。こ のアナログは、FSHに対する抗体を誘発する免疫原を選択するための有用な出 発化合物となり、かつ避妊ワクチンの一部となることがさらに期待される。この アナログは、表1にアナログ#4として示し、GSGSGSGSのリンカー配列を有する 。このリンカーは、発現ベクターをエンドヌクレアーゼ制限酵素ApaIおよびEco4 7IIIで消化し、短い断片を捨て、合成2重鎖DNAのカセットを標準方法によっ てグリシンまたはセリンのコドンあるいは他のアミノ酸のコドンの任意の数を含 有する所望するアミノ酸コドンとApaI/Eco47III部位中に連結し、所望する突然 変異が作られたことを確かめるためにApaI/Eco47IIIの間を配列決定し、COS −7細胞中で蛋白質を発現させることによって改良することができる。これは単 一鎖ゴナドトロピン活性を最適化するために為される。この蛋白質は、単量体と して機能するまたは活性ホモ二量体を形成するために結合することが期待される 。さらに、この蛋白質の数コピーは多量体を形成するために結合することが期待 される。 実施例16 hFSHよりhCGに構造的に類似するFSH活性を有する単一鎖性腺刺激 ホルモンであるアナログ#5の調製およびその使用(図10参照) 表1に列記したアナログ#5をコードする配列は、引用文献(54)に記載の 阻害連結手法を用いて合成できる、またはプライマー#7をプライマー#12に 置換したことを除いて実施例13においてアナログ#2に関して記載する方法に おいて調製することができる。プライマー#12の配列は、3′-CGACAGTCGACAGT TACACGTGAGACGCTGTCGCTGTCGTGACTAACATGACACGCTCCGGACCCCGGGTCGATGACGAGGAAACC ACTTTACTTTCTTCCTAGGCCATCG-5′である。最終的のPCR産生物は、制限酵素Xho IおよびBamHIを用いて消化し、実施例12に記載に記載するように作成した発現 ベクターのXhoI/BamHI部位にサブクローニングする。図10に示すアミノ酸配列 を有する蛋白質をコードするものが見出されるまで、幾つかの構成物のXbaIとBa mHIとの間をコードする領域の配列を決定する。発現した蛋白質は、hCGのβ −サブユニット中に見出されるシグナル配列の部分でありかつ蛋白質合成の際に 細胞により取り除かれるMEMLQGLLLLLLLSMGGAWAのアミノ酸残基を欠損しているこ とが期待される。このベクターは、COS−7細胞中で発現し、培地中に放出さ れるこの蛋白質は、放射線標識したhCGのhCGに対するモノクローナル抗体 または抗血清への結合を阻害する能力が試験される。COS−7細胞により作ら れる蛋白質は、下記する1種または2種以上の抗体に対する結合において放射線 標識したhCGと競合する:B101(コロンビア大学から入手),B105( コロンビア大学から入手),B107(コロンビア大学から入手),B109( コロンビア大学から入手),A201(コロンビア大学から入手),HCU06 1(ハイブリテクから入手),またはHCO514(ハイブリテクから入手), ZMCG18(ピアスから入手),ZMCG13(ピアスから入手),ZMCG 7(ピアスから入手)または518B7(デビスのカルフォルニア大学のジャネ ット ローザ博士から入手)。培地中に放出された蛋白質は、キャンベル、ジー ン−エマーグおよびモイル(64)に記載されたように、ウシ精巣の受容体に対 する結合においてhFSHと競合する。スカフ等(65)により記載されたのと 同様に実施する顆粒膜細胞分析においてエストラジオールの形成が刺激され、哺 乳動物の雌および雄において濾胞の発達および精子形成が刺激されることが期待 される。このアナログは、表1にアナログ#5とし て示し、GSGSGSGSのリンカー配列を有する。このリンカーは、発現ベクターをエ ンドヌクレアーゼ制限酵素ApaIおよびEco47IIIで消化し、短い断片を捨て、合成 2重鎖DNAのカセットを標準方法によってグリシンまたはセリンのコドンある いは他のアミノ酸のコドンの任意の数を含有する所望するアミノ酸コドンとBamH I/Eco47III部位中に連結し、所望する突然変異が作られたことを確かめるために ApaI/Eco47IIIの間を配列決定し、COS−7細胞中で蛋白質を発現させること によって改良することができる。これは単一鎖ゴナドトロピン活性を最適化する ために為される。この蛋白質は、単量体として機能するまたは活性ホモ二量体を 形成するために結合することが期待される。さらに、この蛋白質の数コピーは多 量体を形成するために結合することが期待される。 実施例17 hFSHよりhCGに構造的に類似するFSHおよびLH活性を有する 単一鎖ゴナドトロピンアナログ#6の調製およびその使用(図11参照) 表1に列記したアナログ#6をコードする配列は、引用文献(54)に記載の 阻害連結手法を用いて合成できる、またはプライマー#7をプライマー#13に 置換したことを除いて実施例13においてアナログ#2に関して記載する方法に おいて調製することができる。プライマー#13の配列は、3′-ACGGCGGCGTCGTG GTGACTGACGTGACACGCTCCGGACCCCGGGTCGATGACGAGGAAACCACTTTACTTTCTTCCTAGGCCATC G-5′である。最終的のPCR産生物は、制限酵素XhoIおよびBamHIを用いて消化 し、実施例12に記載に記載するように作成した発現ベクターのXhoI/BamHI部位 にサブクローニングする。図11に示すアミノ酸配列を有する蛋白質をコードす るものが見出されるまで、幾つかの構成物のXbaIとBamHIとの間をコードする領 域の配列を決定する。発現した蛋白質は、hCGのβ−サブユニット中に見出さ れるシグナル配列の部分でありかつ蛋白質合成の際に細胞により取り除かれるME MLQGLLLLLLLSMGGAWAのアミノ酸残基を欠損していることが期待される。このベク ターは、COS−7細胞中で発現し、培地中に放出されるこの蛋白質は、放射線 標識したhCGのhCGに対するモノクローナル抗体または抗血清への結合を阻 害する能力が試験される。COS− 7細胞により作られる蛋白質は、下記する1種または2種以上の抗体に対する結 合において放射線標識したhCGと競合する:B101(コロンビア大学から入 手),B105(コロンビア大学から入手),B107(コロンビア大学から入 手),B109(コロンビア大学から入手),A201(コロンビア大学から入 手),HCU061(ハイブリテクから入手),またはHCO514(ハイブリ テクから入手),ZMCG18(ピアスから入手),ZMCG13(ピアスから 入手),ZMCG7(ピアスから入手)または518B7(デビスのカルフォル ニア大学のジャネットローザ博士から入手)。培地中に放出された蛋白質は、キ ャンベル、ジーン−エマーグおよびモイル(64)に記載されたように、ウシ精 巣の受容体に対する結合においてhFSHと競合する。スカフ等(65)により 記載されたのと同様に実施する顆粒膜細胞分析においてエストラジオールの形成 が刺激され、哺乳動物の雌および雄において濾胞の発達および精子形成が刺激さ れることが期待される。培地中に放出された蛋白質は、キャンベル、ジーン−エ マーグおよびモイル(64)に記載されたように、黄体濾胞にある受容体に対す る結合において放射線標識したhCGと競合する。モイル等(37)により記載 されたのと同様に実施するライディッヒ細胞分析においてテストステロンの形成 が刺激され、および雌の動物において排卵が刺激されかつ雄の動物においてテス トステロンの形成が刺激されることが期待される。このアナログは、表1にアナ ログ#6として示し、GSGSGSGSのリンカー配列を有する。このリンカーは、発現 ベクターをエンドヌクレアーゼ制限酵素ApaIおよびEco47IIIで消化し、短い断片 を捨て、合成2重鎖DNAのカセットを標準方法によってグリシンまたはセリン のコドンあるいは他のアミノ酸のコドンの任意の数を含有する所望するアミノ酸 コドンとBamHI/Eco47III部位中に連結し、所望する突然変異が作られたことを確 かめるためにApaI/Eco47IIIの間を配列決定し、COS−7細胞中で蛋白質を発 現させることによって改良することができる。これは単一鎖ゴナドトロピン活性 を最適化するために為される。この蛋白質は、単量体として機能するまたは活性 ホモ二量体を形成するために結合することが期待される。さらに、この蛋白質の 数コピーは多量体を形成するために結合することが期待される。 実施例18 hFSHよりhCGに構造的に類似するFSHおよびLH活性を有する 単一鎖ゴナドトロピンであるアナログ#7の調製およびその使用 表1に列記したアナログ#7をコードする配列は、引用文献(54)に記載の 阻害連結手法を用いて合成できる、またはプライマー#7をプライマー#14に 置換したことを除いて実施例13においてアナログ#2に関して記載する方法に おいて調製することができる。プライマー#14の配列は、3′-ACGGCGGCGTCGTG GTGACTGACGTGACACGCTCCGGACCCCGGGTCGATGACGAGGAAACCACTTCCTAGGCCATCG-5′であ る。最終的のPCR産生物は、制限酵素XhoIおよびBamHIを用いて消化し、実施 例12に記載に記載するように作成した発現ベクターのXhoI/BamHI部位にサブク ローニングする。図12に示すアミノ酸配列を有する蛋白質をコードするものが 見出されるまで、幾つかの構成物のXbaIとBamHIとの間をコードする領域の配列 を決定する。発現した蛋白質は、hCGのβ−サブユニット中に見出されるシグ ナル配列の部分でありかつ蛋白質合成の際に細胞により取り除かれるMEMLQGLLLL LLLSMGGAWAのアミノ酸残基を欠損していることが期待される。このベクターは、 COS−7細胞中で発現し、培地中に放出されるこの蛋白質は、放射線標識した hCGのhCGに対するモノクローナル抗体または抗血清への結合を阻害する能 力が試験される。COS−7細胞により作られる蛋白質は、下記する1種または 2種以上の抗体に対する結合において放射線標識したhCGと競合する:B10 1(コロンビア大学から入手),B105(コロンビア大学から入手),B10 7(コロンビア大学から入手),B109(コロンビア大学から入手),A20 1(コロンビア大学から入手),HCU061(ハイブリテクから入手),また はHCO514(ハイブリテクから入手),ZMCG18(ピアスから入手), ZMCG13(ピアスから入手),ZMCG7(ピアスから入手)または518 B7(デビスのカルフォルニア大学のジャネット ローザ博士から入手)。培地 中に放出された蛋白質は、キャンベル、ジーン−エマーグおよびモイル(64) に記載されたように、ウシ精巣の受容体に対する結合においてhFSHと競合す る。スカフ等(65)により記載されたのと同様に実施する顆粒膜細胞分析にお いてエストラジオールの形成が刺激され、かつ哺乳動物の雌および 雄において濾胞の発達および精子形成が刺激されることが期待される。培地中に 放出された蛋白質は、キャンベル、ジーン−エマーグおよびモイル(64)に記 載されたように、黄体濾胞にある受容体に対する結合において放射線標識したh CGと競合する。モイル等(37)により記載されたのと同様に実施するライデ ィッヒ細胞分析においてテストステロンの形成が刺激され、および雌の動物にお いて排卵が刺激されかつ雄の動物においてテストステロンの形成が刺激されるこ とが期待される。このアナログは、表1にアナログ#7として示し、GSGSGSGSの リンカー配列を有する。このリンカーは、発現ベクターをエンドヌクレアーゼ制 限酵素ApaIおよびEco47IIIで消化し、短い断片を捨て、合成2重鎖DNAのカセ ットを標準方法によってグリシンまたはセリンのコドンあるいは他のアミノ酸の コドンの任意の数を含有する所望するアミノ酸コドンとBamHI/Eco47III部位中に 連結し、所望する突然変異が作られたことを確かめるためにApaI/Eco47IIIの間 を配列決定し、COS−7細胞中で蛋白質を発現させることによって改良するこ とができる。これは単一鎖ゴナドトロピン活性を最適化するために為される。こ の蛋白質は、単量体として機能するまたは活性ホモ二量体を形成するために結合 することが期待される。さらに、この蛋白質の数コピーは多量体を形成するため に結合することが期待される。 実施例19 hFSHよりhCGに構造的に類似するFSHおよびLH活性を有する単一鎖 ゴナドトロピンアナログ#8の調製およびその使用(図13を参照) 表1に列記したアナログ#8をコードする配列は、引用文献(54)に記載の 阻害連結手法を用いて合成できる、またはプライマー#7をプライマー#15に 置換したことを除いて実施例13においてアナログ#2に関して記載する方法に おいて調製することができる。プライマー#15の配列は、3′-ACGGCGGCGTCGTG GTGACTGACGTGACACGCTCCGGACCCCGGGTCGATGACGCTACTGGGCGCCCCTAGGCCATCG-5′であ る。最終的のPCR産生物は、制限酵素XhoIおよびBamHIを用いて消化し、実施 例12に記載に記載するように作成した発現ベクターのXhoI/BamHI部位にサブク ローニングする。図13に示すアミノ酸配列を 有する蛋白質をコードするものが見出されるまで、幾つかの構成物のXbaIとBamH Iとの間をコードする領域の配列を決定する。発現した蛋白質は、hCGのβ− サブユニット中に見出されるシグナル配列の部分でありかつ蛋白質合成の際に細 胞により取り除かれるMEMLQGLLLLLLLSMGGAWAのアミノ酸残基を欠損していること が期待される。このベクターは、COS−7細胞中で発現し、培地中に放出され るこの蛋白質は、放射線標識したhCGのhCGに対するモノクローナル抗体ま たは抗血清への結合を阻害する能力が試験される。COS−7細胞により作られ る蛋白質は、下記する1種または2種以上の抗体に対する結合において放射線標 識したhCGと競合する:B101(コロンビア大学から入手),B105(コ ロンビア大学から入手),B107(コロンビア大学から入手),B109(コ ロンビア大学から入手),A201(コロンビア大学から入手),HCU061 (ハイブリテクから入手),またはHCO514(ハイブリテクから入手),Z MCG18(ピアスから入手),ZMCG13(ピアスから入手),ZMCG7 (ピアスから入手)または518B7(デビスのカルフォルニア大学のジャネッ ト ローザ博士から入手)。培地中に放出された蛋白質は、キャンベル、ジーン −エマーグおよびモイル(64)に記載されたように、ウシ精巣の受容体に対す る結合においてhFSHと競合する。スカフ等(65)により記載されたのと同 様に実施する顆粒膜細胞分析においてエストラジオールの形成が刺激され、かつ 哺乳動物の雌および雄において濾胞の発達および精子形成が刺激されることが期 待される。培地中に放出された蛋白質は、キャンベル、ジーン−エマーグおよび モイル(64)に記載されたように、黄体濾胞にある受容体に対する結合におい て放射線標識したhCGと競合する。モイル等(37)により記載されたのと同 様に実施するライディッヒ細胞分析においてテストステロンの形成が刺激され、 および雌の動物において排卵が刺激されかつ雄の動物においてテストステロンの 形成が刺激されることが期待される。このアナログは、表1にアナログ#8とし て示し、GSGSGSGSのリンカー配列を有する。このリンカーは、発現ベクターをエ ンドヌクレアーゼ制限酵素ApaIおよびEco47IIIで消化し、短い断片を捨て、合成 2重鎖DNAのカセットを標準方法によってグリシンまたはセリンのコドンある いは他のアミノ酸のコドンの任意の数を含有する所望するアミノ酸コドンとBamH I/Eco47III部位中に連結し、 所望する突然変異が作られたことを確かめるためにApaI/Eco47IIIの間を配列決 定し、COS−7細胞中で蛋白質を発現させることによって改良することができ る。これは単一鎖ゴナドトロピン活性を最適化するために為される。この蛋白質 は、単量体として機能するまたは活性ホモ二量体を形成するために結合すること が期待される。さらに、この蛋白質の数コピーは多量体を形成するために結合す ることが期待される。 実施例20 フォリトロピン活性を有する単一鎖ゴナドトロピンである アナログ#9の調製およびその使用(図14を参照) 表1に列記したアナログ#9をコードする配列は、引用文献(54)に記載の 阻害連結手法を用いて合成できる、またはアナログ#4を発現するために用いた 実施例15に記載した構成物を制限酵素ApaIおよびBamHIを使用して消化するこ とにより調製できる。小断片を図14に記載した配列を与える合成DNAのカセ ットで置換する。図14に示すアミノ酸配列を有する蛋白質をコードするものが 見出されるまで、幾つかの構成物のApaIとBamHIとの間をコードする領域の配列 を決定する。発現した蛋白質は、hFSHのβ−サブユニット中に見出されるシ グナル配列の部分でありかつ蛋白質合成の際に細胞により取り除かれるMKTLQFFF LFCCWKAICCのアミノ酸残基を欠損していることが期待される。このベクターは、 COS−7細胞中で発現し、COS−7細胞により作られる蛋白質は、下記する 1種または2種以上の抗体に対する結合において放射線標識したhCGと競合す る:ZMFS1(ピアスから入手),A201(コロンビア大学から入手),H CU061(ハイブリテクから入手),FSG761(ハイブリテクから入手) ,FSR093.3(ハイブリテクから入手),FSH107(ハイブリテクか ら入手),FSB061(ハイブリテクから入手),FSM210(ハイブリテ クから入手)およびFSM268(ハイブリテクから入手)。培地中に放出され た蛋白質は、キャンベル、ジーン−エマーグおよびモイル(64)に記載された ように、ウシ精巣の受容体に対する結合においてhFSHと競合する。スカフ等 (65)により記載されたのと同様に実施する顆粒膜細胞分析においてエストラジ オー ルの形成が刺激され、哺乳動物の雌および雄において濾胞の発達および精子形成 が刺激されることが期待される。このアナログは、FSHに対する抗体を誘発す る免疫原を選択するための有用な出発化合物となり、かつ避妊ワクチンの一部と なることがさらに期待される。このアナログは、表1にアナログ#9として示し 、GSGSGSGSのリンカー配列を有する。このリンカーは、発現ベクターをエンドヌ クレアーゼ制限酵素ApaIおよびEco47IIIで消化し、短い断片を捨て、合成2重鎖 DNAのカセットを標準方法によってグリシンまたはセリンのコドンあるいは他 のアミノ酸のコドンの任意の数を含有する所望するアミノ酸コドンとBamHI/Eco4 7III部位中に連結し、所望する突然変異が作られたことを確かめるためにApaI/E co47IIIの間を配列決定し、COS−7細胞中で蛋白質を発現させることによっ て改良することができる。これは単一鎖ゴナドトロピン活性を最適化するために 為される。この蛋白質は、単量体として機能するまたは活性ホモ二量体を形成す るために結合することが期待される。さらに、この蛋白質の数コピーは多量体を 形成するために結合することが期待される。 実施例21 フォリトロピン活性を有する単一鎖ゴナドトロピンである アナログ#10の調製およびその使用(図15を参照) 表1に列記したアナログ#10をコードする配列は、引用文献(54)に記載 の阻害連結手法を用いて合成できる、またはアナログ#4を発現するために用い た実施例15に記載した構成物を制限酵素ApaIおよびBamHIを使用して消化する ことにより調製できる。小断片を図15に記載した配列を与える合成DNAのカ セットで置換する。図15に示すアミノ酸配列を有する蛋白質をコードするもの が見出されるまで、幾つかの構成物のApaIとBamHIとの間をコードする領域の配 列を決定する。発現した蛋白質は、hFSHのβ−サブユニット中に見出される シグナル配列の部分でありかつ蛋白質合成の際に細胞により取り除かれるMKTLQF FFLFCCWKAICCのアミノ酸残基を欠損していることが期待される。このベクターは 、COS−7細胞中で発現し、COS−7細胞により作られる蛋白質は、下記す る1種または2種以上の抗体に対する結合において放射線標識したhCGと競合 する:ZMFSI(ピアスから入手),A201(コロンビア大学から入手), HCU061(ハイブリテクから入手),FSG761(ハイブリテクから入手 ),FSR093.3(ハイブリテクから入手),FSH107(ハイブリテク から入手),FSB061(ハイブリテクから入手),FSM210(ハイブリ テクから入手)およびFSM268(ハイブリテクから入手)。培地中に放出さ れた蛋白質は、キャンベル、ジーン−エマーグおよびモイル(64)に記載され たように、ウシ精巣の受容体に対する結合においてhFSHと競合する。スカフ 等(65)により記載されたのと同様に実施する顆粒膜細胞分析においてエスト ラジオールの形成が刺激され、哺乳動物の雌および雄において濾胞の発達および 精子形成が刺激されることが期待される。このアナログは、FSHに対する抗体 を誘発する免疫原を選択するための有用な出発化合物となり、かつ避妊ワクチン の一部となることがさらに期待される。このアナログは、表1にアナログ#10 として示し、GSGSGSGSのリンカー配列を有する。このリンカーは、発現ベクター をエンドヌクレアーゼ制限酵素ApaIおよびEco47IIIで消化し、短い断片を捨て、 合成2重鎖DNAのカセットを標準方法によってグリシンまたはセリンのコドン あるいは他のアミノ酸のコドンの任意の数を含有する所望するアミノ酸コドンと BamHI/Eco47III部位中に連結し、所望する突然変異が作られたことを確かめるた めにApaI/Eco47IIIの間を配列決定し、COS−7細胞中で蛋白質を発現させる ことによって改良することができる。これは単一鎖ゴナドトロピン活性を最適化 するために為される。この蛋白質は、単量体として機能するまたは活性ホモ二量 体を形成するために結合することが期待される。さらに、この蛋白質の数コピー は多量体を形成するために結合することが期待される。 実施例22 グリコシル化部位を欠損するα−サブユニットのアナログの調製 (図16を参照) アナログ1〜10は、アスパラギン−X−スレオニン/セリン(X:プロリン を除く任意のアミノ酸)のアミノ酸配列のコドンの4つのセットを有していると いう理由から、4箇所のアスパラギン結合オリゴ糖を含有することが期待される 。アス パラギン結合オリゴ糖の除去は、特にα−サブユニットで、ホルモンの効果を減 少させることが知れている。アスパラギン結合オリゴ糖シグナルは、ここに記載 するようにPCRを用いて単一鎖ゴナドトロピンのα−サブユニットの部分から 除去することができる。アナログ1を発現させることができ、かつ実施例12お よび図6に記載したベクターとのPCR反応に、5′-TGCTTCTCTAGAGCATATCCCACT CCACTAAGGTCCAAGAAGACGATGTTGGTCCAAAAGCAAGTCACCT-3′の配列を有するプライマ ー#16および3′-CAAAGTTTCACCTCGTTGTGTGCCGCACGGTGACGTCATGAACAATAATAGTGT TTAGAATTCCATGGCCATG-5′の配列を有するプライマー#17を用いる。実施例1 2に記載する条件において25サイクル後、PCR産生物およびベクターをXbaI およびKpnIを用いて消化した。ベクターの消化により生じる小さな断片を捨て、 消化したPCR産生物をベクター中のこの場所に連結する。これは、2箇所のア スパラギン結合オリゴ糖シグナルのみを含有するが、hCGに結合する抗体およ び抗血清に対する親和性を有することが期待されるアナログである、アナログ1 1をコードする発現ベクターを生成する。ラット黄体濾胞由来の細胞膜に対する 結合においてhCGと競合するその能力によって示されるように、LH受容体に 対し、親和性を残していることが期待される。しかし、特に環状AMPを誘発す る能力を試験する(37)場合に、シグナル伝達を誘導する能力が減少すること が期待される。発現ベクターをBamHIおよびKpnIを用いて消化し、小さな断片を 捨て、アナログ11の消化により得られる小さなBamHI/KpnI断片を連結すること によって、オリゴ糖をα−サブユニットに由来する蛋白質の部分から除去して、 アナログ2〜10の類似誘導体を作成することができる。従って、アナログ2は アナログ12に、アナログ3はアナログ13に、アナログ4はアナログ14に、 アナログ5はアナログ15に、アナログ6はアナログ16に、アナログ7はアナ ログ17に、アナログ8はアナログ18に、アナログ9はアナログ19に、およ びアナログ10はアナログ20になる。合成するプライマー16および17の配 列を変更し、かつここに略述する下記の手順によって簡単に、α−サブユニット に由来する単一鎖ゴナドトロピンの部分における2箇所のオリゴ糖シグナルのう ち1箇所のみを除去することができることをさらに注目する。これらのアナログ のいずれも、それらの前駆体のように、同一の抗体および受容体に対する結合性 を示す。これらアナログは効率が減少しており、 その結果、シグナル伝達を阻害する。アナログ11、12および13は、LHの 活性を減らすので、月経周期の濾胞期のごく初期において投与される場合には受 精を刺激する。それらアナログは、hCGの活性を減らすので、期待される生理 の時期近くに投与される場合には受精を抑制する。 実施例23 グリコシル化部位を欠損するアナログ1aの調製(図17および18を参照) ゴナドトロピンの効果は、炭水化物のその含有量に比例し、アナログ11、1 2、13、14、15、16、17、18、および20では効果がより低く、全 てのオリゴ糖鎖を削除することでさらに効果を減少させることができる。アスパ ラギン結合オリゴ糖鎖は、第1反応においてプライマー#1および#18を、第 2反応においてプライマー#2および#19を用いるPCR SOE(63)を 行うことによって アナログ11から削除することができる。アナログ11のた めのベクターを双方の反応において鋳型として供給する。プライマー#18の配 列は5′-CGGGGTAGGTTCGGTGGGACCGACACCTCTTCCTCCCGACGGGG-3′であり、プライマ ー#19の配列は3′-GTGGAGAAGGAGGGCTGCCCCGTGTGCATCACCGTCAACACCACCATC-5′ である。94℃(30秒)、55℃(60秒)および72℃(60秒)の25回 の温度サイクルの後、各々のPCR反応液の1μlをプライマー#5および追加 のプライマー#2、新しい緩衝液、酵素およびデオキシヌクレオチド三燐酸と混 合する。追加の25回のサイクルの後に反応産生物をXhoIおよびBamHIを用いて 消化し、アナログ11をコードするベクターのXhoI/BamHI部位間に見出される元 のDNAと置換した。アナログIaは、ベクターをXhoIおよびBamHIを用いて消 化し、小さな断片を捨て、PCR産生物を消化しXhoI/BamHI断片と連結すること で達成される。図18において略述し、アナログ1aと名付けたアナログが得ら れるまで、幾つかのクローンをDNAの配列決定を行った。これをCOS−7細 胞中で発現させた場合には、作られるこの蛋白質は、アナログ1のように同一の 抗体および抗血清によって認識されると考えられる。アナログ1aは、さらにル トロピン受容体に結合するが、hCGに対する効果は減少していると考えられる 。月経周期の濾胞期のごく初期において投与される 場合には、アナログ1aはアンドロゲン合成を減少させる。この結果、エストラ ジオールの合成が減少し、FSHのレベルが上昇しかつ受精が刺激される。アナ ログ1aは、濾胞の未成熟黄体形成を阻害するのにさらに有用である。アナログ は、hCGの活性を減らすために、黄体期中の生理がおよそ期待される時期に投 与される場合には、アナログ1aはhCGの作用を阻害し、生理の促進剤および 受精の抑制剤として供給される。アナログ1aは、前述した鋳型手法を用いるワ クチンを設計するための良好な開始化合物として供給されると考えられる。 実施例24 アスパラギン結合オリゴ糖を欠損した他のゴナドトロピンの調製 アナログ2a、5a、6a、7aおよび8aは、アナログ1aおよびアナログ 12、15、16および17から容易に調製される。アナログ1aをKpnIおよび MstIIを用いて消化し、小さな断片を捨て、大きな断片を、アナログ12、15 、16および17をコードするベクターのKpnI/MstIIによる消化により調製した 小さな断片と別々に連結する。アナログ2a、5a、6a、7aおよび8aは、 各々アナログ2、5、6、7および8と同一の抗体および受容体に結合すると考 えれれる。しかし、シグナル伝達を誘発する能力は減少し、その結果、阻害剤と して供給される。アナログ2aは、ホルモンのLH受容体への結合の阻害におい て主に有効である。投与する時期に依存して、アナログ2aは受精を誘発し(月 経周期の初期に投与された場合)、あるいは受精を阻害する(着床の時期近くま たは期待される生理の時期に投与された場合)。これに関連して、アナログ1a および2aは、同様な活性を有する。アナログ5aは、ホルモンのFSH受容体 への結合の阻害において主に有効である。アナログ5aは、卵巣亢進刺激の抑制 に有用である。アナログ6a、7aおよび8aは、LH受容体およびFSH受容 体への結合の阻害剤であると考えられる。これらは、卵巣亢進刺激の抑制および 未成熟黄体化の抑制に有用である。 アナログ3aおよび4aをコードするベクターは、アナログ13および14を 鋳型として、SOE PCR(63)によって作成することができる。プライマ ーの設計の手法は、アナログ1aを発現するベクターの改良に用いたプライマー の調製 に関して記載したのと同様である。アナログ3aおよび4aがCOS−7細胞中 で発現される場合には、生成される蛋白質は、各々アナログ3および4と同じ抗 体および抗血清によって認識される。アナログ3aは、LH受容体に結合するホ ルモンの活性の阻害に有用であり、濾胞期において初期に投与される場合、受精 を誘発する。アナログ4aは、FSH活性の阻害に有用である。アナログ3aは 、鋳型手法およびLHの活性を部分的に中和できる抗体を用いて受精を増加させ るために使用するワクチンの設計のための開始物質として有用である。アナログ 3aは、さらに鋳型手法およびLH活性を中和できる抗体を用いて受精を抑制さ せるワクチンの設計のための開始物質として有用である。アナログ4aは、鋳型 手法を用いて前述した抗FSHワクチンの設計のための開始物質としてさらに有 用である。 アナログ9aおよび10aをコードするベクターは、アナログ4aをコードす るベクターから調製することができる。アナログ4aをコードするベクターをBa IIおよびKpnIを用いて消化し、小さな断片を捨てる。その大きな断片と、アナロ グ19および20をコードするベクターのBaII/KpnIによる消化により調製した 小さな断片とを別々に連結し、アナログ9aおよび10aをコードするベクター を作成する。アナログ9aおよび10aをCOS−7細胞中で発現させた場合、 アナログ9aおよび10aは、アナログ9および10のと同様な抗体およびFS H受容体に対する結合特性を有すると考えられる。アナログ9aおよび10aは 、効率がさらに低く、FSHの活性を阻害する。従って、それらは、卵巣の過刺 激を減少させるのに有用であり、さらに鋳型手法を用いた抗FSHワクチンの設 計のための開始物質として有用である。 実施例25 ゴナドトロピン中にグリコシル化部位を導入する典型的方法 オリゴ糖残基が循環中のホルモンの安定性に良好な影響を与えることから、蛋 白質に余分なオリゴ糖鎖を添加することはしばしば有用である。オリゴ糖の添加 は、所望しない抗体または受容体との相互作用を抑制するために使用することが できる。受容体と相互作用しない蛋白質の表面は、ホルモンの機能を刺激するた めに使用されるオリゴ糖鎖を添加するための有用な場所である。これは、単一鎖 の糖蛋白 質ホルモンの活性の調節またはα、β−ヘテロ二量体の糖蛋白質ホルモンの活性 の調節において有益な効果を持たせることができる。例えば、71残基にアスパ ラギン結合オリゴ糖の生成を生じさせるためにFSHβ−サブユニットの71〜 73残基にグリコシル化シグナルを添加すると、より高い活性を有するホルモン が得られる。逆に、蛋白質のこの領域において他のグルコシル化部位の後にグル コシル化残基を添加すると、その阻害活性が増強される。突然変異導入を実施す る方法は、当業界においては標準であり、合成オリゴヌクレオチド連結阻害によ るコードする配列の合成からSOE PCR(63)にまで及ぶ。SOE PC Rによる突然変異導入の幾つかの例は既に記述している。 実施例26 ヒトのサブユニット由来配列とは別の配列の使用 アナログ1〜20、アナログ1b〜10b、特にアナログ1a〜10aは、鋳型 指示ワクチンの設計のための有用な開始化合物として供給される。ヒトにおいて 使用されるホルモン特異的ワクチンの開発のために、ヒトのα−サブユニットの 代わりにヒトとは別のα−サブユニットを用いて表1に列記するものに類似する アナログを作成することが有用である。これは、ウシのα−サブユニットは、表 1に列記するアナログよりもヒトのホルモンとはさらに異なる蛋白質を与えると の理由による。単一鎖糖蛋白質のホルモンを設計するための手順は、既に説明し ているヒトα−サブユニットの配列をヒトとは別のα−サブユニットをコードす る配列に置換すること以外は、実施例12〜21に列記したことに同様である。 同様にして、グルコシル化シグナルを、アスパラギン、セリンまたはスレオニン のコドンを変える、あるいはアスパラギンとセリンまたはスレオニンの間にプロ リンを挿入することにより、除去することができる。 さらに、免疫原を設計する鋳型手法を用いる場合、ほとんど親和性を有してい ないヒトではない分子を用いて開始することが好ましく、陽性選択において用い る鋳型に対して幾らか親和性があるならば、選択性を生じる残基を導入すること が好ましい。これらのアナログは、実施例12〜25および表1に示すヒトFS H、LHおよびhCGの配列の代わりに、ヒトではない別の起源由来のFSH、 LHまたは TSHのβ−サブユニットの配列で置換することによって調製することができる 。 本発明の化合物は、ほ乳類、即ち動物またはヒトに対して、所望する治療効果 を提供するための有効量にて投与することができる。化合物の活性および所望す る治療の効果の程度が変化することにより、使用する化合物の投与量のレベルも また変化させることができる。投与される実質的投与量は、患者の体重および特 別な患者の個体過敏症のような、一般的に認識される要因によってもまた決定さ れる。 この出願の全体にわたり、多くの刊行物を引用した。これらの刊行物における 開示は、この技術の状況をより完全に記載するために引用文献として組み込むも のである。 このように記載されている本発明は、多くの方法において変化させることがで きることは明らかである。そのような変化は、本発明の意図および範囲から逸脱 するものと見なされるべきのもではなく、すべてのそのような改良は下記する特 許請求の範囲に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 48/00 AEJ 9637−4B C12P 21/02 C C12N 15/09 ZNA 8615−4C C07H 21/04 B C12P 21/02 9356−4H C07K 14/59 // A61K 38/24 9356−4H 16/26 C07H 21/04 9356−4H 19/00 C07K 14/59 9051−4C A61K 37/02 AEX 16/26 9282−4B C12N 15/00 ZNAA 19/00 9051−4C A61K 37/38 (C12P 21/02 C12R 1:91)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 循環における黄体形成ホルモン活性を有する糖蛋白質ホルモンの活性を減 少させると共に、これにより濾胞刺激ホルモンの生成を刺激することによる哺乳 動物における受精能の刺激方法において、黄体形成ホルモンを結合する治療上有 効量の結合剤を哺乳動物に投与することを特徴とする受精能の刺激方法。 2. 哺乳動物が雌である請求の範囲第1項に記載の方法。 3. 哺乳動物がヒトであり、黄体形成ホルモンがヒト黄体形成ホルモンである 請求の範囲第1項に記載の方法。 4. 黄体形成ホルモンが黄体形成ホルモン受容体に結合する場合、露出され続 ける位置にて、結合剤が黄体形成ホルモンのβ−サブユニットにおけるエピトー プに結合する請求の範囲第1項に記載の方法。 5. 結合剤が、黄体形成ホルモンのβ−サブユニットにおける位置70〜80 の間にて残基の1つに結合する請求の範囲第4項に記載の方法。 6. 結合剤が、黄体形成ホルモンのβ−サブユニットにおける位置74〜77 の間にて残基の1つに結合する請求の範囲第5項に記載の方法。 7. 結合剤が抗体である請求の範囲第1項に記載の方法。 8. 抗体が非中和抗体であり、黄体形成ホルモン活性を有する糖蛋白質質ホル モンの活性を減少させるが除去しないことをさらに含む請求の範囲第7項に記載 の方法。 9. 非中和抗体がB105である請求の範囲第8項に記載の方法。 10. 非中和抗体がB110である請求の範囲第8項に記載の方法。 11. ヒト女性における排卵を調節することからなる請求の範囲第1項に記載 の方法。 12. 循環における黄体形成ホルモン活性を有する糖蛋白質ホルモンの活性を 減少させるが排除せず、これにより濾胞刺激ホルモンの産生を刺激することによ り哺乳動物における受精能を刺激するワクチン接種において: (a) 陽性鋳型として黄体形成ホルモンを結合する結合剤を供給し; (b) 黄体形成ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変異により得られた 黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変位体のライブラリーを供給し; (c) 工程(b)からの黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程 (a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニングし; (d) 工程(c)における陽性鋳型結合剤に結合しない黄体形成ホルモンβ− サブユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を決定し; (f) 黄体形成ホルモンとは相違するが、工程(e)にて高親和性を以て黄体 形成ホルモン結合剤に結合する黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体を コードするDNA配列を選択し; (g) 選択された黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体の蛋白質を工 程(f)におけるDNA配列から原核細胞もしくは真核細胞宿主にて発現させ; (h) 工程(g)からの治療上有効量の蛋白質を哺乳動物に抗原として投与し て免疫反応を生じさせることにより黄体形成ホルモンに対する抗体を発生させて 黄体形成ホルモン活性を減少させるが除去せずに濾胞刺激ホルモンの生成を刺激 して哺乳動物における受精能を刺激する ことを特徴とするワクチン接種法。 13. 工程(a)における陽性鋳型が黄体形成ホルモンα−サブユニットおよ びβ−サブユニット突然変異体からなる請求の範囲第12項に記載の方法。 14. 陽性鋳型をB105、B110、518B7およびZMCG7よりなる 群から選択する請求の範囲第13項に記載の方法。 15. (i)工程(a)にて、陰性鋳型として黄体形成ホルモンを結合する結 合剤を供給し; (j) 工程(c)に先立ち、工程(b)からの黄体形成ホルモンβ−サブユニ ット突然変異体を工程(i)からの陰性鋳型結合剤でスクリーニングし; (k) 工程(c)にて、工程(j)からの陰性鋳型結合剤に結合しない黄体形 成ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程(a)からの陽性鋳型結合剤でス クリーニングする 各工程をさらに含む請求の範囲第12項に記載の方法。 16. 工程(i)における陰性鋳型をB107、B109およびα−サブユニ ッ トに対する抗血清よりなる群から選択する請求の範囲第15項に記載の方法。 17. 循環における黄体形成ホルモン活性を有する糖蛋白質質ホルモンの活性 を減少させるが除去せず、これにより濾胞刺激ホルモンの産生を刺激することに より哺乳動物における受精能を刺激するワクチン接種法において:(a) 陽性 鋳型として黄体形成ホルモンを結合する結合剤を供給し; (b) 黄体形成ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変異により得られた 黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変位体のライブラリーを供給し; (c) 工程(b)からの黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程 (a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニングし; (d) 工程(c)における陽性鋳型結合剤に結合しない黄体形成ホルモンβ− サブユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を決定し; (f) 黄体形成ホルモンとは相違するが工程(e)にて高親和性を以て黄体形 成ホルモン結合剤に結合する黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を選択し; (g) 工程(f)からの黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異蛋白をコ ードする治療上有効量のDNA配列を哺乳動物に投与して抗原の発現を生じさせ 、これにより黄体形成ホルモンに対する抗体を発生する免疫反応を生じさせて黄 体形成ホルモン活性を減少させるが除去せずに濾胞刺激ホルモンの生成を刺激し て哺乳動物におけるに受精能を刺激する ことを特徴とするワクチン接種法。 18. 循環における絨毛性ゴナドトロピンホルモン活性を有する糖蛋白質質ホ ルモンの活性を減少させることにより雌の哺乳動物における不妊性を誘発するワ クチンを設計するに際し: (a) 陽性鋳型として絨毛性ゴナドトロピンホルモンを結合する結合剤を供給 し; (b) 絨毛性ゴナドトロピン ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変異 により得られた絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニット突然変異体のラ イ ブラリーを供給し;(c) 工程(b)からの絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ −サブユニット突然変異体を工程(a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニング し; (d) 工程(c)における陽性鋳型結合剤に結合しない絨毛性ゴナドトロピン ホルモンβ−サブユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニット突 然変異体をコードするDNA配列を決定し; (f) 絨毛性ゴナドトロピンホルモンとは相違するが絨毛性ゴナドトロピンホ ルモン結合剤に工程(e)にて高親和性を以て結合する絨毛性ゴナドトロピンβ −サブユニット突然変異体をコードするDNA配列を選択し; (h) 選択された絨毛性ゴナドトロピン ホルモンβ−サブユニット突然変異 体の蛋白を工程(g)におけるDNA配列から原核細胞もしくは真核細胞宿主に て発現させ; (i) 工程(h)からの治療上有効量の蛋白質を哺乳動物に抗原として投与し て免疫反応を生じさせることにより絨毛性ゴナドトロピンホルモンに対する抗体 を発生させて絨毛性ゴナドトロピンホルモン活性を減少させることにより雌哺乳 動物における不妊性を誘発させることを特徴とするワクチンの設計法。 19. 工程(b)における保存物を単一鎖ゴナドトロピンから作成する請求の 範囲第18項に記載の方法。 20. 単一鎖ゴナドトロピンがN−末端における絨毛性ゴナドトロピンβ−サ ブユニットとC−末端における脊椎動物α−サブユニットと絨毛性ゴナドトロピ ンβ−サブユニットを脊椎動物α−サブユニットに結合させる1〜16個のアミ ノ酸残基を有するリンカーとからなる請求の範囲第19項に記載の方法。 21. 単一鎖ゴナドトロピンがN−末端における脊椎動物α−サブユニットと C−末端における絨毛性ゴナドトロピンβ−サブユニットと絨毛性ゴナドトロピ ンβ−サブユニットを脊椎動物α−サブユニットに結合させる1〜16個のアミ ノ酸残基を有するリンカーとからなる請求の範囲第19項に記載の方法。 22. 循環における絨毛性ゴナドトロピン活性を有する糖蛋白質ホルモンの活 性を除去する請求の範囲第18項に記載の方法。 23. 結合剤が中和抗体である請求の範囲第18項に記載の方法。 24. 中和抗体をB109、B107、HCZ107およびHCO514より なる群から選択する請求の範囲第23項に記載の方法。 25. (i)工程(a)にて、陰性鋳型として黄体形成ホルモンを結合する結 合剤をさらに供給し; (j) 工程(c)に先立ち、工程(b)からの絨毛性ゴナドトロピンホルモン β−サブユニット突然変異体を工程(i)からの陰性鋳型結合剤でスクリーニン グし; (k) 工程(c)にて、工程(j)からの陰性鋳型結合剤に結合しない絨毛性 ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程(a)からの陽性鋳 型結合剤でスクリーニングする 各工程をさらに含む請求の範囲第18項に記載の方法。 26. 陰性鋳型を黄体形成ホルモンに対するポリクローナル抗血清よりなる群 から選択する請求の範囲第25項に記載の方法。 27. 循環における絨毛性ゴナドトロピンホルモン活性を有する糖蛋白質質ホ ルモンの活性を減少させることにより雌哺乳動物における不妊性を誘発するワク チンを設計するに際し: (a) 陽性鋳型として絨毛性ゴナドトロピンホルモンを結合する結合剤を供給 し; (b) 絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニットのランダム突然変異に より得られた絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニット突然変異体のライ ブラリーを供給し;(c) 工程(b)からの絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ −サブユニット突然変異体を工程(a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニング し; (d) 工程(c)における陽性鋳型結合剤に結合しない絨毛性ゴナドトロピン ホルモンβ−サブユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における絨毛性ゴナドトロピンホルモンβ−サブユニット突 然変異体をコードするDNA配列を決定し; (f) 絨毛性ゴナドトロピンホルモンとは相違するが絨毛性ゴナドトロピンホ ルモン結合剤に工程(e)にて高親和性を以て結合する絨毛性ゴナドトロピンβ −サブユニット突然変異体をコードするDNA配列を選択し; (g) 工程(f)からの絨毛性ゴナドトロピンβ−サブユニット突然変異蛋白 質をコードする治療上有効量のDNA配列を哺乳動物に投与して抗原の発現を生 じさせることにより絨毛性ゴナドトロピンホルモンに対する抗体を発生する免疫 反応を生じさせて、絨毛性ゴナドトロピンホルモン活性を減少させることにより 雌哺乳動物における不妊性を誘発させる ことを特徴とするワクチンの設計方法。 28. 循環における濾胞刺激ホルモン活性を有する糖蛋白質ホルモンの活性を 減少させることによりヒト男性おける受精能を抑制するためのワクチンを設計す るに際し; (a) 陽性鋳型として濾胞刺激ホルモンを結合する結合剤を供給し; (b) 濾胞刺激ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変異により得られた 濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体のライブラリーを供給し; (c) 工程(b)からの濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程 (a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニングし; (d) 工程(d)にて陽性鋳型結合剤に結合しない濾胞刺激ホルモンβ−サブ ユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を決定し; (f) 濾胞刺激ホルモンとは相違するが濾胞刺激ホルモン結合剤に工程(e) にて高親和性を以て結合する濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を選択し; (g) 選択された濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体の蛋白質を工 程(f)におけるDNA配列から原核細胞もしくは真核細胞宿主にて発現させ; (h) 工程(h)からの治療上有効量の蛋白をヒト男性に抗原として投与して 免疫反応を生じさせることにより、濾胞刺激ホルモンに対する抗体を発生させて 濾胞刺激ホルモン活性を減少させると共にヒト男性における受精能を抑制する ことを特徴とするワクチンの設計方法。 29. 循環における濾胞刺激活性を有する糖蛋白質質ホルモンの活性を除去す る請求の範囲第28項に記載の方法。 30. 結合剤が中和抗体である請求の範囲第28項に記載の方法。 31. 中和抗体がFSG761である請求の範囲第30項に記載の方法。 32. (i) 工程(a)にて、陰性鋳型としてα−サブユニットを結合する 結合剤をさらに供給し; (j) 工程(c)に先立ち、工程(b)からの濾胞刺激ホルモンβ−サブユニ ット突然変異体を工程(i)からの陰性鋳型結合剤でスクリーニングし; (k) 工程(c)にて、工程(j)からの陰性鋳型結合剤に結合しない濾胞刺 激ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程(a)からの陽性鋳型結合剤でス クリーニングする各工程をさらに含む請求の範囲第28項に記載の方法。 33. 循環における濾胞刺激ホルモン活性を有する糖蛋白質質ホルモンの活性 を減少させることによりヒト男性おける受精能を抑制するためのワクチンを設計 するに際し; (a) 陽性鋳型として濾胞刺激ホルモンを結合する結合剤を供給し; (b) 濾胞刺激ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変異により得られた 濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体のライブラリーを供給し; (c) 工程(b)からの濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程 (a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニングし; (d) 工程(c)にて陽性鋳型結合剤に結合しない濾胞刺激ホルモンβ−サブ ユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における濾胞刺激ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を決定し; (f) 濾胞刺激ホルモンとは相違するが濾胞刺激ホルモン結合剤に工程(e) にて高親和性を以て結合する濾胞刺激β−サブユニット突然変異体をコードする DNA配列を選択し; (g) 工程(f)からの濾胞刺激β−サブユニット突然変異蛋白をコードする 治療上有効量のDNA配列を哺乳動物に投与して抗原の発現を生じさせることに より濾胞刺激ホルモンに対する抗体を発生する免疫反応を生じさせて、濾胞刺激 ホルモン活性を減少させると共にヒト男性における受精能を抑制する ことを特徴とするワクチンの設計方法。 34. 循環における黄体形成ホルモン活性を有する糖蛋白質質ホルモンの活性 を減少させることにより非ヒト哺乳動物における受精能を抑制するためのワクチ ンを設計するに際し: (a) 陽性鋳型として黄体形成ホルモンを結合する結合剤を供給し; (b) 黄体形成ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変位により得られた 黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体のライブラリーを供給し; (c) 工程(b)からの黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程 (a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニングし; (d) 工程(c)にて陽性鋳型結合剤に結合しない黄体形成ホルモンβ−サブ ユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を決定し; (f) 黄体形成ホルモンとは相違するが工程(e)にて高親和性を以て黄体形 成ホルモン結合剤に結合する黄体化β−サブユニット突然変異体をコードするD NA配列を選択し; (g) 選択された黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体の蛋白を工程 (f)におけるDNA配列から原核細胞もしくは真核細胞宿主にて発現させ; (h) 工程(g)からの治療上有効量の蛋白質を哺乳動物に抗原として投与し て、黄体形成ホルモンに対する抗体を発生する免疫反応を生じさせることにより 、黄体形成ホルモン活性を減少させると共に非ヒト哺乳動物における受精能を抑 制する ことを特徴とするワクチンの設計方法。 35. 循環における黄体化活性を有する糖蛋白質質ホルモンの活性を除去する 請求の範囲第34項に記載の方法。 36. 結合剤が中和抗体である請求の範囲第34項に記載の方法。 37. (i) 工程(a)にて、陰性鋳型としてα−サブユニットを結合する 結合剤をさらに供給し; (j) 工程(c)に先立ち、工程(b)からの黄体形成ホルモンβ−サブユニ ット突然変異体を工程(i)からの陰性鋳型結合剤でスクリーニングし; (k) 工程(c)にて、工程(j)からの陰性鋳型結合剤には結合しない黄体 形 成ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程(a)から陽性鋳型結合剤でスク リーニングする 各工程をさらに含む請求の範囲第34項に記載の方法。 38. 循環における黄体形成ホルモン活性を有する糖蛋白質質ホルモンの活性 を減少させることにより非ヒト哺乳動物における受精能を抑制するためのワクチ ンを設計するに際し: (a) 陽性鋳型として黄体形成ホルモンを結合する結合剤を供給し; (b) 黄体形成ホルモンβ−サブユニットのランダム突然変位により得られた 黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体のライブラリーを供給し; (c) 工程(b)からの黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体を工程 (a)からの陽性鋳型結合剤でスクリーニングし; (d) 工程(c)にて陽性鋳型結合剤に結合しない黄体形成ホルモンβ−サブ ユニット突然変異体を捨て; (e) 工程(d)における黄体形成ホルモンβ−サブユニット突然変異体をコ ードするDNA配列を決定し; (f) 黄体形成ホルモンとは相違するが工程(e)にて高親和性を以て黄体形 成ホルモン結合剤に結合する黄体化β−サブユニット突然変異体をコードするD NA配列を選択し; (g) 工程(f)からの黄体化β−サブユニット突然変異蛋白をコードする治 療上有効量のDNA配列を哺乳動物に投与して抗原の発現を生じさせることによ り黄体形成ホルモンに対する抗体を発生する免疫反応を生じさせて、黄体形成ホ ルモン活性を減少させると共にヒト男性における受精能を抑制する ことを特徴とするワクチンの設計方法。 39. N−末端における絨毛性ゴナドトロピンβ−サブユニットとC−末端に おける脊椎動物α−サブユニットと絨毛性ゴナドトロピンβ−サブユニットを脊 椎動物α−サブユニットに結合させる1〜16個のアミノ酸残基を有するリンカ ーとからなる単一鎖ゴナドトロピン。 40. N−末端における脊椎動物α−サブユニットとC−末端における絨毛性 ゴナドトロピンβ−サブユニットと絨毛性ゴナドトロピンβ−サブユニットを脊 椎 動物α−サブユニットに結合させる1〜16個のアミノ酸残基を有するリンカー とからなる単一鎖ゴナドトロピン。
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