JP2001333772A - 可変性の活性を有する単鎖稔性ホルモン - Google Patents

可変性の活性を有する単鎖稔性ホルモン

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JP2001333772A
JP2001333772A JP2000128521A JP2000128521A JP2001333772A JP 2001333772 A JP2001333772 A JP 2001333772A JP 2000128521 A JP2000128521 A JP 2000128521A JP 2000128521 A JP2000128521 A JP 2000128521A JP 2001333772 A JP2001333772 A JP 2001333772A
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fshβ
lhβ
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University of Washington
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    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】卵胞刺激ホルモン(FSH)活性と比較しての
比が変化する黄体形成ホルモン(LH)活性を共に有す
る、単鎖型稔性誘導ホルモンを提供すること。 【解決手段】 次の式で表わされるグリコシル蛋白質、
または非グリコシル蛋白質は、ホルモンのヘテロダイマ
ー型の代用物として、不妊症の治療の補助などに有用で
ある。 式=FSHβ−CTP−LHβ(1−X)−(リンカ
ー)n−α。 ここでFSHβは卵胞刺激ホルモンβサブユニット。C
TPはヒト繊毛性性線刺激ホルモン、LHβ(1−X)
は黄体ホルモンの1〜X位を含むβサブユニット、リン
カーは1−100アミノ酸残基よりなる親水性のアミノ
酸配列で好ましくは上記に規定するCTPであり、αは
脊椎動物の糖蛋白質のαサブユニットである。以上に記
したサブユニット及びアミノ酸配列はいずれも改変体を
含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(技術分野)本発明は、特定のクラスの単
鎖稔性ホルモンに関する。これらの単鎖形態は、αサブ
ユニットの上流に2つのβサブユニットを含む。本発明
のホルモンは、卵胞刺激ホルモン(FSH)機能につい
ては同様の活性を有するが、黄体形成ホルモン(LH)
機能については異なる活性を有する。従って、本発明の
化合物は、比率が可変であるFSH活性およびLH活性
を有する。
【0002】(背景技術)ヒトにおいて、重要な4つの
糖タンパク質ホルモンヘテロダイマー(LH、FSH、
甲状腺刺激ホルモン(TSH)、および絨毛性性腺刺激
ホルモンCG)は、同じαサブユニットおよび異なるβ
サブユニットを有する。これらのホルモンのうち3つ
は、事実上他の全ての脊椎動物種にも存在し、CGは、
今までには、霊長類ならびに妊娠した雌馬の胎盤および
尿にしか認められていない。FSHは、稔性の調節にお
いて重要なホルモンであり、FSHは、稔性を増強する
ために、インビボおよびインビトロの両方で使用されて
きた。LHもまた、このような処置において役割を果た
すようである。
【0003】公開された2つのPCT出願は、このαユ
ニットおよびβユニットが共有結合的に連結されて、以
下の一般式の融合ペプチドを生じる、これら4つのホル
モン(FSH、LH、TSHおよびCG)の単鎖形態を
記載する:β(リンカー)nα、または α(リンカー)nβ ここでnは0または1であり、そしてαおよびβはこれ
らのホルモンのそれぞれのサブユニットを示す(Moy
le,W.R.、1995年8月24日に公開されたP
CT出願WO95/22340、および本明細書中の発
明者の出願である、1996年2月22日に公開された
WO96/05224)。これらの書類の開示は、本明
細書中に参考として援用される。
【0004】シスチン架橋数が使い尽くされた、上記に
記載の単鎖糖タンパク質ホルモンの形態は、1997年
9月19日に出願され、そして本明細書中に参考として
援用される米国特許出願第08/933,693号に開
示される。
【0005】WO99/25849として公開されたP
CT出願(1999年5月27日公開)は、単一のαサ
ブユニットに結合した2つのβサブユニットを含む、さ
らなる単鎖形態を開示する。これらのタンパク質は、以
下の式である: β1(リンカー1m−β2−(リンカー2n−α; α−(リンカー1)m−β1−(リンカー2)n−B2およ
び β1−(リンカー1)m−α−β2−(リンカー2)n
【0006】この属は、大多数の独立したメンバーを含
み、そしてこの公開は、いずれの特定のサブクラスに対
しても重点をおいていない。この書類の内容は、本明細
書中に参考として援用される。
【0007】さらに、1999年10月12日に出願さ
れ、そしてまた本明細書中に参考として援用される、P
CT出願PCT/US 99/23555は、2つのβ
サブユニットを含むホルモンのさらなる形態を開示する
が、ここでこのβサブユニットの1つは、単一のβサブ
ユニットおよびαサブユニットを含む単鎖形態に、非共
有結合的に結合されている。
【0008】ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンのカルボキシ
末端ペプチド(CTP)またはその改変体を使用して、
一般に医薬品を、および特にこれらのホルモンを改変す
る刊行物が、本発明にさらに関連する。従って、PCT
出願公開番号WO90/09800(1990年9月7
日公開され、そして本明細書中に参考として援用され
る)は、これらのホルモンの種々の改変型(CTPによ
るβサブユニットのC末端伸長またはその改変体を含
む)を記載する。これらのホルモンの他のムテインもま
た、記載される。「CTP」は、ヒト絨毛性性腺刺激ホ
ルモンのβサブユニットの112位〜118位の任意の
1つから145位にわたるアミノ酸の配列である。さら
に、PCT出願公開番号WO94/24148(199
4年10月27日公開され、そして本明細書中に参考と
して援用される)は、C末端以外の位置でのCTPの伸
長による、あるいは挿入による、および112位〜11
8位から145位にわたる配列より短いCTPフラグメ
ントを用いる、これらのホルモンおよび他の化合物の改
変を記載している。
【0009】FSHのCTP伸長βサブユニットもま
た、本明細書中の出願人による2つの報文に記載されて
いる:LaPolt,P.S.ら、Endocrino
logy(1992)131:2514−2520、お
よびFares,F.A.ら、Proc Natl A
cad Sci USA(1992)89:4304−
4308。これらの両報文は、本明細書に参考として援
用されている。単鎖化合物(FSHβ−CG β−α)
の活性を記載する本明細書中の発明者による論文(Ma
satoshi Kandaら、Molecular
Endocrinology(1999)13:187
3〜1881)もまた、参考として援用される。
【0010】ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンのヘテロダイ
マー形態の結晶構造は、ほぼ同時期の論文中に公開さ
れ;1つは、Lapthorn,A.J.ら、Natu
re(1994)369:455−461であり、もう
一方は、Wu,H.ら、Structure(199
4)2:545−558である。これらの論文の結果
は、Patel,D.J. Nature (199
4) 369:438−439に要約されている。
【0011】1991年11月14日に公開されたPC
T出願WO91/16922は、多くのキメラ形態およ
びさもなければ改変形態の、ヘテロダイマー糖タンパク
質ホルモンを記載している。概して、この開示は、それ
ぞれ種々のα鎖部分あるいはβ鎖部分を含有する、αサ
ブユニットあるいはβサブユニットのキメラを重点的に
取り扱っている。WO91/16922に単に掲載され
ているだけで他には記載されていない1つの構築物は、
ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンのβ鎖の実質的に全体をα
サブユニットプレタンパク質(すなわち、このサブユニ
ットの分泌シグナル配列を含有する)に融合する。
【0012】上記に参照されたPCT公開WO99/2
5849に開示される、生物機能的な単鎖化合物の属の
特定のサブセットが、インビトロおよびインビボで稔性
の増強のためのプロトコルにおいて使用される場合に、
特に有利な特性を有することが、現在見出されている。
このサブセットにおいて、FSH活性は、ネイティブの
ホルモンのFSH活性に匹敵するレベルで維持される
が、LH活性は、ネイティブLHのLH活性よりも一般
的に低い範囲にわたり変化される。
【0013】(発明の開示)本発明は以下を提供する: 1. 下式の、FSHに関してアゴニスト活性を有し、
かつLHに関してより弱いアゴニスト活性を有する、グ
リコシル化タンパク質または非グリコシル化タンパク質
であって: FSHβ−CTP−LHβ(1−X)−(リンカー)n
−α ここでFSHβは、脊椎動物卵胞刺激ホルモンβサブユ
ニットまたはその改変体であり;CTPとは、ヒト絨毛
性性腺刺激ホルモンβサブユニットまたはその改変体の
112位〜118位から145位のアミノ酸配列をい
い;LHβ(1−X)とは、1〜X位を含む脊椎動物黄
体形成ホルモンのβサブユニットまたはその改変体をい
い、ここでXは114〜121の整数であり;「リンカ
ー」とは、1〜100アミノ酸残基を含む親水性の、可
動性のアミノ酸配列であり;nは0または1であり;そ
してαは脊椎動物糖タンパク質ホルモンのαサブユニッ
トまたはその改変体であり、但し、nが1でありかつリ
ンカーが完全なCTPである場合、Xは114であり得
ない、タンパク質。 2.nが1である、項1に記載のタンパク質。 3.リンカーが、少なくとも1つのグリコシル化部位を
含む完全CTPまたは部分CTP、あるいはその改変体
である、項2に記載のタンパク質。 4.Xが119〜121である、項1に記載のタンパク
質。 5.FSHβがヒトFSHβであり、LHβがヒトLH
βであり、そしてαがヒトのαサブユニットである、項
1に記載のタンパク質。 6.項1に記載のタンパク質であって、FSHβ−CT
P−LH(1−121)−CTP−αまたはFSHβ−
CTP−LH(1−114)−CTP−αまたはFSH
β−CTP−LHβ(1−121)−αまたはFSHβ
−CTP−LHβ(1−114)−αまたはFSHβ−
CTP−CGβ−αである、タンパク質。 7.適切な薬学的賦形剤と混合された項1に記載のタン
パク質を含む、薬学的組成物。 8.固体支持体に結合された、項1に記載のタンパク
質。 9.項1に記載のタンパク質に対して免疫特異的な、抗
体。 10.項1に記載のタンパク質をコードするヌクレオチ
ド配列を含む、DNA分子またはRNA分子。 11.FSHおよびLHのアゴニストの産生のための発
現系であって、この発現系は、項1に記載のタンパク質
をコードする第1のヌクレオチド配列を、この第1のヌ
クレオチド配列の発現に影響する制御配列と作動可能に
連結して含む、発現系。 12.上記第1のヌクレオチド配列によりコードされる
タンパク質に作動可能に連結されるシグナルペプチドを
コードする、第2のヌクレオチド配列をさらに含む、項
11に記載の発現系。 13.項11に記載の発現系を含むように改変された、
宿主細胞。 14.項12に記載の発現系を含むように改変された、
宿主細胞。 15.FSHおよびLHのアゴニストである単鎖タンパ
ク質を産生するための方法であって、この方法は、上記
のタンパク質が産生される条件下で項13に記載の細胞
を培養する工程;およびその培養物から上記タンパク質
を回収する工程を含む、方法。 16.FSHおよびLHのアゴニストである単鎖タンパ
ク質を産生するための方法であって、この方法は、上記
タンパク質が産生される条件下で項14に記載の細胞を
培養する工程;およびその培養物から上記タンパク質を
回収する工程を含む、方法。
【0014】本発明は、FSH活性と比較しての比が変
化するLH活性を有する、稔性誘導ホルモンの単鎖形態
を提供する。一般に、単鎖形態は、等量のネイティブの
FSHにより示される活性に匹敵するFSHアゴニスト
活性を有するが、このクラスの種々の実施態様のうちで
変化し得るLHアゴニスト活性を有する。一般に、この
化合物は、種々の程度のLHアゴニスト活性を有する
が、代表的に、そのネイティブのホルモンと関連するL
H活性に劣る。本発明の単鎖形態は、グリコシル化され
るか、部分的にグリコシル化されるか、またはグリコシ
ル化されないかのいずれかであり得、そしてFSHβ
は、CTPを介してLHβに連結される。αサブユニッ
トは両方の下流である。
【0015】従って、1つの局面において、本発明は、
以下の式: FSHβ−CTP−LHβ(1−X)−(リンカー)n
−α のグリコシル化タンパク質または非グリコシル化タンパ
ク質に関し、ここで「α」は糖タンパク質ホルモンの共
通αサブユニットまたはその改変体を表し、FSHβは
卵胞刺激ホルモンのβサブユニットをいい、CTPは、
本明細書中以下にさらに規定される絨毛性性腺刺激ホル
モンβサブユニットのカルボキシ末端ペプチドをいい、
LHβ(1−X)は、必要に応じて上記のカルボキシ末
端から7つまでのアミノ酸の欠失を含む、黄体形成ホル
モンβサブユニットをいい、「リンカー」は、可動性お
よび親水性であるアミノ酸配列であり、そしてCTP’
(すなわち、完全なCTPまたは部分CTP)であり得
る。nは0または1である。しかし、n=1およびリン
カー=CTPの場合、Xは114であり得ない。
【0016】その他の局面では、本発明は、本発明のタ
ンパク質を生産するための組換え材料および方法、本発
明のタンパク質を含有する薬学的組成物、本発明のタン
パク質に特異的な抗体、および本発明のタンパク質の使
用方法に関する。
【0017】(発明の実施の形態)ヒトの4つの「糖タ
ンパク質」ホルモンは、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン
(hCG)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホ
ルモン(LH)、および甲状腺刺激ホルモン(TSH)
を含むファミリーを提供する。これらのホルモンは全
て、所定の種について、グループ間でアミノ酸配列が同
じであるαサブユニット、およびファミリーの各メンバ
ーに従って異なるβサブユニットから構成されたヘテロ
ダイマーである。従って、通常これらの糖タンパク質ホ
ルモンは、非共有結合で会合しているαサブユニットお
よびβサブユニットから構成されたヘテロダイマーとし
て存在する。ほとんどの脊椎動物は、FSH、TSH、
およびLHを産生し、絨毛性性腺刺激ホルモンは、ヒト
を含む霊長類、および妊娠中の雌馬にのみ見出されてい
る。
【0018】動物において、各ホルモンのαサブユニッ
トおよびβサブユニットは、異なる遺伝子によりコード
され、そして別々に合成され、次いで非共有結合性ヘテ
ロダイマー複合体へと組み立てられる。本発明の化合物
において、βサブユニットは、αサブユニットに共有結
合的に連結されて、1次構造が本質的に線状である単鎖
分子になる。2次構造および3次構造を考慮することな
らびにコンホーメーションのエネルギーにより与えられ
る3次元構造は、βサブユニットに代表されるヘテロダ
イマーの機能性が示されることを可能にする、ヘテロダ
イマー形態に明らかに十分に類似している。単鎖中にα
サブユニットおよび2つのβサブユニットを含む化合物
の属の一般的特性は、上記に引用されたPCT出願公開
WO99/25849に記載される。しかし、本発明の
化合物(上記に引用されたPCT出願に記載される、非
常に小さいサブセットの化合物を形成する)は、稔性の
誘導のための薬物の設計において特に有利である。
【0019】稔性の誘導のために、インビトロかまたは
インビボのいずれかで細胞を処置する際に、主要成分と
して卵胞刺激ホルモン(FSH)の効果を提供すること
が所望され得る。しかし、絨毛性性腺刺激ホルモン/黄
体形成ホルモンについてのレセプターに関して、典型的
にはより少ない、しかしそれにも関わらず、有意な量の
活性を提供することが有利である。(同じレセプター
が、CGおよびLHの両方を認識する)。所望され得る
LH活性の程度は、処置される特定の被験体または細胞
によりいくらか変化するが、しかし、これは、代表的に
は、FSH活性の程度よりも実質的に低い。本発明の化
合物は、FSHと実質的に同じアゴニスト活性を共有す
るが、代表的に、FSHアゴニスト刺激の約1%の活性
から、FSHアゴニスト刺激の約100%までに及ぶL
H活性の範囲を提供する、一群の生物学的活性分子を提
供する。この範囲は、以下にさらに記載されるように、
グリコシル化のレベルに関して、リンカーを含む(また
は含まない)ことおよびリンカーの長さに関して、なら
びにC末端欠失に関して、LHβ成分を操作することに
より、生じる。
【0020】(サブユニット成分)本明細書中で使用さ
れる場合、共通αサブユニット、ならびにFSH βサ
ブユニット、LH βサブユニット、およびCG βサ
ブユニット、ならびにヘテロダイマー形態は、その従来
の定義を有し、そしてそれ自体が当該分野で公知である
アミノ酸配列を有するタンパク質か、またはその対立遺
伝子改変体をいい、このことは、示されるグリコシル化
パターン、またはアミノ酸側鎖の他の誘導体化に関わら
ない。
【0021】これらのペプチドの「ネイティブ」形態
は、関連の脊椎動物組織から単離されており、かつそれ
自身これらの既知の配列を有するアミノ酸配列を有する
ペプチドであるか、またはそれらの対立遺伝子改変体の
ペプチドである。7アミノ酸以下のアミノ酸欠失に達す
るLHβサブユニットのC末端の短縮は、この定義に含
まれる。
【0022】これらタンパク質の「改変体」形態および
CTPユニット(以下を参照のこと)の「改変体」形態
は、ネイティブのタンパク質のアミノ酸配列における意
図的変化(短縮を含む)を有する形態であり、この変化
は、例えば、部位特異的変異誘発または他の組換え操作
により生成されるか、あるいは合成的に調製される。
【0023】これらの変化は、欠失、および/または挿
入、および/または置換(非保存的置換に加えて、保存
的アミノ酸置換を含む)を含む、1〜5個、好ましくは
1〜3個、そしてより好ましくは1個のアミノ酸変化か
らなる。得られた改変体は、ネイティブのホルモンの活
性を反映する活性を保持しなければならない(すなわ
ち、得られた改変体は、アゴニストとして挙動するよう
にネイティブのホルモンの生物学的活性を保持しなけれ
ばならない)。
【0024】「保存アナログ」は、従来の意味で、置換
される残基が、置換がなされる残基と同じ一般的なアミ
ノ酸カテゴリーにあるアナログを意味する。アミノ酸
は、当該分野で理解されているように、例えば、Day
hoff,M.ら、Atlasof Protein
Sequences and Structure(1
972)5:89〜99によって、このようなグループ
に分類された。一般的には、酸性アミノ酸は、1つのグ
ループに帰属し;塩基性アミノ酸は別のグループに;中
性の親水性アミノ酸は別のグループに、などに帰属す
る。より詳細な分類は、上記で参考として援用されるW
O 96/05224に記載される。
【0025】好ましい改変体の1つのセットは、αもし
くはβサブユニットのいずれかのグリコシル化部位、ま
たはその両方のグリコシル化部位、あるいはCTPのグ
リコシル化部位または部分CTPのグリコシル化部位が
改変された改変体である。本明細書に記載されているホ
ルモンカルテットのいくつかの有用な改変体は、199
3年1月5日に発行された米国特許第5,177,19
3号に記載されており、そしてこれは本明細書に参考と
して援用される。グリコシル化パターンは、関連部位の
破壊、1つ以上の部位の付加、あるいは代替的に、タン
パク質が生産される宿主細胞の変更によって、改変され
得る。
【0026】改変体はまた、非重要領域が改変または除
去された改変体を包含する。このような欠失および変化
はループ全体を含み得、その結果、10個より相当多い
アミノ酸の配列が欠失または変更され得る。しかし、得
られる改変体は、少なくともレセプター結合ドメインお
よびシグナル伝達に関与する領域を保持しなければなら
ない。
【0027】糖タンパク質ホルモンの改変体についての
かなりの文献が存在し、そして、アゴニスト活性を生じ
る多くの可能な改変体が調製され得ることが、明白であ
る。このような改変体は、例えば、Chen,F.ら、
Molec Endocrinol(1992)6:9
14〜919;Yoo,J.ら、J Biol Che
m(1993)268:13034〜13042;Yo
o,J.ら、J Biol Chem(1991)26
6:17741〜17743;Puett,D.ら、G
lycoprotein Hormones、Lusb
ader,J.W.ら編、Springer Verl
ag New York(1994)122〜134;
Kuetmann,H.T.ら、(同書)103〜11
7頁;Erickson,L.D.ら、Endocri
nology(1990)126:2555〜256
0;およびBielinska,M.ら、J Cell
Biol(1990)111:330a(抄録184
4)に開示されている。
【0028】他の改変体は、1つ以上のシスチン結合
が、代表的には、結合に関与する一方または両方のシス
テインを中性アミノ酸で置換することによって、欠失さ
れる改変体を包含する。欠失され得る特に好ましいシス
チン結合は、26位と110位との間、および23位と
72位との間のシスチン結合である。
【0029】本明細書で使用される場合、「ペプチド」
および「タンパク質」は、それらの間の長さの区別は恣
意的であるので、互換的に使用される。
【0030】αサブユニットおよびβサブユニットの
「非重要」領域は、生物学的活性に必要とされない分子
領域である。一般的には、これらの領域は、結合部位、
前駆体切断部位、および触媒部位から遠い。適切な折り
畳みの誘導、レセプターへの結合、触媒活性などに対し
て重要な領域は検討されるべきである。ダイマーの場合
に重要であるいくつかの領域は、この分子によって課さ
れるコンフォメーション上の制限がこれらの領域に対す
る必要性を不必要にし得るので、一本鎖形態では重要で
なくなることに、留意されるべきである。非重要領域で
あることの確認は、候補領域の欠失あるいは改変、およ
び、所望の活性についての適切なアッセイの遂行によっ
て、容易に完了される。改変が活性の損失を生じる領域
は重要であり、改変が同じ活性あるいは同様の活性を生
じる領域は非重要であると考えられる。
【0031】本明細書で使用される場合、「CTPユニ
ット」とは、アミノ酸112位〜118位からC末端の
残基145位にまで広がる、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモ
ンβサブユニットのカルボキシ末端に認められるアミノ
酸配列をいう。従って、各「完全」CTPユニットは、
CTPのN末端に依存して、28〜34個のアミノ酸を
含有する。
【0032】「部分」CTPユニットによって、112
位〜118位から145位までの間を含めて存在する
が、最も短い可能な「完全」CTPユニットから(すな
わち、118位〜145位から)少なくとも1つのアミ
ノ酸が欠失されたアミノ酸配列が意味される。これらの
「部分」配列は、CTPに関する「改変体」の定義に含
まれる。「部分」CTPユニットは、少なくとも1つの
O−グリコシル化部位を含有する。このCTPユニット
は、121位(部位1)、127位(部位2)、132
位(部位3)、および138位(部位4)のセリン残基
に、4つのグリコシル化部位を含む。アゴニストにおい
て有用なCTPの部分形態は、介在する部位は削除され
得るが、ネイティブのCTP配列で出現する順序で配置
された、1つ以上のこれらの部位を含む。
【0033】本発明の化合物において、FSHβは、改
変体を形成するために、任意の置換または挿入が保存的
であり得るが保存的である必要はない、起こり得る1〜
5アミノ酸の欠失、および/または挿入、および/また
は置換を除いて、本質的に改変されていない形態の、適
切な種由来のFSHβサブユニットを表す。従って、こ
の分子のFSHβ部分は、主要でない改変は許容される
が、本質的には一定の特徴である。
【0034】このFSHβサブユニットは、完全CTP
リンカーを介してこの分子の下流部分に連結されてい
る。この位置におけるCTPリンカーは、委任される。
このリンカーは、この位置において、アミノ酸112〜
118から145のCG/βを含む完全なCTPリンカ
ーである。さらに、単なる主要でない改変(すなわち、
1〜5アミノ酸置換、および/または挿入、および/ま
たは欠失)が含まれる。このような変化は、グリコシル
化部位に影響してはならない。
【0035】この分子のLHβ(1−X)部分は、より
変化し得る。名称1−Xは、含まれるLHβのアミノ酸
配列を表し;Xは114〜121である。従って、LH
βサブユニットは、天然のヒトホルモンで生じる121
位の、またはもちろん、異なる種由来のLHβの対応す
る位置の、N末端の114個のアミノ酸のみを含み得
る。従って、LHβは、1〜114位、1〜115位、
1〜116位、1〜121位までを含み得る。さらに、
LHβサブユニットは、1〜5アミノ酸置換、および/
または挿入、および/または欠失を含み得る。絨毛性性
腺刺激ホルモンにおいて対応する位置に存在するアミノ
酸の置換が、特に好ましい。従って、LH活性の変化を
許容するさらなる可変が、LHβサブユニットとCGβ
サブユニットとの間の相違を乗り越える選択された変異
により、含まれ得る。一般に、1〜121位のLHは、
対応する位置のCGよりも疎水性である。細胞内活性
は、CGの方を選ぶように歪められるようである;実
際、本発明の好ましい実施態様は、「LHβ−リンカ
ー」の代わりに、種々の短縮型(または非短縮型)形態
のCGβを含む。本発明の好ましい実施態様は、LHβ
部分に存在する1つ以上のアミノ酸が、CGβ中のその
位置にある対応するアミノ酸によって置換される実施態
様を含む。
【0036】1位〜114位には、LHおよびCGβに
おいて異なる、17残基が存在する。115位〜121
位の全てのアミノ酸は異なる。LHアミノ酸を、CGβ
のアミノ酸で組織的に置換することにより、LH/CG
レセプターアゴニストとしてのこの化合物の活性を変化
し得る。従って、特定の置換は、本発明の化合物により
包含されるLH活性の範囲内の化合物を拡張する。
【0037】LHβ(1−X)の下流のリンカーは、必
要に応じる。このリンカーは、アミノ酸、代表的には1
〜100アミノ酸、好ましくは1〜75アミノ酸、好ま
しくは1〜50アミノ酸、そしてより好ましくは1〜4
0アミノ酸の配列である。このアミノ酸配列は、可動
性、かつ親水性であるべきである。このリンカーに包含
されるための代表的なアミノ酸は、グリシン、セリンを
含み、そして反復するグリシン/セリン配列が好まし
い。特に好ましい実施態様は、CTP’であり、これは
部分CTPユニットまたは完全CTPユニットである。
【0038】αサブユニットおよびその改変体は、一般
に、改変体について本明細書中で規定される通りであ
る。
【0039】本発明のホルモンの特に好ましい実施態様
は、以下が挙げられる(N−Cで示される):FSHβ
−CTP−LHβ(1−114)−α;FSHβ−CT
P−LHβ(1−115)−α;FSHβ−CTP−L
Hβ(1−116)−α;FSHβ−CTP−LHβ
(1−117)−α;FSHβ−CTP−LHβ(1−
118)−α;FSHβ−CTP−LHβ(1−11
9)−α;FSHβ−CTP−LHβ(1−120)−
α;FSHβ−CTP−LHβ(1−121)−α;F
SHβ−CTP−LHβ(1−114)CTP’−α;
FSHβ−CTP−LHβ(1−115)CTP’−
α;FSHβ−CTP−LHβ(1−116)CTP’
−α;FSHβ−CTP−LHβ(1−117)CT
P’−α;FSHβ−CTP−LHβ(1−118)C
TP’−α;FSHβ−CTP−LHβ(1−119)
CTP’−α;FSHβ−CTP−LHβ(1−12
0)CTP’−α;およびFSHβ−CTP−LHβ
(1−121)CTP’−α;ここでCTP’は、完全
CTPを表す。
【0040】LHβサブユニットとαサブユニットとの
間のCTP’が部分CTPである、上記の実施態様もま
た好ましい。
【0041】LHβサブユニット残基の1つ以上のアミ
ノ酸が、CGβサブユニット由来の対応するアミノ酸に
より置換される、列挙された実施態様と類似の実施態様
もまた好ましい。従って、1〜114領域の任意の関連
位置にあるアミノ酸が置換され得、その結果、1〜17
のそのような置換がなされ得、さらに、LHβサブユニ
ットの115位〜121位の任意の数のアミノ酸が、C
Gβサブユニットにあるそれらの位置の対応するアミノ
酸により置換され得る。1つの特定の好ましい実施態様
において、全てのこのような置換がなされ、そしてαサ
ブユニットに対するCTPリンカーは、単に、CGβサ
ブユニット中に天然に存在するものである。さらに、C
Gβサブユニットは、少なくともCTPの一部によりさ
らに伸長され得る。以下の実施態様は、例示目的のみの
ために、LHβサブユニット残基がCGβサブユニット
に「変形される」型のなされ得る置換を例示する。この
例示は、ヒトホルモンに関して示されるが、類似の置換
が他の動物種由来のホルモンに関して生じ得る。
【0042】FSHβ−CTP−LH(1−114,H
10R,M42T)−CTP’−αFSHβ−CTP−
LH(1−116,T8R,N71D,L115F,S
116Q)−CTP’−α FSHβ−CTP−LH(1−114,R2K,I15
T,T53N,P83A)−CTP−α FSHβ−CTP−LH(1−118,W8R,P51
A,F82Y,G117D)−CTP’−α FSHβ−CTP−CGβ−α。
【0043】上記の化合物において、標準の1文字アミ
ノ酸コードを使用し;数字は位置を示し、そして左側の
残基はLHの残基であり、右側の残基はCGβ由来の残
基であり;従って、例えば、「W8R」は、8位のLH
のトリプトファン残基がアルギニン残基により置換され
る実施態様をいう。
【0044】ヒトでの使用に関しては、ヒト型のαサブ
ユニットおよびβサブユニットが望ましいが、他の脊椎
動物における対応形態が獣医学的状況において有用であ
ることに留意すべきである。ウシ、ヒツジ、ウマ、ブ
タ、ネコ、イヌ、および他の種由来のFSH、TSH、
およびLHのサブユニットは、これらの種に影響を与え
る指標に適切である。
【0045】いかなる理論によっても拘束されることを
望まないが、出願人は、分子のLH活性がLH成分のC
末端を伸長することにより増強されると考える。従っ
て、活性のスペクトルは、LHβが1位〜114位とし
て存在し、そしてCTPが含まれない(最も低い活性を
有する)化合物から、LHβサブユニットが完全に含ま
れ、そしてCTPによりさらに伸長され(最も高い活性
の分子を提供す)る実施態様までの範囲にわたる。この
関係は、もちろん完全ではなく、そしてこの成分のアミ
ノ酸配列における任意の改変に影響される。それにも関
わらず、上記は、本発明の化合物において望ましい活性
の範囲を構築する際の、いくつかの一般的な指針を提供
する;LHアゴニスト活性は、一般に、その分子のLH
βサブユニット部分のC末端配列を伸長することにより
増強し得、そしてLHアゴニスト活性は、この伸長の長
さを減少することにより減衰し得る。
【0046】(他の改変)本発明の単鎖タンパク質は、
リン酸化、グリコシル化(N結合型およびC結合型の両
方)、通常グリコシル化された形態の脱グリコシル化、
アシル化、アミノ酸側鎖の改変(例えば、プロリンのヒ
ドロキシプロリンへの転換)、および、一般的に生じる
ことが認められている翻訳後の事象に類似した同様の改
変のような、アミノ酸配列を改変すると一般的に理解さ
れている方法で、さらに結合体化または誘導体化され得
る。
【0047】本発明のホルモンのグリコシル化状態は、
特に重要である。ホルモンは、原核生物宿主中で産生す
ること、またはサブユニットおよび/もしくは存在し得
る任意のCTPユニットに通常存在するグリコシル化部
位を変異させることのいずれかによって、非グリコシル
化形態で調製され得る。非グリコシル化形態のホルモン
および部分的にグリコシル化された形態のホルモンの両
方は、グリコシル化部位を操作することによって調製さ
れ得る。通常は、もちろん、グリコシル化形態もまた、
本発明の範囲内に包含される。
【0048】当該分野で一般に公知のように、本発明の
単鎖タンパク質はまた、所望の適用に応じて、標識、キ
ャリア、固体支持体などにカップリングされ得る。標識
形態は、それらの代謝運命の追跡に使用され得る。この
目的のための適切な標識は、特に、ヨウ素131、テク
ネチウム99、インジウム111などのような放射性同
位体標識を含む。標識はまた、アッセイ系中の単鎖タン
パク質の検出を媒介するために使用され得る。この場
合、放射性同位体はまた、酵素標識、蛍光標識、発色標
識などと同様に使用され得る。このような標識の使用
は、関連のレセプターの位置決めを可能にする。なぜな
ら、これらは、このようなレセプターに関する標的化剤
として使用され得るからである。
【0049】本発明のタンパク質はまた、これらの新規
な改変形態と特異的に免疫反応する抗体の調製におい
て、それらの免疫原性を増強するために、キャリアにカ
ップリングされ得る。この目的のための適切なキャリア
は、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウ
シ血清アルブミン(BSA)およびジフテリアトキソイ
ドなどを含む。二官能性リンカーの使用を含む、本発明
の改変ペプチドをキャリアに連結させるための標準的な
カップリング技術が、使用され得る。
【0050】他の技術とともに、同様の結合技術が、本
発明のタンパク質を固体支持体にカップリングさせるた
めに使用され得る。カップリングされる場合、これらの
タンパク質は、次いで、特異的反応が示される所望の成
分を分離するためのアフィニティー試薬として使用され
得る。従って、これらは、適切なβサブユニットが相互
作用するレセプターの精製および単離において有用であ
る。
【0051】(調製方法)本発明のタンパク質を構築す
るための方法は、当該分野で周知である。現在最も実用
的なアプローチは、所望のタンパク質をコードするヌク
レオチド配列の発現によって、これらの物質を組換え法
により合成することである。改変体を含む単鎖形態をコ
ードするヌクレオチド配列を含有する核酸は、ネイティ
ブ配列から調製され得るか、またはデノボで、もしくは
これらの技術の組み合わせを用いて合成され得る。部位
特異的変異誘発、さらなる配列の連結、PCRによるよ
うな増幅、および適切な発現系の構築のための技術は、
現在までに全て当該分野で周知である。所望のタンパク
質をコードするDNAの部分あるいは全部は、好ましく
は連結を容易にするための制限部位を含むように、標準
的な固相法によって合成して構築され得る。含まれるコ
ード配列の転写および翻訳のための適切な制御エレメン
トが、DNAコード配列に提供され得る。周知のよう
に、発現系は、広範囲の宿主(E.coliまたはB.
subtilisのような原核生物宿主、ならびに酵
母、AspergillusおよびNeurospor
aのような他の真菌、植物細胞、昆虫細胞、CHO細胞
のような哺乳動物細胞、鳥類細胞などのような真核生物
宿主を含む)に適合するものが、現在入手可能である。
【0052】宿主の選択は、翻訳後の事象(最も具体的
にはグリコシル化を含む)に対して特に適切である。グ
リコシル化の位置は、分子内のグリコシル化部位の性質
によって、ほとんどの場合制御される。しかし、この部
位を占める糖の性質もまた、宿主の性質により影響され
る。従って、本発明のホルモンの特性の微調整は、宿主
の適切な選択によって達成され得る。
【0053】αサブユニット部分の遺伝子の特に好まし
い形態(αサブユニットは改変されていようと、あるい
は改変されてなかろうと)は、「ミニ遺伝子」構築物で
ある。本明細書で使用される場合、αサブユニット「ミ
ニ遺伝子」は、pM2/CGαあるいはpM2/αの構築
物の記載において、Matzuk,M.M.ら、Mol
Endocrinol(1988)2:95〜100
に開示されている遺伝子構築物のことである。
【0054】組換え産生については、発現系を用いる改
変宿主細胞が使用され、所望のタンパク質を産生するた
めに培養される。これらの用語は、本明細書では以下の
ように使用される。
【0055】「改変(された)」組換え宿主細胞、すな
わち、本発明の組換え発現系を「含むように改変され
た」細胞とは、この発現系を導入するために、トランス
フェクション、ウイルス感染などを含む任意の都合のよ
い様式によって、この発現系を含むように改変された宿
主細胞のことである。「改変(された)細胞」とは、系
が染色体中に組み込まれようと、あるいは染色体外性で
あろうと、この発現系を含有する細胞のことである。
「改変された細胞」は、発現系の含有に関して安定であ
り得るか、あるいはコード配列が一過的に発現され得る
かのいずれかである。簡単に言えば、本発明の発現系を
用いて「改変された」組換え宿主細胞とは、この取り込
みをもたらす様式に関係なく、ネイティブでは含まない
場合に、この発現系を含ませる操作の結果として、この
発現系を含む細胞をいう。
【0056】「発現系」とは、発現されるべきコードヌ
クレオチド配列、および、コード配列の発現をもたらす
のに必要な制御配列を伴うコードヌクレオチド配列を含
む核酸分子のことである。代表的には、これらの制御
は、プロモーター、終止調節配列、および、いくつかの
場合には、オペレーターあるいは発現を調節するその他
の機構を含む。制御配列は、特定の標的組換え宿主細胞
で機能的であるように設計されたものであり、従って、
宿主細胞が、構築された発現系で制御配列に適するよう
に選択されなければならない。
【0057】産生されたタンパク質の分泌が所望される
場合、シグナルペプチドをコードするさらなるヌクレオ
チド配列もまた、プレタンパク質を産生するために所望
の単鎖ホルモンに作動可能に連結される、シグナルペプ
チドを産生するように含まれる。翻訳の間に、このシグ
ナルペプチドは、成熟単鎖ホルモンを放出するために切
断される。
【0058】本明細書で使用されている場合、「細
胞」、「細胞培養(物)」および「細胞株」は、意味の
微妙な差に特に注意を払うことなく、互換的に使用され
る。それらの間の区別が重要な場合、その区別は文脈か
ら明白である。いずれかが意味される場合、全てが包含
されることが意図される。
【0059】産生されたタンパク質は、細胞内で産生さ
れるときは細胞溶解物から、あるいは、分泌されるとき
は培地から回収され得る。細胞培養物から組換えタンパ
ク質を回収する技術は、当該分野で周知であり、これら
のタンパク質は、クロマトグラフィー、ゲル電気泳動、
選択沈降などのような公知の技術によって、精製され得
る。
【0060】本発明のホルモンの全体あるいは一部は、
当該分野で公知のペプチド合成技術を使用して直接合成
され得、そして合成部分は、化学的にまたは酵素を用い
て連結され得る。
【0061】(抗体)本発明のタンパク質は、これらの
新規化合物と特異的に免疫反応する抗体を生成するため
に使用され得る。これらの抗体は、種々の診断適用およ
び治療適用に有用である。
【0062】抗体は、一般的に、ウサギ、マウス、ヒツ
ジ、またはラットのような哺乳動物での標準免疫プロト
コールを使用して調製され、そして抗体は、十分な免疫
を確実にするためにポリクローナル抗血清として力価測
定される。次に、ポリクローナル抗血清は、例えば、イ
ムノアッセイでの使用のために、採取される。宿主から
の抗体分泌細胞、例えば、脾細胞または末梢血白血球
は、公知の技術を使用して不死化され得、そして本発明
のタンパク質に免疫特異性であるモノクローナル抗体の
産生のためにスクリーニングされ得る。「抗体」は、必
要とされる免疫特異性を維持する任意のフラグメント
(例えば、Fab、Fab'、F(ab')2、Fvなど)を含む。
従って、この抗体はまた、組換え技術(代表的には、適
切な特異性を有するモノクローナル抗体の少なくとも可
変領域をコードするヌクレオチド配列を単離すること、
および適切な発現系を構築することによる)を用いて調
製され得る。このアプローチは、Fv形態、キメラ形
態、「ヒト化」形態などの産生のような任意の所望の改
変を可能にする。
【0063】「本発明のタンパク質に免疫特異的な」に
よって、本発明の参照化合物を特異的に結合するが、ヘ
テロダイマーにも、含まれるサブユニット自体または任
意の単鎖形態(これは、親和性または非親和性を決定す
るために考慮される一般的なパラメーター内で単一のβ
サブユニットのみを含む)のいずれにも結合しない抗体
を意味する。特異性とは、相対的な用語であって、10
0倍以上の特異的結合の差異のような、任意の限定が選
択され得ることが理解される。従って、本発明内に包含
される免疫特異的抗体は、対応のヘテロダイマー、先行
技術の単鎖形態または別個のサブユニットに対するより
も、特定のタンパク質に対して少なくとも100倍高く
反応性である。このような抗体は、例えば、本発明の化
合物を結合するものについてスクリーニングすること、
およびヘテロダイマー、サブユニットまたはWO95/
22340、WO96/05224、およびWO99/
25849に記載される先行技術の単鎖形態にも結合す
るものを捨てることによって入手され得る。
【0064】(処方および使用方法)本発明のタンパク
質は、それらに対応するヘテロダイマーについて公知で
ある方法に匹敵する方法を使用して、処方および投与さ
れる。従って、処方および投与方法は、使用される特定
のホルモンまたは使用される特定のホルモンの組み合わ
せに従って変動する。しかし、用量レベルおよび投与頻
度は、特にCTPユニットが、その存在に起因する生物
学的半減期の延長を考慮して存在するときには、ヘテロ
ダイマーに比較して変化され得る。
【0065】本発明のタンパク質の処方物は、Remi
ngton’s Pharmaceutical Sc
iences、最新版、Mack Publishin
gCompany、Easton、PA中に見出される
ような、タンパク質薬物またはペプチド薬物に代表的な
処方物である。一般的に、タンパク質は、注射、代表的
には静脈内、筋肉内、皮下、または腹腔内注射により、
あるいは経粘膜送達または経皮送達のための処方物を用
いて、投与される。これらの処方物は一般的に、界面活
性剤あるいは浸透剤(例えば、胆汁酸塩、フシジン酸な
ど)を含有する。これらの処方物は、エアロゾルまたは
坐薬として、あるいは経皮投与の場合には、皮膚パッチ
の形態で投与され得る。経口投与もまた、その処方物が
消化系における分解から本発明のペプチドを保護すると
いう条件で可能である。
【0066】投与レジメンおよび処方の最適化は、当該
分野での慣用問題としておよび一般的に実施されている
ように実行される。これらの処方物はまた、獣医学的使
用について適切なものを含むように改変され得る。
【0067】本発明の化合物は、多数の方法において、
最も明白には、ホルモンのヘテロダイマーの形態につい
ての代用物として、使用され得る。従って、ヘテロダイ
マーのように、本発明の単鎖ホルモンのアゴニスト形態
は、不妊症の処置において、インビトロ受精技術および
ネイティブホルモンに関連する他の治療方法の補助とし
て、使用され得る。これらの技術は、ヒトおよび他の動
物に対して適用可能である。その種誘導に関しての単鎖
抗体の選択は、当然に、その方法が適用される被験体に
依存する。
【0068】本発明の化合物はまた、ヘテロダイマーに
関して使用されるものと類似した様式において試薬とし
て有用である。
【0069】さらに、本発明の化合物は,生物学的サン
プル中でそのような抗体がこれらの単鎖化合物の関連部
分に結合する程度に、ネイティブタンパク質に結合する
抗体の存在または非存在を検出するための診断ツールと
して使用され得る。これらはまた、種々のサンプルにお
けるこれらのホルモンのレベルを評価するためのアッセ
イキットにおいて、コントロール試薬として有用であ
る。ホルモン自体のレベルまたはそれらに対して惹起さ
れた抗体のレベルを評価するためのプロトコルは、当該
分野で一般に公知の標準的な免疫アッセイプロトコルで
ある。種々の競合的アッセイ方法および直接的なアッセ
イ方法が使用され、これは、放射性同位体標識,蛍光標
識,酵素標識などを含む種々の標識技術を含む。
【0070】本発明の化合物はまた、ネイティブのホル
モンが結合するレセプターを検出することおよび精製す
ることにおいて有用である。従って、本発明の化合物は
固体支持体にカップリングされ得、そしてレセプターま
たは抗ホルモン抗体のアフィニティークロマトグラフィ
ー調製において使用され得る。得られたレセプターは、
それ自体が治療剤候補および試薬候補についてのスクリ
ーニング試験において、候補薬物についてホルモン活性
を評価する際に有用である。当然、βサブユニットが異
なるので、βサブユニットの二重特異性を考慮しなけれ
ばならない。
【0071】最後に、本発明の化合物と独特に反応する
抗体は、次の調製においてこれらの物質を単離するため
の、精製手段として使用され得る。それらもまた、薬物
として投与されたこれらの化合物のレベルをモニターす
るのに使用され得る。
【0072】以下の実施例は、本発明を例証することを
意図するが、限定することは意図しない。
【0073】(実施例1) (発明化合物の調製)発現ベクターを、タンパク質の生
成およびチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞か
らのこのタンパク質の分泌のために調製した。調製し、
そして試験した化合物は以下の通りである: FSHβ−CTP−LHβ(1−114)−α; FSHβ−CTP−LHβ(1−121)−α;および FSHβ−CTP−LHβ(1−114)−CTP−
α。
【0074】FSHβ−CTP−LHβ(1−121)
−CTP−αの産生のための発現ベクターもまた構築し
た。
【0075】(実施例2) (LHレセプターの結合またはFSHレセプターの結
合)実施例1の化合物を、I−125標識したhCGま
たはFSHヘテロダイマーと適切に競合するその能力に
ついて試験した。アッセイについての手順は、上記に引
用され、そして本明細書中に参考として援用される、K
anda,Mら、Mol Endocrinol(19
99)13:1873〜1881に示される。
【0076】手短には、CG/LHレセプターへの結合
を評価するために、ヒトLHレセプターを発現するCH
O細胞(4×105/試験管)を、増加する濃度のスタ
ンダードとしての非標識CGと競合して、または増加す
る量の試験するサンプルと競合して、22℃で18時
間、1ngの標識CGと共にインキュベートした。サン
プルの存在下における標識の減少は、そのサンプルにお
ける結合能力を測定する。その結果を図1に示す。
【0077】示されるように、どの構築物もCGヘテロ
ダイマー(黒色菱形)の活性に匹敵する活性を示さな
い。しかし、構築物FSHβ−CTP−LHβ(1−1
14)−CTP−α(黒丸および縦1本線)は、ネイテ
ィブホルモンよりも約10倍を超えるEC50を提供す
る。構築物FSHβ−CTP−LH(1−121)−α
(黒四角および黒三角)は、なおいくらか大きいEC50
を示す。構築物FSHβ−CTP−LHβ(1−11
4)−αは、このアッセイにおいてより大きな活性を全
く示さないようである(白丸および×印)。
【0078】I−125で標識されたFSHと競合して
(それ以外は上記に示されるプロトコルと同一のプロト
コルで)CHO細胞上に提示されるFSHレセプターに
結合する化合物の能力を試験する比較アッセイ(ess
ay)において、全ての化合物は、概して匹敵するFS
Hレセプター結合活性を示した。図2を参照されたい。
構築物FSHβ−CTP−LHβ(1−114)−CT
P−α(黒丸および白丸)は、試験された残りの分子
(組換えFSHヘテロダイマーを含む)よりも、わずか
により効果的であるようである。
【0079】(実施例3) (LHに関するアゴニスト活性)本発明の化合物のいく
つかを、CG/LHレセプターかまたはFSHレセプタ
ーを提示するCHO細胞におけるサイクリックAMP産
生を刺激する能力について試験した。この手順は、上記
に引用されたKandaら、(1999)の手順であっ
た。手短には、cAMPの細胞外および細胞内の総量
を、AdenylCyclase Activatio
n Flash Plate Kit(NEN Lif
e Science Products、Boston
MA)を製造者の指示により使用して決定した。LH
/CGレセプターかまたはFSHレセプターのいずれか
を発現するCHO細胞(1つのウェルにつき5×104
細胞)を、室温で2時間、リガンドとともにインキュベ
ートした。I−125で標識したcAMPを添加し、そ
して細胞を室温でさらに16〜18時間インキュベート
した。フラッシュするプレートをPackard To
p γ線カウンターで読み、そして各実験を2〜3回行
った。cAMP含量を、pmol/mlで表した。
【0080】図3Aおよび図3Bは、CG/LH活性ア
ゴニストについての結果を示す。示されるように、構築
物FSHβ−CTP−LHβ(1−114)CTP−α
(黒四角または×印)は、このアッセイにおいて、ヘテ
ロダイマーである組換えhCG(CR127、黒菱形)
よりもいくらか有効でなかった。しかし、この化合物
は、構築物FSHβ−CTP−LHβ(1−114)−
α(黒三角)よりもとても有効であった。予想されたよ
うに、コントロールFSHは、これらの細胞において応
答を提供しない。
【0081】図4Aおよび図4Bは、FSHアゴニスト
活性についての結果を示す。予期されるように、hCG
(黒四角)は、FSHレセプターを提示する細胞におい
てcAMPを生成し得ない。しかし、FSHへテロダイ
マー(黒菱形)は生成する。試験した本発明の両方の化
合物、すなわちFSHβ−CTP−LHβ(1−11
4)−α(黒三角)およびFSHβ−CTP−LHβ
(1−114)CTP−α(×印)は、ヘテロダイマー
である組換えFSHの応答に匹敵する応答を提供した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の種々の化合物の、標識化hC
Gと競合してのLHレセプターに対する結合を示す。
【図2】図2は、本発明の種々の化合物の、FSHと競
合してのFSHレセプターに対する結合を示す。
【図3A】図3Aは、本発明の種々の化合物が、LH/
CGレセプターを生成するように改変されたCHO細胞
において、サイクリックAMPの生成を誘導する能力を
示す。
【図3B】図3Bは、本発明の種々の化合物が、LH/
CGレセプターを生成するように改変されたCHO細胞
において、サイクリックAMPの生成を誘導する能力を
示す。
【図4A】図4Aは、本発明の種々の化合物が、FSH
レセプターを生成するように改変されたCHO細胞にお
いて、サイクリックAMPの生成を誘導する能力を示
す。
【図4B】図4Bは、本発明の種々の化合物が、FSH
レセプターを生成するように改変されたCHO細胞にお
いて、サイクリックAMPの生成を誘導する能力を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/26 C12N 1/21 4H045 C12N 1/15 C12P 21/02 C 1/19 21/08 1/21 G01N 33/15 Z 5/10 33/50 Z C12P 21/02 33/53 F 21/08 C12R 1:91) G01N 33/15 (C12P 21/02 C 33/50 C12R 1:91) 33/53 (C12P 21/08 //(C12N 5/10 C12R 1:91) C12R 1:91) C12N 15/00 A (C12P 21/02 A61K 37/02 C12R 1:91) 37/38 (C12P 21/08 C12N 5/00 A C12R 1:91) C12R 1:91) Fターム(参考) 2G045 AA16 AA34 AA35 AA40 BB20 CB01 DA12 DA13 DA14 DA54 4B024 AA01 AA11 BA01 BA43 CA04 DA02 EA04 GA11 HA01 4B064 AG15 AG26 CA10 CA19 CC24 DA01 4B065 AA90X AA93Y AA99Y AB01 BA02 CA24 CA44 4C084 AA01 AA02 AA07 BA01 BA22 BA23 BA34 DB10 DB25 DB26 MA01 NA14 ZC042 4H045 AA10 BA10 BA41 CA40 DA30 EA30 FA74

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式の、FSHに関してアゴニスト活性
    を有し、かつLHに関してより弱いアゴニスト活性を有
    する、グリコシル化タンパク質または非グリコシル化タ
    ンパク質であって: FSHβ−CTP−LHβ(1−X)−(リンカー)n
    −α ここでFSHβは、脊椎動物卵胞刺激ホルモンβサブユ
    ニットまたはその改変体であり;CTPとは、ヒト絨毛
    性性腺刺激ホルモンβサブユニットまたはその改変体の
    112位〜118位から145位のアミノ酸配列をい
    い;LHβ(1−X)とは、1〜X位を含む脊椎動物黄
    体形成ホルモンのβサブユニットまたはその改変体をい
    い、ここでXは114〜121の整数であり;「リンカ
    ー」とは、1〜100アミノ酸残基を含む親水性の、可
    動性のアミノ酸配列であり;nは0または1であり;そ
    してαは脊椎動物糖タンパク質ホルモンのαサブユニッ
    トまたはその改変体であり、 但し、nが1でありかつリンカーが完全なCTPである
    場合、Xは114であり得ない、タンパク質。
  2. 【請求項2】 nが1である、請求項1に記載のタンパ
    ク質。
  3. 【請求項3】 リンカーが、少なくとも1つのグリコシ
    ル化部位を含む完全CTPまたは部分CTP、あるいは
    その改変体である、請求項2に記載のタンパク質。
  4. 【請求項4】 Xが119〜121である、請求項1に
    記載のタンパク質。
  5. 【請求項5】 FSHβがヒトFSHβであり、LHβ
    がヒトLHβであり、そしてαがヒトのαサブユニット
    である、請求項1に記載のタンパク質。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のタンパク質であって、
    FSHβ−CTP−LH(1−121)−CTP−αま
    たはFSHβ−CTP−LH(1−114)−CTP−
    αまたはFSHβ−CTP−LHβ(1−121)−α
    またはFSHβ−CTP−LHβ(1−114)−αま
    たはFSHβ−CTP−CGβ−αである、タンパク
    質。
  7. 【請求項7】 適切な薬学的賦形剤と混合された請求項
    1に記載のタンパク質を含む、薬学的組成物。
  8. 【請求項8】 固体支持体に結合された、請求項1に記
    載のタンパク質。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のタンパク質に対して免
    疫特異的な、抗体。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のタンパク質をコード
    するヌクレオチド配列を含む、DNA分子またはRNA
    分子。
  11. 【請求項11】 FSHおよびLHのアゴニストの産生
    のための発現系であって、該発現系は、請求項1に記載
    のタンパク質をコードする第1のヌクレオチド配列を、
    該第1のヌクレオチド配列の発現に影響する制御配列と
    作動可能に連結して含む、発現系。
  12. 【請求項12】 前記第1のヌクレオチド配列によりコ
    ードされるタンパク質に作動可能に連結されるシグナル
    ペプチドをコードする、第2のヌクレオチド配列をさら
    に含む、請求項11に記載の発現系。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の発現系を含むよう
    に改変された、宿主細胞。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載の発現系を含むよう
    に改変された、宿主細胞。
  15. 【請求項15】 FSHおよびLHのアゴニストである
    単鎖タンパク質を産生するための方法であって、該方法
    は、該タンパク質が産生される条件下で請求項13に記
    載の細胞を培養する工程;およびその培養物から該タン
    パク質を回収する工程を含む、方法。
  16. 【請求項16】 FSHおよびLHのアゴニストである
    単鎖タンパク質を産生するための方法であって、該方法
    は、該タンパク質が産生される条件下で請求項14に記
    載の細胞を培養する工程;およびその培養物から該タン
    パク質を回収する工程を含む、方法。
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