JPH09509372A - 標識付与方法 - Google Patents

標識付与方法

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JPH09509372A
JPH09509372A JP7517290A JP51729095A JPH09509372A JP H09509372 A JPH09509372 A JP H09509372A JP 7517290 A JP7517290 A JP 7517290A JP 51729095 A JP51729095 A JP 51729095A JP H09509372 A JPH09509372 A JP H09509372A
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アルビ アブクネシャ,ラマダーン
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ジーイーシー−マーコニ リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、物質又は物品の標識化に関し、物質又は物品を同定する目的で物質又は物品を標識化するのに適用することができる。本発明の1側面においては、物質又は物品の標識化に用いるのに適する方法であって、物質又は物品に改変可能種を付与することを特徴とする方法が提供される。本発明の他の側面によれば、物質又は物品の標識化に用いるのに適する方法であって、物質又は物品に改変可能種を付与し、改変可能種を用いて同定可能種を生成する工程を実施することを特徴とする方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】 標識付与方法 本発明は、物質又は物品の標識化(ラベリング)に関し、物質又は物品を同定 (識別)する目的で物質又は物品を標識化する(単に「標識する」とも称する) 、即ち、物質又は物品に標識を付与するのに適用することができる。発明の開示 本発明の1側面によれば、物質又は物品の標識化に用いるのに適する方法であ って、物質又は物品に改変可能な種(スピーシー)を付与することを特徴とする 方法が提供される。 本発明の他の側面によれば、物質又は物品の標識化に用いるのに適する方法で あって、物質又は物品に改変可能な種(以下、単に「改変可能種」と称する)を 付与し、改変可能種を用いて同定可能な種(以下、単に「同定可能種」と称する )を生成する工程を実施することを特徴とする方法が提供される。 本発明の更に他の側面によれば、物質又は物品の標識化に用いるのに適する方 法であって、物質又は物品に改変可能種を付与し、改変可能種を用いて同定可能 種を生成する工程を実施し、同定可能種の有無を確認するための検出工程を実施 することを特徴とする方法が提供される。 例として挙げれば、本発明は、物質又は物品を改変標 識化する技術に応用することができる。 本発明によれば、改変可能種を標識(ラベル)とすることができる。例えば、 本発明によれば、1種類の改変可能種を用いてもよく、随意選択として、2種類 以上の改変可能種を用いてもよい。 本発明の他の側面によれば、物質又は物品の同定に用いるのに適する方法であ って、改変可能種を用いて同定可能な種を生成する工程を実施することを特徴と する方法が提供される。 本発明の更に他の側面によれば、物質又は物品の同定に用いるのに適する方法 であって、改変可能種を用いて同定可能な種を生成する工程を実施し、同定可能 種の有無を確認するための検出工程を実施することを特徴とする方法が提供され る。 同定可能種は、例えば、その存在を検出することができるものであれば、どの ような種であってよい。 例として述べれば、改変可能種を用いて同定可能種を生成する工程は、改変可 能種の有無に拘らず実施することができる。例えば、同定可能種の生成工程が改 変可能種の不在下で実施された場合は、検出工程は、同定可能種の不存在を表示 し、従って、そのことが改変可能種の不存在を知らせることになる。反対に、例 えば、同定可能種の生成工程が改変可能種の存在下で実施された場合は、検出工 程は、同定可能種の存在を表示し、従って、そのことが改変可能種の存在を知ら せることになる。 以上の説明から分かるように、例えば、選択された特定の物質又は物品に特定 の改変可能種を付与しておけば、その特定の改変可能種の有無を確認するための 検査を実施することによってその選択された特定の物質又は物品を他の物質又は 物品から識別することが可能になる。 従って、例えば、改変可能種を用いて同定可能種を生成する工程を実施した結 果、同定可能種が生成されたとすれば(同定可能種の生成は、例えば検出工程に よって検出することができる)、それは、その検査された物質又は物品が、選択 された特定の物質又は物品であることを示す。反対に、改変可能種を用いて同定 可能種を生成する工程を実施した結果、同定可能種が生成されなかったとすれば 、それは、その検査された物質又は物品が、選択された特定の物質又は物品では ないことを示す。 本発明によれば、改変可能種としては、それが同定可能種を生成するのに用い ることができるものである限り、任意の適当な改変可能種を用いることができる 。 例として述べれば、改変可能種は、改変されることによって同定可能種となる ことができる種であってもよく、あるいは、同定可能種を生成する能力を有する 種であってもよい。従って、例えば、改変可能種は、それ自体が同定可能種に改 変され得る種であってもよく、あるいは、(例えば適当な態様で処理されること によって)任意の適当な方法で直接的に又は間接的に検出することが できる同定可能種となる生成物を生成することができる種であってもよい。 例として述べれば、改変されることによって同定可能種となることができる改 変可能種の場合、同定可能な第2の(別の)種に改変することができる任意の適 当な第1種を用いることができる。 同定可能な種に改変することができる改変可能種の1例は、1つの特異的結合 種と結合することができないように1つの特異的結合能力を実質的に抑制されて いる配位子(リガンド)である。1つの特異的結合能力を抑制されているそのよ うな配位子の1例は、「阻止」エンティティ(entity)(物質)を添加さ れた配位子である。阻止エンティティを添加されたそのような配位子は、「遮蔽 」(マスクされた)配位子と称することができる。阻止エンティティを除去すれ ば(即ち、配位子の「遮蔽解除」(アンマスキング)を行えば)、特定の特異的 結合種と結合することができる配位子の能力を機能可能にすることができる。 従って、例えば、改変可能種が、1つの特異的結合能力を抑止された配位子で ある場合、その改変可能種を特定の特異的結合能力を有する配位子に改変させれ ば、該改変可能種は、同定可能種となる配位子に改変される。1つの特異的結合 能力を有する配位子は、特に、その配位子にとっての特異的結合剤を用いること によって検出することができる。 更に別の例を挙げれば、改変可能種は、酵素に作用されることによって同定可 能種となる生成物を生成することができる酵素のための基質であってよい。同定 可能種は、例えば、任意の適当な方法で直接又は間接的に検出することができる 種であってよい。 更に別の例を挙げれば、改変可能種は、基質構成部分(基質を構成する部分) と信号構成部分(信号を構成する部分)との組合せ物から成る種であってよい。 そのような組合せ物は、酵素のための合成基質であると称することができる。例 えば、そのような合成基質に酵素を作用させると、基質構成部分が除去され、そ の結果として信号構成部分の信号が検出可能になる。 更に別の例を挙げれば、改変可能種は、「阻止解除」されると同定可能種を構 成する補因子となる「阻止処理」された補因子あってよい。そのような「阻止解 除」された補因子は、任意の適当な手段(例えば、酵素学的に)検出することが できる 本発明によれば、改変可能種を用いて同定可能種を生成する工程は、必要に応 じて1又は任意の数の段階を含むものとすることができる。 ある種の改変可能種は、2つ以上の異なる態様で用いることができる。 従って、例えば、「遮蔽」配位子が酵素のための合成基質でもあり、該基質が 信号構成部分を含むものである場合は、「遮蔽解除」された配位子は、それ自身 の信号 (例えば、蛍光)によって、あるいは、免疫学的に(例えば、対応する結合種を 含む方法によって)検出することができる。 改変可能種についての更に詳細を以下に例を示して説明する。 例えば、改変可能種は、それに何かを添加することによって同定可能種に改変 するためにことができる種であってもよく、あるいは、それから何かを除去する ことによって同定可能種に改変するためにことができる種であってもよく、ある いは又、それを同定可能種に改変するために任意の適当な方法で変化させること ができる種であってもよい。 従って、例えば、改変可能種は、同定可能種のための先駆物質とみることがで きる。例えば、改変可能種は、化学的合成によって同定可能種に生成することが できる種であってよい。あるいは又、改変可能種は、検出工程に参加することが できる種と相互作用する(例えば、反応する)能力を抑止する「阻止」エンティ ティを担持している点を除いては本質的に同定可能種に類似したものであっても よい。元の改変可能種からこの「阻止」エンティティを除去すると(即ち、改変 可能種の「阻止解除」を行うと)、元の改変可能種は、検出工程に参加すること ができる種と相互作用する(例えば、反応する)能力を有する同定可能種に改変 される。 改変可能種の「阻止解除」は、例えば、「遮蔽」種の 「遮蔽解除」であるとみることができる。従って、例えば、改変可能種が「遮蔽 」配位子である場合は、その配位子の「遮蔽」(マスク)を解除することによっ てその改変可能種を同定可能種とすることができる。 阻止エンティティの除去は、「遮蔽」種の「遮蔽解除」であるとみることがで き、あるいは、ある「種」の相互作用(例えば、反応)能力の「スイッチ・オン 」であるとみることができる。 例として述べれば、改変可能種から同定可能種を得るために、本発明によれば 、任意の適当な構造的変化を利用することができる。構造的変化の結果として新 しい機能を有する種が生成される。 例えば、配位子として機能することができ、2つ以上の安定した形態又は構造 で存在することができる任意の物質(例えば、有機物質)は、本発明の原理に従 って改変可能種と同定可能種を提供するのに好適である。 従って、例えば、配位子から成る同定可能種を得るには、その配位子を生成す ることができる任意の適当な改変可能種(プロ−配位子とみることができる)を 用いることができる。 例えば、抗原配位子(例えば、ハプテン)を同定可能種として選択し、その抗 原配位子に対する抗体(単クローン抗体であっても、多クローン抗体であっても よい)を(例えば、斯界において周知の任意の適当な方法で)培養することがで きる。それらの抗体は、検出工程に参 加することができる種である。配位子に対する抗体は、配位子と反応することが できる結合種である。 同定可能種は、改変可能種から例えば化学的手段や生化学的(例えば、酵素作 用による)手段等の任意の適当な手段によって生成することができる。 改変可能種からの同定可能種の生成は、例えば、改変可能種に何かを添加する こと、あるいは、改変可能種から何かを除去すること、あるいは、改変可能種の 配位子(例えば、抗原決定基)を例えば高次構造の変化により露出させることな どの任意の適当な手段によって実施することができる。即ち、改変可能種の相互 作用(例えば、反応)能力(例えば、検出工程に参加することができる種に対す る改変可能種の相互作用能力)の「スイッチ・オン」を任意の適当な手段によっ て実施することができる。 例として述べれば、改変可能種は、その貯蔵及び使用に随伴する条件下で満足 な安定性を有するように選択又は生成することができる。 同定可能種としては、例えば抗原配位子であれ、非抗原配位子であれ、任意の 適当な配位子を用いることができる。抗原配位子の例としては、ペプチド、蛋白 質及びハプテンがある。7−ヒドロキシ−4−メチル クマリン−3−プロピオ ン酸は、抗原配位子の1例である。非抗原配位子の例としては、特異的配位子− 結合種対の配位子(例えば、特異的配位子−結合種対であるビオチン −アビジンの場合は配位子ビオチン)がある。 検出工程においては、配位子に対する任意の適当な結合種を用いることができ る。そのような結合種は、例えば、結合蛋白質(例えば、抗体、又は非抗原配位 子に対する結合パートナー)であってよい。 例えば、同定可能種が抗原配位子である場合は、その配位子に対する抗体を結 合種とすることができる。従って、同定可能種が例えばフルオレセインである場 合は、結合種は、抗7−ヒドロキシ−4−メチル クマリン−3−プロピオン酸 抗体とすることができる。 例えば、同定可能種が非抗原配位子である場合は、その配位子は、その結合種 が免疫グロブリン(例えば、天然に存在する蛋白質)のような結合パートナーと なるように選定することができる。そのような結合パートナーは、その配位子の 結合子(バインタ)であるとみることができる。そのような結合パートナーの1 例は、ビオチン−アビジン錯体から成る特異的配位子−結合種対におけるアビジ ンである。 同定可能種は、改変可能種から上述したような任意の適当な手段によって生成 することができる。例えば、改変可能種は、同定可能種として機能することがで きる成分又は生成物のフラグメントに酵素により改変することができる酵素基質 (例えば、加水分解酵素のための基質)から成る「遮蔽」配位子であってよい。 酵素基質と酵素作用によって生成された成分とから成る「遮蔽」配位 子は、例えば、所与の結合子(バインダー)に対する親和性(アフィニティ)に 大きな差をもたらすように構造的に異なるいろいろな配位子として調製すること ができる。 酵素/酵素基質系に用いるのに適する酵素の例としては、ガラクトシダーゼ、 グルコシダーゼ及びホスファターゼがある。例えば、グラクトシル−7−ヒドロ キシ クマリンをグラクトース+7−ヒドロキシ クマリンに改変生成すること ができ、ホスフェート−7−ヒドロキシ クマリンをホスフェート+7−ヒドロ キシ クマリンに改変生成することができる。更に例を挙げれば、例えばニトロ フェノール誘導体の改変によってニトロフェノールを産出する酵素/酵素基質系 を用いることもできる。これらの例においては、酵素基質が改変可能種(配位子 先駆物質である)を構成し、配位子7−ヒドロキシ クマリンとニトロフェノー ルが同定可能種を構成する。 例えば、配位子とそれに対応する結合子は、特異的結合パートナーであるとみ ることができる。 例として述べれば、所与の結合種に対する改変可能種の親和性は、改変可能種 から生成された同定可能種と該所与の結合種との間の親和性よりはるかに低い( 例えば、3分の1、好ましくは1%以下)ことが好ましい。 何らかの作用を与えることによって同定可能種となり得る生成物を産出するこ とができる改変可能種について は、既に例として言及したが、以下に、そのような改変可能種の詳細を説明する 。 例えば、改変可能種は、酵素のための基質であってよく、その場合、基質は、 酵素と相互作用すると、同定可能種となり得る生成物を産出する。例えば、その ような生成物は、他の試薬と反応することができる(例えば、発色物質と反応し て色信号を発生する、又は蛍光物質と反応して蛍光信号を発生することができる )という点で、あるいは、結合酵素反応(他の酵素と結合して最終の検出可能生 成物を産出する反応)に参加することができるという点で、あるいは、酵素循環 法(酵素増幅法)に参加することができるという点で、同定可能種であるという ことができる。酵素循環法においては、基質が酵素と相互作用して生じた生成物 が、第2の酵素/酵素基質系のための補因子として機能し、それらの補因子は、 第3の酵素によって再生されて該第2の酵素/酵素基質系に再導入され、以下そ の現象が循環される。 基質構成部分(基質を構成する部分)と信号構成部分(信号を構成する部分) との組合せ物から成る改変可能種については、既に例として言及したが、以下に 、そのような改変可能種の詳細を説明する。 即ち、改変可能種は、基質構成部分と信号構成部分との組合せ物であってよい 。先に述べたように、そのような組合せ物は、例えば、合成基質であるとみなす ことができる。その合成基質の基質構成部分は、選択された特 定の酵素によって作用され得る任意の適当な基質であってよく、該合成基質の信 号構成部分は、例えば、発色物質又は蛍光物質のような任意の適当な信号構成部 分であってよい。 そのような組合せ物に対する酵素の作用の結果として、基質構成部分が除去さ れ、信号構成部分の信号が検出可能となる。かくして、色信号又は蛍光信号が検 出可能となる。 このように、基質構成部分と信号構成部分との組合せ物は、例えばその基質構 成部分を除去されることによって検出可能種に改変され得る改変可能種であるか ら、信号構成部分(同定可能種)が「遮蔽」(マスクされた)改変可能種である と称することができる。 「阻止処理」された補因子から成る改変可能種については、既に例として言及 したが、以下に、そのような改変可能種の詳細を説明する。 即ち、改変可能種は、選択された特定の酵素との反応に供されないように「阻 止処理」された補因子であってよい。そのような「阻止処理」された補因子は、 例えば上記選択された特定の酵素との相互作用等を含む任意の適当な方法によっ て検出工程に参加することができるように、例えば別の酵素の作用によって「阻 止解除」することができる。 更に別の例を挙げれば、改変可能種と同定可能種を提供するために、補因子I →補因子IIのような補因子系を 用いることも本発明の範囲内である。従って、例えば、NAD→NADH又はN ADP→NADを用いることができる。 又、本発明によれば、改変可能種と同定可能種を提供するために、還元発色染 料−酸化発色染料を含む物質系を用いることもできる。 改変可能種と同定可能種を提供するために用いることができる更に別の物質系 の例として、光分解と、キレート試薬/キレート−金属錯体系によって作用され る紫外線(UV)感光性先駆物質がある。 又、例として述べれば、改変可能種として抗原のサブユニットを用いることも 可能であり、その場合、そのサブユニットに別の1つ又は複数のサブユニットを 添加することによって抗原から成る同定可能種を生成することができる。 例えば、抗原配位子から成る同定可能種は、トレーサ種(追跡子)に直接又は 間接的に連結(リンク)された対応する結合種を使用する任意の適当な免疫学的 結合方法の使用を含む検出工程によって直接又は間接的に検出することができる 。又、例として述べれば、非免疫学的配位子から成る同定可能種は、トレーサ種 に直接又は間接的に連結された対応する非免疫学的結合種を使用する任意の適当 な非免疫学的結合方法の使用を含む検出工程によって直接又は間接的に検出する ことができる。免疫学的結合方法又は非免疫学的結合方法による検出工程は 、例えば、溶液中で、又は支持材を用いて実施することができる。 又、改変可能種が、例えば、基質構成部分と信号構成部分との組合せ物から成 る基質である場合は、その基質構成部分の除去によって同定可能種を生成するこ とは、その改変可能種を同定可能種に改変することに他ならない。例えば、改変 可能種から同定可能種への改変が、信号の検出が可能になるように信号構成部分 即ち信号種を露呈させることである場合は、同定可能種を検出可能にするために 他の工程を実施する必要はない。 又、検出が酵素の検出を伴う場合(例えば、結合検査法においてトレーサを検 出する場合、又は酵素の検出を必要とする他の任意の方法において酵素を検出す る場合)、直接検出、基質と発色物質による検出、結合酵素反応による検出、又 は酵素循環(例えば、酵素増幅)による検出等の任意の適当な技法によって酵素 を検出することができる。 本発明によれば、物質又は物品に改変可能種から成る標識(ラベル)を任意の 適当な方法で付与することができる。例えば、その物質が液体のような流体であ る場合は、その流体内に標識(改変可能種)を混入することによって流体に標識 を導入することができる。更に別の例を挙げると、物質がペースト又は固体(例 えば、化学製品)である場合は、そのペースト又は固体を製造する際に標識を導 入することができる。このように、改変可能 種から成る標識は、物質内に組入れることができる。 物品に標識を付与する場合は、例えば標識を物品に塗布するなどの任意の適当 な方法で付与することができる。例えば、改変可能種を任意の適当な方法で物品 に塗布することができる。 例として述べれば、標識は、物品に塗布するための組成物中に編入することが できる。そのような組成物は、例えば、適当な手段によって物品に塗布するため のインキ、インキ媒体、インキ組成物又はペイント組成物であってよい。従って 、例えば、改変可能種から成る標識は、物品に塗布するのに適したインキ、イン キ媒体、インキ組成物又はペイント組成物中に編入することができる。インキ又 はインキ媒体は、例えば、不可視インキ、不可視インキ媒体又は不可視インキ組 成物であってよい。 本発明の更に他の側面によれば、改変可能種を含む組成物が提供される。本発 明による組成物は、例えば、改変可能種を含むインキ組成物、又は、改変可能種 を含むインキビヒクル組成物、又は、改変可能種を含むペイント組成物とするこ とができる。 改変可能種が、酵素と相互作用すると、信号を発生するために1種類又は2種 類以上の試薬と直接又は間接的に反応する能力を有する生成物を産出することが できる酵素基質である場合は、1種類又は2種類以上の試薬を信号発生のために 利用し得るように該改変可能種と一緒 にある種の組成物中に編入することができる。そのような試薬の例としては、発 色物質及び蛍光物質がある。 例として述べると、そのような1種類又は2種類以上の試薬は、上記酵素基質 に対する酵素の作用によって算出される生成物と相互作用するものであってもよ く、あるいは、上記酵素基質によって算出された生成物の作用の結果として別の 1つ又は2つ以上の酵素系内に算出される生成物と相互作用するものであっても よい。 本発明によれば、改変可能種と、信号を発生することができる試薬とを含む組 成物が提供される。改変可能種と、信号を発生することができる試薬とを含むそ のような組成物は、例えば、インキ組成物又はインキビヒクル組成物であってよ い。 組成物の組成は、標識(ラベル)と組成物の他の成分との間に、その組成物の 特性に許容し難い劣化を招くような許容し得ない干渉が生じないように選択する ことができる。又、組成物の成分は、その標識の特性に許容し難い劣化を起さな いように定めることができる。更に又、標識は、物品に塗布した後、そして物品 が例えば輸送及び、又は貯蔵中に遭遇するような条件に露呈された後でも検出す ることができるような性質のものとすることができる。 本発明は、標識の性質(標識がどのようなものであるかということ)が無許可 者(許可されていない人や権限のない人)には分からないような態様で物質又は 物品に 標識を付与するのに利用することができる。又、付与された標識の量も無許可者 に知られないように構成することもできる。所望ならば、標識の存在すらも無許 可者に知られないように構成することもできる。物品を標識する(「標識化する 」ともいう)場合、物品に付与された標識の位置が無許可者に分からないように 構成することもできる。 物質又は物品に標識を付与する作業に関連するスタッフも、品質管理検査に従 事するスタッフも、特定の標識の有無を確認するための検査を実施する場合の個 人も、標識の性質を必ずしも知っている必要はないから、標識の性質は、主要な スタッフだけが知っていればよい場合がある。(特定の標識の有無を確認するた めの検査を実施する場合は、検査試薬は、例えば参照コードによって同定されさ えすればよい。) 本発明によれば、物質又は物品に改変可能種から成る標識を付与する場合、改 変可能種の濃度を任意の適当な濃度とすることができる。改変可能種の濃度は、 例えば、改変可能種中に存在する標識の量が、無許可者が「慣用の」方法(例え ば、クロマトグラフィのような化学的−物理的方法)によって標識を同定するこ とを困難にするか、実質的に不可能にするような量であるが、有許可者(許可さ れている人や権限を有する人)が正当な検査試薬を用いて検査を実施するには十 分な量となるように選定することが好ましい。 例として述べれば、物質又は物品を標識するのに適するのは、0.1〜80, 000μg/lの濃度の標識を含有した組成物である。 本発明は、任意の適当な目的のために標識を付与するのに適用することができ る。例えば、本発明による標識化方法は、物質又は物品の真偽を立証することが できるように物質又は物品を同定する目的のために実施することができる。 従って、例えば、本発明は、本物の物質又は本物の物品を偽の物質又は偽の物 品と識別する目的で物質又は物品を同定するのに適用することができる。更に別 の例を挙げれば、本発明は、物質又は物品の移動(例えば、会社組織等のチェー ン又はネットワーク内での移動)をモニターする目的で物質又は物品を同定する のに適用することができる。例えば、流通又は販売チェーン又はネットワークの 成績を監視する目的のために、あるいは、(例えば、マーケティングチェーン又 はネットワーク内の中間代理店による)商品の流用を検出する目的のために物質 又は物品の移動(例えば、会社組織等のチェーン又はネットワーク内での移動) をモニターすることができる。 本発明は、任意の適当な目的のために物質又は物品を標識するのに適用するこ とができる。本明細書でいう「標識化する」又は「標識する」(ラベリング)は 、「タギング」と称することもでき、「標識」(ラベル)は、 「タグ」と称することもできる。 標識する必要がある物質としては、例えば固体又は液体を含め、いろいろな物 質がある。又、標識する必要がある物品にも、いろいろな物品がある。本明細書 でいう「物品」とは、任意の適当な物品及び商品を含むものとし、本発明によれ ば、任意の適当な物品又は商品に標識を付与することができる。 本発明は、標識化することが適当な、あるいは標識化するのに適するように処 理することができるいかなる材料、又は、標識化することが適当な、あるいは標 識化するのに適するように処理することができるいかなる物でも、それを標識す るのに適用することができる。従って、本明細書でいう「物質又は物品」とは、 標識化することが適当な、あるいは標識化するのに適するように処理することが できるいかなる材料、又は、標識化することが適当な、あるいは標識化するのに 適するように処理することができるいかなる物をも含むものと解釈することがで きる。 本発明に従って標識化することができる物質及び物品の例としては、香水、紙 幣、美術品、有価証券、ファッション衣服、時計、電気製品、書籍、パスポート 、医薬品、高価商品(例えば、奢多品)、大量販売品、豪華高額商品、化学薬品 、食肉及び肉製品(例えば、適法な食肉及び肉食品)、及び、各種商品のための 包装材等がある。 本発明は、偽造品、違法コピー及びいんちき商品等の不正販売を禁止すること を企図した態様で物質又は物品を標識するのに適用することができる。そのよう な標識化は、例えば、真正製造業者が、自身が製造した物質又は物品を明確に同 定し、その物質又は物品を非真正物質又は物品と区別することができるようにす るために用いることができる。従って、真正製造業者は、非真正物質又は物品が 所与の市場に存在することによってもたらされるであろう売上高の損失を防止す ることができる。例えば、製造業者は、彼ら自身が供給した物ではないにも拘ら ず、彼らのブランド名及び、又は包装を施された物質又は物品を発見することが できる。 所望ならば、本発明は、例えば、製造バッチ番号や、賞味期限を表示するため に物質又は物品を標識するのに適用することもできる。 例として述べれば、標識は、任意の適当な組合せで商品に塗布することができ る。例えば、改変可能種から成る標識を含有した組成物(例えば、インキ)をマ ーク(例えば、番号又は文字又は形状又はデザイン)の所望の組合せの形で物品 に塗布することができる。 本発明による物質及び物品の標識化は、例えば、下記の方法によって実施する ことができる。 (a) 標識をインキ又はインキビヒクル組成物と(例えば、0.1〜80,000 μg/lの濃度で)混合し、それを直接物品に印刷すること、又は (b) 標識の溶液(例えば、水中に、又は水と有機溶媒との混合物中に標識を溶解 させた溶液)を直接物品に塗布すること、又は、 (c) 物品の1区域の一部を標識の溶液内へ浸漬して標識を物品に取付ける(例え ば、吸着させる)こと、又は、 (d) 標識を物品又は包装材に使用するために着色材又はペイント材と混合するこ と、又は、 (e) 標識を化学製品(例えば、医薬、ペイント、食品等)の溶液又は配合物に直 接添加すること、又は、 (f) 物品にタグ又は紙を貼付するのに用いることができる接着剤と標識を混合す ること、又は、 (g) 商品に添付することができる証明書の紙に(例えば、印刷中)マークを付す ること、又は、 (h) 物品にインキビヒクル組成物を塗布し、該インキビヒクル組成物を(例えば 、乾燥操作によって)処理して物品に堅く付着した疎水性層を形成し、標識を該 疎水性層に(例えば、吸着によって)組入れるように該疎水性層に標識を(例え ば、溶液又は懸濁液の形で)塗布し、該標識を(例えば、乾燥操作によって)処 理して物品に標識を付与すること、又は、 (i) インキビヒクル組成物の1成分を(例えば、過ヨウ素酸酸化によって)活性 化して標識を共有結合させることができる反応座を形成し、該インキビヒクル組 成物を物品に塗布し、該インキビヒクル組成物を(例えば、乾 燥操作によって)処理して物品に堅く付着した層を形成し、該層に標識を導入し て該標識を共有結合によって物品に取付けること、又は、 (j) インキビヒクル組成物を物品に塗布し、該インキビヒクル組成物を(例えば 、乾燥操作によって)処理して物品に堅く付着した層を形成し、標識を物品に取 付けるために、前記層を(例えば、過ヨウ素酸酸化によって)活性化して、該層 の上に標識が共有結合することができる反応座を形成し、該層に標識を導入して 該標識を共有結合によって物品に取付けること。 上記(a) 〜(j) において開示された標識は、改変可能種から成るものとするこ とができる。 本発明によれば、改変可能種を使用することによって産出された同定可能種は 、任意の適当な方法で検出することができる。 例として述べれば、同定可能種は、現場で(例えば、物品に取付けられたまま で)任意の適当な方法で検出することができる。従って、例えば、改変可能種を 現場で(例えば、物品に取付けられたままで)処理して同定可能種を産出させ、 産出された同定可能種を現場で(例えば、物品に取付けられたままで)検出工程 にかけることができる。 あるいは別法として、改変可能種を物質又は物品から回収し、それを処理して 同定可能種を産出させ、産出された同定可能種を検出工程にかけてもよい。 更に別の例を挙げると、改変可能種を現場で(例えば、物品に取付けられたま まで)処理して同定可能種を産出させ、産出された同定可能種を物質又は物品か ら回収して検出工程にかけてもよい。 物質又は物品からの改変可能種又は同定可能種の回収は、任意の適当な方法に よって行うことができる。例えば、改変可能種又は同定可能種を液体から回収す る場合は、その液体を蒸発させて残留物を残し、その残留物を適当な液体媒体( 例えば、緩衝液)で処理して検査工程にかけることができる液体サンプルを得る ようにすることができる。 更に別の例を挙げると、改変可能種を液体ではない物質から回収する場合は、 その物質を溶解させるか、他の何らかの方法で処理して、改変可能種を含有した 液体を生成し、次いで、その液体を処理して同定可能種を産出させ、それを検査 工程にかけるか、あるいは、その液体を上述したように蒸発させ、液体媒体で処 理して液体サンプルを得、その液体サンプルを処理して同定可能種を産出させ、 それを検査工程にかけることができる。 更に別の例を挙げれば、(例えば、改変可能種又は同定可能種を含有した液体 を得るために)改変可能種又は同定可能種を物品から抽出し、任意の適当な方法 で検査工程にかけることができる。 改変可能種又は同定可能種の回収の方法には、例えば、溶媒抽出法が含まれる 。改変可能種又は同定可能種の 回収に溶媒抽出法を適用することができない状況の場合もあるが、溶媒抽出法が 適用できる場合は、改変可能種又は同定可能種の抽出後、溶媒を除去し、適当な 緩衝液(例えば、PBS(pH 7.4)のような免疫学的検定用緩衝液)を添 加することができる。 溶媒抽出法に使用される溶媒又は溶媒系は、検出すべき改変可能種又は同定可 能種に適合するように選択することができる。従って、例えば、溶媒又は溶媒系 は、その使用が改変可能種又は同定可能種に許容し難い変化を惹起することがな いように選択することができる。 改変可能種又は同定可能種が回収(例えば、抽出)されたならば、例えば特異 的蛋白質結合検定法(例えば、免疫学的検定法)又は他の任意の適当な検定方法 による検定を可能にするように改変可能種又は同定可能種を任意の適当な方法で 固定することができる。使用される検定方法は、検出すべき同定可能種のタイプ に応じて決定することができる。 例として述べれば、改変可能種又は同定可能種を適当な支持材(例えば、ニト ロセルロース紙)上に固定するために非特異的化学的方法を用いることができる 。例えば、改変可能種又は同定可能種を回収して、適当な液体媒体(例えば、緩 衝液)中に入れ、その改変可能種又は同定可能種を非特異的化学的方法によって 適当な支持材上に固定することができる。あるいは別法として、改変可能種又は 同定可能種を回収して、適当な液体媒体(例 えば、緩衝液)中に入れ、次いで、改変可能種又は同定可能種を非特異的吸着に よって適当な支持材(例えば、ポリスチレン)上に固定することができる。 更に別の例を述べると、回収された改変可能種又は同定可能種を固定するため に、適当であれば、特異的相互作用法(例えば、特異的結合)を用いることがで きる。例えば、改変可能種又は同定可能種を特異的相互作用によって支持材に取 付けるために、改変可能種又は同定可能種のための特異的反応パートナー(例え ば、非抗原配位子のための抗体又は結合子のような結合種)を用いることができ る。 例として述べると、改変可能種又は同定可能種のための結合種は、それが改変 可能種又は同定可能種との特異的相互作用を起す前又は起した後に支持材に組合 せることができる。結合種は、(例えば、共有結合によって)支持材に直接組合 せてもよく、あるいは、他の結合種及び結合体(例えば、特異的又は非特異的性 質のもの)を介して間接的に支持材に組合せてもよい。 従って、例えば、結合種である反応パートナーを、該反応パートナーのための 結合種である第2の結合種(抗体)を介して支持材に連結させることができる。 その場合、第2の結合種は、任意の好便な方法で任意の好適な時点で支持材に取 付けることができ、反応パートナーが改変可能種又は同定可能種との特異的相互 作用を起す前又は起した後に第2の結合種が反応パートナーとの特異 的結合を起すようにすることができる。 別法として、結合種を(改変可能種又は同定可能種と反応させる前又は反応さ せた後に)補助結合子又は補助配位子系を介して(例えば、別の配位子−結合子 系を介して)支持材に組合せることができるように構成することができる。 改変可能種又は同定可能種を支持材上に固定したならば、それを処理して同定 可能種を産出することができ、その同定可能種を免疫学分野及び非免疫学分野で 周知の任意の適当な方法で検出することができる。別法として、改変可能種を処 理することによって産出された同定可能種を支持材上に固定した後、その同定可 能種を免疫学分野及び非免疫学分野で周知の任意の適当な方法で検出することが できる。従って、例えば、同定可能種のための結合種を、検出可能な信号を発生 することができるトレーサ種に組合せることができるように構成することができ る。 例として述べると、本発明によれば、所望に応じて任意の適当なトレーサ種を 用いることができる。そのようなトレーサ種の例としては、酵素、蛍光化合物、 化学発光成分、生物発光物質、放射性同位体、及び染料等がある。 トレーサ種からの信号は、例えば、任意の適当な化学的方法又は生物化学的方 法又は他の任意の適当な方法で測定することができる。 更に別の例を述べると、改変可能種又は同定可能種を含有した液体又は液体サ ンプルを適当な固体表面上にその液体又は液体サンプルの薄いフィルムとして塗 布し、このフィルムを乾燥させて該固体表面上に薄い物質層を創生し、その物質 層をそれに同定可能種が存在する場合はそのまま検定工程にかけることができ、 あるいは、その物質層を処理して(改変可能種の使用により)同定可能種を産出 させた後それを検定工程にかけることができる。 上記固体表面は、例えば、顕微鏡用載物ガラス、ガラス棒又はペトリ皿であっ てよい。固体表面が適当な形態のもの(例えば、顕微鏡用載物ガラス又はガラス 棒)である場合は、その固体表面を液体又は液体サンプル内へ浸漬させることに よって固体表面上に液体又は液体サンプルの薄いフィルムを付着させることがで きる。 例として述べれば、上述した態様で得られる固体表面上の(改変可能種を含有 した)物質の薄層を処理して同定可能種を産出させ、その同定可能種を任意の適 当な方法で検出工程にかけることができる。例えば、同定可能種は、改変可能種 の使用により同定可能種を産出させることができる1種類又は2種類以上の試薬 を添加し、1種類又は2種類以上の同定用試薬を添加することによって、あるい は、他の任意の適当な方法(例えば、検定法)によって検出することができる。 更に別の例を述べると、上述した態様で得られる固体 表面上の(改変可能種の使用によって産出される同定可能種を含有した)物質の 薄層を、例えば、1種類又は2種類以上の同定用試薬を添加することによって、 あるいは、他の任意の適当な方法(例えば、検定法)によって検出工程にかける ことができる。 更に別の例として、液体又は液体サンプル中の改変可能種を処理して該改変可 能種の使用により同定可能種を産出させ、その同定可能種を、該液体又は液体サ ンプルに該改変可能種の使用により同定可能種を産出させることができる1種類 又は2種類以上の試薬を添加することによって検出工程にかけることができる。 該同定可能種は、液体又は液体サンプルに適当な同定用試薬を添加することによ って検出することができる。 更に別の例を挙げると、液体又は液体サンプル中の(改変可能種の使用により 同定可能種を産出される)同定可能種を、該液体又は液体サンプルに同定用試薬 を添加することによって検出することができる。 あるいは、液体又は液体サンプル中の改変可能種を、該液体又は液体サンプル に適当な試薬を添加することによって同定可能種を産出させることができるよう に処理することもできる。 改変可能種の使用により産出された同定可能種の現場検定は、任意の適当な方 法、例えば免疫学分野及び非免疫学分野で周知の方法を用いることによって実施 することができる。現場検出においては、物品自体を検出工程 における支持材として機能させることができる。 例として述べれば、改変可能種の使用により産出された同定可能種の現場検定 は、適当なトレーサ種と組合せることができる、同定可能種のための結合種を用 いて実施することができる。例えば、トレーサ種を現場で検出にすることができ る。 改変可能種の使用により産出された同定可能種は、例えば任意の適当な検定法 によって検出することができる。1つの検定法として、非競合的サンドイッチ検 定法を(例えば、改変可能種の使用により産出された同定可能種を回収した後に )用いることができる。従って、例えば、同定可能種を支持材に取付けるために 同定可能種のための抗体(例えば、支持材に取付けられた、又は支持材に取付け ることができる抗体)を用いることができ、その同定可能種の検出を容易にする ためにその同定可能種に対する別の抗体(例えば、トレーサ種に直接又は間接的 に組合せることができる抗体)を用いることができる。その後、所望ならば、上 記抗体を変性することができ、上記改変可能種を追加の(例えば、競合的)検定 法に用いるために回収することができる。そのような迫加の検定法は、上記非競 合的サンドイッチ検定法の結果を確認するために用いることができる。 所与のサンプルについて2つ以上の検定を実施することができるということは 、検定の結果を確認することができ、検定結果の信頼性を高めるという利点をも たらす ことは明らかであろう。 例えば、改変可能種を使用して産出された同定可能種を検出するのに、競合的 免疫検定法又は非競合的免疫検定法を用いることができる。 本発明の更に別の側面によれば、物質又は物品を同定するために用いるのに適 する検査キットが提供される。この検査キットは、改変可能種を使用して同定可 能種を産出する工程を実施するための手段を備えている。本発明のこの側面によ る検査キットは、例えば、同定可能種の有無を確認する検出工程を実施するため の手段をも備えたものとすることができる。 本発明の更に別の側面によれば、物質又は物品を標識するために用いるのに適 する、改変可能種を包含した組成物が提供される。例を挙げれば、本発明のこの 側面による組成物は、インキ組成物、又はインキビヒクル組成物、又はペイント 組成物である。インキビヒクル組成物は、例えば、着色染料は除かれるが、イン キ組成物中に通常含まれている物質の混合物であってよい。インキビヒクル組成 物には、色インキとするために染料を添加してもよい。 本発明によれば又、改変可能種である標識と、その標識に組合わされた可溶化 剤とから成る組合せ物が提供される。そのような可溶化剤は、例えば、界面活性 剤であってよい。従って、本発明の一実施形態においては、改変可能種である標 識と、その標識に組合わされた界面活 性剤との組合せ物が提供される。 改変可能種は、任意の適当な態様で界面活性剤と組合せることができる。例え ば、界面活性剤の1つ又は複数の反応座を改変可能種と共役結合させることがで きる。そのような共役結合は、例えば共有結合であってよいことは明らかであろ う。ポリエチレングリコールは、改変可能種と組合せる(例えば、共役結合させ る)ことができる界面活性剤の1例である。 本発明による改変可能種と界面活性剤との組合せ物は、水性液体にも、有機液 体にも溶解可能なものとすることができる。このことは、例えば、有機成分(例 えば、有機溶媒)を有するインキに標識を導入したい場合、有利である。本発明 による改変可能種と界面活性剤との組合せ物は、水系溶媒を用いて標識化する応 用例にも適用することができる。 本発明によれば又、改変可能種である標識と、その標識に組合わされた不溶化 媒体とから成る組合せ物が提供される。そのような不溶化媒体は、例えば、選択 された特定の有機又は水性溶媒に溶解しないようなタイプで、かつ、溶解しない ような十分な粒度を有する媒体であってよく、それによって、そのような不溶化 媒体と組合わされた改変可能種も、選択された特定の有機又は水性溶媒に実質的 に溶解しないようにされる。 そのような不溶化媒体は、例えば、ミクロン又はミクロン以下の単位のマイク ロ粒子(微粒子)(例えば、ラ テックス粒子、ポリスチレンマイクロ粒子、マイクロセルロース粒子、ガラス粉 粒子)であってよい。ミクロン又はミクロン以下の単位のマイクロ粒子は、市場 で入手することができる。 例として述べれば、改変可能種と不溶化媒体との組合せは、任意の適当な手段 を用いて行うことができる。例えば、種(例えば、生物化学的種)を微粒子に取 付けるための斯界において周知の方法等、任意の適当な取付け方法を用いること ができる。そのような取付け方法の具体的な例は、吸着による方法及び共有結合 による方法である。 従って、例えば、不溶化媒体に組合わされた改変可能種を含む組合せ物は、1 個又は複数個の微粒子から成る不溶化媒体に取付けられた改変可能種から成るも のとすることができる。 例として述べると、選択された特定の有機又は水性溶媒に実質的に不溶性とす ることができる、本発明による改変可能種と不溶化媒体から成る組合せ物は、あ る種の状況下では有利に用いることができる。例えば、そのような組合せ物は、 有機又は水性溶媒中に懸濁させた高粘度の均質懸濁液(例えば、0.8%ヒドロ キシルプロポリメチルセルロース溶液)として調製することができ、そのような 懸濁液は、例えば、標識として塗布される際の改変可能物質の濃度を実質的に均 一にするのに役立つという点で有利である。 以上の説明から分かるように、本発明は、なかんづく、バイオ(生物学的)検 出が可能な標識を介して物質又は物品を標識(ラベリング)する又はタギングず るための手段を提供する。 例として述べれば、2種類以上の改変可能種を使用することにより、無許可者 がその改変可能種の有無及び、又はアイデンティティ(正体)を確認する上で、 及び、又は改変可能種を用いて産出される同定可能種を検出する上で遭遇する困 難を増大させることができる。 所望ならば、改変可能種を他の任意の適当な同定可能種と組み合わせて用いる こともできる。例えば、改変可能種を用いて第1標識を提供し、他の任意の適当 な同定可能種(例えば、化学的種、又は生物化学的種、又は同定可能種を提供す るエンティティ)によって別の単一又は複数の標識を提供することができる。 ある種の応用例においては、随意選択として、改変可能種から成る標識が、あ る組成物の1成分(例えば、インキビヒクル組成物の1成分)に取付けられるよ うに構成することができる。 本発明の更に別の側面によれば、改変可能種である標識で標識化された標識化 物質又は物品が提供される。 標識は、定性的に又は定量的に検出することもできる。定量検出(例えば、「 測定」とみなすことができる)は、検量線を利用して実施することができる。 標識の検出は、当該分野、例えば蛋白質結合検定(例 えば、免疫学的検定法及び非免疫学的検定法)の分野で周知の方法を含む任意の 適当な技法によって実施することができる。 本明細書で用いられる単数形の「抗体」という用語は、例えばFabと(Fa b)2フラグメントのように全抗体及び抗体フラグメントの両方を意味する。従 って、複数形の「抗体」という用語は、適宜、複数の全抗体及び複数の抗体フラ グメントを意味する。 抗体は、必要に応じて任意の適当な方法によって、例えば単クローン抗体又は 多クローン抗体を培養するための周知の方法等によって調製することができる。 従って、例えば、配位子である同定可能種のための抗体を構成する結合子は、そ の配位子に対する抗体を培養することによって調製することができる。 本発明に従って支持材が用いられる場合は、斯界において周知の支持材を用い ることができる。支持材の例としては、(任意の都合のよい形で用いることがで きる)ポリスチレンや、(任意の都合のよい形で用いることができる)ニトロセ ルロースがある。 本発明は、例えば、所与の検出工程において2つ以上の検出方法を(例えば、 順に)用いることができるという利点を提供する。又、改変可能種の使用によっ て産出される同定可能種と、その同定可能種のための反応パートナーとの組合せ であって、高い親和性を有する(例え ば、ピコグラム単位の量の検出が可能である)組合せ物を用いることによって高 い検出感度が得られるという利点を提供する。 本発明によれば、改変可能種を使用して同定可能種を産出する工程を実施する 場合、そしてその工程において1種類又は2種類以上の試薬が用いられる場合、 そのような1種類又は2種類以上の試薬は、例えば、その改変可能種に特異的な 態様で同定可能種を創出させるのに適するように選択された1種類又は2種類以 上の特異的試薬とすることができる。 例として述べれば、同定可能種を免疫又は非免疫結合を用いて検出する場合、 同定可能種のための特異的結合パートナーは、例えば、その同定可能種と特異的 結合するのに適するように選択することができる。 以上の説明から分かるように、標識化を実施するのに、例えば、1種類の改変 可能種、又は、複数種類の改変可能種の任意の組合せを単独で用いることができ るが、所望ならば、1種類の改変可能種、又は、複数種類の改変可能種の任意の 組合せを他の同定可能種(例えば、改変可能種とは別体の同定可能種、又は、1 つ又は複数のエンティティの一部を構成する同定可能種)と一緒に用いることも できる。 従って、所望ならば、例えば、本発明による改変可能種を1つ又は複数の同定 可能種又は複数の別個の同定可能種の組合せと一緒に用いることができる。その ような 同定可能種としては、例えば、配位子(例えば、抗原配位子又は非抗原配位子) 、酵素分子、酵素分子のフラグメント、酵素分子のための結合子、酵素分子のフ ラグメントのための結合子、又は、核酸、又は、核酸との、又は複数の同定可能 種を提供するエンティティとの特異的相互作用を起すことができる種等がある。 標識化に関連して複数の同定可能種を提供するエンティティについては、例え ば、本出願と共に現在英国特許庁に係属している本出願人の英国特許出願(代理 人の参照番号P/60090/HRF)を参照されたい。又、標識化に関連して 用いられる酵素分子及び酵素分子のフラグメント及びそれらのための結合子につ いては、例えば、本出願と共に現在英国特許庁に係属している本出願人の英国特 許出願(代理人の参照番号P/60539/HRF)を参照されたい。更に、標 識化に関連して用いられる配位子及び結合子については、例えば、本出願と共に 現在英国特許庁に係属している本出願人の英国特許出願(代理人の参照番号P/ 60541/HRF)を参照されたい。 以下に、本発明を具体例によって更に具体的に説明する。例 1 この例においては、本発明による同定可能種として使用するための配位子の1 例として7−ヒドロキシ−4−メチル クマリン−3−プロピオン酸を調製した 。 詳述すれば、レソルシノール(11g)とジエチル2−アセチル グルタレー ト(23g)を濃縮硫酸(50ml(ミリリットル))中で縮合させることによ って7−ヒドロキシ−4−メチル クマリン−3−プロピオン酸 エチルエステ ルを調製した。これを室温下で24時間放置した後得られた反応混合物を2リッ トルの冷温蒸留水内へ注ぎ、それによってクリーム白色の沈殿物を得た。そのク リーム白色の沈殿物を蒸留水(4リットル)で洗滌し、中間生成物として回収し た。この中間生成物は、シリカプレート上で薄層クロマトグラフィによって分析 したところ高純度の高いものであることが認められた。 この中間生成物から、メタノール中に溶解させた水酸化カリウム(5%)溶液 でエチルエステルを除去することによって7−ヒドロキシ−4−メチル クマリ ン−3−プロピオン酸を調製した。この最終生成物を標準酸ベース溶解法によっ て単離した。例 2 この例においては、例1で調製された同定可能種から改変可能種のための先駆 物質を調製した。この改変可能種は、β−ガラクトピラノシド−0−(4−メチ ル クマリン−3−プロピオン酸)であった。 詳述すれば、アセトン(50ml)中に溶解させた7−ヒドロキシ−4−メチ ル クマリン−3−プロピオン 酸 エチルエステル(0.75g)の溶液に、0.5gの無水炭酸カリウムと共 にテトラアセチル−α−D−ガラクトピラノシド ブロミド(5g)を添加した 。得られた混合物を10時間還流して後反応混合物を得た。この生成物、即ち、 7−ヒドロキシ−4−メチル クマリン−3−プロピオン酸 エチルエステルの テトラアセチル ガラクトピラノシド誘導体を標準抽出法によって単離した。か くして、上記後反応混合物のクロロホルム(300ml)溶液を、そのクロロホ ルム層から出発材料のすべての痕跡が除去されるまで0.5M(モル)の水酸化 ナトリウムで繰返し洗滌した。このクロロホルム層から生成物を回収した。アセ チル基とエチルエステルは、メタノール水酸化カリウム(5%)溶液で除去した 。即ち、テトラアセチル−β−D−ガラクトピラノシド−0−(4−メチル ク マリン−3−プロピオン酸)エチルエステル(0.7g)を40mlのメタノー ル中水酸化カリウム(5%)溶液中に50°Cの温度で16時間放置した。遊離 グリコシド生成物を回収し、シリカゲルプレート上で分取液体クロマトグラフィ によって精製した。 β−D−ガラクトピラノシド−0−(4−メチル クマリン−3−プロピオン 酸)の抗7−ヒドロキシ−(4−メチル クマリン−3−プロピオン酸)抗血清 とのクロス反応を競合的ELISA(酵素免疫検定法)を用いて検定した。 7−ヒドロキシ−4−メチル クマリン−3−プロピオン酸の抗7−ヒドロキ シ−4−メチル クマリン−3−プロピオン酸抗血清との結合を100%とする と、β−D−ガラクトピラノシド−0−(4−メチル クマリン−3−プロピオ ン酸)の該抗血清とのクロス反応は、0.016%であることが判明した。例 3 この例においては、例2で調製された改変可能種、即ち、β−ガラクトピラノ シド−0−(4−メチル クマリン−3−プロピオン酸)400ng(ナノグラ ム)/mlを市販のインキビヒクル組成物に添加して標識化インキビヒクル組成 物を得た。 この標識化インキビヒクル組成物の各々0.1mlの複数のサンプルをそれぞ れのペトリ皿に塗布し、40°Cにまで加熱して乾燥させた。各々0.5mlの 抽出液(100mM(ミリモル)のNaClを含有した100mMの炭酸水素ナ トリウムと、0.05%のツイーン20と10%のメタノール)を各ペトリ皿に 添加し、5分後に各ペトリ皿から0.2mlのアリコートを取出し、各アリコー トを、10mMのMgCl2を含有した0.05mlのPBS(pH 7.8) 中に溶解させた2単位のガラクトシダーゼを入れた各試験管に移し入れ、反応を 起させて反応混合物を得た。この時点では、上記改変可能種は同定可能種に改変 されていた。 この例の改変可能種は、実際、酵素のための合成基質であり、「遮蔽」配位子 でもあった。従って、この改変可能種は、例4及び例5で述べるように2つの方 法で検出することが可能であった。例 4 例3で得られた反応混合物の各々0.1 mlの複数のアリコートをUVラン プの下で観察したところはっきりと見える青色蛍光が認められた。 これらの検査結果は、基質構成部分と信号構成部分から成る合成基質から基質 構成部分を除去すると、信号構成部分が露出され、その状態で信号構成部分を検 出することができることを示している。従って、改変可能種が同定可能種に改変 されたことが立証された。標識化されていないインキビヒクル組成物について対 照試験をしたところそれらは可視蛍光を発しなかった。例 5 この例では、ウサギ抗7−(4−メチル クマリン−3−プロピオン酸)抗体 を用いた。この抗体は、求める特定の抗体を産出するのに必要とされる抗体を産 出するための周知の一般的な方法に従って調製した。 例2の改変可能種を例3におけるようにガラクトシダーゼによって処理した結 果、配位子の「遮蔽」が除去された。配位子の「遮蔽」が除去されたことは、免 疫検出 法によって確認された。 かくして、例3におけるようにして調製された反応混合物の各々0.1mlの アリコートを複数個検査のために取出した。 微量滴定用プレートの凹所にアルブミンと7−ヒドロキシ−4−メチル クマ リン−3−プロピオン酸の共投系を吸着させておき、そのプレートを使用して競 合的免疫検定法を実施した。この競合的免疫検定法では、ウサギ抗7−(4−メ チル クマリン−3−プロピオン酸)抗体を使用し、上記反応混合物の各アリコ ート中の7−ヒドロキシ−4−メチル クマリン−3−プロピオン酸を、上記抗 体との結合を求めて微量滴定用プレートに吸着されている7−ヒドロキシ−4− メチル クマリン−3−プロピオン酸と競合させた。 p−ニトロフェニルホスフェートと共にアルカリホスファターゼに共役結合さ せたヤギ抗−ウサギ抗体を用いて検出結果を得、それらの検出結果を405nm (ナノメートル)で読み取った。 上記乾燥させたインキビヒクル組成物から抽出された改変可能種に対するガラ クトシターゼの作用によって生成された上記反応混合物について、405nmで 測定した光学濃度(0.D.)は、0.25であった。 他のサンプルについての405nmでの測定結果は、以下の通りであった。 (a) 標識化インキビヒクル組成物に接触させられなかっ た抽出液については、0.D.= 2.08 (b) ガラクトシダーゼで処理されなかった抽出改変可能種のサンプルについては 、0.D.= 1.85 (c) 標識化されていないインキビヒクル組成物に接触させられ抽出液のサンプル については、0.D.= 1.93 (d) アルカリホスファターゼ基質のバックグラウンドについては、0.D.= 0.09 この例は、改変可能種の改変によって生成された同定可能種の免疫学的検出を 実証するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.物質又は物品の標識化に用いるのに適する方法であって、物質又は物品 に改変可能種を付与することを特徴とする方法。 2.物質又は物品の標識化に用いるのに適する方法であって、物質又は物品 に改変可能種を付与し、改変可能種を用いて同定可能種を生成する工程を実施す ることを特徴とする方法。 3.物質又は物品の標識化に用いるのに適する方法であって、物質又は物品 に改変可能種を付与し、改変可能種を用いて同定可能種を生成する工程を実施し 、同定可能種の有無を確認するための検出工程を実施することを特徴とする方法 。 4.物質又は物品の同定に用いるのに適する方法であって、改変可能種を用 いて同定可能種を生成する工程を実施することを特徴とする方法。 5.物質又は物品の同定に用いるのに適する方法であって、改変可能種を用 いて同定可能種を生成する工程を実施し、同定可能種の有無を確認するための検 出工程を実施することを特徴とする方法。 6.改変可能種は、特異的結合能力を実質的に抑制されている配位子、又は 、酵素のための基質、又は酵素のための合成基質、又は阻止処理された補因子で あることを特徴とする請求の範囲第1〜3項のいずれか1つに記載の方法。 7.同定可能種を免疫学的結合方法又は非免疫学的結合方法によって検出す ることを特徴とする請求の範囲第1〜6項のいずれか1つに記載の方法。 8.改変可能種を物品に取付けられたまま現場で処理して同定可能種を産出 させ、産出された同定可能種を物品に取付けられたまま現場で検出工程にかける ことを特徴とする請求の範囲第1〜7項のいずれか1つに記載の方法。 9.改変可能種を物質又は物品から回収し、該改変可能種を処理して同定可 能種を産出させ、産出された同定可能種を検出工程にかけることを特徴とする請 求の範囲第1〜7項のいずれか1つに記載の方法。 10.改変可能種を物品に取付けられたまま現場で処理して同定可能種を産出 させ、産出された同定可能種を回収して検出工程にかけることを特徴とする請求 の範囲第1〜7項のいずれか1つに記載の方法。 11.同定可能種を物品に取付けられたまま現場で検出することを特徴とする 請求の範囲第1〜8項のいずれか1つに記載の方法。 12.改変可能種又はエンティティを含有した液体又は液体サンプルの薄いフ ィルムを適当な固体表面上に塗布し、該薄いフィルムを乾燥させて該固体表面上 に薄い物質層を創生し、該物質層をそれに同定可能種が存在する場合は検定工程 にかけ、あるいは、該物質層を処理して同定可能種を産出させた後その同定可能 種を検定工程 にかけることを特徴とする請求の範囲第1〜7項のいずれか1つに記載の方法。 13.改変可能種を物質内に組込むことを特徴とする請求の範囲第1〜3項の いずれか1つ、又は6、7、9又は12項に記載の方法。 14.改変可能種を物品に塗布することを特徴とする請求の範囲第1〜3項の いずれか1つ、又は6、7、8、10、11又は12項に記載の方法。 15.物質又は物品の標識化に用いるのに適する組成物であって、改変可能種 を含むことを特徴とする組成物。 16.改変可能種と、信号を発生することができる試薬を含むことを特徴とす る請求の範囲第15項に記載の組成物。 17.信号を発生することができる前記試薬は、発色種又は蛍光種であること を特徴とする請求の範囲第15項に記載の組成物。 18.インキ組成物、又はインキビヒクル組成物、又はペイント組成物である ことを特徴とする請求の範囲第15、16又は17項に記載の組成物。 19.改変可能種である標識と、該標識に組合わされた可溶化剤とから成る組 合せ物。 20.前記界面活性剤は、ポリエチレングリコールであることを特徴とする請 求の範囲第19項に記載の組合せ物。 21.改変可能種である標識と、該標識に組合わされた不溶化媒体とから成る 組合せ物。 22.前記不溶化媒体は、マイクロ粒子であることを特徴とする請求の範囲第 21項に記載の組合せ物。 23.物質又は物品を同定するために用いるのに適する検査キットであって、 改変可能種を使用して同定可能種を産出する工程を実施するための手段を備えて いることを特徴とする検査キット。 24.同定可能種の有無を確認する検出工程を実施するための手段を含むこと を特徴とする請求の範囲第23項に記載の検査キット。 25.改変可能種である標識で標識化されたことを特徴とする標識化物質又は 物品。
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