JPH09509098A - 多層効果塗膜の製造及び修復方法 - Google Patents
多層効果塗膜の製造及び修復方法Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、多層の効果塗膜の製造及び修復方法に関し、該方法は、下塗り層を専ら静電吹付け塗装により製造し、下塗り塗料として一定の流動学的特性を有する塗料を使用し、かつ修復を、以下の特徴を有するラッカー滴からなる噴射流:噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラッカー滴の最大40%が、20μm以下である直径を有し、かつこの測定点を通過するラッカー滴の少なくとも5%が、60μm以上のである直径を有する、該ラッカー滴の少なくとも20%が、6m/s以下である速度を有し、かつこの測定点を通過するラッカー滴の最高30%が、10m/sより高い速度を有する、該ラッカー滴が、少なくとも4×10-5g−cm・s-1であるパルスを有する、但し、上記のラッカー滴の直径及び速度は、位相‐ドップラー‐風力測定法で測定したものである、前記噴射流が形成される吹付け塗装法を用いて実施することよりなる。
Description
【発明の詳細な説明】
多層効果塗膜の製造及び修復方法
本発明は、多層効果塗膜の製造及び修復方法,及びこの方法により製造可能で
ある塗装された支持体に関する。
被塗物表面に少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカーを使用して下塗
り層を製造し、
該下塗り層に透明なラッカーを上塗りしかつ
そうして得られた多層塗膜を焼き付けることにより製造可能である多層効果塗
膜は、既に従来公知であり、かつ特に自動車塗装に使用される。平板状顔料を含
有するラッカーとしてアルミニウム板片を含有するラッカーを下塗り層をを製造
するために使用する場合には、その際例えば広く普及した金属効果塗膜が得られ
る。
連続塗装工程の最中並びにまたその後、修復すべきである塗膜の損傷が生じる
。その際には、下塗り層は透明ラッカーを上塗りする前に又は焼き付けた多層塗
膜は少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカーで修復することができ、こ
の際後者の場合には、新たに透明ラッカーを上塗りし、引き続き新たに焼き付け
を行う。完成した塗膜における修復箇所は色調及び明度における差異により認識
されないことが極めて重要
である。
このことを達成するために、自動車塗装においては下塗り層を製造するための
少なくとも最後の吹付け工程はニューマチック塗装法により実施される。
しかしながら、ニューマチック塗装法は際だった欠点を有している。即ち、吹
付け塗装されるラッカー量の比較的大部分が被塗物に到達せず、その結果、該比
較的大量のオーバスプレーを分離しかつ除去できるように、吹付け塗装キャビン
内の循環空気は高速度を有しなければならない。
本発明が基礎とした技術的課題は、従来の技術の前記の欠点を有していない、
(1)被塗物表面に少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカーを使用し
て下塗り層を製造し、
(2)この下塗り層を場合により少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッ
カーを吹付け塗装することにより修復し、
(3)工程(1)もしくは(2)で得られたラッカー層に透明なラッカーを上
塗りし、
(4)そうして得られた多層塗膜を焼き付け、
(5)焼き付けた多層塗膜を場合により少なくとも1種の平板状顔料を含有す
るラッカーを吹付け塗装することにより修復し、
(6)工程(5)で得られたラッカー層に透明ラッカーを上塗りしかつ
(7)そうして得られた多層塗膜を焼き付けることにより、多層の効果塗膜を
製造及び修復する方法、この場合該方法は工程(1),(2),(3),(4)
,(5),(6)及び(7)、又は工程(1),(2),(3)及び(4)、又
は工程(1),(3),(4),(5),(6)及び(7)からなる、を提供す
ることである。
この方法は、驚異的にも、
(i)工程(1)で、固体分18重量%及び温度23℃で、剪断速度1000
s-1で剪断時間6s後に見かけの粘度40〜200、有利には60〜150mP
as、剪断速度1000s-1で剪断時間300s後に見かけの粘度40〜200
、有利には60〜150mPas、剪断速度5s-1で剪断時間10s後に見かけ
の粘度100〜2000、有利には200〜800mPas及び剪断速度5s-1
で剪断時間300s後に見かけの粘度100〜2000、有利には500〜15
00mPasを有し、この場合剪断速度5sec-1で実施した測定は剪断速度1
000s1で300s継続した前剪断直後に実施したものでありかつ剪断速度5
s-1で剪断時間300s後に測定した見かけの粘度は、剪断速度5s-1で剪断時
間10s後に測定した見かけの粘度よりも0〜1000、有利には200〜60
0mPas高い、ラッカーを使用し、
(ii)工程(1)で製造される下塗り層を専ら静電
吹付け塗装により製造し、かつ
(iii)工程(2)もしくは(5)で実施する修復を、以下の特徴を有するラ
ッカー滴からなる噴射流:
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ
ッカー滴の最大40、有利には10〜30%が、20μm以下である直径を有し
、かつこの測定点を通過するラッカー滴の少なくとも5、有利には10〜30%
が60μm以上のである直径を有する、
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ
ッカー滴の少なくとも20、有利には30〜50%が、6m/s以下である速度
を有し、かつこの測定点を通過するラッカー滴の最大30、有利には0〜20%
が、10m/sより高い速度を有する、
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ
ッカー滴が、少なくとも4×10-5、有利には6×10-5〜8×10-5g・cm
・s-1であるパルスを有する、
但し、上記のラッカー滴の直径及び速度は、位相ドップラー‐風力測定法(Ph
asen‐Dpppler‐Anemometrie‐Methode)で測定したものである、前記噴射流が
形成される吹付け塗装法を用いて実施する方法により解決される。
本発明による方法では、下塗り層は、有利には1回
のだけの吹付け塗装工程で、専ら静電吹付け塗装により製造する。静電吹付け塗
装の場合には、ニューマチック塗装法におけるよりも著しく大量の吹付け塗装材
料が被塗物に到達する。この結果、吹付け塗装キャビン内の循環空気の速度を低
下させることができかつより少量のラッカーオーバースプレーを後処理しかつ排
除することが必要である。更に、1回だけの吹付け塗装工程で下塗り層を製造す
ることができれば、多層の効果塗膜を製造するために必要な塗装装置を著しく小
型化することができる。
本発明による方法を用いると、驚異的にも、ニューマチック塗装法を使用する
ことなく、下塗り層の最初の製造の際に、塗膜が修復された箇所が色調及び明度
における差異が無いことに基づき識別されない多層の効果塗膜を製造することが
できる。
本発明による方法の工程(1)では、自動車車体の連続塗装のために適当な全
ての平板状顔料を含有するラッカーを、それらが固体分18重量%及び温度23
℃で、剪断速度1000s-1で剪断時間6s後に見かけの粘度40〜200、有
利には60〜150mPas、剪断速度1000s-1で剪断時間300s後に見
かけの粘度40〜200、有利には60〜150mPas、剪断速度5s-1で剪
断時間10s後に見かけの粘度100〜2000、有利には200〜800mP
as及び剪断速度5s-1で剪断時間300s後に見か
けの粘度100〜2000、有利には500〜1500mPasを有し、この場
合剪断速度5sec-1で実施した測定は、剪断速度1000s-1で300s継続
した前剪断直後に実施したものでありかつ剪断速度5s-1で剪断時間300s後
に測定した見かけの粘度は、剪断速度5s-1で剪断時間10s後に見かけの粘度
よりも0〜1000、有利には200〜600mPas高いという前提条件付き
で、使用することができる。当業者は、若干の日常検査により、例えば適当な流
動学的助剤、例えば架橋したポリマー微粒子(例えば欧州特許出願公開第381
27号明細書参照)、微細なケイ酸、アニオン性ポリアクリレート樹脂、層状ケ
イ酸塩等を添加することにより、原理的には連続塗装のために適当なあらゆる下
塗り塗料を前記の条件に相当する粘度特性に調整することができる。本発明によ
る方法の工程(1)で使用される下塗り塗料は、水性でもまた非水性であっても
よい。自動車の連続塗装のために適当な、平板状顔料、特にアルミニウム顔料及
び/又は真珠光沢顔料を含有する下塗り塗料は既に従来公知でありかつ多数の種
々形態で市販されているので、ここに詳細に言及する必要はない。水性下塗り塗
料は例えば欧州特許出願公開第38127号明細書及び非水性下塗り塗料は例え
ば米国特許第4,220,679号明細書に記載されている。
本発明による方法は、暗い色調(例えばダイヤモン
ドブラック)を有する多層効果塗膜の製造及び修復並びに明るい色調(例えばシ
ルバー)を有する多層効果塗膜の製造及び修復のために特に好適である。
本発明で重要なことは、工程(1)で製造される下塗り層を専ら静電吹付け塗
装により製造することである。静電吹付け塗装の場合には、被塗物に到達する噴
霧ラッカー材料の量は、ニューマチック塗装法におけるよりも著しく多い。その
結果として、吹付け塗装キャビン内の循環空気の速度を低下させることができか
つ少量のラッカーオーバスプレーを処理しかつ廃棄することが必要である。更に
、下塗り層を専ら静電吹付け塗装により製造すれば、多層効果塗膜を製造するた
めに必要な塗装装置を著しく小型化することができる。静電吹付け塗装による平
板状顔料を含有する下塗り塗料の塗装は、当業者には周知である、従ってここに
詳細に説明する必要はない。
本発明において重要なことは、工程(2)もしくは(5)で実施する修復を、
以下の特徴を有するラッカー滴からなる噴射流:
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ
ッカー滴の最大40、有利には10〜30%が、20μm以下である直径を有し
、かつこの測定点を通過するラッカー滴の少なくとも5、有利には10〜30%
が60μm以上のである直径を有する、
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ
ッカー滴の少なくとも20、有利には30〜50%が、6m/s以下である速度
を有し、かつこの測定点を通過するラッカー滴の最大30、有利には0〜20%
が、10m/sより高い速度を有する、
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ
ッカー滴が、少なくとも4×10-5、有利には6×10-5〜8×10-5g・cm
・s-1であるパルスを有する、
但し、上記のラッカー滴の直径及び速度は、位相ドップラー‐風力測定法で測
定したものである、前記噴射流が形成される吹付け塗装法を用いて実施すること
である。
工程(2)もしくは工程(5)における修復の際に前記形式の吹付け塗装法を
使用するだけで、第1塗膜の下塗り層の製造のために最後の吹付け工程をニュー
マチック塗装法を用いてではなく、静電塗装を用いて実施したにもかかわらず、
完成した塗膜において修復された箇所が色調及び/又は明度における差異により
識別不能である。
噴射流のラッカー滴が前記の条件に相当する吹付け塗装法は、例えば市販され
ているHVLP(high volume,low pressure)スプレーガンを用いて実施するこ
とができる。噴射流の直径、速度、ひいてはまたパル
スは、大体においてラッカー放出率、噴霧空気量若しくは噴霧空気圧、ラッカー
粘度及びノズル形状に依存する。ラッカー放出率の低下は、例えばラッカー滴直
径の縮小及びラッカー滴の速度の上昇を惹起する。噴霧空気圧の上昇は、同様に
ラッカー滴直径の縮小及びラッカー滴の速度の上昇をもたらす。ラッカー放出率
を高めるか又は噴霧空気圧を低下させると、ラッカー滴の直径の拡大及びラッカ
ー滴の速度の低下が生じる。この関係の認識においてかつラッカー滴の直径及び
速度を位相‐ドップラー‐風速測定法を用いて測定することができることに基づ
き、当業者は、本発明による方法の僅かな調査実験により本発明による方法を実
現することができる。位相‐ドップラー‐風速測定法は、W.D.Bachalo及びM.J.H
ouser著、OPTICAL ENGINEERING/September/October 1984/Vol.23 No.5の583
〜590頁に記載されている。
その他の、本発明による方法を実施する際に適用されるパラメータ、例えば焼
付け温度及び焼付け時間は当業者に周知の条件に相当する、従ってここに詳細に
説明する必要はない。同様なことは、有機溶剤に溶かした形又は水性の形、又は
粉末塗料として使用することができる、工程(3)及び(6)で使用可能な透明
はラッカーに関しても当てはまる。
以下の実施例で、本発明を詳細に説明する。パーセント及び部に関する全ての
記載は、他に断りのない限
り、重量に基づくものである。
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂及びアルミニウム顔料を
含有し、かつ固体分24%及び23℃で回転粘度形(Firma PhysikaのViscolab
)で測定した流動学的データ:
剪断速度1000s-1で剪断時間6s後の見かけの粘度:97mPas
剪断速度1000s-1で剪断時間300s後の見かけの粘度:88mPas
剪断速度5s-1で剪断時間10s後の見かけの粘度:415mPas
剪断速度5s-1で剪断時間300s後の見かけの粘度:443mPas
(剪断速度5s-1で実施した測定は、剪断速度1000s-1で300s継続した
前剪断後に行った)
を有する市販の水性下塗り塗料(BASF Lacke und Farben AG,FW 54-7690)を、
電着塗膜及びフィラー層で被覆した鋼からなる試験板に1回の吹付け工程で乾燥
層厚さ13〜14μmで静電吹付け塗装した(装置:外部充電装置を備えたEsta
Behr TOS 304;鐘型シェード:Behr 1601 0010;誘導空気:0.6バール(12
0Nl/min);回転:28,000rpm;距離:300mm;電圧80kV
;放出量:150ml/min)。
こうして得られた下塗り塗膜に、中間乾燥(80℃
で、10分間)後に結像剤としてポリアクリル樹脂及び架橋剤としてメラミン樹
脂を含有するクリアラッカーを上塗りし(クリアラッカー層の乾燥塗膜厚さ:5
0μm)、引き続き下塗り塗料及びクリアラッカーを140℃で20分間焼き付
けた。
2層の効果塗膜を修復のシミュレーションのために、塗装した試験板の半分に
粘着テープを貼り付けかつ露出した半分を研磨紙(800)で湿式研磨した。引
き続き、第1の塗装のために使用した下塗り塗膜にHVLPスプレーガン(De V
ilbiss GFHV-511,Duese EV 7; 噴霧圧:0.4バール、エアキャップで測定;吹
付け距離:被塗物に対して30cm)を用いて最初の塗装(最初のクロスコート
)で乾燥層厚さ6〜8μmで吹付け塗装した。この際得られた噴射流は、噴射流
の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラッカー滴
の25%が、20μm以下である直径を有し、かつこの測定点を通過するラッカ
ー滴の15%が、60μm以上である直径を有するという特徴を有する。更に、
該測定点を通過するラッカー滴の33%は、6m/s以下である速度を有し、か
つ該測定点を通過するラッカー滴の17%は、10m/s以下である速度を有す
る。該測定点を通過するラッカー滴のパルスは、6.8・10-5g・cm・s-1
である。ラッカー滴の直径及び速度は、位相‐ドップラー‐風速測定法により測
定した。
2分間継続した中間排気時間後に、第1塗装のために使用した下塗り塗料を新
たにLPHVスプレーガンを用いて前記の条件下で乾燥層厚さ6〜8μmで吹付
け塗装した(第2のクロスコート)。
こうして得られた下塗り塗膜を中間乾燥(10分間、80℃)後に結合剤とし
てポリアクリレート樹脂及び架橋剤としてポリイソシアネートを含有するクリア
ラッカーを上塗りし(クリアラッカー層の乾燥塗膜厚さ:45μm)かつ引き続
き下塗り塗料及びクリアラッカーを140℃で30分間焼き付けた。
最後に、第1塗膜の半分を被覆する粘着テープを剥離しかつ第1塗膜を修復塗
膜と比較した。色調差異もまた明度差異も識別不能であった。
【手続補正書】
【提出日】1997年1月17日
【補正内容】
請求の範囲
1. (1)被塗物表面に少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカーを使
用して下塗り層を製造し、
(2)この下塗り層を少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカーで修復
し、
(3)工程(1)もしくは(2)で得られたラッカー層に透明なラッカーを上
塗りし、
(4)そうして得られた多層塗膜を焼き付け、
(5)焼き付けた多層塗膜を少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカー
で修復し、
(6)工程(5)で得られたラッカー層に透明ラッカーを上塗りしかつ
(7)そうして得られた多層塗膜を焼き付ける
ことにより、多層の効果塗膜を製造及び修復する方法において、
(i)工程(1)で、固体分18重量%及び温度23℃で、剪断速度1000
s-1で剪断時間6s後に見かけの粘度40〜200mPas、剪断速度1000
s-1で剪断時間300s後に見かけの粘度40〜200mPas、剪断速度5s-1
で剪断時間10s後に見かけの粘度100〜2000mPas及び剪断速度5
s-1で剪断時間300s後に見かけの粘度100〜2000mPasを有し、こ
の場合剪断速度5sec-1で実施した測定は、剪断速度1000s-1で300s
継続した前剪断直後に実施したものでありかつ剪断速度5s-1で剪断時間300
s後に測定した見かけの粘度は、剪断速度5s-1で剪断時間10s後に見かけの
粘度よりも0〜1000mPas高い、ラッカーを使用し、
(ii)工程(1)で製造される下塗り層を専ら静電吹付け塗装により製造し、
かつ
(iii)工程(2)もしくは(5)で実施する修復を、以下の特徴を有するラ
ッカー滴からなる噴射流:
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ
ッカー滴の最大40%が、20μm以下である直径を有し、かつこの測定点を通
過するラッカー滴の少なくとも5%が、60μm以上のである直径を有する、
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ
ッカー滴の少なくとも20%が、6m/s以下である速度を有し、かつこの測定
点を通過するラッカー滴の最大30%が、10m/sより高い速度を有する、及
び
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ
ッカー滴が、少なくとも4×10-5g・cm・s-1であるパルスを有する、
但し、上記のラッカー滴の直径及び速度は、位相‐ドップラー‐風力測定法で
測定したものである、
前記噴射流が形成される吹付け塗装法を用いて実施すること特徴とする、多層効
果塗膜の製造及び修復方法。
2. (1)被塗物表面に少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカーを使 用して下塗り層を製造し、
(2)この下塗り層を場合により少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッ カーで修復し、
(3)工程(1)もしくは(2)で得られたラッカー層に透明なラッカーを上 塗りし、
(4)そうして得られた多層塗膜を焼き付ける ことにより、多層の効果塗膜を製造及び修復する方法において、
(i)工程(1)で、固体分18重量%及び温度23℃で、剪断速度1000 s-1で剪断時間6s後に見かけの粘度40〜200mPas、剪断速度1000 s-1で剪断時間300s後に見かけの粘度40〜200mPas、剪断速度5s 1で剪断時間10s後に見かけの粘度100〜2000mPas及び剪断速度5 s-1で剪断時間300s後に見かけの粘度100〜2000mPasを有し、こ の場合剪断速度5sec-1で実施した測定は、剪断速度1000s-1で300s 継続した前剪断直後に実施したものでありかつ剪断速度5s-1で剪断時間300 s後に測定した見かけの粘度は、剪断速度5s-1で剪断時間10s後に見かけの 粘度よりも0〜1000mPas高い、ラッカーを使用し、 (ii)工程(1)で製造される下塗り層を専ら静電吹付け塗装により製造し、 かつ
(iii)工程(2)もしくは(5)で実施する修復を、以下の特徴を有するラ ッカー滴からなる噴射流:
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ ッカー滴の最大40%が、20μm以下である直径を有し、かつこの測定点を通 過するラッカー滴の少なくとも5%が、60μm以上のである直径を有する、
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ ッカー滴の少なくとも20%が、6m/s以下である速度を有し、かつこの測定 点を通過するラッカー滴の最大30%が、10m/sより高い速度を有する、及 び
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ ッカー滴が、少なくとも4×10-5g・cm・s-1であるパルスを有する、
但し、上記のラッカー滴の直径及び速度は、位相‐ドップラー‐風力測定法で 測定したものである、 前記噴射流が形成される吹付け塗装法を用いて実施すること特徴とする、多層効 果塗膜の製造及び修復方法。
3. (1)被塗物表面に少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカーを使 用して下塗り層を製造し、
(3)工程(1)で得られたラッカー層に透明なラッカーを上塗りし、
(4)そうして得られた多層塗膜を焼き付け、
(5)焼き付けた多層塗膜を少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカー で修復し、
(6)工程(5)で得られたラッカー層に透明ラッカーを上塗りしかつ
(7)そうして得られた多層塗膜を焼き付ける ことにより、多層の効果塗膜を製造及び修復する方法において、
(i)工程(1)で、固体分18重量%及び温度23℃で、剪断速度1000 s-1で剪断時間6s後に見かけの粘度40〜200mPas、剪断速度1000 s-1で剪断時間300s後に見かけの粘度40〜200mPas、剪断速度5s 1で剪断時間10s後に見かけの粘度100〜2000mPas及び剪断速度5 s-1で剪断時間300s後に見かけの粘度100〜2000mPasを有し、こ の場合剪断速度5sec-1で実施した測定は、剪断速度1000s-1で300s 継続した前剪断直後に実施したものでありかつ剪断速度5s-1で剪断時間300 s後に測定した見かけの粘度は、剪断速度5s-1で剪断時間10s後に見かけの 粘度よりも0〜1000mPas高い、ラッカーを使用し、
(ii)工程(1)で製造される下塗り層を専ら静電吹付け塗装により製造し、 かつ
(iii)工程(2)もしくは(5)で実施する修復を、以下の特徴を有するラ ッカー滴からなる噴射流:
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ ッカー滴の最大40%が、20μm以下である直径を有し、かつこの測定点を通 過するラッカー滴の少なくとも5%が、60μm以上のである直径を有する、
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ ッカー滴の少なくとも20%が、6m/s以下である速度を有し、かつこの測定 点を通過するラッカー滴の最大30%が、10m/sより高い速度を有する、及 び
噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ ッカー滴が、少なくとも4×10-5g・cm・s-1であるパルスを有する、
但し、上記のラッカー滴の直径及び速度は、位相‐ドップラー‐風力測定法で 測定したものである、 前記噴射流が形成される吹付け塗装法を用いて実施すること特徴とする、多層効 果塗膜の製造及び修復方法。
4. 工程(1)において使用するラッカーが、剪断速度1000s−1で剪断
時間6s後に見かけの粘度60〜150mPas、剪断速度1000s−1で剪
断時間300s後に見かけの粘度60〜150mPas、剪断速度5s−1で剪
断時間10s後に見かけの粘度200〜800mPas及び剪断速度5s−1で
剪断時間300s後に見かけの粘度500〜1500mPasを有し、この場合
剪断速度5s−1で剪断時間300s後に測定した見かけの粘度は、剪断速度5
s−1で剪断時間10s後に見かけの粘度よりも200〜600mPas高い、請求項1から 3までのいずれか1項
記載の方法。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 ハリ リブツキー
ドイツ連邦共和国 D−97267 ヒンメル
シュタット ハウプトシュトラーセ 97
(72)発明者 ヨルゲ ヴェルマン
ドイツ連邦共和国 D−48167 ミュンス
ター アム シュットホーク 165
(72)発明者 ディーター ヘルプスト
ドイツ連邦共和国 D−97080 ヴュルツ
ブルク ルードルフ−クラウズィウス−シ
ュトラーセ 21
(72)発明者 ハンス−ヨアヒム シュトライトベルガー
ドイツ連邦共和国 D−48165 ミュンス
ター リンケンシュトラーセ 21
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.(1)被塗物表面に少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッカーを使 用して下塗り層を製造し、 (2)この下塗り層を場合により少なくとも1種の平板状顔料を含有するラッ カーで修復し、 (3)工程(1)もしくは(2)で得られたラッカー層に透明なラッカーを上 塗りし、 (4)そうして得られた多層塗膜を焼き付け、 (5)焼き付けた多層塗膜を場合により少なくとも1種の平板状顔料を含有す るラッカーで修復し、 (6)工程(5)で得られたラッカー層に透明ラッカーを上塗りしかつ (7)そうして得られた多層塗膜を焼き付ける ことにより、多層の効果塗膜を製造及び修復する方法、この場合該方法は工程( 1),(2),(3),(4),(5),(6)及び(7)、又は工程(1), (2),(3)及び(4)、又は工程(1),(3),(4),(5),(6) 及び(7)からなる、において、 (i)工程(1)で、固体分18重量%及び温度23℃で、剪断速度1000 s-1で剪断時間6s後に見かけの粘度40〜200mPas、剪断速度1000 s-1で剪断時間300s後に見かけの粘度40〜200mPas、剪断速度5s-1 で剪断時間10s後に見 かけの粘度100〜2000mPas及び剪断速度5s-1で剪断時間300s後 に見かけの粘度100〜2000mPasを有し、この場合剪断速度5sec-1 で実施した測定は、剪断速度1000s-1で300s継続した前剪断直後に実施 したものでありかつ剪断速度5s-1で剪断時間300s後に測定した見かけの粘 度は、剪断速度5s-1で剪断時間10s後に見かけの粘度よりも0〜1000m Pas高い、ラッカーを使用し、 (ii)工程(1)で製造される下塗り層を専ら静電吹付け塗装により製造し、 かつ (iii)工程(2)もしくは(5)で実施する修復を、以下の特徴を有するラ ッカー滴からなる噴射流: 噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ ッカー滴の最大40%が、20μm以下である直径を有し、かつこの測定点を通 過するラッカー滴の少なくとも5%が、60μm以上のである直径を有する、 噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ ッカー滴の少なくとも20%が、6m/s以下である速度を有し、かつこの測定 点を通過するラッカー滴の最大30%が、10m/sより高い速度を有する、及 び 噴射流の中心でかつノズルから300mm離れて位置する測定点を通過するラ ッカー滴が、少なくとも4 ×10-5g・cm・s-1であるパルスを有する、 但し、上記のラッカー滴の直径及び速度は、位相‐ドップラー‐風力測定法で 測定したものである、前記噴射流が形成される吹付け塗装法を用いて実施するこ と特徴とする、多層効果塗膜の製造及び修復方法。 2.工程(1)において使用するラッカーが、剪断速度1000s-1で剪断時 間6s後に見かけの粘度60〜150mPas、剪断速度1000s-1で剪断時 間300s後に見かけの粘度60〜150mPas、剪断速度5s-1で剪断時間 10s後に見かけの粘度200〜800mPas及び剪断速度5s-1で剪断時間 300s後に見かけの粘度500〜1500mPasを有し、この場合剪断速度 5s-1で剪断時間300s後に測定した見かけの粘度は、剪断速度5s-1で剪断 時間10s後に見かけの粘度よりも200〜600mPas高い、請求項1記載 の方法。
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