JP2021529656A - 噴霧化時の液滴粒度分布を決定する方法および塗料開発におけるそれに基づく選別方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)アトマイザーによってコーティング材料組成物を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
(2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程であり、工程(2)によるこの光学的捕捉が好ましくは使用される傾けたアトマイザーに関して半径−軸方向に0°〜90°の傾斜角で横切って行われる、工程と、
(3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程であり、
噴霧の均質性が、噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と
を含む、方法である。
第1のコーティング材料組成物(i)について噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性を決定する本発明の方法による工程(1)、(2)および(3)と、
(4A)第1のコーティング材料組成物(i)について工程(3)に従って確認された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または確認された噴霧の均質性を、電子データベースに組み込む工程と、
(5A)第1のコーティング材料組成物(i)と異なる少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物について、工程(1)〜(3)および(4A)を少なくとも1回繰り返す工程と
を含む、方法である。
(1)アトマイザーによってコーティング材料組成物(X1)を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
(2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程と、
(3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程であり、
噴霧の均質性が、噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と、
(4B)コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を、電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の前述の方法によって得ることができる電子データベースに記録された、さらなるコーティング材料組成物の噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または噴霧の均質性と比較する工程(本発明の第2の主題)と、
(5B)コーティング材料組成物(X1)と異なるがコーティング材料組成物(X1)と同一の顔料含有率を有する、またはコーティング材料組成物(X1)中に存在する顔料の量を基準にしてコーティング材料組成物(X1)の顔料含有率がわずか±10質量%外れる顔料含有率を有する、さらに、コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含むコーティング材料組成物(X2)の、噴霧内の液滴粒度分布および/または噴霧の均質性のデータベースに格納された少なくとも1つの特性変数より、コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が低いという条件を満たすかどうか、工程(4B)による比較に基づいて点検する工程と、
(6B)コーティング材料組成物(X1)について決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された条件を満たすなら、基材上に適用するためのコーティング材料組成物(X1)を選択し、
または
コーティング材料組成物を選別する方法の工程(1)〜(3)を行う場合、コーティング材料組成物(X1)について決定された噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された条件を満たさないなら、コーティング材料組成物(X1)の処方内の少なくとも1つのパラメーターおよび/または少なくとも1つの方法パラメーターを適合させる工程と、
(7B)工程(6B)による、少なくとも1つのパラメーターの適合が必要とされるなら、工程(6B)を実行することによって工程(6B)による選択を少なくとも1回繰り返すまで工程(1)〜(3)、(4B)および(5B)を少なくとも1回繰り返し、工程(5B)で述べた条件が満たされることによって、使用されるコーティング材料組成物が基材への適用のために選択される工程と
を含む。
本発明の第1の主題は、コーティング材料組成物の噴霧化時に形成される噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)を含む、方法である。
本発明の方法の工程(1)は、アトマイザーによるコーティング材料組成物の噴霧化であって、噴霧を生成する、噴霧化に関する。アトマイザーは、好ましくは上で言及したように、回転アトマイザーまたは空気圧アトマイザーである。回転アトマイザーが使用される場合、それは、好ましくはその塗布素子として回転のできるベルカップを有する。ここで、任意に、噴霧化したコーティング材料組成物は、電圧の印加によってベルカップの縁で静電気帯電を受けることができる。しかしながら、これは、本発明の方法の実行に、特に本発明の方法の工程(1)の実行のためには必要ではない。
本発明の方法の工程(2)では、工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴が、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉されるのが見られる。
液滴粒度分布を決定するための手順は、位相ドップラー風力測定(PDA)によって行われてもよい。この技法は、例えば、F. Onofriら、 Part. Part. Sys. Charact. 1996年、13巻、112−124頁、およびA. Tratnigら、J. Food. Engin. 2009年、95巻、126−134頁から当業者にとって基本的に公知である。PDA技法は、2つのコヒーレントレーザー光線の交差体積中の干渉面パターンの形成に基づく測定法である。例えば、本発明に従って調査される噴霧化による噴霧ミスト、すなわち噴霧の液滴などの流れにおける粒子移動は、レーザー光線の交差体積を通り抜けるとき、測定の位置での粘度に正比例するドップラー振動数と称される振動数を有する光を散乱する。空間に異なる位置を占める、好ましくは少なくとも2つの使用される検出器での散乱光信号の位相位置の違いから、粒子表面の曲率半径を決定することが可能である。球状微粒子の場合には、これが粒径に結びつき、したがって、液滴の場合には、それぞれの液滴直径に結びつく。高い測定精度のために、特に散乱角に関して、単一の散乱メカニズム(反射または一次屈折)が支配的であるような方法で計量システムを設計することが有利である。散乱光信号は、典型的には、光電子増倍管によって電子信号に変換され、ドップラー振動数および位相位置の違いについて、共分散プロセッサーを使用して、またはFFT分析(高速フーリエ変換分析)によって評価される。ここでのBraggセルを使用すると、好ましくは2つのレーザー光線のうちの1つの波長の制御された操作を行い、そのようにして、進行中の干渉面パターンを発生させることが可能になる。
PDA技術の代替としてまたはそれに加えて、液滴粒度分布は時間的推移技法を使用して決定することができる。時間的推移技法(TS)は、同様に基本的に、例えば、W.Schaeferらによる記事、ICLASS 2015, 13th Triennial International Conference on Liquid Atomization and Spray Systems, Tainan, Taiwan、1〜7頁、およびM.Kuhnhennらによる記事、ILASS Europe 2016, 27th Annual Conference on Liquid Atomization and Spray Systems、2016年9月4−7日、Brighton UK、1〜8頁、およびまた、W.Schaeferら、Particuology 2016年、29巻、80−85頁から当業者には知られている。
本発明の方法の工程(3)は、工程(2)による光学的捕捉によって得られる光学的データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性の決定の構想を描く。
本発明のさらなる主題は、互いに異なる噴霧化コーティング材料組成物の噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を含む電子データベースをコンパイルおよび/または更新する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)、(4A)および(5A)、特に、
第1のコーティング材料組成物(i)について噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する、本発明の方法による工程(1)、(2)および(3)、すなわち、
(1)アトマイザーによって第1のコーティング材料組成物(i)を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
(2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程と、
(3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程であり、
噴霧の均質性が、噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と、
(4A)第1のコーティング材料組成物(i)について工程(3)に従って確認された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または確認された噴霧の均質性を、電子データベースに組み込む工程と、
(5A)第1のコーティング材料組成物(i)と異なる少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物について、工程(1)〜(3)および(4A)を少なくとも1回繰り返す工程と
を含む、方法である。
(3A)工程(1)で噴霧化された第1のコーティング材料組成物(i)を基材上に適用して、基材上に位置するフィルムを形成し、このフィルムを焼成して基材上に位置するコーティングを形成する工程と、
(3B)表面欠陥および/または光学的欠陥の発生または非発生について、工程(3A)の後に得られるコーティングを解析および評価する工程と、
(3C)工程(3B)の実行の後に得られた結果を電子データベースに取り込む工程と
をさらに含み、
ここで、本発明の方法の工程(5A)は、この場合第1のコーティング材料組成物(i)と異なる、少なくとも1種の第2のコーティング材料組成物(ii)などの少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物についてこれらの工程(3A)、(3B)および(3C)の繰り返しを含む。
本発明のさらなる主題は、塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する方法である。
コーティング材料組成物(X1)について、噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する本発明の方法内に規定される工程(1)、(2)および(3)と、したがって、
(1)アトマイザーによってコーティング材料組成物(X1)を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
(2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程と、
(3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程であり、
噴霧の均質性が、噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と、
(4B)コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を、電子データベースを作成および/または更新する本発明の前述の方法によって得ることができる電子データベースに記録された、さらなるコーティング材料組成物の噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または噴霧の均質性と比較する工程と、
(5B)コーティング材料組成物(X1)と異なるがコーティング材料組成物(X1)と同一の顔料含有率を有する、またはコーティング材料組成物(X1)中に存在する顔料の量を基準にしてコーティング材料組成物(X1)の顔料含有率がわずか±10質量%外れる顔料含有率を有する、さらに、コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含むコーティング材料組成物(X2)の、噴霧内の液滴粒度分布および/または噴霧の均質性のデータベースに格納された少なくとも1つの特性変数より、コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が低いという条件を満たすかどうか、工程(4B)による比較に基づいて点検する工程と、
(6B)コーティング材料組成物(X1)について決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された条件を満たすなら、基材上に適用するためのコーティング材料組成物(X1)を選択し、
または
コーティング材料組成物を選別する方法の工程(1)〜(3)を行う場合、コーティング材料組成物(X1)について決定された噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された条件を満たさないなら、コーティング材料組成物(X1)の処方内の少なくとも1つのパラメーターおよび/または少なくとも1つの方法パラメーターを適合させる工程と、
(7B)工程(6B)による、少なくとも1つのパラメーターの適合が必要とされるなら、工程(6B)を実行することによって工程(6B)による選択を少なくとも1回繰り返すまで工程(1)〜(3)、(4B)および(5B)を少なくとも1回繰り返し、工程(5B)で述べた条件が満たされることによって、使用されるコーティング材料組成物が基材への適用のために選択される工程と
を含む。
(6C)基材上にコーティング材料組成物(X1)を適用して基材上にフィルムを形成し、このフィルムを焼成して基材上にコーティングを形成する工程と、
(6D)工程(6C)に従って得られたコーティングを、表面欠陥および/または光学的欠陥の発生または非発生について調査および評価する工程と、
(6E)工程(6D)の実行の後に得られた結果を電子データベースへ、好ましくは電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の方法によって得ることができるデータベースへ取り込む工程と
を含む。
(i)コーティング材料組成物(X1)中に結合剤成分(a)として存在する少なくとも1種のポリマーの量を増やすもしくは減らすこと、
(ii)コーティング材料組成物(X1)中に結合剤成分(a)として存在する少なくとも1種のポリマーをそれと異なる少なくとも1種のポリマーと少なくとも部分的に置き換えること、
(iii)コーティング材料組成物(X1)中に成分(b)として存在する少なくとも1種の顔料および/もしくは充填剤の量を増やすもしくは減らすこと、これは、その中に存在する顔料が前述の範囲内でのみ可能である、
(iv)コーティング材料組成物(X1)中に成分(b)として存在する少なくとも1種の充填剤をそれと異なる少なくとも1種の充填剤と少なくとも部分的に置き換えること、
(v)コーティング材料組成物(X1)中に成分(c)として存在する少なくとも1種の有機溶媒および/もしくはその中に存在する水の量を増やすもしくは減らすこと、
(vi)コーティング材料組成物(X1)中に成分(c)として存在する少なくとも1種の溶媒をそれと異なる少なくとも1種の有機溶媒と少なくとも部分的に置き換えること、
(vii)コーティング材料組成物(X1)中に成分(d)として存在する少なくとも1種の添加剤の量を増やすもしくは減らすこと、
(viii)コーティング材料組成物(X1)中に成分(d)として存在する少なくとも1種の添加剤をそれと異なる少なくとも1種の添加剤と少なくとも部分的に置き換えること、および/もしくはそれと異なる少なくとも1種のさらなる添加剤を添加すること、
(ix)コーティング材料組成物(X1)の製造に使用される成分の順序を変更すること、ならびに/または
(x)コーティング材料組成物(X1)を製造する場合に混合のエネルギー入力を増やすもしくは減らすこと。
下記の実施形態は、液滴粒度分布および/または噴霧の均質性を決定する本発明の方法だけでなく、また電子データベースをコンパイルする本発明の方法、および塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する本発明の方法にも関する。下に記載される実施形態は、特に、使用される前述のコーティング材料組成物(X1)、(X2)、(i)および(ii)に関する。
● 成分(a)としての結合剤として使用可能な少なくとも1種のポリマー
● 成分(b)としての少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種の充填剤、および
● 成分(c)としての水および/または少なくとも1種の有機溶媒
を含む。
用語「結合剤」は、本発明の意味においておよびDIN EN ISO 4618(ドイツ語版、日付:2007年3月)に一致して、本発明に従って使用されるコーティング材料組成物などの組成物の、それが含む顔料および/または充填剤を除いて、好ましくは不揮発性画分−フィルム形成の原因となるもの−を指す。不揮発性画分は以下に記載の方法に従って決定することができる。結合剤の構成分子は、したがって、本発明に従って使用されるコーティング材料組成物などの組成物の結合剤含有率の一因となる任意の成分である。例としては、例えば、以下に記載のSCSポリマー;橋架剤(メラミン樹脂など);および/またはポリマー添加剤などの成分(a)としての結合剤として使用可能な少なくとも1種のポリマーを含む水性ベースコート材料などのベースコート材料である。
混合物(A)は、25℃、0.5g/l未満の水中溶解性を有する少なくとも50質量%のモノマーを含み、混合物(A)から製造されたポリマーは、10〜65℃のガラス転移温度を有し、
混合物(B)は、少なくとも1種のポリ不飽和モノマーを含み、混合物(B)から製造されたポリマーは、−35〜15℃のガラス転移温度を有し、
混合物(C)から製造されたポリマーは、−50〜15℃のガラス転移温度を有し、
i.まず、混合物(A)が重合され、
ii.次いで、混合物(B)が、iで製造されたポリマーの存在下で重合され、
iii.その後、混合物(C)が、iiで製造されたポリマーの存在下で重合される。
当業者は「顔料」および「充填剤」という用語に精通している。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は好ましくは水性である。それは、好ましくはその溶媒として(すなわち成分(c)として)、各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、第1に、好ましくは少なくとも20質量%の量の水、および好ましくは20質量%未満の量の、より少ない分率の有機溶媒を含む系である。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、任意に成分(d)として少なくとも1種の増粘剤(増粘試剤とも称される)をさらに含むことができる。そのような増粘剤の例は、例えばフィロシリケートなどの金属シリケートのような無機増粘剤、ならびに例えばポリ(メタ)アクリル酸増粘剤、および/または(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリレートコポリマー増粘剤、ポリウレタン増粘剤、およびまたポリマーワックスのような有機増粘剤である。金属シリケートは好ましくはスメクタイトの群から選択される。スメクタイトは、特に優先的にモンモリロナイトおよびヘクトライトの群から選択される。モンモリロナイトおよびヘクトライトは、とりわけアルミニウムマグネシウムシリケートおよびまたナトリウムマグネシウムフィロシリケートおよびナトリウムマグネシウムフッ素リチウムフィロシリケートからなる群から選択される。これらの無機フィロシリケートは、例えば、商標名Laponite(登録商標)の下で市販されている。ポリ(メタ)アクリル酸系増粘剤および(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリレートコポリマー増粘剤は、任意に架橋されおよび/または適切な塩基と中和されている。そのような増粘試剤の例は、「アルカリ膨潤性乳剤」(ASE)およびそれらの疎水性修飾変種、「疎水性修飾アルカリ膨潤性乳剤」(HASE)である。これらの増粘剤は好ましくは陰イオン性である。Rheovis(登録商標)AS 1130などの対応する製品は、市販されている。ポリウレタン系増粘剤(例えば、ポリウレタン会合性増粘剤)は、任意に架橋されおよび/または適切な塩基を用いて中和されている。Rheovis(登録商標)PU1250などの対応する製品は市販されている。適切なポリマーワックスの例は、任意にエチレン酢酸ビニルコポリマー系の修飾ポリマーワックスを含む。対応する製品は、例えば名称Aquatix(登録商標)8421の下で市販されている。
1.不揮発性画分の決定
不揮発性画分(固形分)はDIN EN ISO 3251(日付:2008年6月)に従って決定される。前もって乾燥しておいたアルミニウム皿へ1gの試料を秤量し、60分間125℃に乾燥箱中試料を含む皿を乾燥し、デシケーター中で冷却し、次いで再び測る。使用した試料の合計量に対する残渣が、不揮発性画分に対応する。必要ならば不揮発性画分の体積を任意に、DIN 53219(日付:2009年8月)に従って決定してもよい。
数平均分子量(Mn)は、別段の定めがない限り、モデル10.00蒸気圧浸透圧計(Knauerからの)を使用し、トルエン中50℃での濃度系列で使用する機器の実験較正定数を決定するために較正物質としてベンゾフェノンを用いて、E. Schroeder, G. Mueller, K.−F. Arndt, 「Leitfaden der Polymercharakterisierung」 [Principles of polymer characterization], Akademie−Verlag, Berlin,1982年47−54頁に従って決定される。
OH価および酸価は、計算によってそれぞれ決定される。
動的光散乱(光子相関分光法)(PCS)によって、DIN ISO 13321(日付:2004年10月)に基づく方法で平均粒度が決定される。測定は、25±1℃でMalvern Nano S90(Malvern Instrumentsからの)を使用して行われる。機器は3〜3000nmの寸法範囲をカバーし、633nmで4mWのHe−Neレーザーを装備している。各試料は分散媒体として粒子を含まない脱イオン水を用いて希釈され、次いで、適切な散乱強度で1mlのポリスチレンキュベット中で測定される。評価は、Zetasizerソフトウェア7.11(Malvern Instrumentsからの)の助けを含めたデジタル相関器を使用して行う。測定は5回実行され、測定は第2の新たに製造された試料で繰り返される。SCSポリマーについて、平均粒度は、測定された平均粒径の算術的数平均値を指す(Z平均算術平均;数の平均;dN,50%)。5回の決定の標準偏差はこの場合≦4%である。用いることができるポリウレタンポリ尿素粒子について、平均粒度は、個々の製造の平均粒度の算術的体積平均値を指す(V平均算術平均;体積平均;dV,50%)。5回の個々の測定からの体積平均の最大偏差は、±15%である。検証は、50〜3000nmの間の保証された粒度をそれぞれ有するポリスチレン標準を用いて行う。
膜厚は、DIN EN ISO 2808(日付:2007年5月)方法12Aに従ってElektroPhysikからのMiniTest(登録商標)3100−4100機を使用して決定される。
ピンホールの発生および膜厚依存性レベリングを評価するために、くさび方式マルチコート塗装系を、以下の一般的なプロトコルに従って生成する:
曇りを決定するために、マルチコート塗装系を以下の一般的なプロトコルに従って生成する:
従来のサーフェーサーシステムを用いて塗工した寸法32×60cmを有するスチールパネルを、2段適用によって水系ベースコート材料を用いてさらに塗工する:第1の工程において8−9μmの目標膜厚で静電気的に適用し、第2の工程において、室温で2分の蒸発分離時間の後、4−5μmの目標膜厚で同様に静電気的に行う。5分の室温(18〜23℃)でのさらなる蒸発分離時間の後に、結果として得られた水系ベースコートフィルムは、対流式オーブン中で80℃に5分間乾燥される。両方のベースコート適用は、43000rpmの回転の速さおよび300ml/分の放出速度を用いて行われる。40−45μmの目標フィルム厚さを有する、市販の2成分系クリアコート材料(BASF Coatings GmbHからのProGloss)が、乾燥水系ベースコートフィルムの上に適用される。結果として得られるクリアコートフィルムは10分間室温(18〜23℃)で蒸発分離され;これは続いて対流式オーブン中140℃でさらに20分間硬化される。
しまは、DE102009050075B4に記載の方法によって評価される。その中で述べられ定義されている均質性指数、または平均された均質性指数は、前記特許明細書では曇りを評価する目的で使用されているにもかかわらず、本出願においてはしまの発生を等しく捕捉することができる。対応する値が大きいほど、基材上の、目に見えるしまは明白である。
DantecDynamics(P60、Lexelアルゴンレーザー、FibreFlow)からの市販の単一PDAおよびまたAOM Systems(SpraySpy(登録商標))からの市販の時間的推移機を使用して、親粒度分布が決定される。製造業者情報に従って両方の機器を構築し配列した。時間的推移機SpraySpy(登録商標)の設定は、使用される材料の範囲に対して製造業者によって適合させる。514.5nm(直交偏光した)の波長を反射で60〜70°の角度に前方散乱でPDAを操作する。ここでの受信光学系は500mmの焦点距離を有し、送信光学系は400mmの焦点距離を有する。両方のシステムについて、アトマイザーに対して整列して組み立てる。一般的な組み立ては図1から明白である。図1において、例として、アトマイザーとして回転アトマイザーを使用した。傾けたアトマイザー(傾斜角45°)に関して半径−軸方向に、横切る軸に対して傾けたアトマイザーの側面より下に25mm鉛直に横切って測定を行う。この場合、規定された横行速度は前もって定め、そのようにして、検出される個々の事象の空間分解能は、付随する時間分割された信号によって生じる。ラスター分割された測定に対する比較は、重み付けした広域の分布特性について同一の結果を与えるが、また横切る軸の任意の所望の間隔範囲の調査を可能にする。さらに、この方法は、ラスター法より何倍も速く、それによって一定流速で材料の消費の削減を可能にする。検出可能な液滴は、最大の検証許容度で捕捉される。次いで、生データは任意の所望の許容度のアルゴリズムによって評価される。使用されるPDAシステムについておよそ10%の許容度は、球状粒子の検証に限られ;また少し変形した液滴ではそれが増加し、考慮すべきである。その結果、測定軸に沿った測定された液滴の球形の考慮が可能になる。SpraySpy(登録商標)システムは、透明な液滴と不透明な液滴を識別することができる。測定軸(図1の図形を参照)は、繰り返し移動させ、両方の測定法が使用される。システムの内部分析設備によって、個々の事象の二重測定が防止される。したがって、このように得られたデータは、透明なスペクトル(T)、および不透明なスペクトル(NT)について評価することができる。両方のスペクトルにおいて測定された液滴の数の比は、透明および不透明な液滴の局所的な分布の尺度として役立つ。測定軸に沿った全体の評価は可能である。特に、透明な粒子(T)と粒子の合計数(Total)との比は、測定軸に沿ってx=5mmの位置1、およびx=25mmの位置2で決定され;内側から外側へ噴霧ジェットの変化する均質性について記述するために、対応する値から比が形成される。システムの両方の、単一PDAおよびSpraySpy(登録商標)について、生データは通例の、例えばD10値などの分布モーメントを決定する根拠として使用することができる。
水中のモノマーの溶解性は、水相の上のガス空間を含めた平衡の確立によって決定される(参考文献 X.−S. Chai, Q.X. Hou, F.J. Schork, Journal of Applied Polymer Science 99巻、1296−1301頁(2006)と類似)。この目的のために、20mlのガス空間試料チューブに、規定体積の2mlなどの水を、溶かすことができないほど大量のそれぞれのモノマーと混合するか、または選択した体積の水に、何とか完全に溶けるように混合する。加えて、乳化剤(10ppm、試料混合物の全量に対して)を添加する。平衡濃度を得るために、混合物を絶えず振盪する。液面より上の気相は不活性ガスと置き換え、それによって平衡を回復する。除去した気相中に、検出すべき物質の分率を測定する(例えば、ガスクロマトグラフィーによって)。グラフとして気相中のモノマーの分率をプロットすることにより、水中の平衡濃度を決定することができる。混合物から過剰モノマー分画を除去したらすぐに、事実上一定の値(S1)から有意に負の傾斜(S2)まで、曲線の傾斜が変化する。平衡濃度は、ここで傾斜(S1)を含む直線と、傾斜(S2)を含む直線の交点に達する。記載される決定は25℃で実行される。
DIN 51005(日付:2005年8月)「熱分析(TA)−用語(Thermal Analysis(TA)−terms)」およびDIN 53765「熱分析−動的走査熱量測定(DSC)(Thermal Analysis− Dynamic Scanning Calorimetry(DSC))」(日付:1994年3月)に基づく方法でガラス転移温度Tgを実験的に決定する。これには、試料ボートへの15mgの試料の秤量、およびDSC機へのボートの導入が含まれる。開始温度に冷却し、その後、1回目と2回目の測定を、50ml/分の不活性ガスパージ(N2)の下、10K/分の加熱速度で実行し、測定実行間には開始温度に冷却する。測定は、予想されるガラス転移温度よりおよそ50℃低い温度範囲から、予想されるガラス転移温度よりおよそ50℃高い温度範囲で行われる。DIN 53765、8.1項に従って記録されるガラス転移温度は、比熱容量(0.5デルタcp)の変化の半分に到達する2回目の測定実行での温度である。DSCチャート(温度に対する熱流のプロット)からそれを決定する。それは、測定プロットを含むガラス転移前後に外挿された基線間の中線の交点に対応する温度である。測定で予想されるガラス転移温度の有用な評価については、公知のFox式を用いることができる。Fox式が、分子量を含むことなくホモポリマーのガラス転移温度およびその質量部に基づいて良好な近似を表すので、少数の到着点に向けた試験によって所望のガラス転移温度を得ることができる、合成段階で当業者にとって有用なツールとしてそれを使用することができる。
水系ベースコート材料などのコーティング材料組成物の基材への適用後に形成されたフィルムの湿潤度が評価される。この場合、15μm〜40μmの範囲内の目標膜厚などの所望の目標膜厚の一定の層として(乾燥材料の膜厚)、コーティング材料組成物は回転噴霧化によって静電気的に適用される。放出速度は300〜400ml/分の間であり、回転アトマイザーのESTAベルの回転の速さは、23000〜63000rpmの範囲である(各場合において特に選択される適用パラメーターの正確な詳細は、以下の実験の項内の関連する点で述べられる。)。基材上に形成されたフィルムの湿潤度の視覚的な評価は、適用が終わってから1分後に行う。1〜5の尺度に湿潤度を記録する。(1=非常に乾燥から5=非常に湿潤)。
はじきへの傾向を決定するために、DIN EN ISO 28199−1(日付:2010年1月)およびDIN EN ISO 28199−3(日付:2010年1月)に基づいた方法で以下の一般的なプロトコルに従って、マルチコート塗装系を生成する。:(DIN EN ISO 28199−1、8.1項、A版に従って)57cm×20cmの寸法を有する穿孔したスチールプレートを、硬化した陰極電着塗膜(EC)(BASF Coatings GmbHからのCathoGuard(登録商標)800)を用いて塗工し、DIN EN ISO 28199−1、8.2項(バージョンA)と類似に製造する。これに続いて、DIN EN ISO 28199−1、8.3項に基づいた方法で、0μm〜30μmの範囲(乾燥材料の膜厚;乾燥膜厚)の目標膜厚を有するくさびの形をしている単一適用で水性ベースコート材料の静電気的に適用する。結果として得られたベースコートフィルムを、事前の蒸発分離時間なしで、対流式オーブン中80℃で5分間仮乾燥にかける。DIN EN ISO 28199−3、5項に従って、はじきの限界の決定、すなわち、はじきが起こる、ベースコート膜厚の決定を行う。
流れへの傾向を決定するために、DIN EN ISO 28199−1(日付:2010年1月)およびDIN EN ISO 28199−3(日付:2010年1月)に基づいた方法で以下の一般的なプロトコルに従って、マルチコート塗装系を生成する。
(DIN EN ISO 28199−1、8.1項、A版に従って)57cm×20cmの寸法を有する穿孔したスチールプレートを、硬化した陰極電着塗膜(EC)(BASF Coatings GmbHからのCathoGuard(登録商標)800)を用いて塗工し、DIN EN ISO 28199−1、8.2項(A版)と類似に製造する。これに続いて、DIN EN ISO 28199−1、8.3項に基づいた方法で、0μm〜40μmの範囲(乾燥材料の膜厚)の目標膜厚を有するくさびの形で1回適用の水性ベースコート材料を静電気的に適用する。結果として得られたベースコートフィルムを、18〜23℃で10分の蒸発分離時間の後に、対流式オーブン中80℃で5分間仮乾燥にかける。ここでプレートを蒸発分離し、鉛直に立てて仮乾燥にかける。
57cm×20cmの寸法を有する穿孔したスチールプレート(DIN EN ISO 28199−1、8.1項、A版による)を、硬化した陰極電着塗膜(EC)(BASF Coatings GmbHからのCathoGuard(登録商標)800)およびまた市販の水性ベースコート材料(BASF Coatings GmbHからのColorBrite)を用いて塗工し、DIN EN ISO 28199−1、8.2項(A版)と類似に製造する。これに続いて、DIN EN ISO 28199−1、8.3項に基づいた方法で、0μm〜60μmの範囲(乾燥材料の膜厚)の目標膜厚を有するくさびの形で1回適用のクリアコート材料を静電気的に適用する結果として得られたクリアコートフィルムを、18〜23℃で10分の蒸発分離時間の後に、対流式オーブン中140℃で20分間硬化する。ここでプレートを蒸発分離し、鉛直に立てて硬化する。
DIN EN ISO 28199−3(2010年1月;7項)に従って隠蔽力を決定する。
下記の実施例および比較例は、本発明を例証する役目をするものであって、限定すると解釈されるべきでない。
1.1 下に特定し、水性分散液AD1を製造するのに使用する成分の意味は、以下の通りである:
DMEA ジメチルエタノールアミン
DI水 脱イオン水
EF 800 Aerosol(登録商標)EF−800、Cytecからの市販乳化剤
APS ペルオキソ二硫酸アンモニウム
1,6−HDDA ジアクリル酸1,6−ヘキサンジオール
2−HEA アクリル酸2−ヒドロキシエチル
MMA メタクリル酸メチル
モノマー混合物(A)、段階i。
部分的に中和したプレポリマー溶液の製造
撹拌機、内部温度計、還流凝縮器、電気加熱を装備した反応容器において、559.7質量部の線形ポリエステルポリオールおよび27.2質量部のジメチロールプロピオン酸(GEO Speciality Chemicalsからの)を窒素下で344.5質量部のメチルエチルケトンに溶かした。二量化脂肪酸(Pripol(登録商標)1012、Croda)、イソフタル酸(BP Chemicalsからの)およびヘキサン−1,6−ジオール(BASF SEからの)(開始材料の質量比:二量体脂肪酸対イソフタル酸対ヘキサン−1,6−ジオール=54.00:30.02:15.98)から線形ポリエステルジオールを前もって製造し、73mg KOH/g固体画分のヒドロキシル価、3.5mg KOH/g固体画分の酸価、1379g/molの数平均分子量の理論値、および蒸気圧浸透法によって決定した1350g/molの数平均分子量を有していた。32.0質量%のイソシアネート分を有する、213.2質量部のジシクロヘキシルメタン4,4’−ジイソシアネート(Desmodur(登録商標)W、Covestro AG)、および3.8質量部のジブチルスズジラウレート(Merckからの)を得られた溶液に30℃で連続して添加した。これに続いて、撹拌しながら80℃に加熱した。溶液のイソシアネート分が1.49質量%で一定になるまで、撹拌をこの温度で継続した。その後、626.2質量部のメチルエチルケトンをプレポリマーに添加し、反応混合物を40℃に冷却した。40℃に到達したら、11.8質量部のトリエチルアミン(BASF SEからの)を2分間にわたって滴下し、さらに5分間バッチを撹拌した。
メチルイソブチルケトン中のジエチレントリアミンジケチミンの71.9質量%希釈液30.2質量部(プレポリマーイソシアネート基の、ジエチレントリアミンジケチミン(1個の第二級アミノ基を有する)との比:5:1mol/mol、ブロックされた第一級アミノ基当たり2個のNCO基に対応する)を、続いて1分間にわたって混合し、プレポリマー溶液への添加後、反応温度はすぐに1℃上昇した。メチルイソブチルケトン中のジエチレントリアミンジケチミンの希釈した製造品は、110〜140℃でメチルイソブチルケトン中のジエチレントリアミン(BASF SEから)のメチルイソブチルケトンとの反応の間に、反応から水の共沸除去によって前もって製造した。124.0g/eqのアミン当量質量(溶液)に設定するためにメチルイソブチルケトンを用いて希釈した。IR分光法で、3310cm−1の残留吸収に基づいて、98.5%のブロック第一級アミノ基が見られた。イソシアネート基を含む高分子溶液の固形分は45.3%であることがわかった。
40℃で30分間の撹拌の後、反応器の内容を1206質量部の脱イオン水(23℃)中に7分間分散した。メチルエチルケトンは結果として得られた分散液から減圧下45℃で留去し、溶媒および水の減量を、脱イオン水を用いて埋め合わせて40質量%の固形分を得た。結果として得られた分散液は白色、安定で、固形分が高く、粘度は低く、架橋した粒子を含み、3か月後ですら沈降を全く示さなかった。結果として得られたミクロゲル分散液(PD1)の特性は以下の通りであった:
固形分(130℃、60分、1g):40.2質量%
メチルエチルケトン含有率(GC):0.2質量%
メチルイソブチルケトン含有率(GC):0.1質量%
粘度(23℃、回転粘度計、剪断速度=1000/秒):15 mPa・s
酸価:17.1mg KOH/g固形分
中和度(理論値):49%
pH(23℃):7.4
粒度(光子相関分光法、体積平均):167nm
ゲル分率(凍結乾燥):85.1質量%
ゲル分率(130℃):87.3質量%
3.1 黄色ペーストP1の生成
BASF SEから入手可能な17.3質量部のSicotransイエローL 1916、DE40 09 858A1の16列37−59行の実施例Dに従って製造した18.3質量部のポリエステル、国際特許出願WO92/15405の15頁23−28行に従って製造した43.6質量部の結合剤分散液、16.5質量部の脱イオン水、および4.3質量部のブチルグリコールから黄色ペーストP1を生成する。
白色ペーストP2は、Titanium Rutile 2310 50質量部、DE4009858A1の16列37−59行の実施例Dに従って製造したポリエステル6質量部、特許出願EP0228003B2の8頁6〜18行に従って生成した結合剤分散液24.7質量部、脱イオン水10.5質量部、BG中52%の2,4,7,9−テトラメチル−5−デシンジオール(BASF SEから入手可能)4質量部、ブチルグリコール4.1質量部、水中10%のジメチルエタノールアミン0.4質量部、およびAcrysol RM−8(The Dow Chemical Companyから入手可能)0.3質量部から生成する。
黒色ペーストP3は、WO92/15405の13頁13行〜15頁13行に従って製造したポリウレタン分散液57質量部、カーボンブラック(Cabot CorporationからのMonarch(登録商標)1400カーボンブラック)10質量部、DE4009858A1の16列37−59行の実施例Dに従って製造したポリエステル5質量部、10%強度のジメチルエタノールアミン水溶液6.5質量部、市販ポリエーテル(BASF SEから入手可能なPluriol(登録商標)P900)2.5質量部、ブチルジグリコール7質量部、および脱イオン水12質量部から生成する。
硫酸バリウムペーストP4は、EP0228003B2の8頁6〜18行に従って製造したポリウレタン分散液39質量部、硫酸バリウム(Sachtleben Chemie GmbHからのBlanc fixe micro)54質量部、ブチルグリコール3.7質量部、およびAgitan 282(Muenzing Chemie GmbHから入手可能)0.3質量部および脱イオン水3質量部から生成する。
ステアタイトペーストP5は、WO91/15528の23頁26行〜24頁24行に従って製造した水性結合剤分散液49.7質量部、ステアタイト(Mondo Minerals B.V.からのMicrotalc IT extra)28.9質量部、Agitan 282(Muenzing Chemie GmbHから入手可能)0.4質量部、Disperbyk(登録商標)−184(BYK−Chemie GmbHから入手可能)1.45質量部、市販ポリエーテル(Pluriol(登録商標)P900、BASF SEから入手可能)3.1質量部、および脱イオン水16.45質量部から生成する。
4.1 混合ワニスML1の製造
特許明細書EP1534792B1の11列1−13行に従って、脱イオン水81.9質量部、Rheovis(登録商標)AS 1130(BASF SEから入手可能)2.7質量部、ブチルグリコール中52%の2,4,7,9−テトラメチル−5−デシンジオール(BASF SEから入手可能)8.9質量部、Dispex Ultra FA 4437(BASF SEから入手可能)3.2質量部、および水中10%のジメチルエタノールアミン3.3質量部を互いに混合し、続いて結果として得られた混合物を均質化する。
水性分散液AD1 47.38質量部、脱イオン水42.29質量部、ブチルグリコール中52%の2,4,7,9−テトラメチル−5−デシンジオール(BASF SEから入手可能)6.05質量部、Dispex Ultra FA 4437(BASF SEから入手可能)2.52質量部、Rheovis(登録商標)AS 1130(BASF SEから入手可能)0.76質量部、および水中10%のジメチルエタノールアミン1.0質量部を互いに混合し、結果として得られた混合物を続いて均質化する。
5.1 水系ベースコート材料WBL1およびWBL2の生成
表5.1の「水相」として列挙した成分を述べた順序に一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、各場合に「アルミニウム顔料プレミックス」および「雲母プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。これらのプレミックスは、水性混合物に対して別々に添加する。撹拌は各プレミックスの添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で95±10mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
表5.2の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で85±5mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
表5.3の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で85±5mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
表5.4の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で85±5mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
表5.5の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分それぞれからプレミックスを生成する。水性の混合物にこれらのプレミックスを別々に添加する。撹拌は各場合にプレミックスの添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で85±10mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
表5.6の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で130±5mPa・s(WBL31)または80±5mPa・s(WBL31a)の噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。WBL31aの場合には、この目的のために大量の脱イオン水を使用する。
表5.7の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「ブチルグリコール/ポリエステル混合物(3:1)」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で135±5mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
表5.8の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。10分間の撹拌の後、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で120±5mPa・s(WBL34およびWBL35)または80±5mPa・s(WBL34aおよびWBL35a)の噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
6.1 噴霧化による噴霧でのしまの発生および均質性における、水系ベースコート材料WBL5およびWBL9の間の比較
水系ベースコート材料WBL5およびWBL9についての調査(これらの材料はそれぞれ、同一の量の同一のアルミニウム顔料を含む。)をしまおよび噴霧均質性に関して、上記の方法に従って行う。表6.1は結果を要約する。
ピンホールの発生に関する、水系ベースコート材料WBL1およびWBL2の調査を、上記の方法に従って行う。表6.2は結果を要約する。
曇り、ピンホールおよび膜厚依存性レベリングの評価に関する、水系ベースコート材料WBL8およびまたWBL10に対するWBL3、WBL4、WBL6の調査を、上記の方法に従って行う。表6.3および6.4は結果を要約する。
隠蔽力、曇りの傾向、ピンホールおよびレベリングに関する水系ベースコート材料WBL3〜WBL10、WBL17〜WBL20およびまたWBL25〜WBL28の調査を、上記の方法に従って行った。噴霧化および結果として得られるコーティングの性質が、使用するアルミニウム顔料の変更によって、特にその粒度に関してどのように影響を受け得るかを特に説明する。実験のすべてにおいて、放出速度は300ml/分、ESTAベルの回転速さは43000rpmであった。表6.5〜6.9は結果を要約する。
ピンホールに関して、水系ベースコート材料WBL17〜WBL24ならびにまたWBL29およびWBL30についての調査を、上記の方法に従って行った。噴霧化および結果として得られるコーティングの性質が使用されるアルミニウム顔料の量によってどのように影響を受け得るのかを特に説明する。実験のすべてにおいて、放出速度は300ml/分、ESTAベルの回転速さは43000rpmであった。表6.10は結果を要約する。
ピンホール、湿潤度および曇りに関する水系ベースコート材料WBL17およびWBL17aならびにWBL21およびWBL21aならびにまたWBL31およびWBL31aについての調査をそれぞれ上記の方法に従って行った。確立された噴霧粘度に基づいて(すなわち添加する水の量に基づいて)、どのように噴霧化および結果として得られるコーティングの性質に影響を及ぼし得るのかを特に説明する。実験のすべてにおいて、放出速度は300ml/分、ESTAベルの回転速さは43000rpmであった。表6.11および6.12は結果を要約する。
湿潤度に関する、水系ベースコート材料WBL34とWBL35、およびWBL34aとWBL35aそれぞれの調査を上記の方法に従って行った。例えば曇り、ピンホールに対する強さなどの性質の原因となる噴霧化および結果として得られる湿潤度が、どのように、追加量の溶媒に基づいて影響を受け得るのかを特に説明する。試料についての実験は、43000rpmおよび63000rpmのESTAベル回転速さで実行した。すべての場合で、放出速度は300ml/分であった。表6.13は結果を要約する。
流れの限界に関する、クリアコート材料KL1、KL1aおよびKL1bの間の比較
流れ挙動に関して、クリアコート材料KL1およびKL1aならびにまたKL1bについての調査を、上記の方法に従って行った。流れ挙動が、どのように溶媒の添加によって、およびレオロジー制御剤などの当業者に公知の添加剤の省略によって、適合された噴霧粘度に基づいて影響を受け得るかを特に説明する。調査対象の材料は以下の通りである。
試料KL1は、レオロジー助剤(EvonikからのAerosil(登録商標))としてヒュームドシリカを含む市販の2成分系クリアコート材料(BASF Coatings GmbHからのProGloss)であり、ベースワニスは、3−エトキシプロピオン酸エチルを使用して1000/秒で100mPa・sの粘度に調節した。
試料KL1aはKL1に対応するが、3−エトキシプロピオン酸エチルを使用してベースワニスが1000/秒で50mPa・sの粘度に調節したという違いを有する。
試料KL1bはKL1に対応するが、レオロジー助剤としてのヒュームドシリカを含まないという違いがある。同様に、KLの場合でのように3−エトキシプロピオン酸エチルを使用して1000/秒で100mPa・sの粘度にベースワニスを調節した。
Claims (15)
- 少なくとも工程(1)〜(3)を含む、コーティング材料組成物の噴霧化時に形成される噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する方法であって、特に
(1)アトマイザーによって前記コーティング材料組成物を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
(2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、前記噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程であり、使用される傾けたアトマイザーに関して半径−軸方向に0°〜90°の傾斜角で横切って行われる、工程と、
(3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性を決定する工程であり、
前記噴霧の均質性が、前記噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、前記噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、前記噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と
を含む、方法。 - 工程(1)において使用される前記コーティング材料組成物が好ましくは水性ベースコート材料である、請求項1に記載の方法。
- 工程(1)において使用される前記コーティング材料組成物が、成分(a)としての結合剤として使用可能な少なくとも1種のポリマー、成分(b)としての少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種の充填剤、ならびに成分(c)としての水および/または少なくとも1種の有機溶媒を含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記コーティング材料組成物中において、成分(b)が1種のエフェクト顔料を含む、請求項3に記載の方法。
- 工程(1)による前記噴霧化が、100〜1000mL/分の範囲の、噴霧化のための前記コーティング材料組成物の放出速度で実行される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- 工程(3)の前記液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数の決定が、特性変数として前記液滴のD10の決定を伴う、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- 工程(2)による前記光学的捕捉が、位相ドップラー風力測定(PDA)によっておよび/または時間的推移技法(TS)によって行われる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数が、工程(2)による前記光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて工程(3)に従って決定され、前記データが位相ドップラー風力測定(PDA)によっておよび/または時間的推移技法(TS)によって得られたものである、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記均質性が、工程(2)による前記光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて工程(3)に従って決定され、前記データが時間的推移技法(TS)によって得られたものである、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- 工程(2)による前記光学的捕捉が、使用される傾けたアトマイザーに関して半径−軸方向で横切って0°超〜90°未満の傾斜角で行われる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
- 互いに異なる噴霧化コーティング材料組成物の、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を含む電子データベースをコンパイルおよび/または更新する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)、(4A)および(5A)、特に、
第1のコーティング材料組成物(i)について請求項1から10のいずれか一項に規定される工程(1)、(2)および(3)と、
(4A)前記第1のコーティング材料組成物(i)について工程(3)に従って確認された、前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記確認された噴霧の均質性を、電子データベースに組み込む工程と、
(5A)前記第1のコーティング材料組成物(i)と異なる少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物について、工程(1)〜(3)および(4A)を少なくとも1回繰り返す工程と
を含む、方法。 - 前記方法が、少なくともさらなる工程(3A)、(3B)および(3C)、特に、
(3A)工程(1)で噴霧化された前記第1のコーティング材料組成物(i)を基材上に適用して、前記基材上に位置するフィルムを形成し、このフィルムを焼成して前記基材上に位置するコーティングを形成する工程と、
(3B)表面欠陥および/または光学的欠陥の発生または非発生について、工程(3A)の後に得られた前記コーティングを解析および評価する工程と、
(3C)工程(3B)の実行後に得られた結果を電子データベースに取り込む工程と
をさらに含み、
工程(5A)が、前記第1のコーティング材料組成物(i)と異なる、少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物についての、これらの工程(3A)、(3B)および(3C)の、少なくとも1回の前記繰り返しを伴う、請求項11に記載の方法。 - 塗料配合物の開発におけるコーティング材料組成物を選別する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)、(4B)、(5B)および(6B)、ならびにまた任意に(7B)、特に、
コーティング材料組成物(X1)について請求項1から10のいずれか一項に規定される工程(1)、(2)および(3)と、
(4B)前記コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性を、請求項11または12に記載の方法によって得ることができる電子データベースに記録された、さらなるコーティング材料組成物の前記噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または前記噴霧の均質性と比較する工程と、
(5B)前記コーティング材料組成物(X1)と異なるが前記コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料含有率を有する、または前記コーティング材料組成物(X1)中に存在する顔料の量を基準にして前記コーティング材料組成物(X1)の顔料含有率がわずか±10質量%外れる顔料含有率を有する、さらに、前記コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含むコーティング材料組成物(X2)の、前記噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性のデータベースに格納された少なくとも1つの特性変数より、前記コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性が低いという条件を満たすかどうか、工程(4B)による比較に基づいて点検する工程と、
(6B)前記コーティング材料組成物(X1)について決定された、前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された前記条件を満たすなら、基材上に適用するための前記コーティング材料組成物(X1)を選択し、
または
コーティング材料組成物を選別する前記方法の工程(1)〜(3)を行う場合、前記コーティング材料組成物(X1)について決定された前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された前記条件を満たさないなら、前記コーティング材料組成物(X1)の処方内の少なくとも1つのパラメーターおよび/または少なくとも1つの方法パラメーターを適合させる工程と、
(7B)工程(6B)による、少なくとも1つのパラメーターの適合が必要とされるなら、工程(6B)を実行することによって工程(6B)による選択を少なくとも1回繰り返すまで工程(1)〜(3)、(4B)および(5B)を少なくとも1回繰り返し、工程(5B)で述べた前記条件が満たされることによって、使用される前記コーティング材料組成物が基材への適用のために選択される工程と
を含む、方法。 - 前記コーティング材料組成物(X1)の処方内の少なくとも1つのパラメーターおよび/または工程(1)〜(3)の実行における少なくとも1つの方法パラメーターの、工程(6B)による適合が、以下のパラメーター:
(i)前記コーティング材料組成物(X1)中に結合剤成分(a)として存在する少なくとも1種のポリマーの量を増やすもしくは減らすこと、
(ii)前記コーティング材料組成物(X1)中に結合剤成分(a)として存在する少なくとも1種のポリマーをそれと異なる少なくとも1種のポリマーと少なくとも部分的に置き換えること、
(iii)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(b)として存在する少なくとも1種の顔料および/もしくは充填剤の量を増やすもしくは減らすこと、これは、その中に存在する顔料が前述の範囲内でのみ可能である、
(iv)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(b)として存在する少なくとも1種の充填剤をそれと異なる少なくとも1種の充填剤と少なくとも部分的に置き換えること、
(v)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(c)として存在する少なくとも1種の有機溶媒および/もしくはその中に存在する水の量を増やすもしくは減らすこと、
(vi)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(c)として存在する少なくとも1種の有機溶媒をそれと異なる少なくとも1種の有機溶媒と少なくとも部分的に置き換えること、
(vii)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(d)として存在する少なくとも1種の添加剤の量を増やすもしくは減らすこと、
(viii)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(d)として存在する少なくとも1種の添加剤をそれと異なる少なくとも1種の添加剤と少なくとも部分的に置き換えること、
(ix)前記コーティング材料組成物(X1)の製造のために使用される前記成分の順序を変更すること、ならびに/または
(x)前記コーティング材料組成物(X1)を製造する場合に混合のエネルギー入力を増やすもしくは減らすこと
の適合の群から選択される少なくとも1つの適合を含む、請求項13に記載の方法。 - 成分(b)として少なくとも1種のエフェクト顔料を含む水性ベースコート材料を選別する、請求項13または14に記載の方法。
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