JP2021529656A - 噴霧化時の液滴粒度分布を決定する方法および塗料開発におけるそれに基づく選別方法 - Google Patents

噴霧化時の液滴粒度分布を決定する方法および塗料開発におけるそれに基づく選別方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも工程(1)〜(3)を含む、コーティング材料組成物の噴霧化時に形成される噴霧内の液滴粒度分布および/またはこの噴霧の均質性を決定する方法であって、特に、アトマイザーによってコーティング材料組成物を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程(1)と、(2)トラバース光学測定によって形成された噴霧の液滴を光学的に捕捉する工程と、(3)工程(2)に従って得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程とを含む、方法、ならびにまた、塗料配合物を開発する場合に前述の方法に基づいて実行される、電子データベースをコンパイルしコーティング材料組成物を選別する方法に関する。

Description

本発明は、少なくとも工程(1)〜(3)を含む、コーティング材料組成物の噴霧化時に形成される噴霧内の液滴粒度分布および/またはこの噴霧の均質性を決定する方法であって、特に、アトマイザーによってコーティング材料組成物を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、トラバース光学測定(2)によって形成された噴霧の液滴を光学的に捕捉する工程と、工程(2)に従って得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程とを含む、方法、ならびにまた、塗料配合物を開発する場合に前述の方法に基づいて実行される、電子データベースをコンパイルしコーティング材料組成物を選別する方法に関する。
近年、自動車産業において、特に、塗工される特定の基材に、回転噴霧化によって適用されることの多いベースコート材料などの一連のコーティング材料組成物がある。そのようなアトマイザーは、例えば、ベルカップなどの高速回転する塗布素子を特色とし、適用されるコーティング材料組成物を噴霧化し、特に遠心力の作用によって噴霧化が起こり、フィラメントを形成して液滴の形をしている噴霧ミストを生成する。コーティング材料組成物は、典型的には適用効率を最大限にし、過剰噴霧を最小限にするために、静電気的に適用される。ベルカップの縁に、特に遠心力によって噴霧化したコーティング材料は、適用(直接帯電)のためにコーティング材料組成物に高電圧を直接印加することによって帯電される。代替として、回転アトマイザーの代わりに、前もってフィラメントを形成しないで、液滴の形で用いられるコーティング材料組成物を直接噴霧化する空気圧アトマイザーを使用することができる。それぞれのコーティング材料組成物の基材に対する適用の後、結果として得られるフィルムは、−該当する場合、それを覆って、さらなるフィルムの形の他のコーティング材料組成物の追加の適用の後で−硬化または焼成されて結果として所望のコーティングが得られる。
光学的欠陥および/または例えば、ピンホール、曇りなどの表面欠陥の成長または発生の傾向、および/またはレベリング性の防止または少なくとも低減などのコーティングの特定の所望の性質に関する、コーティング、特に、この方法で得られるコーティングの最適化は、比較的複雑であり、典型的には経験的な手段によってのみ可能である。これは、そのようなコーティング材料組成物または、典型的には、異なるパラメーターがその中で変動しているその試験系列全体は、まず生成されなければならず、次いで、前節で記載のように、基材に適用され、硬化または焼成されなければならないということを意味する。その後、評価するために調査される性質の可能な改善を実現するために次に得られるコーティングの系列は、所望の性質に関して調査されなければならない。典型的には、この手順は、調査されるコーティングの性質(複数可)における所望の改善が硬化および/または焼成の後に達成されるまで何度もパラメーターをさらに変動させて繰り返されなければならない。
特定の適用特性のより良好な理解を提供するために、剪断粘性挙動(剪断レオロジー)に基づいてコーティングを生成するために使用されるそのようなコーティング材料組成物を調査し特性評価することは、先行技術において知られている慣習である。ここでは、例えばキャピラリーレオメーターの利用が可能である。しかしながら、剪断レオロジーの調査に注目したこの手順の不都合は、噴霧化の間に起こる伸長粘度の極めて重大な影響を考慮していない、または十分に考慮していないことである(伸長レオロジー)。伸長粘度は、伸長流における材料の流れ抵抗の尺度である。そのような伸長流は典型的には、剪断流に加えて、この点において関連するすべての工学的プロセス、例えばキャピラリー入口およびキャピラリー出口の流れの場合のように起こる。ニュートン流体挙動の場合には、伸長粘度は、その一定の比から従来通りに決定される剪断粘度まで計算することができる(Trouton比)。一方、実際に、一連の適用にわたってはるかに大きな振動数で起こる非ニュートン流体挙動の場合には、典型的には、剪断粘度に依存しないパラメーターとして、伸長粘度は、前述の記述および特性評価における伸長レオロジーを適切に考慮するために、伸長レオメーターの助けによって実験的に求めることが必要である。特に前述の噴霧化方法が実行されている場合、伸長粘度は、噴霧化プロセス、および次に噴霧ミストを形成する液滴への分解に極めて重大な影響があり得る。伸長粘度を求めるための技法は先行技術において公知である。キャピラリー破断方式伸長レオメーター(Capillary Breakup Extensional Rheometer)(CaBER)による伸長粘度を求めることはここで典型的である。しかし、現在まで、実際に調査中の材料を噴霧化することなく、伸長力および剪断力の両方に対して等しく適切な考慮すべき点を得るための利用可能な技法はない。
したがって、コーティング材料組成物の噴霧化挙動の調査によって、光学的欠陥および/または表面欠陥の形成または発生の傾向の防止または少なくとも低減などの、この噴霧化によって生成されるコーティングのある種の所望の性質の改善を達成することを可能にし、そのようなコーティングの生成のためにコーティングし焼成する、一般に必要とされる完結した操作を省略することができる方法に対する必要性がある。しかしながら、そのような方法は、それが伴う剪断レオロジーのみならずまた伸長レオロジーをも同等に、適切に考慮に入れなければならない。
したがって、本発明が対処する課題は、光学的欠陥および/または表面欠陥の形成および/または発生の傾向の防止または少なくとも低減などの、噴霧化によって生成されるコーティングのある種の所望の性質を分析しとりわけ改善することを可能にし、従来のコーティングプロセスによる、使用する各々のコーティング材料組成物の基材への適用を省略することができる、特にコーティングを生成するために得られたフィルムの硬化および/または焼成を、そうすることが比較的高価で不都合であり、少なくとも経済的立場上不利であるので省略することができる方法を提供することである。そのような方法は、同等に噴霧化の間に生じる伸長挙動に適切な考慮を払わなければならない。本発明が対処する特定の課題は、コーティング材料組成物として水性ベースコート材料にそのような方法を提供することである。
この課題は、特許請求の範囲で請求される主題によって、およびまた以下の説明に記載されているその主題の好ましい実施形態によって解決される。
本発明の第1の主題は、少なくとも工程(1)〜(3)を含む、コーティング材料組成物の噴霧化時に形成される噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する方法であって、特に
(1)アトマイザーによってコーティング材料組成物を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
(2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程であり、工程(2)によるこの光学的捕捉が好ましくは使用される傾けたアトマイザーに関して半径−軸方向に0°〜90°の傾斜角で横切って行われる、工程と、
(3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程であり、
噴霧の均質性が、噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と
を含む、方法である。
本発明によると、工程(1)による噴霧化によって形成された液滴の液滴粒度分布の決定は、特に、D10(算術的直径;「1,0」モーメント)、D30(体積等価平均直径;「3,0」モーメント)、D32(Sauter直径(SMD);「3,2」モーメント)、dN,50%(数基準メジアン)および/またはdV,50%(体積基準メジアン)などの液滴の適切な平均直径などの、当業者に公知の少なくとも1つの特性変数の決定を伴う。ここの液滴粒度分布の決定は、少なくとも1つのそのような特性変数の決定、とりわけ液滴のD10の決定を包含する。前述の特性変数は各場合中、液滴粒度分布の対応する数の平均である。分布のモーメントは、ここで、大文字「D」を使用して標識化され;指数は対応するモーメントを指定する。ここで小文字「d」を用いて標識化された特性変数は、対応する累積分布曲線の百分位数(10%、50%、90%)であり、50%の百分位数はメジアンに対応する。指数「N」は数基準の分布に、指数「V」は体積基準の分布に関係する。
驚いたことに、本発明の方法は、調査され特性評価される種々様々の異なるコーティング材料組成物、特に水性ベースコート材料の噴霧化挙動を与えることがわかった。これは、驚いたことに、コーティング材料組成物の噴霧化時に形成される噴霧内の液滴粒度分布に基づいておよび/または前記噴霧の均質性に基づいて、特に工程(2)の実行時の全噴霧にわたってトラバース光学測定の力によって遂行される。このトラバース光学測定は、従来のラスター分割されたポイント測定に対して、本発明の方法の工程(2)の実行が、液滴粒度分布および/または均質性を全体的に捕捉することが可能であるだけでなく、さらに、測定を実質的により短時間内に行うことができる(従来のラスター分割されたポイント測定に対して5〜25倍)という利点を有する場合、特に横切る軸の(自由)選択および/または横行速度の(自由)選択の可能性を開く。さらに、多数の個々の測定を行うことはもはや必要ではないので材料の消費は有意に少なく、したがってまた、全体的な方法はより経済的である(ラスター分割されたポイント測定の場合にはラスターが細かいほど、必要とされるポイント測定が多い)。
本発明の方法によって決定される噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性は、電子データベースに組み込むことができ、またはそのようなデータベースはコンパイルおよび/または更新することができる。したがって、本発明の第2の主題は、互いに異なる噴霧化コーティング材料組成物の、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を含む電子データベースをコンパイルおよび/または更新する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)、(4A)および(5A)、特に、
第1のコーティング材料組成物(i)について噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性を決定する本発明の方法による工程(1)、(2)および(3)と、
(4A)第1のコーティング材料組成物(i)について工程(3)に従って確認された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または確認された噴霧の均質性を、電子データベースに組み込む工程と、
(5A)第1のコーティング材料組成物(i)と異なる少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物について、工程(1)〜(3)および(4A)を少なくとも1回繰り返す工程と
を含む、方法である。
噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または均質性の工程(4A)によるデータベースへの取り込みは、好ましくは、さらに、決定されたこれらの特性値の各々の標準偏差のデータベースへの取り込みを含む。
本発明の方法が実行される場合、コーティングを生成するのに用いることができるコーティング材料組成物の噴霧化時に生じる伸長粘度の影響は適切に考慮に入れられる。このことはその通りであるが、特にその理由は、本発明の方法が実行される場合、比較的高い伸長速度、すなわち最高で100000秒−1までの伸長速度、したがって、特にベースコート材料の場合は、伸長粘度を決定するために、最高で1000秒−1までの伸長速度のみが達成される従来のCaBER測定の場合のものより高い伸長速度が考えられ、液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または均質性の決定は、したがって、前述の比較的高い伸長速度で行われるからである。したがって本発明の方法によって、従来のCaBER方法とは対照的に、伸長粘度および生じる伸長速度は適切に考慮に入れられる。工程(1)を用いる本発明の方法がそれ自身で噴霧化の実行を含むという事実の結果、剪断レオロジーおよび伸長レオロジーの両方を、個々の要素(剪断レオロジーまたは伸長レオロジー)のみを捕捉することができる技法を使用しないで、単一方法内で適切に考慮に入れることは可能である。
特に驚いたことに、本発明の方法によって、特に噴霧化においてコーティング材料組成物として使用される水性ベースコート材料の場合には、液滴について決定された粒度分布に関して、すなわち、特に液滴の特性変数および/または生成されるコーティングの外観での噴霧の均質性としてのD10値の決定に基づいて確認された液滴粒度分布に関して結論を引き出すことができることがわかった。より小さな液滴の大きさは、使用されるコーティング材料組成物の「より細かい」噴霧化を示す。最大限に細かい噴霧化は、それがより低い湿潤度、言いかえれば、使用されるコーティング材料組成物の適用後に形成されたフィルムに対してそれほど湿潤していない外観を要するので、望ましい。当業者は、あまりにも大きな湿潤度が、はじきおよび/またはピンホールの望ましくない発生を、より貧弱な濃淡および/またはぼた落ちを、および/または曇りの出現を引き起こし得ることを承知している。同様に、透明および不透明な液滴の局所的な分布の尺度として、したがって噴霧化において形成された噴霧ミストの均質性の尺度として商TT1/TTotal1と商TT2/TTotal2の比に基づいて、対応する結論を引き出すことができる。回転噴霧化などの噴霧化で形成される噴霧ミストにおいて、不透明な液滴の分率、言いかえれば、例えば(エフェクト)顔料を含む液滴の分率は、遠心力のために内側から外側に向かって増加する。ベルの縁からの距離が増加するにつれて(回転アトマイザーが工程(1)で使用される場合)、噴霧ミスト内で商TT1/TTotal1と商TT2/TTotal2の比に比較的鋭い変化がある場合、これは、内側から外側へ噴霧ミストの組成に著しい変化があることを意味する。商TT1/TTotal1と商TT2/TTotal2の比の決定によって、またはどれくらい急激にこの比が内側から外側に変化するかの決定に基づいて、したがって、(エフェクト)顔料の異なる濃度を有する領域への適用で前述の比の増加する値を用いて使用される材料がより強く分離されるか述べることは可能であり、したがって、別の材料より均質でないか、または、しまなどの表面欠陥の形成により影響されやすい。
驚いたことに、規定された液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または均質性に基づく本発明の方法の実行によって、特に、光学的欠陥および/または表面欠陥の形成および/または発生に対する傾向を防止または少なくとも低減することに関して、噴霧化によって生成されるコーティングのある種の所望の性質の調査および特に改善を達成することが可能であり、この場合、コーティングを生成するために、従来の塗装手順によって基材上に特定のコーティング材料組成物を適用する必要がなく、また、結果として得られるフィルムの硬化および/または焼成を行う必要がない。
したがって、本発明のさらなる主題は、塗料配合物の開発においてコーティング材料組成物を選別する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)、(4B)、(5B)および(6B)、ならびにまた任意に(7B)を含み、工程(1)〜(3)内で、第一に、噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性の決定についての上記の本発明の方法に従って、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性が決定される。したがって、これらの工程(1)〜(3)は、本発明の第1の主題の工程(1)〜(3)に対応する。
塗料配合物の開発においてコーティング材料組成物を選別する方法は、少なくとも工程(1)〜(3)、(4B)、(5B)および(6B)、ならびにまた任意に(7B)を含む、すなわち、
(1)アトマイザーによってコーティング材料組成物(X1)を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
(2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程と、
(3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程であり、
噴霧の均質性が、噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と、
(4B)コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を、電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の前述の方法によって得ることができる電子データベースに記録された、さらなるコーティング材料組成物の噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または噴霧の均質性と比較する工程(本発明の第2の主題)と、
(5B)コーティング材料組成物(X1)と異なるがコーティング材料組成物(X1)と同一の顔料含有率を有する、またはコーティング材料組成物(X1)中に存在する顔料の量を基準にしてコーティング材料組成物(X1)の顔料含有率がわずか±10質量%外れる顔料含有率を有する、さらに、コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含むコーティング材料組成物(X2)の、噴霧内の液滴粒度分布および/または噴霧の均質性のデータベースに格納された少なくとも1つの特性変数より、コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が低いという条件を満たすかどうか、工程(4B)による比較に基づいて点検する工程と、
(6B)コーティング材料組成物(X1)について決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された条件を満たすなら、基材上に適用するためのコーティング材料組成物(X1)を選択し、
または
コーティング材料組成物を選別する方法の工程(1)〜(3)を行う場合、コーティング材料組成物(X1)について決定された噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された条件を満たさないなら、コーティング材料組成物(X1)の処方内の少なくとも1つのパラメーターおよび/または少なくとも1つの方法パラメーターを適合させる工程と、
(7B)工程(6B)による、少なくとも1つのパラメーターの適合が必要とされるなら、工程(6B)を実行することによって工程(6B)による選択を少なくとも1回繰り返すまで工程(1)〜(3)、(4B)および(5B)を少なくとも1回繰り返し、工程(5B)で述べた条件が満たされることによって、使用されるコーティング材料組成物が基材への適用のために選択される工程と
を含む。
驚いたことに、塗料配合物の開発においてコーティング材料組成物を選別する本発明の方法は、通常の方法ほど高価でなく不都合でなく、したがって、対応する従来の方法に対して(時間)経済、財政上の利点を有することがわかった。本発明の方法によって、驚いたことに、確認された液滴粒度分布および/または均質性に基づいて、十分に高い見込みを持って、生成するコーティングにある種の光学的欠陥および/または表面欠陥を予想することができるのかを、特に水性ベースコート材料の場合、コーティングの生成をまったくすることなく、見積もることが可能である。このことは、驚いたことに、噴霧ミストを形成する噴霧化時に生じる液滴粒度分布および/または液滴の均質性の決定によって、および前述の光学的欠陥および/または表面欠陥の発生とのこれらの確認された特性変数の相関性、またはそれらの防止/低減によって遂行される。噴霧化時に生じるこれらの粒度分布および/または液滴の均質性に依存して、それに応じて、生成されるコーティングの光学的性質および/または表面の性質などの結果として得られた性質をモニターすること、特に、光学的欠陥および/または表面欠陥の発生を防止するかまたは少なくとも低減することが可能である。言いかえれば、本発明の方法によって、コーティング材料組成物の噴霧化挙動の調査のため、最終的なコーティングの質的性質(ピンホール、曇り、しま、レベリングの発生または外観などの)に関する予測をすることは可能である。特に驚いたことに、それらは、これらの性質と、先行技術から知られている他の技法より良好な相関があることがわかった。したがって、本発明の方法は、(モデル)基材への比較的高価で不都合なコーティング手順を頼みにする必要がなく、品質保証のための簡単で効率的な技法を可能にし、コーティング材料組成物の合目的的な開発を可能にする。特に、ここで、硬化および/または焼成の工程を省略することが可能になる。
図1は光学測定のシステムを示す。
液滴粒度分布および/または均質性を決定する本発明の方法
本発明の第1の主題は、コーティング材料組成物の噴霧化時に形成される噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)を含む、方法である。
噴霧化は、好ましくは回転アトマイザーまたは空気圧アトマイザーによって実行される。
「回転噴霧化」または「高速回転噴霧化」の概念は、当業者に知られている。そのような回転アトマイザーは、適用されるコーティング材料組成物を遠心力の作用を借りて液滴の形をした噴霧ミストに噴霧化する回転塗布素子を特色とする。塗布素子は、この場合、好ましくは金属のベルカップである。
アトマイザーによる回転噴霧化の間に、いわゆるフィラメントがベルカップの縁で最初に成長し、次いで、それが続き、噴霧化プロセスがさらに経過して、さらに前述の液滴に分解し、次いで、それは噴霧ミストを形成する。したがって、フィラメントは、これらの液滴の前駆体を構成する。フィラメントはそれらのフィラメント長さ(「糸長さ」とも称される)および直径(「糸直径」とも称される)で記述し、特性評価することができる。
この目的のために使用される「空気圧噴霧化」および空気圧アトマイザーの概念は、同様に当業者に知られている。
本発明の方法が実行される場合、噴霧化の間に生じる伸長粘度に対して十分な考慮が払われる。当業者は、伸長流における材料の流れ抵抗の尺度として単位パスカル・秒(Pa・s)を有する伸長粘度の概念を承知している。伸長粘度を決定するための技法は、当業者に同様に知られている。伸長粘度は典型的には、例えばThermo Scientificによって販売されているキャピラリー破断方式伸長レオメーター(CaBER)と呼ばれるものを使用して決定される。
工程(1)
本発明の方法の工程(1)は、アトマイザーによるコーティング材料組成物の噴霧化であって、噴霧を生成する、噴霧化に関する。アトマイザーは、好ましくは上で言及したように、回転アトマイザーまたは空気圧アトマイザーである。回転アトマイザーが使用される場合、それは、好ましくはその塗布素子として回転のできるベルカップを有する。ここで、任意に、噴霧化したコーティング材料組成物は、電圧の印加によってベルカップの縁で静電気帯電を受けることができる。しかしながら、これは、本発明の方法の実行に、特に本発明の方法の工程(1)の実行のためには必要ではない。
回転アトマイザーが工程(1)で使用される場合、ベルカップの回転の速さ(回転速度)は調整可能である。この場合、回転の速さは、好ましくは少なくとも10000回転/分(rpm)、多くとも70000回転/分である。回転速度は、好ましくは15000〜70000rpmの範囲、より好ましくは17000〜70000rpm、とりわけ18000〜65000rpm、または18000〜60000rpmの範囲にある。毎分回転数15000以上の回転の速さでは、本発明の意味において、この種類の回転アトマイザーは、好ましくは高速回転アトマイザーと称される。一般に回転噴霧化、特に高速回転噴霧化は、自動車産業内に広く普及している。これらのプロセスのために使用される(高速)回転アトマイザーは市販されていて、例としては、Duerr社からのEcobell(登録商標)シリーズの製品を含む。そのようなアトマイザーは、好ましくは、自動車産業において使用される塗料などの、異なるコーティング材料組成物の多重層の静電気適用に適している。ベースコート材料、とりわけ水性ベースコート材料が、特に本発明の方法内のコーティング材料組成物としての使用に好ましい。コーティング材料組成物は静電気的に適用されてもよいが、しかしそうである必要はない。静電気適用の場合には、好ましくは適用されるコーティング材料組成物に対して高電圧などの電圧の直接印加(直接帯電)によって、ベルカップ縁で、遠心力によって噴霧化されたコーティング材料組成物の静電気帯電がある。
工程(1)の実行中に噴霧化されるコーティング材料組成物の放出速度は調整可能である。工程(1)の実行中の噴霧化について、コーティング材料組成物の排出速度は、好ましくは50〜1000mL/分の範囲、より好ましくは100〜800mL/分の範囲、非常に好ましくは150〜600mL/分の範囲、とりわけ200〜550mL/分の範囲である。
工程(1)の実行中の、噴霧化のためのコーティング材料組成物の放出速度は、好ましくは100〜1000mL/分、または200〜550mL/分の範囲であり、回転噴霧化の場合のベルカップの回転の速さは、好ましくは15000〜70000回転/分、または15000〜60000rpmの範囲である。
本発明の方法の工程(1)に使用されるコーティング材料組成物は、好ましくはベースコート材料、より好ましくは水性ベースコート材料、とりわけ少なくとも1種のエフェクト顔料を含む水性ベースコート材料である。
工程(2)
本発明の方法の工程(2)では、工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴が、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉されるのが見られる。
このトラバース測定の実行は、噴霧全体が、そしてその結果、噴霧を形成する液滴範囲全体が、全体で捕捉されるようにする。その結果、噴霧を形成する液滴の大きさのすべての捕捉が可能になる。全噴霧は、その全体(噴霧の個々の領域だけでなく)を測定することができる。トラバース測定は、噴霧化による噴霧中の、多数の位置での液滴の、位置的に分割された−すなわち地点特異的な−光学測定を可能にし、そのようにして、トラバース測定がなかった場合より、次の工程(3)での決定がより正確になる。トラバース測定の実行は、好ましくは工程(2)の実行中に使用されるアトマイザーの噴霧化ヘッドを移動させることにより行われる。しかし、代替として、計量システムの相対的な移動は同様に可能である。
工程(2)によるトラバース光学測定は、異なった横行速度で実行されてもよい。この速さは線形でも非線形でもよい。横行速度の選択を通じて、面積重み付けを単純化することは可能であり、例えば、面積区画の増加に伴って横行速度が増加すると、この目的を満たし、そのため、面積および滞留時間の積は一定である。横行速度は、好ましくは噴霧の面積区画当たり少なくとも10000のカウントを得るように選択される。用語「カウント」は、この文脈において噴霧、または噴霧の異なる面積区画内の測定で検出される液滴の数を指す。面積区画は、噴霧内の位置を表す。
本発明の方法の工程(2)による光学的捕捉は、好ましくは噴霧内に含まれる液滴についての散乱光調査を基準にし、これらの液滴に対して実行される光学測定によって遂行される。この測定は、好ましくは少なくとも1つのレーザーを使用して遂行される。
本発明の方法の工程(2)による光学的捕捉は、好ましくは位相ドップラー風力測定(PDA)によっておよび/または時間的推移技法(TS)によって行われる。PDAによって工程(2)を実行する場合に得られる光学的データから、工程(3)で液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数を決定することが可能である。TSによって工程(2)を実行する場合に得られる光学的データから、工程(3)で液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数、および噴霧の均質性の両方を決定することが可能である。
光学測定は、好ましくは例えば図1に描かれるように、繰り返してトラバース測定軸で行われる。繰り返しは、好ましくは1〜5回、より好ましくは、それは、少なくとも5回行われる。特に優先的には、測定は、1測定当たり少なくとも10000カウントおよび/または噴霧内の面積区画当たり少なくとも10000カウントで行われる。個々の事象の二重測定は、好ましくはシステム内に含まれる評価設備によって防止される。図1によると、例として、回転アトマイザーが使用される。
工程(2)は、工程(2)に従って測定を行う計量設備に対してアトマイザーの異なる傾斜角で行われてもよい。したがって、傾斜角を0〜90°に変えることが可能である。図1において、例として、この角度は45°である。
工程(2)による光学的捕捉は、好ましくは検出器を用いて行われる。
工程(2)でのPDAの使用
液滴粒度分布を決定するための手順は、位相ドップラー風力測定(PDA)によって行われてもよい。この技法は、例えば、F. Onofriら、 Part. Part. Sys. Charact. 1996年、13巻、112−124頁、およびA. Tratnigら、J. Food. Engin. 2009年、95巻、126−134頁から当業者にとって基本的に公知である。PDA技法は、2つのコヒーレントレーザー光線の交差体積中の干渉面パターンの形成に基づく測定法である。例えば、本発明に従って調査される噴霧化による噴霧ミスト、すなわち噴霧の液滴などの流れにおける粒子移動は、レーザー光線の交差体積を通り抜けるとき、測定の位置での粘度に正比例するドップラー振動数と称される振動数を有する光を散乱する。空間に異なる位置を占める、好ましくは少なくとも2つの使用される検出器での散乱光信号の位相位置の違いから、粒子表面の曲率半径を決定することが可能である。球状微粒子の場合には、これが粒径に結びつき、したがって、液滴の場合には、それぞれの液滴直径に結びつく。高い測定精度のために、特に散乱角に関して、単一の散乱メカニズム(反射または一次屈折)が支配的であるような方法で計量システムを設計することが有利である。散乱光信号は、典型的には、光電子増倍管によって電子信号に変換され、ドップラー振動数および位相位置の違いについて、共分散プロセッサーを使用して、またはFFT分析(高速フーリエ変換分析)によって評価される。ここでのBraggセルを使用すると、好ましくは2つのレーザー光線のうちの1つの波長の制御された操作を行い、そのようにして、進行中の干渉面パターンを発生させることが可能になる。
PDAシステムは、異なる受信開口部(マスク)の使用によって、通例受信光信号の位相シフト(すなわち、位相位置の違い)を測定する。
本発明の方法の工程(2)内で、PDAによる実行の場合、518.8μmの可能な最大液滴直径を有する液滴を検出するために使用することができるマスクが、好ましくは使用される。
PDA方法を実行するのに適切な対応する機器は、市販され、例としてDantecDynamics(P60, Lexel argon laser, FibreFlow)からのSingle−PDAである。
工程(2)の実行の間に、PDAは、好ましくは前方散乱で反射の514.5nmの波長(直交偏光した)を用いて60−70°の角度に操作される。受信光学系は、この場合、好ましくは500mmの焦点距離を有し、送信光学系は、好ましくは400mmの焦点距離を有する。
PDAによる工程(2)による光学測定は、使用される傾けたアトマイザーに関して、半径−軸方向に横切って好ましくは45°傾斜角に行われる。しかし、原則的に、上に挙げたように、0〜90°の範囲、好ましくは10〜80°などの0°超〜90°未満の傾斜角が可能である。光学測定は、好ましくは横切る軸に対して傾いたアトマイザーの側面より下に25mm鉛直で行われる。測定は、液滴形成のプロセスがこの位置で終わることを示している。そのような1つの設定は、例えば図1に示される。この場合、横行速度の制限は、好ましくは検出される個々の事象の位置分解能が付随する時間分割信号によって生じるためには必須である。ラスター分割された測定を用いる比較では、重み付けした広域の特性分布値について同一の結果を与えるが、しかし、また横切る軸上の所望の間隔範囲のいずれの調査も可能にする。この技法は、さらに、ラスター法よりも複数の因子によって迅速であり、それによって材料の消費を一定流速に低減するようにできる。
工程(2)でのTSの使用
PDA技術の代替としてまたはそれに加えて、液滴粒度分布は時間的推移技法を使用して決定することができる。時間的推移技法(TS)は、同様に基本的に、例えば、W.Schaeferらによる記事、ICLASS 2015, 13th Triennial International Conference on Liquid Atomization and Spray Systems, Tainan, Taiwan、1〜7頁、およびM.Kuhnhennらによる記事、ILASS Europe 2016, 27th Annual Conference on Liquid Atomization and Spray Systems、2016年9月4−7日、Brighton UK、1〜8頁、およびまた、W.Schaeferら、Particuology 2016年、29巻、80−85頁から当業者には知られている。
時間的推移技法(TS)は、粒子による、本発明の場合には、噴霧化によって生じる噴霧ミスト(噴霧)の液滴などによる光(例えば、レーザー光)の後方散乱に基づく測定法である。TS技法は、レーザー光線などの成形された光線からの個々の粒子の光散乱に基づく。個々の粒子の散乱光は、使用される検出器の位置に存在する散乱のすべての次数の合計として解釈される。幾何光学との近似において、これは、内部反射の数の変動とともに粒子を通る個々の光線の伝播の分析に対応する。時間的推移技法の実行に使用されるレーザー光線は、典型的にはレンズによって焦点を結ぶ。粒子によって散乱された光は垂直偏光と平行偏光に分割され、好ましくは少なくとも2つの光検出器によって別々に捕捉される。検出器から来る信号は、次には、液滴粒度分布および/または均質性の決定を確認するために必要な情報を供給する。使用される照射ビームの光の波長は、測定される粒子のそれと同じ程度の大きさか、または短い。したがって、レーザー光線は、それが時間的推移信号をもたらすためには液滴の大きさを超えないように選択されるべきである。この値を超える場合、信号は、上で言及した大きさの決定についてもはや適切な根拠とはいえない。そうでなければ、異なる散乱の信号成分は重なり、したがって、捕捉し、個々に識別することができないという問題が生じる。時間的推移技法は、液滴粒度分布の決定などの粒子の特徴的性質の決定に使用することができる。さらに、時間的推移技法(TS)は、気泡、すなわち透明な液滴(T)と固形分含有粒子、すなわち不透明な液滴(NT)の間の識別を可能にする。これらの目的のために適している対応する機器は市販され、例としては、AOM SystemsからのSpraySpy(登録商標)シリーズからの機器である。基本的に知られている、SpraySpy(登録商標)シリーズからの機器によるトラバース測定の実行は、しかし、先行技術においては噴霧ジェットの幅を決定するためにのみ使用され、噴霧の均質性および/または液滴粒度分布の特性変数を決定するためではなかった。
TSによる工程(2)に従う光学測定は、使用される傾けたアトマイザーに関して半径−軸方向に横切って、好ましくは45°傾斜角で行われる。原則として、しかし、上に挙げたように、0〜90°、好ましくは0°超〜90°未満(10〜80°など)の範囲の傾斜角が可能である。光学測定は、好ましくは横切る軸に対して傾いたアトマイザーの側面より下に25mm垂直に行われる。測定は、液滴形成のプロセスがこの位置で終わることを示している。そのような1つの設定は、例として図1に示される。この場合、横行速度の限定は、好ましくは検出される個々の事象の位置分解能が付随する時間分割信号によって生じるためには必須である。ラスター分割された測定を用いる比較では、重み付けした広域の特性分布値について同一の結果を与えるが、しかしまた横切る軸上の所望の間隔範囲のいずれの調査も可能にする。この技法は、さらに、ラスター法よりも複数の因子によって迅速であり、それによって材料の消費が一定流速に低減されるようにできる。
工程(3)
本発明の方法の工程(3)は、工程(2)による光学的捕捉によって得られる光学的データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性の決定の構想を描く。
既に上に挙げたように、工程(1)による噴霧化によって形成された液滴の液滴粒度分布の決定は、本発明によると、好ましくは、D10(算術的直径;「1,0」モーメント)、D30(体積等価平均直径「3,0」モーメント)、D32(Sauter直径(SMD);「3,2」モーメント)、dN,50%(数基準メジアン)および/またはdV,50%(体積基準メジアン)などの、当業者に公知の、対応する特性変数の決定を要し、液滴粒度分布のこれらの特性変数の少なくとも1つは工程(3)内で決定される。特に、液滴粒度分布の決定は、液滴のD10の決定を包含する。特に工程(2)がPDAおよび/またはTSによって実行される場合、これが行われる。
工程(2)がPDAによって行われる場合、工程(2)の実行の後に得られた光学的データは、好ましくは工程(3)内の任意の所望の許容度についてアルゴリズムによって評価される。使用されるPDAシステムについておよそ10%の許容度は、球状液滴の検証に限られ;増加によっても、少し歪んだ液滴の評価になる。その結果、測定軸に沿った測定された液滴の球形を評価することが可能になる。
工程(2)がTSによって実行される場合、工程(2)の実行の後に得られる光学的データは、好ましくは任意の所望の許容度についてアルゴリズムによって同様に評価される。
噴霧の均質性は、噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比を指し、TT1は第1の位置1の透明な液滴の数に、TT2は第2の位置2の透明な液滴の数に、TTotal1は位置1の、噴霧のすべての液滴の数に対応し、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2は位置2の、噴霧のすべての液滴の数に対応し、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1は位置2より噴霧の中心に近い。工程(2)を実行する場合、特にTSが使用されれば、均質性を決定することができる。
位置1は、位置2より噴霧の中心に近く、好ましくは、位置2とは異なる噴霧内の面積区画を表す。位置1− 位置2より噴霧の中心に近くに位置する−は、それに対応して、噴霧のさらに外側に、位置1よりいずれにしてもさらに外側に位置する位置2より噴霧のさらに内側に位置する。噴霧が円錐体の形で想像されるなら、位置1は、位置2よりさらに円錐体内部に位置する。両位置、1および2は、好ましくは全噴霧を通して測定軸上にある。これは、図1に例として描かれる。噴霧内の2つの位置1と2の間の距離は、噴霧内に位置し、100%の数字に対応する測定軸の一部分の全長を基準にして、測定軸のこの長さの好ましくは少なくとも10%、より好ましくは少なくとも15%、非常に好ましくは少なくとも20%、とりわけ少なくとも25%である。
このようにして工程(2)の実行によるTSによって得られたデータは、したがって、液滴の透明なスペクトル(T)、および不透明なスペクトル(NT)に対して評価することができる。両方のスペクトルで測定された液滴の数の比は、透明および不透明な液滴の局所的な分布の尺度として役立つ。測定軸に沿った全体の評価が可能である。特に、透明な液滴(T)と液滴合計数(Total)の比は、測定軸に沿って好ましくはx=5mmまたはx=25mmの位置で決定される。その場合、これらの位置は、前述の位置1(x=5mm)および2(x=25mm)に対応する。比は、次には内側から外側へ変わる、噴霧ジェット均質性について記述するために対応する値から形成される。
電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の方法
本発明のさらなる主題は、互いに異なる噴霧化コーティング材料組成物の噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を含む電子データベースをコンパイルおよび/または更新する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)、(4A)および(5A)、特に、
第1のコーティング材料組成物(i)について噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する、本発明の方法による工程(1)、(2)および(3)、すなわち、
(1)アトマイザーによって第1のコーティング材料組成物(i)を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
(2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程と、
(3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程であり、
噴霧の均質性が、噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と、
(4A)第1のコーティング材料組成物(i)について工程(3)に従って確認された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または確認された噴霧の均質性を、電子データベースに組み込む工程と、
(5A)第1のコーティング材料組成物(i)と異なる少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物について、工程(1)〜(3)および(4A)を少なくとも1回繰り返す工程と
を含む、方法である。
噴霧内の液滴粒度分布および/またはその噴霧の均質性を決定する本発明の方法に関して、上記のすべての好ましい実施形態は、また電子データベースをコンパイルおよび/または更新する方法に関する好ましい実施形態でもある。
決定された噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性の、工程(4A)によるデータベースへの取り込みは、好ましくはまた、既に上で認めたようにデータベースへの各々の標準偏差の取り込みを伴う。標準偏差は、噴霧化時に用いられる特定のコーティング材料組成物に生じる任意の不均質性および/または不相容性を適切に考慮に入れることができる。
工程(5A)は、第1のコーティング材料組成物(i)と異なる、少なくとも1種の第2のコーティング材料組成物(ii)などの少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物について、工程(1)〜(3)および(4A)を少なくとも1回繰り返す工程を構想する。
工程(5A)による繰り返しは、好ましくは各場合において異なる、多数の対応するコーティング材料組成物について実行される。したがって、繰り返しは少なくとも1回からx回(xは2以上の正の整数である)行われる。本発明の方法が電子データベースをコンパイルおよび/または更新するための方法であるので、使用されるコーティング材料組成物の数に上限はここになく、繰り返し工程(5A)数が大きいほど、および/または繰り返し工程(5A)内で使用されるコーティング材料組成物の数が大きいほど、噴霧化時のこれらの組成物の、噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または噴霧の均質性に関するデータベースに組み込まれる情報の量は大きく、これは当然有利である。例えば、パラメーターxは、2〜1000000、または5、10または50、または100〜1000000の範囲であってもよい。
電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の方法によって、この種の電子データベースは好ましくは連続的に拡張し更新される。このデータベースは、そのとき、多数の異なる噴霧化コーティング材料組成物の噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または噴霧の均質性に関する情報を供給することができる。電子データベースは好ましくはオンラインデータベースである。工程(4A)は、好ましくはソフトウェアの支援によって実行される。
工程(4A)内の電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の方法を実行する場合、データベースに組み込まれるのは、好ましくは確認された噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または噴霧の均質性だけではなく、また、代わりに、工程(1)〜(3)の実行について選択および/または命令されるすべての方法パラメーターである。これらの方法パラメーターに加えて、またはその代わりとして、本発明の方法において使用されるコーティング材料組成物に関係のあるすべての生成物パラメーター、および特にその製造のための特定の処方、および/またはそれらの製造のために使用される成分、ならびにその対応する量は、好ましくは同様にデータベースに組み込まれる。
少なくとも1種のコーティング材料組成物(ii)などの、工程(5A)において使用される少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物は、第1のコーティング材料組成物(i)と異なる。同様に、工程(5A)の繰り返しにおいて使用されるすべてのさらなるコーティング材料組成物は、コーティング材料組成物(i)および(ii)のそれぞれと異なるだけでなく、互いとも異なる。
少なくとも1種の第2のコーティング材料組成物(ii)などの、工程(5A)において使用される少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物は、好ましくは、第1のコーティング材料組成物(i)のそれと同一の顔料含有率、またはコーティング材料組成物(i)の顔料含有率からコーティング材料組成物(i)中に存在する顔料の量を基準にして多くとも±10質量%、より好ましくは多くとも±5質量%外れる顔料含有率を有し、さらに、コーティング材料組成物(i)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含む。同じことは、好ましくは工程(5A)を繰り返す場合に使用されるもののさらなるコーティング材料組成物それぞれに当てはまり:好ましくはこれらのさらなるコーティング材料組成物のそれぞれは、第1のコーティング材料組成物(i)のそれと同一の顔料含有率、またはコーティング材料組成物(i)の顔料含有率からコーティング材料組成物(i)中に存在する顔料の量を基準にして多くとも±10質量%、より好ましくは多くとも±5質量%外れる顔料含有率を有し、さらに、コーティング材料組成物(i)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含む。規定されたエフェクト顔料が第1のコーティング材料組成物(i)において使用される場合、例えば、同一のエフェクト顔料は、同一の顔料の場合、また、工程(5A)を繰り返す場合に使用される、コーティング材料組成物のそれぞれさらなる1つにエフェクト顔料として存在する。
工程(1)〜(3)、(4A)および(5A)の他に電子データベースをコンパイルする本発明の方法は、好ましくは、少なくともさらなる工程(3A)、(3B)および(3C)、特に、
(3A)工程(1)で噴霧化された第1のコーティング材料組成物(i)を基材上に適用して、基材上に位置するフィルムを形成し、このフィルムを焼成して基材上に位置するコーティングを形成する工程と、
(3B)表面欠陥および/または光学的欠陥の発生または非発生について、工程(3A)の後に得られるコーティングを解析および評価する工程と、
(3C)工程(3B)の実行の後に得られた結果を電子データベースに取り込む工程と
をさらに含み、
ここで、本発明の方法の工程(5A)は、この場合第1のコーティング材料組成物(i)と異なる、少なくとも1種の第2のコーティング材料組成物(ii)などの少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物についてこれらの工程(3A)、(3B)および(3C)の繰り返しを含む。
この方法で、本発明の方法によってコンパイルされるデータベースは、好ましくは、使用されるコーティング材料組成物(i)、(ii)およびさらなる各コーティング材料組成物のものなどの、使用されるコーティング材料組成物について決定された、噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または噴霧の均質性を含むだけでなく、また、さらに、表面欠陥および/または光学的欠陥の可能な発生に関して、これらの組成物のそれぞれから得ることができるコーティングの評価に関するデータをも含む。これによって、組成物の噴霧化について生じ決定される、噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または噴霧の均質性の、データベース内のコーティング中および/または上での表面欠陥および/または光学的欠陥の発生または非発生との直接の相関が可能になる。次いで、これらのデータはデータベースから呼び出すことができる。
工程(3A)は好ましくは金属性基材を使用する。しかしながら、また原則として、非金属基材、特にプラスチック基材が可能である。使用される基材は塗工されていてもよい。金属基材が塗工される場合、サーフェーサーまたはプライマーサーフェーサー、またはベースコートが適用される前に、金属基材は、さらに好ましくは電着塗膜で塗工される。プラスチック基材がコーティングされる場合、好ましくは、サーフェーサーまたはプライマーサーフェーサー、またはベースコートが適用される前に、プラスチック基材は好ましくは前処理される。そのような前処理のために最も一般に用いられる技法は、火炎処理、プラズマ処理およびコロナ放電である。火炎処理が優先的に用いられる。コーティング材料組成物(i)、(ii)などの使用されるコーティング材料組成物、および使用されるさらなる各コーティング材料組成物は、好ましくはベースコート材料、とりわけ水系ベースコート材料である。対応して、工程(3A)の後に得られるコーティングは好ましくはベースコートである。工程(3A)での金属基材へのベースコート材料(複数可)の適用は、自動車産業の文脈において例えば、5〜100マイクロメーター、好ましくは5〜60マイクロメーター、特に好ましくは、5〜30マイクロメーターの範囲の通例の膜厚で行われてもよい。使用される基材は、好ましくは電着塗膜(EC)、より好ましくは電着塗膜材料の陰極析出によって適用された電着塗膜を有する。公知の技法によると、乾燥は好ましくは焼成に先行する。例えば、(1成分系)ベースコート材料は、それが好ましいが、室温(23℃)で1〜60分の間蒸発分離することができ、続いて、好ましくは30〜90℃のおそらく少し高温で乾燥することができる。本発明の文脈において、蒸発分離および乾燥とは、有機溶媒および/または水の蒸発を指し、塗料をより乾かすが、しかしまだ硬化することではなく、まだ完全に架橋したコーティングフィルムを形成することでもない。硬化、言いかえれば焼成は、好ましくは60〜200℃の温度で熱により遂行される。プラスチック基材のコーティングは、金属基材のそれに基本的に類似している。ここで、しかしながら、硬化は、一般に30〜90℃のはるかに低温で行われる。基材への工程(1)で噴霧化された、第1のコーティング材料組成物(i)の適用の後の工程(3A)は、任意にさらなるコーティング材料組成物の適用およびその硬化を含んでもよい。特に工程(1)で噴霧化された、第1のコーティング材料組成物(i)が好ましくは水性ベースコート材料である場合、市販クリアコート材料を普通の技法によってそれを覆って適用することができ、その場合、膜厚は、例えば5〜100マイクロメーターなどのやはり普通の範囲である。クリアコートが適用された後、それは、例えば室温(23℃)で1〜60分間蒸発分離され、任意に乾燥されてもよい。クリアコートは、次に好ましくは適用され噴霧化された第1のコーティング材料組成物(i)と一緒に硬化され、すなわち、焼成される。焼成には、基材上に、例えば、マルチコートエフェクト仕上および/またはカラーおよびエフェクト仕上を生成する架橋反応を伴う。
工程(3B)において、好ましくは、ピンホール、流れ、はじき、しまおよび/または曇りの群から選択される、表面欠陥および/または光学的欠陥の発生または非発生が調査および評価され、および/または、コーティングの外観(視覚的な態様)が調査および評価される。コーティングは、好ましくは水系ベースコートなどのベースコートである。ピンホールの発生は、以下に記載の決定の方法に従って、工程(3A)に従って基材上にコーティングを0〜40μmの範囲の膜厚(乾燥膜厚)でくさびにて適用し、ピンホールを数えることによって、調査され評価され、0〜20μmおよび20超〜40μmの範囲を別々に数え;200cmの面積に結果を規格化し;合計して合計数が得られる。好ましくは、ただ1個のピンホールが欠陥であることである。はじきの発生は、以下に記載の決定の方法に従って、DIN EN ISO 28199−3、5項(日付:2010年1月)に従って、はじき限界、すなわち、はじきが起こるベースコートなどのコーティングの膜厚の決定によって調査され評価される。優先的には、ただ1個のはじきが欠陥であることである。曇りの発生は、以下に記述される決定の方法に従ってBYK−Gardner GmbHからのクラウド−ランナー機を使用して、曇りの尺度として、使用した測定光源の反射角に対して15°、45°および60°の角度で測定して「まだら15」、「まだら45」および「まだら60」の3つの特性変数の決定を用いて調査および評価され、対応する特徴可変項(複数可)の値(複数可)が大きいほど、曇りは明白である。外観は、以下に記載の決定の方法に従って、工程(3A)に従って基材上にコーティングを0〜40μmの範囲の膜厚(乾燥膜厚)でくさびにて適用し、レベリングを評価することによって調査され評価され、例えば、10−15μm、15−20μmおよび20−25μmなどの異なる領域を印づけし、これらの膜厚領域内に行われる調査および評価には、Byk−Gardner GmbHからのWave scan機を使用する。その場合、レーザー光線は、調査される表面上に60°の角度に向けられ、10cmの計測距離を超えて、短波領域(0.3〜1.2mm)および長波領域(1.2〜12mm)の反射光の変動が、機器によって記録される(長波=LW;短波=SW;数字が小さいほど、レベリングは良好)。流れの発生は、以下に記載の決定の方法に従って、DIN EN ISO 28199−3、4項(日付:2010年1月)に従って流れる傾向の決定によって、調査され評価される。好ましくは、流れが目標膜厚の総計125%の膜厚を超える膜厚から発生する場合に、欠陥が発生する。例えば、目標膜厚が12μmである場合、12μm+25%(言いかえれば16μm)の膜厚で流れがある場合、欠陥が生じる。ここでの膜厚は、各場合に、DIN EN ISO 2808(日付:2007年5月)方法12Aに従って、好ましくはElektroPhysikからのMiniTest(登録商標)3100−4100機を使用して決定される。すべての場合に、当該厚さは各場合の乾燥膜厚である。
当業者は、用語「ピンホール」、「はじき」、「流れ」および「レベリング」を例えばRoempp Chemie Lexikon、Lacke und Druckfarben、1998年、10版から知っている。曇りの概念は同様に当業者に公知のものである。塗料仕上の曇りは、DIN EN ISO 4618(日付:2015年1月)に従って、色および/または光沢が異なる表面を覆って無作為に分布した不規則な領域により仕上が異種の外観を指すものと理解される。この種のぶちの不均質性は、仕上によって伝えられる均一な全体的な印象にとって破壊的であり、一般に望ましくない。曇りを決定する方法は以下に規定される。曇りはまだらの形の前述の領域によって識別されるが、「しま」の概念は、対照的に噴霧ジェットの不具合な劣った重なりが原因となる現象として規則的なしま状の明暗の領域を引き起こすと理解される。しまを決定する方法は以下に明示される。
塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する本発明の方法
本発明のさらなる主題は、塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する方法である。
塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する方法の工程(1)〜(3)は、噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する方法の工程(1)〜(3)と同一である。したがって、これらの工程に関して、上記の観察が参照される。
塗料配合物の開発におけるコーティング材料組成物を選別する本発明の方法は、少なくとも工程(1)〜(3)、(4B)、(5B)および(6B)、ならびにまた任意に(7B)を含み、すなわち、
コーティング材料組成物(X1)について、噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する本発明の方法内に規定される工程(1)、(2)および(3)と、したがって、
(1)アトマイザーによってコーティング材料組成物(X1)を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
(2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程と、
(3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を決定する工程であり、
噴霧の均質性が、噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と、
(4B)コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を、電子データベースを作成および/または更新する本発明の前述の方法によって得ることができる電子データベースに記録された、さらなるコーティング材料組成物の噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または噴霧の均質性と比較する工程と、
(5B)コーティング材料組成物(X1)と異なるがコーティング材料組成物(X1)と同一の顔料含有率を有する、またはコーティング材料組成物(X1)中に存在する顔料の量を基準にしてコーティング材料組成物(X1)の顔料含有率がわずか±10質量%外れる顔料含有率を有する、さらに、コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含むコーティング材料組成物(X2)の、噴霧内の液滴粒度分布および/または噴霧の均質性のデータベースに格納された少なくとも1つの特性変数より、コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が低いという条件を満たすかどうか、工程(4B)による比較に基づいて点検する工程と、
(6B)コーティング材料組成物(X1)について決定された、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された条件を満たすなら、基材上に適用するためのコーティング材料組成物(X1)を選択し、
または
コーティング材料組成物を選別する方法の工程(1)〜(3)を行う場合、コーティング材料組成物(X1)について決定された噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された条件を満たさないなら、コーティング材料組成物(X1)の処方内の少なくとも1つのパラメーターおよび/または少なくとも1つの方法パラメーターを適合させる工程と、
(7B)工程(6B)による、少なくとも1つのパラメーターの適合が必要とされるなら、工程(6B)を実行することによって工程(6B)による選択を少なくとも1回繰り返すまで工程(1)〜(3)、(4B)および(5B)を少なくとも1回繰り返し、工程(5B)で述べた条件が満たされることによって、使用されるコーティング材料組成物が基材への適用のために選択される工程と
を含む。
したがって、塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する本発明の方法は、コーティング材料組成物(X1)などのコーティング材料組成物の噴霧内の液滴粒度分布および/または噴霧の均質性の、噴霧化の間に生じる特性変数の低減の意味において、コーティング材料組成物(X2)などの比較のコーティング材料組成物の公知の対応する特性変数または均質性に基づきおよび/またはそれと比較して適合を可能にする。
用語「実質的に同一の顔料」とは、エフェクト顔料に関する本発明の意味において、コーティング材料組成物(X1)中に存在するエフェクト顔料(複数可)およびコーティング材料組成物(X2)中に存在するものは、第1の条件(i)として、各場合においてそれらの合計質量に対して少なくとも80質量%、好ましくは少なくとも85質量%、より好ましくは少なくとも90質量%、非常に好ましくは少なくとも95質量%、とりわけ少なくとも97.5質量%の程度までであるが、しかし、各場合において、好ましくは100質量%未満の程度まで同一の化学組成を有することを意味すると理解される。(X1)および(X2)中に存在するエフェクト顔料は、例えば、両方の場合でそれらはアルミニウムエフェクト顔料であるが、しかし、例えば、1つの場合でクロム化、別の場合ではシリケートコートを有し、または1つの場合で塗工され、他の場合では塗工されていない異なるコーティングを有していても、実質的に同一である。エフェクト顔料に関する本発明の意味において「実質的に同一の顔料」について、さらなる追加条件(ii)は、エフェクト顔料が、それらの平均粒度において、多くとも±20%、好ましくは多くとも±15%、より好ましくは多くとも±10%だけ互いと異なるということである。平均粒度は、ISO 13320(日付:2009年)によるレーザー回折によって求めて測定された平均粒径の算術的数平均値(dN,50%)である。エフェクト顔料の概念はそれ自体、以下に、より詳細にさらに解明される。
着色顔料に関する本発明の意味において、用語「実質的に同一の顔料」は、コーティング材料組成物(X1)中に存在する着色顔料(複数可)およびコーティング材料組成物(X2)中に存在するものは、第1の条件として、色度が多くとも±20%、好ましくは多くとも±15%、より好ましくは多くとも±10%、とりわけ多くとも±5%だけ互いと異なることを意味すると理解される。ここでの色度は
Figure 2021529656
を示し、DIN EN ISO 11664−4(日付:2012年6月)に従って決定される。着色顔料に関する本発明の意味において、「実質的に同一の顔料」のさらなる追加条件(ii)は、着色顔料が平均粒度において互いと多くとも±20%、好ましくは多くとも±15%、より好ましくは多くとも±10%だけ異なるということである。平均粒度は、ISO 13320(日付:2009年)に従ってレーザー回折によって求めて測定される平均粒径の算術平均値(dN,50%)である。着色顔料の概念はそれ自体、以下に、より詳細にさらに解明される。
工程(6B)によるコーティング材料組成物(X1)の基材への適用が選択される場合、本発明の方法は、好ましくは、少なくとも追加の工程(6C)、(6D)および(6E)、すなわち、
(6C)基材上にコーティング材料組成物(X1)を適用して基材上にフィルムを形成し、このフィルムを焼成して基材上にコーティングを形成する工程と、
(6D)工程(6C)に従って得られたコーティングを、表面欠陥および/または光学的欠陥の発生または非発生について調査および評価する工程と、
(6E)工程(6D)の実行の後に得られた結果を電子データベースへ、好ましくは電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の方法によって得ることができるデータベースへ取り込む工程と
を含む。
工程(5B)で工程(4B)による比較に基づく検証によって、コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料含有率を有するか、またはコーティング材料組成物(X1)中に存在する顔料の量を基準にしてせいぜい±10質量%異なる顔料含有率を有し、コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含まないコーティング材料組成物(X2)に関してデータベース中に記録されたデータがないことが明らかになった場合、そのときは、それにもかかわらず好ましくは、工程(6B)は実行される。前述の工程(6C)、(6D)および(6E)のさらなる実行において、電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の方法によって得ることができるデータベースを、この方法でさらに更新することができて有利である。
塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する本発明の方法は、工程(4B)および/または(5B)内で、好ましくは、工程(1)〜(3)、(4A)、およびこれらの工程(3A)、(3B)および(3C)の繰り返しを含む(5A)だけでなく、しかしまた少なくともさらなる工程(3A)、(3B)および(3C)の実行によってもコンパイルおよび/または更新された、電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の前述の方法によってコンパイルおよび/または更新されたデータベースにアクセスする。言いかえれば、工程(4B)による比較および/または工程(5B)による検証は、好ましくは、データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の方法において使用されるコーティング材料組成物の噴霧について決定され確認された噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または均質性だけでなく、また、さらに、工程(3A)によるこれらのコーティング材料組成物から生成されたコーティングの表面欠陥および/または光学的欠陥の発生または非発生に関係のある調査および評価の結果をも含む電子データベースに基づいて実行される。
工程(4B)による比較に基づく工程(5B)での検証が、好ましくはコンパイルおよび/または更新されたそのようなデータベースに基づいて、コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料含有率を有するか、またはコーティング材料組成物(X1)中に存在する顔料の量を基準にしてせいぜい±10質量%異なる顔料含有率を有し、コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含むコーティング材料組成物(X2)に関する格納されたデータをデータベースが含み、その噴霧化が、コーティング材料組成物(X1)の、噴霧内の液滴粒度分布の確認された特性変数および/または噴霧の決定された均質性より既に低い噴霧内の液滴粒度分布の確認された特性変数および/または規定された噴霧の均質性をもたらしたことが明らかになった場合、そのときは、上に実行される工程(6B)に従って、少なくとも1つのパラメーターの適合が行われる。
工程(6B)によるコーティング材料組成物(X1)の処方内の少なくとも1つのパラメーターの適合は、好ましくは、以下のパラメーターの適合の群から選択される少なくとも1つの適合を含む:
(i)コーティング材料組成物(X1)中に結合剤成分(a)として存在する少なくとも1種のポリマーの量を増やすもしくは減らすこと、
(ii)コーティング材料組成物(X1)中に結合剤成分(a)として存在する少なくとも1種のポリマーをそれと異なる少なくとも1種のポリマーと少なくとも部分的に置き換えること、
(iii)コーティング材料組成物(X1)中に成分(b)として存在する少なくとも1種の顔料および/もしくは充填剤の量を増やすもしくは減らすこと、これは、その中に存在する顔料が前述の範囲内でのみ可能である、
(iv)コーティング材料組成物(X1)中に成分(b)として存在する少なくとも1種の充填剤をそれと異なる少なくとも1種の充填剤と少なくとも部分的に置き換えること、
(v)コーティング材料組成物(X1)中に成分(c)として存在する少なくとも1種の有機溶媒および/もしくはその中に存在する水の量を増やすもしくは減らすこと、
(vi)コーティング材料組成物(X1)中に成分(c)として存在する少なくとも1種の溶媒をそれと異なる少なくとも1種の有機溶媒と少なくとも部分的に置き換えること、
(vii)コーティング材料組成物(X1)中に成分(d)として存在する少なくとも1種の添加剤の量を増やすもしくは減らすこと、
(viii)コーティング材料組成物(X1)中に成分(d)として存在する少なくとも1種の添加剤をそれと異なる少なくとも1種の添加剤と少なくとも部分的に置き換えること、および/もしくはそれと異なる少なくとも1種のさらなる添加剤を添加すること、
(ix)コーティング材料組成物(X1)の製造に使用される成分の順序を変更すること、ならびに/または
(x)コーティング材料組成物(X1)を製造する場合に混合のエネルギー入力を増やすもしくは減らすこと。
パラメーター(v)によって、特にコーティング材料組成物(X1)の噴霧粘度を増やすまたは減らすことが可能である。パラメーター(vii)および/または(viii)は、特に添加剤としての増粘剤の、(X1)中でのそれぞれ置き換えおよび/または添加、それらの量の変更を含む。そのような増粘剤は、成分(d)の文脈において下記により詳しく記載されている。パラメーター(i)および/または(ii)は、(X1)中での、特に結合剤の置き換えおよび/または添加、またはその量の変更を含む。結合剤の概念は以下により詳細に解明される。また、それは架橋剤(橋架剤)を包含する。したがって、パラメーター(i)および/または(ii)は、また、架橋剤と、架橋剤と架橋反応を始めるその結合剤構成分子との相対的な質量比の変化を含む。パラメーター(i)〜(iv)は、特に、(X1)中での結合剤および/または顔料の置き換えおよび/または添加、またはそれらの量の変更を含む。したがって、これらのパラメーター(i)〜(iv)は、また暗黙に(X1)内の顔料/結合剤比の変更を包含する。
噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する本発明の方法および電子データベースをコンパイルおよび/または更新する本発明の方法に関する上に記載のすべての好ましい実施形態は、また塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する方法に関する好ましい実施形態でもある。
本発明の方法の工程(1)において好ましく用いられるのは、コーティング材料組成物としてベースコート材料、より好ましくは水性ベースコート材料、とりわけエフェクト顔料などの少なくとも1種の顔料を含む水性ベースコート材料である。塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する本発明の方法は、したがって、エフェクト顔料などの少なくとも1種の顔料を含む水性ベースコート材料の選別に特に関連し、そのため、その中に含まれるエフェクト顔料などの少なくとも1種の顔料のタイプ、ベースコート材料の合計質量を基準にしたその量、および/またはベースコート材料中の顔料/結合剤比の影響を考慮して実行される。
本発明の方法によって、特に、D10などの、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性の確認された決定に基づいて、噴霧化によって生成されるコーティングのある種の所望の性質の調査およびとりわけ改善を達成することが、特に、光学的欠陥および/または表面欠陥の形成および/または発生の傾向の防止または少なくとも低減に関して可能になる。これは特に、ピンホールの低減、またはピンホールに対する強さの向上、レベリングの改善、ならびに曇りおよびしまの低減/防止を含む。
本発明の方法は少なくとも工程(1)〜(3)、(4B)、(5B)および(6B)、ならびにまた任意に(7B)を含むが、任意にさらなる工程をも含んでよい。工程(1)〜(3)、(4B)、(5B)および(6B)は、好ましくは番号順で実行される。しかしながら、好ましくは、本方法は、用いられたコーティング材料組成物(X1)の硬化および/または焼成を構想する工程を含まない。
本発明の方法において使用されるコーティング材料組成物
下記の実施形態は、液滴粒度分布および/または噴霧の均質性を決定する本発明の方法だけでなく、また電子データベースをコンパイルする本発明の方法、および塗料配合物を開発する場合における、コーティング材料組成物を選別する本発明の方法にも関する。下に記載される実施形態は、特に、使用される前述のコーティング材料組成物(X1)、(X2)、(i)および(ii)に関する。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、好ましくは、
● 成分(a)としての結合剤として使用可能な少なくとも1種のポリマー
● 成分(b)としての少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種の充填剤、および
● 成分(c)としての水および/または少なくとも1種の有機溶媒
を含む。
用語「含む」または「包含する」は、本発明の意味において、特に本発明に従って使用されるコーティング材料組成物に関して、好ましくは、「からなる」の意味を有する。本発明に従って使用されるコーティング材料組成物に関して、例えば、それは、成分(a)、(b)および(c)だけでなく、また、以下に特定される別の任意の1種または複数の成分も含んでよい。これらのすべての成分は、それぞれ、下に述べるような好ましい実施形態中に存在することができる。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、好ましくは自動車産業において使用可能なコーティング材料組成物である。ここで、それは、OEM塗装系の一部として使用することができるコーティング材料組成物、および再仕上システムの一部として使用することができるものを使用することが可能である。自動車産業において使用可能なコーティング材料組成物の例は、電着塗膜材料、プライマー、サーフェーサー、ベースコート材料、特に水系ベースコート材料(水性ベースコート材料)、クリアコート材料、特に溶媒系クリアコート材料を含む上塗材料である。水系ベースコート材料の使用は特に好ましい。
ベースコート材料の概念は当業者に知られており、例えばRoempp Lexikon, Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, 1998年、10版、57頁に定義されている。したがって、ベースコート材料は、とりわけカラーを与えるおよび/またはカラーおよび光学的効果を与える中間的なコーティング材料であって、自動車の仕上および一般的な産業用コーティングにおいて使用される。それは、一般にサーフェーサーまたはプライマーで前処理された金属またはプラスチック基材に、または時にはプラスチック基材に直接適用される。他の可能な基材は、おそらくさらなる前処理(例えば、サンディングによって)が必要な既存の仕上を含む。それは、今や、適用される1つのベースコートより全く通例のものである。したがって、そのような場合には、第1のベースコートは、第2のベースコートのための基材に相当する。ベースコートを、特に環境上の影響から保護するために、少なくとも1つの追加のクリアコートがそれを覆って適用される。水系ベースコート材料は、水系ベースコート材料内の水および有機溶媒の合計質量に対して質量%で水の分率が有機溶媒の分率を上回る水性ベースコート材料である。
本発明に従って使用される、成分(a)、(b)および(c)、ならびに任意に以下に特定されるさらなる任意の成分の1つまたは複数などの、コーティング材料組成物中に存在するすべての成分の質量%での分率は、コーティング材料組成物の合計質量に対して、最大100質量%添加される。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物の固形分は、各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、好ましくは10〜45質量%、より好ましくは11〜42.5質量%、非常に好ましくは12〜40質量%、とりわけ13〜37.5質量%の範囲である。固形分、すなわち、不揮発性画分は以下に記載の方法に従って決定される。
成分(a)
用語「結合剤」は、本発明の意味においておよびDIN EN ISO 4618(ドイツ語版、日付:2007年3月)に一致して、本発明に従って使用されるコーティング材料組成物などの組成物の、それが含む顔料および/または充填剤を除いて、好ましくは不揮発性画分−フィルム形成の原因となるもの−を指す。不揮発性画分は以下に記載の方法に従って決定することができる。結合剤の構成分子は、したがって、本発明に従って使用されるコーティング材料組成物などの組成物の結合剤含有率の一因となる任意の成分である。例としては、例えば、以下に記載のSCSポリマー;橋架剤(メラミン樹脂など);および/またはポリマー添加剤などの成分(a)としての結合剤として使用可能な少なくとも1種のポリマーを含む水性ベースコート材料などのベースコート材料である。
いわゆるシード−コアーシェルポリマー(SCSポリマー)は、特に成分(a)としての使用に好まれる。そのようなポリマー、およびそのようなポリマーを含む水性分散液は、例えばWO2016/116299A1から公知である。ポリマーは好ましくは(メタ)アクリルコポリマーである。ポリマーは、好ましくは水性分散液の形で使用される。特に成分(a)としての使用に好まれるのは、水中で、オレフィン性不飽和モノマーの好ましくは互いと異なる、3種のモノマー混合物(A)、(B)および(C)の連続ラジアル乳化重合によって製造することができる、100〜500nmの範囲の平均粒度を有するポリマーであり、
混合物(A)は、25℃、0.5g/l未満の水中溶解性を有する少なくとも50質量%のモノマーを含み、混合物(A)から製造されたポリマーは、10〜65℃のガラス転移温度を有し、
混合物(B)は、少なくとも1種のポリ不飽和モノマーを含み、混合物(B)から製造されたポリマーは、−35〜15℃のガラス転移温度を有し、
混合物(C)から製造されたポリマーは、−50〜15℃のガラス転移温度を有し、
i.まず、混合物(A)が重合され、
ii.次いで、混合物(B)が、iで製造されたポリマーの存在下で重合され、
iii.その後、混合物(C)が、iiで製造されたポリマーの存在下で重合される。
ポリマーの製造は、各場合に水中でのオレフィン性不飽和モノマーの3種の混合物(A)、(B)および(C)の連続ラジアル乳化重合を含む。したがって、それは多段式ラジカル乳化重合であり、i.まず、混合物(A)が重合され、次いでii.混合物(B)が、iで製造されたポリマーの存在下で重合され、さらに、iii.混合物(C)が、iiで製造されたポリマーの存在下で重合される。したがって、3種のモノマー混合物はすべて、各場合において別々に実行されるラジカル乳化重合(すなわち段階またはそのほかの重合段階)によって重合され、これらの段階は連続的に行われる。時間的観点では、段階は互いの直後に行われてもよい。1つの段階が終わってから、当該反応溶液を一定期間保管し、および/または次いで実行される次の段階のためにのみ異なる反応容器に移送することは同様に可能である。ポリマーの製造は、好ましくはモノマー混合物(A)、(B)および(C)の重合以外に重合工程を含まない。
混合物(A)、(B)および(C)はオレフィン性不飽和モノマーの混合物である。適切なオレフィン性不飽和モノマーは、モノまたはポリオレフィン性不飽和であってもよい。適切なモノオレフィン性不飽和モノマーの例は、特に、(メタ)アクリレート系モノオレフィン性不飽和モノマー、アリル基含有モノオレフィン性不飽和モノマー、および例えばビニル芳香族モノマーなどのビニル基を含有する他のモノオレフィン性不飽和モノマーを含む。本発明のための用語(メタ)アクリルまたは(メタ)アクリレートは、メタクリレートおよびアクリレートの両方を包含する。(メタ)アクリレート系のモノオレフィン性不飽和モノマーは、必ずしも専一でないが、いずれにしても使用が好まれる。
混合物(A)は少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも55質量%の、25℃で0.5g/l未満の水溶解性を有するオレフィン性不飽和モノマーを含む。そのような好ましい1種のモノマーはスチレンである。水中でのモノマーの溶解性は、以下に記載の方法によって決定される。モノマー混合物(A)は、好ましくはヒドロキシ官能性モノマーを含まない。同様に好ましくは、モノマー混合物(A)は、酸官能性モノマーを含まない。非常に好ましくは、モノマー混合物(A)は、ヘテロ原子を含む官能基を有するモノマーを全く含まない。これは、ヘテロ原子が存在する場合、架橋基の形でのみ存在することを意味する。これは、例えば、ラジカルRとしてアルキルラジカルを有する、上に記載の(メタ)アクリレート系モノオレフィン性不飽和モノマーの事例である。モノマー混合物(A)は、好ましくは専一にモノオレフィン性不飽和モノマーを含む。モノマー混合物(A)は、好ましくは少なくとも1種のアルキルラジカルを含む(メタ)アクリル酸の単不飽和エステル、およびビニル基を含有し、そのビニル基に配置されたラジカルを有する少なくとも1種のモノオレフィン性不飽和モノマーを含み、前記ラジカルは、芳香族、または飽和脂肪族−芳香族混合であるラジカルであってその場合には、ラジカルの脂肪族分画はアルキル基である。混合物(A)中に存在するモノマーは、それらから製造されたポリマーが10〜65℃、好ましくは30〜50℃のガラス転移温度を有するように選択される。ここでのガラス転移温度は以下に記載の方法によって決定することができる。モノマー混合物(A)の乳化重合によって段階iにおいて製造されたポリマーは、シードとも呼ばれる。シードは、好ましくは20〜125nmの平均粒度を有する(以下に記載のような動的光散乱によって測定して;決定方法参照。)。
混合物(B)は、少なくとも1種のポリオレフィン性不飽和モノマー、好ましくは少なくとも1種のジオレフィン性不飽和モノマーを含む。対応する好ましいモノマーはヘキサンジオールジアクリレートである。モノマー混合物(B)は、好ましくはヒドロキシ官能性モノマーを含まない。同様に、好ましくは、モノマー混合物(B)は、酸官能性モノマーを含まない。非常に好ましくは、モノマー混合物(B)は、ヘテロ原子を含む官能基を有するモノマーを全く含まない。これは、ヘテロ原子が存在する場合、架橋基の形でのみ存在することを意味する。これは、例えば、ラジカルRとしてアルキルラジカルを有する、上に記載の(メタ)アクリレート系モノオレフィン性不飽和モノマーの事例である。少なくとも1種のポリオレフィン性不飽和モノマーの他に、モノマー混合物(B)は、好ましくはいずれにしても以下のモノマーを含む:第1に、少なくとも1種のアルキルラジカルを含む(メタ)アクリル酸の単不飽和エステル、第2に、ビニル基を含有し、そのビニル基に配置されたラジカルを有する少なくとも1種のモノオレフィン性不飽和モノマーを含み、前記ラジカルは、芳香族、または飽和脂肪族−芳香族混合であるラジカルであって、その場合には、ラジカルの脂肪族分画はアルキル基である。ポリ不飽和モノマーの割合は、モノマー混合物(B)中のモノマーの合計モル量に対して好ましくは0.05〜3mol%である。混合物(B)中に存在するモノマーは、そこから製造されるポリマーが−35〜15℃、好ましくは−25〜+7℃のガラス転移温度を有するように選択される。ここでのガラス転移温度は以下に記載の方法によって決定されてもよい。モノマー混合物(B)の乳化重合によって、段階iiのシードの存在下で製造されるポリマーは、コアとも称される。段階iiの後に、したがって、結果として得られるポリマーは、シードおよびコアを含む。段階iiの後に得られるポリマーは、好ましくは、80〜280nm、好ましくは120〜250nmの平均粒度を有する(以下に記載のような動的光散乱によって測定して;決定方法参照)。
混合物(C)中に存在するモノマーは、そこから製造されたポリマーが−50〜15℃、好ましくは−20〜+12℃のガラス転移温度を有するように選択される。このガラス転移温度は以下に記載の方法によって決定されてもよい。混合物(C)のオレフィン性不飽和モノマーは、好ましくはシード、コアおよびシェルを含む結果として得られるポリマーが10〜25の酸価を有するように選択される。したがって、混合物(C)は、好ましくは、少なくとも1種のアルファ−ベータ不飽和カルボン酸、特に好ましくは(メタ)アクリル酸を含む。混合物(C)中のオレフィン性不飽和モノマーは、好ましくはさらにまたは代替として、シード、コアおよびシェルを含む結果として得られるポリマーが0〜30、好ましくは10〜25のOH価を有するように選択される。前述の酸価およびOH価はすべて用いられたモノマー混合物の全体に基づいて計算された値である。モノマー混合物(C)は、好ましくはヒドロキシル基で置換されたアルキルラジカルを有する、少なくとも1種のアルファ−ベータ不飽和カルボン酸および少なくとも1種の(メタ)アクリル酸の単不飽和エステルを含む。特に優先的に、モノマー混合物(C)は、ヒドロキシル基で置換されたアルキルラジカルを有する、少なくとも1種のアルファ−ベータ不飽和カルボン酸および少なくとも1種の(メタ)アクリル酸の単不飽和エステル、およびアルキルラジカルを含む少なくとも1種の(メタ)アクリル酸の単不飽和エステルを含む。本発明がさらなる特殊化をすることなくアルキルラジカルを指す場合、その言及は、常に、官能基およびヘテロ原子を含まない純粋なアルキルラジカルを指す。段階iii.においてシードおよびコアの存在下でモノマー混合物(C)の乳化重合によって製造されたポリマーは、シェルとも称される。段階iii.の後の結果は、したがって、シード、コアおよびシェルを含むポリマー、言いかえれば、ポリマー(b)である。その製造の後、ポリマー(b)は、100〜500nm、好ましくは125〜400nm、非常に好ましくは130〜300nmの平均粒度を有する(以下に記載のように動的光散乱によって測定して;決定方法参照)。
本発明に従って使用されるコーティング組成物は、好ましくは各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、1.0〜20質量%、より好ましくは1.5〜19質量%、非常に好ましくは2.0〜18.0質量%、とりわけ2.5〜17.5質量%、最も好ましくは3.0〜15.0質量%の範囲の分率の少なくとも1種のSCSポリマーなどの成分(a)を含む。コーティング材料組成物内の成分(a)の分率の決定および仕様は、成分(a)を含む水性分散液の固形分(不揮発性画分、固形分、または固体画分とも呼ばれる)の決定によって行われてもよい。
成分(a)としての少なくとも1種の上記SCSポリマーに加えてまたはその代替として、好ましくはそれに加えて、本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、成分(a)の結合剤としてSCSポリマーと異なる少なくとも1種のポリマー、とりわけ、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリレートおよび/または、明示されたポリマーのコポリマー、とりわけポリウレタン−ポリ(メタ)アクリレート、および/またはポリウレタン−ポリ尿素からなる群から選択される少なくとも1種のポリマーを含んでもよい。
好ましいポリウレタンは、例えば独国特許出願DE19948004A1の4頁19行〜11頁29行(ポリウレタンプレポリマーB1)、欧州特許出願EP0228003A1の3頁24行〜5頁40行、欧州特許出願EP0634431A1の3頁38行〜8頁9行、および国際特許出願WO92/15405の2頁35行〜10頁32行に記載されている。
好ましいポリエステルは、例えば、DE4009858A1の6列53行〜7列61行、および10列24行〜13列3行、またはWO2014/033135A2の2頁24行〜7頁10行およびまた28頁13行〜29頁13行に記載されている。
好ましいポリウレタン−ポリ(メタ)アクリレートコポリマー((メタ)アクリレート化ポリウレタン)およびそれらの製造は、例えばWO91/15528A1の3頁21行〜20頁33行、およびまたDE4437535A1の2頁27行〜6頁22行に記載されている。
好ましいポリウレタン−ポリ尿素コポリマーは、ポリウレタン−ポリ尿素粒子、好ましくは、40〜2000nmの平均粒度を有するものであり、ここで、各場合に反応した形態のポリウレタン−ポリ尿素粒子は、イソシアネート基を含有し、陰イオン性基および/または陰イオン性基に変換することができる基、およびまた2個の第一級アミノ基および1もしくは2個の第二級アミノ基を含む少なくとも1種のポリアミンを含む少なくとも1種のポリウレタンプレポリマーを含む。そのようなコポリマーは、好ましくは水性分散液の形で使用される。これらの種類のポリマーは、原則として、例えばポリオールおよびまたポリアミンとの、ポリイソシアネートの従来の重付加によって製造可能である。下記に述べられるように、そのようなポリウレタン−ポリ尿素粒子の平均粒度が決定される(以下に記載のように動的光散乱によって測定される;決定方法参照)。
SCSポリマーと異なるそのようなポリマーのコーティング材料組成物中の分率は、好ましくはSCSポリマーの分率より小さい。記載のポリマーは、好ましくはヒドロキシ官能性、特に好ましくは15〜200mg KOH/g、より好ましくは20〜150mg KOH/gの範囲のOH価を有する。
特に優先的に、本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、少なくとも1種のヒドロキシ官能性ポリウレタン−ポリ(メタ)アクリレートコポリマーを含み;さらに優先的には、それらは少なくとも1種のヒドロキシ官能性ポリウレタンポリ(メタ)アクリレートコポリマー、およびまた少なくとも1種のヒドロキシ官能性ポリエステルおよびまた、任意に、好ましくはヒドロキシ官能性ポリウレタン−ポリ尿素コポリマーを含む。
成分(a)の結合剤としてのさらなるポリマー− SCSポリマーに加えて−の分率は、広く変動してよく、各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、好ましくは1.0〜25.0質量%、より好ましくは3.0〜20.0質量%、非常に好ましくは5.0〜15.0質量%の範囲である。
コーティング材料組成物は、少なくとも1種の従来の典型的な橋架剤をさらに含んでもよい。それが橋架剤を含む場合、当該種は、好ましくは少なくとも1種のアミノ樹脂および/または少なくとも1種のブロックもしくは遊離ポリイソシアネート、好ましくはアミノ樹脂である。アミノ樹脂の中で、メラミン樹脂が特に好ましい。コーティング材料組成物が橋架剤を含む場合、これらの橋架剤の分率、とりわけアミノ樹脂、および/またはブロックされたまたは遊離ポリイソシアネート、より好ましくはアミノ樹脂、次に好ましくはメラミン樹脂は、各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、好ましくは0.5〜20.0質量%、より好ましくは1.0〜15.0質量%、非常に好ましくは1.5〜10.0質量%の範囲である。橋架剤の分率は、好ましくはコーティング材料組成物中のSCSポリマーの分率より少ない。
成分(b)
当業者は「顔料」および「充填剤」という用語に精通している。
用語「充填剤」は、例えばDIN 55943(日付:2001年10月)から当業者に知られている。本発明の意味において「充填剤」は、好ましくは実質的に、本発明に従って使用される水系ベースコート材料などのコーティング材料組成物中で好ましくは完全に不溶性であり、例えば、特にそれは体積を増加させる目的で使用される成分である。本発明の意味において「充填剤」は、好ましくは充填剤について1.7未満である屈折率において「顔料」と異なる。当業者に公知の任意の通例の充填剤が、成分(b)として使用されてもよい。適切な充填剤の例は、カオリン、ドロマイト、方解石、チョーク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、黒鉛、マグネシウムシリケートなどのシリケート、特にヘクトライト、ベントナイト、モンモリロナイト、タルクおよび/または雲母、シリカなどの対応するフィロシリケート、特にヒュームドシリカ、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムなどの水酸化物、または紡織繊維、セルロース繊維、ポリエチレン繊維またはポリマー粉体などの有機フィラーである。
用語「顔料」は、同様に例えばDIN 55943(日付:2001年10月)から当業者に知られている。本発明の意味において「顔料」は、好ましくは粉末または小板の形の成分を指し、実質的に、好ましくは例えば水系ベースコート材料などの、本発明に従って使用されるコーティング材料組成物中で全く不溶性である。これらの「顔料」は、好ましくは磁気的、電気的および/または電磁気的性質によって、色素および/または顔料として使用される物質である。顔料は、好ましくは顔料について1.7以上である屈折率において、「充填剤」と異なる。
用語「顔料」は、好ましくは着色顔料およびエフェクト顔料を包括する。
当業者は着色顔料の概念に精通している。本発明のために、「カラーを与える顔料」および「着色顔料」という用語は交換可能である。顔料およびそのさらなる仕様の対応する定義は、DIN 55943(日付:2001年10月)で扱われている。使用される着色顔料は、有機および/または無機顔料を含んでもよい。使用される特に好ましい着色顔料は、白色顔料、色彩顔料および/または黒色顔料である。白色顔料の例は、二酸化チタン、亜鉛白、硫化亜鉛およびリトポンである。黒色顔料の例は、カーボンブラック、鉄マンガン黒およびスピネル黒である。色彩顔料の例は、酸化クロム、酸化クロム水和物グリーン、コバルトグリーン、ウルトラマリングリーン、コバルトブルー、ウルトラマリンブルー、マンガンブルー、ウルトラマリンバイオレット、コバルトバイオレットおよびマンガンバイオレット、べんがら、カドミウムスルホセレニド、モリブデンレッドおよびウルトラマリンレッド、ブラウン酸化鉄、混合ブラウン、スピネル相およびコランダム相、およびクロムオレンジ、酸化鉄黄、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、硫化カドミウム、硫化カドミウム亜鉛、クロムイエロー、およびバナジン酸ビスマスである。
当業者はエフェクト顔料の概念に精通している。対応する定義は、例えばRoempp Lexikon, Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, 1998年、10版、176頁および471頁に見いだせる。顔料一般およびそのさらなる特殊化の定義はDIN 55943(日付:2001年10月)中で扱われている。エフェクト顔料は、好ましくは光学的効果、またはカラーおよび光学的効果、特に光学的効果を与える顔料である。したがって、用語「光学的効果を与えて、カラーを与える顔料」、「光学的エフェクト顔料」および「エフェクト顔料」は、好ましくは交換可能である。好ましいエフェクト顔料は、例えば、小葉状アルミニウム顔料などの小板形金属エフェクト顔料、ゴールドブロンズ、酸化ブロンズ、および/または、酸化鉄−アルミニウム顔料、パールエッセンスなどの真珠光沢のある顔料、塩基性炭酸鉛、オキシ塩化ビスマスおよび/または金属酸化物−雲母顔料および/または、他のエフェクト顔料、例えば、小葉状黒鉛、小葉状酸化鉄、PVDフィルムからの多層エフェクト顔料および/または液晶ポリマー顔料である。小葉形エフェクト顔料、特に小葉状アルミニウム顔料および金属酸化物−雲母顔料が特に好ましい。
例えば、水系ベースコート材料などの、本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、特に優先的に、成分(b)として少なくとも1種のエフェクト顔料を含む。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、成分(b)として各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、好ましくは、1〜20質量%、より好ましくは1.5〜18質量%、非常に好ましくは2〜16質量%、とりわけ2.5〜15質量%、最も好ましくは3〜12質量%または3〜10質量%の範囲の分率のエフェクト顔料を含む。コーティング材料組成物中のすべての顔料および/または充填剤の分率の合計は、各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、好ましくは0.5〜40.0質量%、より好ましくは2.0〜20.0質量%、非常に好ましくは3.0〜15.0質量%の範囲である。
コーティング材料組成物中の少なくとも1種のエフェクト顔料などの成分(b)と、少なくとも1種のSCSポリマーなどの成分(a)との相対的な質量比は、好ましくは4:1〜1:4の範囲内、より好ましくは2:1〜1:4の範囲、非常に好ましくは2:1〜1:3の範囲、とりわけ1:1〜1:3または1:1〜1:2.5の範囲にある。
成分(c)
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は好ましくは水性である。それは、好ましくはその溶媒として(すなわち成分(c)として)、各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、第1に、好ましくは少なくとも20質量%の量の水、および好ましくは20質量%未満の量の、より少ない分率の有機溶媒を含む系である。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、好ましくは少なくとも20質量%、より好ましくは少なくとも25質量%、非常に好ましくは少なくとも30質量%、とりわけ少なくとも35質量%の分率の水を含む。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、好ましくは、20〜65質量%の範囲内、より好ましくは25〜60質量%の範囲、非常に好ましくは30〜55質量%の範囲の分率の水を含む。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、各場合においてコーティング材料組成物の合計質量に対して、好ましくは、20質量%未満の範囲内、より好ましくは0〜20質量%未満の範囲、非常に好ましくは0.5〜20質量%未満または0.5〜15質量%の範囲の分率の有機溶媒を含む。
そのような有機溶媒の例としては、複素環、脂肪族または芳香族炭化水素、モノまたは多価アルコール、特にメタノールおよび/またはエタノール、エーテル、エステル、ケトン、およびN−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、ジメチルホルムアミドなどのアミド、トルエン、キシレン、ブタノール、エチルグリコールおよびブチルグリコール、およびまたそれらのアセテート、ブチルジグリコール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、イソフォロン、またはその混合物が含まれる。
さらなる任意成分
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、任意に成分(d)として少なくとも1種の増粘剤(増粘試剤とも称される)をさらに含むことができる。そのような増粘剤の例は、例えばフィロシリケートなどの金属シリケートのような無機増粘剤、ならびに例えばポリ(メタ)アクリル酸増粘剤、および/または(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリレートコポリマー増粘剤、ポリウレタン増粘剤、およびまたポリマーワックスのような有機増粘剤である。金属シリケートは好ましくはスメクタイトの群から選択される。スメクタイトは、特に優先的にモンモリロナイトおよびヘクトライトの群から選択される。モンモリロナイトおよびヘクトライトは、とりわけアルミニウムマグネシウムシリケートおよびまたナトリウムマグネシウムフィロシリケートおよびナトリウムマグネシウムフッ素リチウムフィロシリケートからなる群から選択される。これらの無機フィロシリケートは、例えば、商標名Laponite(登録商標)の下で市販されている。ポリ(メタ)アクリル酸系増粘剤および(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリレートコポリマー増粘剤は、任意に架橋されおよび/または適切な塩基と中和されている。そのような増粘試剤の例は、「アルカリ膨潤性乳剤」(ASE)およびそれらの疎水性修飾変種、「疎水性修飾アルカリ膨潤性乳剤」(HASE)である。これらの増粘剤は好ましくは陰イオン性である。Rheovis(登録商標)AS 1130などの対応する製品は、市販されている。ポリウレタン系増粘剤(例えば、ポリウレタン会合性増粘剤)は、任意に架橋されおよび/または適切な塩基を用いて中和されている。Rheovis(登録商標)PU1250などの対応する製品は市販されている。適切なポリマーワックスの例は、任意にエチレン酢酸ビニルコポリマー系の修飾ポリマーワックスを含む。対応する製品は、例えば名称Aquatix(登録商標)8421の下で市販されている。
所望の適用に応じて、本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、さらなる成分(複数可)(d)として1種または複数の一般に用いられる添加剤を含んでもよい。例として、コーティング材料組成物は、反応性希釈剤、光安定剤、酸化防止剤、脱気剤、乳化剤、スリップ剤、重合防止剤、ラジカル重合用開始剤、接着促進剤、流れ制御試剤、フィルム形成助剤、垂れ制御剤(SCA)、難燃剤、腐食防止剤、乾燥剤、殺生物剤、および平坦化剤からなる群から選択される少なくとも1種の添加剤を含んでもよい。それらは公知および通例の割合において使用することができる。
本発明に従って使用されるコーティング材料組成物は、通例および公知の混合方法および混合ユニットを使用して生成することができる。
決定方法
1.不揮発性画分の決定
不揮発性画分(固形分)はDIN EN ISO 3251(日付:2008年6月)に従って決定される。前もって乾燥しておいたアルミニウム皿へ1gの試料を秤量し、60分間125℃に乾燥箱中試料を含む皿を乾燥し、デシケーター中で冷却し、次いで再び測る。使用した試料の合計量に対する残渣が、不揮発性画分に対応する。必要ならば不揮発性画分の体積を任意に、DIN 53219(日付:2009年8月)に従って決定してもよい。
2.数平均分子量の決定
数平均分子量(M)は、別段の定めがない限り、モデル10.00蒸気圧浸透圧計(Knauerからの)を使用し、トルエン中50℃での濃度系列で使用する機器の実験較正定数を決定するために較正物質としてベンゾフェノンを用いて、E. Schroeder, G. Mueller, K.−F. Arndt, 「Leitfaden der Polymercharakterisierung」 [Principles of polymer characterization], Akademie−Verlag, Berlin,1982年47−54頁に従って決定される。
3.OH価および酸価の決定
OH価および酸価は、計算によってそれぞれ決定される。
4.SCSポリマーおよびポリウレタン−ポリ尿素粒子の平均粒度の決定
動的光散乱(光子相関分光法)(PCS)によって、DIN ISO 13321(日付:2004年10月)に基づく方法で平均粒度が決定される。測定は、25±1℃でMalvern Nano S90(Malvern Instrumentsからの)を使用して行われる。機器は3〜3000nmの寸法範囲をカバーし、633nmで4mWのHe−Neレーザーを装備している。各試料は分散媒体として粒子を含まない脱イオン水を用いて希釈され、次いで、適切な散乱強度で1mlのポリスチレンキュベット中で測定される。評価は、Zetasizerソフトウェア7.11(Malvern Instrumentsからの)の助けを含めたデジタル相関器を使用して行う。測定は5回実行され、測定は第2の新たに製造された試料で繰り返される。SCSポリマーについて、平均粒度は、測定された平均粒径の算術的数平均値を指す(Z平均算術平均;数の平均;dN,50%)。5回の決定の標準偏差はこの場合≦4%である。用いることができるポリウレタンポリ尿素粒子について、平均粒度は、個々の製造の平均粒度の算術的体積平均値を指す(V平均算術平均;体積平均;dV,50%)。5回の個々の測定からの体積平均の最大偏差は、±15%である。検証は、50〜3000nmの間の保証された粒度をそれぞれ有するポリスチレン標準を用いて行う。
5.膜厚の決定
膜厚は、DIN EN ISO 2808(日付:2007年5月)方法12Aに従ってElektroPhysikからのMiniTest(登録商標)3100−4100機を使用して決定される。
6.ピンホールの発生および膜厚依存性レベリングの評価
ピンホールの発生および膜厚依存性レベリングを評価するために、くさび方式マルチコート塗装系を、以下の一般的なプロトコルに従って生成する:
30×50cmの寸法を有し、標準電着塗膜(BASF Coatings GmbHからのCathoGuard(登録商標)800を用いて塗工されたスチールパネルを、コーティング後の膜厚の差異の決定を可能にするために粘着性の一片(Tesaband、19mm)を1つの縦の縁に当てる。水系ベースコート材料は、0−40μmの目標膜厚(乾燥材料の膜厚)を有するくさびとして静電気的に適用する。ここでの放出速度は300から400ml/分の間であり;ESTAベルの回転の速さは、23000から43000rpmの間で変えられる;特に選択される適用パラメーターのそれぞれの正確な数字は、下記の実験の項内に述べられる。室温(18〜23℃)で4−5分の蒸発分離時間の後に、システムは対流式オーブン中60℃で10分間乾燥される。粘着性の一片を取り出した後、市販の2成分系クリアコート材料(BASF Coatings GmbHからのProGloss(登録商標))を、重力送りのスプレーガンによって手動で、40−45μmの目標膜厚(乾燥材料の膜厚)を有する乾燥水系ベースコートフィルムに適用する。結果として得られたクリアコートフィルムを、室温(18〜23℃)で10分間蒸発分離する;これは、続いてさらに対流式オーブン中140℃で20分間硬化される。
ピンホールの発生は、以下の一般的なプロトコルに従って視覚的に評価される:水系ベースコートの乾燥膜厚を、ベースコート膜厚のくさびについて検査し、0−20μmの、およびまたくさびの端から20μmの範囲が、スチールパネルに印付けされる。ピンホールは、水系ベースコートくさびの2つの別個の領域で視覚的に評価する。領域当たりのピンホールの数を数える。結果はすべて200cmの面積へ規格化し、次いで、合計して合計数を得る。加えて、該当する場合、ピンホールがもはや起こらない水系ベースコートくさびの乾燥膜厚を記録する。
膜厚依存性レベリングを、以下の一般的なプロトコルに従って評価する:水系ベースコートの乾燥膜厚を、ベースコート膜厚のくさびについて検査し、異なる領域、例えば、10−15μm、15−20μmおよび20−25μmをスチールパネルに印付けする。膜厚依存性レベリングは、前もって確認されたベースコート膜厚領域内でByk−Gardner GmbHからのwave scan機を使用して、決定され評価される。この目的のために、レーザー光線を、調査する表面へ60°の角度で向け、10cmの距離にわたって機器によって短波範囲(0.3〜1.2mm)、および長波範囲(1.2〜12mm)での反射光の変動を記録する(長波=LW;短波=SW;数字が小さいほど、外観は良好)。さらにマルチコート系の表面に映る像の鮮鋭度の尺度として、「像の鮮鋭度」(DOI)の特性パラメーターが機器の助けによって決定される。(値が大きいほど、外観は良好)。
7.曇りの決定
曇りを決定するために、マルチコート塗装系を以下の一般的なプロトコルに従って生成する:
従来のサーフェーサーシステムを用いて塗工した寸法32×60cmを有するスチールパネルを、2段適用によって水系ベースコート材料を用いてさらに塗工する:第1の工程において8−9μmの目標膜厚で静電気的に適用し、第2の工程において、室温で2分の蒸発分離時間の後、4−5μmの目標膜厚で同様に静電気的に行う。5分の室温(18〜23℃)でのさらなる蒸発分離時間の後に、結果として得られた水系ベースコートフィルムは、対流式オーブン中で80℃に5分間乾燥される。両方のベースコート適用は、43000rpmの回転の速さおよび300ml/分の放出速度を用いて行われる。40−45μmの目標フィルム厚さを有する、市販の2成分系クリアコート材料(BASF Coatings GmbHからのProGloss)が、乾燥水系ベースコートフィルムの上に適用される。結果として得られるクリアコートフィルムは10分間室温(18〜23℃)で蒸発分離され;これは続いて対流式オーブン中140℃でさらに20分間硬化される。
次いで、曇りは、代替法b)に従ってBYK−Gardner GmbHからのクラウド−ランナー機器を使用して評価される。機器から、使用した測定光源の反射角に対して15°、45°および60°の角度で測定した、曇りの尺度として見ることができる「まだら15」、「まだら45」および「まだら60」の3つの特性パラメーターを含むパラメーターが出力される。値が大きいほど、曇りは明白である。
8.しまの評価
しまは、DE102009050075B4に記載の方法によって評価される。その中で述べられ定義されている均質性指数、または平均された均質性指数は、前記特許明細書では曇りを評価する目的で使用されているにもかかわらず、本出願においてはしまの発生を等しく捕捉することができる。対応する値が大きいほど、基材上の、目に見えるしまは明白である。
9.本発明の方法による噴霧化から生じる噴霧の均質性の測定としての、D10、およびまた特性変数TT1/TTotal1とTT2/TTotal2の比を含む粒度分布の決定
DantecDynamics(P60、Lexelアルゴンレーザー、FibreFlow)からの市販の単一PDAおよびまたAOM Systems(SpraySpy(登録商標))からの市販の時間的推移機を使用して、親粒度分布が決定される。製造業者情報に従って両方の機器を構築し配列した。時間的推移機SpraySpy(登録商標)の設定は、使用される材料の範囲に対して製造業者によって適合させる。514.5nm(直交偏光した)の波長を反射で60〜70°の角度に前方散乱でPDAを操作する。ここでの受信光学系は500mmの焦点距離を有し、送信光学系は400mmの焦点距離を有する。両方のシステムについて、アトマイザーに対して整列して組み立てる。一般的な組み立ては図1から明白である。図1において、例として、アトマイザーとして回転アトマイザーを使用した。傾けたアトマイザー(傾斜角45°)に関して半径−軸方向に、横切る軸に対して傾けたアトマイザーの側面より下に25mm鉛直に横切って測定を行う。この場合、規定された横行速度は前もって定め、そのようにして、検出される個々の事象の空間分解能は、付随する時間分割された信号によって生じる。ラスター分割された測定に対する比較は、重み付けした広域の分布特性について同一の結果を与えるが、また横切る軸の任意の所望の間隔範囲の調査を可能にする。さらに、この方法は、ラスター法より何倍も速く、それによって一定流速で材料の消費の削減を可能にする。検出可能な液滴は、最大の検証許容度で捕捉される。次いで、生データは任意の所望の許容度のアルゴリズムによって評価される。使用されるPDAシステムについておよそ10%の許容度は、球状粒子の検証に限られ;また少し変形した液滴ではそれが増加し、考慮すべきである。その結果、測定軸に沿った測定された液滴の球形の考慮が可能になる。SpraySpy(登録商標)システムは、透明な液滴と不透明な液滴を識別することができる。測定軸(図1の図形を参照)は、繰り返し移動させ、両方の測定法が使用される。システムの内部分析設備によって、個々の事象の二重測定が防止される。したがって、このように得られたデータは、透明なスペクトル(T)、および不透明なスペクトル(NT)について評価することができる。両方のスペクトルにおいて測定された液滴の数の比は、透明および不透明な液滴の局所的な分布の尺度として役立つ。測定軸に沿った全体の評価は可能である。特に、透明な粒子(T)と粒子の合計数(Total)との比は、測定軸に沿ってx=5mmの位置1、およびx=25mmの位置2で決定され;内側から外側へ噴霧ジェットの変化する均質性について記述するために、対応する値から比が形成される。システムの両方の、単一PDAおよびSpraySpy(登録商標)について、生データは通例の、例えばD10値などの分布モーメントを決定する根拠として使用することができる。
10. SCSポリマーの製造に使用することができる水中の混合物(A)のモノマーの溶解性の決定
水中のモノマーの溶解性は、水相の上のガス空間を含めた平衡の確立によって決定される(参考文献 X.−S. Chai, Q.X. Hou, F.J. Schork, Journal of Applied Polymer Science 99巻、1296−1301頁(2006)と類似)。この目的のために、20mlのガス空間試料チューブに、規定体積の2mlなどの水を、溶かすことができないほど大量のそれぞれのモノマーと混合するか、または選択した体積の水に、何とか完全に溶けるように混合する。加えて、乳化剤(10ppm、試料混合物の全量に対して)を添加する。平衡濃度を得るために、混合物を絶えず振盪する。液面より上の気相は不活性ガスと置き換え、それによって平衡を回復する。除去した気相中に、検出すべき物質の分率を測定する(例えば、ガスクロマトグラフィーによって)。グラフとして気相中のモノマーの分率をプロットすることにより、水中の平衡濃度を決定することができる。混合物から過剰モノマー分画を除去したらすぐに、事実上一定の値(S1)から有意に負の傾斜(S2)まで、曲線の傾斜が変化する。平衡濃度は、ここで傾斜(S1)を含む直線と、傾斜(S2)を含む直線の交点に達する。記載される決定は25℃で実行される。
11. 混合物(A)、(B)および(C)のモノマーからそれぞれ得ることができるポリマーのガラス転移温度の決定
DIN 51005(日付:2005年8月)「熱分析(TA)−用語(Thermal Analysis(TA)−terms)」およびDIN 53765「熱分析−動的走査熱量測定(DSC)(Thermal Analysis− Dynamic Scanning Calorimetry(DSC))」(日付:1994年3月)に基づく方法でガラス転移温度Tを実験的に決定する。これには、試料ボートへの15mgの試料の秤量、およびDSC機へのボートの導入が含まれる。開始温度に冷却し、その後、1回目と2回目の測定を、50ml/分の不活性ガスパージ(N)の下、10K/分の加熱速度で実行し、測定実行間には開始温度に冷却する。測定は、予想されるガラス転移温度よりおよそ50℃低い温度範囲から、予想されるガラス転移温度よりおよそ50℃高い温度範囲で行われる。DIN 53765、8.1項に従って記録されるガラス転移温度は、比熱容量(0.5デルタcp)の変化の半分に到達する2回目の測定実行での温度である。DSCチャート(温度に対する熱流のプロット)からそれを決定する。それは、測定プロットを含むガラス転移前後に外挿された基線間の中線の交点に対応する温度である。測定で予想されるガラス転移温度の有用な評価については、公知のFox式を用いることができる。Fox式が、分子量を含むことなくホモポリマーのガラス転移温度およびその質量部に基づいて良好な近似を表すので、少数の到着点に向けた試験によって所望のガラス転移温度を得ることができる、合成段階で当業者にとって有用なツールとしてそれを使用することができる。
12. 湿潤度の決定
水系ベースコート材料などのコーティング材料組成物の基材への適用後に形成されたフィルムの湿潤度が評価される。この場合、15μm〜40μmの範囲内の目標膜厚などの所望の目標膜厚の一定の層として(乾燥材料の膜厚)、コーティング材料組成物は回転噴霧化によって静電気的に適用される。放出速度は300〜400ml/分の間であり、回転アトマイザーのESTAベルの回転の速さは、23000〜63000rpmの範囲である(各場合において特に選択される適用パラメーターの正確な詳細は、以下の実験の項内の関連する点で述べられる。)。基材上に形成されたフィルムの湿潤度の視覚的な評価は、適用が終わってから1分後に行う。1〜5の尺度に湿潤度を記録する。(1=非常に乾燥から5=非常に湿潤)。
13. はじきの発生の決定
はじきへの傾向を決定するために、DIN EN ISO 28199−1(日付:2010年1月)およびDIN EN ISO 28199−3(日付:2010年1月)に基づいた方法で以下の一般的なプロトコルに従って、マルチコート塗装系を生成する。:(DIN EN ISO 28199−1、8.1項、A版に従って)57cm×20cmの寸法を有する穿孔したスチールプレートを、硬化した陰極電着塗膜(EC)(BASF Coatings GmbHからのCathoGuard(登録商標)800)を用いて塗工し、DIN EN ISO 28199−1、8.2項(バージョンA)と類似に製造する。これに続いて、DIN EN ISO 28199−1、8.3項に基づいた方法で、0μm〜30μmの範囲(乾燥材料の膜厚;乾燥膜厚)の目標膜厚を有するくさびの形をしている単一適用で水性ベースコート材料の静電気的に適用する。結果として得られたベースコートフィルムを、事前の蒸発分離時間なしで、対流式オーブン中80℃で5分間仮乾燥にかける。DIN EN ISO 28199−3、5項に従って、はじきの限界の決定、すなわち、はじきが起こる、ベースコート膜厚の決定を行う。
14. 流れの発生の決定
流れへの傾向を決定するために、DIN EN ISO 28199−1(日付:2010年1月)およびDIN EN ISO 28199−3(日付:2010年1月)に基づいた方法で以下の一般的なプロトコルに従って、マルチコート塗装系を生成する。
a)水性ベースコート材料
(DIN EN ISO 28199−1、8.1項、A版に従って)57cm×20cmの寸法を有する穿孔したスチールプレートを、硬化した陰極電着塗膜(EC)(BASF Coatings GmbHからのCathoGuard(登録商標)800)を用いて塗工し、DIN EN ISO 28199−1、8.2項(A版)と類似に製造する。これに続いて、DIN EN ISO 28199−1、8.3項に基づいた方法で、0μm〜40μmの範囲(乾燥材料の膜厚)の目標膜厚を有するくさびの形で1回適用の水性ベースコート材料を静電気的に適用する。結果として得られたベースコートフィルムを、18〜23℃で10分の蒸発分離時間の後に、対流式オーブン中80℃で5分間仮乾燥にかける。ここでプレートを蒸発分離し、鉛直に立てて仮乾燥にかける。
b)クリアコート材料:
57cm×20cmの寸法を有する穿孔したスチールプレート(DIN EN ISO 28199−1、8.1項、A版による)を、硬化した陰極電着塗膜(EC)(BASF Coatings GmbHからのCathoGuard(登録商標)800)およびまた市販の水性ベースコート材料(BASF Coatings GmbHからのColorBrite)を用いて塗工し、DIN EN ISO 28199−1、8.2項(A版)と類似に製造する。これに続いて、DIN EN ISO 28199−1、8.3項に基づいた方法で、0μm〜60μmの範囲(乾燥材料の膜厚)の目標膜厚を有するくさびの形で1回適用のクリアコート材料を静電気的に適用する結果として得られたクリアコートフィルムを、18〜23℃で10分の蒸発分離時間の後に、対流式オーブン中140℃で20分間硬化する。ここでプレートを蒸発分離し、鉛直に立てて硬化する。
流れに向かう傾向を、各場合にDIN EN ISO 28199−3、4項に従って決定する。流れが穿孔の底縁部から長さ10mmを超過する膜厚に加えて、穿孔に流れる最初の傾向を視覚的に観察することができる膜厚で決定する。
15. 隠蔽力の決定
DIN EN ISO 28199−3(2010年1月;7項)に従って隠蔽力を決定する。
実施例および比較例
下記の実施例および比較例は、本発明を例証する役目をするものであって、限定すると解釈されるべきでない。
他に明示しない限り、一部の数字は質量部であり、パーセントの数字はいずれの場合にも質量パーセントである。
1. 水性分散液AD1の製造
1.1 下に特定し、水性分散液AD1を製造するのに使用する成分の意味は、以下の通りである:
DMEA ジメチルエタノールアミン
DI水 脱イオン水
EF 800 Aerosol(登録商標)EF−800、Cytecからの市販乳化剤
APS ペルオキソ二硫酸アンモニウム
1,6−HDDA ジアクリル酸1,6−ヘキサンジオール
2−HEA アクリル酸2−ヒドロキシエチル
MMA メタクリル酸メチル
1.2 多段式SCSポリアクリレートを含む水性分散液AD1の製造
モノマー混合物(A)、段階i。
下記の表1.1に従って80質量%の品目1および2を、還流凝縮器を有するスチール反応器(体積5L)に入れ、80℃に加熱する。下表1.1の「最初の充填」に列挙した成分の残りの分率は、別の容器に予備混合する。この混合物および、そこから別々に、「開始剤溶液」(表1.1、品目5および6)を20分間にわたって同時に反応器に滴下し、段階iで使用するモノマーの合計量を基準にした、反応溶液中のモノマーの分率は、反応時間の全体を通して6.0質量%を超過しない。30分間、撹拌を続ける。
モノマー混合物(B)、段階ii。
表1.1の「モノ1」で示す成分を別の容器で予備混合する。この混合物は、2時間にわたって反応器に滴下し、反応溶液中のモノマーの分率は、段階iiで使用するモノマーの合計量を基準にして、反応時間の全体を通して6.0質量%を超過しない。撹拌を1時間続ける。
モノマー混合物(C)、段階iii。
表1.1中「モノ2」で示す成分を、別の容器で予備混合する。この混合物を、1時間にわたって反応器に滴下し、反応溶液中のモノマーの分率は、段階iiiに使用するモノマーの合計量を基準にして、反応時間の全体を通して6.0質量%を超過しない。撹拌を2時間続ける。
その後、反応混合物を60℃に冷却し、中和用混合物(表1.1、品目20、21および22)を別の容器で予備混合する。中和用混合物は、40分間にわたって反応器に滴下し、反応溶液のpHを7.5〜8.5のpHに調節する。反応生成物を続いてさらに30分間撹拌し、25℃に冷却し、濾過する。
結果として得られた水性分散液AD1の固形分を反応モニタリングのために決定した。結果は、求めたpHおよび粒度と一緒に、表1.2に報告する。
Figure 2021529656
Figure 2021529656
2. 水性ポリウレタン−ポリ尿素分散液PD1の製造
部分的に中和したプレポリマー溶液の製造
撹拌機、内部温度計、還流凝縮器、電気加熱を装備した反応容器において、559.7質量部の線形ポリエステルポリオールおよび27.2質量部のジメチロールプロピオン酸(GEO Speciality Chemicalsからの)を窒素下で344.5質量部のメチルエチルケトンに溶かした。二量化脂肪酸(Pripol(登録商標)1012、Croda)、イソフタル酸(BP Chemicalsからの)およびヘキサン−1,6−ジオール(BASF SEからの)(開始材料の質量比:二量体脂肪酸対イソフタル酸対ヘキサン−1,6−ジオール=54.00:30.02:15.98)から線形ポリエステルジオールを前もって製造し、73mg KOH/g固体画分のヒドロキシル価、3.5mg KOH/g固体画分の酸価、1379g/molの数平均分子量の理論値、および蒸気圧浸透法によって決定した1350g/molの数平均分子量を有していた。32.0質量%のイソシアネート分を有する、213.2質量部のジシクロヘキシルメタン4,4’−ジイソシアネート(Desmodur(登録商標)W、Covestro AG)、および3.8質量部のジブチルスズジラウレート(Merckからの)を得られた溶液に30℃で連続して添加した。これに続いて、撹拌しながら80℃に加熱した。溶液のイソシアネート分が1.49質量%で一定になるまで、撹拌をこの温度で継続した。その後、626.2質量部のメチルエチルケトンをプレポリマーに添加し、反応混合物を40℃に冷却した。40℃に到達したら、11.8質量部のトリエチルアミン(BASF SEからの)を2分間にわたって滴下し、さらに5分間バッチを撹拌した。
ジエチレントリアミンジケチミンとのプレポリマーの反応
メチルイソブチルケトン中のジエチレントリアミンジケチミンの71.9質量%希釈液30.2質量部(プレポリマーイソシアネート基の、ジエチレントリアミンジケチミン(1個の第二級アミノ基を有する)との比:5:1mol/mol、ブロックされた第一級アミノ基当たり2個のNCO基に対応する)を、続いて1分間にわたって混合し、プレポリマー溶液への添加後、反応温度はすぐに1℃上昇した。メチルイソブチルケトン中のジエチレントリアミンジケチミンの希釈した製造品は、110〜140℃でメチルイソブチルケトン中のジエチレントリアミン(BASF SEから)のメチルイソブチルケトンとの反応の間に、反応から水の共沸除去によって前もって製造した。124.0g/eqのアミン当量質量(溶液)に設定するためにメチルイソブチルケトンを用いて希釈した。IR分光法で、3310cm−1の残留吸収に基づいて、98.5%のブロック第一級アミノ基が見られた。イソシアネート基を含む高分子溶液の固形分は45.3%であることがわかった。
分散および真空蒸留
40℃で30分間の撹拌の後、反応器の内容を1206質量部の脱イオン水(23℃)中に7分間分散した。メチルエチルケトンは結果として得られた分散液から減圧下45℃で留去し、溶媒および水の減量を、脱イオン水を用いて埋め合わせて40質量%の固形分を得た。結果として得られた分散液は白色、安定で、固形分が高く、粘度は低く、架橋した粒子を含み、3か月後ですら沈降を全く示さなかった。結果として得られたミクロゲル分散液(PD1)の特性は以下の通りであった:
固形分(130℃、60分、1g):40.2質量%
メチルエチルケトン含有率(GC):0.2質量%
メチルイソブチルケトン含有率(GC):0.1質量%
粘度(23℃、回転粘度計、剪断速度=1000/秒):15 mPa・s
酸価:17.1mg KOH/g固形分
中和度(理論値):49%
pH(23℃):7.4
粒度(光子相関分光法、体積平均):167nm
ゲル分率(凍結乾燥):85.1質量%
ゲル分率(130℃):87.3質量%
3. 色素および充填剤のペーストの製造
3.1 黄色ペーストP1の生成
BASF SEから入手可能な17.3質量部のSicotransイエローL 1916、DE40 09 858A1の16列37−59行の実施例Dに従って製造した18.3質量部のポリエステル、国際特許出願WO92/15405の15頁23−28行に従って製造した43.6質量部の結合剤分散液、16.5質量部の脱イオン水、および4.3質量部のブチルグリコールから黄色ペーストP1を生成する。
3.2 白色ペーストP2の生成
白色ペーストP2は、Titanium Rutile 2310 50質量部、DE4009858A1の16列37−59行の実施例Dに従って製造したポリエステル6質量部、特許出願EP0228003B2の8頁6〜18行に従って生成した結合剤分散液24.7質量部、脱イオン水10.5質量部、BG中52%の2,4,7,9−テトラメチル−5−デシンジオール(BASF SEから入手可能)4質量部、ブチルグリコール4.1質量部、水中10%のジメチルエタノールアミン0.4質量部、およびAcrysol RM−8(The Dow Chemical Companyから入手可能)0.3質量部から生成する。
3.3 黒色ペーストP3の生成
黒色ペーストP3は、WO92/15405の13頁13行〜15頁13行に従って製造したポリウレタン分散液57質量部、カーボンブラック(Cabot CorporationからのMonarch(登録商標)1400カーボンブラック)10質量部、DE4009858A1の16列37−59行の実施例Dに従って製造したポリエステル5質量部、10%強度のジメチルエタノールアミン水溶液6.5質量部、市販ポリエーテル(BASF SEから入手可能なPluriol(登録商標)P900)2.5質量部、ブチルジグリコール7質量部、および脱イオン水12質量部から生成する。
3.4 硫酸バリウムペーストP4の生成
硫酸バリウムペーストP4は、EP0228003B2の8頁6〜18行に従って製造したポリウレタン分散液39質量部、硫酸バリウム(Sachtleben Chemie GmbHからのBlanc fixe micro)54質量部、ブチルグリコール3.7質量部、およびAgitan 282(Muenzing Chemie GmbHから入手可能)0.3質量部および脱イオン水3質量部から生成する。
3.5 ステアタイトペーストP5の生成
ステアタイトペーストP5は、WO91/15528の23頁26行〜24頁24行に従って製造した水性結合剤分散液49.7質量部、ステアタイト(Mondo Minerals B.V.からのMicrotalc IT extra)28.9質量部、Agitan 282(Muenzing Chemie GmbHから入手可能)0.4質量部、Disperbyk(登録商標)−184(BYK−Chemie GmbHから入手可能)1.45質量部、市販ポリエーテル(Pluriol(登録商標)P900、BASF SEから入手可能)3.1質量部、および脱イオン水16.45質量部から生成する。
4.さらなる中間体の製造
4.1 混合ワニスML1の製造
特許明細書EP1534792B1の11列1−13行に従って、脱イオン水81.9質量部、Rheovis(登録商標)AS 1130(BASF SEから入手可能)2.7質量部、ブチルグリコール中52%の2,4,7,9−テトラメチル−5−デシンジオール(BASF SEから入手可能)8.9質量部、Dispex Ultra FA 4437(BASF SEから入手可能)3.2質量部、および水中10%のジメチルエタノールアミン3.3質量部を互いに混合し、続いて結果として得られた混合物を均質化する。
4.2 混合ワニスML2の製造
水性分散液AD1 47.38質量部、脱イオン水42.29質量部、ブチルグリコール中52%の2,4,7,9−テトラメチル−5−デシンジオール(BASF SEから入手可能)6.05質量部、Dispex Ultra FA 4437(BASF SEから入手可能)2.52質量部、Rheovis(登録商標)AS 1130(BASF SEから入手可能)0.76質量部、および水中10%のジメチルエタノールアミン1.0質量部を互いに混合し、結果として得られた混合物を続いて均質化する。
エフェクト顔料ペーストの生成のためにML1およびML2を使用する。
5. 水性ベースコート材料の生成
5.1 水系ベースコート材料WBL1およびWBL2の生成
表5.1の「水相」として列挙した成分を述べた順序に一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、各場合に「アルミニウム顔料プレミックス」および「雲母プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。これらのプレミックスは、水性混合物に対して別々に添加する。撹拌は各プレミックスの添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で95±10mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
Figure 2021529656

Figure 2021529656
5.2 水系ベースコート材料WBL3〜WBL6の生成
表5.2の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で85±5mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
シリーズWBL3〜WBL4内で、アルミニウム顔料の分率、およびしたがって顔料/結合剤比を各場合に減らした。同じことはシリーズWBL5〜WBL6にも該当する。
Figure 2021529656

Figure 2021529656
5.3 水系ベースコート材料WBL7〜WBL10の生成
表5.3の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で85±5mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
シリーズWBL7〜WBL8内で、アルミニウム顔料の分率、およびしたがって顔料/結合剤比を各場合に減らした。同じことはシリーズWBL9〜WBL10にも該当する。
Figure 2021529656
5.4 水系ベースコート材料WBL17〜WBL24、WBL17aおよびWBL21aの生成
表5.4の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で85±5mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
加えて、回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で120±5mPa・sの噴霧粘度に試料WBL17およびWBL21を調節した(結果としてWBL17aおよびWBL21aが得られた)。
Figure 2021529656

Figure 2021529656
5.5 水系ベースコート材料WBL25〜WBL30の生成
表5.5の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分それぞれからプレミックスを生成する。水性の混合物にこれらのプレミックスを別々に添加する。撹拌は各場合にプレミックスの添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で85±10mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
Figure 2021529656
5.6 水系ベースコート材料WBL31およびWBL31aの生成
表5.6の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「アルミニウム顔料プレミックス」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で130±5mPa・s(WBL31)または80±5mPa・s(WBL31a)の噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。WBL31aの場合には、この目的のために大量の脱イオン水を使用する。
Figure 2021529656
5.7 水系ベースコート材料WBL32およびWBL33の生成
表5.7の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。次の工程において、「ブチルグリコール/ポリエステル混合物(3:1)」として列挙した成分からプレミックスを生成する。水性混合物にこのプレミックスを添加する。撹拌は添加の後に10分間行う。次いで、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で135±5mPa・sの噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
Figure 2021529656
5.8 水系ベースコート材料WBL34、WBL35、WBL34aおよびWBL35aの生成
表5.8の「水相」として列挙した成分を、述べた順序で一緒に撹拌して水性混合物を形成する。10分間の撹拌の後、pH8、および回転粘度計(Anton PaarからのC−LTD80/QC加熱システムを有するRheolab QC)を23℃で使用して測定して1000秒−1の剪断荷重の下で120±5mPa・s(WBL34およびWBL35)または80±5mPa・s(WBL34aおよびWBL35a)の噴霧粘度に設定するために脱イオン水およびジメチルエタノールアミンを使用する。
Figure 2021529656
6.水性ベースコート材料の性質およびその結果として得られるコーティングの性質の調査および比較
6.1 噴霧化による噴霧でのしまの発生および均質性における、水系ベースコート材料WBL5およびWBL9の間の比較
水系ベースコート材料WBL5およびWBL9についての調査(これらの材料はそれぞれ、同一の量の同一のアルミニウム顔料を含む。)をしまおよび噴霧均質性に関して、上記の方法に従って行う。表6.1は結果を要約する。
Figure 2021529656
均質性指数HIに関する数15〜110は、測定を実行する場合に選択する°のそれぞれの角度に関係があり、決定されるそれぞれのデータは反射角から離れたある数の°を決定する。HI15は、例えば、反射角から15°の距離をおいて捕捉されたデータにこの均質性指数が関係することを示す。
WBL5およびWBL9は同一の色素形成を有するが、それらの基本組成は異なる。
表6.1の数字は、しまを成長させる傾向の違いが、特許DE10 2009 050 075B4による均質性指数によって決定され、x=5mm(内側)のTT1/TTotal1とx=25mm(外側)のTT2/TTotal2の比に関連することを示す。
T1/TTotal1およびTT2/TTotal2から形成される比の値が大きいほど、不透明な(NT)粒子、すなわち(エフェクト)顔料を含む粒子が、噴霧化による噴霧において内側から外側へ増加する程度が大きい。これは、適用の間に、(エフェクト)顔料の異なる濃度を有する領域へ材料をより強く分離し、したがって、より不均質か、またはしまの成長に、より影響されやすいことを意味する。
透明粒子か不透明粒子いずれかのみを測定する時間的推移技法などの先行技術方法とは対照的に、噴霧化を特性評価する本発明の方法は、透明粒子と不透明粒子の間の区別を含み、情報の2つの部分を互いに組み合わせる。上に示した実施例によって示されたように、この区別および組合せは、着色された塗料の噴霧化に関与するプロセスを理解するために必要である。
6.2 ピンホールの発生に関する、水系ベースコート材料WBL1およびWBL2の間の比較
ピンホールの発生に関する、水系ベースコート材料WBL1およびWBL2の調査を、上記の方法に従って行う。表6.2は結果を要約する。
Figure 2021529656
WBL1との比較によって、WBL2は、ピンホールの発生に関してはるかに重大であるとわかった。この挙動はD10のより大きな値と相関があり、これは、WBL2の場合にWBL1との比較で実験的に得られ、より粗い噴霧化および増加した湿潤度の尺度となる。
6.3 曇りの評価、ピンホールの発生および膜厚依存性レベリングに関する、水系ベースコート材料WBL8およびまたWBL10とのWBL3、WBL4、WBL6の間の比較
曇り、ピンホールおよび膜厚依存性レベリングの評価に関する、水系ベースコート材料WBL8およびまたWBL10に対するWBL3、WBL4、WBL6の調査を、上記の方法に従って行う。表6.3および6.4は結果を要約する。
Figure 2021529656
同一の顔料およびまた同一量の顔料をそれぞれ含む、試料対WBL3とWBL7、WBL4とWBL8およびWBL6とWBL10それぞれを直接比較すると、300ml/分の放出速度および43000rpmの速さで、材料WBL7、WBL8およびWBL10は、それぞれ対応する参照試料WBL3、WBL4およびWBL6より小さいD10を有し、したがって、より細かい噴霧化を受けることがわかった。これは、有意により良好なピンホールに対する強さ、およびまたより少ない曇りに反映している。
Figure 2021529656
WBL3およびWBL5はそれぞれ、0.35の顔料/結合剤比を有するが、WBL4およびWBL6はそれぞれ0.13の顔料/結合剤比を有する。
実験結果は、ここで膜厚の関数としてD10値と、結果として得られる噴霧化特性と、外観/レベリングの間の相関性を示す:0.35(WBL3とWBL5)および0.13(WBL4とWBL6)の同一の顔料/結合剤比を有する試料を比較すると、より大きいD10値、言いかえれば、より粗く、したがってより湿潤した噴霧化は、得られた短波およびDOIの数字によって説明されるように不十分なレベリングをもたらすことがわかった。
6.4 隠蔽力、曇りの傾向、ピンホールおよびレベリングに関する水系ベースコート材料WBL3〜WBL10およびWBL17〜WBL20およびまたWBL25〜WBL28の間の比較(顔料の影響)
隠蔽力、曇りの傾向、ピンホールおよびレベリングに関する水系ベースコート材料WBL3〜WBL10、WBL17〜WBL20およびまたWBL25〜WBL28の調査を、上記の方法に従って行った。噴霧化および結果として得られるコーティングの性質が、使用するアルミニウム顔料の変更によって、特にその粒度に関してどのように影響を受け得るかを特に説明する。実験のすべてにおいて、放出速度は300ml/分、ESTAベルの回転速さは43000rpmであった。表6.5〜6.9は結果を要約する。
Figure 2021529656
Figure 2021529656
Figure 2021529656
Figure 2021529656
Figure 2021529656
調査した場合(各場合で異なる顔料含有率を有する)のすべてにおいて、使用したエフェクト顔料の変更は、特にそのより低い粒度(顔料のd50を基準にして)に関して、より小さいD10値をもたらす。結果として、このより細かい噴霧化は、隠蔽力、曇る傾向、およびまたピンホール、およびレベリング(SWおよびDOI)に対して有益である。
6.5 ピンホール(顔料分率の影響)に関する水系ベースコート材料WBL17〜WBL24の間の比較
ピンホールに関して、水系ベースコート材料WBL17〜WBL24ならびにまたWBL29およびWBL30についての調査を、上記の方法に従って行った。噴霧化および結果として得られるコーティングの性質が使用されるアルミニウム顔料の量によってどのように影響を受け得るのかを特に説明する。実験のすべてにおいて、放出速度は300ml/分、ESTAベルの回転速さは43000rpmであった。表6.10は結果を要約する。
Figure 2021529656
顔料/結合剤比の観点でのみ、言いかえれば顔料の量に関して異なる各対の試料の比較で、使用したアルミニウム顔料の量の増加がより良好な噴霧化(より小さいD10値)を引き起こし、結果的にピンホールは肯定的に影響を受けることがわかった。
6.6 ピンホール、湿潤度および曇りに関する水系ベースコート材料WBL17およびWBL17aならびにまたWBL21およびWBL21aの間の比較(噴霧粘度および水の量それぞれの影響)
ピンホール、湿潤度および曇りに関する水系ベースコート材料WBL17およびWBL17aならびにWBL21およびWBL21aならびにまたWBL31およびWBL31aについての調査をそれぞれ上記の方法に従って行った。確立された噴霧粘度に基づいて(すなわち添加する水の量に基づいて)、どのように噴霧化および結果として得られるコーティングの性質に影響を及ぼし得るのかを特に説明する。実験のすべてにおいて、放出速度は300ml/分、ESTAベルの回転速さは43000rpmであった。表6.11および6.12は結果を要約する。
Figure 2021529656
Figure 2021529656
実施例は、材料の噴霧化時により低い噴霧粘度によって、より細かい小滴(より小さいD10値)が生成し、塗料系のピンホールへの敏感さおよびまた湿潤度および曇りに対して有益な結果を有することを実証する。
6.7 湿潤度に関する、水系ベースコート材料WBL34とWBL35、およびWBL34aとWBL35aそれぞれの間の比較
湿潤度に関する、水系ベースコート材料WBL34とWBL35、およびWBL34aとWBL35aそれぞれの調査を上記の方法に従って行った。例えば曇り、ピンホールに対する強さなどの性質の原因となる噴霧化および結果として得られる湿潤度が、どのように、追加量の溶媒に基づいて影響を受け得るのかを特に説明する。試料についての実験は、43000rpmおよび63000rpmのESTAベル回転速さで実行した。すべての場合で、放出速度は300ml/分であった。表6.13は結果を要約する。
Figure 2021529656
同一の噴霧粘度(120mPa・sまたは80mPa・s)に調節した試料の各対の両方の放出速度(63000rpmおよび43000rpm)について、ブチルグリコールの添加によってD10値に、そしてその結果また、例えば曇りまたはピンホールに対する敏感さの原因となる湿潤度に影響を及ぼし;溶媒の影響は、噴霧化時の粒度の尺度としてD10値のかなりの増加であり、したがって、著しくより湿った堆積フィルムであることを示す。
6.8 実施例は、本発明の方法によって、最終コーティングの質的性質(ピンホールの数、湿潤度、曇りまたはレベリングおよび外観ならびにまた隠蔽力)と相関する、特に先行技術の他の方法より良好に相関する塗料の噴霧化に関する予測をすることが可能であることを実証する。したがって、本発明の方法は、品質保証のための簡単で効率的な方法を可能にする。それは、塗料開発を焦点に集め、そのようにして行う際に、モデル基材の高価で不都合なコーティング操作(材料の焼成を含む)についての必要性を少なくとも部分的に取り除く支援をすることができる。
7. クリアコート材料、および結果として得られるフィルムおよびコーティングについての調査
流れの限界に関する、クリアコート材料KL1、KL1aおよびKL1bの間の比較
流れ挙動に関して、クリアコート材料KL1およびKL1aならびにまたKL1bについての調査を、上記の方法に従って行った。流れ挙動が、どのように溶媒の添加によって、およびレオロジー制御剤などの当業者に公知の添加剤の省略によって、適合された噴霧粘度に基づいて影響を受け得るかを特に説明する。調査対象の材料は以下の通りである。
クリアコート材料KL1
試料KL1は、レオロジー助剤(EvonikからのAerosil(登録商標))としてヒュームドシリカを含む市販の2成分系クリアコート材料(BASF Coatings GmbHからのProGloss)であり、ベースワニスは、3−エトキシプロピオン酸エチルを使用して1000/秒で100mPa・sの粘度に調節した。
クリアコート材料KL1a
試料KL1aはKL1に対応するが、3−エトキシプロピオン酸エチルを使用してベースワニスが1000/秒で50mPa・sの粘度に調節したという違いを有する。
クリアコート材料KL1b
試料KL1bはKL1に対応するが、レオロジー助剤としてのヒュームドシリカを含まないという違いがある。同様に、KLの場合でのように3−エトキシプロピオン酸エチルを使用して1000/秒で100mPa・sの粘度にベースワニスを調節した。
試料について55000rpmのESTAベル回転速さで実験を実行した。放出速度は550ml/分であった。表7.1は結果を要約する。
Figure 2021529656
結果は、対照KL1と比較して、噴霧粘度の低減(KL1a)またはヒュームドシリカ系のレオロジー助剤(KL1b)の省略などの粘度挙動に対する影響を及ぼす、すぐに理解できる尺度によって、噴霧化が損なわれ(より大きなD10値)、それが流れ安定性の低下という形で表されることを実証する。
実施例は、本発明の方法によって、クリアコート材料も同様に、特に最終のコーティングの質的性質(流れ挙動)と相関する、特に先行技術の他の方法より良く相関する塗料の噴霧化に関する予測をすることが可能になることを実証する。したがって、本発明の方法は、品質保証について簡単で効率的な方法を可能にする。それは、塗料開発を焦点に集め、そのようにして行う際に、モデル基材の高価で不都合なコーティング操作(材料の焼成を含む)についての必要性を少なくとも部分的に取り除く支援をすることができる。

Claims (15)

  1. 少なくとも工程(1)〜(3)を含む、コーティング材料組成物の噴霧化時に形成される噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性を決定する方法であって、特に
    (1)アトマイザーによって前記コーティング材料組成物を噴霧化する工程であり、噴霧を生成する、工程と、
    (2)工程(1)による噴霧化によって形成された噴霧の液滴を、前記噴霧全体にわたってトラバース光学測定によって光学的に捕捉する工程であり、使用される傾けたアトマイザーに関して半径−軸方向に0°〜90°の傾斜角で横切って行われる、工程と、
    (3)工程(2)による光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性を決定する工程であり、
    前記噴霧の均質性が、前記噴霧内の2つの異なる位置での透明および不透明な液滴の局所的分布の尺度として2つの商TT1/TTotal1およびTT2/TTotal2の相互の比に対応し、TT1が第1の位置1の透明な液滴の数に対応し、TT2が第2の位置2の透明な液滴の数に対応し、TTotal1が位置1の、前記噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、TTotal2が位置2の、前記噴霧のすべての液滴の数に、したがって透明な液滴および不透明な液滴の合計に対応し、位置1が位置2より噴霧の中心に近い、工程と
    を含む、方法。
  2. 工程(1)において使用される前記コーティング材料組成物が好ましくは水性ベースコート材料である、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(1)において使用される前記コーティング材料組成物が、成分(a)としての結合剤として使用可能な少なくとも1種のポリマー、成分(b)としての少なくとも1種の顔料および/または少なくとも1種の充填剤、ならびに成分(c)としての水および/または少なくとも1種の有機溶媒を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記コーティング材料組成物中において、成分(b)が1種のエフェクト顔料を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 工程(1)による前記噴霧化が、100〜1000mL/分の範囲の、噴霧化のための前記コーティング材料組成物の放出速度で実行される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 工程(3)の前記液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数の決定が、特性変数として前記液滴のD10の決定を伴う、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程(2)による前記光学的捕捉が、位相ドップラー風力測定(PDA)によっておよび/または時間的推移技法(TS)によって行われる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数が、工程(2)による前記光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて工程(3)に従って決定され、前記データが位相ドップラー風力測定(PDA)によっておよび/または時間的推移技法(TS)によって得られたものである、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記均質性が、工程(2)による前記光学的捕捉によって得られた光学データに基づいて工程(3)に従って決定され、前記データが時間的推移技法(TS)によって得られたものである、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 工程(2)による前記光学的捕捉が、使用される傾けたアトマイザーに関して半径−軸方向で横切って0°超〜90°未満の傾斜角で行われる、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 互いに異なる噴霧化コーティング材料組成物の、噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または噴霧の均質性を含む電子データベースをコンパイルおよび/または更新する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)、(4A)および(5A)、特に、
    第1のコーティング材料組成物(i)について請求項1から10のいずれか一項に規定される工程(1)、(2)および(3)と、
    (4A)前記第1のコーティング材料組成物(i)について工程(3)に従って確認された、前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記確認された噴霧の均質性を、電子データベースに組み込む工程と、
    (5A)前記第1のコーティング材料組成物(i)と異なる少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物について、工程(1)〜(3)および(4A)を少なくとも1回繰り返す工程と
    を含む、方法。
  12. 前記方法が、少なくともさらなる工程(3A)、(3B)および(3C)、特に、
    (3A)工程(1)で噴霧化された前記第1のコーティング材料組成物(i)を基材上に適用して、前記基材上に位置するフィルムを形成し、このフィルムを焼成して前記基材上に位置するコーティングを形成する工程と、
    (3B)表面欠陥および/または光学的欠陥の発生または非発生について、工程(3A)の後に得られた前記コーティングを解析および評価する工程と、
    (3C)工程(3B)の実行後に得られた結果を電子データベースに取り込む工程と
    をさらに含み、
    工程(5A)が、前記第1のコーティング材料組成物(i)と異なる、少なくとも1種のさらなるコーティング材料組成物についての、これらの工程(3A)、(3B)および(3C)の、少なくとも1回の前記繰り返しを伴う、請求項11に記載の方法。
  13. 塗料配合物の開発におけるコーティング材料組成物を選別する方法であって、少なくとも工程(1)〜(3)、(4B)、(5B)および(6B)、ならびにまた任意に(7B)、特に、
    コーティング材料組成物(X1)について請求項1から10のいずれか一項に規定される工程(1)、(2)および(3)と、
    (4B)前記コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性を、請求項11または12に記載の方法によって得ることができる電子データベースに記録された、さらなるコーティング材料組成物の前記噴霧内の液滴粒度分布の特性変数および/または前記噴霧の均質性と比較する工程と、
    (5B)前記コーティング材料組成物(X1)と異なるが前記コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料含有率を有する、または前記コーティング材料組成物(X1)中に存在する顔料の量を基準にして前記コーティング材料組成物(X1)の顔料含有率がわずか±10質量%外れる顔料含有率を有する、さらに、前記コーティング材料組成物(X1)と同一の顔料(複数可)または実質的に同一の顔料(複数可)を含むコーティング材料組成物(X2)の、前記噴霧内の液滴粒度分布および/または前記噴霧の均質性のデータベースに格納された少なくとも1つの特性変数より、前記コーティング材料組成物(X1)について工程(3)に従って決定された、前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性が低いという条件を満たすかどうか、工程(4B)による比較に基づいて点検する工程と、
    (6B)前記コーティング材料組成物(X1)について決定された、前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された前記条件を満たすなら、基材上に適用するための前記コーティング材料組成物(X1)を選択し、
    または
    コーティング材料組成物を選別する前記方法の工程(1)〜(3)を行う場合、前記コーティング材料組成物(X1)について決定された前記噴霧内の液滴粒度分布の少なくとも1つの特性変数および/または前記噴霧の均質性が、工程(5B)において明示された前記条件を満たさないなら、前記コーティング材料組成物(X1)の処方内の少なくとも1つのパラメーターおよび/または少なくとも1つの方法パラメーターを適合させる工程と、
    (7B)工程(6B)による、少なくとも1つのパラメーターの適合が必要とされるなら、工程(6B)を実行することによって工程(6B)による選択を少なくとも1回繰り返すまで工程(1)〜(3)、(4B)および(5B)を少なくとも1回繰り返し、工程(5B)で述べた前記条件が満たされることによって、使用される前記コーティング材料組成物が基材への適用のために選択される工程と
    を含む、方法。
  14. 前記コーティング材料組成物(X1)の処方内の少なくとも1つのパラメーターおよび/または工程(1)〜(3)の実行における少なくとも1つの方法パラメーターの、工程(6B)による適合が、以下のパラメーター:
    (i)前記コーティング材料組成物(X1)中に結合剤成分(a)として存在する少なくとも1種のポリマーの量を増やすもしくは減らすこと、
    (ii)前記コーティング材料組成物(X1)中に結合剤成分(a)として存在する少なくとも1種のポリマーをそれと異なる少なくとも1種のポリマーと少なくとも部分的に置き換えること、
    (iii)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(b)として存在する少なくとも1種の顔料および/もしくは充填剤の量を増やすもしくは減らすこと、これは、その中に存在する顔料が前述の範囲内でのみ可能である、
    (iv)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(b)として存在する少なくとも1種の充填剤をそれと異なる少なくとも1種の充填剤と少なくとも部分的に置き換えること、
    (v)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(c)として存在する少なくとも1種の有機溶媒および/もしくはその中に存在する水の量を増やすもしくは減らすこと、
    (vi)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(c)として存在する少なくとも1種の有機溶媒をそれと異なる少なくとも1種の有機溶媒と少なくとも部分的に置き換えること、
    (vii)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(d)として存在する少なくとも1種の添加剤の量を増やすもしくは減らすこと、
    (viii)前記コーティング材料組成物(X1)中に成分(d)として存在する少なくとも1種の添加剤をそれと異なる少なくとも1種の添加剤と少なくとも部分的に置き換えること、
    (ix)前記コーティング材料組成物(X1)の製造のために使用される前記成分の順序を変更すること、ならびに/または
    (x)前記コーティング材料組成物(X1)を製造する場合に混合のエネルギー入力を増やすもしくは減らすこと
    の適合の群から選択される少なくとも1つの適合を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 成分(b)として少なくとも1種のエフェクト顔料を含む水性ベースコート材料を選別する、請求項13または14に記載の方法。
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