JPH09508900A - 薬理学的に活性な化合物及びリポソーム並びにそれらの使用方法 - Google Patents

薬理学的に活性な化合物及びリポソーム並びにそれらの使用方法

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JPH09508900A
JPH09508900A JP7520799A JP52079995A JPH09508900A JP H09508900 A JPH09508900 A JP H09508900A JP 7520799 A JP7520799 A JP 7520799A JP 52079995 A JP52079995 A JP 52079995A JP H09508900 A JPH09508900 A JP H09508900A
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ペイ,ヨン−ウェイ
メイヤー,エリック
アーマド,イムラン
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ザ リポソーム カンパニー、インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)−CH2−Z2を有する化合物を提供する。ここで、R1は、脂肪族鎖中に8〜19個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニル基、Y1は、−CH=CH−、−C‖C−又は−CH(OH)CH(OH)、Z1は、OH又は変換抑制基であり、Z2は、変換抑制基、Y2は、H、フェニル基、アルキル鎖中に1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル基又は1〜6個の炭素を有すアルキル鎖、Y3は、H又は式−C(O)R2若しくは−S(O)22、R2は、脂肪族鎖中に1〜23個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニル基、Z2がアミノであるとき、R2は、脂肪族鎖中に1〜9個又は19〜23個の炭素原子を有する脂肪族鎖である。

Description

【発明の詳細な説明】薬理学的に活性な化合物及びリポソーム並びにそれらの使用方法 発明の分野 本発明は、薬理学的に活性なスフィンゴ脂質化合物、薬理学的に活性なスフィ ンゴ脂質化合物を含むリポソーム、並びにそのような化合物及びリポソームを、 特に癌に罹っている動物の治療に使用する方法に関する。 多細胞生物の細胞死は、外傷に対する偶発的な応答であるか、又は内部若しく は外部刺激に対するプログラム応答であり得る。壊死、即ち、偶発的な細胞死は 、生物に対する突然かつ重大な傷害の結果として、例えば、物理的又は化学的損 傷、持続性高熱又は虚血によって、細胞が抑制できずに死ぬときに、非常に頻繁 に見られる(例えば、J.Cohen、イムノロジカル・トウディ(Immunol.Today) ,14巻(3)、126頁(1993);J.Marx、サイエンス(Science),2 59巻、750頁(1993)参照)。原形質膜損傷は、細胞がその浸透圧を調 節する能力を失う原因になり得るし、それによって細胞破裂が起こり得る。その 結果、細胞の内容物が漏出して、更に周囲の細胞に対する損傷を引き起こし、炎 症性応答を生じて、細胞壊死組織片を取り除くことができる。 対照的に、アポプトシス(自然死)は、膜結合粒子への分裂(fragmentation) によって細胞死に至るプログラム化された一連の経過を示している。これらの粒 子は、その後、他の細胞によって食される(例えば、ステッドマン医学辞典(図 解)、上記、参照)。細胞は、代表的には、自己反応性T細胞の除去、半減期の 短い細胞(例えば、好中球)の死、成長因子欠損細胞の退縮、胚発育中の形態形 成細胞死及び 細胞媒介性細胞障害の細胞ターゲットの死のような生理学的に決定された環境の もとでアポプトシスを受ける(例えば、J.Cohen、上記、参照)。 アポプトシスを受ける細胞は、分裂してアポプトシス体(apoptotic bodies) になることができ、アポプトシス体は、それらの膜を保持し、それらの浸透圧を 調節することができる細胞断片である。壊死細胞とは異なり、通常は、細胞内容 物の漏出はなく、従って、炎症性応答は起こらない。アポプトシス細胞(apopto tic cells)は、代表的には、原形質膜を破砕し、凝縮して、核を破砕してしま う。これらの細胞中の核染色質は、アポプトシス中に、エンドヌクレアーゼ活性 化の結果として、ヌクレオソーム間でランダムに切断される。 アポプトシス細胞の転写は停止するけれども、細胞死は、転写の停止だけから 考えられるよりも速く起こる。このことは、転写の終了に加えて、細胞プロセス がアポプトシスに含まれているようであることを示している。遺伝子発現それ自 身は、実際に、アポプトシスに関連した形態学的変化の発生に必要であるかもし れない(例えば、J.Cohen、上記 参照)。あるいは、転写終了の抑制も、それ 自身、アポプトシスを誘発するかもしれない。更に、いずれにしても、ある細胞 のアポプトシスが、蛋白質合成の抑制によって影響されるようには見えない。例 えば、bcl−2癌遺伝子の発現は、さもなくば別の刺激によって誘発されるア ポプトシスを抑制し、それによって癌発生の原因になるかもしれない。従って、 bcl−2発現の抑制は、アポプトシスを誘発するのに必要かも知れない(例え ば、J.Marx、上記;J.Cohen、上記;G.Williams 及びC.Smith、セル(Cell) 、74巻、777頁(1993);M. Barinaga、Science、259巻、762頁 (1993年2月5日)参照)。C−myc蛋白質は、細胞の増殖を促進するこ とが知られている。しかしながら、この蛋白質は、付加的な増殖促進なしで、ア ポプトシスをも促進するかもしれない。p53は、腫瘍成長を抑制すると考えら れているが、アポプトシスをも刺激するかもしれない。腫瘍壊死因子(TNF) と同族の膜貫通(transmembrane)蛋白質であるC−fasも、TNF自身と同 様、アポプロシスを誘発することがある。 TNFは、単核細胞とマクロファージによって作られるモノカイン蛋白質であ り、構造的、機能的に関連した2つのTNF蛋白質、TNF−αとTNF−β、 が知られており、両者とも同一の細胞表面受容体に結合している。これら受容体 にTNFが結合すると、スフィンゴミエリナーゼを始めとする多数のシグナル形 質導入経路が活性化される。(例えば、M.Raines 等、ジャーナル・オブ・バイ オロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)268巻(20)、14572頁 (1993);L.Obeid 等、Science、259巻、1769頁(1993年3月 12日);H.Morishige 等、バイオヒミカ・バイオフィジカ・エ・アクタ(Bio chem.Biophys.Acta.)、1151巻、59頁(1993);J.Vilcek 及び T .Lee、J.Biol.Chem.、266巻(12)、7313頁(1991);Dbaibo 等、J. Biol.Chem.、268巻(24)、17762頁(1993);R.Koles nik、トレンズ・セルラー・バイオロジー(Trends Cell.Biol.)、2巻、23 2頁(1992);J. Fishbein等、J.Biol. Chem.、268巻(13)、92 55(1993)参照)。 本発明者等は、セラミド濃度が増えると、アポプトシスを促進することを見い 出した。セラミドは、スフィンゴイドの脂肪酸誘導体から なるスフィンゴ脂質の一種、例えばスフィンゴシン塩基である(例えば、ステッ ドマン医学辞典(図解)(24版、編者J.V.Basmajian等編)、99頁、Willi ams and Wilkins,Baltimore(1982)参照)。種々のセラミドは、スフィン ゴイド塩基に結合した種々の脂肪酸によって特徴づけられる。例えば、ステアリ ン酸は、スフィンゴシンのアミノ基と結合して、セラミドCH3(CH212CH =CH−CHOH−CH(CH2OH)−NH−CO−(CH216CH3を生じ ることができる。脂肪酸の鎖は、短くても長くても、スフィンゴイド塩基と結合 することができる。本発明者等は、このような化合物の類似物を形成するように 、ある種の化学基をスフォンゴ脂質とセラミドに結合させると、セラミドのスフ ィンゴミエリンへの生物変換反応を抑制することができ、それによって、セラミ ド濃度がアポプトシスを促進するまでに増加しうることを見いだした。 セラミド類は、あらゆる真核細胞膜に見出され、さまざまな臨界細胞プロセス に関与していることがわかっている。更に、ある種のスフィンゴ脂質化合物は、 細胞増殖の防止にある役割を果たしていることが見い出されている。しかしなが ら、これらの参考文献は、いずれも、出願人の化学化合物及びリポソーム、ある いは細胞死を促進するのにそれらを使用することを教示していない。 発明の要旨 式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)−CH2−Z2を有する化合物がここ に提供される。式中、R1は、脂肪族鎖中に8〜19個の炭素原子を有する直鎖 のアルキル、アルケニル又はアルキニル基であり、Y1は、−CH=CH−、− C‖C−又は−CH(OH)CH(OH)−であり、Z1は、OH又は変換抑制 基であり、Z2は、変換抑 制基であり、Y2は、H、フェニル基、アルキル鎖中に1〜約6個の炭素を有す るアルキル置換フェニル基又は炭素数が1〜6のアルキル鎖であり、Y3は、H 又は式−C(O)R2若しくは−S(O)22を有する基であり、R2は、鎖中に 1〜23個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニル基で あり、ここで、Z2がアミノであるとき、R2はその脂肪族鎖中に1〜9個又は1 9〜23個の炭素原子を含む脂肪族鎖である。好ましくは、R1は、アルキル基 、より好ましくは、CH3(CH212−であり、Y1は、−CH=CH−、Y2は 、H、Y3は−C(O)R2、R2はアルキル鎖である。 変換抑制基は、式−X23又は−OX23を有することができ、ここで、X2 は、CH2−、C(CH32−、Si(PO42−、Si(CH32−、SiC H3PO4−、C(O)−及びS(O)2−からなる群から選ばれ、X3は、−C( O)H、−CO2H、−CH3、−C(CH33、−Si(CH33、−SiCH3 (C(CH332、−Si(C(CH333、−Si(PO42C(CH33 、フェニル基、アルキル鎖に1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル基 、1〜6個の炭素を有するアルキル鎖、アミノ成分(amino moiety)、塩素、フ ッ素及び式C(R34)OHを有する基からなる群から選ばれ、R3とR4は、そ れぞれ独立に1〜6個の炭素を有するアルキル鎖、フェニル基、アルキル鎖中に 1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル基である。変換抑制基は、好まし くは、−OC(O)CH3、−OC(O)CH2CH2CH3、−OC(O)CH( CH3)CH3又は−OSi(CH32C(CH33であり、より好ましくは、− OSi(CH32C(CH33である。変換抑制基は、式−X1又は−OX1を有 することもでき、ここで、X1は、C(O)H、CO2H、C H3、C(CH33、Si(CH33、SiCH3(C(CH332、Si(C (CH333、Si(PO42C(CH33、フェニル基、アルキル鎖に1〜 6個の炭素を有するアルキル置換フェニル基、1〜6個の炭素を有するアルキル 鎖、アミノ成分、フッ素、塩素又は式C(R34)OHを有する基であり、R3 とR4は、それぞれ独立に1〜6個の炭素を有するアルキル鎖である。 本発明の化合物は、好ましくは、式CH3(CH212−CH=CH−CH21 −CH(NHY3)−CH2−Z2を有する。ここで、Y3は、式−C(O)R2、 より好ましくは、C(O)(CH24−CH3を有する基である。Z2は、好まし くは、−OSi(CH32C(CH33、−OSi(PO42C(CH33、− C(O)CH3又は−OC(O)CH2CH2CH3である。 本発明の化合物と薬理学的に許容されうるキャリヤーとからなる医薬組成物も 、ここに提供される。この組成物は、追加の生理活性剤を含むことができる。更 に、この組成物を動物へ投与することからなる、動物、好ましくはヒトへの生理 活性化合物の投与方法が提供される。この方法は、追加の生理活性剤を動物へ投 与することを含むことができる。 動物が癌に罹っている場合、この方法は、抗癌有効量の化合物を含む量の組成 物を投与することからなる。通常、この化合物の抗癌有効量は、動物の体重1k g当たりこの化合物が少なくとも約1mgである。一般的に、抗癌有効量は、約 1mg/kg〜約50mg/kgである。治療可能な癌としては、これらに限定 されることはないが、脳、乳房、肺、卵巣、大腸、胃、前立腺などの癌を挙げる ことができ、肉腫、癌腫、神経芽細胞腫又は神経膠腫であってもよい。薬剤耐性 癌も 治療することができる。 脂質及び式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)CH2−Z2を有する化合物 からなる二分子膜(bilayer)を有するリポソームが、ここに提供される。ここ で、R1は、鎖中に5〜19個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル 又はアルキニル基であり、Y1は、−CH=CH−、−C‖C−又は−CH(O H)CH(OH)−であり、Z1とZ2は、それぞれ独立にOH又は変換抑制基で あり、Y2は、H、フェニル基、アルキル鎖に1〜6個の炭素を有するアルキル 置換フェニル基又は1〜6個の炭素を有するアルキル鎖であり、Y3は、H又は 式−R2、−C(O)R2若しくは−S(O)22を有する基であり、R2は、1 〜23個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニル基であ り、二分子膜は、この化合物を、少なくとも約5モル%含んでいる。Y3は、好 ましくは、R2であり、これは、好ましくは、−(CH23CH3、−(CH25 CH3、−(CH27CH3又は−(CH29CH3であり、更に好ましくは、R2 は、−(CH25CH3である。また、Y3は、−C(O)R2であり、好ましく は、−C(O)(CH24CH3である。本発明のリポソームにおいては、Z1と Z2のうちの少なくとも一つが、−OC(O)CH3、−OC(O)CH2CH2C H3、−OC(O)CH(CH3)CH3、−OSi(CH32C(CH33など の変換抑制基であることが好ましい。更に好ましくは、変換抑制基は、−OSi (CH33C(CH33である。リポソームは、式CH3−(CH212−CH= CH−CH21−CH(NHY3)−CH22を有する化合物を含むことが、更 に好ましい。 リポソーム二分子膜は、この化合物を、少なくとも約10モル%含 んでいることが好ましい。二分子膜は、ビタミンD3を含むことができる。この ような二分子膜は、約1モル%のビタミンD3を含むことが好ましい。二分子膜 は、ヘッドグループ変性(headgroup-modified)脂質を含むこともできる。リポ ソームは、追加の生理活性剤を含むことができ、脱水されることができる。 本発明のリポソームと薬理学的に許容しうるキャリヤーとからなる医薬組成物 も、ここに提供される。更に、動物にこの組成物を投与することからなる、動物 に化合物を投与する方法が提供される。この方法は、癌に罹っている動物を治療 するのに用いることができ、その場合、組成物を投与し、その投与量には、抗癌 有効量のリポソームが含まれている。通常、投与量には、動物の体重1kg当た り少なくとも約1mgのリポソームが含まれている。一般には、投与量には、約 1mg/kg〜約1000mg/kg含まれる。 脂質及び式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)CH2−Z2を有する化合物 からなる二分子膜を有するリポソームが、ここに提供される。ここで、R1は、 鎖中に5〜19個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニ ル基であり、Y1は、−CH=CH−、−C‖C−又は−CH(OH)CH(O H)−であり、Z1とZ2は、それぞれ独立にOH又は変換抑制基であり、Y2は 、H、フェニル基、アルキル鎖に1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル 基又は1〜6個の炭素を有するアルキル鎖であり、Y3は、H又は式−R2、−C (O)R2若しくは−S(O)22を有する基であり、R2は、1〜23個の炭素 原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニル基であり、二分子膜は 、抗癌有効量のこの化合物を含んでいる。このリポソームと、薬理学的に許容し うるキャリアーとからな る医薬組成物も提供される。更に、動物にこの組成物を投与することからなる、 癌に罹っている動物の治療方法が提供される。 図面の簡単な説明 図1 セラミド代謝 Cer:セラミド,SM: 図2 変換抑制基を含むセラミド A:タイプIII Cer−1−TBDMS;C2 Cer−1−TBDMS; C6 Cer−1−TBDMS;C2 Cer−1−TBDPS、B:3−TB DMS C6−Cer;1−TBDMS C6−Cer;1,3DiTBDMS C6 Cer(YW151.a);1−TBDMS,3−アセテート C6− Cer;1−TBDMS,3−ブチレート,C6−Cer、C:1−アセテート −3−オン C6−Cer;4,5−ジオール C6−Cer、D:N−C4ス フィンゴシン;n−ヘキシルスフィンゴシン;n−C8 スフィンゴシン;N− C10 スフィンゴシン 図3 種々のリポソームセラミド/スフィンゴミエリン製剤のHL−60細胞の 成長に及ぼす影響 生細胞の数(ml当たり×10,000、y軸)を100μM及び200μM の脂質投与量(z軸)について測定した。x軸:対照、卵ホスファチジルコリン /コレステロール(EPC/Chol)、EPC/Chol/C2−セラミド( C2)、EPC/Chol/ビタミン D3(D3)、EPC/Chol/D3 /C2、EPC/Chol/C6−セラミド(C6)、EPC/Chol/D3 /C6、SM/Chol及びSM/Chol/D3リポソーム 図4 種々のリポソームセラミド/スフィンゴミエリン製剤のP388細胞の成 長に及ぼす影響 生細胞の数(ml当たり×10,000、y軸)を50μM、100μM及び 200μMの脂質投与量(z軸)について測定した。x軸:対照、卵ホスファチ ジルコリン/コレステロール(EPC/Chol)、EPC/Chol/C2− セラミド(C2)、EPC/Chol/ビタミンD3(D3)、EPC/Cho l/D3/C2、EPC/Chol/C6−セラミド(C6)、EPC/Cho l/D3/C6、スフィンゴミエリン(SM)/Chol及びSM/Chol/ D3リポソーム 図5 種々のリポソームセラミド/スフィンゴミエリン製剤のU937細胞の成 長に及ぼす影響 生細胞の数(ml当たり×10,000、y軸)を50μM、100μM及び 200μMの脂質投与量(z軸)について測定した。x軸:対照、卵ホスファチ ジルコリン/コレステロール(EPC/Chol)、EPC/Chol/C2− セラミド(C2)、EPC/Chol/ビタミンD3(D3)、EPC/Cho l/D3/C2、EPC/Chol/C6−セラミド(C6)、EPC/Cho l/D3/C6、スフィンゴミエリン(SM)/Chol及びSM/Chol/ D3リポソーム 図6 種々のリポソームセラミド/スフィンゴミエリン製剤のRPMI−766 6細胞の成長に及ぼす影響 生細胞の数(ml当たり×10,000、y軸)を200μMの脂質投与量に ついて測定した。x軸:対照、卵ホスファチジルコリン/コレステロール(EP C/Chol)、EPC/Chol/C2−セ ラミド(C2)、EPC/Chol/ビタミンD3(D3)、EPC/Chol /D3/C2、EPC/Chol/C6−セラミド(C6)、EPC/Chol /D3/C6、スフィンゴミエリン(SM)/Chol及びSM/Chol/D 3リポソーム 図7 リポソームセラミドの正常(RPMI−7666)及び癌(U−937) 細胞の成長に及ぼす影響 各培養における生細胞の数を測定し、対照に対するパーセントで示す(y軸) 。 図8 リポソームラセミドのマウスにおける治療効力 x軸:リポソーム/対照投与後日数;y軸:治療群における生存パーセント、 四角内円:HEPES緩衝生理食塩水を投与した対照マウス;黒四角:リポソー ムビタミンD3;白菱形:リポソームC2セラミド;黒菱形:リポソームC6セ ラミド 図9 A549細胞のC6−セラミド誘導体に対する試験管内感受性 A:1時間さらす;B:4時間さらす;C:8時間さらす;D:24時間さら す;E:48時間さらす、X軸:薬剤(セラミド誘導体)濃度(マイクロモル) ;y軸:パーセント細胞成長。“×”:N−C8スフィンゴシン;菱形:1−ア セテート、C6−セラミド;四角:1−ブチレート、C6−セラミド;三角:1 −イソブチレート、C6−セラミド 図10 異なったさらす時間におけるA549細胞の1−アセテート、C6−セ ラミドに対する試験管内感受性 x軸:薬剤濃度(マイクロモル);y軸:パーセント成長。菱形:1時間;四 角:4時間;三角:8時間;×:24時間;星:48時間 図11 異なったさらす時間におけるA549細胞の1−ブチレート、 C6−セラミドに対する試験管内感受性 x軸:薬剤濃度(マイクロモル):y軸:パーセント成長。菱形:1時間;四 角:4時間;三角:8時間;×:24時間;星:48時間 図12 異なったさらす時間におけるA549細胞の1−イソブチレート、C6 −セラミドに対する試験管内感受性 X軸:薬剤濃度(マイクロモル);y軸:パーセント成長。菱形:1時間;四 角:4時間;三角:8時間;×:24時間;星:48時間 図13 異なるさらす時間におけるA549細胞のN−C8スフィンゴシンに対 する試験管内感受性 x軸:薬剤濃度(マイクロモル);y軸:パーセント成長。菱形:1時間;四 角:4時間;三角:8時間;×:24時間;星:48時間 図14 P−388/ADR(抗アドリアマイシン)腫瘍を有するマウスに対す るN−ヘキシルスフィンゴシンの治療効力 x軸:治療後日数;y軸:治療群における残存パーセント。“+”:対照(未 治療);四角:体重1kg当たりn−ヘキシルスフィンゴシン20mgを1回投 与;円:20mg/kgを3回投与 発明の詳細な説明 式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)−CH2−Z2を有する化合物がここ に提供される。式中、R1は、脂肪族鎖中に8〜19個の炭素原子を有する直鎖 のアルキル、アルケニル又はアルキニル基であり、Y1は、−CH=CH−、− C‖C−又は−CH(OH)CH(OH)−であり、Z1は、OH又は変換抑制 基であり、Z2は、変換抑制基であり、Y2は、H、フェニル基、アルキル鎖中に 1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル基又は炭素数が1〜6のアルキル 鎖 であり、Y3は、H又は式−C(O)R2若しくは−S(O)22を有する基であ り、R2は、鎖中に1〜23個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル 又はアルキニル基であり、ここで、Z2がアミノであるとき、R2はその脂肪族鎖 中に1〜9個又は19〜23個の炭素原子を含む脂肪族鎖である。好ましくは、 R1は、アルキル基、より好ましくは、CH3(CH212−であり、Y1は、−C H=CH−、Y2は、H、Y3は−C(O)R2、R2はアルキル鎖、より好ましく は、炭素数が6〜8のアルキル鎖である。最も好ましくは、R1とR2が、共に約 15〜約25個の炭素からなり、ここで、R1が13個の炭素からなり、R2が6 〜8個の炭素からなっていることが好ましい。理論によって限定されるものでは ないが、脂質の全炭素鎖長が、それ自身を生体膜に挿入する能力を決定する重要 な因子であると考えられている。 本発明に関し、いずれにせよ、理論によって限定されることはないが、スフィ ンゴシンとセラミドは、細胞内でシグナルトランスデューサ又は二次メッセンジ ャーとして作用しうること、即ち、細胞内濃度が、外部刺激に応じて増加し、こ の増加によって、蛋白質キナーゼ活性とホスファターゼ活性が高くなると信じら れている(例えば、M.Raines 等、上記;R.Kolesnik 等、上記;G.Dbaibo 等 、上記;J.Fishbein 等、上記参照)。活性化された蛋白質キナーゼとホスファ ターゼは、細胞死につながる細胞プロセスを活性化する。従って、癌細胞内のス フィンゴシン及びセラミドの細胞内濃度を高めることは、治療的に望ましいこと であろう。 スフィンゴシン及びセラミドは、パルミトイルCoA(CH3(CH214CO −S−CoA)とセリンの組み合わせにより動物細胞内 で形成され、デヒドロスフィンガニン(CH3(CH214CoCH(NH3)C H2OHとCO2が得られる(例えば、L.Stryer、生化学(第二版)、461〜 462頁、W.H.Freeman and Co.、New York 参照)。デヒドロスフィンガニン は、ジヒドロスフィンゴシン(CH3(CH214CH(OH)−CH(NH3) CH2−OH)に変換され、次いで、スフィンゴシン(CH3(CH212CH= CH−CHOH−CH(NH3)−CH2OH)に変換される。次いで、脂肪酸が スフィンゴシンのアミド基に結合し、セラミド(CH3(CH212CH=CH− CHOH−CH(CH2OH)−NH−CO−R、ここで、Rは脂肪酸鎖)を生 じる。ホスホリルコリン基(PO4CH2CH2−N(CH33)は、その水酸基 でセラミドと結合して、スフィンゴミエリン(CH3(CH212CH=CH−C HOH−CH(CH2PO4)CH2CH2−N(CH33)−NH−CO−R)を 生成することができる。スフィンゴミエリナーゼは、スフィンゴミエリンからの ホスホリルコリンの加水分解による除去に触媒作用して、セラミドを生じること ができる(例えば、図1参照)。セラミドの逆加水分解により、スフィンゴミエ リンが生じうる。 この「逆加水分解」工程、即ち、セラミドのそれに相当するスフィンゴミエリ ンへの変換を、阻害又は抑制することによって、細胞内のセラミド濃度が増加す ることになる。「変換抑制基」は、一般に、動物細胞内で、スフィンゴシン若し くはセラミド、又はそれらの生合成先駆体に結合して見出される基ではない。む しろ、そのような基は、スフィンゴシン及びセラミドに合成的に結合して、それ からのスフィンゴミエリン生成を抑制する。 本発明の化合物は、変換抑制基及びさまざまな長さのアルキル、ア ルケニル、アルキニル基からなり、当業者によく知られ、かつ、本発明の教示が あれば、容易に実施できる多くのルートによって合成される(例えば、下記を参 照。ここで、“rf”は、次の参考文献の1つを意味する。1:ジャーナル・オ ブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエイ(J.Am.Chem.Soc.)、94巻、61 90頁(1972);2:ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J .Org.Chem.)、59巻、668頁(1994);3:アンゲバンテ・ケミスト リー(Angew.Chem.),Intl.Ed.(Engllsh)、17巻、569頁(1978 );4:ヴォーゲルズ・テキストブック・オブ・プラクティカル・オーガニック ・ケミストリー(Vogel's Textbook of Practical Organic Chemistry)(第5 版)、769〜780頁;5:J.Org.Chem.、40巻、574頁(2975) ;6:J. Org. Chem.、59巻、182頁(1994);7:J.Org. Chem.、2 5巻、2098頁(1960);8:シンセーシス(Synthesis)、253〜2 68頁(1985);9:ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイエテイ(J. Che m. Soc.)、2548頁(1953);10:J.Am. Chem.Soc.、90巻、44 62、4464頁(1968);11:オキシデーション・イン・オーガニック ・ケミストリー(Oxidation in Organic Chemistry)、60〜64頁(Am.Chem. Soc.、Washington, D.C.)(1990);12:ジャーナル・オブ・メディカ ル・ケミストリー(J.Med.Chem.)、30巻、1326頁(1987);13 :シンセーシス・コミュニケーション(Synth.Commun.)、9巻、757頁(1 979);14:ザ・ケミストリー・オブ・アミズ(The Chemistry of Amides )、795〜801頁(J.Wiley & Sons,New York(2970));15:J.Me d.Chem.、37巻、2896頁(1 994);4:J.Med.Chem.、30巻、1326頁(1987)16:レク・ ケミカル・プログレス(Rec.Chem.Prog.)、29巻、85頁(1968);及 び17:ホスホリピッズハンドブック(Phospholipids Handbook)、97頁(Ma rcell Decker, Inc., New York(1993))。例えば、かかる当業者は、スフ ィンゴシンあるいはセラミドをそれらの出発物質として使用するであろう。公知 の手段により、さまざまな長さのアルキル、アルケニル又はアルキニル基をそれ に結合させたり、あるいはそれから除去することができる。変換抑制基も、公知 の手段でスフィンゴシン及びセラミドに結合させることができる。これらの手段 に限定はなく、化合物に化学基を結合し、化合物から化学基を除去し、化合物を あるものから他のものへ変換する他の一般に受け入れられている手段のほかに、 酸化/還元、置換、縮合及びアルキル化反応が挙げられる。このような反応は、 通常、一般に受け入れられている溶媒を用いて行われ、容易に決定できる条件の 下で行われる。 具体的な化合物は、次のようにして合成することができる。セラミドのシリル エーテルの合成:セラミド、塩化t−ブチルヂメチルシリル(1当量)及びイミ ダゾール(2当量)のDMF液混合物を、窒素下、室温で一夜攪拌した。溶媒を 窒素気流下で除去し、残渣をCH2Cl2に溶解して、洗浄(H2O)、乾燥し( MgSO4)、濃縮乾固した。残渣をシリカゲル(AcOEt:ヘキサン=1: 3)で精製した。1−エステルセラミドの合成:セラミド、Ac2O(1当量) 及び触媒量のジメチルアミノピリジンの乾燥CH2Cl2中混合物を、室温で1時 間攪拌し、反応をTLC(AcOEt)でチェックした。混合物を濃縮した。粗 生成物をシリカゲル(AcOEt:ヘキサン=2:3.5)で精製した。セラミ ドのC3−OHのケトンへの酸化:1−OAcセラミドをアセトンに溶解し、氷 浴で冷却した。ジョーンズ試薬を、オレンジ色が消えなくなるまで徐々に滴下し た。イソプロパノールにより反応を抑制し(quench)、NaHCO3を加えて5 分間攪拌した。溶液を濾過して、濃縮乾固した。粗生成物を調製TLC(AcO Et:へキサン=1:2.5)で精製した。セラミドのスフィンゴシン類似体へ の還元:氷冷下攪拌したセラミドの無水THF溶液にLiAlH4を加え、室温 で窒素下24時間攪拌した。氷冷下、NaHCO3飽和水溶液を加えて、反応生 成物を冷却した。生成したスラリーを濾過し、THFで洗浄した。溶液を濃縮し 、残渣をCH2Cl2に移し、洗浄(H2O)、乾燥(MgSO4)し、濃縮乾固し た。残渣を調製TLC(シリカゲル:CH2Cl2:MeOH:TEA=8:1: 0.08)で精製した。4,5−ジオールセラミドの合成:セラミドのMe2C O、蒸留水及びt−BuOH混合溶液へ、N−メチルモルホリンN−オキシド( NMO、1.2当量)とOsO4(触媒量)の THF溶液を加えた。反応混合物を45℃で6時間攪拌し、固体NaHCO3で 冷却して(quench)、混合物を15分間攪拌した。懸濁液を濾過し、ろ液をTH Fに溶解した。この溶液を食塩水で洗浄した。有機溶液を分離し、乾燥し、濃縮 乾固した。残渣を調製TLC(THF)で精製した。 適当な変換抑制基は、そのような基を同定する動機づけが本発明によって与え られていれば、当業者によって容易に実施できる多くの手段によって同定できる 。例えば、かかる当業者は、ある化学成分を選択し、上述したように、それをス フィンゴシン又はセラミドに結合することができるが、これに限定されるもので はない。次いで、当業者は、そのような化合物が加水分解を受ける相対速度及び スフィンゴミエリンがその化合物から生成する速度を容易に測定することができ る。加水分解速度それ自身は、当業者により、例えば、放射性部分をスフィンゴ シンやセラミドに結合し、次いで、クロマトグラフィによりその部分の加水分解 速度を追跡することによって、容易に測定できるが、これに限定されるものでは ない。スフィンゴミエリンの生成速度も、例えば、ホスホリルコリンを変換抑制 基含有化合物に結合できる酵素系中で、放射性ホスホリルコリンをその化合物と 結合させ、次いで、クロマトグラフィ手段を用いてホスホリルコリンが付加され る速度を評価することによって、容易に測定できるが、これに限定されるもので はない。好ましい変換抑制基は、加水分解とホスホリルコリンの結合を最も抑制 するものである。 変換抑制基は、式−X23又は−OX23を有することができ、ここで、X2 は、CH2−、C(CH32−、Si(PO42−、Si(CH32−、SiC H3PO4−、C(O)−及びS(O)2−から なる群から選ばれ、X3は、−C(O)H、−CO2H、−CH3、−C(CH33 、−Si(CH33、−SiCH3(C(CH332、−Si(C(CH33 3、−Si(PO42C(CH33、フェニル基、アルキル鎖に1〜6個の炭 素を有するアルキル置換フェニル基、1〜6個の炭素を有するアルキル鎖、アミ ノ部分、塩素、フッ素及び式C(R34)OHを有する基からなる群から選ばれ 、R3とR4は、それぞれ独立に1〜6個の炭素を有するアルキル鎖、フェニル基 、アルキル鎖中に1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル基である。変換 抑制基は、好ましくは、−OC(O)CH3、−OC(O)CH2CH2CH3、− OC(O)CH(CH3)CH3又は−OSi(CH32C(CH33であり、よ り好ましくは、−OSi(CH32C(CH33である。変換抑制基は、式−X1 又は−OX1を有することもでき、ここで、X1は、C(O)H、CO2H、CH3 、C(CH33、Si(CH33、SiCH3(C(CH332、Si(C( CH333、Si(PO42C(CH33、フェニル基、アルキル鎖に1〜6 個の炭素を有するアルキル置換フェニル基、1〜6個の炭素を有するアルキル鎖 、アミノ部分、フッ素、塩素又は式C(R34)OHを有する基であり、R3と R4は、それぞれ独立に1〜6個の炭素を有するアルキル鎖である。従って、変 換抑制基としては、エーテル、シリルエーテル、エステル、アセタール及びスル ホネート結合によるスフィンゴシン及びセラミドへの化学成分の結合が挙げられ る。 本発明の化合物は、好ましくは、式CH3(CH212−CH=CH−CH21 −CH(NHY3)−CH2−Z2を有する。ここで、Y3は、式−C(O)R2、 より好ましくは、C(O)(CH24−CH3を有する基である。Z2は、好まし くは、−OSi(CH32C(CH33 、−OSi(PO42C(CH33、−C(O)CH3又は−OC(O)CH2 CH2CH3である。 本発明の化合物と薬理学的に許容されうるキャリヤーとからなる医薬組成物も 、ここに提供される。この組成物は、追加の生理活性剤を含むことができる。こ こで用いられる“薬理学的に許容されうるキャリヤー”とは、一般に、リポソー ム生理活性剤製剤を包含する脂質及びリポソームを、ヒトを始めとする動物へ投 与することに関連して、用いられることを意味する。薬理学的に許容されうるキ ャリヤーは、当業者が決定し考える範囲内で、多くの要因に従って処方されるの が普通であり、要因としては用いる特定のリポソーム生理活性剤、その濃度、安 定性及び目的とするバイオアベイラビリティ;リポソーム組成物で治療される病 気、障害又は状況;患者、その年齢、大きさ及び一般的な状況;並びに組成物の 目的とする投与ルート、例えば鼻、口、目、局所、経皮、膣、皮下、乳房内、腹 腔内、静脈内又は筋肉内、などが挙げられる(例えば、Nairn 参照)が、これら に限定されることはない。非経口生理活性剤投与に用いられる代表的な薬理学的 に許容されうるキャリアーとしては、例えば、D5W、即ち5重量%/体積のデ キストロースを含む水溶液、及び生理的食塩水を挙げることができる。薬理学的 に許容されうるキャリアーは、追加の成分、例えば、防腐剤や抗酸化剤のように 、含有される活性成分の安定性を高めるものを含むことができる。 更に、この組成物を動物へ投与することからなる、動物、好ましくはヒトへの 生理活性化合物の投与方法が提供される。この方法は、追加の生理活性剤を動物 へ投与することを含むことができる。投与は、医薬製品を動物に投与するのに一 般に受け入れられている任意の手段 で行うことができ、一般には、静脈内投与である。 動物が癌に罹っている場合、この方法は、抗癌有効量の化合物を含む量の組成 物を投与することからなる。治療可能な癌としては、脳、乳房、肺、卵巣、大腸 、胃、前立腺などの癌を挙げることができ、肉腫、癌腫、神経芽細胞腫又は神経 膠腫であってもよいが、これらに限定されることはない。薬剤耐性癌も治療する ことができる。 本発明の化合物の“抗癌有効量”は、一般に、化合物が投与された動物の1種 以上のがんの樹立、成長、転移又は侵入を抑制、改善、減少又は防止するのに有 効な量である。抗癌有効量は、一般に、多くの要因、例えば患者の年齢、大きさ 及び一般的な状況、治療される癌及び目的とする投与ルートに従って選択され、 当業者によく知られ、本発明の教示があれば、容易に実施できる種々の手段、例 えば投与量範囲試験(dose ranging trials)によって決定される。代表的には 、この化合物の抗癌有効量は、動物の体重1kg当たりこの化合物が少なくとも 約0.1mgである。一般的に、抗癌有効量は、約1mg/kg〜約50mg/ kgである。 脂質及び式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)CH2−Z2を有する化合物 からなる二分子膜を有するリポソームが、ここに提供される。ここで、R1は、 鎖中に5〜19個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニ ル基であり、Y1は、−CH=CH−、−C‖C−又は−CH(OH)CH(O H)−であり、Z1とZ2は、それぞれ独立にOH又は変換抑制基であり、Y2は 、H、フェニル基、アルキル鎖に1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル 基又は1〜6個の炭素を有するアルキル鎖であり、Y3は、H又は式−R2、−C (O)R2若しくは−S(O)22を有する基であり、R2 は、1〜23個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニル 基であり、二分子膜は、この化合物を、少なくとも約5モル%含んでいる。 リポソームは、一つ又はそれ以上の二分子膜からなる自己集合構造体であり、 そのそれぞれが、水性区画を取り囲んでおり、両親媒性脂質分子の二つの対向す る単分子膜(monolayers)からなっている。これらは、一つ又は二つの非極性( 疎水性)アシル鎖に共有結合で結合されている極性(親水性)ヘッドグループ領 域を含んでいる。疎水性アシル鎖と水性媒体との間のエネルギー的に好ましくな い接触によって、極性ヘッドグループが水性媒体に向かって配向し、一方、アシ ル鎖が二分子膜の内部に向かって再配向するように、脂質分子が再配列されると 一般に考えられている。アシル鎖が、水性媒体と接触するのを有効に遮蔽する、 エネルギー的に安定な構造が形成される。 リポソームは、種々の方法により製造することができる(例えば、Deamer 及 び Uster 参照)。これらの方法としては、マルチラメラベシクル(multilamell ar vesicle、MLV)を製造する Bangham の方法、実質的に同じ層間溶質分布 を有するMLVを製造するLenk、Fountain 及び Cullisの方法(例えば、米国特 許第4,522,803号、4,588,578号、5,030,453号、5 ,169,637号及び4,975,282号参照)及びオリゴラメラリポソー ムを製造する Paphadjopoulos 等の逆相蒸発法(米国特許第4,235,871 号)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ユニラメラベシクル( unilamellar vesicle)は、音波破砕(Paphadjopoulos 等(1968))又は押 出(米国特許第5,008,050号及び米国特許第5,059,421号)に よりMLVから製造すること ができる。本発明のエーテル脂質リポソームは、これらの開示のいずれの方法に よってでも製造することができ、上記文献を参照されたい。 音波破砕、均質化、フレンチプレスの適用、ミリング、押出などの種々の方法 論は、リポソームのサイズを小さくするのに、即ち、大きいリポソームから、よ り小さいサイズのリポソームを製造するのに使用できる。接線流れ濾過(tangen tial flow filtration)(WO89/008846参照)も、リポソームのサイ ズを制御するのに、即ち、サイズ不均質性がより小さく、サイズ分布がより均一 で、限定されたリポソーム母集団を有するリポソームを製造するのに用いること ができる。本発明のリポソームは、ユニラメラ(unilamellar)でもマルチラメ ラでもよく、直径は、約200nm未満であることが好ましく、約50nmより も大きく、約200nm未満であることがより好ましい。 リポソーム二分子膜は、飽和あるいは不飽和であり、代表的には10〜24個 の炭素のアシル鎖を有する脂質を始めとして、多様な両親媒性脂質を含むことが できる。適当な極性基としては、ホスホリルコリン、ホスホリルエタノールアミ ン、ホスホリルセリン、ホスホリルグリセロール及びホスホリルイノシトールが 挙げられるが、これらに限定されるものではない。適当なアシル鎖としては、ラ ウレート、ミリステート、パルミテート、ステアレート及びオレート鎖が挙げら れるが、これらに限定されるものではない。従って、適当なリポソーム形成脂質 としては、卵ホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジ ミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルエタノール アミン、ジパルミトイルホスファチジ ルグリセロール及びその他のものが挙げられる。リポソーム二分子膜は、更に、 コレステロールなどのステロールを含むことができる。ステロールは、一般に脂 質二分子膜の流動性に影響を及ぼし、代表的には、ゲル−液転移温度(Tm)よ りも低い温度での二分子膜炭化水素鎖の流動性を高め、Tmより高い温度での流 動性を下げる(例えば、Lewis 及び McElhaney(1992)、Damell 等(19 86)参照)。従って、ステロールとその周囲の炭化水素鎖との相互作用によっ て、一般に、二分子膜からのこれらの鎖の移出が抑制される。 リポソーム二分子膜は、この化合物を、少なくとも約10モル%含んでいるこ とが好ましい。Y3がR2であるとき、それは、好ましくは、−(CH23CH3 、−(CH25CH3、−(CH27CH3又は−(CH29CH3であり、更に 好ましくは、−(CH25CH3である。Y3が−C(O)R2であるとき、それ は、好ましくは、−C(O)(CH24CH3である。リポソームは、式CH3− (CH212−CH=CH−CH21−CH(NHY3)−CH22を有する化合 物を含むことが好ましく、その化合物は、−OC(O)CH3、−OC(O)C H2CH2CH3、−OC(O)CH(CH3)CH3、−OSi(CH32C(C H33などの、少なくとも一つの変換抑制基を含むことが更に好ましい。最も好 ましくは、変換抑制基は、−OSi(CH32C(CH33(TMBDMS)で ある。 本発明の化合物及びリポソームの投与とは別に、あるいは、より好ましくは、 リポソームの投与と関連して、ビタミンD3を投与することにより、細胞内セラ ミド濃度を高めることもできる。いずれにせよ、何らかの理論によって束縛され るものではないが、ビタミンD3は、スフィンゴミエリナーゼを刺激して、スフ ィンゴミエリンをセラミド に変換することができるものと考えられている。代表的には、二分子膜は、ビタ ミンD3を含むことができ、このような二分子膜は、約1モル%のビタミンD3を 含むことが好ましい。二分子膜は、ハッドグループ変性脂質を含むこともできる 。 リポソームは、追加の生理活性剤を含むことができる。“生理活性剤”は、動 物、好ましくはヒトに投与できる任意の化合物あるいは物質組成物である。この ような剤は、動物内で生理活性を持つことができ、あるいは診断的に動物に用い られることもできる。生理活性剤としては、治療剤及びイメージング剤が挙げら れる。リポソームと共に用いられてもよい生理活性剤としては、アシクロビア、 ジドブディン(zidovudin)、インターフェロン類などの抗ウイルス剤;アミノ グリコシド、セファロスポリン、テトラサイクリンなどの抗菌剤;ポリエン系抗 生物質、イミダゾール、トリアゾールなどの抗真菌剤;葉酸、プリン及びピリミ ジン類似体などの抗代謝剤;アントラサイクリン抗生物質、植物アルカロイドな どの抗腫瘍剤;コレステロールなどのステロール;例えば糖やデンプンなどの炭 水化物;細胞受容体蛋白質、免疫グロブリン、酵素、ホルモン、神経伝達物質、 糖蛋白質などのアミノ酸、ペプチド、蛋白質;色素;放射性同位体、放射性同位 体標識化合物などの放射線標識;放射線不透過性化合物;蛍光性化合物;散瞳性 化合物;気管支拡張剤;局所麻酔薬などが挙げられるが、これらに限定されるも のではない。リポソーム生理活性剤製剤は、例えば薬剤の毒性を緩和することに よって、生理活性剤の治療指数を高めることができる。リポソームは、生理活性 剤が動物の循環系から除かれる速度を低下させることもできる。従って、生理活 性剤のリポソーム製剤は、目的とする効果を達成するのに、より少ない薬剤を投 与すれば よいことを意味することができる。本発明のリポソームにとって好ましい追加の 生理活性剤としては、殺菌剤、抗炎症剤、抗腫瘍剤あるいはセラミドのような治 療脂質が挙げられる。最も好ましくは、追加の生理活性剤は、抗腫瘍剤である。 リポソームには、一つ又はそれ以上の生理活性剤を、リポソームを調製するた めに用いられた脂質又は水性相中に溶解することにより装填することができる。 あるいは、イオン化しうる生理活性剤は、まずリポソームを形成し、例えば、最 外層のリポソーム二分子膜を横切るpH勾配によって電気化学ポレンシャルを確 立し、次いで、リポソームの外部にある水性媒体にイオン化しうる生理活性剤を 加えることによって、リポソームに装填することができる(Bally 等、米国特許 5,077,056号及びWO86/01102参照)。 本発明のリポソームは、ヘッドグループ変性脂質を含むことができる。“ヘッ ドグループ変性脂質”は、リポソームの脂質二分子膜内へ導入された場合、それ らが投与された動物の循環系からのリポソームの排除を抑制することができる。 リポソームは、固定及び循環マクロファージからなる細網内皮系(RES)によ って、動物の体から排除される。RES排除を回避することによって、より長時 間、リポソームを循環させたままにしておくことができ、このことは、目的とす る血清濃度を達成するのに、より少ない薬剤を投与すればよいことを意味する。 循環時間が長くなれば、リポソームが、RESを含まない組織を標的にすること もできる。動物に投与した場合、リポソームの表面は、血清蛋白質で被覆される ようになる。即ち、リポソームは食菌作用(opsonized、オプソニン処理)。R ESによる排除速度は、このようなオプソニン処理の程度及びレベルに関係する ことができる。 従って、血清蛋白質の結合が一般に抑制されるように、リポソームの外表面を変 性することによって、排除を抑制することができる。これは、蛋白質結合を促進 することができる負の表面電荷を最少にするか、遮蔽することにより、あるいは 、そうでなければ、血清蛋白質の結合に対して立体障害を与えることにより、達 成することができる。 有効な表面変性、即ち、食菌作用及びRES取り込みを抑制することになるリ ポソーム外表面に対する変更は、ヘッドグループ変性脂質をリポソーム二分子膜 へ入れることにより、達成することができる。ここで用いられる“ヘッドグルー プ変性脂質”とは、動物の循環系における小胞の薬物動力学的挙動を変えるよう に、リポソームへの血清蛋白質の結合を抑制することができる化学部分、例えば ポリエチレングリコール、ポリアルキルエーテル、ガングリオシド、有機ジカル ボン酸などをヘッドグループへ結合することにより、その極性ヘッドグループが 誘導体化された(derivatized)両親媒性脂質のことである(例えば、Blume 等 、Blochim.Biophys.Acta.1149巻、180頁(1993);Gabizon 等、P harm.Res.10巻(5)、703頁(1993);Park 等、Biochim.Biophys . Acta.1108巻、257頁(1992);Woodle 等、米国特許第5,01 3,556号、Allen 等、米国特許第4,837,028号及び米国特許第4, 920,016号;米国特許出願番号第142,691号、1993年10月2 5日出願を、参照されたい。 リポソームに取り込まれるヘッドグループ変性脂質の量は、当業者によく知ら れているか、あるいは必要以上の実験を行わなくても当業者が決めることのでき る範囲内の多数の要因によって決まる。これらの要因としては、脂質の種類及び ヘッドグループ変性の種類、リポソ ームの種類及びサイズ並びにリポソーム製剤の目的とする治療用途などが挙げら れるが、これらに限定されるものではない。一般に、リポソームの二分子膜内の ヘッドグループ変性脂質の濃度は、少なくとも約5モルパーセントであり、約1 0モルパーセントが望ましい。 本発明のリポソームは、それらの内容物の実質的な部分をリポソーム内に保持 したままで、脱水し、貯蔵し、その後、再構成することができる。リポソームの 脱水には、通常、親水性乾燥保護剤を使用することが必要である(米国特許第4 ,229,360号及び4,880,635号)。この親水性化合物は、リポソ ーム内での脂質の転位を防止すると一般に考えられており、乾燥工程中及び再水 和を通じて、サイズ及び含有量が保持され、リポソームを再構成することができ る。このような乾燥保護剤に適当な性質は、強力な水素結合受容体であり、リポ ソーム二分子膜成分の分子内空間を保持する立体化学的な特徴を持っているとい うことである。糖類、好ましくは単糖類及び二糖類が、リポソームの適当な乾燥 保護剤である。あるいは、脱水前にリポソーム製剤が凍結されず、十分な水が、 脱水以後の製剤中に残っていれば、乾燥保護剤を省略することができる。 本発明のリポソームと、薬理学的に許容しうるキャリアーとからなる医薬組成 物もここに提供される。更に、動物にこの組成物を投与することからなる、動物 に化合物を投与する方法が提供される。この方法は、癌に罹った動物を治療する のに使用することができ、その場合、組成物を投与するが、その投与量には、抗 癌有効量のリポソームが含まれている。代表的には、投与量には、動物の体重1 kg当たり少なくとも約1mgのリポソームが含まれている。一般には、投与量 には、約1mg/kg〜約1000mg/kg含まれる。 脂質及び式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)CH2−Z2を有する化合物 からなる二分子膜を有するリポソームが、ここに提供される。ここで、R1は、 鎖中に5〜19個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニ ル基であり、Y,1、−CH=CH−、−C‖C−又は−CH(OH)CH(OH )−であり、Z1とZ2は、それぞれ独立にOH又は変換抑制基であり、Y2は、 H、フェニル基、1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル基又は1〜6個 の炭素を有するアルキル鎖であり、Y3は、H又は式−R2、−C(O)R2若し くは−S(O)22を有する基であり、R2は、1〜23個の炭素原子を有する 直鎖のアルキル、アルケニル又はアルキニル基であり、二分子膜は、抗癌有効量 のこの化合物を含んでいる。このリポソームと、薬理学的に許容しうるキャリア ーとからなる医薬組成物も提供される。更に、動物にこの組成物を投与すること からなる、癌に罹った動物を治療する方法が提供される。 実施例 実施例1 リポソーム製剤 表1(下記参照)に示した成分とそのモル比で、溶媒蒸発法によりリポソーム を調製した。例えば、1.8242mgのウシホスファチジルコリン(BPC) 、0.4639mgのコレステロール(Chol)及び0.1366mgのC2 −セラミド(C2)をクロロホルム/メタノール混合溶剤(2:1、体積/体積 )に溶解して、PC/Chol/C2−セラミドリポソームを調製した。次いで 、この溶剤を蒸発させて、乾燥脂質を製造し、この乾燥脂質をHEPES緩衝食 塩 水(10mMHEPES、150mMNaCl、pH7.4)で再水和した。ビ タミンD3含有製剤については、0.0154mgのビタミンD3を脂質混合物に 添加した。C6−セラミド含有製剤については、0.1590mgのC6セラミ ド(C6)をC2セラミドに代えて使用した。スフィンゴミエリン(SM)含有 製剤については、2.0470mgのSM、0.4639mgのコレステロール 及び0.0154mgのビタミンD3を用いた。更に、2.1280mgのBP C、0.4639mgのコレステロール及び0.0154mgのビタミンD3用 いて、PC/Chol及びPC/Chol/D3を調製した。 実施例2 種々のリポソームセラミド/スフィンゴミエリン製剤のHL−60細胞の成長に およぼす影響 2×105個のHL−60細胞を、バッファー(リポソームなし、“対照”) や卵ホスファチジルコリン/コレステロール(EPC/Chol)リポソームの 他に、卵ホスファチジルコリン/コレステロール(EPC/Chol)、EPC /Chol/C2−セラミド(C2)、EPC/Chol/ビタミンD3(D3 )、EPC/Chol/D3/C2、EPC/Chol/C6−セラミド(C6 )、EPC/Chol/D3/C6、スフィンゴミエリン(SM)/Chol及 びSM/Chol/D3リポソームでインキュベートした。インキュベーション は、5mg/Lのインシュリンと5mg/Lのトランスフェリンを含む無血清培 地で、37℃で24時間行った。次に、ウシ胎児血清を培地に加えて、最終濃度 を10%とした。細胞を、更に24時間インキュベートし、その後、各培養にお ける生細胞の数を、トリパンブルー染色と血球計数器を用いて数えた。100μ Mと200μMの脂質投与量について、生細胞の数を測定し、培地1ml当たり の生細胞数、10,000倍、として、図(下記)に示す。結果を図3及び表2 に報告する(以下参照)。実施例3 種々のリポソームセラミド/スフィンゴミエリン製剤のP388細胞の成長にお よぼす影響 2×105個のP388細胞を、上記条件下で、バッファーのみ及び卵ホスフ ァチジルコリン/コレステロール(EPC/Chol)リ ポソームの他に、種々のセラミド又はスフィンゴミエリンリポソーム製剤(上記 実施例2参照)でインキュベートした。50μM、100μM及び200μMの 脂質投与量について、培養における生細胞数を測定した。結果を図4並びに表2 及び3に報告する。実施例4 種々のリポソームセラミド/スフィンゴミエリン製剤のU93 7細胞の成長に およぼす影響 2×105個のU937細胞を、上記条件下で、バッファーのみ及び卵ホスフ ァチジルコリン/コレステロール(EPC/Chol)リポソームの他に、上記 の種々のセラミド又はスフィンゴミエリンリポソーム製剤(実施例2参照)でイ ンキュベートした。50μM、100μM及び200μMの脂質投与量について 、培養における生細胞数を測定した。結果を図5及び7並びに表2及び3に報告 する。実施例5 種々のリポソームセラミド/スフィンゴミエリン製剤のRPMI−7666細胞 の成長におよぼす影響 2×105個のRPMI−7666細胞を、上記条件下で、リポソームなし( 対照)及び卵ホスファチジルコリン/コレステロール(EPC/Chol)リポ ソームの他に、上記の種々のセラミド/スフィンゴミエリンリポソーム製剤(実 施例2参照)でインキュベートした。培養における生細胞数を測定した。結果を 図6及び7並びに表2及び3に報告する。実施例6 種々のリポソームセラミド/スフィンゴミエリン製剤のCHO/K1細胞の成長 におよぼす影響 2×105個のCHO/K1細胞を、上記条件下で、リポソームなし(対照) 及び卵ホスファチジルコリン/コレステロール(EPC/Chol)リポソーム の他に、上記の種々のセラミド/スフィンゴミエリンリポソーム製剤(実施例2 参照)でインキュベートした。培養における生細胞数を測定した。結果を表2に 報告する。 実施例7 マウスにおけるリポソームセラミドの治療効力 CDF1マウスに、それぞれ、2.5×106個のP388細胞を腹腔内注射 した。10匹のマウス群に、それぞれ、実施例1(上記参照)で述べた方法に従 って製造したHEPES−緩衝食塩水対照(10mMHEPES、150mMN aCl、pH7.4)か、又はリポソームビタミンD3、C2セラミド含有リポ ソーム若しくはC6セラミド含有リポソームを、マウスの体重1kg当たり脂質 1.5mgの脂質投与量で腹腔内投与した。投与は、P388細胞の24時間投 与であった。生存維持は、リポソーム/対照投与後、種々の時点で評価した。結 果を図8に示す。実施例8 試験管内細胞毒性の検討 スルホローダミンB測定法(Monks 等、J.Natl.Cancer Inst.(U.S.)、83 巻、757頁(1987))を用いて、これらの検討を行った。化合物は、エタ ノールに溶解した。検討結果は以下の表に示すが、Gl50値、すなわち、細胞の 50%の成長を抑制するのに要する薬剤の濃度(ミクロモル)で表す。 実施例9 生体内毒性検討 示された投与量(下記参照)で、n−ヘキシルスフィンゴシンをマウスに静脈 内注射することにより、これらの検討を行った。結果を下に示す。 実施例10 生体内検討 P388/アドリアマイシン耐性白血病細胞を用いて、これらの検討を行った 。マウスに、100,000の細胞を腹腔内に注射し、注射後1、3、5日目に 、n−ヘキシルスフィンゴシンで治療した。結果を図14に示す。実施例11 化合物合成 セラミドのシリルエーテルの合成:セラミド、塩化t−ブチルジメチルシリル (1当量)及びイミダゾール(2当量)のDMF中混合物を、窒素下、室温で一 夜攪拌した。窒素気流下で溶剤を除き、残渣をCH2Cl2に溶解し、洗浄(H2 O)し、乾燥(MgSO4)し、濃縮乾固した。残渣を、シリカゲル(AcOE t:ヘキサン=1:3)で精製した。 1−エステルセラミドの合成:セラミド、Ac2O(1当量)、触媒量のジメ チルアミノピリジンの乾燥CH2Cl2中混合物を、室温で1時間攪拌し、TLC (AcOEt)で反応をチェックした。混合物を濃縮した。粗生成物を、シリカ ゲル(AcOEt:ヘキサン=2:3.5)で精製した。 セラミドC3−OHのケトンへの酸化:1−OAcセラミドをアセトンに溶解し 、氷浴で冷却した。ジョーンズ試薬を、オレンジ色が消えなくなるまでゆっくり と滴下した。イソプロパノールで反応を抑制し、NaHCO3を加え、5分間攪 拌した。溶液をろ過し、濃縮乾固した。粗生成物を、調製TLC(AcOEt: ヘキサン=1:2.5)で精製した。 セラミドのスフィンゴシン類似体への還元:氷冷攪拌した、セラミ ドの無水THF溶液に、LiAlH4を加え、混合物を、室温で、窒素下にて2 4時間攪拌した。氷冷下、NaHCO3の飽和水溶液を加えて、反応混合物を冷 却した。生成したスラリーを濾過し、THFで洗浄した。溶液を濃縮し、残渣を CH2Cl2に導入し、H2Oで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮乾固した。残 渣を、調製TLC(シリカゲル)CH2Cl2:MeOH:TEA=8:1:0. 08で精製した。 4,5−ジオールセラミドの合成:Me2CO、蒸留H2O、t−ブチルアルコ ールの混合物に溶解したセラミドの溶液に、N−メチルモルホリンN−オキシド (NMO、1.2当量)とOsO4(触媒量)のTHF溶液を加えた。反応混合 物を、45℃で6時間攪拌し、固体NaHCO3で冷却し(quench)、混合物を 15分間攪拌した。懸濁液を濾過し、ろ液をTHFに溶解した。この溶液を、食 塩水で洗浄した。有機溶液を分離し、乾燥し、濃縮乾固した。残渣を、調製TL C(THF)で精製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 31/165 9455−4C A61K 31/165 31/18 9455−4C 31/18 31/695 ADU 9051−4C 31/695 ADU 38/00 8828−4H C07C 211/22 B01J 13/02 8828−4H 211/45 C07C 211/22 8828−4H 211/49 211/45 7457−4H 215/02 211/49 7457−4H 219/02 215/02 9450−4H 229/02 219/02 9547−4H 233/18 229/02 9547−4H 233/31 233/18 7419−4H 311/03 233/31 7419−4H 311/11 311/03 7419−4H 317/28 311/11 9636−4H C07F 7/18 M 317/28 9636−4H N C07F 7/18 9450−4H 9/06 9051−4C A61K 37/22 9/06 9630−4D B01J 13/02 Z (72)発明者 メイヤー,エリック アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08540,プリンストン,プリンストン フ ォレスタル センター,ワンリサーチ ウ ェイ(番地なし) (72)発明者 アーマド,イムラン アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08536,プレインスボロ,フォックス ラ ン ドライヴ 2408 (72)発明者 ジャノフ,アンドリュー,エス アメリカ合衆国 ペンシルヴァニア州 19067,ヤードレイ,サウスクレッセント ブールヴァード 1807

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)−CH2−Z2を有する化合物。 ここで、R1は、脂肪族鎖中に8〜19個の炭素原子を有する直鎖のアルキル 、アルケニル又はアルキニル基であり、 Y1は、−CH=CH−、−C‖C−又は−CH(OH)CH(OH)であり 、 Z1は、OH又は変換抑制基であり、 Z2は、変換抑制基であり、 Y2は、H、フェニル基、アルキル鎖中に1〜約6個の炭素を有するアルキル 置換フェニル基又は1〜6個の炭素を有すアルキル鎖であり、 Y3は、H又は式−C(O)R2若しくは−S(O)22であり、 R2は、脂肪族鎖中に1〜23個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケ ニル又はアルキニル基であり、 Z2がアミノであるとき、R2は、脂肪族鎖中に1〜9個又は19〜23個の炭 素原子を有する脂肪族鎖である。 2.R1が、アルキル基である請求項1の化合物。 3.アルキル基が、CH3(CH212−である請求項2の化合物。 4.Y1が、−CH=CH−である請求項1の化合物。 5.Y2が、Hである請求項1の化合物。 6.Y3が、−C(O)R2である請求項1の化合物。 7.R2が、アルキル鎖である請求項6の化合物。 8.変換抑制基が、式−X23又は−O−X23を有する基である請求項1の化 合物。 ここで、X2は、CH2−、C(CH32−、Si(PO42−、Si(CH3 2−、SiCH3PO4−、C(O)−及びS(O)2−からなる群から選ばれ、 X3は、−C(O)H、−CO2H、−CH3、−C(CH33、−Si(CH3 3、−SiCH3(C(CH332、−Si(C(CH333、−Si(PO42C(CH33、フェニル基、アルキル鎖中に1〜6個の炭素を有するアルキ ル置換フェニル基、1〜6個の炭素を有するアルキル鎖、アミノ成分、塩素、フ ッ素及び式C(R34)OHを有する基からなる群から選ばれた基であり、ここ で、R3及びR4は、それぞれ、独立に1〜6個の炭素を有するアルキル基、フェ ニル基又はアルキル鎖中に1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル基であ る。 9.変換抑制基が、−OC(O)CH3、−OC(O)CH2CH2CH3、−OC (O)CH(CH3)CH3又は−OSi(CH32C(CH33である請求項8 の化合物。 10.変換抑制基が、−OSi(CH32C(CH33である請求項9の化合物 。 11.変換抑制基が、式−X1又は−OX1を有する基である請求項1の化合物。 ここで、X1は、C(O)H、CO2H、CH3、C(CH33、Si(CH33 、SiCH3(C(CH332、Si(C(CH333、Si(PO42C( CH33、フェニル基、アルキル鎖中に1〜6個の炭素を有するアルキル置換フ ェニル基、1〜6個の炭素を有するアルキル鎖、アミノ成分、フッ素、塩素又は 式C(R34)OHを有する基であり、 R3及びR4は、それぞれ、独立に1〜6個の炭素を有するアルキル鎖である。 12.式CH3(CH212−CH=CH−CH21−CH(NHY3)−CH2− Z2を有する請求項1の化合物。 13.Y3が、式−C(O)R2を有する基である請求項12の化合物。 14.Y3が、式−C(O)(CH24CH3である請求項13の化合物。 15.Z2が、−OSi(CH32C(CH33、−OSi(PO42C(CH3 3、−C(O)CH3又は−OC(O)CH2CH2CH3である請求項12の化 合物。 16.請求項1の化合物及び薬理学的に許容されうるキャリアーからなる医薬組 成物。 17.追加の生理活性剤を含む請求項16の組成物。 18.請求項16の組成物を動物に投与することからなる動物に生 理活性化合物を投与する方法。 19.動物がヒトである請求項18の方法。 20.動物が、癌に罹っており、組成物が、抗癌有効量の該化合物を含んでいる 請求項18の方法。 21.該化合物の抗癌有効量が、動物の体重1kg当たり少なくとも0.1mg である請求項20の方法。 22.抗癌有効量が、1mg/kg〜50mg/kgである請求項21の方法。 23.癌が、脳、乳房、肺、卵巣、大腸、胃又は前立腺の癌である請求項20の 方法。 24.癌が、肉腫、癌腫、神経芽細胞腫又は神経膠腫である請求項20の方法。 25.癌が、薬剤耐性癌である請求項20の方法。 26.追加の生理活性剤を動物に投与することからなる請求項18の方法。 27.脂質及び式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)−CH2−Z2を有する 化合物からなる二分子膜を有するリポソーム。 ここで、R1は、鎖中に5〜19個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アル ケニル又はアルキニル基であり、 Y1は、−CH=CH−、−C‖C−又は−CH(OH)CH(O H)−であり、 Z1とZ2は、それぞれ、独立に、OH又は変換抑制基であり、 Y2は、H、フェニル基、アルキル鎖中に1〜6個の炭素を有するアルキル置 換フェニル基又は1〜6個の炭素を有するアルキル鎖であり、 Y3は、H又は式−R2、−C(O)R2若しくは−S(O)22を有する基で あり、 R2は、1〜23個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アル ケニル又はア ルキニル基であり、 ここで、二分子膜は、少なくとも5モル%の上記化合物を含んでいる。 28.Y3が、式R2を有する基である請求項27のリポソーム。 29.R2が、−(CH23CH3、−(CH25CH3、−(CH27CH3又は −(CH29CH3である請求項28のリポソーム。 30.R2が、−(CH25CH3である請求項29のリポソーム。 31.Y3が、式−C(O)R2を有する基である請求項27のリポソーム。 32.Y3が、−C(O)(CH24CH3である請求項31のリポソーム。 33.Z1とZ2のうちの少なくとも一つが、変換抑制基である請求項27のリポ ソーム。 34.変換抑制基が、−OC(O)CH3、−OC(O)CH2CH2CH3、−O C(O)CH(CH3)CH3又は−OSi(CH32C(CH33である請求項 33のリポソーム。 35.変換抑制基が、−OSi(CH32C(CH33である請求項34のリポ ソーム。 36.化合物が、式CH3−(CH212CH=CHCH21−CH(NHY3) −CH22を有する請求項27のリポソーム。 37.二分子膜が、少なくとも10モル%の該化合物を含む請求項27のリポソ ーム。 38.二分子膜が、ビタミンD3を含む請求項27のリポソーム。 39.二分子膜が、1モル%のビタミンD3を含む請求項38のリポソーム。 40.二分子膜が、ヘッドグループ変性脂質を含む請求項27のリポソーム。 41.追加の生理活性剤を含む請求項27のリポソーム。 42.リポソームが脱水されている請求項27のリポソーム。 43.請求項27のリポソーム及び薬理学的に許容されうるキャリアーからなる 医薬組成物。 44.請求項43の組成物を動物に投与することからなる化合物を動物に投与す る方法。 45.動物が癌に罹っており、ある量の組成物が投与され、その投与量には、抗 癌有効量のリポソームが含まれている請求項44の方法。 46.投与量が、動物の体重1kg当たり少なくとも1mgのリポソームを含ん でいる請求項45の方法。 47.投与量が、約1mg/kg〜約1000mg/kgを含んでいるからなる 請求項46の方法。 48.脂質及び式R1−Y1−CHZ1−CH(NY23)−CH2−Z2を有する 化合物からなる二分子膜を有するリポソーム。 ここで、R1は、鎖中に5〜19個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アル ケニル又はアルキニル基であり、 Y1は、−CH=CH−、−C‖C−又は−CH(OH)CH(OH)であり 、 Z1とZ2は、それぞれ、独立に、OHあるいは変換抑制基であり、 Y2は、H、フェニル基、1〜6個の炭素を有するアルキル置換フェニル基又 は1〜6個の炭素を有するアルキル鎖であり、 Y3は、H又は式−R2−C(O)R2若しくは−S(O)22を有する基であ り、 R2は、1〜23個の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルケニル又はアル キニル基であり、 二分子膜が、抗癌有効量の該化合物を含んでいる。 49.請求項48のリポソーム及び薬理学的に許容されうるキャリアーからなる 薬剤組成物。 50.請求項49の組成物を動物に投与することからなる癌に罹った動物を治療 する方法。
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