【発明の詳細な説明】
発明の名称 被分析成分を測定する方法及び患者血清中の抗-TSH受容体自己
抗体の測定へのその使用
本発明は、流体試料のある量中の被分析成分(analyte)を測定するための方法
、及び患者血清中の抗-TSH受容体自己抗体の測定の為にそれを使用すること
に関する。
本発明に関して述べる意味に於いては、「被分析成分」とは、自然の状態で流
体である生物試料中の、または適当な予備処理によって流体形に変換された生物
試料中の、その存在及び/または量が測定されるべきものである生物活性物質を
主として意味している。従って、本発明の意味に於いては、被分析成分は、主と
してハプテン性または抗原性を有している物質、例えばホルモン類、ペプチドホ
ルモン類、生理活性ペプチド類及び蛋白質類であり、後者はまたイムノグロブリ
ン性質を有している蛋白質、即ち抗体または自己抗体も含む。生物試料は主とし
て血液試料またはその他の流体血液分画物、特に、例えば血清試料または血漿試
料であるが、試料は原則として他の生物流体、例えは唾液または尿または溶解さ
れた組織抽出物でもあり得る。しかしながら本発明は、天然の起源の生物活性物
質の測定には限定されず、生物流体中の薬剤及びそれらの代謝物の測定も含み、
そして本発明
に従う比較的高価な方法の使用が、そのような被分析成分の測定に対し有用であ
るならば、そして本発明に従う方法を実施するためにそのような場合に必要とさ
れる結合パ−トナ−類及び反応体類が見いだされるならば、任意の他の物質の測
定へも使用できる。しかしながら本発明は、生物活性物質の測定に特に重要であ
り、特に生物体液中の蛋白性の物質、従ってそれ自体知られている別の方法に於
いて測定するのが困難であるそのような被分析成分の測定において特に重要であ
る。本発明に従う測定方法が、ある種類の被分析成分類またはある被分析成分に
関して主として記載されている場合は、これは本発明の方法をそのような被分析
成分に制限することを意味するものと解釈されてはいけない。
単純な無機または有機性の化学物質に対し、広範囲な化学的及び/または物理
的な測定方法が利用できるが、生物活性被分析成分、特にある種の生理機能を有
している天然の生物分子に於いては、一般に、いわゆるイムノディアグノスティ
ック法(免疫診断法)によって測定されなければならない。なぜならば、それら
の性質及び/またはそれらが存在する量の為に、他の測定方法は使用できないが
、または例えば臨床的な実施には高価すぎるからである。
そのような免疫学的な測定法は、原理的には知られていると考えられる。既知
の方法は、反応の種類、測定さ
れるべき物質または使用されるべき検出法に依存して、種々の形式に当てはめる
ことができる。従って、方法の幾つかはいわゆる競争的測定と命名でき、これは
古典的なラジオイムノアッセイ(RIA)を含んでおり、そしてこれは標識、測
定されるべき分子の種類、及び均質相中での測定かまたは不均質相中での測定か
に依存して、更に種々のサブタイプに振り分けられる。競争的な方法による抗原
及び抗体の測定の為の基本的な方法に関しては、例えばUS-B1-3654090のカラム
3の上部を参照することができる。この方法では、既知の量のコンペティタ−(
競争者)及び必要量未満の特定のバインダ−が調査されるべき試料に加えられ、
一般には成分、即ちコンペティタ−またはバインダ−の一方が標識された形態で
、そして他方が固定された形態で存在し、そして所望量の被分析成分が固相に結
合した標識の量から測定される。従ってこの方法では、バインダ−またはコンペ
ティタ−の成分の少なくとも1つが固定できるもの、そして他方が標識できるも
のであることが必要であり、直接の標識の代わりに、後で行う間接的な標識の可
能性でも充分である。
いわゆるサンドウィッチ測定法として知られている別の原理は、例えは異なる
抗体などのバインダ−に対する二つの異なる結合場所を有している被分析成分に
適している。試料中に存在する被分析成分の合計量は、まず第
一の固定された抗体の過剰によって結合され、そしてこの量は第二の標識された
抗体で、後で、または同時に標識される。この原理の間接的な変形が、例えばEP
-A1-0105714またはEP-A1-147848中で実現されているように、更に別の固定され
た、または標識された抗体が、測定されるべき被分析成分を含有しているサンド
ウィッチを、固定または標識のいずれかをするために使用される。これらの方法
すべてに於いて、測定されるべき被分析成分は、最後にはそれ自体固定されかつ
標識された、検定の結果得られた免疫複合体中に存在しそして測定される。
それらの種々の具体例中で、上記の基本的な方法は生物流体中の殆どの生物活
性被分析成分の測定の為に使用できる。
しかしながら、即ち入手の可能性、達成可能な純度、安定性、固定可能性、及
び測定方法中で互いに反応される反応体の結合性を含めた種々の理由の為に、既
知の原理は直接適用出来ないか、又はそれらの適用にいくつもの重大な欠点が伴
う多くの場合が存在し、これらの場合は一見すると古典的な測定方法のより複雑
な変更をすることが、単純な基本的な方法よりも、より有利に見える。そのよう
なより複雑な測定方法の例は、出願人のドイツ特許4,120.412中に記載されてお
り、ここでは述べられた特許に詳細に記載されている理由の為に、ヒト甲状腺パ
−オキシダ−ゼ(hTPO)に対する自己抗体の測定
が、測定方法の試薬セットに属している成分からのサンドウィッチの合成の撹乱
が、試料中に存在する被分析成分、即ち、hTPOに対する自己抗体によって測
定されるという方法で実施される。この方法では、測定されるべき被分析成分の
存在は、標識が固相へ結合することが減少することとして現れる。述べられた方
法の実質的な利点は、抗hTPO自己抗体に対する競争者(コンペティタ−)と
して役立つ抗原hTPOの、以前には必須とみなされていた高い精製を無して済
ませることができるということである。
特に測定方法の反応体の一つが受容体(レセプタ−)である場合には、幾らか
異なった種類の問題が生じ得る。ペプチドまたは蛋白質性の生物分子が受容体に
結合することは、一般に非常に複雑であり、受容体と生物分子の間の結合の形成
は、生物分子の構造変化、または受容体の構造変化、例えば標識の結果、または
固定化の結果に対し慣用の抗原/抗体結合ペア−の場合よりもよりずっと感受性
である。上記の基本的な原理の一つに従う、既知の免疫学的な測定方法が可能か
どうかについて、このことは、そのような方法の設計に関する非常に僅かな自由
度しか存在しないということを生じる。従って、抗-TSH受容体自己抗体の測
定の場合に於いては、今日まで固定された受容体(及び標識されたbTSH)、
または固定されたコンペティタ−類(及び標識された受容体)
を用いることが可能ではなかった。
今述べたことは、本発明に従う典型的な測定方法を実施するために好ましい場
合でもある、TSH受容体に対する自己抗体の測定の場合に、更に詳細に説明さ
れる。
TSHは、甲状腺の機能に関して鍵となる役割を果たす、脳下垂体ホルモンで
ある。その放出は、視床下部中に形成されたホルモンTRHによって刺激され、
最も重要な甲状腺ホルモンのチロキシン(T4)の生成と放出を制御する。フィ
−ドバックに基づいて、血清のチロキシン含量はTSHの放出を制御する。甲状
腺細胞によるチロキシンの形成は、脳下垂体によって放出されたTSHが甲状腺
細胞膜のTSH受容体と結合する手順により、TSHによって刺激される。
ある種の病理学的な症状に於いては、このTSH受容体に対する種々の種類の
自己抗体も形成され得る。これらの自己抗体の種類に依存して、チロキシンの生
成及び放出の何れかの抑制が、TSH分子が遮へいされる為にTSH受容体に於
いて起こり得るか、または逆に、この甲状腺ホルモンは、抗-TSH受容体自己
抗体がTSHの作用を真似て甲状腺ホルモンの合成と放出を刺激することによっ
て制御されない方法で放出され得るかの何れかである。甲状腺ホルモン過剰は、
後者の場合に、なかでもグレ−ブス病型(バセドウ氏病型)の甲状腺機能亢進症
として現れる。
従って、抗-TSH受容体自己抗体の検出は、臨床的な実施に於いて非常に重
要であり、生物学的流体中のそのような自己抗体の測定を可能とする、幾つかの
既知のラジオ受容体検定が既に存在している。
そのようなTSH受容体検定は、測定されるべき自己抗体の為の特異的な結合
試薬として、抗被分析成分自己抗体の代わりに、TSH受容体類の調製物が使用
されること、そしてコンペティタ−として使用されるTSH調製物は、放射性標
識系であることを除いては、競争的なラジオイムノアッセイと同様に機能する。
更に、以下に述べる受容体/TSH相互作用の特異な性質の為に、TSH受容体
調製物の、放射性標識化TSH調製物や試料との反応が、液層で実施され、受容
体と結合パ−トナ−から形成される反応生成物が、例えばポリエチレングリコ−
ルの添加によって沈殿され、そして上澄み液の除去後にペレット化された沈殿物
中の放射能が測定できるように、試験は実施されなければならない。
ヒトの血清中の抗-TSH受容体自己抗体の、既知の測定の基本原理と詳細は
、多くの出版物中に記載されており、それらの中には、種々の試薬製造業者の製
品情報に加えて、L.C.ハリソン及びP.J.リ−ドマンのClin.Biochem.,23巻,43〜
48ペ−ジ,1990年、バ−ナ−ド・リ−ス・スミスら,ENdocrine Reviews,9巻
,No.1,106〜121ペ−ジ,1989年、及びバ−ナ−ド・リ−ス・スミス及びレジナ
ルド・ホ−ル,Methods in Enzymology,74巻,405〜420ペ−ジ,1981年が特に
挙げられる。抗-TSH受容体自己抗体の測定の為に記載された全ての受容体検
定は、上記の基本方法を実現している。更に詳細が知りたければ、出願人の非先
行技術出版のドイツ特許出願P 42 37 430.8の内容を参照出来る。抗-TSH受容
体自己抗体の測定の為に意図された受容体検定、及び上記以外の基本原理に従う
操作は、今日まで開示されてはいない。
この理由は、受容体/自己抗体又は受容体/標識化TSH調製物の相互作用の
性質である。これは例えば固定形でTSH受容体を使用することをこれまで不可
能とし、そして慣用の液体/固体分離の後に固相に於いて測定されるべき放射能
を測定することをこれまで不可能としてきた。そして更に、受容体調製物を標識
化すること、そして被分析成分に対するコンペティタ−としての固定されたTS
H調製物とのその反応が今日まで可能ではないとされてきた。更に、放射能を有
するもの以外の標識でTSH調製物を標識することは、今日まで実際可能ではな
かった。従って、例えば放射能標識は、酵素標識又は蛍光性の標識で置き換える
ことができない、何故ならば、これらが共に沈殿してしまうか、又は受容体/結
合パ−トナ−複合体の必要とされる沈殿中で不活性化されるかのいずれかである
からである。更に、既知のTSH調製物の受容体結合能力は、標識として嵩ばる
有機ラジカル
を付加しようと試みると、余りにも大きく制御不可能に損なわれる。
抗TSH受容体自己抗体の測定の為の以前の受容体検定は、従って沈殿型の放
射性受容体検定とならざるを得なかった。但しそのような検定は、ユ−ザ−並び
に製造業者に多くの欠点を有している。即ち:
1.排他的に放射能を使用する方法は、製造業者、使用者及び環境に対し既知の
安全に対する負担をかけること。
2.沈殿物をペレット化する為の結合/分離に必要とされる遠心分離は、実質的
により時間がかかり、免疫診断で現在非常に広く使用されている他の方法、例え
ば、被覆された試験管及びミクロ滴定プレ−ト技術よりも、取扱いが不便である
こと。
3.トレ−サ−として放射性標識化TSHを生産することは、高価で技術的に困
難である。まず、天然の供給源から得られる、一般的にはウシのものであるTS
Hは、費用のかかる多段階の手順によって精製されなければならず、このことは
特異的な受容体結合活性の減少を生じる。必要とされるその後の酸化的な放射性
ヨウ素化は、更に結合活性を減少させる。
4.沈殿の効率及びトレ−サ−の非特異的なペレット化も、とりわけ、試料の組
成に依存している。しかしながら、試料の組成は異なる患者の血清により変化し
、従って実際の測定値はこの試験設計で誤認を生じ得る。
既知の方法の利点の中には、血清試料中に存在する内因性のヒトTSHが、一
般的に使用されるウシのTSHのブタのTSH受容体への結合に干渉しないとい
うことがある。ウシのTSHのブタTSH受容体への親和性は、異なる生物起源
のTSH/TSH受容体の全ての調べられた組合わせの中で最も大きいので、新
しく設計された試験に於いてもまた、これらの利点を利用することが望ましい。
本発明の目的は、液体試料のある容量中の被分析成分の新規な測定方法を提供
することであり、特に測定されるべき被分析成分に対するコンペティタ−の性質
、及びその標識方法に関して、被分析成分の性質及び関連するバインダ−の性質
に対して、その試験がより大きな独立性を有し、そして特に沈殿段階なしにでき
る受容体検定を可能とすること、そして殆ど任意の標識で機能できる種類の受容
体検定法型である、方法を提供することである。
本発明の特定の目的は、そのような新規な原理に従って機能する抗-TSH受
容体自己抗体の測定方法を提供することであり、既知の方法の上記欠点がないが
、同時にその利点を保有している抗-TSH受容体自己抗体の測定方法を提供す
ることである。
これらの目的は、特許請求の範囲第1項に従う測定方法によって達成され、そ
して特許請求の範囲第15項に
従うこの方法の具体例に従って達成される。
これらの方法の有利な具体例が、その下のサブクレ−ムに記載されている。
抗-TSH受容体自己抗体の測定の為の基本的な方法とその特定の設計の更に
好ましい具体例と特徴は、次の記載から明らかである。
この方法の基本的な原理を説明し、図解するために、図1が参照できる。
本発明に従う方法は、測定されるべき被分析成分(A)の存在と量が、間接的に
測定される手順によって基本的な目的を達成する。その間接的な測定は、固定さ
れたコンペティタ−(K)の濃度の測定として実際の濃度測定を実施することに
よって行われる。その固定されたコンペティタ−(K)は、バインダ−(B)に
結合されておらず、直接標識されているか、または追加の抗体(ラベル)で標識
されることができて、特に固定されたサンドウィッチのの形成によって標識でき
るものである。その固定されたコンペティタ−(K)の量は、被分析成分(A)の
含有量の増加が、結合されたコンペティタ−(K)の、または結合された標識(
ラベル)の量の増加につながる方法で測定されるべき試料中の被分析成分(A)
の量と、相関しているものである。
本発明に従う方法に於いては、バインダ−、例えば受容体及びコンペティタ−
を含んでいる複合体中に標識が
存在する必要がなく、標識化はバインダ−/被分析成分またはコンペティタ−を
含んでいる複合体と独立に実施できるので、ある種の標識を適用可能である必要
があるといったどんな制限も、本発明に従う方法では避けることができる。
バインダ−に直接結合していないコンペティタ−の測定を通じて、被分析成分
を間接的に測定するために、試験試薬バインダ−及びコンペティタ−の純度及び
他の結合性に関する要求は減少できる。この試験が機能するためには、主として
要求される全ては次の事である。
・バインダ−、例えば受容体に対するコンペティタ−の結合の程度は、測定され
る被分析成分の存在によって充分に明らかに影響を受けること。この要件は一般
にバインダ−が特異的なバインダ−、例えば受容体である時のみに満たされる。
及び、
・コンペティタ−の結合されなかった成分は、バインダ−に結合したコンペティ
タ−の成分の同時的な固定及び/または標識化は起こらず、そしてバインダ−へ
のコンペティタ−の結合がコンペティタ−の結合されなかった量の固定化によっ
て有意義には損なわれないようなやり方で固定されることができる。
言い換えれば、バインダ−(TSH受容体)に対するコンペティタ−(例えば
、抗-TSH受容体自己抗体の測定に於いては、ウシTSHのもの)は、固相に
対する
コンペティタ−の結合と比較して充分に良好にされていなければならないこと、
即ち、バインダ−と受容体の相互作用によって形成される複合体は、熱力学的及
び/または動力学的に充分に安定であって、従って、使用された共通の培養時間
内に、そのコンペティタ−の選択的な固定に使用される物質の存在下で、述べら
れた複合体から既に結合されたコンペティタ−を解放することが、有意義に存在
しないことが必要である。このことは、試験化合物の濃度の正しい選択及び/ま
たは種々の反応の為のよろめき及び培養の期間及び/またはバインダ−に結合さ
れないコンペティタ−の固定及び標識化の為の、充分低い会合動力学(反応速度
)を有している抗体の選択、またはそのような会合反応速度(動力学)につなが
る条件下での作業によって達成できる。
更に、固相に結合された標識が、実際には、バインダ−に結合されないコンペ
ティタ−のラベルのみであることが確保されなければならない。言い換えれば、
a)そのコンペティタ−の固定の為の固相上に固定された抗体へ、コンペティタ
−のその後の標識化の為に使用された抗体又は抗体断片が結合することを防ぐこ
と、b)更に、バインダ−とコンペティタ−の複合体が固相に結合することを、
又はそれらが結合されるべき時は標識されることを防止することが必要である。
最後に述べた要件は、コンペティタ−の固定及び標識化に使用される二つの抗
体の少なくとも一方が、コンペティタ−のバインダ−への優先的な結合(ブタの
TSH受容体に対するbTSHの結合)によって封じられているコンペティタ−
(bTSH)のエピト−プに結合する時に達成される。
勿論、コンペティタ−とバインダ−は、バインダ−の結合位置について、コン
ペティタ−の被分析成分との効果的な競争が存在するような量で、試験成分とし
て使用されなければならない。しかしながら、コンペティタ−と被分析成分が同
じ結合位置について直接競争することは必要ではなく、コンペティタ−の結合が
、被分析成分のバインダ−への結合によって明らかに減少されることで充分であ
る。このことは、流体層中に結合されないコンペティタ−のより高い割合を生じ
、この割合は、流体反応混合物中の被分析成分の濃度を反映し、従って、その後
で固相への結合及び標識化によって測定できる。
抗体濃度と、バインダ−に結合されてはいないが固相上に固定され、標識化さ
れているコンペティタ−の間の比例の為に、本発明に従う方法は、流体試料中の
被分析成分の濃度の定量的な測定を可能とし、そして勿論、そのような試験では
普通であるように、測定された値は検量物質を使用して作られた検量曲線と比較
される。
しかしながら、試料中に期待される被分析成分濃度に於いて、バインダ−から
のコンペティタ−の完全な置き換えがありそうであり、そして、生じる多かれ少
なかれ
一定の、固定コンペティタ−の信号が、被分析成分の存在に対する信号を表すよ
うに、比較的少量のバインダーとコンペティタ−を使用することによって、この
方法は単純な定性的な陽性/陰性試験として実施することもできる。
測定方法の成分に関する上記の種々の要件は、実際上に実現できることは、抗
-TSH受容体自己抗体の測定法としてこの方法を実施する、次の特定の具体例
によって示される。
述べられた特定の方法の記載に関連して、図面が参照されるが、その図面は以
下のものを示している。
図1は、本発明に従う基本法の図解であって、抗-TSH受容体自己抗体の測
定の例についての必要な試験成分と共に記載されている。
図2は、別のTSH抗体で被覆されそして試験管の壁の形態である、固相への
標識化TSH抗体の結合を示し、その結合は加えられたbTSHの濃度に依存し
ている。
図3は、ブタTSH受容体と共に予備培養した場合の図2に従う系に於ける測
定された信号中の減少を示している。
図4は、抗-TSH受容体自己抗体を有する患者血清の添加により、図3に従
う測定信号の受容体に関連する減少の除去を示しており、固定され標識化された
bTSHの増加量が、自己抗体の増加量と対応している事を示
す。
図5は、本発明の方法による、グレ−ブス病にかかった患者の血清群及び健康
な志願者の血清群の測定の結果を示しており、
図6は、本発明に従う方法によって得られる測定値の、実際に試験された抗-
TSH受容体自己抗体の測定についての伝統的な試験の測定値との相関を示して
いる。
抗-TSH受容体自己抗体が本発明に従う測定法によって実際に測定できるか
どうかの問いを調べるために、次の物質と方法を使用して、種々の試験を実施し
た。
材料と方法
1.試験管
コンペティタ−として使用されるbTSHを固定するための固相の調製につい
ては、ポリスチレン・スタ−試験管(NUNC)を、300μlの0.1 M NaHCO3,p
H8.0当たり、1.0μgのモノクロ−ナルの市販の抗-TSH抗体(フィンランドの
メディックス(Medix)社からの抗体No.5405)で被覆した(15時間、室温)。その
後、飽和と凍結乾燥を、それ自体は知られた方法で実施し、0.5%ウシ血清アル
ブミン(BSA)/3%カリオン/0.005% NaN3で行った。
製造業者に従っで、この特別の抗-TSH抗体はhTSHに対し特異的、また
はhTSHのベ−タ・サブ・ユニットに対し特異的であり、そして5×109l/mol
hTSH
の親和性定数を有している。これは、イン ビトロで製造され、0.1%NaN3の含
有量を有する0.15mol/l NaCl中のアフィニティ−精製Igフラクションとして市
販されている(蛋白質濃度0.02mg/ml)。
2.コンペティタ−として使用されたウシTSH調製物
市販の「スィトロバル(Thytropar)」の名前を有するロ−ラ− ファ−マス−
ティカルズ(Rorer Pharmaceuticals)からのTSH調製物を測定当たり100μUの
量で使用した。
3.バインダ−として使用されるブタTSH受容体
製造は文献に記載されているブタ甲状腺膜の粗洗剤抽出物であるブタTSH受
容体が使用された(例えば、バ−ナ−ド・リ−ス・スミス及びホ−ル,Meth .Enz
ym.74,405〜420ペ−ジ,1981年、または出願人のドイツ特許出願P 42 37 430.8
を参照)。ブタTSH受容体は、慣用の知られている測定法のものよりも4倍高
い濃度で使用した。
4.固定されたbTSHコンペティタ−を標識するための標識された抗体
試験管を被覆するために使用された抗体(オランダ,アムステルダム,CLB
社からのモノグロ−ナル抗-bTSH抗体 920831-52)からの異なるエピト−プ
中に、bTSHを結合することが知られている市販のモノクロ−ナル・マウス抗
bTSH抗体を、1:1のモル比で、既
知の方法でアクリジニウムエステルで標識化した。抗体に結合しないアクリジニ
ウムエステル標識は、ゲル濾過で除去した。試験を実施するために、得られたト
レ−サ−を、200μlの10mM トリスtris/Hcl pH 7.5/0.1% BSA/0.4 mg/ml マウ
ス 1gG/0.4mg/mlウシ 1gG当たり、200,000RLU(相対光学単位Relative Light Un
its)の濃度に調節した。
この述べられた抗体の使用は、最初に述べたものの使用と同じ位非臨界的であ
るとみなされる。試験動物の免疫化(例えばbTSHによる)及びその後の慣用
的な選択によってそれ自体は知られた方法で得ることが出来る、他の可能なモノ
クロ−ナル抗体の対の適合性は以下の試験1及び2に記載される方法によって単
純に試験できる。
次の試験は上の材料を使用して実施された。試験1
予備試験に於いて、固相に結合されたbTSHサンドイッチが、試験管を被覆
するため及びトレ−サ−を調製するために使用されたモノクロ−ナル抗体を使用
して製造できるかどうかが決定された。この目的には、種々の量のウシTSHを
上記の様に造られたトレ−サ−200,000RLUと共に、300μlのPBS(ホスフェ−ト
緩衝化食塩溶液)の容量中で、上記の様にして造った試験管中で、300rpmで振盪
しながら培養した。結合したもの/遊離のものの分離を次にそれ自体は知られて
いる方法で実施し、
固相の発光を測定した。試験管に対する発光バンドをベルトルド社からのLP952T
ルミノメ−タ−で測定した。
図2は、トレ−サ−の増加量がbTSHの増加量で固定されること、即ち、サ
ンドイッチが二つの選択された抗体を使用して造られ得ることを示している。試験2
試験1に従うサンドイッチ反応中の測定可能なウシTSHの量に対するTSH
受容体調製物の存在の影響の試験
次の手順が使用された。
1. 異なる量の粗製ブタTSH受容体(TSH受容体試薬TRAK-検定ヘニング
ベルリンからの50μl)をモノクロ−ナル抗-TSH抗体で被覆された試験管中に
ピペットで入れた。
2. 25μlのウシTSH(スィトロパ−ル(Thytropar),ロ−ラ−(Rorer)社,PBS
中100μU)を次にピペットで入れた。
3. 200μlの標識されたモノクロ−ナル抗-TSH抗体(発光標識化されてい
るもの、PBS中200,000RLU)を次にピペットによって加えた。
300rpmで振盪しながら、室温に於いて、培養を2時間実施し、その後、結合物
/遊離物分離、固相の洗浄、及び固相に結合された発光の測定を図1のように実
施した。
図3に示されるように、ブタTSH受容体調製物の存
在は、標識され固相上に固定されることの出来るbTSHの量の減少につながり
、このことは溶液中のbTSHの量が加えられた受容体への結合の結果減少した
ことを示している。試験3
定義された量の抗TSH受容体自己抗体を、試験2に従う試験系に加えた。一
つの自己抗体濃度単位は、350U/lの抗体力価を有する血清に相当している。その
ような血清は抗体のない血清で希釈され、試験2に従う試薬系に加えられた。
特定していえば、この形態で既知の試料による検量、及び未知の試料の測定の
両方の為に使用できる完全な試験は、以下の様に実施された。
次のものがまず被覆されていない試験管にピペットで入れられる。50μlのブ
タTSH受容体と50μlの抗体含有血清試料。
続いて室温で15分間培養される。25μlのbTSH(100μU)を次にピペット
で加える。
室温で1時間培養後、100μlの液体反応混合物をモノクロ−ナル抗-TSH抗
体5404で被覆されている被覆試験管に移し、そしてアクリジニウムエステルで標
識された200μlの第二の抗-bTSH抗体をサンドウィッチを造るために加えた
。
300rpmで振盪しながら、室温で3時間培養を実施し、
ヘニングベルリン社からの市販のルミテスト洗浄溶液を使用して洗浄を実施した
。試験管に結合された発光バンドを次に試験1のように、ベルトルド社からのLB
952Tルミノメ−タ−を使用して測定した。
図4は試験管の壁に結合した発光ラベルの濃度が加えられた抗-TSH受容体
自己抗体の量の関数として増加することを示している。試験4
臨床的な有用性の測定の為には、グレ−プス病(バセドウ氏病)を有している
と分類されているドナ−の血清が試験3の下に記載された培養プロトコルに従っ
て本発明に従う測定方法で測定された。更に、抗-TSH自己抗体のない健康な
甲状腺を有する人々からの血清を測定した。
図5は、本発明に従う方法によって健康な志願者とグレ−ブス病(バセドウ氏
病)にかかった患者の間の明瞭な区別が可能であることを示している。
本発明に従う方法による抗体含有血清の測定中で得られた値は、更に実際に使
用されている認められた比較方法による測定の結果と比較された(ヘニングベル
リン社のTRAK検定)。
結果は図6に示されている。本発明に従う方法の結果は、公知測定方法によっ
て得られた結果と相関できることがわかる。自己抗体の無い陰性の血清(<15U/
l)は、
公知試験法に於けるように本発明に従う試験法に於いて、低い測定値を与え、一
方、自己抗体含有の陽性の血清は一般に本発明に従う測定法に於いてもより高い
測定値を与える。図6に示された結果は、記載された実際的な具体例中での新規
な測定法の臨床的な有用性を文書化するものである。
上記の測定法に於いては、バインダ−(ブタ甲状腺からの粗製ブタTSH受容
体)が試料(患者血清)及びコンペティタ−(粗製ウシTSH)と共に試験管中
で予備培養される。
この液体反応混合物を次にバインダ−に結合されていないコンペティタ−の成
分の選択的な結合の為に被膜(モノクロ−ナル抗-bTSH抗体でのコ−ティン
グ)を有している試験管に移され、同時に第二の標識された抗体(発光標識モノ
クロ−ナル抗-bTSH抗体)が試験管に加えられる。この抗体はバインダ−に
よって結合されたコンペティタ−(受容体に結合されたbTSH)に結合せず、
又は試験管壁上の固定された第二の抗-bTSH抗体に結合しないように選択さ
れる。
培養後、洗浄を実施し、試験管壁上の発光を測定する。このようにして検出さ
れたbTSHの量は、患者試料中の被分析成分の量と比例する。
しかし、記載された反応手順は成分の濃度、ピペットで移す順序などに関して
特定の変化をしうる。
抗TSH受容体自己抗体について最初に記載された測定法と比較して、本発明
に従う方法は次の利点を有している。
1. 本発明に従う試験で使用するために、コンペティタ−として使用されるウ
シTSHは精製される必要も、標識される必要もなく、ウシTSHは粗製ホモジ
ネ−トとしてのウシ脳下垂体から一段階で抽出したものが使用できる。これは特
定の精製及び標識段階の結果活性が失われる危険性を減少し、かつ、最大の特異
的受容体結合活性が保証される。
2. 既知の方法とは対称的に、結合物/遊離物分離が遠心分離ではなく単純な
慣用の試験管洗浄によって実施される。これはより速くより経済的であり、より
便利で、使用者にとってかなりの取扱の利点をあたえる。
既知の試験に存在する放射能標識を使用しなくてはならないという制約が本発
明の方法では存在しない。コンペティタ−は直接標識される必要がないので、コ
ンペティタ−の受容体結合活性が損なわれることを考慮する必要がない。トレ−
サ−としての抗体を標識することは、コンペティタ−としてのbTSHを標識す
ることよりも問題がずっと少ない。抗体の抗原との相互作用は、抗体の小部分の
みの参加で実施され、抗体の大部分(の場所)はその免疫反応性に影響すること
なしに化学的に変化出来る。一方、受容体結合はずっとより複雑で、標識の導
入によって生じ得る様な、外的な影響に対しずっと感受性が大きい。
4. 本発明の方法では、遠心分離が実施されないので、例えば、測定されるべ
き試料中の異なる蛋白質濃度に起因する、そしてそれに関連してトレ−サ−の非
特異的ペレット化に起因する、既知の方法では生じ得る測定誤差が存在しない。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1995年7月25日
【補正内容】
物流体中の殆どの生物活性被分析成分の測定の為に使用できる。
しかしながら、即ち入手の可能性、達成可能な純度、安定性、固定可能性、及
び測定方法中で互いに反応される反応体の結合性を含めた種々の理由の為に、既
知の原理は直接適用出来ないか、又はそれらの適用にいくつもの重大な欠点が伴
う多くの場合が存在し、これらの場合は一見すると古典的な測定方法のより複雑
な変更をすることが、単純な基本的な方法よりも、より有利に見える。そのよう
なより複雑な測定方法の例は、出願人のドイツ特許4,120,412中に記載されてお
り、ここでは述べられた特許に詳細に記載されている理由の為に、ヒト甲状腺パ
−オキシダ−ゼ(hTPO)に対する自己抗体の測定が、測定方法の試薬セット
に属している成分からのサンドウィッチの合成の撹乱が、試料中に存在する被分
析成分、即ち、hTPOに対する自己抗体によって測定されるという方法で実施
される。この方法では、測定されるべき被分析成分の存在は、標識が固相へ結合
することが減少することとして現れる。述べられた方法の実質的な利点は、抗h
TPO自己抗体に対する競争者(コンペティタ−)として役立つ抗原hTPOの
、以前には必須とみなされていた高い精製を無して済ませることができるという
ことである。
特に測定方法の反応体の一つが受容体(レセプタ−)
である場合には、幾らか異なった種類の問題が生じ得る。ペプチドまたは蛋白質
性の生物分子が受容体に結合することは、一般に非常に複雑であり、受容体と生
物分子の間の結合の形成は、生物分子の構造変化、または受容体の構造変化、例
えば標識の結果、または固定化の結果に対し慣用の抗原/抗体結合ペア−の場合
よりもよりずっと感受性である。上記の基本的な原理の一つに従う、既知の免疫
学的な測定方法が可能かどうかについて、この
請求の範囲
1. a) 被分析成分(A)の為の予め決められた量のバインダ−(B)、及び
b) コンペティタ−(K)のバインダ−(B)に対する結合の程度が、試料中
の被分析成分(A)の量と相関するような方法で該バインダ−(B)によって同様に結
合される、予め決められた量のコンペティタ−(K)、但し、該コンペティタ−(K)
は、定量的及び/又は定性的な測定を可能とする標識で標識されているか又は標
識されることが出来るものである、
を含んでいる、1以上の測定試薬が試料に加えられて液体反応混合物を形成す
る、流体試料のある容量中の被分析成分を測定する方法であって、
c) 該液体反応混合物が、同時に又はその後に続いて、バインダ−(B)に
結合されていないコンペティタ−(K)の量の選択的な固定の為の物質(1mm)が結合
されている固相と反応させられ、但し、該物質(1mm)は、該被分析成分(A)及びバ
インダ−(B)に結合したコンペティタ−(K)と有意に交差反応しないものであり、
そして必要ならば、該液体反応混合物が、固定されたコンペティタ−(K)に対
する標識された反応体(ラベル)と反応され、そして液体反応混合物から固相の
定量的な分離の後に、固相に結合したコンペティタ−(K)の量が
それ自体は知られた方法で、該コンペティタ−に結合した標識の物理的及び/又
は化学的な検出によって測定され、そして該コンペティタ−(K)の測定された量
がもとの試料中の被分析成分(A)の存在及び/又は量と相関されることを特徴と
する方法。
2. 固相を添加する前に、本質的に平衡に達する迄試料流体とa)及びb)に従う
測定試薬を含んでいる液体反応混合物が、一緒に培養されることを特徴とする請
求項1に記載の方法。
3. 固相への結合の間叉はその後に、コンペティタ−(K)が固定されたコンペ
ティタ−(K)に結合するが固相には結合しない標識された反応体(ラベル)で標
識されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
4. 標識された反応体(ラベル)が、更に別の液体試薬の形態で使用されるこ
とを特徴とする請求項3に記載の方法。
5. コンペティタ−(K)又は標識された反応体(ラべル)が、放射性同位元素
、酵素、酵素反応の基質、蛍光標識、又は化学発光標識で直接標識されることを
特徴とする請求項1〜4のいずれか一に記載の方法。
6. 被分析成分(A)が、抗原性又はハプテン性を有している生物活性物質であ
ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一に記載の方法。
7. 被分析成分(A)が、抗体又は自己抗体であること
を特徴とする請求項6に記載の方法。
8. コンペティタ−(K)が抗原性又はハプテン性を有する生物活性物質である
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一に記載の方法。
9. バインダ−(B)が、コンペティタ−(K)又は被分析成分(A)に対する生物的
な受容体であって、その受容体が生物物質から得られるか又は遺伝子工学によっ
て製造されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一に記載の方法。
10. 試料中に存在する被分析成分(A)の合計量の測定方法として実施される
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一に記載の方法。
11. バインダ−(B)に結合されていないコンペティタ−(K)の選択的な固定の
為の物質(1mm)が、コンペティタ−(K)に対するモノクロ−ナル抗体であることを
特徴とする請求項1〜10のいずれか一に記載の方法。
12. 固定されたコンペティタ−(K)を標識するための標識された反応体(ラ
ペル)が、コンペティタ−(K)に対するモノクロ−ナル抗体であるか、又はコン
ペティタ−(K)に対する結合が固相上にコンペティタ−(K)を固定することによっ
て損なわれず、この固定に干渉しない抗体断片であることを特徴とする請求項1
〜11のいずれか一に記載の方法。
13. コンペティタ−(K)を固定する為の物質(1mm)
及び標識された反応体(ラベル)が、a)コンペティタ−(K)のバインダ−に結合
された成分の固定及び/又は標識化が妨げられるように、及び/又はb)バイン
ダ−(B)への結合からコンペティタ−(K)の結合された成分が放出されることを導
かないように、選択されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一に記
載の方法。
14. 使用された固相が被覆された試験管の壁であることを特徴とする請求項
1〜13のいずれか一に記載の方法。
15. 患者血清中の抗-TSH受容体自己抗体(A)の測定法として実施され、そ
の実施が
バインダ−(B)として、標準化されたTSH受容体調製物又は測定方法の実施
と関連して検量することが出来るTSH受容体調製物、
コンペティタ−(K)として、標準化されたTSH調製物又は測定方法の実施と
関連して検量することが出来るTSH調製物、
該固相上の選択的な固定の為の物質(1mm)として、第一のモノクロ−ナル抗-
TSH抗体、及び
標識された反応体(ラベル)として、固定の為に使用した第一の抗体とは固定
されたコンペティタ−(K)の異なる領域にTSHを結合させてTSHサイドイッ
チを形成し、そして非放射性標識の形態の標識を有している、更に別のモノクロ
−ナル抗-TSH抗体又は標識された
そのような抗体の断片、
を使用することによって行うことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一に
記載の方法。
16. バインダ−(B)として、TSH受容体がブタTSH調製物の形で使用さ
れ、コンペティタ−(K)がウシTSH調製物の形で使用されることを特徴とする
請求項15に記載の方法。
17. ブタTSH受容体調製物がブタ甲状腺膜の洗剤抽出物の形態で使用され
ることを特徴とする請求項16に記載の方法。