JPH0944319A - カートリッジ投入排出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カートリッジの落下を防止する。 【解決手段】 フィード機構１は、ガイド溝８ａ，８ｂ
に沿って、図４の左右方向に移動してカートリッジ４を
投入口Ａ側から排出口Ｂ側へ搬送する。カートリッジを
投入時、フィード機構１は、ガイド溝８ａ，８ｂに沿っ
て投入口Ａ側の下方に位置している。このときガイドロ
ーラ１ａによってプレスアーム２ｂが下方に押され、プ
レスバー２ｃが下方に引っ張られ、プレスバー２ｃと連
結された上ガイドレール３１が下方に移動し、上ガイド
レール３１とカートリッジ４との隙間Ｓ₁が狭くなる。
これにより、カートリッジ４の上方向への動きが規制さ
れるので、カートリッジ４が落下防止ブロック５を乗り
越えることはできなくなり、カートリッジ４の落下を防
止することができる。カートリッジ４を排出するとき
は、フィード機構１は排出口Ｂ側に移動し、リンク機構
２によるプレスレバー２ｃの引っ張りが解除され、上ガ
イドレール３１は元に戻る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カートリッジ投入
排出装置に関し、特に、カートリッジの落下防止機構を
有するカートリッジ投入排出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】カートリッジ投入排出装置は、コンピュ
ータ等の記録装置に、カートリッジに収容した磁気テー
プを装填する装置であるが、最近では、カートリッジを
大量に投入排出できる大容量のカートリッジ投入排出装
置が開発されている（特開平５−６６０３号公報参
照）。

【０００３】図４は、この種の大容量のカートリッジ投
入排出装置を示し、記録媒体（磁気テープ）を収容した
カートリッジ４は、その上端および下端をそれぞれ上ガ
イド３および下ガイド７に案内されて、投入口Ａから排
出口Ｂまでフィード機構１によって移送される。排出口
Ｂに到達したカートリッジ４はハンド機構６によって把
持されて記録装置（図示せず）へ搬入される。排出口Ｂ
には、落下防止ブロック５が配置され、カートリッジ４
が落下するのを防止している。

【０００４】フィード機構１は、ガイドローラ１ａ，１
ｂを備え、一方、装置本体のサイドフレーム８には、ガ
イドローラ１ａ，１ｂがそれぞれ係合するガイド溝８
ａ，８ｂが形成されている。フィード機構１はカートリ
ッジ４を押すための押板１ｃを備え、ガイド溝８ａ，８
ｂは、図４に示すように、サイドフレーム８の長さ方向
に伸び、投入口Ａの辺りで下方に曲っている。フィード
機構１は、ガイド溝８ａ，８ｂに沿って、図４の左右方
向に移動するが、投入口Ａ付近では、ガイド溝に沿って
上下方向へ移動する。

【０００５】図５は、フィード機構１の駆動機構を示
す。フィードベース５０はモータ等（図示せず）によっ
てガイドシャフト５１に沿って図５の左右方向に駆動さ
れる。ベース５０に設けられた支点５２には逆Ｌ字形の
レバー５３が回動自在に取り付けられ、レバー５３の上
部には長穴５４が形成され、長穴５４にガイドローラ１
ａが挿通されている。また、レバー５３はバネ５５によ
って常時図５の時計方向に付勢され、ストッパ５５で制
止されている。図５は押板１ｃが上方に突出した状態を
示し、この状態でフィードベース５０が図の右方向へ移
動すると、その動力はレバー５３を介してフィード機構
１へ伝わり、フィード機構１も同様に図の右方向へ移動
する。一方、フィードベース５０を図の左方向へ移動す
ると、ガイドローラ１ｃは長穴５４に沿って移動するの
で、フィード機構１は図の下方へ移動し、押板１ｃは下
方へ引っ込む。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来のカートリッジ投
入排出装置においては、カートリッジ４の角部が湾曲に
なっていたりすると、カートリッジが落下防止ブロック
の高さ（例えば３mm程度）を乗り越えて装置内に落下す
るおそれがあった。

【０００７】そこで、本発明の目的は、上記のようなカ
ートリッジの落下を防止することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明においては、カートリッジを案内する上ガイ
ドおよび下ガイドの一方または両方を移動させて上下ガ
イド間の間隔を変更するガイド間隔変更手段を設けるよ
うにした。このガイド間隔変更手段は、カートリッジ排
出口付近の上下ガイド間の間隔を、カートリッジ投入時
においてはカセットが落下しないように狭くし、カート
リッジ排出時においてはカセットが排出できるように広
くする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下本発明について図面を参照し
て説明する。図１〜３は本発明の一実施例を示す図であ
り、図１はフィード機構が投入口Ａ側にあるとき（カー
トリッジ投入時）の側面図、図２は図１の正面図、図３
はフィード機構が排出口Ｂ側にあるとき（カートリッジ
取り出し時）の側面図である。

【００１０】カートリッジ４は、その上下端を上ガイド
レール３１および下ガイドレール７に案内されて、投入
口Ａから排出口Ｂまでフィード機構１によって移送され
る。排出口Ｂ側にはカートリッジ４の落下を防止する落
下防止部材５が設けられている。落下防止部材５の突起
部分の高さは３mm程度である。図１〜３において、図
４，５と同じ構成部分には同じ参照番号を付して示し
た。

【００１１】上ガイドレール３１は一端を支軸３２に回
動自在に取り付けられ、したがって上ガイドレール３１
の他端部を回動させることにより上下ガイドレール間の
間隔を変更することができる。

【００１２】上下ガイド３１，７間の間隔を変更するガ
イド間隔変更手段の一例を次に説明する。本実施例では
ガイドローラ１ａの、投入口Ａ付近における上下動をリ
ンク機構２によって伝達して上ガイドレール３１を回動
させ、カートリッジ投入時においては排出口Ｂ付近の上
下ガイド間の間隔を狭くし、カートリッジ排出時におい
ては広くする。このリンク機構２は、一端をガイドロー
ラ１ａによって押されるプレスアーム２ｂと、プレスア
ーム２ｂの他端を支持する回転軸２ａと、一端はプレス
アーム２ｂに連結され他端はガイドレール３１からの張
り出し部分３４に連結されたプレスレバー２ｃとを備え
ている。

【００１３】サイドフレーム８には支持板３５が取り付
けられ、支持板３５には開口部３５ａが形成され、この
開口部３５を通してプレスバー２ｃと上ガイドレールの
張出し部３４とが連結されている（図２参照）。その連
結部と支持板３５の上部とは互いにバネ２ｄによって引
っ張られている。

【００１４】上述したガイド間隔変更手段は、図２に示
すように、装置の両側に取り付けられる。また図２の３
３は、カートリッジ４の横方向（図２の左右方向）を規
制する仕切ブロックである。

【００１５】次に作用を説明する。この装置は一列に８
個のカートリッジ４を投入し（図２参照）、投入口Ａか
ら排出口Ｂまでに４列収容できる。したがって合計３２
個のカートリッジを収容することができる。オペレータ
がカートリッジを投入する時には、フィード機構１は、
図１に示すように、投入口Ａ側で下方に移動する。この
ときフィード機構１のガイドローラ１ａによってプレス
アーム２ｂが下方に押され、回転軸２ａを中心に回転す
る。するとプレスバー２ｃが下方に引っ張られ、上ガイ
ドレール３１が下方に移動するので、上ガイドレール３
１とカートリッジ４との隙間（図１のＳ₁）が狭くなる
（実施例では１〜１．５mm）。これにより、カートリッ
ジ４の上方向への動きが規制されるので、カートリッジ
４が落下防止ブロック５（高さ３mm）を乗り越えること
はできなくなり、カートリッジ４の落下を防止すること
ができる。

【００１６】一方、カートリッジ４を排出するとき、す
なわちハンド機構６によってカートリッジ４を取り出す
ときには、フィード機構１はカートリッジ４を後方から
支えるため、図３に示すように装置右端に移動する。こ
れにより、リンク機構２によるプレスレバー２ｃの引っ
張りが解除され、バネ手段２ｄによって張出し部３４を
通じて上ガイドレール３１が持ち上げられ、排出口Ｂが
広くなる。すなわち、上ガイドレール３１は、支軸３２
を中心に上方に回動し、カートリッジ４と上ガイドレー
ル３１との隙間（図３のＳ₂）が広くなって（５mm程度
になる）、ハンド機構６によるカートリッジ取り出しが
可能となる。

【００１７】以上のようにすれば、カートリッジ４を搬
送するフィード機構１によって、リンク機構２を介して
ガイドレール３１を直接上下動させる構造にしたので、
モータ等の駆動機構を追加することなく、かつ、少ない
部品で装置実装面積も増加させることなく、カートリッ
ジの落下を防止できるという効果が得られる。

【００１８】なお、上記例においては、ガイド間隔変更
手段としてリンク機構２を用いて上ガイドレール３１を
上下動させるようにしたが、本発明はそれに限らず、ガ
イド間隔変更手段としては、要するに上ガイド及び／又
は下ガイドを移動してガイド間隔を変更できればよい。

【００１９】例えば、図１のプレスバー２ｃをプレスア
ーム２ｂで引っ張るのではなく、ソレノイドを用いて引
っ張るようにしてもよい。そのときはバネ２ｄは不要で
ある。例えば投入口Ａの扉（図示せず）が開いたらソレ
ノイドをオンにして、上ガイドレールを下方に下げて、
カートリッジを投入している間は排出口を狭くしてお
き、扉を閉めるとソレノイドをオフにして上ガイドレー
ルを元に戻し、排出口ｂからカートリッジを取り出せる
ようにすればよい。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カートリッジを案内するガイドを上下動させる構造とし
たことにより、カートリッジの落下を防止できるという
効果を得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるカートリッジ投入排出装置の一実
施例の一部切欠側面図。

【図２】図１の装置の正面図。

【図３】図１の装置のカートリッジ排出時の一部切欠側
面図。

【図４】従来の装置の一部切欠側面図。

【図５】フィード機構の構成を示す側面図。

【符号の説明】

１ フィード機構 ２ リンク機構 ４ カートリッジ ７ 下ガイドレール ３１ 上ガイドレール

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録媒体を収容したカートリッジを、上
   下端をそれぞれガイドする上ガイドおよび下ガイドに案
   内されて、投入口から排出口までフィード機構によって
   移送するとともに、前記排出口には前記カートリッジの
   落下を防止する落下防止部材を設けたカートリッジ投入
   排出装置において、前記上ガイドおよび下ガイドの一方
   または両方を移動させて上下ガイド間の間隔を変更する
   ガイド間隔変更手段を設け、前記ガイド間隔変更手段
   は、カートリッジ投入時においては前記排出口付近の上
   下ガイド間の間隔を狭くし、カートリッジ排出時におい
   ては前記間隔を広くすることを特徴とするカートリッジ
   投入排出装置。
2. 【請求項２】 前記ガイド間隔変更手段は、前記フィー
   ド機構の移動を上下運動に変換するリンク機構を備え、
   前記リンク機構の一端が前記上ガイドに連結されている
   請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】 前記リンク機構は、前記フィード機構に
   よって押し下げられるプレスアームと、前記プレスアー
   ムの移動を前記上ガイドレールに伝えるプレスレバーと
   を備えた請求項２に記載の装置。