JPH0941688A - 多目的スタジアム - Google Patents

多目的スタジアム

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JPH0941688A
JPH0941688A JP19204995A JP19204995A JPH0941688A JP H0941688 A JPH0941688 A JP H0941688A JP 19204995 A JP19204995 A JP 19204995A JP 19204995 A JP19204995 A JP 19204995A JP H0941688 A JPH0941688 A JP H0941688A
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JP
Japan
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stand
field
stands
stadium
movable
Prior art date
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JP19204995A
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English (en)
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Masaru Ito
優 伊藤
Masaaki Onose
正明 小野瀬
Takeshi Nagai
毅 永井
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Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、競技面積の大きい競技及び
催しを開催するための会場と競技面積の小さい競技及び
催しの会場とを兼用でき、かつそれぞれの場合において
適正な空間をつくり出す多目的スタジアムを提供するこ
とである。 【解決手段】 多目的スタジアムは、フィールドに沿っ
て互いに対向する状態に配設した第1のスタンドと、こ
の第1のスタンドと交差する方向に、前記フィールドに
沿って互いに対向するように配設した第2のスタンドと
を備え、この第2のスタンドの少なくともいずれか一方
は、前記第2のスタンドのいずれか他方に向けて移動可
能にされており、この移動可能な第2のスタンドの端部
は前記第1のスタンドの上側を移動しかつ第1のスタン
ドに重なるように移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多目的スタジアムに
関し、更に詳細には移動可能なスタンドを有する多目的
スタジアムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、様々な競技または催しの開催
を意図して建設された多目的スタジアムが種々存在す
る。
【0003】例えば、比較的大きいフィールドを要する
競技と比較的小さいフィールドで開催できる競技との双
方にそれぞれ対応すべく、フィールド13の周りにフィ
ールド13の中心に向けて下る斜面を有する固定スタン
ド11を設け、この固定スタンド11の下部に可動スタ
ンド12を収納した多目的スタジアムがある。
【0004】このような多目的スタジアムでは、比較的
大きなフィールドを要する競技を行うに適当な面積のフ
ィールド13を設け、この周りに固定スタンド11を設
けてある。また、それぞれの可動スタンド12は、フィ
ールド13の中心に向かってスライド移動可能な状態で
収納してある。さらに、可動スタンド12の上面は斜面
に形成し、この可動スタンド12を引き出すと固定スタ
ンド11の斜面と可動スタンド12の斜面とが連続する
ようにしてある。
【0005】このような多目的スタジアムでは、例えば
サッカー等の比較的大きいフィールドを要する競技を開
催する場合は可動式スタンド12を収納した状態で使用
する。一方、例えばテニス等の比較的小さいフィールド
で足りる競技を開催する場合は可動スタンド12を引き
出して使用する。この可動スタンド12により、フィー
ルド13の面積はテニスコートを設けるのに適切な面積
となり、可動スタンド12とテニスコートとの間の距離
はテニス観戦に適切な距離となる。このようにして、サ
ッカー等の場合とテニス等の場合の双方において、適正
な観覧距離を担保するようにしてある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような多
目的スタジアムは、可動スタンド12の移動により、フ
ィールドの面積及び観客の観覧距離を適正化することは
できるが、固定スタンド11はそのままであり、スタジ
アムの空間には変化がない。
【0007】従って、前記例の場合はサッカーに適した
空間でテニスを開催することになる。これでは、空間が
大きすぎるため会場の雰囲気が希薄となり、観客の臨場
感が向上せず、競技が盛り上がりに欠けたものとなると
いう問題点がある。
【0008】このことから、多目的スタジアムは、大き
いフィールドを要する競技を開催するための多目的スタ
ジアムと、比較的小さいフィールドで足りる競技を開催
する多目的スタジアムとを、それぞれ建設するのが好ま
しいことになるが、建設用地及び建設費用確保の面で現
実的ではないという問題点がある。
【0009】これらの問題点は、従来の多目的スタジア
ムを使用して開催される競技のみならずコンサート等の
催しについても共通の問題点である。本発明は、前記問
題点に鑑みなされたもので、競技面積の大きい競技及び
催しを開催するための会場と競技面積の小さい競技及び
催しの会場とを兼用でき、かつそれぞれの場合において
適正な空間をつくり出すことのできる多目的スタジアム
を提供することを技術的課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、多目的スタジ
アムであり、前記した技術的課題を解決するために以下
のように構成されている。
【0011】すなわち、本発明は、フィールド13に沿
って互いに対向する状態に配設した第1のスタンド11
と、この第1のスタンド11と交差する方向に、フィー
ルド13に沿って互いに対向するように配設した第2の
スタンド12とを備え、この第2のスタンド12の少な
くともいずれか一方は、前記第2のスタンド12のいず
れか他方に向けて移動可能にされており、この移動可能
な第2のスタンド12の端部は前記第1のスタンド11
の上側を移動し、かつ第1のスタンドに重なるように移
動することを特徴とする(請求項1に対応)。
【0012】以下、本発明の構成要素を個別に説明す
る。 (第1のスタンド)第1のスタンド11は、本発明の多
目的スタジアムを、例えばサッカーの会場として使用す
る場合に、メインスタンドとバックスタンドとを形成す
るものである。従って、第1のスタンド11は、スタジ
アムに設置したフィールド13に沿って互いに対向する
状態に配設する。
【0013】このとき対向する各々の第1のスタンド1
1は、長さが同一で、かつ両端の一致した平行のレール
状に配設するのが好ましい。第1のスタンド11の全体
形状は、例えば、断面を直角三角形である三角柱状に形
成する。そして、この三角柱を寝かせた状態に設置し、
斜面に座席等を設ける。この座席の配列は問わないが、
例えば、フィールド13に形成するサッカーフィールド
のサイドラインと平行に設けるのが好ましい。なお、第
1のスタンド11の内部は中空とし、通路、部屋または
倉庫等を設けるのが良い。
【0014】この第1のスタンドには、サッカー場のメ
インスタンドとバックスタンドとを形成するいずれのス
タンドを用いてもよい。または、アメリカンフットボー
ル場、ラグビー場等のメインスタンドとバックスタンド
とを用いても良い。
【0015】もっとも、この第1のスタンド11は、ス
タジアムの全体形状に応じて、第1のスタンド11の設
置状態を適宜変更しても良い。 (第2のスタンド)第2のスタンド12は、多目的スタ
ジアムを、例えばサッカー会場等の大きな競技面積を有
する競技の会場として使用する場合にサイドスタンドと
なるものである。
【0016】従って、第2のスタンド12は、第1のス
タンド11と交差する方向に、フィールド13に沿って
互いに対向するように配設する。このとき、第2のスタ
ンド12と第1のスタンド11とは、通常は直交状態に
される。
【0017】この第2のスタンド12と第1のスタンド
11とは、各々のスタンドの端部を接続した状態に配設
する。このとき、第2のスタンド12をコの字に形成
し、第1のスタンド11の端部と、第2のスタンド12
の端部とを接続し、スタンドが連続する状態に配設する
のが好ましい。
【0018】この第2のスタンド12は、前記第1のス
タンド11のいずれか一方が、第2のスタンド12のい
ずれか他方に向けて移動可能に設ける。そして、競技面
積の比較的小さい、例えばテニス、ホッケー等の競技場
として使用する場合に第2のスタンド12を移動させて
フィールド13を小さくするのが好ましい。もっとも、
第2のスタンド12は、通常時にどこに配置しても良
い。また、第2のスタンド12は、双方を移動可能に設
置しても良く、いずれか一方のみを移動可能にしても良
い。
【0019】この第2のスタンド12の移動の際には、
この第2のスタンド12の端部が前記第1のスタンド1
1の上側を移動し、かつ第1のスタンド11に重なるよ
うに移動する。これは、第2のスタンド12の両端部の
一部が重なる状態でもよく、また第1のスタンド11を
覆う状態でもよい。このとき、第1のスタンド11と、
この上方を移動する第2のスタンド12とは、接触しな
い状態で移動させるのが好ましい。この移動のために、
第2のスタンド12の下部に台車を設けるのが好まし
い。
【0020】なお、第2のスタンド12の端部は、フィ
ールド13を最も大きい状態にした場合に、第1のスタ
ンド11と重なるように設けても良く、また、移動の際
にのみ重なる状態に設けても良い。
【0021】この第2のスタンド12の停止位置は、必
要に応じて複数設けて良い。この第2のスタンド12の
移動制御は機械的に行っても良く、電気的に行ってもよ
い。以上説明した本発明の多目的スタジアムによる作用
は、以下の通りである。
【0022】本発明の多目的スタジアムは、このスタジ
アムのフィールド13に沿って互いに対向する状態に第
1のスタンド11を配設してある。さらに、この第1の
スタンド11に交差する方向に、フィールド13に沿っ
て互いに対向するように第2のスタンド12を配設して
ある。
【0023】この多目的スタジアムで、例えば、サッカ
ー等の比較的大きい競技面積の競技会場を、テニス等の
小さい競技面積の会場に変更するとする。この場合、前
記第2のスタンド12の少なくともいずれか一方は、第
2のスタンド12のいずれか他方に向けて移動する。こ
のとき、第2のスタンド12の端部は、前記第1のスタ
ンド11の上側を移動し、かつ第1のスタンド11に重
なるように移動する。
【0024】そして、第2のスタンド12が所定の距離
だけ移動すると、フィールド13が、テニス等の比較的
小さい競技面積を要する競技を開催するのに適当な広さ
となり、また、スタンドの設置状況がテニス専用競技場
と同様の状態となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多目的スタジアム
の好適な実施の形態を図に基づいて更に詳細に説明す
る。図1には本発明の実施の形態に係る多目的スタジア
ムを符号10で示してある。なお、図1は実施の形態に
かかる多目的スタジアムの概略を示す平面図である。こ
の多目的スタジアムは、サッカー等の競技を行うフィー
ルド13と、このフィールド13の周囲に設けられる第
1のスタンド11と第2のスタンド12とを備える。
【0026】〈スタジアム概要〉実施の形態における多
目的スタジアムは、上方から見てコーナーを円くした長
方形状のフィールド13を形成してある。このフィール
ド13の長辺の両側に上方から見て平行なレール状の第
1のスタンド11を設置してある。このフィールド13
の短辺の両側に第1のスタンド11と直交して第2のス
タンド12を設置してある。
【0027】この第1のスタンド11と第2のスタンド
12との外周形状は、フィールド13と相似形に形成
し、フィールド13の全周が第1のスタンド11と第2
のスタンド12とで囲んである。さらに、第1のスタン
ド11と第2のスタンド12とを取り囲むようにスタジ
アム外壁14を設けてある。
【0028】第1のスタンド11と第2のスタンド12
とのうち、第2のスタンド12の一方は、他方の第2の
スタンド12に向けて移動可能に設置してある。他方の
第2のスタンド12は、二つの第1のスタンド11とと
もに一体としてU字形状のスタンドを形成する。なお、
このU字形状を形成する第1のスタンド11と第2のス
タンド12とは外壁14と一体に形成してある。
【0029】移動可能な第2のスタンド12の上部に
は、図2のように、この第2のスタンド12の外周に沿
って外壁14とほぼ同じ高さのしきり壁15を立設して
ある。これにより、小さいフィールド13を形成した場
合に、移動した第2のスタンド12の上方に空間が出来
るという違和感が解消される。
【0030】多目的スタジアム10の全体形状は、前記
に限られない。また、フィールド13の形状が、略長方
形である必要もない。なお、この多目的スタジアム10
では、通常時では、移動可能な第2のスタンド12がス
タジアム外壁14に接し、大きいフィールド13を形成
する状態にしてある。このとき、第1のスタンド11は
メインスタンドとバックスタンドとなり、第2のスタン
ド12は、サイドスタンドとなる。
【0031】一方、この多目的スタジアム10でテニス
等を開催する場合は、第2のスタンド12が移動して小
さいフィールド13を形成し、第2のスタンド12がメ
インスタンドとバックスタンドとなる。このように、多
目的スタジアム10は、フィールド13が2モードとな
るようにしてある。もっとも、フィールド13のモード
数は、第2のスタンド12の停止予定位置を増加するこ
とにより増加することができる。
【0032】なお、この多目的スタジアム10は、通常
時はアメリカンフットボール、サッカーの会場として使
用し、必要に応じてテニス、アイスホッケー等の会場と
して使用し、あるいは、コンサート会場、展示会の会場
またはセミナー会場として使用するものである。これら
の競技や催しは例示であり、例えばラグビー、ボクシン
グ等の会場としても良い。
【0033】〈第1のスタンド〉第1のスタンド11
は、前記したように、フィールド13の長辺の両側にそ
れぞれ固定して設置してあり、サッカー場やアメリカン
フットボール場として使用される場合にメインスタンド
とバックスタンドとを形成する。
【0034】この第1のスタンド11は、図2のよう
に、フィールド13に向かって下る斜面部16を形成し
てある。この斜面部16は階段状に形成し、この階段形
状の一段毎に座席を幅方向に適宜の数並べた座席行を形
成してある。この座席行は、フィールド13の長辺と平
行に並べてある。さらに、この斜面部16は、必要に応
じてフィールド13方向にスライド移動自在にしてあ
る。なお、第1のスタンド11内部は中空にしてあり、
倉庫、部屋及び通路を設けてある。
【0035】第1のスタンド11とスタジアム外壁14
との境となる部位には、図3に示すように断面コの字の
溝状に形成した走行路31をフィールド13の長手方向
に設けてあり、第2のスタンド12の端部が、この走行
路31に沿って移動するようにしてある。なお、本実施
の形態の走行路31は、溝を形成することにより設けて
あるが、レール状に形成し第2のスタンド12の端部が
レール上を走行するようにしても良い。
【0036】なお、第1のスタンド11と接するスタジ
アム外壁14にもスタンド33を設けてある。そして、
長方形の平板表面に階段状の座席を形成し、この平板の
短辺の一端を外壁スタンド33に回動自在に取り付けて
スイングスタンド18を形成してある。このスイングス
タンド18は、大きいフィールド13が形成されている
状態ではスイングスタンド18は下方に回動し、スイン
グスタンド18の短辺の多端が第1のスタンド11の後
部に接した状態になる。そして、第1のスタンド11の
斜面部16が前方にスライド移動すると、このスイング
スタンド18と外壁スタンド33とが違和感なく連続し
た一つの斜面を形成するようにしてある。なお、このと
き走行路31は、スイングスタンド18により覆われた
状態になる。
【0037】一方、移動可能な第2のスタンド12が移
動する際には、スイングスタンド18は上方へ回動し、
直立した状態で停止して外壁14の一部を構成する。 〈第2のスタンド〉第2のスタンド12は、図4のよう
に、第1のスタンド11と同様にフィールド13に向か
う面に斜面部16を形成し、この前記斜面部16を階段
状に形成してフィールド13の短辺と平行な座席行を並
べてある。
【0038】このような第2のスタンド12は、第1の
スタンド11と直交する方向に、フィールド13に沿っ
て互いに対向するように設けてある。第2のスタンド1
2の両端部は、上方から見て扇形状に形成してあり、第
1のスタンド11に接続することにより、第1のスタン
ド11と第2のスタンド12とが連続する状態にしてあ
る。この第2のスタンド12の一方は、第2のスタンド
12の他方に向けて水平移動可能に設けてある。
【0039】この移動可能な第2のスタンド12の下部
には、図5に示すような台車22を複数設けてある。こ
の台車22は、連結してある電動機27からの動力を受
けて、フィールド13に形成したフラットレール17上
を走行するようにしてある。この台車22の車輪には、
減速器29を設けてあり、フラットレール17終端にお
いて車輪の駆動が停止されるようにしてある。また、第
2のスタンド12の下部には、位置決めピン23aと固
定ピン25aとが設けてあり、第2のスタンド12の停
止位置には、位置決めピン嵌合部23bと固定ピン係合
部25bとを設けてある。これにより、第2のスタンド
12が、予定される停止位置まで移動すると、まず位置
決めピン23aが電動ジャッキ24によって下方に突出
し、位置決めピン嵌合部23bと嵌合する。さらに、固
定ピン25aが電動シリンダ26によって下方に突出
し、固定ピン係合部25bと係合することによって、停
止位置で不動状態となる。
【0040】図3のように、移動可能な第2のスタンド
12の端部は中空にしてあり、この第2のスタンド12
の端部が前記第1のスタンド11の斜面部16を一旦収
容し後方から出すような状態で、第1のスタンド11の
上側をこの第1のスタンド11に重なるように移動す
る。なお、第2のスタンド12の端部は、移動の際にの
み重なる状態に設けてある。
【0041】〈フィールド〉フィールド13は、この多
目的スタジアム10で開催する競技、催しを行う場所で
ある。このフィールド13は、図4に示すように、移動
可能な第2のスタンド12を設置した側から固定して設
けた第2のスタンド12に向かってほぼ3分の2の位置
までの範囲に、第1のスタンド11と平行する状態で複
数のフラットレール17を敷設してある。そして、この
フラットレール17を敷設した3分の2の範囲で第2の
スタンド12が移動するようにしてある。
【0042】フィールド13の残りの3分の1は、フィ
ールド13の面をスクリュージャッキにより昇降自在に
してある。このうち、フラットレール17の終端から固
定した第2のスタンド12へ向かう所定の面積のフィー
ルド13と、固定された第2のスタンド12から移動可
能な第2のスタンド12へ向かう所定の面積のフィール
ド13には、必要に応じてフィールド13面からスタン
ドに変形する昇降スタンド19を設けてある。
【0043】この昇降スタンド19は、長手方向をフィ
ールド13の短辺と平行な状態で並べた複数の角柱状部
材の下方をそれぞれスクリュージャッキに接続して形成
してある。このような昇降スタンド19は、通常は、各
スクリュージャッキがそれぞれの角柱状部材の高さを一
定にして、平面のフィールド面を形成する。
【0044】そして、必要に応じて各スクリュージャッ
キが、各角柱状部材の高さをフィールド13の中心方向
に向かって低くするように調整し、図4に示すような階
段形状のスタンドを形成する。このとき、昇降スタンド
19の高さは、第2のスタンド12の最前の座席行より
もやや低い高さとし、昇降スタンド19と第2のスタン
ド12とが連続した斜面を形成する。なお、この角柱状
部材の内部には座席行を収容してあり、この角柱状部材
が階段形状を形成する際に内部から座席行が出されるよ
うにしてある。
【0045】また、前記3分の1のフィールド13から
昇降スタンド19を除いた残りのフィールド13は、ス
クリュージャッキのストロークにより昇降する複数の昇
降床20により形成してある。この昇降床20は、平板
状部材の下部にスクリュージャッキ設けて形成してあ
る。この平板状部材内部には、フィールド13の長辺と
平行な状態で座席行を収容してあり、昇降床20同士が
高さを変えた時に座席行を引き出し、昇降床20上面に
配置するようにしてある。
【0046】また、第1のスタンド11の前面のフィー
ルド13には、図2のような角柱状の部材をフィールド
13の長辺に平行に並べて形成してあり、この角柱状部
材の高さをシリンダにより徐々に変化させて階段状の可
動スタンド32を形成するようにしてある。
【0047】以上説明した実施の形態にかかる多目的ス
タジアムにおいて、大きいフィールドモードから小さい
フィールドモードへの動作を図6から図8を用いて説明
することにより作用を説明する。
【0048】まず、第1のスタンド11前面のフィール
ド13に設けた可動スタンド32が、シリンダを収縮さ
せる。これにより、角柱状部材がフィールド13内に収
容されフィールド13面の一部を形成する。次に、第1
のスタンド11上方の外壁14に設けてあるスイングス
タンド18が上方に回動する。このスイングスタンド1
8は、直立状態において停止し外壁14の一部を形成す
る。
【0049】このスイングスタンド18の回動により、
第1のスタンド11の上面に設けた走行路31が現れ
る。これと同時に、第1のスタンド11の斜面部16
は、後方にスライドする。
【0050】次に、移動可能な第2のスタンド12の下
部に設けた固定ピン25aが、電動シリンダ26の収縮
により固定ピン係合部25bより外れる。これに続い
て、位置決めピン23aが電動ジャッキ24の収縮によ
り嵌合部23bから外れる。これにより、第2のスタン
ド12は移動可能状態となる。そして、第2のスタンド
12の台車22に設けてある電動機27により、台車2
2の車輪が駆動される。この車輪がフィールド13上面
に設けたフラットレール17の上を転がることにより、
移動可能な第2のスタンド12は、図7のように、固定
された第2のスタンド12に向かって水平移動する。
【0051】このとき、この第2のスタンド12の端部
は、第1のスタンド11の上側を重なるように移動す
る。すなわち、図2のように、第1のスタンド11の斜
面部16を一旦収容し後方から出すような状態で移動す
る。第2のスタンド12の最端部に設けた車輪は、図3
のように第1のスタンド11に設けた走行路31内を転
がる。
【0052】次に、第2のスタンド12が停止予定位置
の直前まで来ると、図5に示した台車22に設けてある
減速器29が作動するとともに電動機27が停止する。
第2のスタンド12が停止予定位置において停止する
と、再び位置決めピン23aがフィールド13上面に設
けた嵌合部23bに嵌合し、さらに固定ピン25aが固
定ピン係合部25bに係合して第2のスタンド12が不
動状態になる。すなわち、図8の状態になる。
【0053】第2のスタンド12の移動の際に、前記3
分の1のフィールド13では、図4のように、昇降スタ
ンド19がスクリュージャッキを収縮させてスタンドを
形成する。これと同時に昇降スタンド19の最下位の段
に合わせて昇降床20がフィールド面を下降させる。こ
のようにして大きいフィールドモードから小さいフィー
ルドモードへと変化する。
【0054】なお、昇降スタンド19の動作は、この第
2のスタンド12移動には直接関係なく、これらの動作
がなくても、小さいフィールドモードへの変更は達成し
うる。即ち、昇降スタンド19は、観客収容員数に応じ
た座席を形成するものであり、予定される観客動員数に
応じて変更可能である。
【0055】以上説明した本発明にかかる実施の形態
は、以下に示す効果を奏する。この多目的スタジアム1
0において開催する競技がサッカー、アメリカンフット
ボール等の場合はもちろん、テニス等の競技面積の比較
的小さい競技を開催する場合に、第2のスタンド12を
移動させることにより、テニス専用のスタジアムと同様
のフィールド13にすることができる。すなわち、サッ
カー専用のスタジアムからテニス専用のスタジアムへと
変化させることができる。
【0056】この第2のスタンド12の移動等は、ほぼ
自動で行われるため人手をほとんど要せず、また、第2
のスタンドが第1のスタンドの上側を移動するため、短
時間で小さいフィールドモードに移行できる。
【0057】このように、フィールド13とこのフィー
ルド13を囲むスタンド11,12により形成されるス
タンドそのものの大きさが変化するため、観客に快適な
観覧状態を提供できるとともに、開催する競技または催
しの適正空間とすることができ、観客の臨場感を高める
ことができる。
【0058】また、移動可能な第2のスタンド12にし
きり壁15を設けてあるため、スタンド移動した場合で
もスタンド上方の壁面状態が変化しないため、違和感を
なくすことができる。
【0059】さらに、スイングスタンド18、可動スタ
ンドまたは昇降スタンド19及び昇降床20の動作の組
合せにより、スタジアムのスタンドに収容する収容員数
を調整することができ、大きいフィールド13のモード
と小さいフィールド13のモードのそれぞれにおいて、
開催する競技または催しに適合すると考えられる座席数
を確保することができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多目的ス
タジアムによれば、大きなフィールドを必要とする催し
や競技と、小さいフィールドで行われる催しや競技の会
場を兼用することができ、それぞれの会場に適切な空間
をつくり出すことができる。このようにどのような競技
または催し等に対しても、それらに適した座席数や空間
確保できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施の形態における多目的スタジアム
の概要を示す平面図である。
【図2】図2は、第2のスタンドの移動時における第2
のスタンドの端部の状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、第1のスタンドと第2のスタンドの端
部との状態を示す断面図である。
【図4】図4は、実施の形態にかかる多目的スタジアム
の概要を示す斜視図である。
【図5】図5は、第2のスタンドの下部に設けた台車を
示す斜視図である。
【図6】図6は、第2のスタンドの動作説明図である。
【図7】図7は、第2のスタンドの動作説明図である。
【図8】図8は、第2のスタンドの動作説明図である。
【符号の説明】
10 多目的スタジアム 11 第1のスタンド 12 第2のスタンド 13 フィールド 14 外壁 15 しきり壁 16 斜面部 17 フラットレール 18 スイングスタンド 19 昇降スタンド 20 昇降床 22 台車 23a 位置決めピン 23b 位置決めピン嵌合部 24 電動ジャッキ 25a 固定ピン 25b 固定ピン係合部 26 電動シリンダ 27 電動機 29 減速器 31 走行路 32 可動スタンド 33 外壁スタンド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィールド13に沿って互いに対向する
    状態に配設した第1のスタンド11と、 この第1のスタンド11と交差する方向に、前記フィー
    ルド13に沿って互いに対向するように配設した第2の
    スタンド12とを備え、 この第2のスタンド12の少なくともいずれか一方は、
    前記第2のスタンド12のいずれか他方に向けて移動可
    能にされており、この移動可能な第2のスタンド12の
    端部は前記第1のスタンド11の上側を移動し、かつ前
    記第1のスタンド11に重なるように移動することを特
    徴とする多目的スタジアム。
JP19204995A 1995-07-27 1995-07-27 多目的スタジアム Pending JPH0941688A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015209651A (ja) * 2014-04-24 2015-11-24 株式会社竹中工務店 競技場
JP2020033721A (ja) * 2018-08-28 2020-03-05 久米彦 河野 多目的競技場

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