JPH0940679A - トリフェニルボラン誘導体及び工業用防腐防黴剤 - Google Patents
トリフェニルボラン誘導体及び工業用防腐防黴剤Info
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- JPH0940679A JPH0940679A JP20928695A JP20928695A JPH0940679A JP H0940679 A JPH0940679 A JP H0940679A JP 20928695 A JP20928695 A JP 20928695A JP 20928695 A JP20928695 A JP 20928695A JP H0940679 A JPH0940679 A JP H0940679A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 工業用防腐防黴剤として有用な新規なトリフ
ェニルボラン誘導体の錯体化合物を提供することにあ
る。 【解決手段】 次の一般式 (式中、Xはヒドロキシアルキル基を示し、nは1から
3までの整数を示す。)で表されるトリフェニルボラン
誘導体の錯体が得られた。本発明の一般式(1)のトリ
フェニルボラン誘導体は、強力な防腐防黴効果を長期間
にわたり発揮するので、細菌、酵母、糸状菌などの各種
微生物の発生を非選択的にかつ撲滅的に阻止する。した
がって、工業用防腐防黴剤として幅広く使用できる。
ェニルボラン誘導体の錯体化合物を提供することにあ
る。 【解決手段】 次の一般式 (式中、Xはヒドロキシアルキル基を示し、nは1から
3までの整数を示す。)で表されるトリフェニルボラン
誘導体の錯体が得られた。本発明の一般式(1)のトリ
フェニルボラン誘導体は、強力な防腐防黴効果を長期間
にわたり発揮するので、細菌、酵母、糸状菌などの各種
微生物の発生を非選択的にかつ撲滅的に阻止する。した
がって、工業用防腐防黴剤として幅広く使用できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なトリフェニ
ルボラン誘導体及びこれを有効成分として含有すること
を特徴とする、工業用防腐防黴剤に関する。
ルボラン誘導体及びこれを有効成分として含有すること
を特徴とする、工業用防腐防黴剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エマルジョン塗料、油性塗料、電
着塗料、有機質接着剤、糊料、粘土、インキ、切削油、
木材、皮革、繊維及び紙製造時の白水などの工業用材料
及び製品などが糸状菌、細菌、酵母などの微生物により
劣化されるのを防止する薬剤として、チアベンダゾー
ル、テトラクロロフタロニトリル、2,3,3−トリヨ
ードアリルアルコールなどが知られている(「防菌防黴
剤事典」日本防菌防黴学会、昭和61年8月22日発
行)。
着塗料、有機質接着剤、糊料、粘土、インキ、切削油、
木材、皮革、繊維及び紙製造時の白水などの工業用材料
及び製品などが糸状菌、細菌、酵母などの微生物により
劣化されるのを防止する薬剤として、チアベンダゾー
ル、テトラクロロフタロニトリル、2,3,3−トリヨ
ードアリルアルコールなどが知られている(「防菌防黴
剤事典」日本防菌防黴学会、昭和61年8月22日発
行)。
【0003】一方、本発明の後記一般式(1)で表され
る新規なトリフェニルボラン誘導体に近似の化合物とし
て、例えば次の化合物がある。
る新規なトリフェニルボラン誘導体に近似の化合物とし
て、例えば次の化合物がある。
【0004】米国特許3211679号明細書には、
トリフェニルボランと、次式で示されるヘテロ環アミン
類または脂肪族アミン類との錯体が防汚塗料の有効成分
として有用であることが記載されている。
トリフェニルボランと、次式で示されるヘテロ環アミン
類または脂肪族アミン類との錯体が防汚塗料の有効成分
として有用であることが記載されている。
【0005】
【化3】 (式中、R1は、水素原子、低級アルキル基、ハロゲン
原子、アミド基、カルボキシリック基、複素環基であ
り、R2は、4〜20の炭素原子からなる脂肪族炭化水
素基である。)
原子、アミド基、カルボキシリック基、複素環基であ
り、R2は、4〜20の炭素原子からなる脂肪族炭化水
素基である。)
【0006】米国特許3268401号明細書には、
トリアリールボランと脂肪族アミンまたはヘテロ環アミ
ンとの錯体が種子消毒剤として有用であると記載されて
いる。
トリアリールボランと脂肪族アミンまたはヘテロ環アミ
ンとの錯体が種子消毒剤として有用であると記載されて
いる。
【0007】特開昭62−277307号明細書に
は、次の一般式のホウ素化合物が殺虫剤として有用であ
ることが記載されている。
は、次の一般式のホウ素化合物が殺虫剤として有用であ
ることが記載されている。
【0008】
【化4】 [式中、X、Y、はおのおの独立に、水素原子、ハロゲ
ン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を、Z
はR1R2NH、または含窒素複素環化合物(低級アルキ
ル基で置換されていてもよい。)を表す。但し、R1、
R2はおのおの独立に水素原子、低級アルキル基、低級
アルケニル基、シクロアルキル基、フェニル基(ハロゲ
ン原子またはメチル基で置換されていてもよい。)、ま
たは複素環基を表す。]
ン原子、低級アルキル基または低級アルコキシ基を、Z
はR1R2NH、または含窒素複素環化合物(低級アルキ
ル基で置換されていてもよい。)を表す。但し、R1、
R2はおのおの独立に水素原子、低級アルキル基、低級
アルケニル基、シクロアルキル基、フェニル基(ハロゲ
ン原子またはメチル基で置換されていてもよい。)、ま
たは複素環基を表す。]
【0009】特公昭62−47841号明細書には、
次の一般式のホウ素化合物が防腐防黴剤として有用であ
ると記載されている。
次の一般式のホウ素化合物が防腐防黴剤として有用であ
ると記載されている。
【0010】
【化5】 (式中、R1は、水素原子、低級アルキル基、ハロゲン
原子を表し、R2は、低級アルキル基、ハロゲン原子、
低級アルケニル基を表し、R3は、ピリジン、低級アル
キル基置換イミダゾール基を表す。)
原子を表し、R2は、低級アルキル基、ハロゲン原子、
低級アルケニル基を表し、R3は、ピリジン、低級アル
キル基置換イミダゾール基を表す。)
【0011】特開平7−138265号公報には 一般式
【化6】 [式中、X及びYはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アルコキシ基などであり、m及び
nはそれぞれ独立して0、1、2又は3の整数であり、
Rはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はヒド
ロキシ基であり、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して
水素原子、アルキル基、ハロアルキル基などを示すか、
又はR2及びR3が一緒になってR2R3が構造;−(CH
2)Pにより示される環を形成することができ、pは3又
は4の整数を示す。]などで表されるジアリール(ピリ
ジニオ及びイソキノリニオ)ホウ素化合物がリンゴ腐敗
病、ぶどうべと病などに活性を有することが記載されて
いる。
ン原子、アルキル基、アルコキシ基などであり、m及び
nはそれぞれ独立して0、1、2又は3の整数であり、
Rはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子又はヒド
ロキシ基であり、R1、R2及びR3はそれぞれ独立して
水素原子、アルキル基、ハロアルキル基などを示すか、
又はR2及びR3が一緒になってR2R3が構造;−(CH
2)Pにより示される環を形成することができ、pは3又
は4の整数を示す。]などで表されるジアリール(ピリ
ジニオ及びイソキノリニオ)ホウ素化合物がリンゴ腐敗
病、ぶどうべと病などに活性を有することが記載されて
いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】工業用原材料や製品を
細菌、糸状菌、酵母などの微生物による劣化から守るた
めには、これらの微生物を非選択的にしかも撲滅的に防
止しなければならない。
細菌、糸状菌、酵母などの微生物による劣化から守るた
めには、これらの微生物を非選択的にしかも撲滅的に防
止しなければならない。
【0013】しかしながら、前記した従来の防腐防黴剤
は、人畜に対する毒性、防腐防黴効果において、必ずし
も満足しうるものではない。したがって、新しい化学構
造を有し、上記した問題のない工業用防腐防黴剤が望ま
れている。
は、人畜に対する毒性、防腐防黴効果において、必ずし
も満足しうるものではない。したがって、新しい化学構
造を有し、上記した問題のない工業用防腐防黴剤が望ま
れている。
【0014】本発明はこのような観点からなされたもの
であって、従来の薬剤に代わって、各種の微生物を非選
択的にしかも撲滅的に防腐防黴効果を発揮し、しかも微
生物の発生を長期間にわたって防止しうる工業用防腐防
黴剤を提供することを目的とするものである。
であって、従来の薬剤に代わって、各種の微生物を非選
択的にしかも撲滅的に防腐防黴効果を発揮し、しかも微
生物の発生を長期間にわたって防止しうる工業用防腐防
黴剤を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
目的に合致した工業用防腐防黴剤を開発するために、種
々の化合物を合成し、検討した。その結果、下記の一般
式(1)で表されるトリフェニルボラン・ヒドロキシア
ルキルアミン誘導体の錯体(以下、「トリフェニルボラ
ン誘導体」と略称することがある。)が工業用防腐防黴
剤として優れた効果を有することを見いだした。
目的に合致した工業用防腐防黴剤を開発するために、種
々の化合物を合成し、検討した。その結果、下記の一般
式(1)で表されるトリフェニルボラン・ヒドロキシア
ルキルアミン誘導体の錯体(以下、「トリフェニルボラ
ン誘導体」と略称することがある。)が工業用防腐防黴
剤として優れた効果を有することを見いだした。
【0016】したがって、第1の本発明の要旨とすると
ころは、次の一般式(1)
ころは、次の一般式(1)
【化7】 (式中、Xはヒドロキシアルキル基を示し、nは1から
3までの整数を示す。)で表されるトリフェニルボラン
誘導体にある。
3までの整数を示す。)で表されるトリフェニルボラン
誘導体にある。
【0017】また、第2の本発明の要旨とするところ
は、前記一般式(1)で表されるトリフェニルボラン誘
導体を有効成分として含有することを特徴とする、工業
用防腐防黴剤にある。
は、前記一般式(1)で表されるトリフェニルボラン誘
導体を有効成分として含有することを特徴とする、工業
用防腐防黴剤にある。
【0018】一般式(1)の本発明化合物において、X
のヒドロキシアルキル基は、炭素数1〜18、好ましく
は炭素数1〜4を含むものであり、直鎖状もしくは分岐
鎖状であってもよい。これらのヒドロキシアルキル基と
しては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチ
ル基、ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル
基、1−メチル−2−ヒドロキシエチル基、ヒドロキシ
ブチル基、1−エチル−2−ヒドロキシエチル基、1,
1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル基が挙げられる。
のヒドロキシアルキル基は、炭素数1〜18、好ましく
は炭素数1〜4を含むものであり、直鎖状もしくは分岐
鎖状であってもよい。これらのヒドロキシアルキル基と
しては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチ
ル基、ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル
基、1−メチル−2−ヒドロキシエチル基、ヒドロキシ
ブチル基、1−エチル−2−ヒドロキシエチル基、1,
1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル基が挙げられる。
【0019】本発明の一般式(1)に含まれる工業用防
腐防黴剤として有用な具体的化合物の化学構造を化合物
No.とともに表1に示すが、本発明化合物は、表1に
示す化合物に限定されるものではない。また、化合物N
o.は後記の実施例および試験例でも参照される。
腐防黴剤として有用な具体的化合物の化学構造を化合物
No.とともに表1に示すが、本発明化合物は、表1に
示す化合物に限定されるものではない。また、化合物N
o.は後記の実施例および試験例でも参照される。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の実施の形態】(その1:本発明化合物の製造方
法) 次に、第1の本発明の一般式(1)の化合物の製造方法
について説明する。
法) 次に、第1の本発明の一般式(1)の化合物の製造方法
について説明する。
【0022】一般式(1)の本発明化合物は、下記の反
応式に示すように、一般式(2)のトリフェニルボラン
と一般式(3)のヒドロキシアルキルアミン類とを反応
させることにより製造できる。
応式に示すように、一般式(2)のトリフェニルボラン
と一般式(3)のヒドロキシアルキルアミン類とを反応
させることにより製造できる。
【0023】反応式
【化8】 この反応式中、n及びXは前記と同じ意味である。
【0024】すなわち、一般式(2)のトリフェニルボ
ランと一般式(3)のヒドロキシアルキルアミン類と
を、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコールなどの低級アルコール、アセトンなどのケ
トン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハ
ロゲン化炭化水素などの有機溶媒に溶解して、空気を排
除して窒素などの不活性ガスの存在下に0〜60℃で3
0分間から2日間混合撹拌するだけで反応は終了する。
ランと一般式(3)のヒドロキシアルキルアミン類と
を、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコールなどの低級アルコール、アセトンなどのケ
トン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタンなどのハ
ロゲン化炭化水素などの有機溶媒に溶解して、空気を排
除して窒素などの不活性ガスの存在下に0〜60℃で3
0分間から2日間混合撹拌するだけで反応は終了する。
【0025】反応溶媒としては、前記溶媒を単独で使用
してもよいが、混合して使用してもよい。また、反応生
成物が結晶として溶媒中に析出した場合には、それを濾
別することもできるが、通常は溶媒を留去して濃縮した
後、結晶を濾別し、少量の反応溶媒で洗浄し乾燥する
と、高純度の生成物として一般式(1)のトリフェニル
ボラン誘導体を得る。こうして得られた一般式(1)の
トリフェニルボラン誘導体は、必要に応じてさらにメチ
ルアルコール、エチルアルコール、クロロホルム、トル
エンなどの溶媒で再結晶化して、さらに精製することが
できる。
してもよいが、混合して使用してもよい。また、反応生
成物が結晶として溶媒中に析出した場合には、それを濾
別することもできるが、通常は溶媒を留去して濃縮した
後、結晶を濾別し、少量の反応溶媒で洗浄し乾燥する
と、高純度の生成物として一般式(1)のトリフェニル
ボラン誘導体を得る。こうして得られた一般式(1)の
トリフェニルボラン誘導体は、必要に応じてさらにメチ
ルアルコール、エチルアルコール、クロロホルム、トル
エンなどの溶媒で再結晶化して、さらに精製することが
できる。
【0026】なお、本製造方法で原料として用いられて
いる一般式(2)のトリフェニルボラン誘導体は、一般
に知られている化合物であり、三フッ化ホウ素ジエチル
エーテル錯体と三倍量の置換フェニルリチウム試薬もし
くは置換フェニルグリニャール試薬の反応などで得られ
る。
いる一般式(2)のトリフェニルボラン誘導体は、一般
に知られている化合物であり、三フッ化ホウ素ジエチル
エーテル錯体と三倍量の置換フェニルリチウム試薬もし
くは置換フェニルグリニャール試薬の反応などで得られ
る。
【0027】また、一般式(3)の化合物も公知であ
る。
る。
【0028】以下に本発明化合物についての代表的な合
成例を示し、具体的に説明する。
成例を示し、具体的に説明する。
【0029】実施例1 トリフェニルボラン・モノエタ
ノールアミンの合成(化合物No.1) 窒素ガスを流して酸素と水分を追い出したグローブボッ
クス内で、トリフェニルボラン 2.42g(10ミリ
モル)を50mlのテトラヒドロフランとベンゼンの
1:1の混合溶媒に溶かし、100ml容量の分液ロー
トに入れる。
ノールアミンの合成(化合物No.1) 窒素ガスを流して酸素と水分を追い出したグローブボッ
クス内で、トリフェニルボラン 2.42g(10ミリ
モル)を50mlのテトラヒドロフランとベンゼンの
1:1の混合溶媒に溶かし、100ml容量の分液ロー
トに入れる。
【0030】別に温度計、撹拌機、窒素導入口をつけた
200ml容量の四つ口フラスコに、モノエタノールア
ミン 0.61g(10ミリモル)と上記混合溶媒 5
0mlとをいれ、かきまぜてとかした。窒素導入口より
窒素ガスを流してフラスコ内を窒素ガスで置換した。撹
拌しながら分液ロートより10分間かけて室温でトリフ
ェニルボラン溶液を滴下し、同温で5時間かきまぜて反
応させた。反応終了後、有機溶媒を減圧下に留去し、白
色固体を得た。この白色固体をジクロロメタンとn−ヘ
キサンの1:2の混合溶媒で再結晶を実施し、濾過、乾
燥して、標記化合物2.89g(収率95.4%)を白
色固体として得た。このものの融点と元素分析値は次の
とおりであった。
200ml容量の四つ口フラスコに、モノエタノールア
ミン 0.61g(10ミリモル)と上記混合溶媒 5
0mlとをいれ、かきまぜてとかした。窒素導入口より
窒素ガスを流してフラスコ内を窒素ガスで置換した。撹
拌しながら分液ロートより10分間かけて室温でトリフ
ェニルボラン溶液を滴下し、同温で5時間かきまぜて反
応させた。反応終了後、有機溶媒を減圧下に留去し、白
色固体を得た。この白色固体をジクロロメタンとn−ヘ
キサンの1:2の混合溶媒で再結晶を実施し、濾過、乾
燥して、標記化合物2.89g(収率95.4%)を白
色固体として得た。このものの融点と元素分析値は次の
とおりであった。
【0031】融点 151.5〜153.5℃
【0032】
【表2】
【0033】実施例2 トリフェニルボラン・ジエタノ
ールアミンの合成(化合物No.2) トリフェニルボラン 2.42g(10ミリモル)とジ
エタノールアミン 1.06g(10ミリモル)を実施
例1に準じて反応させた。再結晶も実施例1と同様に実
施し、白色結晶 3.36g(収率96.7%)を得
た。このものの融点と元素分析値は次のとおりであっ
た。
ールアミンの合成(化合物No.2) トリフェニルボラン 2.42g(10ミリモル)とジ
エタノールアミン 1.06g(10ミリモル)を実施
例1に準じて反応させた。再結晶も実施例1と同様に実
施し、白色結晶 3.36g(収率96.7%)を得
た。このものの融点と元素分析値は次のとおりであっ
た。
【0034】融点 208〜212℃
【0035】
【表3】
【0036】実施例3 トリフェニルボラン・トリエタ
ノールアミンの合成(化合物No.3) トリフェニルボラン 2.42g(10ミリモル)とト
リエタノールアミン1.49g(10ミリモル)を実施
例1に準じて反応させた。再結晶も実施例1と同様に実
施し、白色結晶 3.71g(収率94.8%)を得
た。このものの融点と元素分析値は次のとおりであっ
た。
ノールアミンの合成(化合物No.3) トリフェニルボラン 2.42g(10ミリモル)とト
リエタノールアミン1.49g(10ミリモル)を実施
例1に準じて反応させた。再結晶も実施例1と同様に実
施し、白色結晶 3.71g(収率94.8%)を得
た。このものの融点と元素分析値は次のとおりであっ
た。
【0037】融点 235〜237℃
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の実施の形態】(その2:工業用防腐防黴剤の製
剤化方法) 次に、第2の本発明の工業用防腐防黴剤の製剤化方法を
具体的に説明する。
剤化方法) 次に、第2の本発明の工業用防腐防黴剤の製剤化方法を
具体的に説明する。
【0040】本発明の工業用防腐防黴剤は、一般式
(1)のトリフェニルボラン誘導体を有効成分としての
単独で用いることもできるが、これを担体及び補助剤と
混和してなる組成物であってもよい。本発明の工業用防
腐防黴剤は、上記の組成物にする場合、次のような方法
で製剤化することができる。すなわち、本発明の一般式
(1)の有効成分化合物と適当な担体および補助剤、例
えば界面活性剤、結合剤、安定剤などを配合し、常法に
よって水和剤、乳剤、ゾル剤及びその他の適当な製剤な
どに調製して用いることができる。そして、これらの製
剤中での一般式(1)の含有率は、1%から90%(重
量%;以下同じ)の範囲である。
(1)のトリフェニルボラン誘導体を有効成分としての
単独で用いることもできるが、これを担体及び補助剤と
混和してなる組成物であってもよい。本発明の工業用防
腐防黴剤は、上記の組成物にする場合、次のような方法
で製剤化することができる。すなわち、本発明の一般式
(1)の有効成分化合物と適当な担体および補助剤、例
えば界面活性剤、結合剤、安定剤などを配合し、常法に
よって水和剤、乳剤、ゾル剤及びその他の適当な製剤な
どに調製して用いることができる。そして、これらの製
剤中での一般式(1)の含有率は、1%から90%(重
量%;以下同じ)の範囲である。
【0041】使用できる担体としては、工業用防腐防黴
剤に常用されるものであれば固体あるいは液体のいずれ
も使用でき、特定のものに限定されるものではない。
剤に常用されるものであれば固体あるいは液体のいずれ
も使用でき、特定のものに限定されるものではない。
【0042】固体担体としては、鉱物質粉末、例えば、
カオリン、ベントナイト、クレー、モンモリロナイト、
タルク、珪藻土、雲母、バーミキュライト、石膏、炭酸
カルシウム、燐灰石、ホワイトカーボン、消石灰、珪
砂、硫安、尿素など;植物質粉末、例えば、大豆粉、小
麦粉、木粉、タバコ粉、でんぷん、結晶セルロースな
ど;さらにアルミナ、珪酸塩、糖重合体、高分散性珪
酸、ワックス類、オイル類、などが挙げられる。
カオリン、ベントナイト、クレー、モンモリロナイト、
タルク、珪藻土、雲母、バーミキュライト、石膏、炭酸
カルシウム、燐灰石、ホワイトカーボン、消石灰、珪
砂、硫安、尿素など;植物質粉末、例えば、大豆粉、小
麦粉、木粉、タバコ粉、でんぷん、結晶セルロースな
ど;さらにアルミナ、珪酸塩、糖重合体、高分散性珪
酸、ワックス類、オイル類、などが挙げられる。
【0043】また、液体担体としては、水、アルコール
類、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n
−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチ
レングリコール、ベンジルアルコールなど、芳香族炭化
水素類、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、クロルベンゼン、クメン、メチルナフタレ
ンなど;ハロゲン化炭化水素類、例えば、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジクロロメタン、クロルエチレン、ト
リクロロフルオルメタン、ジクロルジフルオルメタンな
ど;エーテル類、例えば、エチルエーテル、エチレンオ
キシド、ジオキサン、テトラヒドロフランなど;ケトン
類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン、メチルイソブチルケトンなど;エステル類、
例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコール
アセテート、酢酸アミルなど;ニトリル類、例えば、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリルな
ど;スルホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシドな
ど;アルコールエーテル類、例えば、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテルなど;アミン類、例えば、エチルアミン、ジメ
チルアミン、トリメチルアミン、イソブチルアミンな
ど;脂肪族または脂環式炭化水素類、例えば、n−ヘキ
サン、シクロヘキサンなど;工業用ガソリン、例えば、
石油エーテル、ソルベントナフサなど、および石油留
分、例えば、パラフィン類、灯油、軽油などが挙げられ
る。
類、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n
−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチ
レングリコール、ベンジルアルコールなど、芳香族炭化
水素類、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチ
ルベンゼン、クロルベンゼン、クメン、メチルナフタレ
ンなど;ハロゲン化炭化水素類、例えば、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジクロロメタン、クロルエチレン、ト
リクロロフルオルメタン、ジクロルジフルオルメタンな
ど;エーテル類、例えば、エチルエーテル、エチレンオ
キシド、ジオキサン、テトラヒドロフランなど;ケトン
類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘ
キサノン、メチルイソブチルケトンなど;エステル類、
例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコール
アセテート、酢酸アミルなど;ニトリル類、例えば、ア
セトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリルな
ど;スルホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシドな
ど;アルコールエーテル類、例えば、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテルなど;アミン類、例えば、エチルアミン、ジメ
チルアミン、トリメチルアミン、イソブチルアミンな
ど;脂肪族または脂環式炭化水素類、例えば、n−ヘキ
サン、シクロヘキサンなど;工業用ガソリン、例えば、
石油エーテル、ソルベントナフサなど、および石油留
分、例えば、パラフィン類、灯油、軽油などが挙げられ
る。
【0044】また、乳剤、水和剤、ゾル剤(フロアブル
剤)などの製剤化の場合には、乳化、分散、可溶化、湿
潤、発泡、拡展などの目的で界面活性剤が使用される。
このような界面活性剤としては、次に示されるものが挙
げられるが、本発明は、これらの例示のみに限定される
ものではない。
剤)などの製剤化の場合には、乳化、分散、可溶化、湿
潤、発泡、拡展などの目的で界面活性剤が使用される。
このような界面活性剤としては、次に示されるものが挙
げられるが、本発明は、これらの例示のみに限定される
ものではない。
【0045】非イオン型界面活性剤 ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン
アルキルエステル、ソルビタンアルキルエステルなど
レンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン
アルキルエステル、ソルビタンアルキルエステルなど
【0046】陰イオン型界面活性剤 アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルホサクシ
ネート、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンア
ルキルサルフェート、アリールスルホネートなど
ネート、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンア
ルキルサルフェート、アリールスルホネートなど
【0047】陽イオン型界面活性剤 アルキルアミン類(ラウリルアミン、ステアリルトリメ
チルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンジ
ルアンモニウムクロリド)など
チルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンジ
ルアンモニウムクロリド)など
【0048】両性型界面活性剤 カルボン酸(ベタイン型)、硫酸エステルなど
【0049】また、これらの他に、ポリビニルアルコー
ル(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、アラビアゴム、ポリビニルアセテート、ゼラチ
ン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、トラガカントガム、
グアガム、ザンサンガム、ヒドロキシプロピルセルロー
スなどの増粘剤及び各種補助剤を使用することができ
る。
ル(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、アラビアゴム、ポリビニルアセテート、ゼラチ
ン、カゼイン、アルギン酸ソーダ、トラガカントガム、
グアガム、ザンサンガム、ヒドロキシプロピルセルロー
スなどの増粘剤及び各種補助剤を使用することができ
る。
【0050】さらに、必要に応じて、酸化防止剤、紫外
線吸収剤などのような安定化剤を適量加えることができ
る。
線吸収剤などのような安定化剤を適量加えることができ
る。
【0051】また、本発明の工業用防腐防黴剤は、一般
式(1)のトリフェニルボラン誘導体のほかに、他の各
種の工業用防腐防黴剤や各種の農業用殺菌剤と混合して
用いることができる。
式(1)のトリフェニルボラン誘導体のほかに、他の各
種の工業用防腐防黴剤や各種の農業用殺菌剤と混合して
用いることができる。
【0052】第2の本発明の工業用防腐防黴剤は次のよ
うに使用される。すなわち、一般式(1)のトリフェニ
ルボラン誘導体を単独にそのまま、もしくは後記の実施
例に準じて製剤化した各種の製剤をそのまま、あるいは
水もしくは適当な有機溶媒で希釈して、次に示すよう
に、これまで一般に行われてきた工業用防腐防黴剤の使
用方法にしたがって各種の方法により使用することがで
き、何ら特定の方法のみに限定されるものではない。
うに使用される。すなわち、一般式(1)のトリフェニ
ルボラン誘導体を単独にそのまま、もしくは後記の実施
例に準じて製剤化した各種の製剤をそのまま、あるいは
水もしくは適当な有機溶媒で希釈して、次に示すよう
に、これまで一般に行われてきた工業用防腐防黴剤の使
用方法にしたがって各種の方法により使用することがで
き、何ら特定の方法のみに限定されるものではない。
【0053】(1)各種の工業用原材料中に、または製
造工程中に、あるいは製品に添加する方法、(2)各種
の工業用原材料や製品の表面に塗布または噴霧する方
法、(3)各種工業用原材料や製品を本発明の工業用防
腐防黴剤の希釈溶液中に浸漬する方法など。
造工程中に、あるいは製品に添加する方法、(2)各種
の工業用原材料や製品の表面に塗布または噴霧する方
法、(3)各種工業用原材料や製品を本発明の工業用防
腐防黴剤の希釈溶液中に浸漬する方法など。
【0054】以下に、第2の本発明の工業用防腐防黴剤
について実施例を若干挙げるが、有効成分の配合割合、
補助成分及びその他の添加量などは、以下の実施例のみ
に限定されるものではない。
について実施例を若干挙げるが、有効成分の配合割合、
補助成分及びその他の添加量などは、以下の実施例のみ
に限定されるものではない。
【0055】実施例4(フロアブル剤) 化合物No.1の化合物 20部、ラウリルサルフェー
ト 2部、ザンサンガム 2部、ヒドロキシプロピルセ
ルロース 1部及び蒸留水 75部をボールミルに入
れ、12時間粉砕混合して、有効成分20%を含むフロ
アブル剤を得た。
ト 2部、ザンサンガム 2部、ヒドロキシプロピルセ
ルロース 1部及び蒸留水 75部をボールミルに入
れ、12時間粉砕混合して、有効成分20%を含むフロ
アブル剤を得た。
【0056】化合物No.1を化合物No.2〜10に
代えて、実施例4と同様にフロアブル剤を得ることがで
きる。
代えて、実施例4と同様にフロアブル剤を得ることがで
きる。
【0057】実施例5(水和剤) 化合物No.2の化合物 20部、ラウリルサルフェー
ト 7部及びクレー73部を均一に混合粉砕して、有効
成分20%を含む水和剤を得た。
ト 7部及びクレー73部を均一に混合粉砕して、有効
成分20%を含む水和剤を得た。
【0058】化合物No.2を化合物No.1、3〜1
0に代えて、実施例5と同様に水和剤を得ることができ
る。
0に代えて、実施例5と同様に水和剤を得ることができ
る。
【0059】実施例6(乳剤) 化合物No.3の化合物 5部、ジメチルスルホキシド
85部、メチルイソブチルケトン 5部及びソルポー
ル800A(東邦化学工業株式会社製の乳化剤の商品
名)5部を混合溶解して、有効成分5%を含む乳剤を得
た。
85部、メチルイソブチルケトン 5部及びソルポー
ル800A(東邦化学工業株式会社製の乳化剤の商品
名)5部を混合溶解して、有効成分5%を含む乳剤を得
た。
【0060】化合物No.3を化合物No.1、2、4
〜10に代えて、実施例6と同様に乳剤を得ることがで
きる。
〜10に代えて、実施例6と同様に乳剤を得ることがで
きる。
【0061】試験例1 エマルジョン塗料の防黴効果現
場試験 実施例4に準じて調製した供試薬剤の所定量を、市販の
酢酸ビニルエマルジョン白色塗料中に所定の有効成分濃
度で加え、十分に混合して塗料液とした。この塗料液を
コンクリート壁面に塗布し、3か月後、6か月後にかび
などの雑菌の発生を、次の調査基準により調べた。
場試験 実施例4に準じて調製した供試薬剤の所定量を、市販の
酢酸ビニルエマルジョン白色塗料中に所定の有効成分濃
度で加え、十分に混合して塗料液とした。この塗料液を
コンクリート壁面に塗布し、3か月後、6か月後にかび
などの雑菌の発生を、次の調査基準により調べた。
【0062】その結果は下記の表5〜表6のとおりであ
る。
る。
【0063】
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】表中、比較例1および比較例2は、次のも
のを本発明化合物と同様に供試した。以下の表でも同
じ。
のを本発明化合物と同様に供試した。以下の表でも同
じ。
【0067】
【化9】
【0068】
【化10】
【0069】試験例2 でんぷん糊の劣化試験 タピオカでんぷん 15部及び実施例5に準じて調製し
た水和剤を水で所定の有効成分濃度となるよう希釈した
液の85部を200mlの容量のフラスコに入れてかき
混ぜながら70℃とし、ついで徐々に冷却しながらでん
ぷん糊を調製した。このでんぷん糊をビーカーにいれて
アルミ泊で蓋をし、35℃±2℃、湿度99〜95%の
恒温恒湿器で培養した。1か月、2か月及び3か月後の
でんぷん溶液の雑菌による劣化を次の調査基準により調
べた。
た水和剤を水で所定の有効成分濃度となるよう希釈した
液の85部を200mlの容量のフラスコに入れてかき
混ぜながら70℃とし、ついで徐々に冷却しながらでん
ぷん糊を調製した。このでんぷん糊をビーカーにいれて
アルミ泊で蓋をし、35℃±2℃、湿度99〜95%の
恒温恒湿器で培養した。1か月、2か月及び3か月後の
でんぷん溶液の雑菌による劣化を次の調査基準により調
べた。
【0070】その結果は表7〜表8のとおりである。
【0071】調査基準 A:正常 B:粘度低下あり C:粘度低下及び腐敗臭あり
【0072】
【表7】
【0073】
【表8】
【0074】試験例3 カゼイン溶液の劣化試験 カゼイン 10部、実施例5に準じて調製した水和剤を
水で所定の有効成分濃度となるよう希釈した液の88部
及びアンモニア水 2部とを200ml容量のフラスコ
に入れ、かき混ぜながら80℃とし、ついで徐々に冷却
しながらカゼイン溶液とした。このカゼイン溶液をビー
カーにいれてアルミ泊で蓋をし、27℃±2℃、湿度9
9〜95%の恒温恒湿器で保存した。1か月、2か月及
び3か月後のカゼイン溶液の雑菌による劣化を、次の調
査基準により調べた。
水で所定の有効成分濃度となるよう希釈した液の88部
及びアンモニア水 2部とを200ml容量のフラスコ
に入れ、かき混ぜながら80℃とし、ついで徐々に冷却
しながらカゼイン溶液とした。このカゼイン溶液をビー
カーにいれてアルミ泊で蓋をし、27℃±2℃、湿度9
9〜95%の恒温恒湿器で保存した。1か月、2か月及
び3か月後のカゼイン溶液の雑菌による劣化を、次の調
査基準により調べた。
【0075】その結果は表9〜表10のとおりである。
【0076】調査基準 A:正常 B:粘度低下あり C:粘度低下及び腐敗臭あり
【0077】
【表9】
【0078】
【表10】
【0079】試験例4 樹脂シートの劣化現場試験 塩化ビニル樹脂 100部、可塑剤(フタル酸エステ
ル) 50部、安定剤(ステアリン酸バリウム) 2
部、滑剤(脂肪酸カルシウム) 0.2部、顔料(チタ
ン白) 4部、充填剤(炭酸カルシウム) 0.2部及
び化合物No.1〜8を表11に示す濃度となるように
加え、混合後に200℃で処理し、常法により成型し、
樹脂シートを得た。
ル) 50部、安定剤(ステアリン酸バリウム) 2
部、滑剤(脂肪酸カルシウム) 0.2部、顔料(チタ
ン白) 4部、充填剤(炭酸カルシウム) 0.2部及
び化合物No.1〜8を表11に示す濃度となるように
加え、混合後に200℃で処理し、常法により成型し、
樹脂シートを得た。
【0080】この樹脂の成型シートを、建物の北側面ス
レート板に張りつけ、1か月後、2か月後および3か月
後にかびの発生を次の調査基準により調べた。
レート板に張りつけ、1か月後、2か月後および3か月
後にかびの発生を次の調査基準により調べた。
【0081】その結果は表11のとおりである。
【0082】調査基準 −:かびの発生なし +:かびの発生あり
【0083】
【表11】
【0084】
【発明の効果】本発明の一般式(1)の化合物、あるい
はこれを含有する工業用防腐防黴剤を使用すると次のよ
うな効果がもたらされる。第1に強力な防腐防黴効果を
示す。第2に防腐防黴効果が長期にわたり発揮される。
第3に本発明の薬剤は細菌、酵母、糸状菌などの各種微
生物の発生を非選択的に、かつ撲滅的に阻止する。した
がって、工業用防腐防黴剤として幅広く使用できる。第
4に工業用原材料製品に散布、噴霧、塗布、混入などの
種々の方法で使用できるが、いずれの方法を用いても工
業用原材料や製品に悪影響を与えることはない。
はこれを含有する工業用防腐防黴剤を使用すると次のよ
うな効果がもたらされる。第1に強力な防腐防黴効果を
示す。第2に防腐防黴効果が長期にわたり発揮される。
第3に本発明の薬剤は細菌、酵母、糸状菌などの各種微
生物の発生を非選択的に、かつ撲滅的に阻止する。した
がって、工業用防腐防黴剤として幅広く使用できる。第
4に工業用原材料製品に散布、噴霧、塗布、混入などの
種々の方法で使用できるが、いずれの方法を用いても工
業用原材料や製品に悪影響を与えることはない。
【0085】本発明の一般式(1)のトリフェニルボラ
ン誘導体あるいはこれを含有する防腐防黴剤は上記した
ような特徴を有しているので、水性または油性塗料、カ
ゼイン、ポリビニルアルコール、でんぷんなどの接着剤
または糊料、湿潤パルプ及びチップなどの製紙用原料、
木材、合板、竹材、皮革などの加工品及び材料、天然繊
維、合成繊維及びこれらの混紡製品、材料、合成エマル
ジョンタックス、コンクリート混和剤、作動油剤、プラ
スチック、特に家電装置の構造材料用の合成樹脂及びゴ
ムなどにおける劣化障害の防止などのような種々の工業
用原材料や製品の防腐防黴剤として幅広く使用すること
ができる。
ン誘導体あるいはこれを含有する防腐防黴剤は上記した
ような特徴を有しているので、水性または油性塗料、カ
ゼイン、ポリビニルアルコール、でんぷんなどの接着剤
または糊料、湿潤パルプ及びチップなどの製紙用原料、
木材、合板、竹材、皮革などの加工品及び材料、天然繊
維、合成繊維及びこれらの混紡製品、材料、合成エマル
ジョンタックス、コンクリート混和剤、作動油剤、プラ
スチック、特に家電装置の構造材料用の合成樹脂及びゴ
ムなどにおける劣化障害の防止などのような種々の工業
用原材料や製品の防腐防黴剤として幅広く使用すること
ができる。
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、Xはヒドロキシアルキル基を示し、nは1から
3までの整数を示す。)で表されるトリフェニルボラン
誘導体。 - 【請求項2】一般式 【化2】 (式中、Xはヒドロキシアルキル基を示し、nは1から
3までの整数を示す。)で表されるトリフェニルボラン
誘導体を有効成分として含有することを特徴とする、工
業用防腐防黴剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20928695A JPH0940679A (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | トリフェニルボラン誘導体及び工業用防腐防黴剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20928695A JPH0940679A (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | トリフェニルボラン誘導体及び工業用防腐防黴剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0940679A true JPH0940679A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16570438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20928695A Pending JPH0940679A (ja) | 1995-07-26 | 1995-07-26 | トリフェニルボラン誘導体及び工業用防腐防黴剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0940679A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011102251A (ja) * | 2009-11-10 | 2011-05-26 | Hitachi Chem Co Ltd | トリアリールボラン錯体の製造方法 |
CN103910506A (zh) * | 2012-12-28 | 2014-07-09 | 辽宁奥克化学股份有限公司 | 一种用作混凝土外加剂的防腐剂 |
-
1995
- 1995-07-26 JP JP20928695A patent/JPH0940679A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011102251A (ja) * | 2009-11-10 | 2011-05-26 | Hitachi Chem Co Ltd | トリアリールボラン錯体の製造方法 |
CN103910506A (zh) * | 2012-12-28 | 2014-07-09 | 辽宁奥克化学股份有限公司 | 一种用作混凝土外加剂的防腐剂 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040806 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041126 |