JPH0939968A

JPH0939968A - 紙製パレット用支持脚

Info

Publication number: JPH0939968A
Application number: JP21397295A
Authority: JP
Inventors: Yasuharu Aida; 靖治合田
Original assignee: Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd
Priority date: 1995-08-01
Filing date: 1995-08-01
Publication date: 1997-02-10

Abstract

(57)【要約】【課題】フォークリフト等の衝撃により紙管の脱落、
変形あるいは破損がなく、また、製造が容易なこと。【解決手段】１枚のブランクシートに第１補強板
（２）、支持板（３）、第２補強板（４）、底板
（５）、第１側板（６）、天板（７）及び第２側板
（８）を夫々罫線を介して順に連設し、前記支持板
（３）には１以上の紙管固定孔（９）を穿孔した紙管固
定部材（１）と、該紙管固定部材（１）内に固定する１
以上の紙管（３０）とを有し、前記紙管固定部材（１）
の罫線を順次折り曲げ、前記２枚の補強板（２、４）を
前記支持板（３）に対して立ちあげ、前記紙管（３０）
を前記紙菅固定孔（９）へ挿入し前記紙菅の上端外周面
を前記紙管固定孔（９）内へ固定し、前記各補強板
（２、４）は前記各側板（６、８）と、また、前記支持
板（３）は前記天板（７）と２重壁を成す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術の分野】本発明は紙製パレットの支
持脚に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、段ボール製の荷受け板の裏面に紙
管を当該紙管の軸線方向が垂直になるように固定し紙製
パレットの支持脚とした紙製パレットが知られている。
しかし、これら紙製パレットは紙管の端面のみが荷受け
板裏面に接着されているため、フォークリフトのフォー
ク等が横方向から紙管を突いた場合、紙管が容易に荷受
け板から脱落してしまうという問題点があった。

【０００３】そこで、荷受け板と紙管の接合を強固にす
るために、実開昭６０−１４８２２９号は紙管の基端を
嵌挿する孔を有する紙管保持補強部材を荷受け板の裏面
に固着した紙製パレットを提案している。即ち、この紙
管保持補強部材により紙管端面周囲の紙管周壁をも固定
し、荷受け板と紙管の接合をより強固なものとした。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記実開昭６
０−１４８２２９号の紙製パレットは紙管が露出してい
るため、フォークリフトのフォーク等が横方向から紙管
を突いた場合、その衝撃は全て紙管に加わる。従って、
紙管保持補強部材により荷受け板と紙菅が接合されてい
ても紙管が荷受け板から脱落してしまう可能性は依然と
して高く、また、紙管が荷受け板から脱落しない場合に
は衝撃により紙管自体が変形あるいは破損してしまうと
いう問題点があった。

【０００５】さらに、上記実開昭６０−１４８２２９号
の紙製パレットを製造する場合、荷受け板の裏面に紙管
保持補強部材を接着し、その後に該紙管保持補強部材の
嵌挿孔に１本１本紙管を接着しなければならない。従っ
て、製造に手間がかかるという問題点があった。

【０００６】本発明は上記の点に鑑み、フォークリフト
等の衝撃により紙管の脱落、変形あるいは破損がなく、
また、製造が容易な紙製パレット用支持脚を提供するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明に係る紙製パレッ
ト用支持脚は、１枚の段ボールシートに第１補強板、支
持板、第２補強板、底板、第１側板、天板及び第２側板
を夫々罫線を介して順に連設し、前記支持板には１以上
の紙管固定孔を穿孔した紙管固定部材と、該紙管固定部
材内に固定する１以上の紙管とを有し、前記紙管固定部
材の罫線を順次折り曲げ、前記２枚の補強板を前記支持
板に対して立ちあげ、前記紙管を前記紙菅固定孔へ挿入
し前記紙菅の上端外周面を前記紙管固定孔内へ固定し、
前記各補強板は前記各側板と、また、前記支持板は前記
天板と２重壁を成すことを特徴とする。

【０００８】さらに、前記第１補強板の開放辺には係合
片を付設し、また、前記底板には該係合片と対応する位
置に係合スリットを穿設することが好適である。さら
に、前記第１補強板及び第２側板にフォーク差し込み用
切欠を設け、前記第２補強板及び前記第１側板にフォー
ク差し込み孔を設け、四方差しパレットとしても良い。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき本発明の
実施の形態を詳細に説明する。図１は紙管固定部材１の
ブランクシートを示す平面図である。図２は図１の紙管
固定部材１の罫線を順次折り曲げた状態を示す斜視図で
ある。図３は図１の紙管固定部材１の係合片を係合孔に
嵌入し、紙管３０を紙管固定部材１に固定した状態を示
す斜視図である。図４は完成した紙製パレット用支持脚
４０を示す斜視図である。図５は図４の紙製パレット支
持脚４０を荷受け板裏面に装着した紙製パレットを示す
斜視図である。図６は図４の紙製パレット支持脚４０を
荷受け板と台座板の間に配設した紙製パレットを示す斜
視図である。

【００１０】図１において、符号１は第１補強板２、支
持板３、第２補強板４、底板５、第１側板６、天板７及
び第２側板８を夫々罫線２１乃至２６を介し１枚のブラ
ンクシートに連設して成る紙管固定部材である。本実施
の態様においては、図１におけるブランクシート状態に
おいて、第１補強板２、支持板３、第２補強板４、底板
５、第１側板６、天板７及び第２側板８の夫々の短辺の
長さは略等しい。尚、第１補強板２、第２補強板４、第
１側板６及び第２側板８の短辺の長さが略等しく、ま
た、支持板３、底板５及び天板７の短辺の長さが略等し
ければ、紙菅固定部材１を角柱状に構成することができ
るため、上記各板２乃至８の全ての短辺が略等しい必要
はない。

【００１１】上記第１補強板２及び第２側板８にはフォ
ークリフトのフォーク差し込み用切欠１０を夫々２カ所
に設ける。また、上記第２補強板４及び第１側板６には
フォーク差し込み用孔１１を夫々２カ所に設ける。この
フォーク差し込み用切欠１０とフォーク差し込み用孔１
１は紙菅固定部材１の組立完成時においてフォーク差し
込み口４１を形成する（図４参照）。また、上記夫々２
カ所のフォーク差し込み用切欠１０とフォーク差し込み
用孔１１の間隔は、フォークリフトの２本のフォークの
間隔に対応するように設定する。

【００１２】上記支持板３には４個の紙管固定孔９を穿
孔する。この紙菅固定穴９は、フォーク差し込み用切欠
１０とフォーク差し込み用穴１１に対応する位置には配
設しない。即ち、支持脚４０の完成時において、フォー
ク差し込み用切欠１０とフォーク差し込み用穴１１とに
より形成したフォーク差し込み口４１のフォーク差し込
み区域内に紙菅３０が干渉しないように紙菅固定穴９を
配設する。また、図３に示すように、この紙管固定孔９
の直径は紙管３０の外径と略等しい。上記第１補強板２
の開放辺には係合片１２、１３を付設し、また、前記底
板５には係合片１２、１３と対応する位置に係合スリッ
ト１４、１５を穿設する。この係合片１２、１３の幅は
夫々係合スリット１４、１５の幅と略等しい。

【００１３】上記ブランクシートは段ボールシートを用
いる。さらに好ましくは、段ボールのフルート方向を補
強板及び側板の延在方向と直交させる。即ち、段ボール
シートはフルート方向の応力に対しては強度が高いた
め、荷受け板に搭載する貨物の荷重に対して上記第１補
強板２、第２補強板４、第１側板６及び第２側板８に強
度を持たせることができる。上記フルート方向を図１乃
至図４に示す。

【００１４】上記紙菅３０は新聞原紙や段ボール原紙の
巻き取り芯として使用されている多重紙テープ積層円筒
紙菅を軸線方向に対して垂直に裁断して形成したもので
ある。この円筒紙菅は、通常は巻き取り芯として使用後
は廃棄処分されているものである。本発明においてはこ
のような円筒紙菅を再利用すれば低廉な製造コストを実
現することができるが、一定の強度を有した円筒紙菅で
あれば上記のような紙菅に限られない。尚、上記紙菅３
０の軸線方向の長さは、第１補強板２、第２補強板４、
第１側板６及び第２側板８の短辺の長さと略等しい。

【００１５】以下、上記実施の形態である紙製パレット
用支持脚の組立工程を順に説明する。最初に、前記紙管
固定部材１の罫線２１乃至２６を図２に示すように順次
谷折りにする。次に、第１補強板２と第２補強板４を支
持板３に対して垂直に立ちあげ、第１補強板２に付設し
た係合片１２、１３を底板５に穿設した係合スリット１
４、１５に嵌入し、図３に示すように、支持板３、第１
補強板２、第２補強板４及び底板５により角柱状に形成
する。次に、４個の紙菅固定孔９に４本の紙菅３０を夫
々上方から、該紙菅３０の下端面（図示せず）が底板５
の上面に当接するまで挿入する。紙菅３０の該下端面及
び上端外周面３２には接着剤を塗付し、夫々底板５の上
面及び紙菅固定孔９の内周面に接合する。

【００１６】次に、第１側板６、天板７、第２側板８を
順に立ち上げ、角柱状に形成した支持板３、第１補強板
２、第２補強板４及び底板５の表面上に添着する。最後
に、第２側板８には接着剤を塗付し第２補強板４に接着
する。上記組立工程により支持脚４０が完成する。完成
した支持脚４０は、図４に示すように側板両側面にフォ
ーク差し込み口４１が形成され、前記紙菅３０の側方は
第１補強板２及び第１側板６により、また、第２補強板
４及び第２側板８により形成した２重壁により保護され
る。また、支持板３及び天板７は２重壁を成す。

【００１７】次に、この支持脚４０を使用した紙製パレ
ットを説明する。図５において、符号５０は段ボール板
５１、５２を積層し接着した荷受け板と、該荷受け板の
裏面に３本の支持脚４０を桁状に接合した四方差し紙製
パレットである。この紙製パレットは、上記のように支
持脚４０は側板両側面にフォーク差し込み口４１を有し
ているため支持脚４０の延在方向と直交方向からフォー
クの差し込みが可能である。また、２重壁を形成する各
補強板２、４及び各側板６、８により、フォークの衝突
から紙菅３０が保護される。さらに、支持板３は天板７
と２重壁を成すため、紙菅上端面が直接荷受け板裏面に
当接することがなく、荷受け板を変形させることがな
い。

【００１８】上記四方差しパレット５０に段ボール板の
台座板６１を加えた四方差し紙製パレット６０を図６に
示す。この台座板６１は支持脚４０の底面に接着する。
台座板６１を加えることにより紙製パレット全体の強度
を高くすることができる。上記のように、本実施の態様
においては、支持脚４０のフォーク差し込み口４１を形
成するためにフォーク差し込み用切欠とフォーク差し込
み用穴を設けたが、支持脚４０を桁状に配設し二方差し
パレットを構成する場合には必ずしも設ける必要はな
い。また、上記係合片１２、１３及び係合スリット１
４、１５は支持脚４０の組立において第１補強板２の位
置決めを容易にする利点があるが、必ずしも必要ではな
い。

【００１９】

【発明の効果】本発明は以上説明した通り、２重壁を形
成した補強板及び側板により紙管が保護されているた
め、フォークの衝突による紙菅の変形や破損が防止する
ことができる。また、この紙菅の上端外周面は紙菅支持
穴に嵌挿接着されているため、横方向からの衝撃による
紙菅の配設位置のずれを防止することができる。さら
に、上記のように内部に紙菅を固定した支持脚を組み立
て、この支持脚を荷受け板等に装着して紙製パレットを
完成するため、紙菅を１本１本荷受け板に直接取り付け
る必要がなく容易に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る実施の形態の紙管固定部材１の
ブランクシートを示す平面図である。

【図２】図１の紙管固定部材１の罫線を順次折り曲げ
た状態を示す斜視図である。

【図３】図１の紙管固定部材１の係合片を係合孔に嵌
入し、紙管３０を紙管固定部材１に固定した状態を示す
斜視図である。

【図４】完成した紙製パレット用支持脚４０を示す斜
視図である。

【図５】図４の紙製パレット支持脚４０を荷受け板裏
面に装着した紙製パレットを示す斜視図である。

【図６】図４の紙製パレット支持脚４０を荷受け板と
台座板の間に配設した紙製パレットを示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１紙菅固定部材２第１補強板３支持板４第２補強板５底板６第１側板７天板８第２側板９紙菅固定孔１０フォーク差し込み用切欠１１フォーク差し込み用孔１２、１３係合片１４、１５係合スリット２１、２２、２３、２４、２５、２６罫線３０紙菅３１紙管上端面３２紙菅上端外周面４０紙製パレット支持脚４１フォーク差し込み口５０四方差し紙製パレット５１、５２段ボール板６０四方差し紙製パレット６１台座板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】１枚のブランクシートに第１補強板、支
持板、第２補強板、底板、第１側板、天板及び第２側板
を夫々罫線を介して順に連設し、前記支持板には１以上
の紙管固定孔を穿孔した紙管固定部材と、該紙管固定部
材内に固定する１以上の紙管とを有し、前記紙管固定部材の罫線を順次折り曲げ、前記２枚の補
強板を前記支持板に対して立ちあげ、前記紙管を前記紙
菅固定孔へ挿入し前記紙菅の上端外周面を前記紙管固定
孔内へ固定し、前記各補強板は前記各側板と、また、前
記支持板は前記天板と２重壁を成すことを特徴とする紙
製パレット用支持脚。
【請求項２】前記第１補強板の開放辺には係合片を付
設し、また、前記底板には該係合片と対応する位置に係
合スリットを穿設した請求項１記載の紙製パレット用支
持脚。
【請求項３】前記第１補強板及び第２側板にフォーク
差し込み用切欠を設け、前記第２補強板及び前記第１側
板にフォーク差し込み孔を設けた請求項１あるいは請求
項２記載の紙製パレット用支持脚。