JP2001517184A - 運搬用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、第１および第２基部（A1およびB1）を有するパレットに関し、各基部は、例えば紙などの耐水性繊維材料の波形部材を折り曲げて形成されている。角形部材（Ａ、Ｂ）は繊維材料のロールから切り出され、２つの基部は別個の方式で前記部材に折り曲げ線を設け、前記部材を折り曲げることによって作られている。第１基部（A1）は第２基部（B1）内に配され、第２基部上の梁（31）は第１基部の下側に折り込まれてパレットの足を形成する。この梁は長手方向にＶ形の内部強化部材（21、22）を有している。２つの基部上の相互に接触している全ての表面および点は糊付けされており、端部にある全ての開口縁部および開口部は耐水性層で被覆されている。

Description

【発明の詳細な説明】 運搬用具 本発明は、フォークリフトで貨物を運搬し、荷扱いするためのパレットに関し 、特に、波形の耐水性繊維材から作られた少なくとも２つの基部を有するパレッ トに関する。 パレットは、現代の運搬における用具として重要であり、多くの異なった方法 でつくられ、デザインもそれぞれである。従来のパレットの中には、重い木製の ものがあり、そのパレットは運搬の重量がかさみ、したがって、運搬コストが大 きかった。多くのその他のパレットは、例えばプラスチック、あるいは繊維質な どの様々な材料で作られてきた。波形または平板状の繊維質材料、好ましくは紙 から作った多少なりとも複雑な細部品を組み立てて所望の形状や強度を持たせる ようにしたパレットを製造する方法もある。 スウェーデン特許出願第450,481号、450,482号及び第459,251号明細書には、 断面が丸又は四角の多くの部材を横方向に交差させたもので構成した３つの基部 を有するパレットが記載されている。この部材を、対応する形状の穴を通して３ つの基部に挿入し、パレットを全ての側から持ち上げることができるようになっ ている。その構成の特徴は、組立てを行わなければならない細かな部品がたくさ んあり、基部にたくさんの穴を設けなければならないことである。 米国特許第3,113,532号明細書には、１つの基部を折り曲げて何処からでも入 れられる口を持つチャンネルのシステムを有するパレットが記載されている。こ のチャンネルの間には多くの支持部材や強化部材を嵌め込むようになっている。 このパレットも多くの細かな部品か らなり、組み立てるのにいろいろの操作を必要とするものである。 米国特許第5,285,731号明細書は、複雑に折り曲げたパターンと多くの細かな 部品を有するパレットを記載している。このパレットは２つの対向する側面から しかフォークを挿入することができない。 米国特許第5,911,834号明細書は、第１基部がフォークを入れる口を備え、内 側の支持部材を形成する穴の開いた部品を多く有するパレットを記載している。 第１基部は第２基部で囲われており、第２基部は一体となって第１基部を維持し ている。この形は複雑であり、多くの穴あけ操作や、折り曲げ操作が必要である 。第２の形は更に１つの部材を第１基部の中央に有しており、そのため製作、組 立てをするのに、はるかに複雑で、細々した設計になってしまっている。 米国特許第3,952,672号明細書は、第２基部とその周りに折り曲げた第１基部 からなるパレットを記載している。この形も、いろいろな方向に折り曲げて、支 持体やチャンネルを作るようにしなければならない、穴の開いた細かな多くの部 品からなっている。 引用した最初の３つ以外の形はすべて、パレットの高さが低く、実際には余り スペースを必要としないが、同時に限られた曲げ強度しか持たず、積荷を運ぶの にはという主目的には好ましくない。引用したパレットのすべてに共通すること は、切ったり、穴を開けたりするために多くの無駄が出て、基本材料を有効に利 用することができない。部品を製造したり、組み立てたりする場合に、部品がた くさんあること、工程が複雑であることから、生産コストが大きくなってしまう 。 パレットの寿命が、材質により限られるから、製造が単純で、安価であること が重要である。 本発明の目的は、上記パレットの欠点を除き、基部が、波形の繊維材からなる ロールを適切な長さに切り、どの側からも使えるように、またどの方向にも大き な曲げ及びせん断強度を有するように、所望の形状に折り曲げて、組み立てるだ けで、完全に無駄の出ないように作製することができるパレットを提供すること にある。 本発明のパレットは、請求の範囲第１項及びそれに続く請求の範囲に記載の特 徴を有し、上記目的を達成する。 以下に、図面を参照して本発明の好ましい実施態様を説明する。 図１は、繊維質材料の第１部材の上から見た平面図である。 図２は、第１基部を逆さまにして見た側面図である。 図３は、繊維質材料の第２部材の上から見た平面図である。 図４は、第１ステージの第２基部を逆さまにして見た側面図である。 図５は、第１基部に接合された第２基部を逆さまにして見た側面図である。 図６は、パレットを下から見た斜視図である。 図７は、パレットを上から見た斜視図である。 好ましくは波形を有し、耐水性の繊維質材料からなる角型の第１部材Ａの上部 側面図が、図１に示されている。繊維質材料は両側に繊維質の層を持ち、波形は 長手方向についている。これをある長さに切断し、図２の側面図に従って折り曲 げたとき、所定の大きさのパレットに相応する長さを有する第１基部A1を作る。 四角形の部材Ａは、中心線に対して対称であるから、中心線の両側で同じ番号を 用いている。 四角形の部材Ａは、折り曲げられる側に、折り曲げ用の溝を作るために、エン ボス加工がなされる(図の実線は、上から見る線を意味し、破線は下から見た線 を意味する)。部材は、１〜14の部分に分けられ、 折り曲げられた後の基部A1が、パレットの長さ及び幅に合うようになっている。 その高さは、好ましい態様において、完成したパレットの高さの半分であること が好ましい。 折り曲げる順序を下記表に記載する。 部材Ａを短い側で内側に向かって上記順序で折り曲げた後、部分４と５、７と ８、14と14の間の表面を糊付けする。部材Ａは、図２の側面図に逆さにして見た パレットの第１基部A1の形状を取っている。折り曲げ工程を経て、多くの、両側 に３つづつ、そして真中に２つのチャンネルができている。外側と真中のチャン ネルの間には、２つの空間15ができた。これらの空間の幅、高さ、互いの距離は 、フォークリフトのフォークがその空間の中に入ることができるようになってい る。 図３には、四角い第２の部材Ｂが示されており、それは、部材Ａと同じ材質で 長手方向に波形の付いたものからなっている。これを、図 ３に示されたように折り曲げると、第２基部B1となるような長さに切る。この四 角い部材も、中心線で対称であり、そのため中心線の両側で数が同じである。 四角い第２部材は、第１部材と同様にエンボス加工処理されて、折り曲げる側 に、折り曲げ用の溝を作る。第２の部材は、図３のように、部分21〜28に分かれ ている。 部分27には、中心線に最も近い縁辺に、長手方向の中心線に対して対称に開口 部29及び30を設ける。これらの開口部の幅、高さ、互いの距離は、フォークリフ トのフォークがその開口部の中に入ることができるようになっている。すなわち 、開口部は、第１基部A1の空間と同じ形状及び寸法を持っている。 折り曲げる順序を下記表に記載する。 部材Ｂを短い側で内側に向かって部分23まで上記順序で折り曲げた後、部分23 と27の間の表面を糊付けする。折り曲げ工程を終えると、部材Ｂは図４の形状と なる。図４は、第２基部B1を逆さまにして見た側面図であり、そこでは、部分28 はパレットの上側である。 第２基部Ｂ１の部分28の下側及び部分24及び27は、糊が付いている。次いで、 図４に示すように、部分１及び11、並びに部分４、５ 及び部分７、８で形成された点を部分28上に配し、両基部の縁辺および中心線が 重なるように第１基部の長い側の両外側の梁31に合わせて、第１基部A1を載置す る。第１基部A1の長手側においてチャンネルの開口の縁辺に接するようになるま で、部分27を上向きに90°折り曲げ、部分24は第１基部A1の部分３、６、９及び 13の下側に接するようになるまで、上向きに90°折り曲げる。 ２つの基部をこの位置で糊が固まるまで固定しておく。その結果、図６及び７ に示すようなパレットになる。 短い側の開口端表面には、水を防ぐ保護層を設けて、パレットの下側にある２ 本の長手梁31及び部分28においてカットされて開いた表面から水が入るのを防ぐ 。開口部29及び30の切開表面、及び他の側の対応表面も保護される。 本発明のパレットは、材料の無駄を最少にして製造される。基本の材料は、部 材Ａ及びＢの幅にそれぞれ対応した幅の波形形状の紙ロールが好ましい。各部材 のパターンは、可能な限り単純なものであり、機械作業、手作業が少なく、簡単 である。 パレットの長手方向の梁31は、第１部分21及び第２部分22により形成された内 部強化部材のために、曲げ力や、せん断力に関して、高い強度を有する。これら の部分は、梁の下縁が高い衝撃強度を有することにも貢献している。梁の下縁は パレットで最も傷つき易い部分であるから、このことは非常に重要である。２つ の基部A1及びB1のこの組み立て方によって、パレットの上面と、第１基部A1にお いて空間15で形成した、ロングサイドリフト用の２本のフォーク用チャンネル上 面とに、波形材料で形成された２つの層が与えられる。 上記の好ましい態様であるパレットは、何の問題もなく、広範な取 り扱い荷重試験に合格した。 パレットの重量は軽く、僅か約5.5kgであり、一方、木製のパレットは乾燥し た状態で訳23kgにもなった。 本発明のパレットは、形状、寸法及び取扱いに関してヨーロッパの基準の要件 を充たすようにすることが好ましいが、本発明の範囲内で他の基準を充たすよう にしてもよい。

【手続補正書】特許法第１８４条の４第４項 【提出日】平成１０年８月２６日（１９９８．８．２６） 【補正内容】 請求の範囲 １． 波形形状の繊維質シートでできた少なくとも２つの基部を有するパレット において、一連の第一折り曲げの後に、中心線に関して対称な第１基部（A1）を 形成するような幅を持つ上辺と下辺とを有し、該上辺と下辺との間に長手方向の 波形形状の層を有する第１角型部材（Ａ）は、折り曲げ線により14の部分（１〜 14）に分けられ、最初の３つの線は上側に作られ、４番目は下側に作られ、５番 目及び６番目は上側に作られ、７番目は下側に作られ、８番目及び９番目は上側 に作られ、10番目と11番目は下側に作られ、12番目と13番目は上側に作られ、14 番目は下側に作られ、それによって第１部材（Ａ）は、短い側から中心線に向か って折り曲げ線のところで折り曲げられたとき、第１基部（A1）を形成し、該第 １基部は、３つの隣接するチャンネルを有し、そのチャンネルはそれぞれ短い端 部からみて断面が四角く、その高さが好ましくはパレットの高さの半分であり、 次いで同じ四角の断面を有する２つの隣接するチャンネルを、中心線の各側に有 し、かつ３つのチャンネルのグループと中央の２つチャンネルのグループとの間 に空間（15）を有して、その空間にフォークリフトのフォークを入れることがで き；長手方向に波形形状の層を有し、パレットの長さに等しい幅を有し、一連の 第二折り曲げの後に、中心線に関して対称な第２基部（B1）を形成するような長 さを有する上辺と下辺とを有し、該上辺と下辺との間に長手方向の波形形状の層 を有する第２角型部材（Ｂ）は、折り曲げ線により７の部分（21〜28）に分けら れ、第１の線は下側に作られ、その他の線は上側に作られ、内側の折り曲げ溝は 互いの距離がパレットの幅に等し く；これらに続く角形開口部（29、30）は幅、高さ、長さ及び互いの距離が第１ 基部（A1）における空間（15、16）に等しく、それによって、第２部材（Ｂ）は 、短い側から中心線に向かって折り曲げ線のところで折り曲げられたとき、第２ 基部（B1）を形成し、該第２基部は各端部に、部分（21、22）により形成された 内部強化部材を有する長手方向の梁（31）を有し、第１基部（A1）は、縁辺及び 中心線を一致させて第１基部の長い方の側の外側に梁（31）がくるように第２基 部（B1）内に置かれ、角形開口部（29、30）が第１基部における空間（15）と一 致し、長手方向の梁の部分（24）が第１基部のチャンネルの部分（３、６、９、 13）に接するまで、７番目の部分（27）は上方へ90°折り曲げられ、梁（31）は 、パレットの足を形成し、基部内及び基部間の接触面及び接触点はすべて糊付け されていることを特徴とすること。 ２． 第１基部（A1）は、14の部分を折り曲げて得られた２つの同じ部分からな り、14の部分は糊付けされていることを特徴とする、請求の範囲１に記載のパレ ット。 ３． 繊維質シート及び全ての切断開口部は耐水性材料で被覆されていることを 特徴とする、請求の範囲１に記載のパレット。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，Ｍ Ｗ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ， ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，Ｐ Ｔ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 波形形状の繊維質材料でできた少なくとも２つの基部を有するパレットに おいて、長手方向に波形形状の層を有し、一連の第一折り曲げの後に、中心線に 関して対称な第１基部（A1）を形成するような幅を持つ上辺と下辺とを有する第 １角型部材（Ａ）は、折り曲げるための溝により14の部分（１〜14）に分けられ 、最初の３つの溝は上側に作られ、４番目は下側に作られ、５番目及び６番目は 上側に作られ、７番目は下側に作られ、８番目及び９番目は上側に作られ、10番 目と11番目は下側に作られ、12番目と13番目は上側に作られ、14番目は下側に作 られ、それによって第１部材（Ａ）は、短い側から中心線に向かって溝のところ で折り曲げられたとき、第１基部（A1）を形成し、該第１基部は、３つの隣接す るチャンネルを有し、そのチャンネルはそれぞれ短い端部からみて断面が四角く 、その高さが好ましくはパレットの高さの半分であり、次いで同じ四角の断面を 有する２つの隣接するチャンネルを、中心線の各側に有し、かつ３つのチャンネ ルのグループと中央の２つチャンネルのグループとの間に空間（15）を有して、 その空間にフォークリフトのフォークを入れることができ；長手方向に波形形状 の層を有し、パレットの長さに等しい幅を有し、一連の第二折り曲げの後に、中 心線に関して対称な第２基部（B1）を形成するような長さを有する上辺と下辺と を有する第２角型部材（Ｂ）は、折り曲げるための溝により７の部分（21〜28） に分けられ、第１の溝は下側に作られ、その他の溝は上側に作られ、内側の折り 曲げ溝は互いの距離がパレットの幅に等しく；これらに続く部分（27）は幅、高 さ、長さ及び互いの距離が第１基部（A1）における空間（15、16）に等しい複数 の角型開口部を有し、それによって、第２部材（Ｂ）は、短い側から中心線に向 かって溝のところで折り曲げられたとき、 第２基部（B1）を形成し、該第２基部は各端部に、部分（21，22）により形成さ れた内部強化部材を有する長手方向の梁（31）を有し、第１基部（A1）は、縁辺 及び中心線を一致させて第１基部の長い方の側の外側に梁（31）がくるように第 ２基部（B1）内に置かれ、カット（29、30）が第１基部における空間（15）と一 致し、長手方向の梁の部分（24）が第１基部のチャンネルの部分（３、６、９、 13）に接するまで、部分（27）は上方へ90°折り曲げられ、梁（31）は、パレッ トの足を形成し、基部内及び基部間の接触面及び接触点はすべて糊付けされてい ることを特徴とすること。 ２． 第１基部（A1）は、連結している２つのセクションからできており、各セ クションは部分（１〜14）を折り曲げられて形成していることを特徴とする、請 求の範囲１に記載のパレット。 ３． 第１基部（A1）は、外側チャンネルに相当する部分（１〜11）が折り曲げ られ、組み立てられた２つのセクションと、部分（12〜14）が折り曲げられ、組 み立てられた１つのセクションとからなっていることを特徴とする、請求の範囲 １に記載のパレット。 ４． 梁（31）の開口端表面及び開口部（29、30）の縁部は全て耐水性材料で被 覆されていることを特徴とする、請求の範囲１に記載のパレット。 ５． 基部の繊維質材料は、接着剤層で被覆されていることを特徴とする、請求 の範囲１に記載のパレット。