JPH093800A - 抗菌用紙及びその製造方法 - Google Patents

抗菌用紙及びその製造方法

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JPH093800A
JPH093800A JP7175493A JP17549395A JPH093800A JP H093800 A JPH093800 A JP H093800A JP 7175493 A JP7175493 A JP 7175493A JP 17549395 A JP17549395 A JP 17549395A JP H093800 A JPH093800 A JP H093800A
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JP
Japan
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paper
antibacterial
inorganic
pulp
antibacterial agent
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Application number
JP7175493A
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English (en)
Inventor
Takekazu Kashiwagi
武和 柏木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本願発明は、印刷物、帳票などの元になる紙
において、紙の原料となるパルプ中に抗菌剤を配合、添
加した抗菌用紙に関する。特に雑菌等が付着する事を防
ぎ、清潔さを必要とされる抗菌用紙であり、例えば病
院、食堂などで使用される印刷物、帳票や多パターン帳
票などのために有効な抗菌用紙を提供する。 【構成】 パルプに少なくとも無機系抗菌剤が混合され
てなる抗菌用紙である。パルプに無機系抗菌剤と填料お
よび薬品類が混合されてなる抗菌用紙及びその製造方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、印刷物、帳票などの
元になる紙において、紙の原料となるパルプ中に抗菌剤
を配合、添加した抗菌用紙及びその製造方法に関する。
特に雑菌等が付着する事を防ぎ、清潔さを必要とされる
抗菌用紙であり、例えば病院、食堂などで使用される印
刷物、帳票や多パーツ帳票(複数紙積層帳票)などのた
めに有効な抗菌用紙である。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷用紙は情報の伝達、コンピュ
ーターシステムでのインプット、アウトプットなど機能
を満足させる事、又コスト面での要求を満たすことのみ
であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】つまり印刷物、帳票な
どを扱う人の健康を考える=「人に優しい」という観点
での技術が反映されなかった。一方、抗菌ブームで安価
な合成抗菌剤の開発が進んできた。これらの中でも、抗
菌性ゼオライトに代表される無機系抗菌剤は人体に対し
ての毒性は極めて低く、カビその他の菌に対する抗菌性
能も良くまた持続性の点で特に優れている。本願発明は
これらのことに着眼して、抗菌性ゼオライトなどの無機
系抗菌剤を紙に含有させることにより、安全性が高く人
に優しい上に、優れた抗菌性能を示す各種印刷物、帳票
などの元になる用紙及びその製造方法を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本願発明の抗菌用紙は、
上記目的(課題)を達成するために、以下の5つの発明
からなる。すなわち、 (請求項1) パルプに少なくとも無機系抗菌剤が混合
されてなる抗菌用紙。 (請求項2) パルプに無機系抗菌剤と填料および薬品
類が混合されてなる抗菌用紙。 (請求項3) 無機系抗菌剤が、銀系無機抗菌剤、銅系
無機抗菌剤または亜鉛系無機抗菌剤であることを特徴と
する請求項1または2記載の抗菌用紙。 (請求項4) 無機系抗菌剤が、ゼオライトのイオン交
換可能な金属の一部を、銀、銅、亜鉛から選ばれる少な
くとも一種の金属で置換して得られる抗菌性ゼオライト
であることを特徴とする請求項1または2記載の抗菌用
紙。 (請求項5) 抄紙機に紙料を送り込む直前の調成工程
で、パルプの叩解、填料および薬品類と共に無機系抗菌
剤の配合、添加を行ってできた完成原料を抄紙機におい
て抄きあげることを特徴とする抗菌用紙の製造方法。で
ある。
【0005】以下、本願発明について、より具体的に説
明する。 〔紙の製造〕紙はパルプを水中に懸濁させ、これをすき
網で薄葉状に抄きあげて乾燥させたものである。しか
し、パルプに処理を施さずに抄紙すると、たとえばかさ
高で強度の低い吸い取り紙のような紙になり、使用目的
を満たすことは出来ない。このため、紙に基本特性を与
えるために、抄紙する直前に種々の処理を行う。本願発
明においては、紙の品質を良くし抗菌機能を付加するた
めに、抄紙機に紙料を送り込む直前の調成工程で、パル
プの叩解、填料および薬品類と共に無機系抗菌剤の配
合、添加を行ってできた完成原料を抄紙機において抄き
あげることを特徴とする抗菌用紙の製造方法を採用して
いる。ここで、紙の原料となるパルプとしては、さらし
ケミカルパルプ、メカニカルパルプ、麻パルプ、木綿パ
ルプ、古紙パルプなどが使用される。これらは、紙の種
類によって配合率をかえたりするもので、さらしケミカ
ルパルプが90%以上のものは、上質のものである。本
発明でできる紙としては、薄葉印刷紙、上質紙、アート
紙、上質コート紙、中質コート紙、グラビア用紙、上級
印刷紙、複写用紙、感光紙用紙、フォーム用紙、PPC
用紙、感熱紙、感圧(ノーカーボン)紙、記録紙、合成
紙あるいはこれらの積層品である。特に、帳票用紙とし
ては、上質紙、複写用紙、フォーム用紙、感圧(ノーカ
ーボン)紙が好適である。
【0006】パルプには、填料および薬品類と共に無機
系抗菌剤を入れる。この際、接着性バインダー中に、無
機系抗菌剤を所定量混合したものをパルプに混入しても
良い。いずれにしても無機系抗菌剤の配合、添加量は、
パルプに対して1〜20重量%が好ましい。無機系抗菌
剤の接着性バインダーへの配合方法は、樹脂を重合する
時でも良いし、溶剤中に溶かしている際に添加して、均
一に混連−分散する方法でも良い。
【0007】填料とは、紙の柔軟性、表面の平滑性、印
刷適性などを改善する目的で、紙料に添加される無機填
料で、クレー、タルク、炭酸カルシウム、二酸化チタン
などである。薬品類とは、高い品質要求を満たすため、
また抄紙性を改善するため添加される紙力増強剤、歩留
り向上剤、消泡剤など種々の薬品のことである。乾燥紙
力増強剤としては、デンプン、変成デンプン、カルボキ
シメチルセルロース、ポリビニルアルコールなどであ
る。湿潤紙力増強剤としては、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂などである。歩
留り向上剤としては、デンプン、カルボキシメチルセル
ロースなどが使用される 消泡剤としては、シリコーンエマルジョン、高級アルコ
ールおよびその誘導体、灯油などである。接着性バイン
ダーとしては、特に制限はないが、具体的にはポリアミ
ド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリビニ
ールアルコール、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタ
ン樹脂、フッ素樹脂などの合成樹脂などをあげることが
できる。
【0008】無機系抗菌剤としては、銀系無機抗菌剤、
銅系無機抗菌剤または亜鉛系無機抗菌剤が使用できる。
銀系無機抗菌剤としては、銀イオンを担持させた無機化
合物であれば特に制限はないが、具体的には、活性炭、
活性アルミナ、シリカゲル等の無機系吸着剤、ゼオライ
ト、ヒドロキシアパタイト、リン酸ジルコニウム、リン
酸チタン、チタン酸カリウム等の無機イオン交換体が挙
げられる。
【0009】銅系無機抗菌剤としては、銅イオンを担持
させた無機化合物であれば特に制限はないが、具体的に
は、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル等の無機系吸着
剤、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、リン酸ジルコ
ニウム、リン酸チタン、チタン酸カリウム等の無機イオ
ン交換体が挙げられる。
【0010】亜鉛系無機抗菌剤としては、亜鉛イオンを
担持させた無機化合物であれば特に制限はないが、具体
的には、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル等の無機系
吸着剤、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、リン酸ジ
ルコニウム、リン酸チタン、チタン酸カリウム等の無機
イオン交換体が挙げられる。
【0011】これらの中でも、安全性が最も優れている
のは、銀系無機抗菌剤である。ゼオライトの場合、ゼオ
ライトのイオン交換可能な金属の一部を、銀、銅、亜鉛
から選ばれる少なくとも一種の金属で置換して得られる
抗菌性ゼオライト等が使用される。
【0012】
【作用】本願発明においては、紙の品質を良くし抗菌機
能を付加するために、抄紙機に紙料を送り込む直前の調
成工程で、パルプの叩解、填料および薬品類と共に無機
系抗菌剤の配合、添加を行ってできた完成原料を抄紙機
において抄きあげることを特徴とする抗菌用紙の製造方
法を採用している。また、抗菌剤と混入する填料および
薬品類や接着性バインダーは、無機系抗菌剤を分散し、
パルプにこれらを固着させる作用も有するものである。
そして、このパルプ中の無機系抗菌剤が大腸菌、化膿
菌、食中毒菌、その他の雑菌に作用し、その相互作用に
よってきわめて長期の抗菌性を発揮する。
【0013】
【実施例】以下、実施例に基づいて本願発明を具体的に
説明する。 〔実施例1〕さらしケミパルプ80%の中に、無機系抗
菌剤として銀系抗菌性ゼオライト5%、デンプン5%、
尿素−ホルムアルデヒド樹脂5%、接着性バインダーと
してポリアミド系樹脂を主成分とするインキ5%をそれ
ぞれ混合した完成原料を抄紙機において本発明による抗
菌用薄葉印刷紙に抄きあげた。この抗菌用紙を病院用の
帳票として使用したところ、1年以上も無菌状態が続い
ている。
【0014】〔実施例2〕メカニカルパルプ74%の中
に、無機系抗菌剤として銀系抗菌性ゼオライト6%、デ
ンプン5%、ポリビニルアルコール5%、接着性バイン
ダーとしてニトロセルロース系樹脂を主成分とするイン
キをそれぞれ混合した完成原料を抄紙機において本発明
による抗菌印刷用紙に抄きあげた。この抗菌用紙を病院
用の伝票として使用したところ、1年以上も無菌状態が
続いている。
【0015】〔実施例3〕さらしケミパルプ92%の中
に、無機系抗菌剤として銀イオンを担持させた活性アル
ミナ2%、デンプン3%、尿素−ホルムアルデヒド樹脂
5%をそれぞれ混合した完成原料を抄紙機において本発
明による抗菌用上質紙に抄きあげた。この抗菌用紙を病
院用のカルテとして使用したところ、1年以上も無菌状
態が続いている。
【0016】〔実施例4〕さらしケミパルプ90%の中
に、無機系抗菌剤として銀イオンを担持させたヒドロキ
シアパタイト2%、接着性バインダーとしてアクリル樹
脂を主成分とするインキ5%、デンプン等3%をそれぞ
れ混合した完成原料を抄紙機において本発明による抗菌
用上質紙に抄きあげた。この抗菌用紙を食堂用の売り上
げ伝票として使用したところ、1年以上も無菌状態が続
いた。
【0017】
【発明の効果】本発明による抗菌用紙は、この用紙を扱
う人がその指等を媒体として大腸菌や化膿菌、各種食中
毒菌、その他の雑菌等を体内に入れることがないという
物理的効果と雑菌等が抗菌用紙についても死滅してしま
うという事でそれらを扱う人に長期間にわたり安心感を
与え続けるというイメージ効果がある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプに少なくとも無機系抗菌剤が混合
    されてなる抗菌用紙。
  2. 【請求項2】 パルプに無機系抗菌剤と填料および薬品
    類が混合されてなる抗菌用紙。
  3. 【請求項3】 無機系抗菌剤が、銀系無機抗菌剤、銅系
    無機抗菌剤または亜鉛系無機抗菌剤であることを特徴と
    する請求項1または2記載の抗菌用紙。
  4. 【請求項4】 無機系抗菌剤が、ゼオライトのイオン交
    換可能な金属の一部を、銀、銅、亜鉛から選ばれる少な
    くとも一種の金属で置換して得られる抗菌性ゼオライト
    であることを特徴とする請求項1または2記載の抗菌用
    紙。
  5. 【請求項5】 抄紙機に紙料を送り込む直前の調成工程
    で、パルプの叩解、填料および薬品類と共に無機系抗菌
    剤の配合、添加を行ってできた完成原料を抄紙機におい
    て抄きあげることを特徴とする抗菌用紙の製造方法。
JP7175493A 1995-06-19 1995-06-19 抗菌用紙及びその製造方法 Pending JPH093800A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EA032769B1 (ru) * 2012-07-16 2019-07-31 КАБУСИКИ КАЙСЯ ДиЭнЭйФОРМ Способ конструирования экситонного зонда на основе нуклеиновой кислоты и способ обнаружения последовательности-мишени

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031007