JP2005350788A - 化粧板用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 隠蔽性、歩留まり、印刷再現性を向上する。
【解決手段】 裂断長を4km以上にさせ、LabカラーのL値、a値、b値が、80<L≦100、−5≦a<2、−5≦b<10の関係を満たすようにさせることで、隠蔽性を高めつつ、製造時に紙が断紙することが抑制されて製造歩留まりを向上でき、印刷した絵柄の色合いが変化することを抑えて印刷再現性を向上できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、印刷を施された後に、建材、家具等になる基材に貼合されることで基材を装飾する化粧板用紙に関する。
例えばリビング、寝室、キッチン等で用いられる壁面板、ドア用パネル、桟、クローゼット、家具、テレビキャビネット等においては、種々な化粧板が用いられている。そして、このような化粧板としては、例えば合板、パーチクルボード、中質繊維板(MDF)等といった板状基材の主面に、印刷が施された化粧板用紙等が貼合されたものが多用されている。
化粧板に用いられる化粧板用紙としては、古くは薄葉紙が用いられてきたが、近年では原紙に樹脂を内添して米坪を30g/mにしたものや、抄造時若しくは抄造後に樹脂を含浸させたもの等が特許文献1や特許文献2等で提案されている。
そして、化粧板用紙においては、例えば二酸化チタン等の填料を抄造時に内添させる、紙自体を着色する、紙の主面全面を塗りつぶす印刷、いわゆるベタ印刷を複数回行う等といった手法により、板状基材主面の模様等を隠す、すなわち隠蔽性を高めている。
しかしながら、填料を内添させる場合、填料を多くするほど隠蔽性は高まるが、填料が多すぎると紙の強度が弱くなり抄造した際に断紙して製造歩留まりが悪くなる。化粧板用紙を着色した場合、印刷した絵柄等の色合いが変化してしまう等、印刷再現性が劣化する。化粧板用紙にベタ印刷を複数回施した場合、多量のインクを使用することから製造コストが高くなる。このように、各方法とも隠蔽性は高まるが、それぞれ様々な不具合が生じてしまうのが現状である。
特開昭63−190092号公報 特開昭63−190094号公報
本発明は、隠蔽性を高めつつ、製造歩留まりが良く、印刷再現性が良く、表面強度が高められた化粧板用紙を提供することを目的とする。
本発明に係る化粧板用紙は、原紙の表面に印刷が施された後に基材に貼合され、パルプ原料に填料が含有され、パルプ原料全体のうちの90質量%以上が晒クラフトパルプであり、パルプ原料に対し、填料として二酸化チタンを8質量%以上含有し、裂断長が4km以上であり、国際照明委員会で規定されているLabカラーのL値、a値、b値が、80<L≦100、−5≦a<2、−5≦b<10の関係を満たすことを特徴としている。
また、本発明に係る化粧板用紙は、パルプ原料に対し、両性ポリアクリルアミドを含む乾燥紙力増強剤を0.3質量%〜3質量%の範囲で含有していることを特徴としている。
さらに、本発明に係る化粧板用紙は、JAPAN TAPPI No.1にて規定されている表面強度が13A以上、且つ米坪が20g/m〜55g/mの範囲であることを特徴としている。
本発明によれば、パルプ原料全体のうちの90質量%以上に晒クラフトパルプを使用し、パルプ原料に対して填料として二酸化チタンを8質量%以上含有させ、裂断長を4km以上にさせ、国際照明委員会で規定されているLabカラーのL値、a値、b値が、80<L≦100、−5≦a<2、−5≦b<10の関係を満たすようにさせることで、隠蔽性を高めつつ、製造時に紙が断紙することが抑制されて製造歩留まりを向上でき、印刷した絵柄の色合いが変化することなく印刷再現性を向上できる。
また、本発明によれば、紙自体の隠蔽性が高められていることから、紙に印刷を施す際にインクを多量に使って隠蔽性を高める必要が無く、インクの使用量を抑えることができ、低コスト化を図れる。
以下、本発明を適用した化粧板用紙について詳細に説明する。本発明を適用した化粧板用紙は、例えばリビング、寝室、キッチン等で用いられる壁面板、ドア用パネル、桟、クローゼット、家具、テレビキャビネット等の化粧板に用いられ、これら建材や家具等の基材の主面に、所定の模様が印刷された後に貼合されるものであり、建材や家具等を装飾するものである。
この化粧板用紙は、例えばパルプ原料に填料等が含有されたものであり、抄造後、抄紙された原紙の主面に所定の絵柄や模様等が印刷されたものである。
パルプ原料としては、例えばLBKP、LUKP、NBKP、NUKP等といった化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGP等といった機械パルプ、古紙パルプ、木材パルプ、ケナフ及びバガス等といった非木材パルプ等が挙げられ、これらのうちの少なくともLBKPやNBKPといった晒クラフトパルプを用いた上で1種若しくは複数種を混合して用いる。
具体的に、化粧板用紙には、パルプ原料全体のうちの90質量%以上に晒クラフトパルプを用いる。このように、化粧板用紙においては、パルプ原料全体のうちの90質量%以上に晒クラフトパルプを用いることで、裂断長を高くでき、しかも印刷適性を良好にすることができる。
填料は、隠蔽性を高めることが可能であり、具体的には例えばクレー、軽炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、二酸化チタン、サチン白等である。
そして、化粧板用紙には、少なくとも二酸化チタンを含有させた上で、上述した填料のうちの二種類以上を用いることが可能である。具体的に、化粧板用紙には、パルプ原料に対し、少なくとも填料として二酸化チタンを8質量%以上含有させる。このように、化粧板用紙においては、パルプ原料に対して填料となる二酸化チタンを8質量%以上含有させることで隠蔽性を適切に向上させることが可能である。
また、化粧板用紙においては、上述した填料の他に、パルプ原料に対し、例えば乾燥紙力増強剤を0.3質量%〜3質量%の範囲で含有させることも可能である。なお、乾燥紙力増強剤としては、例えば両性ポリアクリルアミドを挙げることができる。このように、化粧板用紙においては、パルプ原料に対して乾燥紙力増強剤を0.3質量%〜3質量%の範囲で含有させることで、紙が乾燥しているときに強度を向上させることができ、製造時の断紙を抑制でき、表面強度を向上できる。
さらに、この化粧板用紙においては、填料、乾燥紙力増強剤の他に、例えば耐水性を付与するサイズ剤、紙の色調を調整させる染料や顔料、湿潤時に紙力を向上させる湿潤紙力増強剤、サイズ剤、染料、顔料、紙力増強剤等をパルプ原料に定着させる硫酸バンド等を添加させることも可能である。
そして、以上のような構成の化粧板用紙は、例えば叩解の度合や乾燥紙力増強剤等の配合が調整されることで、JIS P 8113に規定される裂断長が4km以上にされている。これにより、この化粧板用紙は、抄造時の断紙が低減され、製造歩留まりを向上させることができる。
また、この化粧板用紙は、例えば染料や顔料等の配合が調整されることで、その色合いが、具体的には国際照明委員会に規定されているLabカラーのL値、a値、b値が、80<L≦100、−5≦a<2、−5≦b<10の関係を満たすようにされている。これにより、化粧板用紙は、例えばアイボリー系のような色合いになり、その主面に木目柄等の印刷を施したときに印刷の色調と略同じになることから、印刷した絵柄や模様の色調が変化することを抑制できる。すなわち、優れた印刷再現性を得ることができる。
また、この化粧板用紙は、例えばアイボリー系のような色合いになることから、建材や家具等の基材に接着剤等を用い、その主面に貼合されたときに、下地となる基材の色調と略同じ色調になることから基材の色や模様等が目立たなくなり、さらに隠蔽性を高めることができる。
また、この化粧板用紙は、例えば填料や乾燥紙力増強剤等の配合が調整されることで、JAPAN TAPPI No.1にて規定されている表面強度が13A以上にされている。これにより、化粧板用紙は、その表面強度が13A以上にされることにより、例えば基材の主面に貼合された後に外部からの応力が加わっても傷が付いたりすることを抑制できる。すなわち、化粧板にすり傷等が付くことを抑制できる。
さらに、この化粧板用紙は、抄造時にパルプの漉き方等を調整することにより、その米坪が20g/m〜55g/mの範囲にされている。
この化粧板用紙は、米坪が20g/m〜55g/mの範囲と薄く形成されていても十分な隠蔽性を保つことができる。
以上で説明した化粧板用紙を抄造する際は、例えばLBKPやNBKP等といった晒クラフトパルプを90質量%以上含有するパルプ原料と、水等の溶媒とからなる懸濁液に、上述した填料となる二酸化チタンをパルプ原料に対して8質量%以上内添し、さらに乾燥紙力増強剤をパルプ原料に対して0.3質量%〜3質量%の範囲で内添し、さらに染料や顔料等を所定量内添し、さらに必要に応じて硫酸バンド、ピッチ除去剤、浸透剤、消泡剤等を添加する。
次に、パルプ原料、填料、乾燥紙力増強剤、染料等が内添された懸濁液を、例えば長網式若しくは円網式等の抄紙機で乾燥後の米坪が20g/m〜55g/mとなるように抄紙し、漉いた紙を乾燥させることにより、原紙が抄造される。このようにして抄造された原紙の主面全面に、貼合される基材の用途に応じた絵柄や模様等の印刷が施され、化粧板用紙が製造される。
このようして製造される化粧板用紙においては、例えば晒クラフトパルプ、填料となる二酸化チタン、乾燥紙力増強剤等が所定の配合量で含有されており、紙の強度や表面強度が向上されている、具体的には裂断長が4km以上、表面強度が13A以上にされていることから、製造時に断紙が生じることを抑制でき、製造歩留まりを向上できる。
また、この化粧板用紙においては、例えば填料、顔料等が所定の配合量で含有されており、LabカラーのL値、a値、b値が、80<L≦100、−5≦a<2、−5≦b<10の関係を満たすようにされ、例えばアイボリー系のような色合いにされていることから、主面に印刷された木目柄等の色調が変化することや、パーティクルボード、合板等からなる基材に貼合された際に基材の模様等が透けて見えることを防止できる。また、この化粧板用紙においては、米坪が20g/m〜55g/mの範囲と薄く成形されていても、十分な隠蔽性を保つことができる。
以下、上述した本発明を実証するために製造した各サンプルについて説明する。
〈サンプル1〉
サンプル1では、先ず、パルプ原料として晒クラフトパルプであるLBKPを100質量部と水とからなる懸濁液に、填料として二酸化チタンを12質量部内添し、さらに乾燥紙力増強剤として両性ポリアクリルアミド(以下、両性PAMと記す。)を1質量部内添し、さらに染料をLabカラーのL値が81、a値が1、b値が2となるように所定量内添させた。次に、この懸濁液を、所定の抄紙機で米坪が乾燥時に30g/mとなるように抄紙し、漉いた紙を乾燥させて原紙を抄造した。このようにして抄造した原紙の主面全面に、クラボウ社製のグラビアテスト印刷機にて白色インクでベタ印刷を行い、さらに茶色インクでグラデーション印刷を行った。このようにして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル2〉
サンプル2では、LabカラーのL値が75となるように染料を所定量内添させたこと以外は、上述したサンプル1と同様にして化粧板用紙を製造した。
次に、これらサンプルについてJIS P 8113に規定されている裂断長、JAPAN TAPPI No.1にて規定されている表面強度を測定した。さらに、生産安定性、印刷再現性、隠蔽性、クロスカットについて評価した。
以下、表1に、各サンプルにおける裂断長、表面強度、生産安定性、印刷再現性、隠蔽性、クロスカットについて評価した結果を示す。
Figure 2005350788
なお、生産安定性は、6時間連続して抄造させたときに一度も断紙しなかった場合を○印で示し、一度でも断紙した場合を×印で示した。
印刷再現性は、検査員10名により目視にて紙の色目による印刷柄の再現性を評価し、印刷柄の再現性が良好と判断したのが7名以上であった場合を○印で示し、印刷柄の再現性が良好と判断したのが6名以下の場合は×印で示した。
隠蔽性は、各サンプルの化粧板用紙を基材となる合板に貼合し、合板の地模様が透けることなく隠蔽できているかどうかを検査員10名により目視で評価し、隠蔽性が良好であると判断したのが7名以上であった場合を○印とし、隠蔽性が良好と判断したのが6名以下の場合は×印で示した。
クロスカットは、各サンプルの化粧板用紙の印刷面にクラボウ社製のグラビヤ試験印刷機で東洋インキ社製のウレタン樹脂(品名:URPS)を全面に印刷し、ウレタン樹脂面とは反対側の主面をコニシ社製の木工用ボンドを用いて合板の主面に貼合し、化粧板を作製した。そして、この化粧板の化粧板用紙が貼合された面に縦横1mm程度の升目が10×10個並んだ碁盤目上にカッターナイフで合板に達するまで切り込みを入れ、この切り込み部にニチバン社製の粘着テープ(登録商標「セロテープ」)を貼り付けた後に、粘着テープを剥離し、粘着テープによって剥がれずに残った升目を数えて紙間強度を評価した。このとき、升目が全部残った場合を○印で示し、升目が99個〜90個残った場合を△印で示し、残った升目が89個以下の場合を×印で示した。
表1に示す評価結果から、L値が81のサンプル1は、L値が75のサンプル2に比べて印刷再現性に優れていることがわかる。
次に、Labカラーのa値について評価したサンプル3〜サンプル5について説明する。
〈サンプル3〉
サンプル3では、LabカラーのL値が90、a値が−5、b値が−4となるように染料を所定量内添させたこと以外は、上述したサンプル1と同様にして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル4〉
サンプル4では、Labカラーのa値が−6、b値が2となるように染料を所定量内添させたこと以外は、上述したサンプル3と同様にして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル5〉
サンプル5では、Labカラーのa値が3、b値が5となるように染料を所定量内添させたこと以外は、上述したサンプル3と同様にして化粧板用紙を製造した。
次に、これらサンプル3〜サンプル5について上述したサンプル1と同様にして裂断長、表面強度、生産安定性、印刷再現性、隠蔽性、クロスカットを評価した。
以下、表2に、サンプル3〜サンプル5における裂断長、表面強度、生産安定性、印刷再現性、隠蔽性、クロスカットについて評価した結果を示す。
Figure 2005350788
表2に示す評価結果から、a値が−5のサンプル3は、a値が−6のサンプル4及びa値が3のサンプル5に比べて印刷再現性に優れていることがわかる。
次に、Labカラーのb値について評価したサンプル6〜サンプル8について説明する。
〈サンプル6〉
サンプル6では、LabカラーのL値が90、a値が−1、b値が9となるように染料を所定量内添させたこと以外は、上述したサンプル1と同様にして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル7〉
サンプル7では、Labカラーのb値が−6となるように染料を所定量内添させたこと以外は、上述したサンプル6と同様にして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル8〉
サンプル8では、Labカラーのb値が12となるように染料を所定量内添させたこと以外は、上述したサンプル6と同様にして化粧板用紙を製造した。
次に、これらサンプル6〜サンプル8について上述したサンプル1と同様にして裂断長、表面強度、生産安定性、印刷再現性、隠蔽性、クロスカットを評価した。
以下、表3に、サンプル6〜サンプル8における裂断長、表面強度、生産安定性、印刷再現性、隠蔽性、クロスカットについて評価した結果を示す。
Figure 2005350788
表3に示す評価結果から、b値が9のサンプル6は、b値が−6のサンプル7及びb値が12のサンプル8に比べて印刷再現性に優れていることがわかる。
以上のことから、化粧板用紙を製造するに際して、LabカラーのL値が81以上、a値が−5〜1の範囲、b値が−4〜9の範囲になるように染料の内添量を調整することは、印刷再現性に優れる化粧板用紙を製造する上で大変重要であることがわかる。
次に、填料や乾燥紙力増強剤の含有量について評価したサンプル9〜サンプル13について説明する。
〈サンプル9〉
サンプル9では、填料となる二酸化チタンを10質量部内添させ、LabカラーのL値が90、a値が1.9、b値が−5となるように染料を所定量内添させたこと以外は、上述したサンプル1と同様にして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル10〉
サンプル10では、填料となる二酸化チタンを8質量部内添させ、乾燥紙力増強剤となる両性PAMを2.5質量部内添させ、LabカラーのL値が90、a値が0.5、b値が5となるように染料を所定量内添させ、米坪が22g/mになるように抄紙したこと以外は、上述したサンプル1と同様にして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル11〉
サンプル11では、填料となる二酸化チタンを8質量部内添させ、乾燥紙力増強剤となる両性PAMを0.3質量部内添させ、LabカラーのL値が90、a値が0.5、b値が5となるように染料を所定量内添させ、米坪が50g/mになるように抄紙したこと以外は、上述したサンプル1と同様にして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル12〉
サンプル12では、填料となる二酸化チタンを7質量部内添させ、LabカラーのL値が90、a値が0.5、b値が5となるように染料を所定量内添させたこと以外は、上述したサンプル1と同様にして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル13〉
サンプル13では、填料となる二酸化チタンを16質量部内添させ、LabカラーのL値が90、a値が0.5、b値が5となるように染料を所定量内添させ、米坪が19g/mになるように抄紙したこと以外は、上述したサンプル1と同様にして化粧板用紙を製造した。
〈サンプル14〉
サンプル14では、填料となる二酸化チタンを12質量部内添させ、乾燥紙力増強剤となる両性PAMを0.1質量部内添させ、LabカラーのL値が90、a値が0.5、b値が5となるように染料を所定量内添させ、米坪が23g/mになるように抄紙したこと以外は、上述したサンプル1と同様にして化粧板用紙を製造した。
次に、これらサンプル9〜サンプル14について上述したサンプル1と同様にして裂断長、表面強度、生産安定性、印刷再現性、隠蔽性、クロスカットを評価した。
以下、表4に、サンプル9〜サンプル14における裂断長、表面強度、生産安定性、印刷再現性、隠蔽性、クロスカットについて評価した結果を示す。
Figure 2005350788
表4に示す評価結果から、填料となる二酸化チタンが8質量部以上含有されているサンプル9〜サンプル11は、填料となる二酸化チタンが7質量部含有されているサンプル12に比べ、隠蔽性に優れていることがわかる。
また、表4に示す評価結果から、米坪が22g/m〜50g/mとなるように抄紙したサンプル9〜サンプル11は、米坪が19g/mとなるように抄紙したサンプル13に比べ、裂断長が長く、生産安定性、隠蔽性、クロスカットに優れていることがわかる。
さらに、表4に示す評価結果から、乾燥紙力増強剤となる両性PAMを0.3質量部〜2.5質量部の範囲で含有させたサンプル9〜サンプル11は、乾燥紙力増強剤となる両性PAMを0.1質量部含有させたサンプル14に比べ、裂断長が長く、表面強度も大きく、さらには生産安定性、隠蔽性、クロスカットに優れていることがわかる。
以上のことから、化粧板用紙を製造するに際して、填料となる二酸化チタンをパルプ原料に対して8質量部以上含有させ、米坪が22g/m〜50g/mとなるように抄紙し、乾燥紙力増強剤となる両性PAMをパルプ原料に対して0.3質量部〜2.5質量部の範囲で含有させることは、裂断長が長く、表面強度も大きく、さらには生産安定性、隠蔽性、クロスカットに優れる化粧板用紙を製造する上で大変重要であることがわかる。

Claims (3)

  1. 原紙の表面に印刷が施された後に基材に貼合される化粧板用紙において、
    パルプ原料に填料が含有され、
    上記パルプ原料全体のうちの90質量%以上が晒クラフトパルプであり、
    上記パルプ原料に対し、上記填料として二酸化チタンを8質量%以上含有し、
    裂断長が4km以上であり、
    国際照明委員会で規定されているLabカラーのL値、a値、b値が、80<L≦100、−5≦a<2、−5≦b<10の関係を満たすことを特徴とする化粧板用紙。
  2. 上記パルプ原料に対し、両性ポリアクリルアミドを含む乾燥紙力増強剤が0.3質量%〜3質量%の範囲で含有されていることを特徴とする請求項1記載の化粧板用紙。
  3. JAPAN TAPPI No.1にて規定されている表面強度が13A以上、且つ米坪が20g/m〜55g/mの範囲であることを特徴とする請求項1記載の化粧板用紙。
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