JP6203564B2 - コート白ボール - Google Patents
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(1)きょう雑物の測定(きょう雑物個数)
コート白ボール製品からA4サイズの試料、20枚を1セットとして5セットを採取した。各セット間は少なくとも生産工程において5メートル以上離れた位置になるように採取した。きょう雑物測定器(商品名:Spec*Scan2000/2001、Apogee Systems社製)を用いて、以下の条件できょう雑物の個数を測定し、1m2あたりの個数に換算した。なお、市販のコート白ボール製品については1セットだけを測定し、1m2あたりの個数に換算した。
(※1)測定レンジ、面積
測定レンジ:0.05〜1.0mm2
面積(総計):5.23m2
(*市販品については1.046m2)
(※2)測定対象きょう雑物面積
表面:面積0.1mm2以上
0.091〜0.106mm2を0.1mm2として、それ以上の面積のきょう雑物の総数を計数した。
裏面:面積0.5mm2以上
0.41〜0.66mm2を0.5mm2として、それ以上の面積のきょう雑物の総数を計数した。
(※3)測定条件
表面:解像度400、256階調グレイスケールモード、しきい値75%
裏面:解像度400、256階調グレイスケールモード、しきい値70%
(2)不透明度の測定(不透明度)
表層と顔料塗工層とからなる2層及び顔料塗工層(フィルムと一体)のそれぞれについて、JIS P−8149 2000「紙及び板紙―不透明度試験方法(紙の裏当て)―拡散照明法」に準拠して不透明度を測定した。測定試料は以下に従い準備した。
(※1)表層と顔料塗工層とからなる2層(表中、「表層+顔料塗工層」と表記した。)
表層と顔料塗工層とからなる2層は、10cm×10cmに断裁した製品を熱水に浸しその後、冷水で冷やし、余分な水を濾紙で吸い取った後、慎重に表層と表下層との境界面で分離し、風乾して試料を得た。この操作を繰り返し、1試料につき5検体の試料を得た。
(※2)顔料塗工層
製品を65mm×65mmに断裁し、顔料塗工層の塗工面と70mm×70mmの透明ポリエチレンフィルム(重量既知)とを重ね合わせて熱圧着し、次いで当該圧着物を0.5モルの銅エチレンジアミン溶液に浸し、原紙を溶解後、水洗、風乾することでフィルムと顔料塗工層の一体化物を単離した。この操作を繰り返し1試料につき8検体の試料を得た。フィルムと顔料塗工層の一体化物の質量からフィルム重量を引くことで、顔料塗工層の塗工量を算出した。同一の試料を用い不透明度を測定した。
(3)白色ムラ
塗工面及び裏面について視感評価により、以下の基準で判定した。
○:白色ムラを感じにくい(実用上問題なし)
○△:白色ムラを僅かに感じるが市場性はあり(実用上問題なし)
△:白色ムラを感じ、用途によっては市場性なし(実用上問題あり)
×:白色ムラがひどく、市場性なし(実用上問題あり)
(4)罫線割れ評価(罫線割れ)
明製作所製RI印刷試験機を用い、DIC社製 CARTON CELF VE プロセス 藍Nを0.4ml用いて表面に印刷した。印刷面を背にして180度折りを3回繰り返し、折り目部分の割れ状態を目視で観察した。
○:割れの発生なし(実用上問題なし)
×:割れが発生(実用上問題あり)
(5)粘着物転移
裏面で観察される0.5mm2以上のきょう雑物を含む板紙について、10cm×10cm内にきょう雑物を一つだけ含む部分を切り取り、この操作を5回繰り返して、5枚の紙片Aを用意した。ついで、紙片Aを採取したコート白ボールと同一のコート白ボールから10cm×10cm内にきょう雑物を含まない部分を切り取り、この操作を5回繰り返して、5枚の紙片Bを用意した。そして、一枚の紙片Aの裏面(きょう雑物がある面)の上に一枚の紙片Bの表面(顔料塗工層の表面)を向けた状態で重ねたものを5セット用意し、該5セットを順次重ねてひとまとめにし、2kgの重しを乗せて23℃×50%r.h.条件下で24時間放置する試験を行った。各セットについて、紙片Aの裏面から紙片Bの表面へ転移したきょう雑物の個数を計数し、5セットの合計数で粘着物の転移を評価した。
○:転移した個数が0である(実用上問題なし)
△:転移した個数が2以下である(実用上問題なし)
×:転移した個数が3以上である(実用上問題あり)
下塗り塗工層の塗工量を12g/m2、上塗り塗工層の塗工量を10g/m2とした以外は実施例1と同様にして得た。
表層のパルプ量に対して湿式粉砕重質炭酸カルシウム(カービタル90 イメリスミネラルズジャパン社製)を10%混合したものを用いた以外は実施例2と同様にして得た。
下塗り塗工層の塗工量を13g/m2、上塗り塗工層の塗工量を12g/m2とした以外は実施例1と同様にして得た。
上塗り塗工層の顔料としてカオリン(カダム社製 アマゾンSB)を全顔料中25部、湿式重質炭酸カルシウム(イメリスミネラルズジャパン社製 カービタル90)を全顔料中60部及び二酸化チタン(デュポン社製 RPS−Vantage)を全顔料中15部含有し、接着剤として顔料100部に対して15部のSBRラテックスを含有する塗料(塗料B)を用い、下塗り塗工層の塗工量を8g/m2、上塗り塗工層の塗工量を7g/m2とした以外は実施例1と同様にして得た。
下塗り塗工層の塗工量を9g/m2、上塗り塗工層の塗工量を8g/m2とした以外は実施例5と同様にして得た。
表層のパルプ量に対して使用する湿式粉砕重質炭酸カルシウムにかえて、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業社製、TP121−6S)を4%用い、下塗り塗工層の塗工量を12g/m2、上塗り塗工層の塗工量を10g/m2とした以外は実施例5と同様にして得た。
裏層の上に、広葉樹漂白化学パルプ(L−BKP)90%と針葉樹漂白化学パルプ(N−BKP)10%とからなるCSF350mlに調整されたパルプを用い抄紙機上で10g/m2となるように繊維層を設けたこと以外は実施例7と同様にして得た。
繊維層の坪量を20g/m2に変更した以外は実施例8と同様にして得た。
繊維層の坪量を30g/m2に変更した以外は実施例8と同様にして得た。
黒色染料と澱粉糊液を含む塗工液を、黒色染料付着量として0.05g/m2となるようにコーターにて繊維層表面に塗工し、その後乾燥した以外は実施例8と同様にして得た。
表層には広葉樹漂白化学パルプ(L−BKP)60%と、針葉樹漂白化学パルプ(N−BKP)10%と、漂白化学パルプを主成分とする上質系古紙パルプ30%とからなるCSF350mlに調整されたパルプを用いた以外は実施例7と同様にして得た。
表層のパルプ量に対して使用する湿式粉砕重質炭酸カルシウムにかえて、タルクを4%用い、酸性ロジンサイズ剤(星光PMC株式会社 AL1212)を対パルプ0.3%添加し、硫酸バンドを対パルプ1%添加し、裏層として離解雑誌古紙パルプを用い、下塗り塗工層の塗工量を7g/m2、次いで上塗り塗工層の顔料としてカオリン(カダム社製 アマゾンSB)を全顔料中60部、湿式重質炭酸カルシウム(イメリスミネラルズジャパン社製 カービタル90)を全顔料中35部及び二酸化チタン(デュポン社製 RPS−Vantage)を全顔料中5部含有し、接着剤として顔料100部に対して15部のSBRラテックスを含有する塗料(塗料C)を用い、塗工量を6g/m2とした以外は実施例1と同様にして得た。
下塗り塗工層の塗工量を15g/m2、上塗り塗工層の塗工量を13g/m2とした以外は比較例1と同様にして得た。
下塗り塗工層の塗工量を10g/m2、上塗り塗工層の塗工量を9g/m2とした以外は比較例1と同様にして得た。
裏層には機械分散処理した新聞古紙パルプを用いて、下塗り塗工層の塗工量を9g/m2、上塗り塗工層の塗工量を8g/m2とした以外は比較例1と同様にして得た。
実施例1で用いた原紙を使用した以外は比較例4と同様にして得た。
市販のコート白ボール3種について表裏のきょう雑物を測定するとともに白色ムラを評価した。
Claims (6)
- 少なくとも表層、表下層、中層及び裏層の4層を有する原紙と、前記表層に塗設された顔料塗工層と有する白板紙において、
前記表層は漂白化学パルプを主体とし、かつ、填料を含有する層であり、
前記表下層、前記中層及び前記裏層は古紙パルプを主体とした層であり、
前記表層と前記顔料塗工層とからなる2層の不透明度が85%以上であり、かつ、
前記顔料塗工層は、前記表層側だけに塗設され、塗工量が15g/m2〜25g/m2で、不透明度が60%以上であり、
前記裏層の上に化学パルプを主体とした繊維層が5g/m2〜35g/m2設けられ、該繊維層が黒色系の色剤を含有することを特徴とするコート白ボール。 - 前記繊維層の填料の配合率は、前記繊維層のパルプに対して3質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のコート白ボール。
- 前記顔料塗工層の表面に観察される、面積0.1mm2以上のきょう雑物が、1m2あたり1個未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコート白ボール。
- 前記裏層又は繊維層の表面に観察される、面積0.5mm2以上のきょう雑物が、1m2あたり1個未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のコート白ボール。
- 前記表層が前記填料として炭酸カルシウムを含有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のコート白ボール。
- 前記原紙の古紙パルプ配合率が、60質量%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のコート白ボール。
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