JP2003328299A - 段ボール外装用ライナ - Google Patents
段ボール外装用ライナInfo
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Abstract
系にコントロールした、白紙外観、印刷画像の鮮明性及
び耐退色性に優れた外装用ライナを提供する。 【解決手段】 紙層が2層以上で構成されている段ボー
ル外装用ライナであって、JIS Z 8729に準拠し
て測定した表層表面の明度(L*)が70〜80、色相
(a*)が1.6〜8、色相(b*)が10〜35であ
り、且つ表面と表下面とのL*値差の絶対値(|ΔL
*|)が下記[式1]による計算値以下であることを特徴
とする段ボール外装用ライナ。 【式1】
Description
イナ(以下、「外装用ライナ」という。)に関するもので
ある。更に詳しくは、外装用ライナの表層表面のL*a*
b*表色系を特定範囲の茶系にコントロールした、白紙
外観、印刷画像の鮮明性及び耐退色性に優れた外装用ラ
イナに関するものである。
して使用される。その表層を構成するパルプには、通
常、未晒パルプ(未晒パルプの色調は茶系色)が使用さ
れる。未晒パルプを使用する第1の理由は、強度が要求
されるからである。即ち、外装用ライナを段ボール・段
ボール箱に加工し、収納物の輸送や保存に際して充分に
堪え得るだけの強度が必要である。而して、パルプは、
未晒パルプと晒パルプと半晒パルプに区分され、晒パル
プと半晒パルプは晒薬品で漂白したものである。パルプ
は晒薬品で漂白されるとセルロースの重合度が低下し、
これに伴い強度も低下する。従って、未晒パルプは、晒
パルプ及び半晒パルプに比して強度に優れているのであ
る。更に、未晒パルプは晒工程を採らないため、晒パル
プ及び半晒パルプに比して製造エネルギー原単位(製造
コスト)は少ない。このような理由から外装用ライナに
は強度・コスト面から未晒パルプを使用するのが一般的
である。未晒パルプを使用する第2の理由は、段ボール
箱が広く使用されるようになる前は、収納物を保護輸送
する箱として主に木箱が使用されてきたので、木箱の茶
系色に取引者及び消費者が長年、慣れ親しんできたとい
う歴史的経緯が背景にあって茶系色である未晒パルプが
使用されてきた。
図柄、産地、製造業者及び販売業者等の情報が印刷され
る場合が殆どである。しかし、現在市場で使用されてい
る外装用ライナは、未晒パルプを使用した茶系色である
ため、印刷しても印刷画像は鮮明性に欠けるという欠点
がある。これは従来の外装用ライナには、印刷インキの
色調を鮮明に表現し得る適性が欠けていることに起因し
ている。更に、未晒パルプはリグニンを多く含むため、
退色性も大きいという欠点がある。
に使用されるため、蛍光灯や太陽光に長時間直接曝され
ることがよくある。未晒パルプはリグニンを多く含むた
め、退色性も大きいという欠点がある。外装用ライナの
耐退色性が劣ると色が褪めてしまい、外観の悪化に繋が
る。近年、白色段ボール箱だけでなく、茶色段ボール箱
も展示効果が求められる状況にあり、外観の悪化は問題
視されるようになって来た。
に表示するだけではなく、ユーザーを強く引き付け・印
象づけ得る、鮮明にして奇麗な印刷ができる適性が求め
られるようになってきた。このため外装用ライナは、従
来のものに比し、白紙外観に優れ、印刷画像の鮮明性が
高度に発現でき、しかも耐退色性に優れたものが要求さ
れるのである。
の鮮明性及び耐退色性を向上させる場合、次のような対
策が考えられる。 1.印刷画像の鮮明性向上の対策。 外装用ライナの表層を構成するパルプのフリーネス
を下げる。 パルプのフリーネスを下げることは、パルプの叩解度を
高めることである。パルプの叩解度を高めると、抄紙し
た場合の紙層密度が高くなり、印刷インキの紙層への浸
透度が少なく印刷画像の鮮明性の向上につながる。 外装用ライナ表面にポリビニルアルコールの様な水
溶性乃至水分散性樹脂を塗工する。 水溶性乃至水分散性樹脂を塗工すると、印刷インキの紙
層への浸透度が少なく、印刷画像の鮮明性は向上する。 外装用ライナをソフトカレンダー等のカレンダー処
理して、表面平滑度を高める。 外装用ライナの表面平滑度を高めると、印刷インキの着
肉性が向上すると共に印刷インキの紙層への浸透度が少
なく印刷画像の鮮明性は向上する。
か、印刷画像の鮮明性は向上する。 外装用ライナの表層等に晒パルプを使用した白ライ
ナを使用する。白ライナを使用することにより、白色度
の向上は勿論、印刷画像の鮮明性は向上する。
を塗布する。 抄紙PHを中性領域にする。 無機填料(タルク、クレー、二酸化チタン等)を内填
する。
ルギー原単位(製造コスト)を下げる対策。 外装用ライナに離解古紙パルプを使用する。 離解古紙パルプは、バージンパルプのようなパルプ化工
程を採らないため、外装用ライナに占めるエネルギーコ
ストが低減でき、資源の有効活用の観点から、環境にや
さしく、製造コスト面でも有利である。 1〜3を併用する。
外観、印刷画像の鮮明性、耐退色性の改善及び環境負荷
の低減を図ることができるが、次のような問題がある。 1.パルプのフリーネスを下げたり、カレンダー処理を
行うと、紙面の平滑性は改良されるがインキセットが悪
化傾向になり、時には印刷汚れに繋がることがある。過
度のカレンダー処理は、かえって白紙外観が悪化する。 2.水溶性乃至水分散性樹脂を塗工する方法では、印刷
インキの沈みは改良されるが、白紙外観は殆ど改善され
ない。
像の鮮明性は向上するが、晒パルプを使用するため、従
来から慣れ親しんできた段ボールの色調がなくなるほ
か、製造エネルギー原単位が高く、環境に与える負荷が
大きくなる傾向にある。 4.更に白ライナの場合、晒パルプの表層と未晒パルプ
の表下層との明暗差が非常に大きくなるため、晒パルプ
層の米坪がある程度以上高くないと、晒パルプ層の地合
ムラが目立ち白紙外観が低下する場合がある。
単位や環境に与える負荷の点では優れているが、白紙外
観の悪化に繋がるとか、印刷画像の鮮明性の改善に殆ど
寄与しない等の問題がある。 6.表層に酸化防止剤等を塗布する方法は、効果が不十
分であったり、塗布面が変色してしまうこともある。 7.中性領域での抄紙や無機填料の内填は効果が不十分
であると共に、填料内填は紙強度がダウンし、これが段
ボール箱の圧縮強度低下や罫線割れに繋がるという問題
がある。
の鮮明性及び耐退色性に優れ、且つ製造エネルギー原単
位の少ない、即ち環境に与える負荷の小さい外装用ライ
ナは未だ開発されておらず、これらを満足する外装用ラ
イナが待ち望まれていた。
外観、印刷画像の鮮明性及び耐退色性に優れた外装用ラ
イナを提供することを課題とするものである。
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、外装用ライナの
表層表面のL*a*b*表色系を特定範囲の茶系にコント
ロールし、表面と表下面とのL*値差の絶対値を特定の
値以下にすることにより、表面の白紙外観、印刷画像の
鮮明性及び耐退色性に優れた外装用ライナが得られるこ
とを見出し本発明を完成したものである。本発明者ら
は、上記の構成に加えて、J.Tappi No.5−
2(王研式)に準拠して測定した表層表面の平滑度が1
0〜150秒、透気度が50〜300秒の外装用ライナ
を使用することにより、印刷画像の鮮明性が更に向上す
ることを見出し本発明を完成したものである。
あって、JIS Z 8729に準じて測定した紙層表面
の明度(L*)が70〜80、色相(a*)が1.6〜
8、色相(b*)が10〜35であり、且つ表面と表下
面とのL*値差の絶対値(|ΔL*|)が下記式1による
計算値以下であることを特徴とする外装用ライナ。
ライナであって、その表層が晒パルプと未晒パルプで構
成されている前記(1)記載の外装用ライナ。 (3)紙層が2層で構成されている外装用ライナであっ
て、その表層が半晒パルプ単独、又は半晒パルプと晒パ
ルプ及び/又は晒パルプで構成されている前記(1)記
載の外装用ライナ。
ライナであって、その表層が明度(L *)70以上の古
紙パルプと染料を添加して構成されている前記(1)記
載の外装用ライナ。
研式)に準じて測定した表面の平滑度が10〜150秒
で、且つ透気度が50〜300秒であることを特徴とす
る前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の外装用ラ
イナ。
に説明する。本発明は、課題解決の手段として、先ず紙
層が2層以上で構成されている外装用ライナであって、
JIS Z 8729に準拠して測定した紙層表面の明度
(L *)が70〜80、色相(a*)が1.6〜8、色相
(b*)が10〜35にコントロールしたことを特徴と
するものである。因みに、従来から使用されている外装
用ライナは、明度(L*)が58〜66、色相(a*)が
3〜7、色相(b*)が22〜30であり、本発明に該
当するものは未だ存在しない。
ナに比して、何故表層表面の白紙外観及び印刷画像の鮮
明性に優れるかは判然とはしないが、以下の様に考えら
れる。印刷画像の鮮明性は、印刷するライナの表面状
態、例えば、平滑性や透気性に影響を受けるが、印刷イ
ンキは全くの不透明体ではなく、ある程度光が通過す
る。そのため、茶系色の外装用ライナでも、本発明の外
装用ライナのようにL*値が70〜80、a*値が1.6
〜8、b*値が10〜35にコントロールすることによ
り、印刷インキを通してライナより反射して来る光量が
増えるため、印刷インキ層の下から明るく照らす効果に
より、印刷インキ本来の色調が発揮され、結果として画
像が鮮明になるものと考えられる。
表下面とのL*値差を小さくすることで、表層の地合ム
ラが表下層によって浮上って見えてくるのを押えること
ができるため、白紙外観が向上するものと考えられる。
この現象は、表層表面のL*値が高くなると共に、表層
の不透明度が低下するため、L*値の上昇と共に、ΔL*
を小さくしないと、地合ムラが目立つことになる。
ると、印刷インキの着肉性(転写性)が向上し、白抜け
面積の減少や印刷インキの紙層への浸透度が少なく、結
果として外装用ライナ表面のインキ層が増加するため、
印刷画像の鮮明性が向上すると考えられる。
ると、一般に表層の空隙量や空隙径が小さいため、イン
キのベヒクル吸収量や吸収速度が低下する。そのため、
基紙表面に残るインキ量が増え、印刷画像の鮮明性が向
上すると考えられる。
と、次のような一般的傾向がある。即ち、L*値が65程
度以下の茶系パルプ(未晒パルプ)は、光に長時間曝さ
れるとL*値がアップし、a*値及びb*値がダウンする
傾向となる。即ち、L*(明度)がアップし、a*(赤味)
とb*(黄味)がダウンするような退色となる。但し、
a *(赤味)のダウン程度は、b*(黄味)の変化量に比
較して小さい。
の晒パルプ(脱墨古紙を含む)や白系古紙パルプは、光
に長時間曝されると、L*値は変わらないか、ややダウ
ンし、a*値もダウン、b*値はアップする傾向となる。
従って、L*(明度)は不変か、ややダウンし、a*(赤
味)は減ずるが、b*(黄味)が増すような退色とな
る。但し、a*(赤味)の変化量は、b*(黄味)の低下
に比較して小さい。
プ中のリグニン量が少なくなるので退色が小さくなる。
従って、外装用ライナの表層表面のL*a*b*表色系を
本発明で規定する範囲の茶系にコントロールすると、従
来の茶系ライナに比較してL *値が高いため、耐退色性
が向上するものと考えられる。
ライナに比較しても耐退色性は勝るとも劣らない。この
理由は次のように考えられる。即ち、外装用ライナの表
層表面のL*a*b*表色系を本発明で規定する範囲の茶
系にコントロールしようとすると、一般に次のような方
法が採られる。 (1)未晒パルプと晒パルプ乃至白系古紙を配合する。 (2)半晒パルプを使用する。 (3)晒パルプ乃至白系古紙に、染料を添加する。
ルプの退色方向が、影響の小さく無視できるa*値を除
いて、丁度打消し合うようになっている。(2)の場合
は、未晒パルプから晒パルプに移行する途中段階のもの
であり(1)と同様の現象がパルプ自体で起こっている
と考えられる。(3)の場合は、パルプは黄味を増す
が、染料の黄味が減じるので、これも退色の影響を打消
し合っている。以上の理由から本発明の外装用ライナの
耐退色性は優れているものと考えられる。
用ライナは、表層表面のL*値が70〜80、a*値が
1.6〜8、b*値が10〜35が良く、好ましくはL*
値が72〜77、a*値が3〜6、b*値が15〜30で
ある。この範囲を外れ、例えばパルプのL*値が80を
超えると、a*値及びb*値が共に低くなる傾向となり、
表層に抄合せている表下層の未晒パルプ層との明度差が
広がり、白紙外観が悪化してしまう。また、a*値、b*
値が上限値を越える場合は、前述した様に、パルプのa
*値、b*値が低いため、染料の多添加を余儀なくされ
る。そのため、耐退色性が悪化傾向になってしまうし、
製造エネルギー原単位も一般に高くなるので好ましくな
い。逆に、L*値が70未満の場合は、茶系色が強くな
り、従来の外装用ライナに近づき白紙外観や印刷画像の
鮮明性の向上にはならない。
(|ΔL*|)は、
ち、白紙外観の悪化に繋がる。
度を10〜150秒、透気度を50〜300秒に特定す
る理由は、インキセット性を満足させながら、印刷画像
の鮮明性をより向上させるためである。因みに、平滑度
が10秒未満の場合は、印刷インキの紙層への浸透度が
多くなる、着肉性が悪くなる等の原因で印刷画像の鮮明
性は向上しない。一方、平滑度が150秒を越える場合
は、インキセット性が低下し、印刷汚れの原因となる。
また、透気度が50秒未満の場合は、印刷インキが表層
に浸透し、印刷画像の鮮明性の向上効果が得られない。
一方、透気度が300秒を越える場合は印刷インキの乾
燥性が悪く、インキセット性が低下し、印刷汚れの原因
となる。
のL*値を70〜80、a*値を1.6〜8、b*値を1
0〜35に調整する方法について記載する。この調整方
法には、単独パルプ乃至混合パルプ系で調整する方法、
染料を内添する方法等、又は、これらを組合せても良
い。
法としては、例えば、未晒機械パルプ、晒機械パルプ、
化学木材パルプ、化学非木材パルプ、雑誌古紙、新聞古
紙、オフィス古紙、情報用紙古紙、段ボール古紙、紙器
古紙等の離解乃至脱墨晒し古紙パルプがある。これらの
パルプを使用するにつけ、外装用ライナとした場合の表
層表面のL*値が70〜80、a*値が1.6〜8、b*
値が10〜35となるように選択するか、2種以上を配
合することで達成することができる。なお、パルプを選
択するか、2種以上を配合する場合には、古紙パルプを
可能な限り配合することが、エネルギー原単位や環境に
与える負荷の軽減から好ましい。
により、未晒しパルプ層との明度差を縮小させる様に着
色することは、表パルプ層の地合ムラが目立たなくなる
方向になるため、白紙外観向上に寄与することができ、
好ましい方法である。
しても良く、例えば、硫酸バンド、ロジンやアルキルケ
テンダイマ−等のサイズ剤、ポリアマイドとか澱粉等の
紙力増強剤、ポリアマイド等の濾水歩留り向上剤、ポリ
アミドポリアミンエピクロルヒドリン等の耐水化剤、消
泡剤、タルク等の填料等がある。
性樹脂を塗布しても良い。但し、樹脂の塗布量が過多に
なると、インキセット性が悪化するため、注意が必要で
ある。なお、水溶性乃至水分散性樹脂としては特に限定
するものではない。例えば、ポリアクリルアミド及びそ
の誘導体、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、
澱粉、ポリスチレン−ブタジエン系やポリアクリル系、
ポリ酢酸ビニル系のラテックス、ワックスエマルジョン
等がある。これらは、単独でも、2種以上混合しても良
い。
抄合わせが良く、2層以上で構成すると、表面のL*a*
b*表色系や白色度の制御とライナとしての強度バラン
スを確保することや、製造エネルギー原単位を下げる意
味でも好ましい。言い換えると、表層は主としてL*a*
b*表色系、白色度の視覚機能とか印刷適性機能を持た
せ、表層以外の層では、主としてライナを段ボ−ル箱に
したとき要求される強度機能を持たせるというように、
機能を分化させることができるため、視覚効果や印刷適
性効果と強度効果とを高水準でバランスを取ることがで
きる。
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
なお、配合、濃度等を示す数値は、固型分又は有効成分
の質量基準の数値である。
0、b*値=25.0である針葉樹未晒クラフトパルプ
(NUKP)と、L*値=84.7、a*値=−0.2
3、b*値=1.57である脱墨・晒新聞古紙を、NUK
P/脱墨・晒新聞古紙=30/70の質量比でパルプス
ラリ−を調製した。このパルプスラリーに硫酸バンドを
2kg/パルプ-t、黄染料イエロー46L(ビーエーエ
スエフジャパン製)を565g/パルプ-t、赤染料レッ
ド40L(ビーエーエスエフジャパン製)を35g/パ
ルプ-t添加した。更に、中、裏層パルプとして、L*値
=69.6、a*値=1.98、b*値=19.6である
離解段ボ−ル古紙を単独使用しパルプスラリ−を調製
し、このパルプスラリーに硫酸バンドを2kg/パルプ
-t添加し、表、中、裏層をそれぞれ抄紙し抄合せ、プ
レス、乾燥、マシンカレンダ−処理をして、米坪220
g/m2の外装用ライナサンプルを得た。このときの各
層の坪量は表層が50g/m2、中層が50g/m2、裏
層が120g/m2であった。
*値、a*値、b*値を色差計SC-10WN(スガ試験機
製)で測定した。表下面のL*値、a*値、b*値は、以
下の様に、試験サンプルを処理して測定した。試験サン
プルを室温で水に1時間浸漬し、角を起点として該サン
プルを10mmφ程度の丸棒に巻付けから、丸棒を転が
してサンプルをしごく。この操作をサンプルの四隅の角
全てで繰返す。これにより、サンプルの全ての層間が一
部剥離してくるので、これを利用して表層を剥がす。表
層を剥がしたサンプルを、回転ドライヤーで乾燥し、表
下面のL*値、a*値、b*値を測定した。
i パルプ試験法No.5−2(王研式試験法)に準拠
して測定した。また、表面の白紙外観を3段階評価し
た。更に、当該ライナサンプルの表面にフレキソ印刷機
で紅印刷を行った。印刷画像の鮮明性は、印刷面のa*
値と未印刷面即ち白紙面のa*値との差で評価した。こ
の差が大きくなるということは、印刷面と白紙面の赤の
コントラストが際立つことで、印刷面が鮮やかに見える
ことにより、印刷画像の鮮明性が優れているということ
になる。
ル表面をキセノン−フェードメーター(アトラスCi3
5、東洋精機製)で10時間照射した。照射後のL
*値、a*値、b*値を測定する。その測定値と先に測定
した照射前のL*値、a*値、b*値を下式に当てはめ、
ΔE を算出した。このΔEを耐退色性の指標とした。
下式からも分かるとおり、ΔEが小さくなるほど、耐退
色性は良好である。
ーター照射前後のL*値、a*値、b*値の差である。
ブック1998年度版(日本製紙連合会 発行)のパル
プ、古紙製造部門及び板紙製造部門の原単位を用いて計
算より求めた。それぞれの測定、評価、計算結果を表3
に記す。原料パルプのL*、a*、b*値は、実施例2〜
7及び比較例1〜4で使用したものと共に表2に記す。
に行って外装用ライナサンプルを得た。そのサンプルを
実施例1と同様に、測定、印刷、評価、計算を行った。
結果を表3に記す。
燥後、表面を金属ロールに当て、ソフトカレンダー処理
をした以外は、実施例1と同様に行って外装用ライナサ
ンプルを得た。そのサンプルを実施例5と同様に、測
定、印刷、評価、計算を行った。結果を表3に記す。
に行ってライナサンプルを得た。そのサンプルを実施例
1と同様に、測定、印刷、評価、計算を行った。結果を
表3に記す。
の外装用ライナは、白紙外観、印刷画像の鮮明性及び耐
退色性に優れており、且つ、エネルギ−原単位が低く、
環境に与える負荷の小さい外装ライナである。
Claims (5)
- 【請求項1】 紙層が2層以上で構成されている段ボー
ル外装用ライナであって、JIS Z 8729に準拠し
て測定した表層表面の明度(L*)が70〜80、色相
(a*)が1.6〜8、色相(b*)が10〜35であ
り、且つ表面と表下面とのL*値差の絶対値(|ΔL
*|)が下記[式1]による計算値以下であることを特徴
とする段ボール外装用ライナ。 【式1】 - 【請求項2】 表層が晒パルプと未晒パルプで構成され
ている請求項1記載の段ボール外装用ライナ。 - 【請求項3】 表層が半晒パルプ単独、又は半晒パルプ
と未晒パルプ及び/又は晒パルプで構成されている請求
項1記載の段ボール外装用ライナ。 - 【請求項4】 表層が明度(L*)が70以上の古紙パ
ルプと染料で構成されている請求項1記載の段ボール外
装用ライナ。 - 【請求項5】 J.Tappi パルプ試験法No.5
−2(王研式試験法)に準拠し測定した表層表面の平滑
度が10〜150秒で、且つ透気度が50〜300秒で
あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
載の段ボール外装用ライナ。
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---|---|---|---|
JP2002127921A JP2003328299A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 段ボール外装用ライナ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002127921A JP2003328299A (ja) | 2002-04-30 | 2002-04-30 | 段ボール外装用ライナ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2003328299A (ja) |
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