JP4313354B2 - 段ボール外装用ライナ - Google Patents

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本発明は、段ボール外装用ライナ(以下、単に「外装用ライナ」ともいう)に関するものであり、更に詳しくは、白紙外観及び印刷画像の鮮明性に優れるだけでなく、表面強度特性にも優れた外装用ライナに関するものである。
一般的な段ボールケースは、外装用ライナと中芯を貼合・印刷・製函して製造される。この外装用ライナは、表層(ライナの表面となる最外層)に漂白パルプが主原料として使用されている白い外観を持つ白ライナと、表層に未晒パルプ(未晒パルプの色調は茶系色)が主原料として使用されている茶系色をした未晒ライナとに大別され、使用用途によって適宜選択され使用されている。
すなわち、白い段ボールケースに用いられる白ライナは、印刷適性、印刷の映えに優れ、商品価値を高める役割も担うことができる。しかし、白ライナは、パルプの漂白によりリグニンなど樹脂分が除去され、セルロースの重合度が低下するため、圧縮強度、表面強度が弱くなるという問題点を有している。また、白ライナは外観が白いため、輸送時や倉庫で付着した埃などの汚れが非常に目立ち、商品が汚れている、古いといった印象を受けることも問題である。
これに対して、美粧性が白ライナを用いるほどには必要としない段ボールケースに用いられている未晒ライナは、パルプを漂白しないため、圧縮強度、表面強度に優れ、重量物を入れる段ボールケースや、輸出や長距離輸送に用いられる段ボールケースに適している。また、未晒ライナは、白ライナと比べて製造エネルギー原単位(製造コスト)は少ない。しかし、未晒ライナは、白ライナと比べて印刷の映えが劣り、商品価値を引き立てることはできない。
他方、表面の表色系を茶系にした段ボール外装用ライナにおいて、表面のJIS Z8729に準拠した明度(L* )が70〜80、色相(a* )が1.6〜8、(b* )が10〜35という独特の色調を有し、かつ表面と表下面との間の明度(L* )値の差の絶対値を、明度が高くなるほど小さくなるように設定された計算式で得られる値以下とすることで、白紙外観、印刷の鮮明性及び耐退色性の向上を図ったものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかし、この技術も、晒パルプや半晒パルプの利用により明度を高くすることによって、白紙外観及び印刷画像の鮮明性を向上するものであり、パルプ漂白による強度低下は避けられない。
特開2001−262496号公報 特開2003−328299号公報
このように、従来の外装用ライナは、白色の晒ライナのように、表面の白紙外観及び印刷画像の鮮明性に優れるものの表面強度に劣るものか、あるいは茶系色の未晒ライナのように表面強度には優れるものの表面の白紙外観及び印刷画像の鮮明性に劣るものしかなかった。
そこで、本発明の主たる課題は、表面の白紙外観、印刷画像の鮮明性、ならびに表面強度のいずれにも優れる外装用ライナを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
紙層が3層以上で構成された段ボール外装用ライナにおいて、
表層の坪量が20〜45g/m 2 であり、
JIS Z 8722に準拠して測定した前記表層表面の明度(L)が60〜73であり、かつ表層の灰分含有量が3重量%以上、9重量%未満であり、
前記表層を構成するパルプは、重量平均繊維長が1.28mm以上、かつ0.6mm以下の繊維の数の割合が30%以下であり、
前記表層には、針葉樹クラフトパルプが50〜80重量%含有されている、
ことを特徴とする段ボール外装用ライナ。
(作用効果)
表層表面の明度が低いと白紙外観及び印刷画像の鮮明性に劣ることになる。一方、白ライナのように明度が高ければ、白紙外観及び印刷鮮明性は向上する。しかし、明度のみを考慮して白紙外観等を向上させようとすると、明度を高くするために、パルプの漂白を強くする或いは漂白パルプの使用量を増加する必要があり、表面強度が低下せざるを得ない。
そこで、本発明者らは発想を変えて、白紙外観及び印刷鮮明性に影響する因子について鋭意研究したところ、白紙外観及び印刷鮮明性において明度が支配的に影響するわけではなく、他にも様々な因子があり、とりわけ表層の不透明度が極めて重要であることが判明した。
このような観点から、本発明では、表層表面の明度を、パルプの漂白による表面強度の低下を抑えうる範囲で可能な限り高くするとともに、表層の灰分量を、表面強度の低下を抑えうる範囲で増加させ、可能な限り高い不透明度を確保し、明度による白紙外観及び印刷画像の鮮明性の向上を不透明度で補うこととしたものである。よって、本発明によれば、表面の白紙外観、印刷画像の鮮明性、ならびに表面強度のいずれにも優れるようになる。また、本発明の場合、表層の灰分を増量したことによって、白紙外観及び印刷画像の鮮明性のみならず印刷適性が向上するという副次的効果ももたらされる。
このようなパルプ繊維により表層が構成されていると、繊維間結合が灰分により阻害され難く(換言すれば、表層の灰分含有量を増加させても強度を維持し易くなる)、かつ繊維間結合に寄与しない微細繊維等の割合も少ないため、表面強度に特に優れるようになる。
このような表層のパルプ配合となっていると、表面強度及び表面性(地合の緻密性)に優れるようになるため、特にこのましい。
以上のとおり、本発明によれば、表面強度を損なうことなく、表面の白紙外観及び印刷画像の鮮明性に優れ、さらには印刷適性の向上したライナが得られる。
以下、本発明の実施形態について詳説する。
本発明の外装用ライナは、表層、中層及び裏層を有する3層構造の他、表層、表下層、中層及び裏層を有する4層構造であっても良く、あるいは5層以上の層構造であっても良い。
抄紙方法は、特に限定されるものではなく、酸性抄紙法、中性抄紙法、アルカリ性抄紙法のいずれであっても良い。また、抄紙機も特に限定されるものではなく、例えば長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、円網抄紙機、円網短網コンビネーション抄紙機等の公知の種々の抄紙機を使用することができる。
本発明の外装用ライナの坪量は、特に限定されるものではなく、一般的な坪量、例えば80〜350g/m2、より好ましくは120〜280g/m2とすることができる。
本発明の外装用ライナにおける原料パルプとしては、公知のパルプを用いることができ、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の化学パルプ、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(SGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の機械パルプ、茶古紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙等から製造される離解古紙パルプ又は離解・脱墨古紙パルプ又は離解・脱墨・漂白した古紙パルプ、あるいは、ケナフ、麻、葦等非木材繊維から化学的に又は機械的に製造されたパルプ等を使用することができる。
内添薬品も必要に応じて使用でき、例えば、硫酸バンド等の薬品定着剤、ロジン等のサイズ剤、ポリアクリルアマイド、澱粉等の紙力増強剤、ポリアマイド等の濾水歩留り向上剤、ポリアミド、ポリアミン、エピクロルヒドリン等の耐水化剤、消泡剤、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の填料、塩基性染料、酸性染料、アニオン性直接染料、カチオン性直接染料等の染料等がある。
(表層について)
本発明の外装用ライナの表層は、JIS Z 8722に準拠して測定した表層表面の明度(L)が60〜73とされる。この具体的手法としては、外装用ライナとした場合の表層表面のL値が60〜73となるように、表層の原料パルプを一種または二種以上選択する方法、表層に染料を内添する方法等、およびこれらを組合せる方法を挙げることができる。特に、表層の原料パルプとして複数種のパルプを混合する方法と、表層の原料パルプに染料を内添する方法とを組み合わせることにより、表層の明度を調整する方法が好ましい。また、パルプを選択する場合には、古紙パルプを可能な限り配合することが、エネルギー原単位や環境に与える負荷の軽減から好ましい。
本発明の外装用ライナでは、表層の灰分含有量が3重量%以上、9重量%未満とされる。特に表層の灰分含有量が4重量%以上、9重量%未満であるのが好ましい。ちなみに、通常の外装用ライナにおいては、表層中の灰分含有量は、0.8重量%程度である。
灰分含有量が3重量%未満であると、表層の不透明度が不十分となり、表下層にある紙層の影響により明度の割には白紙外観及び印刷鮮明性に乏しくなる。一方、灰分含有量が9重量%以上になると、填料による強度低下の影響が強くなり、表面強度を確保し難くなる。表層の灰分含有量の調整方法に特に限定はないが、表層の原料として使用する古紙パルプ中に含まれる填料、顔料を有効に活用することが好ましい。また、填料として公知のクレー、タルク、炭酸カルシウム等を添加しても良い。
不透明度及び表面強度の観点から、表層の坪量を20〜45g/m2とすることが好ましく、25〜40g/m2とすることがより好ましい。表層の坪量が20g/m2未満では、表層の厚みが均一になりにくく、表下層の紙層の色調が表層表面に現れるようになるため、明度の割には白紙外観及び印刷鮮明性に乏しくなる。また、表層の強度が弱くなるために、板紙の折り曲げ部で表層に罫線割れが多く生じることとなる。表層の坪量が45g/m2を超えると、ワイヤーパートでの脱水時に脱水不良が発生することがあり、表層の地合い不良を招き、明度の割には白紙外観及び印刷鮮明性に劣るようになる。
表層灰分を3重量%以上、9重量%未満とした上で、表面強度を更に向上させるために、表層パルプの繊維長分布を特定範囲にするのも好ましい形態である。具体的には、表層パルプの重量平均繊維長が1.28mm以上、特に1.36mm以上で、かつ0.6mm以下の繊維の数の割合が30重量%以下、特に28.6%以下であるのが好ましい。表層パルプの重量平均繊維長が短すぎると、繊維間結合が灰分により阻害され易くなる。また、0.6mm以下の繊維の数の割合が多過ぎると、繊維間結合に寄与しない微細繊維等の割合が多くなり、強度低下の一因となる。
また、表層のパルプ配合が、表層重量に対して、針葉樹クラフトパルプが50〜80重量%、特に60%以上含有されているのも好ましい形態である。針葉樹クラフトパルプが50%未満では表面強度が低下し易く、80重量%を超える配合では、表層の平坦性が劣り、印刷適性の低下をまねくおそれがある。
本発明の外装用ライナは印刷を想定したものであるため、印刷適性を向上させる種々の手段を適用するのが好ましい。例えば、印刷光沢や、表面強度向上、滑り性を調整するため等、必要に応じて、ライナ表面に水性物質を主成分とする水性組成物を塗布するのも好ましい。水性物質としては、例えば、ポリアクリルアミド及びその誘導体、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、澱粉、加工澱粉、ポリスチレン−ブタジエン系、アクリル系、ポリ酢酸ビニル系等のラテックス、ワックスエマルジョン等、通常この分野で採用される材料を、単独もしくは2種以上混合して用いることができる。
(表層以外の層について)
他方、本発明の外装用ライナの表層以外の層は、特に限定されるものではなく、公知の構成とすることができる。ただし、本発明の外装用ライナの表層は明度(L)を60〜73とし、特定の灰分量に調整する必要があるため、表層以外の層(表下層、中層、裏層)では、破裂強度や圧縮強度などの高い原料パルプを使用し、主として外装用ライナを段ボール箱にした時に要求される強度機能をもたせるというように、機能を分化させた方がよい。
以下、実施例を示して本発明の効果を明らかにする。なお、配合、濃度等を示す数値は、固型分又は有効成分の重量基準の数値である。なお、本実施例で例示するパルプ・薬品は、一例にすぎず、適宜選択可能であることはいうまでもない。
<実施例1>
表層用パルプとして、明度がL=66.2であるNUKPと新聞古紙からなるDIP(NDIP)、雑誌古紙からなるDIP(MDIP)、上白古紙からなる古紙パルプ、段ボール古紙からなる古紙パルプを用い、表1に示すように混合したパルプスラリーを調製し、このパルプスラリーにパルプ風乾あたり硫酸バンドを1.5%、サイズ剤(中性ロジンエマルジョンサイズ剤)を0.06%添加、紙力増強剤(ポリアクリルアマイド)を0.1%添加した。
なお、繊維長の調整は、各使用パルプのフリーネスを目安として叩解処理して行った。
また、表下層、中層、裏層用パルプとして、段ボール古紙パルプ/雑誌古紙パルプ=80/20に混合したものを使用しパルプスラリーを調製し、このパルプスラリーにパルプ風乾あたり硫酸バンドを1.5%、紙力増強剤(ポリアクリルアマイド)を0.2%添加し、表層、表下層、中層、裏層をそれぞれ抄紙し、抄合せ、プレス、乾燥、マシンカレンダー処理をして、米坪220g/m2の4層ライナサンプルを得た。このときの各層の坪量は表層が30g/m2、表下層が60g/m2、中層が60g/m2、裏層が70g/m2であった。
得られたライナサンプルについて下記評価方法により評価を行った。結果を表1に示した。
[白紙外観]
表1中の白紙外観は、ライナサンプルの見栄え(表下層が透けて見栄え悪くなっていないか、表層の地合いが良好であるか)を、目視評価により、◎印の「大変良好である」、○印の「良好である」、△印の「悪い」、×印の「非常に悪い」の4段階で評価したものである。評価は50人で行い、最も人数の多かった評価を、その外装用ライナの評価値とした。
[表面強度]
ライナサンプル表層の表面強さをJIS P8129のワックスピック試験法に準拠して測定し、下記の基準で評価した。
評価基準
◎:18A以上
○:14A以上18A未満
△:10A以上14A未満
×:10A未満
[米坪]
JIS P 8124に記載の「紙及び板紙−坪量測定方法」に準拠して測定した。
[紙中の灰分、繊維長測定のための表層試料の採取]
ライナサンプルの表層は以下の手順で採取した。
外装用ライナ試験サンプルを室温で水に約1時間浸漬し、角を起点として該サンプルを10mmφ程度の丸棒に巻付けて、丸棒を転がしてサンプルをしごく。この操作をサンプルの四隅の角全てを起点に繰返し、各方向からサンプルにしごきの力を加える。これにより、サンプルの層間が一部剥離してくるので、これを利用して表層を剥がす。表層を剥がしたサンプルは、熱風乾燥機などで乾燥し、灰分測定用の試料とする。繊維長測定用試料も同様に採取するが、これは特に乾燥機で乾燥させる必要はない。
[表層中の灰分]
サンプルの表層を採取し、JIS P 8251に記載の「紙、板紙及びパルプ灰分試験方法−」に準拠して、525℃、30分間燃焼させて灰化し、灰分量を求めた。
[重量平均繊維長の測定方法]
約10cm2に裁断した試験片約25gを1リットルの水中に24時間浸漬した後、TAPPI標準離解機で、15分間離解処理し、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 No.52 繊維長試験方法に基づいて測定した。
[表層中の繊維比率]
表層中の繊維比率は、JIS P 8120に記載の「紙、板紙及びパルプ繊維組成試験方法」に準拠して測定した。
[印刷画像の鮮明性及び適性]
ライナサンプルの表層面及び裏層面に、熊谷理機工業株式会社製KRK万能印刷適性試験機を用いて紅、藍、墨の3色をベタ印刷した。得られた板紙の印刷画像の鮮明性及び印刷適性を下記の基準で白紙外観の評価と同様に50人で目視により印刷画像の鮮明性(白紙部と対比してくっきりと見えるか、色合いが変わって見えないか)を評価した。
印刷画像の鮮明性の評価基準
◎:大変良好である
○:良好である
△:悪い
×:非常に悪い
印刷適性の評価基準
◎:インク着肉むらが全くない
○:インク着肉むらがあるが、使用上問題ない程度である
△:インク着肉むらと白抜けが目立つ
×:インク着肉むらと白抜けが多く目立つ
[罫線割れ評価試験]
1.試料調整
(1)1枚の全幅試料から、抄紙機幅方向に対して両端側と中央側の3箇所からサンプルを採取した。
(2)それぞれのサンプルを、抄紙機幅方向10cm、抄紙機流れ方向に25cmの大きさに裁断して短冊状の試験片を得た。
2.試験機
図1に示す構成の試験機1を用いた。試験機1は、天板3及び底板5を、両者の側縁11において蝶番(図示せず)で開閉可能に連結してなるものである。天板3の上面には、天板の開閉動作を容易にするために取っ手7が設けられている。底板5の長手方向一方の端縁13には、分度器9が取り付けられており、天板3の下面と底板5の上面とのなす角度を目視で測定できるようになっている。
試験機の材質、天板や底板のサイズ等は以下の通りである。
材質:ステンレス製
天板:横25cm、奥行き15cm、厚み1cm
天板重量3.0〜3.5kg (取っ手を含む)
底板:横25cm、奥行き15cm、厚み2cm
3.試験操作
(1)あらかじめ試験機1の天板3を開いた状態とし、底板5にクラフトテープが付着している場合は、エタノールを浸した脱脂綿等で除去した。巾5cmのクラフトテープを長さ20cm程度に切って準備した。
(2)試験片を160℃の熱風乾燥機に10秒間入れ乾燥させた。
(3)試験片を熱風乾燥機から取り出した直後、試験片20の両短辺が天板3及び底板5の側縁11に対し直交するように、かつ表層側が下となるように試験片20を載置した。
(4)試験機1の側縁11から手前方向に1cm離して、側縁11と平行にクラフトテープを張り付け、試験片を底板5上に固定した。
(5)天板3を横の分度器9を見ながら底板5に対して60度まで傾け、そこから手を離し天板3を底板5上に落下させた。
(6)すぐに天板3を開いて試験片20を剥がし、その折れ目に生じた割れの長さと数を測定し、割れの状態を下記の評価基準に従って判定した。
◎:3mm未満の割れが1〜2個ある。
○:3mm以上5mm未満の割れが1〜2個ある。
△:3mm以上5mm未満の割れが3〜4個ある。
×:5mm以上の割れが多くある。
<実施例2〜8、比較例1〜9>
表層中の原料配合等を表1に示す通りとした以外は実施例1と同様に操作を行い、ライナサンプルを得た。得られたサンプルについて実施例1と同様に評価を行った。結果を表1及び表2に示した。
<考察>
表1に示されるように、本発明に係る外装用ライナは、白紙外観、印刷画像の鮮明性と表面強度に優れており、且つ、エネルギー原単位が低く、環境に与える負荷の小さいものであることが判明した。
Figure 0004313354
本発明は、段ボール箱の外装用ライナに利用されるものである。
罫線割れ評価試験に用いる試験機の概要図である。
1…試験機、3…天板、5…底板、7…取っ手、9…分度器、11…側縁。

Claims (1)

  1. 紙層が3層以上で構成された段ボール外装用ライナにおいて、
    表層の坪量が20〜45g/m 2 であり、
    JIS Z 8722に準拠して測定した前記表層表面の明度(L)が60〜73であり、かつ表層の灰分含有量が3重量%以上、9重量%未満であり、
    前記表層を構成するパルプは、重量平均繊維長が1.28mm以上、かつ0.6mm以下の繊維の数の割合が30%以下であり、
    前記表層には、針葉樹クラフトパルプが50〜80重量%含有されている、
    ことを特徴とする段ボール外装用ライナ。
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