JPH0935902A - 絶縁基板用端子及びその接続方法 - Google Patents

絶縁基板用端子及びその接続方法

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JPH0935902A
JPH0935902A JP7188882A JP18888295A JPH0935902A JP H0935902 A JPH0935902 A JP H0935902A JP 7188882 A JP7188882 A JP 7188882A JP 18888295 A JP18888295 A JP 18888295A JP H0935902 A JPH0935902 A JP H0935902A
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巧 西本
Kenji Kataoka
憲治 片岡
Masataka Miura
誠貴 三浦
Koji Ono
耕治 尾野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子部品の絶縁基板に接続する絶縁基板用端
子において、半田取付時の熱等で絶縁基板が収縮して
も、安定した接触を保つことができる絶縁基板用端子及
びその接続方法を提供することを目的とする。 【構成】 絶縁基板1を抱持し、その表面の導電性被膜
4A,4Bと接触する端子11A,11Bの脚部14,
16の内側面の折り曲げ線と交差する帯状凹凸部19を
設け、絶縁基板1のコーナー部を支点として脚部14,
16を折り曲げカシメする際に、コーナー部表面の導電
性被膜4A,4Bに帯状凹凸部19を喰い込ませるもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面に導電性被膜を有す
る絶縁基板または絶縁基板を加工して形成される電子部
品に配線のための絶縁基板用端子を固定すると共に電気
的に接続する際に使用される絶縁基板用端子及びその接
続方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を図5および図6により説明
する。
【0003】図5は、カシメ接続される絶縁基板1およ
び絶縁基板用端子(以下、端子という)2の接続前の状
態を示す斜視図、図6はカシメ接続後の斜視図およびカ
シメ部分の要部断面図である。
【0004】図5において、1は絶縁基板をU字形に打
抜き加工して形成された抵抗基板であり(以下、絶縁基
板という)、表面全体に抵抗層3を有すると共に、U字
の両先端部1A,1Bの表面には銀インキが塗装焼付け
された導電性被膜4A,4Bを有している。
【0005】また、端子2は二個(2A,2B)を一組
として金属薄板で形成され、各々の端部2C,2Dの両
側に長短の脚部5,6および7,8が直角に設けられて
コの字形を形成している。そして、絶縁基板1の先端部
1A,1Bを各端子2A,2Bの端部2C,2Dの脚部
5,6と7,8の間にはめ込んで、組合わせ、長寸の脚
部5,7を内側に折り曲げカシメることにより、絶縁基
板1の先端部1A,1Bを端子の先端2C,2Dと長短
の脚部5,6および7,8で挟み込むと共に、導電性被
膜4A,4Bと長寸の脚部5,7を接触させていた。
【0006】この後、端子2を図6(A)に示す切断部
2E,2Fで切断することにより、各々独立した端子2
A,2Bとして絶縁基板1に固定されると共に、導電性
被膜4A,4Bを介して抵抗層3と電気的に導通してい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の絶縁基板用端子及びその接続方法では、端子2A,
2Bの脚部5,7と絶縁基板1の導電性被膜4A,4B
との接続は平面どうしの接触であるため、局部的には接
触圧力が小さく、しかも金属薄板製の端子2A,2Bの
スプリングバックによって抑え部となる長寸の脚部5,
7の先端は浮上り気味で不安定なため、折り曲げ根元部
付近が主たる接触部となるものであった。
【0008】そしてこの端子2A,2Bを結合した絶縁
基板1をプリント配線基板等に取付けるために上記端子
2A,2Bをプリント配線基板の銅箔パターンに半田付
けをすると、半田付け時の熱によって絶縁基板1が収縮
して薄くなり、端子2A,2Bの先端2C,2Dと脚部
5,7との間の挟持力が弱くなり、端子2A,2Bの脚
部5,7と導電性被膜4A,4Bとの接触が不安定にな
るという課題があった。
【0009】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、絶縁基板の寸法収縮が発生しても安定した
接触を保つことができる絶縁基板用端子及びその接続方
法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、絶縁基板を抱持し、その表面の導電性被膜
と接触する端子の当接面に、端子の折り曲げ線と交差す
る帯状凹凸部を設け、絶縁基板の上面コーナー部を支点
としてこの端子を折り曲げる際に、絶縁基板のコーナー
部表面の導電性被膜に上記帯状凹凸部を喰い込ませる構
成としたものである。
【0011】
【作用】したがって本発明によれば、端子の絶縁基板当
接部に設けた帯状凹凸部を絶縁基板の導電性被膜のコー
ナー部に喰い込ませることによって、この部分の接触圧
力が局部的に大きくなると共に、喰い込みの深さを絶縁
基板の熱による収縮量よりも大きくすることによって半
田付けに対しても安定した接触を保つことができるよう
になるものである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例による絶縁基板用端
子及びその接続方法を図1〜図3を参照しながら説明す
る。
【0013】図1は、カシメ接続される絶縁基板製の抵
抗基板(以下、絶縁基板という)1および端子11A,
11Bの接続前の状態を示す斜視図、図2(A),
(B)はカシメ接続後の要部斜視図およびカシメ部分を
示した要部断面図、図3は端子の要部斜視図である。
【0014】本実施例において、絶縁基板1の部分は、
前述の従来例で説明した構成と同じであるので、同一の
符号を付して説明を省略する。
【0015】同図に示すように、本実施例の端子は、各
端子11A,11Bの結合部となる端部12A,12B
の両側の長短の脚部14,15および16,17のうち
長寸の脚部14,16の内側の面の巾全域に亘り、上下
方向すなわち長寸の脚部14,16を折り曲げる際の折
り曲げ線18Aと交差する方向に、折り曲げ線18Aよ
りも根元側の位置から先端部にかけて、複数本の帯状凹
凸部19A,19B,……を設けた構成としたものであ
る。
【0016】そして、絶縁基板1の先端部1A,1Bを
各端子11A,11Bの端部12A,12Bの脚部1
4,15および16,17の間にはめ込んで長寸の脚部
14,16を内側に折り曲げカシメる際に、絶縁基板1
の先端部1A,1Bの外側のコーナー部1C,1Dを支
点として折り曲げ、その内側に設けられた複数本の帯状
凹凸部19A,19B,……を、凹凸部の窪み寸法分だ
けコーナー部付近で絶縁基板1の先端部1A,1B表面
の導電性被膜4A,4Bに喰い込ませるようにしたもの
である(図2(B)参照)。
【0017】この時、各端子11A,11Bの長寸の脚
部14,16の折り曲げ線18Aから先の抑え部20A
の先端は、絶縁基板先端部1A,1B表面の導電性被膜
4A,4Bに喰い込まないように少し浮かせておくもの
とする(図2(A)および(B)参照)。
【0018】これによって、端子11A,11Bの長寸
の脚部14,16の帯状凹凸部19A,19B,……の
凸部が喰い込んで接触している部分の導電性被膜が周囲
の導電性被膜4A,4Bから切り離されてしまうことを
防ぐものである。
【0019】そして、上記絶縁基板1の表面の導電性被
膜4A,4Bに端子11A,11Bを喰い込ませるため
に、絶縁基板1を抱持する端子11A,11Bの長寸の
脚部14,16の内側に設ける帯状凹凸部19の断面形
状は、三角形、矩形、台形、円形等考えられるが、端子
11A,11Bを接続する相手である絶縁基板1の材質
やその表面の導電性被膜4A,4Bの種類や硬さ等によ
って、最適の形状を決める必要がある。
【0020】また、上記帯状凹凸部19の深さについて
も絶縁基板1や導電性被膜4A,4Bの種類によって決
める必要があるが、前述のように、抱持される絶縁基板
1のコーナー部を支点として端子11A,11Bの長寸
の脚部14,16を折り曲げカシメることにより、ほぼ
帯状凹凸部19の窪み寸法分dだけ導電性被膜4A,4
Bに喰い込むようになる。
【0021】そこで、電子部品の絶縁基板1として最も
よく使用される厚さ0.5mmの紙基材フェノール樹脂積
層板に対し、図3に示す矩形の帯状凹凸部19の深さ寸
法dを変えて、端子11A,11Bのカシメ固定の状態
の確認、および端子11A,11Bを取り付けた状態の
電子部品の端子部を、実際の使用状態よりも更に厳しい
300℃の半田槽に10秒の浸漬を二度続けて行い、接
触不良の発生状況およびこの時の熱による絶縁基板1の
収縮量を調査した。
【0022】その結果、半田槽の熱による絶縁基板1の
厚さの収縮量Sは最大5%(0.025mm)であり、帯
状凹凸部19の窪み寸法dが0.14mm以上のものは端
子11A,11Bのカシメ固定時に絶縁基板1のヒビ割
れを生じるものがあり、更に、帯状凹凸部19の窪み寸
法dが0.06mm未満のものは半田槽の熱で接触不安定
となるものがあった。
【0023】これらの関係を(表1)に示す。
【0024】
【表1】
【0025】この実験の場合、矩形の帯状凹凸部19の
深さ寸法dは0.10mmが最適であり、絶縁基板1の熱
による収縮量Sに対する深さ寸法Dの割合は4.0とな
る。
【0026】また、帯状凹凸部19の窪みの巾について
は、端子11A,11Bの長寸脚部14,16の巾によ
って決められる要素もあるが、絶縁基板1の部分的なヒ
ビ割れの発生や、端子11A,11Bの長寸脚部14,
16に凹凸部を加工する金型の寿命等の見地から、上記
の深さ寸法dと同等以上であることが望ましいと考えら
れる。
【0027】そして、帯状凹凸部19の数も複数で多い
方がよいことは勿論である。更に、上記の実施例では、
表面に導電性被膜4A,4Bを有する絶縁基板1の先端
部を抱持する端子11A,11Bの長寸脚部14,16
の折り曲げが片方である場合を説明したが、製品の大き
さに余裕があれば、図4に示すように、両側から折り曲
げる方式とする方が有利であることも勿論である。
【0028】
【発明の効果】本発明は、上記実施例より明らかなよう
に、絶縁基板抱持用の端子脚部の折り曲げによるスプリ
ングバックの影響が最も少なく接触圧力が安定した折り
曲げの根元部で、脚部内側の帯状凹凸部を導電性被膜を
有する絶縁基板のコーナー部に喰い込ませる構成とした
ものであるから、接触状態のバラツキが少なく安定して
おり、半田による取り付け時の熱によって絶縁基板が収
縮しても接触不安定とならない絶縁基板用端子及びその
接続方法が実現できるものであり、実施が容易で小形電
子部品に適しており、実用価値の大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による絶縁基板用端子及びそ
の接続方法を示すカシメ接続前の斜視図
【図2】(A)同カシメ接続後の要部斜視図 (B)同カシメ接続後の要部断面図
【図3】同端子の帯状凹凸部を示す要部斜視図
【図4】同第二の実施例の要部斜視図
【図5】従来の絶縁基板用端子及びその接続方法を示す
カシメ接続前の斜視図
【図6】(A)同カシメ接続後の斜視図 (B)同カシメ接続後の要部断面図
【符号の説明】
1 絶縁基板 1C,1D コーナー部 4A,4B 導電性被膜 11(11A,11B) 端子 14,16 脚部 18A 折り曲げ線 19(19A,19B) 帯状凹凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾野 耕治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に導電性被膜を有する絶縁基板の下
    面に当接して下面側から上面側に折り曲げカシメされる
    結合部ならびに外部との接続部を一体で備え、かつ上記
    結合部が絶縁基板の側面と上面に当接する当接部に折り
    曲げ線と交差する複数の帯状の凹凸を形成した絶縁基板
    用端子。
  2. 【請求項2】 結合部に設ける複数の帯状の凹凸の山谷
    となる深さ寸法が、絶縁基板として用いる紙基材フェノ
    ール樹脂積層基板を所定の環境下で加熱した際に収縮す
    る厚み寸法の4倍の寸法としたものである請求項1記載
    の絶縁基板用端子。
  3. 【請求項3】 外部との接続部を一体で備えた絶縁基板
    用端子の結合部上に上面に導電性被膜を有する絶縁基板
    を配置し、上記結合部を絶縁基板の上面のコーナー部を
    支点として両側面から導電性被膜が形成された上面へと
    折り曲げると共に、結合部の終端部をそれぞれ絶縁基板
    から浮かせるように傾斜状態で折り曲げることにより、
    結合部の折り曲げ部が絶縁基板上面のコーナー部に喰い
    込むようにした請求項1または2記載の絶縁基板用端子
    の接続方法。
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