JPH09330995A - 回路基板とその製造方法、その回路基板を用いたバンプ式コンタクトヘッドと半導体部品実装モジュール - Google Patents

回路基板とその製造方法、その回路基板を用いたバンプ式コンタクトヘッドと半導体部品実装モジュール

Info

Publication number
JPH09330995A
JPH09330995A JP27101696A JP27101696A JPH09330995A JP H09330995 A JPH09330995 A JP H09330995A JP 27101696 A JP27101696 A JP 27101696A JP 27101696 A JP27101696 A JP 27101696A JP H09330995 A JPH09330995 A JP H09330995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor
layer
bump
circuit
resist layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27101696A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2977124B2 (ja
Inventor
Noboru Shinkai
昇 新開
Tatsuo Wada
辰男 和田
Katsuro Aoshima
克郎 青島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MACH AKUTEIBU CONTACT KK
Meiko Co Ltd
Original Assignee
MACH AKUTEIBU CONTACT KK
Meiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MACH AKUTEIBU CONTACT KK, Meiko Co Ltd filed Critical MACH AKUTEIBU CONTACT KK
Priority to JP27101696A priority Critical patent/JP2977124B2/ja
Publication of JPH09330995A publication Critical patent/JPH09330995A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2977124B2 publication Critical patent/JP2977124B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • H01L2224/161Disposition
    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/16221Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/16225Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation

Landscapes

  • Measuring Leads Or Probes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に高さのばらつきが小さいバンプのパタ
ーンが形成されていて、そこに半導体部品を高密度実装
することが可能な回路基板を提供する。 【解決手段】 この回路基板は、レジスト層と絶縁基板
とから成る絶縁基材1の中に、電気めっき法で形成され
た導体回路2aが埋設され、その表面にはバンプ3が表
出し、これらの間は、いずれも、電気めっき法で形成さ
れる柱状導体51で電気的に接続されており、またバン
プ3は異なる導電材料を電気めっき法で層状体3a,3
bとして2層以上積層して成る多層構造体であり、この
回路基板でバンプの形成個所に弾性部材を配置するとコ
ンタクトヘッドとして使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも一方の
表面に高さのばらつきが非常に小さいバンプのパターン
が突設されている回路基板とその製造方法に関し、更に
詳しくは、回路基板の全体的な出入力端子と導体回路と
の間に信頼性の高い導通構造が形成されており、そして
半導体素子の高密度実装が可能である回路基板、更に
は、その回路基板を用いることによって得られるバンプ
式コンタクトヘッドであって、LSI,液晶パネル,T
AB,PDPなどの回路部品の配線回路における障害点
の有無を検査するときに、それら回路部品がファインピ
ッチのものであっても充分に対応することができ、検査
端子間のピッチ精度が高く、また高周波特性に優れてい
るバンプ式コンタクトヘッドと、それらを高い生産性の
下で安価に製造する方法に関する。
【0002】また、本発明は、前記した回路基板を実装
用の基板とし、ここに各種の半導体部品をダイボンド方
式で実装した新規な接続構造の半導体部品実装モジュー
ルに関する。
【0003】
【従来の技術】コンピュータ,携帯用通信機器,液晶パ
ネルなどの各種電子機器に組み込まれる半導体素子パッ
ケージは、導体回路の所定パターンが形成されている回
路基板の上にベアチップのような半導体素子を通常は1
個搭載し、当該素子と導体回路の出入力端子との間の導
通をとって半導体素子を実装し、全体を樹脂モールドし
た構造になっているのが通例である。
【0004】そして、半導体素子の実装に関しては、回
路基板に半導体素子をダイボンドし、回路基板の出入力
端子と半導体素子の端子(ランド部)をワイヤボンディ
ングする方法,フリップチップを回路基板の出入力端子
に例えばはんだを用いて接続する方法,回路基板の出入
力端子と半導体素子のリード端子を直接はんだで接続す
る方法などが実施されている。
【0005】このようにして製造された半導体素子パッ
ケージは、所定パターンの導体回路が配線されているマ
ザーボード(実装用基板)に実装されて実機に組み込ま
れる。その場合、1個の半導体素子パッケージのマザー
ボードに対する面積比は、通常、1/10〜1/5程度
であり、そのため、マザーボードには複数個の半導体素
子パッケージが実装される。
【0006】マザーボードへの実装に関しては、従来は
ワイヤボンディング法が一部適用されていたが、最近で
は、高密度実装の要請に応えるために、マザーボードの
ランド部へクリームはんだをパターン印刷し、そこに半
導体素子パッケージの端子(リード端子やボールグリッ
ドアレイ)を位置合わせして載せ、ついで全体をリフロ
ー装置に通して一括はんだ付けを行うという方法が広く
採用されている。
【0007】ところで、最近は電子機器の小型化,高速
化,多機能化が進んでいるが、そのことに伴って、全体
形状は小型であっても半導体部品の高密度実装を可能と
する回路基板への要請が一層強まっている。そのために
は、回路基板が多層回路基板であり、形成される導体回
路がファインパターンになっていることが好ましいこと
になる。しかしながら、従来から知られている多層回路
基板は、通常、いわゆるビルドアップ方式で製造されて
いるため次のような問題がある。
【0008】ビルドアップ方式で多層回路基板を製造す
る場合には、まず、最下層の絶縁基板の表面に信号パタ
ーンとして機能する導体回路を形成して単位回路基板を
製造し、更にその上に、別の信号パターンとして機能す
る導体回路が形成されている別の単位回路基板を重ね合
わせて一体化する作業を順次行い、下の方から上の方へ
順次組み立てていく。
【0009】その場合、上層の導体回路と下層の導体回
路との導通構造は、通常、単位回路基板の厚み方向に複
数のスルーホールを所定の平面パターンで穿設し、この
スルーホールの壁面に例えば無電解めっきを行って導電
性を付与したのち、下層の導体回路を導電路にして電気
めっきを行い、そのめっき層で上層の導体回路のランド
部と下層の導体回路のランド部とを電気的に接続してい
る。
【0010】したがって、高密度実装を実現するために
は、前記したスルーホールを細径化することが必要にな
るが、実際問題としては、その孔径には限界がある。ま
ず、スルーホールは、一般に、ドリル研削によって穿設
されているので、ドリル強度との関係もあってその孔径
をあまり小径にすることができない。ドリル研削による
孔径は、通常、150〜200μm程度である。なお、
ホトリソグラフィーを適用した場合でも100〜150
μm程度である。
【0011】また、穿設したスルーホールの壁面に、前
記した無電解めっきと電気めっきを組み合わせてめっき
層を形成した場合、このめっき層の厚みが薄すぎると、
下層の導体回路と上層の導体回路との電気的な導通は満
足すべき状態にならないので、このめっき層の厚みはあ
る程度の厚みが確保されていなければならない。回路基
板の種類によっても異なるが、導体回路間に良好な導通
を実現するために、めっき層の厚みは通常20〜30μ
m程度に設定されている。
【0012】したがって、スルーホールによる導通構造
では孔径150〜200μmのスルーホールの壁面に厚
み15〜20μmのめっき層が形成されているのが通例
であるが、その場合、スルーホールの中心部には、導体
回路間の導通に全く無関係で直径が100〜150μm
程度の死空間が存在していることになる。また、インナ
ーバイヤホールの場合であっても、その孔径が例えば1
00μmであると、死空間の孔は60〜70μm程度に
なる。すなわち、従来のスルーホールやインナーバイヤ
ホールの場合は、その細径化の実現に限界があり、しか
も導体回路間の導通にとっては無駄な孔径にならざるを
得なくなる。
【0013】また、ビルドアップされていく各内層のス
ルーホールの壁面にめっき層を形成する場合には、通
常、次のような操作が行われている。すなわち、まず対
象とする内層の表面(形成されているスルーホールやイ
ンナーバイヤホールの壁面も含む)の全面に亘って無電
解めっきを行って導電性を付与したのちそこに電気めっ
きを行って薄いめっき層を形成する。ついで、そのめっ
き層の表面を被覆して例えばドライフィルムを貼着し、
それに露光・現像処理を行ってスルーホールの個所だけ
を表出させ、他の個所はマスキングした状態にし、更に
電気めっきを行ってスルーホールの壁面(およびランド
部)に所定厚みのめっき層を形成する。そして、前記し
たドライフィルムを剥離し、表出した内層の表面の薄い
めっき層と無電解めっきを例えばソフトエッチングして
除去する。
【0014】したがって、各内層をビルドアップして多
層回路基板を製造する場合、各内層ごとに上記操作を反
復することが必要となり、その製造工程は複雑である。
そのため、製造には長大な時間が必要となり、製造コス
トは高価格にならざるを得ない。ところで、インナーバ
イヤホールの場合、バイヤホールの壁面にめっき層を形
成したのち、その中央に残っている前記死空間に例えば
導電ペーストを埋め込んで各層間に中実の導通構造を形
成することも行われている。
【0015】その場合、前記導電ペーストの埋め込みに
代えて電気めっきで全てのバイヤホールの中に同時に導
電材料を電着・充填することにより前記中実の導通構造
を形成することも考えられるが、ビルドアップ方式の場
合には、電気めっき用の入力端子用の導電路を製造時に
おける最初の段階から別途設けておくことが必要であ
り、製造工程は一層複雑になってしまう。
【0016】また、半導体素子パッケージなどの実装用
基板や、マザーボードのようにその実装面にバンプパタ
ーンが突設されている回路基板をビルドアップ方式で形
成する場合には、ビルドアップしてきた導体回路のうち
の最上層の導体回路の所定個所に、例えば電気めっき法
でバンプ用の材料を電着して目的とする高さのバンプパ
ターンを形成することになる。
【0017】しかしなから、実際の電気めっきにおいて
は、めっき条件の微妙な変動を受けたり、また、各バン
プ形成個所への電流の流れ具合がそれぞれ異なることな
どの影響を受けて、バンプパターンを構成する各バンプ
の全てが同じ高さで形成されることはなく、それぞれの
バンプの高さにばらつきが生じてくる。例えば、高さ0.
03mmを目標とするバンプの場合、その高さのばらつき
は、一般に、±0.003mm程度になる。
【0018】このバンプの高さのばらつきが大きくなる
と、ここに半導体素子パッケージのランド部を位置決め
して載せてリフロー処理を行っても、前記ランド部と接
続しないバンプも存在することになる。すなわち、信頼
性に富む実装の実現はできなくなる。このようなことか
ら、実装面にバンプパターンが形成されている回路基板
においては、形成されているバンプの高さのばらつきを
極力小さくすることが要請されることになる。
【0019】ところで、LSIや液晶パネルなどにおけ
る配線回路の障害点の有無を検査するコンタクトヘッド
も1種の回路基板であり、それは、従来、絶縁性のリジ
ット材料でピンプローブやL型針を埋込み、これらの先
端が検査対象の配線回路における所定の検査個所に接触
できるように所定のピッチでヘッド本体に固定し、他端
には配線をはんだ付けして、そこから検査個所における
信号を検出して使用するというものである。また一方で
は、所定の回路パターンを有する回路基板における所定
の回路個所に例えば電気めっきでバンプを形成したり、
または半導体分野で使用されている成膜法などによって
バンプを形成して、このバンプを前記したピンプローブ
やL型針に代えて動作させるというバンプ方式のものも
ある。
【0020】ところで、最近は、検査対象である各種の
回路部品における回路パターンのファイン化が進み、そ
れに伴って、検査個所相互間のピッチもファイン化して
いる。このような検査個所のファインピッチ化に対し、
ピンプローブ式のヘッドの場合は、ピンプローブの先端
を突出させるための穴をヘッドの面に微小間隔をなして
千鳥模様に形成して対応している。また、L型針を用い
るヘッドの場合は、固定するL型針を階層構造にして対
応している。
【0021】しかしながら、上記したこれらの対策の場
合、いずれも、検査個所のファインピッチ化に対応して
著しく増加してくるピンプローブやL型針の1本1本を
一定のピッチで固定する作業が必要であり、また、それ
ら1本1本に配線をはんだ付けする作業も必要であるた
め、製品の完成には高度の熟練と長大な作業時間を要
し、得られたヘッドは不可避的に極めて高価格となって
しまう。更には、ピンプローブやL型針をヘッドに固定
したのちであっても、それぞれの先端の正確な位置確認
とそのための手直し作業が必要であり、また出荷までの
保管時には、上記先端を他の物品にぶつけないようにす
る細心の注意を払うことも必要になる。
【0022】そして、階層構造になっているL型針を有
するヘッドの場合、各L型針は長さ部分が平行して配列
された状態にあるので、例えば検査スピードを高めるた
めに入出力信号の高周波化を進めると、得られる信号特
性に悪影響が及び、検査誤差を引き起こすことがある。
一方、バンプ方式のヘッドにおいて、そのバンプを電気
めっき法で形成する場合には、前記したようにバンプの
高さのばらつきが大きくなる。このバンプ高さのばらつ
きが大きいことは、配線回路の検査個所に全てのバンプ
を確実に接触させることを至上課題とするヘッドにとっ
て、致命的な問題になってしまう。
【0023】また、半導体分野で使用されている薄膜製
造装置でバンプを形成する場合には、前記薄膜製造装置
は非常に高価であるため、得られるヘッドもまた非常に
高価となり、しかも、プローブカードと一体にするため
の機構が必要であり、また、検査時には配線回路の検査
個所に接触させるためにバンプを上方に移動させ、検査
終了後にはバンプを下方に移動させるための駆動機構が
必要になる。そのため、得られたヘッドはその機構が複
雑になり、しかも高価格化する。
【0024】また、実装用基板においては、それに半導
体部品を高密度実装しようとしても、部品を実装する個
所が増加すればするほど、従来の基板ではその導通構造
が前記したようにスルーホールやインナーバイヤホール
を主体としているため不可避的に死空間が増大する。そ
のため、ある規格サイズの実装用基板においては、部品
の実装に必要なバンプパターン(またはランド部)の形
成個所やその広さは限定されることになり、高密度実装
への努力は制限されざるを得なくなる。そして、高密度
実装の実現を意図した場合、更なる信号パターンの引回
しなどが必要になり、そのために、基板は一層多層化せ
ざるを得ず、そのことにより信号パターンの配線は一層
長くなり、その結果として、得られた実装用基板の電気
特性面における信頼性の低下が引き起こされることもあ
る。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、少なくとも
一方の表面にバンプパターンが形成されていて、そこを
ベアチップまたは半導体素子パッケージの実装面とする
ことにより、半導体素子パッケージ用の基板またはマザ
ーボードとして機能させることができる回路基板を提供
することを目的とする。
【0026】また本発明は、バンプ高さのばらつきが非
常に小さい回路基板を提供すること、導体回路間の導通
構造を確実に保持しつつそれが細径化しているので、ベ
アチップや半導体素子パッケージの高密度実装が可能に
なる回路基板を提供すること、および、ベアチップや半
導体素子パッケージを直接バンプを介して実装すること
ができるので、部品の実装時における省力化を可能にす
る回路基板を提供することを目的とする。
【0027】また、本発明は、従来のビルドアップ方式
で多層回路基板を製造するときに採用される機械加工を
行うことなく、いわば逆ビルドアップ方式ともいうべき
方法で、少なくとも一方の表面に高さのばらつきの小さ
いバンプパターンが形成されている回路基板の製造方法
の提供、および導体回路や導通構造の形成を電流密度の
高い電気めっき法で行うことができるので、目的とする
回路基板を高い生産性の下で製造することができる回路
基板の製造方法の提供を目的とする。
【0028】更に本発明は、検査対象がファインピッチ
化していても容易にそのことに対処することができ、高
周波検査時においても検査誤差を生ずることがなく、し
かも安価に製造することができるバンプ式コンタクトヘ
ッドとその製造方法の提供を目的とする。また、本発明
は、バンプを介してベアチップや半導体素子パッケージ
が実装されている半導体部品実装モジュールにおいて、
バンプと、ベアチップや半導体素子パッケージのランド
部とが機械的に接触して導通している新規な構造の半導
体部品実装モジュールの提供を目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、 絶縁基材の少なくとも片
面には少なくともバンプが形成され、前記絶縁基材の少
なくとも片面または/および内部には少なくとも1層の
導体回路が配線され、前記バンプと導体回路の間または
/および各導体回路間にはそれらを電気的に接続する導
通構造が形成されている回路基板において、少なくとも
前記バンプは、少なくとも2種類の導電材料を順次電着
して成る多層構造体であることを特徴とする回路基板が
提供される。
【0030】とくに、前記導通構造は柱状導体から成
り、また、前記バンプは、外層部が金,ニッケル,ニッ
ケル合金などの耐食性の導電材料から成り、内層部が銅
から成る2層構造体である回路基板が提供される。ま
た、本発明においては、導電基板と、前記導電基板の少
なくとも片面に形成された導体薄層と、前記導体薄層の
表面に形成された電着層と、前記電着層の所定個所に埋
設して形成され、少なくとも2種類の導電材料を順次電
着して成る多層構造体のバンプと、前記電着層を被覆し
て形成されたレジスト部Aと、前記レジスト部Aに埋設
して形成され、前記バンプに接続する第1の柱状導体ま
たは導体回路もしくはランド部回路と、前記レジスト部
Aに埋設して形成され、前記導体回路または前記ランド
部回路に接続し、その端面は前記レジスト部Aの表面に
表出している第2の柱状導体と、から成る部材Aを製造
する工程A;前記部材Aのレジスト部Aの表面に1層の
導体回路が形成されている部材B(1)、または、複数層
の導体回路とそれら導体回路間を接続する柱状導体が別
のレジスト部Bに埋設して形成され、かつ、最後の導体
回路は前記レジスト部Bの表面に形成されている部材B
(2)を製造する工程B; 前記部材B(1)または部材B
(2)の前記導体回路側の表面を絶縁基材の表面に熱圧着
して、前記導体回路が前記絶縁基材に埋設されて成る一
体化物Cを製造する工程C;ならびに、前記一体化物C
から前記導電基板を剥離したのち、前記導体薄層および
前記電着層を順次エッチング除去してバンプを表出させ
る工程D;を備えている回路基板の製造方法が提供され
る。
【0031】とくに、前記した工程Aが、電気めっき法
で、導電基板の少なくとも片面を被覆して導体薄層を形
成する工程A1;前記導体薄層を被覆してレジスト層a1
を形成したのち露光・現像処理を行って、前記レジスト
層a1をバンプ形成予定個所にのみ残置せしめて前記導
体薄層の他の表面を露出させる工程A2;前記導体薄層
の露出表面に、電気めっき法で、前記バンプ形成予定個
所に残置するレジスト層a1と面一に導電材料を電着し
て電着層を形成する工程A3;前記バンプ形成予定個所
に残置する前記レジスト層a1を除去して、前記電着層
に、前記導体薄層の表面が露出しているバンプ用凹みを
形成する工程A4;前記電着層の表面を被覆してレジス
ト層a2を形成したのち露光・現像処理を行って、前記
レジスト層a2に、前記バンプ用凹みに連通する第1の
孔と、形成すべきランド部回路の回路パターンに相当す
る平面パターンを形成する工程A5;電気めっきを行っ
て、前記バンプ用凹みと前記第1の孔と前記平面パター
ンに第1の導電材料を層状に電着し、ついで、形成され
た層状体の上に、前記第1の導電材料とは異なる少なく
とも1種の導電材料を更に順次電着し、前記バンプ用凹
みと前記第1の孔と前記平面パターンを、2種以上の導
電材料が積層して成る多層構造体で充填してバンプと第
1の柱状導体とランド部回路を一括して形成する工程A
6;前記レジスト層a2を除去して前記電着層の表面を露
出させる工程A7;前記電着層の露出表面を被覆して前
記第1の柱状導体の端面が表出する厚みでレジスト層a
3を形成する工程A8;前記レジスト層a3と前記第1の
柱状導体の端面を被覆して、無電解めっき法で、めっき
薄膜を形成する工程A9;前記めっき薄膜を被覆してレ
ジスト層a4を形成したのち露光・現像処理を行って、
前記レジスト層a4に、形成すべき導体回路の回路パタ
ーンに相当する平面パターン、および前記ランド部回路
に連通する孔の平面パターンを形成して、それらの平面
パターンから前記めっき薄膜の表面を露出させる工程A
10;電気めっきを行って、前記平面パターンに導電材料
を電着して導体回路、および前記ランド部回路に接続す
る柱状導体を一括して形成する工程A11;前記レジスト
層a4を除去し、露出した前記めっき薄膜をエッチング
除去して前記レジスト層a3を露出させる工程A1 2;前
記導体回路、ランド部回路に接続する前記柱状導体、お
よび前記レジスト層a3を、レジスト層a5で被覆して前
記レジスト層a3と前記レジスト層a5とから成るレジス
ト部Aを形成したのち露光・現像処理を行って、前記導
体回路、およびランド部回路に接続する前記柱状導体に
連通する第2の孔を形成する工程A 13;ならびに、電気
めっきを行って、前記第2の孔の中に導電材料を充填し
て第2の柱状導体を形成する工程A14;ら成る回路基板
の製造方法が提供される。
【0032】また、本発明においては、前記した工程B
(1)が、前記部材Aにおける前記レジスト層a5の全面を
被覆して、無電解めっき法で、めっき薄膜を形成する工
程B1;前記めっき薄膜を被覆してレジスト層b1を形成
したのち露光・現像処理を行って、形成すべき導体回路
の回路パターンに相当する平面パターンを形成して、そ
の平面パターンから前記めっき薄膜の表面を露出させる
工程B2;電気めっきを行って、前記めっき薄膜の露出
表面に導電材料を電着して導体回路を形成する工程
3;および、前記レジスト層b1を除去し、露出した前
記めっき薄膜をエッチング除去して前記レジスト層a5
を露出させる工程B4;から成る回路基板の製造方法が
提供される。
【0033】また、本発明においては、前記工程B(2)
が、前記部材B(1)に対し、レジスト層a5と前記導体回
路を被覆してレジスト層b2を形成したのち露光・現像
処理を行って、前記レジスト層b2に、前記導体回路に
連通する孔を形成する工程B5;電気めっきを行って、
前記孔の中に導電材料を電着して柱状導体を形成する工
程B6;前記レジスト層b2の全面を被覆して、無電解め
っき法で、めっき薄膜を形成する工程B7;前記めっき
薄膜を被覆してレジスト層b3を形成したのち露光・現
像処理を行って、前記レジスト層b3に、形成すべき導
体回路の回路パターンに相当する平面パターンを形成し
て、その平面パターンから前記めっき薄膜の表面を露出
させる工程B8;電気めっきを行って、前記平面パター
ンに、導電材料を電着して導体回路を形成する工程
9;および、前記レジスト層b3を除去し、露出した前
記めっき薄膜をエッチング除去して前記レジスト層b2
を露出させる工程B10;を少なくとも1回行う工程であ
る、請求項8の回路基板の製造方法が提供される。
【0034】更に本発明においては、前記工程Aが、導
電基板の少なくとも片面を被覆して、電気めっき法で、
導体薄層を形成する工程A1;前記導体薄層を被覆して
レジスト層a1を形成したのち露光・現像処理を行っ
て、前記レジスト層a1を、バンプ形成予定個所にのみ
残置せしめて前記導体薄層の他の表面を露出させる工程
2;前記導体薄層の露出表面に、電気めっき法で、前
記バンプ形成予定個所に残置する前記レジスト層a1
面一に導電材料を電着して電着層を形成する工程A3
前記バンプ形成予定個所に残置するレジスト層a1を除
去して、前記電着層に、前記導体薄層の表面が露出して
いるバンプ用凹みを形成する工程A4;前記電着層の表
面を被覆してレジスト層a2を形成したのち露光・現像
処理を行って、前記レジスト層a2に、前記バンプ用凹
みに連通する平面パターンであって、形成すべき導体回
路の回路パターンに相当する平面パターン、および、必
要に応じてはランド回路の回路パターンに相当する平面
パターンを形成する工程A15;電気めっきを行って、前
記バンプ用凹みと前記平面パターンに第1の導電材料を
層状に電着し、ついで、形成された層状体の上に、前記
第1の導電材料とは異なる少なくとも1種の導電材料を
順次電着し、前記バンプ用凹みと前記導体回路と必要に
応じては前記ランド部回路を2種以上の導電材料が積層
して成る多層構造体で充填して、バンプと導体回路と必
要に応じてはランド部回路を一括して形成する工程
16;前記導体回路および必要に応じてはランド部回路
を被覆してレジスト層a3を形成したのち露光・現像処
理を行って、前記レジスト層a3に、前記導体回路およ
び必要に応じてはランド部回路に連通する第1の孔を形
成する工程A 17;ならびに、電気めっきを行って、前記
第1の孔の中に導電材料を電着して柱状導体を形成する
工程A18;から成る回路基板の製造方法が提供される。
【0035】また、本発明においては、絶縁基板の所定
個所には、少なくとも上面が上下動可能な可動部位が形
成され、前記可動部位の上面は前記絶縁基板の上面と面
一状態にあり、前記絶縁基板の上面または/および内部
には、前記可動部位にまで延在する複数本の信号導体が
配線され、少なくともその先端は前記可動部位に位置し
ており、前記信号導体の前記先端の上面には、少なくと
も2種類の導電材料を順次電着して成る多層構造体のバ
ンプが突設されていることを特徴とするバンプ式コンタ
クトヘッドが提供される。
【0036】とくに、前記可動部位が、前記絶縁基板の
厚み方向に形成された貫通孔と、前記貫通孔に配設され
た弾性部材とから成り、前記弾性部材の上面は前記貫通
孔の上部開口から表出している、バンプ式コンタクトヘ
ッドが提供され、また、前記可動部位が、前記絶縁基板
の上面側が薄肉部となるように前記絶縁基板の厚み方向
に段差構造をなして形成された貫通孔の前記薄肉部であ
り、前記貫通孔の上部開口の平面視形状は四角形をな
し、その四角形の四隅には前記絶縁基板の周縁部方向に
延びるスリットが少なくとも前記段差構造における前記
薄肉部の基部にまで刻設され、前記薄肉部の平面視形状
は舌片形状をなしている、バンプ式コンタクトヘッドが
提供され、更に前記可動部位が、前記絶縁基板の上面側
が薄肉部となるように前記絶縁基板の厚み方向に段差構
造をなして形成され、上部開口の平面視形状は四角形で
あり、その四角形の四隅には前記絶縁基板の周縁部方向
に延びるスリットが少なくとも前記段差構造における前
記薄肉部の基部にまで刻設され、前記薄肉部の平面視形
状は舌片形状をなしている貫通孔と、前記貫通孔に配設
された弾性部材とから成り、前記弾性部材の上面は前記
貫通孔の上部開口から表出し、前記弾性部材の上面にま
で前記信号導体が配線されている、バンプ式コンタクト
ヘッドが提供される。
【0037】また、本発明においては、導電薄板の表面
を被覆して第1のレジスト層を形成したのち露光・現像
処理を行って、形成すべきバンプの位置に相当する個所
に前記導電薄板の表面を露出させる工程;前記導電薄板
の露出表面にエッチング処理を行って前記導電薄板の露
出表面にバンプ用凹みを形成したのち、前記第1のレジ
スト層を除去する工程;表出した導電薄板の表面を被覆
して第2のレジスト層を形成したのち露光・現像処理を
行って、形成すべき信号導体のパターンに相当する平面
パターンで前記導電薄板の表面を露出させる工程;電気
めっきを行って、前記バンプ用凹みと前記平面パターン
に第1の導電材料を層状に電着し、ついで、形成された
層状体の上に、前記第1の導電材料とは異なる少なくと
も1種の導電材料を更に順次電着し、前記バンプ用凹み
と前記平面パターンを2種以上の導電材料が積層して成
る多層構造体で充填してバンプと信号導体を一括して形
成する工程;前記第2のレジスト層を除去したのち、そ
の表出面を、所定形状の開口を有する貫通孔が形成され
ている絶縁基板の前記開口側の表面に熱圧着する工程;
ならびに、前記貫通孔と前記導電薄板が形成する空洞部
に弾性部材を充填したのち、前記導電薄板をエッチング
除去して前記バンプと前記信号導体の上面を表出させる
工程;を備えていることを特徴とするバンプ式コンタク
トヘッドの製造方法が提供される。
【0038】また、本発明においては、導電基板の少な
くとも片面を被覆して、電気めっき法で、導体薄層を形
成する工程;前記導体薄層を被覆して第1のレジスト層
を形成したのち露光・現像処理を行って、前記第1のレ
ジスト層を、バンプ形成予定個所にのみ残置せしめて前
記導体薄層の他の表面を露出させる工程;前記導体薄層
の露出表面に、電気めっき法で、前記バンプ形成予定個
所に残置する前記第1のレジスト層と面一に導電材料を
電着して電着層を形成する工程;前記バンプ形成予定個
所に残置する前記第1のレジスト層を除去して、前記電
着層に、前記導体薄層の表面が露出しているバンプ用凹
みを形成する工程;前記電着層の表面を被覆して第2の
レジスト層を形成したのち露光・現像処理を行って、前
記第2のレジスト層に、形成すべき信号導体のパターン
に相当する平面パターンで前記電着層の表面を露出させ
る工程;電気めっきを行って、前記バンプ用凹みと前記
平面パターンに第1の導電材料を層状に電着し、つい
で、形成された層状体の上に、前記第1の導電材料とは
異なる少なくとも1種の導電材料を更に順次電着し、前
記バンプ用凹みと前記平面パターンを2種以上の導電材
料が積層して成る多層構造体で充填してバンプと信号導
体を一括して形成する工程;前記第2のレジスト層を除
去したのち、その表出面を、所定形状の開口を有する貫
通孔が形成されている絶縁基板の前記開口側の表面に熱
圧着する工程;前記貫通孔と前記電着層が形成する空洞
部に弾性部材を充填したのち、前記導電基板を剥離し、
ついで、前記導体薄層および電着層を順次エッチング除
去してバンプおよび信号導体を表出させる工程;を備え
ていることを特徴とするバンプ式コンタクトヘッドの製
造方法が提供される。
【0039】そして、本発明においては、絶縁基材の少
なくとも片面に、少なくとも2種類の導電材料を層状に
電着して成る多層構造体のバンプが形成されている回路
基板と、前記回路基板に接着剤を用いて実装された半導
体部品とを有し、前記半導体部品のランド部は、前記バ
ンプと機械的に接触していることを特徴とする半導体部
品実装モジュールが提供される。とくに、実装時に用い
る接着材が、硬化時に寸法収縮する接着剤である半導体
部品実装モジュールが提供される。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面に則して、まず最初
に、本発明の回路基板とその製造方法について詳細に説
明する。図1と図1のII−II線に沿う断面図である図2
は、本発明の回路基板M1を示し、また、図3と図3のI
V−IV線に沿う断面図である図4は、本発明の別の回路
基板M2を示している。
【0041】そして、図5は本発明の更に別の回路基板
(マルチチップバンプボード)M3を示す斜視図であ
り、図6は本発明の他の回路基板(マルチチップバンプ
ボード)M4を示す斜視図である。これらの回路基板
1,M2,M3,M4は、いずれも共通して、絶縁基材1
の表面1aに、所定の平面パターンを形成してバンプ3
が突設されている。そして、回路基板M1,M2,M
3は、いずれも、絶縁基材1の表面1aにランド部回路
4が表出している。しかし、回路基板M4では前記ラン
ド部回路は表出しておらず、絶縁基材1の内部に形成さ
れている。
【0042】また、回路基板M1,M2を比較すると、回
路基板M1の場合は、絶縁基材1の表面1aに後述する
導体回路は表出していないが、回路基板M2の場合は絶
縁基材1の表面1aに導体回路2aが表出した構造にな
っている。これら回路基板のうち、その基本構造は回路
基板M1,M2で代表させることができる。回路基板(マ
ルチチップバンプボード)M3は、回路基板M1に比べて
バンプパターンの数が異なるだけであり、回路基板M1
の変形例として位置づけることができ、また回路基板
(マルチチップバンプボード)M4は、後述する製造方
法において、ランド部回路4を絶縁基板1に所定のパタ
ーンで内設することによって得ることができる。
【0043】このようなことから、まずもって回路基板
1,M2について詳細に説明する。まず、回路基板
1,M2の場合、いずれも、絶縁基材1の内部には複数
層(図では2層)の導体回路2a,2bが前記絶縁基材
1の厚み方向に対して互いに所定の間隔を置いて埋設さ
れている。そして、回路基板M1の場合は、絶縁基材1
の表面1aにバンプ3が突出し、かつランド部回路4が
表出していて、表面側に位置する最上層の導体回路2a
は表面1aに表出しておらず、バンプ3と導体回路2
a,ランド部回路4と導体回路2b,各導体回路2a,
2b間はいずれも後述する柱状導体51,5で電気的に
接続されている。
【0044】その場合、バンプ3と最上層の導体回路2
aの導通構造を形成する最初の柱状導体51は、後述す
る製造方法との関係で、その断面の大きさがバンプ3の
断面の大きさよりも大きくなっている。しかし、それ以
外の柱状導体は、いずれも小径である。また、回路基板
2の場合は、最上層の導体回路2aとランド部回路4
が絶縁基材1の表面1aにいずれも表出しており、かつ
前記導体回路2aの先端にバンプ3が一体的に形成され
ている。
【0045】この構造の回路基板M2は、導体回路を複
数層形成することなく、最上層の導体回路2aの1層だ
けにすることにより、後述する本発明のバンプ式コンタ
クトヘッドとして使用することができる。これらの回路
基板M1,M2は、いずれも、図の仮想線で示したよう
に、バンプパターンの個所に所定の半導体部品Sが実装
される。その場合、半導体部品Sがベアチップであれ
ば、これら回路基板M1,M2は半導体素子パッケージを
組み立てるときの実装用基板として使用することがで
き、また、半導体部品Sが既に組み立てられた半導体素
子パッケージであれば、これら回路基板M1,M2をマザ
ーボードとして使用することができる。
【0046】そして、回路基板M1の場合、図7で示し
たように、バンプ3は別種の導電材料を順次電着して形
成される層状体3a,3bが積層して成る多層構造体
(図では2層構造体)になっており、またランド部回路
4も別種の導電材料を順次電着して形成される層状体4
a,4bが積層して成る多層構造体(図では2層構造
体)になっている。そして、バンプ3における外層部を
形成する層状体3aの導電材料とランド部回路4におけ
る外層部を形成する層状体4aの導電材料とはいずれも
同一の材料で構成されており、バンプ3における内層部
を形成する層状体3bの導電材料とランド部回路4にお
ける内層部を形成する層状体4bの導電材料とはいずれ
も同一の材料になっている。
【0047】その場合、外層部3a,4aは、後述する
製造方法で用いるエッチャントに対するバリヤ層として
機能させることからして、それを構成する導電材料はそ
のエッチャントに対して耐食性を有する材料になってい
る。例えば前記エッチャントとして銅をエッチング除去
するものを使用する場合には、外層部3a,4aを構成
する導電材料としては金,ニッケル,ニッケル−コバル
トのようなニッケル合金を好適例とすることができる。
また、内層部3b,4bは導電性に優れる銅で形成する
ことが好ましい。
【0048】なお、最初の柱状導体51の場合、バンプ
3よりも断面形状が大きいので、バンプ3との間で形成
されている段差構造の境界部付近は前記した外層部3a
を形成する導電材料の層が形成されているが、他の部分
は全て内層部3bと同じ導電材料をもって形成されてい
る。一方、回路基板M2の場合は、図8で示したよう
に、絶縁基材1の表面1aに表出しているバンプ3と導
体回路2aは、いずれも、回路基板M1の場合と同じよ
うに外層部3a(4a)と内層部3b(4b)の多層構
造体になっており、同時に、表面1aに表出しているラ
ンド部回路4もまた、その上面は前記した外層部3a
(4a)と同じ導電材料の層になっており、その下に位
置する部分が前記した内層部3b(4b)と同じ材料で
構成されている。
【0049】なお、上記多層構造体の説明においては、
多層構造体が2層構造体である場合について行ったが、
この多層構造体は2層構造に限定されるものではなく、
例えば外層部が異なる導電材料を2種以上層状に電着し
て形成した2層以上の層状体であってもよい。しかし、
その場合でも、最上層を構成する層は、前記したよう
に、後述する工程で用いるエッチャントに対する耐食性
を備えた導電材料であることが必要である。
【0050】これらの回路基板M1,M2において、柱状
導体51,5は後述する方法で形成された孔の中に導電
材料を電気めっき法で電着することによりその導電材料
を充填したものである。したがって、例えば前記孔が従
来のスルーホールやインナーバイヤホールと同径であっ
た場合には、従来のようにスルーホールやインナーバイ
ヤホール壁面にめっき層を形成して成る導通構造に比べ
て、その電流容量は超かに大きくなる。逆にいえば、回
路基板を動作させるために必要な電流容量を確保しよう
とした場合でも、従来のスルーホールやインナーバイヤ
ホールの構造に比べて、柱状導体5の直径を小さくする
ことができる。
【0051】このことは、従来のスルーホールやインナ
ーバイヤホールの構造のような導通構造に比べて前記死
空間を極少化することが可能になるため、回路基板の表
面に形成できるバンプ3の分布密度を高めることが可能
となり、ひいては半導体部品の高密度実装を可能にす
る。また、回路基板M1,M2の場合、上記した柱状導体
5で導体回路間の導通をとるので、それらの製造に際し
ては、従来のように、導体回路の間を貫通するスルーホ
ールやインナーバイヤホールをドリル研削によって形成
するというような機械加工が不要になる。そのため、導
体回路の平面パターンをファイン化することができ、こ
のことからも、半導体部品の高密度実装が可能となる。
【0052】本発明の回路基板の製造方法における最大
の特徴は、まず最初にバンプが形成され、そのバンプの
下に、前記した柱状導体を介して複数層の導体回路が順
次形成されていくところにある。その場合、本発明の回
路基板は、前記した工程A,工程B,工程C、そして工
程Dをこの順序で進めることによって製造されるが、工
程Aでは、バンプと第1の柱状導体と最上層の導体回路
または/およびランド部回路がレジスト部に埋設されて
いる後述する部材Aが製造され、工程Bで前記部材Aに
更なる導体回路と柱状導体が付加された後述する部材B
(1)またはB(2)が製造され、工程Cで前記部材B(1)ま
たはB(2)と絶縁基板を一体化した一体化物Cが製造さ
れ、そして最後に、工程Dで目的とする回路基板が製造
されるのである。
【0053】その場合、工程Aを前記した工程A1〜工
程A14として構成することにより、回路基板M1を製造
することができ、また、工程Aとして、前記した工程A
1〜工程A14において工程A5以降を工程A15〜工程A18
に代替することによって回路基板M2を製造することが
できる。最初に、回路基板M1の製造方法を説明する。
【0054】まず、部材Aが次のようにして製造され
る。以下、各工程につき順次説明する。 工程A1:図9で示したように、例えばステンレス鋼板
のような導電基板6の片面6aに、通常の電気めっき法
によって、例えば銅をめっきして厚みが2〜3μm程度
の導体薄層7を形成する。なお、導電基板としては銅板
であってもよい。
【0055】工程A2:ついで、導体薄層7の表面7a
を被覆してレジスト層a1を形成する(図10)。この
レジスト層a1の形成に関しては、例えば公知のドライ
フィルムを使用したり、また液体レジストを印刷して形
成する。そして、このレジスト層a1の厚みは、形成す
べきバンプの高さとほぼ同じとなるような厚みに設定さ
れる。
【0056】そして、このレジスト層a1に露光・現像
処理を行って、バンプ形成予定個所のレジスト層は残
し、それ以外の前記レジスト層a1を除去して、図11
で示したように、前記レジスト層a1を除去した個所に
導体薄層7の表面7aを露出させる。 工程A3:ついで、導電基板6をマイナス極にした状態
で電気めっきを行って、導体薄層7の露出表面7aに、
残置しているレジスト層a1と面一になるように所定の
導電材料を電着して電着層8を形成する(図12)。
【0057】このときに用いる導電材料は格別限定され
るものではなく、例えば銅,銀,アルミニウム,金など
をあげることができる。通常、銅が好適である。 工程A4:ついで、バンプ形成予定個所に残置している
レジスト層a1を除去する。その結果、図13で示した
ように、電着層8には導体薄層7の表面7aが露出する
バンプ用凹み3Aが所定の平面パターンをなして形成さ
れる。
【0058】工程A5:ついで、電着層8の表面8a
に、形成すべき第1の柱状導体の高さとほぼ同じとなる
厚みでレジスト層a2を形成し、それに露光・現像処理
を行って、図14で示したように、バンプ用凹み3Aに
連通する第1の孔5A1と、形成すべきランド部回路の
回路パターンに相当する平面パターン4Aとを前記レジ
スト層a2に同時に形成する。
【0059】なお、このときに形成される第1の孔5A
1の断面形状は、バンプ用凹み3Aの断面形状より大き
くなっている。したがって、この第1の孔5A1とバン
プ用凹み3Aは全体として1個の空洞になっている。そ
して、バンプ用凹み3Aの底部には導体薄層7の表面7
aと電着層8の側壁8bが表出し、また平面パターン4
Aからは電着層8の表面8aが露出している。また、第
1の孔5A1の断面形状はそれが連通するバンプ用凹み
3Aよりも大きいので、バンプ用凹み3Aと第1の孔5
1とから成る空洞は段差構造をなしており、その境界
部では、電着層8の一部表面8cが第1の孔5A1に表
出していることになる。なお、この工程A5におけるレ
ジスト層a2の形成に関しては、液体レジストを用いて
もよいが、通常、ドライフィルムが用いられる。
【0060】なお、この工程A5において、永久レジス
トでレジスト層a2を形成した場合には、後述する工程
7と工程A8を行うことは必ずしも必要ではなくなる。 工程A6:つぎに、全体を所定のめっき浴に浸漬し、導
電基板6をマイナス極にした状態で電気めっきが行われ
る。
【0061】そのときの電気めっきは、めっき浴を変え
て少なくとも2回行われる。すなわち、電着層8が銅か
ら成る場合には、最初の電気めっきでは、金,ニッケ
ル,ニッケル−コバルト合金のように、後述する工程D
で行うエッチング処理時に、用いるエッチャントによっ
て侵食されないような耐食性を有する第1の導電材料の
電着が行われる。この最初の電気めっきで、前記したバ
ンブ用凹み3Aと第1の孔5A1とから成る空洞では、
導体薄層7の露出表面7a,電着層8の側壁8b、およ
び段差部における電着層8の一部表面8cに前記した第
1の導電材料が層状に電着する。また、平面パターン4
Aでも同様な電着が進行する。
【0062】そして、上記した最初の電気めっきに続け
て、更に次の電気めっきが行われ、前記した第1の導電
材料で形成されている層状体の上に別の導電材料が電着
される。このときに電着される導電材料は、導電性が優
れているものであれば何であってもよく、例えば、銅,
アルミニウムなどを好適な材料としてあげることができ
る。
【0063】この電気めっきの過程で、バンプ用凹み3
Aと第1の孔5A1とから成る空洞、および、平面パタ
ーン4Aでは、まず最初に、工程Dで用いるエッチャン
トに対して耐食性を有する第1の導電材料が層状に堆積
し、更にその上に別の導電材料が堆積していき、結果と
して、前記空洞と平面パターンがこれら導電材料で充填
されることになる。
【0064】したがって、工程A6の終了時にあって
は、図15で示したように、バンプ用凹み3Aの中には
層状体(外層部)3aと層状体(内層部)3bが積層し
て成る2層構造体が充填された状態でバンプ3が形成さ
れ、また平面パターン4Aにも、前記層状体3aと同じ
材料から成る層状体(外層部)4aと、前記層状体3b
と同じ材料から成る層状体(内層部)4bが積層して成
る2層構造体がランド部回路4として形成される。そし
て、第1の孔5A1の中には、段差部近傍は層状体3a
から成り、その下は全て層状体3bと同じ材料から成る
2層構造体として第1の柱状導体51が一括して形成さ
れる。
【0065】この電気めっきの過程では、第1の孔5A
1の方がバンプ用凹み3Aよりも断面形状が大きくなっ
ているので、それぞれの導電材料の電着に際しては、バ
ンプ用凹みへの堆積、ついで第1の孔への堆積が円滑に
進行する。なお、この電気めっきの過程で、めっき浴に
超音波振動を与えると、第1の孔5A1やバンプ用凹み
3Aが小形状であっても、その中にめっき浴を確実に侵
入させることができ、また電気めっきの過程で発生する
ガスは第1の孔5A1やバンプ用凹み3Aから速やかに
除去するので、信頼性の高いめっきを行うことができ
る。
【0066】この電気めっき時における導電路は、大き
な面積の導電基板6,導体薄層7および電着層8であ
る。そのため、大電流を流すことができ、電気めっき時
の電流密度を高くすることができる。その結果、バンプ
用凹み3Aと第1の孔5A1と平面パターン4Aは短時
間で導電材料によって満たされる。なお、この工程A6
において、電気めっきは2回行うことに限定されるもの
ではなく、必要に応じて2回以上行ってもよい。しか
し、その場合でも、最初の電気めっきでは、前記したよ
うな耐食性の第1の導電材料を層状に電着することが必
要である。
【0067】工程A7:バンプ用凹み3Aと第1の孔5
1と平面パターン4Aが導電材料の多層構造体で満た
された時点、すなわち全体のめっき面がレジスト層a2
と面一状態になった時点で電気めっきを停止し、ついで
レジスト層a2を除去する。その結果、図16で示した
ように、電着層8の表面8aは露出し、その所定個所に
はバンプ用凹みに充填された導電材料の多層構造体から
成るバンプ3と、このバンプから突設した状態で第1の
柱状導体51とが一体的に形成され、同時に導電材料の
多層構造体から成るランド部回路4が形成される。
【0068】工程A8:ついで、図17で示したよう
に、電着層8の露出表面8aを被覆して、第1の柱状導
体51の断面とランド部回路4の表面が表出するような
厚みでレジスト層a3を形成する。具体的には、例えば
液体レジストを塗布し、露光・現像処理を行って絶縁層
にする。
【0069】工程A9:このレジスト層a3の表面を粗面
化したのち、そこに、例えば銅の無電解めっきを行うこ
とにより、図18で示したように、レジスト層a3と第
1の柱状導体51とランド部回路4の表面を被覆してめ
っき薄膜9を形成する。 工程A10:ついで、前記めっき薄膜9の表面を被覆し
て、形成すべき導体回路の厚みと略同じ厚みでレジスト
層a4を形成し、ここに露光・現像処理を行って、形成
すべき導体回路の回路パターンに相当する平面パターン
2A,ランド部回路4に導通すべき柱状導体に相当する
平面パターン5A1'を同時に形成する。
【0070】その結果、図19で示したように、めっき
薄膜9の表面には所定の平面パターンをなして導体回路
と柱状導体の平面パターン2A,5A1'が形成され、そ
れらの平面パターンからはめっき薄膜9の表面9aが露
出することになる。なお、この工程におけるレジスト層
4の形成に関しては、ドライフィルムと液体レジスト
のいずれを用いても行うことができる。
【0071】工程A11:ついで、導電基板6をマイナス
極にした状態で電気めっきを行い、平面パターン2A,
平面パターン5A1'から露出しているめっき薄膜9の表
面9aに例えば銅のような導電性が優れた導電材料を、
図20で示したように、前記レジスト層a4の表面と面
一になるように導体回路2aとして電着する。
【0072】工程A12:ついで、レジスト層a4を除去
してめっき薄膜9の表面9aを露出させたのち、その露
出表面のみを例えばソフトエッチングして除去する。そ
の結果、図21で示したように、レジスト層a3の表面
が表出し、そこに、導体回路2aとランド部回路4に接
続する柱状導体51'が形成される。
【0073】工程A13:ついで、図22で示したよう
に、レジスト層a3の露出表面と、導体回路2aおよび
柱状導体51'の全体を被覆してレジスト層a5を形成す
る。このレジスト層a5の形成に際しては、ドライフィ
ルム,液体レジストのいずれを用いてもよいが、液体レ
ジストを用いることを好適とする。
【0074】したがって、既に形成されているレジスト
層a3と前記レジスト層a5とは一体化して、1個の絶縁
層であるレジスト部Aを形成し、この中に、導体回路2
aと柱状導体51'が埋設された状態になる。この場合、
導体回路2aと柱状導体51'の個所におけるレジスト層
5の厚みは、形成すべき第2の柱状導体(後述)の高
さと略同じとなるような厚みに設定される。
【0075】その後、レジスト層a5に露光・現像処理
を行って、図23で示したように、導体回路2aと、柱
状導体51'に連通する第2の孔5A2をレジスト層a5
形成する。したがって、これらの第2の孔5A2からは
導体回路2aの表面と柱状導体51'の端面が露出する。 工程A14:そして最後に、導電基板6をマイナス極にし
た状態で電気めっきを行って、第2の孔5A2から露出
している導体回路2aと柱状導体51'の各表面に導電材
料を電着し、当該第2の孔5A2に充填して第2の柱状
導体52を形成し、工程Aを終了する。この場合、ラン
ド部回路4に導通する第2の柱状導体52は、既に形成
されている柱状導体51'と一緒になった状態で形成され
る。
【0076】以上の工程Aが終了した時点では、図24
に示したように、バンプ3は電着層8の中に位置し、第
1の柱状導体51とランド部回路4と導体回路2aと第
2の柱状導体52がレジスト層a3,a5から成るレジス
ト部Aの中に埋設され、レジスト層a5の表面には、第
2の柱状導体52の端面が所定のパターンをなして表出
している部材Aが製造される。
【0077】したがって、この部材Aにおいては、バン
プ3−第1の柱状導体51−めっき薄膜9−導体回路2
a−第2の柱状導体52の間と、ランド部回路4−めっ
き薄膜9−第2の柱状導体52でそれぞれ導通構造が形
成されている。ついで、得られた部材Aに対して、次の
ような工程Bを行うことにより、部材Aに更に別の導体
回路が付加される。
【0078】その場合、工程Bは、前記した工程B(1)
または工程B(2)のいずれかをもって構成され、後述す
る工程B1〜工程B4から成る工程B(1)を採用した場合
には、図1と図2で示したように2個の導体回路が埋設
されている回路基板M1用の中間部材B(1)を製造するこ
とができ、また、工程B5〜工程B10から成る工程B(2)
を採用した場合には、3個以上の導体回路が埋設されて
いる回路基板M1用の中間部材B(2)を製造することがで
きる。
【0079】まず、工程B(1)について説明する。 工程B1:まず最初に、図25で示したように、工程A
で製造された部材Aのレジスト層a5の表面に無電解め
っきを行って、その全面を被覆するめっき薄膜10を形
成する。
【0080】工程B2:ついで、このめっき薄膜10の
表面10aを被覆してレジスト層b1を形成し、ここに
露光・現像処理を行って、形成すべき導体回路の回路パ
ターンに相当する平面パターン2Bを形成する。その結
果、図26で示したように、めっき薄膜10の表面10
aには所定の平面パターンをなして導体回路のパターン
2Bが形成され、そこからめっき薄膜10の表面10a
が露出する。なお、このときのレジスト層b1の形成に
関しては、ドライフィルム,液体レジストのいずれをも
使用することができる。
【0081】工程B3:ついで、導電基板6をマイナス
極にして電気めっきを行い、めっき薄膜10の前記露出
表面10aに例えば銅のように導電性が優れている導電
材料を、前記レジスト層b1と面一になるような厚みで
電着する。その結果、図27で示したように、前記平面
パターン2Bには導体回路2bが形成される。
【0082】工程B4:ついで、レジスト層b1を除去す
る。その結果、図28で示したように、レジスト層b1
が存在していた個所には、めっき薄膜10の表面10a
が露出する。そして、この露出しているめっき薄膜10
を例えばソフトエッチングして除去する。
【0083】その結果、図29で示したように、レジス
ト層a5の表面に所定の平面パターンをなして導体回路
2bが形成されている部材B(1)が製造される。この部
材B(1)では、バンプ3−第1の柱状導体51−めっき薄
膜9−導体回路2a−第2の柱状導体52−めっき薄膜
10−導体回路2bの間と、ランド部回路4−めっき薄
膜9−第2の柱状導体52−めっき薄膜10−導体回路
2bの間でそれぞれ導通構造が形成されている。
【0084】この部材B(1)に対し、次に工程Cを行え
ば、得られる回路基板M1は2個の導体回路が埋設され
たものになるが、更に多くの導体回路を埋設する場合に
は、この部材B(1)に以下で説明する工程B(2)を行えば
よい。 工程B5:まず、図30で示したように、部材B(1)にお
ける導体回路2bとレジスト層a5の全体を被覆してレ
ジスト層b2を形成する。なお、このレジスト層b2は、
ドライフィルム,液体レジストのいずれを使用しても形
成することができるが、液体レジストを用いることが好
適である。
【0085】したがって、部材B(1)のレジスト層a3
5と前記レジスト層b2とは一体化してここに1個の絶
縁層を形成し、この中に、導体回路2a,ランド部回路
4と導体回路2bとが埋設された状態になる。そしてこ
の場合、導体回路2bを埋設している個所におけるレジ
スト層b2の厚みは、次に形成すべき柱状導体(後述)
の高さと略同じとなるような厚みに設定される。
【0086】ついで、レジスト層b2に露光・現像処理
を行って、図31で示したように、導体回路2bに連通
する孔5B1をレジスト層b2に形成する。したがって、
この孔5B1からは、導体回路2bの表面が露出する。 工程B6:ついで、導電基板6をマイナス極にして電気
めっきを行い、孔5B1から露出している導体回路2b
の表面に導電材料を電着して、当該孔5B1の中に導電
材料を充填する。その結果、図32で示したように、導
体回路2bと一体化した柱状導体53がその表面をレジ
スト層b2に表出した状態で形成される。
【0087】工程B7:そして、このレジスト層b2の全
面を被覆して、無電解めっき法でめっき薄膜11を形成
する(図33)。 工程B8:ついで、このめっき薄膜11の表面11aを
被覆してレジスト層b3を形成し、ここに露光・現像処
理を行って、導体回路2bの下層に形成すべき導体回路
の回路パターンに相当する平面パターン2Cを形成す
る。その結果、図34で示したように、形成された平面
パターン2Cからはめっき薄膜11の表面11aが露出
する。なお、レジスト層b3の形成に関しては、ドライ
フィルム,液体レジストのいずれを使用してもよい。
【0088】工程B9:そして、導電基板6をマイナス
極にして電気めっきを行い、めっき薄膜11の前記露出
表面11aに例えば銅のような導電材料を、残置するレ
ジスト層b3の厚みだけ電着する。その結果、図35で
示したように、めっき薄膜11の表面11aには、所定
の平面パターンをなして導体回路2cが形成される。
【0089】工程B10:ついで、レジスト層b3を除去
する。その結果、図36で示したように、除去したレジ
スト層b3の個所にはめっき薄膜11の表面11aが露
出する。ついで、露出しているこのめっき薄膜を例えば
ソフトエッチングして除去する。その結果、図37で示
したように、レジスト層b2の表面に所定の平面パター
ンをなして導体回路2cが形成されている部材B(2)が
製造される。
【0090】この部材B(2)では、レジスト層a3,a5
の中に2個の導体回路2a,2bが埋設され、導体回路
2cはレジスト層b2の表面に形成されている。その場
合、部材Aに付加された新しい導体回路2bと新たな柱
状導体53はレジスト層b2から成るレジスト部Bの中に
埋設されている。そして、バンプ3−第1の柱状導体5
1−めっき薄膜9−導体回路2a−第2の柱状導体52
めっき薄膜10−導体回路2b−柱状導体53−めっき
薄膜11−導体回路2cの間と、ランド部回路4−めっ
き薄膜9−第2の柱状導体52−めっき薄膜10−導体
回路2b−柱状導体53−めっき薄膜11−導体回路2
cの間でそれぞれ導通構造が形成されている。
【0091】この導体回路2cに更に導体回路を付加す
る場合には、図30〜図37に基づいて説明した方法を
所望の回数だけ反復して行えばよい。このように、工程
Bを終了した時点では、工程B(1),工程B(2)のいずれ
においても、最後に形成したレジスト層の表面に所定の
導体回路が形成されている中間部材が製造される。
【0092】そして、この中間部材に対し、次に、工程
Cが適用される。それを、図29で示した部材B(1)の
場合を例にして説明する。すなわち、図38で示したよ
うに、絶縁基板12を用意し、その一方の面12aと、
部材B(1)の導体回路2bが形成されている方の面とを
熱圧着する。その結果、導体回路2bは絶縁基板12の
中に埋設され、図39で示したように、部材B(1)と絶
縁基板12とが一体化した一体化物Cが製造される。
【0093】なお、このときに用いる絶縁基板12とし
ては、常温下では半硬化状態にあり、加熱されると軟化
する材料であることが好適である。例えばブリブレグで
ある。その理由は、導体回路2bのパターンはレジスト
層a5の表面に突起した状態で形成されているため、こ
こに絶縁基板12が圧着されたときに、前記導体回路2
bのパターンは、その時点では可塑性を有する当該絶縁
基板12の上面12aに埋没することができ、その後基
板が熱硬化して固定されるからである。
【0094】しかし、絶縁基板12がリジットな材料か
ら成る場合であっても、例えば、前記した部材B(1)の
導体回路2bのパターンが形成されている面に例えば未
硬化のエポキシ樹脂から成る層を形成して導体回路2b
のパターン全体を被覆し、ここに、リジットな絶縁基板
12を熱圧着して部材B(1)と絶縁基板12を一体化す
ることができる。
【0095】この場合、両者を圧着した時点では、例え
ばエポキシ樹脂から成る層は未硬化で軟質な状態にある
ため、ここに導体回路2bのパターンは埋没させること
ができ、同時に、前記層は絶縁基板12の上面12aと
接着する。そして、層が熱硬化することにより、導体回
路2bのパターンは熱硬化した層に埋没した状態で絶縁
基板12と一体化する。
【0096】この工程Cで用いる絶縁基板としては、電
気絶縁性のものであれば何であってもよく、例えば、ガ
ラスエポキシ樹脂基板,フレキシブルプリント基板や、
エポキシ樹脂系,ポリイミド系,ポリエステル系,ウレ
タン樹脂系,フェノール樹脂系などから成る樹脂基板や
シート、またセラミックス板などをあげることができ
る。これらのうち、前記したように、導体回路2bのパ
ターンを熱圧着時に埋没させるということからすると軟
質なガラスエポキシ樹脂のプリプレグが好適である。ま
た、上記した絶縁基板は、例えば複数枚のプリプレグを
積層して適当な厚みに形成してもよい。
【0097】このようにして製造された一体化物Cに対
し、次に、工程Dが適用される。すなわち、工程Dにお
いては、まず、導電基板6を剥離する。得られた部材の
表面は、図40で示したように、導体薄層7で覆われた
状態にある。ついで、導体薄層7とその下に位置する電
着層8を順次エッチングして除去する。その結果、図4
1で示したように、導体回路2a,2bが、いずれもレ
ジスト層a3とレジスト層a5と絶縁基板12とから成る
絶縁基材1の中に埋設しており、レジスト層a3の表面
にのみバンプ3が突出し、またランド部回路4が表出し
ている回路基板M1が製造される。
【0098】なお、上記した導体薄層7と電着層8のエ
ッチング除去時に、バンプ3とランド部回路4の表面は
エッチャントと接触する。しかし、バンプ3の外層部3
aとランド部回路4の外層部4aは、前記したように、
いずれもエッチャントに対して耐食性を備えた前記第1
の導電材料で形成されているので、バンプやランド部回
路がこのエッチング過程でエッチャントによって侵食さ
れるという問題は起こらない。
【0099】そして、全てのバンプ3は、所定厚みの電
着層8に刻設された同じ深さのバンプ用凹みの中に充填
された多層構造体であるので、その高さは前記バンプ用
凹みの深さと同等であり、高さのばらつきは極めて小さ
くなっている。次に、回路基板M2の製造方法について
説明する。この製造方法においては、前記した工程Aを
後述する工程に変化させることを除けば、他の工程、す
なわち、工程B,工程C,工程Dは回路基板M1の場合
と同じように進められる。
【0100】そこで、回路基板M2を製造する工程Aに
つき、図面に則して説明する。まず、回路基板M1の製
造時と同様にして工程A1〜工程A4が進められ、図42
で示したように、導体薄層7の表面7aのバンプ形成予
定個所にレジスト層a 1を残置せしめたのち他の表面に
電気めっき法で電着層を形成し、ついで、前記レジスト
層a1を除去することにより、図43で示したように、
電着層8にバンプ用凹み3Aを形成してそこから導体薄
層7の表面7aを露出させる。
【0101】なお、この工程では、レジスト層a1は液
体レジスト,ドライフィルムのいずれを用いて形成して
もよい。その後、以下の工程A15〜工程A18を順次進め
ることにより、部材Aが製造される。 工程A15:この電着層8の表面8aを被覆してレジスト
層a2を形成し、それに露光・現像処理を行って、図4
4で示したように、形成すべき導体回路の回路パターン
に相当する平面パターン2Aをバンプ用凹み3Aと連通
する状態で形成し、同時に、形成すべきランド部回路の
回路パターンに相当する平面パターン4Aを形成する。
したがって、平面パターン2Aと平面パターン4Aから
は電着層8の表面8aが露出し、また、バンプ用凹み3
Aからは導体薄層7の表面7aと電着層8の側壁8bが
露出する。
【0102】なお、この工程において、前記レジスト層
2の形成においては通常ドライフィルムが用いられ
る。 工程A16:ついで、回路基板M1の製造時における工程
6と同じ態様で、全体をめっき浴に浸漬し、導電基板
6をマイナス極にした状態で少なくとも2回の電気めっ
きが行って異種導電材料の多層構造体を形成する。
【0103】この電気めっきが終了した時点では、図4
5で示したように、ランド部回路の平面パターン4Aに
は耐食性の第1の導電材料の層状体4aと他の導電材料
の層状体4bの2層構造体が充填されてランド部回路4
が形成される。そして、バンプ用凹み3Aと導体回路の
平面パターン2Aでは、最初の電気めっきにより、耐食
性の第1の導電材料が電着層8の表面8aとバンプ用凹
みの側壁8bと導体薄層7の表面7aに層状に電着して
層状体(外層部)3aを形成し、次の電気めっきでこの
層状体3aの上に別の導電材料が電着して層状体(内層
部)3bを形成し、ここに、これら層状体の2層構造体
であるバンプ3と導体回路2aが一括して形成される。
【0104】工程A17:ついで、図46で示したよう
に、導体回路2aとランド部回路4を被覆してレジスト
層a3を形成し、ここに露光・現像処理を行って、それ
ぞれは導体回路2a(またはランド部回路4)に連通す
る第1の孔5A1を当該レジスト層a3に形成する。した
がって、第1の孔5A1からは導体回路2a(またはラ
ンド部回路4)の表面が露出する。なお、このときのレ
ジスト層a3の厚みは形成すべき柱状導体の高さと略同
じとなるように設定され、またレジスト層a3の形成に
おいては、ドライフィルム,液体レジストのいずれを用
いてもよい。
【0105】工程A18:そして最後に、導電基板6をマ
イナス極にして電気めっきを行い、第1の孔5A1から
露出する導体回路2a(またはランド部回路4)の表面
に導電材料を電着し、当該第1の孔5A1の中に充填し
て柱状導体を形成する。その結果、図47で示したよう
に、レジスト層a3の表面には第1の柱状導体51の端面
が所定のパターンをなして表出している部材Aが製造さ
れる。この部材Aにおいては、バンプ3−導体回路2a
−第1の柱状導体51の間で導通構造が形成されてい
る。
【0106】以後、この部材Aに、前記した工程B,工
程C,工程Dを順次行うことにより、絶縁基材の表面に
は所定の平面パターンで表出する導体回路2aとランド
部回路4、および導体回路2aの先端表面に突設された
バンプ3を備えている回路基板M2(図3)が製造され
る。なお、図6で示した回路基板M4、すなわち絶縁基
材1の表面1aにランド部回路が表出していない回路基
板を製造する場合には、回路基板M1の製造において、
工程A5(図14)を実施するときに、ランド部回路の
回路パターンに相当する平面パターン4Aを形成するこ
となく、それ以降の工程、例えば工程Bで上記平面パタ
ーン4Aを形成し、更にそこに導電材料を電着してラン
ド部回路とし、そのランド部回路を表出しているバンプ
パターンと接続するようにレジスト部に内設すればよ
い。
【0107】以上の説明は、いずれも片面実装用の回路
基板を製造する場合であるが、必要に応じては、更に次
のようにして両面実装用の回路基板を製造することがで
きる。それを、回路基板M1の製造時に得られた部材B
(1)と部材B(2)を使用する場合を例として以下に説明す
る。すなわち、図48で示したように、部材B(1)と部
材B(2)のそれぞれの導体回路側の面を絶縁基板12の
各片面にまず熱圧着して、部材B(1)と部材B(2)と絶縁
基板12とを一体化する。ついで、一体化物の両面にあ
る導電基板を剥離し、更に導体薄層,電着層を順次エッ
チング除去したのち、図示しないスルーホールを形成す
ることにより、図49で示したような両面実装用回路基
板M5が得られる。
【0108】また、図39で示した部材に対し、その絶
縁基板12に従来のサブトラクティブ法やアディティブ
法などを適用して別の導体回路をビルドアップしたの
ち、導電基板6を剥離し、導体薄層7と電着層8を順次
エッチング除去することによっても、目的とする両面実
装用の回路基板にすることもできる。更には、図48で
示したような絶縁基板12を用いることなく、例えば部
材B(1)の導体回路2bの方の面に永久レジストを用い
て所定の導体回路と柱状導体を順次積層していき、最後
に、所定の導体回路やランド部回路を形成して両面実装
用回路基板にすることもできる。
【0109】また、次のようにしても製造することがで
きる。すなわち、まず、図50で示したように、例えば
部材B(2)の導体回路2c側の面に、片面に接着剤層1
3aが形成されているフィルム13を貼着する。つい
で、フィルム13と接着剤層13aに対し、例えばレー
ザ加工,機械加工などを施して当該フィルムに柱状導体
用の孔パターンを形成し、ここに電気めっきを行って柱
状導体を形成し、更に全面に無電解めっきを行い、その
表面に一般的な方法、例えばサブトラクティブ法やアデ
ィティブ法などで所定の回路パターンを形成したのち、
導電基板6をマイナス極にした電気めっきにより導電材
料を電着し、導電基板6を剥離し、導体薄層7,電着層
8を順次除去する。その結果、図51で示したように、
下面1bにランド部回路が形成されている両面実装用回
路基板M6を得ることができる。
【0110】更に、図37で示した部材B(2)の導体回
路2cを形成するときに、この導体回路2cに代えて柱
状導体を形成し、そこに、熱硬化型の軟質な樹脂シート
をホットプレスして前記柱状導体をこの樹脂シートに突
き刺して反対面に突出させたり、また突出させない場合
でも樹脂シートの表面を機械研摩して柱状導体の表面を
表出させたのち、その全面に無電解めっきを施し、つい
で、前記した一般的な方法で所定の回路パターンを形成
することにより、両面実装用回路基板M6を製造するこ
ともできる。
【0111】また、本発明の方法によれば、図52で示
したように、半導体部品を接続するバンプ3の位置にヒ
ートシンク14が形成され、また絶縁基材1の表面1a
にグランド線回路15のパターンが表出している回路基
板M7を得ることができる。例えば、図14〜図16で
示した工程において、ランド部回路4を形成するに際
し、同時にヒートシンク14を一緒に形成し、それ以降
の工程においては、導体回路と柱状導体を形成していく
際に、同時に導電材料から成る中実の柱を電気めっき法
で形成してそれを伝熱路16とし、この伝熱路16を絶
縁基材1の他方の面1bにまで表出させるように形成す
ればよい。この場合、バンプ3とヒートシンク14とラ
ンド部回路4はいずれも少なくとも2回の電気めっきで
同時に形成されるので、ヒートシンク14もまた導電材
料の多層構造体になっている。
【0112】なお、図52のように、途中まで中実の伝
熱路16を形成し、その後更に厚み100μm程度の導
体膜部16cを形成し、絶縁基材1の他方の面1bには
例えば機械加工によって導体膜部16cにまで至る穴1
6aを穿設し、その壁面に同じく電気めっき法で導電材
料を例えば厚み10〜30μm程度めっきしてめっき層
16bを形成すれば、全体の放熱面積は増加して優れた
放熱効果を得ることができるので好適である。
【0113】この回路基板M7の場合、バンプ3に半導
体部品を例えばダイボンドしたときに、半導体部品の発
熱を、ヒートシンク14−中実の伝熱路16−導体膜部
16c−めっき層16bを伝達せしめることにより回路
基板M7の面1bから放熱させることができる。また、
グランド線回路15は、図14〜図16で示した工程に
おいて、ランド部回路4を形成する際に、同時に所定の
パターンとして形成すればよい。その場合、グランド線
回路15もまた導電材料の多層構造体になる。そして、
以降の工程において、導体回路と柱状導体を形成すると
きに、同時に信号導体15aと信号グランド15bを所
定のパターンで形成すればよい。
【0114】このように、回路基板M7ではグランド線
回路15を基板表面に設けることにより、EMS対策が
講じられていることになる。とくに、回路基板が図5で
示したようなマルチチップバンプボードM3である場合
には、部品実装側の面にはバンプが突出しているのみで
あるため、残りの表面個所に信号導体回路を形成するこ
とは不要となり、したがって、残りの表面個所の全体に
亘ってこのグランド線回路15を形成することができ、
絶縁基材1に埋設される信号導体15aと信号グランド
15bと一緒になって電磁波対策が講じられていること
になる。
【0115】このことは、現在のマルチチップバンプボ
ードの電磁波対策が、実装回路基板を枠やケースに固定
する方法であることに比べて、アセンブリ工数の低減を
実現することが可能になって有用である。次に、前記し
た回路基板を用いた本発明のバンプ式コンタクトヘッド
とその製造方法につき図面に則して詳細に説明する。
【0116】図53は、本発明ヘッドの1例C1を示す
斜視図であり、図54は図53のY1−Y1線に沿う断面
図である。このヘッドC1の場合、円板形状をした絶縁
基板17の所定個所(図では中央部)に、絶縁基板17
の上面17aから下面17bにかけて貫通する貫通孔1
8が形成され、上部には適宜な形状(図では四角形)の
上部開口18Aが形成されている。この貫通孔18には
弾性部材19が充填され、その弾性部材19の上面19
aは絶縁基板17の上面17aと面一状態になってい
る。
【0117】したがって、上記した弾性部材19に下方
から上方にかけて所定の上向きの力を加えると、当該弾
性部材19は変形してその上面19aが上方に膨出し、
そして、その上向きの力を解除すると、弾性部材19の
上面19aは元の位置に復元して絶縁基板17の上面1
7aと面一状態に戻る。すなわち、上記弾性部材19は
少なくともその上面19aが上下動可能な可動部位Eと
して機能する。
【0118】絶縁基板17の上面17aには所定の幅と
長さを有する信号導体20と、信号導体20に高周波入
力したときのノイズ発生を軽減するためのグランド線2
0’が所定のピッチで配線され、これらの信号導体20
とグランド線20’のうち、信号導体20は、絶縁基板
の上面17aから弾性部材19の上面19aにまで所定
の長さだけ延在して配線され、その延在部20aの先端
上面20bには所定高さのバンプ21が突設されてい
る。
【0119】このヘッドC1においては、信号導体20
は、図54で示したように、その上面20cを除いた部
分は全て絶縁基板17と弾性部材19の中に埋没し、か
つ、上面20cのみが、絶縁基板17の上面17aと弾
性部材19の上面19aと面一状態をなして露出するよ
うに配線されている。そして、信号導体20の他端に位
置する端部20dは信号導体20の端子として図示しな
い信号処理装置の端子に接続されている。
【0120】なお、信号導体20の延在部20aは、弾
性部材19の上面19aに2〜3mm程度相互に平行して
配線され、絶縁基板17の上面17aでは相互に平行と
ならないように近放射状に配線されている。このような
配線形態を採用することにより、絶縁基板17の上面1
7aでは信号導体20の間にグランド線20’となるパ
ターン(ライン)を設けることが可能となり、そのこと
によって、可動部位Eに位置する信号導体の延在部20
aが相互に平行となる長さを2〜3mm程度にまで短くす
ることができ、検査時の入出力信号が高周波化しても、
得られる検査信号の誤差は従来のL型針のヘッドに比べ
て著しく小さくなり、ヘッドの高周波特性は優れたもの
になる。
【0121】弾性部材19の上面19aを上方に膨出さ
せると、それに伴って、弾性部材19の上面19aに配
線されている信号導体20の延在部20aとその先端上
面20bに形成されているバンプ21とは上方に動く。
そして、バンプ21は所定の検査箇所と接触することに
より接続端子として機能し、そこから検査信号を取り出
すことができる。そして、弾性部材への上向きの力を解
除すると、弾性部材の上面は元の位置まで復元すること
により、前記バンプは下方に移動して検査箇所との接触
状態が解除される。
【0122】また、このヘッドC1の場合、弾性部材1
9の上面19aに配列している多数のバンプ21は、互
いに規制しあうことなく、それぞれが独立して上下動で
きる自由度が大きいという特徴を備えている。例えば図
55において、仮にバンプ21(2)が矢印のように上
下動したとしても、その上下動の周囲への影響は弾性部
材19の弾性によって吸収されることになり、隣接する
バンプ21(1),21(3)への伝播は大きく減退す
る。したがって、バンプ21(1),21(3)は、バ
ンプ21(2)が上下動しても、その上下動に引きづら
れて一緒に上下動するということは起こりづらくなって
いる。
【0123】このことは、検査箇所に高さばらつきがあ
った場合でも、個々のバンプは、その高さばらつきに対
応して、それぞれが自由に独立して上下動することがで
きるということを可能とし、しかもその場合、隣接する
バンプに悪影響を及ぼすことなく上下動することができ
るということを意味しており、従来のヘッドではみられ
ない特徴である。
【0124】このヘッドC1は、検査対象の配線回路の
所定個所に配置され、後述する押上げ手段で弾性部材1
9の上面19aを弾性的に押上げて膨出させることによ
りバンプ21を検査個所に接触させ、実使用に供され
る。検査終了後は、弾性部材19を元の状態に復元する
ことにより、検査個所へのバンプ21の接触を解除す
る。
【0125】また、予め、上向きの力が作用するように
押上げ手段を弾性部材19の下部に配置することによ
り、貫通孔18の上部開口18Aでは、バンプ21が所
定量だけ上部に持ち上がった状態にしてヘッドを製造し
ておき、そのヘッドを測定装置にそのままセットして実
使用に供してもよい。この押上げ手段としては、図56
に示したように、弾性部材19の下に形成した密閉空気
室22をあげることができる。具体的には、絶縁基板1
7の下部に所定体積の密閉空間を形成し、そこに圧縮空
気を圧入する構造にしてもよく、また、その密閉空間に
例えば風船袋を収容し、その風船袋に圧縮空気を圧入す
る構造にしてもよい。
【0126】この密閉空気室22を加圧状態にすること
により、弾性部材19は自らの弾性によって変形して上
方に膨出し、そのことによって信号導体の延在部20a
とバンプ21は上方へ動く。通常、バンプ21が上方へ
200〜300μm程度移動するような処置がとられ
る。密閉空気室22の内部の加圧状態を解除すると、弾
性部材19は自らの弾性で元の状態に復元し、バンプ2
1と検査個所との接触は解除される。
【0127】図57は別の押上げ手段を示す断面図であ
る。この場合には、図53で示したヘッドC1が、所定
径の貫通孔23aを有するマザーボード23の当該貫通
孔23aの上に配置され、信号導体20の他端はマザー
ボード23に配線されている回路の端子に接続されてい
る。そして、貫通孔23aの下には、多数の押上げピン
24aが弾性部材19の下面と接触した状態で林立して
いる押上げ治具24を固定し、この押上げピン24aで
弾性部材19を上方に200〜300μm程度膨出させ
る。なお、押上げピン24aは、弾性部材19の上面に
所定のピッチで配列するバンプ列を一括して押上げるこ
とができるように配列することが好ましい。
【0128】ところで、前記した押上げ手段を動作させ
ると、弾性部材19の上面19aは上下動し、それに伴
って、当該上面に埋設されている信号導体の延在部20
aは、弾性部材19と絶縁基板17との境界、すなわ
ち、貫通孔18の上部開口18Aの四辺を形成する絶縁
基板の縁部18aの位置を支点にして上下方向に屈曲運
動をする。そのため、弾性部材19に埋設されている信
号導体の延在部20aには前記弾性部材19から剥離す
るような力が作用する。
【0129】しかしながら、ヘッドC1の場合、信号導
体20はその上面20cを除いた部分が全て絶縁基板と
弾性部材の上面に埋設されているので、上記屈曲運動を
受けても、延在部20aは他の3面が弾性部材19で確
保されていることにより弾性部材19から剥離するとい
う事態は大幅に抑制される。したがって、本発明構造の
ヘッドにとって、ヘッドC1の場合のように信号導体2
0を絶縁基板と弾性部材の上面に埋設させることは、実
使用にとって有用である。
【0130】更には、信号導体20を上記したように埋
設すると次のような効果を奏することもできる。すなわ
ち、ヘッドC1の実使用時における環境温度は通常70
〜80℃であるため、実使用過程でバンプ21と検査個
所との接触個所や信号導体の周辺の温度上昇が進む。そ
して、その温度上昇に伴い、絶縁基板,弾性部材,信号
導体とバンプはそれぞれの熱膨張係数に応じて特有の長
さに熱膨張するので、例えば信号導体が絶縁基板や弾性
部材との間で剥離することも起こり得る。
【0131】しかしながら、ヘッドC1の場合、例え
ば、絶縁基板17としてガラスエポキシ樹脂基板を用
い、弾性部材として各種ゴム材を用いた場合、ガラスエ
ポキシ樹脂基板の方がゴム材よりも熱膨張係数は小さい
ので、ゴム材の熱膨張はその周囲に位置するガラスエポ
キシ樹脂基板によって抑制される。そのため、弾性部材
に埋設されている信号導体(熱膨張係数が最も大きい金
属)のピッチ方向への熱膨張が抑制されることにもな
り、ピッチ精度の熱変化は抑制されるようになる。
【0132】図58は、本発明の別のヘッド例C2を示
す断面図である。このヘッドC2は、絶縁基板17と弾
性部材19の上面に埋設されている信号導体4の他端
に、絶縁基板17を厚み方向に貫通するスルーホール2
5を穿設し、その内壁には公知の方法で導電性を付与す
ることにより、絶縁基板17の下面17bにまで信号導
体20を引き出し、その導出ランドに別のバンプ21’
を突設した構造になっている。なお、このバンプ21’
の形成に関しては、例えばバンプ材料としてはんだを選
択すれば、形成すべきバンプ21’が多数であっても一
括はんだ付け処理によって同時に形成することができ
る。
【0133】このヘッドC2は、図59で示したよう
に、所定径の貫通孔23aが形成されているマザーボー
ド23やサブボートの所定の端子(図示しない)の上
に、前記バンプ21’が接触するようにヘッドC2を直
接載置し、更に、例えばねじのような押さえ治具26で
ヘッドC2をマザーボード23に固定した状態で信号導
体20とバンプ5に所定の入出力信号を通信して実使用
に供することができる。
【0134】このヘッドC2の場合は上記した使用が可
能であるため、例えば、検査機種が変更となりヘッド交
換が必要になったときでも、押さえ治具26による固定
を解除してヘッドC2をマザーボード23から取り外し
て別のヘッドに交換することができるという利点を有し
ている。図60は他のヘッド例C3を示す断面図であ
る。
【0135】このヘッドC3の場合、絶縁基板17の厚
み方向に形成される貫通孔18の断面形状は、上部開口
18Aの方が下部開口18Bより小径となるような段差
構造になっていることを除いては前記したヘッドC1
同じ構造になっている。すなわち、上記したような段差
構造の貫通孔18が形成されているので、絶縁基板17
の上面側は全体の厚みより薄い薄肉部17cになってい
て、他の部分よりも上下方向への弾性変形を起こしやす
い構造になっている。
【0136】そして、この貫通孔19に弾性部材19が
充填されることにより、上記薄肉部17cと弾性部材1
9をもって可動部位Eが形成されている。弾性部材19
を上方に膨出させた場合、信号導体20の延在部20a
とバンプ21は、弾性部材19の上面19aによる上方
への押上げ力を受けるとともに、段差部18bの上方に
位置する薄肉部17cからも上方への押上げ力を受ける
ことができる状態になっているので、ヘッドC1の場合
よりもバンプ21の上下動は円滑に進む。
【0137】このヘッドC3に関しては、弾性部材の下
部に図56で示したような密閉空気室を形成するととも
に、図61〜図63で示したような構造にすることが好
ましい。図61〜図63において、図61はヘッドC3
を示す斜視図であり、図62は図61の丸印Y2の領域
を示す部分拡大図であり、図63は図61のY3−Y3
に沿う断面図である。
【0138】このヘッドC3の場合、貫通孔18の上部
開口18Aの平面視形状は四角形になっていて、その四
隅には、図61,図62で示したように、所定の幅と長
さを有するスリット27が絶縁基板17の周縁部方向に
向かって、前記した薄肉部17cの基部にまで刻設され
ている。このヘッドC3における貫通孔18は、図63
で示したように、その断面形状が図60で示したような
段差構造をなしており、その上部開口18Aには、充填
された弾性部材19の上面19aが絶縁基板17の上面
と面一状態をなして表出し、下部には密閉空気室22の
ような押上げ手段が配置されている。
【0139】したがって、上部開口18Aの縁部18a
では、絶縁基板17のうち、図62と図63で示した長
さl1の部分が、薄肉部17cとして段差部18bの上
に位置しており、この部分が絶縁基板17の舌片部分と
して形成されている。そして、絶縁基板17に配線され
た信号導体20は、舌片部分(薄肉部)17cの上面を
通り、弾性部材19の上面19aにまで延在し、その先
端にはバンプ21が突設されている。
【0140】この構造のヘッドC3の場合、段差部18
bの上に位置する絶縁基板の舌片部分17cは薄肉であ
るため弾性的に上下動が可能であり、上部開口18Aの
縁部18aから長さl1だけ離隔している個所(薄肉部
の基部)Pを支点として縁部18aは図63の矢印pで
示したような円弧運動をすることができ、舌片部分(薄
肉部)17cは全体として板ばね作用を発揮する。すな
わち、密閉空気室22内を加圧状態にして弾性部材19
を上方に膨出させた場合、弾性部材の上面19aも上方
に膨出して、信号導体の延在部20aは上方に押上げら
れるとともに、舌片部分(薄肉部:図62,図63にお
ける長さl1の部分)17cも上方に押上げられ、それ
に応じて信号導体20の延在部20aも上方に押上げら
れる。
【0141】したがって、バンプ21の上下動の度合
は、弾性部材19の上面19aの膨出と復元によって規
定されるだけではなく、それに加えて絶縁基板17の舌
片部分(薄肉部)17cの反り上がりと復元によっても
規定されることになるので、この舌片部分(薄肉部)1
7cが存在しない場合に比べて、バンプ21の上下動に
対する調整作用は向上する。例えば、バンプ21の高さ
にばらつきがあった場合でも、舌片部分(薄肉部)17
cの長さl1や厚みを適切に選定して反り上がりの程度
を調節することにより、バンプ21の全てを検査個所に
確実に接触させることができる。
【0142】また、この舌片部分(薄肉部)17cは全
体として薄肉であり、そのため非常に屈曲しやすい状態
にあるため、前記した円弧運動pだけではなく、図62
で示したように、縁部18aの辺方向における任意の個
所Qでも独立した上下動が可能になっている。したがっ
て、例えば、検査個所に大きな凹凸があった場合でも、
その凹凸の状態に対応して、4個の舌片部分(薄肉部)
17cは、辺方向においても、上下方向においてもそれ
ぞれ独立して弾性変形することができ、そのため、検査
個所に確実にバンプ21の全てを接触させることができ
る。なお、検査個所の小さな凹凸に対しては、弾性部材
19の上下動だけでも充分にバンプ21を検査個所に接
触させることができる。
【0143】また、ヘッドC3の場合、密閉空気室22
を加圧状態にして弾性部材19や舌片部分(薄肉部)1
7cを予め上方に膨出させた状態にして検査個所と接触
させておき、検査個所だけを上下動して使用することも
できる。更に、この構造のヘッドの場合には、バンプ2
1を検査個所に接触して実使用したときに、前記バンプ
21と検査個所との接触抵抗を安定化できるという効果
を奏する。
【0144】例えば、図64で示したように、弾性部材
19を上方に膨出させてその上面19aを仮想線で示し
たように高さhだけ上方に移動させたとする。このと
き、長さl1の舌片部分(薄肉部)17cは個所Pを支
点にしてp方向への円弧運動を行うことにより上方に反
り上がり、それに伴って、バンプ21も高さhだけ上方
に移動する。このとき、バンプ21もp方向への円弧運
動をするので、このバンプ21は、仮想線で示したよう
に、水平位置は距離dだけ元の位置よりもずれることに
なる。すなわち、バンプ21は、高さhだけ上方に移動
していく過程で距離dだけ水平移動することになる。
【0145】したがって、バンプ21が検査個所に接触
している場合には、上記した過程でバンプ21は検査個
所に圧接しながら距離dだけ検査個所を引っ掻くことに
なる。そのため、検査個所とバンプ21との電気的な接
触は確実となり、例えば検査個所に塵埃や酸化膜などの
抵抗増加要素が存在している場合であっても、上記した
引っ掻き効果によりバンプ21はこれら抵抗増加要素を
取り除いて検査個所と接触することができるので、接触
抵抗は安定化する。
【0146】図65は、本発明の更に別のヘッドC4
示す断面図である。前記したヘッドC1〜C3の場合は絶
縁基板17と弾性部材19とを異なる材料で構成するこ
とを前提としているが、図65で示したヘッドC4の場
合は、絶縁基板と弾性部材を同一材料で構成している。
すなわち、信号導体20が配線される材料は、全体が弾
性部材19で構成され、その上面19aには所定のパタ
ーンで信号導体20が埋設され、その先端上面20bに
バンプ21が突設されている。
【0147】このヘッドの場合、前記したヘッドC1
3のように貫通孔は形成されていないが、信号導体2
0の先端は、例えば図53で示したような平面パターン
をなして配線されていて、これら信号導体20の配線個
所全体、少なくともその先端が配線されている個所全体
でバンプ21の上下動が可能な可動部位Eを形成してい
る。
【0148】このヘッドC4の場合、弾性部材19を薄
いシート形状にすると全体が可撓性に富んでいて自由に
屈曲させることができるため、その下面19bを所定形
状のベース部材に貼着して使用することができ、各種形
状のコンクタトヘッドを製造するときの設計自由度を高
めることができる。例えば、図66で示したように、信
号導体20の他端にバンプ21’を形成した状態で、こ
のヘッドC4のシートの下面19bを例えば表面が台形
形状をしたリジットなベース部材28に貼着してコンタ
クトヘッドにすることができる。
【0149】また、図65で示したヘッドC4を用いる
と図67で示したような構造のコンタクトヘッドC5
製造することができる。まず、弾性部材19の薄いシー
トを用いて図65で示したヘッドC4を製造し、バンプ
21を上下動させるための個所、すなわち可動部位Eと
して機能させるべき個所を開口状態にする。
【0150】一方、弾性部材19の前記した開口部に相
当する個所に、段差構造をした貫通孔29aが形成さ
れ、全体の形状は前記した弾性部材19のシート形状よ
りも小さいリジッドな絶縁板29を用意する。そして、
この絶縁板29の表面29bに弾性部材19のシートの
下面19bを貼着して一体化し、形成された空洞部29
aの中に別の弾性部材19Aを充填し、かつその下部に
密閉空気室22を配置してヘッドC5にする。
【0151】したがって、このヘッドC5の場合、絶縁
基板29の周縁からは、信号導体20が埋設されている
可撓性に富む弾性部材19のシートが張り出した構造に
なっており、別の弾性部材19Aの充填されている個所
がバンプ21の上下動可能な可動部位Eになっている。
このヘッドC5は図68で示したようにして実使用に供
することができる。
【0152】すなわち、信号導体20の他端に別のバン
プ21’を形成し、絶縁基板29の裏面29cの周縁に
ベース部材28を例えばねじを用いて機械的に固定し、
更にそのベース部材28の上に別のベース部材28aを
機械的に固定し、そして前記した弾性部材19のシート
の張り出した部分を屈曲させてその裏面19bを前記し
た別のベース部材28aに重ね合わせてそれを例えばね
じ止めのような機械的手段で固定し、バンプ21Cを図
示しないマザーボードと接続して使用する。
【0153】なお、このとき、ベース部材28,28a
の一方を軟質な材料にすればクッション効果が得られて
好適である。ヘッドC5をこのように使用することによ
り、バンプ21とバンプ21’とを接続するためにスル
ーホールを弾性部材19に穿設することも不要になり、
また検査機種の変換に伴うヘッドの交換に際しても、ベ
ース部材28,28aを容易に分解してヘッド交換を行
うことができる。
【0154】図69は、本発明の別のヘッドC6を示す
斜視図であり、図70は図69のY4−Y4線に沿う断面
図である。このヘッドC6は、図60〜図63で示した
ヘッドC3において、貫通孔18に弾性部材を充填しな
い構造のものである。すなわち、絶縁基板17の厚み方
向には段差構造の貫通孔18が形成されている。この貫
通孔18の上部開口18Aの平面視形状は四角形であ
り、その四隅にはスリット27が刻設されていることに
より、ヘッドC3の場合と同じように、絶縁基板17の
上面側は薄肉部(舌片部分)17cになっている。
【0155】そして、この薄肉部(舌片部分)17cの
周縁近くにまで信号導体20が配線され、その先端上面
20bにバンプ21が突設されている。したがって、こ
のヘッドC6では、可撓性に富む薄肉部(舌片部分)1
7cそれ自体でバンプ21の上下動を可能にする可動部
位Eを構成している。すなわち、薄肉部(舌片部分)1
7cの厚みや張り出しの長さ(スリット27の長さ)な
どを適宜に調節することにより、そして、貫通孔(空
洞)18の中に例えば風船袋などを配置し、その風船袋
を膨張させたり収縮させたりすれば、薄肉部(舌片部
分)17cは上下動し、その結果、バンプ21の上下動
を行わせることができる。
【0156】上記列記したヘッドC1〜C6において、可
動部位Eに位置する少なくともバンプ21は、前記した
回路基板M1〜M6におけるバンプ3の場合と同じよう
に、外層部が耐食性の第1の導電材料から成る多層構造
体で形成されている。次に、本発明のバンプ式コンタク
トヘッドの製造方法を説明する。まず、第1の製造方法
は以下の通りであり、それを図面に則して説明する。
【0157】図71で示したように、例えばリン青銅か
ら成り厚みが100〜150μm程度の導電薄板30A
を用意し、そこに公知のドライフィルムを貼着したりま
たは液体レジストを塗布することにより、表面30aの
全面を被覆して所定厚みの第1のレジスト層31Aを形
成する。ついで、このレジスト層31Aに、露光・現像
処理を行って、図72で示したように、バンプを形成す
べき個所に相当する個所のレジスト層31Aに所定形状
の貫通孔31aを形成してそこから導電薄板30Aの表
面30aを露出させる。続いて、貫通孔31aから露出
する表面30aにエッチング処理を行い、貫通孔31a
から露出している表面30aの部分のみを所定の深さだ
けエッチングしたのち、レジスト層31Aを除去する。
【0158】その結果、図73で示したように、導電薄
板30Aの表面30aのうち、バンプを形成すべき個所
には所定深さのバンプ用凹み21aが形成される。つい
で、上記した表面30aの全面に公知のドライフィルム
を貼着したりまたは液体レジストを塗布して所定厚みの
レジスト層31Bを形成したのち露光・現像処理を行
い、図74で示したように、形成すべき信号導体のパタ
ーンに相当する個所のレジスト層31Bを除去し、深さ
が導電薄板30Aの表面30aにまで至る溝パターン
(平面パターン)31bを形成して導電薄板30Aの表
面を部分的に露出させる。形成した溝パターン31bの
先端ではバンプ用凹み21aが表出することになる。こ
のとき、レジスト層31Bの厚みは形成すべき信号導体
の厚みと略等しい厚みに設定される。
【0159】また、溝パターン31bの幅は、その下に
位置するバンプ用凹み21aよりも大きく設定する。し
たがって、バンプ用凹み21aと溝パターン31bとで
形成される凹部の断面形状は段差構造になっていて、溝
パターン31bには段差構造の底部、すなわち導電薄板
30Aの部分が露出している。ついで、全体を所定のめ
っき浴に浸漬し、導電薄板30Aをマイナス極にした状
態で電気めっきが行われる。
【0160】そのときの電気めっきは、めっき浴を変え
て少なくとも2回行われる。すなわち、最初の電気めっ
きでは、金,ニッケル,ニッケル−コバルト合金のよう
に、後述するエッチング処理時に用いるエッチャントに
よって侵食されないような耐食性を備えた第1の導電材
料の電着が行われる。この最初の電気めっきで、前記し
たバンプ用凹み21aと溝パターン31bから成る凹部
では、導電薄板30Aの露出表面に前記した第1の導電
材料が層状に電着する。
【0161】そして、上記した最初の電気めっきに続け
て、更に次の電気めっきを行い、前記した耐食性の導電
材料で形成されている層状体の上に別の導電材料を、レ
ジスト層31Bと面一状態になるように電着する。この
ときに電着される導電材料は、導電性が優れているもの
であれば何であってもよく、例えば、銅,アルミニウム
などを好適な材料としてあげることができる。
【0162】この電気めっきの過程で、バンプ用凹み2
1aと溝パターン31bとから成る凹部では、まず最初
に、バンプ用凹み21aに第1の導電材料が層状に堆積
し、更にその上に別の導電材料が堆積していき、結果と
して、前記凹部がこれら導電材料で充填されることにな
る。したがって、電気めっきの終了時にあっては、図7
5で示したように、バンプ用凹みの中には導電薄板30
Aの露出表面を覆う層状体21bとその上に形成される
層状体21cが積層して成る2層構造体が充填された状
態でバンプ21が形成され、また溝パターンにも、導電
薄板30Aの露出表面に層状に電着した層状体とその上
に堆積した別の導電材料とから成る2層構造体が形成さ
れる。
【0163】ついで、レジスト層31Bを除去する。そ
の結果、図76で示したように、導電薄板30Aの表面
30aには、表面30aから突起した状態で所定のパタ
ーンを有する信号導体20と、その先端では信号導体2
0と一体化した状態で導電薄板30Aの中に埋没してい
るバンプ21とが形成される。
【0164】ついで、図77で示したように、断面形状
が段差構造となっていて、上方からの平面視形状が四角
形でその四隅にはスリットが刻設されている貫通孔18
が上面17aから下面17bまでを貫いて形成されてい
る絶縁基板17の上面17aと、信号導体20のパター
ンが形成されている導電薄板30Aの表面30aとを熱
圧着して両者を一体化する。信号導体20のパターンの
うち、バンプ21が形成されている先端部分は、貫通孔
18の上部開口18Aの個所に位置し、残りの部分は絶
縁基板17の中に埋没し、貫通孔18自体は空洞部とし
て存在することになる。
【0165】なお、このときに用いる絶縁基板17とし
ては、常温下では半硬化状態にあり、加熱されると軟化
する材料であることが好適である。例えばブリブレグで
ある。その理由は、信号導体20のパターンは導電薄板
30Aの表面30aに突起した状態で形成されているた
め、ここに絶縁基板17が圧着されたときに、前記信号
導体20のパターンは、その時点では可塑性を有する当
該絶縁基板17の上面17aに埋没することができ、そ
の後基板が熱硬化して固定されるからである。
【0166】しかし、絶縁基板17がリジットな材料か
ら成る場合であっても、例えば、図78で示したよう
に、導電薄板30Aの表面30aに、信号導体20のパ
ターンを埋設するようにして例えば未硬化のエポキシ樹
脂から成る層17Aを形成し、ここに、上部開口18A
が所定形状をした貫通孔18を有するリジットな絶縁基
板17を熱圧着して一体化することができる。
【0167】この場合、両者を圧着した時点では、層1
7Aは未硬化で軟質な状態にあるため、ここに信号導体
20のパターンは埋没することができ、同時に、前記層
17Aは絶縁基板17の上面17aと接着する。そし
て、層17Aが熱硬化することにより、信号導体20の
パターンは熱硬化した層17Aに埋没した状態で絶縁基
板17と一体化する。
【0168】このときの絶縁基板としては、電気絶縁性
のものであれば何であってもよく、例えば、ガラスエポ
キシ樹脂基板,フレキシブルプリント基板や、エポキシ
樹脂系,ポリイミド系,ポリエステル系,ウレタン樹脂
系,フェノール樹脂系などから成る樹脂基板やシート、
またセラミックス板などをあげることができる。これら
のうち、前記したように導電薄板30Aの上に形成され
ている信号導体20のパターンを熱圧着時に埋没させる
ということからすると軟質なガラスエポキシ樹脂のプリ
プレグが好適である。
【0169】また、上記した絶縁基板は、例えば複数枚
のプリプレグを積層して適当な厚みに形成してもよい。
導電薄板30Aと絶縁基板17との一体化を終了したの
ち、導電薄板30Aと絶縁基板17の貫通孔18とによ
って形成された空洞部18Cに弾性部材19が充填され
る。
【0170】例えば、図79で示したように、絶縁基板
17の下面17bに所定の弾性部材19を配置し、この
弾性部材19を例えば矢印q方向に移動するスキージ3
2で空洞部18Cに充填しそれを固化すればよい。ま
た、図80で示したように、空洞部18Cの下部を密閉
構造にし、ここに減圧装置33aを配置して前記密閉空
間内を減圧とし、かつ、弾性部材19の収容容器33b
を前記密閉空間に接続し、収容されている弾性部材19
を密閉空間の中に差圧注入してから固化してもよい。
【0171】このような充填処理を行うことにより、図
81で示したように、空洞部18Cの中には、上面19
aが導電薄板30Aの表面30aと接触し、段差部18
bで絶縁基板17の薄肉部(舌片部分)17cの下面と
接触し、かつ、貫通孔18の上部開口18Aでは信号導
体20の先端とバンプ21が埋設された状態で弾性部材
19が充填される。
【0172】なお、図63で示したように、弾性部材1
9の下部に密閉空気室22を形成する場合には、図82
で示したように、空洞部18Cに充填されている弾性部
材19を包み込むような大きさの貫通孔22Aが形成さ
れている別の絶縁基板17Bを、絶縁基板17の下面に
接着または熱圧着すればよい。このときに用いる弾性部
材の材料としては、前記した空洞部に充填して固化した
のちでも適正な弾性を備えているものが好ましく、例え
ば、フッ素ゴム,シリコーンゴム,アクリルゴム,エチ
レン−プロピレンゴム,エチレン−酢酸ビニルゴム,ク
ロロプレンゴム,ニトリルゴム,スチレン−ブタジエン
ゴム,天然ゴムのようなものを使用することができる。
また、液状ポリブタジエン,液状シリコーンのような液
状ゴムや、ポリスチレン,ポリブタジエンのような熱可
塑性エラストマーを使用することもできる。
【0173】なお、信号導体の弾性部材への埋設に関し
ては、上記したように、導電薄板30Aと絶縁基板17
を熱圧着し、そのときに形成される空洞部18Cに弾性
部材を充填する方法に限らず、例えば、図76で示した
ような導電薄板30Aにおいて、信号導体20の先端部
部を含む所定の個所を弾性部材で選択的にモールド成形
し、更に固化したのち脱型して、図77で示したように
絶縁基板17と熱圧着して一体化してもよい。
【0174】最後に、空洞部18Cに充填された弾性部
材19を固化したのち、全体を所定のエッチャントに浸
漬して導電薄板30Aをエッチング除去する。かくし
て、図83で示したように、信号導体20はその上面の
みが露出した状態で絶縁基板17の上面17aと弾性部
材19の上面19aに埋設された状態で転写され、その
信号導体20の先端の所定位置にはバンプ21が上方に
突設しているヘッドが得られる。そして、表出している
信号導体のパターンの上面を電気めっきや無電解めっき
法で例えばAuで被覆することにより目的とするヘッド
が得られる。
【0175】このとき、バンプ21の外層部21bは、
用いるエッチャントに侵食されない導電材料で形成され
ていて、エッチャントに対するバリヤ層として機能する
ので、このエッチング処理時にバンプ21がエッチング
されてしまうという事態は起こらない。なお、上記した
製造方法は、図71で示したような導電薄板30Aを用
意し、ここに、バンプ用凹みと信号導体のパターンを形
成した例である。
【0176】しかし、本発明のバンプ式コンタクトヘッ
ドは、前記した回路基板M2の製造方法で製造すること
もできる。すなわちまず、図42〜図45で示したよう
に、回路基板M2の工程Aに従って、電着層8にバンプ
用凹み3Aを形成し、その下のレジスト層a2に信号導
体用の平面パターン(溝パターン)2Aを形成したの
ち、前記した少なくとも2回の電気めっきを行って、バ
ンプ用凹みに多層構造体のバンプ3を形成し、同時に溝
パターンに多層構造体から成る導体回路2aを形成す
る。
【0177】そして、得られた部材を、図77で示した
ように、絶縁基板と一体化したのち絶縁基板の貫通孔が
形成する空洞部に弾性部材を充填し、その後、導電基板
を剥離し、更に続けて、導体薄層とその下に位置する電
着層を順次エッチング除去すればよい。また、図65で
示したヘッドC4を製造する場合には、図77で示した
一体化処理時に、絶縁基板17として弾性部材から成る
シートを用いればよい。
【0178】更に、図69で示したヘッドC6を製造す
る場合には、図77で示した一体化処理を行うときに、
導電薄板30Aの表面30aに形成されている信号導体
20は、絶縁基板17の薄肉部(舌片部分)17cの上
面に位置せしめて一体化し、かつ、絶縁基板17の貫通
孔18には弾性部材を充填しなければよい。また、本発
明構造のヘッドの場合、図84で示したように、絶縁基
板17の貫通孔の上部開口18Aの平面形状を矩形と
し、そこから弾性部材19の表面19aを絶縁基板17
と面一状態に表出させ、そこに、複数本の信号導体20
とグランド線20’を平行配置して先端にバンプ21を
形成したものにしてもよい。この構造のヘッドの場合、
液晶パネル,PDP,TABなどの回路部品の検査に使
用しやすいので好適である。
【0179】次に、本発明の半導体部品実装モジュール
について説明する。図85は、本発明の回路基板M
1に、図1で示したようにして半導体部品Sを実装した
状態を示す断面図である。すなわち、このモジュールに
おいては、半導体部品Sは接着剤34で回路基板M1
表面にダイボンドされ、図の仮想線で示したように、実
装個所は樹脂モールドされている。
【0180】そして、回路基板M1の表面1aに所定の
パターンを形成して突設されているバンプ3と半導体部
品Sの下面に形成されているランド部S1とは、単に、
機械的に接触した構造になっている。このことは、半導
体部品Sをダイボンドするときに用いる接着剤34とし
て、硬化時に寸法収縮する接着剤を用いることによって
実現することができる。
【0181】すなわち、半導体部品Sをそのランド部S
1とバンプ3とを位置合わせした状態で上記した性質を
有する接着剤34を用いて絶縁基材1の表面に接着する
と、前記接着剤34が硬化していく過程で進む接着剤3
4の寸法収縮により、半導体部品Sは下方に引っ張ら
れ、半導体部品Sのランド部S1とバンプ3とは前記接
着剤34が発揮する収縮力によって、直接、機械的に接
触し、ここに導通構造が形成される。
【0182】その場合、回路基板M1におけるバンプ3
の高さばらつきは非常に小さいので、全てのバンプ3は
半導体部品Sの全てのランド部S1と確実に機械的な接
触を実現している。すなわち、数多くのバンプと半導体
部品のランド部のうち、互いに接触しないこともあると
いう事態は事実上皆無になって全てが確実に接触するた
め、実装時における接続信頼性は非常に高くなる。
【0183】このような働きをする接着剤34として
は、硬化時に寸法収縮するものであれば何であってもよ
く、例えば通常ダイボンド方式に用いられている接着剤
であってよい。なお、モジュールの実働時に、半導体部
品Sと回路基板M1との熱膨張差により、ランド部S1
バンプ3の接触個所には熱負荷が加わる。しかし、その
場合でも、ランド部S1とバンプ3の間では互いにこす
れ合う力が働くのみであり、半導体部品Sとバンプ3と
を引きはがす力は働かないので両者間の導通構造が破壊
されるという事態は起こらない。
【0184】なお、上記説明は、実装用の基板として回
路基板M1の場合で行ったが、本発明のモジュールはこ
れに限定されるものではなく、表面にバンプパターンが
突設している回路基板であれば、前記したような回路基
板を含めて、どのような回路基板を用いても組み立てる
ことができる。
【0185】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
回路基板において、その表面に突設されるバンプは、均
一な厚みで形成される電着層の所定個所にその電着層の
厚みと同じ寸法の高さを有する多層構造体として形成さ
れる。そのため、バンプの高さのばらつきは極めて小さ
く、そこに半導体部品を接続するときの実装信頼性は非
常に高くなる。
【0186】そして、本発明の回路基板は、機械加工を
全く行うことなく、従来の回路基板の製造時に適用され
ている露光・現像処理、そして無電解めっきや電気めっ
きを組み合わせて製造することができるので、導体回路
や導体回路間の導通構造をファイン化することができ半
導体部品の高密度実装が可能になる。とくに導体回路間
を柱状導体で接続しているので、その電流容量は従来の
スルーホール構造に比べて大きくなり、バンプの分布密
度の向上、そしてそれに基づく半導体部品の高密度実装
を実現することができ、更にバンプによる実装部品を直
接接することができるため、部品実装の省力化が可能に
なる。また、インナーバイヤホール内を空洞にすること
が全く不要となるため、ホールを従来に比べて一層小径
化(例えば30〜50μm)することができる。
【0187】電気めっきは、いずれの場合においても、
大きな面積の導電基板をマイナス極にした状態で行われ
るので、小孔は全て一括して導電材料で埋めることがで
き、スルーホールめっきの場合に比べて著しく生産性が
高くなる。また、本発明のバンプ式コンタクトヘッド
は、絶縁基板と面一状態にある可動部位にまで信号導体
が延在して配線され、その先端にバンプが形成されてい
るので、前記可動部位の上面を押上げることによりバン
プを検査個所に接触させ、また押上げを解除することに
よりバンプの接触を解除することができる。
【0188】本発明のヘッドは、いずれも、信号導体の
上面のみが表出し、他の部分は絶縁基板と弾性部材(可
動部位)に埋設された状態にあるので、検査時における
バンプの上下動に伴って発生する信号導体の剥離応力に
対し強い抵抗を示し、使用時における信頼性は高く、ま
た使用寿命も長くなる。ヘッドC3の場合は、貫通孔の
上部開口近辺に位置する絶縁基板の部分がスリットで画
分された薄肉の独立した舌片形状をしているため、その
舌片部分はそれぞれ独立した状態で自由度の高い板ばね
作用を発揮することができる。そのため、バンプの上下
動の調節機能は向上する。
【0189】また、本発明のヘッドは、弾性部材を押上
げる手段を内蔵していて、全体の構造は簡素であり、ま
た従来のように複雑な機構を必要としない。そして、本
発明のヘッドの場合、弾性部材(可動部位)の働きによ
り、その上面に配列しているバンプはそれぞれ独立して
上下動することができる。更に、本発明のヘッドは、ス
ルーホールを介して信号導体を反対側の面に導出し、そ
こにバンプを形成した構造にすることもでき、このバン
プをマザーボードに着脱自在に取り付けて実使用するこ
とができ、検査時における機種変更に伴って、簡単にヘ
ッド交換ができるという利点がある。
【0190】また、ヘッドC4は、絶縁基板が弾性部材
で構成されているので可撓性に富み、各種形状のベース
部材に取り付けることが容易であり、設計自由度を高め
ることができるヘッドとして有用である。また、これら
のヘッドは、いずれも、従来の回路基板の製造時に適用
されている露光・現像処理、そして電気めっき法を組み
合わせて製造することができるので、信号導体やバンプ
をファインピッチで多数形成する場合であっても、高い
ピッチ精度で設計基準どおりにそれらを一括して形成す
ることができる。そして、従来のような手直し作業など
は不要となる。また、製造に際しては、従来からプリン
ト基板の製造に用いられていた設備などを転用すること
が可能であり、従来のヘッド製造時に比べ、全体として
の製造コストを大幅に低減することができる。
【0191】また、本発明の半導体部品実装モジュール
は、半導体部品を回路基板に接着剤でダイボンドするだ
けで組み立てることができ、従来のダイボンド方式のよ
うに、半導体部品のランド部と回路基板の接続端子(例
えばバンプ)とを例えば溶融はんだを介して間接的に接
触していないので、製造は非常に簡便化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回路基板M1を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】本発明の別の回路基板M2を示す斜視図であ
る。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】回路基板M1の変形例であるマルチチップバン
プボードM3を示す斜視図である。
【図6】本発明の別のマルチチップバンプボードM4
示す斜視図である。
【図7】回路基板M1の上面近傍の断面構造を示す部分
断面図である。
【図8】回路基板M2の上面近傍の断面構造を示す部分
断面図である。
【図9】導電基板の表面を被覆して導体薄層を形成した
状態を示す断面図である。
【図10】導体薄層の表面にレジスト層a1を形成した
状態を示す断面図である。
【図11】バンプ形成予定個所にレジスト層a1を残置
せしめた状態を示す断面図である。
【図12】導体薄層の表面に電着層を形成した状態を示
す断面図である。
【図13】電着層にバンプ用凹みを形成した状態を示す
断面図である。
【図14】レジスト層a2を形成し、そこにバンプ用凹
みに連通する第1の孔と、ランド部回路に相当する平面
パターンを形成した状態を示す断面図である。
【図15】バンプと第1の柱状導体とランドブ回路を形
成した状態を示す断面図である。
【図16】レジスト層a2を除去して電着層の表面を露
出させた状態を示す断面図である。
【図17】電着層の表面を被覆してレジスト層a3を形
成した状態を示す断面図である。
【図18】レジスト層a3の表面と第1の柱状導体の端
面とランド部回路の表面に無電解めっきを行ってめっき
薄膜を形成した状態を示す断面図である。
【図19】図18のめっき薄膜にレジスト層a4を形成
し、そこに、形成すべき導体回路と同じパターンの平面
パターン、および、柱状導体用の孔を形成した状態を示
す断面図である。
【図20】図19の平面パターンと柱状導体用の孔に導
電材料を電気めっきした状態を示す断面図である。
【図21】レジスト層a4を除去し、ついでめっき薄膜
をエッチング除去してレジスト層a3に導体回路と柱状
導体を形成した状態を示す断面図である。
【図22】導体回路と柱状導体を被覆してレジスト層a
5を形成した状態を示す断面図である。
【図23】レジスト層a5に孔を形成した状態を示す断
面図である。
【図24】図23の孔に電気めっき法で導電材料を充填
して柱状導体を形成して成る部材Aを示す断面図であ
る。
【図25】部材Aのレジスト層a5と柱状導体の端面を
被覆して無電解めっき法でめっき薄膜を形成した状態を
示す断面図である。
【図26】めっき薄膜にレジスト層b1を形成し、そこ
に、形成すべき導体回路と同じパターンの平面パターン
を形成した状態を示す断面図である。
【図27】図26の平面パターンに導電材料を電気めっ
きした状態を示す断面図である。
【図28】レジスト層b1を除去した状態を示す断面図
である。
【図29】レジスト層a5に導体回路を形成して成る部
材B(1)を示す断面図である。
【図30】図29の導体回路を被覆してレジスト層b2
を形成した状態を示す断面図である。
【図31】レジスト層b2に柱状導体用の孔を形成した
状態を示す断面図である。
【図32】図31の孔に電気めっき法で導電材料を充填
して柱状導体を形成した状態を示す断面図である。
【図33】レジスト層b2の表面と柱状導体の端面に無
電解めっき法でめっき薄膜を形成した状態を示す断面図
である。
【図34】図33のめっき薄膜にレジスト層b3を形成
し、そこに、形成すべき導体回路と同じパターンで平面
パターンを形成した状態を示す断面図である。
【図35】図34の平面パターンに導電材料を電気めっ
きした状態を示す断面図である。
【図36】レジスト層b3を除去した状態を示す断面図
である。
【図37】レジスト層b2に導体回路を形成して成る部
材B(2)を示す断面図である。
【図38】部材B(1)の表面と絶縁基板とを熱圧着する
状態を示す断面図である。
【図39】部材B(1)と絶縁基板との一体化物Cを示す
断面図である。
【図40】一体化物Cから導電基板を剥離した状態を示
す断面図である。
【図41】本発明の回路基板M1を示す断面図である。
【図42】導体薄層のバンプ形成予定個所にレジスト層
1を残置せしめた状態を示す断面図である。
【図43】電着層にバンプ用凹みを形成した状態を示す
断面図である。
【図44】レジスト層a2を形成し、そこに、バンプ用
凹みに連通する導体回路用と、ランド部回路用の各平面
パターンを形成した状態を示す断面図である。
【図45】図44の平面パターンに電気めっきしてバン
プと導体回路とランド部回路を形成した状態を示す断面
図である。
【図46】導体回路とランド部回路とレジスト層a2
被覆してレジスト層a3を形成したのち、そこに、柱状
導体用の孔を形成した状態を示す断面図である。
【図47】図46の柱状導体用の孔に電気めっき法で導
電材料を充填して柱状導体を形成して成る部材Aを示す
断面図である。
【図48】部材B(1)と部材B(2)を絶縁基板に熱圧着す
る状態を示す断面図である。
【図49】本発明方法で製造した両面実装用回路基板M
5を示す断面図である。
【図50】両面実装用回路基板を製造するに際し、部材
B(2)にフィルムを貼着する状態を示す断面図である。
【図51】本発明の回路基板を用いて製造した両面実装
用回路基板例M6を示す斜視図である。
【図52】ヒートシンクと伝熱路を備えた本発明の回路
基板M7を示す断面図である。
【図53】本発明のヘッドC1を示す斜視図である。
【図54】図53のY1−Y1線に沿う断面図である。
【図55】弾性部材の上面におけるバンプの配列状態を
示す部分断面図である。
【図56】ヘッドC1に押上げ手段(密閉空気室)を配
設した状態を示す断面図である。
【図57】ヘッドC1に別の押上げ手段を配設した状態
を示す断面図である。
【図58】本発明のヘッドC2を示す断面図である。
【図59】ヘッドC2をマザーボードに配置した状態を
示す断面図である。
【図60】本発明のヘッドC3を示す断面図である。
【図61】本発明のヘッドC3の好適例を示す斜視図で
ある。
【図62】図61の丸印の領域Y2の部分拡大図であ
る。
【図63】図61のY3−Y3線に沿う部分断面図であ
る。
【図64】ヘッドC3におけるバンプ動作を示す部分断
面図である。
【図65】本発明のヘッドC4を示す断面図である。
【図66】図65のヘッドC4を用いて製造したコンタ
クトヘッドの断面図である。
【図67】本発明のヘッドC5を示す断面図である。
【図68】図67のヘッドC5をマザーボードに取り付
けた状態を示す断面図である。
【図69】本発明のヘッドC6を示す斜視図である。
【図70】図69のY4−Y4線に沿う断面図である。
【図71】導電薄板に第1のレジスト層を形成した状態
を示す断面図である。
【図72】第1のレジスト層に貫通孔を形成した状態を
示す断面図である。
【図73】導電薄板にバンプ用凹みを形成した状態を示
す断面図である。
【図74】導電薄板に第2のレジスト層を形成し、そこ
に、形成すべき信号導体の溝パターンに相当するパター
ンを形成した状態を示す断面図である。
【図75】バンプ用凹みと信号導体用の溝パターンに導
電材料を電着した状態を示す断面図である。
【図76】導電薄板の表面にバンプと信号導体を形成し
た状態を示す断面図である。
【図77】図76の導電薄板の表面と絶縁基板を熱圧着
する状態を示す断面図である。
【図78】導電薄板と絶縁基板を熱圧着する別の状態を
示す断面図である。
【図79】図76の導電薄板と絶縁基板を一体化したと
きに形成される空洞部に弾性部材を充填する状態を示す
断面図である。
【図80】弾性部材の別の充填方法を示す断面図であ
る。
【図81】図79で示した空洞部に弾性部材が充填され
た状態を示す断面図である。
【図82】図81で示した部材に更に別の絶縁基板を配
置する状態を示す断面図である。
【図83】導電薄板を剥離除去した状態を示す断面図で
ある。
【図84】本発明の別のコンタクトヘッドC7を示す部
分平面図である。
【図85】本発明の半導体部品実装モジュールの1例を
示す断面図である。
【符号の説明】
1,a2,a3,a4,a5,b1,b2,b3 レジスト 1 絶縁基材 1a,1b 絶縁基材1の表面 2a,2b,2c 導体回路 2A,2B,2C 導体回路用の平面パターン 3 バンプ(多層構造体) 3a,3b 導電材料の層状体 3A バンプ用凹み 4 ランド部回路 4a,4b 導電材料の層状体 4A ランド部回路用の平面パターン 5,51,51’,52,53 柱状導体 5A1,5A1’,5A2,5B1 柱状導体用の孔 6 導電基板 6a 導電基板6の表面 7 導体薄層 7a 導体薄層7の表面 8 電着層 8a 電着層8の表面 8b バンプ用凹み3Aに表出した電
着層8の壁面 8c 孔5A1に表出した電着層8の
一部表面 9,10,11 めっき薄膜 9a,10a,11a めっき薄膜の表面 12 絶縁基板 12a 絶縁基板12の表面 13 フィルム 13a 接着剤層 14 ヒートシンク 15 グランド線回路 15a 信号導体 15b 信号グランド 16 伝熱路 16a 穴 16b めっき層 16c 導体膜部 17 絶縁基板 17a 絶縁基板17の上面 17b 絶縁基板17の下面 17A 未硬化の樹脂 17B 絶縁基板 18 貫通孔 18A 貫通孔18の上部開口 18B 貫通孔18の下部開口 18C 空洞部 18a 貫通孔18の上部縁部 19 弾性部材 19a 弾性部材の上面 19b 弾性部材の下面 20 信号導体 20a 信号導体20の延在部 20b 信号導体20の延在部における
先端上面 20c 信号導体20の上面 20d 信号導体の端部 20’ グランド線 21,21(1),21(2),21(3),21’
バンプ 21a バンプ用凹み 21b,21c 導電材料の層状体 22 密閉空気室 23 マザーボード 23a マザーボード23の貫通孔 24 治具 24a 押上げピン 25 スルーホール 26 押さえ治具 27 スリット 28,28a ベース部材 29 絶縁板 29a 絶縁板29に形成した貫通孔
(空洞部) 29b,29c 絶縁板29の表面 30A 導電薄板 30a 導電薄板30Aの表面 31A レジスト層 31a レジスト層31Aに形成した貫
通孔 31B レジスト層 31b 信号導体用の平面パターン 32 スキージ 33a 減圧装置 33b 弾性部材の収容容器 34 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青島 克郎 神奈川県綾瀬市大上5丁目14番15号 株式 会社メイコー内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基材の少なくとも片面には少なくと
    もバンプが形成され、 前記絶縁基材の少なくとも片面または/および内部には
    少なくとも1層の導体回路が配線され、 前記バンプと導体回路の間または/および各導体回路間
    にはそれらを電気的に接続する導通構造が形成されてい
    る回路基板において、 少なくとも前記バンプは、少なくとも2種類の導電材料
    を順次電着して成る多層構造体であることを特徴とする
    回路基板。
  2. 【請求項2】 前記導通構造は柱状導体から成る請求項
    1の回路基板。
  3. 【請求項3】 前記多層構造体は2層構造体であり、前
    記2層構造体の外層部は金,ニッケル,ニッケル合金の
    群から選ばれるいずれか1種から成り、かつ内層部は銅
    から成る請求項1の回路基板。
  4. 【請求項4】 前記絶縁基材の少なくとも片面にはバン
    プとランド部回路が表出して形成されている請求項1の
    回路基板。
  5. 【請求項5】 前記絶縁基材の少なくとも片面にはバン
    プとランド部回路と導体回路とが表出して形成されてい
    る請求項1の回路基板。
  6. 【請求項6】 前記バンプが形成されている前記絶縁基
    材の表面にはグランド線回路または/およびヒートシン
    クが形成されている請求項1の回路基板。
  7. 【請求項7】 前記絶縁基材の内部には、前記ヒートシ
    ンクから他方の面にかけて前記他方の面に表出する伝熱
    路が形成されている請求項1の回路基板。
  8. 【請求項8】 導電基板と、前記導電基板の少なくとも
    片面に形成された導体薄層と、前記導体薄層の表面に形
    成された電着層と、前記電着層の所定個所に埋設して形
    成され、少なくとも2種類の導電材料を順次電着して成
    る多層構造体のバンプと、前記電着層を被覆して形成さ
    れたレジスト部Aと、前記レジスト部Aに埋設して形成
    され、前記バンプに接続する第1の柱状導体または導体
    回路もしくはランド部回路と、前記レジスト部Aに埋設
    して形成され、前記導体回路または前記ランド部回路に
    接続し、その端面は前記レジスト部Aの表面に表出して
    いる第2の柱状導体とから成る部材Aを製造する工程
    A;前記部材Aのレジスト部Aの表面に1層の導体回路
    が形成されている部材B(1)、または、複数層の導体回
    路とそれら導体回路間を接続する柱状導体が別のレジス
    ト部Bに埋設して形成され、かつ、最後の導体回路は前
    記レジスト部Bの表面に形成されている部材B(2)を製
    造する工程B;前記部材B(1)または部材B(2)の前記導
    体回路側の表面を絶縁基材の表面に熱圧着して、前記導
    体回路が前記絶縁基材に埋設されて成る一体化物Cを製
    造する工程C;ならびに、 前記一体化物Cから前記導電基板を剥離したのち、前記
    導体薄層および電着層を順次エッチング除去してバンプ
    を表出させる工程D;を備えていることを特徴とする回
    路基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記工程Aが、 電気めっき法で、導電基板の少なくとも片面を被覆して
    導体薄層を形成する工程A1;前記導体薄層を被覆して
    レジスト層a1を形成したのち露光・現像処理を行っ
    て、前記レジスト層a1をバンプ形成予定個所にのみ残
    置せしめて前記導体薄層の他の表面を露出させる工程A
    2;前記導体薄層の露出表面に、電気めっき法で、前記
    バンプ形成予定個所に残置するレジスト層a1と面一に
    導電材料を電着して電着層を形成する工程A3;前記バ
    ンプ形成予定個所に残置する前記レジスト層a1を除去
    して、前記電着層に、前記導体薄層の表面が露出してい
    るバンプ用凹みを形成する工程A4;前記電着層の表面
    を被覆してレジスト層a2を形成したのち露光・現像処
    理を行って、前記レジスト層a2に、前記バンプ用凹み
    に連通する第1の孔と、形成すべきランド部回路の回路
    パターンに相当する平面パターンを形成する工程A5
    電気めっきを行って、前記バンプ用凹みと前記第1の孔
    と前記平面パターンに第1の導電材料を層状に電着し、
    ついで、形成された層状体の上に、前記第1の導電材料
    とは異なる少なくとも1種の導電材料を更に順次電着
    し、前記バンプ用凹みと前記第1の孔と前記平面パター
    ンを、2種以上の導電材料が積層して成る多層構造体で
    充填してバンプと第1の柱状導体とランド部回路を一括
    して形成する工程A6;前記レジスト層a2を除去して前
    記電着層の表面を露出させる工程A7;前記電着層の露
    出表面を被覆して前記第1の柱状導体の端面が表出する
    厚みでレジスト層a3を形成する工程A8;前記レジスト
    層a3と前記第1の柱状導体の端面を被覆して、無電解
    めっき法で、めっき薄膜を形成する工程A9;前記めっ
    き薄膜を被覆してレジスト層a4を形成したのち露光・
    現像処理を行って、前記レジスト層a4に、形成すべき
    導体回路の回路パターンに相当する平面パターン、およ
    び、前記ランド部回路に連通する孔の平面パターンを形
    成して、それらの平面パターンから前記めっき薄膜の表
    面を露出させる工程A10;電気めっきを行って、前記平
    面パターンに導電材料を電着して導体回路、および、前
    記ランド部回路に接続する柱状導体を一括して形成する
    工程A11;前記レジスト層a4を除去し、露出した前記
    めっき薄膜をエッチング除去して前記レジスト層a3
    露出させる工程A12;前記導体回路、ランド部回路に接
    続する前記柱状導体および前記レジスト層a 3を、レジ
    スト層a5で被覆して前記レジスト層a3と前記レジスト
    層a5から成るレジスト部Aを形成したのち露光・現像
    処理を行って、前記導体回路、および、ランド部回路に
    接続する前記柱状導体に連通する第2の孔を形成する工
    程A13;ならびに、 電気めっきを行って、前記第2の孔の中に導電材料を充
    填して第2の柱状導体を形成する工程A14;から成る請
    求項8の回路基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記工程B(1)が、 前記部材Aにおける前記レジスト層a5の全面を被覆し
    て、無電解めっき法で、めっき薄膜を形成する工程
    1;前記めっき薄膜を被覆してレジスト層b1を形成し
    たのち露光・現像処理を行って、形成すべき導体回路の
    回路パターンに相当する平面パターンを形成して、その
    平面パターンから前記めっき薄膜の表面を露出させる工
    程B2;電気めっきを行って、前記めっき薄膜の露出表
    面に導電材料を電着して導体回路を形成する工程B3
    および、 前記レジスト層b1を除去し、露出した前記めっき薄膜
    をエッチング除去して前記レジスト層a5を露出させる
    工程B4;から成る請求項8の回路基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記工程B(2)が、 前記部材B(1)に対し、 レジスト層a5と前記導体回路を被覆してレジスト層b2
    を形成したのち露光・現像処理を行って、前記レジスト
    層b2に、前記導体回路に連通する孔を形成する工程
    5;電気めっきを行って、前記孔の中に導電材料を電
    着して柱状導体を形成する工程B6;前記レジスト層b2
    の全面を被覆して、無電解めっき法で、めっき薄膜を形
    成する工程B7;前記めっき薄膜を被覆してレジスト層
    3を形成したのち露光・現像処理を行って、前記レジ
    スト層b3に、形成すべき導体回路の回路パターンに相
    当する平面パターンを形成して、その平面パターンから
    前記めっき薄膜の表面を露出させる工程B8;電気めっ
    きを行って、前記平面パターンに、導電材料を電着して
    導体回路を形成する工程B9;および、 前記レジスト層b3を除去し、露出した前記めっき薄膜
    をエッチング除去して前記レジスト層b2を露出させる
    工程B10;を少なくとも1回行う工程である、請求項8
    の回路基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記工程Aが、 導電基板の少なくとも片面を被覆して、電気めっき法
    で、導体薄層を形成する工程A1;前記導体薄層を被覆
    してレジスト層a1を形成したのち露光・現像処理を行
    って、前記レジスト層a1を、バンプ形成予定個所にの
    み残置せしめて前記導体薄層の他の表面を露出させる工
    程A2;前記導体薄層の露出表面に、電気めっき法で、
    前記バンプ形成予定個所に残置する前記レジスト層a1
    と面一に導電材料を電着して電着層を形成する工程
    3;前記バンプ形成予定個所に残置するレジスト層a1
    を除去して、前記電着層に、前記導体薄層の表面が露出
    しているバンプ用凹みを形成する工程A4;前記電着層
    の表面を被覆してレジスト層a2を形成したのち露光・
    現像処理を行って、前記レジスト層a2に、前記バンプ
    用凹みに連通する平面パターンであって、形成すべき導
    体回路の回路パターンに相当する平面パターン、およ
    び、必要に応じてはランド回路の回路パターンに相当す
    る平面パターンを形成する工程A15;電気めっきを行っ
    て、前記バンプ用凹みと前記平面パターンに第1の導電
    材料を電着し、ついで、形成された層状体の上に、前記
    第1の導電材料とは異なる少なくとも1種の導電材料を
    順次電着し、前記バンプ用凹みと前記導体回路と必要に
    応じては前記ランド部回路を2種以上の導電材料が積層
    して成る多層構造体で充填して、バンプと導体回路と必
    要に応じてはランド部回路を一括して形成する工程
    16;前記導体回路および必要に応じてはランド部回路
    を被覆してレジスト層a3を形成したのち露光・現像処
    理を行って、前記レジスト層a3に、前記導体回路およ
    び必要に応じてはランド部回路に連通する第1の孔を形
    成する工程A17;ならびに、 電気めっきを行って、前記第1の孔の中に導電材料を電
    着して柱状導体を形成する工程A18;から成る請求項8
    の回路基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 絶縁基板の所定個所には、少なくとも
    上面が上下動可能な可動部位が形成され、 前記可動部位の上面は前記絶縁基板の上面と面一状態に
    あり、 前記絶縁基板の上面または/および内部には、前記可動
    部位にまで延在する複数本の信号導体が配線され、少な
    くともその先端は前記可動部位に位置しており、 前記信号導体の前記先端の上面には、少なくとも2種類
    の導電材料を順次電着して成る多層構造体のバンプが突
    設されていることを特徴とするバンプ式コンタクトヘッ
    ド。
  14. 【請求項14】 前記可動部位が、 前記絶縁基板の厚み方向に形成された貫通孔と前記貫通
    孔に配設された弾性部材とから成り、 前記弾性部材の上面は前記貫通孔の上部開口から表出し
    ている請求項13のバンプ式コンタクトヘッド。
  15. 【請求項15】 前記可動部位が、 前記絶縁基板の上面側が薄肉部となるように前記絶縁基
    板の厚み方向に段差構造をなして形成された貫通孔の前
    記薄肉部であり、 前記貫通孔の上部開口の平面視形状は四角形をなし、そ
    の四角形の四隅には前記絶縁基板の周縁部方向に延びる
    スリットが少なくとも前記段差構造における前記薄肉部
    の基部にまで刻設され、前記薄肉部の平面視形状は舌片
    形状をなしている請求項13のバンプ式コンタクトヘッ
    ド。
  16. 【請求項16】 前記可動部位が、 前記絶縁基板の上面側が薄肉部となるように前記絶縁基
    板の厚み方向に段差構造をなして形成され、上部開口の
    平面視形状は四角形であり、その四角形の四隅には前記
    絶縁基板の周縁部方向に延びるスリットが少なくとも前
    記段差構造における前記薄肉部の基部にまで刻設され、
    前記薄肉部の平面視形状は舌片形状をなしている貫通孔
    と、 前記貫通孔に配設された弾性部材とを有し、 前記弾性部材の上面は前記貫通孔の上部開口から表出
    し、前記弾性部材の上面にまで前記信号導体が配線され
    ている請求項13のバンプ式コンタクトヘッド。
  17. 【請求項17】 前記信号導体は、その上面のみが前記
    絶縁基板と前記可動部位のそれぞれの上面に表出してい
    る請求項13のバンプ式コンタクトヘッド。
  18. 【請求項18】 前記可動部位の下部には、前記可動部
    位の上面を上方に膨出させる押上げ手段が配設されてい
    る請求項13のバンプ式コンタクトヘッド。
  19. 【請求項19】 前記押上げ手段が密閉空気室である請
    求項13のバンプ式コンタクトヘッド。
  20. 【請求項20】 前記絶縁基板にはスルーホールが形成
    され、前記信号導体の他端は前記スルーホールを介して
    前記絶縁基板の他方の面にまで導出され、その先端には
    バンプが形成されている請求項13のバンプ式コンタク
    トヘッド。
  21. 【請求項21】 前記絶縁基板は全体が弾性部材から成
    る請求項13のバンプ式コンタクトヘッド。
  22. 【請求項22】 導電薄板の表面を被覆して第1のレジ
    スト層を形成したのち露光・現像処理を行って、形成す
    べきバンプの位置に相当する個所に前記導電薄板の表面
    を露出させる工程;前記導電薄板の露出表面にエッチン
    グ処理を行って前記導電薄板の露出表面にバンプ用凹み
    を形成したのち、前記第1のレジスト層を除去する工
    程;表出した導電薄板の表面を被覆して第2のレジスト
    層を形成したのち露光・現像処理を行って、形成すべき
    信号導体のパターンに相当する平面パターンで前記導電
    薄板の表面を露出させる工程;電気めっきを行って、前
    記バンプ用凹みと前記平面パターンに第1の導電材料を
    層状に電着し、ついで、形成された層状体の上に、前記
    第1の導電材料とは異なる少なくとも1種の導電材料を
    更に順次電着し、前記バンプ用凹みと前記平面パターン
    を2種以上の導電材料が積層して成る多層構造体で充填
    してバンプと信号導体を一括して形成する工程;前記第
    2のレジスト層を除去したのち、その表出面を、所定形
    状の開口を有する貫通孔が形成されている絶縁基板の前
    記開口側の表面に熱圧着する工程;ならびに、 前記貫通孔と前記導電薄板によって形成された空洞部に
    弾性部材を充填したのち、前記導電薄板をエッチング除
    去して前記バンプと前記信号導体の上面を表出させる工
    程;を備えていることを特徴とするバンプ式コンタクト
    ヘッドの製造方法。
  23. 【請求項23】 導電基板の少なくとも片面を被覆し
    て、電気めっき法で、導体薄層を形成する工程;前記導
    体薄層を被覆して第1のレジスト層を形成したのち露光
    ・現像処理を行って、前記第1のレジスト層を、バンプ
    形成予定個所にのみ残置せしめて前記導体薄層の他の表
    面を露出させる工程;前記導体薄層の露出表面に、電気
    めっき法で、前記バンプ形成予定個所に残置する前記第
    1のレジスト層と面一に導電材料を電着して電着層を形
    成する工程;前記バンプ形成予定個所に残置する前記第
    1のレジスト層を除去して、前記電着層に、前記導体薄
    層の表面が露出しているバンプ用凹みを形成する工程;
    前記電着層の表面を被覆して第2のレジスト層を形成し
    たのち露光・現像処理を行って、前記第2のレジスト層
    に、形成すべき信号導体のパターンに相当する平面パタ
    ーンで前記電着層の表面を露出させる工程;電気めっき
    を行って、前記バンプ用凹みと前記平面パターンに第1
    の導電材料を層状に電着し、ついで、形成された層状体
    の上に、前記第1の導電材料とは異なる少なくとも1種
    の導電材料を更に順次電着し、前記バンプ用凹みと前記
    平面パターンを2種以上の導電材料が積層して成る多層
    構造体で充填してバンプと信号導体を一括して形成する
    工程;前記第2のレジスト層を除去したのち、その表出
    面を、所定形状の開口を有する貫通孔が形成されている
    絶縁基板の前記開口側の表面に熱圧着する工程;前記貫
    通孔と前記電着層とによって形成された空洞部に弾性部
    材を充填したのち、前記導電基板を剥離し、ついで、前
    記導体薄層および電着層を順次エッチング除去してバン
    プおよび信号導体を表出させる工程;を備えていること
    を特徴とするバンプ式コンタクトヘッドの製造方法。
  24. 【請求項24】 絶縁基材の少なくとも片面にバンプが
    形成されている回路基板と、 前記回路基板に接着剤を用いて実装された半導体部品と
    を有し、 前記半導体部品のランド部は、前記バンプと機械的に接
    触していることを特徴とする半導体部品実装モジュー
    ル。
  25. 【請求項25】 前記接着剤は、硬化時に寸法収縮する
    接着剤である請求項24の半導体部品実装モジュール。
  26. 【請求項26】 前記バンプが、少なくとも2種類の導
    電材料を層状に電着して成る多層構造体である請求項2
    4の半導体部品実装モジュール。
JP27101696A 1995-10-13 1996-10-14 回路基板とその製造方法、その回路基板を用いたバンプ式コンタクトヘッド Expired - Fee Related JP2977124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27101696A JP2977124B2 (ja) 1995-10-13 1996-10-14 回路基板とその製造方法、その回路基板を用いたバンプ式コンタクトヘッド

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-265701 1995-10-13
JP26570195 1995-10-13
JP4774496 1996-03-05
JP8-47744 1996-03-05
JP8-88265 1996-04-10
JP8826596 1996-04-10
JP27101696A JP2977124B2 (ja) 1995-10-13 1996-10-14 回路基板とその製造方法、その回路基板を用いたバンプ式コンタクトヘッド

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10151786A Division JP3112885B2 (ja) 1998-06-01 1998-06-01 半導体部品実装モジュール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09330995A true JPH09330995A (ja) 1997-12-22
JP2977124B2 JP2977124B2 (ja) 1999-11-10

Family

ID=27462092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27101696A Expired - Fee Related JP2977124B2 (ja) 1995-10-13 1996-10-14 回路基板とその製造方法、その回路基板を用いたバンプ式コンタクトヘッド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2977124B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147835A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Casio Comput Co Ltd 半導体装置
JP2008190885A (ja) * 2007-02-01 2008-08-21 Micronics Japan Co Ltd 通電試験用プローブおよびその製造方法
WO2011081129A1 (ja) * 2009-12-28 2011-07-07 株式会社メイコー プリント基板の製造方法及びこれを用いたプローブ基板の製造方法
JP2011226963A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Shinko Electric Ind Co Ltd プローブカード及びその製造方法
JP2012047674A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Advantest Corp 試験用個片基板、プローブ、及び半導体ウェハ試験装置
JP2013024689A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Micronics Japan Co Ltd 電気信号を通すプローブ、これを用いた電気的接続装置、及びプローブの製造方法
WO2017191726A1 (ja) * 2016-05-06 2017-11-09 株式会社日本マイクロニクス 多層配線基板及びこれを用いたプローブカード
WO2022107225A1 (ja) * 2020-11-17 2022-05-27 日本電子材料株式会社 プローブカード用多層配線基板及びプローブカード

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05243233A (ja) * 1992-02-27 1993-09-21 Nec Kansai Ltd バンプの形成方法
JPH06140733A (ja) * 1992-10-29 1994-05-20 Kyocera Corp 回路基板及びその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05243233A (ja) * 1992-02-27 1993-09-21 Nec Kansai Ltd バンプの形成方法
JPH06140733A (ja) * 1992-10-29 1994-05-20 Kyocera Corp 回路基板及びその製造方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006147835A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Casio Comput Co Ltd 半導体装置
JP2008190885A (ja) * 2007-02-01 2008-08-21 Micronics Japan Co Ltd 通電試験用プローブおよびその製造方法
WO2011081129A1 (ja) * 2009-12-28 2011-07-07 株式会社メイコー プリント基板の製造方法及びこれを用いたプローブ基板の製造方法
JP5582618B2 (ja) * 2009-12-28 2014-09-03 株式会社メイコー プローブ基板の製造方法
JP2011226963A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Shinko Electric Ind Co Ltd プローブカード及びその製造方法
US8922234B2 (en) 2010-04-21 2014-12-30 Shinko Electric Industries Co., Ltd. Probe card and method for manufacturing probe card
JP2012047674A (ja) * 2010-08-30 2012-03-08 Advantest Corp 試験用個片基板、プローブ、及び半導体ウェハ試験装置
US8922232B2 (en) 2010-08-30 2014-12-30 Advantest Corporation Test-use individual substrate, probe, and semiconductor wafer testing apparatus
JP2013024689A (ja) * 2011-07-20 2013-02-04 Micronics Japan Co Ltd 電気信号を通すプローブ、これを用いた電気的接続装置、及びプローブの製造方法
WO2017191726A1 (ja) * 2016-05-06 2017-11-09 株式会社日本マイクロニクス 多層配線基板及びこれを用いたプローブカード
US11099227B2 (en) 2016-05-06 2021-08-24 Kabushiki Kaisha Nihon Micronics Multilayer wiring base plate and probe card using the same
WO2022107225A1 (ja) * 2020-11-17 2022-05-27 日本電子材料株式会社 プローブカード用多層配線基板及びプローブカード

Also Published As

Publication number Publication date
JP2977124B2 (ja) 1999-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100474241B1 (ko) 회로기판과 그 제조방법, 그 회로기판을 사용한 범프식콘택트 헤드와 반도체 부품 실장모듈
JP4541763B2 (ja) 回路基板の製造方法
US7506437B2 (en) Printed circuit board having chip package mounted thereon and method of fabricating same
JP4361826B2 (ja) 半導体装置
JP5882390B2 (ja) チップ/基板アセンブリを形成する方法
TWI471956B (zh) 半導體封裝與製造方法
KR100285116B1 (ko) 반도체패키지의제조방법
JP4397915B2 (ja) キャビティを備えた基板製造方法
US20050041398A1 (en) Integrated circuit substrate having embedded back-side access conductors and vias
KR20060106766A (ko) 전해 도금을 이용한 회로 기판의 제조 방법
JP4648277B2 (ja) キャビティを備えた基板の製造方法
JP4384157B2 (ja) キャビティを備えた基板の製造方法
JP2977124B2 (ja) 回路基板とその製造方法、その回路基板を用いたバンプ式コンタクトヘッド
JP2002118204A (ja) 半導体装置、並びに半導体搭載用基板及びその製造方法
US6207354B1 (en) Method of making an organic chip carrier package
JP3624512B2 (ja) 電子部品搭載用基板の製造方法
CN108878373B (zh) 布线基板、布线基板的制造方法
KR20030011433A (ko) 다층 인쇄회로기판의 숨겨진 레이저 비아홀 제조방법
JP2623980B2 (ja) 半導体搭載用リード付き基板の製造法
JP2003068803A (ja) 半導体装置用テープキャリアおよびそれを用いた半導体装置
JP2006294825A (ja) 半導体集積回路装置
KR20080100111A (ko) 고밀도 패키지 기판 제조 방법
KR100355798B1 (ko) 반도체패키지용 회로기판 및 그 제조 방법
JP2005191157A (ja) 半導体装置およびその製造方法
KR20030011434A (ko) 다층 인쇄회로기판의 숨겨진 레이저 비아홀 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 10

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100910

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110910

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110910

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120910

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120910

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130910

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees