JPH09330497A - 配車管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】必要な情報のみを整理して運転中にも見やすい
ように表示し、また、配車状況等のデータの信頼性向上
と移動に際しての必要な情報を提供する。 【解決手段】移動局の位置を検出する位置検出手段と、
実車又は空車の別を検出する空車検出手段と、位置検出
結果と空車検出結果とを送信する送信手段を備えた移動
局と、移動局からの位置検出結果と空車検出結果とを受
信する受信手段と、位置検出結果に基いて移動局の属す
る地区を判別し地区毎の配車状況を記憶する地区判別手
段とを備えた基地局から構成される配車管理システムに
おいて、基地局に地区判別手段により記憶された配車状
況を基に複数の地区毎の配車不足台数を算出する算出手
段と、複数の地区毎の配車不足台数を複数の移動局に送
信する送信手段を備え、移動局に基地局からの複数の地
区毎の配車不足台数を受信する受信手段と、複数の地区
毎の配車不足台数を表示する表示手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、タクシー等の配車
管理システムに係り、特に、基地局から複数の地区にわ
たって有効な配車不足情報を移動局に提供できる配車管
理システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】図５は配車地区を説明するための図であ
る。以下、図に従って述べる。タクシー業務では顧客か
ら要求に応じて配車センタで空車を探して要求地点に配
車指示している。配車効率を向上させ、また、客の待ち
時間の短縮を図るために、タクシーの不足している地区
により多くの空車がある方が会社及び顧客の双方にとっ
て都合がよく、各タクシーに配車、顧客情報を提供し
て、運転者が移動すべき地区を判断できるようにしてい
る。そのためには、配車センタにおいて各タクシーの位
置、実空車の別、顧客要求数、渋滞状況等の情報を把握
して、それらの情報を各タクシーに提供する必要があ
る。通常、これらの情報は主要拠点毎、無線の管理範囲
等を考慮して配車センタのサービス地域を複数の地区
（例えば、図５のようにＡ〜Ｅ地区）に分割して管理さ
れている。

【０００３】従来、基地局（配車センタ）は、移動局
（タクシー）の現在位置、空車、自車状況をタクシー無
線により随時又は空車になった時に受信し、地区毎に顧
客要求数、空車台数等を集計して、これちの情報をタク
シー無線等により各移動局に提供していた。一方、移動
局は、基地局から送信されてきた配車不足台数を受信、
記憶する。そして、運転者がキー操作により地区を選択
すると、選択された地区の配車状況等が液晶表示装置等
の表示されるようになっていた。運転者は配車台数、顧
客数を参考にして、基地局からの配車指示を受け易いよ
うな地区に移動していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述の方法では、各地
区の配車状況等を確認するために操作が煩雑となり、ま
た運転者は全地区の表示が完了するまでは最も不足台数
の多い地区が何処かを把握することができない。本発明
は、移動局において、必要な情報のみを整理して運転中
にも見やすいように表示し、また、配車状況等のデータ
の信頼性向上と移動に際しての必要な情報を提供するこ
とにより配車効率を向上することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、移動局の位置を検出する位置検出手段と、
実車又は空車の別を検出する空車検出手段と、前記位置
検出結果と前記空車検出結果とを送信する送信手段を備
えた移動局と、前記移動局から送信されてきた前記位置
検出結果と前記空車検出結果とを受信する受信手段と、
前記位置検出結果に基いて前記移動局の属する地区を判
別し地区毎の配車状況を記憶する地区判別手段とを備え
た基地局から構成されてなる配車管理システムにおい
て、前記基地局に前記地区判別手段により記憶された前
記配車状況を基に前記複数の地区毎の前記配車不足台数
を算出する算出手段と、複数の地区毎の配車不足台数を
複数の移動局に送信する送信手段を備え、前記移動局に
前記基地局からの前記複数の地区毎の配車不足台数を受
信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記
複数の地区毎の配車不足台数を表示する表示手段を備え
たこと特徴とするものである。

【０００６】また、前記表示手段は、前記地区に関する
渋滞情報を該地区の前記配車不足台数に付加して表示す
ることを特徴とするものである。また、前記算出手段
は、天候、日時、イベント等の環境条件も考慮して前記
配車不足台数を算出するものであること特徴とするもの
である。また、前記算出手段は、配車回数を計数する計
数手段を備え、前記計数手段により計数された前記配車
回数の時間変化に対応して前記配車不足台数を増減する
ものであることを特徴とするものである。

【０００７】また、前記表示手段は、前記配車不足台数
の多い順又は少ない順に並び変えて表示する並び換え手
段を備えたことを特徴とするものである。また、前記表
示手段は、前記移動局の所属する地区に隣接する地区に
関する前記配車不足台数のみを表示することを特徴とす
るものである。また、前記表示手段は、前記移動局の移
動方向に対応する地区に関する前記配車不足台数のみを
表示することを特徴とするものである。

【０００８】

【実施例】図１は本発明の一実施例の配車管理システム
の構成を示すブロック図である。図２は本発明の一実施
例の配車管理システムの基地局の制御部が行う処理フロ
ーチャートである。図３は本発明の一実施例の配車管理
システムの移動局における配車不足台数の表示例で、
（ａ）は配車不足台数の多い順に表示、（ｂ）は隣接地
区の配車不足台数のみを表示、（ｃ）は移動局の移動方
向に位置する地区の配車不足台数を表示、（ｄ）配車不
足台数に渋滞状況を追加表示、（ｅ）送信データを示す
図である。である。以下、図に従って述べる。

【０００９】１は複数の移動局２に情報を提供する配車
センタ等の基地局で、移動局２から位置情報、渋滞情
報、実空車情報等を受信する受信機１２、移動局２に配
車不足台数、渋滞情報を送信する送信機１３、渋滞等の
交通情報を主としてＦＭ多重放送等で受信する道路交通
情報受信機（ＶＩＣＳ受信機）１５、複数の移動局２の
位置等を表示するＣＲＴ等の表示部１６及び入手情報を
基に移動局２に提供すべき有効な情報に処理するコンピ
ュータからなる制御部１１で構成される。

【００１０】２は基地局１からの情報を入手するタクシ
ー等の複数の移動局で、自車の位置を検出するＧＰＳ等
の位置検出部２４、渋滞情報等をＦＭ多重放送、ビーコ
ン等から受信するＶＩＣＳ受信機２５、実空車情報を検
出する料金メータ２８、基地局１に移動局２の位置情
報、渋滞情報、実空車情報等を送信する送信機２３、基
地局１より配車不足台数、渋滞情報等を受信する受信機
２２、受信結果を表示する液晶等の表示部２６、表示部
２６に表示される情報の形式を選択する表示選択スイッ
チ２７及び移動局２全体を制御するコンピュータからな
る制御部２１で構成される。尚、本配車管理システムは
１つの基地局に付き同一構成の複数の移動局で構成さ
れ、基地局１と複数の移動局２は同時又は時分割で情報
の送受信が行われる。

【００１１】先ず、基地局１でのデータ収集について述
べる。移動局２において位置検出部２４により求めた緯
度、経度データ、ＶＩＣＳ受信機２５で受信した渋滞情
報等のＶＩＣＳ情報、料金メータ２８から検出した空
車、実車状況を基地局１の受信機１２で受信する。そし
て、基地局１の表示部１６の地図上に、各移動局２の位
置を地区別（Ａ〜Ｅ地区）に実車、空車を区別（表示色
を変えて）して表示する。また、定期的に送信されてく
る各移動局２の位置の変化から移動局２の移動方向（例
えば、東、西、南東、北西等の８方向に分類）を算出し
て矢印で表示する。更に、基地局１においてＦＭ多重放
送で受信した渋滞情報、移動局２で受信した渋滞情報を
同様に表示部１６に表示する。

【００１２】次に、基地局１から移動局２へ提供するた
めの各地区毎の情報の処理手順について図２の処理フロ
ーチャートを用いて述べる。ステップＳ１では、配車不
足台数ｘを初期値ｎ１としてステップＳ２に移る。つま
り、各地区における配車不足台数ｘを予め設定しておい
た初期値ｎ１（地区毎に異なる）にする。この初期値ｎ
１は配車回数、実車率を基に経験的に決められている。

【００１３】ステップＳ２では、平日か否かを判断して
平日であればステップＳ３に移り、平日でなければステ
ップＳ１１に移る。つまり、平日、休日による利用度の
変化を考慮する。当然、各地区の顧客層により変化の状
態は異なる。平日か休日かの判断はシステム内のカレン
ダ機能により自動的に入力されており、それに基いて判
断される。ステップＳ３では、午後６時〜午後８時か否
かを判断して午後６時〜午後８時の時間帯であればステ
ップＳ４に移り、午後６時〜午後８時の時間帯でなけれ
ばステップＳ８に移る。つまり、時間帯による利用度の
変化を考慮する。午後６時〜午後８時か否かの判断はタ
イマ機能により自動的に入力されており、それに基いて
判断される。ステップＳ４では、配車不足台数ｘを設定
値ｎ３としてステップＳ５に移る。つまり、各地区にお
ける配車不足台数ｘを予め設定しておいた設定値ｎ３に
する。

【００１４】ステップＳ５では、雨か否かを判断して雨
であればステップＳ６に移り、雨でなければステップＳ
１２に移る。つまり、天候、特に雨による利用度の変化
を考慮する。雨であるか否かの判断は基地局で予めマニ
ュアルにより入力されており、それに基いて判断され
る。ステップＳ６では、配車不足台数ｘを設定値ｎ５と
してステップＳ１２に移る。つまり、各地区における配
車不足台数ｘを予め設定しておいた設定値ｎ５にする。

【００１５】ステップＳ７では、配車不足台数ｘを設定
値ｎ２としてステップＳ８に移る。つまり、各地区にお
ける配車不足台数ｘを予め設定しておいた設定値ｎ２に
する。ステップＳ８では、雨か否かを判断して雨であれ
ばステップＳ９に移り、雨でなければステップＳ１２に
移る。ステップＳ９では、配車不足台数ｘを設定値ｎ４
としてステップＳ１２に移る。つまり、各地区における
配車不足台数ｘを予め設定しておいた設定値ｎ４にす
る。

【００１６】ステップＳ１０では、雨か否かを判断して
雨であればステップＳ１１に移り、雨でなければステッ
プＳ１２に移る。ステップＳ１１では、配車不足台数ｘ
を設定値ｎ６としてステップＳ１２に移る。つまり、各
地区における配車不足台数ｘを予め設定しておいた設定
値ｎ６にする。ステップＳ１２では、配車不足台数ｘの
値を移動局２へ送信して処理を終わる。つまり、このよ
うにして、各地区毎に算出された配車不足台数ｘを編集
して、各移動局２にデータを送信する。送信データには
図３（ｅ）に示すように配車不足台数に渋滞情報が付加
されている。尚、本例において環境条件として降雨を例
に説明したが、イベント開催の有無等を付加してもよ
い。

【００１７】一方、移動局２の制御部２１において、受
信した情報は図３（ａ）から（ｄ）に示されたように運
転者が見や易いように整理され、運転者は表示選択スイ
ッチ２７により各画面を選択して表示部２６上に表示さ
せる。この結果、運転者は速やかに配車不足台数の多い
近接した地区へ移動でき、配車効率が向上する。以下に
各表示方法について若干述べる。

【００１８】配車不足台数の多い順に表示する（図３
（ａ）参照）。制御部２１においてソート機能を使用し
て多い順に並べ替える（降順）。上位に配車不足台数の
多い地区が表示されるので運転者は判断し易い。 現在位置に隣接する地区のみ配車不足台数ｘを表示す
る（図３（ｂ）参照）。例えば、移動局がＡ地区にいる
場合は、遠いＥ地区に関する情報は移動時間を考慮する
と不必要であるので、隣接するＢ、Ｃ、Ｄ地区に関する
情報のみ表示させる。移動局２では現在位置を検出して
おり、その属する地区及び隣接地区が判るので隣接地区
のみ表示できる。

【００１９】移動局の移動方向に位置する地区のみ配
車不足台数ｘを表示する（図３（ｃ）参照）。例えば、
Ａ地区からＣ地区に乗客を乗せて移動中には、制御部２
１は空車になった時に有効なＣ地区に限定した配車不足
台数を表示させる。移動局では現在位置を検出してお
り、その位置を記憶しておけば位置の変化から移動方向
が判断できるので、その属する地区及び移動方向に位置
する地区が判る。

【００２０】移動局の現在位置からの渋滞情報も配車
不足台数ｘに付加して表示する（図３（ｄ）参照）。渋
滞情報は基地局１においてＶＩＣＳ情報等から、また複
数の移動局２から基地局１に無線等により事前に収集さ
れている。この渋滞情報を基地局１のメモリに記憶して
おき、必要に応じて配車不足台数に付加して送ることに
より、運転者は経路の迂回、又は次に多い地区を選択す
ることが可能になる。

【００２１】本実施例では、基地局におい各地区毎に算
出された配車不足台数が移動局に送信され、移動局にお
いて必要な表示に編成されて表示されるので、運転者は
速やかに配車不足台数の多い、又は近接した地区へ移動
でき、配車効率が向上する。図４は本発明の第２の実施
例の配車管理システムの基地局の制御部の行う処理フロ
ーチャートである。本例は配車実績の時間変化に基いて
配車不足台数を修正するものである。以下、図に従って
述べる。

【００２２】ステップＳ２１では、配車不足台数ｘを初
期値ｎ１としてステップＳ２２に移る。つまり、各地区
における配車不足台数ｘを予め設定しておいた初期値ｎ
１にする。ステップＳ２２では、ｙとｙ’を比較して、
ｙ＞ｙ’であればステップＳ２３に移り、ｙ＜ｙ’であ
ればステップＳ２４に移り、ｙ＝ｙ’であればステップ
Ｓ２５に移る。つまり、今回（例えば、直近の１０分
間）の配車回数ｙと前回（その前の１０分間）の配車回
数ｙ’を比較して、増加傾向にあるか、変化なしか、或
いは減少傾向にあるかを判断する。

【００２３】ステップＳ２３では、配車不足台数ｘを設
定値ｎ１＋Ａ（定数）としてステップＳ２５に移る。つ
まり、配車回数が増加傾向にあるので、その地区におけ
る配車不足台数ｘを予め設定しておいた設定値ｎ１を配
車実績に基いて増加方向に補正した値とする。ステップ
Ｓ２４では、配車不足台数ｘを設定値ｎ１−Ａ（定数）
としてステップＳ２５に移る。つまり、配車回数が減少
傾向にあるので、各地区における配車不足台数ｘを予め
設定しておいた設定値ｎ１を配車実績に基いて減少方向
に補正した値とする。

【００２４】ステップＳ２５では、配車不足台数ｘの値
を移動局２へ送信してステップＳ２２に戻る。つまり、
各移動局２に配車実績に対応して定期的に修正された配
車不足台数を送信する。本実施例は第１の実施例のよう
に予め条件により設定された配車不足台数を選択するの
ではなく、配車実績に応じて定期的に配車不足台数を修
正するので、より信頼性が高い情報が提供できる。この
ようにして、運転者は速やかに配車不足台数の多い地区
へ移動でき配車効率が向上する。

【００２５】本実施例では、配車実績に応じて各地区毎
に算出された配車不足台数が運転者に送信されるので、
より配車不足台数の精度が向上する。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
地区毎の配車不足台数が運転者に送信されるので、運転
者は配車不足台数の多い地区に移動でき配車効率が向上
する。また顧客の待ち時間短縮にも効果がありサービス
向上にもなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の配車管理システムの構成を
示すブロック図である。

【図２】本発明の一実施例の配車管理システムの基地局
の制御部が行う処理フローチャートである。

【図３】本発明の一実施例の配車管理システムの移動局
における配車不足台数の表示例で、（ａ）は配車不足台
数の多い順に表示、（ｂ）は隣接地区の配車不足台数の
みを表示、（ｃ）は移動局の移動方向に位置する地区の
配車不足台数を表示、（ｄ）配車不足台数に渋滞状況を
追加表示、（ｅ）送信データを示す図である。

【図４】本発明の第２の実施例の配車管理システムの基
地局の制御部が行う処理フローチャートである。

【図５】配車地区を説明するための図である。

【符号の説明】

１・・・・基地局、 ２・・・・移動
局、１１、２１・・・制御部、 ２４・・・
位置検出部、１２、２２・・・受信機、 ２
５・・・ＶＩＣＳ受信機、１３、２３・・・送信機、
２６・・・表示部。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 移動局の位置を検出する位置検出手段
   と、実車又は空車の別を検出する空車検出手段と、前記
   位置検出結果と前記空車検出結果とを送信する送信手段
   を備えた移動局と、 前記移動局から送信されてきた前記位置検出結果と前記
   空車検出結果とを受信する受信手段と、前記位置検出結
   果に基いて前記移動局の属する地区を判別し地区毎の配
   車状況を記憶する地区判別手段とを備えた基地局から構
   成されてなる配車管理システムにおいて、 前記基地局に前記地区判別手段により記憶された前記配
   車状況を基に前記複数の地区毎の前記配車不足台数を算
   出する算出手段と、複数の地区毎の配車不足台数を複数
   の移動局に送信する送信手段を備え、 前記移動局に前記基地局からの前記複数の地区毎の配車
   不足台数を受信する受信手段と、前記受信手段により受
   信された前記複数の地区毎の配車不足台数を表示する表
   示手段を備えたこと特徴とする配車管理システム。
2. 【請求項２】 前記表示手段は、 前記地区に関する渋滞情報を該地区の前記配車不足台数
   に付加して表示することを特徴とする請求項１記載の配
   車管理システム。
3. 【請求項３】 前記算出手段は、 天候、日時、イベント等の環境条件も考慮して前記配車
   不足台数を算出するものであること特徴とする請求項１
   記載の配車管理システム。
4. 【請求項４】 前記算出手段は、 配車回数を計数する計数手段を備え、前記計数手段によ
   り計数された前記配車回数の時間変化に対応して前記配
   車不足台数を増減するものであることを特徴とする請求
   項１記載の配車管理システム。
5. 【請求項５】 前記表示手段は、 前記配車不足台数の多い順又は少ない順に並び変えて表
   示する並び換え手段を備えたことを特徴とする請求項１
   記載の配車管理システム。
6. 【請求項６】 前記表示手段は、 前記移動局の所属する地区に隣接する地区に関する前記
   配車不足台数のみを表示することを特徴とする請求項１
   記載の配車管理システム。
7. 【請求項７】 前記表示手段は、 前記移動局の移動方向に対応する地区に関する前記配車
   不足台数のみを表示することを特徴とする請求項１記載
   の配車管理システム。