JPH05181866A - タクシー等の全自動配車システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タクシーや荷物の配送車等(以下タクシー等
という)の位置、動態を配車センターで自動的に把握
し、顧客からの配車依頼時等に最もその場所に近い車を
選択して、迅速かつ効率的に指令を出し、全自動でタク
シー等の配車をするシステムを提供する。 【構成】 顧客リスト1aと地図情報1bとを有する顧客検
索システム１と中央処理装置(CPU)２とを連動させてタ
クシー等と交信する無線受発信装置８からなる配車管理
センタ20と、車両位置検出装置と、車両搭載のディスプ
レイ表示装置16aと前記配車管理センタ20との受発信装
置18で構成してなるタクシー等の全自動配車システムで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、顧客データをあらかじ
めコンピュータに登録して顧客管理を行うシステムと、
サインポストによる位置補正方式の地磁気センサ式ナビ
ゲーションシステムとを用いて、タクシーや荷物の配送
車等(以下タクシー等という)の位置、動態を配車センタ
ーで自動的に把握し、顧客からの配車依頼時等に最もそ
の場所に近い車を選択して、迅速かつ効率的に指令を出
し、全自動でタクシー等の配車をするシステムに関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のタクシー等の配車システ
ムには、顧客データをコンピュータに登録しておくこと
により、顧客の所在を明らかにする顧客管理システム、
又は、タクシー等の位置情報を乗務員がボタンを押し配
車センターに信号を送り位置表示する方式や、サインポ
ストを市内に数十箇所設置し、そのサインポストの出す
信号をタクシー等が受け配車センターに信号を送って行
なう位置確認システム、いわゆるＡＶＭ(Automatic Veh
icie Monitaring)システムであった。これらのシステム
は、いづれも、顧客管理システム単独使用、位置確認シ
ステム単独使用、又は、併用使用であって、いづれも、
常に専門的な知識と経験を有する熟練した専門員が必要
であって、全自動で顧客の配車依頼受付と同時に配車に
到るまでを行なうことができず、システムとしては不十
分であった。

【０００３】最近になって、ＡＶＭシステムに加えて、
他の配車システムを併用して効率化を図る試みがいくつ
かなされている。例えば、特開昭63-240700号には、駐
車場にプールしているタクシーに予約指示を与えるシス
テムが記載され、特開平2-83661号には、タクシープー
ルにタクシーが不在の場合の予約システムが記載されて
いる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】以上のような種々のシ
ステムが提案あるいは採用されてきたが、それぞれ下記
のような課題を有している。 （１）空車検索が手間取った。 ａ．「方面呼出し」といい、ある地区を限定し、無線で
呼びかけ、タクシー乗務員の応答を待つ方法があるが、
応答に手間と時間を要している。 ｂ．サインポストによる位置確認の場合、サインポスト
の電波の谷間（ビルの谷間等）ができ、不明確な場合が
ある。 ｃ．顧客より電話を受け、専門的な知識と経験を有する
熟練した専門員で数分かかっていた。この間顧客とは電
話をつないだ状態で待たせていたのである。 （２）専門的な知識と経験を有する熟練した専門員が必
要であり、タクシー乗務員の個人的意思にたよるところ
が多く問題がある。 （３）音声配車は、聞きづらく必要事項（顧客の氏名、
住所、道順等）がタクシー乗務員には正確に伝わらない
場合がある。 （４）サインポストの設置基数が多く、設置場所の確保
が困難であり、設置費用がかさむ。 （５）位置申告の方式では、タクシー乗務員の操作が複
雑であり、信頼性、安全運転面で問題がある。 以上のように、従来の人を介するシステムは複雑であ
り、これに対応するには熟練した専門員が必要で、その
専門員も人手不足であり、また効率も良くない。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明ではこのような難
点を顧客との電話応対以外は音声を極力無くする、つま
り人を介さないで、素早く、かつ正確にタクシー等の配
車を可能としようとするものである。すなわち、そのた
めの手段として、顧客リスト1aと地図情報1bとを有する
顧客検索システム１と中央処理装置(CPU)２とを連動さ
せてタクシー等と交信する無線受発信装置８からなる配
車管理センタ20と、車両位置検出装置と、車両搭載のデ
ィスプレイ表示装置16aと前記配車管理センタ20との受
発信装置18で構成したタクシー等の全自動配車システム
を開発した。

【０００６】車両位置検出装置は、車両搭載のナビゲー
ション装置15とエリア内に設置した複数のサインポスト
19による位置補正装置16とからなるものが好ましく、更
に、複数の人工衛星からの電波が受信機に到達する時間
差から現在地を知る全世界測位システム(GPS)を利用す
ることもできる。

【０００７】

【作用】

（１）顧客の氏名、住所、電話番号、道順等をコンピュ
ータの検索システム１に登録し、その際、地図情報も入
力しておくことにより、中央処理装置(CPU)２による処
理によって、無線受発信装置８を介して自動的にタクシ
ー等車両搭載のディスプレイ表示装置16aに顧客情報が
表示されるため、その道順等を詳しく配車センターより
タクシー乗務員に音声連絡する必要がなく迅速かつ確実
に目的地を知らせることができる。また、何回でもその
データを表示し、確認することができる。 （２）正確なタクシーの位置情報を得るために、サイン
ポスト19による位置補正方式を採用し、数本のサインポ
ストと、地磁気によるナビゲーションを組み合わせたの
で、サインポストの電波の谷間においても確実に位置を
知らせることができるようになり、これと合わせてサイ
ンポスト毎に、位置補正ができることとなった。また、
動態情報を配車センターからポーリングによる定期収集
を行い、空車を確実に把握でき、空車探査のための時間
が大幅に短縮される。 （３）電話応対のみを人が行なえば、空車検索、乗務員
への伝達等は全自動で行われるため、専門的な知識と経
験を有する熟練した専門員を置く必要がなく、人材不足
の解消となる。

【０００８】

【実施例】次に、本発明について、図面を参照して説明
する。図１は本発明の実施例の構成を示す。図２は実施
例の作動の概要を示す流れ図である。まず、本実施例の
全自動配車システムの構成は、図１にみられるように、
配車管理センタ20と、各車両側に車両位置検出装置とデ
ィスプレイ表示装置16aと受発信装置18を主な構成とし
て備えている。

【０００９】配車管理センタ20には、顧客リスト1aと地
図情報1bとを有する顧客検索システム１と中央処理装置
２とを連動させており、プリンタ３、ＣＲＴ(主画面)
４、ＣＲＴ(全車画面)５、スタンドマイク６、ＡＶＭ操
作卓７を備えている。そして、タクシー等と交信するア
ンテナを備えた無線受発信装置８がある。

【００１０】各車両の車両位置検出装置はナビゲーショ
ン装置15とエリア内に設置した複数のサインポスト19に
よる位置補正装置16とからなる。ナビゲーション装置15
には車速センサ13と方位センサ14とがある。これによ
り、地磁気と車輪の回転数で走った方向と距離が分か
る。位置補正装置16はサインポスト19からの信号によっ
て前記ナビゲーション装置15で生じる誤差を補正するだ
けでよいので、従来のように多数本のサインポスト19を
設置する必要がない。従来、例えばエリア内にサインポ
スト19が50本設置されていた場合、本発明では５本程度
でよい。この位置補正装置16にはＡＶＭ装置本体、サイ
ンポスト受信機17、及び受発信装置18の送受信用アンテ
ナを含み、ディスプレイ表示装置16aによって情報を目
で確かめることができる。

【００１１】次に図２を用い、本実施例の作動概要を説
明する。顧客より配車依頼を受けて、受付データを顧客
検索システム１にインプットすると、自動的に顧客を検
索する。続いて、中央処理装置２により、自動的に空車
を検索し、配車予約をする。この時、位置補正装置(Ａ
ＶＭ付加装置)16は、予約表示を画面に表示する。この
表示を受けたタクシー乗務員は、「ＯＫ」ボタンを押し、
配車確認がなされる。確認がなされたタクシーには、顧
客検索システム１より顧客データが送られ、再びディス
プレイ表示装置16aの画面に表示され配車登録が完了す
る。これと同時に配車モニターがプリンタ３へ出力され
る。

【００１２】

【発明の効果】以上詳述した本発明の全自動配車システ
ムを採用すると、次のような多くの効果が得られる。 （１）タクシー等の乗務員の操作によらず、正確に車の
位置情報を得ることができる。 （２）顧客からの配車依頼により、全自動で最も条件に
あった空車を検索し、配車指示する。 （３）上述のように、音声を介すことなく、迅速かつ効
率的に空車を割り当てるため、空車率が減少し、稼働率
が上がる。 （４）顧客への迅速な対応ができ、接客サービスが向上
する。 （５）タクシー乗務員の行動が自動的に記録でき、指
導、管理の徹底ができる。 （６）操作が簡単で、しかも音声配車を介すことなく地
図情報が、車に表示されるため、運転だけに集中でき、
安全に目的地に着くことができるので、タクシー乗務員
の安全運転にも役立つ。 （７）サインポストの設置にコストがかかっていたが、
この方法だと約１／１０で済むため、経済的に安くて済
む。 （８）配車センターに専門的な知識と経験を有する熟練
した専門員を置く必要が無くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の構成を示す図である。

【図２】実施例の作動の概要を示す流れ図である。

【符号の説明】

１ 顧客検索システム 1a 顧客リスト 1b 地図情報 ２ 中央処理装置 ３ プリンタ ７ ＡＶＭ操作卓 ８ 無線受発信装置 13 車速センサ 14 方位センサ 15 ナビゲーション(車両位置検出)装置 16 位置補正装置 18 受発信装置 19 サインポスト 20 配車管理センタ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 顧客リスト1aと地図情報1bとを有する顧
   客検索システム１と中央処理装置(CPU)２とを連動させ
   てタクシー等と交信する無線受発信装置８からなる配車
   管理センタ20と、車両位置検出装置と、車両搭載のディ
   スプレイ表示装置16aと前記配車管理センタ20との受発
   信装置18で構成してなるタクシー等の全自動配車システ
   ム。
2. 【請求項２】 請求項１記載の車両位置検出装置は、車
   両搭載のナビゲーション装置15とエリア内に設置した複
   数のサインポスト19による位置補正装置16とからなるタ
   クシー等の全自動配車システム。