JPH09329874A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Info

Publication number
JPH09329874A
JPH09329874A JP5450997A JP5450997A JPH09329874A JP H09329874 A JPH09329874 A JP H09329874A JP 5450997 A JP5450997 A JP 5450997A JP 5450997 A JP5450997 A JP 5450997A JP H09329874 A JPH09329874 A JP H09329874A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver halide
mol
sensitive material
halide photographic
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5450997A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsuo Ezaki
敦雄 江崎
Hidetoshi Yorozudo
秀利 萬戸
Takeshi Haniyu
武 羽生
Kunio Jin
国夫 神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP5450997A priority Critical patent/JPH09329874A/ja
Publication of JPH09329874A publication Critical patent/JPH09329874A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質で硬調な画像を与える明室返し用ハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供する。また、ヒ
ドラジン化合物による硬調化技術を明室返し用ハロゲン
化銀写真感光材料に適用できる技術を提供する。 【解決手段】 少なくとも80モル%の塩化銀を含む表
面潜像型ハロゲン化銀を含有し、かつ該ハロゲン化銀1
モル当り水溶性ロジウム塩を1×10-6〜6.0×10
-5モル含有し、かつ下記一般式(1)で示される化合物
を少なくとも1種類含有する少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料をアルカ
ノールアミン類を含有する現像液で現像処理するハロゲ
ン化銀写真感光材料の処理方法。 一般式(1)R1NHNHCOR2〔R1:置換基を有し
てもよいアリール基;R2:H又は置換基を有してもよ
いフェニル基若しくは炭素数1〜3のアルキル基〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷用写真製版用
の明室感光材料の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷写真製版分野に於いて、印刷
物のカラー化や複雑さが増し、又、カラースキャナーが
発達してきており、特に、返し工程での効率の向上が強
く要望されている。とりわけ、返し工程の明室化は、作
業能率の向上に大きく寄与するものであり、明室化率が
年々増加している。この返し工程の明室化は、プリンタ
ー等の機器面の改良と感光材料の改良との両面からもた
らされるものである。
【0003】感光材料の面からいえば、明室で扱うこと
のできる超低感度の明室感光材料と呼ばれるハロゲン化
銀感光材料が開発されている。そして、その感光材料
は、所謂“リス現像”処理適正が付与され、高品質化が
はかられているが、その品質、写真特性曲線のガンマ、
カブリ、足きれ、網点、品質等の点で不十分である。
【0004】一方“リス現像”処理並の硬調な画像を得
る為の技術としては、幾つかその試みについて特許の開
示を見ることができる。例えば、特開昭52−1831
7号や特公昭53−40899号等がある。又、ヒドラ
ジン化合物を使用し、硬調化画像を得る技術として特開
昭53−16623号、同53−20921号、同53
−20922号、同53−49429号、同53−66
731号、同53−66732号、同53−77616
号、同53−84714号、同53−137133号、
同54−37732号、同54−40629号、同55
−52050号、同55−90940号、同56−67
843号等が開示されている。これら一連のヒドラジン
化合物を用いた画像形成方法における処理方法では、ヒ
ドラジン化合物を含有している現像液のpH値又はヒド
ラジン化合物を含有している写真材料の処理現像液のp
H値が比較的高いレベルにあることが望ましいとしてい
て、現像液の有効寿命を下げるという欠点があった。
【0005】これに対して、特開昭56−106244
号では、画像形成時に、ヒドラジン化合物及び現像促進
量のアミノ化合物を含有することによって、硬調な画像
を比較的低pH(11〜11.5)で形成できることと
している。
【0006】しかしながら、これらのヒドラジン化合物
を用いた硬調な画像形成法は所謂「明室感光材料」への
適用例は今までに開示された技術にはなかった。本発明
の発明者らは鋭意研究の結果、これら有用なヒドラジン
化合物による硬調化技術を、現在最も高品質への要望の
高い明室感光材料へ応用する技術を確立できたものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、高品質で硬調な画像を与える明室返し用ハロゲン化
銀写真感光材料の処理方法を提供することである。又、
第2の目的は、ヒドラジン化合物による硬調化技術を明
室返し用ハロゲン化銀写真感光材料に適用できる技術を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、少なくとも80モル%の塩化銀を含む表面潜像型ハ
ロゲン化銀を含有し、かつ、該ハロゲン化銀1モル当り
水溶性ロジウム塩を1×10-6モル〜6.0×10-5
ル含有し、かつ下記一般式(1)で示される化合物を少
なくとも1種類含有する少なくとも1層のハロゲン化銀
乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料をアルカノー
ルアミン類を含有する現像液で現像処理することを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法により達成
できた。
【0009】一般式(1) R1NHNHCOR2 上記式中、R1は置換基を有してもよいアリール基を表
わし、R2は水素原子又はそれぞれ置換基を有してもよ
いフェニル基若しくは炭素数1〜3のアルキル基を表わ
す。
【0010】以下、本発明の構成について詳細に具体的
に説明する。
【0011】本発明に於いて使用される少なくとも80
モル%の塩化銀を含むハロゲン化銀は、塩化銀、塩臭化
銀、塩沃化銀又は塩臭沃化銀のいずれでもよいが、その
ハロゲン化銀組成率に於て塩化銀量は80モル%以上で
あり、より好ましくは塩化銀含有率が90モル%以上で
ある。
【0012】塩化銀含有率が小さくなると、明室感光材
料として重要な明室室内灯下での安全性が劣化してく
る。これにより明室感光材料(以後感光材料を感材と略
記する)としての作業性を低下させ、実用に供せられな
い。普通用いられる明室室内灯の発光分布は波長400
nmより長波長側である。塩化銀含有率が小さくなれば
小さくなるほど、明室室内灯の発光波長と、ハロゲン化
銀粒子の固有感度との重なりが増加する為に、明室室内
灯での安全性が劣化していると考えられる。
【0013】本発明において用いられる水溶性ロジウム
塩としては、二塩化ロジウム、三塩化ロジウム、ヘキサ
クロロロジウム酸アンモニウム等が挙げられるが、好ま
しくは三価のロジウムのハロゲノ錯化合物例えばヘキサ
クロロロジウム(III)酸もしくはその塩である。
【0014】本発明に於ては水溶性ロジウム塩の添加量
はハロゲン化銀1モルあたり1.0×10-6モル〜6.
0×10-5モルである。水溶性ロジウム塩が1.0×1
-6モルより少ない場合は、本発明の目的である明室返
し感材としての必要な感度まで減感しない。
【0015】すなわち当業界で周知の各種化学増感を全
く施さない乳剤を原始乳剤と称することとし、該原始乳
剤のハロゲン化銀1モル当り1.0×10-5モルの水溶
性ロジウム塩の添加時のハロゲン化銀原始乳剤の感度を
100とすれば、通常に用いられている明室感材の場
合、水溶性ロジウム塩の添加量が凡そ1.0×10-4
ル/AgX1モルのときの原始乳剤感度は凡そ1〜10
である。一方1.0×10-6モル/AgX1モルの添加
するときには原始乳剤感度は凡そ1000である。これ
は、通常明室感材として必要な感度限度の100〜10
00倍である為、これより高感度な原始乳剤に対して、
通常の明室感材として使用するには困難が生ずる。その
理由として、通常用いられる露光装置では、適正露光時
間が短かすぎるとか、室内灯での安全時間が短かすぎる
などという不都合が生じるからである。そこで1.0×
10-6モル/AgX1モル添加時では、第2の減感剤と
の併用が好ましい。具体的な減感剤としては、塩化第2
銅、塩化イリジウム等の無機減感剤やピナクリプトール
イエロー、フェノサフラニン等の有機減感剤が挙げられ
る。又、タートラジン等、波長350〜450nmに吸
収を持つような有機染料を併用してもよい。もし水溶性
ロジウム塩を単独で所要限度まで減感させるには、好ま
しくは5×10-6モル/AgX1モル以上の添加が良
い。
【0016】一方、水溶性ロジウム塩の添加量が6.0
×10-5モル/AgX1モルを越えるとヒドラジン化合
物による硬調化効果が著しく減少する。すなわち1.0
×10-5モル/AgX1モルまでの量の水溶性ロジウム
塩を添加した乳剤に対しては、本発明の目的を達せられ
るような高品質の明室感材を得る為のヒドラジン化合物
の添加量はハロゲン化銀1モル当り2.0×10-3〜1
0×10-2モル量の添加で十分である。しかるに、水溶
性ロジウム塩の添加が6.0×10-5モル/AgX1モ
ルに達した場合、硬調化させるに必要なヒドラジン化合
物の添加量は2×10-2モル〜1×10-1モル/AgX
1モルも必要となる。そして、例えば前述した様に通常
用いられる明室感材の場合の水溶性ロジウム塩の添加量
である凡そ1×10-4モル/AgX1モル量において
は、ヒドラジン化合物を1×10-1〜1モル/AgX1
モルも添加をしてすら目的とする高品質な明室感材を得
ることができない。
【0017】以上により、水溶性ロジウム塩の添加量
は、より好ましくは3.5×10-5モル/AgX1モル
以下である。
【0018】これらの現象は今日まで知られていない事
実である。この現象については、その機構等は詳細な検
討を待たねばならないが、本発明者らは以下の様に推察
している。すなちわ、ヒドラジン化合物は、ハロゲン化
銀に対して電子供与性を有することは、比較的昔から良
く知られており、現像主薬としても米国特許3,78
2,949号等にも記載されている。一方、ハロゲン化
銀中のロジウム化合物は、そのロジウム原子が強力な電
子受容体となって、明室感材等では光電子の受容体とな
り減感剤として働いていることは、特開昭56−149
030号を初めとする多くの明室感材の技術から明らか
にされている。しかしながら、この電子供与体(ヒドラ
ジン化合物)が電子受容体(水溶性ロジウム塩)を含有
するハロゲン化銀粒子に働いた場合、電子供与体の性格
すなわち硬調化効果は著しく抑制されるのではないかと
考える。すなわち、この硬調化効果を有効に引き出す為
には、電子受容体(水溶性ロジウム塩)を減ずるより方
法がないと思われる。本発明で用いられる水溶性ロジウ
ム塩の添加量が通常使用される量に比して少量である必
要性は、以上の様に電子供与体と電子受容体の電子論的
なバランスを十分考慮しなければならないからである。
【0019】この点が、本発明によってはじめて開示さ
れた内容である。
【0020】本発明において、水溶性ロジウム塩は、ハ
ロゲン化銀乳剤の調製時に存在させると良いが、該調製
時とは乳化及び物理熟成の過程を言い、この過程におけ
る任意の時期に任意の方法で添加すればよい。しかし好
ましい添加時期は乳化時であり、更に特に好ましいのは
ハライド液中に水溶性ロジウム塩を添加して調製する方
法である。なぜならば、ロジウムの減感効果を最大に引
き出す為にはロジウム原子をハロゲン化銀粒子の内部か
ら表面にかけて均一に分布させねばならず、その為ハラ
イド液中に添加することが好ましい。
【0021】次に、本発明に係わる一般式(1)で表わ
されるヒドラジン化合物について説明する。
【0022】該一般式(1)R1NHNHCOR2におい
て、R1は置換基を有してもよいアリール基を表すが、
特にハメットのシグマ値から導かれる電子求引特性が+
0.30より小であるようなフェニル核が良い。ハメッ
トのシグマ値は、比較的簡単に文献等から求めることが
できる。R1が表す置換基を有してもよいアリール基の
好ましい基の1つとして無置換のフェニル基が挙げられ
る。さらにまた、アリール基に対する好ましい置換基と
して、ハロゲン基(例えば、フルオロ基、クロロ基)、
アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、
n−ヘキシル基、n−オクチル基、tert−オクチル
基、n−デシル基、n−ドデシル基)、アルコキシ基、
アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、プロパノ
イルアミノ基、ベンゾイルアミノ基)が挙げられる。ま
た、アリール基に対する置換基は、特に好ましくは写真
添加剤用バラスト基を有しているものである。バラスト
基は一般的に炭素数8個以上を含有していて、例えばm
−tert−ペンチルフェノキシ基がブチルアミド等に
置換した状態で、乳剤塗設後のフイルム層中の拡散性を
抑えるのに有効に働く。
【0023】R2は水素原子、置換基を有してもよいフ
ェニル基又は置換基を有してもよい炭素数1〜3のアル
キル基を示すが、特に好ましいのは水素原子である。次
に、特に好ましいヒドラジン化合物の例を挙げるが、本
発明は下記例に限るものではない。
【0024】
【化1】
【0025】一般式(1)で示される化合物は一般には
ヒドラジン類とギ酸との反応、又はヒドラジン類とアシ
ルハライドとの反応によって合成することができる。
【0026】一般式(1)で示される化合物はハロゲン
化銀1モル当り1×10-3モル〜1×10-4モルの添加
で用いられ、特に好ましくは5×10-3モル〜5×10
-2モル量の添加が良い。
【0027】一般式(1)で示される化合物を乳剤中に
添加するには、写真乳剤中の添加剤を加える通常の方法
を用いることができる。例えば水溶性の化合物は適当な
濃度の水溶液とし水に不溶又は難溶の化合物は水と混和
しうる適当な有機溶媒に溶解し、溶液として乳剤に加え
るなどの方法で使用できる。
【0028】本発明における乳剤調製方法としては、順
混合法、逆混合法等のシングルジェット法や、同時混合
法によるダブルジェット法のいずれでもよい。特願昭5
8−88186号、同58−88220号、同58−2
00685号に示された同時混合法による乳剤調製法に
従えば、単分散粒子が得られ、本発明の効果に対して有
効に働くが、本発明はこれら単分散粒子のみに有効であ
るわけではない。また、アンモニア法、中性法、酸性法
や特公昭58-3532号に開示された変則アンモニア法等い
ずれでもよい。ハロゲン化銀粒子晶癖は立方晶、14面
体、8面体のいずれでもよく、また特開昭58−108
525号に開示されたタブレット型粒子でもよい。粒子
サイズは0.5μ以下が好ましいが、別に制限するもの
ではない。
【0029】この様にして調製された乳剤は化学増感剤
によって化学増感(例えば、硫黄増感、金増感、還元増
感等やそれらの併用)することも可能である。しかし全
く化学増感をしなくとも本発明の目的は達成される。
【0030】更に、この様にして調製された乳剤には安
定剤として例えばテトラザインデン類、カブリ防止剤と
して例えばトリアゾール類、テトラゾール類、カバーリ
ングパワー向上剤、イラジエーション防止剤として例え
ばオキサノール染料、ジアルキルアミノベンジリデン染
料等、湿潤剤として例えばポリマーラテックス類、その
他一般の写真用乳剤に用いられる添加剤、例えば延展
剤、硬膜剤等を添加することは可能である。
【0031】本発明において、ハロゲン化銀写真感光材
料の支持体は、ポリエステルベース、TACベース、バ
ライタ紙、ラミネート加工紙、ガラス板等通常用いられ
るものが用いられる。
【0032】本発明において、ハロゲン化銀写真感光材
料の露光用光源としては主として印刷分野で用いられる
紫外線に富んだ光源、例えばキセノン、メタルハライ
ド、水銀灯、超高圧水銀灯が用いられる。
【0033】本発明において、ハロゲン化銀写真感光材
料の現像に使用される現像液としては、一般的なハロゲ
ン化銀写真感材に用いられる現像液及びリス現像液のい
ずれかにアルカノールアミン類を含有させた現像液を用
いることができる。
【0034】本発明に用いられる現像液の現像主薬とし
ては、ハイドロキノン、クロロハイドロキノン、カテコ
ールの様なジヒドロキノンベンゼン類や、1−フェニル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−
ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−
4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン
の様な3−ピラゾリドン類があげられ、さらに又、N−
メチル−p−アミノフェノール、N−(4−ヒドロキシ
フェニル)グリシンの様なパラアミノフェノール類、β
−メタンスルホンアミドエステル、エチルアミノトルイ
ジン、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミンの様
なp−フェニレンジアミン類及びアスコルビン酸類など
があげられ、この様な現像主薬を1つ以上含む水溶液と
して使用される。
【0035】本発明に用いられる現像液に含有させるア
ルカノールアミン類としては、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、3−ジエチルアミノ−1−プロパ
ノール、2−メチルアミノ−1−エタノール、3−ジエ
チルアミノ−1,2−プロパンジオール、ジイソプロピ
ルアミン、5−アミノ−1−ペンタノール、6−アミノ
−1−ヘキサノール等の現像促進効果を有するアルカノ
ールアミン類があげられる。
【0036】他に、現像液には亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸カリウム、ホルムアルデヒド亜硫酸水素ナトリウム、
ヒドロキシルアミン、エチレン尿素の様な保恒剤、臭化
ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム等の様な無
機塩の現像抑制剤、1−フェニル−5−メルカプトテト
ラゾール、5−ニトロベンゾイミダゾール、5−ニトロ
ベンゾトリアゾール、5−ニトロインダゾール、5−メ
チル−ベンゾトリアゾール、4−チアゾリン−2−チオ
ン等の様な1種以上の有機抑制剤、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等のアルカリ剤、炭酸ナトリウム、リン
酸ナトリウム、炭酸水溶液、リン三水溶液等の現像液中
でバッファー効果を持つバッファー剤、硫酸ナトリウ
ム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムの様な塩類、
エチレンジアミン4酢酸ナトリウム、ニトロ3酢酸ナト
リウム、ヒドロキシジアミン3酢酸ナトリウム等のキレ
ート化効果による硬水軟化剤、グルタルアルデヒドの様
な現像硬膜剤、ジエチレングリコール、ジメチルホルム
アルデヒド、エチルアルコール、ベンジルアルコールの
様な現像主薬や有機抑制剤の溶剤、メチルイミダゾリ
ン、メチルイミダゾール、ポリエチレングリコール、ド
デシルピリジニウムブロマイド等の現像調整剤等を添加
して構成される。
【0037】現像液のpHは特に規定はないがpH9〜
13の範囲が好ましい。
【0038】本発明のハロゲン化銀感材を現像するのに
好ましい現像液の組成の一例は次の通りである。現像主
薬としてハイドロキノン20〜60g/l及び1−フェ
ニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾ
リドン0.1〜2g/l又は1−フェニル−4,4−ジ
メチル−3−ピラゾリドン0.1〜2g/l、現像液保
恒剤としての亜硫酸ナトリウム10〜200g/l又は
亜硫酸カリウム10〜200g/l、無機塩の現像抑制
剤として臭化ナトリウムや臭化カリウム1〜10g/
l、現像促進効果を持つアルカノールアミン類1〜50
g/l、有機抑制剤としては例えば5−メチルベンゾト
リアゾール0.05〜2g/l若しくは5−ニトロイン
ダゾール0.01〜2g/l、バッファー剤としての炭
酸ナトリウム1〜50g/lやリン酸水溶液(1mol
/l)10〜800ml/l、キレート化剤としてのエ
チレンジアミン4酢酸2ナトリウム塩0.1〜10g/
lを添加し、適当なアルカリ剤(例えば水酸化カリウ
ム)を用いてpHを11.0〜12.5に調整した現像
液である。
【0039】本発明の処理方法において、前記ハロゲン
化銀写真感材は、上述した現像液で現像された後、定
着、水洗、乾燥のプロセスを経て画像を固定される。こ
の現像プロセスにおける現像温度と現像時間に対して
は、特に制約はないが、現像温度は20〜45℃、現像
時間は15秒〜200秒の範囲が好ましい。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】実施例1 次に示すA液、B液及びC液の溶液を用いて塩臭化銀乳
剤1〜5を調製した。尚溶剤Cに使用した塩化ナトリウ
ム及び臭化カリウム添加量は表1に調製乳剤ハロゲン化
銀粒子組成と共に示した。
【0042】 〔溶液A〕 オセインゼラチン 17g ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシジコハク酸 エステルナトリウム塩 10%エタノール溶液 5ml 蒸留水 1280cc 〔溶液B〕 硝酸銀 170g 蒸留水 410ml 〔溶液C〕 塩化ナトリウム 表1記載量 臭化カリウム 表1記載量 オセインゼラチン 11g 三塩化ロジウム三水塩 5ml ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシジコハク酸 エステルナトリウム塩 10%エタノール溶液 5mg 蒸留水 412ml
【0043】
【表1】
【0044】*水溶性ロジウム塩は溶液CにRhCl3
・3H2Oとして5mg/AgX1モルすなわち1.9
×10-5モル/AgX1モル添加している。
【0045】溶液Aに溶液Bと溶液Cとを同時混合法に
より添加を行なった。この時の添加時の保温温度及び溶
液Bと溶液Cの添加時間及び、添加終了後のオストワル
ド熟成時間及びその時の保温温度は調製後のハロゲン化
銀粒子の粒子サイズが平均0.20μm、その粒径分布
が平均粒子サイズの±0.05μmの範囲内に90%以
上の粒子が収まるように適宜条件選定を行なった。その
条件を表2に示した。
【0046】
【表2】
【0047】表2で示した条件で溶液(B)と(C)を
添加し、オストワルド熟成後、常法により脱塩、水洗を
行い、その後オセインゼラチンの水溶液600ml(オ
セインゼラチン30gを含有)を加えて55℃30分間
撹拌により分散し、乳剤1〜5を得た。これら乳剤は平
均粒子サイズ0.2μmの単分散粒子であることが電子
顕微鏡による観察で明らかになった。
【0048】次にこの乳剤に6−メチル−4−ヒドロキ
シ−1,3,3a,7−テトラザインデンを1g/Ag
X1モル加え、前記のヒドラジン化合物である1−ホル
ミル−〔2−4−{2−(2,4−ジ−t−ペンチルフ
ェノキシ)ブチルアミド}フェニル〕ヒドラジドを1.
0g/AgX1モル添加し、またポリエチレングコール
を250mg/AgX1モルを添加し、エチルアクリレ
ートラテックスポリマー2g/m2、ゼラチンを2.5
g/m2、AgX粒子を銀量換算で3.5g/m2になる
ようにサポニン溶液を延展剤としてPETベース上に塗
布した。この乳剤層をゼラチン1.5g/m2になる様
にサポニン溶剤と硬膜剤としてムコクロル酸を添加した
硬膜オーバーコート層によって保護した。
【0049】こうして得られた試料を明室プリンター
(オーク製作所製HMW−215)でウェッジ露光した
後下記表3に示す現像液で38℃、30秒現像を行ない
その後定着、水洗、乾燥を行なった。
【0050】
【表3】
【0051】こうして現像処理をして得られた結果を表
4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】*1:濃度2.5における感度、乳剤5を
100とした相対感度値で示した。
【0054】*2:東芝製FS40SW・NU退色防止
灯を約200ルックス下で照射した時、未露光部のかぶ
りが発生しない最高の時間を示した。通常の製版作業で
は最低20分は必要である。用途を限れば10程度でも
可能であるが、30分以上でないと作業に支障をきた
す。
【0055】*3:写真特性曲線上で濃度0.3〜3.
0点を結んでえられるガンマの高いものより◎,○,
△,×で示した。通常は△は必要であり、◎は高品質さ
を示す。
【0056】表4に示した結果より次のことが言える。
【0057】試料のハロゲン化銀粒子組成においてAg
Clの比率が高くなればなるほど感度は減少し、かつ、
明室安全時間が向上する。また硬調度に於いては、すべ
ての試料が非常に硬調であり高品質であるが、 (1) 明室安全時間2分以下の試料1−1、1−2は
通常の製版作業に供し得ない。
【0058】(2) 以上のことより、明室感材として
必要な性能は本発明の試料1−3、1−4及び1−5に
よってえられる。
【0059】実施例2 実施例1で示した乳剤5を用いて、添加するヒドラジン
種について評価を行なった。実施例1で示した試料の作
製法のうち、添加するヒドラジン化合物のみを下記化合
物にそれぞれ変更し、その他は同一とした。又、現像液
も実施例1と同一のものを用いた。
【0060】実施例1と同様にウェッジ露光をしたの
ち、現像、定着、水洗、乾燥のプロセスを経て試料を得
た。
【0061】以下にここで用いたヒドラジン化合物を示
した。
【0062】
【化2】
【0063】
【表5】
【0064】ヒドラジン化合物はすべて凡そ2×10-3
モル/AgX1モル添加した。
【0065】表5に示した結果より次の事が言える。
【0066】1.ヒドラジン化合物の添加していない試
料2−1では低感度であるが非常に軟調で実用に供しえ
ない。
【0067】2.ヒドラジン化合物に於いて(1)−1
や(1)−2は実用性を有するが、非拡散性のより高い
(1)−3、(1)−4の方が添加モル当りの硬調化効
果が高く、非拡散性基を有するヒドラジン化合物の方が
好ましい。
【0068】3.ヒドラジド化合物中でt−ペンチル体
では効果がほとんどなかった。
【0069】4.以上のことより本発明に係るヒドラジ
ン化合物は本発明の目的達成に甚だ有用である。
【0070】実施例3 次に示すA液、B液及びC液の溶液を用いて塩臭化銀乳
剤を11種調製した。この時溶液C液の塩化ロジウム三
水塩の量を表6に示した如く添加した。
【0071】 〔溶液A〕 オセインゼラチン 17g ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシジコハク酸 エステルナトリウム塩 10%エタノール溶液 5ml 蒸留水 1280cc 〔溶液B〕 硝酸銀 170g 蒸留水 410ml 〔溶液C〕 塩化ナトリウム 74.81g 臭化カリウム 2.38g オセインゼラチン 11g ポリイソプロピレン−ポリエチレンオキシジコハク酸 エステルナトリウム塩 10%エタノール溶液 5ml 三塩化ロジウム三水塩 表6記載量 蒸留水 412cc 溶液Aに溶液Bと溶液Cとを同時混合法で40℃40分
間で添加を行なった。添加終了後40℃10分間オスト
ワルド熟成を行ない、その後、常法により脱塩、水洗を
行ない、その後、オセインゼラチンの水溶液600ml
(オセインゼラチン30g含有)を加えて55℃30分
間撹拌し、分散を行ないそれぞれの乳剤を得た。その乳
剤は、平均粒子サイズ0.20μmの単分散粒子であっ
た。
【0072】実施例1とヒドラジン化合物等を同一にし
て塗布用乳剤を調製し塗布、乾燥後試料を得た。この時
試料(3−12)に対しては(3−10)と同一乳剤に
チオ硫酸ナトリウム五水塩10mg/AgX1モル加え
55℃40分間化学熟成をしたのち、安定剤として6−
メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザ
インデンを1g/AgX1モル加えた。この試料に対し
てのみは、ヒドラジン化合物は添加せずその他の添加剤
は試料(3−1)〜(3−11)と同一にし、同様の方
法によって塗布、乾燥後試料を得た。
【0073】この様にして得られた試料を実施例1と同
一の露光条件でウェッジ露光した後、試料(3−1)〜
(3−11)に対しては、実施例1で示した現像液で処
理した。試料(3−12)に対しては、コニカ(株)製
現像液CDM−621で38℃20秒現像処理した。
【0074】この様にして得られた試料について、写真
特性上の感度と硬調度及び明室安全時間の評価を行な
い、その結果を表6にまとめて示した。感度は通常に使
用されている明室感材を通常のラピッドアクセス用現像
液で処理した試料である(3−12)を100とした時
の相対感度で示した。他の評価法は実施例1に準じた。
【0075】
【表6】
【0076】表6に示した結果より次の事が言える。
【0077】1.RhCl3・3H2Oの添加量が1.0
×10-6モル/AgX1モルより少ない(3−1)、
(3−2)では、通常用いられる明室感材より高感度で
ありかつ、暗室安全時間も非常に短く、実用に供しえな
い。
【0078】2.RhCl3・3H2Oの添加量が1.0
×10-5〜1.0×10-6モル/AgX1モルの範囲に
あるものは若干感度は高く、又、明室安全時間も短かい
が、実用化できると考えられる。
【0079】3.RhCl3・3H2Oの添加量が5.0
×10-5〜1.0×10-5モル/AgX1モルの範囲に
あるものは、通常の明室感材(3−12)と同等以上の
性能を有しており実用に供せられる。
【0080】4.RhCl3・3H2Oの添加量が7.0
×10-5モル/AgX1モルを越えるものは、ヒドラジ
ン化合物による硬調化効果は全く認められず、又、写真
性能上、品質面で問題があり、実用に供せられないと考
える。
【0081】5.以上のことよりRhCl3・3H2Oの
添加量は1.0×10-6モル/AgX1モル〜5.0×
10-5モル/AgX1モルの範囲内で硬調な高品質で、
明室安全時間の長い明室感光材料を得ることができた。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、高品質で硬調な画像を
与える明室返し用ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
が提供され、また、ヒドラジン化合物による硬調化技術
を明室返し用ハロゲン化銀写真感光材料に適用できる技
術が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神 国夫 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも80モル%の塩化銀を含む表
    面潜像型ハロゲン化銀を含有し、かつ該ハロゲン化銀1
    モル当り水溶性ロジウム塩を1×10-6モル〜6.0×
    10-5モル含有し、かつ下記一般式(1)で示される化
    合物を少なくとも1種類含有する少なくとも1層のハロ
    ゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料をア
    ルカノールアミン類を含有する現像液で現像処理するこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。 一般式(1) R1NHNHCOR2 〔式中、R1は置換基を有してもよいアリール基を表わ
    し、R2は水素原子、置換基を有してもよいフェニル基
    又は置換基を有してもよい炭素数1〜3のアルキル基を
    表わす。〕
JP5450997A 1997-03-10 1997-03-10 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 Pending JPH09329874A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5450997A JPH09329874A (ja) 1997-03-10 1997-03-10 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5450997A JPH09329874A (ja) 1997-03-10 1997-03-10 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1760784A Division JPS60162246A (ja) 1984-02-01 1984-02-01 ハロゲン化銀写真感光材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09329874A true JPH09329874A (ja) 1997-12-22

Family

ID=12972622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5450997A Pending JPH09329874A (ja) 1997-03-10 1997-03-10 ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09329874A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5137776A (ja) * 1974-09-24 1976-03-30 Yoshio Kihara Genkintokunikokairesaifukenmaneekaadoire
JPS5320921A (en) * 1976-08-11 1978-02-25 Fuji Photo Film Co Ltd Silver halide photographic emulsion
JPS5799635A (en) * 1980-12-11 1982-06-21 Fuji Photo Film Co Ltd Silver halide photographic material
JPS58171036A (ja) * 1982-03-25 1983-10-07 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 写真画像の形成方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5137776A (ja) * 1974-09-24 1976-03-30 Yoshio Kihara Genkintokunikokairesaifukenmaneekaadoire
JPS5320921A (en) * 1976-08-11 1978-02-25 Fuji Photo Film Co Ltd Silver halide photographic emulsion
JPS5799635A (en) * 1980-12-11 1982-06-21 Fuji Photo Film Co Ltd Silver halide photographic material
JPS58171036A (ja) * 1982-03-25 1983-10-07 Konishiroku Photo Ind Co Ltd 写真画像の形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0693083B2 (ja) 硬調現像用の写真要素及び方法
JP2934997B2 (ja) 黒白ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPS6291939A (ja) 現像処理方法
JPS6343736B2 (ja)
JPS60162246A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS5971047A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像処理方法
JP2514316B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH09329874A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JPS62157025A (ja) 核生成現像制御剤を含む写真組成物
EP0650086B1 (en) Method of improving abrasion resistance of photographic silver halide materials
JPH0560851B2 (ja)
JPS5828570B2 (ja) 直接ポジ画像の形成方法
JPS6147945A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPS6275436A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3094240B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその処理方法
JP3042714B2 (ja) 写真用高コントラストハロゲン化銀材料
JPH0687147B2 (ja) 画像形成方法
JPH0612405B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2516050B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2879579B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2829455B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の現像方法
JPH02840A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びそれを用いる硬調写真画像の形成方法
JP3296852B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2593260B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2879562B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料