JP2879579B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関し、特に、新
規な造核剤として機能し得る化合物を含有する写真感光
材料に関するものである。
造核剤は例えば写真製版プロセスに用いるハロゲン化
銀写真感光材料における硬調化剤として、また、直接ポ
ジ型のハロゲン化銀写真感光材料におけるカブリ剤とし
て、用いられることが知られている。
〔従来の技術及び解決すべき問題点〕
写真製版プロセスにおける原稿の連続階調の濃度変化
をこの濃度に比例する面積を有する網点の集合に変換す
る工程においては、一般に、硬調な写真特性を有するハ
ロゲン化銀写真感光材料が用いられている。
画像に硬調な特性を付与するためには、従来、特開昭
56−106244号公報,米国特許第4,686,167号明細書及び
ヨーロッパ特許333,435号明細書に示されたように、ハ
ロゲン化銀写真感光材料に、いわゆる硬調化剤としてヒ
ドラジンのような化合物を含有させ、更に、この化合物
の硬調特性を有効に発揮させるハロゲン化銀粒子を用い
たり、その他の写真用添加剤を適宜組み合わせて所望の
写真感光材料を得るように調整していた。このようなハ
ロゲン化銀写真感光材料は、確かに感光材料として安定
しており、迅速処理可能な現像液で処理することによっ
ても高コントラストな写真画像を得ることができるもの
である。
しかしながら、連続階調の原稿を網点画像に変換する
際、網点中に砂状、ピン状のカブリ、いわゆる黒ピンが
発生して網点画像の品質を損なうという問題点を生ずる
ことがある。そこで、この問題点を解決するために、従
来ではヘテロ原子をもつ種々の安定剤、抑制剤を加える
などの手段が講じられることがあったが、必ずしも有効
なものとは言い難いものであった。
従って、上記のような問題を解決した、有効な硬調化
剤を用いた感光材料が望まれている。
一方、直接ポジ型のハロゲン化銀写真感光材料を用い
てポジ画像を形成する方法の1つとして、カブラされて
いない内部潜像型ハロゲン化銀乳剤を用い、画像露光後
カブリ剤の存在下に表面現像を行い、ポジ画像を得る方
法が知られている。
この技術分野においては種々の技術がこれまでに知ら
れている。例えば、米国特許第2,592,250号、同第2,45
6,957号、同第2,497,875号、同第2,588,982号、英国特
許第1,151,363号明細書、特公昭43−29405号、特開昭47
−9434号、同47−9677号、同47−32813号、同47−32814
号、同48−9727号、同48−9717号公報、米国特許第3,76
1,266号、同3,496,577号明細書、特開昭50−8524号、同
50−38525号公報等がその主なものである。
有用なカブリ剤としては、ヒドラジン化合物が知られ
ている。
例えば、米国特許第2,563,785号、同第2,588,982号明
細書に記載されているヒドラジン化合物、米国特許第2,
064,700号明細書に記載されているナフチルヒドラジン
スルフォン酸、あるいは英国特許第1403018号明細書に
記載されているスルフォメチルヒドラジン類がカブリ剤
として使用されている。また特公昭41−17184号公報に
はヒドラジド、またはヒドラゾン化合物を用いてカラー
ポジ画像が得られることが記載されている。
しかしながら、これらの化合物を用いた場合は、通常
の潜像銀の現像に比較して現像が開始されるまでの誘導
期が長く、従ってその現像はかなり遅延される。
また従来技術には、多層カラー写真感光材料に適用し
た場合、層間に特性の不均一を引き起こし易い、最終的
に得られる最大濃度が低い等の問題点があった。
また、好ましいカブリ作用を維持して良好な結果を得
るために、従来、12以上の高いpH値の下で現像が行われ
ていたが、これは現像主薬の劣化を著しく促進したり、
写真感光材料の膜物性を低下させるなど、決して望まし
いものではない。
従って直接ポジ型のハロゲン化銀写真感光材料につい
ても、上記のような問題点を解決した、有利なカブリ剤
を用いた感光材料が望まれている。
〔発明の目的〕
本発明の第1の目的は、硬調な写真特性を有するとと
もに、網点画像中に発生するカブリを抑制して高コント
ラストな写真特性を発揮することのできるハロゲン化銀
写真感光材料を提供することにある。
本発明の第2の目的は、直接ポジ型のハロゲン化銀写
真感光材料に適用して、低pHの現像液で現像した時でも
充分高い最高濃度(Dmax)が得られ、また短時間のカブ
リ現像でも最大濃度が大きくかつ最小濃度が小さい良好
な画像が得られ、また経時保存後も最小濃度の上昇の少
ないものとすることができる写真感光材料を提供するこ
とにある。
〔発明の構成及び作用〕
本発明の諸目的は、下記構成のハロゲン化銀写真感光
材料により達成された。
即ち、少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有する
ハロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳
剤層に含有されるハロゲン化銀乳剤が、表面潜像型乳剤
であり、単分散度が1〜30の塩臭化銀乳剤で、該ハロゲ
ン化銀写真感光材料が下記一般式〔I〕で表される化合
物を少なくとも1種含有することを特徴とするpH10.5未
満の現像液用のハロゲン化銀写真感光材料によって、上
記目的は達成された。
一般式〔I〕 式中、Xは、アシルアミノ、ウレイド、ヒドラジノカ
ルボニルアミノ、スルホンアミド、アミノスルホンアミ
ド、オキシカルボニルアミノ、−S−カルボニアミノ、 またはR3−O−のいずれかの基を表す。R1及びR2は、そ
れぞれ水素原子、またはアルキル、アリール、複素環の
いずれかの基を表し、R1とR2で窒素原子と共に環を形成
してもよく、また、 の基を形成してもよい。
R4及びR5は、それぞれ水素原子または置換可能な基で
あり、環を形成してもよい。R3は水素原子、またはアリ
ール、複素環のいずれかの基を表す。Rは水素原子また
はブロック基を表す。Z1及びZ2は置換可能な基を表し、
n及びmは0〜4の整数を表す。n,mが2以上のとき、
各Z1,Z2は同一でも異なっていてもよい。A1及びA2は共
に水素原子であるか、または一方が水素原子で他方はア
シル、スルホニル、またはオキザリルのいずれかの基を
表す。
一般式〔I〕について更に詳しく説明する。
Xはアシルアミノ(例えばオクタンアミド、テトラデ
カンアミド等の基)、ウレイド(例えばヘキシルウレイ
ド、δ−(2,4−ジ−t−アシルフェノキシ)ブチルウ
レイド等の基)、ヒドラジノカルボニルアミノ(例えば
2,2−ジブチルヒドラジノカルボニルアミノ、2−フェ
ニル−2−メチルヒドラジノカルボニルアミノ等の
基)、スルホンアミド(例えばヘキサデカンスルホンア
ミド、4−ブトキシベンゼンスルホンアミド、モルホリ
ノスルホンアミド等の基)、アミノスルホンアミド(例
えばN,N−ジブチルスルファモイルアミノ、N,N−ジメチ
ルスルファモイルアミノ等の基)、オキシカルボニルア
ミノ(例えばオクチルオキシカルボニルアミノ、ベンジ
ルオキシカルボニルアミノ等の基)、−S−カルボニル
アミノ(例えばC8H17SCONH−、C6H5SCONH−等の基)、 の各基を表す。
R1及びR2は、それぞれ水素原子、アルキル(例えばメ
チル、エチル、プロピル、ブチル、シクロヘキシル等の
基)、アリール(例えばフェニル、ナフチル等の基)、
複素環(例えばピリジル、チエニル、ピペリジノ、モル
ホリノ等の基)の各基を表すが、R1とR2で窒素原子と共
に環(例えば、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ等
の環)を形成してもよく、 の基を形成してもよい。
R4及びR5はそれぞれ水素原子または置換可能な基(例
えばアルキル、アリール、複素環等の基)であり、環
(例えばシクロヘキサン、チアゾール、オキサゾール、
ベンゾチアゾール等の環)を形成してもよい。
R3は水素原子、アリール(例えばフェニル、ナフチル
等の基)、複素環(例えばピペリジノ、モルホリノ、テ
トラヒドロピラニル、ピリジル、チエニル等の基)の各
基を表す。
Rとしては水素原子、及びブロック基としてのアルキ
ル(例えば、メチル、エチルベンジル、メトキシメチ
ル、トリフルオロメチル、フェノキシメチル、ヒドロキ
シメチル、メチルチオメチル、フェニルチオメチル等の
基)、アリール(例えばフェニル、クロルフェニル等の
基)、複素環(例えばピリジル、チエニル、フリル等の
基)、 の基が好ましい。
R6及びR7は水素原子、アルキル(例えばメチル、エチ
ル、ベンジル等の基)、アルケニル(例えばアリル、ブ
テニル等の基)、アルキニル(例えばプロパルギル、ブ
チニル等の基)、アリール(例えばフェニル、ナフチル
等の基)、複素環(例えば2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジニル、N−エチル−N′−エチルピラゾリジニル、
ピリジニル等の基)、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば
メトキシ、エトキシ等の基)、アミノ(例えばアミノ、
メチルアミノ等の基)の各基を表し、R6とR7で窒素原子
と共に環(例えばピペリジノ、モルホリノ等の環)を形
成してもよい。R8は水素原子、アルキル(例えばメチ
ル、エチル、ヒドロキシエチル等の基)、アルケニル
(例えばアリル、ブテニル等の基)、アルキニル(例え
ばプロパルギル、ブチニル等の基)、アリール(例えば
フェニル、ナフチル等の基、複素環(例えば2,2,6,6−
テトラメチルピペリジニル,N−メチルピペリジニル、ピ
リジル等の基)の各基を表す。
Z1及びZ2は置換可能な基(例えば、アルキル、アリー
ル、複素環、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アシル
アミノ、ウレイド、ヒドラジノカルボニルアミノ、スル
ホンアミド、アミノスルホンアミド、オキシカルボニル
アミノ、−S−カルボニルアミノ、 カルバモイル、スルファモイル、ハロゲン等の基)を表
す。
A1及びA2はともに水素原子、または一方が水素原子で
他方はアシル(例えばアセチル、トリフルオロアセチル
等の基)、スルホニル(例えばメタスルホニル、トルエ
ンスルホニル等の基)、オキサザリル(例えばエトキザ
リル等の基)の各基を表すが、A1及びA2は共に水素原子
であることが最も好ましい。
本発明において、Rが水素の時、Xはヒドラジノカル
ボニルアミノ、スルホンアミド,アミノスルホンアミ
ド,オキシカルボニルアミノ,−S−カルボニルアミ
ノ, の各基が好ましい。
Rがアルキル,アリール,複素環の時、Xはアシルア
ミノ,ヒドラジノカルボニルアミノ,スルホンアミド,
アミノスルホンアミド,オキシカルボニルアミノ,−S
−カルボニルアミノ, の各基が好ましい。
Rが水素原子、アルキル、アリール、複素環の時、X
が表すスルホンアミド及びアミノスルホンアミドとして
は、A1及びA2を除いた分子中の総炭素数が20以下となる
ようなものが好ましい。
Rが で、R6及びR7が水素原子、アルケニル、アルキニル、ア
リール、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノの時、Xはア
シルアミノ、ウレイド、ヒドラジノカルボニルアミノ、
スルホンアミド、アミノスルホンアミド、オキシカルボ
ニルアミノ、−S−カルボニルアミノ、 の各基が好ましい。R6及びR7が、アルキル、複素環の
時、Xはウレイド、ヒドラジノカルボニルアミノ、スル
ホンアミド、アミノスルホンアミド、オキシカルボニル
アミノ、−S−カルボニルアミノ、 の各基が好ましい。
Rが の時、Xはアシルアミノ、ウレイド、ヒドラジノカルボ
ニルアミノ、スルホンアミド、アミノスルホンアミド、
オキシカルボニルアミノ、−S−カルボニルアミノ、 の各基が好ましい。
本発明において好ましいRは、水素原子、アルキル、 の各基である。
更に好ましいRは、置換アルキル(例えばアルコキ
シ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ等で
置換されたアルキル)、 の各基である。
Rが、 の時、R6及びR7としては、水素原子、アルキル、アルケ
ニル、飽和複素環が好ましい。
上記一般式〔I〕で表される代表的な具体的化合物例
としては、以下に示すものがある。但し当然のことでは
あるが、本発明において用い得る一般式〔I〕の具体的
化合物は、これらの例示化合物に限定されるものではな
い。
次に本発明の化合物の合成法について述べる。例えば
化合物(1)はヨーロッパ特許330,109号明細書に記載
の中間体より次の合成法に従って合成できる。
化合物(32)は特願昭62−336565号記載の中間体より
次の合成法に従って合成できる。
その他の化合物も同様の合成方法で合成することがで
きる。
次に、本発明のハロゲン化銀写真感光材料を、コント
ラストの高い写真特性を発揮させる感光材料に適用した
場合の好ましい形態について説明する。
本発明を適用した高コントラストな画像を得ることが
できるハロゲン化銀写真感光材料中には、上記一般式
〔I〕で表される化合物の少なくとも1種が硬調化剤と
して機能する物質として含有されるが、該写真感光材料
に含まれる一般式〔I〕の化合物の量は、写真感光材料
中に含有されるハロゲン化銀1モル当たり5×10-7モル
ないし5×10-1モルであることが好ましい。
特に5×10-6モルないし1×10-2モルの範囲とするこ
とが好ましい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、少なくとも1
層のハロゲン化銀乳剤層を有する。すなわちハロゲン化
銀乳剤層は、支持体の片面に少なくとも1層設けられて
いることもあるし、支持体の両面に各々少なくとも1層
設けられていることもある。そして、このハロゲン化銀
乳剤は支持体上に直接塗設されるか、あるいは他の層例
えばハロゲン化銀乳剤を含まない親水性コロイド層を介
して塗設されることができ、更にハロゲン化銀乳剤層の
上には、保護層としての親水性コロイド層を塗設しても
よい。またハロゲン化銀乳剤層は、異なる感度、例えば
高感度及び低感度の各ハロゲン化銀乳剤層に分けて塗設
してもよい。この場合、各ハロゲン化銀乳剤層の間に、
親水性コロイドから成る中間層を設けてもよい。またハ
ロゲン化銀乳剤層と保護層との間に、中間層を設けても
よい。すなわち、必要に応じて中間層、保護層、アンチ
ハレーション層、バッキング層などの非感光性親水性コ
ロイド層を設けてもよい。
一般式〔I〕で表される化合物を硬調化剤として機能
させるべく本発明のハロゲン化銀写真感光材料に含有せ
しめるには、感光材料中の親水性コロイド層に含有させ
るのが好ましく、特に好ましくはハロゲン化銀乳剤層及
び/または該ハロゲン化銀乳剤層に隣接する親水性コロ
イド層に含有させるのがよい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料において、ハロゲ
ン化銀乳剤層に含有されるハロゲン化銀乳剤は、単分散
度が1〜30の塩臭化銀乳剤である。このハロゲン化銀の
粒子の平均径は0.05〜0.5μmの範囲のものが好ましく
用いられるが、なかでも0.10〜0.40μmのものが好適で
ある。
本発明において、ハロゲン化銀乳剤層に含有されるハ
ロゲン化銀乳剤は、その単分散度が1〜30の塩臭化銀乳
剤である。本発明において、単分散度は以下に定義する
ものであるが、本発明においてはその単分散度の値が1
〜30であり、好ましくは5〜20の範囲となるように調整
する。
本発明において、単分散度は、下記式で定義する。
即ちこの単分散度は粒径の標準偏差を平均粒径で割っ
た値を100倍した数値として定義されるものである。な
おハロゲン化銀粒子の粒径は、便宜上、立方晶粒子の稜
長で表し、その他の粒子(8面体、14面体等)は、投影
面積の平方根で算出する。
本発明を実施する場合、例えばハロゲン化銀の粒子と
して、その構造が少なくとも2層の多層積層構造を有す
るタイプのものを用いることができ、例えばコア部が塩
化銀または沃臭化銀、シェル部が臭化銀、逆にコア部が
臭化銀、シェル部が塩化銀である塩臭化銀粒子または塩
沃臭化銀粒子から成るものを用いることができる。この
とき、沃素を任意の層に含有させることができるが、沃
素は5モル%以内とすることが好ましい。
用いられるハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程
及び/または成長させる過程で、カドミウム塩、亜鉛
塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩(を含む錯塩)、
ロジウム塩(を含む錯塩)及び鉄塩(を含む錯塩)から
選ばれる少なくとも1種を用いて金属イオンを添加し、
粒子内部に及び/または粒子表面にこれらの金属元素を
含有させることができ、また適当な還元的雰囲気におく
ことにより、粒子内部及び/または粒子表面に還元増感
核を付与できる。
更にまた、ハロゲン化銀は種々の化学増感剤によって
増感することができる。その増感剤として、例えば、活
性ゼラチン、硫黄増感剤(チオ硫酸ソーダ、アリルチオ
カルバミド、チオ尿素、アリルイソチアシネート等)、
セレン増感剤(N,N−ジメチルセレノ尿素、セレノ尿素
等)、還元増感剤(トリエチレンテトラミン、塩化銀1
スズ等)、例えばカリウムクロロオーライト、カリウム
オーリチオシアネート、カリウムクロロオーレート、2
−オーロスルホベンゾチアゾールメチルクロライド、ア
ンモニウムクロロパラデート、カリウムクロロプラチネ
ート、ナトリウムクロロパラダイト等で代表される各種
貴金属増感剤等をそれぞれ単独で、あるいは2種以上を
併用して用いることができる。なお金増感剤を使用する
場合は助剤的にロダンアンモンを使用することもでき
る。
本発明を高コントラスト画像を得ることができる感光
材料に適用する場合、そのハロゲン化銀粒子が、内部の
感度より表面感度の高い粒子、いわゆるネガ画像を与え
るハロゲン化銀粒子である感光材料に好ましく適用する
ことができるので、上記化学増感剤で処理することによ
り性能を高めることができる。
また用いられるハロゲン化銀乳剤は、メルカプト類
(1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メ
ルカプトベンツチアゾール)、ベンゾトリアゾール類
(5−ブロムベンゾトリアゾール−5−メチルベンゾト
リアゾール)、ベンツイミダゾール類(6−ニトロベン
ツイミダゾール)などを用いて安定化またはカブリ抑制
を行うことができる。なお本発明に用いられるハロゲン
化銀乳剤には、増感色素、可塑剤、帯電防止剤、界面活
性剤、硬膜剤、現像促進剤などを加えることもできる。
本発明に係る一般式〔I〕の化合物を親水性コロイド
層に添加する場合、該親水性コロイド層のバインダーと
してはゼラチンが好適であるが、ゼラチン以外の親水性
コロイドも用いることができる。
本発明の実施に際し、高コントラスト画像を得る感光
材料に用い得る支持体としては、例えばバライタ紙、ポ
リエチレン被覆紙、ポリプロピレン合成紙、ガラス板、
セルロースアセテート、セルロースナイトレート、例え
ばポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルフィ
ルムを挙げることができる。これらの支持体は、それぞ
れハロゲン化銀写真感光材料の使用目的に応じて適宜選
択される。
高コントラスト画像を得るハロゲン化銀写真感光材料
を現像処理するには、例えば以下の現像主薬が用いられ
る。
HO−(CH=CH)n−OH型現像主薬の代表的なものとし
ては、ハイドロキノンがあり、その他にカテコール、ピ
ロガロールなどがある。
また、HO−(CH=CH)n−NH2型現像剤としては、オ
ルト及びパラのアミノフェノールまたはアミノピラゾロ
ンが代表的なもので、N−メチル−p−アミノフェノー
ル、N−β−ヒドロキシエチル−p−アミノフェノー
ル、p−ヒドロキシフェニルアミノ酢酸、2−アミノナ
フトール等がある。
ヘテロ環型現像剤としては、1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾ
リドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−
4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンのような3−
ピラゾリドン類等を挙げることができる。
その他、T.H.ジェームス著ザ・セオリィ・オブ・ザ・
ホトグラフィック・プロセス第4版(The Theory of th
e Photographic Process,Fourth Edition)第291〜334
頁及びジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・
ソサエティ(Journal of the American Chemical Socie
ty)第73巻、第3,100頁(1951)に記載されているごと
き現像剤が本発明に有効に使用し得るものである。これ
らの現像剤は単独で使用しても2種以上組み合わせても
よいが、2種以上を組み合わせて用いる方が好ましい。
単独の場合にはハイドロキノン、組み合わせの場合には
ハイドロキノンを1−フェニル−3−ピラゾリドン、或
いはハイドロキノンとN−メチル=p−アミノフェノー
ルの組み合わせが好ましい。
また現像に使用する現像液には保恒剤として、例えば
亜硫酸ソーダ、亜硫酸カリ等の亜硫酸塩を用いても、本
発明の効果が損なわれることはない。また保恒剤として
ヒドロキシルアミン、ヒドラジド化合物を用いてもよ
い。その他一般白黒現像液で用いられるような苛性アル
カリ、炭酸アルカリまたはアミンなどによるpHの調整と
バッファー機能をもたせること、及びブロムカリなど無
機現像抑制剤及びベンゾトリアゾールなどの有機現像抑
制剤、エチレンジアミン四酢酸等の金属イオン捕捉剤、
メタノール、エタノール、ベンジルアルコール、ポリア
ルキレンオキシド等の現像促進剤、アルキルアリールス
ルホン酸ナトリウム、天然のサポニン、糖類または前記
化合物のアルキルエステル物等の界面活性剤、グルタル
アルデヒド、ホルマリン、グリオキザール等の硬膜剤、
硫酸ナトリウム等のイオン強度調整剤等の添加を行うこ
とは任意である。
本発明において使用される現像液には、有機溶媒とし
てアルカノールアミン類やグリコール等を含有させても
よい。
次に本発明の感光材料を直接ポジ型のハロゲン化銀写
真感光材料として利用する場合の好ましい形態について
説明する。
この場合、一般式〔I〕で表される化合物は、カブリ
剤として機能させることができる。以下一般式〔I〕で
表される化合物をカブリ剤として用いる場合、これを
「本発明のカブリ剤」と称する。
本発明のカブリ剤は、それらの少なくとも1種を、画
像露光後、現像処理の際に、直接ポジ型の画像を与える
乳剤である内部潜像型ハロゲン化銀乳剤をカブラせるよ
うに存在せしめればよい。即ち、内部潜像型ハロゲン化
銀乳剤を有する写真感光材料を露光後、本発明のカブリ
剤の存在下に現像処理できるような形で感光材料中に含
有させればよい。
好ましい実施態様としては、本発明のカブリ剤の少な
くとも1種をハロゲン化銀乳剤層またはそれに隣接する
層(例えばハロゲン化銀感光層、中間層、フィルター
層、保護層、ハレーション防止層など)中に含有せしめ
るものである。
本発明のカブリ剤の使用量は、用いられるハロゲン化
銀乳剤の特性、カブリ剤の種類、現像条件によって広い
範囲に変化し得るが、内部潜像型ハロゲン化銀乳剤を有
する写真材料を画像露光後、表面現像液で現像処理して
ポジ画像が得られるだけのかぶらし作用を与える量であ
ればよい。現像処理後充分な最大濃度(例えば2.0以
上)を与える量であることが望ましい。
本発明のカブリ剤をハロゲン化銀乳剤に含有せしめる
には、熟成終了後の適当な時期に、ハロゲン化銀1モル
に対し該カブリ剤を10-5モル〜10-1モル程度、含有せし
めるようにするのが好ましい。
本発明の実施に際し、現像処理において使用すること
のできるハロゲン化銀現像剤には、ハイドロキノン類、
カテコール類、アミノフェノール類、3−ピラゾリドン
類、アスコルビン酸とその誘導体、レダクトン類、フェ
ニレンジアミン類等あるいはその混合物が含まれる。こ
れらの現像剤はあらかじめ乳剤中に含ませておき、高pH
水溶液浸漬中にハロゲン化銀に作用させるようにするこ
ともできる。
本発明の実施に際し、直接ポジ型のハロゲン化銀写真
感光材料の現像処理に使用される現像組成物は、更に特
定のカブリ防止剤及び現像抑制剤を含有することができ
る。あるいはそれらの組成別をハロゲン化銀写真感光材
料の層膜中に任意に組み入れることも可能である。通常
有用なカブリ防止剤には、例えば、ベンゾトリアゾール
類、5−メチルベンゾチアゾールのようなベンゾチアゾ
ール類;1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール類、
5−メチルベンゾトリアゾール等、1−メチル−2−テ
トラゾリン−5−チオン等のような複素環式チオン類;
芳香族及び脂肪族のメルカプト化合物等が含まれる。
本発明を直接ポジ型のハロゲン化銀写真感光材料に適
用した場合のハロゲン化銀乳剤は、内部潜像型ハロゲン
化銀乳剤、即ちハロゲン化銀粒子の内部に主として潜像
を形成し、感光核の大部分を粒子の内部に有するハロゲ
ン化銀粒子を有する乳剤である。この乳剤を形成するた
めのハロゲン化銀には、任意のハロゲン化銀、例えば臭
化銀、塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀等が包
含される。
特に好ましくは、この場合に用いる乳剤は、透明な支
持体に該乳剤を塗布した試料の一部を約1秒までのある
定められた時間にわたって光強度スケールに露光し、実
質的にハロゲン化銀溶剤を含有しない、粒子の表面像の
みを現像する下記の表面現像液Aを用いて20℃で4分間
現像した場合に、同一の乳剤試料の別の一部を同じく露
光し粒子の内部の像を現像する下記の内部現像液Bで20
℃で4分間現像した場合に得られる最大濃度の1/5より
大きくない最大濃度を示すものである。好ましくは、表
面現像液Aを用いて得られた最大濃度は内部現像液で得
られる最大濃度の1/10より大きくないものである。
表面現像液A メトール 2.5g L−アスコルビン酸 10 g NaBO2・4H2O 20 g KBr 1 g 水を加えて 1 内部現像液B メトール 2.0g 亜硫酸ソーダ(無水) 90.0g ハイドロキノン 8.0g 炭酸ソーダ水塩 52.5g KBr 5.0g KI 0.5g 水を加えて 1 また、内部潜像型ハロゲン化銀乳剤には、種々の方法
で調製されるものが含まれる。例えば、米国特許第2,59
2,250号明細書に記載されているコンバーション型ハロ
ゲン化銀乳剤、または、米国特許第3,206,316号、同第
3,317,322号、同第3,367,778号明細書、特公昭43−2940
5号公報に記載されている内部化学増感されたハロゲン
化銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤、または、米国特許
第3,271,157号、同第3,447,927号、同第3,531,291号明
細書に記載されている多価金属イオンを内蔵しているハ
ロゲン化銀粒子を有するハロゲン化銀乳剤、または、特
開昭50−8524号公報に記載されている積層構造を有する
粒子からなるハロゲン化銀乳剤、または、特願昭51−74
062号公報に記載されているアンモニア法により調製さ
れた沃化銀を含有するハロゲン化銀乳剤などである。
更に、用いられる内部潜像型ハロゲン化銀乳剤には、
アザインデン環を持つ化合物及びメルカプト基を有する
含窒素ヘテロ環化合物等をハロゲン化銀1モルに対し好
ましくは1mg〜10g含有させることにより、より低い最小
濃度を持ったより安定な結果を与えることができる。
アザインデン環をもった化合物としては、4−ヒドロ
キシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンが好ま
しい。メルカプト基を有する含窒素ヘテロ環化合物とし
てはピラゾール環、1,2,4−トリアゾール環、1,2,3−ト
リアゾール環、1,3,4−チアジアゾール環、1,2,3−チア
ジアゾール環、1,2,4−チアジアゾール環、1,2,5−チア
ジアゾール環、1,2,3,4−テトラゾール環、ピリダジン
環、1,2,3−トリアジン環、1,2,4−トリアジン環、1,3,
5−トリアジン環、これらの環が2〜3個縮合した環、
例えばトリアゾロトリアゾール環、ジアザインデン環、
トリアザインデン環、テトラザインデン環、ペンタザイ
ンデン環等、また、フタラジノン環、インダゾール環な
どがあるが、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾー
ルが好ましい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、特にポジ型の
感光材料に適用したものは、黒白写真感光材料でも、ま
た単色カラー写真でも多色カラー写真感光材料でもよ
い。フルカラー感光材料とする場合、青感光層、緑感光
層及び赤感光層を有するように構成することが好まし
い。この場合、通常イエローカプラーを含有する青感光
性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタカプラーを含有する緑
感光性ハロゲン化銀乳剤層及びシアンカプラーを含有す
る赤感光性ハロゲン化銀乳剤層から、写真感光材料が形
成される。
一つの好ましい態様にあっては、支持体から遠い側か
ら順に青感光層、緑感光層、赤感光層の層構成とし、青
感光層と緑感光層との間に非感光性層(イエローフィル
ター層)を設ける。
上記イエローカプラーとしては、公知のアシルアセト
アニリド系カプラーを好ましく用いることができ、これ
らのうちベンゾイルアセトアニリド系及びピバロイルア
セトアニリド系化合物が好適である。
上記マゼンタカプラーとしては、5−ピラゾロン系カ
プラー、ピラゾロアゾール系カプラー、開鎖アシルアセ
トニトリル系カプラーを使用することができる。
上記シアンカプラーとしては、ナフトール系カプラー
及びフェノール系カプラーも好ましく用いることができ
る。
また、支持体上に上記の如き感光性ハロゲン化銀乳剤
層やイエローフィルター層となる非感光性層を有するこ
とができる他、中間層、保護層、下引層、裏引層、ハレ
ーション防止層等の種々の写真構成層を多数設けること
が可能である。これらの塗布方法としては、ディップ塗
布法、エアドクター塗布法、エクストルージョン塗布
法、スライドホッパー塗布法、カーテンフロー塗布法な
どを適用することができる。
直接ポジハロゲン化銀写真感光材料とする場合、その
支持体としては、例えば必要に応じて下引加工したポリ
エチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフ
ィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィル
ム、セルローズアセテートフィルム、ガラス、バライタ
紙、ポリエチレンラミネート紙等が挙げられる。
上記支持体は不透明であっても、透明であってもよ
く、目的とする感光材料によって選択できる。
感光材料のハロゲン化銀乳剤には、目的に応じて湿潤
剤、膜物性改良剤、塗布助剤等各種の写真用添加剤を加
えることもできる。更にその他の写真用添加剤として、
ゼラチン可塑剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、pH調製
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、増粘剤、粒状性向上剤、
染料、モルダント、増白剤、現像速度調節剤、マット剤
等を使用することもできる。
また、色素画像の短波長の活性光線による褪色を防止
するための紫外線吸収剤、例えばチアゾリドン、ベンゾ
トリアゾール、アクリロニトリル、ベンゾフェノン系化
合物を用いることは有用である。
ハロゲン化銀乳剤層には、保護コロイドあるいは結合
剤(バインダー)として、ゼラチンやその他に目的に応
じて適当なゼラチン誘導体を用いることができ、また、
目的に応じて他の親水性結合剤(バインダー)を含ませ
ることができる。上記写真感光材料として乳剤層あるい
は中間層、保護層、フィルター層、裏引層等の写真構成
層に目的に応じて添加することができ、更に上記親水性
バインダーには目的に応じて適用な可塑剤、湿潤剤等を
含有せしめることができる。
また、各構成層は任意の適当な硬膜剤で硬化せしめら
れることができる。
さらに、感光材料には、AS剤(アンティステイン剤)
を用いることができる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について説明する。なお当然のこ
とではあるが、本発明は以下の実施例にのみ限定される
ものではない。
実施例−1 写真感光材料のハロゲン化銀乳剤層に一般式〔I〕で
表される例示化合物及び比較化合物(その種類は後掲の
表−1に示す。)を次の要領で添加して、試料を調製し
た。
(ハロゲン化銀写真感光材料の調製) 両面に厚さ0.1μmの下塗層を施した厚さ100μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムの一方の下塗層上
に、下記処方(1)のハロゲン化銀乳剤層をゼラチン量
が1.5g/m2、銀量が3.3g/m2になる様に塗設し、さらにそ
の上に下記処方(2)の保護層をゼラチン量が1.0g/m2
になる様に塗設し、また反対側のもう一方の下塗層上に
は下記処方(3)に従ってバッキング層をゼラチン量が
3.5g/m2になる様に塗設し、さらにその上に下記処方
(4)の保護層をゼラチン量が1g/m2になる様に塗設し
て試料No.1〜13を得た。
処方(1)〔ハロゲン化銀乳剤層組成〕 処方(2)〔乳剤保護層組成〕 処方(3)〔バッキング層組成〕 処方(4)〔バッキング保護層組成〕 得られた試料について、下記の方法による網点品質試
験を行った。
(網点品質性試験方法) ステップウェッジに網点面積50%の返し網スクリーン
(150線/インチ)を一部付して、これに試料を密着さ
せてキセノン光源で5秒間露光を与え、この試料を下記
現像液、下記定着液を投入した迅速処理用自動現像機に
て下記の条件で現像処理を行い、試料の網点品質を100
倍のルーペで観察し、網点品質の高いものを「5」ラン
クとし、以下「4」、「3」、「2」、「1」までの5
ランクとした。なおランク「1」及び「2」は実用上好
ましくないレベルである。
また網点中のカブリも同様に評価し、網点中に全く黒
ピンの発生していないものを最高ランク「5」とし、網
点中に発生する黒ピンの発生度に応じてランク「4」、
「3」、「2」、「1」とそのランクを順次下げて評価
するものとした。なお、ランク「1」及び「2」では黒
ピンも大きく実用上好ましくないレベルである。
現像液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの
順に溶かし、1に仕上げて用いた。
(定着液処方) 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの
順に溶かし、1に仕上げて用いた。この定着液のpHは
約4.3であった。
(現像処理条件) (工 程) (温 度) (時 間) 現 像 38 ℃ 30 秒 定 着 28 ℃ 20 秒 水 洗 常 温 20 秒 なお、処方(1)におけるハロゲン化銀乳剤層に添加
した比較化合物としては以下の(a)〜(c)の化合物
を使用した。
(試験結果) 表−1に、本発明の試料No.1〜10と上記比較化合物を
用いて調製した試料No.11〜13について、そのハロゲン
化銀乳剤層に添加した化合物とその添加量を示した。な
お表−1中の一般式〔I〕の化合物は、前記例示化合物
の番号で示した。
表−2は網点品質試験の結果を、上記各試料に対して
ランク付けして示したものである。
表−2からも明らかなように、網点品質に関しては、
本発明に係る試料No.1〜10がいずれもランク「4」以上
であるが、比較試料No.11〜13はいずれもランク「3」
という結果を示している。ランク「1」、「2」が実用
に耐えないレベルであることに徴すれば、試料No.11〜1
3はいずれも網点品質は良好なものとは言い難い。これ
に対し本発明に係る試料No.1〜10はいずれも極めて網点
品質が高く、良好なものである。
また、カブリの指標とする黒ピンの発生度に関して
も、本発明に係る試料No.1〜10はいずれもランク「5」
または「4」に評価され、カブリのない極めて良好な結
果を示しているに対し、比較試料11〜13はいずれもラン
ク「2」であって実用に耐え難い結果を示していること
がわかった。
実施例−2 実施例−1の試料No.1及び試料No.9において、ハロゲ
ン化銀粒子の単分散度(粒径の揃い。前記した定義によ
る)を4乃至20に変えて試料No.14〜19を作成し、実験
した。
また粒子の調製時にロジウムを8×10-7モル/Ag1モ
ル、及びイリジウムを3×10-7モル/Ag1モルを常法に従
い含有させた。ここでのハロゲン化銀組成は、塩化銀98
モル%の塩臭化銀粒子組成で、増感色素((イ)〜
(ニ))を添加する代わりに、下記構造の減感色素を添
加した。
減感色素(ポーラログラフの陽極電位と陰極電位の和が
正) 更に保護層中には、次のフィルター染料を50mg/m2
え、 かつ、下記紫外線吸収染料を100mg/m2添加した。
その他は前記試料No.1及び試料No.9と同様にし、例え
ば一般式〔I〕で示される化合物として同じ例示化合物
No.1及びNo.37を用いた。単分散度は、粒子の仕込時のp
H電位、Ag イオンとハライドイオンの供給量を変化さ
せることにより、常法のコントロールダブルジェット法
により調整することができる。
また露光、現像処理も、実施例−1とほぼ同様にして
行って写真性能を評価した。但し、本実施例では、作成
した試料の露光は、超高圧水銀灯を用い、5mJのエネル
ギーで照射した。
評価結果を、表−3に示す。試料No.14〜No.19は、網
点品質4.8〜5、黒ピン4.7〜5といずれも良好であり、
網点品質が高く、かつカブリが極めて少ないことがわか
った。
〔発明の効果〕 本発明により、硬調で網点品質に優れ、カブリが少な
く、しかも高感度なハロゲン化銀写真感光材料を提供す
ることができた。また本発明を直接ポジハロゲン化銀写
真感光材料に適用することにより、低いpHの現像液で現
像した時でも充分高い最高濃度が得られ、かつ、比較的
短時間のカブリ現像で最大濃度が大きく、かつ最小濃度
が小さい良好なポジ画像が得られ、経時保存後も最小濃
度の上昇の少ないものを提供することができた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−231441(JP,A) 特開 昭63−249838(JP,A) 特開 平1−163733(JP,A) 特開 平1−167746(JP,A) 特開 平2−198442(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/06 G03C 1/035 G03C 5/29

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有
    するハロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化
    銀乳剤層に含有されるハロゲン化銀乳剤が、表面潜像型
    乳剤であり、単分散度が1〜30の塩臭化銀乳剤で、該ハ
    ロゲン化銀写真感光材料が下記一般式〔I〕で表される
    化合物を少なくとも1種含有することを特徴とするpH1
    0.5未満の現像液用のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式〔I〕 式中、Xは、アシルアミノ、ウレイド、ヒドラジノカル
    ボニルアミノ、スルホンアミド、アミノスルホンアミ
    ド、オキシカルボニルアミノ、−S−カルボニアミノ、 またはR3−O−のいずれかの基を表す。 R1及びR2は、それぞれ水素原子、またはアルキル、アリ
    ール、複素環のいずれかの基を表し、R1とR2で窒素原子
    と共に環を形成してもよく、また、 の基を形成してもよい。 R4及びR5は、それぞれ水素原子または置換可能な基であ
    り、環を形成してもよい。R3は水素原子、またはアリー
    ル、複素環のいずれかの基を表す。Rは水素原子または
    ブロック基を表す。Z1及びZ2は置換可能な基を表し、n
    及びmは0〜4の整数を表す。n,mが2以上のとき、各Z
    1,Z2は同一でも異なっていてもよい。A1及びA2は共に水
    素原子であるか、または一方が水素原子で他方はアシ
    ル、スルホニル、またはオキザリルのいずれかの基を表
    す。
  2. 【請求項2】請求項1において、一般式〔I〕のRが水
    素原子またはアルキル、アリール、複素環、 のいずれかの基 であり、ここでR6及びR7はそれぞれ水素原子、またはア
    ルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、複素環、
    ヒドロキシ、アルコキシ、アミノのいずれかの基を表
    し、R6とR7で窒素原子と共に環を形成してもよく、R8
    水素原子、またはアルキル、アルケニル、アルキニル、
    アリール、複素環のいずれかの基を表すものであるハロ
    ゲン化銀写真感光材料。
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