JPH09325623A

JPH09325623A - 搬送部材のクリーニング装置

Info

Publication number: JPH09325623A
Application number: JP8145701A
Authority: JP
Inventors: Yoshitatsu Okiyama; 義▲龍▼ 沖山; Masahito Sakai; 雅人酒井; Hitoshi Tomiyama; 均冨山; Yasushi Nakasone; 靖中曽根
Original assignee: Oki Data Corp
Current assignee: Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date: 1996-06-07
Filing date: 1996-06-07
Publication date: 1997-12-16

Abstract

(57)【要約】【課題】搬送部材に付着したトナーを十分に除去するこ
とができる搬送部材のクリーニング装置を提供する。【解決手段】像担持体に各色のトナー像を形成する複数
の画像形成手段と、各画像形成手段とそれぞれ対向させ
て配設された複数の転写手段と、前記各画像形成手段と
各転写手段との間を走行させられる搬送部材と、該搬送
部材と対向させて配設され、それぞれ正の極性の電圧及
び負の極性の電圧が印加された二つのクリーニングロー
ラ２０ａ、２０ｂとを有する。負の極性の電圧Ｖ３が印
加されたクリーニングローラ２０ｂによって、搬送部材
に付着した逆帯電トナーが、また、正の極性の電圧Ｖ２
が印加されたクリーニングローラ２０ａによって、搬送
部材に付着した負帯電トナーがそれぞれ吸引され、除去
される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、搬送部材のクリー
ニング装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、タンデム方式のカラー電子写真プ
リンタにおいては、複数の現像ユニットが横一列に並べ
られ、該各現像ユニットにおいて各色のトナー像が形成
され、印字用紙に順次重ねられるようになっている。図
２は従来のカラー電子写真プリンタの概略図ある。

【０００３】図において、２０は横一列に配設されたイ
エロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）及びブラ
ック（Ｂ）の各現像ユニットであり、該各現像ユニット
２０は、感光体ドラム１１、現像ローラ１７のほか、図
示しないＬＥＤヘッド、帯電ローラ、トナーカートリッ
ジ等から成る。また、１２は搬送部材としてのエンドレ
スの転写フィルム、１３は該転写フィルム１２を介して
前記各現像ユニット２０の感光体ドラム１１と対向させ
て配設され、該感光体ドラム１１を押圧する転写ロー
ラ、１４ａ、１４ｂは前記転写フィルム１２を走行させ
るための転写フィルム駆動シャフト、１６はクリーニン
グ装置としてのクリーニングブレード、１６ａは該クリ
ーニングブレード１６によって回収されたトナーを収容
する容器である。

【０００４】前記構成のカラー電子写真プリンタにおい
ては、前記感光体ドラム１１の表面を、帯電ローラによ
って均一にかつ一様に帯電させ、ＬＥＤヘッドにより露
光することによって、静電潜像が形成される。そして、
該静電潜像は、現像ローラ１７によって現像されてトナ
ー像になる。この場合、前記各現像ユニット２０の各感
光体ドラム１１の表面にはイエロー、マゼンタ、シアン
及びブラックの各トナー像が形成される。

【０００５】前記転写フィルム１２は、転写フィルム駆
動シャフト１４ａ、１４ｂ間に張設され、かつ、しわが
発生しないように一定のテンションによって左右に引っ
張られる。そして、転写フィルム駆動シャフト１４ａ、
１４ｂは、図示しないギヤアッセンブリを介して図示し
ないメインモータと連結され、該メインモータが駆動さ
れると前記転写フィルム駆動シャフト１４ａ、１４ｂが
矢印方向に回転させられる。

【０００６】また、４７は、ホッピングローラ２２、レ
ジストローラ３３ａ、３３ｂ等から成る給紙機構であ
り、該給紙機構４７から印字用紙１８が給紙され、前記
転写フィルム１２の上に送られる。そして、転写フィル
ム１２の上に送られた印字用紙１８は、転写フィルム１
２によって搬送され、各現像ユニット２０と各転写ロー
ラ１３との間の各転写部に送られ、該各転写部におい
て、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各トナ
ー像が印字用紙１８に順次重ねられて転写され、カラー
のトナー像が形成される。その後、印字用紙１８は、図
示しない定着装置に搬送され、該定着装置によってトナ
ー像が定着された後、カラー電子写真プリンタ外に排出
される。

【０００７】ところで、前記印字用紙１８がカラー電子
写真プリンタ内において詰まると、図示しないセンサが
用紙ジャムを検出するので、オペレータは、カラー電子
写真プリンタを停止させ、詰まった印字用紙１８を取り
除くことができる。ところが、転写が終了していない状
態の印字用紙１８を除去すると、感光体ドラム１１にト
ナーが付着したまま残留してしまう。この場合、印字用
紙１８を取り除いた後、カラー電子写真プリンタを再び
起動させると、感光体ドラム１１の表面に残留したトナ
ーが転写フィルム１２に付着してしまう。

【０００８】また、現像ユニット２０内に正の極性に帯
電させられた逆帯電トナーが発生することがあるが、該
逆帯電トナーが感光体ドラム１１に付着し、機械的な力
で更に転写フィルム１２に付着してしまうことがある。
さらに、通常の印刷動作中に現像ユニット２０の内部か
らトナーが漏れて転写フィルム１２に付着してしまうこ
ともある。

【０００９】そこで、前記転写フィルム１２に付着した
トナーを前記クリーニングブレード１６によって掻
（か）き落とし、容器１６ａ内に一定量蓄積させてか
ら、容器１６ａごと廃棄するようにしている。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のカラー電子写真プリンタにおいては、クリーニング
ブレード１６と転写フィルム１２とが常に接触させられ
ているので、クリーニングブレード１６の変形、摩耗等
によって異音が発生したり、クリーニング能力が低下し
たりしてしまう。

【００１１】また、クリーニングブレード１６に代え
て、電圧を印加したローラを使用し、該ローラによって
トナーを電気的に取り除くことも考えられるが、転写フ
ィルム１２に付着したトナーには、負の極性に帯電させ
られた負帯電トナー、前記逆帯電トナー、及びいずれの
極性にも帯電させられていない無帯電トナーがあるの
で、すべてのトナーを十分に除去することができない。

【００１２】本発明は、前記従来の搬送部材のクリーニ
ング装置の問題点を解決して、搬送部材に付着したトナ
ーを十分に除去することができる搬送部材のクリーニン
グ装置を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】そのために、本発明の搬
送部材のクリーニング装置においては、像担持体に各色
のトナー像を形成する複数の画像形成手段と、該各画像
形成手段とそれぞれ対向させて配設された複数の転写手
段と、前記各画像形成手段と各転写手段との間を走行さ
せられる搬送部材と、該搬送部材と対向させて配設さ
れ、それぞれ正の極性の電圧及び負の極性の電圧が印加
された二つのクリーニングローラとを有する。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図１は本発明の
第１の実施の形態におけるカラー電子写真プリンタの概
略図、図３は本発明の第１の実施の形態における電圧波
形図、図４は本発明の第１の実施の形態における速度比
とクリーニング効率との関係図である。なお、図４にお
いて、横軸に速度比を、縦軸にクリーニング効率を採っ
てある。

【００１５】図１において、２０は横一列に配設された
イエロー（Ｙ）、マゼンタ（Ｍ）、シアン（Ｃ）及びブ
ラック（Ｂ）の画像形成手段としての各現像ユニットで
あり、該各現像ユニット２０は、像担持体としての感光
体ドラム１１、ＬＥＤヘッド１５、現像ローラ１７、帯
電ローラ７１、トナーカートリッジ７２等から成る。ま
た、１２は搬送部材としてのエンドレスの転写フィル
ム、１３は該転写フィルム１２を介して前記各現像ユニ
ット２０の感光体ドラム１１と対向させて配設され、該
感光体ドラム１１を押圧する転写手段としての転写ロー
ラ、１４ａ、１４ｂは前記転写フィルム１２を走行させ
るための転写フィルム駆動シャフト、１９はクリーニン
グ装置である。

【００１６】なお、前記転写フィルム駆動シャフト１４
ｂの図示しないシャフトに吸着電源２７が接続され、該
吸着電源２７によって転写フィルム駆動シャフト１４ｂ
に電圧Ｖ１が印加される。該電圧Ｖ１は、印字用紙１８
を転写フィルム１２に吸着させて搬送するためのもので
あり、本実施の形態においては、＋１〔ｋＶ〕に設定さ
れる。そして、前記電圧Ｖ１を印加することによって転
写フィルム１２の上に電荷が形成されるが、該電荷は、
転写フィルム１２が走行している間に自然放電によって
なくなる。また、必要に応じて、除電手段Ａ、Ｂを配設
することもできる。

【００１７】そして、前記感光体ドラム１１の表面を、
帯電ローラ７１によって均一にかつ一様に帯電させ、Ｌ
ＥＤヘッド１５により露光することによって、静電潜像
が形成される。また、前記現像ローラ１７には、負の極
性に帯電させられたトナーが付着しており、該トナー
は、図示しない現像ブレードによって薄層化され、前記
感光体ドラム１１に付着して、静電潜像をトナー像にす
る。この場合、前記各現像ユニット２０の各感光体ドラ
ム１１の表面にはイエロー、マゼンタ、シアン及びブラ
ックの各トナー像が形成される。

【００１８】前記転写フィルム１２は、転写フィルム駆
動シャフト１４ａ、１４ｂ間に張設され、かつ、しわが
発生しないように一定のテンションによって左右に引っ
張られる。そして、転写フィルム駆動シャフト１４ａ、
１４ｂは、図示しないギヤアッセンブリを介して図示し
ないメインモータと連結され、該メインモータが駆動さ
れると矢印方向に回転させられる。

【００１９】また、４７は、ホッピングローラ２２、レ
ジストローラ３３ａ、３３ｂ等から成る給紙機構であ
り、該給紙機構４７から印字用紙１８が給紙され、前記
転写フィルム１２の上に送られる。そして、該転写フィ
ルム１２の上に送られた印字用紙１８は、前記電圧Ｖ１
によって転写フィルム１２に吸着されて搬送され、各現
像ユニット２０と各転写ローラ１３との間の各転写部に
送られ、該転写部において転写ローラ１３に電圧が印加
されると、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの
各トナー像が印字用紙１８に順次重ねられて転写され、
カラーのトナー像が形成される。

【００２０】その後、印字用紙１８は、定着装置７３に
搬送され、該定着装置７３によってトナー像が定着され
た後、排出ローラ４６ａ、４６ｂによってカラー電子写
真プリンタ外の排紙容器７４に排出される。なお、前記
定着装置７３は、加熱ローラ３４及び該加熱ローラ３４
に圧接される加圧ローラ３５から成る。ところで、前記
印字用紙１８がカラー電子写真プリンタ内において詰ま
ると、図示しないセンサが用紙ジャムを検出するので、
オペレータは、カラー電子写真プリンタを停止させ、詰
まった印字用紙１８を取り除くことができる。ところ
が、転写が終了していない状態の印字用紙１８を除去す
ると、感光体ドラム１１にトナーが付着したまま残留し
てしまう。この場合、印字用紙１８を取り除いた後、カ
ラー電子写真プリンタを再び起動させると、感光体ドラ
ム１１の表面に残留したトナーが転写フィルム１２に付
着してしまう。

【００２１】また、現像ユニット２０内に逆帯電トナー
が発生することがあるが、該逆帯電トナーが感光体ドラ
ム１１に付着し、機械的な力で更に転写フィルム１２に
付着してしまうことがある。さらに、通常の印刷動作中
に現像ユニット２０の内部からトナーが漏れて転写フィ
ルム１２に付着してしまうこともある。

【００２２】そこで、前記転写フィルム１２に付着した
トナーをクリーニング装置１９によって除去するように
している。該クリーニング装置１９は、前記転写フィル
ム１２と接触させて配設された一対のクリーニングロー
ラ２０ａ、２０ｂ、該クリーニングローラ２０ａ、２０
ｂとそれぞれ接触させられ、クリーニングローラ２０
ａ、２０ｂに付着させられたトナーを掻き落とす金属製
のトナー掻落し部材２１ａ、２１ｂ、掻き落とされたト
ナーを収容する容器１９ａ、前記転写フィルム１２をク
リーニングローラ２０ａ、２０ｂに押し付けるプレッシ
ャローラ２１から成る。

【００２３】なお、前記容器１９ａ内には図示しないセ
ンサが配設され、該センサは、収容されたトナーが一定
量になったことを検出し表示する。この場合、収容され
たトナーと共に容器１９ａを廃棄することができるよう
になっている。また、前記クリーニングローラ２０ａ、
２０ｂは半導電性材料によって形成され、クリーニング
ローラ２０ａ、２０ｂの図示しない各シャフトに電源２
６ａ、２６ｂがそれぞれ接続され、該各電源２６ａ、２
６ｂによって前記各クリーニングローラ２０ａ、２０ｂ
にそれぞれ電圧Ｖ２、Ｖ３が印加される。

【００２４】該電圧Ｖ２、Ｖ３は、転写フィルム１２に
付着した逆帯電トナー及び負帯電トナーをそれぞれクリ
ーニングローラ２０ａ、２０ｂによって吸着することが
できるように、Ｖ２＜０＜Ｖ３に設定される。本実施の形態において、電圧Ｖ２、Ｖ３
はそれぞれ−１〔ｋＶ〕、＋１〔ｋＶ〕に設定される。

【００２５】なお、Ｖ３＜０＜Ｖ２に設定することもできる。また、転写フィルム１２上に
おいて、転写フィルム１２がクリーニングローラ２０
ａ、２０ｂに接触するまでに電圧Ｖ１はほぼ０になって
いるので、無視することができる。

【００２６】そして、図３に示すように、前記電圧Ｖ
２、Ｖ３は、前記吸着電源２７がオンになった後、転写
フィルム１２の点Ｃの部分が各クリーニングローラ２０
ａ、２０ｂと接触する点Ｄ、Ｅに達したときにそれぞれ
印加される。なお、Ｔ１は点Ｃの部分がクリーニングロ
ーラ２０ａの点Ｄに達するまで、Ｔ２は点Ｃの部分がク
リーニングローラ２０ｂの点Ｅに達するまでの時間であ
る。

【００２７】前記構成のクリーニング装置１９におい
て、前記転写フィルム１２が矢印方向に走行させられる
と、それに追従してクリーニングローラ２０ａ、２０ｂ
が矢印方向に回転させられる。そして、転写フィルム１
２の各部分がクリーニングローラ２０ａに到達すると、
転写フィルム１２に付着したトナーのうち、逆帯電トナ
ーがクリーニングローラ２０ａによって吸引され、除去
される。また、転写フィルム１２がクリーニングローラ
２０ｂに到達すると、転写フィルム１２に付着したトナ
ーのうち、負帯電トナーがクリーニングローラ２０ｂに
よって吸引され、除去される。

【００２８】また、前記クリーニング装置１９において
は、転写フィルム１２に付着したトナーのうちの無帯電
トナーをクリーニングローラ２０ａ、２０ｂに吸引する
ために、クリーニングローラ２０ａ、２０ｂの周速度と
転写フィルム１２の走行速度との速度比が設定される。
そして、クリーニングローラ２０ａ、２０ｂを通過する
前の転写フィルム１２に付着しているトナーの量に対す
る、クリーニングローラ２０ａ、２０ｂを通過した後の
転写フィルム１２に付着しているトナーの量の割合をク
リーニング効率としたとき、前記速度比とクリーニング
効率とは図４に示すようになる。

【００２９】すなわち、速度比が１である場合、クリー
ニング効率が最も低く、転写フィルム１２の走行速度に
対し、クリーニングローラ２０ａ、２０ｂの周速度を低
くして速度比を大きくしたり、前記走行速度に対し、ク
リーニングローラ２０ａ、２０ｂの周速度を高くして速
度比を小さくすることによって、クリーニング効率を高
くすることができる。

【００３０】これは、転写フィルム１２の走行速度とク
リーニングローラ２０ａ、２０ｂの周速度とが異なる
と、転写フィルム１２に付着した無帯電トナーが摩擦帯
電によって帯電させられ、前記電圧Ｖ２、Ｖ３が印加さ
れたクリーニングローラ２０ａ、２０ｂに吸引されやす
くなるからである。このようにして、前記クリーニング
ローラ２０ａ、２０ｂに付着したトナーは、それぞれト
ナー掻落し部材２１ａ、２１ｂによって掻き落とされ、
容器１９ａ内に蓄積される。その後、一定量に達したト
ナーは、容器１９ａと共に廃棄される。

【００３１】したがって、負帯電トナー、逆帯電トナー
及び無帯電トナーのいずれのトナーも十分に除去するこ
とができる。その結果、混色、印字用紙１８の裏面の汚
れ等が発生するのを防止することができる。さらに、ク
リーニングローラ２０ａ、２０ｂは、転写フィルム１２
と接触させられながら回転しているので、クリーニング
ローラ２０ａ、２０ｂに変形、摩耗等が生じることはな
く、異音が発生したり、クリーニング能力が低下したり
することはない。

【００３２】また、本実施の形態において、転写フィル
ム１２の走行方向とクリーニングローラ２０ａ、２０ｂ
の回転方向とを同じにしているが、逆にすることもでき
る。なお、その場合、トナー掻落し部材２１ａ、２１ｂ
の取付方向も逆にされる。次に、本発明の第２の実施の
形態について説明する。図５は本発明の第２の実施の形
態におけるカラー電子写真プリンタの概略図、図６は本
発明の第２の実施の形態におけるクリーニング装置の斜
視図、図７は本発明の第２の実施の形態におけるクリー
ニング装置の拡大図である。なお、第１の実施の形態と
同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与する
ことによってその説明を省略する。また、図７におい
て、◎は逆帯電トナー、●は負帯電トナー、○は無帯電
トナーを表す。

【００３３】この場合、クリーニング装置５９は、帯状
のクリーニング材としてのクリーニング用紙７８、クリ
ーニング用紙７８の供給側に配設された供給リール４
０、前記クリーニング用紙７８の巻取側に配設された巻
取リール４１、図示しない金属シャフトに半導電性ゴム
を被覆して形成され、前記クリーニング用紙７８を搬送
手段としての転写フィルム１２に押し付けるクリーニン
グローラ４３、４４、スイッチＳ₁、Ｓ₂、及び容器５
９ａから成る。

【００３４】前記供給リール４０及び巻取リール４１
は、それぞれ両端に配設された支持体４８、４９を介し
て、下部カバー５５に支持される。そして、該下部カバ
ー５５に上部カバー５６を被せることによって、前記容
器５９ａが形成される。また、前記巻取リール４１の一
端には動力伝達ディスク５７が取り付られ、該動力伝達
ディスク５７に外部からの回転を伝達することによっ
て、クリーニング用紙７８を巻き取ることができるよう
になっている。

【００３５】さらに、前記クリーニングローラ４３、４
４の図示しない各シャフトに電源８１ａ、８１ｂがそれ
ぞれ接続され、該電源８１ａ、８１ｂによって前記クリ
ーニングローラ４３、４４にそれぞれ電圧Ｖ４、Ｖ５が
印加される。該電圧Ｖ４、Ｖ５は、転写フィルム１２に
付着した負帯電トナー及び逆帯電トナーをそれぞれクリ
ーニングローラ４３、４４によって吸着することができ
るように、Ｖ５＜０＜Ｖ４に設定される。

【００３６】なお、Ｖ４＜０＜Ｖ５に設定することもできる。前記構成のクリーニング装置
５９において、前記転写フィルム１２が矢印方向に走行
させられると、それに追従してクリーニングローラ４
３、４４が矢印方向に回転させられる。そして、転写フ
ィルム１２の各部分がクリーニングローラ４３に到達す
ると、転写フィルム１２に付着したトナーのうち、負帯
電トナーがクリーニングローラ４３によって吸引され、
除去される。また、転写フィルム１２がクリーニングロ
ーラ４４に到達すると、転写フィルム１２に付着したト
ナーのうち、逆帯電トナーがクリーニングローラ４４に
よって吸引され、除去される。

【００３７】なお、前記クリーニングローラ４３、４４
は昇降自在に支持されるので、前記クリーニング装置５
９を取り付ける場合は、前記クリーニングローラ４３、
４４を下降させて転写フィルム１２から離れさせること
ができる。また、前記クリーニング装置５９において
は、転写フィルム１２に付着したトナーのうちの無帯電
トナーをクリーニング用紙７８によって除去するため
に、転写フィルム１２の走行速度とクリーニング用紙７
８の走行速度との速度比が設定される。そして、クリー
ニング用紙７８を通過する前の転写フィルム１２に付着
しているトナーの量に対する、クリーニング用紙７８を
通過した後の転写フィルム１２に付着しているトナーの
量の割合をクリーニング効率としたとき、前記速度比と
クリーニング効率とは図４に示すようになる。

【００３８】これは、転写フィルム１２の走行速度とク
リーニング用紙７８の走行速度とが異なると、転写フィ
ルム１２に付着している無帯電トナーが摩擦帯電によっ
て帯電させられ、前記クリーニングローラ４３、４４に
印加される電圧Ｖ４、Ｖ５によってクリーニング用紙７
８に吸引されやすくなるからである。ところで、トナー
の帯電電荷量は、時間が経過するのに伴って徐々に少な
くなる。また、前記クリーニングローラ４４の負の極性
の電圧Ｖ５によってクリーニング用紙７８に吸引された
逆帯電トナーは、クリーニング用紙７８の巻取動作に伴
って走行させられ、正の極性の電圧Ｖ４が印加されたク
リーニングローラ４３に少しずつ近づく。

【００３９】ところが、前記クリーニング用紙７８の走
行速度が極めて低いので、逆帯電トナーは、クリーニン
グローラ４４からクリーニングローラ４３に移動する間
に帯電電荷量が少なくなってしまい、正の極性の電圧Ｖ
４が印加されたクリーニングローラ４３と逆帯電トナー
との間の反発力は極めて弱くなる。したがって、逆帯電
トナーが飛散することはない。

【００４０】また、前記逆帯電トナー、負帯電トナー及
び無帯電トナーのほとんどは、クリーニングローラ４
３、４４に押圧されることによって、クリーニング用紙
７８の繊維間に物理的な力によって付着させられるの
で、前述したような反発力があった場合でも、飛散する
ことはない。本実施の形態においては、帯状のクリーニ
ング材としてクリーニング用紙７８を使用しているが、
布、プラスチック、フィルム等を使用することもでき
る。

【００４１】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。

【００４２】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、搬送部材のクリーニング装置においては、像担持
体に各色のトナー像を形成する複数の画像形成手段と、
該各画像形成手段とそれぞれ対向させて配設された複数
の転写手段と、前記各画像形成手段と各転写手段との間
を走行させられる搬送部材と、該搬送部材と対向させて
配設され、それぞれ正の極性の電圧及び負の極性の電圧
が印加された二つのクリーニングローラとを有する。

【００４３】この場合、各画像形成手段において、像担
持体に各色のトナー像が形成され、搬送部材によって搬
送される印字用紙に各色のトナー像が順次重ねて転写さ
れ、カラーのトナー像が形成される。また、前記搬送部
材が走行させられると、それに追従してクリーニングロ
ーラが回転させられる。そして、負の極性の電圧が印加
されたクリーニングローラに搬送部材の各部分が到達す
ると、搬送部材に付着したトナーのうち、逆帯電トナー
が負の極性の電圧が印加されたクリーニングローラによ
って吸引され、除去される。また、正の極性の電圧が印
加されたクリーニングローラに搬送部材の各部分が到達
すると、搬送部材に付着したトナーのうち、負帯電トナ
ーが正の極性の電圧が印加されたクリーニングローラに
よって吸引され、除去される。

【００４４】したがって、負帯電トナー及び逆帯電トナ
ーのいずれのトナーも十分に除去することができる。そ
の結果、混色、印字用紙の裏面の汚れ等が発生するのを
防止することができる。さらに、クリーニングローラ
は、搬送部材と接触させられながら回転しているので、
クリーニングローラに変形、摩耗等が生じることはな
く、異音が発生したり、クリーニング能力が低下したり
することはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態におけるカラー電子
写真プリンタの概略図である。

【図２】従来のカラー電子写真プリンタの概略図ある。

【図３】本発明の第１の実施の形態における電圧波形図
である。

【図４】本発明の第１の実施の形態における速度比とク
リーニング効率との関係図である。

【図５】本発明の第２の実施の形態におけるカラー電子
写真プリンタの概略図である。

【図６】本発明の第２の実施の形態におけるクリーニン
グ装置の斜視図である。

【図７】本発明の第２の実施の形態におけるクリーニン
グ装置の拡大図である。

【符号の説明】

１１感光体ドラム１２転写フィルム１３転写ローラ１９、５９クリーニング装置２０現像ユニット２０ａ、２０ｂ、４３、４４クリーニングローラ２１ａ、２１ｂトナー掻落し部材７８クリーニング用紙

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者中曽根靖東京都港区芝浦四丁目11番地22号株式会社沖データ内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】（ａ）像担持体に各色のトナー像を形成
する複数の画像形成手段と、（ｂ）該各画像形成手段と
それぞれ対向させて配設された複数の転送手段と、
（ｃ）前記各画像形成手段と各転送手段との間を走行さ
せられる搬送部材と、（ｄ）該搬送部材と対向させて配
設され、それぞれ正の極性の電圧及び負の極性の電圧が
印加された二つのクリーニングローラとを有することを
特徴とする搬送部材のクリーニング装置。
【請求項２】前記各クリーニングローラには、付着さ
せられたトナーを掻き落とすトナー掻落し部材がそれぞ
れ接触させて配設される請求項１に記載の搬送部材のク
リーニング装置。
【請求項３】前記搬送部材の走行速度と前記各クリー
ニングローラの周速度とは、異ならせて設定される請求
項１に記載の搬送部材のクリーニング装置。
【請求項４】前記搬送部材と各クリーニングローラと
の間には、帯状のクリーニング材が走行させられる請求
項１に記載の搬送部材のクリーニング装置。
【請求項５】前記搬送部材の走行速度と前記クリーニ
ング材の走行速度とは、異ならせて設定される請求項４
に記載の搬送部材のクリーニング装置。