JPH09325483A - 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ - Google Patents

感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ

Info

Publication number
JPH09325483A
JPH09325483A JP14033496A JP14033496A JPH09325483A JP H09325483 A JPH09325483 A JP H09325483A JP 14033496 A JP14033496 A JP 14033496A JP 14033496 A JP14033496 A JP 14033496A JP H09325483 A JPH09325483 A JP H09325483A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
binder resin
weight
color filter
coloring composition
photosensitive coloring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14033496A
Other languages
English (en)
Inventor
Eriko Sugama
絵理子 須釜
Masahiro Ito
正浩 伊藤
Masahito Tani
端仁 谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP14033496A priority Critical patent/JPH09325483A/ja
Publication of JPH09325483A publication Critical patent/JPH09325483A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】カラーフィルタとした際の透過率の優れた化学
増幅型のレジストを用いた感光性着色組成物及びこれを
用いたカラーフィルタを提供すること。 【解決手段】バインダー樹脂、色素、分散剤、光酸発生
剤、架橋剤および溶剤からなる感光性着色組成物におい
て、前記バインダー樹脂の主成分が、アルコール系水酸
基および/またはカルボン酸基を有する共重合体からな
ること、またその共重合体におけるアルコール系水酸基
および/またはカルボン酸基を有する単量体の重量比が
5〜50wt%であること、バインダー樹脂の分子量が
3000〜150000であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶ディス
プレイやカラービデオカメラ等に使用されるカラーフィ
ルタ及びそれに用いる感光性着色組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、顔料を用いたカラーフィルタの製
造方法としては、 (1)顔料をアクリル系樹脂中に分散剤などにより分散
し(以下着色組成物とする)、これを基板上に塗布し、
乾燥後この上に感光性レジスト材料を塗布し、乾燥後こ
の上からマスク等を用いてパターン露光し、その後現像
し、レジストのパターンのない部分をエッチングにより
除去して着色パターンとし、その後不要となったレジス
トを剥離してパターンを完成させる方法。
【0003】(2)着色組成物中にビスアジド化合物、
ジアゾ化合物などの感光剤を添加して感光化し、これを
基板上に塗布し、乾燥後パターン露光、現像を行って着
色パターンを得る方法。
【0004】(3)着色組成物中にトリアジン系化合物
からなる(イミダゾール系化合物を含有させても良い)
光重合開始剤と光重合性モノマーを添加して感光化し、
これを基板上に塗布し、乾燥後パターン露光、現像を行
って着色パターンを得る方法。
【0005】しかし、(1)では着色組成物自体に感光
性がないため、ポジレジストをコートし、パターニン
グ、その後エッチングし、最後に不要となったポジレジ
ストを剥離する必要があり、工程が長く、収率がダウン
するという製造上の不利益がある。
【0006】(2)では、着色組成物自体に感光性を持
たせているので、(1)のような不利益はないが、アク
リル系樹脂中に色素が含まれており、感度が低く、かな
り露光量を必要とするという欠点がある。また、現像液
の一部として有機溶媒を用いている為、材料コスト、廃
液処理、取り扱い方法などいくつかの問題がある。
【0007】(3)の製造方法では(2)と同様にアク
リル系樹脂中に色素と光重合開始剤が含まれているた
め、PVAなどの酸素遮断膜の必要がなく、工程が短く
なった反面、オーバーハング形状(逆テーパー形状)に
より、収率がダウンするという製造上の不利益がある。
【0008】この問題を解決するため、光重合開始剤と
光重合性モノマーの代わりに光酸発生剤と架橋剤を用い
る化学増幅型のレジストを用いる方法がある。これは高
感度であり、現像後の未露光部に感光性着色組成物の未
溶解物が残存することもなく、かつ逆テーパー形状にな
らないものとして有効である。しかし、バインダー樹脂
としてフェノール系樹脂を使用している為、熱によりま
たは酸化されることによりかなりの着色を帯びる。よっ
てカラーレジストとして用いる場合、特にブルーの透過
率が低く、特に反射型のカラーフィルタとして用いるに
は好ましくない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点を解決するためになされたものであり、その課題と
するところは、カラーフィルタとした際の透過率の優れ
た化学増幅型のレジストを用いた感光性着色組成物及び
これを用いたカラーフィルタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、バインダー樹脂、色素、分散剤、光酸発生
剤、架橋剤および溶剤からなる感光性着色組成物におい
て、前記バインダー樹脂の主成分が、アルコール系水酸
基および/またはカルボン酸基を有する共重合体からな
ることを特徴とする感光性着色組成物を提供する。
【0011】またその共重合体におけるアルコール系水
酸基および/またはカルボン酸基を有する単量体の重量
比が5〜50wt%であること、バインダー樹脂の分子
量が3000〜150000であることを特徴とする感
光性着色組成物を提供し、またこれら感光性着色組成物
を用いたカラーフィルタを提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
詳細に説明する。本発明におけるアルコール系水酸基を
有する単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクト
ン付加物、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの
2塩基酸無水物およびエチレンオキサイド付加物、(メ
タ)アクリル酸のフェニルグリシジルエーテル付加物、
グリシジル(メタ)アクリレートのモノカルボン酸付加
物、アリルアルコール、アリロキシエタノール等が挙げ
られる。この単量体は共重合において5〜50wt%の
範囲で用いることが望ましく、5wt%未満であると感
度が低下し、50wt%を越えると膨潤、現像性のバラ
ンスが取れなくなる。
【0013】本発明におけるカルボン酸基を有する単量
体としては、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン
酸、ビニル安息香酸または(メタ)アクリル酸のカプロ
ラクトン付加物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ートに無水フタル酸等の酸無水物を付加させたもの等が
挙げられる。この単量体は共重合において5〜50wt
%の範囲で用いることが好ましく、5wt%未満である
と感度が低下し、50wt%を越えると現像性のバラン
スが取れなくなる。
【0014】本発明に係るバインダー樹脂において、ア
ルコール系水酸基を有する単量体および/またはカルボ
ン酸基を有する単量体と共重合可能な他の単量体として
は、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレー
ト、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート
等の芳香族含有(メタ)アクリレート、メトキシエチル
(メタ)アクリレート等の官能性(メタ)アクリレー
ト、スチレンおよびスチレン誘導体、フェニルマレイミ
ド、シクロヘキシルマレイミド等のN置換マレイミド等
が挙げられる。この単量体は1種類でもそれ以上でも構
わない。
【0015】前記のように調整されたバインダー樹脂の
分子量は、好ましくは3000〜150000であり、
さらに好ましくは15000〜80000である。分子
量が3000以下では、感度が不足し、150000以
上では現像性が低下する。
【0016】本発明の感光性着色組成物の製造方法とし
ては、前記バインダー樹脂と、色素、分散剤および溶剤
を3本ロールにて十分混練してペーストを作製し、この
ペーストに架橋剤と光酸発生剤および溶剤を添加するこ
とにより可能である。
【0017】本発明に係わる色素として、染料や顔料を
用いることができるが、耐熱性・耐光性の面から顔料が
望ましい。
【0018】顔料としては、一般に赤色(Red)とし
てC.I.Pig.177、C.I.No.9、97、
122、123、149、168、180、192、2
15等を使用することができ、緑色(Green)とし
てはC.I.Pig.7、36等を使用することがで
き、青色(Blue)としてはC.I.No.15、1
6、22、60、64等が用いられる。さらに、黄色
(Yellow)としてはC.I.No.12、20、
24、83、86、109、110、117、125等
が、バイオレット(Violet)としてはC.I.N
o.19、23、29、30、37、40、50等が、
黒(Black)としてはC.I.No.7が一般的に
用いられる。体質顔料としては、硫酸バリウム、亜鉛
筆、硫酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、群青、紺
青、酸化クロム、カーボンブラックなどの無機顔料、ベ
ンチジンイエローG、ベンチジンイエローGR、リソー
ルファーストオレンジ3GL、バルカンファーストオレ
ンジGG、ピグメントスカーレット3B、チオインジゴ
マルーン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリ
ーン、インダンスレンブルー、グリーンゴールド、マカ
ライトグリーンレーキ等である。これらのうち、一種の
み使用しても良く、複数種を合わせて使用しても良い。
カラーフィルタの分光調整のためには、通常、任意の顔
料を2〜3点混ぜ合わせて調整する。
【0019】各色の顔料は、白色光を分解する役割を担
うため、透明性・耐光性・耐熱性が優れているものが好
ましい。顔料の一次粒子径は0.3μm以下、好ましく
は0.1μm以下であって可視光の波長に対して十分小
さくする。更に言えば透明性の優れた顔料として有機顔
料が望ましい。
【0020】分散剤は、色素の凝集を防ぎ、バインダー
樹脂中に色素を均一に分散させるために添加される。従
って、分散剤もまた耐熱性を有し、カラーフィルタの諸
特性を阻害しないものが好ましい。
【0021】分散剤としては、界面活性剤、色素の中間
体、高分子系分散剤などの広範囲のものが使用される
が、好ましくは有機系の色素の誘導体である。有機系の
色素としては、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリド
ン系、アントラキノン系、ベリレン系、チオインジコ
系、ギオキサン系、金属錯塩系のものが可能であり、こ
れらの有機系の色素に水酸基、カルボキシル基、スルホ
ン基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、あるいは
【0022】
【化1】
【0023】で示される置換基から選ばれる少なくとも
1種の置換基を有する誘導体が挙げられる。
【0024】バインダー樹脂に対する色素の添加量は5
0〜150重量%程度であり、分散剤は色素の1〜10
重量%程度である。
【0025】本発明に使用される架橋剤としては、メラ
ミン類、グアナミン類またはユリア樹脂類が挙げられ
る。
【0026】具体的には、メラミン類としてジメチロー
ルメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロー
ルメラミン、ペンタメチロールメラミンなどの部分メチ
ロール化メラミン、ヘキサメチロールメラミン、および
メチロールメラミンまたはブチロールメラミンのアルキ
ル化体などがある。グアナミン類としては、アセトグア
ナミン、ベンゾグアナミン、部分メチロール化ベンゾグ
アナミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、および
これらメチロールベンゾグアナミンのアルキル化体など
が挙げられる。ユリア樹脂類としては、ジメチロール尿
素、メチル化ジメチロール尿素、ブチル化ジメチロール
尿素、ジメチロールエチレン尿素、ジメチロールプロピ
レン尿素、ジメチロールトリアゾン、ジメチロールウロ
ン、テトラメチロールグリオキザールウレインなどが挙
げられる。
【0027】このような架橋剤はバインダー樹脂100
重量部に対して通常1〜50重量部、好ましくは3〜3
0重量部の量で用いられる。なおメラミン類またはグア
ナミン類はバインダー樹脂100重量部に対して1重量
部未満であると、組成物は充分架橋しないため画素の形
成は困難になり、50重量部を越えると、アルカリ溶解
性が高くなりすぎて現像後に残膜率が低下してしまうの
で好ましくない。
【0028】光酸発生剤としては、トリアジン系化合物
とオニウム塩系化合物が挙げられ、トリアジン系化合物
としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−
s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,
6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−
フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−
クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン、2−(4’−メトキシ−1’−ナフ
チル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリ
アジン、2−(N−イソアミロキシカルボニルメチル−
3’−カルバゾリル)−4、6−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、2−(N−(2”−メトキシ−
1”−メチルエトキシカルボニルメチル)−3’−カル
バゾリル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−(N−シクロヘキシロキシカルボニル
メチル−3’−カルバゾリル)−4、6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ
フェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−(4−メトキシ−β−スチリル)−ビ
ス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2
−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロ
メチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
【0029】オニウム塩系化合物としては、ジフェニル
ヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨー
ドニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニル
ヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨー
ドニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフ
ェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、
4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフル
オロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフ
ェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホ
ナート、 4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム
トリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルヨード
ニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−ter
t−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレ
ートなどのジアリールヨードニウム塩、トリフェニルス
ルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスル
ホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルス
ルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェ
ニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキ
シフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタン
スルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホ
ニウムトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェ
ニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−
フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテー
ト、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジ
フェニルヘキサフルオロホスホネートなどのトリアリー
ルスルホニウム塩などが挙げられる。
【0030】前記のような光酸発生剤は増感剤とともに
用いることができる。このような増感剤としてチオキサ
ントン類、キサントン類などが挙げられる。
【0031】前記のような光酸発生剤は、感光性着色組
成物中の固形分に対して、3wt%未満であると露光に
よって充分な量の酸が発生せずバインダー樹脂と架橋剤
との架橋が充分に進まなくなるため、現像後の残膜率が
低下し、画素の耐熱性、耐薬品性が低下してしまい、2
0wt%を越えると、パターンが膨潤してしまうので、
3〜20wt%、より好適には5〜15wt%の量で用
いられるのが好ましい。
【0032】溶剤としては、メタノール、エタノール、
トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブアセテート、メチルセロソルブ、メチルセロソルブ
アセテート、ジグライム、シクロヘキサノン、エチルベ
ンゼン、酢酸イソアミル、酢酸n−アミル、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル(アセテート)、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル(アセテート)、ジ
エチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノ
メチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−
2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピ
レングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノエチルエーテル、乳酸エチル、エチルエトキ
シプロピオネート等が用いられるが、樹脂のモノマー組
成、架橋剤、光酸発生剤等によって溶解性が異なるの
で、単一または複数の溶剤組成の溶剤を適宜選択する。
【0033】以上に示したように本発明に係わる感光性
着色組成物のバインダー樹脂として、アルコール系水酸
基および/またはカルボン酸基を有する共重合体を用い
ることにより、従来のフェノール系樹脂を用いたバイン
ダー樹脂と比較して、ベンゼン環を有していないことか
ら、特に熱や酸化による着色の影響がほとんどなく、カ
ラーフィルタとして作成した際の透過性の優れたものと
なる。
【0034】
【実施例】
<実施例1>バインダー樹脂として、ヒドロキシエチル
メタクリレート(アルコール系水酸基を有する単量体)
18.8重量部、メチルメタクリレート12.5重量
部、ブチルメタクリレート68.8重量部をエチルセロ
ソルブ(溶剤)300重量部に溶解し、窒素雰囲気下で
アゾイソブチロニトリル0.75重量部を加えて70
℃、5時間反応させて共重合させて得た。このバインダ
ー樹脂の重量平均分子量はゲル・パーミエーション・ク
ロマトグラフ(以下GPCとする)ポリスチレン換算で
25000であった。
【0035】これを樹脂濃度20%になるようにエチル
セロソルブで希釈し、この希釈樹脂90.1gに対し、
赤色顔料「C.I.Pig.177」9.0g、分散剤(ゼネカ
(株)製:「ソルスパース」)0.9gを添加して、3
本ロールで十分混練して、赤色の樹脂組成物を得た。
【0036】これの30gに対して、バインダー樹脂2
4.205g、架橋剤としてアルキル化メラミン樹脂
(三和ケミカル(株)製:「MW−30M」)0.39
2g、光酸発生剤として2−(4’−メトキシ−1’−
ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン0.67g、増感剤としてシクロヘキサノン
22.172gを加え、良く撹拌し感光性着色組成物と
した。
【0037】これを基板上にスピンコート(2000r.
p.m 、5秒間)し、乾燥させた。90℃で1分間プリベ
ークした後、画素サイズ30μm×100μmのマスク
を用いて露光した。露光量は50mJ/cm2であった。その
後115℃で1分間PostExposure Bak
e(以下PEBとする)した後、1%水酸化ナトリウム
溶液で現像後よく水洗した。さらに230℃で1時間ベ
ークして定着させ、赤色の着色パターンを得た。以下緑
色「C.I.Pig.7」、青色「C.I.Pig.16」についても同
様に行ない、カラーフィルタを作成した。
【0038】<実施例2>バインダー樹脂として、メタ
クリル酸(カルボン酸基を有する単量体)23.5重量
部、メチルメタクリレート11.8重量部部、ブチルメ
タクリレート64.7重量部をエチルセロソルブ(溶
剤)300重量部に溶解し、窒素雰囲気下でアゾイソブ
チロニトリル0.75重量部を加えて70℃、5時間反
応させて共重合させて得た。このバインダー樹脂の重量
平均分子量はGPC、ポリスチレン換算で25000で
あった。以下実施例1と同様にして感光性着色組成物を
得て、カラーフィルタを作成した。
【0039】<実施例3>バインダー樹脂として、メタ
クリル酸(カルボン酸基を有する単量体)20重量部、
ヒドロキシエチルメタクリレート(アルコール系水酸基
を有する単量体)15重量部、メチルメタクリレート1
0重量部、ブチルメタクリレート55重量部をエチルセ
ロソルブ(溶剤)300重量部に溶解し、窒素雰囲気下
でアゾイソブチロニトリル0.75重量部を加えて70
℃、5時間反応させて共重合させて得た。この バイン
ダー樹脂の重量平均分子量はGPC、ポリスチレン換算
で25000であった。以下実施例1と同様にして感光
性着色組成物を得て、カラーフィルタを作成した。
【0040】<比較例1>バインダー樹脂として、p−
ヒドロキシスチレン(従来型のフェノール樹脂)とメタ
クリル酸メチル(カルボン酸基は有さないもの)を用
い、架橋剤としてアルキル化メラミン樹脂(三和ケミカ
ル(株)製:「MW30M」)、光酸発生剤として2−
(4’−メトキシ−ナフチル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジンを用い、溶剤としてシク
ロヘキサノンを用い、分散剤としてゼネカ(株)製「ソ
ルスパース」の「S24000GR」と「S5000」
を1:1の比で用い、青顔料として(B.A.S.F
(株)製:「ヘリオゲンブルー」)を用いた。まず、樹
脂と顔料と分散剤を分散機で分散し、その後、架橋剤、
光酸発生剤を添加し、感光性着色組成物を作成した。こ
の樹脂の組成比は樹脂10gに対して顔料9g、分散剤
0.9g、架橋剤4g、光酸発生剤1gであり、感光性
着色組成物中の全固形分濃度が20重量%となるように
溶剤を加えた。以下実施例1と同様にしてカラーフィル
タを作成した。
【0041】以上の実施例、比較例の感光性着色組成物
について、ガラス基板に青色レジストを膜厚1.4μm
にコートし、プリベーグを90℃/1min で行ない、露
光、PEB、現像を行ない、ポストベーク260℃/1
hrの時の透過率を顕微分光器(オリンパス(株)製:
「AH2−SRK/STK)を用いて測定した。結果を
以下に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】以上に示したように本発明は、化学増幅
型のレジストによる感光性着色組成物を用いたカラーフ
ィルタにおいて、バインダー樹脂の主成分をアルコール
系水酸基および/またはカルボン酸基を有する共重合体
とすることにより、従来より透過率の高いものとり、カ
ラーフィルタの性能を高めることが可能となった。ま
た、特に透過率の必要とされる反射型のカラーフィルタ
により有用なものとなった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダー樹脂、色素、分散剤、光酸発生
    剤、架橋剤および溶剤からなる感光性着色組成物におい
    て、前記バインダー樹脂の主成分が、アルコール系水酸
    基および/またはカルボン酸基を有する共重合体からな
    ることを特徴とする感光性着色組成物。
  2. 【請求項2】前記共重合体におけるアルコール系水酸基
    および/またはカルボン酸基を有する単量体の重量比が
    5〜50wt%であることを特徴とする請求項1記載の
    感光性着色組成物。
  3. 【請求項3】前記バインダー樹脂の分子量が、3000
    〜150000であることを特徴とする請求項1または
    2記載の感光性着色組成物。
  4. 【請求項4】請求項1または2または3記載の感光性着
    色組成物を用いることを特徴とするカラーフィルタ。
JP14033496A 1996-06-03 1996-06-03 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ Pending JPH09325483A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14033496A JPH09325483A (ja) 1996-06-03 1996-06-03 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14033496A JPH09325483A (ja) 1996-06-03 1996-06-03 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09325483A true JPH09325483A (ja) 1997-12-16

Family

ID=15266417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14033496A Pending JPH09325483A (ja) 1996-06-03 1996-06-03 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09325483A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11282158A (ja) * 1998-03-27 1999-10-15 Toppan Printing Co Ltd 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
WO2012113829A1 (en) 2011-02-23 2012-08-30 Basf Se Sulfonium sulfates, their preparation and use
WO2013156509A2 (en) 2012-04-19 2013-10-24 Basf Se Sulfonium compounds, their preparation and use

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07281440A (ja) * 1994-04-07 1995-10-27 Japan Synthetic Rubber Co Ltd カラーフィルタ用感放射線性組成物
JPH08334893A (ja) * 1995-06-09 1996-12-17 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 感放射線性組成物
JPH09203806A (ja) * 1996-01-29 1997-08-05 Mitsubishi Chem Corp カラーフィルター用ネガ型感光性組成物
JPH09316346A (ja) * 1996-05-31 1997-12-09 Nippon Kayaku Co Ltd 感放射線性樹脂組成物、カラーフィルター用感放射線性樹脂組成物及びその硬化物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07281440A (ja) * 1994-04-07 1995-10-27 Japan Synthetic Rubber Co Ltd カラーフィルタ用感放射線性組成物
JPH08334893A (ja) * 1995-06-09 1996-12-17 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 感放射線性組成物
JPH09203806A (ja) * 1996-01-29 1997-08-05 Mitsubishi Chem Corp カラーフィルター用ネガ型感光性組成物
JPH09316346A (ja) * 1996-05-31 1997-12-09 Nippon Kayaku Co Ltd 感放射線性樹脂組成物、カラーフィルター用感放射線性樹脂組成物及びその硬化物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11282158A (ja) * 1998-03-27 1999-10-15 Toppan Printing Co Ltd 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
WO2012113829A1 (en) 2011-02-23 2012-08-30 Basf Se Sulfonium sulfates, their preparation and use
WO2013156509A2 (en) 2012-04-19 2013-10-24 Basf Se Sulfonium compounds, their preparation and use
US9631048B2 (en) 2012-04-19 2017-04-25 Basf Se Sulfonium compounds, their preparation and use

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5229253A (en) Photopolymerizable mixture and recording material produced therefrom
JP2840640B2 (ja) 光重合可能な記録材料
JP4266627B2 (ja) 感光性着色組成物並びにカラーフィルタ
JPH11212263A (ja) 感光性樹脂組成物
JPH0635189A (ja) 光重合性混合物およびそれから調製される記録材料
JPH09203806A (ja) カラーフィルター用ネガ型感光性組成物
JP3566104B2 (ja) 感光性着色組成物
JP2004292508A (ja) 着色組成物及び感光性着色組成物及びカラーフィルタ
JP2665696B2 (ja) 顔料分散組成物、カラーフィルター用光重合性組成物溶液及びカラーフィルター
JPH09325483A (ja) 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JP4482959B2 (ja) 着色組成物及び感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JPH11282158A (ja) 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JP2002196480A (ja) ネガ型感光性熱硬化性着色樹脂組成物、それを用いた転写材料、及び画像形成方法
JPH1031308A (ja) 感光性着色組成物
JPH11242109A (ja) カラーフィルタ用着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JPH1039501A (ja) 着色感光性樹脂組成物及びカラーフィルタ
JPH09106071A (ja) 感光性着色組成物とそれを用いたカラーフィルタ
JPH09134004A (ja) 着色レジスト組成物およびその製造方法
EP0683434B1 (en) Photo-polymerizable composition, and image forming method and color filter using the composition
JPH10207050A (ja) 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JP3476559B2 (ja) 感光性組成物
JPH1068812A (ja) 感光性着色組成物及びそれを用いたカラーフィルタ
JP3503460B2 (ja) 感光性組成物、感光性着色組成物及びその感光性着色組成物を用いたカラーフィルタ
JPH09178932A (ja) 着色感光性樹脂組成物及びカラーフィルタ
JPH10300921A (ja) ブラックマトリックスの製造方法