JPH09324895A - 防火区画貫通部材 - Google Patents

防火区画貫通部材

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JPH09324895A
JPH09324895A JP8141950A JP14195096A JPH09324895A JP H09324895 A JPH09324895 A JP H09324895A JP 8141950 A JP8141950 A JP 8141950A JP 14195096 A JP14195096 A JP 14195096A JP H09324895 A JPH09324895 A JP H09324895A
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JP
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fire
inner layer
weight
resin
pipe
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JP8141950A
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Masakatsu Sakamoto
正勝 坂本
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】防火性、耐火性および施工性などに優れた防火
区画貫通部材を提供する。 【解決手段】内層11と外層12との二層を具備し、防
火区画壁に貫通された配管の外周面に被覆され、この貫
通部の防火性を維持するように形成された部材であっ
て、内層11の内周面が、配管に被覆可能な管形状を有
しており、かつ、内層11が、熱膨張性黒鉛、バーミキ
ュル石またはハイドロバイオタイトのうちいずれか1以
上を合成樹脂バインダーに添加することによって得られ
る耐火性無機物高充填樹脂組成物からなり、外層12
が、無機質多孔体からなる防火区画貫通部材1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅やビルの防火
区画壁に貫通される配管と、この防火区画壁貫通部との
間隙を閉塞して防火性を維持する防火区画貫通部材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、防火区画壁に形成された貫通
部と、この貫通部に貫通される配管との間隙の措置とし
ては、配管と、貫通部に挿入した金属枠との間隙に、パ
テ状耐火シール材を充填し、その上にロックウールを充
填し、さらにその上に発泡樹脂断熱材を流し込んで発泡
させるなどの処理を行うものが知られている(例えば、
特公平2−46394号公報および特公平7−5506
7号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の防
火区画貫通部の処置工法の場合、金属枠が必要であった
り、パテ状耐火シール材やロックウールの充填、さらに
発泡樹脂断熱材の流し込みなどの処理を行う必要があ
り、施工性の悪さや作業コストが嵩むといった不都合を
生じていた。
【0004】さらに、上記従来の処置工法の場合、長時
間火炎にさらされると、樹脂成分および有機成分が燃焼
または溶融し、非常に脆い無機成分だけが残ることとな
り、この残渣が脱落(落下)して耐火性能を満足しない
といった不都合を生じることとなる。
【0005】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
であって、防火性、耐火性および施工性などに優れた防
火区画貫通部材を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の防火区画貫通部材は、内層と外層との二層を
具備し、防火区画壁に貫通された配管の外周面に被覆さ
れ、この貫通部の防火性を維持するように形成された部
材であって、内層の内周面が、配管に被覆可能な管形状
を有しており、かつ、内層が、熱膨張性黒鉛、バーミキ
ュル石またはハイドロバイオタイトのうちいずれか1以
上を合成樹脂バインダーに添加することによって得られ
る耐火性無機物高充填樹脂組成物からなり、外層が、無
機質多孔体からなるものである。
【0007】また、内層が、熱可塑性樹脂100重量部
に、リン化合物と中和処理された熱膨張性黒鉛とを、重
量比が熱膨張性黒鉛:リン化合物=9:1〜1:9の割
合で、合計20〜200重量部、無機充填剤50〜50
0重量部添加することにより得られる耐火性無機物高充
填樹脂組成物となされたものである。
【0008】本発明に使用される合成樹脂バインダーと
しては、ブチルゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴムおよび熱可塑性樹脂を使用することができ
る。そのうち、熱可塑性樹脂は、特に限定されるもので
はなく、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、
ポリ(1−)ブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂、ポリ
スチレン系樹脂、アクリロニトリルーブタジエン−スチ
レン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレン
エーテル系樹脂、ナイロン系樹脂、アクリル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂などが例示される。
【0009】その中でも特に、ポリエチレン系樹脂が好
ましく、ポリエチレン系樹脂としては、エチレン単独重
合体、または、エチレンを主成分とする共重合体、さら
に、これらの混合物のいずれでもよい。共重合体として
は、例えば、エチレン部を主成分とするエチレン−αオ
レフィン共重合体を挙げることができる。α−オレフィ
ンとしては、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−オクテン、1−ブテン、1−ペンテン等が例示
される。さらに、α−オレフィン以外の共重合体とし
て、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチレ
ンアクリレート共重合体などを用いてもよい。
【0010】また、上記ポリエチレン系樹脂の中でも重
合触媒として四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を
用いて得られたものが好ましく、さらには、示差走査熱
量計(DSC)を用いて測定した結晶融解ピークが1つ
であり、かつ、融解ピーク温度より全結晶が融解し終わ
るまでの温度幅が40℃以内のものが好ましい。また、
密度が0.860〜0.945g/cm3 であって、後
述のクロス分別法によって10重量%溶出したときの温
度から100重量%溶出したときの温度幅が50℃以下
であり、重量平均分子量/数平均分子量の値が1.5〜
3.5のものが好ましい。
【0011】本発明では、耐火性能を発揮させるために
リン化合物と中和処理された熱膨張性黒鉛および無機充
填剤を用いる。
【0012】この3成分のそれぞれの役割としては、熱
膨張性黒鉛が、加熱時の膨張断熱層を形成する。また、
無機充填剤は、その際の熱容量を増大する役割を果た
す。さらに、それら膨張断熱層、充填剤の形状保持とし
てリン化合物が効いていると考えられる。
【0013】本発明において用いる熱膨張性黒鉛は、従
来公知の物質であり、天然燐状グラファイト、熱分解グ
ラファイト、キッシュグラファイトなどの粉末を、濃硫
酸、硝酸、セレン酸などの無機酸と、濃硝酸、過塩素
酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸
化水素などの強酸化剤とで処理してグラファイト層間化
合物を生成させたもので、炭素の層状構造を維持したま
まの結晶化合物である。
【0014】本発明では上記のように酸処理して得られ
た熱膨張性黒鉛は、さらにアンモニア、脂肪族低級アミ
ン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物など
で中和したものを用いる。脂肪族低級アミンとしては、
モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミンなど
が挙げられる。アルカリ金属化合物およびアルカリ土類
金属化合物としては、カリウム、ナトリウム、カルシウ
ム、バリウム、マグネシウムなどの水酸化物、酸化物、
炭酸塩、硫酸塩、有機酸塩などが挙げられる。この中和
処理した熱膨張性黒鉛の具体例として日本化成社製のC
A−60Sが挙げられる。
【0015】本発明で使用される熱膨張性黒鉛の粒度
は、20〜200メッシュのものが好ましい。その粒度
が200メッシュより細かい場合は、黒鉛の膨張度か小
さく、その結果、望む耐火断熱層が得られない。一方、
その粒度が20メッシュより大きいものは、膨張度が大
きいという点では効果があるが、樹脂と混練する際、分
散性が悪く物性の低下が避けられない。
【0016】本発明で用いるリン化合物としては、トリ
フェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ト
リキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフ
ェート、キシレニルジフェニルホスフェートなどの各種
リン酸エステル、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、
リン酸マグネシウムなどのリン酸金属塩なども用いるこ
とができるが、難燃性の観点から赤リン、ポリリン酸ア
ンモニウム類および下記化学式1で表されるリン化合物
を用いるのが好ましい。
【0017】
【化1】
【0018】(式中R1 は、水素もしくは炭素原子1〜
16個有する直鎖状および分岐状アルキル基、またはア
リール基を表し、R2 は、水酸基、または水素もしくは
炭素原子1〜16個を有する直鎖状および分岐状アルキ
ル基、アルコキシ基またはアリール基、アリーロキシ基
を表し、R3 は、水素もしくは炭素原子1〜16個を有
する直鎖状および分岐状アルキル基またはアリール基を
表す。) 本発明で用いる赤リンとしては、市販の赤リンで良い
が、耐湿性、安全性(混練時における自然発火)の点か
ら、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティングしたものを
用いるのが好ましい。
【0019】ポリリン酸アンモニウム類としてはポリリ
ン酸アンモニウム、メラニン変性ポリリン酸アンモニウ
ムが挙げられる。本発明では取扱等の点から特にこのポ
リリン酸アンモニウムを用いるのが好ましい。
【0020】また、上記化学式1で表される具体的化合
物としてはメチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチ
ル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、フ
ロビルホスホン酸、ブチルホスホン酸、2−メチルプロ
ピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメ
チル−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニ
ルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネート、ジメ
チルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチル
プロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオク
チルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフ
ェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス
(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸などが例示され
る。
【0021】上記に挙げたリン化合物は、単独で用いて
も2種類以上の併用でも差し支えない。
【0022】本発明において、熱膨張性黒鉛とリン化合
物の重量比は、熱膨張性黒鉛:リン化合物=1:9〜
9:1で用いられる必要があり、1:5〜5:1の割合
で用いることが好ましく、3:1〜1:3の重量比で用
いることがさらに好ましい。本発明は、リン化合物と熱
膨張性黒鉛を組み合わせることにより、燃焼時の熱膨張
性黒鉛の飛散を抑え、形状保持を図るもので、熱膨張性
黒鉛が多すぎると、燃焼時に膨張した黒鉛が飛散するた
め加熱時に十分な膨張断熱層が得られず、逆にリン化合
物が多すぎても、熱膨張性黒鉛の量が不足するため断熱
層が十分でなく望む効果が得られない。
【0023】また、上記熱膨張性黒鉛とリン化合物の樹
脂100重量部に対する含有量は20〜200重量部で
ある必要がある。200重量部を越えると機械的物性の
低下が大きく使用に耐えず、20重量部末端では十分な
耐火性能が得られない。
【0024】本発明で用いる無機充填剤としては、無機
充填剤として一般的に用いられるものであれば特に制限
はなく、具体例としては、シリカ、珪藻土、アルミナ、
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシ
ウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト
類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドー
ソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム、タルク、クレ
ー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白
土、セピオライト、イモゴライト、セリサリト、ガラス
繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウ
ム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラ
ファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属
粉、チタン酸カリウム、MOS(商品名)、チタン酸ジ
ルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、
炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性
粉、スラグ繊維などが挙げられる。
【0025】この中でも特に加熱時に脱水し、吸熱効果
のある含水無機物を用いるのが好ましい。
【0026】さらに本発明では、組成物の物性を損なわ
ない範囲で、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸
化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋
剤、滑剤、軟化剤、顔料等が添加されていてもよい。
【0027】本発明で用いる耐火性無機物高充填樹脂組
成物は、各成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリー
ミキサー、ニーダーミキサー、ロールなどの混練装置を
用いて得られる。
【0028】本発明に使用される無機質多孔体として
は、気孔率が25〜95%のものが使用される。例え
ば、ロックウールなどが使用できるが、内層を抑え、保
温性を有するものであればこれらに限定されるものでは
ない。
【0029】本発明においては、図1に示すように、上
記耐火性無機物高充填樹脂組成物を内層11とし、上記
無機質多孔体を外層12として配管2の外周面に被覆可
能な二つ割りの管形状となった防火区画貫通部材1とし
て形成される。また、必要に応じて、内層11と外層1
2の接着強度を向上させるために、内層11と内層12
の間に接着剤および粘着剤を介在させる構成をとっても
良い。また、配管2への接着強度を向上させるために、
内層11の内周面にも接着剤および粘着材を介在させる
構成をとっても良い。
【0030】この場合、接着剤および粘着剤は使用する
内層11および外層12の組み合わせにより任意に適し
た接着剤および粘着剤を使用することができる。
【0031】本発明においては必要に応じて、防火区画
貫部材1の耐衝撃性の改善および吸水性の改善、施工性
の向上のため、図2に示すように、外層12のさらに外
周面に外皮層13をもつ構成をとっても良い。
【0032】外皮層13を構成する材料としては、例え
ば、不燃紙および撥水性を付与した不燃紙、アルミ箔、
内層2に使用した耐火性無機物高充填樹脂組成物などが
使用でき、耐火および防火性能上問題が生じないもので
あれば任意に使用できる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
てに具体的に説明する。 (1)本発明の防火区画貫通部材の内層として使用され
る耐火性無機物高充填樹脂組成物 直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン重合触媒によ
って得られた密度=0.870、MI=5.0、CFC
分析による全樹脂の10wt%溶出する温度=8℃、C
FC分析による全樹脂の溶出する温度=50℃、重量平
均分子量/数平均分子量=2.06、DSC分析による
結晶融解ピーク温度=47℃、DSC分析による結晶融
解終了温度=78℃)に、中和処理された熱膨張性黒鉛
(CA−60S、日本化成社製)、ポリリン酸アンモニ
ウム(スミセーフP、住友化学社製)、t−ブチルホス
ホン酸(和光純薬社製)、水酸化アルミニウム(B70
3S、日本軽金属社製)、水酸化マグネシウム(キスマ
5B、協和化学社製)を配合し、各成分をロールを用い
て溶融混練を行い、樹脂組成物を得た。 ブチルゴム(ムーニー粘度(100℃)=47、不飽
和度=2.0のイソブチレン・イソプレンゴム)に、中
和処理された熱膨張性黒鉛(CA−60S、日本化成社
製)、ポリリン酸アンモニウム(スミセーフP、住友化
学社製)、t−ブチルホスホン酸(和光純薬社製)、水
酸化アルミニウム(B703S、日本軽金属社製)、水
酸化マグネシウム(キスマ5S、協和化学社製)を配合
し、各成分をロールを用いて溶融混練を行い、樹脂組成
物を得た。 (2)本発明の防火区画貫通部材の外層として使用され
る無機質多孔体 ガラスウール ロックウール 普通ポルトランドセメント :100重量部 フライアッシュ(JIS A6201相当品):45重量部 ビニロン繊維(クラレ製 RMS182) :4重量部 水 :48重量部 メタカオリン(エンゲルハート社製、SATINTONE SP 33 ) :100重量部 ワラストナイト(土屋カオリン社製、ケモリットA−60):15重量部 ビニロン繊維(クラレ製 RM182) :3重量部 アルカリ金属珪酸塩水溶液(SiO2/Na2O=1.5/1、 固形分41.2%) :85重量部 過酸化水素水(35%溶液) : 8重量部 フライアッシュ(JIS A6201相当品を分級機により分級し、粒径が 10μm以下の粉体を100重量%としたもの) :100重量部 ワラストナイト(土屋カオリン社製、ケモリットA−60) :10重量部 ビニロン繊維(クラレ製 RM182) :2重量部 アルカリ金属珪酸塩水溶液(Sio2/Na2O=1.5/1、固形分41.2%) :80重量部
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の防火区画貫
通部材によると、耐火性無機物高充填樹脂組成物からな
る内層と、無機質多孔体からなる外層とによってあらか
じめ形成しているため、配管に挿通した防火区画貫通部
材を、この配管と貫通部との間隙を閉塞するように嵌め
込むことで簡単に施工することができ、優れた施工性が
得られる。また、施工性の向上により作業コストが削減
できるとともに、内層と外層とによる簡単な二層構造の
ものであり部材数が少ないので、作業コストや製造コス
トなどを削減できる経済性の優れたものとなる。さら
に、外層に、無機質多孔体を使用しているため、耐火
性、防火性、保温性などに優れるが、万が一この防火区
画貫通部材が長時間の火炎にさらされて内層を形成する
耐火性無機物高充填樹脂組成物が燃焼または溶融するよ
うな状況下にあっても、この内層に含有する熱膨張性黒
鉛が200倍以上という高倍率に熱膨張するとともに、
外層を構成する無機質多孔体がこの内層の熱膨張を抑え
ることとなる。その結果、樹脂成分の消失した隙間を埋
めて防火区画部を遮蔽することにより、残渣が充分な形
状保持能力を発揮して非常に優れた耐火性、防火性、保
温性などが得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】防火区画貫通部材の全体構成の概略を示す斜視
図および断面図である。
【図2】防火区画貫通部材の他の実施の形態を示す斜視
図および断面図である。
【符号の説明】
1 防火区画貫通部材 11 内層 12 外層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層と外層との二層を具備し、防火区画
    壁に貫通された配管の外周面に被覆され、この貫通部の
    防火性を維持するように形成された部材であって、 内層の内周面が、配管に被覆可能な管形状を有してお
    り、かつ、内層が、熱膨張性黒鉛、バーミキュル石また
    はハイドロバイオタイトのうちいずれか1以上を合成樹
    脂バインダーに添加することによって得られる耐火性無
    機物高充填樹脂組成物からなり、 外層が、無機質多孔体からなることを特徴とする防火区
    画貫通部材。
  2. 【請求項2】 内層が、熱可塑性樹脂100重量部に、
    リン化合物と中和処理された熱膨張性黒鉛とを、重量比
    が熱膨張性黒鉛:リン化合物=9:1〜1:9の割合
    で、合計20〜200重量部、無機充填剤50〜500
    重量部添加することにより得られる耐火性無機物高充填
    樹脂組成物となされた請求項1記載の防火区画貫通部
    材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010518329A (ja) * 2007-02-02 2010-05-27 インダストリアル インスレーション グループ パイプおよびブロック断熱のための事前適用される保護被覆構造
KR20200022573A (ko) * 2018-08-23 2020-03-04 주식회사 국일인토트 파이프 커버 및 그 제조 방법
JP2020073819A (ja) * 2018-06-05 2020-05-14 積水化学工業株式会社 被覆材、配管、及び耐火構造

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