JPH09324243A - Siの熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する低熱膨張合金 - Google Patents

Siの熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する低熱膨張合金

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JPH09324243A
JPH09324243A JP14158596A JP14158596A JPH09324243A JP H09324243 A JPH09324243 A JP H09324243A JP 14158596 A JP14158596 A JP 14158596A JP 14158596 A JP14158596 A JP 14158596A JP H09324243 A JPH09324243 A JP H09324243A
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JP
Japan
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thermal expansion
alloy
coefficient
low thermal
transformation point
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JP14158596A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Nakajima
島 信 昭 中
Nobuo Katsui
井 信 雄 勝
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Siと熱膨張係数が近く磁気変態点が高いF
e−Ni−Co系の低熱膨張合金の提供。 【解決手段】 Ni:36〜40重量%、Co:1〜5
重量%、であってNi+Co:39〜42重量%、残部
Feおよび不可避不純物からなる、Siの熱膨張係数に
近い熱膨張係数を有する低熱膨張合金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Siの熱膨張係数
に近い熱膨張係数を有する低熱膨張合金に関し、特に、
Siに隣接して用いられる各種部品、例えば、拡散半導
体型ストレインゲージを用いた圧力センサーの台座部
品、リードフレーム、Si基板材料などへの材料に用い
るのに好適な低熱膨張合金に関する。
【0002】
【従来の技術】Siと熱膨張係数の近い低熱膨張合金
は、Siと接合する各種合金部品に用いられており、S
i半導体の用途の増大に伴い、様々な特性が要求され、
またその需要も増大している。このような合金の用途の
一つとして、特に拡散半導体型ストレインゲージを用い
た圧力センサーの台座部品が挙げられる。拡散半導体型
ストレインゲージを用いた圧力センサーは、ハーメチッ
クシールタイプのものが一般に製造されている。このハ
ーメチックシールタイプのものは、半導体Siストレイ
ンゲージを直接低熱膨張合金からなるパイプ部品に接合
させる方法が検討されており、一部実用化されている。
このようなパイプ部品には、温度が変化したときにSi
チップに歪みが生じないように、Siと熱膨張係数の近
いFe−39.5%Ni合金などが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来用いら
れているFe−39.5%Ni合金は磁気変態点(磁気
転移点ともいう)が約290℃であり、この磁気変態点
以上の温度では熱膨張係数がSiの熱膨張係数に比較し
て著しく大きくなってしまう。そのため、圧力センサー
の製造工程において、例えば、SiチップとFe−3
9.5%Ni合金とを接合する際などに290℃以上の
熱履歴が生ずると、Siチップに熱膨張差による残留応
力に起因して歪みが生じてしまい、ストレインゲージと
しての特性を維持することが難しくなる問題点がある。
また、このような合金をリードフレームなどに用いた場
合同様の問題点がある。
【0004】また、同様にSiと熱膨張係数の近い合金
としてはスーパーアンバー(スーパーインバー)、アン
バー、Fe−42Ni、コバールなどの合金も知られて
いるが、これらに関しては、スーパーアンバーおよびア
ンバーはSiよりも熱膨張係数が小さく、また磁気変態
点も低く、一方Fe−42Ni、コバールなどは磁気変
態点は300℃以上だが、Siより熱膨張係数が大きい
という問題点がある。したがって、Siと熱膨張係数の
近い低熱膨張合金であって、磁気変態点が高い合金が求
められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上のよ
うな特性を満たす合金を鋭意検討の結果、以下に示す合
金を開発した。
【0006】すなわち、本発明は、Ni:36〜40重
量%、Co:1〜5重量%、残部Feおよび不可避不純
物からなり、Siの熱膨張係数に近い熱膨張係数を有す
ることを特徴とする、低熱膨張合金である。本発明は、
好ましくは、NiとCoの合計量を39〜42重量%と
し、熱膨張係数が、30〜100℃、30〜200℃、
および30〜300℃のいずれの範囲においても、20
〜40×10-7/℃であり、磁気変態点が300℃以
上、より好ましくは330℃以上とする。
【0007】本発明の低熱膨張合金の用途として、前記
Siと熱膨張係数の近い低熱膨張合金を用いることを特
徴とする、拡散半導体型ストレインゲージを用いた圧力
センサーの台座部品への適用を開示する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の合金を具体的に説
明する。 Ni:36〜40重量% Niは、低熱膨張係数の合金とするための成分である。
本発明の合金おいては、Niの含有量を36〜40重量
%とする。36重量%未満の場合は、合金の熱膨張係数
が好適範囲よりも大きくなる。40重量%を超える場合
も、合金の熱膨張係数が好適範囲よりも大きくなる。N
i含有量の好ましい下限は38重量%、好ましい上限は
40重量%である。 Co:1〜5重量% Coは、合金を低熱膨張係数にし、磁気変態点を上げる
ために添加する。本発明の合金においては、Coの含有
量を1〜5重量%とする。1重量%未満では合金の磁気
変態点が所望の温度まで高くならず、また熱膨張係数が
好適範囲よりも大きくなる。5重量%を超えると合金の
磁気変態点が高まるが、熱膨張係数が好適範囲よりも大
きくなる。好ましい下限は1重量%、好ましい上限は4
重量%である。 Ni+Co:39〜42重量% 本発明の合金においては、好ましくはNiとCoの含有
量の合計を39〜42重量%とする。39重量%未満で
は合金の磁気変態点が好適範囲まで高くならない。42
重量%を超えると合金の磁気変態点がより高まるが、熱
膨張係数が好適範囲より大きくなる。より好ましい下限
は40重量%、好ましい上限は41重量%である。
【0009】本発明において、「Siの熱膨張係数に近
い熱膨張係数を有する」とは、具体的には、以下の好ま
しい条件を満足することを意味する。
【0010】本発明の合金の熱膨張係数の基準となるS
iの熱膨張係数は、30〜100℃において27〜34
×10-7/℃、30〜200℃において27〜34×1
-7/℃、30〜300℃において27〜34×10-7
/℃である。したがって、本発明の合金の熱膨張係数
は、30〜100℃、30〜200℃、および30〜3
00℃のいずれの範囲においても、20〜40×10-7
/℃とすることが好ましい。より好ましくは、25〜3
5×10-7/℃とする。
【0011】本発明の合金は、特に拡散半導体型ストレ
インゲージを用いた圧力センサーの台座部品に好適に用
いることができる。この場合、接合材によるSiと台座
の接合時に、接合部が300℃程度に加熱されるため、
熱膨張係数が大きく変化する磁気変態点が300℃以上
である合金であれば、冷却後にSiに残留応力に起因す
る歪みを残さず好ましい。さらに磁気変態点が330℃
以上であれば、接合材や接合方法に自由度が増し、より
好ましい。この接合材としては、共晶合金(Au−S
i、Au−Ge、Au−Sn)や半田合金(Pb−S
n、Pb−Ag−Sn)がありこれらは融点が300℃
以上のものが多く、台座等の基板材料の磁気変態点が3
00℃未満の場合、使用できる接合材がかなり限られて
しまうことになる。
【0012】本発明の合金は、他の用途、例えばリード
フレーム、Si基板との封着部品等にも好適に用いるこ
とができる。
【0013】
【実施例】表1に示す成分の合金をそれぞれ溶解、鋳造
した後に、1000〜1200℃に加熱し、熱間鍛造を
して厚さ20mmのビレットを作成した。次に各ビレッ
トを1000〜1200℃に加熱し、熱間圧延をして厚
さ3mmとし、さらに冷間加工によって厚さ0.5mm
とし、約800℃で焼き鈍しを行った。
【0014】以上の製造方法によって得られた板状試料
について熱膨張係数、磁気変態点を測定した。その結果
を表1に示す。
【0015】また、比較のため従来の合金を用い同様の
試料を作成し、実施例と同様の測定を行った。その結果
を併せて表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の合金
はSiとの熱膨張係数が近く、また磁気変態点が高いも
のである。したがって、Siと隣接、または接合して
も、温度変化による歪みの発生がほとんどなく、Siを
使用する各種部品において好適な合金が提供できる。例
えば、拡散半導体型ストレインゲージの台座部品に用い
た場合、Siとの接合作業などを行ってもSiに歪みが
ほとんど残らないため、精度のよい圧力センサーが提供
できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ni:36〜40重量%、Co:1〜5重
    量%、残部Feおよび不可避不純物からなることを特徴
    とする、Siの熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する低
    熱膨張合金。
  2. 【請求項2】NiとCoとの合計量が39〜42重量%
    である、請求項1に記載のSiの熱膨張係数に近い熱膨
    張係数を有する低熱膨張合金。
  3. 【請求項3】熱膨張係数が、30〜100℃、30〜2
    00℃、および30〜300℃のいずれの範囲において
    も、20〜40×10-7/℃である、請求項1または2
    に記載のSiの熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する低
    熱膨張合金。
  4. 【請求項4】磁気変態点が300℃以上である、請求項
    1〜3いずれか1項に記載のSiの熱膨張係数に近い熱
    膨張係数を有する低熱膨張合金。
  5. 【請求項5】磁気変態点が330℃以上である、請求項
    4に記載のSiの熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する
    低熱膨張合金。
  6. 【請求項6】請求項1〜5いずれか1項に記載の低熱膨
    張合金を用いることを特徴とする、拡散半導体型ストレ
    インゲージを用いた圧力センサーの台座部品。
JP14158596A 1996-06-04 1996-06-04 Siの熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する低熱膨張合金 Pending JPH09324243A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1138797A1 (fr) * 2000-03-31 2001-10-04 Imphy Ugine Precision Dispositif de masquage pour tube cathodique de visualisation en couleur à écran plat à masque d'ombre tendu en alliages Fe-Ni
US7576952B2 (en) * 2003-12-03 2009-08-18 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Magnetic write head including a magnetic pole piece having a protrusion
JP2009246120A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Furukawa Electric Co Ltd:The 回路基板積層用キャリア付き合金箔、及び回路基板積層用キャリア付き複合箔、金属張板、プリント配線板及びプリント配線積層板

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