JPH06183852A - 酸化ベリリウムセラミックスと金属との接合方法 - Google Patents

酸化ベリリウムセラミックスと金属との接合方法

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JPH06183852A
JPH06183852A JP35524192A JP35524192A JPH06183852A JP H06183852 A JPH06183852 A JP H06183852A JP 35524192 A JP35524192 A JP 35524192A JP 35524192 A JP35524192 A JP 35524192A JP H06183852 A JPH06183852 A JP H06183852A
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JP
Japan
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beryllium oxide
metal
joining
oxide ceramics
titanium
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Pending
Application number
JP35524192A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Minami
信之 南
Yoichi Ishida
陽一 石田
Osamu Hanaoka
修 花岡
Senjo Yamagishi
千丈 山岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Cement Co Ltd
Original Assignee
Nihon Cement Co Ltd
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Publication of JPH06183852A publication Critical patent/JPH06183852A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化ベリリウムセラミックスが持つ優れた熱
放散性を阻害することなく、しかも高強度の接合が可能
な酸化ベリリウムセラミックスと金属との接合方法を提
供すること。 【構成】 酸化ベリリウムセラミックスと金属とを、銀
と銅の共晶組成から成るマトリックス中に、活性金属で
あるチタンを1〜7重量%の割合で含有させたロウを用
いて、1×10-4Torr以下の真空中で、800〜9
00°Cの温度範囲で接合する酸化ベリリウムセラミッ
クスと金属との接合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化ベリリウムセラミ
ックスと金属との接合方法に関し、特に、優れた熱放散
性が要求される電子部品類の製造への適用が期待され
る、酸化ベリリウムセラミックスと金属との接合方法に
関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来より、酸化ベリリウム
セラミックスは、その熱伝導率がアルミナセラミックス
等に比べて非常に高い(酸化ベリリウム:0.22ca
l/cm・sec・deg、アルミナ:0.07cal
/cm・sec・deg)ため、熱放散性及び絶縁性が
要求される電子部品類等で多用されている。
【0003】この様な酸化ベリリウムセラミックスを使
用した電子部品の一例として、酸化ベリリウムセラミッ
クス基板に金属リード線を接合した部品が存在するが、
この場合の酸化ベリリウムセラミックスと金属との接合
方法は、先ず、酸化ベリリウムセラミックスの表面にモ
リブデン又はタングステン等の高融点金属を焼結させ、
その表面上に金属リード線をロウ付けすることが成され
ていた。
【0004】しかしながら、上記した接合方法にあって
は、酸化ベリリウムセラミックスの表面にモリブデン又
はタングステン等の高融点金属を焼結させる際に、その
粒界に熱伝導率の低いガラス層(シリカガラス:0.0
4cal/cm・sec・deg)が生成され、該ガラ
ス層によりセラミックス基板及び金属リード線の熱放散
が阻害され、酸化ベリリウムセラミックスが持つ優れた
熱放散性が充分に活かされた電子部品とはならなかっ
た。
【0005】本発明は、上述した従来技術が有する課題
に鑑みなされたものであって、その目的は、酸化ベリリ
ウムセラミックスが持つ優れた熱放散性を阻害すること
なく、しかも高強度の接合が可能な酸化ベリリウムセラ
ミックスと金属との接合方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の試
験・研究の結果、活性金属であるチタンを含有させたロ
ウを用いて、酸化ベリリウムセラミックスと金属とを接
合すると、酸化ベリリウムとロウとの界面に、ベリリウ
ムとチタンとから成る層が生成され、熱伝導率の良好な
金属質のみで、高強度の接合が可能となることを見いだ
し、本発明を完成させた。
【0007】即ち、本発明は、酸化ベリリウムセラミッ
クスと金属とを、活性金属であるチタンを含有させたロ
ウを用いて接合する、酸化ベリリウムセラミックスと金
属との接合方法を要旨とする。
【0008】上記した本発明にかかる酸化ベリリウムセ
ラミックスと金属との接合方法によれば、その接合に活
性金属であるチタンを含有させたロウを用いて行なうた
め、該ロウ中のチタンが、酸化ベリリウムセラミックス
中のベリリウムと引き合い、その界面にベリリウムとチ
タンとから成る層が生成され、高強度の接合が可能とな
る。
【0009】但し、ベリリウムとチタンとでは、その熱
膨張係数が異なる(ベリリウム:12.4×10-6/°
C、チタン:8.5×10-6/°C)ため、これらを直
接接合すると、その熱膨張係数の差に起因する応力のた
め、接合部が破壊する。そのため本発明においては、上
記活性金属であるチタンを、他のロウ成分であるマトリ
ックス中に含有させた状態で使用し、応力の緩和を図る
ことにより、実用強度を満たす接合方法とした。
【0010】ここで、上記ロウは、銀と銅の共晶組成か
ら成るマトリックス中に、活性金属であるチタンを1〜
7重量%の割合で含有したロウであることが望ましい。
これは、1重量%に満たないチタンの割合では、その接
合界面に十分なベリリウムとチタンとから成る層が生成
されず、接合強度が弱いものとなるためであり、また7
重量%を越えると、存在するチタンのためにロウ自体が
脆くなると共に、銀と銅の共晶組成から成るマトリック
スによる上記応力緩衝効果が薄れ、ベリリウムとチタン
との熱膨張係数の差に起因する応力により、その接合部
が破壊するためである。
【0011】また、上記酸化ベリリウムセラミックスと
金属との接合は、1×10-4Torr以下の真空中で、
800〜900°Cの温度範囲で行なわれることが望ま
しい。これは、真空度が1×10-4Torrに満たない
接合条件では、銀と銅の共晶組成から成るマトリックス
中の銅成分が、高温酸化されてしまい脆くなるためであ
る。また、接合温度が800°Cよりも低いと、チタン
を含有させたロウが十分には溶けず、接合ができないた
めであり、逆に接合温度が900°Cを越えると、溶け
たロウの多くが接合する金属側に流れ取られてしまい、
接合に供するロウが減少して接合強度が低下するためで
ある。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げ、本発明を詳細
に説明する。
【0013】厚さ3mmで、10mm角の酸化ベリリウ
ムセラミックスの表面に、厚さ0.1mm,直径3mm
の下記に示した各種組成に調合されたロウを介して、直
径3mm,長さ30mmのコバール棒を垂直に立て、下
記に併記した種々の接合条件で、酸化ベリリウムセラミ
ックスとコバール棒とを接合した。
【0014】−実施例1〜7− 銀と銅の共晶組成物(銀72重量%、銅28重量%)中
に、ロウ全重量に対し1〜7重量%になるように秤量し
たチタンを含有させたロウを用いて、1×10-4Tor
r以下の真空中で、800〜900°Cの温度範囲で上
記酸化ベリリウムセラミックスとコバール棒とを接合し
た。
【0015】−比較例1〜2− 銀と銅の共晶組成物(銀72重量%、銅28重量%)中
に、ロウ全重量に対し0.5或いは9重量%になるよう
に秤量したチタンを含有させたロウを用いて、1×10
-4Torr以下の真空中で、850°Cの温度で上記酸
化ベリリウムセラミックスとコバール棒とを接合した。
【0016】−比較例3〜4− 銀と銅の共晶組成物(銀72重量%、銅28重量%)中
に、ロウ全重量に対し5重量%になるように秤量したチ
タンを含有させたロウを用いて、1×10-4Torr以
下の真空中で、775或いは925°Cの温度で上記酸
化ベリリウムセラミックスとコバール棒とを接合した。
【0017】−比較例5− 銀と銅の共晶組成物(銀72重量%、銅28重量%)中
に、ロウ全重量に対し5重量%になるように秤量したチ
タンを含有させたロウを用いて、7×10-3Torrの
圧力下で、850°Cの温度で上記酸化ベリリウムセラ
ミックスとコバール棒とを接合した。
【0018】得られた酸化ベリリウムセラミックスとコ
バール棒との接合体を、冷却した後、各々の接合体の垂
直方向の引張り接合強度を測定した。接合強度は、各々
の接合体における引張りでの破壊強度を、接合面積(=
7mm2 )で除し、単位面積当たりの接合強度(MP
a)を算出した。結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1より、本発明の規定範囲内で行なわれ
た接合体(実施例1〜7)は、その接合強度が50MP
aを越える高い値を示すことが判明する。
【0021】これに対し、ロウ中のチタンの含有量が少
な過ぎる場合、及び多過ぎる場合(比較例1〜2)に
は、その接合が成されない、或いは接合できても接合強
度が低いものとなることが判明する。また、チタンの含
有量が適当なものであっても、その接合条件が本発明の
規定範囲を逸脱する条件下でなされた接合体(比較例3
〜5)は、やはりその接合強度が十分ではないことが判
明する。
【0022】
【発明の効果】以上、説明した本発明にかかる酸化ベリ
リウムセラミックスと金属との接合方法によれば、熱伝
導率の良好な金属質のみで両者を高強度で接合でき、酸
化ベリリウムセラミックスが持つ優れた熱放散性を十分
に活かした半導体部品等の電子部品の製造が可能とな
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化ベリリウムセラミックスと金属と
    を、活性金属であるチタンを含有させたロウを用いて接
    合することを特徴とする、酸化ベリリウムセラミックス
    と金属との接合方法。
  2. 【請求項2】 上記ロウが、銀と銅の共晶組成から成る
    マトリックス中に、活性金属であるチタンを1〜7重量
    %の割合で含有させたロウであることを特徴とする、請
    求項1記載の酸化ベリリウムセラミックスと金属との接
    合方法。
  3. 【請求項3】 上記酸化ベリリウムセラミックスと金属
    との接合が、1×10-4Torr以下の真空中で、80
    0〜900°Cの温度範囲で行なわれることを特徴とす
    る、請求項1記載の酸化ベリリウムセラミックスと金属
    との接合方法。
JP35524192A 1992-12-17 1992-12-17 酸化ベリリウムセラミックスと金属との接合方法 Pending JPH06183852A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1076649C (zh) * 1996-03-12 2001-12-26 东芝株式会社 真空气密容器用焊封钎焊料,真空气密容器及其制造方法
JP2011051015A (ja) * 2009-06-15 2011-03-17 Schneider Electric Industries Sas 反応性ろう付によるアセンブリ方法及びこの方法を用いて構成した真空カートリッジ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1076649C (zh) * 1996-03-12 2001-12-26 东芝株式会社 真空气密容器用焊封钎焊料,真空气密容器及其制造方法
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