JP2584842B2 - 鉛系高融点はんだ合金 - Google Patents
鉛系高融点はんだ合金Info
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- JP2584842B2 JP2584842B2 JP63227589A JP22758988A JP2584842B2 JP 2584842 B2 JP2584842 B2 JP 2584842B2 JP 63227589 A JP63227589 A JP 63227589A JP 22758988 A JP22758988 A JP 22758988A JP 2584842 B2 JP2584842 B2 JP 2584842B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 はんだ合金、より詳しくは、ICなどの半導体装置のア
ッセリブリー(組み立て)の際に部材接合用はんだ材料
として使用するのに適した鉛(Pb)系高融点はんだ合金
に関し、 耐酸化性とはんだぬれ性とが良好で、ボイド発生量を
低減し、熱疲労寿命の長い高融点はんだ材料を提供する
ことを目的とし、 0.1〜1.0wt%のゲルマニウム、0.5〜1.5wt%の錫、1.
0〜2.0wt%の銀および残部が鉛と不可避的不純物からな
る鉛系高融点はんだ合金に構成する。
ッセリブリー(組み立て)の際に部材接合用はんだ材料
として使用するのに適した鉛(Pb)系高融点はんだ合金
に関し、 耐酸化性とはんだぬれ性とが良好で、ボイド発生量を
低減し、熱疲労寿命の長い高融点はんだ材料を提供する
ことを目的とし、 0.1〜1.0wt%のゲルマニウム、0.5〜1.5wt%の錫、1.
0〜2.0wt%の銀および残部が鉛と不可避的不純物からな
る鉛系高融点はんだ合金に構成する。
本発明は、はんだ合金、より詳しくは、ICなどの半導
体装置のアッセンブリー(組み立て)の際に部材接合用
はんだ材料として使用するのに適した鉛(Pd)系高融点
はんど合金関する。
体装置のアッセンブリー(組み立て)の際に部材接合用
はんだ材料として使用するのに適した鉛(Pd)系高融点
はんど合金関する。
近年、ICなどの半導体装置そしてコンピュータの高密
度、高実装化に伴い、温度階層をもったはんだ付け技術
が必要となり、通常のSn−Pbはんだ以外に低融点あるい
は高融点のはんだ材料が求められている。特に、半導体
装置の部材接合には、高融点のはんだ材料が求められて
いる。
度、高実装化に伴い、温度階層をもったはんだ付け技術
が必要となり、通常のSn−Pbはんだ以外に低融点あるい
は高融点のはんだ材料が求められている。特に、半導体
装置の部材接合には、高融点のはんだ材料が求められて
いる。
電子工業での上述した高融点はんだ材料として、金−
錫(Au−Sn)系合金はんだが使用されているが、このは
んだは非常に硬い材料であり、接合部に柔軟性が要求さ
れる場合には、使用できない。また、Au量が多いため
に、コスト高となっているので、安価でかつ機械的性質
に優れている鉛(Pb)系高融点はんだの使用が考えられ
ている。
錫(Au−Sn)系合金はんだが使用されているが、このは
んだは非常に硬い材料であり、接合部に柔軟性が要求さ
れる場合には、使用できない。また、Au量が多いため
に、コスト高となっているので、安価でかつ機械的性質
に優れている鉛(Pb)系高融点はんだの使用が考えられ
ている。
Pb系はんどのなかで広く用いられている鉛−錫(Pb−
Sn)系合金はんだは、凝固時の温度幅、すなわち、合金
状態図での液相線温度の固相線温度の差があるために、
凝固組織が粗大化してしまう。その結果として、柔軟性
の目安となる引張試験により伸びが小さいことから、機
械的特性に問題があり、熱疲労寿命がはんだ接合部に要
求される場合にはPb−Sn系合金はんだは接合信頼性に欠
ける。そこで、機械的特性に優れ、熱疲労寿命が長く、
かつ凝固温度幅がないPb系はんだ合金として、Pb−2.5w
t%Ag,Pb−1.5wt%Ag−1wt%Snなどの共晶はんだ合金が
提案されている。
Sn)系合金はんだは、凝固時の温度幅、すなわち、合金
状態図での液相線温度の固相線温度の差があるために、
凝固組織が粗大化してしまう。その結果として、柔軟性
の目安となる引張試験により伸びが小さいことから、機
械的特性に問題があり、熱疲労寿命がはんだ接合部に要
求される場合にはPb−Sn系合金はんだは接合信頼性に欠
ける。そこで、機械的特性に優れ、熱疲労寿命が長く、
かつ凝固温度幅がないPb系はんだ合金として、Pb−2.5w
t%Ag,Pb−1.5wt%Ag−1wt%Snなどの共晶はんだ合金が
提案されている。
Pb−2.5wt%Agはんだは、はんだ材料として大切なぬ
れ性に問題あり、また、Pb−1.5wt%Ag−1wt%Snはんだ
は、ぬれ性は改善されるが、Pbが主成分のために、酸化
され易く、また、凝固の際のひけ巣に起因するボイド
(ボア)が発生し易いために信頼性の高い接合部が得ら
れなかった。
れ性に問題あり、また、Pb−1.5wt%Ag−1wt%Snはんだ
は、ぬれ性は改善されるが、Pbが主成分のために、酸化
され易く、また、凝固の際のひけ巣に起因するボイド
(ボア)が発生し易いために信頼性の高い接合部が得ら
れなかった。
本発明の目的は、耐酸化性とはんだぬれ性とが良好
で、ボイド発生量を低減し、熱疲労寿命の長い高融点は
んだ材料を提供することである。
で、ボイド発生量を低減し、熱疲労寿命の長い高融点は
んだ材料を提供することである。
本発明の別の目的は、Pb−1.5wt%Ag−1wt%Sn共晶は
んだをベースとしてこのはんどの特性を向上させること
である。
んだをベースとしてこのはんどの特性を向上させること
である。
上述の目的が、0.1〜10wt%のゲルマニウム(Ge)、
0.5〜1.5wt%の錫(Sn)、1.0〜2.0wt%の銀(Ag)およ
び残部が鉛(Pb)と不可避的不純物からなる鉛系高融点
はんだ合金によって達成される。
0.5〜1.5wt%の錫(Sn)、1.0〜2.0wt%の銀(Ag)およ
び残部が鉛(Pb)と不可避的不純物からなる鉛系高融点
はんだ合金によって達成される。
Ge(0.1〜1.0wt%)の微量添加によって、熱疲労寿命
に優れかつぬれ性を改善されたPb−1.5wt%Ag−1wt%Sn
の特性を損なうことなく、すなわち、共晶組成での緻密
な組織とそれによる良好な機械的特性とを維持して、耐
酸化性向上およびボイド低減を図る。
に優れかつぬれ性を改善されたPb−1.5wt%Ag−1wt%Sn
の特性を損なうことなく、すなわち、共晶組成での緻密
な組織とそれによる良好な機械的特性とを維持して、耐
酸化性向上およびボイド低減を図る。
Ge微量添加ははんだ表面に薄い保護膜を形成して、外
部との熱のやりとりを小さくしより均一な冷却となり、
ひけ巣を減少させ、また、酸化も防止する。Ge添加量の
下限である0.1wt%未満では酸化防止の効果があまり見
られず、一方、上限である1.0wt%を越えると第1図に
示すように凝固温度幅(共晶温度と凝固開始温度との
差)が大きくなり、組織が粗大化し、気密性の低下によ
る疲労寿命に問題がある。AgおよびSnの含有量範囲は、
共晶組成より±0.5wt%であれば凝固組織の大部分は共
晶組成であって良好な特性が維持できる。
部との熱のやりとりを小さくしより均一な冷却となり、
ひけ巣を減少させ、また、酸化も防止する。Ge添加量の
下限である0.1wt%未満では酸化防止の効果があまり見
られず、一方、上限である1.0wt%を越えると第1図に
示すように凝固温度幅(共晶温度と凝固開始温度との
差)が大きくなり、組織が粗大化し、気密性の低下によ
る疲労寿命に問題がある。AgおよびSnの含有量範囲は、
共晶組成より±0.5wt%であれば凝固組織の大部分は共
晶組成であって良好な特性が維持できる。
なお、第1図は、共晶Pb−1.5wt%Ag−1wt%Snはんだ
にGe添加を行って、凝固開始温度を測定することによっ
て得られた結果を示す。
にGe添加を行って、凝固開始温度を測定することによっ
て得られた結果を示す。
以下、添加図面を参照して本発明の実施例および比較
例によって本発明を詳しく説明する。
例によって本発明を詳しく説明する。
あらかじめアルゴン(Ar)ガス雰囲気中でSn,Agおよ
びGeを所定の組成に溶解鋳造し、この合金とPbとを大気
中において溶解炉によって溶解合金化して、第1表に示
す組成の試料1〜24のはんだ合金を調製した。第1表
中、試料1,2,11〜13および19〜24が比較例であり、残り
は本発明に係るPb−Ag−Geはんだである。
びGeを所定の組成に溶解鋳造し、この合金とPbとを大気
中において溶解炉によって溶解合金化して、第1表に示
す組成の試料1〜24のはんだ合金を調製した。第1表
中、試料1,2,11〜13および19〜24が比較例であり、残り
は本発明に係るPb−Ag−Geはんだである。
溶解合金インゴットを圧延加工して0.2mm厚さの板材
とし、第2図に示すようにセラミック(アルミナ)基板
1とフランジ(42Ni−Fe)2との間にはんだ合金板3を
配置し、加熱してはんだ付けを行った。そして、その接
合部のはんだ付け性、気密性および耐酸化性を調べ、そ
の結果を第1表に示す。はんだ付け性の評価は、はんだ
が接着面全体に広がっている場合を○とし、一部欠けて
いる場合(ボンド・ポアなどがある場合)△とし、そし
て、はんだ接着面全体に広がってにない場合を×として
行った。気密性プローブ法Heリーク試験によって測定
し、1×10-8atm・cc/sec以下であれば気密性は良好で
ある。酸化防止効果は、溶融時のはんだの表面、および
はんだ付け後の接合部を母合金(はんだ合金板)と目視
で比較することにより評価した。また、はんだ合金の機
械的特性を調べるために、溶解合金でJIS規格1313号板
状試験片を鋳造加工により作製し、引張試験を行った
(歪み速度は0.5mm/minであった)。はんだ合金の伸び
と引張り強度(kg/mm2)とを第1表に示す。
とし、第2図に示すようにセラミック(アルミナ)基板
1とフランジ(42Ni−Fe)2との間にはんだ合金板3を
配置し、加熱してはんだ付けを行った。そして、その接
合部のはんだ付け性、気密性および耐酸化性を調べ、そ
の結果を第1表に示す。はんだ付け性の評価は、はんだ
が接着面全体に広がっている場合を○とし、一部欠けて
いる場合(ボンド・ポアなどがある場合)△とし、そし
て、はんだ接着面全体に広がってにない場合を×として
行った。気密性プローブ法Heリーク試験によって測定
し、1×10-8atm・cc/sec以下であれば気密性は良好で
ある。酸化防止効果は、溶融時のはんだの表面、および
はんだ付け後の接合部を母合金(はんだ合金板)と目視
で比較することにより評価した。また、はんだ合金の機
械的特性を調べるために、溶解合金でJIS規格1313号板
状試験片を鋳造加工により作製し、引張試験を行った
(歪み速度は0.5mm/minであった)。はんだ合金の伸び
と引張り強度(kg/mm2)とを第1表に示す。
第1表からわかるように、Ge添加量は0.1〜1.0wt%が
耐酸化性、ぬれ性を向上させ、気密性の低下がない。
耐酸化性、ぬれ性を向上させ、気密性の低下がない。
本発明に係るはんだ合金は酸化防止、ひけ巣の低減に
よるはんだ付け性等の改善効果があるので、半導体装
置、電子機器のアッセンブリーに際して良好なはんだ接
合部が得られる。
よるはんだ付け性等の改善効果があるので、半導体装
置、電子機器のアッセンブリーに際して良好なはんだ接
合部が得られる。
第1図は、Ge添加量とPb−1.5wt%Ag−1wt%Snはんだの
凝固温度幅との関係を示すグラフであり、 第2図は、はんだ付けしたセラミックス基板およびフラ
ンジの概略断面図である。 1……セラミック基板、2……フランジ、 3……はんだ合金板。
凝固温度幅との関係を示すグラフであり、 第2図は、はんだ付けしたセラミックス基板およびフラ
ンジの概略断面図である。 1……セラミック基板、2……フランジ、 3……はんだ合金板。
Claims (1)
- 【請求項1】0.1〜1.0wt%のゲルマニウム、0.5〜1.5wt
%の錫、1.0〜2.0wt%の銀および残部が鉛と不可避的不
純物からなる鉛系高融点はんだ合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63227589A JP2584842B2 (ja) | 1988-09-13 | 1988-09-13 | 鉛系高融点はんだ合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63227589A JP2584842B2 (ja) | 1988-09-13 | 1988-09-13 | 鉛系高融点はんだ合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0275493A JPH0275493A (ja) | 1990-03-15 |
JP2584842B2 true JP2584842B2 (ja) | 1997-02-26 |
Family
ID=16863287
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63227589A Expired - Lifetime JP2584842B2 (ja) | 1988-09-13 | 1988-09-13 | 鉛系高融点はんだ合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2584842B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994020257A1 (en) * | 1993-03-03 | 1994-09-15 | Nihon Almit Co., Ltd. | High-strength soldering alloy |
DE10115482A1 (de) * | 2001-03-29 | 2002-10-10 | Fraunhofer Ges Forschung | Lotzusammensetzung und Verfahren zur Herstellung desselben |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62230493A (ja) * | 1986-03-31 | 1987-10-09 | Taruchin Kk | はんだ合金 |
-
1988
- 1988-09-13 JP JP63227589A patent/JP2584842B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
大澤直著「電子材料のはんだ付技術(第2版)」(昭和60年1月15日),工業調査会,第105頁 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0275493A (ja) | 1990-03-15 |
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