JPH09324133A - グラフト化カーボンブラック、およびそれを含有する半導電性樹脂組成物 - Google Patents

グラフト化カーボンブラック、およびそれを含有する半導電性樹脂組成物

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JPH09324133A
JPH09324133A JP8145302A JP14530296A JPH09324133A JP H09324133 A JPH09324133 A JP H09324133A JP 8145302 A JP8145302 A JP 8145302A JP 14530296 A JP14530296 A JP 14530296A JP H09324133 A JPH09324133 A JP H09324133A
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JP8145302A
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Shigetoshi Takechi
重利 武智
Kunio Kaneoka
邦夫 金岡
Hideaki Matsuda
▲ひで▼明 松田
Makoto Akuta
良 芥
Hideyuki Akagi
英之 赤木
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Okura Industrial Co Ltd
Original Assignee
Okura Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性樹脂へ添加することにより安定して
半導電性(105 〜1012Ω・cm)を示す樹脂組成物
が得られる新規なグラフト化カーボンブラック、および
それを含有する半導電性脂組成物を提供することを目的
とする。 【構成】 グラフト鎖中にポリアルキレンオキサイド鎖
を含有するグラフト化カーボンブラック、および熱可塑
性樹脂95〜60重量部、該グラフト化カーボンブラッ
ク5〜40重量部、必要により該混合物100重量部に
対して0.02〜3重量部のイオン電解質を添加した半
導電性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂へ添加す
ることにより安定して半導電性(105 〜1012Ω・c
m)の樹脂組成物が得られる新規なグラフト化カーボン
ブラック、およびそれを含有する半導電性樹脂組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂に永久帯電防止性を付与す
ることを目的として、熱可塑性材料に導電性材料を配合
するという方法が一般的に用いられている。導電性材料
としてはカーボンブラックや金属粉末等の無機系材料、
あるいはポリエチレンオキサイド鎖、ポリプロピレンオ
キサイド鎖、あるいは四級アンモニウム塩を有する高分
子系帯電防止剤が用いられている。
【0003】これらの導電性材料のうち、カーボンブラ
ックや金属粉等の無機系材料を用いた場合は、その導電
性出現のメカニズムが導電性材料同士の接触によるもの
であることから、無機系導電性材料の熱可塑性樹脂中へ
の分散状態が特に重要で、僅かの加工条件の違いや、配
合量の違いにより電気抵抗が大きく変化する傾向があっ
た。更に、同一成型品中でも位置による電気抵抗のバラ
ツキが大きいなど、安定した半導電性を示す成型品を再
現性よく得ることが困難である。一般に、無機系導電性
材料の添加系においては、1×105 〜1×1011Ω・
cmの範囲は不安定領域と呼ばれており、この領域では
上記の様な現象が特に起こりやすく、電気抵抗のコント
ロールが難しい。また、より低い電気抵抗値の達成のた
め無機系導電性材料の配合割合を多くすると製品の機械
的強度の低下や表面の粗面化という問題も生じる。ま
た、経時と共に一度分散したこれらの無機系材料が熱可
塑性樹脂中で再凝集し経時により電気抵抗が変化すると
いう問題がある。
【0004】一方、高分子系帯電防止剤としては、ポリ
アルキレンオキサイド鎖を含有する重合体、四級アンモ
ニウム塩、あるいはスルホン酸塩等を含有するアイオノ
マーが知られており、これらを熱可塑性樹脂へ添加する
ことにより安定して1010〜1013Ω・cmの範囲の体
積固有抵抗を有する樹脂組成物が得られるという特徴を
有している。しかしながら、高分子系帯電防止剤は一定
の配合割合を超えると配合割合に見合った電気抵抗の低
下が期待できなくなる傾向があった。特に1010Ω・c
m以下の体積固有抵抗の樹脂組成物を得るには大量の高
分子系帯電防止剤を配合しなければならず、熱可塑性樹
脂本来の特性が失われるという問題がある。また、高温
高湿下における電気抵抗と低温低湿下における電気抵抗
との差が大きい、即ち環境依存性が大きいという欠点も
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なグラ
フト化カーボンブラック、および該グラフト化カーボン
ブラックを含有する半導電性樹脂組成物を提供するこ
と、さらには、加工性に優れ、良好な物理的、機械的特
性を有し、1×105 〜1×1012Ω・cmの範囲の所
定の体積固有抵抗を安定して精度良く発現し、経時変
化、環境依存性の少ない半導電性樹脂組成物を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明者らは、上記課題を解決
するため鋭意研究を重ねた。この結果、カーボンブラッ
クに特定の構造を有するグラフト鎖を導入したグラフト
化カーボンブラックが上記課題を解決する導電性材料と
なりうること、さらには、該グラフト化カーボンブラッ
クを熱可塑性樹脂に配合することによって上記課題が解
決された半導電性樹脂組成物が得られることを見い出し
本発明に至ったのである。即ち本発明によれば、カーボ
ンブラックに、ポリアルキレンオキサイド鎖を有するグ
ラフト鎖が結合していることを特徴とするグラフト化カ
ーボンブラックが提供され、また、カーボンブラック
に、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する(メタ)アク
リレート、およびアルキル(メタ)アクリレートが結合
していることを特徴とするグラフト化カーボンブラック
が提供され、また、より好ましくは、ポリアルキレンオ
キサイド鎖がポリエチレンオキサイド、ポリプロピレン
オキサイド、またはその共重合体から成ることを特徴と
する上記いずれかのグラフト化カーボンブラックが提供
され、また更に、熱可塑性樹脂95〜60重量部、およ
び上記いずれかのグラフト化カーボンブラック5〜40
重量部よりなることを特徴とする半導電性樹脂組成物が
提供され、また、より好ましくは、熱可塑性樹脂95〜
60重量部、上記いずれかのグラフト化カーボンブラッ
ク5〜40重量部、および該混合物100重量部に対し
て0.02〜3重量部のイオン電解質が添加されてなる
ことを特徴とする半導電性樹脂組成物が提供され、ま
た、より好ましくは、イオン電解質が、アルカリ金属の
ハロゲン化物、チオシアン酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ハ
ロゲンの酸素酸塩のうちから選ばれる少なくとも一種で
あることを特徴とする前記の半導電性樹脂組成物が提供
され、また、より好ましくは、熱可塑性樹脂が、熱可塑
性フッ素樹脂であることを特徴とする上記いずれかの半
導電性フッ素樹脂組成物が提供される。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明者等
は、前記課題を達成するために、各種材料について種々
検討した結果、ポリアルキレンオキサイド鎖を含有する
新規なグラフト化カーボンブラックが特有の電気導電特
性を示し、さらに該グラフト化カーボンブラックを添加
した熱可塑性樹脂が、1×105 〜1×1012Ω・cm
の体積固有抵抗、特に1×105 〜1×1010Ω・cm
の半導電性領域を安定して示すことを見出した。
【0008】即ち、電子伝導性材料であるカーボンブラ
ックへ、イオン伝導性を有するポリアルキレンオキサイ
ド鎖を含有するグラフト鎖を共有結合を介して結合させ
たグラフト化カーボンブラックは、電子伝導とイオン伝
導という二種の異なった電気伝導メカニズムを兼ね備え
た導電性材料である。該グラフト化カーボンブラックが
配合された本発明の半導電性樹脂組成物は、1×105
〜1×1012Ω・cmの半導電性領域の電気抵抗を、特
に1×105 〜1×1010Ω・cmの半導電性領域の電
気抵抗を安定して示す。本発明の半導電性樹脂組成物が
安定した半導電性を示す原因については明らかではない
が、カーボンブラックの表面へ熱可塑性樹脂と相溶性の
あるグラフト鎖をグラフトさせたグラフト化カーボンブ
ラックは熱可塑性樹脂中での分散性に優れるため、カー
ボンブラック粒子間に適度な距離を保たせる効果を奏す
るとともに、カーボンブラック間の電気伝導がポリアル
キレンオキサイド鎖の有するイオン伝導性によって可能
となり、全体として安定して半導電性を示す樹脂組成物
になるものと推察される。
【0009】本発明のグラフト化カーボンブラックの製
造に用いられるカーボンブラックは、オイルファーネス
ト法、ガスファーネスト法、チャンネル法、サーマル法
によって得られるものが使用可能であり、更には、アセ
チレンブラック、ケッチェンブラックを使用することも
できる。特に平均粒子径60nm以下、より好ましくは
平均粒子径40nm以下のカーボンブラックを用いた方
が半導電性を示す樹脂組成物を得るのに必要なグラフト
化カーボンブラックの配合量が少量でよいので好まし
い。
【0010】グラフト化カーボンブラックの製造方法と
しては、カーボンブラック表面に存在するフリーラジカ
ル、カルボキシル基等の活性点を利用してグラフト鎖と
なるポリマー、オリゴマー、あるいはモノマーを化学的
に結合すればよく、具体的には、 カーボンブラック存在下にポリアルキレンオキサイド
鎖を含有するモノマー、および必要に応じて熱可塑性樹
脂との相溶性を上げるためのモノマーをラジカル発生剤
を開始剤としてラジカル重合を行い、ポリマーラジカル
とカーボンブラック表面のラジカルとのカップリング反
応によってポリマー鎖とカーボンブラックとを結合させ
る方法、 少量のエポキシ基、オキサゾリン基、アミノ基等を含
有するモノマー、およびポリアルキレンオキサイド鎖を
含有するモノマー、および必要に応じて熱可塑性樹脂と
の相溶性を上げるためのモノマーをカーボンブラック存
在下にラジカル重合させると共に、生成したポリマー中
のエポキシ基、オキサゾリン基、アミノ基とカーボンブ
ラック表面のカルボキシル基とを反応させることによっ
てカーボンブラック表面へポリアルキレンオキサイド鎖
を有するポリマー鎖をグラフトさせる方法、 エポキシ基、オキサゾリン基、あるいはアミノ基、お
よびポリアルキレンオキサイド鎖の両者を含有するポリ
マーとカーボンブラックとを加熱混練することによって
グラフト化させる方法、等が挙げられる。
【0011】上記、で述べたポリアルキレンオキサ
イド鎖を含有するモノマーとしては、ポリエチレンオキ
サイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメチレ
ンオキサイド等のポリアルキレンオキサイド鎖を有する
(メタ)アクリレートを用いることができ、特に、ポリ
エチレンオキサイド鎖、ポリプロピレンオキサイド鎖、
またはその共重合鎖を有する(メタ)アクリレートが好
ましい。具体的には、アルキレンオキサイドの繰り返し
単位が3〜30のポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート等のポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレ
ートが挙げられる。
【0012】さらに、熱可塑性樹脂中でのグラフト化カ
ーボンブラックの分散性を向上させる目的で、該ポリア
ルキレングリコール鎖含有モノマー以外に、熱可塑性樹
脂と相溶性の良いグラフト鎖を生成するモノマーをカー
ボンブラックに共グラフトさせても良い。熱可塑性樹脂
と相溶性の良いグラフト鎖を生成するモノマーとして
は、例えば熱可塑性樹脂と類似の構造を持つマクロモノ
マー、あるいは熱可塑性樹脂が熱可塑性フッ素樹脂の場
合は、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
i−プロピルメタクリレートが好適に用いられる。
【0013】このようにして得られるグラフト化カーボ
ンブラック中のカーボンブラックの割合は、15重量部
〜80重量部が好ましく、さらには15重量部〜70重
量部がより好ましい。カーボンブラック含量が15重量
部未満であると、得られるグラフト化カーボンブラック
を熱可塑性樹脂に大量に配合しなければ半導電性領域の
樹脂組成物を得ることができないため、経済的に好まし
くない。逆にカーボンブラック含量が80重量部を超え
ると、得られるグラフト化カーボンブラックを熱可塑性
樹脂に配合し半導電性樹脂組成物とする際、分散が不良
となりやすく、組成物中の位置の違いによる電気抵抗の
バラツキが大きくなりやすく好ましくない。
【0014】熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン、ポリスチレン、AB
S樹脂等のスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート
等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、
ポリエステル、ポリ塩化ビニル、フッ素系樹脂等の熱可
塑性樹脂が挙げられ、これらが単独で、或いは複数種組
み合わせれて使用される。これらの中でもフッ素系樹脂
が分極の度合いが大きく、半導電性樹脂組成物のマトリ
クス樹脂として特に好ましい。
【0015】熱可塑性フッ素樹脂としては、ポリフッ化
ビニリデン、四フッ化エチレン−エチレン共重合体、四
フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、四フッ
化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体、ポリ三フッ化塩化エチレン、ポリ三フッ化塩化エ
チレン−フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合
体、フッ化ビニリデン−四フッ化エチレン−六フッ化プ
ロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピ
レン共重合体とフッ化ビニリデンとのグラフト共重合体
等が挙げられ、特に、ポリフッ化ビニリデン、またはそ
の共重合体が成形加工性の点で好ましい。また、その配
合量は、組成物中の熱可塑性樹脂とグラフト化カーボン
ブラックとの合計量100重量部に対し95〜60重量
部が好ましい。
【0016】そして、ポリアルキレンオキサイド鎖を含
有するグラフト化カーボンブラックの配合量は、熱可塑
性樹脂とグラフト化カーボンブラックとの合計量100
重量部に対し5〜40重量部が好ましい。その配合割合
が40重量部を超えると、組成物全体に占める熱可塑性
樹脂の割合が少なくなるため、熱可塑性樹脂の特性が失
われるばかりでなく経済的でなく、逆に、5重量部未満
では目的とする半導電性を発現することができないので
好ましくない。
【0017】本発明に用いられるイオン電解質として
は、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属のハロゲン
化物、チオシアン酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ハロゲンの
酸素酸塩を用いることができ、これらのうち特に、過塩
素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウ
ム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウム、
チオシアン酸リチウムが好ましい。そして、その配合量
は、熱可塑性樹脂とグラフト化カーボンブラックとの合
計量100重量部に対し0.02〜3重量部、さらに
は、0.05〜1重量部が好ましい。
【0018】本発明の半導電性樹脂組成物は、熱可塑性
樹脂、グラフト化カーボンブラック、イオン電解質の他
に、合成樹脂の加工の際通常用いられる酸化防止剤、ア
ンチブロッキング剤、滑剤、紫外線吸収剤、加工助剤、
顔料等を添加することができる。
【0019】本発明のグラフト化カーボンブラックが添
加されてなる半導電性樹脂組成物は、上述した熱可塑性
樹脂、ポリアルキレンオキサイド鎖を含有するグラフト
化カーボンブラック、および必要に応じてイオン電解質
等を通常のニーダー、ロール、バンバリーミキサー、二
軸混練機等で混練することによって製造でき、用途に応
じて、フィルム、シート、チューブ、成形品等の形状に
成形して使用される。
【0020】
【実施例】次に、実施例によって、本発明を具体的に説
明する。
【0021】以下の実施例、比較例で示される体積固有
抵抗、および表面固有抵抗は、三菱化学(株)製「ハイ
レスタ」を用い、HRSプローブで測定した。なお、体
積固有抵抗、および表面固有抵抗の測定は、特に断りが
ない限り、23℃、50%RH条件下で行った。
【0022】[実施例1]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(シースト9H:東海カーボン製、平均粒子径
18nm)100重量部、メトキシポリエチレングリコ
ールモノメタクリレート(エチレングリコールの繰り返
し数=9)190重量部、メチルメタクリレート190
重量部、スチレン20重量部、アゾビスイソブチロニト
リル8重量部、酢酸エチル300重量部を仕込み、窒素
気流下に80℃で10時間重合した後、生成物を乾燥さ
せてグラフト化カーボンブラック(g−CB−A)を得
た。得られたグラフト化カーボンブラックは酢酸エチル
中へ分散させると1ヶ月以上沈降せず、カーボンブラッ
クがグラフト化されていることが確認された。なお、グ
ラフト化していないカーボンブラックは酢酸エチル中へ
分散させるとカーボンブラックが数日以内に沈降する。
【0023】[実施例2]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(シースト9H)100重量部、メトキシポリ
エチレングリコールモノメタクリレート(エチレングリ
コールの繰り返し数=9)97重量部、メチルメタクリ
レート97重量部、スチレン3重量部、グリシジルメタ
クリレート3重量部、アゾビスイソブチロニトリル5.
3重量部、テトラメチルアンモニウムクロライド2.7
重量部、酢酸エチル270重量部を仕込み、窒素気流下
に80℃で10時間重合した後、生成物を乾燥させてグ
ラフト化カーボンブラック(g−CB−B)を得た。得
られたグラフト化カーボンブラックは1ヶ月以上酢酸エ
チル中に分散したままで、カーボンブラック表面がグラ
フト化されていることが確認された。
【0024】[実施例3]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(シースト9H)100重量部、メトキシポリ
エチレングリコールモノメタクリレート(エチレングリ
コールの繰り返し数=9)42.5重量部、メチルメタ
クリレート45重量部、スチレン2.5重量部、グリシ
ジルメタクリレート10重量部、ジメチルベンジルアミ
ン1重量部、アゾビスイソブチロニトリル2重量部、酢
酸エチル150重量部を仕込み、窒素気流下に80℃で
10時間重合した後、生成物を乾燥させてグラフト化カ
ーボンブラック(g−CB−C)を得た。得られたグラ
フト化カーボンブラックは1ヶ月以上酢酸エチル中に分
散したままで、カーボンブラック表面がグラフト化され
ていることが確認された。
【0025】[実施例4]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(トーカブラック#8500:東海カーボン
製、平均粒子径13nm)100重量部、メトキシポリ
エチレングリコールモノメタクリレート(エチレングリ
コールの繰り返し数=9)195重量部、メチルメタク
リレート195重量部、スチレン5重量部、グリシジル
メタクリレート5重量部、テトラメチルアンモニウムク
ロライド4重量部、アゾビスイソブチロニトリル8重量
部、酢酸エチル400重量部を仕込み、窒素気流下に8
0℃で10時間重合した後生成物を乾燥させてグラフト
化カーボンブラック(g−CB−D)を得た。得られた
グラフト化カーボンブラックは1ヶ月以上酢酸エチル中
に分散したままで、カーボンブラック表面がグラフト化
されていることが確認された。
【0026】[実施例5]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(トーカブラック#4550:東海カーボン
製、平均粒子径22nm)100重量部、メトキシポリ
エチレングリコールモノメタクリレート(エチレングリ
コールの繰り返し数=9)195重量部、メチルメタク
リレート195重量部、スチレン5重量部、グリシジル
メタクリレート5重量部、テトラメチルアンモニウムク
ロライド4重量部、アゾビスイソブチロニトリル8重量
部、酢酸エチル400重量部を仕込み、窒素気流下に8
0℃で10時間重合した後、生成物を乾燥させてグラフ
ト化カーボンブラック(g−CB−E)を得た。得られ
たグラフト化カーボンブラックは1ヶ月以上酢酸エチル
中に分散したままで、カーボンブラック表面がグラフト
化されていることが確認された。
【0027】[実施例6]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(シースト9H)100重量部、メトキシポリ
エチレングリコールモノメタクリレート(エチレングリ
コールの繰り返し数=9)195重量部、エチルメタク
リレート195重量部、スチレン10重量部、アゾビス
イソブチロニトリル8重量部、酢酸エチル400重量部
を仕込み、窒素気流下に80℃で10時間重合した後、
生成物を乾燥させてグラフト化カーボンブラック(g−
CB−F)を得た。得られたグラフト化カーボンブラッ
クは1ヶ月以上酢酸エチル中に分散したままで、カーボ
ンブラック表面がグラフト化されていることが確認され
た。
【0028】[実施例7]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(シースト9H)100重量部、ポリプロピレ
ングリコールモノメタクリレート(プロピレングリコー
ルの繰り返し数=9)190重量部、メチルメタクリレ
ート190重量部、スチレン20重量部、アゾビスイソ
ブチロニトリル8重量部、酢酸エチル400重量部を仕
込み、窒素気流下に80℃で10時間重合した後、生成
物を乾燥させてグラフト化カーボンブラック(g−CB
−G)を得た。得られたグラフト化カーボンブラックは
1ヶ月以上酢酸エチル中に分散したままで、カーボンブ
ラック表面がグラフト化されていることが確認された。
【0029】[実施例8]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(トーカブラック#8500)100重量部、
メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート
(エチレングリコールの繰り返し数=9)45重量部、
メチルメタクリレート42.5重量部、スチレン2.5
重量部、グリシジルメタクリレート10重量部、アゾビ
スイソブチロニトリル2重量部、酢酸エチル150重量
部を仕込み、窒素気流下に80℃で10時間重合した
後、生成物を乾燥させてグラフト化カーボンブラック
(g−CB−H)を得た。得られたグラフト化カーボン
ブラックは1ヶ月以上酢酸エチル中に分散したままで、
カーボンブラック表面がグラフト化されていることが確
認された。
【0030】[比較例1]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(シースト9H)100重量部、メチルメタク
リレート380重量部、スチレン20重量部、アゾビス
イソブチロニトリル8重量部、酢酸エチル300重量部
を仕込み、窒素気流下に80℃で10時間重合した後、
生成物を乾燥させてグラフト化カーボンブラック(g−
CB−I)を得た。得られたグラフト化カーボンブラッ
クは酢酸エチル中へ分散させると1ヶ月以上沈降せず、
カーボンブラックがグラフト化されていることが確認さ
れた。
【0031】[比較例2]攪拌装置、および窒素ガス導
入管を取り付けた反応容器へ、表1に示す如くカーボン
ブラック(シースト9H)100重量部、メチルメタク
リレート190重量部、グリシジルメタクリレート10
重量部、アゾビスイソブチロニトリル4重量部、ジメチ
ルベンジルアミン1重量部、および酢酸エチル300重
量部を仕込み、窒素気流下に80℃で10時間重合した
後、生成物を乾燥させてグラフト化カーボンブラック
(g−CB−J)を得た。得られたグラフト化カーボン
ブラックは1ヶ月以上酢酸エチル中に分散したままで、
カーボンブラック表面がグラフト化されていることが確
認された。
【0032】
【表1】
【0033】[実施例9]ポリフッ化ビニリデン所定量
と実施例1で得たg−CB−A所定量、更にこれらの合
計量100重量部に対し、過塩素酸リチウム0.5重量
部を混合し、180℃のミキシングロールで均一に混練
した後、プレス成形して、厚さ約120μmのフィルム
を得た。図1に得られたフィルムのポリフッ化ビニリデ
ンとg−CB−Aとの混合物100重量部中に占めるg
−CB−Aの配合量と印加電圧500Vにおける体積固
有抵抗、および表面固有抵抗との関係を示す。なお、試
料位置による測定値のばらつきはほとんどなかった。
【0034】[比較例3]ポリフッ化ビニリデンへカー
ボンブラック(シースト9H)を添加し、180℃のミ
キシングロールで均一に混練した後プレス成形して、厚
さ約120μmのフィルムを得た。得られたフィルムの
印可電圧500Vにおける体積固有抵抗、および表面固
有抵抗は、測定位置によるバラツキが大きく、カーボン
ブラックの配合量が5重量部で1×1013Ω・cm以
上、および1×1013Ω/□以上であったが6重量部添
加するとそれぞれ107 Ω・cm以下、および107 Ω
/□以下で測定不能となり、配合量を僅かに変えるだけ
で電気抵抗が大きく変化し、所望とする電気抵抗値を有
するフィルムを得るのが困難であった。
【0035】グラフト鎖中にポリエチレンオキサイド鎖
を含有するグラフト化カーボンブラックを用いた実施例
9のフィルムは、その配合量がポリフッ化ビニリデンと
グラフト化カーボンブラックとの混合物の20重量部か
ら28重量部の広範囲にわたって109 台の体積固有抵
抗、および表面固有抵抗を示し、所望とする電気抵抗値
を有する半導電性フィルムを容易に得ることができるこ
とがわかる。それに対し、未処理のカーボンブラックを
そのまま添加した比較例3のフィルムは測定位置による
測定値のバラツキが大きく、また僅か1重量部の配合量
の違いで6桁以上電気抵抗が変化しており、所望とする
電気抵抗値を有する半導電性フィルムを安定して得るこ
とが困難であることがわかる。
【0036】[実施例10]ポリフッ化ビニリデン82
重量部、実施例2で得たg−CB−B18重量部、およ
び過塩素酸リチウム0.5重量部を180℃のミキシン
グロールで均一に混練した後、プレス成形して、厚さ約
120μmのフィルムを得た。得られたフィルムの体積
固有抵抗、および表面固有抵抗は、印加電圧500Vで
1.1×109 Ω・cm、および1.8×109 Ω/
□、低温低湿度(10℃、25%RH)と高温高湿度
(30℃、80%RH)における抵抗の比(環境依存
性)はそれぞれ81倍と65倍と2桁以下であった。
【0037】[実施例11]ポリフッ化ビニリデン80
重量部、実施例2で得たg−CB−B20重量部、およ
び過塩素酸リチウム0.5重量部を180℃のミキシン
グロールで均一に混練した後、プレス成形して、厚さ約
120μmのフィルムを得た。得られたフィルムの体積
固有抵抗、および表面固有抵抗は、印加電圧500Vで
2.5×109 Ω・cm、および8.0×108 Ω/
□、低温低湿度(10℃、25%RH)と高温高湿度
(30℃、80%RH)における抵抗の比(環境依存
性)はそれぞれ71倍と13倍と2桁以下であった。
【0038】[比較例4]ポリフッ化ビニリデン65重
量部、比較例1で得たg−CB−I(カーボンブラック
表面へメチルメタクリレートのみをグラフトしたカーボ
ンブラック)35重量部、および過塩素酸リチウム0.
5重量部を180℃のミキシングロールで均一に混練し
た後、プレス成形して、厚さ約120μmのフィルムを
得た。得られたフィルムの体積固有抵抗、および表面固
有抵抗は、印加電圧500Vで2.7×1012Ω・c
m、および2.3×1013Ω/□であった。
【0039】[比較例5]ポリフッ化ビニリデン70重
量部、比較例2で得たg−CB−J30重量部、および
過塩素酸リチウム0.3重量部を180℃のミキシング
ロールで均一に混練した後、プレス成形して、厚さ約1
20μmのフィルムを得た。得られたフィルムの体積固
有抵抗、および表面固有抵抗は、印加電圧500Vで
1.8×10 12Ω・cm、および2.1×1013Ω/□
であった。
【0040】[比較例6]ポリフッ化ビニリデン70重
量部、比較例2で得たg−CB−J18重量部、平均分
子量60000のポリエチレンオキサイド12重量部、
および過塩素酸リチウム0.18重量部を180℃のミ
キシングロールで均一に混練した後、プレス成形して、
厚さ約120μmのフィルムを得た。得られたフィルム
の体積固有抵抗、および表面固有抵抗は、印加電圧50
0Vで9.8×1010Ω・cm、および2.8×1011
Ω/□であった。
【0041】このように、カーボンブラック表面へポリ
アルキレンオキサイド鎖を含有しないグラフト鎖をグラ
フトしたグラフト化カーボンブラックg−CB−Iまた
はg−CB−Jを添加した比較例4、5のフィルムは、
グラフト化カーボンブラックが多量に添加されているに
もかかわらず、その電気抵抗は半導電性領域まで低下し
なかった。
【0042】一方、g−CB−Jとイオン伝導性材料で
あるポリエチレンオキサイドとを併用した比較例6のフ
ィルムは、それらの配合量を合計で30重量部と多くし
たにも拘わらず、高分子型帯電防止剤を添加して得られ
る程度の電気抵抗の低下しか示さず、グラフト化カーボ
ンブラックを用いた効果が全く見られなかった。以上の
結果は、熱可塑性樹脂へカーボンブラックのみ、あるい
はカーボンブラックとイオン伝導性材料を配合しただけ
では半導電性を有する樹脂組成物は得られず、熱可塑性
樹脂に、イオン伝導性材料がカーボンブラック表面へ結
合したグラフト化カーボンブラックを添加することによ
って初めて半導電性樹脂組成物が得られることを示して
いる。
【0043】[比較例7]ポリフッ化ビニリデン90重
量部、ポリエチレングリコール(重量平均分子量:約2
0000)10重量部、および過塩素酸リチウム0.5
重量部を180℃のミキシングロールで均一に混練した
後、プレス成形して、厚さ120μmのフィルムを得
た。得られたフィルムの体積固有抵抗、および表面固有
抵抗は、印加電圧500Vで2.2×109 Ω・cm、
および1.7×1010Ω/□、低温低湿度(10℃、2
5%RH)と高温高湿度(30℃、80%RH)におけ
る抵抗の比(環境依存性)はそれぞれ190倍と400
0倍と3〜4桁であり大きなものであった。
【0044】比較例7に示される高分子型帯電防止剤を
用いた樹脂組成物は、23℃、50%RHの測定条件下
では実施例10、11で得られた樹脂組成物とほぼ同程
度の電気抵抗特性を有しているものの、比較例7に示さ
れる樹脂組成物は環境依存性が大きいことがわかる。こ
れに対し実施例10、11に示される本発明の半導電性
樹脂組成物は環境依存性が非常に小さいことがわかる。
【0045】[実施例12〜17]ポリフッ化ビニリデ
ン、実施例3〜7で得られたグラフト化カーボンブラッ
ク(g−CB−C〜G)、過塩素酸リチウムをそれぞれ
所定量、180℃のミキシングロールで均一に混練した
後、プレス成形して、厚さ約120μmのフィルムを得
た。得られたフィルムの印加電圧500Vでの体積固有
抵抗、および表面固有抵抗を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】[実施例18]ポリフッ化ビニリデン10
重量部、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合
体とフッ化ビニリデンとのグラフト共重合体80重量
部、実施例3で得たg−CB−C10重量部、および過
塩素酸リチウム0.1重量部を180℃のミキシングロ
ールで均一に混練した後、プレス成形して、厚さ約12
0μmのフィルムを得た。得られたフィルムの体積固有
抵抗、および表面固有抵抗は、印加電圧500Vで1.
7×109 Ω・cm、および2.5×108 Ω/□であ
った。
【0048】[実施例19]ポリフッ化ビニリデン1
0.5重量部、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン
共重合体とフッ化ビニリデンとのグラフト共重合体79
重量部、実施例3で得たg−CB−C10.5重量部、
および過塩素酸リチウム0.11重量部を180℃のミ
キシングロールで均一に混練した後、プレス成形して、
厚さ約120μmのフィルムを得た。得られたフィルム
の体積固有抵抗、および表面固有抵抗は、印加電圧25
0Vで2.4×107 Ω・cm、および1.5×108
Ω/□であった。
【0049】[実施例20]ポリフッ化ビニリデン8
3.5重量部、実施例8で得たg−CB−H16.5重
量部、および過塩素酸リチウム0.17重量部を180
℃のミキシングロールで均一に混練した後プレス成形し
て、厚さ約120μmのフィルムを得た。得られたフィ
ルムの体積固有抵抗、および表面固有抵抗は、印加電圧
10Vで1.3×106 Ω・cm、および6.5×10
5 Ω/□であった。
【0050】このように、熱可塑性樹脂、グラフト化カ
ーボンブラック、イオン電解質の配合量の設定により幅
広い範囲の電気抵抗を有する半導電性樹脂組成物が得ら
れることが明らかである。
【0051】
【発明の効果】本発明の新規なポリアルキレングリコー
ル鎖をグラフト鎖として含有するグラフト化カーボンブ
ラックは、グラフト鎖の一部を、添加する熱可塑性樹脂
に応じて調整することによって熱可塑性樹脂との相溶性
を良好なものとすることができる。さらに、それが熱可
塑性樹脂に添加されてなる樹脂組成物は、熱可塑性樹
脂、グラフト化カーボンブラック、および必要に応じて
添加されるイオン電解質による相互作用で半導電性領域
の電気抵抗を精度良く発現でき、また環境依存性が少な
いという特徴を有している。さらに、本発明の半導電性
樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂として熱可塑性フッ
素樹脂を用いた場合、得られる半導電性樹脂組成物は安
定して任意の半導電性領域の電気抵抗を示すばかりでな
く、フッ素樹脂の特徴である非粘着性、防汚性、耐熱
性、耐オゾン性、難燃性等をも示す。このように本発明
のグラフト化カーボンブラック、およびそれを含有する
半導電性樹脂組成物は、とりわけ正確な半導電性が要求
される電子写真材料等の分野で好適に使用されるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたフィルムのポリフッ化ビ
ニリデンとグラフト化カーボンブラックとの合計量に占
めるグラフト化カーボンブラックの割合と体積固有抵
抗、および表面固有抵抗との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
○:体積固有抵抗。 ●:表面固有抵抗。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27/12 KJF C08L 27/12 KJF KJP KJP 101/00 101/00 (72)発明者 芥 良 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内 (72)発明者 赤木 英之 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラックに、ポリアルキレンオ
    キサイド鎖を有するグラフト鎖が結合していることを特
    徴とするグラフト化カーボンブラック。
  2. 【請求項2】 カーボンブラックに、ポリアルキレンオ
    キサイド鎖を有する(メタ)アクリレート、およびアル
    キル(メタ)アクリレートが結合していることを特徴と
    するグラフト化カーボンブラック。
  3. 【請求項3】 ポリアルキレンオキサイド鎖がポリエチ
    レンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、またはそ
    の共重合体から成ることを特徴とする請求項1、または
    2のいずれかに記載のグラフト化カーボンブラック。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂95〜60重量部、および
    請求項1乃至3のいずれかに記載のグラフト化カーボン
    ブラック5〜40重量部よりなることを特徴とする半導
    電性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂95〜60重量部、請求項
    1乃至3のいずれかに記載のグラフト化カーボンブラッ
    ク5〜40重量部、および該混合物100重量部に対し
    て0.02〜3重量部のイオン電解質が添加されてなる
    ことを特徴とする半導電性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 イオン電解質が、アルカリ金属のハロゲ
    ン化物、チオシアン酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ハロゲン
    の酸素酸塩のうちから選ばれる少なくとも一種であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の半導電性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂が、熱可塑性フッ素樹脂で
    あることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載
    の半導電性フッ素樹脂組成物。
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