JPH09322849A - 誘導加熱式炊飯器 - Google Patents
誘導加熱式炊飯器Info
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- JPH09322849A JPH09322849A JP14273196A JP14273196A JPH09322849A JP H09322849 A JPH09322849 A JP H09322849A JP 14273196 A JP14273196 A JP 14273196A JP 14273196 A JP14273196 A JP 14273196A JP H09322849 A JPH09322849 A JP H09322849A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 効率的に内鍋を均一温度で誘導加熱する。
【解決手段】 内鍋３が収容される保護枠２の底面には
誘導加熱コイル８が配設されている。そして、この誘導
加熱コイル８の巻回中心には磁性材料からなる軸部材９
が配設され、そこには誘導加熱コイル８が巻回されてい
る。
誘導加熱コイル８が配設されている。そして、この誘導
加熱コイル８の巻回中心には磁性材料からなる軸部材９
が配設され、そこには誘導加熱コイル８が巻回されてい
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は誘導加熱式炊飯器、
特に、内鍋を均等に加熱することのできる誘導加熱式炊
飯器に関するものである。
特に、内鍋を均等に加熱することのできる誘導加熱式炊
飯器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】誘導加熱式炊飯器では、外装体内に保護
枠が設けられ、そこには内鍋が取出し可能に収容されて
いる。保護枠の底面には誘導加熱コイルが配設され、内
鍋を誘導加熱するようになっている。前記誘導加熱コイ
ルは、中央部分を除いて渦巻き状に巻回され、その下方
には中央部から外径側に向かって放射状に複数本のフェ
ライトが設けられている。
枠が設けられ、そこには内鍋が取出し可能に収容されて
いる。保護枠の底面には誘導加熱コイルが配設され、内
鍋を誘導加熱するようになっている。前記誘導加熱コイ
ルは、中央部分を除いて渦巻き状に巻回され、その下方
には中央部から外径側に向かって放射状に複数本のフェ
ライトが設けられている。
【０００３】前記構成の誘導加熱式炊飯器では、誘導加
熱コイルのコイル径が小さくなると鍋との磁気結合が小
さくなり、その材料効果が少ない等の理由により、誘導
加熱コイルの渦巻きの中央部分に所定径のスペースが形
成されている。このため、通電により発生する磁力線は
不均一となり、内鍋の温度は、図８（ａ）に示すよう
に、中央部で低く、中間部で高くなっている。これは、
炊飯ムラの原因となるため、下記するように従来から種
々の手段により内鍋を均一温度にするようにしている。
熱コイルのコイル径が小さくなると鍋との磁気結合が小
さくなり、その材料効果が少ない等の理由により、誘導
加熱コイルの渦巻きの中央部分に所定径のスペースが形
成されている。このため、通電により発生する磁力線は
不均一となり、内鍋の温度は、図８（ａ）に示すよう
に、中央部で低く、中間部で高くなっている。これは、
炊飯ムラの原因となるため、下記するように従来から種
々の手段により内鍋を均一温度にするようにしている。
【０００４】（１）保護枠の底面と誘導加熱コイルとの
間に、前記中間部での磁束密度を抑制するための防磁板
を配設する（特開平４ー３１９３１７号公報参照）。
間に、前記中間部での磁束密度を抑制するための防磁板
を配設する（特開平４ー３１９３１７号公報参照）。
【０００５】（２）誘導加熱コイルを内径側と外径側と
に分離して巻回する（特開平４ー３２２６１７号公報参
照）。
に分離して巻回する（特開平４ー３２２６１７号公報参
照）。
【０００６】（３）前記中間部で、誘導加熱コイルと内
鍋との距離を大きくとる（例えば、実開平６ー１３７２
０号公報参照）。
鍋との距離を大きくとる（例えば、実開平６ー１３７２
０号公報参照）。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、
（１）、（３）の手段では、発生する磁力線の一部を内
鍋の加熱に利用しないことにより、内鍋の温度分布を均
一とするため、無駄に消費される電力量が多い。
（１）、（３）の手段では、発生する磁力線の一部を内
鍋の加熱に利用しないことにより、内鍋の温度分布を均
一とするため、無駄に消費される電力量が多い。
【０００８】（２）の手段では、誘導加熱コイルの巻回
作業が困難であり、従来に比べて加熱能力が劣る。
作業が困難であり、従来に比べて加熱能力が劣る。
【０００９】（３）の手段では、内鍋等を特殊形状とし
なければならず、洗浄しにくい。また、変形しやすいた
め、所望の温度分布を得ることができなくなる場合も想
定される。
なければならず、洗浄しにくい。また、変形しやすいた
め、所望の温度分布を得ることができなくなる場合も想
定される。
【００１０】そこで、本発明は、内鍋を効率的に均一温
度で加熱することのできる誘導加熱式炊飯器を提供する
ことを課題とする。
度で加熱することのできる誘導加熱式炊飯器を提供する
ことを課題とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、本発明では、保護枠と、該保護枠に収容される内鍋
と、前記保護枠の底面に渦巻き状に巻回した状態で配設
され、前記内鍋を誘導加熱するコイルと、該コイルの下
方に取り付けられるフェライトとを備えた誘導加熱式炊
飯器において、磁性材料からなる軸部材を、前記コイル
の巻回中心に形成される空間を貫通するように配設し、
前記軸部材に前記コイルを巻回したものである。
め、本発明では、保護枠と、該保護枠に収容される内鍋
と、前記保護枠の底面に渦巻き状に巻回した状態で配設
され、前記内鍋を誘導加熱するコイルと、該コイルの下
方に取り付けられるフェライトとを備えた誘導加熱式炊
飯器において、磁性材料からなる軸部材を、前記コイル
の巻回中心に形成される空間を貫通するように配設し、
前記軸部材に前記コイルを巻回したものである。
【００１２】前記構成によれば、誘導加熱コイルに通電
すると、保護枠の下方では、発生した磁力線はフェライ
トによってその磁気結合を強められる。また、コイルの
巻回中心では、コイルを巻回された軸部材が配設されて
いるため、この位置でも磁気結合が強められる。したが
って、内鍋の底面中央部であっても、所望数の磁束を発
生させることができ、他の部分に比べて温度が低くなる
ことはない。
すると、保護枠の下方では、発生した磁力線はフェライ
トによってその磁気結合を強められる。また、コイルの
巻回中心では、コイルを巻回された軸部材が配設されて
いるため、この位置でも磁気結合が強められる。したが
って、内鍋の底面中央部であっても、所望数の磁束を発
生させることができ、他の部分に比べて温度が低くなる
ことはない。
【００１３】なお、前記軸部材を電気抵抗の大きい金属
材料とし、前記内鍋の底に直接接触させるようにしても
よい。
材料とし、前記内鍋の底に直接接触させるようにしても
よい。
【００１４】この構成によれば、誘導加熱コイルへの通
電により軸部材自身が加熱され、その熱により内鍋の底
面中央部が直接加熱される。
電により軸部材自身が加熱され、その熱により内鍋の底
面中央部が直接加熱される。
【００１５】また、前記コイルは、内径側及び外径側に
比べてこれらの中間部分での巻回密度が疎になるように
巻回するようにしてもよく、前記フェライトは、内径側
と外径側とに離間させて設けるようにしてもよい。
比べてこれらの中間部分での巻回密度が疎になるように
巻回するようにしてもよく、前記フェライトは、内径側
と外径側とに離間させて設けるようにしてもよい。
【００１６】これらの構成を、前記構成の軸部材と共に
採用するようにすれば、より内鍋の底温度を均一に調整
しやすくなるが、それぞれ単独で採用しても、前記内鍋
の中間部での磁束密度が抑えられ、底面全体を均一に誘
導加熱することが可能である。
採用するようにすれば、より内鍋の底温度を均一に調整
しやすくなるが、それぞれ単独で採用しても、前記内鍋
の中間部での磁束密度が抑えられ、底面全体を均一に誘
導加熱することが可能である。
【００１７】また、誘導加熱式炊飯器を、有底筒状の保
護枠と、該保護枠に収容される内鍋と、前記保護枠の側
面外周に配設され、内鍋の側面を誘導加熱する誘導加熱
コイルと、前記保護枠の底部上面に配設され、内鍋の底
面を直接加熱するヒータとを備えた構成としてもよい。
護枠と、該保護枠に収容される内鍋と、前記保護枠の側
面外周に配設され、内鍋の側面を誘導加熱する誘導加熱
コイルと、前記保護枠の底部上面に配設され、内鍋の底
面を直接加熱するヒータとを備えた構成としてもよい。
【００１８】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って説明する。
図面に従って説明する。
【００１９】（第１の実施の形態） 図１は、第１の実
施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の断面図を示す。この
誘導加熱式炊飯器は、大略、外装体１内に保護枠２を装
着し、保護枠２に内鍋３を取出可能に収容し、外装体１
の上方開口部を蓋体４で開閉可能としたものである。
施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の断面図を示す。この
誘導加熱式炊飯器は、大略、外装体１内に保護枠２を装
着し、保護枠２に内鍋３を取出可能に収容し、外装体１
の上方開口部を蓋体４で開閉可能としたものである。
【００２０】前記保護枠２は有底筒状で、図２に示すよ
うに、底部中央が上方に向かって膨出することにより、
底面中央部に凹所５が形成されている。凹所５の周囲に
は、複数本の突起６が下方に向かってそれぞれ立設され
ている。各突起６の先端は、内径側に係止凹部７を有
し、外径側に弾性変形可能となっている。前記保護枠２
の底面には、前記凹所５を中心として誘導加熱コイル８
が内側から外側に向かって内外周２箇所で渦巻き状に巻
回された状態で配設されている。前記保護枠２の凹所５
には、フェライトからなる円柱状の軸部材９が配設され
ている。軸部材９には、内径側の誘導加熱コイル８が連
続して巻回されている。また、軸部材９の下端部には、
上方に向かうに従って徐々に径を小さくする鍔部１０が
形成されている。これにより、軸部材９を各突起６の内
径側に押し込めば、鍔部１０の傾斜面で各突起６の先端
を外径側に向かって徐々に弾性変形させることが可能と
なっている。そして、軸部材９が所定位置まで押し込ま
れると、その鍔部１０が係止凹部７に係止して前記各突
起６が元の位置に形状復帰することにより、保護枠２に
取り付けられるようになっている。なお、前記保護枠２
には、凹所５を中心として放射状に複数本のフェライト
１１が取り付けられている。また、軸部材９と鍔部１０
を別部品に分割し、かつ、鍔部１０をフェライト以外の
材質としてもよい。
うに、底部中央が上方に向かって膨出することにより、
底面中央部に凹所５が形成されている。凹所５の周囲に
は、複数本の突起６が下方に向かってそれぞれ立設され
ている。各突起６の先端は、内径側に係止凹部７を有
し、外径側に弾性変形可能となっている。前記保護枠２
の底面には、前記凹所５を中心として誘導加熱コイル８
が内側から外側に向かって内外周２箇所で渦巻き状に巻
回された状態で配設されている。前記保護枠２の凹所５
には、フェライトからなる円柱状の軸部材９が配設され
ている。軸部材９には、内径側の誘導加熱コイル８が連
続して巻回されている。また、軸部材９の下端部には、
上方に向かうに従って徐々に径を小さくする鍔部１０が
形成されている。これにより、軸部材９を各突起６の内
径側に押し込めば、鍔部１０の傾斜面で各突起６の先端
を外径側に向かって徐々に弾性変形させることが可能と
なっている。そして、軸部材９が所定位置まで押し込ま
れると、その鍔部１０が係止凹部７に係止して前記各突
起６が元の位置に形状復帰することにより、保護枠２に
取り付けられるようになっている。なお、前記保護枠２
には、凹所５を中心として放射状に複数本のフェライト
１１が取り付けられている。また、軸部材９と鍔部１０
を別部品に分割し、かつ、鍔部１０をフェライト以外の
材質としてもよい。
【００２１】前記誘導加熱式炊飯器では、誘導加熱コイ
ル８に通電すると、その周囲に磁力線が発生する。この
磁力線は、フェライト１１によって保護枠２の底面側で
磁気結合を強められ、下方及び側方への磁束の漏れが防
止される。また、誘導加熱コイル８を巻回された軸部材
９によって、保護枠２の中心部でも磁気結合を強められ
る。しかも、前記軸部材９は凹所５によって内鍋３の底
面近傍に位置しているので、内鍋３の底面中央部を集中
的に誘導加熱することができる。したがって、従来のよ
うに、防磁板等により内鍋３の内外周中間部での加熱量
を抑制するのではなく、図８（ｂ）のグラフ中、実線で
示すように、温度の低い内鍋３の中央部での加熱量を増
大させて内鍋３の温度分布を均一とすることができる。
これにより、少ない消費電力で、好ましい炊飯状態を得
ることが可能である。
ル８に通電すると、その周囲に磁力線が発生する。この
磁力線は、フェライト１１によって保護枠２の底面側で
磁気結合を強められ、下方及び側方への磁束の漏れが防
止される。また、誘導加熱コイル８を巻回された軸部材
９によって、保護枠２の中心部でも磁気結合を強められ
る。しかも、前記軸部材９は凹所５によって内鍋３の底
面近傍に位置しているので、内鍋３の底面中央部を集中
的に誘導加熱することができる。したがって、従来のよ
うに、防磁板等により内鍋３の内外周中間部での加熱量
を抑制するのではなく、図８（ｂ）のグラフ中、実線で
示すように、温度の低い内鍋３の中央部での加熱量を増
大させて内鍋３の温度分布を均一とすることができる。
これにより、少ない消費電力で、好ましい炊飯状態を得
ることが可能である。
【００２２】（第２の実施の形態） 図３は、第２の実
施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の断面図を示す。前記
第１の実施の形態では軸部材９を磁気結合を強めるため
に利用しているのに対し、第２の実施の形態では、軸部
材９で直接内鍋３を加熱するようにしている点で相違す
る。
施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の断面図を示す。前記
第１の実施の形態では軸部材９を磁気結合を強めるため
に利用しているのに対し、第２の実施の形態では、軸部
材９で直接内鍋３を加熱するようにしている点で相違す
る。
【００２３】すなわち、軸部材９は鉄系金属材料からな
り、図４に示すように、上方部には内鍋３の底面中央部
に直接当接する支持台１２が形成されている。また、保
護枠２には耐熱材料が使用され、その底面中央部には上
方に開口する凹部１３が形成されている。前記軸部材９
は、外周に誘導加熱コイル８を巻回された状態で凹部１
３に収容され、保護枠２の底面にネジ止めされる。この
とき、軸部材９の支持台１２と保護枠２との間にはパッ
キン１４が挟着され、誘導加熱コイル８への水等の侵入
を防止する。なお、このパッキン１４には、シリコンゴ
ム等の耐熱性に優れた材料が使用されている。
り、図４に示すように、上方部には内鍋３の底面中央部
に直接当接する支持台１２が形成されている。また、保
護枠２には耐熱材料が使用され、その底面中央部には上
方に開口する凹部１３が形成されている。前記軸部材９
は、外周に誘導加熱コイル８を巻回された状態で凹部１
３に収容され、保護枠２の底面にネジ止めされる。この
とき、軸部材９の支持台１２と保護枠２との間にはパッ
キン１４が挟着され、誘導加熱コイル８への水等の侵入
を防止する。なお、このパッキン１４には、シリコンゴ
ム等の耐熱性に優れた材料が使用されている。
【００２４】前記誘導加熱式炊飯器では、誘導加熱コイ
ル８には高周波電流が通電されるので、電気抵抗値の大
きい鉄系金属材料からなる軸部材９は、発生する渦電流
により発熱して直接内鍋３の底面中央部を直接加熱す
る。これにより、前記第１の実施の形態同様、従来、内
鍋３の誘導加熱では不十分であった中央部での加熱を行
うことができ、温度分布を均一として適切な炊飯が可能
となる。
ル８には高周波電流が通電されるので、電気抵抗値の大
きい鉄系金属材料からなる軸部材９は、発生する渦電流
により発熱して直接内鍋３の底面中央部を直接加熱す
る。これにより、前記第１の実施の形態同様、従来、内
鍋３の誘導加熱では不十分であった中央部での加熱を行
うことができ、温度分布を均一として適切な炊飯が可能
となる。
【００２５】（第３の実施の形態） 図５（ａ）及び
（ｂ）は、第３の実施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の
断面図及び底面図を示す。この誘導加熱式炊飯器では、
誘導加熱コイル８を内外周で離間させることなく連続で
巻回したものを採用している。この場合、内鍋３の温度
を均一にするため、誘導加熱コイル８の巻回密度を外径
側と内径側の中間部分（コイル巻回中間部）で疎として
いる。すなわち、誘導加熱コイル８は、複数本の導電線
を束ねて外周をシールしたものであるので、前記コイル
巻回中間部で断面楕円形とすることによりコイル巻回中
間部での導電線の巻回密度を疎としている。これによれ
ば、誘導加熱コイル８の巻回途中で隙間を形成するため
に、ドーナツ状の補助部材を配設する等の煩わしい作業
が不要となり、作業性を向上させることが可能である。
（ｂ）は、第３の実施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の
断面図及び底面図を示す。この誘導加熱式炊飯器では、
誘導加熱コイル８を内外周で離間させることなく連続で
巻回したものを採用している。この場合、内鍋３の温度
を均一にするため、誘導加熱コイル８の巻回密度を外径
側と内径側の中間部分（コイル巻回中間部）で疎として
いる。すなわち、誘導加熱コイル８は、複数本の導電線
を束ねて外周をシールしたものであるので、前記コイル
巻回中間部で断面楕円形とすることによりコイル巻回中
間部での導電線の巻回密度を疎としている。これによれ
ば、誘導加熱コイル８の巻回途中で隙間を形成するため
に、ドーナツ状の補助部材を配設する等の煩わしい作業
が不要となり、作業性を向上させることが可能である。
【００２６】また、第３の実施の形態では、フェライト
１１及び軸部材９は、保護枠２にネジ止めされる保持部
材１５によって保持されている。保持部材１５は、有底
筒状の軸部材保持部１６と、この軸部材保持部１６から
４方向に等間隔で延設されるフェライト保持部１７とか
らなる。軸部材保持部１６は、保護枠２の底面中央部に
形成した上方膨出部２ａとの間に軸部材９を保持する。
また、フェライト保持部１７は、保護枠２の底面形状に
沿って湾曲しており、フェライト１１が一体成形等によ
り設けられている。このように、前記保持部材１５によ
れば、軸部材９及びフェライト１１をまとめて保護枠２
に取り付けることができると共に、誘導加熱コイル８を
も保持できるので、作業性を向上させることが可能であ
る。
１１及び軸部材９は、保護枠２にネジ止めされる保持部
材１５によって保持されている。保持部材１５は、有底
筒状の軸部材保持部１６と、この軸部材保持部１６から
４方向に等間隔で延設されるフェライト保持部１７とか
らなる。軸部材保持部１６は、保護枠２の底面中央部に
形成した上方膨出部２ａとの間に軸部材９を保持する。
また、フェライト保持部１７は、保護枠２の底面形状に
沿って湾曲しており、フェライト１１が一体成形等によ
り設けられている。このように、前記保持部材１５によ
れば、軸部材９及びフェライト１１をまとめて保護枠２
に取り付けることができると共に、誘導加熱コイル８を
も保持できるので、作業性を向上させることが可能であ
る。
【００２７】前記構成の誘導加熱式炊飯器では、誘導加
熱コイル８の巻回中間部で導電線が疎となっているた
め、内鍋３の中間部での磁束密度が抑制される。また、
各フェライト１１は２分割され、径方向の中間部でフェ
ライト１１の存在しない空間が形成されている。これに
より、従来、内鍋３の加熱過剰となっていた中間部での
加熱量が緩和され、図８（ｂ）のグラフ中、１点鎖線で
示すように、内鍋３を均一に加熱することが可能とな
り、好ましい炊飯状態を得ることができる。
熱コイル８の巻回中間部で導電線が疎となっているた
め、内鍋３の中間部での磁束密度が抑制される。また、
各フェライト１１は２分割され、径方向の中間部でフェ
ライト１１の存在しない空間が形成されている。これに
より、従来、内鍋３の加熱過剰となっていた中間部での
加熱量が緩和され、図８（ｂ）のグラフ中、１点鎖線で
示すように、内鍋３を均一に加熱することが可能とな
り、好ましい炊飯状態を得ることができる。
【００２８】（第４の実施の形態） 図６（ａ）及び
（ｂ）は、第４の実施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の
断面図及び底面図を示す。この誘導加熱式炊飯器では、
フェライト１１の保持には、前記第３の実施の形態と同
様な保持部材１５が使用されている。また、誘導加熱コ
イル８は、前記第１及び第２の実施の形態同様、内外周
で分離して渦巻き状に巻回されている。
（ｂ）は、第４の実施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の
断面図及び底面図を示す。この誘導加熱式炊飯器では、
フェライト１１の保持には、前記第３の実施の形態と同
様な保持部材１５が使用されている。また、誘導加熱コ
イル８は、前記第１及び第２の実施の形態同様、内外周
で分離して渦巻き状に巻回されている。
【００２９】前記構成の誘導加熱式炊飯器では、誘導加
熱コイル８に通電することにより発生する磁力線は、両
フェライト１１の離間部分で磁気結合を弱められる。こ
れにより、前記第３の実施の形態同様、従来、内鍋３の
加熱過剰となっていた中間部での加熱量が緩和され、内
鍋３を均一に加熱することが可能となり、好ましい炊飯
状態を得ることができる。
熱コイル８に通電することにより発生する磁力線は、両
フェライト１１の離間部分で磁気結合を弱められる。こ
れにより、前記第３の実施の形態同様、従来、内鍋３の
加熱過剰となっていた中間部での加熱量が緩和され、内
鍋３を均一に加熱することが可能となり、好ましい炊飯
状態を得ることができる。
【００３０】（第５の実施の形態） 図７は、第５の実
施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の断面図を示す。この
誘導加熱式炊飯器では、保護枠２の側面外周に誘導加熱
コイル８を巻回し、保護枠２の底面には電熱ヒータ１８
を配設するようにしている。この場合、保護枠２には耐
熱性に優れた材料を使用する必要がある。これによれ
ば、内鍋３の底面を直接電熱ヒータ１８により加熱する
ことができるので、温度分布が不均一となることがな
い。
施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の断面図を示す。この
誘導加熱式炊飯器では、保護枠２の側面外周に誘導加熱
コイル８を巻回し、保護枠２の底面には電熱ヒータ１８
を配設するようにしている。この場合、保護枠２には耐
熱性に優れた材料を使用する必要がある。これによれ
ば、内鍋３の底面を直接電熱ヒータ１８により加熱する
ことができるので、温度分布が不均一となることがな
い。
【００３１】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る誘導加熱式炊飯器によれば、コイルの巻回中心に
軸部材を配設し、この軸部材にさらにコイルを巻回する
ようにしたので、内鍋の中央部であっても十分に加熱す
ることができる。特に、発生する磁力線を内鍋の誘導加
熱に有効利用することができるので、消費電力を無駄に
することなく、効果的な炊飯が可能となる。
に係る誘導加熱式炊飯器によれば、コイルの巻回中心に
軸部材を配設し、この軸部材にさらにコイルを巻回する
ようにしたので、内鍋の中央部であっても十分に加熱す
ることができる。特に、発生する磁力線を内鍋の誘導加
熱に有効利用することができるので、消費電力を無駄に
することなく、効果的な炊飯が可能となる。
【００３２】また、中間部分で巻回密度を抑えるように
したので、内鍋を均一に加熱しつつ、コイルの巻回作業
は簡単に行うことができる。
したので、内鍋を均一に加熱しつつ、コイルの巻回作業
は簡単に行うことができる。
【００３３】さらに、フェライトを内外周で分離して配
設するようにしたので、内鍋等を特別な形状とすること
なく、簡単に内鍋の温度を均一なものとすることがで
き、好ましい炊飯を行うことができる。
設するようにしたので、内鍋等を特別な形状とすること
なく、簡単に内鍋の温度を均一なものとすることがで
き、好ましい炊飯を行うことができる。
【００３４】さらにまた、内鍋の側面のみを誘導加熱
し、底面の加熱にはヒータを利用するようにしたので、
内鍋はより一層均一に加熱することができる。
し、底面の加熱にはヒータを利用するようにしたので、
内鍋はより一層均一に加熱することができる。
【図１】 第１の実施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の
断面図である。
断面図である。
【図２】 図１の部分拡大図である。
【図３】 第２の実施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の
断面図である。
断面図である。
【図４】 図３の部分拡大図である。
【図５】 第３の実施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の
部分断面図（ａ）及び底面図（ｂ）である。
部分断面図（ａ）及び底面図（ｂ）である。
【図６】 第４の実施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の
部分断面図（ａ）及び底面図（ｂ）である。
部分断面図（ａ）及び底面図（ｂ）である。
【図７】 第５の実施の形態に係る誘導加熱式炊飯器の
断面図である。
断面図である。
【図８】 内鍋の断面図及びその底面での温度分布を示
すグラフで、（ａ）は従来例に係るものの温度分布、
（ｂ）は本発明に係るものの温度分布である。
すグラフで、（ａ）は従来例に係るものの温度分布、
（ｂ）は本発明に係るものの温度分布である。
２ 保護枠 ３ 内鍋 ８ 誘導加熱コイル ９ 軸部材
Claims (5)
- 【請求項１】 保護枠と、該保護枠に収容される内鍋
と、前記保護枠の底面に渦巻き状に巻回した状態で配設
され、前記内鍋を誘導加熱するコイルと、該コイルの下
方に取り付けられるフェライトとを備えた誘導加熱式炊
飯器において、磁性材料からなる軸部材を、前記コイル
の巻回中心に形成される空間を貫通するように配設し、
前記軸部材に前記コイルを巻回したことを特徴とする誘
導加熱式炊飯器。 - 【請求項２】 保護枠と、該保護枠に収容される内鍋
と、前記保護枠の底面に渦巻き状に巻回した状態で配設
され、前記内鍋を誘導加熱するコイルと、該コイルの下
方に取り付けられるフェライトとを備えた誘導加熱式炊
飯器において、電気抵抗の大きい金属材料からなる軸部
材を、前記コイルの巻回中心に形成される空間を貫通す
るように配設し、前記軸部材を前記内鍋の底に直接接触
させたことを特徴とする誘導加熱式炊飯器。 - 【請求項３】 保護枠と、該保護枠に収容される内鍋
と、前記保護枠の底面に渦巻き状に巻回した状態で配設
され、前記内鍋を誘導加熱するコイルと、該コイルの下
方に取り付けられるフェライトとを備えた誘導加熱式炊
飯器において、前記コイルを、内径側及び外径側に比べ
てこれらの中間部分での巻回密度が疎になるように巻回
したことを特徴とする誘導加熱式炊飯器。 - 【請求項４】 保護枠と、該保護枠に収容される内鍋
と、前記保護枠の底面に渦巻き状に巻回した状態で配設
され、前記内鍋を誘導加熱するコイルと、該コイルの下
方に取り付けられるフェライトとを備えた誘導加熱式炊
飯器において、前記フェライトを、内径側と外径側とに
離間させて設けたことを特徴とする誘導加熱式炊飯器。 - 【請求項５】 有底筒状の保護枠と、該保護枠に収容さ
れる内鍋と、前記保護枠の側面外周に配設され、内鍋の
側面を誘導加熱する誘導加熱コイルと、前記保護枠の底
部上面に配設され、内鍋の底面を直接加熱するヒータと
を備えたことを特徴とする誘導加熱式炊飯器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14273196A JP3173995B2 (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | 誘導加熱式炊飯器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14273196A JP3173995B2 (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | 誘導加熱式炊飯器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09322849A true JPH09322849A (ja) | 1997-12-16 |
| JP3173995B2 JP3173995B2 (ja) | 2001-06-04 |
Family
ID=15322276
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14273196A Expired - Fee Related JP3173995B2 (ja) | 1996-06-05 | 1996-06-05 | 誘導加熱式炊飯器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3173995B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007319250A (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Tiger Vacuum Bottle Co Ltd | 電気炊飯器 |
| JP2009252512A (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Nakai:Kk | 各種食材の加熱撹拌機用電磁誘導加熱器 |
| JP2010044912A (ja) * | 2008-08-11 | 2010-02-25 | Nakai:Kk | 業務用の電磁誘導加熱器 |
| CN115540507A (zh) * | 2022-09-19 | 2022-12-30 | 中国人民解放军总医院第八医学中心 | 一种便携式真空干燥箱 |
-
1996
- 1996-06-05 JP JP14273196A patent/JP3173995B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007319250A (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Tiger Vacuum Bottle Co Ltd | 電気炊飯器 |
| JP2009252512A (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-29 | Nakai:Kk | 各種食材の加熱撹拌機用電磁誘導加熱器 |
| JP2010044912A (ja) * | 2008-08-11 | 2010-02-25 | Nakai:Kk | 業務用の電磁誘導加熱器 |
| CN115540507A (zh) * | 2022-09-19 | 2022-12-30 | 中国人民解放军总医院第八医学中心 | 一种便携式真空干燥箱 |
| CN115540507B (zh) * | 2022-09-19 | 2023-10-27 | 中国人民解放军总医院第八医学中心 | 一种便携式真空干燥箱 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3173995B2 (ja) | 2001-06-04 |
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