JPH0931414A - ポリイミド系耐熱性コーティング剤組成物 - Google Patents

ポリイミド系耐熱性コーティング剤組成物

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JPH0931414A
JPH0931414A JP20397595A JP20397595A JPH0931414A JP H0931414 A JPH0931414 A JP H0931414A JP 20397595 A JP20397595 A JP 20397595A JP 20397595 A JP20397595 A JP 20397595A JP H0931414 A JPH0931414 A JP H0931414A
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JP
Japan
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polyimide
heat
polyimide resin
coating composition
general formula
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Withdrawn
Application number
JP20397595A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Yuasa
正敏 湯浅
Nobuyuki Furukawa
信之 古川
Takeshi Fujiyama
毅 藤山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Nippon Steel Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/28Applying non-metallic protective coatings
    • H05K3/285Permanent coating compositions

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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式(1)で示される、側鎖に加水分
解性反応基を有したシロキサン変性ポリイミドを必須成
分とする耐熱性コーティング剤組成物。 【化1】 【効果】 耐熱性、耐薬品性、密着性、表面硬度、耐屈
曲性が要求される耐熱性塗料、電子材料用コーティング
剤等の用途において極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐薬品
性、密着性、表面硬度、耐屈曲性および電気特性に優
れ、かつ貯蔵安定性に優れた新規なポリイミド系耐熱性
コーティング剤組成物に関するものであり、具体的には
耐熱性塗料、電子材料用コーティング剤等に有用なポリ
イミド樹脂耐熱性コーティング剤組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドは、耐熱性、機械的特性に優
れ、フィルム、コーティング剤、あるいは成形材料とし
て幅広く利用されている。また、これらポリイミド樹脂
の電気特性、密着性を付与する目的で、ジアミノポリシ
ロキサン等のソフトセグメントの共重合体であるシロキ
サン変性ポリイミド樹脂も多く開発されている(特開平
4−36321号、特開平5−112760号、特開平
4−108880号)。
【0003】これらの樹脂はいずれも直鎖型の熱可塑性
ポリイミドであるため、ガラス転移温度が低く、ガラス
転移温度以上で強度が著しく低下し、さらには有機溶剤
に可溶であるため、塗膜形成後の耐熱性、耐薬品性に劣
るという問題が有る。
【0004】この様な問題を解決する手段として、末端
に架橋反応基を有する熱硬化性ポリイミドも開発されて
いる(特開平3−259980号、特開平6−1795
号)。しかし、これらは低分子量のオリゴマーであるた
め、フィルム形成が困難であり、得られる塗膜の耐屈曲
性は必ずしも良好ではない。
【0005】また、上述の直鎖型ポリイミドは、塗膜と
して耐屈曲性には優れるが塗膜表面の硬度が低く、高硬
度と耐屈曲性が要求されるコーティング剤、塗料等には
利用しずらいという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、従来の耐熱性コーテング剤に比べ耐熱性、耐
薬品性、密着性、表面硬度、耐屈曲性及び電気特性に優
れ、且つ貯蔵安定性に優れた新規なポリイミド樹脂耐熱
性コーティング剤組成物を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1)で示される繰り返し単位を有し、対数粘
度が0.4dl/g以上であるポリイミド樹脂を必須成
分とするポリイミド系耐熱性コーティング剤組成物であ
る。
【0008】
【化4】
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のポリイミド系耐熱性コー
ティング剤組成物において、前記一般式(1)で表され
るポリイミド樹脂中の、(R9)l SiX3-l で表され
る加水分解性の反応基(以下、シリケート基ということ
がある)が空気中の水分および加熱の影響により加水分
解・縮合して架橋構造を形成することにより、生成した
塗膜の耐熱性、耐薬品性、表面硬度を向上させることが
できる。
【0010】前記一般式(1)で表される繰り返し単位
におけるAr1は4価の有機基であるが、これを構成す
ることとなるテトラカルボン酸無水物として、具体的に
は、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニル
エーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
2,2’−ビス(3,3’,4,4’−テトラカルボキ
シフェニル)テトラフルオロプロパン二無水物、2,
3’,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
無水物、2,3’,3’,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,3’,3’,4’−ジフェニルエ
ーテルテトラカルボン酸二無水物、2,3’,3’,
4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、
2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシフェ
ニル)プロパン二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジ
カルボキシフェノキシフェニル)スルホン二無水物、
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、ピロメリット酸二無水物等を用いることができ
る。
【0011】また、前記一般式(1)で表される繰り返
し単位を構成するためのシロキサン系ジアミンとして
は、分子中に少なくとも1個のシリケート基を有するも
のであればよく、具体的には下記一般式(A)〜(J)
で示される化合物が挙げられるが、側鎖置換基として少
なくとも1個の加水分解性反応基を有していればよく、
これら(A)〜(J)に限定されない。更に、これらシ
ロキサン系ジアミンは1種又はそれ以上を組み合わせて
用いることができる。
【0012】
【化6】
【0013】
【化7】
【0014】これらシロキサン系ジアミンの反応基、即
ち、一般式(1)におけるXは、RCOO−、RCO
(R)N−、R2 CNO−、R2 N−、RCO−等(但
し、Rはアルキル基)で表されるアシロキシ、アミド、
オキシム、アミノ、アシル基等のアルコキシ基以外の官
能基である。これらは、アルコキシ基に比べ加水分解反
応性は低いため、貯蔵時でのゲル化反応が起こり難く、
特に常温付近での貯蔵安定性に優れる。
【0015】また、前記一般式(1)で表される繰り返
し単位を構成する方法としては、下記一般式(4)で示
されるビニル基含有ジアミノポリシロキサンと、テトラ
カルボン酸二無水物から、下記一般式(5)で表される
繰り返し単位を構成させた後、下記一般式(6)で表さ
れる化合物とのヒドロシリル化反応により製造すること
もできる。
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】前記一般式(4)で表されるビニル基含有
ジアミノポリシロキサンの具体例としては、下記化学式
(a)〜(f)で表される化合物等が挙げられるが、側
鎖置換基として少なくとも1個のビニル基を有していれ
ばよく、これらに限定されない。
【0020】
【化11】
【0021】また、前記一般式(6)で表されるヒドロ
シリル基を有するケイ素化合物の具体例としては、下記
化学式(ア)〜(コ)で表される化合物等が挙げられる
が、加水分解性基を有する化合物であればよく、これら
に限定されない。
【0022】
【化12】
【0023】これらのヒドロシリル基を有するケイ素化
合物はビニル基1モルに対して0.1〜5.0モルの範
囲で用いることが好ましい。ケイ素化合物の量が0.1
モル未満であるとヒドロシリル化反応に関与する基が少
なくなり加水分解性反応基が導入され難くなり、生成す
る硬化物の耐熱性、耐薬品性、表面硬度があまり向上し
ない。また5.0モルを越えると未反応のケイ素化合物
が増加し、反応中に空気中の水分の影響で加水分解・縮
合が生じることにより反応物がゲル化してしまう傾向が
ある。
【0024】また、ヒドロシリル化の反応触媒として、
塩化白金酸、塩化白金酸アルコール溶液、白金とオレフ
ィンの錯体、白金とビニルシロキサンの錯体等の白金系
触媒を使用することができる。この反応で使用される白
金系触媒の使用量は、通常、ヒドロシリル基を有するケ
イ素化合物の総量100万重量部に対して、触媒原子
(Pt)として1〜100重量部の範囲内の量である。
【0025】本発明において用いられるポリイミド樹脂
は、前記一般式(1)で表されるポリイミド樹脂であっ
てその内の、例えばN−メチル−2−ピロリドン(NM
P)等の有機溶媒中で、ポリマー濃度0.5g/dl、
温度30℃の条件で測定した対数粘度が、0.4dl/
g以上のものである。対数粘度が0.4dl/g未満で
あると得られる樹脂の強度、耐熱性が低下し、かつ良好
なフィルムが得られ難くなり、本発明の目的を達成する
ことができない。
【0026】さらに、前記一般式(2)で表される繰り
返し単位におけるAr2を構成するためのテトラカルボ
ン酸無水物としては、前記(1)のAr1を構成するた
めに用いられるテトラカルボン酸無水物として前記で例
示したものと同じものを用いることができる。
【0027】また、前記一般式(2)のAr3を構成す
るためのジアミン成分としては、少なくとも2個の芳香
環を有するジアミノ化合物を含有させて用いるのが好ま
しい。また、これはSiを含まない。これらのジアミノ
化合物としては、NH2 −Ar−R’−Ar’−NH2
(但し、Ar及びAr’は芳香環を含む2価の基を示
し、R’は存在しないか、2価の基を示す)で表される
ものが好ましく、具体的には、2,2−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−
〔4−ビス(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、ビス−〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルホン、ビス−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルホン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3
−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニ
ル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン等の3
個の芳香環を有するジアミノ化合物や、4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニ
ルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−
ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジヒドロキシ−
4,4’−ジアミノビフェニル等の2個の芳香環を有す
るジアミノ化合物等が挙げられる。
【0028】上記ジアミン成分として、芳香環が2個未
満のジアミノ化合物のみを用いた場合は、樹脂の構造が
剛直になり易く、得られる樹脂溶液の粘度が増大し、塗
膜化する際に使用しずらく、平滑で良好な塗膜が得られ
難くなる。しかし、本発明においては、宝庫環が2個未
満のジアミノ化合物を用いることを何ら妨げるものでは
なく、上記ジアミン成分の一部として、例えば1,4−
ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、1,4
−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン等の1
個の芳香環を有するジアミノ化合物等を用いることもで
き、さらにこれらのジアミノ化合物を上記した2個以上
の芳香環を有するジアミノ化合物と併用すれば、上記の
如き問題もない。
【0029】本発明においては、ポリイミド樹脂中に一
般式(1)と共に一般式(2)からなる構造を加えるこ
とにより、ポリイミド樹脂中の芳香族成分が増加し、樹
脂の耐熱性、機械的特性を更に向上させることができ
る。ここにおいて、ポリイミド樹脂中の一般式(1)の
割合は1〜80モル%、一般式(2)の割合は20〜9
9モル%とされるのが好ましい。一般式(2)の割合が
20モル%未満であると芳香族成分の減少により樹脂自
身の耐熱性が低下する傾向があり、99モル%を越える
と芳香族成分の増加により、樹脂構造が剛直構造になる
傾向があり、そのため樹脂溶液の粘度が増加し、塗膜化
する際に使用しずらく、平滑で良好な塗膜が得られ難く
なる虞れがある。
【0030】本発明のポリイミド樹脂は、有機溶剤の存
在下に前記した繰り返し単位を形成するモノマー成分を
反応させ、ポリアミド酸を得、次いでこのポリアミド酸
を加熱してイミド化することにより得ることができる。
上記有機溶剤としては、反応に用いるモノマー成分およ
び生成するポリイミドに対し、充分な溶解力を有するも
のを用いるのが望ましい。このような好ましい有機溶剤
の具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン(NM
P)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジ
エチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド(DMSO)等が挙げられ、熱安
定性に優れるNMP、またはDMAcを用いることがよ
り好ましい。
【0031】また、熱イミド化反応の際に発生する水分
を除去するために用いられる共沸溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、あ
るいは、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
(ジグライム)、ジオキサン、メチルセロソルブ、メチ
ルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテー
ト、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン等のエーテ
ル系、エステル系あるいはケトン系溶媒を挙げることが
でき、これらは単独あるいは2成分以上の混合溶媒とし
て用いることができるが、脱水を連続的に行なうため
に、ジグライム、あるいはエチルセロソルブアセテート
を用いるのが好ましい。
【0032】上記の方法により得られたポリイミド系樹
脂は、合成終了後、溶媒に溶解した状態でそのままコー
ティング剤組成物とすることができる。また、上記の方
法により得られた反応終了後の反応生成物をポリイミド
貧溶媒に添加してポリイミドを析出させ、ポリイミドを
単離した後、単離した粉状のポリイミドを、これを溶解
する溶媒に溶解させ、得られたポリイミド溶液をコーテ
ィング剤として使用することもできる。ここで用いられ
る溶剤としては、先に例を示して挙げた重合反応に使用
される溶媒等が挙げられる。具体的には、NMP、DM
Ac、DMF、DMSO、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノ
ン等であり、これらの有機溶剤は単独あるいは2成分以
上の混合溶剤として用いることができる。
【0033】本発明の耐熱性コーティング剤組成物にお
いて、ポリイミド樹脂中のシリケート基には、これが加
水分解・縮合して架橋構造を形成することにより耐熱性
コーティング剤組成物の耐熱性、耐薬品性、表面硬度を
向上させるという作用がある。上記の架橋構造を形成さ
せるための架橋反応は、300℃以下、好ましくは25
0℃以下の温度範囲で5分〜24時間処理することによ
って行なわせることができる。すなわち、本発明のコー
ティング剤組成物を塗膜化する際の乾燥過程で加水分解
・縮合させることにより生起させることができる。
【0034】上記架橋反応を促進させるために各種触媒
を用いることができる。該触媒としては例えばチタン酸
エステル、スズカルボン酸塩類、有機アルミニウム化合
物類、更には他の酸性触媒、塩基性触媒等の公知の触媒
等が挙げられる。これらの触媒は単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0035】上記触媒の使用量は、前記シリケート基含
有ポリイミド100重量部に対して、0.01〜10重
量部の範囲内の量が好ましい。触媒の使用量が0.01
重量部未満であると縮合速度が低下し、架橋反応が充分
に進行し難くなって良好な塗膜が得られ難くなる。一
方、10重量部を越えると、反応時に局部的に発熱や発
泡が生じ、やはり良好な塗膜が得られ難くなる。
【0036】また、加水分解を促進するために添加剤と
して水を加えることもできる。水の添加量は前記シリケ
ート基含有ポリイミド100重量部に対し0.01〜5
重量部が好ましい。水の添加量が0.01重量部未満で
あると加水分解が促進されず、架橋反応が促進されず、
水を添加する意味がなくなる。一方、水の添加量が5重
量部を越えるとポリイミド樹脂自身が不溶化し、良好な
塗膜が得られ難くなる。
【0037】更に、シリケート基の架橋反応を促進し、
架橋構造を増加させるために下記一般式(7)で示され
る化合物を添加剤として使用することもできる。
【0038】
【化13】
【0039】上記一般式(7)で示される化合物として
は、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン、テトラプロパノキシシラン、テトラブトキシ
シラン、テトラペンチロキシシラン、メチルトリメトキ
シシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエト
キシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブ
チルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、エチルトリアセトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエト
キシシラン、フェニルジメトキシメチルシラン、フェニ
ルジエトキシメチルシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等
が挙げられる。これらの化合物は単独または2種以上を
混合して用いることができる。
【0040】また、上記の他に、本発明の目的を損なわ
ない範囲で、他の成分を加えることが可能である。この
ような成分としては、着色、隠蔽効果などを目的とする
顔料、充填剤、界面活性剤、分散剤、可塑剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤、保存安定性改良剤、接着性改良剤等
である。
【0041】本発明のコーティング剤組成物を塗布する
基材は、金属板、プラスチックフィルム、ガラス、シリ
コンウエハー等が挙げられる。具体的には、金属板とし
ては冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス板、銅板、
アルミニウム板等であり、プラスチックフィルムとして
はポリイミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエ
ーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケト
ンフィルム、アラミドフィルム等が例示される。
【0042】本発明の耐熱性コーティング剤組成物は、
ワニス状あるいはフィルム状で用いることができる。本
発明によるコーティング剤は例えば、電子材料用コーテ
ィング剤、耐熱性塗料、耐熱性接着材料等の幅広い用途
に使用できる。
【0043】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳しく
説明する。なお、本実施例で用いた略号は、以下の化合
物を示す(表中においても同じ)。 BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物 DSDA:3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテ
トラカルボン酸二無水物 BAPP:2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン BAPS−M:ビス−〔4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル〕スルホン NMP:N−メチル−2−ピロリドン Dig:ジエチレングリコールジメチルエーテル PSX−1:平均分子量800の前記化合物(A)のジ
アミノポリシロキサン SH−1:メチルジアセトキシシラン SH−2:メチルジアセトアミドシラン SH−3:メチルジメトキシシラン
【0044】実施例1 Deen-Shurark型の1Lのセパラブルフラスコにカルボン
酸無水物としてのBTDA(61.2g、0.187m
ol)、およびNMP(175g)を装入し、室温雰囲
気下においてよく混合した。次にシロキサン系ジアミン
化合物としてのPSX−1(15g、0.019mo
l)をDig(150g)に溶かした溶液を滴下ロート
を用いて反応系に添加した。続いて、溶液温度を30℃
以下に保ちジアミン化合物としてのBAPS−M(7
3.8g、0.169mol)を投入し固形分濃度が3
0重量%になるように調整した。この後室温にて2時間
半攪拌を継続しポリアミド酸を合成した。さらに、加熱
イミド化反応を行なうために5℃/分の昇温速度で徐々
に昇温するとともに、Digを反応系内に戻すことなく
連続的に反応系外へ流出させ、190℃で6時間反応さ
せ、イミド化反応を完結させた。この樹脂のNMP溶液
中0.5重量%濃度での対数粘度は0.55dl/gで
あった。さらに、上記の方法で合成したポリイミド樹脂
溶液を室温まで冷却し、樹脂溶液中のポリイミド樹脂固
形分100重量部に対し、SH−1を20重量部添加
し、その後ヒドロシリル化触媒として塩化白金酸(H2
PtCl6 ・6H2 O)を0.001重量部加え、1時
間攪拌した。
【0045】反応終了後、得られた溶液の一部を冷延鋼
板、銅板、アルミニウム板、ガラス、シリコンウエハー
上に各々塗布し、各々についてそれぞれ、80℃で1時
間、150℃で30分および200℃で30分の、3種
の条件を用いて乾燥し塗膜形成を行ない、塗膜の性能試
験を行なった。結果を表2に示す。
【0046】実施例2〜実施例9 実施例1と同様な方法により、表1で示す組成で反応を
行ないポリイミド樹脂組成物溶液を合成した。さらに実
施例1と同様な方法により塗膜を形成した後、塗膜の性
能試験を行なった。結果を表2に示す。
【0047】比較例1、比較例2 ヒドロシリル基を有するケイ素化合物とヒドロシリル化
触媒を添加しない以外は実施例1と同様な方法により、
表1に示す組成で反応を行ない、ポリイミド樹脂組成物
溶液を合成した。さらに、実施例1と同様な方法により
塗膜を形成した後、塗膜の性能試験を行なった。結果を
表2に示す。
【0048】比較例3 ヒドロシリル基を有するケイ素化合物としてSH−3を
添加した以外は実施例1と同様な方法で、表1に示す組
成で反応を行ないポリイミド樹脂組成物を合成した。さ
らに実施例1と同様な方法により塗膜を形成した後、塗
膜の性能試験を行なった。結果を表2に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】塗膜の性能試験の結果、表2に示すよう
に、本発明による実施例1〜9は、比較例1、2に比
べ、耐熱性、耐薬品性、密着性、表面硬度、耐屈曲性お
よび電気特性に優れていた。さらに比較例3に比べ、得
られる樹脂溶液の貯蔵安定性に優れていた。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、耐薬品性、密
着性、表面硬度、耐屈曲性および電気特性に優れ、かつ
貯蔵安定性に優れた新規なポリイミド系耐熱性コーティ
ング剤組成物を提供することができる。従って、本発明
の耐熱性コーティング剤組成物は、高硬度・高屈曲性が
要求される耐熱性塗料や半導体用およびプリント回路用
コーティング剤等において極めて有用である。
【化5】
フロントページの続き (72)発明者 藤山 毅 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示される繰り返し単
    位を有し、対数粘度が0.4dl/g以上であるポリイ
    ミド樹脂を必須成分とするポリイミド系耐熱性コーティ
    ング剤組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 ポリイミド樹脂が、下記一般式(1)で
    示される繰り返し単位1〜80モル%と、下記一般式
    (2)で示される繰り返し単位20〜99モル%とから
    なるものである請求項1記載のポリイミド系耐熱性コー
    ティング剤組成物。 【化2】 【化3】
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のコーティング剤組
    成物を塗布・硬化させてなる耐熱性コーティング剤被覆
    材料。
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