JPH0931353A - 黒色顔料 - Google Patents

黒色顔料

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JPH0931353A
JPH0931353A JP20280895A JP20280895A JPH0931353A JP H0931353 A JPH0931353 A JP H0931353A JP 20280895 A JP20280895 A JP 20280895A JP 20280895 A JP20280895 A JP 20280895A JP H0931353 A JPH0931353 A JP H0931353A
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JP
Japan
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black pigment
parts
acid
weight
particles
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Application number
JP20280895A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Ito
信幸 伊藤
Toru Masukawa
亨 増川
Masayuki Hattori
雅幸 服部
Akio Hiraharu
晃男 平春
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子材料や検査試薬に有用な黒色度が高く、
粒子径を高度に制御したブラック顔料およびその製造方
法を提供することを目的とする。 【解決手段】 酸化重合で得られた平均粒子径0.0
1〜2μmのπ共役系重合体からなる電子材料、検査試
薬用ブラック顔料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料や検査試
薬などで使用される高度に単分散な粒子径を有する黒色
顔料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶カラーディスプレーは高度化
し、これに用いられる黒色マトリクスは1μmの薄膜で
十分な遮光能力を持たせることが要求されている。従
来、黒色顔料としては、カーボンブラックが知られてい
るが、光の吸収を高めるために含量を増やすとレジスト
の粘度が高くなり、スピンコートした場合の膜厚均一性
が悪くなるなどの問題があった。また、液晶ディスプレ
ーに用いられる黒色スペーサーポリマービーズにはカー
ボンブラックや染料が使用されているが、含量を高くす
ることが難しく、画面上にスペーサー粒子が映るなどの
問題があった。一方、免疫血清学的検査試薬用担体粒子
では粒子表面に特定抗体を捕まえ、分光装置で自動診断
する技術が進んでいるが、粒子表面で光散乱があると感
度が下がる問題がある。そこで、検査試薬の担体粒子を
染料で黒色化する方法やカーボンブラックを担体粒子に
吸着させる方法が検討されているが、いずれの方法でも
十分に着色することができず、目的とする性能が得られ
ない問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
的課題を背景になされたもので、電子材料や検査試薬に
有用な、黒色度が高く粒子径を高度に制御した黒色顔料
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化重合で得
られた平均粒子径0.005〜2μmのπ共役系重合体
からなる黒色顔料、特に電子材料および検査試薬に有用
な黒色顔料を提供するものである。本発明黒色顔料は、
π共役系重合体(以下に「特定重合体」という)を構成
するための単量体(以下、「特定単量体」という)少な
くとも1種をポリスチレン換算数平均分子量1万〜10
万の水溶性高分子化合物、遷移金属化合物およびプロト
ン酸の存在下に、酸化剤により酸化重合することにより
得られるものである。
【0005】本発明において特定単量体としては複素5
員環化合物、芳香族アミン化合物などが挙げられる。複
素5員環化合物としては、ピロール、チオフェン、フラ
ンなどが挙げられ、この中ではピロールが好ましい。ま
た、これらの複素環化合物の誘導体も使用することがで
き、ピロールを例にとれば、N−メチルピロール、N−
エチルピロール、N−フェニルピロール、3−メチルピ
ロール、3−エチルピロール、3−メトキシピロール、
3−エトキシピロール、3−フェノキシピロール、3−
アミノピロール、3−メチルフェニルアミノピロール、
3,4−ジメチルピロール、3,4−ジフェニルピロー
ル、N−メチル−3−メチルピロール、N−フェニル−
3−メチルピロールなどが挙げられる。また、芳香族ア
ミン化合物の例としては、アニリン、p−フェニレンジ
アミン、m−フェニレンジアミン、トルエン−2、5−
ジアミン、p−アミノフェノール、m−アミノフェノー
ル、2,6−ジアミノピリジン、およびこれらの塩など
が挙げられる。
【0006】本発明の黒色顔料の製造に用いる水溶性高
分子化合物としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルアルコール、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキ
サイド、ポリアクリル酸塩、ポリベンゼンスルホン酸
塩、ポリイソプレンスルホン酸塩、脂肪酸変性ポリエス
テル、アミン変性ポリウレタンおよびヒドロキシエチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセル
ロース、デキストラン、ブルランなどのセルロース類、
ゼラチン、コラーゲン、カゼインなどの両性高分子が挙
げられる。これらは、1種または複数併用して使用する
ことが可能であるがこのうち、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、脂肪酸変性
ポリエステルが特に好ましい。本発明で用いる水溶性高
分子化合物のポリスチレン換算数平均分子量は好ましく
は1万〜10万である。水溶性高分子化合物の数平均分
子量が1万未満の場合は重合工程での分散安定性が低下
し、また、10万を越えると水性分散体の粘度が高くな
り、好ましくない。本発明で用いる上記の水溶性高分子
化合物の使用量は、特定単量体100重量部に対し、好
ましくは1〜1000重量部、さらに好ましくは5〜5
00重量部であり、特に好ましくは10〜100重量部
である。1重量部以下では系の不安定化により凝集、沈
澱が生じ好ましくない。また、1000重量部を越える
と分散体を粉体化した場合に融着してしまい、再分散し
にくくなり好ましくない。また、上記の水溶性高分子化
合物の使用において、重合反応系の安定性を高めるた
め、公知の界面活性剤を少量併用することも可能であ
る。上記に示した水溶性高分子化合物に併用して以下の
界面活性剤を用いることができ、例えば、ドデシルベン
ゼンスルホン酸塩、ドデシル硫酸塩、ラウリル硫酸塩、
ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチンアナル
キルプロペニルフェニルエーテル硫酸塩、ナフタレンス
ルホン酸のホルマリン縮合物などのアニオン系界面活性
剤を例示するこができる。ここで、塩としてナトリウ
ム、アンモニウムなどを挙げることができる。さらに、
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチ
レングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレン
アルキルプロペニルフェニルエーテル、ソルビタンモノ
ステアレートなどのノニオン系界面活性剤を使用するこ
とも可能である。
【0007】本発明で用いる水性分散媒は水であり、水
以外の溶媒としてメタノール、エタノール等のアルコー
ル類、アセトンなどのケトン類、アセトニトリル、エス
テル類、ケトンエステル類、酢酸エステル類、乳酸エス
テル類、アセト酢酸エステル類などを含有できる。水以
外の溶媒は全分散媒に対し、好ましくは90重量%以
下、さらに好ましくは80重量%以下、特に好ましくは
70重量%以下である。本発明で用いる遷移金属化合物
は、原子番号21〜30、39〜48、57〜80、お
よび89以上の元素の酸化物、塩、キレート化合物が挙
げられる。このうち、鉄、コバルト、ニッケル、銅など
の塩、マンガンなどの酸化物などが好ましい。さらに、
硫酸鉄(II)、硫酸鉄(III)、塩化鉄(II)、
塩化鉄(III)、硫酸銅(II)、塩化銅(II)な
どが特に好ましい。これらの遷移金属化合物の使用量は
特定単量体100重量部に対して0.1〜50重量部、
好ましくは1〜10重量部である。
【0008】本発明で用いるプロトン酸としては、例え
ば塩酸、硫酸、過塩素酸、テトラフルオロほう酸、ヘキ
サフルオロリン酸などの鉱酸、あるいはベンゼンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン
酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレン
スルホン酸などの芳香族スルホン酸などが上げられ、ポ
リスチレン換算数平均分子量が10、000以下のドー
パントであることが好ましい。 プロトン酸は、1種ま
たは複数併用して使用することが可能であり、製造時の
コロイド安定性から鉱酸と芳香族スルホン酸の併用が好
ましい。プロトン酸の使用量としては、特定単量体10
0重量部に対して、好ましくは0.1〜1000重量
部、さらに好ましくは1〜500重量部である。プロト
ン酸が1000重量部を越えると、重合時のコロイド安
定性が悪くなり凝集物が増えて好ましくない。本発明で
用いる酸化剤は、塩化第二鉄、三フッ化ホウ素、塩化ア
ルミニウムなどの金属ハロゲン化物、過酸化水素、過酸
化ベンゾイルなどの過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸
ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過ヨ
ウ素酸、過塩素酸カリウムもしくは過塩素酸アンモニウ
ムなどの過ハロゲン酸、またはその塩、過マンガン酸カ
リウム、重クロム酸アンモニウムなどの遷移金属化合
物、あるいは酸素、オゾンなどが挙げられる。これらは
単独または混合して使用でき、酸化剤の使用量は特定単
量体1モルに対して0.1〜10モル、好ましくは0.
3〜5モルである。本発明において特定重合体粒子の平
均粒子径は0.005〜2μm、好ましくは0.02〜
0.6μm、さらに好ましくは0.04〜0.2μmで
ある。平均粒子径が2μmを越えると水分散体を長期に
保存した場合の再分散性が悪く、乾燥後の成膜性も悪く
なり、また、0.005μm未満では水分散体の粘度が
非常に高くなり、コーティングしにくくなり好ましくな
い。ここでの平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真によ
り直接100個の粒子について計測した粒子径(粒子が
円球でない場合は、長径と短径を測定しその平均値を求
めた。)の平均値を求めることにより行なう。
【0009】本発明において特定重合体粒子の好ましい
製造方法としては、水性分散媒に予め遷移金属化合物お
よびプロトン酸を溶解しておき、水溶性高分子を良く混
合し、次に特定単量体を加え乳化させたのち、酸化剤を
加えて重合を開始させる方法であるが、必要に応じて各
成分の添加順番を入れ換えることも可能である。上記の
重合方法において、必要に応じて特定単量体や酸化剤の
添加を、全量一括添加、一部または全量を連続的または
間欠的に添加する方法をとることもできる。また、特定
重合体とは別の重合体微粒子を上記酸化重合時に共存さ
せたり、特定重合体微粒子共存下に別のモノマーを乳化
重合するいわゆるシード乳化重合法を用いることもでき
る。なお、重合温度は、好ましくは0℃〜100℃、さ
らに好ましくは5〜50℃である。重合時間は、特に制
限されるものではないが0.1〜50時間で終了させる
ことができる。本発明の特定重合体の重合時の水性分散
体の固形分濃度は、通常20重量%以下、好ましくは1
0重量%以下である。また、重合系における特定単量体
濃度は、好ましくは0.1〜10重量%、さらに好まし
くは0.2〜5重量%である。
【0010】本発明の黒色顔料は、特定重合体粒子を1
重量%以上、好ましくは30重量%以上含有するもので
ある。本発明の黒色顔料は、粉体、分散体、複合体など
の種々の形態で使用することができる。粉体黒色顔料
は、スプレードライなど公知の方法で粉体化することも
可能である。本発明の黒色顔料は、従来公知のコーティ
ング組成物と混合して黒色塗料として使用することも可
能である。例えば、電着用塗料組成物に本発明の黒色顔
料を加えることにより、電着用黒色塗料とすることが可
能である。粉体化した黒色顔料は各種の溶剤、分散剤な
どとともにボールミル、ホモジナイザー分散機、アトマ
イザー分散機などで再分散化して黒色顔料分散体とし、
さらに公知のバインダーを加えてコ−ティング材とする
ことが可能である。またバインダーに熱硬化性とアルカ
リ可溶性をもたせたコーティング組成物はレジストポリ
マーと組み合わせることで有用なカラーフィルター形成
用として使用することが可能である。本発明の黒色顔料
の水性分散体には、必要に応じてアクリルエマルジョン
やエポキシ系、ウレタン系エマルジョンを添加したり、
光重合開始剤と増感剤を添加することができる。これら
を添加することにより乾燥/UV照射する際に分散媒の
官能基と架橋して、コーティング材の硬度を高めること
ができる。また、必要に応じて物性を損なわない範囲内
で、紫外線吸収剤、酸化防止剤、表面改質剤、消泡剤な
どを添加することができる。
【0011】本発明の黒色顔料をシード粒子として単量
体を乳化重合することにより検査試薬用担体粒子を製造
することができる。検査試薬用担体粒子を製造するため
の単量体としてはスチレン、αーメチルスチレン、ジビ
ニルベンゼンなどのビニル芳香族化合物、アクリル酸、
メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸な
どのα,β-不飽和カルボン酸、アルキル基の炭素数が
1〜24程度のアルキル基またはシクロアルキル基を有
する(メタ)アクリレート、例えばメチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレートなど、アクリロニトリル、塩化ビニル
化合物などを挙げることができ、乳化剤、開始剤、重合
方法については公知の方法を用いることができる。本発
明の黒色顔料を用いた検査試薬担体粒子は粒子自体の吸
光度−波長依存性が少なく、感度が高く非特異凝集性の
少ない、光学的測定装置で検査目的物質の定量的検出を
良好な感度で可能とすることができる優れた検査試薬用
担体となる。本発明の黒色顔料は粉体化しあるいは前記
の溶媒置換の方法で、公知の架橋性単量体に分散させ、
懸濁重合法、乳化重合法、膨潤重合法などの公知の方法
で重合して液晶ディスプレイ用黒色スペーサーポリマー
ビーズを作ることも可能である。液晶ディスプレイ用黒
色スペーサーポリマービーズを製造するための架橋性単
量体としては、ジビニルベンゼンなどの非共役多ビニル
化合物、トリメチレンプロパントリメタクリレートなど
の多価アクリレート、2個以上の共重合性二重結合を有
する単量体、例えばポリエチレングリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジト
リメチロールプロパンテトラアクリレート、エチレング
リコールジメタクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレートなどを挙げることができ、乳化剤、分
散剤、開始剤、重合方法については公知の方法を用いる
ことができる。この黒色顔料分散体はカラー液晶ディス
プレイ、カラー撮像素子などの微細な色分解用フィルタ
ーとして好適な着色ミクロパターン形成に使用でき、高
い色濃度と導電性制御を容易に可能とする。また、薄層
にしても黒色度が高いことから半導体デバイス製作工程
におけるフォトレジスト露光の下層反射防止膜用顔料と
しても有用である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。なお、以下の記載
において「部」は重量部、「%」は「重量%」を表わ
す。また、実施例中の各種評価は、次の様にして測定し
た値である。平均粒子径 : 透過型電子顕微鏡(JEM100SX
日本電子(製))の写真から直接100個の粒子につい
て計測した粒子径(粒子が円球でない場合は、長径と短
径を測定しその平均値を求めた。)の平均値を求めるこ
とにより行なった。重合安定性 : ガラス板上に重合後の分散液を一滴落と
し、凝集物の有無を目視で判定した。殆どない状態を
○、一部に凝集物がある状態を△、全体に凝集している
ものを×とした。黒色度 : 得られた水性分散体をPETフィルムに固形
分として約1g/m2塗布し、色濃度をマクベス濃度計
で測定した。導電性 : 得られた水性分散体を上質紙に固形分として
約10g/m2塗布し、室温で1日乾燥させた後、4端
子法により測定した。
【0013】実施例1 イオン交換水1800部、5%濃度の硫酸水溶液60
部、1%濃度の硫酸第二鉄50部、あらかじめ溶解させ
ておいた10%濃度のポリビニルピロリドン(分子量=
5万 以下PVP5と略す)水溶液200部と5%濃度
ノニオン乳化剤ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル20部を反応容器に仕込み、よく攪拌し、ついでピ
ロール100部を仕込んだ。反応温度を10℃に保ちな
がら、5%濃度の過酸化水素水1200部を2時間かけ
て連続的に添加し、さらに2時間攪拌した。反応終了
後、得られた特定重合体微粒子の水性分散体1の各種物
性を調べた。結果を表1に記す。実施例2 10%濃度のPVA5水溶液200部とノニオン乳化剤
20部に代えて10%濃度のポリビニルピロリドン(分
子量=3万、以下PVP3と略す)150部と10%濃
度のポリイソプレンスルホン酸ナトリウム(分子量=3
万、以下PIS3と略す)水溶液50部、5%濃度の硫
酸60部に代えて5%濃度硫酸20部と硫酸ナフタレン
スルホン酸一水和物40部にする以外は実施例1と全く
同様にして特定重合体微粒子の水性分散体2を得た。結
果を表1に記す。
【0014】実施例3 5%濃度の硫酸60部に代えて100部に、10%濃度
のPVP5水溶液200部と5%濃度ノニオン乳化剤ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル20部に代え
て10%濃度のPVP5水溶液200部と10%濃度の
PIS3水溶液100部と5%濃度ノニオン乳化剤ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル40部にする以
外は実施例1と全く同様にして特定重合体微粒子の水性
分散体3を得た。結果を表1に記す。実施例4 5%濃度の硫酸60部に代えてpトルエンスルホン酸1
00部、10%濃度のPVA5水溶液200部と5%濃
度のノニオン乳化剤20部に代えて10%濃度のPIP
3水溶液350部、反応温度を10℃に代えて20℃に
する以外は実施例1と全く同様にして特定重合体微粒子
の水性分散体4を得た。結果を表1に記す。
【0015】
【表1】
【0016】試験例1 (電子材料としての試験例) 実施例1で得られた水性分散体1をスプレードライによ
り粉体化し、黒色顔料aを得た。透明基板として、ダウ
コーニング社製7059ガラス(厚さ1.1mm)の上
にスピンコーター(回転数1450rpm)を用い、下
記組成の熱硬化性組成物溶液を塗布したのち、80℃の
クリーンオーブン内で10分間乾燥して、膜厚1.0μ
mの熱硬化性組成物層を形成した。 [熱硬化性組成物溶液] (顔料) 黒色顔料a/酸化チタン/脂肪酸変性ポリエステル =2/1/0.2(重量比)混合物 41重量部 (アルカリ可溶性樹脂) メタクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/ ポリスチレンマクロマー/メタクリル酸ベンジル共重合体(重量組成=13/1 2/10/65、重量平均分子量30000) 6重量部 (熱硬化性成分) 樹脂: エポキシ樹脂(エピコート152、油化シェルエポキシ製) 2重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 6.5重量部 硬化触媒:SI−L110(三新化学工業製) 0.2重量部 (溶剤) 3−エトキシプロピオン酸エチル 44.3重量部 次いで、前記熱硬化性組成物層上に、スピンコーター
(回転数1000rpm)を用い、下記組成のネガ型感
光性組成物溶液を塗布したのち、80℃のクリーンオー
ブン内で10分間乾燥して、膜厚1.5μmのネガ型感
光性組成物層を形成した。
【0017】 [ネガ型感光性組成物溶液] (アルカリ可溶性樹脂) メタクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/ ポリスチレンマクロマー/メタクリル酸ベンジル共重合体(重量組成=12.5 /12.5/10/65、重量平均分子量30000) 25重量部 (感光性成分) モノマー: ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 20重量部 光重合開始剤: 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリ ノフェニル)−ブタン−1−オン(イルガキュア−369、チバガイギー製) 3.5重量部 2−[2−(2−フラニル)エチレニル]−4,6−ビス( トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン(TFEトリアジン、三和ケミカ ル製) 1.0重量部 (溶剤) 3−エトキシプロピオン酸エチル 49.5重量部 このようにして作成した基板に対して、ホトマスク(線
幅20μm)を介し、超高圧水銀灯を用いて波長365
nm(i線)の紫外線を100mJ/cm2の照射量で
照射した。次いで基板を0.1重量%の水酸化カリウム
水溶液中に2分間浸漬し、続いて1分間超純水シャワー
にさらして、放射線未照射部のネガ型感光性組成物およ
び放射線未照射部の熱硬化性組成物を除去したのち、空
気乾燥した。その後、200℃のクリーンオーブン内で
60分間加熱して、熱硬化性組成物層を熱硬化させ、膜
厚1.0μmのカラーフィルター用ブラックマトリック
ス基板を得た。この黒色マトリクス基板は色濃度(OD)
が3.2であり、かつ寸法精度および膜強度もすぐれて
いた。
【0018】試験比較例1 試験例1の熱硬化性組成物溶液の(顔料)の黒色顔料a
に代えて市販のカーボンブラックを用いる以外は全く試
験例1と同様にブラックマトリックス基板を得た。この
ブラックマトリクス基板は色濃度(OD)が2.9であっ
た。
【0019】
【表2】
【0020】試験例2 (検査試薬としての試験例) 実施例2で得られた水性分散体2を10倍量の水を加え
て透析により水溶性成分を除去した。次いで、固形分濃
度10%に濃縮し、50部と蒸留水3500部、1%濃
度のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液4部
を反応器に仕込んで80℃に昇温した。5%濃度の過硫
酸カリウム水溶液10部を添加し、続いてスチレン10
0部、t−ドデシルメルカプタン0.2部の混合液を5
時間かけて連続的に仕込み、さらに90℃で3時間重合
した。重合転化率99%であった。平均粒子径は0.2
8μmであった。得られたラテックスを水酸化ナトリウ
ムでPH9に調整し、さらにスチームトリッピングおよ
び減圧蒸留で残留未反応単量体を除去し、検査薬用担体
粒子1を得た。
【0021】試験比較例2 蒸留水4000部を反応器に仕込んで80℃に昇温し、
5%濃度の過硫酸カリウム水溶液15部を添加し、続い
てスチレン100部、t−ドデシルメルカプタン0.2
部の混合液を5時間かけて連続的に仕込み、さらに90
℃で3時間重合した。重合転化率98%であった。平均
粒子径は0.31μmであった。得られたラテックスを
水酸化ナトリウムでPH9に調整し、さらにスチームト
リッピングおよび減圧蒸留で残留未反応単量体を除去
し、検査薬用比較例・担体粒子1を得た。 [熱会合免疫グロブリンG感作検査試薬の調製]1/1
5Mリン酸塩緩衝液(PH7.2)1容と生理食塩液3
容との混合液(以下PBSと略す)に試験例2および試
験比較例2で得た検査薬用試験例・担体粒子1と検査薬
用比較例・担体粒子1の濃度が0.25%になるように
懸濁し、これに熱会合免疫グロブリンGの200μg/
ml液を等量加え、室温で60分間保ち感作した。感作
液10000rpm30分間遠心して担体粒子を分取
し、PBSで洗浄した後希釈液(牛血清アルブミン0.
1%を含むPBS)に担体粒子濃度が0.25%になる
様に懸濁して、熱会合免疫グロブリンG感作検査試薬を
得た。 [リウマチ因子の測定]リウマチ因子陽性血清10名分
を混合してプール血清を調製し、これをPBSで1:1
0、1:20、1:40、1:80、1:160、1:
320に希釈した。この希釈血清50μlに前記検査試
薬50μl加え37℃で60分間反応させ、これにPB
S1.15mlを添加希釈後石英セル(光路長5mm)
に入れ分光光度計を使用して300nmの吸光度を測定
した。測定値は検査試薬にPBSを1225ml加えた
ものの吸光度を基準にし、各希釈液の吸光度との差を求
めた。希釈率と吸光度差をプロットし、直線的な比例関
係があるものを◎としこれが劣るものを×、中間を○、
△とした。結果を表3に示す。比較例の担体粒子1は十
分な直線関係が得られなかったが、本発明の黒色顔料を
用いた検査薬用担体粒子1は被検体中の抗体量と吸光度
に良い直線関係が得られ、検査試薬として有用であるこ
とが分かった。
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、π共役系重合体となり
うる単量体と、特定の分子量の水溶性高分子化合物存在
下に遷移金属化合物と酸存在下で酸化剤を加えて酸化重
合させることで重合転化率が高く、得られた重合体微粒
子は、黒色濃度が高くかつ分散性が高く、経時安定性に
優れ、黒色顔料として有用である。そして、得られた黒
色顔料をカラー液晶ディスプレイ、カラー撮像素子など
のミクロ微細加工用電子材料やその単分散性を生かして
検査試薬用担体粒子用途に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平春 晃男 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化重合で得られた平均粒子径0.00
    5〜2μmのπ共役系重合体からなる黒色顔料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の黒色顔料よりなる電子材
    料用黒色顔料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の黒色顔料よりなる検査試
    薬用黒色顔料。
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