JPH09310324A - 破損箇所の検出可能な防水土木シート - Google Patents

破損箇所の検出可能な防水土木シート

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JPH09310324A
JPH09310324A JP8153196A JP15319696A JPH09310324A JP H09310324 A JPH09310324 A JP H09310324A JP 8153196 A JP8153196 A JP 8153196A JP 15319696 A JP15319696 A JP 15319696A JP H09310324 A JPH09310324 A JP H09310324A
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JP
Japan
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electrode layer
civil engineering
waterproof
sheet
resistance
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JP8153196A
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Sadao Shindo
定雄 進藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造でありながら、破損箇所の位置を
高精度で検出することが可能な防水土木シートを提供す
る。 【解決手段】 上下に重ねられた2枚の防水シート1
1、12の間に、ほぼ全面に内部電極層14を設けると
ともに、少なくとも一方の防水シート12の外面のほぼ
全面に外部電極層15を設ける。防水シート12が破損
すると、そこで外部電極層15と内部電極層14が導通
するため、いずれか一方の電極層14の3箇所において
電気抵抗を測定することにより、破損箇所を特定するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯水池、産業廃棄
物埋立地等の底や建物の屋上に敷く防水用のシートであ
る防水土木シートに関し、特に、破損した場合に、その
位置を高精度で検出することが可能な防水土木シートに
関する。
【0002】
【従来の技術】貯水池、用水路等の場合には漏水を防止
するため、また、産業廃棄物埋立地の場合には有害な物
質の地下水への浸透を防止するため、それらを施工する
時は底面及びのり面にわたって一面に防水土木シートを
敷きつめる。建物の屋上も同様である。
【0003】防水土木シートには一般にゴム、ポリエチ
レン、塩ビ等の軟性シート材料が用いられるが、長期間
使用している間には、太陽光や空気による自然劣化、歪
による応力発生、外力付加等の原因により破損が生じ
る。特に産業廃棄物埋立地に敷く防水土木シートでは、
廃棄物投入時の直接的打撃や、シート上の負荷が徐々に
増加してゆくこと等のため、シートが破損する可能性を
十分考慮しておかなければならない。
【0004】産業廃棄物埋立地の防水土木シートの破損
は環境の汚染につながるため、破損は迅速に修理しなけ
ればならない。しかし、迅速に修理を行なうためには、
まず、破損箇所を的確に検出する必要がある。本願出願
人はこのような課題に着目し、防水土木シートを複数の
セルに区分し、各セル毎に染料又は電極を設けることに
より破損箇所を検出することができる防水土木シートを
考案した(特公平8−1054号公報参照)。同公報に
は3個の発明が開示されているが、第1の発明では、2
枚のゴムシートを重ね、適宜の線状の部分で両ゴムシー
トを接着することにより両ゴムシートの間に互いに分離
された複数の密閉セルを形成し、各セル毎に異なった色
の染料を封入する。また、第2発明では、各セル毎の両
ゴムシートの間に正負電極を互いに接触しないように設
け、各セル毎に独立にリード線を引き出し、外部の警報
ランプ等に接続する。第3発明では、各セル内の電極を
1本とし、地面及び/又は貯留池内に設けた外電極との
間に警報ランプ等を接続する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記発明により破損位
置がセル単位で特定できるようになったものの、更に細
かい位置までは検出することができない。そのため、破
損箇所を修理しようとすると、そのセルに相当する部分
の貯留物を全部取り出すか、又はそのセルの範囲全体に
補修材を投入する必要があり、いずれにせよ効率が悪
く、時間のかかる作業が必要となっていた。もちろん、
各セルを十分に小さくすることにより破損位置の検出精
度は向上するが、この場合には防水土木シートの製造コ
ストが上がるという問題がある。
【0006】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、簡単な
構造でありながら、破損箇所の位置を高精度で検出する
ことが可能な防水土木シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明に係る防水土木シートは、 a)上下に重ねられた2枚の防水シートと、 b)両防水シートの間に、ほぼ全面に設けられた内部電極
層と、 c)少なくとも一方の防水シートの外面に、ほぼ全面に設
けられた外部電極層と、 を備えることを特徴とするものである。
【0008】なお、上記で内部電極層及び外部電極層の
配置に関して用いられている「ほぼ全面」という言葉
は、防水土木シートが使用される際に廃棄物等の貯留物
が表面を覆う部分を含んでおれば十分であり、周囲の全
部にまで(内部及び外部)電極層を設ける必要はないこ
とを意味する。また、貯留物に表面を覆われる部分にお
いても、完全に全面に電極層を設ける必要はなく、必要
な検出位置精度を確保できるものであれば、網目状にな
っていてもよい。
【0009】後述する位置算出の容易さの理由により、
内部電極層又は外部電極層のいずれか一方の抵抗を他方
に対して無視し得る程度に低くしておくことが望まし
い。この場合、一般的には、内部電極層を低抵抗とし、
外部電極層を高抵抗にすることが望ましい。なぜなら、
外部電極層としては防水シートの表面に塗布した導電性
塗料とするのが便利であるが、低抵抗の導電性塗料はコ
ストが高いためである。
【0010】
【発明の実施の形態】環境保護に対する強い要請によ
り、最近の防水土木シートは2重にすることが義務づけ
られている。通常、図1に示すように、2枚の防水シー
ト11、12の間には、不織布等の緩衝材13が介装さ
れている。本発明に係る内部電極層14は、例えばこの
緩衝材13の一面に付着させた金属箔、金属網、導電性
塗料、或いは緩衝材13に保持させた導電性の液又は粉
末等で構成することができる。また、導電性の膜(金属
箔、導電性塗料等)を表面に被覆した小粒を両シート1
1、12間に充填して、これを緩衝材13及び内部電極
層14としてもよい。
【0011】外部電極層15は、破損が予想される側の
防水シートの外面に設ける。図1に示すように一方の防
水シート12のみに設けてもよいし、両防水シート1
1、12の外面に設けてもよい。この場合は、両防水シ
ート11、12の破損箇所をそれぞれ独立に検出するこ
とができる。外部電極層15としては、導電性塗料を用
いるのが便利である。こちらも、全面ではなく、網目状
等のパターンで塗布してもよい。
【0012】次に、本発明の防水土木シートSにおける
破損位置検出の方法を説明する。以下の説明では、便宜
上、内部電極層の抵抗が十分低く、外部電極層の抵抗が
高いものとするが、これらを全く逆にしても同様の結果
が得られることを予め断わっておく。
【0013】定期検査により(後述するように、本発明
に係るシート自体で破損を検出することができる)、又
は他の何らかの方法により、防水土木シートSに破損が
検出されたとき、図2に示すように、内部電極層から引
き出したリード線に第0電極(この内部電極層のリード
線の接続位置をP0とする。後記の数式の表記の都合
上、0番目という順番を用いる。)を接続し、防水土木
シートSの周辺部の表面の外部電極層の1箇所P1に第
1電極を接続する。そして、両電極間に電圧を印加する
と、第0電極−内部電極層−破損箇所−外部電極層−第
1電極の経路(又はその逆の経路)で電流が流れる。こ
の電流量を測定することにより、両電極間の抵抗R1を
測定する。次に、防水土木シートSの周辺部の別の箇所
P2に第2電極を接続し、同様に両電極間の抵抗R2を測
定する。そして、防水土木シートSの周辺部の更に別の
箇所P3に第3電極を接続し、抵抗R3を測定する。ここ
で、第3電極の位置P3は第1及び第2電極の位置P1、
P2を結ぶ直線上に乗らないようにし、望ましくはこれ
ら3点P1〜P3が正三角形に近いような形となるように
配置する。なお、第0電極と第1〜第3電極との間のこ
れら抵抗測定は同時に行なってもよい。
【0014】このようにして、防水土木シートSの周囲
の3箇所と内部電極層との間の抵抗を測定した後、これ
らの値を基に破損箇所Bの位置を算出する。
【0015】この破損位置算出のための式を次に導出す
る。電気理論より、図3に示すように、厚さt(m)、
抵抗率ρ(Ω・m)の無限平板上に電位が+V/2、−
V/2(V)なる半径a(m)の2個の円筒電極が間隔
d(m)で配置されている場合の、両電極間の合成抵抗
R(Ω)は以下のように表わされる(例えば、石川静一
著「改訂電気磁気学演習」学献社1968年刊p.46)。 R={ρ/(π・t)}・ln(d/a) …(1) (ln(x)はxの自然対数)この式を、第0電極の位置P
0と破損箇所Bとの間の抵抗R0、及び破損箇所Bと第1
電極との間の抵抗R1fにそれぞれ適用すると、 R0=k0・ln(d0)−C0 …(2) R1f=k1・ln(d1)−C1 …(3) となる(d0は点P0と破損箇所Bとの間の距離、d1は
点P1と破損箇所Bとの間の距離、k0、C0、k1、C1
は定数)。従って、点P0と点P1の間の抵抗R1の値
は、 R1=R0+R1f=k0・ln(d0)−C0+k1・ln(d1)−C1 …(4) となる。ここで、上述のように内部電極層の抵抗R0が
外部電極層の抵抗R1fと比較して無視し得る程度に小さ
いため、R1は、 R1≒R1f=k1・ln(d1)−C1 …(5) となる。この式より、破損箇所Bと点P1との距離d1
は、 d1=exp((R1+C1)/k1) =k11・exp(k12・R1) …(6) と求めることができる(k11、k12は定数)。同様に、
破損箇所Bと点P2、P3との距離d2、d3はそれぞれ、 d2=k21・exp(k22・R2) …(7) d3=k31・exp(k32・R3) …(8) となる。従って、各点P1、P2、P3において抵抗値R
1、R2、R3を測定した後、その値を式(6)〜(8)
に代入することにより各点P1、P2、P3から破損箇所
Bまでの距離d1、d2、d3を算出し、各点P1、P2、
P3の位置より幾何学的に破損箇所Bの位置を特定する
ことができる。
【0016】なお、内部電極層の抵抗が無視し得ない程
度の大きさを有するものとしても、第0電極P0と破損
箇所Bとの間の抵抗R0を予め測定しておくことにより
上記計算は同様に行なうことができるため、なんら問題
はない。
【0017】以上は諸条件を理想化した上で抵抗と距離
との関係を解析的に求めたものであるが、有限要素法等
のコンピュータシミュレーションを用いて同様の関係を
求めてもよい。この場合には、各種条件を実際の状態に
近いものとすることができる(抵抗率、厚さの不均一性
などを織り込むことができる)ため、より精度の高い位
置検出を行なうことができる。
【0018】なお、本発明は上記の通り、セルを設けな
くても破損位置を正確に検出することができるが、補強
等の他の目的のためにセルを設けることを排除するもの
ではない。本発明に係る防水土木シートにセルを設けた
場合、各セル間には導電路を設けておき、内部電極層が
防水土木シートの全面において十分な導通があるように
しておく必要がある。
【0019】本発明に係る防水土木シートは、上記のよ
うに破損位置を正確に検出するために用いる以外に、単
にシートに破損が生じているか否かを検出するためにも
もちろん用いることができる。すなわち、内部電極層と
外部電極層との間に常時電圧を印加しておくことによ
り、両電極層間に電流が流れた時点で、シートに破損が
生じたと判断することができる。
【0020】
【発明の効果】本発明に係る防水土木シートでは、シー
トの破損位置を高精度に検出することができるため、補
修を迅速に行なうことができる。また、セルを設ける必
要がないためその構造は比較的単純であり、安価に製造
することができる。
【0021】破損部の補修は、通常、シート上に溜まっ
ている産業廃棄物にドリルで孔を開け(ボーリングを行
ない)、破損箇所の周囲に補修用の樹脂を流し込むとい
う方法で行なうが、本発明に係る防水土木シートでは、
ドリルと内部電極層(外部電極層でもよい)との間に電
圧を印加して、上記同様の原理で破損箇所に正しく近づ
いて行っているか否かを逐次確認することができる。従
って、正確且つ迅速な補修を行なうことができる。更
に、補修を行なった後も、補修が正しく行なわれたか否
かを確認することも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る防水土木シートの一例の断面
図。
【図2】 防水土木シート上の破損箇所と電極位置との
関係を示す平面図。
【図3】 無限平板導体の2点間の抵抗を計算するため
の説明図。
【符号の説明】
S…防水土木シート 11…下側防水シート 12…上側防水シート 13…緩衝材 14…内部電極層 15…外部電極層 B…破損箇所 P0〜P3電極位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01M 3/16 G01M 3/16 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)上下に重ねられた2枚の防水シート
    と、 b)両防水シートの間に、ほぼ全面に設けられた内部電極
    層と、 c)少なくとも一方の防水シートの外面に、ほぼ全面に設
    けられた外部電極層と、 を備えることを特徴とする破損箇所の検出可能な防水土
    木シート。
  2. 【請求項2】 内部電極層又は外部電極層のいずれか一
    方の抵抗が他方の抵抗に対して無視し得る程度に低く設
    定されている請求項1記載の防水土木シート。
  3. 【請求項3】 外部電極層が、防水シートの表面に塗布
    した導電性塗料から成ることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の防水土木シート。
JP8153196A 1996-05-23 1996-05-23 破損箇所の検出可能な防水土木シート Pending JPH09310324A (ja)

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