JPH09310099A - 錠剤型洗浄剤組成物 - Google Patents

錠剤型洗浄剤組成物

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JPH09310099A
JPH09310099A JP8125720A JP12572096A JPH09310099A JP H09310099 A JPH09310099 A JP H09310099A JP 8125720 A JP8125720 A JP 8125720A JP 12572096 A JP12572096 A JP 12572096A JP H09310099 A JPH09310099 A JP H09310099A
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JP
Japan
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alkali metal
metal silicate
tablet
weight
ratio
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JP8125720A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Saijo
宏之 西條
Hiromitsu Hayashi
宏光 林
Yoshihiro Iwamoto
芳浩 岩本
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄力に優れ、且つ強度と溶解性の両方が改
善された錠剤型洗浄剤組成物を提供する。 【解決手段】 下記(1)式及び/又は下記(2)式で
示される結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を4〜75重量%
含有し、非晶質のアルカリ金属ケイ酸塩の含有量が5重
量%を超えない錠剤型洗浄剤組成物。 xM2O・ySiO2・zMemn・wH2O (1) (式中、Mは周期律表のIa族元素、MeはIIa、II
b、 IIIa、IVaもしくはVIII族元素から選ばれる1種
又は2種以上の組合せを示し、y/x(S/N比)=
1.5〜2.6、z/x=0.01〜1.0、n/m=
0.5〜2.0、w=0〜20である。) M2O・x’SiO2・y’H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x’(S/N比)=
1.5〜2.6、y’=0〜20である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強度、溶解性及び
洗浄力に優れた錠剤型洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在の
衣類用洗剤の形態は、粉末状・粒状のものが主に使用さ
れている。しかし、これらの洗剤は使用時に計量を行う
必要があり、しかも、粉が飛び散る場合があり、使用者
に不快感を催すという欠点があった。
【0003】最近、これらの問題を解決するために錠剤
型洗剤の開発が試みられている。ところが、錠剤型洗剤
は簡便で使用しやすい反面、製造工程・輸送工程で形状
を保持するための高い錠剤強度と水中での迅速な溶解性
という一見相反する要素を満足させなければならないと
いう非常に困難な技術的課題がある。更に、錠剤化され
た場合は、一般の粒状又は粉状洗剤と全く同一の溶解性
を有することは一般的に不可能である。つまり、洗浄時
間が短い場合は錠剤化された洗剤は溶解に要する時間的
制約の為に洗浄性能が劣る結果をも招いてしまう。この
ために錠剤化された洗剤の課題としては先述の溶解性と
強度以外にも、万が一洗浄時間が短く一部が不溶であっ
た場合でも十分な洗浄性能を発揮する必要がある。従っ
て、洗浄力は従来の粒状又は粉状の洗剤を凌駕すること
も必要条件と言える。
【0004】上記のような問題点に対して、例えば、同
一組成で打錠成形圧をあげることで錠剤強度を高めるこ
とは周知であるが、この場合、溶解性は著しく低下して
しまう。溶解性向上を目的として特開平4−16149
8号には界面活性剤として非イオン活性剤を使用し、炭
酸カリウムを特定の重量比で配合した錠剤型洗剤が開示
されている。しかしながら、この組成物は成形圧を高め
ても移送や輸送に耐えうる十分な強度の錠剤が得られな
いという問題点を有している。
【0005】また、特公平6−37633号には非イオ
ン活性剤を主成分として特定比率の陰イオン活性剤及び
ビルダーを含有した錠剤型洗剤が提案されている。しか
し、本組成物においては移送・輸送に耐えうる十分な強
度と迅速な溶解性は満足されてはいない。更に、洗浄力
も一般の粉状又は粒状洗剤を基準として設計されている
ので洗浄時間の短い場合の洗浄力が不足しており、先述
の錠剤洗剤に必要な洗浄力は満足されていない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、洗浄力に
優れ、しかも強度と溶解性の両方について十分な性能を
示す錠剤型洗浄剤を提供すべく鋭意研究した結果、錠剤
型の洗浄剤に結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を配合するこ
とにより、前記の目的が達成されることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、S/N比が1.5以上
の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を4〜75重量%含有
し、非晶質のアルカリ金属ケイ酸塩の含有量が5重量%
を超えないことを特徴とする錠剤型洗浄剤組成物を提供
するものである。ここで、S/N比とは、結晶性アルカ
リ金属ケイ酸塩の組成におけるM2 O(Mはアルカリ金
属)に対するSiO2 の比率を指す。本発明において、
特に結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は下記(1)式及び/
又は下記(2)式で示される結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩が好ましく、この結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を4〜
75重量%含有するものである。 xM2O・ySiO2・zMemn・wH2O (1) (式中、Mは周期律表のIa族元素、MeはIIa、II
b、 IIIa、IVaもしくはVIII族元素から選ばれる1種
又は2種以上の組合せを示し、y/x(S/N比)=
1.5〜2.6、z/x=0.01〜1.0、n/m=
0.5〜2.0、w=0〜20である。) M2O・x’SiO2・y’H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x’(S/N比)=
1.5〜2.6、y’=0〜20である。)。
【0008】<結晶性アルカリ金属ケイ酸塩>本発明に
用いられる結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、次の組成を
有するものが好適である。 xM2O・ySiO2・zMemn・wH2O (1) (式中、Mは周期律表のIa族元素、MeはIIa、II
b、 IIIa、IVaもしくはVIII族元素から選ばれる1種
又は2種以上の組合せを示し、y/x(S/N比)=
1.5〜2.6、z/x=0.01〜1.0、n/m=
0.5〜2.0、w=0〜20である。) M2O・x’SiO2・y’H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x’(S/N比)=
1.5〜2.6、y’=0〜20である。)。
【0009】本発明に用いられるアルカリ金属ケイ酸塩
は、0.1重量%の分散液のpHが11以上を示し、分
散液1リットルを0.1規定の塩酸水溶液を用いてpH
10まで低下させるのに5ml以上を必要とするもので
ある。結晶化させることによりアルカリ能のみならずイ
オン交換能を付与することが可能となり、洗浄剤組成物
の標準使用量を更に少なくすることができる。かかる結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、少なくとも一部がビルダ
ー粒子中に配合されるが、全部がビルダー粒子中に配合
されていることがより好ましい。
【0010】本発明に用いられる結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩としては、アルカリ金属ケイ酸塩のS/N比、即
ちSiO2/M2O(但し、Mはアルカリ金属を表す。)
が、モル比で1.5〜2.6であるものが好ましく用い
られる。また、より好適な値は1.5〜2.2である。
イオン交換能や耐吸湿性の観点から、上記モル比は1.
5以上が好ましく、アルカリ能の観点から2.6以下が
好ましい。一方、前記従来技術で述べた特許公報に用い
られる結晶性シリケートは、SiO2/Na2O比(S/
N比)が1.9〜4.0であるが、本発明においてS/
N比が2.6を越えるシリケートは本発明の効果を得る
ことができず、少ない使用量で優れた洗浄力を得ること
ができる洗浄剤を作ることは困難である。
【0011】まず、上記の組成の結晶性アルカリ金属
ケイ酸塩について説明する。一般式(1)において、M
は周期律表のIa族元素から選ばれ、Ia族元素として
はNa、K等が挙げられる。これらは単独であるいは例
えばNa2OとK2Oとが混合してM2O成分を構成して
いてもよい。Meは周期律表のIIa、IIb、 IIIa、IV
a又はVIII族元素から選ばれ、例えばMg、Ca、Z
n、Y、Ti、Zr、Fe等が挙げられる。これらは特
に限定されるものではないが、資源及び安全上の点から
好ましくはMg、Caである。また、これらは単独であ
るいは2種以上混合していてもよく、例えばMgO、C
aOなどが混合してMemn成分を構成していてもよ
い。また、本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩
においては、水和物であってもよく、この場合の水和量
はw=0〜20の範囲である。
【0012】また、一般式(1)においてy/xが1.
5〜2.6であり、好ましくは1.5〜2.2である。
溶解性の点から、y/xは1.5以上が好ましい。アル
カリ剤及びイオン交換体として充分に機能する観点か
ら、y/xは2.6以下が好ましい。z/xは0.01
〜1.0であり、好ましくは0.02〜0.9である。
x、y、zは前記のy/x及びz/xに示されるような
関係であれば、特に限定されるものではない。なお、前
記のようにxM2Oが、例えばx’Na2O・x”K2
となる場合は、xはx’+x”となる。このような関係
は、zMemn成分が2種以上のものからなる場合にお
けるzにおいても同様である。また、n/m=0.5〜
2.0は、当該元素に配位する酸素イオン数を示し、実
質的には0.5、1.0、1.5、2.0の値から選ば
れる。
【0013】の組成の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩
は、前記の一般式に示されるように、M2O、SiO2
Memnの三成分よりなっている。したがって、本発明
における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を製造するには、
その原料として各成分が必要になるが、本発明において
は特に限定されることなく公知の化合物が、適宜用いら
れる。例えば、M2O成分、Memn 成分としては、各
々の当該元素の単独或いは複合の酸化物、水酸化物、塩
類、当該元素含有鉱物が用いられる。具体的には例え
ば、M2O成分の原料としては、NaOH、KOH、N
2CO3、K2CO3、Na2SO4 等が、Memn 成分
の原料としては、CaCO3 、MgCO3 、Ca(OH)
2、Mg(OH)2、MgO、ZrO2 、ドロマイト等が挙
げられる。SiO2 成分としてはケイ石、カオリン、タ
ルク、溶融シリカ、珪酸ソーダ等が用いられる。
【0014】本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩の調製方法は、目的とする結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩のx、y、zの値となるように所定の量比で上記の原
料成分を混合し、通常300〜1500℃、好ましくは
500〜1000℃、更に好ましくは600〜900℃
の範囲で焼成して結晶化させる方法が例示される。この
場合、加熱温度が300℃未満では結晶化が不十分で耐
水溶性に劣り、1500℃を越えると粗大粒子化しイオ
ン交換能が低下する。加熱時間は通常0.1〜24時間
である。このような焼成は通常、電気炉、ガス炉等の加
熱炉で行う事ができる。
【0015】次に、前記の組成の結晶性アルカリ金属
ケイ酸塩について説明する。この結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩は、一般式(2) M2O・x’SiO2・y’H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x’(S/N比)=
1.5〜2.6、y’=0〜20である。)で表される
ものであるが、一般式(2)中のx’、y’が1.7≦
x’≦2.2、y’=0のものが好ましく、陽イオン交
換能が少なくとも100CaCO3 mg/g以上、好ま
しくは200〜400CaCO3 mg/gのものが使用
でき、本発明におけるイオン捕捉能を有する物質の一つ
である。本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩
は、このようにアルカリ能とアルカリ緩衝効果を有し、
更にイオン交換能を有するため、その配合量を適宜調整
することにより、前述の洗浄条件を好適に調整すること
ができる。
【0016】かかる結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、特
開昭60−227895号公報にその製法が記載されて
おり、一般的には無定形のガラス状珪酸ソーダを200
〜1000℃で焼成して結晶性とすることによって得ら
れる。合成方法の詳細は例えば Phys. Chem. Glasses.
7, 127-138(1966)、 Z. Kristallogr., 129, 396-404(19
69) 等に記載されている。この結晶性アルカリ金属ケイ
酸塩は例えばヘキスト社より商品名「Na−SKS−
6」」(δ−Na2Si25)として、粉末状、顆粒状
のものが入手できる。また、特開平7−187655号
公報にはナトリウムだけでなくカリウムを特定量含有さ
せた結晶性アルカリ金属珪酸塩が示されている。
【0017】本発明の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は上
述の如く優れたアルカリ能及びアルカリ緩衝能を示す。
この点より本発明においてアルカリ金属ケイ酸塩はゼオ
ライト等のアルミノケイ酸塩と容易に区別される。また
炭酸ソーダや炭酸カリウムと比較してもアルカリ剤とし
ても優れるものである。
【0018】本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩は、イオン交換容量として少なくとも100CaCO
3 mg/g以上、好ましくは200〜600CaCO3
mg/gを有するものであり、また、25℃で30分攪
拌した場合におけるSi溶出量がSiO2 換算で通常1
10mg/gより少ないものが好ましく、特に100m
g/g以下のものが、本効果を満たす上でより好まし
い。
【0019】本発明において、前記及びの組成の結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、それぞれ単独であるいは
2種以上を併用して用いられる。また、本発明において
用いられる結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、アルカリ金
属炭酸塩等の他のアルカリ剤を加えた、洗浄剤組成物中
のすべてのアルカリ剤のうち50〜100重量%を占め
ることが好ましく、より好ましくは70〜100重量%
占めるものである。
【0020】本発明の錠剤型洗浄剤組成物において、結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、4〜75重量%配合され
るのが好ましく、より好ましくは10〜50重量%配合
される。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の錠剤型洗浄剤組成物は、
上記の如き一般式(1)及び/又は(2)で表される結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩を必須として含有し、その他
に界面活性剤、本発明の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩以
外のビルダー、アルカリ剤、酵素、漂白剤、香料等の通
常の錠剤型洗浄剤に使用される常用成分を配合すること
ができるが、JIS1号、2号ケイ酸ナトリウムといっ
た従来の非晶質のアルカリ金属ケイ酸塩の配合は溶解性
を低下させるために、5重量%を超えて配合されない。
また、本発明の錠剤型洗浄剤組成物の製法は、予め上記
の成分を含有する粉末状の組成物を形成し、通常用いら
れているタブレット形成法に従って錠剤化することによ
って得られる。1錠当たりの重量は1〜10gが好まし
い。以下に、本発明の錠剤型洗浄剤組成物に併用できる
成分を説明する。
【0022】<界面活性剤>本発明においては、界面活
性剤として、非イオン界面活性剤もしくは、陰イオン界
面活性剤、陽イオン界面活性剤等のイオン性界面活性剤
を使用できる。しかしながら、好ましくは非イオン界面
活性剤である。本発明に使用される非イオン界面活性剤
の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレング
リコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒ
マシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシ
エチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、
高級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、
アルキルアミンオキサイド等である。就中、主非イオン
界面活性剤として炭素数12〜18の直鎖又は分岐鎖の1級
又は2級のアルコールのエチレンオキサイド平均付加モ
ル数4〜18のポリオキシエチレンアルキルエーテルを使
用するのが望ましい。非イオン界面活性剤は錠剤型洗浄
剤組成物中に5〜45重量%、好ましくは10〜35重
量%配合される。また、全界面活性剤中の非イオン界面
活性剤の含有率が40〜100重量%であることが洗浄
力及び溶解性の上でより望ましい。
【0023】陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤等の
イオン性界面活性剤は組成物中に1〜16重量%の範囲
で配合されるのが好ましい。この範囲で良好な溶解性が
得られる。イオン性界面活性剤の一例としては、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、ア
ルキルエーテル硫酸塩、脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エ
ステル塩、α−スルホ脂肪酸塩等であり、対イオンとし
てはナトリウム、カリウム、スルホベタイン、ヒドロキ
シスルホベタイン等が挙げられる。
【0024】<アルミノ珪酸塩>本発明においては、ア
ルミノ珪酸塩を併用することが好ましい。アルミノ珪酸
塩としては、下記式(3)で示されるイオン交換容量が
200CaCO3 mg/g以上のアルミノケイ酸塩が好
適である。 x”(M2O)・Al23・y”(SiO2)・w”(H2O) (3) (式中、Mはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、
x”、y”、w”は各成分のモル数を表し、一般的には
0.7≦x”≦1.5、0.8≦y”≦6、w”は0〜
20である。) 上記のアルミノケイ酸塩としては、結晶性のものと非晶
質のものが例示されるが、結晶性のものとしては、特に
次の一般式で示されるものが好ましい。 Na2O・Al23・ySiO2・wH2O (式中、yは1.8〜3.0、wは1〜6の数を表
す。)。
【0025】結晶性アルミノ珪酸塩(ゼオライト)とし
ては、A型、X型、P型ゼオライトに代表される平均一
次粒子径0.1〜10μmの合成ゼオライトが好適に使
用される。ゼオライトは粉末及び/又はゼオライトスラ
リー又はスラリーを乾燥して得られるゼオライト凝集乾
燥粒子として用いてもよい。
【0026】上記の結晶性アルミノ珪酸塩は、常法によ
り製造することができる。例えば、特開昭50−123
81号公報及び特開昭51−12805号公報に記載の
方法を用いることができる。
【0027】一方、上記の結晶性アルミノ珪酸塩と同様
の一般式で示される、非晶質アルミノ珪酸塩は、常法に
より製造することができる。例えば、SiO2とM2
(Mはアルカリ金属を意味する)のモル比がSiO2
2O=1.0〜4.0であり、H2OとM2Oのモル比
がH2O/M2O=12〜200である珪酸アルカリ金属
塩水溶液を用いて、これにM2OとAl23のモル比が
2O/Al23=1.0〜2.0であり、H2OとM2
Oのモル比がH2O/M2O=6.0〜500である低ア
ルカリアルミン酸アルカリ金属塩水溶液を通常15〜6
0℃、好ましくは30〜50℃の温度のもとで強攪拌下
に添加する。
【0028】次いで生成した白色沈澱物スラリーを通常
70〜100℃、好ましくは90〜100℃の温度で、
通常10分以上10時間以下、好ましくは5時間以下加
熱処理し、その後濾過、洗浄、乾燥する事により有利に
得る事ができる。このとき添加方法は、低アルカリアル
ミン酸アルカリ金属塩水溶液に珪酸アルカリ金属塩水溶
液を添加する方法であってもよい。この方法によりイオ
ン交換能100CaCO3 mg/g以上、吸油能80m
l/100g以上の非晶質アルミノ珪酸塩吸油担体を容
易に得る事ができる(特開昭62−191417号公
報、特開昭62−191419号公報参照)。
【0029】なおアルミノ珪酸塩を用いる場合は、前記
した本発明の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩との合計配合
量が30〜80重量%、好ましくは40〜70重量%と
なるように配合される。その際、結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩(a)とアルミノ珪酸塩(b)の重量比は(a)
/(b)=1/15〜5/1が好ましく、より好ましく
は1/15〜3/1である。ただし、この比率は使用す
る洗濯液の初期硬度によって異なる。硬度は国や地理的
状況の違いによって異なり、例えば、日本国では通常4
°DH付近であるのに対し、米国では、6°DH以上、
欧州では10°DHを越える高硬度の水を洗濯用水とし
て使用している。本発明では、水の硬度が2〜6°DH
の場合は(b)成分に対する(a)成分の割合は(a)
/(b)=3/7〜3/1、硬度が6〜10°DHの場
合は(a)/(b)=1/6〜4/3、硬度が10〜2
0°DHの場合は(a)/(b)=1/15〜1/1が
最も好ましい。
【0030】<その他の成分>本発明の錠剤型洗浄剤組
成物には通常の錠剤型洗浄剤に使用される常用成分、例
えば、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等の増量剤、カル
ボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール等の
再汚染防止剤、過炭酸ナトリウム、過ほう酸ナトリウム
1又は4水和物と漂白剤、プロテアーゼ、リパーゼ、セ
ルラーゼ、アミラーゼ等の酵素、亜硫酸ナトリウム等の
酵素安定化剤、酸化防止剤、蛍光染料、香料、非晶質シ
リカ等のノニオン吸油担体等を配合できる。また、アル
カリ剤として炭酸塩を使用し、クエン酸、コハク酸、マ
レイン酸等の有機固体酸を併用し、発泡させることによ
って溶解性を更に促進させることができる。特に炭酸塩
は好ましい洗浄力増強成分且つ錠剤硬度調整成分であ
る。より好ましい炭酸塩として炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム及び/又は炭酸カリウムが挙げられる。炭酸カリ
ウムは溶解性を促進させるが、本発明では炭酸ナトリウ
ムと併用することが好ましい。炭酸カリウムの配合量は
5重量%以上、好ましくは15重量%以上である。これ
らの炭酸塩は、錠剤型洗浄剤組成物中に3〜40重量
%、より好ましくは6〜25重量%配合される。この配
合率が40重量%を超えると錠剤硬度が低下するので好
ましくない。
【0031】本発明の錠剤型洗浄剤組成物の大きさや形
状は限定されないが、通常容積は0.15〜72cm3
の範囲から選定される。
【0032】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0033】実施例1 表1に示す配合組成に従って、粉末成分を均一に混合し
た後、更に表1に酵素造粒物及び香料を後添加し、この
配合物7.5gを内径25mmのシリンダーに採り、1
00kg/cm2 の圧力を10秒間かけて錠剤型洗浄剤
を成形した。
【0034】(1)洗浄力評価 試験例 上述の洗浄剤組成物を用いて、以下の条件で洗浄試験を
行った。 (人工汚染布の調製)下記組成の人工汚染液を布に付着
して人工汚染布を調製した。人工汚染液の布への付着
は、グラビアロールコーターを用いて人工汚染液を布に
印刷することで行った。人工汚染液を布に付着させ人工
汚染布を作製する工程は、グラビアロールのセル容量5
8cm3 /cm2 、塗布速度1.0m/min、乾燥温
度100℃、乾燥時間1分で行った。布は木綿金巾20
03布(谷頭商店製)を使用した。 〔人工汚染液の組成〕 ラウリン酸 0.44重量% ミリスチン酸 3.09重量% ペンタデカン酸 2.31重量% パルミチン酸 6.18重量% ヘプタデカン酸 0.44重量% ステアリン酸 1.57重量% オレイン酸 7.75重量% トリオレイン 13.06重量% パルミチン酸n−ヘキサデシル 2.18重量% スクアレン 6.53重量% 卵白レシチン液晶物 1.94重量% 鹿沼赤土 8.11重量% カーボンブラック 0.01重量% 水道水 バランス。
【0035】(洗浄条件)ターゴトメーターを使用し
て、回転数100rpm、洗濯時間10分、温度20
℃、使用水4°DH(Ca/Mg=3/1)で、洗浄剤
濃度0.5g/リットルにて洗濯を行った。この際、
7.5gの錠剤をカッターで切り取り0.5gを計量し
た。なお通常、洗濯用水の硬度成分はCa2+、Mg2+
代表され、その重量比はCa/Mg=(60〜85)/
(40〜15)程度であるが、ここではモデル水として
Ca/Mg=3/1を用いた。また4°DHとはMgイ
オンの当モルをCaに置換した際の硬度である。
【0036】(洗浄率の算出)原布及び洗浄前後の55
0mμにおける反射率を自記色彩計(島津製作所製)に
て測定し、次式によって洗浄率D(%)を算出した。 D=(L2−L1)/(L0−L1)×100(%) L0 :原布の反射率 L1 :洗浄前汚染布の反射率 L2 :洗浄後汚染布の反射率 (2)溶解性評価 上記によって得られた錠剤型洗浄剤2錠を、予め20
℃、30リットルの水道水を入れておいた二槽式洗濯機
に投入する。攪拌強度を強回転として1分間攪拌した
後、脱水を行い、スパーテルで洗浄剤残渣をかき取り、
室温にて風乾後の重量を測定した。 (3)錠剤硬度評価条件 上記条件にて成形した錠剤型洗浄剤をデジタル硬度計
(Fujiwara製、型番024001)を用いて錠剤硬度
(kg/cm2 )を測定した。錠剤強度の値が3kg/
cm2 以上ないと、錠剤型洗浄剤として「ひび割れ」等
の問題を起こすので好ましくない。
【0037】
【表1】
【0038】注) *組成物の配合量は、芒硝でトータルが100重量%と
なるように調整した。
【0039】1)三菱化学(株)製のポリオキシエチレ
ン(7.2モル)アルキル(C12〜C15)エーテル 2)花王(株)製のポリオキシエチレン(6.0モル)
アルキル(C12)エーテル 3)日本触媒化学工業(株)製のポリオキシエチレン
(7.0モル)アルキル(C12〜C14)エーテル 4)Henkel社製のアルキルポリグリコシド 5)川研ファインケミカル(株)製 ポリオキシエチレ
ン(5.0モル)モノエタノールアミン 6)日石洗剤(株)製のLAS〔直鎖アルキル部分の炭
素数10〜13〕 7)花王(株)製の脂肪酸〔パルミチン酸〕 8)ヘキスト社製の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩 9)BASF社製のアクリル酸マレイン酸コポリマー
(平均分子量70000) 10)チバガイギー社製の蛍光染料。
【0040】〔結論〕表1より、結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩を配合することによって、これを配合しないもの
より溶解性、強度、洗浄力の点で好適な傾向が見られ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 1:74 1:75 1:52 1:83 1:04 1:14 1:24 1:28 1:29 1:68 1:72 3:08 3:10)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 S/N比が1.5以上の結晶性アルカリ
    金属ケイ酸塩を4〜75重量%含有し、非晶質のアルカ
    リ金属ケイ酸塩の含有量が5重量%を超えないことを特
    徴とする錠剤型洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が、下記
    (1)式及び/又は下記(2)式で示される結晶性アル
    カリ金属ケイ酸塩である請求項1記載の錠剤型洗浄剤組
    成物。 xM2O・ySiO2・zMemn・wH2O (1) (式中、Mは周期律表のIa族元素、MeはIIa、II
    b、 IIIa、IVaもしくはVIII族元素から選ばれる1種
    又は2種以上の組合せを示し、y/x(S/N比)=
    1.5〜2.6、z/x=0.01〜1.0、n/m=
    0.5〜2.0、w=0〜20である。) M2O・x’SiO2・y’H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属を表し、x’(S/N比)=
    1.5〜2.6、y’=0〜20である。)
  3. 【請求項3】 非イオン界面活性剤を5〜45重量%含
    有する請求項1又は2記載の錠剤型洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 イオン性界面活性剤を1〜16重量%含
    有する請求項1〜3の何れか1項記載の錠剤型洗浄剤組
    成物。
  5. 【請求項5】 全界面活性剤中の非イオン界面活性剤の
    含有率が40〜100重量%である請求項1〜4の何れ
    か1項記載の錠剤型洗浄剤組成物。
  6. 【請求項6】 炭酸塩を2〜50重量%含有する請求項
    1〜5の何れか1項記載の錠剤型洗浄剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020500252A (ja) * 2016-11-08 2020-01-09 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 界面活性剤として適した組成物

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