JP2769595B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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JP2769595B2 JP18082093A JP18082093A JP2769595B2 JP 2769595 B2 JP2769595 B2 JP 2769595B2 JP 18082093 A JP18082093 A JP 18082093A JP 18082093 A JP18082093 A JP 18082093A JP 2769595 B2 JP2769595 B2 JP 2769595B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機イオン交換体を含
有する洗浄剤組成物に関する。さらに詳しくは、イオン
交換能とアルカリ能にすぐれ耐水溶性を有する無機イオ
ン交換体および特定のすすぎ剤を含有する洗浄剤組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】洗浄剤に
配合するビルダーには、現在までに多くのキレート剤、
イオン交換体、沈澱剤、分散剤等が報告されている。近
年、トリポリ燐酸塩は、湖沼等の閉鎖系水域の富栄養化
への懸念から使用が減少し、特開昭50−12381号
公報、特開昭51−12805号公報に代表される結晶
性アルミノ珪酸塩が多く用いられている。またその他に
も、特開昭60−239320号公報、特開平3−93
649号公報には、イオン交換性の珪酸ナトリウムの使
用が提案されており、また特公昭61−59245号公
報には珪酸カルシウムアルカリ水和物、DD−2792
34A1公報にはマグネシウム含有シリケートが開示さ
れている。
【0003】しかしながら、これらのビルダーは耐水溶
性が充分でないためイオン交換能が充分とはいえなかっ
た。また近年、洗浄剤の使用者の便利性の追求から洗浄
剤の濃縮高密度化が進められており、洗浄剤に使用され
るビルダーは結晶性アルミノ珪酸塩のようなイオン交換
能のみの単機能のものに代わって、洗浄剤配合の濃縮化
に適した多機能のものが当業界で求められている。
【0004】一方、家庭等において行われる衣料の洗濯
等においては、使用者の利便性のために洗濯・すすぎ時
の泡切れ良さや濁りの消失等のようなすすぎ性能が要求
されている。
【0005】従って、本発明の目的はイオン交換能とア
ルカリ能に優れるとともに、耐水溶性を有する無機イオ
ン交換体およびすすぎ剤を含有してなる、洗浄効果、す
すぎ性が優れるとともに、洗浄剤の濃縮化に適した洗浄
剤組成物を提供する事にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の組成から
なる新規な無機イオン交換体および特定のすすぎ剤を配
合した洗浄剤組成物を見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】即ち、本発明の要旨は、 (1)(a)界面活性剤、(b)一般式、xM2 O・y
SiO2 ・zMem n(但し、Mは水素または周期表
のIa族元素を、Meは周期表のIIa,IIb,IIIa,IVaも
しくはVIII族元素を示し、y/x=0.5〜2.0、z
/x=0.01〜1.0、n/m=0.5〜2.0であ
る。)で表される組成からなる結晶性珪酸塩であって、
少なくとも100mgCaCO3 /g以上のイオン交換
容量を有する無機イオン交換体および/またはその水和
物、並びに(c)すすぎ剤を含有してなる洗浄剤組成物
であって、該すすぎ剤の含有量が全組成物中、0.02
〜5重量%である洗浄剤組成物、 (2)すすぎ剤が、下記の1)〜4)からなる群より選
択される一種以上である前記(1)記載の洗浄剤組成
物、 1)シリコーン 2)炭素数8〜20の脂肪酸塩 3)炭素数8〜20のアルキル基を有し、エチレンオキ
サイドの付加モル数が3〜14であり、プロピレンオキ
サイドの平均付加モル数が1〜14であるポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル 4)分子量2000〜8000のポリエーテルポリオー
ル (3)すすぎ剤が、下記式で示される分子量2000〜
8000のポリエーテルポリオールである前記(2)記
載の洗浄剤組成物、並びに
【0008】
【化2】
【0009】(但し、m,n≧1である。) (4)界面活性剤が陰イオン界面活性剤、非イオン界面
活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からな
る群より選択される一種以上である前記(1)、(2)
又は(3)記載の洗浄剤組成物に関する。
【0010】本発明において無機イオン交換体とは、カ
チオン交換能を有する無機物質をいい、本発明における
無機イオン交換体は、無水物の組成が一般式、xM2
・ySiO2 ・zMem n で表される結晶性珪酸塩で
ある。但し、Mは水素または周期表のIa族元素を、M
eは周期表のIIa,IIb,IIIa,IVaまたはVIII族元素を示
し、y/x=0.5〜2.0、z/x=0.01〜1.
0、n/m=0.5〜2.0である。
【0011】ここで、Mは水素又は周期表のIa族元素
から選ばれ、Ia族元素としてはNa、K等が挙げられ
る。これらは単独であるいは例えばNa2 OとK2 Oと
が混合してM2 O成分を構成していてもよい。Meは周
期表のIIa,IIb,IIIa,IVaまたはVIII族元素から選ば
れ、例えばMg、Ca、Zn、Y、Ti、Zr、Fe等
が挙げられる。これらは特に限定されるものではない
が、資源及び安全上の点から好ましくはMg、Ca、F
eである。また、これらは単独であるいは2種以上混合
していてもよく、例えばMgO、CaOなどが混合して
Mem n 成分を構成していてもよい。また、本発明に
おける無機イオン交換体においては、水和物であっても
よく、この場合の水和量はH2 Oのモル量換算として通
常0〜20である。
【0012】また、一般式においてy/xが0.5〜
2.0であり、好ましくは1.0〜1.8である。y/
xが0.5未満では耐水溶性が不十分であり、2.0を
越えると、イオン交換能が低くなり、イオン交換体とし
て不十分である。z/xは0.01〜1.0であり、好
ましくは0.02〜0.9である。z/xが0.01未
満では耐水溶性が不十分であり、1.0を越えるとイオ
ン交換能が低くなり、イオン交換体として不十分であ
る。x,y,zは前記のy/xおよびz/xに示される
ような関係であれば、特に限定されるものではない。な
お、前記のようにxM2 Oが例えばx’Na2 O・x”
2 Oとなる場合は、xはx’+x”となる。このよう
な関係は、zMem n 成分が2種以上のものからなる
場合におけるzにおいても同様である。また、n/m=
0.5〜2.0は、当該元素に配位する酸素イオン数を
示し、実質的には0.5、1.0、1.5、2.0の値
から選択される。
【0013】本発明における無機イオン交換体は、前記
の一般式に示されるようにM2 O、SiO2 、Mem
n の三成分よりなっている。したがって、本発明におけ
る無機イオン交換体を製造するには、その原料として各
成分が必要になるが、本発明においては特に限定される
ことなく公知の化合物が、適宜用いられる。例えば、M
2 O成分、Mem n 成分としては、各々の当該元素の
単独あるいは複合の酸化物、水酸化物、塩類、当該元素
含有鉱物が用いられる。具体的には例えば、M2 O成分
の原料としては、NaOH、KOH、Na2 CO3 、K
2 CO3 、Na2 SO4 等が、Mem n 成分の原料と
しては、CaCO3 、MgCO3 、Ca(OH)2 、M
g(OH)2 、MgO、ZrO2 、ドロマイト等が挙げ
られる。SiO2 成分としてはケイ石、カオリン、タル
ク、溶融シリカ、珪酸ソーダ等が用いられる。
【0014】本発明における無機イオン交換体の調製方
法は、目的とする無機イオン交換体のx,y,zの値と
なるように所定の量比で上記の原料成分を混合し、通常
300〜1500℃、好ましくは500〜1000℃、
さらに好ましくは600〜900℃の範囲で焼成して結
晶化させる方法が例示される。この場合、加熱温度が3
00℃未満では結晶化が不十分で耐水溶性に劣り、15
00℃を越えると粗大粒子化しイオン交換能が低下す
る。加熱時間は通常0.1〜24時間である。このよう
な焼成は通常、電気炉、ガス炉等の加熱炉で行う事がで
きる。また、焼成後、必要に応じて粉砕し所定の粒度に
調整される。粉砕機としては例えばボールミル、ローラ
ーミル等を用いてなされる。
【0015】また本発明における無機イオン交換体の水
和物を調製するには、公知の方法により容易に行う事が
でき、特に制限されるものではない。例えば、前記のよ
うにして得られた無機イオン交換体の無水物をイオン交
換水に懸濁して水和させ、乾燥せしめて粉末化する方法
が挙げられる。
【0016】このようにして得られた本発明における無
機イオン交換体またはその水和物は、イオン交換容量と
して少なくとも100mgCaCO3 /g以上、好まし
くは200〜600mgCaCO3 /gを有するもので
ある。また、水へのSi溶出量はSiO2 換算で通常1
00mg/g以下であり、実質的に水に不溶である。な
お、本発明において実質的に水に不溶であるとは、試料
2gをイオン交換水100g中に加え、25℃で30分
攪拌した場合におけるSi溶出量がSiO2 換算で通常
100mg/gより少ないものをいう。本発明における
無機イオン交換体は、0.1重量%分散液において11
以上のpHを示し、優れたアルカリ能を示す。またアル
カリ緩衝効果についても、特に優れており、炭酸ソーダ
や通常の無定形珪酸ナトリウムと比較してもアルカリ緩
衝効果が優れるものである。本発明における無機イオン
交換体は、前記のように優れたイオン捕捉能、アルカリ
度調整能、さらに緩衝効果を有するため、これを配合し
た本発明の洗浄剤組成物は、優れた洗浄性能を有すると
ともに、濃縮化に適する。
【0017】以上の無機イオン交換体および/またはそ
の水和物の含有量は、全組成物中、通常0.5〜70重
量%、好ましくは2〜60重量%である。0.5重量%
未満であると、無機イオン交換体の性能が組成物として
発現されず、70重量%を越えると、洗浄剤に含まれる
他の成分の配合量が制約され、洗浄剤としての成分バラ
ンスに支障をきたす。
【0018】本発明の洗浄剤組成物は、全組成物中0.
02〜5重量%のすすぎ剤を含有してなるものである。
該すすぎ剤としては、通常用いられる公知のすすぎ剤が
使用できるが、すすぎ効果と無機イオン交換体との相性
の点から、下記の1)〜4)からなる群より選択される
一種以上を用いることが好ましい。 1)シリコーン 2)炭素数8〜20の脂肪酸塩 3)炭素数8〜20のアルキル基を有し、エチレンオキ
サイドの付加モル数が3〜14であり、プロピレンオキ
サイドの平均付加モル数が1〜14であるポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル 4)分子量2000〜8000のポリエーテルポリオー
【0019】1)のシリコーンとしては、例えばジメチ
ルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマ
ルジョン、有機変性ポリシロキサン、フルオロシリコー
ン油などが使用できるが、特にこれらをシリカの粉末に
吸収させたものがより好ましい。 2)の炭素数8〜20の脂肪酸塩としては、飽和脂肪酸
または不飽和脂肪酸のどちらの塩でもよく、例えばラウ
リン酸を主成分とする椰子酸、オレイン酸を主成分とす
る牛脂脂肪酸、パーム脂肪酸などが使用できる。 3)炭素数8〜20のアルキル基を有し、エチレンオキ
サイドの付加モル数が3〜14でありプロピレンオキサ
イドの付加モル数が1〜14であるポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンアルキルエーテルは、下記の一般
式で示されるブロック型ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンアルキルエーテルである。
【0020】
【化3】
【0021】(式中、Rは炭素数8〜20の直鎖または
分枝鎖アルキル基、aは3〜14の数、bは1〜14の
数を表す。)上記の一般式において、Rで示される炭素
数8〜20の直鎖または分枝鎖アルキル基としては、例
えば天然原料からの直鎖プラリマリーアルコール及び石
油化学誘導体からの合成アルコール(プライマリー、セ
カンダリー)等が挙げられる。aは3〜14の数を表
し、aが3未満であると溶解性に劣り、aが14を越え
るとすすぎ効果が低下する。bは1〜14の数を表し、
bが14を越えると溶解性が劣る。
【0022】4)の分子量2000〜8000のポリエ
ーテルポリオールとは、下記の一般式で示されるポリエ
ーテルポリオールが挙げられる。
【0023】
【化4】
【0024】(但し、m,n≧1である。)このような
ポリエーテルポリオールとしては、エクセノール202
0(分子量2000;旭硝子社製)、エクセノール30
20(分子量3200;旭硝子社製)等の市販のものを
使用することができる。
【0025】以上のすすぎ剤の含有量は、全組成物中、
通常0.02〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量
%である。0.02重量%未満では、すすぎ性に対する
効果はみられず、5重量%を越えると、すすぎ性に寄与
する効果は変わらず、逆に濁りを生じてしまうため好ま
しくない。
【0026】本発明に用いられる界面活性剤としては、
一般的に洗浄剤に用いられるものであれば特に限定され
るものではない。具体的には、以下に例示される陰イオ
ン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性
剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される一種以
上である。例えば、陰イオン界面活性剤の中から複数選
択する場合のごとく同一種類のみから選択してもよく、
また陰イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤の中から
それぞれ選択する場合のごとく各種のものを複数選択し
てもよい。
【0027】陰イオン界面活性剤としては、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテ
ル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレ
フィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩またはエステ
ル塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸
塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面
活性剤、アルキルまたはアルケニル燐酸エステルまたは
その塩等が例示され、好ましくはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、
アルキルまたはアルケニル硫酸塩等である。
【0028】非イオン界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エ
ステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪
酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、アルキル
アミンオキサイド等が挙げられる。このうち、特に非イ
オン性界面活性剤として、炭素数10〜15の直鎖また
は分岐鎖の1級または2級アルコールのエチレンオキサ
イド付加物であって、平均付加モル数5〜15のポリオ
キシエチレンアルキルエーテルを使用するのが望まし
い。より好ましくは炭素数12〜14の直鎖または分岐
鎖の1級または2級のアルコールのエチレンオキサイド
付加物であって、平均付加モル数6〜10のポリオキシ
エチレンアルキルエーテルを使用するのが望ましい。
【0029】陽イオン界面活性剤としては第4アンモニ
ウム塩等が例示される。両性界面活性剤としては、カル
ボキシ型またはスルホベタイン型等の両性界面活性剤が
例示される。
【0030】以上の界面活性剤の含有量は、全組成物
中、好ましくは1〜60重量%、より好ましくは5〜5
0重量%配合される。1重量%未満であると洗浄剤とし
ての本来の性能を著しく欠くことになり、60重量%を
越えると、洗浄剤に含まれる他の成分の配合量が制約さ
れ、洗浄剤としての成分バランスに支障をきたす。
【0031】本発明の洗浄剤組成物は、前記のような界
面活性剤、無機イオン交換体および/またはその水和
物、およびすすぎ剤を含有するものであるが、本発明で
は更に、洗浄剤に通常配合される各種添加剤を適宜配合
することができる。このような添加剤としては、例え
ば、次に示されるような結晶性あるいは非結晶性アルミ
ノ珪酸塩が挙げられる。
【0032】(1)次式で示される結晶性アルミノ珪酸
塩 p(M’2 OまたはM”O)・Al2 3 ・qSiO2
・wH2 O (式中、M’はアルカリ金属原子、M”はカルシウムと
交換可能なアルカリ土類金属原子、p,q,wは各成分
のモル数を表し、通常、0.7≦p≦1.5、0.8≦
q≦6、wは任意の正数である。)このうち、特に次式
で示されるものが添加剤として好ましい。 Na2 O・Al2 3 ・rSiO2 ・w’H2 O (ここでrは1.8〜3.0、w’は1〜6の数を表
す。) (2)次式で示される非結晶性アルミノ珪酸塩 tQ2 O・Al2 3 ・uSiO2 ・wH2 O (式中、Qはナトリウム及び/またはカリウム原子を表
し、t,u,wは次の数値範囲内にある各成分のモル数
を表し、0.7<t≦1.2、1.6≦u≦2.8、w
は任意の正数である。)
【0033】その他にも、例えばトリポリ燐酸塩、ピロ
燐酸塩等の燐酸塩、アミノトリ(メチレンホスホン
酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、
ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、
及びそれらの塩、2−ホスホノブタン−1,2−ジカル
ボン酸等のホスホノカルボン酸の塩、アスパラギン酸、
グルタミン酸等のアミノ酸の塩、ニトリロ三酢酸塩、エ
チレンジアミン四酢酸塩等のアミノポリ酢酸塩、ポリア
クリル酸、ポリアコニット酸等の高分子電解質、ポリエ
チレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン等の非解離高分子、特開昭54−52196
号公報記載のポリアセタールカルボン酸重合体、ジグリ
コール酸、オキシカルボン酸塩等の有機酸の塩等のビル
ダー及び二価金属イオン捕捉剤、珪酸塩、炭酸塩、硫酸
塩等のアルカリ剤あるいは無機電解質、特開昭60−2
27895号公報記載の層状珪酸塩、ポリビニルピロリ
ドン、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤な
どが挙げられる。
【0034】本発明の洗浄剤組成物は、その他以下のよ
うな成分も含有する事ができる。例えば、プロテアー
ゼ、リパーゼ、セルラーゼ等の酵素、パラトルエンスル
ホン酸塩、スルホコハク酸塩、タルク、カルシウムシリ
ケート等のケーキング防止剤、第3ブチルヒドロキシト
ルエン、ジスチレン化クレゾール等の酸化防止剤、蛍光
染料、青味付剤、香料等を含むことができるが、これら
については特に限定されず、目的に応じた配合がなされ
てよい。
【0035】本発明の洗浄剤組成物は、例えば衣料用洗
剤等に特に効果的に使用される。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明は実施例によりなんら限定されるもの
ではない。尚、本実施例及び比較例における測定値は、
次に示す方法により測定した。
【0037】(1)イオン交換能 試料0.1gを精秤し、塩化カルシウム溶液(濃度はCaC
3 として1%)50ml中に加え、25℃で60分間撹拌した
後、5種C番の濾紙を用いて濾過を行う。その濾液10ml
を取って濾液中のCa量をEDTA滴定により測定し、その値
より試料のカルシウムイオン交換容量を求めた。
【0038】(2)Si溶出量 試料2gをイオン交換水100g中に加え、25℃で30
分間撹拌する。その後遠心分離を行い、その上澄みを孔
サイズ0.2μmのメンブランフィルターを用いて濾過
する。濾液中のSi濃度をプラズマ発光分析(ICP)
により測定し、SiO2 換算でSiの溶出量を求めた。
【0039】調製例(無機イオン交換体) 2号珪酸ソーダ(SiO2 /Na2 O=2.5)100
重量部に水酸化ナトリウム4.2重量部を加え、ホモミ
キサーにより攪拌を行い水酸化ナトリウムを溶解した。
ここに、微分散した無水炭酸カルシウム10重量部を加
え、ホモミキサーを用いて混合した。混合物をニッケル
製坩堝に適量採り、700℃の温度で、空気中1時間焼
成し、急冷後得られた焼成体を粉砕して本発明における
無機イオン交換体粉末Aを得た。この粉末のイオン交換
能は243mgCaCO3 /gと高く、かつSi溶出量
は、19.7mgSiO2 /gであり耐水溶性に優れた
ものであった。また、得られた焼成体の粉末X線(Cu
Kα)回析パターンは、焼成前の混合物とは異なる回折
パターンを示し、新規な結晶構造を示す物質であった。
これと同様にして、表1に示す組成の無機イオン交換体
粉末B,C,Dを得た。
【0040】
【表1】
【0041】実施例1〜20 前記の調製例で得られた無機イオン交換体粉末A〜Dを
用いて、表2〜表3に示す組成からなる本発明の洗浄剤
組成物を以下の方法により製造した。
【0042】即ち、実施例1〜10においては、無機イ
オン交換体以外の成分の60%固形分スラリーを噴霧乾
燥し、得られる粒子を攪拌型造粒機に入れてさらに配合
量相当の無機イオン交換体A〜Dを入れて造粒を行い、
本発明の洗浄剤組成物の粉末を製造した。実施例11〜
20においては、粉末原料を攪拌式転動造粒機に入れ液
状非イオン界面活性剤を除々に導入して粉末洗剤を得
た。尚、シリコーンは少量の硫酸ソーダ、重曹にしみこ
まして混合した。これらのようにして、平均粒径200
〜500μmの粉末の洗浄剤組成物を得た。
【0043】比較例1〜6 前記の無機イオン交換体粉末とすすぎ剤を同時に用いる
ことなく、実施例1〜20と同様にして表2〜表3に示
す組成からなる洗浄剤組成物を製造した。
【0044】実施例21〜33 無機イオン交換体粉末A〜Dを用いて、表4に示す組成
からなる本発明の洗浄剤組成物を以下の方法により製造
した。即ち、ナウターミキサーに炭酸ナトリウム、トリ
ポリリン酸ナトリウムおよびメタ珪酸ナトリウムを入
れ、攪拌しながら非イオン界面活性剤とポリエチレング
リコールを添加し、吸収させた後、残りの成分を加えて
から均一に混合して各種粉粒状非イオン洗浄剤組成物を
製造した。
【0045】比較例7〜12 前記の無機イオン交換体粉末とすすぎ剤を同時に用いる
ことなく、実施例21〜33と同様にして表5に示す組
成からなる洗浄剤組成物を製造した。
【0046】試験例1 実施例1〜20、比較例1〜6で得られた洗浄剤組成物
を用いて、以下の条件で洗浄試験を行った。 (人工汚染布の調製)10cm×10cmの木綿布に下
記組成の油脂と微量のカーボンブラックで汚染して調製
した。 綿実油 60% コレステロール 10% オレイン酸 10% パルミチン酸 10% 液体及び固体パラフィン 10% (洗浄性,すすぎ性の評価)木綿肌着及びワイシャツを
2kgを2槽式洗濯機(東芝製,銀河VH−300S
1、パルセータ型)を使用して、以下の条件により処理
し、すすぎ性を評価した。また洗浄性は、上記の人工汚
染布10枚を台布に縫い付けて洗濯機中にいっしょに入
れて同時に評価した。 処理衣料 :木綿肌着1.5kg,ワイシャツ0.5
kg 洗浄剤濃度 :0.0833% 水量 :30リットル,水道水(23℃) 洗浄条件 :洗濯強反転10分,後脱水1分 流水すすぎ(14リットル/分 オーバーフロー)6分
【0047】「すすぎ性の評価基準」 (1)すすぎ時の濁りによる評価 A; すすぎ水が濁っている。(パルセータが見えな
い。) B; すすぎ水がやや濁っている。(パルセータがやっ
と見える。) C; すすぎ水が透明 (2)すすぎ時の泡の残りによる評価 5; 液面全体に泡が残る。 4; 液面に1/2程度の泡が残る。 3; 液面に1/4程度の泡が残る。 2; 液面に若干の泡が残る。 1; 泡がない。 なお、評価は洗濯機の攪拌を停止後、10秒後に判定し
た。
【0048】「洗浄率の算出」原布及び洗浄前後の55
0mμにおける反射率を自記色彩計(島津製作所製)に
て測定し、次式によって洗浄率D(%)を算出した。 D=(L2 −L1 )/(L0 −L1 )×100(%) L0 :原布の反射率 L1 :洗浄前汚染布の反射率 L2 :洗浄後汚染布の反射率 以上の結果を表2〜表3に併せて示す。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】なお、表中の略号は、下記の内容を示すも
のである。 LAS-Na:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム AS-Na :アルキル硫酸ナトリウム AOS-K :α−オレフィンスルホン酸カリウム SFE-Na/SFA-Na(C14-18) :C14-C18 αスルホ脂肪酸メチ
ルエステルナトリウム塩とジナトリウム塩の混合物 EOP : 平均エチレンオキサイド付加モル数 POP : 平均プロピレンオキサイド付加モル数
【0052】以上の結果より、本発明の洗浄剤組成物
は、従来より洗浄剤用イオン交換体として用いられてい
るゼオライトを用いた場合(比較例3,6)と同等の洗
浄率を示しながらも、すすぎ性がやや優れることが判明
した。また、無機イオン交換体を用いない場合(比較例
1,4)と比較して洗浄率が、すすぎ剤を用いない場合
(比較例2,5)と比較してすすぎ性が向上していた。
なお、実施例18はノニオン量(a)が少ないため、他
の実施例よりやや洗浄力が劣るが、ゼオライト等を用い
ない比較例4よりは優れている。そのかわり泡の残りは
少なくすすぎ性がよい。
【0053】試験例2 実施例21〜33、比較例7〜12で得られた洗浄剤組
成物の洗浄力とすすぎ時の泡切れについて、以下の業務
用洗浄剤評価基準によって評価した。その結果を表4お
よび表5に示す。 (洗浄力評価)血液汚染布(スイスEMPA社製、N
o.111木綿)を使用し、表4および表5に示す各組
成物の洗浄力について、業務用洗濯機(エコノマット2
0、旭製作所製)を用いて60℃で15分間洗浄を行
い、血液汚染布の洗浄前後の反射率を測定(測定波長:
520nm)し、次式により洗浄率を算出して洗浄力の
評価とした。 洗浄率(%)=〔(洗浄後の反射率−洗浄前の反射率)
/(白布の反射率−洗浄前の反射率)〕×100
【0054】(すすぎ性)評価用の粉粒状非イオン洗浄
剤組成物の試料8.5gを業務用洗濯機(エコノマット
20、旭製作所製)に入れ、水85リットルを加えて高
水位すすぎ条件で50℃または25℃で10分間撹拌を
行い、攪拌直後と1分後の泡の高さを測定し、すすぎ性
を評価した。
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は、イオン交換能
とアルカリ能に優れるとともに、耐水溶性を有する無機
イオン交換体およびすすぎ剤を含有するため、洗浄効
果、すすぎ性が優れるとともに、洗浄剤の濃縮化に適し
たものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 3:37 3:20 3:34) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C11D 3/12 - 3/60 C11D 1/722 C01B 33/32 CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)界面活性剤、 (b)一般式、xM2 O・ySiO2 ・zMem n (但し、Mは水素または周期表のIa族元素を、Meは
    周期表のIIa,IIb,IIIa,IVaもしくはVIII族元素を示
    し、y/x=0.5〜2.0、z/x=0.01〜1.
    0、n/m=0.5〜2.0である。)で表される組成
    からなる結晶性珪酸塩であって、少なくとも100mg
    CaCO3 /g以上のイオン交換容量を有する無機イオ
    ン交換体および/またはその水和物、並びに (c)すすぎ剤 を含有してなる洗浄剤組成物であって、該すすぎ剤の含
    有量が全組成物中、0.02〜5重量%である洗浄剤組
    成物。
  2. 【請求項2】 すすぎ剤が、下記の1)〜4)からなる
    群より選択される一種以上である請求項1記載の洗浄剤
    組成物。 1)シリコーン 2)炭素数8〜20の脂肪酸塩 3)炭素数8〜20のアルキル基を有し、エチレンオキ
    サイドの付加モル数が3〜14であり、プロピレンオキ
    サイドの平均付加モル数が1〜14であるポリオキシエ
    チレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル 4)分子量2000〜8000のポリエーテルポリオー
  3. 【請求項3】 すすぎ剤が、下記式で示される分子量2
    000〜8000のポリエーテルポリオールである請求
    項2記載の洗浄剤組成物。 【化1】 (但し、m,n≧1である。)
  4. 【請求項4】 界面活性剤が陰イオン界面活性剤、非イ
    オン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性
    剤からなる群より選択される一種以上である請求項1、
    2又は3記載の洗浄剤組成物。
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