JP3005881B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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JP3005881B2 JP4297850A JP29785092A JP3005881B2 JP 3005881 B2 JP3005881 B2 JP 3005881B2 JP 4297850 A JP4297850 A JP 4297850A JP 29785092 A JP29785092 A JP 29785092A JP 3005881 B2 JP3005881 B2 JP 3005881B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機イオン交換体を含
有する洗浄剤組成物に関する。さらに詳しくは、イオン
交換能とアルカリ能にすぐれ耐水溶性を有する無機イオ
ン交換体を含有し、しみ汚れに効果的な洗浄剤組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】洗浄剤に
配合するビルダーには、現在までに多くのキレート剤、
イオン交換体、沈澱剤、分散剤等が報告されている。近
年、トリポリ燐酸塩は、湖沼等の閉鎖系水域の富栄養化
への懸念から使用が減少し、特開昭50−12381号
公報、特開昭51−12805号公報に代表される結晶
性アルミノ珪酸塩が多く用いられている。またその他に
も、特開昭60−239320号公報、特開平3−93
649号公報には、イオン交換性の珪酸ナトリウムの使
用が提案されており、また特公昭61−59245号公
報には珪酸カルシウムアルカリ水和物、DD−2792
34A1公報にはマグネシウム含有シリケートが開示さ
れている。
【0003】しかしながら、これらのビルダーは耐水溶
性が充分でないためイオン交換能が充分とはいえなかっ
た。また近年、洗浄剤の使用者の便利性の追求から洗浄
剤の濃縮高密度化が進められており、洗浄剤に使用され
るビルダーは結晶性アルミノ珪酸塩のようなイオン交換
能のみの単機能のものに代わって、洗浄剤配合の濃縮化
に適した多機能のものが当業界で求められている。
【0004】一方、衣料用の一般家庭用・業務用洗剤に
おいては、衣料の白度維持・しみ汚れの除去等の目的
で、洗浄剤に酸素系漂白剤を配合することが、通常行わ
れてきた。従って、本発明の目的はイオン交換能とアル
カリ能に優れるとともに、耐水溶性を有する無機イオン
交換体及び酸素系漂白剤を含有し、該酸素系漂白剤の性
能を最大限に引き出すことが可能で、濃縮化にも適した
洗浄剤組成物を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の組成から
なる新規な無機イオン交換体及び酸素系漂白剤を配合し
た洗浄剤組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明の要旨は、 (1)(a)界面活性剤、(b)一般式、xM2 O・y
SiO2 ・zMem n (但し、Mは水素または周期表のIa族元素を、Meは
周期表のIIa,IIb,IIIa,IVaもしくはVIII族元素を示
し、y/x=0.5〜2.0、z/x=0.01〜1.
0、n/m=0.5〜2.0である。)で表される組成
からなる結晶性珪酸塩であって、少なくとも100mg
CaCO3 /g以上のイオン交換容量を有する無機イオ
ン交換体および/またはその水和物、および(c)酸素
系漂白剤を含有してなる洗浄剤組成物であって、該酸素
系漂白剤の含有量が全組成物中、0.5〜40重量%で
あることを特徴とする洗浄剤組成物、 (2)酸素系漂白剤が過炭酸ソーダ、過硼酸ソーダ一水
和物および過硼酸ソーダ四水和物からなる群より選択さ
れる一種以上である前記(1)記載の洗浄剤組成物、 (3)界面活性剤が陰イオン界面活性剤、非イオン界面
活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からな
る群より選択される一種以上である前記(1)または
(2)記載の洗浄剤組成物、並びに (4)更に下記の(A)、(B)及び(C)からなる群
より選択される一種以上の漂白活性化剤を含有する前記
(1)〜(3)いずれか記載の洗浄剤組成物 (A)過酸化水素と反応してN+ 基を有する有機過酸を
生成する有機過酸前駆体 (B)フェノールスルホン酸又はその塩を脱離基とし
て、過酸化水素と反応して有機過酸を生成する有機過酸
前駆体 (C)過酸化水素と反応して過酢酸を生成する有機過酸
前駆体 に関する。
【0007】本発明において無機イオン交換体とは、カ
チオン交換能を有する無機物質をいい、本発明における
無機イオン交換体は、その組成が一般式、xM2 O・y
SiO2 ・zMem n で表される結晶性珪酸塩であ
る。但し、Mは水素または周期表のIa族元素を、Me
は周期表のIIa,IIb,IIIa,IVaまたはVIII族元素を示
し、y/x=0.5〜2.0、z/x=0.01〜1.
0、n/m=0.5〜2.0である。
【0008】ここで、Mは水素又は周期表のIa族元素
から選ばれ、Ia族元素としてはNa、K等が挙げられ
る。これらは単独であるいは例えばNa2 OとK2 Oと
が混合してM2 O成分を構成していてもよい。Meは周
期表のIIa,IIb,IIIa,IVaまたはVIII族元素から選ば
れ、例えばMg、Ca、Zn、Y、Ti、Zr、Fe等
が挙げられる。これらは特に限定されるものではない
が、資源及び安全上の点から好ましくはMg、Ca、F
eである。また、これらは単独であるいは2種以上混合
していてもよく、例えばMgO、CaOなどが混合して
Mem n 成分を構成していてもよい。また、本発明に
おける無機イオン交換体においては、水和物であっても
よく、この場合の水和量はH2 Oのモル量換算として通
常0〜20である。
【0009】また、一般式においてy/xが0.5〜
2.0であり、好ましくは1.0〜1.8である。y/
xが0.5未満では耐水溶性が不十分であり、2.0を
越えると、イオン交換能が低くなり、イオン交換体とし
て不十分である。z/xは0.01〜1.0であり、好
ましくは0.02〜0.9である。z/xが0.01未
満では耐水溶性が不十分であり、1.0を越えるとイオ
ン交換能が低くなり、イオン交換体として不十分であ
る。x,y,zは前記のy/xおよびz/xに示される
ような関係であれば、特に限定されるものではない。な
お、前記のようにxM2 Oが例えばx’Na2 O・x”
2 Oとなる場合は、xはx’+x”となる。このよう
な関係は、zMem n 成分が2種以上のものからなる
場合におけるzにおいても同様である。また、n/m=
0.5〜2.0は、当該元素に配位する酸素イオン数を
示し、実質的には0.5、1.0、1.5、2.0の値
から選ばれる。
【0010】本発明における無機イオン交換体は、前記
の一般式に示されるようにM2 O、SiO2 、Mem
n の三成分よりなっている。したがって、本発明におけ
る無機イオン交換体を製造するには、その原料として各
成分が必要になるが、本発明においては特に限定される
ことなく公知の化合物が、適宜用いられる。例えば、M
2 O成分、Mem n 成分としては、各々の当該元素の
単独あるいは複合の酸化物、水酸化物、塩類、当該元素
含有鉱物が用いられる。具体的には例えば、M2 O成分
の原料としては、NaOH、KOH、Na2 CO3 、K
2 CO3 、Na2 SO4 等が、Mem n 成分の原料と
しては、CaCO3 、MgCO3 、Ca(OH)2 、M
g(OH)2 、MgO、ZrO2 、ドロマイト等が挙げ
られる。SiO2 成分としてはケイ石、カオリン、タル
ク、溶融シリカ、珪酸ソーダ等が用いられる。
【0011】本発明における無機イオン交換体の調製方
法は、目的とする無機イオン交換体のx,y,zの値と
なるように所定の量比で上記の原料成分を混合し、通常
300〜1500℃、好ましくは500〜1000℃、
さらに好ましくは600〜900℃の範囲で焼成して結
晶化させる方法が例示される。この場合、加熱温度が3
00℃未満では結晶化が不十分で耐水溶性に劣り、15
00℃を越えると粗大粒子化しイオン交換能が低下す
る。加熱時間は通常0.1〜24時間である。このよう
な焼成は通常、電気炉、ガス炉等の加熱炉で行う事がで
きる。また、焼成後、必要に応じて粉砕し所定の粒度に
調整される。粉砕機としては例えばボールミル、ローラ
ーミル等を用いてなされる。
【0012】また本発明における無機イオン交換体の水
和物を調製するには、公知の方法により容易に行う事が
でき、特に制限されるものではない。例えば、前記のよ
うにして得られた無機イオン交換体の無水物をイオン交
換水に懸濁して水和させ、乾燥せしめて粉末化する方法
が挙げられる。
【0013】このようにして得られた本発明における無
機イオン交換体またはその水和物は、イオン交換容量と
して少なくとも100mgCaCO3 /g以上、好まし
くは200〜600mgCaCO3 /gを有するもので
ある。また、水へのSi溶出量はSiO2 換算で通常1
00mg/g以下であり、実質的に水に不溶である。な
お、本発明において実質的に水に不溶であるとは、試料
2gをイオン交換水100g中に加え、25℃で30分
攪拌した場合におけるSi溶出量がSiO2 換算で通常
100mg/gより少ないものをいう。本発明における
無機イオン交換体は、0.1重量%分散液において11
以上のpHを示し、優れたアルカリ能を示す。またアル
カリ緩衝効果についても、特に優れており、炭酸ソーダ
や通常の無定形珪酸ナトリウムと比較してもアルカリ緩
衝効果が優れるものである。本発明における無機イオン
交換体は、前記のように優れたイオン捕捉能、アルカリ
度調整能、さらに緩衝効果を有するため、これを配合し
た本発明の洗浄剤組成物は、優れた洗浄性能を有すると
ともに、濃縮化に適する。
【0014】以上の無機イオン交換体および/またはそ
の水和物の含有量は、全組成物中、通常0.5〜70重
量%、好ましくは2〜60重量%である。0.5重量%
未満であると、無機イオン交換体の性能が組成物として
発現されず、70重量%を越えると、洗浄剤に含まれる
他の成分の配合量が制約され、洗浄剤としての成分バラ
ンスに支障をきたす。
【0015】本発明における酸素系漂白剤としては、過
炭酸ソーダ(炭酸ソーダ・過酸化水素付加物)、過硼酸
ソーダ一水和物、過硼酸ソーダ四水和物、尿素・過酸化
水素付加物、4Na2 SO4 ・2H2 2 ・NaCl、
過酸化ナトリウム、過酸化カルシウム等が挙げられる。
これらのうち、保存安定性および入手しやすさの点か
ら、過炭酸ソーダ、過硼酸ソーダ一水和物および過硼酸
ソーダ四水和物からなる群より選択される一種以上が特
に好ましい。これらの酸素系漂白剤は、この漂白剤自体
及びこれを配合した製品の安定性を保つために表面を被
覆したり、安定化剤を併用してもよい。酸素系漂白剤
は、全組成物中に通常0.5〜40重量%、好ましくは
2〜30重量%配合される。0.5重量%未満であると
充分な漂白効果は期待できず、40重量%を越えると、
洗浄剤に含まれる他の成分の配合量が制約され、洗浄剤
としての成分バランスに支障をきたす。
【0016】本発明に用いられる界面活性剤としては、
一般的に洗浄剤に用いられるものであれば特に限定され
るものではない。具体的には、以下に例示される陰イオ
ン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性
剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される一種以
上である。例えば、陰イオン界面活性剤の中から複数選
択する場合のごとく同一種類のみから選択してもよく、
また陰イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤の中から
それぞれ選択する場合のごとく各種のものを複数選択し
てもよい。
【0017】陰イオン界面活性剤としては、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテ
ル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレ
フィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩またはエステ
ル塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸
塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面
活性剤、アルキルまたはアルケニル燐酸エステルまたは
その塩等が例示され、好ましくはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、
アルキルまたはアルケニル硫酸塩等である。
【0018】非イオン界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エ
ステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン
アルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪
酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、アルキル
アミンオキサイド等が挙げられる。このうち、特に非イ
オン性界面活性剤として、炭素数10〜15の直鎖また
は分岐鎖の1級または2級アルコールのエチレンオキサ
イド付加物であって、平均付加モル数5〜15のポリオ
キシエチレンアルキルエーテルを使用するのが望まし
い。より好ましくは炭素数12〜14の直鎖または分岐
鎖の1級または2級のアルコールのエチレンオキサイド
付加物であって、平均付加モル数6〜10のポリオキシ
エチレンアルキルエーテルを使用するのが望ましい。
【0019】陽イオン界面活性剤としては第4アンモニ
ウム塩等が例示される。両性界面活性剤としては、カル
ボキシ型またはスルホベタイン型等の両性界面活性剤が
例示される。
【0020】以上の界面活性剤の含有量は、全組成物
中、好ましくは1〜60重量%、より好ましくは5〜5
0重量%配合される。1重量%未満であると洗浄剤とし
ての本来の性能を著しく欠くことになり、60重量%を
越えると、洗浄剤に含まれる他の成分の配合量が制約さ
れ、洗浄剤としての成分バランスに支障をきたす。
【0021】本発明の洗浄剤組成物は、以上の各成分を
含有してなるが、更に下記の(A)、(B)及び(C)
からなる群より選択される一種以上の漂白活性化剤を含
有することができる。 (A)過酸化水素と反応してN+ 基を有する有機過酸を
生成する有機過酸前駆体 (B)フェノールスルホン酸又はその塩を脱離基とし
て、過酸化水素と反応して有機過酸を生成する有機過酸
前駆体 (C)過酸化水素と反応して過酢酸を生成する有機過酸
前駆体
【0022】本発明に用いられる(A)の漂白活性化剤
としては、例えば特開昭63−233969号公報、特
願昭62−26789号公報、特開昭63−31566
6号公報、特開昭64−68347号公報、特開平1−
190654号公報等に開示されているような有機過酸
前駆体が挙げられる。
【0023】このような有機過酸前駆体としては、下記
の一般式(1)で表されるアシル化合物が好適なものと
して例示される。
【0024】
【化1】
【0025】〔式中、R1 は炭素数1〜18の直鎖又は
分岐のアルキル基を、Aは
【0026】
【化2】
【0027】を示し、Bは、
【0028】
【化3】
【0029】(式中、cは1〜12(好ましくは1〜
5)、dは1〜10(好ましくは1〜5)である。)を
示す。a,b,はa=b=0、又はa=b=1である。
2 ,R3 は炭素数1〜2のアルキル基を示す。X-
無機又は有機の対イオンを示す。〕
【0030】前記の一般式(1)において、連結基は特
に限定されるものではないが、例えばアルキレン基、シ
クロアルキレン基、フェニレン基又はアルキレンフェニ
レン基、オキシアルキレン基(−CH2 CH2 O−)等
が挙げられる。また、脱離基は、特に限定されるもので
はないが、例えば、
【0031】
【化4】
【0032】
【化5】
【0033】(R5 ,R8 はアルキル基を、R6 ,R7
はH又はアルキル基を、R9 はアルキレン基またはアル
ケニレン基を、YはH又は次式で表される基
【0034】
【化6】
【0035】を表す。M1 はH又はアルカリ金属を表
す。)が挙げられる。一般式(1)において、X- は無
機又は有機の対イオンであるが、脱離基が、次式
【0036】
【化7】
【0037】の時は、X- は存在しない。
【0038】一般式(1)において、連結基が−(CH
2 1-12−、特に−(CH2 1-5−で、離脱基が
(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)、(ヘ)、(ト)、
(ワ)、(カ)、(ヨ)、(タ)、(レ)の構造式で表
され、R5 がC1-2 のアルキル基、R6 ,R7 がH又は
1-2 のアルキル基、R8 がC1-2 のアルキル基、R9
がC1-3 のアルキレン基である化合物が望ましく、
(ヨ)、(タ)の構造式で表される化合物が特に望まし
い。また、下記一般式で表されるニトリル化合物も漂白
活性化剤として有用である。
【0039】
【化8】
【0040】(式中、R’は炭素数1〜3のアルキル基
を、X- は有機あるいは無機の陰イオンを、hは1〜1
6の整数を示す。) これらの(A)の漂白活性化剤のうちでも特に望ましい
のは、次の各式で表されるものである。
【0041】
【化9】
【0042】〔式中、R1 ,cは前記と同じで、eは1
〜10の整数、脱離基は前記(ヨ)、(タ)で表される
基である。〕
【0043】本発明に用いられる(B)の漂白活性化剤
は、フェノールスルホン酸又はその塩を脱離基として、
過酸化水素と反応して有機過酸を生成する有機過酸前駆
体であり、例えば特開昭59−22999号公報、特開
昭63−258447号公報、特開昭63−31566
号公報などに開示されている。代表的なものとしては次
の2つの構造の化合物が例示されるが、それらに限定さ
れるものではない。
【0044】
【化10】
【0045】〔式中、R10は炭素数1〜14のアルキル
基を、fは0又は1を、M2 はH又はアルカリ金属を示
す。〕
【0046】
【化11】
【0047】〔式中、R11は炭素数1〜14のアルキル
基又はR14−X−Q基(R14は炭素数1〜14のアルキ
ル基を、Xは
【0048】
【化12】
【0049】を、Qは
【0050】
【化13】
【0051】を、gは1〜11を示す。)を、R12,R
13は炭素数1〜3のアルキル基を示す。連結基は通常は
─(CH2)g −(gは上記と同じ)を、fは0又は1を
示す。M3 及びZ- は存在しないか、又はM3 がH又は
アルカリ金属であって、Z- はハロゲンなどのアニオン
である。〕
【0052】本発明に用いられる(C)の漂白活性化剤
は、過酸化水素と反応して過酢酸を生成する有機過酸前
駆体であり、例えばテトラアセチルエチレンジアミン
(TAED)、アセトキシベンゼンスルホン酸、テトラ
アセチルグリコウリル(TAGU)、グルコースペンタ
アセテート(GPAC)などが挙げられる。
【0053】以上の漂白活性化剤含有量は、全組成物
中、通常0.1〜15重量%、好ましくは1〜10重量
%である。0.1重量%未満であると、漂白活性化効果
が得られず、15重量%を越えると、漂白活性化効果は
飽和し、いたずらに配合コストを引き上げるだけで意味
がない。
【0054】本発明の洗浄剤組成物は、前記のような漂
白活性化剤含有していてもよいが、本発明では更に、洗
浄剤に通常配合される各種添加剤を適宜配合することが
できる。このような添加剤としては、例えば、次に示さ
れるような結晶性あるいは非結晶性アルミノ珪酸塩が挙
げられる。
【0055】(1)次式で示される結晶性アルミノ珪酸
塩 p(M’2 OまたはM”O)・Al2 3 ・qSiO2
・wH2 O (式中、M’はアルカリ金属原子、M”はカルシウムと
交換可能なアルカリ土類金属原子、p,q,wは各成分
のモル数を表し、通常、0.7≦p≦1.5、0.8≦
q≦6、wは任意の正数である。) このうち、特に次式で示されるものが添加剤として好ま
しい。 Na2 O・Al2 3 ・rSiO2 ・w’H2 O (ここでrは1.8〜3.0、w’は1〜6の数を表
す。) (2)次式で示される非結晶性アルミノ珪酸塩 tQ2 O・Al2 3 ・uSiO2 ・wH2 O (式中、Qはナトリウム及び/またはカリウム原子を表
し、t,u,wは次の数値範囲内にある各成分のモル数
を表し、0.7<t≦1.2、1.6≦u≦2.8、w
は任意の正数である。)
【0056】その他にも、例えばトリポリ燐酸塩、ピロ
燐酸塩等の燐酸塩、アミノトリ(メチレンホスホン
酸)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、
ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、
及びそれらの塩、2−ホスホノブタン−1,2−ジカル
ボン酸等のホスホノカルボン酸の塩、アスパラギン酸、
グルタミン酸等のアミノ酸の塩、ニトリロ三酢酸塩、エ
チレンジアミン四酢酸塩等のアミノポリ酢酸塩、ポリア
クリル酸、ポリアコニット酸等の高分子電解質、ポリエ
チレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン等の非解離高分子、特開昭54−52196
号公報記載のポリアセタールカルボン酸重合体、ジグリ
コール酸、オキシカルボン酸塩等の有機酸の塩等のビル
ダー及び二価金属イオン捕捉剤、珪酸塩、炭酸塩、硫酸
塩等のアルカリ剤あるいは無機電解質、特開昭60−2
27895号公報記載の層状珪酸塩、ポリビニルピロリ
ドン、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤な
どが挙げられる。
【0057】本発明の洗浄剤組成物は、その他以下のよ
うな成分も含有する事ができる。例えば、プロテアー
ゼ、リパーゼ、セルラーゼ等の酵素、パラトルエンスル
ホン酸塩、スルホコハク酸塩、タルク、カルシウムシリ
ケート等のケーキング防止剤、第3ブチルヒドロキシト
ルエン、ジスチレン化クレゾール等の酸化防止剤、蛍光
染料、青味付剤、香料等を含むことができるが、これら
については特に限定されず、目的に応じた配合がなされ
てよい。以上の本発明の洗浄剤組成物は、衣料用洗剤と
して、特にしみ汚れに対して効果的である。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明は実施例によりなんら限定されるもの
ではない。尚、本実施例及び比較例における測定値は、
次に示す方法により測定した。
【0059】(1)イオン交換能 試料0.1gを精秤し、塩化カルシウム溶液(濃度はCaC
3 として1%)50ml中に加え、25℃で60分間撹拌した
後、5種C番の濾紙を用いて濾過を行う。その濾液10ml
を取って濾液中のCa量をEDTA滴定により測定し、その値
より試料のカルシウムイオン交換容量を求めた。
【0060】(2)Si溶出量 試料2gをイオン交換水100g中に加え、25℃で30
分間撹拌する。その後遠心分離を行い、その上澄みを孔
サイズ0.2μmのメンブランフィルターを用いて濾過
する。濾液中のSi濃度をプラズマ発光分析(ICP)
により測定し、SiO2 換算でSiの溶出量を求めた。
【0061】調製例(無機イオン交換体) 2号珪酸ソーダ(SiO2 /Na2 O=2.5)100
重量部に水酸化ナトリウム4.2重量部を加え、ホモミ
キサーにより攪拌を行い水酸化ナトリウムを溶解した。
ここに、微分散した無水炭酸カルシウム10重量部を加
え、ホモミキサーを用いて混合した。混合物をニッケル
製坩堝に適量採り、700℃の温度で、空気中1時間焼
成し、急冷後得られた焼成体を粉砕して本発明における
無機イオン交換体粉末Aを得た。この粉末のイオン交換
能は243mgCaCO3 /gと高く、かつSi溶出量
は、19.7mgSiO2 /gであり耐水溶性に優れた
ものであった。また、得られた焼成体の粉末X線(Cu
Kα)回析パターンは、焼成前の混合物とは異なる回折
パターンを示し、新規な結晶構造を示す物質であった。
これと同様にして、表1に示す組成の無機イオン交換体
粉末B,C,Dを得た。
【0062】
【表1】
【0063】実施例1〜18 前記の調製例で得られた無機イオン交換体粉末A〜Dを
用いて、表2〜3に示す組成からなる本発明の洗浄剤組
成物を以下の方法により製造した。
【0064】即ち、実施例1〜8、実施例9〜10にお
いては、無機イオン交換体A〜Dと漂白成分以外の成分
の60%固形分スラリーを噴霧乾燥し、この粒子を攪拌
型造粒機に入れて配合量相当の無機イオン交換体A〜D
を入れて造粒を行った後、漂白剤成分(C)、漂白活性
化剤成分を混合して各洗剤粉末を製造した。実施例11
〜16、実施例17〜18においては、表3に示す粉末
原料を攪拌式転動造粒機に入れ、液状非イオン界面活性
剤を徐々に導入し、混合造粒した後漂白剤成分(C)、
漂白活性化剤成分を混合して粉末洗剤を製造した。これ
らのようにして、平均粒径200〜500μmの粉末の
洗浄剤組成物を得た。
【0065】なお、下記の漂白活性化剤を用いた。
【0066】
【化14】
【0067】比較例1〜9 本発明における無機イオン交換体粉末を用いることな
く、実施例と同様にして表2〜表3に示す組成からなる
洗浄剤組成物を製造した。
【0068】試験例1 実施例1〜18、比較例1〜9で得られた洗浄剤組成物
を用いて、以下の条件で洗浄試験を行った。 (紅茶汚染布の調製)水1リットルに、ブルックボンド
社製ティーバッグ10袋(20g)に砂糖50gを入れ
たものを10分間煮沸する。その後ティーバッグを取り
出し、全量を1リットルにする。放冷後、バットに入
れ、10×55cmの糊抜布を表裏10秒ずつ浸漬し、
ローラーを通し、自然乾燥して紅茶汚染布を得る。 (洗浄条件)温度20℃、浴比1/12、洗剤濃度0.
42%、水道水使用にて1時間浸漬した後、温度20
℃、浴比1/60、洗剤濃度0.083%、水道水使用
にてターゴトメーターにより10分間洗浄した(100
rpm)。 (漂白洗浄率の算出)原布及び洗浄前後の460nmに
おける反射率を自記色彩計(島津製作所製)にて測定
し、次式により漂白洗浄率を求め漂白性能の評価を行っ
た。 漂白洗浄率(%)=(洗浄後の反射率−洗浄前の反射
率)/(白布の反射率−洗浄前の反射率)×100 その結果を表2〜表3に併せて示す。
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】なお、表中の略号は、下記の内容を示すも
のである。 LAS-Na:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム AS-Na :アルキル硫酸ナトリウム AOS-K :α−オレフィンスルホン酸カリウム SFE-Na:αスルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩
【0072】以上の結果より、本発明の洗浄剤組成物
は、従来より洗浄剤用イオン交換体として用いられてい
るゼオライトを用いた場合(比較例1,4,6,8,
9)と比較して高い漂白洗浄率を示すことが判明した。
また、クエン酸三ナトリウム二水和物を用いた場合(比
較例2,5)およびイオン交換体を用いない場合(比較
例3,7)と比較しても高い漂白洗浄率を示すことが判
明した。
【0073】
【発明の効果】本発明の洗浄剤組成物は、イオン交換能
とアルカリ能に優れるとともに、耐水溶性を有する無機
イオン交換体を含有するため、酸素系漂白剤の性能を最
大限に引き出すことにより高い漂白洗浄率が得られると
ともに、濃縮化に適したものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−116588(JP,A) 特開 昭55−149118(JP,A) 特開 昭60−227895(JP,A) 特開 平5−279013(JP,A) 特開 平5−184946(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 3/12 C01B 33/20 - 33/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)界面活性剤、(b)一般式、xM
    2 O・ySiO2 ・zMem n (但し、Mは水素または周期表のIa族元素を、Meは
    周期表のIIa,IIb,IIIa,IVaもしくはVIII族元素を示
    し、y/x=0.5〜2.0、z/x=0.01〜1.
    0、n/m=0.5〜2.0である。)で表される組成
    からなる結晶性珪酸塩であって、少なくとも100mg
    CaCO3 /g以上のイオン交換容量を有する無機イオ
    ン交換体および/またはその水和物、および(c)酸素
    系漂白剤を含有してなる洗浄剤組成物であって、該酸素
    系漂白剤の含有量が全組成物中、0.5〜40重量%で
    あることを特徴とする洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 酸素系漂白剤が過炭酸ソーダ、過硼酸ソ
    ーダ一水和物および過硼酸ソーダ四水和物からなる群よ
    り選択される一種以上である請求項1記載の洗浄剤組成
    物。
  3. 【請求項3】 界面活性剤が陰イオン界面活性剤、非イ
    オン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性
    剤からなる群より選択される一種以上である請求項1又
    は2記載の洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 更に下記の(A)、(B)及び(C)か
    らなる群より選択される一種以上の漂白活性化剤を含有
    する請求項1〜3いずれか記載の洗浄剤組成物。 (A)過酸化水素と反応してN+ 基を有する有機過酸を
    生成する有機過酸前駆体 (B)フェノールスルホン酸又はその塩を脱離基とし
    て、過酸化水素と反応して有機過酸を生成する有機過酸
    前駆体 (C)過酸化水素と反応して過酢酸を生成する有機過酸
    前駆体
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