JP3187437B2 - 高密度粒状洗剤組成物 - Google Patents

高密度粒状洗剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は無リンの高密度粒状洗剤組成物に関する。さ
らに詳しくは少ない使用量で優れた洗浄力を呈すること
ができる高密度粒状洗剤組成物に関する。
背景技術 現在までに、洗剤に配合するビルダーとして多くのキ
レート剤、イオン交換剤、アルカリ剤、分散剤等が報告
されている。とりわけトリポリリン酸塩を主体として含
有してなるリン酸系キレート剤は、水溶性であり洗浄力
も良好である等の理由から、往年、洗浄ビルダーの主成
分として配合されてきた。
しかしながら、近年、トリポリリン酸塩による湖沼等
の閉鎖系水域への影響が懸念されるようになり、代替の
金属イオン封鎖剤として、合成のイオン交換物質である
結晶性アルミノ金属ケイ酸塩(ゼオライト)が使用され
るようになった。合成の結晶性アルミノ金属ケイ酸塩を
洗剤に配合することに関する特許出願としては、引用に
よりその開示が本明細書に取り込まれる、特開昭50−12
381号公報をはじめ多くの出願がなされており、また引
用によりその開示が本明細書に取り込まれる、『油脂』
第32巻第1号第36頁〜第40頁(1979年1月)に当時のゼ
オライトへの置換の状況をみることができる。
ゼオライトによる無リン化への変更は急速に進んでい
ったが、ゼオライトの配合は従来のリン系ビルダーの置
換にすぎず、嵩硬度が0.20〜0.4g/cm3の低密度洗剤であ
り、日本条件における一回使用量が洗濯液30Lに対して4
0g、100〜200cm3のままであった。従って、洗剤60〜100
回分を紙箱(カートン)に入れた場合、重量にして2.5
〜4.5kg、容量にして6000〜20000ccの重く、容量の大き
い洗剤製品となり、そのため工場からの輸送コストのみ
ならず、消費者に対しても持ち運びや、置き場所等の点
で不便性を生じさせるものであった。
そこで、洗剤をコンパクト化するための検討が精力的
に試みられてきた。例えば、引用によりその開示が本明
細書に取り込まれる、特開昭62−167396号公報、特開昭
62−167399号公報、特開昭62−253699号公報に見られる
ように、従来洗剤に含まれていた粉末化助剤である結晶
性無機塩、例えば硫酸ナトリウムの大幅な低減により、
また、特開昭61−69897号公報、特開昭61−69899号公
報、特開昭61−69900号公報、特開平5−209200号公報
などにみられるように洗剤の嵩密度を大きくする製造技
術が開示されており、その開示は引用ににより本明細書
に取り込まれる。その洗剤の嵩密度は0.60〜1.00g/ml
に、洗剤の標準使用量は25〜30g/30Lになり、結果とし
て標準使用容積は25〜50ml/30Lまでコンパクト化され
た。
しかし、従来の洗浄剤において、界面活性剤によって
汚れ中の油分を可溶化することによって達成することに
技術思想の主眼が置かれていたために、界面活性剤を多
量に配合する必要があった。即ち、衣類に付着する最も
代表的な汚れである人体由来の皮脂汚れ(衿、袖におい
て観察されやすい)を例にとると、皮脂汚れは、汚れ中
に遊離脂肪酸、グリセリド等の油分を70重量%以上もの
高い含有量で含有しており(柏一郎ら、油化学、19,109
5(1969)等、その開示は引用により本明細書に取り込
まれる)、この油分が、ほこり中のカーボンや泥、剥離
した角質等を閉じ込め、複合化された汚れとして観察さ
れる。それらの洗浄にあたって従来は、主にこれらの油
分の界面活性剤のミセルによって可溶化し除去すること
に因って、カーボン、泥、角質をも衣類から脱落させる
洗濯機構で洗浄する設計がなされていた。この技術思想
は当業者間では広く定着しており、在来洗剤からコンパ
クト洗剤に移行した際でも、洗濯液中の界面活性剤濃度
に変化はなかった。これらのことは、奥山春彦らによる
洗剤、洗浄の事典、初版(朝倉書店、1990年)のp.428
にも示されており、その開示は引用により本明細書に取
り込まれる。硫酸ナトリウム以外の成分の洗濯液中の濃
度は基本的に変化はほとんどないと言える。
これらの洗浄理論に立脚すると、高い洗浄力を得るた
めには洗濯液中の界面活性剤濃度を高くする必要があ
り、このため洗剤組成物中に界面活性剤を多量に配合す
ることが必要となる。従って、抜本的に洗剤の標準使用
量をさらに低減することは、事実上困難であった。ま
た、嵩密度も実用的な製造方法では1.00g/ml前後であ
り、その結果、標準使用容積のさらなる低減化は技術的
に非常に困難な課題であると考えられていた。
一方、特開平5−184946号公報、及び特開昭60−2278
95号公報などに特定構造の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩
が開示されており、その開示は引用により本明細書に取
り込まれる。その結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、イオ
ン交換能以外にもアルカリ剤の作用(アルカリ能)を示
す為、従来の洗剤で用いられているゼオライトなどの金
属イオン封鎖剤、及び炭酸ナトリウムなどのアルカリ剤
の2つの成分の機能をこれらの結晶性アルカリ金属ケイ
酸塩のみでまかなうことができるという考えから、より
コンパクトな洗剤の可能性についてアプローチがなされ
てきた。
例えば特開平6−116588号公報は、結晶性アルカリ金
属ケイ酸塩を配合する洗剤組成物に係るものであり、そ
の開示は引用により本明細書に取り込まれる。この公報
中の実施例において、洗濯時の添加量を従来より25重量
%少なくした場合においても、従来と変わらない洗浄力
を得ることが出来る、よりコンパクトな洗剤が開示され
ている。しかしながら、その配合組成は従来の洗浄理論
に基づくものであるため、界面活性剤濃度は高く、また
アルカリ能と、イオン交換法はほとんど結晶性アルカリ
金属ケイ酸塩のみに因って発現されるものであった。こ
の場合、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩のアルカリ剤とし
ての機能が先行するため、金属イオン封鎖剤としての機
能の発揮が不十分となり、洗浄力は必ずしも満足できる
ものではなかった。そのため、これ以上洗剤組成物の使
用量を減らすと洗浄力は維持できなかった。
また、引用によりその開示が本明細書に取り込まれ
る、特開昭60−227895号公報の結晶性アルカリ金属ケイ
酸塩に関する特許出願もいくつかなされている。例え
ば、特表平6−502199号公報には層状の結晶性シリケー
ト、ゼオライト及びポリカルボキシレートを特定の配合
率で配合する繊維上の皮膜形成のない、優れた洗浄力及
び漂白剤安定性を示す洗剤が開示されており、その開示
は引用により本明細書に取り込まれる。しかし、この公
報に開示された配合条件では洗濯時の添加量を少なくし
た場合、ビルダー組成中の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩
の配合量が少ないためアルカリ能が不足し、洗浄力は保
てない。また少ない使用量で優れた洗浄力を発揮すると
いう技術思想は全く示されていない。
その他、引用によりその開示が本明細書に取り込まれ
る、特表平6−500141号公報、特開平2−178398号公報
又は特開平2−178399号公報において開示されている、
結晶性アルカリ金属ケイ酸塩(結晶性層状シリケート)
を含有する洗剤についても同様であり、本発明のような
使用量の少ない場合においても優れた洗浄性を呈する洗
剤に関するものではない。逆にこの公報中に記載されて
いる実施例中の洗剤組成物の添加量を減らした場合、洗
浄力は低下する。
一方で、一般に洗浄剤は、洗濯液をアルカリ性にする
ことによって、汚れの分散力を上げて遊離した汚れの再
汚染を防ぎながら、一方でゼオライト等の金属イオン封
鎖剤を添加し水道中のカルシウムイオンやマグネシウム
イオンにより界面活性剤が受ける影響をなくすことによ
り、衣類に付着した汚れを除去していることが知られて
いる。
従って、従来の洗剤剤粒子中には、アルカリ剤や金属
イオン封鎖剤が含有されているのが一般的であり、当該
洗浄剤粒子は一般的には次のようにして製造される。
即ち、陰イオン界面活性剤や非イオン界面活性剤を中
心とする界面活性剤、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウ
ムなどのアルカリ剤、ゼオライトやトリポリリン酸ナト
リウムなどのカルシウム捕捉剤(金属イオン封鎖剤)、
硫酸ナトリウムなどの充填剤及びその他熱に安定な成分
を含有してなる。水に分散させたスラリーを調製する。
その後、得られたスラリーを乾燥し、粒子化する。次
に、香料等を含有する熱に不安定な物質、場合によって
は漂白剤や漂白活性化剤をアフターブレンドし、目的の
洗浄剤粒子を得ることができる。
なお、かつてゼオライト以前のカルシウム捕捉剤とし
て一般的に用いられていたトリポリリン酸塩をはじめと
するリン系金属イオン封鎖剤が、乾燥粒子内に配合され
てきたのは、カルシウム捕捉能以外にアルカリ剤の性質
をもち、かつ乾燥粒子の流動性等の粉末物性を向上させ
るのに最も適した性質をもつためであった。
また、前記のような洗浄剤粒子において、アルカリ金
属炭酸塩やアルカリ金属ケイ酸塩等のアルカリ剤も、粒
子自体を機械的に強固にして流動性を向上させる性質を
持っているため、可塑性である界面活性剤と微粒子であ
るゼオライトを粒状化する。よって、アルカリ剤はこれ
ら界面活性剤とゼオライトと同一粒子内に含有されるの
が一般的である。
このように、従来の洗浄剤においては金属イオン封鎖
剤とアルカリ剤が同一粒子内に配合されているため、洗
濯液中でこれら成分の溶解により同時にアルカリ能と金
属イオン捕捉能が発現されるようになるか、もしくは場
合によってはアルカリ剤と水の反応よりも、金属イオン
封鎖剤と水中のCaイオンやMgイオンとの反応の方が速度
的に遅いためにアルカリ能の発現の方が早くなることが
考えられる。また、この点は液体洗浄剤についても同様
であり、同一液に金属イオン封鎖剤とアルカリ剤が混在
しているため、アルカリ能と金属イオン捕捉能が同時、
もしくはアルカリ能の方が早く発現される。
ところで、人体由来の皮脂汚れはその大半において、
脂肪酸を含有している。洗浄中において、カルシウム、
マグネシウムイオンは脂肪酸とスカムを形成し、溶解性
を低下させ、汚れの水中への分散を防げる原因になる。
特に、本発明者らは、スカム化速度がアルカリ度(pH)
が高いほど速くなることに気づき、従来の洗濯方法では
洗浄パフォーマンスを最大限に生かせきれていないこと
に気づいた。
上記とは異なり、アルカリ剤を別の粒子として洗浄剤
粒子にドライブレンドする方法も、従来よりいくつか知
られている。
例えば、特公平3−52798号公報には、炭酸アルカ
リ金属塩及び/又は硫酸アルカリ金属塩にポリエチレン
グリコール等の有機化合物を添加し、得られた混合物を
造粒する嵩密度の小さい洗剤ビルダーの製造方法が開示
されており、その開示は引用により本明細書に取り込ま
れる。しかしながら、この公報においてその目的は粒子
強度および溶解性を改善するものであり、アルカリ剤の
溶解を金属イオン封鎖剤よりも遅くして、洗浄効果を高
めることを目的とするものではない。従って、本公報の
実施例に示されたアルカリ剤粒子は、バインダーの量も
少なく、ポリエチレングリコールの分子量も低いもので
あり、アルカリ能の発現を遅延させるものではない。
特開昭55−52396号公報には、界面活性剤及びゼオ
ライト等のキレート剤を配合する洗剤粒子に、特定のア
ルカリ金属ケイ酸塩粒子をドライブレンドする方法が開
示されており、その開示は引用により本明細書に取り込
まれる。しかしながら、この公報において、結晶性アル
カリ金属ケイ酸塩がゼオライトと相互作用を起こし水不
溶性物質を生成するのを防ぎ、かつ洗濯機の防錆効果を
損なわないことを目的とするものであり、アルカリ剤の
溶解をキレート剤よりも遅くして、洗浄効果を高めるこ
とを目的とするものではない。従って、実施例に示され
たアルカリ金属ケイ酸塩粒子は粒径の大きなものである
が、粒径の操作によりアルカリ能の発現を遅延させるも
のではない。
特開昭62167399号公報には、高嵩密度化による洗剤
粒子の溶解性の低下を防ぐために、洗剤生地中の水溶性
の結晶性無機塩の配合量を限定し、アルカリ剤をドライ
ブレンドする高嵩密度洗剤の製造方法が開示されてお
り、その開示は引用により本明細書に取り込まれる。し
かし、上記と同様に、アルカリ剤の溶解を金属イオン
封鎖剤よりも遅くして洗浄効果を高めることについて
は、何ら示唆されていない。
特開昭58−213099号公報には、噴霧乾燥された粉末
洗浄生地に対して特定の密度、粒子径及び粒度分布を持
つ炭酸ナトリウムをドライブレンドする衣料用洗剤の製
造法が開示されており、その開示は引用により本明細書
に取り込まれる。しかしながら、この公報に記載されて
いる目的は耐ケーキング性を改善し、且つ炭酸ナトリウ
ムの分級を防ぐことであり、アルカリ剤の溶解を金属イ
オン封鎖剤よりも遅くして、洗浄効果を高めることを目
的とするものではない。従って、本公報中の実施例にお
いても洗浄生地中にケイ酸ナトリウムを比較的多量に配
合しており、金属イオン封鎖剤であるゼオライトと同一
粒子中にケイ酸ナトリウムが含有されている。
従って、アルカリ能を金属イオン捕捉能より遅れて発
現させることを目的とした従来技術はない。また前述の
ようなアルカリ剤をアフターブレンドする方法は、アル
カリ剤は単に下記の目的のための配合にすぎない。ゼオ
ライトが水不溶性であることから、アルカリ剤は、微粒
子のままでアルカリ金属ケイ酸塩等と混合するとアルカ
リ金属ケイ酸塩がゼオライトの分散を抑制するため、ま
た繊維に残留するのを抑えるために配合される。又は耐
ケーキング性や溶解性を改善するために配合される。そ
して、前記の先行技術の洗剤は、アルカリ剤が直接洗濯
液に触れるため、金属イオン封鎖剤や界面活性剤と同一
の粒子に配合した場合よりもアルカリ能の立ち上がりが
速くなる。
本発明の目的は、少ない使用量で優れた洗浄力を得る
ための、もっとも効率的な高密度粒状洗剤組成物を提供
することである。
これらの本発明の目的及び他の目的は、以下の記載か
ら明らかにされるであろう。
発明の開示 本発明者らは鋭意検討の結果、前記粒状洗剤組成物は
特定の組成比を満たしており、結晶性アルカリ金属ケイ
酸塩の粒子と金属イオン封鎖剤の粒子とを別粒子として
配合しているので、少ない使用量であって最適な洗浄力
を得ることができることを見いだした。前記の知見によ
り本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、 (1) 下記成分 A)1種以上の界面活性剤、 B)SiO2/Na2Oがモル比で0.5〜2.6である、1種以上の
結晶性アルカリ金属ケイ酸塩、 C)Caイオン捕捉能が200CaCO3mg/g以上である、B成分
以外の1種以上の金属イオン封鎖剤 を含有してなり、A成分、B成分、及びC成分の合計量
が全粒状洗剤組成物中の70〜100重量%であり、且つA
成分に対するB成分の割合が重量比でB/A=9/1〜9/11で
あり、C成分に対するB成分の割合が重量比でB/C=4/1
〜1/15であり、 該高密度粒状洗剤組成物がB成分の結晶性アルカリ金属
ケイ酸塩を含有するバインダー被覆粒子(I)と、C成
分の金属イオン封鎖剤を含有する粒子(II)とを含有し
てなり、該粒子(I)と該粒子(II)とが実質的に別粒
子として存在する高密度粒状洗剤組成物、 (2) B成分である結晶性アルカリ金属ケイ酸塩以外
のアルカリ剤の含有量が全粒状洗剤組成物中20重量%以
下である、前記(1)記載の高密度粒状洗剤組成物、 (3) 炭酸ナトリウムの含有量が全粒状洗剤組成物中
10重量%以下である前記(1) 又は(2)記載の高密
度粒状洗剤組成物、 (4) 粒子(I)の平均粒子径が300〜1000μmであ
る前記(1)〜(3)いずれか記載の高密度粒状洗剤組
成物、 (5) 粒子(I)において、B成分を含む成分が有機
物質のバインダーによって被覆されている前記(1)〜
(4)いずれか記載の高密度粒状洗剤組成物、 (6) バインダーが非イオン界面活性剤を含有してな
り、該非イオン界面活性剤の含有量が該バインダーの50
重量%以上である、前記(5)記載の高密度粒状洗剤組
成物、 (7) バインダーが、 1)1種以上の非イオン界面活性剤、 2)1種以上の非イオン界面活性剤と1種以上のゲル
化可能な陰イオン界面活性剤との混合物、 3)1種以上の非イオン界面活性剤と1種以上の、平
均重量分子量が3000以上のポリエチレングリコールとの
混合物、並びに 4)1種以上の非イオン界面活性剤、1種以上のゲル
化可能な陰イオン界面活性剤、及び1種以上の、平均重
量分子量が3000以上のポリエチレングリコールの混合
物、 から選ばれる前記(5)又は(6)記載の高密度粒状洗
剤組成物、 (8) B成分の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が下記
(1)式 xM2O・ySiO2・zMemOn・wH2O (1) (式中、Mは周期律表I a族元素を表し、MeはII a、II
b、III a、IV aもしくはVIII族元素から選ばれる1種以
上を表し、y/x=0.5〜2.6、z/x=0.01〜1.0、n/m=0.5
〜2.0、w=0〜20である。) で示される組成のものである前記(1)〜(7)いずれ
か記載の高密度粒状洗剤組成物、 (9) B成分の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が下記
(2)式 M2O・x′SiO2・y′H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属原子を表し、x′=1.5〜2.
6、y′=0〜20である。) で示される組成のものである前記(1)〜(7)いずれ
か記載の高密度粒状洗剤組成物、に関する。
図面の簡単な説明 図1は、カルシウムイオン濃度の対数と電位の関係を
示す検量線を表した図であり、 図2は、CaCl2水溶液の滴下量とカルシウムイオン濃
度の関係を示す図である。
図2中の符号は以下の通りである。
Aは線Qの延長線と横軸との交点であり、Pはブラン
クの溶液(キレート剤を使用していない緩衝液を用いた
場合)のデータであり、Qはキレート該含有緩衝液を用
いた場合のデータである。
発明を実施するための最良の形態 本発明の高密度粒状洗剤組成物は、下記成分 A)1種以上の界面活性剤、 B)SiO2/Na2Oがモル比で0.5〜2.6である、1種以上の
結晶性アルカリ金属ケイ酸塩、 C)Caイオン捕捉能が200CaCO3mg/g以上である、B成分
以外の1種以上の金属イオン封鎖剤 を含有してなり、A成分、B成分、及びC成分の合計量
が全粒状洗剤組成物中の70〜100重量%であり、且つA
成分に対するB成分の割合が重量比でB/A=9/1〜9/11で
あり、C成分に対するB成分の割合が重量比でB/C=4/1
〜1/15であり、 該高密度粒状洗剤組成物がB成分の結晶性アルカリ金
属ケイ酸塩を含有する粒子(I)と、C成分の金属イオ
ン封鎖剤を含有する粒子(II)とを含有してなり、該粒
子(I)と該粒子(II)とが実質的に別粒子として存在
する。
そして、本発明の高密度粒状洗剤組成物は嵩密度が0.
5g/ccを越えるものが好ましく、0.7〜1.1g/ccのものが
より好ましい。
以下、これらの各成分について説明する。
A)界面活性剤について 本発明に用いられる界面活性剤としては、全界面活性
剤中の非イオン界面活性剤が好ましくは50〜100重量
%、より物ましくは65〜100重量%を含むものであれ
ば、一般的に洗剤に用いられるものが特に限定されるこ
となく使用できる。具体的には、以下に例示される非イ
オン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活
性剤及び両性界面活性剤からなる群より選択される一種
以上である。例えば、非イオン界面活性剤の中から複数
選択する場合のごとく同一種類のみから選択してもよ
く、また陰イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤の中
からそれぞれ選択する場合のごとく各種のものを複数選
択してもよい。但し、石鹸性の界面活性剤については、
洗浄性に寄与しないので、本発明における界面活性剤の
配合量にはカウントされないものとする。
非イオン界面活性剤としては、以下のものが例示され
る。
即ち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキルエステ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、高
級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド、ア
ルキルグルコースアミド、アルキルアミンオキサイド等
が挙げられる。
このうち、特に非イオン界面活性剤として、そのアル
キル鎖の炭素原子数10〜18である直鎖または分岐鎖の1
級または2級アルコールのエチレンオキサイド付加物で
あって、平均付加モル数5〜15のポリオキシエチレンア
ルキルエーテルを使用するのが望ましい。より好ましく
は、そのアルキル鎖の炭素原子数12〜14である直鎖また
は分岐鎖の1級または2級のアルコールのエチレンオキ
サイド付加物であって、平均付加モル数6〜10のポリオ
キシエチレンアルキルエーテルを使用するのが望まし
い。
陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスル
ホン塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、ア
ルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホ
ン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩またはエステル塩、アルキ
ルまたはアルケニルエーテルカボン酸塩、アミノ酸型界
面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、等が例示
され、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩、アル
キルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたは
アルケニル硫酸塩等である。
陽イオン界面活性剤としては、アルキルトリメチルア
ミン塩等の第4アンモニウム塩等が例示される。両性界
面活性剤としては、カルボキシ型またはスルホベタイン
型等の両性界面活性剤が例示される。
界面活性剤の含有量は、全組成物中、好ましくは1〜
45重量%であり、特に洗濯用水の種類により下記の範囲
のものが好ましい。
1)2〜6゜DHの洗濯用水を用いる場合、界面活性剤の
含有量が15〜30重量%であるのが特に好ましく、 2)6〜10゜DHの洗濯用水を用いる場合、界面活性剤の
含有量が8〜25重量%であるのが特に好ましく、 3)10〜20゜DHの洗濯用水を用いる場合、界面活性剤の
含有量が5〜20重量%であるのが特に好ましい。
十分な洗浄力が得られやすい点から、界面活性剤の含
有量はこの範囲の下限以上であるのが好ましく、また相
対的にアルカリ剤や金属イオン封鎖剤の配合量のバラン
スが良好に維持でき、十分な洗浄力が得られやすい点か
ら、界面活性剤の含有量はこの範囲の上限以下であるの
が好ましい。
(B)結晶性アルカリ金属ケイ酸塩について 本発明には、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が好適に用
いられる。アルカリ金属ケイ酸塩は、無定形又は結晶性
のものが知られているが、結晶化させることにより、ア
ルカリ能のみならず、イオン交換能を付与することが可
能となり、洗剤組成物の標準使用量を更に少なくするこ
とができるため、結晶性のものが好適である。
本発明に用いられる結晶性アルカリ金属ケイ酸塩とし
ては、アルカリ金属ケイ酸塩のSiO22O(但し、Μは
アルカリ金属原子を表す。)が、モル比で0.5〜2.6であ
るものが用いられる。また、より好適なSiO22Oのモ
ル比は1.5〜2.2である。イオン交換能や耐吸湿性の観点
から、上記モル比は0.5以上が好ましく、アルカリ能の
観点からモル比は2.6以下が好ましい。一方、前記背景
技術で述べた特許公報に用いられる結晶性アルカリ金属
ケイ酸塩は、SiO2/Na2O比(S/N比)が1.9〜4.0である
が、本発明において結晶性アルカリ金属ケイ酸塩のS/N
比が2.6以下であると、顕著に少ない使用量で優れた洗
浄力を得ることができる洗浄を得ることができるため好
ましい。
本発明に用いられる結晶性アルカリ金属ケイ酸塩のう
ち、好ましくは次の組成を有するものが例示される。
xM2O・ySiO2・zMemOn・wH2O (1) (式中、Mは周期律表のI a族元素を表し、MeはII a、I
I b、III a、IV aもしくはVIII族元素から選ばれる1種
以上を表し、y/x=0.5〜2.6、z/x=0.01〜1.0、n/m=0.
5〜2.0、w=0〜20である。) M2O・x′SiO2・y′H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属原子を表し、x′=1.5〜2.
6、y′=0〜20である。)。
まず、の組成の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩につい
て説明する。
一般式(1)において、Mは周期律表のI a族元素か
ら選ばれ、I a族元素としてはNa、K等が挙げられる。
これらは単独であるいは2種以上の組合せで用いてもよ
く、例えばNa2OとK2Oとが混合してM2O成分を構成してい
てもよい。
Meは周期律表のII a,II b,III a,IV aまたはVIII族元
素から選ばれ、例えばΜg、Ca、Zn、Y、Ti、Zr、Fe等
が挙げられる。これらは特に限定されるものではない
が、資源及び安全上の点から好ましくはMg、Caである。
また、これらは単独であるいは2種以上の組合せで用い
てもよく、例えばMgO、CaOなどが混合してMemOn成分を
構成していてもよい。
また、本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩に
おいては、水和物であってもよく、この場合の水和量は
好ましくはw=0〜20の範囲である。
また、一般式(1)においてy/xが好ましくは0.5〜2.
6であり、さらに好ましくは1.5〜2.2である。耐水溶性
の観点から、y/xは0.5以上が好ましい。耐水溶性が不十
分である場合、ケーキング性、溶解性等の洗剤組成物の
粉末物性に著しく悪影響を及ぼす傾向がある。アルカリ
剤及びイオン交換体として充分に機能する観点から、y/
xは2.6以下が好ましい。
z/xは0.01〜1.0であり、好ましくは0.02〜0.9であ
り、特に好ましくは0.02〜0.5である。耐水溶性の観点
からz/xは0.01以上が好ましく、イオン交換体として充
分に機能する観点から1.0以下が好ましい。
x,y,zは前記のy/x及びz/xに示されるような関係であ
れば、特に限定されるものではない。なお、前記のよう
にxM2Oが例えばx′Na2O・x″K2Oとなる場合は、xは
x′+x″となる。このような関係は、zMemOn成分が2
種以上のものからなる場合におけるzにおいても同様で
ある。また、n/m=0.5〜2.0は、当該元素に配位する酸
素イオン数を示し、実質的には0.5、1.0、1.5、2.0の値
から選ばれる。
の組成の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、M2O、SiO
2、MemOnの三成分よりなっている。したがって、本発明
における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を製造するには、
各成分にすることができるものがその原料として必要に
なるが、本発明において特に限定されることなく公知の
化合物が、適宜用いられる。例えば、M2O成分、MemOn
分としては、各々の当該元素の単独あるいは複合の酸化
物、水酸化物、塩類、当該元素含有鉱物が用いられる。
具体的には例えば、M2O成分の原料としては、NaOH、KO
H、Na2CO3、K2CO3、Na2SO4等が挙げられ、MemOn成分の
原料としては、CaCO3、MgCO3、Ca(OH)、Mg(O
H)、MgO、ZrO2、ドロマイト等が挙げられる。SiO2
分としてはケイ石、カオリン、タルク、溶融シリカ、ケ
イ酸ソーダ等が用いられる。
の組成の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の調製方法
は、目的とする結晶性アルカリ金属ケイ酸塩のx,y,zの
値となるように所定の量比で上記の原料成分を混合し、
好ましくは300〜1500℃、さらに好ましくは500〜1000
℃、特に好ましくは600〜900℃の範囲で焼成して結晶化
させる方法が例示される。この場合、加熱温度が300℃
以上であることが結晶化を十分に完了させる点から好ま
しい。結晶化が十分でないと、得られる結晶性アルカリ
金属ケイ酸塩の耐水溶性が悪くなりやすい。また、加熱
温度が1500℃以下であることが粗大粒子化することを阻
止しやすい点から好ましい。粗大粒子化すると、選られ
る結晶性アルカリ金属ケイ酸塩のイオン交換能が低下し
やすい。加熱時間は好ましくは0.1〜24時間である。こ
のような焼成は通常、電気炉、ガス炉等の加熱炉で行う
のが好ましい。
本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、好ま
しくは0.1重量%分散液の25℃における11以上の最大pH
を示し、優れたアルカリ能を示す。また、かかる結晶性
アルカリ金属ケイ酸塩は、25℃におけるその0.1重量%
分散液100mlのpHを10にするのに、0.1N−HCl水溶液を10
ml以上必要とする、アルカリ緩衝能に優れるものであ
る。さらにアルカリ緩衝効果についても、特に優れてお
り、炭酸ソーダや炭酸カリウムと比較してもアルカリ緩
衝効果が優れるものである。
本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、イオ
ン交換容量として好ましくは少なくとも100CaCO3mg/g以
上、さらに好ましくは200〜600CaCO3mg/gを有するもの
であり、本発明におけるイオン捕捉能を有する物質の一
つである。
また、水へのSi溶出量はSiO2換算で好ましくは110mg/
g以下であり、実質的に水に不溶である。なお、本発明
において実質的に水に不溶であるとは、試料2gをイオン
交換水100g中に加え、25℃で30分攪拌した場合における
Si溶出量がSiO2換算で好ましくは110mg/gより少ないも
のをいうが、本発明においては、100mg/g以下のものが
より好ましい。
本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、前記
のようにアルカリ能とアルカリ緩衝効果を有し、さらに
イオン交換能を有するため、結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩の適当な配合量を添加することにより、良好な洗浄性
を得ることができる。
本発明において、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、そ
の平均粒径が、0.1〜50μmであることが好ましく、よ
り好ましくは1〜35μm、更に好ましくは5〜25μmで
ある。結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の平均粒径が50μm
以下であることが、イオン交換速度が遅くなることを阻
止する点から好ましい。また、平均粒径が0.1μm以上
であることが、比表面積がさらに減少する点から好まし
い。イオン交換速度が遅くなると、洗浄性の低下を招
き、また比表面積が増大すると、吸湿性ならびに吸CO2
性が増大し、品質の劣化が著しい傾向がある。尚、ここ
でいう平均粒径とは、粒度分布のメジアン径である。
このような平均粒径及び粒度分布を有する結晶性アル
カリ金属ケイ酸塩は、振動ミル、ハンマーミル、ボール
ミル、ローラーミル等の粉砕機を用い、粉砕することに
よって調製することができる。
一般式(1)の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の含有量
は、全組成物中、4〜75重量%配合するのが好ましく、
特に洗濯用水のタイプにより下記の範囲のものが好まし
く用いられる。
1)2〜6゜DHの洗濯用水を用いる場合、全組成物中結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩の含有量は20〜55重量%であ
るのが好ましく、 2)6〜10゜DHの洗濯用水を用いる場合、全組成物中結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩の含有量は10〜45重量%であ
るのが好ましく、 3)10〜20゜DHの洗濯用水を用いる場合、全組成物中結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩の含有量は5〜30重量%であ
るのが好ましい。
結晶性アルカリ金属な配合量がこの範囲以下である
と、良好な洗浄性を得ることができるので好ましい。
次に、前記の組成の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩に
ついて説明する。
この結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、一般式(2) M2O・x′SiO2・y′H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属原子を表し、x′=1.5〜2.
6、y′=0〜20である。) で表されるものであるが、一般式(2)中のx′、y′
が1.7≦x′≦2.2、y′=0のものが好ましく、陽イオ
ン交換能が好ましくは少なくとも100CaCO3mg/g以上、さ
らに好ましくは200〜400CaCO3mg/gのものが使用でき、
本発明におけるイオン捕捉能を有する物質の一つであ
る。
本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、この
ようにアルカリ能とアルカリ緩衝効果を有し、さらにイ
オン交換能を有するため、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩
の適当な配合量を添加することにより、良好な洗浄性を
得ることができる。
この一般式(2)の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の含
有量は、全組成物中、4〜75重量%配合するのが好まし
く、特に洗濯用水のタイプにより下記の範囲のものが好
ましく用いられる。
1)2〜6゜DHの洗濯用水を用いる場合、全組成物中結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩の含有量は20〜55重量%であ
るのが好ましく、 2)6〜10゜DHの洗濯用水を用いる場合、全組成物中結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩の含有量は10〜45重量%であ
るのが好ましく、 3)10〜20゜DHの洗濯用水を用いる場合、全組成物中結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩の含有量は5〜30重量%配合
するのが好ましい。
結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の配合量がこの範囲以内
であると、良好な洗浄性を満足する点より好ましい。
かかる結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は、引用によりそ
の開示が本明細書に取り込まれる、特開昭60−227895号
公報にその製法が記載されており、一般的には無定形の
ガラス状ケイ酸ソーダを200〜1000℃で焼成して結晶性
とすることによって得られる。合成方法の詳細は例えば
引用によりその開示が本明細書に取り込まれる、Phys.C
hem.Glasses.,127−138(1966)、Z.Kristallogr.,12
9,396−404(1969)等に記載されている。また、この結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩は例えばヘキスト社より商品
名「Na−SKS−6」(δ−Na2Si2O5)として、粉末状、
顆粒状のものが入手できる。また、引用によりその開示
が本明細書に取り込まれる、特開平7−187655号公報に
はナトリウムだけでなくカリウムを特定量含有させた結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩が示されている。
本発明において、の組成の結晶性アルカリ金属ケイ
酸塩は、の組成のものと同様に、平均粒径が、0.1〜5
0μmであることが好ましく、より好ましくは1〜35μ
m、更に好ましくは5〜25μmである。
本発明において、前記及びの組成の結晶性アルカ
リ金属ケイ酸塩は、それぞれ単独であるいは2種以上を
併用して用いられ、また全アルカリ剤の含有量のうち、
該結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が50〜100重量%を占め
ることが好ましく、より好ましくは70〜100重量%を占
めるものである。
(C)B成分以外の金属イオン封鎖剤について C成分である金属イオン封鎖剤はCaイオン捕捉能が20
0CaCO3mg/g以上のものであるが好ましく、B成分以外の
通常洗剤組成物に配合されるものを使用することができ
る。
特に、下記式(3)で示されるイオン交換容量が200C
aCO3mg/g以上のアルミノケイ酸塩が挙げられる。
x″(M2O)・Al2O3・y″(SiO2)・w(H2O)
(3) (式中、Mはナトリウム原子、カリウム原子等のアルカ
リ金属原子を表し、x″,y″,w″は各成分のモル数を表
し、一般的には0.7≦x″≦1.5、0.8≦y″≦6、w″
は0〜20である。) 上記のアルミノケイ酸塩としては、結晶性のものと非
晶質のものが例示されるが、結晶性のものとしては、特
に次の一般式で示されるものが好ましい。
Na2O・Al2O3・ySiO2・wH2O (式中、yは1.8〜3.0の数を表し、wは1〜6の数を表
す。) 結晶性アルミノケイ酸塩(ゼオライト)としては、A
型、X型、P型ゼオライトに代表される平均一次粒子径
0.1〜10μmの合成ゼオライトが好適に使用される。ゼ
オライトは粉末、ゼオライトスラリー又はスラリーを乾
燥して得られるゼオライト凝集乾燥粒子として用いても
よい。また上記の形態を有するゼオライトを組み合わせ
て用いてもよい。
上記の結晶性アルミノケイ酸塩は、常法により製造す
ることができる。例えば、引用によりその開示が本明細
書に取り込まれる、特開昭50−12381号公報及び特開昭5
1−12805号公報に記載の方法を用いることができる。
一方、上記の結晶性アルミノケイ酸塩と同様の一般式
で示される、非晶質アルミノケイ酸塩は、常法により製
造することができる。例えば、SiO2とM2O(Mはアルカ
リ金属原子を意味する)の好ましいモル比がSiO2/M2O=
1.0〜4.0であり、H2OとM2Oの好ましいモル比がH2O/M2O
=12〜200であるケイ酸アルカリ金属塩水溶液を用い
て、これにM2OとAl2O3の好ましいモル比がM2O/Al2O3
1.0〜2.0であり、H2OとM2Oの好ましいモル比がH2O/M2O
=6.0〜500である低アルカリアルミン酸アルカリ金属塩
水溶液を好ましくは15〜60℃、さらに好ましくは30〜50
℃の温度のもとで強攪拌下に添加する。
次いで生成した白色沈澱物スラリーを好ましくは70〜
100℃、さらに好ましくは90〜100℃の温度で、好ましく
は10分以上10時間以下、さらに好ましくは5時間以下加
熱処理し、その後濾過、洗浄、乾燥する事により有利に
得る事ができる。このとき添加方法は、低アルカリアル
ミン酸アルカリ金属塩水溶液にケイ酸アルカリ金属塩水
溶液を添加する方法であってもよい。
この方法によりイオン交換能100CaCO3mg/g以上、吸油
能80ml/100g以上の非晶質アルミノケイ酸塩吸油担体を
容易に得る事ができる(引用によりその開示が本明細書
に取り込まれる、特開昭62−191417号公報,特開昭62−
191419号公報参照)。
また、C成分の金属イオン封鎖剤としては、特に、カ
ルボキシレート重合体を10重量%以上含有するものが好
ましい。そのような重合体の具体例としては、一般式
(4)で表される繰り返し単位を有する重合体あるいば
共重合体が挙げられる。
(式中、X1はメチル基、水素原子又はCOOX3基を示し、X
2はメチル基、水素原子又は水酸基を示し、X3は水素原
子、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ア
ンモニウムイオン又は2−ヒドロキシエチルアンモニウ
ムイオンを示す。) 一般式(4)において、アルカリ金属イオンとして
は、Na,K,Liイオン等が挙げられる。アルカリ土類金属
イオンとしては、Ca,Mgイオン等が挙げられる。
本発明に用いられる重合体あるいは共重合体は、例え
ばアクリル酸、(無水)マレイン酸、メタクリル酸、α
−ヒドロキシアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン
酸、およびその塩等の重合反応、または各モノマーの共
重合反応、あるいは他の重合性モノマーとの共重合反応
によって合成されるものである。このとき共重合に用い
られる他の共重合モノマーの例としては、例えばアコニ
ット酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、ビニル
ホスホン酸、スルホン化マレイン酸、ジイソブチレン、
スチレン、メチルビニルエーテル、エチレン、プロピレ
ン、イソブチレン、ペンテン、ブタジエン、イソプレ
ン、酢酸ビニル(及び共重合後に加水分解した場合はビ
ニルアルコール)、アクリル酸エステル等が挙げられる
が、特に限定されるものでない。なお、重合反応は特に
限定されることなく、通常公知の方法を用いることがで
きる。
また、引用によりその開示が本明細書に取り込まれ
る、特開昭54−52196号公報記載とポリグリオキシル酸
等のポリアセタールカルボン酸重合体を用いることもで
きる。
本発明において上記の重合体、共重合体としては、重
量平均分子量が800〜100万のものが好ましく用いられ、
さらに好ましくは、5000〜20万のものが用いられる。
また、共重合させる場合の一般式(4)の繰り返し単
位と他の共重合モノマーとの共重合率も特に限定されな
いが、好ましくは一般式(4)の繰り返し単位/他の共
重合モノマー=1/100〜90/10の範囲の共重合比率であ
る。
本発明において、上記の重合体あるいは共重合体は、
全組成物中に好ましくは1〜50重量%、より好ましくは
2〜30重量%、更に好ましくは5〜15重量%配合され
る。
その他のC成分の金属イオン封鎖剤としては、アミノ
トリ(メチレンホスホン酸)、1−ヒドロキシエチリデ
ン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メ
チレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メ
チレンホスホン酸)、及びそれらの塩、2−ホスホノブ
タン−1,2−ジカルボン酸の塩等のホスホノカルボン酸
の塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等のアミノ酸
の塩、クエン酸塩、酒石酸塩等のポリカルボン酸塩、ニ
トリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩等のアミノ
ポリ酢酸塩などが挙げられる。
本発明の粒状洗剤組成物が少ない使用量ですぐれた洗
浄力を得るためには、界面活性剤、結晶性アルカリ金属
ケイ酸塩及び金属イオン封鎖剤を特定組成重量比率で配
合する必要がある。結晶性アルカリ金属ケイ酸塩につい
ては前述したが、特に特開昭60−227895号公報記載の結
晶性層状ケイ酸ナトリウムは、イオン交換能を示す以外
にアルカリ能も示すことから、従来の洗剤組成物成分で
あるゼオライト及びポリカルボン酸塩等の金属イオン封
鎖剤並びに炭酸ナトリウム及びケイ酸ナトリウム(非晶
質)の両方を1剤に置換することによる使用量の低減化
が示唆されてきた。例えば、引用によりその開示が本明
細書に取り込まれる、特開平7−53992号公報は、ゼオ
ライトを含む洗浄ビルダーを結晶性ケイ酸塩で置換する
際の比率を限定する出願である。
しかしながら、本発明者らは結晶性アルカリ金属ケイ
酸塩によって単純に置き換えるだけでは本発明の目的を
達成することが難しいことを見いだした。すなわち、単
純な置換は洗浄組成物全体としてのバランスを崩すた
め、十分な洗浄力を得ることができない。特に本発明で
は結晶性アルカリ金属ケイ酸塩以外の金属イオン封鎖剤
が必須成分であり、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩に対し
て特定の組成重量比率で配合しなければ本発明の効果を
得ることはできない。加えて、本発明者らは結晶性アル
カリ金属ケイ酸塩とその他金属イオン封鎖剤の特定の組
成重量比率において洗剤組成物中に配合された場合、洗
濯液中の界面活性剤濃度を顕著に低減できることを見い
だした。
即ち、A成分、B成分及びC成分の合計量が全粒状洗
剤組成物中の70〜100重量%を占め、且つA成分に対す
るB成分の割合が重量比でB/A=9/1〜9/11であり、C成
分に対するB成分の割合が重量比でB/C=4/1〜1/15であ
る。より好ましくはA成分、B成分及びC成分の合計量
が全粒状洗剤組成物中の80〜100重量%を占め、且つA
成分に対するB成分の割合が重量比でB/A=9/1〜1/1、
であり、C成分に対するB成分の割合が重量比でB/C=3
/1〜1/15である。最も好ましくは使用する水の硬度が2
〜6゜DHの場合はC成分に対するB成分の重量比がB/C
=3/1〜3/7、水の硬度が6〜10゜DHの場合はC成分に対
するB成分の重量比B/C=4/3〜1/6、水の硬度が10〜20
゜DHの場合はC成分に対するB成分の重量比B/C=1/1〜
1/15である。本発明において、上記のように洗濯用水の
硬度に応じた組成を有する洗剤組成物を選択することに
より、その標準使用量をさらに減少させることができ
る。
本発明において上記組成重量比率に加えて、粒状洗剤
組成物がB成分の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を含有す
る粒子(I)と、C成分の金属イオン封鎖剤を含有する
粒子(II)とを含有してなり、該粒子(I)と該粒子
(II)とは実質的に別粒子として存在しているので、そ
の洗剤組成物は洗浄能力を最大限に発揮することができ
る。
本発明の高密度粒状洗剤組成物に含まれるB成分以外
のアルカリ剤の添加量は、全粒状洗剤組成物中20重量%
以下が好ましく、より好ましくは10重量%以下である。
B成分の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩は実質的に粒子
(I)中に存在し、粒子(I)は結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩の造粒物であることが好ましい。造粒方法は、非
水系で行うことが好ましく、有機物質及び/又は無機物
質を造粒剤(バインダー)として用いることが好まし
い。具体的には、粒子(I)において、B成分を含む成
分をかかる有機物質を含有してなるバインダーによって
被覆する態様が好ましい態様として挙げられる。バイン
ダーとして用いられる有機物質としては、常温で固体の
非イオン界面活性剤、ポリエチレングリコール、ゲル化
可能な陰イオン界面活性剤等が挙げられる。また、有機
物質のバインダーは非イオン界面活性剤を含有してな
り、該非イオン界面活性剤の含有量が該バインダーの50
重量%以上であることが好ましい。非イオン界面活性剤
の含有量は、50重量%以上であることが、良好な洗浄性
が得られ、よって少ない標準使用量での洗濯を行ことが
できるようになる点から好ましい。
バインダーに用いられる非イオン界面活性剤として
は、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステル、アルキルポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエ
チレンアルキルアミン、ゲリセリン脂肪酸エステル、高
級脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグリコシド、ア
ルキルグルコースアミド、アルキルアミンオキサイド等
が挙げられる。
これらの非イオン界面活性剤のうち、特に非イオン界
面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
及び/又はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ルを用いることが、洗浄性の点より好ましい。
ゲル化可能な陰イオン界面活性剤としては、特に限定
されなく、従来知られているものが用いられる。例え
ば、そのアルキル鎖の炭素原子数が10〜22であり、より
好ましくはアルキル鎖の炭素原子数が12〜18である飽和
又は不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩;そのアルキル鎖の
炭素原子数が10〜22であり、より好ましくはアルキル鎖
の炭素原子数12〜14のアルキル硫酸塩;そのアルキル鎖
の炭素原子数が10〜22であり、より好ましくはアルキル
鎖の炭素原子数が14〜16であるα−スルホン化脂肪酸
塩;そのアルキル鎖の炭素原子数が10〜22であり、エチ
レンオキサイド平均付加モル数が0.2〜2.0であるポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、より好ましくは
アルキル鎖の炭素原子数が12〜14であり、エチレンオキ
サイド平均付加モル数が0.5〜1.5であるポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸塩等が挙げられる。上記化合
物の炭素原子数に関して、洗浄力、臭いの観点から10以
上が好ましく、洗浄力、溶解性の観点から22以下が好ま
しい。ゲル化可能な陰イオン界面活性剤は酸の形で添加
し、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩にてドライ中和したも
のを用いてもよい。
ポリエチレングリコールとしては、平均重量分子量が
好ましくは3000以上、さらに好ましくは3000〜20000の
ものが挙げられ、さらに好ましくは5000〜13000のもの
である。
本発明に用いられるその他のバインダーとして炭素鎖
長12〜20の飽和及び/又は不飽和の脂肪酸等が挙げられ
る。その他、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、低
重合度カルボキシメチルセルロースが挙げられ、また撥
水性の高い金属石鹸や、炭酸カルシウム、シリカ粉末等
を用いてもよい。尚、バインダーとして界面活性剤を使
用する際にA成分の一部又は全部として考慮する。
バインダーとしてより好適なものとしては、以下のも
のが例示される。
1)1種以上の非イオン界面活性剤、 2)1種以上の非イオン界面活性剤と1種以上のゲル化
可能な陰イオン界面活性剤の混合物、 3)1種以上の非イオン界面活性剤と1種以上の、平均
重量分子量が3000以上のポリエチレングリコールの混合
物、並びに 4)1種以上の非イオン界面活性剤、1種以上のゲル化
可能な陰イオン界面活性剤、及び1種以上の、平均重量
分子量が3000以上のポリエチレングリコールとの混合
物。
特に好ましいものは、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル及びポリオキシエチレンアルキルエーテルとゲル
化可能な陰イオン界面活性剤との混合物である。
なおB成分の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を含む成分
を造粒する方法としては、引用によりその開示が本明細
書に取り込まれる、特表平6−502445号公報が既に公開
されているが、本先行技術は結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩の凝集物の製造方法に関する発明であり、本発明のよ
うな使用量の少ない洗剤組成物に関するものではない。
本公報の実施例にはゼオライトと結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩を別粒子とする組成が開示されているが、アルカ
リ剤として炭酸ナトリウムを多量にゼオライト含有粒子
に含むものであって、本発明を示唆するものではない。
バインダーの配合量は結晶性アルカリ金属ケイ酸塩な
どの成分を表面被覆できる程度の量であることが好まし
い。結晶性アルカリ金属ケイ酸塩などの成分を表面被覆
するこおで、洗濯液中のアルカリ能の発現が遅れるた
め、従来アルカリにより加速されていた皮脂汚れ中のス
カム化速度が減速されることになり、粒子(II)の金属
イオン封鎖剤が効果的に作用できるようになる。その結
果、皮脂汚れ中の脂肪酸が石鹸として作用し、汚れのミ
セル化を補助するようになり洗浄力が向上する。表面被
覆のためにバインダーは粒子(I)中に好ましくは10〜
80重量%、さらに好ましくは30〜70重量%配合される
が、使用するバインダーの種類によって多少異なる。
粒子(I)を製造する方法としては、前記のような有
機物をバインダーとし、充分な量を用いてアルカリ剤を
造粒する方法が挙げられる。また、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルスターチ、低重合度カルボキシメチルセルロー
ス等をコーティング剤として、アルカリ剤と流動層でコ
ーティングする方法等が挙げられる。ここで、造粒やコ
ーティング工程を行う際、撥水性の高い金属石鹸や難溶
性の高い炭酸カルシウム、シリカ粉末等を添加しても良
い。
粒子(I)に配合されるその他の成分としては、以下
例示する通常洗剤組成物に配合可能な任意成分が挙げら
れる。粉末物性向上の為に、アルミノケイ酸塩を任意に
配合してもよい。液状の非イオン界面活性剤を使用する
場合は、前述した吸油能を有する非晶質のものを配合し
てもよく、そのことにより染みだしを少なくすることが
でき、耐ケーキングも向上する。また粒子表面を被覆し
てもよく、そのことにより、粉末の流動性は良好にな
る。しかしながらアルミノケイ酸塩はイオン交換能を有
するものであるため、粉末物性改善の目的に使用する以
外は、大部分は粒子(I)の粒子外に存在することが好
ましい。
粒子(I)の平均粒子径は300〜1000μmのものが好
ましく、なるべく粒径が揃った、粒度分布のシャープな
ものが好ましい。
粒子(I)は、通常用いられる撹拌・転動・混合等を
行うミキサー中で、粉末原料にバインダーを噴霧する等
の操作をすることによって容易に調製することができ
る。
粒子(II)はアルミノケイ酸塩やポリカルボン酸塩等
の1種以上のC成分の金属イオン封鎖剤だけからなるも
の、もしくは、粒子(II)はバインダーによる造粒物で
もよい。好ましくは、粒子(II)は以下の方法によって
調製するのが好ましい。アルミノケイ酸塩、ポリカルボ
ン酸塩、カルボン酸ポリマー等の金属イオン封鎖剤に加
えて、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィン
スルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシアルキレン
アルキルエーテル硫酸塩及びα−スルホ脂肪酸メチルエ
ステルから選択される一種以上である陰イオン界面活性
剤を主界面活性剤とし、脂肪酸塩やポリオキシエチレン
アルキルエーテル等の非イオン界面活性剤並びに硫酸ナ
トリウム等の無機物質を添加し、スラリーを調製する。
得られたスラリーを噴霧乾燥することによって、粉末化
したものを粒子(II)として使用する。より好ましくは
粒子(II)の嵩高度をあげるために、引用によりその開
示が本明細書に取り込まれる、特開昭61−69897号公
報、特開昭61−69898号公報、特開昭61−69900号公報に
記載されたような噴霧乾燥粒子を解砕・造粒する方法に
て高密度化したものを用いることが好ましい。前記高密
度化の製造方法を用いることによって、溶解性に優れた
粒子(II)を製造を得ることができ、アルカリ剤の作用
に先んじて効果的にイオン交換が作用することができ
る。
粒子(II)にはアルカリ剤を含まないほうが好ましい
が、噴霧乾燥の製造を容易にし、粒子の機械強度をあげ
るために、JISに規定されているような非晶質のケイ酸
ナトリウムを配合してもよい。しかしながら、アルカリ
剤の実質的に全ては前述の粒子(I)に含まれるべきで
あり、具体的には、全高密度粒状洗剤組成物中のアルカ
リ剤の、粒子(I)中の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩と
して占める割合は好ましくは60重量%以上、さらに好ま
しくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上であ
る。
本発明において具体的な組成例を挙げると、粒子
(I)としては、B成分の結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩、バインダー及び粉末物性を改善する程度のアルミノ
ケイ酸塩、必要に応じてその他アルカリ剤並びに香料、
蛍光染料等の洗剤添加物を含有するものである。粒子
(II)としては、陰イオン界面活性剤、ゼオライト等の
アルミノケイ酸塩、ポリカルボン酸塩もしくはカルボン
酸ポリマー、硫酸ナトリウム等の無機塩類、必要に応じ
て骨格物質としての非晶質ケイ酸ナトリウム並びに香
料、蛍光染料等の洗剤添加物を含有するものである。B
成分の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩をはじめとするアル
カリ剤は粒子(I)中に大部分をしめるが、C成分の金
属イオン封鎖剤は比較的、粒子(II)に配合しても大き
く洗浄力には影響しない。しかしながら、本発明で最も
効果的な組成は粒子(II)にB成分以外の金属イオン封
鎖剤(即ち、C成分)の殆どが含有されるものである。
更に、粒子(I)は比較的多量のバインダーでアルカリ
剤が被覆されているような状況であることが、最も効果
的である。
炭酸ナトリウムはアルカリ剤として使用してもよい
が、前述のごとく粒子(I)に含まれることが好まし
い。しかしながら炭酸ナトリウムは多量に配合する場
合、吸湿により結晶水を持ちやすく、外部に析出するな
どして、嵩密度の低下する原因となる。したがって、炭
酸ナトリウムの含有量は、全洗剤組成物中の好ましくは
10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。
本発明の粒状洗剤組成物に配合できるその他任意成分
としては、以下の様な成分も含有する事ができる。即
ち、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ
等の酵素、そのアルキル鎖が炭素原子数1〜4程度であ
る低級アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルホコハク酸
酸塩、タルク、カルシウムシリケート等のケーキング防
止剤、第3ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化ク
レゾール等の酸化防止剤、過炭酸ナトリウムなどの漂白
剤又はテトラアセチルエチレンジアミン等の漂白活性化
剤、蛍光染料、青味付剤、香料等を含むことができる。
この内、酵素、漂白剤又は漂白活性化剤は別途造粒した
ものを第3の粒子として配合してもよい。これらの任意
成分は特に限定されず、目的に応じた配合がなされてよ
い。
また、本発明の高密度粒状洗剤組成物に含まれるB成
分以外のアルカリ剤としては、例えば炭酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、溶解性を低下させない程度のJIS
1号、2号等のケイ酸ナトリウム等が挙げられる。
洗剤の標準濃度は、世界の国によって異なる。これは
国ごとに水道水の硬度が異なるためである。例えば、日
本国では通常4゜DH付近であるのに対し、米国では、6
゜DH以上、欧州では10゜DHを越える高硬度の水を洗濯用
水として使用している。このため金属イオン封鎖剤の絶
対量が変化するため、その結果、洗剤の標準濃度も、そ
れに応じて加減される。
従って、洗濯液の初期硬度が異なる場合の洗剤濃度は
次のようになる。
1)2〜6゜DHの洗濯用水に対しては、洗濯液中の洗剤
組成物の濃度が好ましくは0.33〜0.67g/L、さらに好ま
しくは0.33〜0.50g/Lである。
2)6〜10゜DHの洗濯用水に対しては、洗濯液中の洗剤
組成物の濃度が好ましくは0.50〜1.20g/L、さらに好ま
しくは0.50〜1.00g/Lである。
3)10〜20゜DHの洗濯用水に対しては、洗濯液中の洗剤
組成物の濃度が好ましくは0.80〜2.50g/L、さらに好ま
しくは1.00〜2.00g/Lである。
このような条件において本発明の高密度粒状洗剤組成
物は従来以上の優れた洗浄性能を得ることができる。な
お、DH硬度はイオンカップリングプラズマ法(ICP法)
で容易に測定することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定される
ものではない。
尚、得られた製品の物性値は、次に示す方法により測
定した。
(1)イオン捕捉能を有する物質の量 イオン捕捉能は、用いる金属イオン封鎖物質がイオン
交換体の場合とキレート剤の場合に対応して、それぞれ
以下のような方法で測定する。なお、金属イオン封鎖剤
のイオン捕捉能の表示方法として、実施例の表中ではア
ルカリ金属ケイ酸塩と同様にCEC(カルシウムイオン交
換容量)で表示している。また、DH硬度はイオンカップ
リングプラズマ法(ICP法)で測定する。
イオン交換体の場合 イオン交換体0.1gを精秤し、塩化カルシウム水溶液
(濃度はCaCO3として500ppm)100ml中に加え、25℃で60
分間撹拌した後、孔サイズ0.2μmのメンブランフィル
ター(アドバンテック社、ニトロセルロース製)を用い
て濾過を行い、その濾液10ml中に含まれるCa量をEDTA滴
定により測定する。その値よりイオン交換体のカルシウ
ムイオン交換容量(カチオン交換容量)を求める。
キレート剤の場合 カルシウムイオン電極を用いて、キレート剤のカルシ
ウムイオン捕捉能を下記のようにして測定する。なお、
溶液は全て以下の緩衝液を用いて調製する。
緩衝液;0.1M−NH4Cl−NH4OH buffer(pH10.0) (i)検量線の作成 標準カルシウムイオン溶液を作成し、電位測定をと
り、図1の如きカルシウムイオン濃度の対数と電位の関
係を示す検量線を作成する。
(ii)カルシウムイオンの捕捉能の測定 約0.1gのキレート剤を秤量し、100mLメスフラスコに
仕込み、上記の緩衝液でメスアップする。これに、カル
シウムイオン濃度が20000ppm(CaCO3換算)に相当するC
aCl2水溶液(pH1.0)をビュレットから滴下する。滴下
はCaCl2水溶液を0.1〜0.2mLずつ加えて行い、その時の
電位を読み取る。また、キレート剤を含有しない緩衝液
にも同様にCaCl2水溶液滴下を行う。この溶液をブラン
ク溶液と称する。図1の検量線よりカルシウムイオン濃
度を求め、CaCl2水溶液の滴下量とカルシウムイオン濃
度の関係をグラフに示す(図2)。図2中、線Pはブラ
ンク溶液(キレート剤を使用しない緩衝液を用いた場
合)のデータを示し、線Qはキレート剤含有緩衝液を用
いた場合のデータを示す。線Qの延長線と、横軸との交
点をAとし、Aにおけるブランク溶液のカルシウムイオ
ン濃度から、キレート剤のカルシウムイオン捕捉能を求
める。
(2)結晶性アルカリ金属ケイ酸塩の平均粒径及び粒度
分布 平均粒径及び粒度分布の測定は、レーザー回折式粒度
分布測定装置を用いて行う。すなわち、レーザー回折式
粒度分布測定装置LA−700型((株)堀場製作所製)の
測定セル内に約200mlのエタノールを注入し、試料約0.5
〜5mgを懸濁する。続いて、超音波を照射しながら1分
間攪拌し、試料の分散を十分に行い、その後、He−Neレ
ーザー(632.8nm)を入射し、その回折/散乱パターン
より粒度分布を測定する。解析は、Fraunhofer回折理論
とMie散乱理論とを併用し、液中の浮遊粒子の粒度分布
を0.04〜262μmの範囲で測定する。平均粒径は、粒度
分布のメジアン径とする。
調製例1(結晶性アルカリ金属ケイ酸塩A) 2号ケイ酸ソーダ(SiO2/Na2Oモル比=2.5)1000重量
部に水酸化ナトリウム55.9重量部及び水酸化カリウム8.
5重量部を加え、ホモミキサーにより攪拌を行い水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムを溶解した。ここに、微分
散した無水炭酸カルシウム5.23重量部及び硝酸マグネシ
ウム6水塩0.13重量部を加え、ホモミキサーを用いて混
合した。混合物をニッケル製坩堝に適量採り、700℃の
温度で、空気中1時間焼成し、急冷後得られた焼成体を
粉砕して本発明における結晶性アルカリ金属ケイ酸塩A
を得た。この粉末のイオン交換能は305CaCO3mg/gと高い
ものであった。
調製例2(非晶質アルミノケイ酸塩) イオン交換水に炭酸ソーダを溶解させ、6重量%濃度
の水溶液を用意した。この水溶液132gとアルミン酸ソー
ダ水溶液(Conc.50重量%)38.28gを容量1000mlの邪魔
板付き反応槽に入れた。得られた混合溶液に、強攪拌
下、2倍の水で希釈した3号水ガラス201.4gを、40℃に
て、20分間かけて滴下しつつ反応させた。この際、CO2
ガスを吹き込むことによって反応系のpHをコントロール
し(pH=10.5)、反応速度を最適化した。続いて反応系
を50℃まで加熱し、50℃で30分間攪拌した。その後、反
応系にCO2ガスを吹き込み、過剰アルカリを中和した(p
H=9.0)。得られた中和スラリーを、濾紙(東洋濾紙
(株)製No.5C)を用いて、減圧下に濾過した。濾過ケ
ーキを、1000倍の水で洗浄し、濾過乾燥(105℃、300to
rr、10時間)した。さらに、解砕を行い、本発明におけ
る非晶質アルミノケイ酸塩粉体を得た。なおアルミン酸
ソーダ水溶液は、1000mlの4つ口フラスコにA1(OH)32
43gと48重量%NaOH水溶液298.7gを入れて混合し、攪拌
下110℃まで加熱し、30分間溶解して調製した。
得られた非晶質アルミノケイ酸塩の組成は、原子吸光
分析及びプラズマ発光分析の結果、Al2O3=29.6重量
%、SiO2=52.4重量%、Na2O=18.0重量%であった(1.
0Na2O・Al2O3・3.10SiO2)。また、Caイオン捕捉能は17
6CaCO3mg/g、吸油能は285ml/100g、0.1μm未満の細孔
径を持つ細孔容積の比率は全細孔中9.4容積%、0.1μm
以上、2.0μm以下の細孔径を持つ細孔容積の比率は全
細孔中76.3容積%、含有水分量は11.2重量%であった。
実施例1 調製例1で合成した結晶性アルカリ金属ケイ酸塩(表
中、結晶シリケートと略記する)A(平均粒径:8μm)
33.0重量部をレディゲミキサー(松坂技研(株)製、ジ
ャケット付き)に投入した。ジャケット温度を70℃にて
保温しながら上記成分を攪拌した。続いて、予め70℃の
状態でポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名:
「ノニデットR−7」、三菱化学(株)製、そのアルキ
ル鎖の炭素原子数は12〜15であり、平均EO付加モル比数
は7.2である)10.0重量部とパルミチン酸(商品名:
「ルナックP−95」、花王(株)製)5.0重量部とをブ
レンドして混合物を調製し、得られた混合物をスプレー
状で添加することにより、上記成分をさらに造粒した。
なお、脂肪酸はアルカリ能の高い結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩Aの表面にて一部ないし全部が脂肪酸塩に中和さ
れており、よって結晶性アルカリ金属ケイ酸塩Aは、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルと脂肪酸塩とを含有
してなるゲル体により被覆された。さらに、粉末物性向
上のためにゼオライト(4A型;平均粒径:3μm、東ソー
(株)製)3.0重量部を添加することにより粒子表面を
被覆した。得られた結晶性アルカリ金属ケイ酸塩(以
下、「結晶性シリケート粒子」と略記する)(I)は嵩
密度0.89g/cm3、平均粒径452μmであった。
ゼオライト(4A型;平均粒径;3μm、東ソー(株)
製)17.0重量部、アクリル酸−マレイン酸コポリマー
(商品名:「ソカランCP−5」(BASF社製)、重量平均
分子量:70000)5.0重量部、硫酸ナトリウム6.0重量部、
亜硫酸ナトリウム1.0重量部、及び蛍光染料B(商品
名:「チノパールCBS−X」、チバガイギー(株)製)
0.4重量部を添加することにより、固形分50重量%の水
性スラリーを調製した。この得られたスラリーを向流型
噴霧乾燥機にて噴霧乾燥し、自重の約5重量%の水分を
含む噴乾粒子Lを得た。その後、この噴乾粒子L30.5重
量部と、調製例2で合成した非晶質アルミノケイ酸塩4.
6重量部をレディゲミキサー(松坂技研(株)製、ジャ
ケット付き)に投入した。上記成分をジャケット温度を
70℃にて保温しながら撹拌した。続いて、予め70℃でポ
リオキシエチレンアルキルエーテル(商品名:「ノニデ
ットR−7」、三菱化学(株)製、そのアルキル鎖の炭
素原子数は12〜15であり、平均EO付加モル比数は7.2で
ある。)8.0重量部とポリエチレングリコール(商品
名:「KPEG」、花王(株)製、重量平均分子量:8000)
1.0重量部をブレンドして混合物を調製し、得られた混
合物をミキサー中の上記成分にスプレー状で添加するこ
とにより。上記成分をさらに造粒した。さらに、粉末物
性向上のためにゼオライト(4A型)3.0重量部を添加す
ることにより、粒子を表面被覆した。得られた金属イオ
ン封鎖剤粒子(I)は嵩密度0.79g/cm3、平均粒径405μ
mであった。
上述で得られた結晶性シリケート粒子(I)51.0重量
部、金属イオン封鎖剤粒子(I)47.5重量部およびプロ
テアーゼ造粒物(引用によりその開示が本明細書に取り
込まれる、特開平5−25492号公報記載のアルカリプロ
テアーゼK−16の造粒物)0.5重量部、セルラーゼ造粒
物(引用によりその開示が本明細書に取り込まれる、特
開昭63−264699号公報記載のアルカリセルラーゼKの造
粒物)0.5重量部、リパーゼ造粒物(商品名:「リポラ
ーゼ100T」、NOVO Nordisk Bioindustry社製)0.3重量
部をVブレンダーに投入した。上記成分を撹拌混合して
いるところに、香料0.2重量部をスプレーを行うことで
賦香し、本発明品1の洗剤組成物100.0重量部を得た。
比較例1 前述の噴乾粒子L30.5重量部、調製例1で合成した結
晶性アルカリ金属ケイ酸塩A33.0重量部、及び調製例2
で合成した非晶質アルミノケイ酸塩4.6重量部を、レデ
ィゲミキサー(松坂技研(株)製、ジャケット付き)に
投入した。上記成分を室温で撹拌しているところに、予
め70℃で前述のポリオキシエチレンアルキルエーテル
(商品名:「ノニデットR−7」)18.0重量部、パルミ
チン酸(商品名:「ルナックP−95」)5.0重量部およ
びポリエチレングリコール(商品名:「KPEG」)1.0重
量部をブレンドして混合物を調製し、その得られた混合
物をスプレー状で添加することにより、上記成分をさら
に造粒した。さらに、粉末物性向上のためにゼオライト
(4A型)6.0重量部を添加することにより、粒子を表面
被覆した。得られる。同一粒子中に結晶性アルカリ金属
ケイ酸塩成分とそれ以外の金属イオン封鎖剤とを含有し
てなる、比較品(I)は嵩密度0.77g/cm3、平均粒径435
μmであった。
さらに上述の比較品粒子(I)98.5重量部とプロテア
ーゼ造粒物(特開平5−25492号公報記載のアルカリプ
ロテアーゼK−16の造粒物)0.5重量部、セルラーゼ造
粒物(特開昭63−264699号公報記載のアルカリセルラー
ゼKの造粒物)0.5重量部、リパーゼ造粒物(商品名:
「リポラーゼ100T」)0.3重量部をVブレンダーに投入
した。上記成分を攪拌混合しているところに、香料0.2
重量部をスプレーを行うことで賦香し、比較例1の洗剤
組成物100.0重量部を得た。
実施例2 調製例1で合成した結晶性アルカリ金属ケイ酸塩A
(平均粒径:8μm)30.5重量部をレディゲミキサー(松
坂技研(株)製、ジャケット付き)に投入し、ジャケッ
ト温度を80℃にて保温しながら上記成分を攪拌した。続
いて、予め70℃でポリオキシエチレンアルキルエーテル
(商品名:「エマルゲン108」、(花王(株)製、その
アルキル鎖の炭素原子数は12であり、平均EO付加モル数
は6.0である。)11.0重量部、半硬化牛脂脂肪酸(商品
名:「ルナックTH」、花王(株)製)2.5重量部および
ポリエチレングリコール(花王(株)製、重量平均分子
量:10000)2.5重量部をブレンドして混合物を調製し、
その得られた混合物をスプレー状で添加することによ
り、上記成分をさらに造粒した。なお、脂肪酸はアルカ
リ能の高い結晶性アルカリ金属ケイ酸塩Aの表面にて一
部ないし全部が脂肪酸塩に中和されて、結晶性アルカリ
金属ケイ酸塩Aは、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、脂肪酸塩およびポリエチレングリコールを含有して
なるゲル化物により被覆された。さらに、粉末物性向上
のためにゼオライト(4A型;平均粒径:3μm、東ソー
(株)製)3.0重量部を添加することにより、粒子を表
面被覆した。得られた結晶性シリケート粒子(II)は嵩
密度0.87g/cm3、平均粒径468μmであった。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(そのア
ルキル鎖の炭素原子数は12である)10.0重量部、アルキ
ル硫酸ソーダ(そのアルキル鎖の炭素原子数は14であ
る)2.0重量部、アクリル酸−マレイン酸コポリマー
(商品名:「ソカランCP−5」)2.0重量部、ポリアク
リル酸ソーダ(重量平均分子量:10000)1.0重量部、ゼ
オライト(4A型)17.0重量部、クエン酸ソーダ(磐田化
学(株)製)2.0重量部、JIS1号ケイ酸ナトリウム3.0重
量部、硫酸ナトリウム5.0重量部、亜硫酸ナトリウム1.0
重量部、及び蛍光染料S(商品名:「ホワイテックスS
A」、住友化学(株)製)0.3重量部をを添加することに
より、固形分50重量%の水性スラリーを調製した。この
得られたスラリーを向流型噴霧乾燥機にて噴霧乾燥し、
自重の約6重量%の水分を含む噴乾粒子Μを得た。その
後、この噴乾粒子Μ46.0重量部をハイスピードミキサー
(深江工業(株)製)に投入し、造粒を行った。さら
に、粉末物性向上のためにゼオライト(4A型)3.0重量
部を添加することにより、粒子を表面被覆した。得られ
た金属イオン封鎖剤粒子(II)は嵩密度0.75g/cm3、平
均粒径426μmであった。
上述で得られた結晶性シリケート粒子(II)49.5重量
部、金属イオン封鎖剤粒子(II)49.0重量部、プロテア
ーゼ造粒物(特開平5−25492号公報記載のアルカリプ
ロテアーゼK−16の造粒物)0.5重量部、セルラーゼ造
粒物(特開昭63−264699号公報記載のアルカリセルラー
ゼKの造粒物)0.5重量部、及びリパーゼ造粒物(商品
名:「リポラーゼ100T」)0.3重量部をVブレンダーに
投入した。上記成分を攪拌混合しているところに、香料
0.2重量部をスプレーを行うことで賦香し、本発明品2
の洗剤組成物100.0重量部を得た。
比較例2 前述の噴乾粒子Μ46.0重量部および調製例1で合成し
た結晶性アルカリ金属ケイ酸塩A30.5重量部をレディゲ
ミキサー(松坂技研(株)製、ジャケット付き)に投入
した。上記成分を室温で攪拌しているところに、予め80
℃で前述のポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品
名:「エマルゲン108」)11.0重量部、半硬化牛脂脂肪
酸(商品名:「ルナックTH」)2.5重量部およびポリエ
チレングリコール(重量平均分子量:2.5重量部)をブレ
ンドして混合物を調製し、その得られた混合物をスプレ
ー状で添加することにより、上記成分をさらに造粒し
た。さらに、粉末物性向上のためにゼオライト(4A型)
6.0重量部を添加することにより、粒子を表面被覆し
た。得られる。同一粒子中に結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩及びそれ以外の金属イオン封鎖剤を含有してなる、比
較品粒子(II)は嵩密度0.80g/cm3、平均粒径430μmで
あった。
さらに上述の比較品粒子(II)98.5重量部とプロテア
ーゼ造粒物(特開平5−25492号公報記載のアルカリプ
ロテアーゼK−16の造粒物)0.5重量部、セルラーゼ造
粒物(特開昭63−264699号公報記載のアルカリセルラー
ゼKの造粒物)0.5重量部、リパーゼ造粒物(商品名:
「リポラーゼ100T」)0.3重量部をVブレンダーに投入
した。上記成分を攪拌混合しているところに、香料0.2
重量部をスプレーを行うことで賦香し、比較品2の洗剤
組成物100.0重量部を得た。
実施例3 結晶性アルカリ金属ケイ酸塩B(δ−Na2O・2SiO2、S
KS−6TM粉末品(ヘキストトクヤマ(株)製)をハンマ
ーミルで平均粒径23μmにしたもの;「SKS−6」:平
均粒径:23μm,248CaCO3mg/g)25.0重量部、調製例2で
合成した非晶質アルミノケイ酸塩6.0重量部および蛍光
染料S0.2重量部をレディゲミキサー(松坂技研(株)
製、ジャケット付き)に投入し、ジャケット温度を70℃
にて保温しながら上記成分を攪拌した。続いて、予め70
℃でポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名:
「ソフタノール70」、日本触媒(株)製、そのアルキル
鎖の平均炭素原子数は12.7であり、平均EO付加モル数は
7.0である)10.0重量部とポリエチレングリコール(花
王(株)製、重量平均分子量:10000)4.0重量部とをブ
レンドして混合物を調製し、得られた混合物ををスプレ
ー状で添加することにより、上記成分をさらに造粒し
た。なお、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩Bは、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルおよびポリエチレングリコ
ールを含有してなるゲル化物により被覆された。さら
に、粉末物性向上のためにゼオライト(4A型)3.0重量
部を添加することにより、粒子を表面被覆した。得られ
た結晶性シリケート粒子(III)は嵩密度0.85g/cm3、平
均粒径465μmであった。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(そのア
ルキル鎖の炭素原子数は12である。)5.0重量部、アル
キル硫酸ソーダ(そのアルキル鎖の炭素原子数は14であ
る。)8.0重量部、アクリル酸−マレイン酸コポリマー
(商品名:「ソカランCP−5」)3.0重量部、ゼオライ
ト(4A型)16.0重量部、炭酸ナトリウム1.5重量部、JIS
1号ケイ酸ナトリウム2.5重量部、硫酸ナトリウム6.0重
量部、亜硫酸ナトリウム1.0重量部、及び蛍光染料T0.3
重量部を添加することにより、固形分50重量%の水性ス
ラリーを調製した。この得られたスラリーを向流型噴霧
乾燥機にて噴霧乾燥し、自重の約6重量%の水分を含む
噴乾粒子Nを得た。その後、この噴乾粒子N46.1重量部
をハイスピードミキサー(深江工業(株)製)に投入し
た。上記成分を攪拌しているところに、予め70℃で前述
のポリオキシエチレンアルキルエーテル(商品名:「ソ
フタノール70」)1.2重量部を混合したものを添加しな
がら造粒を行った。さらに、粉末物性向上のためにゼオ
ライト(4A型)3.0重量部を添加することにより、粒子
を表面被覆した。得られた金属イオン封鎖剤粒子(II
I)は嵩密度0.74g/cm3、平均粒径407μmであった。
上述の結晶性シリケート粒子(III)48.2重量部、金
属イオン封鎖剤粒子(III)50.3重量部およびプロテア
ーゼ造粒物(特開平5−25492号公報記載のアルカリプ
ロテアーゼK−16の造粒物)0.9重量部、セルラーゼ造
粒物(特開昭63−264699号公報記載のアルカリセルラー
ゼKの造粒物)0.2重量部、リパーゼ造粒物(商品名:
「リポラーゼ100T」)0.2重量部をVブレンダーに投入
した。上記成分を攪拌混合しているところに、香料0.2
重量部をスプレーを行うことで賦香し、本発明品3の洗
剤組成物100.0重量部を得た。
比較例3 前述の噴乾粒子N46.1重量部、結晶性アルカリ金属ケ
イ酸塩B25.0重量部、調製例2で合成した非晶質アルミ
ノケイ酸塩6.0重量部および蛍光染料S0.2重量部をレデ
ィゲミキサー(松坂技研(株)製、ジャケット付き)に
投入し、これらを室温で攪拌しているところに、予め70
℃で混合しておいた前述のポリオキシエチレンアルキル
エーテル(商品名:「ソフタノール70」)11.2重量部お
よびポリエチレングリコール(重量平均分子量:10000)
4.0重量部をスプレー状で添加し、さらに造粒した。さ
らに、粉末物性向上のためにゼオライト(4A型)6.0重
量部を添加することにより、粒子を表面被覆した。得ら
れる。同一粒子中に結晶性アルカリ金属ケイ酸塩及びそ
れ以外の金属イオン封鎖剤を含有してなる、比較品粒子
(III)は嵩密度0.81g/cm3、平均粒径410μmであっ
た。
上述で得られた比較品粒子(III)98.5重量部とプロ
テアーゼ造粒物(特開平5−25492号公報記載のアルカ
リプロテアーゼK−16の造粒物)0.9重量部、セルラー
ゼ造粒物(特開昭63−264699号公報記載のアルカリセル
ラーゼKの造粒物)0.2重量部、リパーゼ造粒物(商品
名:「リポラーゼ100T」)0.2重量部をVブレンダーに
投入した。上記成分を攪拌混合しているところに、香料
0.2重量部をスプレーを行うことで賦香し、比較品3の
洗剤組成物100.0重量部を得た。
試験例 上述の実施例及び比較例において得られる洗剤組成物
を用いて、以下の条件で洗浄試験を行った。
人工汚染布の調製 下記組成の人工汚染液を布に付着して人工汚染布を調
製した。人工汚染液の布への付着は、グラビアロールコ
ーターを用いて人工汚染液を布に印刷することで行っ
た。人工汚染液を布に付着させ人工汚染布を作製する工
程は、グラビアロールのセル容量58cm3/cm2、塗布速度
1.0m/min、乾燥温度100℃、乾燥時間1分で行った。布
は木綿金巾2003布(谷頭商店製)を使用した。
人工汚染液の組成 ラウリン酸 0.44重量% ミリスチン酸 3.09重量% ペンタデカン酸 2.31重量% パルミチン酸 6.18重量% ヘプタデカン酸 0.44重量% ステアリン酸 1.57重量% オレイン酸 7.75重量% トリオレイン 13.06重量% パルミチン酸n−ヘキサデシル 2.18重量% スクアレン 6.53重量% 卵白レシチン液晶物 1.94重量% 鹿沼赤土 8.11重量% カーボンブラック 0.01重量% 水道水 バランス 洗浄条件 ターゴトメーターを使用して、回転数100rpm、洗濯時
間10分、温度20℃、使用水4゜DH(Ca/Mg=3/1)で、洗
濯濃度0.5g/Lにて洗濯を行った。なお通常、洗濯用水の
硬度成分はCa2+、Mg2+に代表され、その重量比はCa/Mg
=(60〜85)/(40〜15)程度であるが、ここではモデ
ル水としてCa/Mg=3/1を用いた。また゜DHとはMgイオン
の等モルのCaに置換した際の硬度である。
洗浄率の算出 原布及び洗浄前後の550nmにおける反射率を自記色彩
計(島津製作所製)にて測定し、次式によって洗浄率D
(%)を算出した。
D=(L2−L1)/(L0−L1)×100(%) L0:原布の反射率 L1:洗浄前汚染布の反射率 L2:洗浄後汚染布の反射率 表1〜表3に、洗剤組成物の組成、洗浄率を示す。
なお、本明細書において、B成分以外の金属イオン封
鎖剤のカルシウムイオン捕捉能は次の通りである。
ゼオライト(4A型):280CaCO3mg/g アクリル酸−マレイン酸コポリマー:380CaCO3mg/g ポリアクリル酸ソーダ:220CaCO3mg/g クエン酸ソーダ:310CaCO3mg/g 以上の結果から、本発明の実施例の洗剤組成物のよう
に、それぞれ結晶性アルカリ金属ケイ酸塩を含有する粒
子と金属イオン封鎖剤を含有する粒子を含有してなり、
結晶性アルカリ金属ケイ酸塩成分と金属イオン封鎖剤成
分とが実質的に別粒子として存在する洗剤組成物は、同
一の組成を有し、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩成分と金
属イオン封鎖剤成分とが同一粒子中に存在する比較例の
洗剤組成物に対して、より優れた洗浄力を有することが
明らかとなる。
また、実施例1で製造した結晶性アルカリ金属ケイ酸
塩粒子(I)36.0重量部、金属イオン封鎖剤粒子(II)
62.5重量部、及び残部を実施例1と同じアフターブレン
ド品で配合した洗剤を調製し、以下の条件で洗浄試験を
行う。
使用水を8゜DH、洗濯温度を30℃に変更し、使用濃度
を1.2g/Lで洗浄試験を行う。その他の条件は試験例と同
様である。その結果、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩成分
と金属イオン封鎖剤成分とが同一の粒子中に含有してな
る洗剤組成物と比較して優れた洗浄力が得られる。
さらに、実施例1で製造した結晶性アルカリ金属ケイ
酸塩粒子(I)20.0重量部、金属イオン封鎖剤粒子(I
I)78.5重量部、及び残部を実施例1と同じアフターブ
レンド品で配合した洗剤を調製し、以下の条件で洗浄試
験を行う。
使用水を15゜DH、洗濯温度を40℃に変更し、使用濃度
を2.5g/Lで洗浄試験を行う。その他の条件は試験例と同
様である。その結果、結晶性アルカリ金属ケイ酸塩成分
と金属イオン封鎖剤成分とが同一の粒子中に含有してな
る洗剤組成物と比較して優れた洗浄力が得られる。
産業上の利用可能性 本発明の高密度粒状洗剤組成物は結晶性アルカリ金属
ケイ酸塩を含有する粒子及び金属イオン封鎖剤を含有す
る粒子を含有してなり、それぞれの粒子は別粒子として
洗剤組成物中に配合されているので、少ない使用量で優
れた洗浄力を発揮することができる。
以上に述べた本発明は、明らかに同一性の範囲のもの
が多種存在する。そのような多様性は発明の意図及び範
囲から離脱したものとはみなされず、当業者に自明であ
るそのようなすべての変更は、以下の請求の範囲の技術
範囲内に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 博之 和歌山県和歌山市湊1334番地 花王株式 会社研究所内 (56)参考文献 特開 平6−116588(JP,A) 特開 平9−125098(JP,A) 特開 平2−178398(JP,A) 特開 平4−36398(JP,A) 特表 平6−507197(JP,A) 特表 平6−500141(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 3/08 C11D 3/12 C11D 17/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分 A)1種以上の界面活性剤、 B)SiO2/Na2Oがモル比で0.5〜2.6である、1種以上の
    結晶性アルカリ金属ケイ酸塩、 C)Caイオン捕捉能が200CaCO3mg/g以上である、B成分
    以外の1種以上の金属イオン封鎖剤 を含有してなり、A成分、B成分、及びC成分の合計量
    が全粒状洗剤組成物中の70〜100重量%であり、且つA
    成分に対するB成分の割合が重量比でB/A=9/1〜9/11で
    あり、C成分に対するB成分の割合が重量比でB/C=4/1
    〜1/15であり、 該高密度粒状洗剤組成物がB成分の結晶性アルカリ金属
    ケイ酸塩を含有するバインダー被覆粒子(I)と、C成
    分の金属イオン封鎖剤を含有する粒子(II)とを含有し
    てなり、該粒子(I)と該粒子(II)とが実質的に別粒
    子として存在する高密度粒状洗剤組成物。
  2. 【請求項2】B成分である結晶性アルカリ金属ケイ酸塩
    以外のアルカリ剤の含有量が全粒状洗剤組成物中20重量
    %以下である、請求項1記載の高密度粒状洗剤組成物。
  3. 【請求項3】炭酸ナトリウムの含有量が全粒状洗剤組成
    物中10重量%以下である請求項1又は2記載の高密度粒
    状洗剤組成物。
  4. 【請求項4】粒子(I)の平均粒子径が300〜1000μm
    である請求項1〜3いずれか記載の高密度粒状洗剤組成
    物。
  5. 【請求項5】粒子(I)において、B成分を含む成分が
    有機物質のバインダーによって被覆されている請求項1
    〜4いずれか記載の高密度粒状洗剤組成物。
  6. 【請求項6】バインダーが非イオン界面活性剤を含有し
    てなり、該非イオン界面活性剤の含有量が該バインダー
    の50重量%以上である、請求項5記載の高密度粒状洗剤
    組成物。
  7. 【請求項7】バインダーが、 1)1種以上の非イオン界面活性剤、 2)1種以上の非イオン界面活性剤と1種以上のゲル化
    可能な陰イオン界面活性剤との混合物、 3)1種以上の非イオン界面活性剤と1種以上の、平均
    重量分子量が3000以上のポリエチレングリコールとの混
    合物、並びに 4)1種以上の非イオン界面活性剤、1種以上のゲル化
    可能な陰イオン界面活性剤、及び1種以上の、平均重量
    分子量が3000以上のポリエチレングリコールの混合物、 から選ばれる請求項5又は6記載の高密度粒状洗剤組成
    物。
  8. 【請求項8】B成分の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が下
    記(1)式 xM2O・ySiO2・zMemOn・wH2O (1) (式中、Mは周期律表のI a族元素を表し、MeはII a、I
    I b、III a、IV aもしくはVIII族元素から選ばれる1種
    以上を表し、y/x=0.5〜2.6、z/x=0.01〜1.0、n/m=0.
    5〜2.0、w=0〜20である。) で示される組成のものである請求項1〜7いずれか記載
    の高密度粒状洗剤組成物。
  9. 【請求項9】B成分の結晶性アルカリ金属ケイ酸塩が下
    記(2)式 M2O・x′SiO2・y′H2O (2) (式中、Mはアルカリ金属原子を表し、x′=1.5〜2.
    6、y′=0〜20である。) で示される組成のものである請求項1〜7いずれか記載
    の高密度粒状洗剤組成物。
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