JP2662221B2 - 高密度粒状濃縮洗剤組成物 - Google Patents
高密度粒状濃縮洗剤組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は高密度粒状濃縮洗剤組成物に関する。
〔従来の技術〕
近年、省資源的観点や洗剤の輸送面、主婦の持ち運び
や置き場所などの便宜性から高密度の粉末洗剤への要望
が増加してきている。 しかし、特にアニオン性界面活性剤を主活性剤とする
高密度の粉末洗剤は一般に満足すべき溶解速度を有して
いないことが明らかになっている。これは高密度化する
ことにより、粉末洗剤の溶解速度に決定的な意味をもつ
多孔質性を失うからであると考えられている。 高密度粉末洗剤の溶解速度を上げるために種々の研究
がなされてきた。特開昭48−61511号公報には高密度洗
剤の粒子径が溶解速度に影響を及ぼすことが記載されて
いる。特開昭58−132093号公報には、アニオン性界面活
性剤と水溶性のアニオン性重合体の緊密混合物を調製
し、その後他の洗剤成分を配合することにより分散溶解
性が改善できることが記載されている。特開昭60−9669
8号公報には高密度粉末洗剤を水不溶性微粉体で被覆す
ることにより粉末物性、溶解性共によくなることが記載
されている。特開昭61−246300号公報にはアニオン性界
面活性剤のカリウム塩とケイ酸塩を含有する高密度洗剤
が、特開昭62−45696号公報にはアルキルベンゼンスル
ホン酸カリウム塩とポリオキシエチレン(=8〜30)
アルキルエーテルを含有する解砕物を水不溶性微粉体で
被覆した高密度洗剤が、特開昭61−231098号公報にはア
ニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤とポリエチ
レングリコールを含有する高密度洗剤が、特開昭61−23
1099号公報にはアニオン性界面活性剤とポリアクリル酸
塩とポリエチレングリコールを含有する高密度洗剤が良
好な溶解性を示すことが記載されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、この様な高密度の粉末洗剤は一般に満足すべ
き分散・溶解性を有しておらず、例えば前述の特開昭58
−132093号公報記載の例においても、多少の効果は認め
られるものの、日本国において冬場一般的に用いられる
ような冷水中で、洗剤粒子集団が比較的大きな機械力を
受けないで一定時間以上放置される様な条件下では、そ
の分散・溶解性は未だ不十分であり、根本的な解決に至
っていない。 例えば、5℃といった冷水は、冬場の日本国における
家庭洗濯では一般に用いられうる温度の水である。この
様な冷水で通常の全自動洗濯機を使用する場合、最初に
洗濯物と洗剤を入れ、次に開始スウィッチを入れること
により、注水からの洗濯サイクルが始まるのが一般的で
あるが、この注水時間内に、洗剤粒子の集団が、物理的
な機械力をあまり受けない状態でゆっくりと水の浸透を
受け、それと共に粒子表面に非常に高濃度の洗剤成分と
水の混じったペースト状の相が形成され、粒子同志の合
一が起こる。そして、このような粒子の集団全体が水和
した高粘稠なペースト状の相で覆われ、その後の撹拌に
よる機械力では再分散しきれず、通常の洗濯時間内では
溶解しきれなくなることが起こり、消費者にとって非常
に望ましくないものであった。また、このような高粘稠
なペースト状の相の形成は、組成物中の界面活性剤成分
が陰イオン界面活性剤主体である場合に特に起こり易
い。 一方、従来の単なる噴霧乾燥洗剤の様な低密度の洗剤
では、洗剤粒子が多孔質で多量の空気を含んでおり、水
に浮き易く、浮力で分散し、また仮に水中で粒子同志が
合一しても、その集団自体の密度が低く比較的多量の空
気を含んでいるため、機械力により容易に再分散溶解
し、このような問題は生じ難いのである。 これらの観点から、高密度粒状洗剤において、前述の
特開昭58−132093号の例の様に、洗剤組成物中の界面活
性剤、特に陰イオン性界面活性剤に着目し、その高粘稠
なペースト状相の形成を抑制すべく、種々の減粘剤、ハ
イドロトロープ剤の添加等を試みたが、前述の如く冬場
の日本的な洗濯条件下では、わずかな改良効果は認めら
れるものの、根本的な解決にはいたらず、従って陰イオ
ン性界面活性剤と水との高粘稠なペースト状相の形成が
高密度粒状洗剤の分散溶解性阻害の一因ではあるが主因
ではないことが明らかになった。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、その主因を探るべくさらに鋭意検討を
進めた結果、高密度粒状洗剤が極めて低温の水中に置か
れた場合、洗剤粒子集団の表面から水の浸透を受け、そ
れに伴い高面活性剤の水和が起こり、また水溶性塩類が
水和熱を発しながら水和し、次いで溶出してゆき、塩類
を溶出した水がさらに集団内部へ浸透するにつれて、よ
り高濃度な塩溶液となり、ついには、周囲の低温の系に
熱を奪われて温度降下し、過飽和状態となって結晶を析
出し、その結晶の存在が界面活性剤の粘稠なペースト状
の相をより硬くし、さらには析出する結晶同志の連結に
よってその相自体を強固な水和固体状の相へと変化さ
せ、その後に機械力が加わっても容易に分散溶解し難い
ものにしていることが明らかになった。つまり、ある特
定量以上の水溶性かつ結晶性の塩類の存在が高密度粒状
洗剤の冷水中における分散溶解性阻害の主因であること
を先に見出した(特願昭61−7598号)。 一方、高密度粒状洗剤は界面活性剤が多いが故に長期
間保存時の自由流動性が悪化するという問題がある。本
発明者らは更に検討を続けた結果、ケイ酸塩を多く配合
すればこの問題を解決できることを見出し、本発明を完
成した。 即ち本発明は、 (a) 陰イオン性界面活性剤の含量が70重量%以上で
ある有機界面活性剤30〜50重量% (b) 炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、トリポリリ
ン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム及びオルトリン
酸ナトリウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上
の水溶性かつ結晶性の無機塩類2〜15重量%(但し、
(b)成分として炭酸ナトリウムを含有する場合には、
炭酸ナトリウムの含有量は10重量%未満である。) (c) SiO2対Na2Oモル比が1.0より大きいケイ酸ナト
リウム10〜25重量% (d) ゼオライト10〜30重量% を含有する高密度粒状濃縮洗剤組成物に対し、更に粒状
水溶性且つ結晶性のアルカリ性無機塩類を5〜25重量%
乾式配合してなることを特徴とする高密度粒状濃縮洗剤
組成物を提供するものである。 本発明で高密度とは嵩密度が0.5g/cm3以上、好ましく
は0.6g/cm3以上をいう。 本発明に使用される好ましい有機界面活性剤として
は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテル
硫酸塩、アルキル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、ア
ルカンスルホン酸塩、飽和または不飽和脂肪酸塩、ポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノール
アミドまたはその塩が挙げられる。 有機界面活性剤の配合量は30〜50重量%の範囲であ
る。含有量が30重量%未満の場合は十分な洗濯性能が得
られず、また50重量%を越えると製造適性並びに得られ
る洗剤の粉末物性が悪くなり好ましくない。 有機界面活性剤のうち、特に陰イオン性活性剤は、水
中で粘稠なペースト状の相を形成し易く、水溶性かつ結
晶性の多量の塩類の存在による悪影響を受け易いため、
陰イオン性界面活性剤を主体として用いた場合、その冷
水中における分散溶解性は特に不十分であった。従っ
て、用いられる有機界面活性剤中、陰イオン性界面活性
剤含有量が70重量%以上である場合、本発明の効果は特
に顕著である。 水溶性かつ結晶性の無機塩類の例としては、アルカリ
金属またはアンモニウムの塩化物、硫酸塩、硫酸水素
塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩、セ
スキ炭酸塩、ホウ酸塩、無機リン酸塩、(例えば、トリ
ポリリン酸塩、ピロリン酸塩、約6〜21の重合度を有す
る高分子メタリン酸塩、オルトリン酸塩等)及びSiO2対
アルカリ金属酸化物のモル比が1.0以下のケイ酸塩、例
えばオルトケイ酸塩、メタケイ酸塩等であるが、特に前
記のもののナトリウム塩が挙げられる。 本発明で含有量を限定する水溶性かつ結晶性の無機塩
類は、前記の塩のうち、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウ
ム、オルトリン酸ナトリウムである。これらの塩は、そ
の他の塩より比較的温度による溶解度差が大きいため、
水溶液から結晶を析出し易く、しかも低温で比較的多く
の結晶水を取り結晶同志を連結させ易くその構造が強固
であるため、高密度洗剤の分散溶解性阻害要因が大き
い。なかでも、炭酸ナトリウムは同じ理由に加え、水和
による発熱量が大きいため冷水中でも発熱を伴って高濃
度に溶出し、従って周囲の低温の系に奪われて温度降下
すると大きな溶解度差を生じ結晶を析出し易く、しかも
32℃以下では10水塩となり、多量の結晶水を取ることに
より、未溶解の結晶自体も水和結晶となって体積膨張
し、水和結晶同志をより連結させ易く、またその構造も
より強固であることから、その含有量は特に限定される
ものである。 而して上記の如く本発明に於いては低温溶解性を阻害
しない様に水溶性かつ結晶性の無機塩の含有量は15重量
%以下でなければならない。特に前述の理由により、炭
酸ナトリウムの配合量は10重量%未満に抑える必要があ
る。 本発明組成物には、前述の水溶性且つ結晶性無機塩類
以外の無機塩としてA型ゼオライトで代表されるアルミ
ノケイ酸塩を10〜30重量%、及びSiO2対アルカリ金属酸
化物モル比が1.0より大きいケイ酸塩、例えば1号,2号,
3号ケイ酸塩、好ましくはナトリウム塩を10〜25重量%
配合する。 現在、一般に市販されているゼオライト洗剤のケイ酸
塩配合量は10%未満である。これはゼオライト配合系に
おいて、ケイ酸塩を10%以上に増量すると水不溶性凝集
物の発生が著しくなり、しかもその量は経日的に増加
し、そして衣類へ沈着するからである(特公昭60−5219
4号公報)。しかしながら、本発明の配合系においては
ケイ酸塩を10%以上配合しても水不溶性凝集物の発生は
抑制され、しかも、ケイ酸塩増量により経日的粉末物性
が著しく改善される。この現象は全く驚くべきことであ
る。この理由は明確ではないが、界面活性剤及び水溶性
かつ結晶性無機塩の配合量に起因しているものと推測さ
れる。 本発明の高密度粒状濃縮洗剤組成物の製造方法につい
ては特に限定はないが、例えば上述の特開昭48−61511
号公報に示される方法や、また未中和の陰イオン性界面
活性剤にアルカリ剤及び耐酸性の洗剤成分を加え、中和
した後、ゼオライトなどを加えて粉砕する方法や、噴霧
乾燥による粉末洗剤を造粒することによって嵩密度を大
きくする方法などによって製造することができる。かく
して得られた高密度洗剤は従来行われているように、初
期の洗剤粒子間の付着を抑制するために、洗剤生地に対
し0.5〜5%のゼオライトなどの水不溶性微粉末で被覆
しておくことが望ましい。 高密度粒状濃縮洗剤組成物の粒径は通常40〜2000μ、
特に125〜2000μの範囲にあることが望ましい。 本発明の高密度粒状濃縮洗剤組成物には、更にアルカ
リ性の水溶性かつ結晶性の無機塩類粒子を5〜25重量%
乾式配合する。これにより、洗浄力を増強することがで
き、しかも乾式のアフターブレンドにより冷水中におけ
る分散溶解性の良好な高密度粒状濃縮洗剤組成物を得る
ことができる。 乾式混合される水溶性かつ結晶性の無機塩粒子の粒子
径は、細かいものより大きいものの方が良いが、極端に
大きいものはその粒子そのものの溶解速度が遅くなりす
ぎ、洗剤として望ましくないため、平均粒子径として10
0〜1000μ、好ましくは200〜600μのものが好適に用い
られる。 また、無機塩粒子の嵩密度は0.5g/cm3以上、好ましく
は0.6g/cm3以上であり、特に洗剤生地の嵩密度と同程度
のものがよい。洗剤生地と塩粒子との嵩密度差が大きす
ぎる場合は、粒子の分級により、塩粒子が極端に局在化
されすぎて、その部分が結果的に塩粒子を多量に配合し
すぎたものと同様になり、その部分の分散溶解性を悪く
する恐れがある。また、塩粒子の粒子径が小さすぎる
と、逆に極端に非局在化されすぎ、洗剤生地中に多量に
配合したのと同様に分散溶解性を悪くする方向に向かう
恐れがあるため好ましくない。 更にまた、乾式配合されるアルカリ性の水溶性かつ結
晶性の無機塩粒子は、特開昭62−54799号公報に記載さ
れた方法で非イオン性界面活性剤を担持させ、表面をポ
リエチレングリコールで被覆したものが望ましい。この
ように処理された無機塩粒子は自由流動性であると共
に、水和が抑制されており、高密度粒状洗剤生地の分散
溶解性を損なう危険性が少なくなるからである。 本発明の組成物には必要に応じて、ポリエチレングリ
コール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸
ソーダなどの再汚染防止剤、過酸化ソーダ、過ホウ酸ソ
ーダなどの漂白剤、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパー
ゼ、セルラーゼなどの酵素、蛍光染料、香料など洗剤常
用成分を適量配合しうる。 〔実 施 例〕 以下、本発明を実施例をもって詳述するが、本発明は
以下の実施例によって限定されるものではない。 実施例 1 表1の配合組成の高密度粒状洗剤を製造し、洗剤の嵩
密度及び分散溶解性等について比較検討した結果を表2
に示した。 (a) 有機界面活性剤 LAS:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ(C12〜
C13) AS:アルキル硫酸ソーダ(C14〜C15) AOS:α−オレフィンスルホン酸ソーダ(C16〜C18) ノニオン:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C12
〜C13,▲▼=10) (b) 水溶性かつ結晶性の無機塩類 表1中(a)は有機界面活性剤であり、(b)は本発
明の限定する水溶性かつ結晶性の無機塩類である。尚、
ポリエチレングリコールは平均分子量約13,000のものを
用いたが、これは分散剤であり、(a)の有機界面活性
剤には含まれない。また、ゼオライトは水不溶性であ
り、ケイ酸ソーダ2号は非晶質で水溶液から定まった結
晶を生成しないため、いずれも(b)の水溶性かつ結晶
性の塩類には含まれない。 以下、高密度粒状洗剤の製造及び嵩密度、分散溶解性
等の測定法について説明するが、製法は、本実施例で用
いた高密度粒状洗剤を製造する好適な一例を示したもの
で、特に限定されるものではない。 1) 洗剤製法 表1中(P)の組成で各々含水分50重量%のスラリー
を調製し、噴霧乾燥することにより、嵩密度が0.3g/cm3
前後の洗剤粉末(P)を得た。次いで、(P)をハイス
ピードミキサー(撹拌転動造粒機、深江工業株式会社
製)に投入し、微粉末ゼオライトを水で湿らせた組成
(Q)を加えて、解砕造粒し、嵩密度が0.6g/cm3〜0.8g
/cm3の高密度粒状洗剤を得た。この時、組成(Q)中の
水は、解砕された洗剤粉末(P)の造粒バインダーとし
て作用し、組成(Q)中のゼオライト微粉末は、その造
粒バインダーとしての水のキャリアーとして、また粗大
粒子の生成を抑制する造粒助剤として作用する。また、
造粒バインダーとしては、組成(P)中のノニオンを液
状にして造粒時に洗剤粉末にスプレーしても良い。この
ようにして得られた高密度粒状洗剤(P)+(Q)に、
最後に(R)の微粉末ゼオライトを乾式混合することに
より、高密度粒状洗剤を得た。また、熱的に不安定な小
量添加物、例えば酵素や漂白剤等も、この最後の工程で
乾式混合することにより好適に配合される。尚、本実施
例では、解砕造粒後、目開き1mmのスクリーンを通過さ
せ、粒径1mm以上の粗粒子を除いた。本製法によれば、
解砕造粒条件(造粒機の種類、造粒温度、造粒時間及び
造粒バインダーの種類等)及び造粒後通過させるスクリ
ーンの目開きや、粗大粒子のリサイクル等により、所望
の嵩密度及び粒度の粒状洗剤を得ることができる。 2) 洗剤嵩密度(見掛け比重)の測定 JIS K−3362の方法によって測定 3) 洗剤分散溶解性の測定 (株)日立製全自動洗濯機2.8kg青空PF−2650を用
い、洗濯槽底部一端に洗剤40gをまとめて置き、その上
に衣料(木綿肌着60重量部とポリエステル/綿混のワイ
シャツ40重量部)を2kg投入し、所定の温度の水道水を
毎分8の流速で、洗剤に直接水があたらないように、
40になるまで5分間かけてゆっくり注水する。その
後、撹拌を開始し、3分間撹拌した後、撹拌を止め、排
水し、3分間脱水後、衣料及び洗濯槽に残留する洗剤を
目視判定する。判定基準を以下に示す。 ○:残留洗剤なし △:多数の小粒状残留洗剤または僅かに塊状残留洗剤あ
り ×:塊状の残留洗剤がかなり残る 本測定法においては、洗剤粒子集団が、注水時の5分
間、殆ど物理的な機械力を受けない状態で水中にさらさ
れ、水の浸透を受けた後、撹拌による機械力を受けるこ
とになる。 4) 水不溶分の測定 10℃、1の水道水を1のビーカーに取り、これに
洗剤サンプル0.83gを加え、マグネチックスターラーで1
0分間激しく撹拌する。次いでこの溶液を円形に切り取
った(直径約12cm)重量既知のJIS標準篩規格200メッシ
ュの金網(目の開き74μ)を用いて濾過し、金網ごと電
気乾燥機内(105℃)で30分間乾燥し、デシケーター内
で約30分間冷却した後、重量を測定し、先に求めた金網
自体の重量を差し引いて、水不溶物量(金網残留物量)
を求める。得られたこの水不溶物量と用いた洗剤サンプ
ル量(0.83g)から次式に従い水不溶分を計算する。 また、洗剤の水不溶分の経日変化の測定は、洗剤サン
プルをシャーレーにあけ、蓋をせずに室内に2週間放置
したものについて、上記と同様にして測定した。 5) 自由流動性試験 自由流動性は粉末の固結性から評価した。 固結性は、120gのサンプルを濾紙で作った箱(10.6cm
×6.3cm×3.9cm(高さ))におさめ、平らになし、上部
に10.0cm×6.0cmの鉄板を置き、30℃、80%RHの恒温恒
湿箱内に7日間放置する。次いで、この洗剤粉末を4mm
×4mm目の篩上にあける。篩上に残った粉末重量A
(g)、篩を通過した重量B(g)を測定し、通過率を
下式より計算する: この数値が大きいほど固結の少ないことを示す。
や置き場所などの便宜性から高密度の粉末洗剤への要望
が増加してきている。 しかし、特にアニオン性界面活性剤を主活性剤とする
高密度の粉末洗剤は一般に満足すべき溶解速度を有して
いないことが明らかになっている。これは高密度化する
ことにより、粉末洗剤の溶解速度に決定的な意味をもつ
多孔質性を失うからであると考えられている。 高密度粉末洗剤の溶解速度を上げるために種々の研究
がなされてきた。特開昭48−61511号公報には高密度洗
剤の粒子径が溶解速度に影響を及ぼすことが記載されて
いる。特開昭58−132093号公報には、アニオン性界面活
性剤と水溶性のアニオン性重合体の緊密混合物を調製
し、その後他の洗剤成分を配合することにより分散溶解
性が改善できることが記載されている。特開昭60−9669
8号公報には高密度粉末洗剤を水不溶性微粉体で被覆す
ることにより粉末物性、溶解性共によくなることが記載
されている。特開昭61−246300号公報にはアニオン性界
面活性剤のカリウム塩とケイ酸塩を含有する高密度洗剤
が、特開昭62−45696号公報にはアルキルベンゼンスル
ホン酸カリウム塩とポリオキシエチレン(=8〜30)
アルキルエーテルを含有する解砕物を水不溶性微粉体で
被覆した高密度洗剤が、特開昭61−231098号公報にはア
ニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤とポリエチ
レングリコールを含有する高密度洗剤が、特開昭61−23
1099号公報にはアニオン性界面活性剤とポリアクリル酸
塩とポリエチレングリコールを含有する高密度洗剤が良
好な溶解性を示すことが記載されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、この様な高密度の粉末洗剤は一般に満足すべ
き分散・溶解性を有しておらず、例えば前述の特開昭58
−132093号公報記載の例においても、多少の効果は認め
られるものの、日本国において冬場一般的に用いられる
ような冷水中で、洗剤粒子集団が比較的大きな機械力を
受けないで一定時間以上放置される様な条件下では、そ
の分散・溶解性は未だ不十分であり、根本的な解決に至
っていない。 例えば、5℃といった冷水は、冬場の日本国における
家庭洗濯では一般に用いられうる温度の水である。この
様な冷水で通常の全自動洗濯機を使用する場合、最初に
洗濯物と洗剤を入れ、次に開始スウィッチを入れること
により、注水からの洗濯サイクルが始まるのが一般的で
あるが、この注水時間内に、洗剤粒子の集団が、物理的
な機械力をあまり受けない状態でゆっくりと水の浸透を
受け、それと共に粒子表面に非常に高濃度の洗剤成分と
水の混じったペースト状の相が形成され、粒子同志の合
一が起こる。そして、このような粒子の集団全体が水和
した高粘稠なペースト状の相で覆われ、その後の撹拌に
よる機械力では再分散しきれず、通常の洗濯時間内では
溶解しきれなくなることが起こり、消費者にとって非常
に望ましくないものであった。また、このような高粘稠
なペースト状の相の形成は、組成物中の界面活性剤成分
が陰イオン界面活性剤主体である場合に特に起こり易
い。 一方、従来の単なる噴霧乾燥洗剤の様な低密度の洗剤
では、洗剤粒子が多孔質で多量の空気を含んでおり、水
に浮き易く、浮力で分散し、また仮に水中で粒子同志が
合一しても、その集団自体の密度が低く比較的多量の空
気を含んでいるため、機械力により容易に再分散溶解
し、このような問題は生じ難いのである。 これらの観点から、高密度粒状洗剤において、前述の
特開昭58−132093号の例の様に、洗剤組成物中の界面活
性剤、特に陰イオン性界面活性剤に着目し、その高粘稠
なペースト状相の形成を抑制すべく、種々の減粘剤、ハ
イドロトロープ剤の添加等を試みたが、前述の如く冬場
の日本的な洗濯条件下では、わずかな改良効果は認めら
れるものの、根本的な解決にはいたらず、従って陰イオ
ン性界面活性剤と水との高粘稠なペースト状相の形成が
高密度粒状洗剤の分散溶解性阻害の一因ではあるが主因
ではないことが明らかになった。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、その主因を探るべくさらに鋭意検討を
進めた結果、高密度粒状洗剤が極めて低温の水中に置か
れた場合、洗剤粒子集団の表面から水の浸透を受け、そ
れに伴い高面活性剤の水和が起こり、また水溶性塩類が
水和熱を発しながら水和し、次いで溶出してゆき、塩類
を溶出した水がさらに集団内部へ浸透するにつれて、よ
り高濃度な塩溶液となり、ついには、周囲の低温の系に
熱を奪われて温度降下し、過飽和状態となって結晶を析
出し、その結晶の存在が界面活性剤の粘稠なペースト状
の相をより硬くし、さらには析出する結晶同志の連結に
よってその相自体を強固な水和固体状の相へと変化さ
せ、その後に機械力が加わっても容易に分散溶解し難い
ものにしていることが明らかになった。つまり、ある特
定量以上の水溶性かつ結晶性の塩類の存在が高密度粒状
洗剤の冷水中における分散溶解性阻害の主因であること
を先に見出した(特願昭61−7598号)。 一方、高密度粒状洗剤は界面活性剤が多いが故に長期
間保存時の自由流動性が悪化するという問題がある。本
発明者らは更に検討を続けた結果、ケイ酸塩を多く配合
すればこの問題を解決できることを見出し、本発明を完
成した。 即ち本発明は、 (a) 陰イオン性界面活性剤の含量が70重量%以上で
ある有機界面活性剤30〜50重量% (b) 炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、トリポリリ
ン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム及びオルトリン
酸ナトリウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上
の水溶性かつ結晶性の無機塩類2〜15重量%(但し、
(b)成分として炭酸ナトリウムを含有する場合には、
炭酸ナトリウムの含有量は10重量%未満である。) (c) SiO2対Na2Oモル比が1.0より大きいケイ酸ナト
リウム10〜25重量% (d) ゼオライト10〜30重量% を含有する高密度粒状濃縮洗剤組成物に対し、更に粒状
水溶性且つ結晶性のアルカリ性無機塩類を5〜25重量%
乾式配合してなることを特徴とする高密度粒状濃縮洗剤
組成物を提供するものである。 本発明で高密度とは嵩密度が0.5g/cm3以上、好ましく
は0.6g/cm3以上をいう。 本発明に使用される好ましい有機界面活性剤として
は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエーテル
硫酸塩、アルキル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、ア
ルカンスルホン酸塩、飽和または不飽和脂肪酸塩、ポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノール
アミドまたはその塩が挙げられる。 有機界面活性剤の配合量は30〜50重量%の範囲であ
る。含有量が30重量%未満の場合は十分な洗濯性能が得
られず、また50重量%を越えると製造適性並びに得られ
る洗剤の粉末物性が悪くなり好ましくない。 有機界面活性剤のうち、特に陰イオン性活性剤は、水
中で粘稠なペースト状の相を形成し易く、水溶性かつ結
晶性の多量の塩類の存在による悪影響を受け易いため、
陰イオン性界面活性剤を主体として用いた場合、その冷
水中における分散溶解性は特に不十分であった。従っ
て、用いられる有機界面活性剤中、陰イオン性界面活性
剤含有量が70重量%以上である場合、本発明の効果は特
に顕著である。 水溶性かつ結晶性の無機塩類の例としては、アルカリ
金属またはアンモニウムの塩化物、硫酸塩、硫酸水素
塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩、セ
スキ炭酸塩、ホウ酸塩、無機リン酸塩、(例えば、トリ
ポリリン酸塩、ピロリン酸塩、約6〜21の重合度を有す
る高分子メタリン酸塩、オルトリン酸塩等)及びSiO2対
アルカリ金属酸化物のモル比が1.0以下のケイ酸塩、例
えばオルトケイ酸塩、メタケイ酸塩等であるが、特に前
記のもののナトリウム塩が挙げられる。 本発明で含有量を限定する水溶性かつ結晶性の無機塩
類は、前記の塩のうち、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウ
ム、オルトリン酸ナトリウムである。これらの塩は、そ
の他の塩より比較的温度による溶解度差が大きいため、
水溶液から結晶を析出し易く、しかも低温で比較的多く
の結晶水を取り結晶同志を連結させ易くその構造が強固
であるため、高密度洗剤の分散溶解性阻害要因が大き
い。なかでも、炭酸ナトリウムは同じ理由に加え、水和
による発熱量が大きいため冷水中でも発熱を伴って高濃
度に溶出し、従って周囲の低温の系に奪われて温度降下
すると大きな溶解度差を生じ結晶を析出し易く、しかも
32℃以下では10水塩となり、多量の結晶水を取ることに
より、未溶解の結晶自体も水和結晶となって体積膨張
し、水和結晶同志をより連結させ易く、またその構造も
より強固であることから、その含有量は特に限定される
ものである。 而して上記の如く本発明に於いては低温溶解性を阻害
しない様に水溶性かつ結晶性の無機塩の含有量は15重量
%以下でなければならない。特に前述の理由により、炭
酸ナトリウムの配合量は10重量%未満に抑える必要があ
る。 本発明組成物には、前述の水溶性且つ結晶性無機塩類
以外の無機塩としてA型ゼオライトで代表されるアルミ
ノケイ酸塩を10〜30重量%、及びSiO2対アルカリ金属酸
化物モル比が1.0より大きいケイ酸塩、例えば1号,2号,
3号ケイ酸塩、好ましくはナトリウム塩を10〜25重量%
配合する。 現在、一般に市販されているゼオライト洗剤のケイ酸
塩配合量は10%未満である。これはゼオライト配合系に
おいて、ケイ酸塩を10%以上に増量すると水不溶性凝集
物の発生が著しくなり、しかもその量は経日的に増加
し、そして衣類へ沈着するからである(特公昭60−5219
4号公報)。しかしながら、本発明の配合系においては
ケイ酸塩を10%以上配合しても水不溶性凝集物の発生は
抑制され、しかも、ケイ酸塩増量により経日的粉末物性
が著しく改善される。この現象は全く驚くべきことであ
る。この理由は明確ではないが、界面活性剤及び水溶性
かつ結晶性無機塩の配合量に起因しているものと推測さ
れる。 本発明の高密度粒状濃縮洗剤組成物の製造方法につい
ては特に限定はないが、例えば上述の特開昭48−61511
号公報に示される方法や、また未中和の陰イオン性界面
活性剤にアルカリ剤及び耐酸性の洗剤成分を加え、中和
した後、ゼオライトなどを加えて粉砕する方法や、噴霧
乾燥による粉末洗剤を造粒することによって嵩密度を大
きくする方法などによって製造することができる。かく
して得られた高密度洗剤は従来行われているように、初
期の洗剤粒子間の付着を抑制するために、洗剤生地に対
し0.5〜5%のゼオライトなどの水不溶性微粉末で被覆
しておくことが望ましい。 高密度粒状濃縮洗剤組成物の粒径は通常40〜2000μ、
特に125〜2000μの範囲にあることが望ましい。 本発明の高密度粒状濃縮洗剤組成物には、更にアルカ
リ性の水溶性かつ結晶性の無機塩類粒子を5〜25重量%
乾式配合する。これにより、洗浄力を増強することがで
き、しかも乾式のアフターブレンドにより冷水中におけ
る分散溶解性の良好な高密度粒状濃縮洗剤組成物を得る
ことができる。 乾式混合される水溶性かつ結晶性の無機塩粒子の粒子
径は、細かいものより大きいものの方が良いが、極端に
大きいものはその粒子そのものの溶解速度が遅くなりす
ぎ、洗剤として望ましくないため、平均粒子径として10
0〜1000μ、好ましくは200〜600μのものが好適に用い
られる。 また、無機塩粒子の嵩密度は0.5g/cm3以上、好ましく
は0.6g/cm3以上であり、特に洗剤生地の嵩密度と同程度
のものがよい。洗剤生地と塩粒子との嵩密度差が大きす
ぎる場合は、粒子の分級により、塩粒子が極端に局在化
されすぎて、その部分が結果的に塩粒子を多量に配合し
すぎたものと同様になり、その部分の分散溶解性を悪く
する恐れがある。また、塩粒子の粒子径が小さすぎる
と、逆に極端に非局在化されすぎ、洗剤生地中に多量に
配合したのと同様に分散溶解性を悪くする方向に向かう
恐れがあるため好ましくない。 更にまた、乾式配合されるアルカリ性の水溶性かつ結
晶性の無機塩粒子は、特開昭62−54799号公報に記載さ
れた方法で非イオン性界面活性剤を担持させ、表面をポ
リエチレングリコールで被覆したものが望ましい。この
ように処理された無機塩粒子は自由流動性であると共
に、水和が抑制されており、高密度粒状洗剤生地の分散
溶解性を損なう危険性が少なくなるからである。 本発明の組成物には必要に応じて、ポリエチレングリ
コール、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸
ソーダなどの再汚染防止剤、過酸化ソーダ、過ホウ酸ソ
ーダなどの漂白剤、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパー
ゼ、セルラーゼなどの酵素、蛍光染料、香料など洗剤常
用成分を適量配合しうる。 〔実 施 例〕 以下、本発明を実施例をもって詳述するが、本発明は
以下の実施例によって限定されるものではない。 実施例 1 表1の配合組成の高密度粒状洗剤を製造し、洗剤の嵩
密度及び分散溶解性等について比較検討した結果を表2
に示した。 (a) 有機界面活性剤 LAS:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ(C12〜
C13) AS:アルキル硫酸ソーダ(C14〜C15) AOS:α−オレフィンスルホン酸ソーダ(C16〜C18) ノニオン:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(C12
〜C13,▲▼=10) (b) 水溶性かつ結晶性の無機塩類 表1中(a)は有機界面活性剤であり、(b)は本発
明の限定する水溶性かつ結晶性の無機塩類である。尚、
ポリエチレングリコールは平均分子量約13,000のものを
用いたが、これは分散剤であり、(a)の有機界面活性
剤には含まれない。また、ゼオライトは水不溶性であ
り、ケイ酸ソーダ2号は非晶質で水溶液から定まった結
晶を生成しないため、いずれも(b)の水溶性かつ結晶
性の塩類には含まれない。 以下、高密度粒状洗剤の製造及び嵩密度、分散溶解性
等の測定法について説明するが、製法は、本実施例で用
いた高密度粒状洗剤を製造する好適な一例を示したもの
で、特に限定されるものではない。 1) 洗剤製法 表1中(P)の組成で各々含水分50重量%のスラリー
を調製し、噴霧乾燥することにより、嵩密度が0.3g/cm3
前後の洗剤粉末(P)を得た。次いで、(P)をハイス
ピードミキサー(撹拌転動造粒機、深江工業株式会社
製)に投入し、微粉末ゼオライトを水で湿らせた組成
(Q)を加えて、解砕造粒し、嵩密度が0.6g/cm3〜0.8g
/cm3の高密度粒状洗剤を得た。この時、組成(Q)中の
水は、解砕された洗剤粉末(P)の造粒バインダーとし
て作用し、組成(Q)中のゼオライト微粉末は、その造
粒バインダーとしての水のキャリアーとして、また粗大
粒子の生成を抑制する造粒助剤として作用する。また、
造粒バインダーとしては、組成(P)中のノニオンを液
状にして造粒時に洗剤粉末にスプレーしても良い。この
ようにして得られた高密度粒状洗剤(P)+(Q)に、
最後に(R)の微粉末ゼオライトを乾式混合することに
より、高密度粒状洗剤を得た。また、熱的に不安定な小
量添加物、例えば酵素や漂白剤等も、この最後の工程で
乾式混合することにより好適に配合される。尚、本実施
例では、解砕造粒後、目開き1mmのスクリーンを通過さ
せ、粒径1mm以上の粗粒子を除いた。本製法によれば、
解砕造粒条件(造粒機の種類、造粒温度、造粒時間及び
造粒バインダーの種類等)及び造粒後通過させるスクリ
ーンの目開きや、粗大粒子のリサイクル等により、所望
の嵩密度及び粒度の粒状洗剤を得ることができる。 2) 洗剤嵩密度(見掛け比重)の測定 JIS K−3362の方法によって測定 3) 洗剤分散溶解性の測定 (株)日立製全自動洗濯機2.8kg青空PF−2650を用
い、洗濯槽底部一端に洗剤40gをまとめて置き、その上
に衣料(木綿肌着60重量部とポリエステル/綿混のワイ
シャツ40重量部)を2kg投入し、所定の温度の水道水を
毎分8の流速で、洗剤に直接水があたらないように、
40になるまで5分間かけてゆっくり注水する。その
後、撹拌を開始し、3分間撹拌した後、撹拌を止め、排
水し、3分間脱水後、衣料及び洗濯槽に残留する洗剤を
目視判定する。判定基準を以下に示す。 ○:残留洗剤なし △:多数の小粒状残留洗剤または僅かに塊状残留洗剤あ
り ×:塊状の残留洗剤がかなり残る 本測定法においては、洗剤粒子集団が、注水時の5分
間、殆ど物理的な機械力を受けない状態で水中にさらさ
れ、水の浸透を受けた後、撹拌による機械力を受けるこ
とになる。 4) 水不溶分の測定 10℃、1の水道水を1のビーカーに取り、これに
洗剤サンプル0.83gを加え、マグネチックスターラーで1
0分間激しく撹拌する。次いでこの溶液を円形に切り取
った(直径約12cm)重量既知のJIS標準篩規格200メッシ
ュの金網(目の開き74μ)を用いて濾過し、金網ごと電
気乾燥機内(105℃)で30分間乾燥し、デシケーター内
で約30分間冷却した後、重量を測定し、先に求めた金網
自体の重量を差し引いて、水不溶物量(金網残留物量)
を求める。得られたこの水不溶物量と用いた洗剤サンプ
ル量(0.83g)から次式に従い水不溶分を計算する。 また、洗剤の水不溶分の経日変化の測定は、洗剤サン
プルをシャーレーにあけ、蓋をせずに室内に2週間放置
したものについて、上記と同様にして測定した。 5) 自由流動性試験 自由流動性は粉末の固結性から評価した。 固結性は、120gのサンプルを濾紙で作った箱(10.6cm
×6.3cm×3.9cm(高さ))におさめ、平らになし、上部
に10.0cm×6.0cmの鉄板を置き、30℃、80%RHの恒温恒
湿箱内に7日間放置する。次いで、この洗剤粉末を4mm
×4mm目の篩上にあける。篩上に残った粉末重量A
(g)、篩を通過した重量B(g)を測定し、通過率を
下式より計算する: この数値が大きいほど固結の少ないことを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
C11D 3:10
3:06)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.(a) 陰イオン性界面活性剤の含量が70重量%以
上である有機界面活性剤30〜50重量% (b) 炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、トリポリリ
ン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム及びオルトリン
酸ナトリウムからなる群より選ばれる1種又は2種以上
の水溶性かつ結晶性の無機塩類2〜15重量%(但し、
(b)成分として炭酸ナトリウムを含有する場合には、
炭酸ナトリウムの含有量は10重量%未満である。) (c) SiO2対Na2Oモル比が1.0より大きいケイ酸ナト
リウム10〜25重量% (d) ゼオライト10〜30重量% を含有する高密度粒状濃縮洗剤組成物に対し、更に粒状
水溶性且つ結晶性のアルカリ性無機塩類を5〜25重量%
乾式配合してなることを特徴とする高密度粒状濃縮洗剤
組成物。
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