JP4573960B2 - 洗剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
洗剤組成物は、消費者の利便性や環境への配慮より、高嵩密度化や低使用量化が強く指向されている。また、『洗濯を簡単に済ませてしまいたい』『衣類を大切に洗いたい』という消費者ニーズ、環境・エネルギーや経済性への対応から、節水、低温洗濯、洗濯時間の短縮への潮流がある。
【0003】
一方、洗剤ビルダー(金属イオン封鎖剤)として、かつてトリポリリン酸ナトリウムなどのリン化合物が配合されていたが、現在では特定の構造を有する結晶性アルミノ珪酸ナトリウムであるゼオライトが金属イオン封鎖剤の主成分となっている。また、このゼオライトは、低温、短時間の洗浄では十分な性能を発揮できない場合がある。このようなゼオライトの洗浄力不足を補うために、ポリカルボン酸系ポリマー等のポリマー分散剤が一般に洗剤に配合されている。このポリカルボン酸系ポリマーはゼオライトと同様にイオン交換体の一種であり、多価陽イオンを封鎖する働きがある。このビルダーは水溶性であるため、低水温時の多価陽イオンの封鎖に効果的であるが、生物分解性において不十分であるという問題がある。
【0004】
近年、環境への影響に対する関心の高まりから、生物分解性が良く、金属イオン封鎖性能に優れたビルダーの研究が行われている。このような背景から、数種の特定の有機ビルダー及びこれらを含有する洗浄剤組成物が特開昭50−3979号、特開昭55−157695号、特開昭55−160099号、特開昭56−81399号、WO9612784号、WO9630479号、US3637511号に開示されており、これらのビルダーが生物分解性と洗浄性に優れていることが記載されている。しかしながら、性能の高い金属塩の形でこれら特定の有機ビルダーを洗剤に配合した場合、吸湿性が高く、得られる洗剤の保存安定性(耐ケーキング性)に問題があった。高い洗浄力を有し、保存安定性(耐ケーキング性)を改善する方法として、特開平11−35988号公報には、分子内にカルボキシル基を含有し、分子中の平均中和度が20〜70%のキレート剤を含有する粉末洗剤が開示されているが、更に保存安定性を向上させることが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、保存安定性(耐ケーキング性)に優れた粉末洗剤組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、界面活性剤を含有する粒子(但し、下記(a)の含有量は20重量%以下である)(I)と、(a)1分子中にカルボキシル基を3〜5個有し、分子量が600以下、Ca2+とのキレート安定度定数が6〜13である化合物からなるキレート剤〔以下(a)成分という〕50〜99.9重量%並びに(b)カルボン酸もしくはポリカルボン酸又はこれらの塩及びアルキル硫酸もしくはポリオキシアルキレンアルキル硫酸又はこれらの塩から選ばれる一種以上〔以下(b)成分という〕0.1〜50重量%を含有する粒子であって、該粒子中の陰イオン基の平均中和度が20〜70%である粒子(II)とを含有する洗剤組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
<粒子(I)>
粒子(I)は、界面活性剤を、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは15〜55重量%、更に好ましくは20〜50重量%、より更に好ましくは25〜48重量%、特に好ましくは35〜45重量%含有する。洗浄性能の点で10重量%以上が、溶解性の点で60重量%以下が好ましい。
【0008】
界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤等が挙げられる。
【0009】
陰イオン界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルコールのエトキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩若しくはそのエステル塩、又は脂肪酸塩が挙げられる。特に、アルキル鎖の炭素数が10〜18(好ましくは12〜14)の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数が10〜20のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩が好ましい。また、対イオンとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルカノールアミン等が挙げられる。溶解速度調整の観点から、カリウムイオンを併用することも好ましい。全対イオン中カリウムイオンは5重量%以上が好ましく、20重量%以上がより好ましく、40重量%以上が特に好ましい。
【0010】
非イオン界面活性剤としては、高級アルコールのエチレンオキシド(以下「EO」という)付加物、若しくはEO/プロピレンオキシド(以下「PO」という)付加物、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルポリグリコシド等が挙げられる。特に炭素数が10〜16のアルコールのEO平均1〜10モル付加物が皮脂汚れの除去、耐硬水性、生分解性の点、及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩との相性の点で好ましい。
【0011】
陽イオン界面活性剤として、アルキルトリメチルアンモニウム塩等が、両性界面活性剤として、カルボベタイン型、スルホベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0012】
粒子(I)のその他成分として、洗剤の分野で公知の無機ビルダー、アルカリ剤、水溶性ポリマー、再汚染防止剤、柔軟化剤、漂白剤、漂白活性化剤、蛍光増白剤、泡コントロール剤、酵素、香料等を含有させることができる。また、これらを粒子(I)及び粒子(II)とは別の粒子として添加して洗剤組成物としても良い。
【0013】
無機ビルダーとしては、結晶性アルミノ珪酸塩、非晶質アルミノ珪酸塩、結晶性珪酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩等が挙げられ、環境への影響や洗浄性能の点で結晶性アルミノ珪酸塩がより好ましい。洗浄性能の点で粒子(I)中10〜50重量%が好ましく、15〜40重量%がより好ましい。
【0014】
アルカリ剤としては、炭酸塩、珪酸塩、アミン類(アルキルアミン、アルカノールアミン等)等が挙げられ、炭酸塩、珪酸塩がより好ましい。洗浄性能の点で粒子(I)中5〜50重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましい。
【0015】
水溶性ポリマーとしては、カルボン酸系ポリマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖類等が挙げられる。中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で、分子量が1000〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。特に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩が好ましい。ここで、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。洗浄性能の点で粒子(I)中0.5〜20重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。
【0016】
貯蔵安定性の点で粒子(I)中の水分量は10重量%以下が好ましく、7重量%以下がより好ましく、5重量%以下が更に好ましい。尚、水分量は、JIS K 3362:1998 加熱減量法により規定された方法で測定する。
【0017】
粒子(I)は、流動性及び非ケーキング性の点から、無機化合物及び有機化合物から選ばれる一種以上の化合物(以下、表面被覆剤という)によって表面被覆を行っても良い。表面被覆剤としては、例えば、アルミノ珪酸塩、珪酸カルシウム、二酸化珪素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シリケート化合物等のシリケート化合物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸又はその塩、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸が挙げられる。但し、粒子(I)は、後述の(a)成分を20重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは1重量%以下、特に好ましくは0重量%含有する。
【0018】
<粒子(II)>
粒子(II)は、(a)成分を50〜99.9重量%含有する。キレート効果の点で、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上含有する。また、造粒物の粒子形成性の点で、好ましくは99重量%以下、より好ましくは95重量%以下、更に好ましくは90重量%以下含有する。
【0019】
(a)成分の平均中和度は、好ましくは10〜80%、より好ましくは20〜70%、更に好ましくは30〜60%である。(a)成分の平均中和度が10%以上であれば粉末の溶解性が良好となり、結果として十分な洗浄性能が得られる。また、80%以下であれば吸湿性が抑制され、それに伴って耐ケーキング性などの粉末物性も良好となり、取扱いが容易となる。ここで、「平均中和度」とは、酸型のキレート剤のアルカリによる中和の程度の平均であり、以下の式で表される。
【0020】
【数1】
Figure 0004573960
【0021】
また、(a)成分の分子量は600以下で、かつ、1分子内に含有するカルボキシル基の数が3〜5である。(a)成分の分子量が600より大きく、1分子内に含有するカルボキシル基の数が6以上であると、キレート剤単位グラム当たりの金属の捕捉量が下がってしまう。一方、1分子内に含有するカルボキシル基の数が2以下であると、十分なキレート力が得られない。
【0022】
更に、(a)成分は、Ca2+とのキレート安定度定数(以下、Caキレート安定度定数という)が6〜13のものである。ここで、「キレート安定度定数」とはキレート力の指標であり、前記範囲のものを用いることで洗浄性、吸湿性の両面で満足する洗剤組成物が得られる。なお、本発明においてCaキレート安定度定数とは、次の方法で求められたものである。
【0023】
<Caキレート安定度定数の測定方法>
緩衝液として0.1mol/LのNH4Cl−NH4OH(pH10.0)を溶液を調製する。この緩衝液を用いて全ての試料溶液を調製した。Ca2+濃度の測定には、オリオン(株)製のイオンメーター920AとCa2+イオン電極を用いた。先ず、塩化カルシウム濃度と電極の電位の関係を求め、検量線を作成する。
塩化カルシウム5.36×10-2mol/L溶液、キレート剤試料5.36×10-4mol/L溶液を調製する。キレート剤試料溶液100mlに塩化カルシウム溶液を1ml加え、5分間攪拌する。残存しているCa2+濃度をCa2+イオン電極を用いて測定する。キレート剤はCa2+と1:1でキレート錯体を形成すると仮定して下記の式からCaキレート安定度定数を求める。
【0024】
【数2】
Figure 0004573960
【0025】
上記の条件をすべて満たすようなキレート剤として下記の構造で示されるアミノポリカルボン酸が好適である。
【0026】
【化2】
Figure 0004573960
【0027】
〔式中、Rは−(CH2)n−Aであり、Aは水素原子、水酸基又はCOOMであり、Mは水素原子、アルカリ金属(好ましくはNa、K)又はアンモニウムであり、nは0〜3を示す。〕。
【0028】
本発明において配合されるキレート剤としては、上記構造の化合物の中でも特に、N,N-ビス(カルボキシメチル)−2−アミノペンタン二酸、N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノブタン二酸、N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノプロパン酸、N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノ−3−ヒドロキシプロパン酸などのビス(カルボキシメチル)アミノ酸の部分中和アルカリ塩が好適である。これらはいずれも生分解性にも優れていることから、環境に対しても好ましい。
【0029】
粒子(II)は、更に(b)成分を粒子形成性及び吸湿性の点で0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは2〜20重量%含有する。
【0030】
(b)成分は、固体汚れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で、カルボン酸もしくはポリカルボン酸又はこれらの塩及びアルキル硫酸もしくはポリオキシアルキレンアルキル硫酸又はこれらの塩から選ばれる一種以上である。(b)成分としては、炭素数10〜20の脂肪酸又はその塩、分子量1千以上(好ましくは1千〜10万、より好ましくは2千〜8千)のポリカルボン酸又はその塩、炭素数10〜20のアルキル硫酸塩、炭素数10〜20のアルキル基を有し、EO平均付加モル数0.1〜10のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩が挙げられる。特に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩が好ましい。ここで、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩が挙げられる。
【0031】
粒子(II)のその他成分として、粒子形成性の点で非イオン界面活性剤及び/又はポリアルキレングリコールの添加が好ましい。粒子(II)中に0〜50重量%が好ましく、5〜45重量%がより好ましく、10〜40重量%が更に好ましい。
【0032】
非イオン界面活性剤としては、高級アルコールのEO付加物、若しくはEO/PO付加物、脂肪酸アルカノールアミド、アルキル(ポリ)グリコシド等が挙げられる。特に炭素数が10〜16のアルコールのEO平均1〜10モル付加物が粒子形成性の点で好ましい。また、ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられ、中でもポリエチレングリコールが好ましい。
【0033】
粒子(II)は、無機化合物及び有機化合物から選ばれる一種以上の化合物で被覆されることが貯蔵安定性の点で好ましい。無機化合物としては、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、珪酸マグネシウム、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、珪酸ナトリウム、珪酸カルシウム、アルミノ珪酸塩等が挙げられ、有機化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
【0034】
粒子(II)は、塩交換によって溶解性、吸湿性が変化するため、粒子中の陰イオン性基の平均中和度が20〜70%であり、好ましくは30〜60%である。
20%以上で溶解性に優れ、70%以下で耐ケーキング性に優れる。陰イオン性基とは、カルボキシレート、サルフェート等を指す。この平均中和度は以下の式により算出される。
【0035】
【数3】
Figure 0004573960
【0036】
<洗剤組成物>
本発明の洗剤組成物は、粒子(I)及び粒子(II)を含有する。洗浄性能の点で、粒子(I)と(II)の重量比は、(I)/(II)=60/40〜99/1が好ましく、70/30〜98/2がより好ましく、80/20〜95/5が更に好ましい。
【0037】
また、本発明の洗剤組成物は、粒子(I)及び粒子(II)以外の粒子を含有できる。例えば柔軟化剤、漂白剤、漂白活性化剤、泡コントロール剤、酵素、香料等のそれぞれの粒子或いは2種以上を混合した粒子を配合できる。別粒子として配合することにより、より安定性を高めることができる。
【0038】
粒子(I)、粒子(II)及び洗剤組成物はそれぞれ、嵩密度が500〜1200g/Lが好ましく、600〜1000g/Lがより好ましく、650〜850g/Lが更に好ましい。経済効率の観点から嵩密度は500g/L以上が好ましく、溶解性の点から1200g/L以下が好ましい。尚、嵩密度は、JIS K 3362により規定された方法で測定する。
【0039】
また、粒子(I)、粒子(II)及び洗剤組成物の平均粒径は、それぞれ150〜800μmが好ましく、250〜750μmがより好ましく、300〜700μmが更に好ましい。ペースト化防止の点から150μm以上が好ましく、溶解性の点から800μm以下が好ましい。尚、平均粒子径は、例えば、それぞれの篩の目開きが装置上部から下部に向かって2000μm、1410μm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、177μm及び125μmである9段の篩と、目開きが125μmの篩を通り抜ける粒子を受ける、最下部にある受け皿とからなる分級装置を用いて分級することにより求めることができる。また、平均粒径は、重量50%径であり、上記の分級装置を用いて測定できる。即ち、分級操作後、微粒から粗粒に向けて、順番に重量頻度を積算し、積算の重量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとした時、受け皿からaμmの篩までの重量頻度の積算をc%、またaμmの篩上の重量頻度をd%とした場合、下記式(i)に従って求めることができる。
【0040】
【数4】
Figure 0004573960
【0041】
【実施例】
〔1〕洗剤粒子(I−a)の調製
表1に示す成分と水を混合して固形分54重量%の洗剤スラリーを調製した(温度65℃)。なお、LAS−Na及びAS−Naの製造時に副成し同伴される硫酸ナトリウム分については、硫酸ナトリウム(中性無水芒硝)の配合量を同伴分だけ減量して調整した。この洗剤スラリーを向流式噴霧乾燥装置で噴霧乾燥して噴霧乾燥物Aを得た。得られた噴霧乾燥物の揮発分(105℃、2時間の減量)は5.8%であった。
【0042】
【表1】
Figure 0004573960
【0043】
(注)表1中の記号は以下の意味である。
・LAS−Na;アルキル基の炭素数が10〜13のアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
・AS−Na;アルキル基の炭素数が12〜16のアルキル硫酸ナトリウム
・非イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、原料の高級アルコールとしてアルキル基の炭素数が12の第1級飽和アルコールを98%以上含有するものに、EOを平均8モル付加したもの。
・1号珪酸ナトリウム;Na2O/SiO2のモル比が2.15である珪酸ナトリウム。
・AA/MAコポリマー;アクリル酸/マレイン酸共重合体ナトリウム塩(モノマー比3:7、Mw≒50000、中和度≒80mol%)
・チノパールCBS−X;蛍光染料、ジスチリルビフェニル誘導体(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製)
・チノパールAMS−GX;蛍光染料、ビス−(トリアジニルアミノ)−スチルベン−ジスルホン酸誘導体(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製)。
【0044】
上記で得られた噴霧乾燥物について、以下に記す粒状化操作を行った。噴霧乾燥物77.5重量部と粉末ゼオライト〔トヨビルダー(4A型、平均粒径3.5μm);東ソー(株)製〕5重量部と平均粒径14μmに粉砕(ACMパルペライザー;ホソカワミクロン(株)製使用)した結晶性珪酸ナトリウム(SKS−6粉末;クラリアントトクヤマ(株)製)5重量部ともにハイスピードミキサー(FS−GC−10型;深江工業(株)製)に投入して、噴霧乾燥物を破砕し撹拌造粒した。その際に前記非イオン界面活性剤2.5重量部をスプレーして添加した。造粒終了前に上記粉末ゼオライトを6重量部加えた。次に、この造粒物を1.4mmの目開きのふるいでふるい分けし、ふるい上の粗大粒子は孔径20mmのパンチングメタルスクリーンを装着したフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製)で粉砕して1.3mmの目開きのふるいでふるい分けし、先のふるい通過物と混合した。このふるい分け終了品に対して上記粉末ゼオライト4重量部と酵素造粒物(カンナーゼ12T;ノボ社製)0.5重量部及び消泡剤造粒物(注1)0.3重量部をVブレンダーで混合し、更に香料0.2重量部をスプレー添加し、洗剤粒子(I−a)を得た。得られた洗剤粒子(I−a)は嵩密度が770g/L、平均粒径が380μmであった。
【0045】
(注1)
消泡剤造粒物は以下の方法で調製されたものである。デキストリン(パインフローS−10;松谷化学工業(株)製)50重量部とシリコーン(コンパウンド型・FSアンチフォームDB100;ダウコーニング社製)20重量部とポリエチレングリコール(ニッサンポリエチレングリコール#6000;日本油脂(株)製)25重量部と硫酸ナトリウム(中性無水芒硝;四国化成(株))5重量部をナウターミキサー(NX−S型;ホソカワミクロン(株)製)に投入して(仕込量13kg)混合し、ジャケット温度80℃で混合・昇温し、粉体の温度を70℃まで昇温した。次いで得られた混合物を押出造粒機(ペレッターダブルEXD−100型;不二パウダル(株)製)により孔径0.9mmのパンチングメタルスクリーンを通して押し出し造粒した。得られた押し出し物を振動冷却機(バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型;不二パウダル(株)製)で冷却した後、整粒機(ナイフカッターFL−200型)にて解砕し、造粒物を得た。
【0046】
〔2〕部分中和有機キレート剤(II−1)の調製
部分中和有機キレート剤(II−1)は、中和度50%のN,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノペンタン二酸2ナトリウム塩であり、以下の方法により調製した。
【0047】
グルタミン酸、ホルマリン、シアン化ナトリウムを原料とし、米国特許公報2500019号に記載の方法よりN,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノペンタン二酸4ナトリウム塩を得た。これを36%塩酸で中和し、カルボン酸塩の一部を酸型に変え、また電気透析により生成した食塩を除いた。過塩素酸を用いた中和滴定により、N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノペンタン二酸が1ナトリウム塩となっていることを確認した。さらにN,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノペンタン二酸1ナトリウム塩285gに40%水酸化ナトリウム水溶液100gを添加し、反応後凍結乾燥することでN,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノペンタン二酸2ナトリウム塩の乾燥物を得た。平均中和度の同定は過塩素酸を用いた中和滴定及び13C−NMRより行い50%であることを確認した。この乾燥物を乳鉢で粉砕して目開き1mmの篩で粗大粒子を除いて部分中和有機キレート剤粉末(II−1)とした。
【0048】
〔3〕完全中和有機キレート剤(II−2)の調製
上記〔2〕において、N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノペンタン二酸4ナトリウム塩をそのまま粉末化して完全中和有機キレート剤粉末(II−2)とした。
【0049】
〔4〕部分中和有機キレート剤粒子(II−1)の調製
上記部分中和有機キレート剤粉末(II−1)98.8重量部とエマルゲンKS−108(炭素数12のEO5モルPO2モルEO3モル付加物;花王(株)製)5.2重量部とポリエチレングリコール(K−PEG6000;花王(株)製)22.1重量部、アルキル基の炭素数が12〜16のアルキル硫酸ナトリウム3重量部およびコハク酸(20メッシュパス品;川崎化成工業(株)製)3.9重量部をナウターミキサー(NX−S型;ホソカワミクロン(株)製)に投入して(仕込量13kg)、ジャケット温度80℃、自動回転数121r/分、公転回転数5.5r/分で混合・昇温し、粉体の温度が75℃になったところで混合物を抜き出した。次いで得られた混合物を押出造粒機(ペレッターダブルEXD−100型;不二パウダル(株)製)により孔径0.7mmのパンチングメタルスクリーンを通して押し出し造粒した。得られた押し出し物を振動冷却機(バイブロ/フロードライヤーVDF/6000型;不二パウダル(株)製)で冷却した後、整粒機(ナイフカッターFL−200型)で解砕した。得られた解砕物を分級機(寿円型振動篩;徳寿製作所(株)製)で分級し、粒子径350〜1400μmの造粒物を得た。これを部分中和有機キレート剤粒子(II−1)とした。
【0050】
〔5〕完全中和有機キレート剤粒子(II−2)の調製
上記〔4〕と同様の造粒法により完全中和有機キレート剤粉末(II−2)を造粒して完全中和有機キレート剤粒子(II−2)を得た。
【0051】
〔6〕部分中和有機キレート剤粒子(II−3)の調製
上記〔4〕の部分中和有機キレート剤粒子(II−1)の調製において、添加する部分中和有機キレート剤粉末(II−1)を78重量部とし、アクリル酸・マレイン酸コポリマー粉末(平均分子量70000/50%水溶液pH=4、Sokalan CP45 powder;ビーエーエスエフジャパン(株)製)を20.8重量部添加して、他は同様の造粒法により部分中和有機キレート剤粒子(II−3)を得た。
【0052】
〔7〕部分中和有機キレート剤粒子(II−4)の調製
上記〔4〕の部分中和有機キレート剤粒子(II−1)の調製において、添加する部分中和有機キレート剤粉末(II−1)を57.2重量部とし、アクリル酸・マレイン酸コポリマー粉末(平均分子量70000/50%水溶液pH=8、Sokalan CP5 powder;ビーエーエスエフジャパン(株)製)を41.6重量部添加して、他は同様の造粒法により部分中和有機キレート剤粒子(II−4)を得た。
【0053】
実施例1
上記で得られた洗剤粒子(I−a)95重量部に部分中和有機キレート剤粒子(II−1)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この組成物について、以下の方法で洗浄力及び保存安定性の評価を行った。その結果を表2に示す。
*洗浄力
<評価用汚染布の調製>
下記組成の人工汚染液を布に付着して人工汚染布を調製した。人工汚染布への人工汚染液の付着は、グラビアロールコーターを用いて人工汚染液を布に印刷手法的に付着させることで行った。人工汚染液を布に付着させ人工汚染布を作製する工程は、グラビアロールのセル容量58cm3/cm2、塗布速度1.0m/分、乾燥温度100℃、乾燥時間1分で行った。布は木綿金巾2003布を使用した。
【0054】
<人工汚染液の組成>
ラウリン酸0.44重量%、ミリスチン酸3.09重量%、ペンタデカン酸2.31重量%、パルミチン酸6.18重量%、ヘプタデカン酸0.44重量%、ステアリン酸1.57重量%、オレイン酸7.75重量%、トリオレイン13.06%、パルミチン酸n−ヘキサデシル2.18重量%、スクアレン6.53重量%、卵白レシチン液晶物1.94重量%、鹿沼赤土8.11重量%、カーボンブラック0.01重量%と残部の水道水(合計100重量%)である。
【0055】
<洗浄率評価法>
洗剤組成物の水溶液1Lに、上記で作成した10cm×10cmの人工汚染布を5枚入れ、ターゴトメーターにて100r/分で洗浄した。洗浄条件は、洗浄時間:10分、組成物濃度0.0667%、水の硬度:107.1mgCaCO3/L、水温:20℃、すすぎ:水道水にて5分間であった。洗浄力は汚染前の原布及び洗浄前後の汚染布の550nmにおける反射率を自記色彩計(島津製作所製)にて測定し、次式によって洗浄率(%)を求め、5枚の測定平均値を洗浄力として示した。
洗浄率(%)=〔(洗浄後の反射率−洗浄前の反射率)/(原布の反射率−洗浄前の反射率)〕×100
*保存安定性
ロ紙(No2;東洋濾紙(株)、JIS P 3801 2種相当品)で、縦6cm、横10cm、高さ4cmの上面解放箱状容器を作る。容器に評価する粒状洗剤組成物を120g入れて、30℃、湿度80%の条件下に3日間保存し、目開き5mm網の通過率(固化性)と重量増加率(吸湿率)を評価する。
【0056】
実施例2
実施例1で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II−1)に変えて、部分中和有機キレート剤粒子(II−3)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表2に示す。
【0057】
比較例1
実施例1で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II−1)に変えて、完全中和有機キレート剤粒子(II−2)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表2に示す。
【0058】
比較例2
洗剤粒子(I−a)のままで、有機キレート剤粒子を加えること無く評価に供した。この組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表2に示す。
【0059】
比較例3
実施例1で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II−1)に変えて、部分中和有機キレート剤粒子(II−4)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表2に示す。
【0060】
【表2】
Figure 0004573960
【0061】
実施例1は比較例1と比較して吸湿しにくく固まりにくいことがわかる。これは部分中和された有機キレート剤を使用して吸湿性が抑制された効果である。また実施例1は比較例2と比較して洗浄性能が高い。これは有機キレート剤を配合することで洗浄性能が向上した効果である。また実施例2と比較例3では、ポリカルボン酸の配合により洗浄力の更なるが達成されるが、過度に配合すると保存安定性が不良になる。
【0062】
〔7〕洗剤粒子(I−b)の調製
撹拌装置を具備したジャケット付き混合槽に水539.3重量部を入れ、温度を50℃に調整した。これに硫酸ナトリウム(中性無水芒硝;四国化成工業(株)製)129.6重量部、亜硫酸ナトリウム(亜硫酸ソーダ、三井化学(株)製)6重量部、蛍光染料(チノパールCBS−X;チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製)2.4重量部を添加した。10分撹拌後、炭酸ナトリウム(デンス灰;セントラル硝子(株)製)153.6重量部を添加した後に濃度40重量%のポリアクリル酸ナトリウム水溶液(特公平2−24283号公報の実施例に記載の方法に従って製造したもの。平均分子量10000;花王(株)製)195重量部を添加し、更に10分撹拌後、塩化ナトリウム(やき塩;日本精塩(株)製)48重量部、粉末ゼオライト〔トヨビルダー(4A型、平均粒径=3.5μm);東ソー(株)製〕164.4重量部を添加した。更に30分間撹拌して噴霧乾燥用スラリーを調製した。出来上がった噴霧乾燥用スラリーの温度は50℃であった。このスラリーを向流式噴霧乾燥装置(圧力噴霧ノズルを具備)で噴霧乾燥を行い、揮発分(105℃、2時間の減量)が3%、嵩密度が500g/L、平均粒径が250μm、担持容量(注2)が0.60mL/gの担持用粒子群を得た。
【0063】
次に、80℃で混合下のポリオキシエチレンアルキルエーテル(ドバノール23L(三菱化学(株)製)にEOを平均で6モル付加、エマルゲン506;花王(株)製)10重量部に対してポリエチレングリコール(平均分子量8500、K−PEG6000;花王(株)製)を1.2重量部、脂肪酸ナトリウムとして0.7重量部に相当する脂肪酸〔アルキル基の組成がC12/C14/C16/C18=35/15/35/15(重量比)の高級脂肪酸;花王(株)製〕、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムとして12重量%に相当するアルキルベンゼンスルホン酸〔直鎖アルキル基の組成:C10/C11/C12/C13=10/30/42/18(重量比)、ネオペレックスGS;花王(株)製〕及び脂肪酸とアルキルベンゼンスルホン酸の中和当量の水酸化ナトリウム水溶液を添加して、含水量11.5重量%の含水界面活性剤組成物を調製した。
【0064】
次に、レディゲミキサーM20型(松坂技研(株)製)に上記担持用粒子群50重量部を投入し、主軸(150r/分)とチョッパー(4000r/分)の撹拌を開始した。ジャケットには80℃の温水を10L/分の流量で流した。そこに上記含水界面活性剤組成物27重量部を2分間で投入し、その後に4分間撹拌した後、平均粒径8μmに粉砕(ローラーミル使用)した結晶性珪酸ナトリウム(SKS−6;クラリアントトクヤマ(株)製)10重量部及び上記粉末ゼオライト10重量部を投入して2分間の表面被覆処理を行い、更に上記粉末ゼオライト2重量部とプロテアーゼ酵素造粒物(カンナーゼ12T;ノボ社製)0.3重量部とセルラーゼ酵素造粒物(KAC500G;花王(株)製)0.5重量部をVブレンダーで混合し、更に香料0.2重量部をスプレー添加し、洗剤粒子(I−b)を得た。得られた洗剤粒子(I−b)は嵩密度が740g/L、平均粒径が280μmであった。
【0065】
(注2)
担持容量の測定法は以下の通りである。内部に撹拌翼を備えた内径約5cm×高さ約15cmの円筒型混合槽に粒子群100gを入れ、350r/minで撹拌しながら30℃でポリオキシエチレンアルキルエーテル(C12/C14=6/4、EO平均付加モル数=7.7、融点25℃)を10mL/minの速度で滴下し、撹拌動力の経時変化を測定する。撹拌動力が最も高くなった時のポリオキシエチレンアルキルエーテルの投入量を粒子群の重量(100g)で除した値を該粒子群の担持容量(mL/g)とする。
【0066】
〔8〕部分中和有機キレート剤粒子(II−5)の調製
部分中和有機キレート剤粒子(II−5)は、中和度33%のN,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノプロパン酸1ナトリウム塩から得たものであり、以下の方法により調製した。
【0067】
N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノプロパン酸3ナトリウム塩(有効分77%、Trilon ES9964;BASF社製)を蒸留水に溶解し、中和等量の硫酸を加えて混合する。ロータリーエバポレーターで濃縮し、塩の析出が始まったところで濃縮液を氷冷静置する。析出した硫酸ナトリウムをグラスフィルターで濾過除去し、濾過物をエタノール/水=4/1の混合液で洗う。
回収した液相をロータリーエバポレーターにかけてエタノールを留去し、結晶が析出した場合には濾過除去する。留去を終えた液相に濁りが消えなくなるまでエタノールを添加し混合する。均一ゲル状になったものを氷冷静置する。析出物を濾過回収する。回収時にエタノール/水=4/1の混合液で洗う。減圧乾燥して白色粉末を得る。元素分析及びNMRによる分析から中和度33%のものであることを確認した。この乾燥物を目開き1mmの篩で粗大粒子を除いて部分中和有機キレート剤粉末(II−5)とした。
【0068】
次に部分中和有機キレート剤粒子(II−1)の調製方法における部分中和有機キレート剤粉末(II−1)に変えて上記部分中和有機キレート剤粉末(II−5)を同量用いて、他は部分中和有機キレート剤粒子(II−1)の調製方法と同様の手順で造粒して部分中和有機キレート剤粒子(II−5)を得た。
【0069】
〔9〕部分中和有機キレート剤粒子(II−6)の調製
流動コーティング装置(エロマチックSTREA−1型;富士産業(株)製)に、上記〔8〕で得た部分中和有機キレート剤粒子(II−5)500gを仕込み、60℃の温風を吹き込み流動させた。次に炭酸カルシウム(平均粒径7.5μm;17部、ポリエチレングリコール(平均分子量8500、K−PEG6000;花王(株)製)3部、イオン交換水80部を混合した水懸濁液からなるコーティング液25gを、底部に取り付けられた2流体ノズルより、上方に8分間かけて噴霧した。その後2分間乾燥を継続して外観良好なコーティング顆粒を得た。この顆粒を部分中和有機キレート剤粒子(II−6)とした。
【0070】
〔10〕部分中和有機キレート剤粒子(II−7)の調製
またTrilon ES9964粉末も上記〔8〕の部分中和有機キレート剤粒子(II−5)と同様に造粒して完全中和有機キレート剤粒子(II−7)を得た。
【0071】
実施例3
上記で得られた洗剤粒子(I−b)95重量部に部分中和有機キレート剤粒子(II−5)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表3に示す。
【0072】
実施例4
実施例3で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II−5)に変えて、部分中和有機キレート剤粒子(II−6)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表3に示す。
【0073】
比較例4
実施例3で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II−5)に変えて、完全中和有機キレート剤粒子(II−7)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表3に示す。
【0074】
比較例5
洗剤粒子(I−b)のままで、有機キレート剤粒子を加えること無く評価に供した。この組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表3に示す。
【0075】
【表3】
Figure 0004573960
【0076】
実施例3は比較例4と比較して吸湿しにくく固まりにくいことがわかる。これは部分中和された有機キレート剤を使用して吸湿性が抑制された効果である。また実施例3は比較例4と比較して洗浄性能が高い。これは有機キレート剤を配合することで洗浄性能が向上した効果である。また実施例4は実施例3に比べてより保存安定性が向上している。

Claims (3)

  1. 界面活性剤を含有する粒子(但し、下記(a)の含有量は20重量%以下である)(I)と、(a)1分子中にカルボキシル基を3〜5個有し、分子量が600以下、Ca2+とのキレート安定度定数が6〜13、平均中和度が20〜70%である、下記一般式(1)で表される化合物からなるキレート剤50〜99.9重量%並びに(b)炭素数10〜20の脂肪酸又はその塩、分子量1千以上のポリカルボン酸又はその塩、炭素数10〜20のアルキル硫酸塩、炭素数10〜20のアルキル基を有し、エチレンオキシド平均付加モル数0.1〜10のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩から選ばれる一種以上0.1〜50重量%を含有する粒子(II)とを含有する洗剤組成物。
    Figure 0004573960
    〔式中、Rは−(CH 2 ) n −Aであり、Aは水素原子、水酸基又はCOOMであり、Mは水素原子、アルカリ金属、アンモニウムであり、nは0〜3を示す。〕
  2. 粒子(II)が、無機化合物及び有機化合物から選ばれる一種以上の化合物で被覆されている請求項記載の洗剤組成物。
  3. 粒子(I)と(II)の重量比が、(I)/(II)=60/40〜99/1である請求項1又は2記載の洗剤組成物。
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