JP2002020792A - 洗剤組成物 - Google Patents

洗剤組成物

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JP2002020792A JP2000208639A JP2000208639A JP2002020792A JP 2002020792 A JP2002020792 A JP 2002020792A JP 2000208639 A JP2000208639 A JP 2000208639A JP 2000208639 A JP2000208639 A JP 2000208639A JP 2002020792 A JP2002020792 A JP 2002020792A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性(耐ケーキング性)に優れた洗剤
組成物を提供する。 【解決手段】 界面活性剤を含有する粒子(I)と、
(a)1分子中にカルボキシル基を3〜5個有し、分子
量が600以下、Ca2+とのキレート安定度定数が6〜
13である化合物からなるキレート剤50〜99.9重
量%並びに(b)カルボン酸もしくはポリカルボン酸又
はこれらの塩及びアルキル硫酸もしくはポリオキシアル
キレンアルキル硫酸又はこれらの塩から選ばれる一種以
上0.1〜50重量%を含有する粒子であって、該粒子
中の陰イオン基の平均中和度が20〜70%である粒子
(II)とを含有する洗剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は洗剤組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】洗剤組成物は、消費者の利便性や環境へ
の配慮より、高嵩密度化や低使用量化が強く指向されて
いる。また、『洗濯を簡単に済ませてしまいたい』『衣
類を大切に洗いたい』という消費者ニーズ、環境・エネ
ルギーや経済性への対応から、節水、低温洗濯、洗濯時
間の短縮への潮流がある。
【0003】一方、洗剤ビルダー(金属イオン封鎖剤)
として、かつてトリポリリン酸ナトリウムなどのリン化
合物が配合されていたが、現在では特定の構造を有する
結晶性アルミノ珪酸ナトリウムであるゼオライトが金属
イオン封鎖剤の主成分となっている。また、このゼオラ
イトは、低温、短時間の洗浄では十分な性能を発揮でき
ない場合がある。このようなゼオライトの洗浄力不足を
補うために、ポリカルボン酸系ポリマー等のポリマー分
散剤が一般に洗剤に配合されている。このポリカルボン
酸系ポリマーはゼオライトと同様にイオン交換体の一種
であり、多価陽イオンを封鎖する働きがある。このビル
ダーは水溶性であるため、低水温時の多価陽イオンの封
鎖に効果的であるが、生物分解性において不十分である
という問題がある。
【0004】近年、環境への影響に対する関心の高まり
から、生物分解性が良く、金属イオン封鎖性能に優れた
ビルダーの研究が行われている。このような背景から、
数種の特定の有機ビルダー及びこれらを含有する洗浄剤
組成物が特開昭50−3979号、特開昭55−157
695号、特開昭55−160099号、特開昭56−
81399号、WO9612784号、WO96304
79号、US3637511号に開示されており、これ
らのビルダーが生物分解性と洗浄性に優れていることが
記載されている。しかしながら、性能の高い金属塩の形
でこれら特定の有機ビルダーを洗剤に配合した場合、吸
湿性が高く、得られる洗剤の保存安定性(耐ケーキング
性)に問題があった。高い洗浄力を有し、保存安定性
(耐ケーキング性)を改善する方法として、特開平11
−35988号公報には、分子内にカルボキシル基を含
有し、分子中の平均中和度が20〜70%のキレート剤
を含有する粉末洗剤が開示されているが、更に保存安定
性を向上させることが望まれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、保存
安定性(耐ケーキング性)に優れた粉末洗剤組成物を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、界面活性剤を
含有する粒子(但し、下記(a)の含有量は20重量%
以下である)(I)と、(a)1分子中にカルボキシル
基を3〜5個有し、分子量が600以下、Ca2+とのキ
レート安定度定数が6〜13である化合物からなるキレ
ート剤〔以下(a)成分という〕50〜99.9重量%
並びに(b)カルボン酸もしくはポリカルボン酸又はこ
れらの塩及びアルキル硫酸もしくはポリオキシアルキレ
ンアルキル硫酸又はこれらの塩から選ばれる一種以上
〔以下(b)成分という〕0.1〜50重量%を含有す
る粒子であって、該粒子中の陰イオン基の平均中和度が
20〜70%である粒子(II)とを含有する洗剤組成物
に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】<粒子(I)>粒子(I)は、界
面活性剤を、好ましくは10〜60重量%、より好まし
くは15〜55重量%、更に好ましくは20〜50重量
%、より更に好ましくは25〜48重量%、特に好まし
くは35〜45重量%含有する。洗浄性能の点で10重
量%以上が、溶解性の点で60重量%以下が好ましい。
【0008】界面活性剤としては、陰イオン界面活性
剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界
面活性剤等が挙げられる。
【0009】陰イオン界面活性剤としては、高級アルコ
ールの硫酸エステル塩、高級アルコールのエトキシル化
物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、
パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸
塩、α−スルホ脂肪酸塩若しくはそのエステル塩、又は
脂肪酸塩が挙げられる。特に、アルキル鎖の炭素数が1
0〜18(好ましくは12〜14)の直鎖アルキルベン
ゼンスルホン酸塩、炭素数が10〜20のα−スルホ脂
肪酸アルキルエステル塩が好ましい。また、対イオンと
しては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウ
ム、アルカノールアミン等が挙げられる。溶解速度調整
の観点から、カリウムイオンを併用することも好まし
い。全対イオン中カリウムイオンは5重量%以上が好ま
しく、20重量%以上がより好ましく、40重量%以上
が特に好ましい。
【0010】非イオン界面活性剤としては、高級アルコ
ールのエチレンオキシド(以下「EO」という)付加
物、若しくはEO/プロピレンオキシド(以下「PO」
という)付加物、脂肪酸アルカノールアミド、アルキル
ポリグリコシド等が挙げられる。特に炭素数が10〜1
6のアルコールのEO平均1〜10モル付加物が皮脂汚
れの除去、耐硬水性、生分解性の点、及び直鎖アルキル
ベンゼンスルホン酸塩との相性の点で好ましい。
【0011】陽イオン界面活性剤として、アルキルトリ
メチルアンモニウム塩等が、両性界面活性剤として、カ
ルボベタイン型、スルホベタイン型両性界面活性剤等が
挙げられる。
【0012】粒子(I)のその他成分として、洗剤の分
野で公知の無機ビルダー、アルカリ剤、水溶性ポリマ
ー、再汚染防止剤、柔軟化剤、漂白剤、漂白活性化剤、
蛍光増白剤、泡コントロール剤、酵素、香料等を含有さ
せることができる。また、これらを粒子(I)及び粒子
(II)とは別の粒子として添加して洗剤組成物としても
良い。
【0013】無機ビルダーとしては、結晶性アルミノ珪
酸塩、非晶質アルミノ珪酸塩、結晶性珪酸塩、トリポリ
リン酸塩、ピロリン酸塩等が挙げられ、環境への影響や
洗浄性能の点で結晶性アルミノ珪酸塩がより好ましい。
洗浄性能の点で粒子(I)中10〜50重量%が好まし
く、15〜40重量%がより好ましい。
【0014】アルカリ剤としては、炭酸塩、珪酸塩、ア
ミン類(アルキルアミン、アルカノールアミン等)等が
挙げられ、炭酸塩、珪酸塩がより好ましい。洗浄性能の
点で粒子(I)中5〜50重量%が好ましく、10〜4
0重量%がより好ましい。
【0015】水溶性ポリマーとしては、カルボン酸系ポ
リマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖
類等が挙げられる。中でも金属イオン封鎖能、固体汚れ
・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能の点で、分子量が
1000〜10万のカルボン酸系ポリマーが好ましい。
特に、アクリル酸−マレイン酸コポリマーの塩とポリア
クリル酸塩が好ましい。ここで、塩としてはナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩が挙げられる。洗浄性
能の点で粒子(I)中0.5〜20重量%が好ましく、
1〜10重量%がより好ましい。
【0016】貯蔵安定性の点で粒子(I)中の水分量は
10重量%以下が好ましく、7重量%以下がより好まし
く、5重量%以下が更に好ましい。尚、水分量は、JI
SK 3362:1998 加熱減量法により規定され
た方法で測定する。
【0017】粒子(I)は、流動性及び非ケーキング性
の点から、無機化合物及び有機化合物から選ばれる一種
以上の化合物(以下、表面被覆剤という)によって表面
被覆を行っても良い。表面被覆剤としては、例えば、ア
ルミノ珪酸塩、珪酸カルシウム、二酸化珪素、ベントナ
イト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性シ
リケート化合物等のシリケート化合物、金属石鹸、粉末
の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸又はその
塩、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等
のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸が挙げ
られる。但し、粒子(I)は、後述の(a)成分を20
重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましく
は1重量%以下、特に好ましくは0重量%含有する。
【0018】<粒子(II)>粒子(II)は、(a)成分
を50〜99.9重量%含有する。キレート効果の点
で、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重
量%以上含有する。また、造粒物の粒子形成性の点で、
好ましくは99重量%以下、より好ましくは95重量%
以下、更に好ましくは90重量%以下含有する。
【0019】(a)成分の平均中和度は、好ましくは1
0〜80%、より好ましくは20〜70%、更に好まし
くは30〜60%である。(a)成分の平均中和度が1
0%以上であれば粉末の溶解性が良好となり、結果とし
て十分な洗浄性能が得られる。また、80%以下であれ
ば吸湿性が抑制され、それに伴って耐ケーキング性など
の粉末物性も良好となり、取扱いが容易となる。ここ
で、「平均中和度」とは、酸型のキレート剤のアルカリ
による中和の程度の平均であり、以下の式で表される。
【0020】
【数1】
【0021】また、(a)成分の分子量は600以下
で、かつ、1分子内に含有するカルボキシル基の数が3
〜5である。(a)成分の分子量が600より大きく、
1分子内に含有するカルボキシル基の数が6以上である
と、キレート剤単位グラム当たりの金属の捕捉量が下が
ってしまう。一方、1分子内に含有するカルボキシル基
の数が2以下であると、十分なキレート力が得られな
い。
【0022】更に、(a)成分は、Ca2+とのキレート
安定度定数(以下、Caキレート安定度定数という)が
6〜13のものである。ここで、「キレート安定度定
数」とはキレート力の指標であり、前記範囲のものを用
いることで洗浄性、吸湿性の両面で満足する洗剤組成物
が得られる。なお、本発明においてCaキレート安定度
定数とは、次の方法で求められたものである。
【0023】<Caキレート安定度定数の測定方法>緩
衝液として0.1mol/LのNH4Cl−NH4OH
(pH10.0)を溶液を調製する。この緩衝液を用い
て全ての試料溶液を調製した。Ca2+濃度の測定には、
オリオン(株)製のイオンメーター920AとCa2+
オン電極を用いた。先ず、塩化カルシウム濃度と電極の
電位の関係を求め、検量線を作成する。塩化カルシウム
5.36×10-2mol/L溶液、キレート剤試料5.
36×10-4mol/L溶液を調製する。キレート剤試
料溶液100mlに塩化カルシウム溶液を1ml加え、
5分間攪拌する。残存しているCa2+濃度をCa2+イオ
ン電極を用いて測定する。キレート剤はCa2+と1:1
でキレート錯体を形成すると仮定して下記の式からCa
キレート安定度定数を求める。
【0024】
【数2】
【0025】上記の条件をすべて満たすようなキレート
剤として下記の構造で示されるアミノポリカルボン酸が
好適である。
【0026】
【化2】
【0027】〔式中、Rは−(CH2)n−Aであり、Aは
水素原子、水酸基又はCOOMであり、Mは水素原子、
アルカリ金属(好ましくはNa、K)又はアンモニウム
であり、nは0〜3を示す。〕。
【0028】本発明において配合されるキレート剤とし
ては、上記構造の化合物の中でも特に、N,N-ビス
(カルボキシメチル)−2−アミノペンタン二酸、N,
N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノブタン二
酸、N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノプ
ロパン酸、N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−ア
ミノ−3−ヒドロキシプロパン酸などのビス(カルボキ
シメチル)アミノ酸の部分中和アルカリ塩が好適であ
る。これらはいずれも生分解性にも優れていることか
ら、環境に対しても好ましい。
【0029】粒子(II)は、更に(b)成分を粒子形成
性及び吸湿性の点で0.1〜50重量%、好ましくは1
〜30重量%、より好ましくは2〜20重量%含有す
る。
【0030】(b)成分は、固体汚れ・粒子汚れの分散
能及び再汚染防止能の点で、カルボン酸もしくはポリカ
ルボン酸又はこれらの塩及びアルキル硫酸もしくはポリ
オキシアルキレンアルキル硫酸又はこれらの塩から選ば
れる一種以上である。(b)成分としては、炭素数10
〜20の脂肪酸又はその塩、分子量1千以上(好ましく
は1千〜10万、より好ましくは2千〜8千)のポリカ
ルボン酸又はその塩、炭素数10〜20のアルキル硫酸
塩、炭素数10〜20のアルキル基を有し、EO平均付
加モル数0.1〜10のポリオキシエチレンアルキル硫
酸塩が挙げられる。特に、アクリル酸−マレイン酸コポ
リマーの塩とポリアクリル酸塩が好ましい。ここで、塩
としてはナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属
塩、アンモニウム塩が挙げられる。
【0031】粒子(II)のその他成分として、粒子形成
性の点で非イオン界面活性剤及び/又はポリアルキレン
グリコールの添加が好ましい。粒子(II)中に0〜50
重量%が好ましく、5〜45重量%がより好ましく、1
0〜40重量%が更に好ましい。
【0032】非イオン界面活性剤としては、高級アルコ
ールのEO付加物、若しくはEO/PO付加物、脂肪酸
アルカノールアミド、アルキル(ポリ)グリコシド等が
挙げられる。特に炭素数が10〜16のアルコールのE
O平均1〜10モル付加物が粒子形成性の点で好まし
い。また、ポリアルキレングリコールとしては、ポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げ
られ、中でもポリエチレングリコールが好ましい。
【0033】粒子(II)は、無機化合物及び有機化合物
から選ばれる一種以上の化合物で被覆されることが貯蔵
安定性の点で好ましい。無機化合物としては、炭酸ナト
リウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、珪酸マグ
ネシウム、塩化マグネシウム、酸化マグネシウム、珪酸
ナトリウム、珪酸カルシウム、アルミノ珪酸塩等が挙げ
られ、有機化合物としては、ポリエチレングリコール、
ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース
等が挙げられる。
【0034】粒子(II)は、塩交換によって溶解性、吸
湿性が変化するため、粒子中の陰イオン性基の平均中和
度が20〜70%であり、好ましくは30〜60%であ
る。20%以上で溶解性に優れ、70%以下で耐ケーキ
ング性に優れる。陰イオン性基とは、カルボキシレー
ト、サルフェート等を指す。この平均中和度は以下の式
により算出される。
【0035】
【数3】
【0036】<洗剤組成物>本発明の洗剤組成物は、粒
子(I)及び粒子(II)を含有する。洗浄性能の点で、
粒子(I)と(II)の重量比は、(I)/(II)=60
/40〜99/1が好ましく、70/30〜98/2が
より好ましく、80/20〜95/5が更に好ましい。
【0037】また、本発明の洗剤組成物は、粒子(I)
及び粒子(II)以外の粒子を含有できる。例えば柔軟化
剤、漂白剤、漂白活性化剤、泡コントロール剤、酵素、
香料等のそれぞれの粒子或いは2種以上を混合した粒子
を配合できる。別粒子として配合することにより、より
安定性を高めることができる。
【0038】粒子(I)、粒子(II)及び洗剤組成物は
それぞれ、嵩密度が500〜1200g/Lが好まし
く、600〜1000g/Lがより好ましく、650〜
850g/Lが更に好ましい。経済効率の観点から嵩密
度は500g/L以上が好ましく、溶解性の点から12
00g/L以下が好ましい。尚、嵩密度は、JIS K
3362により規定された方法で測定する。
【0039】また、粒子(I)、粒子(II)及び洗剤組
成物の平均粒径は、それぞれ150〜800μmが好ま
しく、250〜750μmがより好ましく、300〜7
00μmが更に好ましい。ペースト化防止の点から15
0μm以上が好ましく、溶解性の点から800μm以下
が好ましい。尚、平均粒子径は、例えば、それぞれの篩
の目開きが装置上部から下部に向かって2000μm、
1410μm、1000μm、710μm、500μ
m、350μm、250μm、177μm及び125μ
mである9段の篩と、目開きが125μmの篩を通り抜
ける粒子を受ける、最下部にある受け皿とからなる分級
装置を用いて分級することにより求めることができる。
また、平均粒径は、重量50%径であり、上記の分級装
置を用いて測定できる。即ち、分級操作後、微粒から粗
粒に向けて、順番に重量頻度を積算し、積算の重量頻度
が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、ま
たaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとした
時、受け皿からaμmの篩までの重量頻度の積算をc
%、またaμmの篩上の重量頻度をd%とした場合、下
記式(i)に従って求めることができる。
【0040】
【数4】
【0041】
【実施例】〔1〕洗剤粒子(I−a)の調製 表1に示す成分と水を混合して固形分54重量%の洗剤
スラリーを調製した(温度65℃)。なお、LAS−N
a及びAS−Naの製造時に副成し同伴される硫酸ナト
リウム分については、硫酸ナトリウム(中性無水芒硝)
の配合量を同伴分だけ減量して調整した。この洗剤スラ
リーを向流式噴霧乾燥装置で噴霧乾燥して噴霧乾燥物A
を得た。得られた噴霧乾燥物の揮発分(105℃、2時
間の減量)は5.8%であった。
【0042】
【表1】
【0043】(注)表1中の記号は以下の意味である。 ・LAS−Na;アルキル基の炭素数が10〜13のア
ルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム ・AS−Na;アルキル基の炭素数が12〜16のアル
キル硫酸ナトリウム ・非イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、原料の高級アルコールとしてアルキル基の炭素
数が12の第1級飽和アルコールを98%以上含有する
ものに、EOを平均8モル付加したもの。 ・1号珪酸ナトリウム;Na2O/SiO2のモル比が
2.15である珪酸ナトリウム。 ・AA/MAコポリマー;アクリル酸/マレイン酸共重
合体ナトリウム塩(モノマー比3:7、Mw≒5000
0、中和度≒80mol%) ・チノパールCBS−X;蛍光染料、ジスチリルビフェ
ニル誘導体(チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)
製) ・チノパールAMS−GX;蛍光染料、ビス−(トリア
ジニルアミノ)−スチルベン−ジスルホン酸誘導体(チ
バ・スペシャリティーケミカルズ(株)製)。
【0044】上記で得られた噴霧乾燥物について、以下
に記す粒状化操作を行った。噴霧乾燥物77.5重量部
と粉末ゼオライト〔トヨビルダー(4A型、平均粒径
3.5μm);東ソー(株)製〕5重量部と平均粒径1
4μmに粉砕(ACMパルペライザー;ホソカワミクロ
ン(株)製使用)した結晶性珪酸ナトリウム(SKS−
6粉末;クラリアントトクヤマ(株)製)5重量部とも
にハイスピードミキサー(FS−GC−10型;深江工
業(株)製)に投入して、噴霧乾燥物を破砕し撹拌造粒
した。その際に前記非イオン界面活性剤2.5重量部を
スプレーして添加した。造粒終了前に上記粉末ゼオライ
トを6重量部加えた。次に、この造粒物を1.4mmの
目開きのふるいでふるい分けし、ふるい上の粗大粒子は
孔径20mmのパンチングメタルスクリーンを装着した
フィッツミル(ホソカワミクロン(株)製)で粉砕して
1.3mmの目開きのふるいでふるい分けし、先のふる
い通過物と混合した。このふるい分け終了品に対して上
記粉末ゼオライト4重量部と酵素造粒物(カンナーゼ1
2T;ノボ社製)0.5重量部及び消泡剤造粒物(注
1)0.3重量部をVブレンダーで混合し、更に香料
0.2重量部をスプレー添加し、洗剤粒子(I−a)を
得た。得られた洗剤粒子(I−a)は嵩密度が770g
/L、平均粒径が380μmであった。
【0045】(注1)消泡剤造粒物は以下の方法で調製
されたものである。デキストリン(パインフローS−1
0;松谷化学工業(株)製)50重量部とシリコーン
(コンパウンド型・FSアンチフォームDB100;ダ
ウコーニング社製)20重量部とポリエチレングリコー
ル(ニッサンポリエチレングリコール#6000;日本
油脂(株)製)25重量部と硫酸ナトリウム(中性無水
芒硝;四国化成(株))5重量部をナウターミキサー
(NX−S型;ホソカワミクロン(株)製)に投入して
(仕込量13kg)混合し、ジャケット温度80℃で混
合・昇温し、粉体の温度を70℃まで昇温した。次いで
得られた混合物を押出造粒機(ペレッターダブルEXD
−100型;不二パウダル(株)製)により孔径0.9
mmのパンチングメタルスクリーンを通して押し出し造
粒した。得られた押し出し物を振動冷却機(バイブロ/
フロードライヤーVDF/6000型;不二パウダル
(株)製)で冷却した後、整粒機(ナイフカッターFL
−200型)にて解砕し、造粒物を得た。
【0046】〔2〕部分中和有機キレート剤(II−1)
の調製 部分中和有機キレート剤(II−1)は、中和度50%の
N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノペンタ
ン二酸2ナトリウム塩であり、以下の方法により調製し
た。
【0047】グルタミン酸、ホルマリン、シアン化ナト
リウムを原料とし、米国特許公報2500019号に記
載の方法よりN,N−ビス(カルボキシメチル)−2−
アミノペンタン二酸4ナトリウム塩を得た。これを36
%塩酸で中和し、カルボン酸塩の一部を酸型に変え、ま
た電気透析により生成した食塩を除いた。過塩素酸を用
いた中和滴定により、N,N−ビス(カルボキシメチ
ル)−2−アミノペンタン二酸が1ナトリウム塩となっ
ていることを確認した。さらにN,N−ビス(カルボキ
シメチル)−2−アミノペンタン二酸1ナトリウム塩2
85gに40%水酸化ナトリウム水溶液100gを添加
し、反応後凍結乾燥することでN,N−ビス(カルボキ
シメチル)−2−アミノペンタン二酸2ナトリウム塩の
乾燥物を得た。平均中和度の同定は過塩素酸を用いた中
和滴定及び13C−NMRより行い50%であることを確
認した。この乾燥物を乳鉢で粉砕して目開き1mmの篩
で粗大粒子を除いて部分中和有機キレート剤粉末(II−
1)とした。
【0048】〔3〕完全中和有機キレート剤(II−2)
の調製 上記〔2〕において、N,N−ビス(カルボキシメチ
ル)−2−アミノペンタン二酸4ナトリウム塩をそのま
ま粉末化して完全中和有機キレート剤粉末(II−2)と
した。
【0049】〔4〕部分中和有機キレート剤粒子(II−
1)の調製 上記部分中和有機キレート剤粉末(II−1)98.8重
量部とエマルゲンKS−108(炭素数12のEO5モ
ルPO2モルEO3モル付加物;花王(株)製)5.2
重量部とポリエチレングリコール(K−PEG600
0;花王(株)製)22.1重量部、アルキル基の炭素
数が12〜16のアルキル硫酸ナトリウム3重量部およ
びコハク酸(20メッシュパス品;川崎化成工業(株)
製)3.9重量部をナウターミキサー(NX−S型;ホ
ソカワミクロン(株)製)に投入して(仕込量13k
g)、ジャケット温度80℃、自動回転数121r/
分、公転回転数5.5r/分で混合・昇温し、粉体の温
度が75℃になったところで混合物を抜き出した。次い
で得られた混合物を押出造粒機(ペレッターダブルEX
D−100型;不二パウダル(株)製)により孔径0.
7mmのパンチングメタルスクリーンを通して押し出し
造粒した。得られた押し出し物を振動冷却機(バイブロ
/フロードライヤーVDF/6000型;不二パウダル
(株)製)で冷却した後、整粒機(ナイフカッターFL
−200型)で解砕した。得られた解砕物を分級機(寿
円型振動篩;徳寿製作所(株)製)で分級し、粒子径3
50〜1400μmの造粒物を得た。これを部分中和有
機キレート剤粒子(II−1)とした。
【0050】〔5〕完全中和有機キレート剤粒子(II−
2)の調製 上記〔4〕と同様の造粒法により完全中和有機キレート
剤粉末(II−2)を造粒して完全中和有機キレート剤粒
子(II−2)を得た。
【0051】〔6〕部分中和有機キレート剤粒子(II−
3)の調製 上記〔4〕の部分中和有機キレート剤粒子(II−1)の
調製において、添加する部分中和有機キレート剤粉末
(II−1)を78重量部とし、アクリル酸・マレイン酸
コポリマー粉末(平均分子量70000/50%水溶液
pH=4、Sokalan CP45 powder;
ビーエーエスエフジャパン(株)製)を20.8重量部
添加して、他は同様の造粒法により部分中和有機キレー
ト剤粒子(II−3)を得た。
【0052】〔7〕部分中和有機キレート剤粒子(II−
4)の調製 上記〔4〕の部分中和有機キレート剤粒子(II−1)の
調製において、添加する部分中和有機キレート剤粉末
(II−1)を57.2重量部とし、アクリル酸・マレイ
ン酸コポリマー粉末(平均分子量70000/50%水
溶液pH=8、Sokalan CP5 powde
r;ビーエーエスエフジャパン(株)製)を41.6重
量部添加して、他は同様の造粒法により部分中和有機キ
レート剤粒子(II−4)を得た。
【0053】実施例1 上記で得られた洗剤粒子(I−a)95重量部に部分中
和有機キレート剤粒子(II−1)を5重量部加えて粒状
洗剤組成物を調製した。この組成物について、以下の方
法で洗浄力及び保存安定性の評価を行った。その結果を
表2に示す。 *洗浄力 <評価用汚染布の調製>下記組成の人工汚染液を布に付
着して人工汚染布を調製した。人工汚染布への人工汚染
液の付着は、グラビアロールコーターを用いて人工汚染
液を布に印刷手法的に付着させることで行った。人工汚
染液を布に付着させ人工汚染布を作製する工程は、グラ
ビアロールのセル容量58cm3/cm2、塗布速度1.
0m/分、乾燥温度100℃、乾燥時間1分で行った。
布は木綿金巾2003布を使用した。
【0054】<人工汚染液の組成>ラウリン酸0.44
重量%、ミリスチン酸3.09重量%、ペンタデカン酸
2.31重量%、パルミチン酸6.18重量%、ヘプタ
デカン酸0.44重量%、ステアリン酸1.57重量
%、オレイン酸7.75重量%、トリオレイン13.0
6%、パルミチン酸n−ヘキサデシル2.18重量%、
スクアレン6.53重量%、卵白レシチン液晶物1.9
4重量%、鹿沼赤土8.11重量%、カーボンブラック
0.01重量%と残部の水道水(合計100重量%)で
ある。
【0055】<洗浄率評価法>洗剤組成物の水溶液1L
に、上記で作成した10cm×10cmの人工汚染布を
5枚入れ、ターゴトメーターにて100r/分で洗浄し
た。洗浄条件は、洗浄時間:10分、組成物濃度0.0
667%、水の硬度:107.1mgCaCO 3/L、
水温:20℃、すすぎ:水道水にて5分間であった。洗
浄力は汚染前の原布及び洗浄前後の汚染布の550nm
における反射率を自記色彩計(島津製作所製)にて測定
し、次式によって洗浄率(%)を求め、5枚の測定平均
値を洗浄力として示した。 洗浄率(%)=〔(洗浄後の反射率−洗浄前の反射率)
/(原布の反射率−洗浄前の反射率)〕×100 *保存安定性 ロ紙(No2;東洋濾紙(株)、JIS P 3801
2種相当品)で、縦6cm、横10cm、高さ4cm
の上面解放箱状容器を作る。容器に評価する粒状洗剤組
成物を120g入れて、30℃、湿度80%の条件下に
3日間保存し、目開き5mm網の通過率(固化性)と重
量増加率(吸湿率)を評価する。
【0056】実施例2 実施例1で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II
−1)に変えて、部分中和有機キレート剤粒子(II−
3)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この
組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表
2に示す。
【0057】比較例1 実施例1で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II
−1)に変えて、完全中和有機キレート剤粒子(II−
2)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この
組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表
2に示す。
【0058】比較例2 洗剤粒子(I−a)のままで、有機キレート剤粒子を加
えること無く評価に供した。この組成物について実施例
1と同様の評価を行った結果を表2に示す。
【0059】比較例3 実施例1で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II
−1)に変えて、部分中和有機キレート剤粒子(II−
4)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この
組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表
2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】実施例1は比較例1と比較して吸湿しにく
く固まりにくいことがわかる。これは部分中和された有
機キレート剤を使用して吸湿性が抑制された効果であ
る。また実施例1は比較例2と比較して洗浄性能が高
い。これは有機キレート剤を配合することで洗浄性能が
向上した効果である。また実施例2と比較例3では、ポ
リカルボン酸の配合により洗浄力の更なるが達成される
が、過度に配合すると保存安定性が不良になる。
【0062】〔7〕洗剤粒子(I−b)の調製 撹拌装置を具備したジャケット付き混合槽に水539.
3重量部を入れ、温度を50℃に調整した。これに硫酸
ナトリウム(中性無水芒硝;四国化成工業(株)製)1
29.6重量部、亜硫酸ナトリウム(亜硫酸ソーダ、三
井化学(株)製)6重量部、蛍光染料(チノパールCB
S−X;チバ・スペシャリティーケミカルズ(株)製)
2.4重量部を添加した。10分撹拌後、炭酸ナトリウ
ム(デンス灰;セントラル硝子(株)製)153.6重
量部を添加した後に濃度40重量%のポリアクリル酸ナ
トリウム水溶液(特公平2−24283号公報の実施例
に記載の方法に従って製造したもの。平均分子量100
00;花王(株)製)195重量部を添加し、更に10
分撹拌後、塩化ナトリウム(やき塩;日本精塩(株)
製)48重量部、粉末ゼオライト〔トヨビルダー(4A
型、平均粒径=3.5μm);東ソー(株)製〕16
4.4重量部を添加した。更に30分間撹拌して噴霧乾
燥用スラリーを調製した。出来上がった噴霧乾燥用スラ
リーの温度は50℃であった。このスラリーを向流式噴
霧乾燥装置(圧力噴霧ノズルを具備)で噴霧乾燥を行
い、揮発分(105℃、2時間の減量)が3%、嵩密度
が500g/L、平均粒径が250μm、担持容量(注
2)が0.60mL/gの担持用粒子群を得た。
【0063】次に、80℃で混合下のポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル(ドバノール23L(三菱化学
(株)製)にEOを平均で6モル付加、エマルゲン50
6;花王(株)製)10重量部に対してポリエチレング
リコール(平均分子量8500、K−PEG6000;
花王(株)製)を1.2重量部、脂肪酸ナトリウムとし
て0.7重量部に相当する脂肪酸〔アルキル基の組成が
12/C14/C16/C18=35/15/35/15(重
量比)の高級脂肪酸;花王(株)製〕、アルキルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムとして12重量%に相当するア
ルキルベンゼンスルホン酸〔直鎖アルキル基の組成:C
10/C11/C12/C13=10/30/42/18(重量
比)、ネオペレックスGS;花王(株)製〕及び脂肪酸
とアルキルベンゼンスルホン酸の中和当量の水酸化ナト
リウム水溶液を添加して、含水量11.5重量%の含水
界面活性剤組成物を調製した。
【0064】次に、レディゲミキサーM20型(松坂技
研(株)製)に上記担持用粒子群50重量部を投入し、
主軸(150r/分)とチョッパー(4000r/分)
の撹拌を開始した。ジャケットには80℃の温水を10
L/分の流量で流した。そこに上記含水界面活性剤組成
物27重量部を2分間で投入し、その後に4分間撹拌し
た後、平均粒径8μmに粉砕(ローラーミル使用)した
結晶性珪酸ナトリウム(SKS−6;クラリアントトク
ヤマ(株)製)10重量部及び上記粉末ゼオライト10
重量部を投入して2分間の表面被覆処理を行い、更に上
記粉末ゼオライト2重量部とプロテアーゼ酵素造粒物
(カンナーゼ12T;ノボ社製)0.3重量部とセルラ
ーゼ酵素造粒物(KAC500G;花王(株)製)0.
5重量部をVブレンダーで混合し、更に香料0.2重量
部をスプレー添加し、洗剤粒子(I−b)を得た。得ら
れた洗剤粒子(I−b)は嵩密度が740g/L、平均
粒径が280μmであった。
【0065】(注2)担持容量の測定法は以下の通りで
ある。内部に撹拌翼を備えた内径約5cm×高さ約15
cmの円筒型混合槽に粒子群100gを入れ、350r
/minで撹拌しながら30℃でポリオキシエチレンア
ルキルエーテル(C12/C14=6/4、EO平均付加モ
ル数=7.7、融点25℃)を10mL/minの速度
で滴下し、撹拌動力の経時変化を測定する。撹拌動力が
最も高くなった時のポリオキシエチレンアルキルエーテ
ルの投入量を粒子群の重量(100g)で除した値を該
粒子群の担持容量(mL/g)とする。
【0066】〔8〕部分中和有機キレート剤粒子(II−
5)の調製 部分中和有機キレート剤粒子(II−5)は、中和度33
%のN,N−ビス(カルボキシメチル)−2−アミノプ
ロパン酸1ナトリウム塩から得たものであり、以下の方
法により調製した。
【0067】N,N−ビス(カルボキシメチル)−2−
アミノプロパン酸3ナトリウム塩(有効分77%、Tr
ilon ES9964;BASF社製)を蒸留水に溶
解し、中和等量の硫酸を加えて混合する。ロータリーエ
バポレーターで濃縮し、塩の析出が始まったところで濃
縮液を氷冷静置する。析出した硫酸ナトリウムをグラス
フィルターで濾過除去し、濾過物をエタノール/水=4
/1の混合液で洗う。回収した液相をロータリーエバポ
レーターにかけてエタノールを留去し、結晶が析出した
場合には濾過除去する。留去を終えた液相に濁りが消え
なくなるまでエタノールを添加し混合する。均一ゲル状
になったものを氷冷静置する。析出物を濾過回収する。
回収時にエタノール/水=4/1の混合液で洗う。減圧
乾燥して白色粉末を得る。元素分析及びNMRによる分
析から中和度33%のものであることを確認した。この
乾燥物を目開き1mmの篩で粗大粒子を除いて部分中和
有機キレート剤粉末(II−5)とした。
【0068】次に部分中和有機キレート剤粒子(II−
1)の調製方法における部分中和有機キレート剤粉末
(II−1)に変えて上記部分中和有機キレート剤粉末
(II−5)を同量用いて、他は部分中和有機キレート剤
粒子(II−1)の調製方法と同様の手順で造粒して部分
中和有機キレート剤粒子(II−5)を得た。
【0069】
〔9〕部分中和有機キレート剤粒子(II−
6)の調製 流動コーティング装置(エロマチックSTREA−1型;富
士産業(株)製)に、上記〔8〕で得た部分中和有機キ
レート剤粒子(II−5)500gを仕込み、60℃の温
風を吹き込み流動させた。次に炭酸カルシウム(平均粒
径7.5μm;17部、ポリエチレングリコール(平均
分子量8500、K−PEG6000;花王(株)製)
3部、イオン交換水80部を混合した水懸濁液からなる
コーティング液25gを、底部に取り付けられた2流体
ノズルより、上方に8分間かけて噴霧した。その後2分
間乾燥を継続して外観良好なコーティング顆粒を得た。
この顆粒を部分中和有機キレート剤粒子(II−6)とし
た。
【0070】〔10〕部分中和有機キレート剤粒子(II
−7)の調製 またTrilon ES9964粉末も上記〔8〕の部
分中和有機キレート剤粒子(II−5)と同様に造粒して
完全中和有機キレート剤粒子(II−7)を得た。
【0071】実施例3 上記で得られた洗剤粒子(I−b)95重量部に部分中
和有機キレート剤粒子(II−5)を5重量部加えて粒状
洗剤組成物を調製した。この組成物について実施例1と
同様の評価を行った結果を表3に示す。
【0072】実施例4 実施例3で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II
−5)に変えて、部分中和有機キレート剤粒子(II−
6)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この
組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表
3に示す。
【0073】比較例4 実施例3で、添加する部分中和有機キレート剤粒子(II
−5)に変えて、完全中和有機キレート剤粒子(II−
7)を5重量部加えて粒状洗剤組成物を調製した。この
組成物について実施例1と同様の評価を行った結果を表
3に示す。
【0074】比較例5 洗剤粒子(I−b)のままで、有機キレート剤粒子を加
えること無く評価に供した。この組成物について実施例
1と同様の評価を行った結果を表3に示す。
【0075】
【表3】
【0076】実施例3は比較例4と比較して吸湿しにく
く固まりにくいことがわかる。これは部分中和された有
機キレート剤を使用して吸湿性が抑制された効果であ
る。また実施例3は比較例4と比較して洗浄性能が高
い。これは有機キレート剤を配合することで洗浄性能が
向上した効果である。また実施例4は実施例3に比べて
より保存安定性が向上している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/37 C11D 3/37 17/06 17/06 (72)発明者 西村 弘 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H003 AB03 AB19 AB27 AB31 AC08 BA09 DA01 EA12 EA15 EA16 EA28 EB13 EB22 EB32 EB36 FA07 FA41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤を含有する粒子(但し、下記
    (a)の含有量は20重量%以下である)(I)と、
    (a)1分子中にカルボキシル基を3〜5個有し、分子
    量が600以下、Ca2+とのキレート安定度定数が6〜
    13である化合物からなるキレート剤50〜99.9重
    量%並びに(b)カルボン酸もしくはポリカルボン酸又
    はこれらの塩及びアルキル硫酸もしくはポリオキシアル
    キレンアルキル硫酸又はこれらの塩から選ばれる一種以
    上0.1〜50重量%を含有する粒子であって、該粒子
    中の陰イオン基の平均中和度が20〜70%である粒子
    (II)とを含有する洗剤組成物。
  2. 【請求項2】 (a)が、下記一般式(1)で表される
    化合物からなる請求項1記載の洗剤組成物。 【化1】 〔式中、Rは−(CH2)n−Aであり、Aは水素原子、水
    酸基又はCOOMであり、Mは水素原子、アルカリ金
    属、アンモニウムであり、nは0〜3を示す。〕
  3. 【請求項3】 粒子(II)が、無機化合物及び有機化合
    物から選ばれる一種以上の化合物で被覆されている請求
    項1又は2記載の洗剤組成物。
  4. 【請求項4】 粒子(I)と(II)の重量比が、(I)
    /(II)=60/40〜99/1である請求項1〜3何
    れか記載の洗剤組成物。
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