JPH09302599A - 剥離紙 - Google Patents

剥離紙

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JPH09302599A
JPH09302599A JP8119935A JP11993596A JPH09302599A JP H09302599 A JPH09302599 A JP H09302599A JP 8119935 A JP8119935 A JP 8119935A JP 11993596 A JP11993596 A JP 11993596A JP H09302599 A JPH09302599 A JP H09302599A
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Manabu Yamamoto
学 山本
Kazuya Nishikawa
一哉 西川
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離剤層(皮膜)にピンホールや凹凸を発生
させることなく糊残り現象を解消させることのできる剥
離紙用原紙を用いることにより、シール加工や作業適性
を改善した粘着シートを提供する。 【解決手段】 原紙に剥離剤層を設けてなる剥離紙にお
いて、原紙が加圧平滑化されてなる、JIS B060
1に規定される10点平均粗さの値が10μm以下のグ
ラシン紙であり、且つ前記剥離剤層が無溶剤型剥離剤を
塗工されてなるものであることを特徴とする剥離紙。ま
た原紙の透気度がJ.TAPPI紙パルプ試験方法N
o.5の王研式透気度値で4000秒以上である上記剥
離紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着シートに使用す
る剥離紙に関し、特に糊残り等の欠点を解消した優れた
剥離紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着シートは商業用、事務用、家
庭用等非常に広範囲な用途に、ラベル、シール、ステッ
カー、ワッペン等として使用されている。この粘着シー
トの一般的構成は、表面基材と剥離紙との間に粘着剤層
を形成したものである。なお、剥離紙としては剥離紙用
原紙に剥離剤層を形成したものが使用される。剥離紙用
原紙としてはグラシン紙のような高密度原紙、クレーコ
ート紙、ポリラミ原紙等が使用される。剥離剤として
は、シリコーン化合物、フッ素化合物、アミノアルキド
化合物、ポリエステル化合物等があり、エマルジョンや
溶剤型または無溶剤型として使用され、大半は、シリコ
ーン化合物である。表面基材には紙、フィルム、金属ホ
イル等が用いられ、また粘着剤としては、ゴム系、アク
リル系、ビニルエーテル系等のエマルジョンや溶剤また
は無溶剤型の各種粘着剤が使用される。
【0003】この粘着シートの構成に欠かせない剥離紙
の製造方法としては、剥離剤としてのシリコーン化合物
やフッ素化合物、アミノアルキド化合物、ポリエステル
化合物を溶剤で希釈したもの、いわゆる、溶剤型剥離剤
を剥離紙用原紙に塗布するのが一般的に行われている。
その理由としては、剥離剤に必要な品質、例えば、剥離
紙から粘着剤層を伴った表面基材を剥がすときにかかる
力、すなわち剥離力の設定や剥離剤を剥離紙用原紙上に
塗布する際、溶剤に希釈することにより、流動性等を適
宜調節することが可能となり、結果的に剥離剤による剥
離紙用原紙表面のカバーリングの改善が容易にできると
いう溶剤型剥離剤のもつ特徴を利用するためである。し
かし、近年、安全面や公害面に対する配慮が強く求めら
れており、作業者の健康保持の面からも無溶剤化にすべ
く無溶剤型剥離剤を用いた粘着シートへの切替えが強く
望まれている。
【0004】ところで、実際に、溶剤型剥離剤を剥離紙
用原紙上に塗布する場合には、剥離剤が溶剤で希釈され
ているので、剥離紙用原紙上に塗布する液量は多くな
る。一方、無溶剤型剥離剤を剥離紙用原紙に塗布する場
合には溶剤を使用していないので、剥離紙用原紙上に塗
布する液量は少ない。そのために、無溶剤型剥離剤を用
いる場合には、溶剤型剥離剤に比べて、より薄い均一な
剥離剤皮膜を剥離紙用原紙上に形成させなければなら
ず、剥離紙用原紙として、例えば、従来のグラシン紙に
塗布する際、剥離剤のグラシン紙表面のカバーリングが
十分に行われず、剥離剤被膜の均一な層を形成させるの
が困難であった。このような状態で塗布した場合、グラ
シン紙表面上に設けた剥離剤層にピンホールや凹凸がで
き、次に剥離剤層上に粘着剤層を形成させる工程で粘着
剤がそのピンホールや凹部に入り込み、剥離紙上に粘着
剤が残るという現象(以下、この現象を糊残り現象と呼
ぶ)がみられた。この糊残り現象は粘着シートをシール
加工、すなわち、印刷、ダイカット(打ち抜き)等の処
理を施すときに剥離剤塗布面に当たるガイドロール等に
粘着剤が付着し、紙送り不良や印刷ずれ等のトラブルを
誘発させ、作業性や品質面において極めて重大な障害と
なっていた。この欠点を解決するために、本出願人は剥
離紙用原紙をプリントサーフ法による表面粗さで規定し
た提案を行った(特願平07−252573)。これ
は、剥離紙用原紙の透気度値を特定し、且つ、上記のプ
リントサーフ法によりクランプ圧980kPaで測定し
た表面粗さが1.5μm以下のものが優れるというもの
であり、無溶剤型剥離剤層を設けるのに有用な判断基準
であった。ただし、実際にはプリントサーフ法による表
面粗さの規定では一定の効果は得られるものの、必ずし
も充分な効果が得られない場合もあり、プリントサーフ
法によりクランプ圧980kPaで測定した表面粗さが
1.5μm以下のグラシン紙に無溶剤型剥離剤を塗工し
ても、ピンホールや糊残り現象は完全には改良されない
場合もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、無溶剤型剥
離剤を使用する剥離紙の上記の問題を解決し、特に剥離
紙を構成する無溶剤型剥離剤層(皮膜)にピンホールや
凹凸を発生させることなく糊残り現象を解消させること
のできる剥離紙用原紙を用いることにより、シール加工
や作業適性を改善した粘着シート用の剥離紙を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、剥離剤の
浸透を完全に遮断する性能を有し、且つ表面が鏡面状態
のものから極めて粗な状態にあるものまで数多くのフィ
ルムをモデルとして選び、これらのフィルムについて種
々の方法で測定した表面粗さと、オフセットグラビアコ
ーターや順転5本ロールコーターで無溶剤型剥離剤を塗
布した剥離紙のピンホール遮閉効果、およびこれらの剥
離紙を用いた粘着シートの糊残り現象との関係を細部に
わたり検討を重ねた。その結果、上記のオフセットグラ
ビアコーターや順転5本ロールコーターで無溶剤型剥離
剤を塗布した場合の、薄膜形成にたいして、原紙の平坦
性が極めて重要であり、特にこれらの塗工設備を用いた
場合の薄膜の平坦性は、JIS B0601に規定され
る触針表面粗さの10点平均粗さの値と極めて高い相関
があることを新たに見出した。また、仮に平坦な被膜が
形成されたとしても、原紙紙面にピンホールや凸凹が存
在する状態では、必ずしも十分な剥離性を付与すること
ができないことを改めて確認した。すなわち、上記の要
件を満たすことにより、はじめてピンホールや凹凸を発
生させることなく糊残り現象を解消させることのできる
剥離紙用原紙を得ることができ、シール加工や作業適性
を改善した粘着シートが製造できるとの見解に達した。
【0007】本発明者等は、上記の要件を同時に満たし
得る原紙の物性を定量的に示すため、さらに鋭意研究を
重ね、本発明を完成した。本発明は下記の態様を含む。 〔1〕 原紙に剥離剤層を設けてなる剥離紙において、
原紙が加圧平滑化されてなる、JIS B0601に規
定される触針表面粗さの10点平均粗さの値が10μm
以下のグラシン紙であり、且つ前記剥離剤層が無溶剤型
剥離剤を塗工されてなるものであることを特徴とする剥
離紙。 〔2〕 原紙の透気度が、J.TAPPI紙パルプ試験
方法No.5の王研式透気度値で4000秒以上である
〔1〕記載の剥離紙。
【0008】〔3〕 剥離剤層が無溶剤型剥離剤をオフ
セットグラビアコーターまたは順転5本ロールコーター
等の多段ロールコーターで塗工して設けられてなる
〔1〕または〔2〕記載の剥離紙。 〔4〕 無溶剤型剥離剤が熱硬化型シリコーン化合物、
UV硬化型シリコーン化合物、またはEB硬化型シリコ
ーン化合物を含有する〔1〕,〔2〕または〔3〕記載
の剥離紙。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、剥離紙用原紙(以下、
単に原紙とも記す)として、JIS B0601に規定
される触針表面粗さの10点平均粗さの値が10μm以
下であることを特徴とする粘着シートである。本発明で
は、無溶剤型剥離剤を原紙に塗布する際に均一な被膜層
が形成され、ピンホールや凹凸部が発生せず、優れた剥
離紙が得られる。因みに原紙の触針表面粗さの10点平
均粗さの値が10μmを超えると、剥離剤被膜も原紙の
粗さの影響を大きく受け、粗表面となる上に、原紙表面
を均一に被覆することもできなくなり、ピンホールの原
因となる。
【0010】さらに、剥離紙用原紙の透気度が、J.T
APPI紙パルプ試験方法No.5の王研式透気度値で
4000秒以上であると、剥離剤上に粘着剤層を形成さ
せたのちに生じる糊残り現象がより効率よく防止すると
ができる。透気度が4000秒に満たない場合、原紙中
に存在する空隙をとおして剥離剤が埋没し、このため所
望の剥離性を得ることができなくなり、糊残りを生じる
場合もある。
【0011】触針表面粗さは、金属成形物等の表面粗さ
の評価にしばしば用いられる方法であり、物質表面に針
を接触させ、これを走査して得た断面曲線から表面粗さ
を数値化して算出するものである(JIS B060
1)。なお、他のベック平滑度、王研式平滑度等と剥離
剤塗布面の平坦性等との関係が明示できなかったのに対
し、触針表面粗さが極めて明確な尺度となり得る結果と
なったのは、精度と同時に、上記の空気漏洩式の平滑度
値が、表面粗さのみでなく、内部の通気性の影響を受け
るためと考えられる。例えば、仮に表面が極めて平滑で
あったとしても、通気性に富む材質の場合には空気が漏
洩するため現実には低い値を示してしまうのに対し、本
発明の触針法による表面粗さは、表面形状そのものを表
示する方法であるためと考えられる。また、触針法によ
る測定時の針圧とオフセットグラビアコーターまたは順
転5本ロールコーターのロール圧とがうまく対応したも
のとも考えられる。触針法による断面形状は波形の山の
高い点から5点と、谷の深い点から5点の平均値を算出
する10点平均粗さで表示する。触針法による表面粗さ
には、他に最大高さ、分割粗さおよび中心線平均粗さ等
の表示法もあるが、これらはいずれも適切ではないこと
が判明した。原紙の粗表面の被覆性を左右するのは、こ
の被覆性に影響を与えることのない微小な凹凸を考慮す
ると誤った結果を導きだす。従って被覆性に関与する大
きい凹凸のみを定量的に表示することが必要なのであ
る。
【0012】なお、原紙の種類については、木材繊維や
再生パルプを主体とするパルプを所要の叩解設備で好ま
しくはフリーネス170ml以下に叩解し、必要に応じ
て内添サイズ剤、填料、蛍光増白剤、消泡剤等の助剤を
添加してパルプスラリーを調製し、硫酸バンド等で酸性
化した、いわゆる酸性抄紙、或いは、炭酸カルシウム等
を填料とし、抄紙pHを弱酸性〜9.2程度で抄紙する
方法、いわゆる、中性抄紙等で得られた原紙等が適宜利
用できる。
【0013】さらに、上記の如き条件で仕上げられた原
紙表面には酸化デンプンや各種表面サイズ剤等を必要に
応じてサイズプレスコーティングを行い、吸水性や紙力
の向上を図る等の効果を取ることもできる。この原紙を
金属ロールと弾性ロールからなる多段式スーパーキャレ
ンダーを用いて、紙のフェルト面が全て金属ロールに、
ワイヤー面が全て弾性ロールに接するように通紙する等
の方法で加圧平滑化して、透明化されたグラシン紙であ
る剥離紙用原紙を調製する。
【0014】無溶剤型剥離剤は、安全面や公害面に優
れ、作業者の健康保持の面からも無溶剤型剥離剤は溶剤
型剥離剤に比べ優れている。無溶剤シリコーンとして
は、熱硬化型シリコーン化合物、UV硬化型シリコーン
化合物、EB硬化型シリコーン化合物等が挙げられる。
これら無溶剤型剥離剤をオフセットグラビアコーターま
たは順転5本ロールコーター等多段ロールコーターを用
いて原紙に塗布するが、この場合の塗布量としては0.
05〜3.00g/m2 程度、好ましくは0.2〜1.
5g/m2 程度の範囲で適宜調節される。なお、塗布量
が少ないと剥離剤層としての効果に乏しく、また、多く
ても、経済的な面から必要性に乏しい。実際に、溶剤型
剥離剤を剥離紙用原紙上に塗布する場合には、剥離剤が
溶剤で希釈されているので、剥離紙用原紙上に塗布する
液量が多くなる。一方、無溶剤型剥離剤を剥離紙用原紙
に塗布する場合には溶剤を使用していないので、剥離紙
用原紙上に塗布する液量は少ない。そのために、無溶剤
型剥離剤を用いる場合には、溶剤型剥離剤に比べて、よ
り薄い均一な剥離剤皮膜を剥離紙用原紙上に形成させる
ために、オフセットグラビアコーターまたは順転5本ロ
ールコーター等の多段ロールコーターを用いて原紙に塗
布する。剥離剤は好ましくは表面平滑性に起因するバリ
ヤー性に優れるフェルト面に塗布する。
【0015】また、粘着剤としては、例えば天然ゴム、
スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−
イソプレンブロック共重合体、再生ゴム、合成ゴム等の
ゴム系、アクリル系、シリコーン系等の粘着剤が挙げら
れる。これら粘着剤は溶剤系、水性エマルジョン系、ホ
ットメルト系、液状硬化型等の形態で、例えばナイフコ
ーター、ロールコーター、ダイコーター、グラビアコー
ター、スクリーン印刷等で塗布される。この場合の塗布
量は、乾燥重量で7〜40g/m2 程度、好ましくは1
0〜30g/m2 程度の範囲で調節される。なお、塗工
量が少ないと粘着剤層としての効果に乏しく、多くても
その効果が飽和し、且つ経済的な面からも好ましくな
い。
【0016】粘着シートを作製する方法は限定しない
が、剥離紙上に粘着剤層を形成させた後、表面基材を貼
り合せる転写方式や表面基材に直接粘着剤を塗布して、
その後剥離紙を貼り合せる直接方式が例示できる。ま
た、表面基材としては、例えば、コート紙、アート紙、
上質紙、熱転写記録紙、インクジェット用紙、感熱紙、
合成紙、蒸着紙、布、不織布、金属ホイル、各種高分子
フィルム等を適宜使用することができる。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
なお、特に断らない限り、例中の部及び%はそれぞれ
「重量部」及び「重量%」を示し、塗布量、部数、混合
割合等は全て固形分で示した。
【0018】実施例1 [剥離紙用原紙の製造]それぞれフリーネス150ml
のNBKP70部とLBKP30部のパルプサスペンジ
ョンにサイズ剤としてロジンサイズ(商品名「サイズパ
インE」,荒川化学工業(株)製)を絶乾パルプに対し
て0.5%添加した。このパルプスラリーに硫酸バンド
を添加し定着させた後、長網抄紙機で抄紙し、ポリビニ
ルアルコール(商品名「PVA117」,株式会社クラ
レ製)の水溶液を固形分で3.0g/m2 となるように
サイズプレスして坪量70g/m2 の原紙を得た。この
原紙を金属ロールと弾性ロールからなる14段式、線圧
200kg/cmのスーパーキャレンダーを用いて、紙
のフェルト面が全て金属ロールに、ワイヤー面が全て弾
性ロールに接するように通紙し、触針法による10点平
均粗さは9.7μmであり(剥離剤を塗布するフェルト
面)、透気度が4200秒であるグラシン紙を得た。
【0019】[剥離紙の製造]このグラシン紙のフェル
ト面に熱硬化型無溶剤剥離剤(付加反応型の商品名「K
NS−320」を100部に対し、白金触媒を含む商品
名「PL−56」を2部加えた混合物,信越化学工業
(株)製)をオフセットグラビアコーターにて0.8g
/m2 となるように塗布後、熱風乾燥キュアーさせて剥
離紙を得た。 [粘着シートの製造]この剥離紙にアクリル系のエマル
ジョン型粘着剤(商品名「TS−662」,日本カーバ
イド社(株)製)をリバースロールコーターで25g/
2 となるように塗布し、乾燥させた後坪量64g/m
2 の上質紙を貼り合わせて粘着シートを得た。
【0020】実施例2 [剥離紙用原紙の製造]それぞれフリーネス150ml
のNBKP70部とLBKP30部のパルプサスペンジ
ョンにサイズ剤としてアルキルケテンダイマー(商品名
「サイズパインK901」,荒川化学工業(株)製)と
カチオン性ポリマー、ポリアミドエピクロルヒドリン樹
脂(商品名「カイメン557H」,ディックハーキュレ
ス(株)製)とをそれぞれ絶乾パルプに対して0.15
%添加して、調成したパルプスラリーを長網抄紙機で抄
紙し、変性ポリビニルアルコール(商品名「T−35
0」,日本合成化学(株)製)の水溶液を固形分で2.
0g/m2 となるようにサイズプレスして坪量87g/
2 の原紙を得た。この原紙を金属ロールと弾性ロール
からなる14段式、線圧220kg/cmのスーパーキ
ャレンダーを用いて、紙のフェルト面が全て金属ロール
に、ワイヤー面が全て弾性ロールに接するように通紙
し、触針法による10点平均粗さが9.8μm、透気度
が4350秒であるグラシン紙を得た。
【0021】[剥離紙の製造]このグラシン紙のフェル
ト面にUV硬化型無溶剤剥離剤(メルカプト基含有の商
品名「BY24−551A」を100部に対し、ビニル
基含有の商品名「BY24−551B」を30部加えた
混合物,東レ・ダウ・コーニング・シリコーン(株)
製)をオフセットグラビアコーターにてにて0.8g/
2 となるように塗布後、UVキュアーさせて剥離紙を
得た。 [粘着シートの製造]この剥離紙にゴム系のホットメル
ト型粘着剤(商品名「デュロタック MQ940K」,
カネボウ・エヌエスシー製)をダイコーターで30g/
2 となるように塗布し、乾燥させた後坪量85g/m
2 のキャスト紙を貼り合わせて粘着シートを得た。
【0022】実施例3 [剥離紙の製造]実施例1で得られたグラシン紙のフェ
ルト面に電子線硬化型無溶剤型剥離剤(商品明「X−6
2−7213」、信越化学工業(株)製)を、順転5本
ロールコーターにて0.85g/m2 となるように塗布
後、EBキュアさせて剥離紙を得た。
【0023】[粘着シートの製造]この剥離紙にアクリ
ル系エマルジョン型粘着剤(商品名「AT−560」,
サイデン化学(株)製)をリバースロールコーターで2
3g/m2 となるように塗布し、乾燥させた後、坪量1
05g/m2 のコート紙を貼り合わせて粘着シートを得
た。
【0024】実施例4 実施例1と同様に剥離紙および粘着シートを作製した。
但し、剥離原紙の原料パルプのフリーネスを200ml
に変更し、触針法による10点平均粗さ9.6μm、透
気度が3800秒の原紙を得てこれを用いた。その後の
処理は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0025】比較例1 実施例1と同様に剥離紙および粘着シートを作製した。
但し、剥離原紙のスーパーキャレンダー処理の条件を金
属ロールと弾性ロールからなる14段式、線圧220k
g/cmのスーパーキャレンダーを用いて、紙のフェル
ト面が金属ロールに7ニップ、ワイヤー面が弾性ロール
6ニップ接するように変更して、触針法による10点平
均粗さ10.5μm、透気度が4100秒の原紙を得て
これを用いた。その後の処理は実施例1と同様にして粘
着シートを得た。
【0026】比較例2 実施例1と同様に剥離紙および粘着シートを作製した。
但し、剥離原紙の原料パルプのフリーネスを200ml
に変更し、さらにスーパーキャレンダー処理の条件を金
属ロールと弾性ロールからなる14段式、線圧210k
g/cmのスーパーキャレンダーを用いて、紙のフェル
ト面が金属ロールに5ニップ、ワイヤー面が弾性ロール
8ニップ接するように変更して、触針法による10点平
均粗さ11.0μm、透気度が3800秒の原紙を得て
これを用いた。その後の処理は実施例1と同様にして粘
着シートを得た。
【0027】比較例3 実施例1と同様に剥離紙および粘着シートを作製した。
但し、剥離原紙にBOSSO社製グラシン紙(商品名
「BUXIL」65g/m2 )を使用し、その後の処理
は実施例1と同様にして粘着シートを得た。なお、グラ
シン紙の10点平均粗さ10.2μm、透気度が420
0秒であった。
【0028】かくして得られた剥離紙用原紙、剥離紙、
及び粘着シートを以下の方法で評価した。
【0029】〔カバーリング性の評価〕市販の油性ペン
で剥離紙の剥離剤面に均一に塗り、剥離剤の塗布面の反
対面に現れる10cm2 内のピンホール数によって評価し
た。 (評価基準)ピンホール数が0個であれば優れており、
1〜10個であれば良好、10〜20個であればやや劣
る。20個以上は劣る。
【0030】〔糊残り現象の評価〕粘着シートから表面
基材及び粘着剤層を剥がした後、剥離紙の剥離剤塗布表
面とPETフィルム表面とを擦り合わせ、剥離剤塗布表
面に残っている粘着剤をPET表面に転写させ、転写し
た粘着剤の量によって評価した。 (評価基準) ◎・・糊残りが全くない。 ○…糊残りがあまり目立たない。 △…糊残りが多少目立つ。 ×…糊残りがかなり目立つ。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】実施例の結果から明らかなように、本発
明の剥離紙は無溶剤型剥離剤を剥離紙用原紙上に塗布し
たときに剥離剤のカバーリングがよく、均一な剥離剤被
膜が得られ、ピンホールや凹凸が発生せず、粘着剤塗布
後に生じる糊残り現象がみられない粘着シートが提供で
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙に剥離剤層を設けてなる剥離紙にお
    いて、原紙が加圧平滑化されてなる、JIS B060
    1に規定される10点平均粗さの値が10μm以下のグ
    ラシン紙であり、且つ前記剥離剤層が無溶剤型剥離剤を
    塗工されてなるものであることを特徴とする剥離紙。
  2. 【請求項2】 原紙の透気度がJ.TAPPI紙パルプ
    試験方法No.5の王研式透気度値で4000秒以上で
    ある請求項1記載の剥離紙。
JP8119935A 1996-05-15 1996-05-15 剥離紙 Pending JPH09302599A (ja)

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JP8119935A JPH09302599A (ja) 1996-05-15 1996-05-15 剥離紙

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JP8119935A JPH09302599A (ja) 1996-05-15 1996-05-15 剥離紙

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Cited By (4)

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CN114351501A (zh) * 2021-12-20 2022-04-15 山东东岳高分子材料有限公司 一种全氟离子交换膜生产用离型纸及制备方法和应用

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