JP2011208309A - 工程剥離紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】特にプリプレグ用工程剥離紙に好適に用いることができる両面に剥離処理を施した工程剥離紙において、被着体の剥がれムラがなく片側が選択的剥離できる剥離選択性があり、被着体が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生せず、グラシン紙のごとく難離解性の紙基材を用いなくて良いためリサイクル性および温度変化に対する寸法安定性に優れた工程剥離紙とする。
【解決手段】紙基材の両面に顔料及びバインダーを含む塗工層と、この塗工層上に設けられた剥離剤層と、を有し、塗工層の一方の面は、顔料として少なくとも平板顔料および非晶質シリカを含み、塗工層の他方の面は、顔料として少なくとも平板顔料を含んでいる。このことで、この塗工層の両面の剥離強度差が20〜200gf/40mmとされる。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭素繊維プリプレグや合成皮革などの製造工程において使われる工程剥離紙に関するものである。
現在の工程剥離紙は、主として基材にグラシン紙が使用されている。グラシン紙は、パルプ繊維に対し高い叩解処理を施して抄紙し、高圧下で平坦化処理を施して紙層を形成させて得られる紙である。既存の上質紙等と異なり、密度が1.0を上回る様な高い緊度を有するため、紙層表面が密になり、目止め層を設けることなく、剥離を促すシリコーン層を薄く均一に設けられる特長を有し、現在プリプレグ用工程剥離紙の主流に使用されている。
しかし、グラシン紙を基材とした工程剥離紙は、原料パルプに対する高い叩解処理と高圧力による平坦化処理により、紙層内部に歪みを有するがゆえに、寸法安定性に欠け、特に温度変化による寸法変動が大きい問題を有する。炭素繊維プリプレグや合成皮革などの製造工程において使われる工程剥離紙は、温度120〜150℃と高温で熱処理されること、繰り返し使用されることから、温度変化に対する高い寸法安定性が求められる。しかしながらグラシン紙を基材とした工程剥離紙では、十分な寸法安定性が得られない。また、グラシン紙を基材とした工程剥離紙では緊度が高いため紙層中に空気等のガス成分が透過しにくく、工程剥離紙で原料を挟み込み熱をかけて乾燥させる際に気化された溶媒が紙層を通過できずにブリスター(火ぶくれ)と呼ばれる剥離紙面の欠陥を生じやすい。
また、両面に剥離剤処理を行った工程剥離紙を使用する場合は、炭素繊維プリプレグや合成皮革などの被着体を工程剥離紙で挟み込んだ後、工程の中で片方の工程剥離紙を剥す過程が生じるが、その際、安定して片側の工程剥離紙が選択的に剥がれることが必要とされるため、両面の剥離特性に差を持たせた異差剥離特性が必要となる。
更に、近年の再資源化の流れにおいて、難離解性のグラシン紙ではなく、離解しやすく再資源化が容易で環境に配慮された工程剥離紙が望まれており、さらには被着体の剥がれムラがなく、温度変化に対する寸法安定性に優れ、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難い工程剥離紙の開発が望まれている。
そして、これらの問題を解決する工程剥離紙として、「JIS Z 0208に準拠して測定した透湿度が、200g/m2・24時間以下であることを特徴とするプリプレグ用工程剥離紙」が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、この提案は、吸湿した場合であってもプリプレグが浮いて剥がれるということの無い、寸法安定性に優れたプリプレグ用工程剥離紙を、透湿度を、200g/m2・24時間以下に調整することで得られることを骨子とするものの、透湿度を低く設定すること、防湿層が、無機顔料、水分散系合成樹脂、及び熱硬化性樹脂を含む組成物を塗布、乾燥して形成されてなることが故に、プリプレグ用途における加熱加工時に、基材内の空気の逃げ場が無く、ブリスターが発生する問題がある。
また、以上の問題を解決する工程剥離紙としては、「カナダ標準ろ水度が300ml〜500mlの木材パルプを用いてなる基紙に、ガラス転移温度が20℃〜100℃のアクリル系樹脂を含浸させてなる原紙の少なくとも片面に、少なくとも顔料及びバインダー(接着剤)からなる目止め層を設けてなる加工用原紙であって、前記バインダーが、ゲル含量が80質量%以上であるラテックスであると共に、前記目止め層の顔料とラテックスの質量比が100/45〜100/15であることを特徴とする加工用原紙」が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、この工程剥離紙は、ガラス転移温度が20℃以上100℃以下のアクリル系樹脂を含浸しており、基紙を無サイズ紙とすることで、基紙部分は再生紙の原料として利用可能であるものの、基紙を無サイズ紙とすることで温度変化に対する寸法安定性が低く、アクリル系樹脂は疎水性の強い有機樹脂であり、通常の再生紙処理工程では再生化工程外に排出が困難であるため、再生化においては一般古紙と分けて処理する必要があり、アクリル系樹脂含浸古紙に応じた設備が必要に成る等、再生紙の原料として利用するには、設備改造や処理コストの上昇が問題となる。
さらに、以上の問題を解決する工程剥離紙としては、「基材の少なくとも片面に防浸層を設けた剥離用工程剥離紙基材において、該防浸層が微細繊維を含有することを特徴とする剥離用工程剥離紙基材」が提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、この工程剥離紙には、防浸層に微細繊維を含有して塗工し、基材の透気度を王研式で7000秒以上とすることを特徴としており、工程中の加熱加工時に、基材内の空気の逃げ場が無く、ブリスターが発生する問題があるとともに、基材と寸法変化を伴う微細繊維からなる層により温度変化に対する寸法安定性が低くなり、カールが生じやすくなる問題がある。更に、この方法は特殊な設備が必要となり、一般的な設備での実現は不可能であり、生産性、コスト面で問題がある。
このほか、以上の問題を解決する工程剥離紙としては、「シート状支持体の少なくとも片面に下塗り層を介して剥離層を設けてなる剥離シートにおいて、下塗り層がソープフリータイプのアクリル樹脂エマルジョンと酸化澱粉から形成したものであることを特徴とする剥離シート」が提案されている(特許文献4参照)。しかしながら、この工程剥離紙は、製造時にソープフリータイプのアクリル樹脂エマルジョンを使用することを骨子とし、更にメラミン・ホルムアルデヒド樹脂を含有することを特徴としており、再資源化が困難であるとともに、同薬品は熱安定性、高せん断条件化での安定性に欠ける問題を有しており、連続生産を考慮した場合に適していない。
特開2005−220482号公報 特開2006−274483号公報 特開2008−088589号公報 特開昭60−0245683号公報
いずれの先行技術においても問題があり、被着体の剥がれムラがなく、温度変化に対する寸法安定性に優れ、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難い工程剥離紙としては満足するものがなかった。この一方、両面に剥離剤処理を行った工程剥離紙を使用する場合、塗工層の構成を両面で異ならせることで、両面間で剥離力を相違させて、安定して片側に選択的に剥がれ、他の片面側がその後に剥がれるように、剥離力に差異を設けることもできなかった。
本発明が解決しようとする主たる課題は、特にプリプレグ用工程剥離紙に好適に用いることができる両面に剥離処理を施した工程剥離紙において、被着体の剥がれムラがなく片側が選択的剥離できる剥離選択性があり、被着体が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生せず、グラシン紙のごとく難離解性の紙基材を用いなくて良いためリサイクル性および温度変化に対する寸法安定性に優れた工程剥離紙を提供する事にある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
紙基材の両面に顔料及びバインダーを含む塗工層と、この塗工層上に設けられた剥離剤層と、を有する工程剥離紙であって、
前記塗工層の顔料として一方の面は、少なくとも平板顔料および非晶質シリカを含み、
前記塗工層の顔料として他方の面は、少なくとも平板顔料を含み、
前記塗工層の両面の剥離強度差が20〜200gf/40mmであることを特徴とする、工程剥離紙。
〔請求項2記載の発明〕
前記平板顔料として、走査型電子顕微鏡による平均粒子径が1〜20μmのカオリンが用いられ、
前記非晶質シリカとして、走査型電子顕微鏡による平均粒子径が1〜10μmで、吸油度が200〜400cc/100gの非晶質シリカが用いられている、請求項1記載の工程剥離紙。
〔請求項3記載の発明〕
JIS P 8133:1998「紙,板紙及びパルプ−水抽出液pHの試験方法」に準じて、熱水抽出法で測定したpHが6.5〜8.5である、請求項1又は請求項2記載の工程剥離紙。
〔請求項4記載の発明〕
前記バインダーがラテックスで、
このラテックスとして、粒子径10〜300nmのラテックス「A」と、粒子径100〜500nmのラテックス「B」と、が用いられ、
前記ラテックス「A」:前記ラテックス「B」が、70:30〜30:70の質量割合とされている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の工程剥離紙。
〔請求項5記載の発明〕
前記バインダーがラテックスで、
このラテックスとして、ガラス転移温度5〜30℃のラテックスと、ガラス転移温度−30〜0℃のラテックスと、が用いられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の工程剥離紙。
〔請求項6記載の発明〕
前記塗工層の厚みが、片面あたり9μm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の工程剥離紙。
本発明によると、特にプリプレグ用工程剥離紙に好適に用いることができる両面に剥離処理を施した工程剥離紙において、被着体の剥がれムラがなく片側が選択的剥離できる剥離選択性があり、被着体が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生せず、グラシン紙のごとく難離解性の紙基材を用いなくて良いためリサイクル性および温度変化に対する寸法安定性に優れた工程剥離紙となる。
次に、本発明を実施するための形態について説明する。
本形態に係る工程剥離紙は、紙基材の両面に顔料及びバインダーを含む塗工層と、この塗工層上に設けられた剥離剤層と、を有しており、塗工層の一方の面は、顔料として少なくとも平板顔料および非晶質シリカを含み、塗工層の他方の面は、顔料として少なくとも平板顔料を含んでいる。この構成とすることで、この塗工層の両面の剥離強度差を20〜200gf/40mmとすることができる。
そして、本形態に係る工程剥離紙の中心部分を構成する紙基材を以下にまず説明する。
〔紙基材〕
本形態の紙基材には、通常の原料パルプを使用することができ、例えば、未晒針葉樹パルプ(NUKP)、未晒広葉樹パルプ(LUKP)、晒針葉樹パルプ(NBKP)、晒広葉樹パルプ(LBKP)等の化学パルプ;ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等の機械パルプ等の中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
また、紙基材には、古紙からなる古紙パルプを使用することもでき、例えば、茶古紙、クラフト封筒古紙、雑誌古紙、新聞古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、段ボール古紙、上白古紙、ケント古紙、模造古紙、地券古紙等から製造される離解古紙パルプ、離解・脱墨古紙パルプ、離解・脱墨・漂白古紙パルプ等の中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
本形態においては、以上の原料パルプを混合して抄紙原料(紙料スラリー)を調製するが、当該原料パルプには、例えば、内添サイズ剤、紙力増強剤、紙厚向上剤、歩留向上剤等の通常の製紙工程で配合される種々の添加剤を、その種類及び配合量を適宜調整して内添することができる。
また、紙基材を抄造する抄紙機も特に限定されず、例えば、長網方式、ツインワイヤー方式、ギャップフォーマー方式、丸網方式、ヤンキー方式など各方式を適宜用いることができる。さらに、塗工液の塗工による塗工層の形成を行う前に、紙基材を平坦化する目的で、一般の工程剥離紙用途設備を用いて水溶性高分子の塗工や、弾性ロールと金属ロールとの組み合わせによる平坦化処理などを行うことができる。
〔塗工層〕
本形態の工程剥離紙は、以上の紙基材の表裏両面に、顔料及びバインダーを含む目止め塗工層を有する。そして、目止め塗工層を設けた紙基材の表裏両面にシリコーン等の剥離剤層を有する。該目止め塗工層のうち一方の面には、顔料として少なくとも平板顔料および非晶質シリカを含ませ、他方の面には顔料として少なくとも平板顔料を含ませることで、シリコーン層を設けた工程剥離紙両面の剥離強度差が20〜200gf/40mmとなるよう調整できる。なお、本発明では便宜上、目止め塗工層の顔料として少なくとも平板顔料および非晶質シリカを含ませた面を裏面、顔料として少なくとも平板顔料を含ませた面を表面と記載する。
(平板顔料)
本発明では顔料として平板顔料を使用する。平板顔料は、塗工後もその平板性を保持するものであれば特に限定されるものではないが、この条件を満たす平板顔料の中でも、特にフィロケイ酸塩化合物(層状構造を有する層状ケイ酸塩化合物)であることが好ましい。フィロケイ酸塩化合物に属するものは、板状又は薄片状であって明瞭な劈開を有し、カオリン(クレー鉱物)、雲母族、脆雲母族、パイロフィライト、タルク、スメクタイト、バーミキュライト、緑泥石、セプテ緑泥石、蛇紋石、スチルプノメレーン、モンモリロナイトなどがある。これらの中でも特に、雲母族、タルクが好ましい。雲母族には、白雲母(マスコバイト)、絹雲母(セリサイト)、金雲母(フロコパイト)、黒雲母(バイオタイト)、フッ素金雲母(人造雲母)、紅マイカ、ソーダマイカ、バナジンマイカ、イライト、チンマイカ、パラゴナイト、ブリトル雲母などが挙げられる。
平板状顔料は、平均アスペクト比5〜30、好ましくは6〜25のものを主原料(50質量%以上)として用いることが好ましい。平均アスペクト比が5未満の顔料は、塗工面に対して平行に配向できず目止め性能に劣るため、剥離剤塗工時に剥離剤が浸透してしまい、均一な剥離性が得られにくくなるだけでなく、剥離層のピンホールも発生しやすいため好ましくない。アスペクト比は、その値が大きいほど平板性が高く、塗工層の厚みが同じ場合は、塗工層中の層数が多くなるため、高い目止め性能を発揮するが、平均アスペクト比が30を超過すると、顔料粒子が配向をとり難くなり、立体障害を起こすため、剥離剤の目止め性が低下し、均一な剥離性が得られにくくなるため好ましくない。
また、平板顔料としてカオリン、好ましくはエンジニアードカオリンを用いた場合は、平均アスペクト比が8〜15、好ましくは9〜12であり、かつ微粒であるため好ましい。微粒かつアスペクト比8〜15のエンジニアードカオリンを用いると、後述するラテックスの効果と相まって、紙基材上で塗料が不動化するまでの間に、顔料がフローティングして均一な配向性を示すため、剥離剤の浸透を防止しやすい目止め塗工層が形成できるため好ましい。アスペクト比が8未満になると、カオリンが微粒であるため、剥離剤の目止め性が弱く均一な剥離性能が得られにくくなり、剥離性能を均一にするためには塗工量を増加させる必要があるだけでなく、剥離層のピンホールも発生しやすいため好ましくない。同様にカオリンが微粒であるため、アスペクト比が15を超えると、顔料粒子が配向をとり難くなり、立体障害を起こすため、剥離剤の目止め性能が低下して、均一な剥離性能が得られにくくなるため好ましくない。
ここで、アスペクト比とは、顔料の平均粒子径を、その厚さで除した値である。当該顔料の厚さは、電子顕微鏡による直接観察によって求める方法、Maxwellの曲路効果(J.Macromol.Sci.(Chem),Al(5),929(1967))によって求める方法などがある。後者の方法は、顔料を含んだ塗工層のガス透過係数が顔料のアスペクト比と体積分率より求められることから、顔料とバインダーとの配合比率を変えた塗工層において、ガス透過係数を求めることによってアスペクト比が得られ、このアスペクト比と平均粒子径とにより、顔料の厚さを求めることができる。ただし、測定の簡便性や正確性の点から、顔料の厚さは、電子顕微鏡による直接観察によって求める方が好ましく、本形態のアスペクト比は、電子顕微鏡による直接観察によって求めた値を用いる。
本形態において、平板顔料とされるカオリンの平均粒子径(μm)は、効率良く目止め性能を得るためには、1μm〜20μm、好ましくは2μm〜15μmが好ましい。平均粒子径が1μm未満であると、塗工層中での顔料の配向が紙基材に対して平行になりにくく、他方、20μmを超えると、顔料の一部が塗工層から突き出る可能性が高くなるばかりでなく、塗工層中における配向した顔料の層数が少なくなり、いずれも目止め性能に劣るため、剥離剤塗工時に剥離剤が浸透してしまい、均一な剥離性が得られにくくなるため好ましくない。
ここで、当該顔料とされるカオリンの平均粒子径は、走査型電子顕微鏡を用いて、塗工層の表層を電子写真撮影して求めたものである。具体的には、走査型電子顕微鏡に付属するX線マイクロアナライザーを用いて、場所が重ならないように5000倍で20点、画像解析写真を撮影した。撮像写真を画像解析装置(ルーゼックス、(株)ニレコ製)を用いて画像解析し、シリカとアルミニウムが重なって検出された無機物、シリカのみが検出された無機物の、それぞれの個数と総面積を測定し、粒子が真円であると仮定して粒子1個当りの平均粒子径を算出した。なお、シリカとアルミニウムが重なって検出される無機物をクレーとし、シリカのみが検出される無機物を非晶質シリカとした。
上述のごとく、平均アスペクト比が5〜30、好ましくは6〜25、さらに好ましくは8〜15であり、平均粒子径が1μm〜20μm、好ましくは2μm〜15μmの平板顔料を用いることで、均一な剥離性能が得られやすい。アスペクト比が5を下回ると、上述のとおり、塗工層中で顔料が紙基材に対して平行に配向しなかったり、顔料の一部が塗工層から突き出る可能性があり、目止め性能が低下しやすくなり、均一な剥離性が得られにくくなるだけでなく、剥離層のピンホールが発生しやすいため好ましくない。アスペクト比が15を超えると、顔料粒子が配向をとり難くなり、立体障害を起こすため、剥離剤の目止め性能が低下して、均一な剥離性能が得られにくくなるため好ましくない。
また、以上の工程剥離紙においては、紙基材の表面がより高平滑となるため、剥離剤の塗工層への浸み込みを防止することができる。
(非晶質シリカ)
非晶質シリカは複数のシリカ粒子が凝集し、二次粒子形状を成しているため、表面に多孔質な空隙を持っており、高い吸油度を示す。非晶質シリカのみを顔料として用いた場合、剥離剤の溶媒を吸収しやすく、剥離剤を多量に塗布する必要があるため、シリカ単体では目止め用途の顔料には適していない。加えて非晶質シリカは配向性がなく高平滑な表面が得られないため、剥離剤塗工時に剥離剤が吸収されやすく剥離層のピンホールが発生するなど目止め性能に乏しい。
この非晶質シリカを平板顔料と組み合わせて含有させることで、目止め性能を維持したまま、適度にシリコーン等の剥離剤を吸収させることができ、表面の平滑性を若干低下させることができるため、剥離性能を低下させることができる。剥離性能の低下の程度は、シリコーン等の剥離剤の種類にも拠るが、シリコーンを用いた場合では、概ね剥離力が高くなる(剥離しにくくなる)傾向がある。
シリカを目止め塗工層に含有させる場合、目止め性能を維持し、剥離剤塗工後に安定した剥離性能を得るためには、平板顔料と均一に分散することが重要となる。クレーおよびシリカは、等電点のpHが6〜7および2.5のため、これら混合物を均一に安定的に分散させるためには、非晶質シリカの分散スラリーpHを8以上とすることが好ましく、9以上とすることがより好ましく、また11以下とすることが好ましい。pHが8未満では均一に分散できず剥離層のピンホールが発生しやすいため好ましくなく、pHが11を超過するとブリスターが発生しやすいため好ましくない。
そして、工程剥離紙のpHは、目止め塗工層の塗布量にも拠るがJIS P 8133:1998「紙,板紙及びパルプ−水抽出液pHの試験方法」に準じた、熱水抽出法で測定してpH6.5〜8.5とすることが好ましい。pHが6.5未満では被着体の剥がれムラが発生したり、剥離均一性が低下しやすく、また剥離層にピンホール欠陥が発生しやすいため好ましくない。pHが8.5を超過すると、剥離層にピンホール欠陥が発生しやすいため好ましくない。
本形態においては、特に両面に剥離性能を持たせ、かつ両面の剥離力に差を持たせるために、工程剥離紙の目止め塗工層の顔料に、従来、吸油性が高く、目止め塗工層には用いられなかった非晶質シリカを組み合わせて用いる特有の構成を有する。従来、塗工層両面の剥離力に差異を持たせるために、表裏の剥離層で用いるシリコーンの種類を変え、表裏の異差剥離性を持たせていたが、本発明のごとく、塗工層に平板顔料および非晶質シリカを併用する構成にすることで、表裏で異なるシリコーンを用いるよりも、さらに大きな異差剥離特性を持たせうることができ、例え表裏で同じシリコーンを用いたとしても表裏の剥離性の差を大きくすることが可能となるため、シリコーン等の剥離剤を塗布する工程で製造効率が上がり、コストを下げることも可能となる。
非晶質シリカとしては、従来公知のいずれの合成非晶質シリカをも用いることができるが、好ましくは平均粒子径が1〜10μm、さらには2〜8μmがより好ましい。平均粒子径が1μmを下回ると、塗料の安定性が損なわれるため均一に塗工できなくなり、剥離力が変動しやすくなったり、剥離層のピンホールが発生しやすくなったり、平坦化前後で紙厚の変化が大きくなりやすいため、得られるプリプレグ製品の見栄えが悪くなる場合があるため好ましくない。平均粒子径が10μmを上回ると、被着体からの剥離が均一になりにくい場合があるため好ましくない。
非晶質シリカの吸油度は、200〜400cc/100gが好ましく、250〜350cc/100gがより好ましい。吸油度が200cc/100gを下回ると、適度な吸油性が得られにくいため、剥離力の変化が少なくなり好ましくない。差を出すためには、多量に非晶質シリカを混合することもできるが、この場合は全顔料に占める平板顔料の割合が低下し、目止め適性が低下して表裏両面の剥離力に差が出すぎるため、好ましくない。吸油度が400cc/100gを上回ると、剥離剤が局部的に浸透する箇所が発生しやすく、均一な剥離性が得られにくいだけでなく、剥離層のピンホールが発生しやすいため好ましくない。
非晶質シリカの含有割合は、裏層の全顔料のうち1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%、より好ましくは5〜13質量%である。20質量%を超えると、塗工層の目止め性能が低下し、剥離剤が浸透しやすくなり、均一な剥離性が得られにくいだけでなく、剥離層のピンホールが発生しやすくなるため好ましくない。1質量%を下回ると、配合の効果が得られにくく、塗工層の目止め性能は良いものの、ブリスターが発生しやすかったり、剥離力の表裏差が低下しやすいため好ましくない。特に非晶質シリカが無配合であると、塗工層の通気性が低下して熱処理時に紙基材中の水分が抜けにくくなり、ブリスターが発生する問題がある。すなわち、塗工層中に平板顔料および非晶質シリカを利併用する本発明の構成とすることで、例えば炭素繊維プリプレグや合成皮革などの製造工程において使用される工程剥離紙、つまり温度120〜150℃と高温で、かつ繰り返し使用される工程剥離紙であっても、本発明の課題であるブリスターを抑制しつつ、剥離選択性および剥離均一性を維持できるのである。
上述のごとく、平均アスペクト比が5〜30、好ましくは6〜25、さらに好ましくは8〜15であり、平均粒子径が1μm〜20μm、好ましくは2μm〜15μmのカオリン、好ましくはエンジニアードカオリンである平板顔料を用い、かつ、平均粒子径が1〜10μm、好ましくは2〜8μmであり、吸油度が200〜400cc/100g、好ましくは250〜350cc/100gである非晶質シリカを、全顔料のうち1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%、より好ましくは5〜13質量%併用することで、従来見出せなかった特有の目止め性と適度な吸油性を併せ持つことができ、後述する剥離剤を塗工層表面に留めることで、剥離剤の塗工ムラを抑制することができ、本発明の課題である、被着体の剥がれムラが発生しにくく剥離選択性があり、対象物が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生しにくい工程剥離紙を好適に得ることができる。
また、上述の範囲の平均アスペクト比および平均粒子径を有するカオリンと、上述の範囲の平均粒子径および吸油度を有しかつ分散スラリーpHが8〜11、好ましくは9〜11である非晶質シリカとを、上述の範囲で併用させ、工程剥離紙のpHを6.5〜8.5とすることで、さらに高い目止め性と適度な吸油性を併せ持つことができ、これにより本発明の課題である、被着体の剥がれムラが発生しにくく剥離選択性があり、対象物が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生しにくい工程剥離紙を、より好適に得ることができる。
(平板顔料、非晶質シリカ以外の顔料)
顔料としては、上記以外にも他に組み合わせることができ、その種類も特に限定されないが、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、サチンホワイト、亜硫酸カルシウム、石膏、硫酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等の無機顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子、多孔質微粒子等の有機顔料等の中から、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
(バインダー)
本発明者らは、上述のごとく、平板状顔料を含む表層と、平板状顔料および非晶質シリカを含む裏層を設けることにより、本発明の課題である、被着体の剥がれムラが発生しにくく剥離選択性があり、対象物が安定して剥がれる剥離均一性があり、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生しにくい工程剥離紙を得ることを見出したが、さらに剥がれムラを向上させる方法を鋭意研究を重ねた結果、異なるガラス転移温度および粒子径を有する2種類のラテックスを併用することで、塗工時に塗工層中で顔料およびラテックスが密充填構造をとりやすく、塗工層形成後の目止め性が向上するため、シリコーン等の剥離剤の被覆性を向上させることができ、より被着体の剥がれムラが発生しにくく剥離選択性があり、より対象物が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、より剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生しにくい工程剥離紙を好適に得ることができることを知見した。
本形態の塗工層においては、従来一般に製紙用途で使用されるバインダーを使用することができる。このようなバインダーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン系共重合体、アクリル−スチレン系共重合体、メタクリレート−ブタジエン系共重合体、アクリルニトリル−ブタジエン系共重合体、アクリル系共重合体、ポリエステル系共重合体、ポリウレタン系共重合体などが挙げられる。これらの中でも、耐水性が良好で、伸びが良く折割れによる塗工層の亀裂が生じにくいスチレン−ブタジエン系共重合体が好適である。また、スチレン−ブタジエン系共重合体としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリルグリシジルエーテルなどで変性されたスチレン−ブタジエンラテックス(変性SBR)を使用することもできる。この中でも、スチレン−ブタジエンラテックスなどのラテックスを用いることが好ましく、さらには粒子径およびガラス転移温度が異なる2種類のラテックス(A)および(B)を併用することが好ましい。
ラテックスの粒子径としては、ラテックス(A)は10nm〜300nmが好ましく、50nm〜200nmがより好ましい。ラテックス(B)は粒子径100nm〜500nmが好ましく、150nm〜300nmがより好ましい。ラテックス(A)が粒子径10nm未満になると、紙の透気度が上がりすぎ、ブリスターが発生しやすくなるだけでなく、剥離層のピンホールが発生しやすくなる。また、ラテックス(B)が粒子径500nm超になると、ラテックスの粒子径が大きくなりすぎ、安定性に欠けるため、ラテックスの塗工ムラが発生して均一に剥離しにくくなったり、ピンホールが発生しやすくなるため好ましくない。
なお、ラテックス(A)はラテックス(B)よりも小粒子径であることが好ましい。ラテックス(A)よりもラテックス(B)が大粒子径であったり、ラテックス(A)が粒子径300nm超過またはラテックス(B)が粒子径100nm未満になると、ラテックスの粒子径の差が小さくなりすぎて、ラテックス同士の細密充填効果が得にくくなるため、目止め性が低下して被着体の剥がれムラが発生し、剥離選択性が低下したり、剥離均一性が低下したり、ブリスターが発生しやすかったり、また剥離層にピンホール欠陥が発生しやすいため好ましくない。対策として、ラテックスの配合量を増やして目止め性を向上させる方法もあるが、コストの面で好ましくない。
上述のごとく、上述の範囲の平均アスペクト比および平均粒子径を有するカオリンと、上述の範囲の平均粒子径および吸油度を有する非晶質シリカとを、上述の範囲で併用させ、かつ、バインダーとして粒子径が10nm〜300nm、好ましくは50nm〜200nmであるラテックス(A)と、粒子径が100nm〜500nm、好ましくは150nm〜300nmであるラテックス(B)とを併用することで、さらに高い目止め性と適度な吸油性を併せ持つことができ、これにより本発明の課題である、被着体の剥がれムラが発生しにくく剥離選択性があり、対象物が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生しにくい工程剥離紙を、より好適に得ることができる。
ラテックスのガラス転移温度は、ラテックス(A)は3〜35℃であることが好ましく、5〜30℃であることがより好ましく、ラテックス(B)は−35〜0℃であることが好ましく、−30〜0℃であることがより好ましい。この温度範囲を外れると、平坦な皮膜を形成しにくくなるため、被着体の剥がれムラが発生して剥離選択性が低下したり、剥離均一性が低下したり、また剥離層にピンホール欠陥が発生しやくなる場合があるため好ましくない。
上述のごとく、上述の範囲の平均アスペクト比および平均粒子径を有するカオリンと、上述の範囲の平均粒子径および吸油度を有する非晶質シリカとを、上述の範囲で併用させ、かつ、バインダーが上述の範囲の粒子径を有することに加えてさらに、ラテックス(A)のガラス転移温度を3〜35℃、好ましくは5〜30℃とし、かつラテックス(B)のガラス転移温度を−35〜0℃、好ましくは−30〜0℃とすることで、さらに高い目止め性と適度な吸油性を併せ持つことができ、これにより本発明の課題である、被着体の剥がれムラが発生しにくく剥離選択性があり、対象物が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生しにくい工程剥離紙を、より好適に得ることができる。
ラテックス(A)および(B)の質量割合としては、A:Bが70:30〜30:70であることが好ましく、60:40〜40:60であることがより好ましい。A:Bが70:30を外れたり、30:70を外れたりすると、ラテックス同士の充填構造のバランスが崩れ、均一に剥離しにくくなったり、ブリスターが発生しやすくなったり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、ラテックスの塗工ムラが発生してピンホールが発生しやすくなる場合があるため好ましくない。
上述のごとく、平均アスペクト比が5〜30、好ましくは6〜25、さらに好ましくは8〜15であり、平均粒子径が1μm〜20μm、好ましくは2μm〜15μmのカオリン、好ましくはエンジニアードカオリンである平板顔料を用い、かつ、平均粒子径が1〜10μm、好ましくは2〜8μmであり、吸油度が200〜400cc/100g、好ましくは250〜350cc/100gである非晶質シリカを、全顔料のうち1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%、より好ましくは5〜13質量%併用し、かつ、バインダーとして粒子径が10nm〜300nm、好ましくは50nm〜200nmであり、ガラス転移温度が3〜35℃、好ましくは5〜30℃のラテックス(A)と、粒子径が100nm〜500nm、好ましくは150nm〜300nmであり、ガラス転移温度が−35〜0℃、好ましくは−30〜0℃のラテックス(B)とを、質量割合でA:Bが70:30〜30:70、好ましくは60:40〜40:60で併用することにより、本発明の課題である、被着体の剥がれムラが発生しにくく剥離選択性があり、対象物が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生しにくい工程剥離紙を、より好適に得ることができる。
本形態においては、以上のバインダー以外にも、耐剥離剤性を阻害しない範囲で、塗工紙製造で一般的に用いられるバインダーを併用することができる。具体的には、例えば、大豆蛋白等の蛋白質類;メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックス;アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの重合体ラテックス若しくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックス;エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス;これらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂系バインダー;酸化澱粉、陽性化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等を挙げることができ、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
更には、SBRに加え、ポリアクリル酸樹脂成分及びポリビニルアルコール樹脂成分を含有するバインダーとカゼインとを併用し、かつ顔料としてカオリンを用いる場合は、写像性及び耐溶剤性の双方を向上できるため、さらに被着体の剥がれムラが発生しにくく剥離選択性があり、対象物が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生しにくい工程剥離紙を、より好適に得ることができるため好ましい。
(その他添加薬品)
本形態の塗工剤には、顔料、バインダーの他にも、例えば、蛍光増白剤、蛍光増白剤の被染着物質、消泡剤、離型剤、着色剤、保水剤等の通常使用される各種助剤を適宜配合することもできる。
本形態の工程剥離紙は、Tappi T536cm−02に基づいて測定した透気度が1000〜30000秒、好ましくは立方状又は柱状の軽質炭酸カルシウムを含有させて1000〜20000秒、より好ましくは1000〜10000秒にできるため、ピット欠陥が発生しにくく写像性に優れ、極性溶剤接触後の写像性の低下が少ない、耐溶剤性に優れた工程剥離紙、特には合成皮革用の工程剥離紙とすることができる。更にこの工程剥離紙に平坦化処理を施すことで、更に写像性に優れた工程剥離紙が得られる。これらの平坦化は、一般に製紙用途で使用できる平坦化設備で行なえば足り、例えばスーパーカレンダーやソフトカレンダー等を用い、線圧や速度等により調整することができる。
透気度が30000秒を超過すると、これ以上の平坦化を行っても剥離剤の浸透耐性が頭打ちになるだけで、経済的に好ましくない。スーパーカレンダーで平滑性を調整する場合においても、線圧が過大となるため剛性が破壊される可能性がある。透気度が1000秒未満では、目止め性が低下し、剥離剤塗工時に剥離剤が紙基材内部に浸透しやすくなり、均一な剥離性が得られにくくなる。
(製造方法)
基紙の表面への塗工剤の塗工は、一般の工程剥離紙用途設備で行えば足り、例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、トランスファーロールコーター、ロッドメタリングサイズプレスコーター、カーテンコーター等の塗工装置を設けたオンマシンコーター又はオフマシンコーターによって、紙基材上に一層又は多層に分けて塗工剤を塗工できる。中でも高濃度塗料を均一に塗工でき、塗工層表面の高い平坦性が確保されるという点から、ブレードコーターを用いることが好ましい。塗工厚みは片面あたり9μm以下が好ましく、0.1〜8μmがより好ましく、1〜7μmが特に好ましい。0.1μmを下回ると、被着体の剥がれムラが発生して剥離選択性が低下したり、剥離均一性が低下したり、また剥離層にピンホール欠陥が発生しやすいため好ましくない。9μmを越えると、目止め性能は十分に得られるが、被覆性が高く、ブリスターを誘発する可能性があることおよびコスト高となるため、好ましくない。
上述のごとく、上述の範囲の平均アスペクト比および平均粒子径を有するカオリンと、上述の範囲の平均粒子径および吸油度を有する非晶質シリカとを、上述の範囲で併用させ、かつ、異なる2種類のバインダーがそれぞれ、上述の範囲の粒子径およびガラス転移温度を有することで、塗工厚みが9μm以下と少なくても、本発明の課題である、被着体の剥がれムラが発生しにくく剥離選択性があり、対象物が安定して剥がれる剥離均一性があり、高温工程に晒されてもブリスターを生じ難く、剥離層にムラがなくピンホール欠陥が発生しにくい工程剥離紙を得ることができるのである。このような塗工層の構成を有さない場合は、剥離選択性および剥離均一性を付与するために塗工量を、例えば塗工厚みにして9μm以上と多くするため、ブリスターの発生を防止しにくい工程剥離紙となりやすいため好ましくない。
また、ドライヤーパートでの乾燥方法としては、例えば、熱風加熱、ガスヒーター加熱、赤外線ヒーター加熱等の各種加熱乾燥方式を適宜採用することができる。
塗工後の表面仕上げは、弾性ロールと金属ロールの組合せからなるソフトカレンダー(熱ロールカレンダ)を好適に用いることができる。
また、平坦化処理する場合は、紙厚変動割合が、5〜20%、好ましくは7〜15%となるようにすると好適である。紙厚変動割合が5%を下回ることは、紙の構造上技術的に実現が困難であり、他方、紙厚変動割合が20%を上回ると紙の気密性が無くなり、目止め性の低下、相まって剥離性が低下する。
(剥離強度)
本形態の工程剥離紙は、JIS Z0237に基づいて測定した表裏の剥離強度の差が20〜200gf/40mmであり、さらには50〜120gf/40mmであるのが好ましい。剥離強度の差が20gf/40mmを下回ると、工程剥離紙上に一度巻き取った被着体(プリプレグ)を再度使用するために巻き戻す際、工程剥離紙が、剥離力の低い側(軽剥離面)で選択的に剥がれず、剥離力が高い側(重剥離面)と軽剥離面との間で被着体が引張られ、被着体が断裂、または、一部分が軽剥離面上に残留し、欠陥が発生する問題がある。200gf/40mmを超過すると、断裂は発生しないものの被着体から工程剥離紙の重剥離面を剥がす際の応力が大きくなるため被着体の一部が工程剥離紙上に残留し、得られる被着体に欠陥が発生するため好ましくない。
〔剥離剤層〕
本形態の剥離剤層は、塗工層上に剥離剤を、例えば、塗工層と同様の方法によって塗工形成したものであり、当該剥離剤としては、従来公知の剥離剤を使用することができる。具体的には、例えば、付加型、縮合型等の各種シリコーン化合物やシリコーンゴム、反応性シリコーンオイルと官能基含有樹脂、必要に応じてこれらと架橋剤の組み合わせ、フッ素系重合体、非シリコーン系剥離剤等の使用が可能であるが、これらに限定されることなく各種の剥離剤を使用して剥離層を形成することができる。剥離層の塗工量は、特に限定されるものではないが、0.8〜1.2g/m2であると好適である。
次に、実施例を挙げて本発明による作用効果を明らかにするが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔紙基材〕
原料として広葉樹晒クラフトパルプ100%のパルプを使用し、フリーネスを370mlとした。絶乾パルプ1tに対して、カチオン化澱粉を5kg、サイズ剤0.2kgをそれぞれ有効成分基準で内添し、填料として軽質炭酸カルシウムを灰分10%となるよう内添した。
〔塗工層〕
まず、表1に示す種類及び割合で、顔料、バインダーを常温にて混合撹拌して塗工液を得た。非晶質シリカは蒸留水に分散し、苛性ソーダでpHが表に記載の値となるように調整した。バインダーは表裏とも顔料100質量部に対して固形分換算で7質量部の割合で混合した。この塗工液を、前述した紙基材に、ブレードコーターで片面あたり表に記載の塗工厚みとなるよう塗工し、毎分60mの速度でソフトカレンダーにて平坦化処理を行った。なお、用いた顔料およびバインダーは以下のとおりである。なお、比較例1では表層の平板顔料の代わりに炭酸カルシウムを用い、比較例2では裏層の平板顔料の代わりに炭酸カルシウムを用い、比較例3では裏層の非晶質シリカの代わりに炭酸カルシウムを用いた。
(顔料)
・平板顔料(クレー、品番:Capim NP、イメリス社製)
・非晶質シリカ(品番:Sipernat500LS、エボニック社製)
・炭酸カルシウム(品番:TP−123−CS、奥多摩工業社製、平均粒子径1.8μm)
なお、平板顔料および非晶質シリカは、表に記載の平均粒子径、アスペクト比および吸油度になるよう、ビーズミル(型番DYNO−MILL KD−6、シンマルエンタープライゼス社製)で粉砕して用いた。
(バインダー)
ラテックス(A)及び(B)として、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(品番:PA8234、日本A&L社製、単一型)を、表に記載のとおりのガラス転移温度(Tg)及び粒子径に変更して用いた。
〔剥離剤層〕
シリコーン(型番:KS−3650、信越化学工業社製)を、グラビアコーターを用いて片面あたり塗工量1.0g/m2となるよう、両面に塗工した。
以上のようにして製造した各種工程剥離紙について、以下のとおり評価を行った。各種条件及び結果を、表1に示した。
(熱水抽出pH)
JIS P 8133:1998「紙,板紙及びパルプ−水抽出液pHの試験方法」に準じて、熱水抽出法で測定した。
(剥離強度)
工程剥離紙を50mm×150mmの試験片として切り取り、40mm×150mmの粘着テープ(品番:31B、日東電工社製)を貼付し、2kgローラーを2往復させて貼合する。
試験片を70℃で24時間放置後、常温(約20℃)で冷却してから、粘着テープの試験片に貼合していない面を両面テープでSUS鋼板に固定し、試験片を粘着テープに対し180°の方向に100mm/分の速度で、粘着テープから剥がした際の応力を、万能引張試験機(STPOGRAPH V1−C、東洋精機製)で測定する。測定結果のうち、値が高い極大部を高い順に10点、極小部を小さい順に10点取り、合計20点の平均値を剥離強度とする。
(剥離選択性)
粘着剤(品番:アロンタックHV−C9500、東亞合成社製)を工程剥離紙の裏面に5g/m2塗工した後、前記工程剥離紙とは別の工程剥離紙の表面を粘着剤面に重ね、2kgローラーを2往復させて貼合する。張り合わせたサンプルを120℃で2分間乾燥させた後、50mm×150mmの試験片として切り取り、試験片を70℃で24時間放置後、常温(約20℃)で冷却してから、重剥離面(接着層と工程剥離紙裏面が貼り合わされた方)の工程剥離紙を両面テープでSUS鋼板に貼付け、固定し、軽剥離面(接着層と工程剥離紙表面が貼り合わされた方)の工程剥離紙を粘着テープに対し180°の方向に100mm/分の速度で剥離させた際の、粘着剤の剥がれ方を観察し表裏面の剥離選択性を目視評価した。
◎:工程剥離紙の表面が粘着剤に引張られることなく、粘着剤が工程剥離紙の裏面から浮くことなく、工程剥離紙の表面に粘着剤が残ることなく剥離した。
○:工程剥離紙の表面が粘着剤に引張られることがあるが、粘着剤が工程剥離紙の裏面から浮くことなく、工程剥離紙の表面に粘着剤が残ることなく剥離した。
△:工程剥離紙の表面が粘着剤に引張られることがあり、僅かに粘着剤が工程剥離紙の裏面から浮き、僅かに粘着剤が工程剥離紙の表面に残ることがあるが、実使用可能が下限レベルである。
×:工程剥離紙の表面に粘着剤が多少残り、粘着剤が工程剥離紙の裏面から多少浮くことがあり、実使用に耐えない。
(剥離均一性)
上記剥離強度試験において、表裏面の剥離性の変動を次のとおり目視評価した。
◎:剥離力に大きな変動はなかった。
○:剥離力がわずかに変動したものの、おおむね一定であった。
△:剥離力が変動して、剥離しにくい部分でつっかかりが見られたものの、実使用可能な下限レベルである。
×:剥離力が大きく変動し、実使用に耐えない。
(ブリスター発生)
工程剥離紙を50mm×50mmの試験片に切り取り、粘着剤(品番:アロンタックHV−C9500、東亞合成社製)を両面にそれぞれ5g/m2塗工して乾燥させた後、オイルバスを用いて200℃で1分間熱処理した。熱処理後の表裏両面を目視にて確認し、ブリスター(ブリスター)の有無を次のとおり判断した。
◎:ブリスターが発生せず、実使用可能である。
○:ブリスターが発生したものの、全て直径が0.5mm未満と微小であり、実使用可能である。
△:ブリスターが発生したものの、全て直径が1.0mm未満であり、実使用可能な下限レベルである。
×:直径1.0mm以上のブリスターが発生し、実使用に耐えない。
(ピンホール欠陥)
表裏両面のピット欠陥の発生状況を、次の基準で目視評価した。◇
◎:ピット欠陥の発生がなく、面感に優れ、実使用可能である。◇
○:ピット欠陥が僅かに発生したが、面感が良好であり、実使用可能である。◇
△:ピット欠陥が多少発生したが、実使用に耐え得る程度の面感を有している。◇
×:ピット欠陥が発生し、実使用に耐えない。
Figure 2011208309

Claims (6)

  1. 紙基材の両面に顔料及びバインダーを含む塗工層と、この塗工層上に設けられた剥離剤層と、を有する工程剥離紙であって、
    前記塗工層の一方の面は、顔料として少なくとも平板顔料および非晶質シリカを含み、
    前記塗工層の他方の面は、顔料として少なくとも平板顔料を含み、
    前記塗工層の両面の剥離強度差が20〜200gf/40mmであることを特徴とする、工程剥離紙。
  2. 前記平板顔料は、走査型電子顕微鏡による平均粒子径が1〜20μmのカオリンであり、
    前記非晶質シリカは、走査型電子顕微鏡による平均粒子径が1〜10μm、吸油度が200〜400cc/100gである、請求項1記載の工程剥離紙。
  3. JIS P 8133:1998「紙,板紙及びパルプ−水抽出液pHの試験方法」に準じて、熱水抽出法で測定したpHが6.5〜8.5である、請求項1又は請求項2記載の工程剥離紙。
  4. 前記バインダーがラテックスで、
    このラテックスとして、粒子径10〜300nmのラテックス「A」と、粒子径100〜500nmのラテックス「B」と、が用いられ、
    前記ラテックス「A」:前記ラテックス「B」が、70:30〜30:70の質量割合とされている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の工程剥離紙。
  5. 前記バインダーがラテックスで、
    このラテックスとして、ガラス転移温度5〜35℃のラテックスと、ガラス転移温度−35〜0℃のラテックスと、が用いられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の工程剥離紙。
  6. 前記塗工層の厚みが、片面あたり9μm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の工程剥離紙。
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