JPH11106717A - 粘着ラベル - Google Patents

粘着ラベル

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JPH11106717A
JPH11106717A JP9268928A JP26892897A JPH11106717A JP H11106717 A JPH11106717 A JP H11106717A JP 9268928 A JP9268928 A JP 9268928A JP 26892897 A JP26892897 A JP 26892897A JP H11106717 A JPH11106717 A JP H11106717A
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JP
Japan
Prior art keywords
release paper
paper
adhesive label
light transmittance
pressure
Prior art date
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JP9268928A
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English (en)
Inventor
Ichiro Matsuoka
一郎 松岡
Manabu Yamamoto
学 山本
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、透過式の位置検出機を有する
ラベラーでの位置検知、あるいはラベルへの印字適性や
ラベルの貼り付け適性に優れた粘着ラベルを提供するも
のである。 【解決手段】表面基材、粘着剤層および剥離紙を積層し
てなる粘着ラベルにおいて、波長800nmでの該粘着
ラベルの光透過率T1と該剥離紙の光透過率T2につい
て下記の式を満たし、かつ800nmでの該剥離紙の光
透過率T2が0.15%以上であり、かつ剥離剤を塗工
する面と反対の面の、JAPAN TAPPI NO.
5記載の王研式平滑度が、50秒以上であることを特徴
とする粘着ラベル。 式 T2/T1≧2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粘着ラベルに関す
るものであり、詳しくは、光透過式の位置検出機を有す
るラベラーでの位置検知、あるいはラベルへの印字適性
やラベルの貼り付け適性に優れた粘着ラベルに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、粘着紙は小売店やスーパーマーケ
ット等のPOS(point of sales)シス
テム化の拡大に伴って、商品等の表示用の粘着ラベルと
して使用されるケースが増大している。粘着ラベルは剥
離紙からラベルを剥がし、被着物に対し貼り付けが行わ
れる。粘着ラベルは一般的に表面基材、粘着剤、剥離紙
の順に積層して構成したものである。表面基材は紙、フ
ィルム、金属フォイル等が用いられ、剥離紙はグラシン
紙のような高密度紙、クレーコート紙、ポリエチレンラ
ミネート紙等の剥離原紙にシリコーン化合物やフッ素化
合物等の剥離剤を塗布したものが使用されている。ま
た、粘着剤には天然ゴムや合成ゴムあるいはアクリル酸
エステル共重合体、ポリビニルアルキルエーテル共重合
体等を主成分とし、添加剤例えば粘着付与剤、可塑剤、
増粘剤、老化防止剤等を補助成分として成り立ってお
り、溶剤型、エマルジョン型、ホットメルト型が使用さ
れる。
【0003】剥離原紙としては、ポリエチレンラミネー
トタイプ、グラシンタイプ、スーパーカレンダードクラ
フトタイプ、クレーコートタイプ、水系樹脂コートタイ
プ、フィルムベースタイプなどに分類できる。その中で
もポリエチレンラミネートタイプ、グラシンタイプがよ
く使われている。ポリエチレンラミネートタイプは、上
質紙、クラフト紙などを原紙とし、シリコーンなどの剥
離剤のしみ込みを防止するためにポリエチレンをラミネ
ートする。ポリエチレンとしては高圧法低密度ポリエチ
レンが代表的である。
【0004】スーパーマーケットなどで、精肉、鮮魚、
総菜などに貼り付けてある計量ラベルは、感熱紙などを
表面基材とした粘着ラベルにバーコードや値段などを印
字し利用されていることが多い。粘着ラベルは、粘着紙
を印刷、ダイカット後、ロール状でラベラーにセットさ
れ、光電管を用い粘着ラベルと剥離紙の光透過性の差を
利用し表面基材の位置を検出し、一枚毎にバーコード、
値段などを印字し、紙送りロールで送り出され、剥離紙
からラベルを剥がし被着物に貼り付けられる。
【0005】かかる粘着ラベルの貼り付け方法におい
て、従来の粘着紙を加工して仕上げられた粘着ラベル
は、被着物に対してラベル供給が不安定でラベルの貼り
付けができなかったり、ラベルの位置ずれや傾きが生じ
貼り付け作業が困難となる。また、さらに貼り付けた物
品の商品イメージを下げる重大な障害となる。そのた
め、剥離紙の不透明度を極力さげて、ラベラーでの光電
管適性を満たす条件としてきた。しかし、本発明者らの
研究結果によれば剥離紙の不透明度とラベラーの光電管
適性とは、相関しないことが判明した。つまり従来剥離
紙の不透明度が低ければ、光電管の光透過性は良好であ
ると考えられていた。しかし、剥離紙の不透明度は低い
にも関わらず、ラベラーの光電管の光透過性が劣り光電
管による位置検知が困難となる場合がある。
【0006】また剥離紙の光透過性が良好であっても、
剥離紙と粘着ラベルとの光透過率の差が小さいと位置検
知に支障を来たし、さらに剥離紙の剥離剤塗工面と反対
の面(以後剥離紙裏面と記す)の平滑度が低ければ、光
電管による位置検知が可能であっても、ラベラー内にあ
る紙送りロールと粘着ラベルの剥離紙裏面とが滑り、印
字が重なったり、印字場所のずれ等の印字不良や、ラベ
ル貼り付け位置までの送り出しが困難となり、その結果
被着物への貼り付けの際、ラベルの傾きや貼り付け位置
のずれ、貼り付け不可能といった問題が生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透過
式の位置検出機を有するラベラーでの位置検知、あるい
はラベルへの印字適性やラベルの貼り付け適性に優れた
粘着ラベルを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる現
状に鑑み鋭意研究した結果、波長800nmでの粘着ラ
ベルと剥離紙の光透過率と、剥離紙裏面の平滑度を規定
することにより、本発明の目的を達成できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0009】粘着紙に使用する剥離紙で、特にラベラー
で使用される粘着ラベルの剥離紙は、光電管で位置決め
するため透明性が必要である。本発明者らは、従来判定
に用いられた不透明度では低くても(合格レベルでも)
光電管で検知できない場合があること、また検知できて
も剥離紙裏面とラベラーの紙送りロールが滑り、表面基
材への印字不良や、被着物への貼り付けの際、傾きやず
れが生じて不都合が生じることを知った。
【0010】本発明は、透過式の位置検出機での位置検
知に必要な透明性と、剥離紙裏面とラベラーの紙送りロ
ールとの滑りのないために、波長800nmでの該粘着
ラベルの光透過率T1と該剥離紙の光透過率T2につい
て、T2/T1≧2であり、かつ800nmでの該剥離
紙の光透過率T2が0.15%以上であり、かつ該剥離
紙の剥離剤を塗工する面と反対の面の、JAPAN T
APPI NO.5記載の王研式平滑度が、50秒以上で
あることを特徴とする粘着ラベルである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明者らは、ラベラーでの粘着
ラベルの光電管による位置検知に関し鋭意研究した結
果、光電管による検知には従来からの測定方法である不
透明度ではなく、ある波長での光の透過率と相関がある
ことを見出した。つまり、従来光電管による位置検知が
可能かどうかの判断は、JIS P8138に代表され
る不透明度が指標とされていた。しかし、不透明度が低
くても光電管による位置検知に問題が生じたり、逆に不
透明度が高くても位置検知に問題がなかったりした。こ
れは、透過式位置検出機を有するラベラーの光電管波長
領域が、機種によりやや異なるが、おおよそ800〜1
000nm付近であるのに対し、JIS P8138に
規定されるハンター不透明度は、緑色フィルターを用い
て測定するためである。この緑色フィルターは700n
m以上の波長の光の透過率は低い。つまり、ほとんど7
00nm以上の波長の光は使用しておらず、500〜6
00nmの波長の光が大部分を占める。ラベラーの光電
管波長領域の光を使用せず不透明度を測定しているた
め、ラベラーでの位置検知と不透明度の間に相関がみら
れなかった。
【0012】上記のように透過式位置検出器を有するラ
ベラーの光電管波長は、おおよそ800〜1000nm
の波長であり、800nmでの粘着ラベルと剥離紙の光
透過率と、ラベラーの光電管適性に相関があることを見
出した。通常ラベラーは剥離紙と粘着ラベルの光透過率
の差を利用してラベル位置の検知を行う。粘着ラベルと
剥離紙の光透過率の差が、大きければ粘着ラベル部分と
剥離紙部分の認識が容易であり、具体的には剥離紙の光
透過率は粘着ラベルの光透過率の2倍以上あれば、検知
可能である。また逆に2倍より小さいと、粘着ラベル部
分と剥離紙部分の認識が困難となり、位置検知が不可能
となる。さらに、剥離紙の光透過率が粘着ラベルの光透
過率の2倍以上であっても、剥離紙の800nmでの光
透過率が0.15%より小さいと、光源から剥離紙を介
して受光部で検出する光量が少なく検知が困難となる。
【0013】本発明の光透過率は分光光度計で測定され
る。本発明の光透過率測定には、自記分光光度計U−3
500(日立製)が使用される。この分光光度計は40
0〜1000nmの波長の光透過率を測定することがで
きる。測定原理としては、光源より出される光を100
%として、サンプル(剥離紙および粘着ラベル)を介し
て受光部で検出される光量の割合を測定する。そのとき
波長800nmでの剥離紙の光透過率が、粘着ラベルの
光透過率の2倍以上、かつ剥離紙の光透過率の値が0.
15%以上であれば、ラベラーの光電管での位置検知が
可能である。
【0014】本発明においては、800nmでの粘着ラ
ベルの光透過率が、剥離紙の光透過率の2倍以上で、か
つ800nmでの剥離紙の光透過率が0.15%以上あ
ればよく、粘着ラベルの表面基材の光透過率を下げる
か、あるいは剥離紙の光透過率を上げるかどちらかが選
択されるが、通常剥離紙の光透過率を上げる方法が取ら
れる。光透過率の高い表面基材と粘着剤が用いられる場
合は、それにあわせて光透過率のさらに高い剥離紙を用
いる必要がある。また、光透過率の低い表面基材と粘着
剤が用いられる場合は、剥離紙の光透過率も低くてもよ
いが、粘着ラベルの2倍以上の800nmでの光透過率
および0.15%以上の800nmでの光透過率は必要
である。
【0015】波長800nmでの光透過率を0.15%
以上とする剥離紙を得るためには、通常用いられる手法
で透明化する。例えば繊維を十分叩解して緻密で空隙の
ないシートにする。あるいは硫酸などで浸漬後洗浄・抄
紙する。シュクロースアセテートイソブチレート、パラ
フィンワックスエマルジョン、ポリプロピレングリコー
ルのグリセリルエーテル、ポリエステル樹脂、スチレン
系樹脂、アクリル系樹脂、アミノ樹脂、ウレタン樹脂等
の透明化剤を含浸し、スーパーカレンダー処理を行い透
明化する。澱粉やポリビニルアルコールなどの水溶性高
分子を塗布しスーパーカレンダー処理を行う、等の方法
が用いられる。また、本発明の目的を損なわない限り、
必要に応じて例えば、潤滑剤、消泡剤、着色剤、流動変
性剤、耐水化剤、耐油化剤、硬化剤等の各種助剤が適宜
配合され、二種以上の助剤の併用も可能である。
【0016】なお、目的の光透過率を得る手段の例を上
記に記したが、これらの手段に限定されるものではな
く、結果的に800nmでの剥離紙の光透過率が粘着ラ
ベルの2倍以上、かつ800nmでの剥離紙の光透過率
が0.15%以上となれば光電管による位置検知が可能
となる。
【0017】剥離紙のラベラー光電管での位置検知に
は、上記のように800nmでの光透過率が、剥離紙の
光透過率が粘着ラベルの2倍以上であり、かつ800n
mでの剥離紙の光透過率が0.15%以上必要である
が、通常ラベラーはラベル位置を光電管で検知した後一
旦停止する。その後次のラベル位置まで紙送りロールで
おくりだす。その際、例えば表面基材が感熱紙の場合、
紙送りロールの上に粘着ラベルを介して感熱記録用の感
熱ヘッドがあり感熱紙に印字する。光電管での位置検知
は可能であっても、剥離紙裏面と紙送りロールが滑る
と、印字不良や被着物への貼り付けができなかったり、
貼り付けても傾きやずれが生じる。またしいては、光電
管での位置検知にも支障をきたす。
【0018】本発明者らは、鋭意検討した結果、剥離紙
裏面の平滑度を規定することにより滑りによる印字不良
がなく、被着物への貼り付け適性の良好な剥離紙を得る
ことを見出した。すなわち、剥離紙裏面が、JAPAN
TAPPI NO.5に記載される王研式平滑度が5
0秒以上とすることにより本発明の目的を得ることを見
出した。
【0019】本発明では、剥離紙裏面の平滑度が50秒
以上であることを特徴とするが、50秒以上の平滑度で
あれば、剥離紙裏面が平滑かつ平坦であり凹凸が少な
い。そのためラベラーの紙送りロールと剥離紙裏面の接
触面積が大きくなり、紙送りロールと剥離紙裏面の接触
部での滑りが解消される。つまり、接触面積が大きくな
ることで紙送りロールと剥離紙裏面の摩擦力(摩擦係
数)が大きくなり、紙送りロールと同調して粘着ラベル
を送り出すことができ、表面基材への印字も問題なく行
われる。
【0020】50秒より小さいと、剥離紙裏面の凹凸が
激しい。そのためラベラーの紙送りロールと剥離紙裏面
の接触面積が小さくなり、紙送りロールと剥離紙裏面が
滑る。つまり、接触面積が小さいため、紙送りロールと
剥離紙裏面の摩擦力(摩擦係数)が小さく、紙送りロー
ルと剥離紙裏面が滑り、紙送りロールに同調して粘着ラ
ベルを送り出すことができず、表面基材への印字不良
や、被着物への貼り付け不良が起こる。
【0021】また、剥離紙裏面の平滑度が50秒以上で
あっても、前記の800nmでの光透過率が所望の範囲
を満たさないと剥離紙裏面と紙送りロールとの滑りは生
じないが、光電管での位置検知ができなくなり表面基材
への印字、被着物への貼り付けが困難となる。
【0022】なお、剥離紙裏面の平滑度を50秒以上と
するには、スーパーカレンダー等を用い、条件を適宜調
整することにより得られる。また、本発明の光透過率を
阻害しない限り、剥離紙裏面に、例えば澱粉やポリビニ
ルアルコールの水溶性高分子や、スチレン−ブタジエン
共重合体ラテックスやアクリル酸エステル共重合体の疎
水性高分子エマルジョンも使用可能である。さらに、本
発明の目的を損なわない限り、必要に応じて例えば、潤
滑剤、消泡剤、着色剤、流動変性剤、耐水化剤、耐油化
剤、硬化剤等の各種助剤が適宜使用され、二種以上の助
剤の併用も可能である。また目的の平滑度を得る手段の
例を上記に記したが、もちろんこれらの手段に限定され
るものではなく、結果的に剥離紙裏面の平滑度が50秒
以上となればラベラーの紙送りロールと剥離紙裏面の滑
りは解消される。また、本発明では剥離紙裏面の平滑度
を50秒以上とすればよいが、好ましくは5000秒以
下とする。5000秒を越えるには、スーパーカレンダ
ー条件を強くする必要があり、剥離紙の外観が不良とな
ったり、スーパーカレンダーのロールに負荷がかかりロ
ールが損傷するおそれがあり好ましくない。
【0023】本発明に使用される剥離紙用原紙は、広葉
樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹
サルファイトパルプ、針葉樹サルファイトパルプ等の化
学パルプ、GP、RGP、TMP、CTMP等の機械パル
プ、SCP、CGP等の半化学パルプや、脱墨古紙パル
プを原料として用い、長網多筒型抄紙機、長網ヤンキー
型抄紙機、ツインワイヤー抄紙機あるいは丸網型抄紙機
で抄紙される上質紙、中質紙、片艶紙、グラシン紙およ
びクラフト紙等の酸性紙、中性紙、アルカリ性紙、を含
むものである。また抄造された原紙に、サイズプレス装
置、ゲートーロール塗工機などの塗工部でポリビニルア
ルコールなどの水系樹脂水溶液の表面サイズ処理が施さ
れてもよい。本発明において、目的の光透過率を確保す
るためには、原紙の米坪は20〜100g/m2の範囲
とすることが好ましい。
【0024】本発明における剥離紙用原紙は、本発明の
目的を損なわない限り、剥離剤塗布前に剥離剤が塗布さ
れる面に、バリヤー剤を塗工してもよい。バリヤー剤は
溶剤系剥離剤の溶剤の浸透を防ぐために塗工されるもの
で、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリエチレンイミン、ポリアクリル酸塩、澱粉
類、セルロース誘導体、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂等の
水性樹脂が使用でき、また炭酸カルシウム、カオリン、
水酸化アルミニウム、酸化チタン、タルク、サチン白、
硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸性白土、シリカ等の無機顔
料、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、スチレン
樹脂、アクリル−スチレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、
メラミン−ホルマリン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂等の
有機顔料を併用することも可能である。
【0025】さらに本発明の目的を損なわない限り、必
要に応じて例えば、潤滑剤、消泡剤、着色剤、流動変性
剤、耐水化剤、耐油化剤、硬化剤等の各種助剤が適宜使
用される。塗工方法としては、例えばエアーナイフコー
ター、ロールコーター、リバースロールコーター、ブレ
ードコーター、バーコーター、カーテンコーター、ダイ
スロットコーター、グラビアコーター、チャンプレック
スコーター、ブラシコーター、ゲートロールコーター、
サイズプレスコーター等の適当な塗布装置を備えたオン
マシンやオフマシンコーターで剥離紙用原紙上に塗布乾
燥される。塗工量は0.5〜10g/m2が好ましい。
0.5g/m2未満だと所望のバリヤー性が得られず、
10g/m2以上だと光透過率に支障をきたし、効果も
飽和する。
【0026】本発明における剥離紙用原紙は、剥離剤塗
布前に剥離剤が塗工される面にエチレン系樹脂をラミネ
ートしてもよい。エチレン系樹脂としては、エチレンの
単独重合体およびエチレン主体の共重合体すべてが使用
でき、具体的には高圧法で製造されるものとして、中密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、
およびそれらのアイオノマーが挙げられ、中低圧法で製
造されるものとして、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−1−ブテン共重合体等の低密度ポリエチレン
等が挙げられる。しかし、これらに限定されるものでは
ない。
【0027】またエチレン系樹脂のラミネート方法とし
ては、押し出しラミネーション、フィルムラミネーショ
ン等が適当であり、剥離紙用原紙のラミネートされる面
には、ポリエチレンラミネート層との密着性をよくする
ために、接着剤の塗工やオゾン処理、コロナ放電処理が
施されてもよい。ラミネート厚みとしては10〜30μ
mが好ましく、10μm未満だと剥離力が重くなり、3
0μm以上だと効果が飽和し、また経済的にも好ましく
ない。
【0028】本発明の剥離紙に用いられる剥離剤として
は、シリコーン樹脂剥離剤が好ましく使用される。シリ
コーン樹脂剥離剤としては、溶剤型シリコーン樹脂や紫
外線硬化型、電子線硬化型、熱硬化型等の無溶剤系シリ
コーン樹脂が適宜選択され使用される。また、シリコー
ン樹脂の塗布量は、乾燥重量で0.3〜3.0g/m2
程度の範囲となるように調節するのが望ましい。0.3
g/m2未満では所望に剥離力が得られず、3.0g/
2を越えると効果が飽和し経済的にも好ましくない。
【0029】さらに剥離剤層を形成する塗布装置として
は、例えばロールコーター、バーコーター、グラビアコ
ーター等の一般剥離剤塗布用の各種コーターあるいは印
刷機等が適宜使用される。
【0030】なお、本発明の剥離紙を使用して粘着紙と
する方法は、常法に従って、例えば天然ゴム、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレンブロック
共重合体、再生ゴム、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系、
アクリル系、シリコーン系等の粘着剤が適宜使用され
る。これらの粘着剤は溶剤系、水系エマルジョン系、ホ
ットメルト系、液状硬化型の形態で、例えばナイフコー
ター、ロールコーター、ダイコーター、グラビアコータ
ー、スクリーン印刷等によって塗布される。この場合の
塗工量は、乾燥重量で10〜40g/m2、より好まし
くは15〜25g/m2程度の範囲で調節される。因み
に10g/m2未満では粘着剤層としての作用効果に乏
しく、40g/m2を越えるとその効果が飽和し、経済
的にも好ましくない。
【0031】なお、表面基材としては、例えば、キャス
トコーテッド紙、アート紙、コート紙、上質紙、感熱
紙、合成紙、蒸着紙、布、不織布、金属ホイル、各種高
分子フィルム等があり、その用途、目的に応じて適宜使
用することができる。
【0032】本発明者らは、前記のごとく粘着ラベルの
ラベラーでの位置検知あるいはラベルへの印字適性やラ
ベルの貼り付け適性が、特に粘着ラベルおよび剥離紙の
光透過率と、剥離紙裏面の平滑度に起因し、粘着ラベル
および剥離紙の光透過率と、剥離紙裏面の平滑度を所定
の範囲内に設定することにより、粘着ラベルがラベラー
で位置検知が可能で、印字適性、貼り付け適性も良好な
粘着ラベルを得ることができるとの知見を得た。
【0033】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらに限定するものではな
い。なお例中の部及び%は特に断らない限りそれぞれ有
効成分または固形分の重量部、重量%を示す。
【0034】実施例1 「剥離紙用原紙の製造」先ず下記組成の紙料を調成し
た。 ・叩解度:450mlCSF(針葉樹クラフトパルプ) 30部 ・叩解度:420mlCSF(広葉樹クラフトパルプ) 70部 ・30%強化ロジンサイズ剤(商品名:SPE、荒川化学工業製)1.2部 ・30%硫酸アルミニウム 2部 注)CSF:カナダ標準フリーネス、JIS P8121に準拠。以下同じ
【0035】この紙料を0.75%に希釈し、長網多筒
型抄紙機により米坪量64g/m2の原紙を抄造し、乾
燥後抄紙機に設置されたサイズプレス装置により、酸化
澱粉(商品名:エースA、王子コーンスターチ社製)の
5%濃度水溶液を塗布し再度乾燥した。この時に塗布量
は両面で1.5g/m2であった。
【0036】ついでポリビニルアルコール(商品名:P
C2000、電気化学工業社製)を剥離剤を塗工する面
に塗工量3g/m2となるようにブレードコーターで塗
工し、その後スーパーカレンダー処理(ニップ数:12
ニップ、ロール温度90℃、線圧:200kg/cm)
で仕上げた。
【0037】「剥離紙の製造」下記組成を有するシリコ
ーン溶液を調製した。 ・付加反応型シリコーン(商品名:SD7220、東レ社製) 4.5部 ・白金触媒(商品名:SRX212、東レ社製) 0.5部 ・トルエン 95部 剥離紙用原紙に、得られたシリコーン溶液をメイヤーバ
ーにより、乾燥後の重量が2.0g/m2となるように
塗工し、剥離紙を得た。
【0038】「粘着紙の製造」上記剥離紙にアクリルエ
マルジョン型粘着剤(商品名:ニカゾールL144、日
本カーバイト社製)をリバースロールコーターで乾燥重
量が25g/m2となるように塗工し、乾燥させた後、
感熱紙(商品名:KPT86H、王子製紙社製)を貼り
合わせて粘着紙を得た。
【0039】「粘着ラベルの製造」得られた粘着シート
をシーリング印刷機(ギャラスQ−33型、スイス製)
でラベル一枚の寸法が長さ40mmで巾60mmになる
よう表面基材をダイカットし、カス取り加工した粘着ラ
ベルを作成した。得られた粘着ラベルおよび剥離紙の波
長800nmでの光透過率は、それぞれ0.07%、
0.32%であった。また剥離紙裏面の王研式平滑度は
320秒であった。
【0040】実施例2 実施例1の剥離紙用原紙の製造において、ポリビニルア
ルコールの塗工前の原紙をスーパーカレンダー処理し
(実施例1と同条件)、その後ポリビニルアルコールの
代わりに、溶融押し出し被覆法によるフィルム厚さが2
5μmになるように低密度ポリエチレンを用い、樹脂温
度330℃でのラミネートに変更した以外は実施例1と
同様にして剥離紙、粘着シートおよび粘着ラベルを得
た。得られた粘着ラベルおよび剥離紙の800nmでの
光透過率はそれぞれ0.05%、0.30%であった。
また剥離紙裏面の王研式平滑度は280秒であった。
【0041】実施例3 実施例1の剥離紙用原紙の製造方法において、サイズプ
レスでの澱粉の塗布をせず得られた原紙に、バーコータ
ーでポリビニルアルコール(商品名:PVA117、ク
ラレ社製)を剥離剤塗工面に乾燥重量で1.5g/m2
となるように塗工した。その後、剥離剤を塗工する反対
の面にアクリル酸エステル共重合体エマルジョン(商品
名:リカボンドET−84、中央理化製)を乾燥重量で
1.0g/m2となるようバーコーターで塗工した後、
スーパーカレンダーで処理した(実施例1と同条件)以
外は実施例1と同様にして剥離紙、粘着シートおよび粘
着ラベルを得た。得られた粘着ラベルおよび剥離紙の8
00nmでの光透過率はそれぞれ0.10%、0.38
%であった。また剥離紙裏面の王研式平滑度は450秒
であった。
【0042】実施例4 実施例1の剥離紙用原紙の製造方法において、スーパー
カレンダー処理(実施例1と同条件)をポリビニルアル
コールの塗工前にした以外は実施例1と同様にして、剥
離紙、粘着紙および粘着ラベルを得た。得られた粘着ラ
ベルおよび剥離紙の800nmでの光透過率はそれぞれ
0.10%、0.25%であった。また剥離紙裏面の王
研式平滑度は300秒であった。
【0043】実施例5 実施例1の剥離紙用原紙の製造において、サイズプレス
での酸化澱粉を塗工しなかった以外は実施例1と同様に
して剥離紙、粘着シートおよび粘着ラベルを得た。得ら
れた粘着ラベルおよび剥離紙の800nmでの光透過率
はそれぞれ0.06%、0.31%であった。また剥離
紙裏面の王研式平滑度は120秒であった。
【0044】比較例1 実施例1の剥離紙用原紙の製造において、スーパーカレ
ンダー処理をしなかった以外は実施例1と同様にして剥
離紙、粘着シートおよび粘着ラベルを得た。得られた粘
着ラベルおよび剥離紙の800nmでの光透過率はそれ
ぞれ0.05%、0.09%であった。また剥離紙裏面
の王研式平滑度は30秒であった。
【0045】比較例2 実施例3の剥離紙用原紙の製造において、スーパーカレ
ンダー処理をしなかった以外は実施例3と同様にして剥
離紙、粘着シートおよび粘着ラベルを得た。得られた粘
着ラベルおよび剥離紙の800nmでの光透過率はそれ
ぞれ0.05%、0.13%であった。また剥離紙裏面
の王研式平滑度は80秒であった。
【0046】比較例3 実施例5の剥離紙用原紙の製造において、スーパーカレ
ンダー処理条件を変更(ニップ数:12ニップ、ロール
温度50℃、線圧100kg/cm)した以外は実施例
5同様にして剥離紙、粘着紙および粘着ラベルを得た。
得られた粘着ラベルおよび剥離紙の800nmでの光透
過率はそれぞれ0.06%、0.21%であった。また
剥離紙裏面の王研式平滑度は40秒であった。
【0047】かくして得られた粘着ラベルについて以下
の評価試験を行い、得られた結果を表1に示す。
【表1】
【0048】「ラベラーでの光電管適性の評価」得られ
たラベル巻取をテラオカ製ラベラーDP120にて、光
電管による位置検知が可能かどうか評価した。 評価基準 ○:光電管によるラベル位置検知が問題なくできる。 ×:光電管によるラベル位置検知ができない。
【0049】「ラベラーの送り出しロールと剥離紙裏面
の滑りの評価」得られたラベル巻取をテラオカ製ラベラ
ーDP120にて、送り出しロールと剥離紙裏面の滑り
を、感熱紙の印字障害の度合いを判定することにより、
滑りを評価した。 評価基準 ○:印字障害がない(ロールと剥離紙裏面が滑らない) ×:印字障害がある(ロールと剥離紙裏面が滑る)
【0050】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の粘着
ラベルは透過式の位置検出機を有するラベラーでの位置
検知、あるいはラベルへの印字適性やラベルの貼り付け
適性に優れた粘着ラベルである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面基材、粘着剤層および剥離紙を積層し
    てなる粘着ラベルにおいて、波長800nmでの該粘着
    ラベルの光透過率T1と該剥離紙の光透過率T2につい
    て下記の式を満たし、かつ800nmでの該剥離紙の光
    透過率T2が0.15%以上であり、かつ剥離剤を塗工
    する面と反対の面の、JAPAN TAPPI NO.
    5記載の王研式平滑度が、50秒以上であることを特徴
    とする粘着ラベル。 式 T2/T1≧2
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